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通信制大学 4年次 編入を徹底解説!4年次編入できる6大学の詳細と対策法を大公開
大学編入2025.06.22



目次
はじめに
大学卒業資格(学士号)を最短期間で手に入れたいと考えるとき、通信制大学 4年次 編入という制度は大きな魅力を放ちます。とくに以下のような経歴や事情をお持ちの方が、この制度に注目されることでしょう。
- 大学3年次まで在籍して中退してしまったが、約90単位近くを修得済み
- 3年制の短期大学や、高度専門士を取得できる専門学校を卒業しており、学士号を「あと少し」の単位で得られる
- 仕事や家庭の都合で、どうしても「1年」だけ在籍して一気に卒業したい
こうした状況に当てはまる方々なら、4年次編入 → 残り30単位前後を1年で修得 → 卒業と同時に学士取得という流れを検討する意義は非常に大きいはずです。実際、「少しでも在籍期間を短縮したい」「時間と学費を極力抑えたい」というニーズを満たせる制度としては、最短1年でゴールを狙える通信制大学 4年次 編入ほど有力な選択肢はなかなか見当たりません。
しかし、いざ具体的に調べ始めると、「4年次編入を認める通信制大学が思ったより少ない」とか、「ハードルが高くて90~96単位必要」といった壁にぶつかることが多々あります。さらに、「1年で本当に卒業できるの?」と不安になるのも当然でしょう。なぜなら、4年次編入であっても残り30~40単位を1年間に集中して履修しなくてはならない場合、卒業研究や資格実習が詰まるだけでスケジュールが一気に崩れてしまうことが少なくないからです。
そこで本記事では、4年次編入を公式に設けている通信制大学、または実質的に4年次編入が可能な6校に絞り、学費や出願条件、学習スタイル、さらには本当に1年間で卒業できるかという実務的な観点を深掘りします。具体的には、
など、具体的な疑問に応えられる情報を盛り込みました。もしあなたが、「大学卒業を最短でゴールさせたい」と切実に望むならば、ぜひこの記事を最後までお読みいただき、自分に合う通信制大学や学科を選ぶための参考にしてみてください。最短1年という期間で学士号を取得し、新たなキャリアや資格へと踏み出すためのヒントを見つけていただければ幸いです。

通信制大学 4年次 編入の仕組み
4年次編入の基本概要
通常、四年制大学では124単位(または126単位)といった一定数の単位を修得することで卒業要件を満たす仕組みになっています。そこで、すでに他の大学や短大、専門学校などで3年間相当(90単位以上)を修得している場合、最終学年の4年次に直接編入できる制度が「4年次編入」です。
たとえば、大学在籍3年以上かつ在学中に約90~96単位を取っていた方は、その単位を転校先(編入先の大学)で認定してもらうことで、一から学び直すことなく残り30~34単位ほどで卒業が狙えます。さらに、3年制の短大を卒業していたり、高度専門士の称号を持つ専門学校を終えている場合なども、大学によっては4年次編入が可能です。
一般的な対象者
もちろん、編入後は残りの単位を1年間(正確には次の3月末までなど)で一気に修得する必要があります。総じて30単位以上を1年で取るのはハードルが高く、スクーリングや卒業研究が必要な場合は相応の覚悟が要るのが実情です。
なぜ4年次編入が注目されるのか
- (1) 圧倒的に短い在籍期間
3年次編入なら2年在籍が基本ですが、4年次編入なら最短1年で卒業を狙えます。社会人や主婦など、「時間が貴重で、今すぐ大卒資格を欲しい」という方には大きなメリットです。 - (2) 学費が1年分
通信制大学の学費は年額20~30万円程度が多いのですが、2年分だと40~60万円、場合によってはそれ以上かかることがあります。1年で済ませられるならその半分で抑えられるのは経済的負担が大きく変わります。 - (3) 過去の学習履歴をフル活用
大学中退で3年次まで在籍した人のなかには、「あと数十単位取れば卒業だったのに…」というケースが少なくありません。4年次編入ができる大学を見つけ出せれば、ほぼ無駄なく自分の既修得単位を再利用でき、最短1年でリベンジできる可能性があるわけです。

通信制大学 4年次 編入のメリット・デメリット
メリット:最短1年で学士取得できる可能性
(1) 負担軽減
時間もお金も最小限で卒業できるのが最大の魅力でしょう。2年や3年在籍するのとは違い、日々の学費や生活のスケジュールを1年に集中させるだけでOKなので、心構えもしやすい面があります。特に「来年の就職・転職に間に合わせたい」「公務員試験の受験資格を得たい」など、明確なデッドラインがある場合には一層嬉しい利点です。
(2) 就職・転職で即戦力
もしその年度内に履修を終え、次年度には大卒資格が手にできるなら、公務員試験や民間企業の採用試験に「大卒」として応募可能です。たとえば春入学で、年度末の3月に卒業すれば、翌年度の新卒枠や既卒枠に大卒として参画できるタイミングを逃しません。大卒資格が応募資格になっている職業や、社内昇進要件に大卒が絡むケースなどでは、間に合うか間に合わないかが大きな分岐点となるはずです。
デメリット:受け入れ校が少ない・履修集中のリスク
(1) 選択肢が非常に限られる
残念ながら、通信制大学 4年次 編入を明確に実施している通信制大学は多くありません。主に大手前大学、星槎大学、東京福祉大学、日本福祉大学、武蔵野大学、八洲学園大学など一部に限られ、希望の学部や資格を揃えているかは要チェックです。たとえば看護系の通信大学は存在しても4年次編入を公式に認めていない場合など、選択肢が非常に少ないことも大きな壁となり得ます。
→2年次編入や3年次編入も含めて幅広く検討したい方はこちらの記事もチェック:
通信制大学 編入ガイド 2年次・3年次・4年次編入できる44大学&対策のコツを解説
(2) カリキュラムの厳しさ
1年在籍で30~40単位を一気に取るのは並大抵ではありません。特に卒業研究(卒論)が必修な大学だと、その執筆+レポート+試験+スクーリングのすべてを12ヶ月未満に詰め込む必要があり、時間的にも精神的にも相当タフ。資格実習(教員免許や保育士、福祉など)を狙う人はまず1年完結がほぼ不可能と言われています。結果として、延長や留年が発生し、「最短1年で済むと思ったのに2年かかった」というケースが珍しくありません。
4年次 vs 3年次:どちらが向いている?
- 4年次編入:すでに90単位以上を所持しており、やむを得ず最短1年で学士号が必要な場合。経済的負担や時間を最小限に抑えられる利点が大きい。一方、実習科目が多い人や自己管理が苦手な人には厳しい。
- 3年次編入:60単位以上あればOKで受け入れ先が多く、2年間かけて着実に卒業する路線。資格取得(実習含む)やゆとりある学習を希望するなら3年次編入のほうが現実的です。
→通信制大学への3年次編入に関心がある方はこちらの記事もチェック:
通信制大学 3年次編入を徹底解説!3年次編入できる37大学一覧から具体的な対策まで

4年次編入をするための主な要件
90単位~94単位以上の既修得単位がカギ
大半の通信制大学が4年次編入の要件として「大学3年修了相当=在籍3年以上&90単位以上」を設定しています。たとえば短大(2年制)の場合は60単位程度しか持っていないので、4年次編入は不可。3年制短期大学なら看護短大などで90単位近く取得できるため、その卒業資格を活かせば4年次スタートが可能です。大学中退者の場合も在籍3年以上&単位数が足りていれば条件を満たせます。
3年制短大・高度専門士・大学中退3年以上など
- 3年制短大: 一部の専門系統(看護など)で存在し、約90単位修得済みで卒業証明が発行される。
- 高度専門士: 修業年限3年以上かつ総授業時間2,550時間以上の専門学校を卒業しており、「専門士」ではなく上位区分の「高度専門士」を取得している場合、大学により4年次編入可。
- 大学中退3年以上: 中退後の書類管理などが問題になることもあるため、成績証明書を早めに取り寄せ、何単位修得済みか確認しましょう。
編入後、残り約30単位を1年で履修するハードル
1年間に30~34単位を履修するということは、15科目以上を同時進行でレポートと試験をこなすイメージです。加えて、卒論が必須の場合や資格実習が絡む場合は数週間~数カ月の実習があり得るため、実質不可能と言われるケースもあります。学科やコース選択によっては卒論が選択制の大学があるので、そういった大学を選ぶと幾分楽になるかもしれません。ともあれ、「4年次編入=1年で卒業」という図式が必ずしも誰にでも当てはまるわけではなく、事前のスケジュール確認が欠かせないのです。

4年次編入が可能な通信制大学6校:一覧
以下に示すのが、4年次編入を公式に認めている通信制大学の6校です。入学要件や学費、選考方式に注目しつつ、ご自身の取得単位数や希望学部・資格との相性を確認してみてください。
大学・学部 | 出願条件(4年次編入) | 選考内容 | 初年度学費目安 |
---|---|---|---|
大手前大学 通信教育部(現代社会学部) | “① 4年制大学卒② 3年制短大卒③ 専門学校専門課程3年以上かつ2,550時間以上修了④ 大学3年以上在籍かつ90単位以上修得※いずれかに該当” | 書類審査のみ(筆記・面接なし) | “約370,000円 (入学金20,000円+在籍料24,000円+年間授業料326,000円)” |
星槎大学 共生科学部 | ① 4年制大学卒② 3年制短大卒/専門学校専門課程3年以上修了③ 大学3年以上在籍かつ90単位程度修得※個別審査で認定単位上限90単位 | 書類審査のみ(入学選考料10,000円) | “約320,000円 (入学金30,000円+年間教育充実費20,000円+1単位9,000円×30単位相当)” |
東京福祉大学 通信教育課程 (教育・心理・保育児童・社会福祉学部) | 大卒/短大卒/3年制専門卒、または大学2年以上在籍62単位以上修得者のうち各学科が定める要件を満たす場合4年次編入(最大96単位認定) | 書類審査のみ(試験・面接なし) | “219,000円 (入学選考料10,000円+入学金55,000円+授業料149,000円+卒業関連経費5,000円)※スクーリング費等は別途” |
日本福祉大学 通信教育部(福祉経営学部) | ① 4年制大学卒② 3年制短大卒/専門学校3年以上修了③ 大学3年以上在籍92単位以上修得④ 高等学校等専攻科3年以上・93単位以上修了※認定上限92単位 | 書類審査のみ | “約270,000~300,000円 (入学金30,000円+基本授業料41,500円+学生諸経費3,140円+1単位6,200円×残り単位数)” |
武蔵野大学 通信教育部 (人間科学部・教育学部ほか) | 4年制大学卒/3年制短大卒/専門課程3年以上修了、または大学3年以上在籍し90単位以上修得※学部によって必修科目の履修状況など科目指定がある場合あり | 書類審査のみ | “約250,000円 (入学金30,000円+諸経費20,000円前後+年間授業料200,000円前後)※スクーリング科目は別途費用” |
八洲学園大学 生涯学習学部 | “4年制大学卒、または大学3年以上在籍し74単位以上修得、3年制短大卒、3年制専門学校修了(2,550時間以上)ほか※個別審査で認定上限90単位” | 書類審査(志望理由書・成績証明書等)で編入年次を判定(筆記・面接なし) | “約240,000~300,000円 (入学金20,000円+学籍管理料6,000~12,000円+テキスト科目1科目2単位12,000円、ライブ科目25,000円など科目従量制)” |
注意: 上記学費はあくまで概算です。資格科目履修やスクーリング受講、実習費用などが別途かかる場合もあります。年度や学科改組により変更される可能性があるため、必ず各大学の最新の募集要項や公式サイトでご確認ください。
(ほかにも「4年次への“再入学”制度」を設けている大学がある場合もありますが、一般的な編入学とは別扱いの場合が多いため、この記事では広く一般募集をしている大学のみをピックアップしています。)

6大学の詳細比較と特徴
出願条件(大学3年以上在籍/高度専門士/短大3年卒 など)
各大学によって具体的な単位数や学歴区分は微妙に違うものの、共通しているのは「90単位~最大96単位認定」というラインが目安になっている点です。特に「大学3年以上在籍して90単位以上を修得して中退した方」や「3年制短大を卒業した方」「高度専門士の修了証を持っている方」などが該当しやすいです。
たとえば東京福祉大学では、既修得単位を最大96単位まで認定する制度が整っており、大学や専門学校によって修得単位がどの程度認められるかがポイントです。また、日本福祉大学では最大92単位まで、武蔵野大学でも既修得単位数が90以上ある場合に4年次認定が可能となっています。こうした数字に到達していなければ3年次編入などを検討する必要があるため、まずは自分の成績証明書で合計単位数を正確に把握することが何より大事です。
もう一つの注意点は、「学習領域」や「科目区分」が大学ごとに異なるため、たとえば経営系の単位を福祉系の大学で認めてもらう際に「必修科目として使えない」「一般教養として認定されるが、専門科目認定にならない」といったケースがあることです。どの科目がどのように認定されるかは、出願前に大学の事務局へ問い合わせることをおすすめします。せっかく90単位近く持っていても、一部が認定されずに4年次編入ではなく3年次扱いになる場合もあるからです。また、学部・学科ごとに編入要件が細かく異なるケースも存在します。たとえば教員免許系を狙うなら、それまでの履修科目のなかに「教職科目」が一定数含まれている必要があったり、福祉系資格を目指すなら国家試験指定科目がどの程度すでに取得済みかなどが問われる場合があるので、注意が必要です。
学費・授業料体系
通信制大学は通学制より学費が安いことが多いですが、4年次編入を考える際も、どのような授業料の仕組みになっているのかをしっかり確認することが大切です。下記に挙げた各大学ごとの概算費用だけでなく、スクーリング費やテキスト代、資格取得にかかる実習費など別途必要になる場合があるからです。ここでは6大学の大まかな学費体系を再度おさらいします。
- 大手前大学:年額の定額制で、初年度約37万円(入学金2万円+在籍料2.4万円+授業料32.6万円)。通常はこの中にレポート・試験に関わる費用が含まれているため、追加で大きくかかることは少ないです。テキスト代が科目ごとに数千円ずつ発生する場合がありますが、在宅試験で通学なしというメリットがあり、交通費や宿泊費は抑えられます。
- 星槎大学:科目従量制で、1単位あたり約7,000円が基本的な授業料目安。これに入学金5万円、学籍管理費や教育充実費などが加わります。もし4年次編入で1年在籍なら、必要単位が30程度と仮定するとそれだけで21万円ほど(7,000円×30単位)となり、入学金などを合わせると30万円超になる計算です。2年在籍する人もいるので、公式モデルでは2年間で68万円程度という案内をしていますが、1年卒業ならもう少し少額ですむ一方、履修の難易度が高くなるかもしれません。
- 東京福祉大学:入学金+授業料で約20万円強(スクーリングや実習費は別)。たとえば保育児童学科や教職課程を履修する場合、実習関連で追加費用が発生しますが、それでも私大通信としてはリーズナブルな部類と言えます。スクーリングはオンライン化が進んでいるとはいえ、実習系コースの場合は交通費なども考慮が必要です。また、卒業関連経費として5,000円程度が設定されているなど、細かい費用を積み上げると総額で25万円ほどになる人が多いようです。
- 日本福祉大学:授業料が1単位6,200円で、そこに入学金3万円や基本授業料4.15万円、学生諸経費などが加わる形。4年次編入で残り30単位を履修するなら6,200円×30=18.6万円。これに基本的な固定費用(計7.5万円前後)が乗るので、概算で27~30万円の初年度学費が必要になります。加えて、社会福祉士や精神保健福祉士の実習がある人は実習費など追加負担も出てきます。
- 武蔵野大学:初年度25~30万円程度という案内で、学部やコースによって微妙に授業料やスクーリング費が異なる場合があります。たとえば心理系コースは特定の実践科目が必修になることもあり、やや割高になることがあるので要注意。ICTを積極活用し、オンラインで多くの授業が受けられる点は時間節約になりますが、その分システム利用料等の諸経費が発生するケースもあるので、見積もりを綿密にチェックしておきましょう。
- 八洲学園大学:完全オンラインを標榜しており、科目ごとの従量制が特徴的。2単位のテキスト科目が1.2万円、ライブ科目(リアルタイム配信)は2.5万円など、選ぶ科目によって総額が変わります。入学金2万円+学籍管理料(年間6,000円~1.2万円)を足したうえで、単位数に応じて最終的な学費が確定。4年次編入で34単位を1年で取り切るなら科目選択次第で24~30万円程度の幅があるという計算になります。リアルタイムライブ科目を多く取ると少し高め、テキスト科目中心なら安くなります。
こうして見ると、通信制大学 4年次 編入で必要な学費は20~40万円の範囲に収まることが多いです。ただし実習費やスクーリング参加費、テキスト代を加えるとさらに上がるケースもあるので、事前にどれだけスクーリングや対面授業があるのか確認しておきましょう。
学習スタイル(オンライン/スクーリング/試験)
次に、各大学での「学習方法」や「レポート・試験形態」を比較すると、受講しやすさや通学頻度、資格取得の難易度などが見えてきます。下記の通り、オンラインメインの大学もあれば、対面スクーリング重視のところもあります。
- 大手前大学:「ほぼフルオンライン」が最大の魅力で、Web試験やレポート提出もネット完結です。スクーリングがなく完全在宅学習で済むため、地方在住や忙しい社会人でも学びやすい環境と評判です。テキストや授業動画を閲覧し、決められた期間にレポートやオンライン試験をこなせば単位認定が得られます。
- 星槎大学:共生科学部は過去に対面スクーリングを行っており、全オンラインではないとの情報もあるため、実質的に対面またはオンラインを選べるかは要確認です。ただ、近年はオンライン化が大幅に進んでいるので、完全リモートでほぼ完結できる科目も増えている模様です。なかには学外実習的な形で現場に足を運ぶ授業もあり得るため、希望コースをしっかり確認すると良いでしょう。
- 東京福祉大学:テキスト学習+スクーリングがカリキュラムの基本で、資格関連科目は週末や夏季休暇の対面講義・演習が多め。最近はオンラインスクーリングへの移行が進んでいて、一部科目は自宅受講可能です。実習がある保育・福祉系コースを選ぶ場合は、現場実習や教員養成関連の介護等体験などでまとまった期間が必要となり、1年での卒業がより難しくなります。
- 日本福祉大学:テキスト学習(レポート→科目試験)を中心に、資格科目でスクーリング・実習が課される仕組みです。スクーリングは対面またはオンラインのハイブリッド形式が増えています。福祉系国家試験を意識して課題や模擬試験を行うことが多く、資格取得のための学習環境が整備されているのが強みといえます。
- 武蔵野大学:ICTを積極活用し、オンライン主体の授業が中心です。レポート提出や試験もデジタルプラットフォームで完結する科目が多く、通学頻度はかなり少なく済む傾向。心理・教育系科目にはスクーリング(実技演習)がある場合もあるため、どのコースを選ぶかで通学の回数や試験形態が変わります。あらかじめ入学前にシラバスを確認しましょう。
- 八洲学園大学:大学全体が「完全オンライン」を売りにしており、スクーリングに相当するライブ授業も自宅から参加できます。試験やレポート提出も基本的にオンラインで、「レポートに代わるプレゼンテーション」としてライブ参加が必須となる科目もあるなど、非常にネットリテラシーが重要となります。通学不要なのが大きな魅力です。
卒業しやすさ・サポート体制
4年次編入で1年卒業を狙うには、大学側のサポート体制や学習フォローがどれくらい充実しているかも重要です。以下、簡単にまとめます。
- 大手前大学:年4学期制により、1年を通して短期集中で単位を積み上げられます。「1年卒業」の成功例が多数報告されており、学生サポートチームもいます。オンライン試験という柔軟さもあって、「社会人でもテスト日程を管理しやすい」「レポート量は多いがペースを作りやすい」といった評判があります。
- 星槎大学:共生科学部は「学生同士のディスカッションを大切にする」という学習スタイルが特色で、同期生と意見交換しながら理解を深められる点にサポートメリットがあります。学科によっては個別相談会や実習先紹介などの支援があり、ただし4年次編入の際の単位認定や履修計画は個別にしっかり組まねばなりません。事前面談で編入後の見通しを立てることを推奨しています。
- 東京福祉大学:福祉・教育資格志望の社会人が多いため、実践的な支援(国試対策講座、スクーリング日程の土日集中など)が整っています。すでに福祉や教育の現場で働きながら学位取得を目指す層も多く、編入生同士のコミュニティも豊富。一方、実習があるコースでは負担が増すため、短期卒業を実現しきれないパターンもあるので計画的履修が不可欠です。
- 日本福祉大学:“福祉系通信の王道”と評されるほど実績がある大学で、長年の社会福祉士受験指導や編入サポートのノウハウが蓄積。毎年1,000名以上が4年次編入で入学するとされ、1年卒業を目指す人のための履修相談やキャリアアドバイスが充実しています。科目履修で困った時にフォローしてくれる体制があり、質問しやすい雰囲気も特徴です。
- 武蔵野大学:通信部としては比較的新しいが、オンラインシステムの先進性やモバイル対応ツールなど、現代的な使いやすさが評価されています。学習計画について定期的にアドバイザーと連絡をとり、卒業研究のテーマ相談などがオンライン面談で行えるなど、サポートは比較的手厚いです。心理学や人間科学分野に強く、受講者同士の意見交換機能も充実しているようです。
- 八洲学園大学:「完全在宅OK」「ライブ授業は自宅参加」が大きな売りで、忙しい社会人ほどメリットを感じやすいでしょう。履修単位従量制のため、自分のペースや予算に合わせて科目数を調整可能。また、テキスト科目なら自分の都合の良い時間に学習できるため、学習の自由度は極めて高いです。資格取得(司書・学芸員など)を同時に目指す人も多く、困った際に個別で相談できるカウンセリング体制が評判とのことです。
いずれの大学も編入生を想定したサポート体制はある程度整っているものの、「通信制大学 4年次 編入を1年で卒業」は自己管理能力が非常に問われるのが実情です。どこが“卒業しやすい”かは、人によって向き不向きが大きいので、自分の学習スタイルや時間的余裕を考慮して選ぶのが大切です。
大学別:4年次編入の攻略ポイント
ここからは、もう少し具体的に各大学の特徴や、どんな方に向いているのかを整理して解説します。
大手前大学 通信教育部
- 対象学部: 現代社会学部
- 4年次編入要件: 大学3年以上在学+90単位以上、3年制短大卒、高度専門士取得者など
- 学費: 年額約37万円(初年度)+テキスト代等
- 学習モード: 完全オンライン、Web試験、レポートもWeb提出
- ポイント
- 年4学期制(クォーター制):通常の大学がセメスター制(年2学期)をとる中、大手前では1年を4期に分け、それぞれの期ごとに集中して履修できるシステムを導入しています。たとえば4月から6月末までを1期、7月から9月末までを2期、という具合です。短期集中で科目を完結させやすく、1年在籍で30単位以上を取りやすいカリキュラム編成を組みやすいのが大きなメリットです。学期ごとに試験やレポートのピークがあるため、ペース配分をつかみやすいのも特徴です。
- 卒論なしで卒業:卒業研究科目が任意(選択制)という点は「1年卒業」を狙う編入者にとって大きなアドバンテージです。卒業論文の指導や執筆には通常数か月~半年かかるため、これが必修だと1年完結の難易度がぐっと上がります。大手前大学であれば、卒研を選択しないカリキュラムを取ることで時間を他の必修科目・選択科目に回し、実務的な科目履修だけで卒業要件を満たせるのです。
- 在宅試験:試験会場に出向く必要がなく、すべてWeb上で完結するため、働きながら勉強する人や地方在住の方にとって負担が少ないです。レポート提出もオンラインゆえ、郵送トラブルや締切直前のバタバタを減らせるのが魅力。試験期間にはスマホやPCを用いて在宅で試験を受けられるケースが多く、平日の夜や週末を使って計画的に進められます。
- こんな方におすすめ:
- すでに90単位以上所持し、1年で一気に卒業したい人
- 勤務の都合で通学が厳しく、在宅オンラインで試験も受けたい人
- 卒論なしでも学士号を取得したい方(短時間で確実に卒業したい)
星槎大学 共生科学部
- 対象学部: 共生科学部(教育・福祉・心理など横断的に学ぶ)
- 4年次編入: 条件=大学3年以上&74単位以上、または3年制短大/専門卒など個別審査
- 学費: 1単位約7,000円+入学金5万円など。2年間で約68万円がモデル(4年次編入なら1年分でやや安く)
- ポイント
- 共生科学の学び:星槎大学は教育・福祉・心理といった分野をまとめて「共生科学」として扱っており、子どもから高齢者まで多様な人々の支援や学びを通じて“共に生きる社会”を考えるカリキュラムを用意しています。他大学のように特定分野を強く専門化するよりも「幅広い領域を横断して理解する」スタイルなので、教育現場や福祉現場など、現場感覚を活かした学習をしたい人に向いています。
- 通信+対面:一部の科目で対面スクーリングが必須とされていた時期があり、実際は“完全オンライン”ではなかったため、現在でも科目によっては週末や夏期集中で対面学習を行う可能性があります。近年はオンライン化が進むという情報があるものの、詳細は年度ごとに変わるため、編入後すぐに通学が難しい方は要事前確認が必須です。
- 編入判定が個別:一般に「74単位以上あれば4年次編入のチャンスがある」とされますが、大学側が個別審査を行い、実際に認定される単位数(最大90単位程度)や編入年次が決定します。つまり「4年次に行けると思ったのに3年次扱いになった」というケースもあり得るので、出願前に成績証明書を基に問い合わせるのが大切です。
- こんな方におすすめ:
- 教育・福祉・心理をバランス良く学びたい
- 人との交流やディスカッションを通じて理解を深めたい方(星槎はグループワークなどが盛ん)
- ある程度通学が可能、またはオンライン化状況をこまめに確認して計画できる方
東京福祉大学 通信教育課程
- 対象学部: 保育児童/教育/心理/社会福祉
- 4年次編入要件: 大学や専門3年以上、最大96単位認定
- 学費: 初年度約22万円前後、スクーリング費や実習費は別
- ポイント
- 福祉・教育資格が充実:社会福祉士・精神保健福祉士の受験資格や教員免許など、多種多様な資格コースが揃っています。現場経験者がさらに学士を得るために編入するケースが多く、実際に中級~上級レベルの専門科目を1年間で集中履修すれば、福祉・心理分野のスキルアップにつながります。
- 実習が必要なコースは1年卒業が難しい:保育士や教職課程、介護福祉士課程などでは対面の実習が一定期間必須となるため、仕事を抱えながら1年間に詰め込むのは相当ハードです。結果的に2年在籍する人も少なくありません。一方、保育実習などをすでに終えている人(短大で保育士資格を取っているなど)はその分を認定してもらえる可能性があります。
- 編入後1年で卒業:心理学部や社会福祉学部の一部コースで、すでに大量の専門科目を修得済みかつ実習が不要な場合は十分狙えます。認定単位が96まで可能という点は大きい強みですが、そのぶん編入後の履修計画をしっかり立てないと卒業延期になりやすい点に注意が必要です。
- オンライン対応増加:ここ数年、スクーリングもオンライン化を進めており、地方在住者でも通学なしで履修できる科目が増えています。しかし一部は対面必須も残っているため、自分が選ぶ学科やコースがどの程度オンラインに対応しているかを要確認です。
- こんな方におすすめ:
- 福祉・教育系の専門スキルを短期間で学士化したい
- 社会福祉士や教員免許に必要な科目をある程度履修済みで、残り単位を集中的に取りたい人
- 実習が少ないコースを選べば1年卒業が視野に入りやすい
日本福祉大学 福祉経営学部
- 学部: 福祉経営学部(通信教育部)
- 4年次編入要件: 大学3年以上在籍&92単位以上、3年制短大/専門卒など
- 学費: 基本学費+履修単位×6,200円、1年で30単位履修の場合約27~30万円
- ポイント
- 福祉系国家試験に強い:長年の通信教育実績があり、社会福祉士・精神保健福祉士など国家試験合格を目指す学習支援が非常に充実。編入後のレポート添削や模擬試験など、具体的な合格対策が整備されているのは大きなメリットです。4年次編入して、すでにある程度の福祉系科目を終えているなら、短期決戦で国家資格を狙う人もいます。
- 毎年1000名超が4年次編入:データ上、入学者が多く4年次編入の実績が豊富。とはいえ、全員が1年で卒業するわけではなく、実習が絡む場合は延長せざるを得ないケースが多いです。すでに実習を終えている人や、実習免除に該当する人にとっては非常にスムーズ。
- 科目によってスクーリング必須:一般教養や多くの専門科目はテキスト学習+レポート+試験で完結できますが、福祉系の一部は対面またはオンラインスクーリングを受けないと修得できない科目も存在します。その日程をうまく組み込まないと1年で単位を取り切れない場合があるため、編入前にシラバスやスクーリングスケジュールを確認すると良いでしょう。
- こんな方におすすめ:
- 福祉業界でのキャリアアップを強く希望し、既に専門科目を一通り修得済み
- 社会福祉士・精神保健福祉士など国家試験を視野に入れている
- ある程度スクーリングや実習の参加が可能で、資格最短取得を狙いたい社会人
武蔵野大学 通信教育部
- 対象学部: 人間科学部、教育学部など(年度により変動)
- 4年次編入要件: 大学3年以上在籍し90単位以上、または3年制短大/専門卒など
- 学費: 初年度約25~30万円(入学金+授業料)、科目によりスクーリング別途費用あり
- ポイント
- ICT活用の先進性:武蔵野大学は通信課程において、オンライン授業やデジタル教材を積極的に採用しています。専用の学習管理システム(LMS)からレポート提出・テスト受験、資料閲覧などを一元管理できるので、ネット環境さえあれば場所を問わず学習を進められるメリットがあります。
- 心理学系が人気:認定心理士取得のための科目を充実させており、カウンセリング論や臨床心理学など専門科目を多く履修可能です。福祉・教育分野との接点も多いため、既に心理系の専門学校で学んだ単位を認めてもらい4年次に編入→1年で卒業+認定心理士申請というケースも考えられます。ただし卒業研究が必修の場合もあるため、そこは要注意。
- 4年次編入で1年卒業:認定単位が90以上あるなら可能ですが、卒業研究(学部により必修か選択かが異なる)やスクーリングをこなすにはそれなりの時間を要します。オンラインで済む科目が大半とはいえ、短期決戦を希望する人は自分が編入する学科の卒研必修状況を要確認です。
- こんな方におすすめ:
- オンライン教材をフル活用して学びたい
- 心理・人間学系の既修得単位が多く、残りをまとめて取りたい
- 学費を比較的抑えながら先進的な学習システムを使いたい
八洲学園大学 生涯学習学部
- 対象学部: 生涯学習学部
- 4年次編入: 最大90単位認定、個別審査で2~4年次どこへ編入されるか決定
- 学費: 科目従量制、2単位テキスト=12,000円、スクーリング=25,000円など
- ポイント
- 完全オンライン授業:他大学に比べても徹底したオンライン学習を採用し、スクーリングに相当するライブ授業も自宅から参加できるため、通学不要で卒業可能です。図書館司書や学芸員などを狙う方にとっては現場実習がない範囲で資格取得も可能なので、「フルリモートで学びたい」という社会人に最適と言えます。
- 資格カリキュラム:図書館司書、学芸員、社会教育主事(任用)などをはじめ、多数の資格科目を通信で履修できます。4年次編入でも、もし既修得単位との兼ね合いで一部の必修科目が重ならなければ、1年内で単位を揃えることも不可能ではありません。ただし資格科目を大量に取ると履修数が増え、1年卒業のスケジュールが厳しくなることもあるので計画が大切です。
- 個別審査:編入時に最大90単位まで認定可能ですが、実際に何単位認定されるかは個別評価です。在籍年数や履修科目内容によっては「3年次に編入してほしい」と判断される場合もあるため、出願前に成績証明書を基に相談するのが得策。4年次認定に至れば残り30~34単位を1年で履修すれば卒業可能ですが、レポートやライブ授業のスケジュールを自身でしっかり管理する必要があります。
- こんな方におすすめ:
- 通学ゼロで学びたい社会人や地方在住者
- 図書館司書や学芸員などの資格を検討している(ただし1年で全てを取るのは難度高)
- 自分のペースや単位数に合わせた柔軟な履修(科目従量制)を求めている人

1年間で本当に卒業できる? 学習計画と履修法
必修科目と卒業研究(卒論)がネック
- 特に注意すべき点:
- 大学によって卒業研究(卒論)が必須かどうか
- 必修科目をすでに取り終えているか(多大学の単位で代替できるか)
- 大手前大学のように卒論が選択制で必修でない大学を選べば、短期集中が比較的容易。逆に卒論必修の大学だと研究計画・指導に時間がかかり、1年でまとめるのは大変です。
レポート&試験&スクーリングの集中
1年のうちに2~3回試験を受けなければならない大学や、毎学期レポート締切が設けられている大学など、学習スケジュールが過密になりやすいです。働きながらの場合、週あたりどの程度の時間を学習に充てられるか自己管理が鍵となります。
仕事・家庭と両立する時間管理のコツ
資格取得は1年だと難しい場合も
教員免許や保育士、社会福祉士などは実習や演習が必要で、とても1年では修了しきれません。短期卒業を最重視するなら、「学士号の取得」を最優先にし、資格はその後を考えるのが現実的でしょう。

編入試験対策:書類審査と単位証明の準備
成績証明書を早めに取り寄せる重要性
大学・短大・専門学校から成績証明書や単位修得証明書を発行してもらうには時間がかかることがあります。出願締切の2か月前には請求開始がベスト。特に中退後数年経つと母校の事務手続きが煩雑だったり、移転している場合があるため要注意。
志望理由書・学習計画書の書き方
書類審査メインの大学では、志望理由書が合否に影響することがあります。「なぜ4年次編入が必要なのか」「どうやって1年で卒業するのか」「卒業後のビジョン」を具体的に述べましょう。資格実習がない学科を選ぶ意図や、全日制に通えない事情なども明確にすると良いです。
面接や小論文はある?(大学による)
紹介の6大学の多くは面接・小論文なし。ただし学科によっては事前面談を行う例もあるので、募集要項で確認を。
不足単位がある場合の放送大等での補填
例えば88単位しかない人が2単位追加すれば4年次編入要件を満たす、という状況なら、放送大学や科目履修生制度を使い早期に単位を取る方法も。ただしこれは数ヶ月以上かかり、追加の学費が必要。急ぎなら3年次編入に切り替えるのも一手です。

卒業後のキャリア・メリット
大卒資格で広がる転職・昇進の可能性
「大卒以上」を必須とする求人に応募できるだけでなく、既卒枠や総合職採用などの門戸が開きます。特に公務員試験(行政職上級など)や大手企業の総合職で学歴要件が課される場合、短期間で学士を得られる4年次編入が刺さります。
大学院進学の道が開ける
修士課程への受験資格は学士号が必須。4年次編入で1年で学位取得すればすぐに大学院出願が可能となり、社会人大学院進学へのハードルも下がります。
国家試験や教員免許に挑戦する場合の注意点
- (1) 社会福祉士・精神保健福祉士
日本福祉大学や東京福祉大学で対応可。しかし実習が絡むと延長しがち。 - (2) 教員免許
4年次編入だと教職課程に必要な教職科目+教育実習が多く、1年では厳しい。事前に短大で教職科目を大量に修得していれば可能性あり。
「たった1年」で学士が得られるインパクト
社会人のリカレント教育ニーズが高まる中、短期間で学歴を完成させるという手段は大きな魅力。職場や家族に事情を説明し、しっかり計画すれば1年後には卒業という達成感が得られます。履歴書に「最終学歴:大学卒業」と書けるのは、想像以上に有利な場面が存在します。

よくある質問Q&A
Q1. 「高卒ですが4年次編入はできますか?」
不可能です。基本的に4年次編入は「大学3年以上相当+90単位以上」か「3年制短大・専門学校(高度専門士)」などが条件。高卒から直接4年次編入の資格は得られません。まずは短大2年+追加単位、または大学3年まで通うなどルートが必要。
Q2. 「90単位まであと数単位足りない…どうする?」
1例:放送大学の科目履修生で不足分を取る→その後に4年次編入出願。しかし時間コストがかかるので、3年次編入で2年かけるほうが現実的という人も多い。自分のスケジュールや経済面を考慮して判断してください。
Q3. 「1年間で30単位以上はかなりきついのでは?」
働きながらなら相当の覚悟が必要です。週末や夜をほぼ勉強に費やすことになります。実習や卒論必須の学部ではさらにハードル上昇。大学側としても短期卒業を想定していない場合が多いので、計画的に単位を割り振らないと挫折しかねません。
Q4. 「3年次編入と4年次編入、結局どっちがいい?」
- 4年次: 90単位以上持っている、かつ1年で卒業する強いモチベーションがある人。
- 3年次: 60単位以上。2年プランで堅実に卒業したい人。受け入れ大学が多く、資格実習にも余裕を持てる。
Q5. 「編入合格率は? 難易度は高いの?」
紹介した6大学は書類選考のみで、要件(単位数など)を満たせばほぼ合格。落ちるとすれば単位不足や書類不備の場合となります。

まとめ:4年次編入は“最短1年卒業”を目指す最強ルート
ここまで、通信制大学 4年次 編入をテーマに、紹介校を大手前大学、星槎大学、東京福祉大学、日本福祉大学、武蔵野大学、八洲学園大学の6校に絞って解説しました。どの大学も「大学3年以上在籍で90単位以上」「3年制短大卒」「高度専門士」などを4年次編入の要件としており、要件を満たせば1年間の在籍で卒業を目指せるのが魅力です。
しかし、その道のりは決して平坦ではありません。1年で30単位以上を履修するのは容易でなく、卒業研究や実習科目が含まれると延長になる人も多々います。それでも「もう一度大学へ通うのは長く感じる」「なるべく早く大卒資格を手にしたい」という方にとって、4年次編入は短期間で学士号を取得できる数少ない選択肢です。
この記事のポイント
- 必要単位数が厳しく設定(90~94単位前後)されているため、該当しない場合は3年次編入で2年学ぶほうが無難。
- 実習を伴う資格取得(教員免許・保育士・社会福祉士など)は、1年では現実的でないケースが多い。編入学後に資格科目をフルに履修したいなら2年在籍が基本。
- 書類審査が中心で、編入難易度はほぼゼロに等しい。合格率自体は高いが、卒業までが大変という通信制大学特有の構造がある。
- 学費は1年分で済むので費用面で大幅に得だが、万一1年間で卒業しきれず延長すると同様の学費が再度必要となり割高になる恐れあり。
- 在学開始前にシラバスや履修モデルプランを確認し、試験日程やスクーリングを把握しておかないと挫折しやすい。
「4年次編入」はまさに最短1年で大卒資格を得るための“裏技”のような制度です。しかし、条件・計画が揃わなければ不発に終わる可能性も。今回紹介した6大学にはそれぞれ特色があり、学費も学習形態も違います。ぜひ最新の募集要項を取り寄せ、事務局に「自分は単位何個持っているか」「卒業研究は必須か」「スクーリングの日程は?」などを直接問い合わせることをおすすめします。
貴重な時間やお金をかけるからこそ、自分の単位状況と大学のカリキュラムが合致しているかを事前にしっかり見極めましょう。そうすれば1年後には念願の学士号を手にし、新たなキャリアの扉を開くことができるかもしれません。あなたの4年次編入挑戦が実り多きものとなるよう、心から応援しております。ぜひこの機会に行動を起こし、最短ルートで大卒資格をつかみ取ってください!
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