【大学院進学】研究計画書の書き方① 研究内容(タイトル、問題意識)

研究計画書の書き方① 研究内容(タイトル、問題意識)

はじめに

本記事では、研究計画書の研究内容のうち、タイトル、問題意識の書き方に絞って解説をしていきたいと思います。研究計画書のレイアウトについては、特に指定がない場合は、以下のものを参考にすることをお勧めします。

タイトル

タイトルは、何を研究したいのが一目で読み手に伝わるようなものでなければなりません。従って、自分が行いたい研究の内容のうち、特に研究課題(目的)を短く、そして具体的且つ明白な形で表現する必要があります。

第一に、研究課題(目的)に沿っているものである必要があり、それとずれていてはいけません。しかし問いをそのままタイトルにすることは望ましくありません。タイトルの最後は「~についての研究」や「~についての調査」といったものが無難です(もっともこれらに限りません)。

第二に、タイトルは短くすることが重要です。タイトルは30字以内に収めると良いですが、もしそれでも収まらなければ、サブタイトルをつけるとよいでしょう。サブタイトルのつけ方としては、こちらを参考にするとよいでしょう。

  1. メインタイトルとサブタイトルでそれぞれ対象と方法を示す。
  2. メインタイトルで示したテーマの範囲(場所、期間、視点)を示す。
  3. メインテーマを具体化する事例をサブテーマで示す。

 

第三に具体的且つ明白であるべきです。

例えば「日本の自動車メーカーの経営戦略とその実践についての研究」というテーマでは抽象的なうえ曖昧ですので、読み手は、その学生がどのような研究をしたいのかイメージを持ちづらいでしょう。

このテーマは「トヨタ・ホンダ・日産の中国市場における経営戦略とその実践についての研究」と改めることができます。こうすることで、数ある自動車メーカーのうち、トヨタとホンダ、日産に焦点を当てると同時に、それらの自動車メーカーの中国市場における経営戦略とその実践に焦点を当てていることが分かります。

さらに「トヨタ・ホンダ・日産の中国市場における経営戦略とその実践,――新エネルギー車の開発・生産・販売, 2004-2021――」というようにサブタイトルを付ければ、より具体的且つ明白なテーマになります。

 

問題意識

人文科学・社会科学の分野の研究計画書を作成する際、問題意識が最も重要になってきます。

なぜならば採点者である教員は、まず志願者の問題意識がどれだけ深くはっきりしているのかを見ているからです。問題意識が浅くあやふやであると、研究課題(目的)も定まらず、定まったとしても、採点者である研究者からの評価は低いものになってしまいます。

裏を返せば問題意識を深くはっきりさせることができれば、自ずと研究課題(目的)もしっかりと定まります。その結果、研究の内容全体が質の高いものになり、教員からも良い評価を得られる可能性が高まります。問題意識=良質な研究の土台と言っても言い過ぎではありません。

問題意識の例としては、例えば、以下のようなものがあります。


東アジアでは、ヨーロッパにおけるEUように地域統合がなかなか進展していない。すなわち、政治面では民主主義国家や軍部独裁国家、一党独裁制国家が混在しており、経済面では先進国から発展途上国、農業国と工業国など発展段階の異なる国々からなり、ヨーロッパ諸国に比べて所得格差が大きいといえる。このような政治・経済多様性に加えて、東アジアの主要国である日本、中国、韓国の間では歴史問題や領土問題など対立の原因となる問題を数多く抱えている。

 

この人は「東アジアにおいて地域統合が進んでいない」という事実に問題意識を感じています。

では、明確で深い問題意識を持つためには、どうすればよいのでしょうか?それは以下の2つのことを行うことです。

  • 普段から自分の研究テーマに関連する新聞を読んだりニュースを見たりたりすること
  • 自分の研究テーマに関連する論文や専門書などの最初の部分(序章など)を読むこと

 

後者について、なぜ論文や専門書の最初の部分を読む必要があるかということ、その部分に筆者の問題意識が書かれていることが多いからです(そのことは裏を返せば、問題意識が書かれてない研究書は、良質な研究をしているとは言い難いと言えます)。

できる限り複数の研究書の問題意識に触れることは、自分の問題意識を先鋭化させることに役立ちます。

 

終わりに

いかがでしたか?

大学院入試の研究計画書を執筆されている方で、その書き方が分からないという方は、是非、無料相談よりご相談下さい。

次回の記事では、研究計画書の書き方②(研究課題)というタイトルで記事を書く予定です。具体的には、研究テーマの明確化の方法、研究上の問い(リサーチクエッション)の立て方などについて解説をしていく予定です。