【医学部学士編入】国公立大学医学部 合格体験記
医学部学士編入2023.07.24
目次
はじめに
これを見てくださっている方は「医学部に編入したい!」「医学部編入に興味がある!」「どんな人が医学部編入していっているんだろう?」「たまたま流れ着いただけ・・」という好奇心や興味を持たれている方、たまたまの方など様々だと思います。
夏の暑いときはアイスでも食べながら、寒いときは暖房でぬくぬくとしながら、らくーーな気持ちで、肩の力を抜いて徒然に読んでもらえると嬉しいです。
筆者のプロフィール
もともと現役時代は医学部を目指そうかと思っていましたが、血が苦手であったり(思い込み??)周囲の医学部を目指している学生の地頭の良さなどを見て自分には「無理ぽよ」と諦めてしまっていました。
大学卒業後は、企業で数年間働いていましたが、やはり直接的に患者さんに関わりたいという気持ちが強くなり医学部編入試験を目指すことにしました!
受験についてどうやって知ったのか、どうやって情報を集めたのか!?
まず、そもそも医学部編入試験をどうやって知ったのか情報をどのように仕入れたのか、などについてです。
私自身は、知り合いから医学部編入試験とかいうそういうもがあるということを聞きつけましたが、
「一体どんなものだろう。というか何なんだろう」レベルでした。
大学は卒業していたものの、自分の大学では聞き馴染みのない「編入」という漢字二文字でした。読んでくださっているみなさんよりも当時の自分は頭の中に????がいっぱいあったかもしれません。謎に包まれていて情報が少ないながら、KALSという医学部編入試験に特化したニッチでマニアックな予備校、だけども河合塾系列という有名予備校が母体の塾があるということを聞きつけました。
「ふむふむふむ、KALSというものがあってとりあえず校舎は新大阪、名古屋、東京にあるのだな・・」
ちょうど梅雨が終わり、暑さを感じてくる7月頃に、新大阪校で医学部編入についての説明会があるとネットで情報を得ました。しかも無料とのこと。タダほどありがたいものはないですね(しかし、ただより怖いものもないかもしれないという一抹の不安はありつつ・・・。勧誘されるのかななど)そこに記載されている内容は、大阪大学の教授が編入試験について話をしてくれるとともに、編入試験とはどういうものかをKALS講師が直々に教えてくれる、そしてそれが終了した後は何か質問があれば実際に編入している人に何でも話を聞けるというものでした。
そんなに近いところに住んでいなかった自分は、夜行バスを駆使し、若干?なのかそっちメインなのか大阪観光してやるぜ感もありながら、説明会が行われる前日に到着するように新大阪方面へ向かうことにしました。
さてKALS説明会当日です。KALS新大阪校は新大阪駅のほぼ隣りにあり、非常に便利の良いところにあり立派な校舎でした。そこそこの人数が話を聞きにきていた感じでした。大学卒業?くらいの若い方から、おじいさんまで幅広い年代の方が一つの教室に集められたわけです。こういう集まりは久しぶりだったためテンションあがっていました。
早速お話が始まりました、まずKALSの教務の方から挨拶やKALSにおけるプログラム説明がありました。めちゃくちゃざっくりと誤解のない?ように言うと、
全科目の授業を受講すると100万を超える料金がかかるというものでした。またプレミアム講座という過去問の解説授業などは含まれていなかったため、もっとお金はかかること請け合いでした。
当時の自分の銀行口座には持ち合わせがありましたが、
「やっぱりお金がかかるもんだなあ。でもこれで医学部に入学して医師免許を取得できれば、働く場所も自分で好きーに選ぶことができるし、専門とする診療科も好きに選べる、周りからも医師になったんだねえと年齢は高くなるけど言ってもらえる」
など頭の中で色々と考えながら、自分としては価値があるしメリットが多いなとは感じていました。
次に大阪大学教授の話にうつりました。大阪大学は編入試験を始めた最初の大学であり、
「旧帝大だから、めっちゃむずかしいんやろうなあ~(京都系関西弁風)」に思っていました。
あとから調べるとやはりその通りでしたね。
その時の教授の話は編入試験というよりも、大阪大学での理想とする医師像やカリキュラム、留学などの話がメインでした。また新大阪校で教鞭をとられている講師の方の模擬授業もありました。模擬授業は実際に医学部編入試験の過去問を使用して、その解説をするというものでした。そのときはちんぷんかんぷんでしたが、解説の中で知っていることなどが出てくると、
「あっ昔聞いたことあるというかやったな」という感覚にはなりました。
そうこうして、もろもろのことが終了した後に、質問対応会の時間になりました。KALS講師や教務の方、実際に医学部編入に合格して現在医学生の方が机に座っており、底の前にだーっと椅子が並べられており、そこに列をなして質問をするというものでした。実際に編入されている医学生は優しく人当たりもよく色々なことを質問することができました。今っぽいおしゃれな服装の人もいるなど、単に勉強だけじゃないところも魅力的に見えました。本当にざっくばらんに話せたので、来てよかったなという感じでした。大体飲み会とかでも行く最初のときは気がすすまないものですが、実際に行ってみると大体楽しいもんですよね。こんな形で無事にKALS説明会は終了しました。
「KALS説明会が終了してそんなに満足だったのなら、さっそく受講したのだろう」
と思われるかもしれませんが、すぐには受講しませんでした。とりあえず自分でやってみるかという気持ちが勝っていたのです。医学部編入への生命科学演習をアマゾンかメルカリかで購入し、早速生命科学に取り組んでみることにしました。もともと生命科学の素養はあった?気もするので、ある程度はできるかなあ~という感じがしたのですが、しっかり身についた感覚があまりしなかった形でした。結局説明会数カ月後に、KALSに入学することにしました。
勉強法について
ここでは自分がどんな感じで勉強したのかについて述べます。
ここで注意しておいてもらいたいことがあります。
それは、編入試験を受験しようとする人はそれぞれバックグラウンドが違うということです。
バックグラウンドが違うので、めちゃくちゃ英語が得意で会話もペラペラな人もいれば、英語は全くできない(ある意味ペラペラ・・・)だけども工学系でばりばり電気回路は得意だし、微積分を使った問題も楽勝だぜ(だけど化学系などは忘れた)みたいな人もいるわけです。つまり自分の状況はご自身が一番わかられているはずで、バックグラウンドが違うからそのまま当てはめることが難しいこともあるんだということは頭の中に入れた上で、読んでもらえるといいなと思います。
そもそも受験科目ですが、実際に勉強しないとわからんかなあと思い、生命科学、英語、物理、化学に挑戦してみるかという感じでした。
生命科学
生命科学は医学部編入試験にとって最重要科目であり、医学部入学後も大事になる科目という認識でした。Kals説明会のときもそう言われていました。ただその当時は企業で働いており時間的に節約したかったこと、「基礎シリーズレベルは身についている?やろうしわからんかったら調べればいい~。」と思い、完成シリーズの生命科学をまずは受講することにしました。ちなみに基礎シリーズは高校生物レベル、完成シリーズは大学1年生レベルです。実際に校舎で受講しなくても通信で授業をいつでもどんなときも受けることができたのでそれを活用していました。
その時に感じていたことですが・・・「せいめいかがく、おもしれーーー」です。
改めて学び直すと非常に面白いと感じていたので、その時に医学部編入試験は自分にとって相性がいいかもしれないと感じていました。勉強もそこまで苦ではなかったように思います。
高校レベルの生物に関してですが、基礎シリーズをとっていなかったこともあり、まずはちょっととっつきにくいと感じていた遺伝分野について取り組むことにしました。使用した参考書としては、「大森徹の生物 遺伝問題の解法 新装改訂版 (大学受験Doシリーズ)」、こちらを用いて遺伝問題の解法をマスターすることにしました(昔からありますね)。
ちなみに遺伝分野は、物理が得意で生物嫌いだった高校の友人も遺伝だけは得意であったり、逆に生物が得意(暗記好き)な人は遺伝だけは拒否反応になったりするなど特異な分野です。レビューに関しても、「生物の遺伝対策の参考書や問題集は、数が限られていますが、この本は定番中の定番」など上々でした。この参考書をやりきると遺伝に関する問題に慣れてきますし達成感と、安心感につながったような気がします。また一問一答の問題集を使用して、高校レベルの生物の知識の抜けをなくしていました。高校生物はどんどん高度化しており、以前は習っていなかった事柄などもばんばか出てくるようになっていたのも衝撃でした。
また生命科学の科目としての性質ですが、こちらの記事を読まれている読者の方も、
「生命科学は暗記しないとあきまへんなあ」と思われるかもしれません。
たしかにある程度の暗記は必要だとは思うのですが(細胞やらミトコンドリアやら・・・・)、暗記量は医学部に入学してからのほうが遥か~~~に多いです・・・し、どちらかというと基本的な用語を理解してどう考えるか、理路整然ときちんと説明できるか、実験を行いました、そしたらその考察をどうあなたは考えるか、というものが主になっているなと感じていました。
「何でもかんでも暗記するというわけではなさそうだな」ということを感覚として持ち、勉強する際に心の安心材料にしていました。
ちなみに実戦シリーズに関しては、どこやらか調達しそれで対応しました。実戦シリーズのレベルとしては、分子生物学では「Essential細胞生物学」や「ワトソン遺伝子の分子生物学」程度とされています。私はそれを聞いていたので、どちらも購入していましたが、やはり分厚くてページ数が多いのです・・・。効率よく勉強をやっていかなければならない編入試験において、うまく活用できる人もいるかも知れませんが、私にとっては稀~~~に調べるのに使用する程度で、オブジェもしくは肥やしになっておりました。
また生命科学に関する成書としては、「プログレッシブ生命科学 南山堂」も、理解を深めるために読み勧めておりました。こちらのテキストは大阪大学の先生方が編集されておりまして、
「明瞭かつ革新的な生命科学のテキストが登場!細胞のなりたちや生命現象のしくみから、iPS細胞や糖尿病治療薬SGLT2阻害薬などの医療・創薬の実臨床につながっている最新の知見について疾患や病態解明とのかかわりを意識しながらわかりやすく解説」
という触れ込みで編入試験にも役立ちました。ちなみに定価は5280円と少しお高めの金額にはなりますが・・・。
英語
英語は、仕事でも英語の文献などの読解は行っていたので、そこまで苦手意識はありませんでした。
英語は、帰国子女の方などは余裕のよっちゃんかもしれません。医師になると、論文を読んで情報を収集するなどは日常茶飯事になりますし、最新の情報は英語で記載されておりますので英語ができる人、できない人によって情報の収集力に差が出てきてしまいます。まあ、DEEPLなど本当に便利なものなどがでてきており、様々な対処する方法はでてきていますが、できることがbetterなことには変わりないでしょう。医学生でも英語の試験はありますしね、勉強しといて損ではないと思いますよ。
苦手意識はそこまでなかったので、生命科学や物理、化学に時間を割きたかったので英語に使用する時間は多くならないように注意しました。KALSの英語の講座は受講せず、「ターゲット1900」をスキマ時間にできるだけ覚えるようにしました。
またぶっでぃさんのブログも勉強方法の参考にしていました。
そこにはTOEIC対策が医学部編入試験の英語対策になると記載されていました。TOEFLが必要な大学の受験も考えていたので、TOEIC対策として公式問題集や、英単語集、TOEFL対策として問題集とTOEFL対策用問題集も購入し実施していました。TOEFLはReading, Listening, Writing, Speakingを課される試験でETSが実施する英語能力検定試験になります。医学部編入試験でも採用する大学が増えてきている印象です(自分の大学で作るのが面倒くさい・・・・・???)
英語はその科目の特性上、すぐに得点アップさせるのは大変かもしれませんが、TOEFLのテキストなどは充実していますし、勉強すればためになる感じは確かにありました。後は、KALS模試などを受験し、最高順位7位なども獲得できましたので、この調子で実施していくかと思ってやっていきました。
物理・化学
とりあえず、医学部編入における志望校的にも高校レベルの内容ができればいいかということで高校範囲の化学、物理に絞ることにしました。
物理、化学など久しぶりでしたのでだいたいのことはきっと忘れているだろうなと思っていました。しかし、大学受験でも選択していたからか、意外と覚えていることに驚きました。抜けているところはいくつももちろんありましたが・・・。私の中では生命科学を重点的に実施したいという気持ちがありましたので、物理・化学はそこそこな感じでと考え、「らくらくマスター 河合塾」をしっかりやるという戦法をとることにしました。らくらくマスターは物理・化学ともに販売されており、河合塾が販売しております。
高校レベルの参考書になります。物理では「問題を解きながら法則、公式を理解し覚えていきます」とあり、ピッタリだと感じました。あと医学部編入試験までにそんなに時間がなかったので、例題の解き方なども非常に参考になりました。実際に問題を解かないと力がつかないんじゃないかという意見もあるかと思うのですが、論理的に自分なりに説明できれば応用が効くという考えもできるかと思います。時間がない中での戦いとなると、どうにか工夫してやっていかないといけないという感じです。
勉強場所や息抜き
私の場合は、家、図書館、喫茶店、KALSなどがメインでした。
図書館は調べてみると意外と便利で、光熱費などもかかりませんし、非常に集中しやすい環境を提供してもらえました。周りに人もいたので、いい感じの緊張感で好きにできました。
喫茶店などは、ゆっくりくつろぎながらできたのでそこも重宝しました。マクドナルドなどはコーヒー一杯で何時間もいることができるので、お金の節約にもなりましたねえー、混んでないことが大事ですが。家ではあまり覚えきれていない用語の説明などを書いた紙を貼ったり、コピーしたものを壁に貼ったりして確認していました。何度も見ていると苦手なことなども少しずつ、見慣れてくれるので、慣れが生じてくれるのでおすすめです。
めっちゃくちゃ勉強していたかと言われると・・・
「そう言われると比較的していたのかなあ、いやしていた気もするなあ」
のですが、飲みに行ったり友人とあったりもして気も紛らわせていました。
特に仕事をしている方はわかる(うんうんと首肯してくれる)と思うのですが、様々なストレスがあなたを襲ってくると思います。ですので自分なりのストレス解消方法をもっておくのが、すご~く大事になってくると思います。勉強時間もある程度大事なのですが、体の調子を整えること、リフレッシュして調子を整えることなども大事だと思いました。
また余談になるのですが・・・・、なにかの試験などに受かった人は合格者体験記など寄稿して、それが巷には出回っているかもしれません。ただそれを見ると、毎日コンスタントにこれだけのことをやってました的なことが書かれているかと思います。底に記載されていることは「強者の記載である」「大っぴらに書いても恥ずかしくないことが基本的には書かれている」ということをすこ~し頭の中に入れてもらえるといいのかなと思います。もちろん正直に書かれている人もいるとは思うのですが、大なり小なり脚色されている気がしています・・・。
実際問題、働かれている人はわかると思うですが、残業があったりかなり疲れたり・・・日によって異なることが多くそれは自分自身の裁量によってなんとかなるとは限らないのではないかと思っているのです。ですので、美談っぽく書かれている部分もあるのだろうなということを認識しながら、自分自身を奮い立たせる・参考になる部分を吸収するなどうまい使い方をする必要があるのではないかなと思います。自分自身にあったやり方を模索していくことをおすすめいたします!
結果
自分にあった受験校の選択を行い、山口大学や群馬大学など複数校受験し、最終的に国立大学医学部編入の合格を勝ち取ることができました!
とりあえず医学部編入試験に出会ってから、勉強方法や息抜きの仕方などを徒然に書かせていただきました。医学部編入試験のことなど少しでも理解していただければ幸いです。この編入試験は、自分の人生を賭ける価値があり、人生が変わるものになるとは思います!!
おわりに
いかがでしたか?
本記事が、医学部学士編入を目指される皆さんの理解に少しでも役立ってくれれば幸いです。
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