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大学編入でTOEICのみ受験できる大学一覧|必要スコアの目安

大学編入でTOEICのみ受験できる大学一覧の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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大学編入の英語対策として「TOEICのスコアさえあれば、英語の試験を受けなくていいのでは」と考える受験生は少なくありません。結論から言うと、当日の英語筆記試験を実施せず、出願時に提出したTOEICやTOEFLのスコアだけで英語を評価する大学は実在します。東北大学工学部や兵庫県立大学工学部、三重大学工学部など、国公立を中心に少なくとも10校でこの方式が確認できました。「大学編入 toeic のみ」と検索してこのページに辿り着いた方が本当に知りたいのは、おそらく「具体的にどの大学が対象で、TOEIC以外の対策はどこまで必要なのか」という点だと思います。

ただし「TOEICのみ」という言葉には注意が必要です。英語の科目がTOEICスコア提出に置き換わっていても、数学や専門科目の筆記試験、面接、口頭試問が別途課される大学がほとんどで、TOEICを提出すれば専門知識の対策が不要になるわけではありません。また、TOEIC限定でTOEFLを受け付けない大学(岩手大学など)、逆にTOEIC・TOEFLどちらでもよい大学(金沢大学など)、TOEIC-IP(カレッジTOEIC)の可否が学科で分かれる大学(三重大学など)もあり、条件は大学ごとに細かく異なります。

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この記事では、大学公式の編入学募集要項を一校ずつ確認し、「英語はTOEIC・TOEFLスコア提出のみで、当日の英語筆記試験を実施しない」と明記されている大学を10校リストアップしました。あわせて必要スコアの考え方、対策の優先順位、出願スケジュールや費用、併願戦略まで、TOEICのみで挑む編入対策の全体像を解説します。

先に結論を言うと、TOEICスコアで英語試験に代える大学であっても専門科目や面接の対策は避けて通れません。「TOEICさえあれば楽に合格できる」という誤解を持ったまま出願準備を進めると、専門科目対策の時間が不足するリスクがあります。まずは自分の志望大学がどのパターンに当てはまるのかを、この記事で正確に把握してください。

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目次

大学編入で「TOEICのみ」で受験できるとはどういうことか

大学編入試験における英語の扱い方には、大きく分けて3つのパターンがあります。1つ目は大学独自の英語筆記試験を課すパターン、2つ目はTOEICやTOEFLのスコアを出願条件や加点要素として使うが当日の英語筆記試験も別途あるパターン、3つ目がTOEIC・TOEFLスコアの提出のみで英語の評価が完結し、当日の英語筆記試験を実施しないパターンです。この記事で扱うのは3つ目のパターンに絞り込んだ大学一覧です。

「TOEIC活用」と「TOEICのみ」の違い

SNSや個人ブログでは「TOEICで編入できる大学」という表現がよく使われますが、その中身は玉石混交です。たとえば東北大学経済学部や埼玉大学経済学部のように、TOEICスコアを英語の得点に換算する制度がある大学は多数存在します。しかし、それらの多くは英語以外に専門科目の筆記試験が別途あり、なおかつTOEIC以外にも独自の英語試験を選べる場合があります。一方、この記事が対象とする「TOEICのみ」は、英語という検査科目そのものが、TOEIC・TOEFLスコアの提出という形式に完全に置き換わっている大学に限定しています。当日に英語の筆記試験会場へ向かう必要がないという点が、単なる「TOEIC加点」の制度との最大の違いです。

専門科目の有無は大学によって異なる

「英語がTOEICのみ」という条件を満たす大学の中でも、専門科目の扱いはさらに分かれます。兵庫県立大学工学部や三重大学工学部のように、英語だけTOEIC代替で専門科目の筆記試験は別途課される大学が主流ですが、金沢大学融合学域のように専門科目の独立筆記試験自体がなく、英語外部試験・小論文・口述試験の総合評価で合否が決まる大学もあります。志望大学がどちらのタイプかによって、対策にかけるべき時間配分がまったく変わってきます。

また、TOEICスコアの提出が「必須」なのか「出願条件の一部」なのかも大学により異なります。鳥取大学農学部生命環境農学科のように、TOEIC L&Rスコアの提出そのものが出願要件となっており、学力試験を実施せず書類選考と口述試験のみで合否を判定する大学もあります。この場合、TOEICスコアの水準そのものが選考結果に直結しやすくなります。

なぜこの制度を採用する大学が増えているのか

編入学試験でTOEIC・TOEFLスコアの提出を採用する大学が一定数存在する背景には、受験機会の平準化という狙いがあります。大学独自の英語筆記試験を年に1回しか実施できない一方、TOEICは年間複数回実施されているため、受験生は自分の得意なタイミングでスコアを確保できます。また大学側にとっても、外部の標準化されたテストを使うことで、採点の客観性を担保しやすいという利点があります。ただし、この制度は年度によって見直される可能性があるため、志望校が制度変更を発表していないか、出願前に必ず確認する習慣をつけましょう。

対象にならない代表的なパターン

反対に、この記事の「TOEICのみ」には当てはまらないパターンも押さえておく必要があります。TOEICスコアを英語の得点に換算する制度があっても、独自の英語筆記試験を選択できる大学や、TOEICスコアが出願条件(一定点以上でないと出願自体ができない足切り)としてのみ機能し、当日は別の英語試験を受ける大学は対象外です。たとえば東京工業大学(現・東京科学大学)の編入学試験は、高専・短大からの受け入れで英語・数学・物理・化学・面接という独自の試験構成をとっており、TOEICによる優遇制度はありません。「TOEICを使える大学」という広い括りで探すと、こうした独自試験ありの大学まで含まれてしまうため、当日の英語筆記試験の有無を必ず個別に確認することが重要です。

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TOEICスコアのみで英語を評価する大学一覧【10校】

大学公式の編入学募集要項を確認し、「英語はTOEIC・TOEFLスコア提出のみで、当日の英語筆記試験を実施しない」と明記されている大学を10校まとめました。学部・学科・コースによって条件が細かく分かれるため、志望校が決まったら必ず該当学部の最新の募集要項で確認してください。

大学・学部英語の扱い専門科目・その他検定料
東北大学工学部(全学科)TOEIC/TOEFLスコアのみ(筆記なし)数学筆答+学科別専門(成績・口頭試問・一部筆答)+面接30,000円
岩手大学理工学部(全コース)TOEIC L&Rスコアのみ(TOEFL不可)コースにより数学筆答・専門筆記・口頭試問・面接30,000円
秋田大学理工学部(一般入試)TOEICスコアのみ(筆記なし)数学筆記+面接試問非公表(要確認)
鳥取大学農学部生命環境農学科TOEIC L&Rスコア提出必須学力試験なし・二段階選抜(書類→口述)30,000円(一部返還制度あり)
東京都立大学システムデザイン学部TOEIC/TOEFLスコアのみ(当日筆記なし)学科ごとの選考(調査書・成績証明書等)17,000円
兵庫県立大学工学部(3学科6コース)TOEIC/TOEFLスコアのみ・対面形式限定専門科目筆記+面接あり17,000円
京都工芸繊維大学工芸科学部(一般選抜)TOEIC L&R公開テスト必須(IP不可)数学等+課程別専門(配点は課程で異なる)30,000円
金沢大学融合学域(3学類)TOEIC L&RまたはTOEFL iBT専門筆記なし・小論文+口述試験30,000円
徳島大学理工学部(英語を課すコース)TOEIC/TOEFLスコア提出制(IP不可)コースにより専門筆記・面接あり要確認
三重大学工学部総合工学科TOEICスコアのみ(コースによりIP可否が異なる)数学+コース別専門科目・面接要確認

それぞれの大学の制度を、もう少し詳しく見ていきましょう。東北大学工学部は機械知能・航空/電気情報物理/化学・バイオ/材料科学総合/建築・社会環境の5学科すべてで、英語は筆答試験を行わずTOEFL・TOEICのスコアを利用します。共通科目の数学は筆答があり、専門関連科目は学科ごとに成績評価・口頭試問・筆答試験と内容が分かれます。

岩手大学理工学部は6コースすべてで学部独自の英語試験を課さず、TOEIC L&Rのスコアのみで判定する点が特徴です。TOEFLのスコアは受け付けていないため、TOEFL対策をしていた受験生は注意が必要です。秋田大学理工学部の一般入試も同様に、英語はTOEICスコアによる評価で、数学の筆記試験と面接試問が別途課されます。

鳥取大学農学部生命環境農学科は、TOEIC L&Rの成績証明書提出が出願要件となっており、学力試験そのものを実施しません。第1次選考(書類選考)を通過した者のみが第2次選考(口述試験)に進む二段階選抜です。東京都立大学システムデザイン学部は出願書類に「外部英語検定試験のスコアシート」を含め、TOEFLまたはTOEICのスコアを提出すれば試験当日の英語筆記試験は行われません。

兵庫県立大学工学部は電気電子情報工学科・機械/材料工学科・応用化学工学科の3学科6コースで、英語はTOEIC/TOEFLスコアシート(対面形式のみ有効)の提出のみですが、専門科目の筆記試験と面接は別途課されます。京都工芸繊維大学工芸科学部の一般選抜は、TOEIC L&R公開テストの受験済みであることが出願の必須要件で、団体特別受験制度(IP)のスコアは認められません。

金沢大学融合学域の3学類(先導/観光デザイン/スマート創成科学)は専門科目の独立筆記試験がなく、英語外部試験(TOEIC L&RまたはTOEFL iBT)・小論文・口述試験の総合評価で合否を判定します。徳島大学理工学部は検査科目「英語」を課すコースにおいてTOEIC・TOEFLのスコア提出制を採用していますが、コースによって専門科目の内容が異なるため志望コースごとの確認が欠かせません。三重大学工学部総合工学科は英語をTOEICスコアで評価し、電気電子工学コースのみ公開テストスコアが必須、他のコースはIPスコアも認められています。

このように、10校それぞれで英語の扱いや専門科目の内容、検定料や日程が異なります。「TOEICのみ」という括りだけで大学を選ぶのではなく、専門科目や面接の対策範囲まで含めて志望校を検討することが、結果的に合格への近道になります。次の章では、大学ごとの制度の細かい違いをさらに掘り下げて解説します。

なお、この一覧はいずれも公式の編入学募集要項を出典として確認したものですが、募集要項は年度ごとに内容が変わる可能性があります。特に岩手大学・秋田大学・徳島大学・三重大学は本記事執筆時点(2026年7月)で最新年度の募集要項が未公表の学部を含むため、出願前には必ず志望大学の公式サイトで最新の募集要項を取り寄せてください。

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各大学の制度の違い(TOEIC限定/TOEIC・TOEFL両方可、IPスコアの可否)

同じ「TOEICのみ」に分類される大学でも、受け付けるスコアの種類や証明書の形式には細かい違いがあります。出願直前に慌てないよう、代表的な違いを整理しておきましょう。

TOEIC限定かTOEFLも可か

岩手大学理工学部はTOEIC Listening & Reading Testのスコアのみを受け付け、TOEFLのスコアは対象外です。これは今回確認した10校の中でも珍しいパターンで、TOEFL対策をしていた受験生が出願直前に慌てないよう注意が必要です。一方、金沢大学融合学域や東京都立大学システムデザイン学部、兵庫県立大学工学部、東北大学工学部などはTOEICとTOEFLのどちらでも出願可能としており、受験機会を確保しやすい制度になっています。TOEICが得意な人はTOEIC一本に絞り、TOEFLの方がスコアを伸ばしやすいと感じる人は両対応の大学を優先的に検討するとよいでしょう。

公開テストとIP(団体特別受験制度)の扱い

TOEICには、一般に受験する「公開テスト」と、学校や企業単位で実施される「IPテスト(カレッジTOEICなど)」があります。この扱いは大学によって明確に分かれます。東北大学工学部と京都工芸繊維大学工芸科学部、徳島大学理工学部は団体受験用のTOEIC-IPスコアを原則として認めていません。一方、岩手大学理工学部はTOEIC-IPのスコアレポート原本も受理する(ただしオンライン版は不可)としており、三重大学工学部は電気電子工学コースのみ公開テスト必須で他コースはIPスコアも可という、コース単位での使い分けをしています。志望するコースによって条件が変わる大学があることは、必ず覚えておいてください。高専や大学の授業でIPテストしか受けたことがない人は、公開テストの受験申込を早めに済ませておく必要があります。

スコアシートの提出形式

提出方式にも違いがあります。東北大学工学部は国内公開テストのスコアについて「デジタル公式認定証」のみを受け付け、紙のスコアシートは受理しないと明記しています。一方、岩手大学理工学部や兵庫県立大学工学部は原本の郵送提出が基本で、証明書の返送に対応するための返信用封筒の同封を求められることもあります。この提出形式の違いを見落とすと、出願期限直前にスコア証明書の再発行が間に合わないというトラブルにつながりかねません。出願書類の準備は、志望校の要項を確認しながら早めに進めることをおすすめします。

海外受験・海外の教育課程出身者への対応

外国の学校教育課程を修了した志願者や、海外在住のまま出願する志願者向けに、独自の出願資格区分を設けている大学もあります。たとえば岩手大学理工学部は外国の短期大学卒業者や海外14年課程修了者を出願資格に含めており、この場合もTOEIC・TOEFLスコアの提出ルールは国内出身の志願者と共通です。外国語で作成された証明書を提出する場合は、日本語訳の添付を求められることが一般的なので、翻訳の準備にも時間を見込んでおきましょう。

母国語話者への配慮

岩手大学理工学部のように、英語を母国語とする志願者についてはスコア提出そのものを免除する制度を設けている大学もあります。海外からの帰国生や外国人学生で該当する可能性がある場合は、出願前に大学の入試課へ直接問い合わせておくと安心です。

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必要なTOEICスコアの目安と、公式に基準が非公表である理由

「TOEIC何点あれば合格できますか」という質問は編入予備校でも非常に多く寄せられますが、正直に言うと今回確認した10校のいずれも、公式の募集要項に「TOEIC◯◯点以上で合格」という明確な最低ラインを公表していません。多くの大学は、提出されたスコアをそのまま、あるいは一定の換算式で得点化する方式を採用しており、スコアが高いほど有利という以上の具体的な基準は開示されていないのが実情です。

なぜ最低ラインが非公表なのか

スコアをそのまま得点に換算する制度は、募集要項に基準点を明記すると「その点数さえ取れば合格できる」という誤解を招きやすいため、大学側があえて詳細な換算方法を公開していないと考えられます。実際、東北大学工学部の募集要項にも「TOEFL®またはTOEICのスコアを換算して英語の得点を算出する」との記載はあるものの、具体的な換算表は公開されていません。合否は英語の得点だけでなく、専門科目や面接、調査書の内容も含めた総合評価で決まる点に注意してください。

予備校が示す一般的な目安(参考情報)

公式の基準が非公表である一方、複数の大学編入予備校・英語スクールの解説では、大学入試全般においてTOEIC600点以上が英語力を示す一つの目安、難関大学クラスでは700〜800点以上が競争力のある水準として紹介されることが多いという傾向があります。これはあくまで編入試験に限定した公式統計ではなく、一般選抜も含めた幅広い傾向を示すものですが、対策の目標設定としては参考になります。最終的な合否は専門科目・面接との総合評価であることを踏まえ、TOEICのスコアアップだけに偏らない準備を心がけましょう。

学力試験の有無でスコアの重みが変わる

鳥取大学農学部のように学力試験を実施せず書類選考と口述試験のみで合否を決める大学では、TOEICスコアの相対的な重みが専門科目重視の大学よりも大きくなりやすいと考えられます。逆に、兵庫県立大学工学部や三重大学工学部のように専門科目の筆記試験の配点が大きい大学では、TOEICスコアが多少低めでも専門科目でカバーできる余地があります。志望校がどちらのタイプかによって、TOEIC対策にかける時間配分を調整することが重要です。

スコアが伸び悩んだときの考え方

出願までにスコアが思うように伸びなかった場合でも、あきらめる前に検討すべき選択肢があります。TOEIC以外の評価要素(専門科目・小論文・面接・調査書)の配点比率が大きい大学を志望先に加える、あるいはTOEIC-IPも受け付ける大学であれば学内で受験機会を増やすなど、複数の対策ルートを並行して検討することをおすすめします。焦って一夜漬けのテクニックに頼るよりも、リーディングとリスニングの基礎力を底上げする学習を継続するほうが、結果的にスコアの伸びも安定しやすくなります。

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専門科目の有無で変わる対策の優先順位

TOEICのみで英語を評価する大学であっても、対策の重心は大学ごとに異なります。ここでは代表的な2つのパターンに分けて、優先順位の考え方を整理します。

パターン1: 英語だけTOEIC代替+専門科目筆記あり

兵庫県立大学工学部、三重大学工学部、東北大学工学部(化学・バイオ工学科など一部学科)、徳島大学理工学部の一部コースなどがこのパターンに当てはまります。英語の負担が軽減される分、専門科目や数学の対策により多くの時間を割けるのがメリットです。ただし油断は禁物で、たとえば三重大学工学部の電気電子工学コースは数学・電磁気学・電気回路の筆記試験があり、兵庫県立大学工学部の機械・材料工学科機械工学コースは材料力学・流体力学・熱力学が出題範囲になるなど、専門科目の対策範囲は決して狭くありません。東北大学工学部の材料科学総合学科のように、筆記ではなく口頭試問形式で化学・物理・材料物性などの基礎知識を問う大学もあり、対策方法自体を大学ごとに調整する必要があります。

パターン2: 専門筆記なし+小論文・口述中心

金沢大学融合学域のように、専門科目の独立筆記試験がなく、英語外部試験・小論文・口述試験の総合評価で合否が決まる大学もあります。このパターンでは、専門知識そのものよりも、社会課題に対する論理的思考力や表現力、志望動機の言語化力が問われます。TOEIC対策と並行して、小論文の書き方や口述試験での受け答えの練習に時間を割く必要があります。小論文は800字前後で、社会課題を自らの体験や観察と結びつけて論じる形式が多く見られ、日頃からニュースや社会課題への関心を持ち、自分の言葉で意見をまとめる練習を積んでおくことが有効です。

共通して重要な出願書類対策

どちらのパターンでも共通して重要なのが、志願理由書・活動報告書などの出願書類です。東北大学工学部では志願理由書・活動報告書の提出が求められ、大学によっては自己アピール文の内容が選考に直結する場合もあります。TOEICスコアの提出だけで安心せず、なぜその大学・学科を志望するのかを明確に言語化する準備も並行して進めましょう。特に専門筆記がない大学ほど、書類と面接での説得力が合否を左右しやすい傾向にあります。

対策の時間配分の目安

専門筆記がある大学を志望する場合は、TOEIC対策とほぼ同時並行で専門科目の過去問演習を始めるのが理想です。専門筆記がない大学のみを志望する場合でも、面接での口頭試問に基礎的な学力を問われるケースがあるため、TOEIC対策に偏りすぎず、出身校で学んだ専門分野の基礎知識を振り返っておくと安心です。目安として、出願の1年前からTOEIC対策と専門科目対策を並行させ、出願半年前を目標スコア達成の区切りとして逆算する受験生が多く見られます。

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出願までのスケジュールとTOEICスコアの有効期限

TOEICスコア提出方式の大学では、出願前にスコアを確保しておく必要があるため、一般的な編入試験以上に早めのスケジュール管理が求められます。

スコアの有効期限は大学ごとに異なる

今回確認した大学の中でも、スコアの有効期限には差があります。下記の表に主な大学の有効期限をまとめました。

大学・学部スコア有効期限出願時期の目安
東北大学工学部試験日から過去2年以内6月末〜7月上旬
岩手大学理工学部試験日から過去3年以内6月上旬
兵庫県立大学工学部試験日から2年以内7月上旬〜中旬
三重大学工学部願書締切日から起算して5年以内学力選抜は6月上旬〜中旬
鳥取大学農学部令和4年11月23日以降受験分が対象10月中旬

東北大学工学部と兵庫県立大学工学部は試験日から過去2年以内のスコアが対象、岩手大学理工学部は過去3年以内、三重大学工学部は願書締切日から起算して5年以内のスコアが有効です。有効期限を過ぎたスコアは受理されないため、受験を予定しているスコアの取得時期は必ず確認してください。

出願時期の傾向

編入試験の出願時期は大学によってばらつきがありますが、多くの国公立大学は初夏から秋にかけて出願・試験が集中する傾向があります。東北大学工学部は一般選抜の出願が6月末〜7月上旬、試験が8月中旬、兵庫県立大学工学部は出願が7月上旬〜中旬、試験が7月末というスケジュールです。鳥取大学農学部のように出願が10月中旬と秋に実施される大学もあり、併願を検討する際は年間を通じたスケジュールの把握が欠かせません。TOEIC・TOEFLのスコアシートは発行までに数週間かかる場合があるため、出願直前ではなく、遅くとも出願期間の2〜3か月前にはスコアを確定させておくことをおすすめします。

早期対策のすすめ

複数の大学を併願する場合、それぞれのスコア有効期限や提出形式(公開テストかIPか、デジタル認定証か紙かなど)を一覧で管理しておくと、出願直前の混乱を防げます。志望校が固まったら、まず各大学の最新の募集要項を取り寄せ、出願書類チェックリストを作成することから始めましょう。高専生であれば5年生の春の時点で候補校を3〜5校程度に絞り込み、それぞれのTOEIC受験回数と目標スコアを逆算しておくと、直前期に慌てずに済みます。

出願前に確認しておきたいチェックリスト

出願直前になって慌てないよう、志望校を決めた段階で以下の項目を確認しておくことをおすすめします。

  • 受け付けるスコアの種類(TOEIC L&Rのみか、TOEFLも可か)
  • TOEIC-IP(カレッジTOEIC)スコアの可否
  • スコアの有効期限(試験日基準か願書締切日基準か)
  • 提出形式(デジタル公式認定証か、原本郵送か)
  • 専門科目・面接・小論文など、英語以外の試験内容と配点
  • 出願期間・試験日・合格発表日

これらは大学によって基準日や運用が異なるため、同じ「TOEICのみ」でも準備の進め方が変わってくる点に注意してください。特にスコアの有効期限は見落としやすいポイントなので、早い段階でチェックリストの1項目として確認しておきましょう。

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出願にかかる費用

TOEICスコア提出方式の大学に出願する場合、通常の検定料に加えてTOEIC受験料や証明書発行費用も見込んでおく必要があります。

検定料の相場

今回確認した大学の検定料は、東京都立大学システムデザイン学部・兵庫県立大学工学部が17,000円、東北大学工学部・岩手大学理工学部・鳥取大学農学部・京都工芸繊維大学工芸科学部・金沢大学融合学域が30,000円と、大学によって差があります。国立大学は30,000円前後、公立大学は17,000円前後という傾向が見られますが、必ず出願年度の募集要項で最新の金額を確認してください。

TOEIC・TOEFLの受験費用と証明書発行費用

TOEIC L&R公開テストの受験料は7,810円(2026年7月時点の税込価格、IIBC公式サイトで要確認)が目安で、これとは別にスコア証明書(公式認定証)の発行や、大学によっては郵送費・返送用封筒の準備費用もかかります。TOEFL iBTを提出する場合は受験料がさらに高くなる傾向があるため、TOEICで足りる大学かTOEFLが必須の大学かを早い段階で見極め、無駄な受験費用をかけないようにしましょう。

複数回受験を見込んだ予算計画

スコアに自信が持てない場合、TOEICは複数回受験してより良いスコアを提出することが一般的です。1回あたりの受験料に加え、受験回数分の交通費・時間的コストも含めて、早めに予算とスケジュールを計画しておくことが、直前の焦りを防ぐポイントです。志望校を複数併願する場合は、検定料だけで6万円〜9万円程度になることもあるため、家庭内で早めに費用面の相談をしておくことをおすすめします。

入学後の費用も視野に入れる

編入後の費用として、入学料は多くの国立大学で282,000円、授業料は年額535,800円が予定額として案内されています(いずれも年度により変更の可能性があります)。TOEIC対策や受験にかかる費用だけでなく、入学後の学費や生活費まで含めた資金計画を早めに立てておくと安心です。奨学金や授業料免除制度についても、出願前に各大学の学生支援窓口で情報を集めておくと、入学後の資金繰りに余裕が生まれます。

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併願戦略と併願時の注意点

TOEICスコア提出方式の大学は、英語の負担が共通して軽くなる分、複数校を併願しやすいという特徴があります。ただし、併願を成功させるにはいくつかの注意点があります。

1つのスコアを複数大学の出願に使い回せるか

今回確認した大学のほとんどは、それぞれの出願書類としてスコア証明書の原本(または大学が指定する形式のコピー)を個別に提出する必要があります。1枚の原本を複数大学で使い回すことは基本的にできないため、併願する大学の数だけスコア証明書を用意する必要がある点に注意してください。デジタル公式認定証を採用している大学(東北大学工学部など)であれば、複数出力して各大学に提出できる場合もありますが、大学ごとの提出ルールは必ず個別に確認しましょう。

試験日程の重複に注意

専門科目や面接・口頭試問の試験日が重なると、同時に複数の大学を受験することはできません。たとえば東北大学工学部の一般選抜は8月中旬から下旬、兵庫県立大学工学部は7月末というように時期がずれている大学同士であれば併願しやすい一方、同じ時期に試験が集中する大学同士は併願が難しくなります。志望校をリストアップしたら、まず試験日程の一覧表を作り、重複がないか確認することから始めてください。

専門科目の負担差を踏まえた併願パターン

英語の負担が共通して軽いからといって、専門科目の対策範囲まで似ているとは限りません。専門筆記なしで小論文・口述中心の金沢大学融合学域と、専門科目の筆記試験がある兵庫県立大学工学部を同時に第一志望級で狙う場合、対策の方向性がまったく異なるため、それぞれに十分な準備時間を確保できるかを冷静に見極める必要があります。

専門家に相談するという選択肢

独学での併願戦略の組み立てに不安がある場合は、編入試験に精通した専門家に相談しながら計画を立てるのも一つの方法です。TOEICのスコアアップ、専門科目の過去問対策、志望理由書の添削、面接練習まで、限られた時間の中で並行して進める必要があるため、第三者の視点で優先順位を整理してもらうことは、独学よりも効率的に対策を進める助けになります。特に、TOEICスコアが伸び悩んでいる時期は「あと何点必要か」「どの技能を優先的に伸ばすべきか」を自分だけで判断しにくいものです。学習の進捗を客観的に把握できる環境を持っておくと、限られた時間をより効果的に使えます。

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よくある質問(FAQ)

大学編入はTOEICのスコアだけで合格できますか?

いいえ、TOEICスコアの提出によって英語の当日筆記試験が免除される大学は複数ありますが、多くの大学では数学や専門科目の筆記試験、面接・口頭試問が別途課されます。金沢大学融合学域のように専門筆記がない大学でも、小論文と口述試験の対策が必要です。TOEICはあくまで英語力の証明手段の一つであり、それだけで合格が決まるわけではありません。

TOEICは何点あれば大学編入で有利になりますか?

今回確認した大学はいずれも公式の最低合格ラインを公表していません。予備校の一般的な傾向としては600点以上が一つの目安、難関大学クラスでは700〜800点以上が競争力のある水準とされることが多いですが、これは編入試験に限定した公式データではないため、あくまで目標設定の参考としてとらえてください。

TOEICのスコアが低い場合、大学編入はあきらめるべきですか?

あきらめる必要はありません。専門科目や小論文、面接など他の評価項目で挽回できる大学も多く、また学力試験による選抜以外に推薦選抜を実施している大学もあります。スコアに不安がある場合は、TOEIC以外の評価要素の配点比率が大きい大学を選ぶ、あるいは出願までの期間でスコアを伸ばす計画を立てるといった対策が考えられます。

TOEIC L&RとTOEFLはどちらを提出すればよいですか?

志望大学がどちらを受け付けているかで決まります。岩手大学理工学部のようにTOEIC L&Rのみを受け付けTOEFLは対象外の大学もあれば、金沢大学融合学域や東京都立大学システムデザイン学部のようにどちらでも出願可能な大学もあります。両方受験できる余裕があれば、志望校を変更した場合にも対応しやすくなります。

TOEIC-IP(カレッジTOEIC)のスコアは大学編入で使えますか?

大学によって扱いが異なります。東北大学工学部や京都工芸繊維大学工芸科学部、徳島大学理工学部の一部コースは団体特別受験制度(IP)のスコアを原則として認めていません。一方、岩手大学理工学部はTOEIC-IPのスコアレポート原本(オンライン版は不可)を受理し、三重大学工学部は電気電子工学コース以外であればIPスコアも可としています。志望コースの最新募集要項で個別に確認してください

TOEICスコアの有効期限はどのくらいですか?

大学により異なります。東北大学工学部と兵庫県立大学工学部は試験日から過去2年以内、岩手大学理工学部は過去3年以内、三重大学工学部は願書締切日から起算して5年以内のスコアが有効です。有効期限を過ぎたスコアは出願書類として受理されないため、受験を予定しているスコアの取得時期を必ず確認しましょう。

英語試験がTOEICのみの大学と、独自の英語筆記試験がある大学、どちらが受かりやすいですか?

一概にはいえません。TOEICスコア提出のみの大学は英語の負担が軽減される一方、既に一定以上のスコアを保持していない受験生にとっては短期間でのスコアアップが必要になります。逆に大学独自の英語筆記試験がある大学は、編入試験向けの過去問対策が立てやすいという側面もあります。自分の現在の英語力と対策にかけられる期間を踏まえて、どちらの方式が有利かを判断することが大切です。

TOEICスコア提出のみの大学を複数併願することはできますか?

制度上は可能ですが、注意点があります。スコア証明書は大学ごとに個別提出が必要な場合が多く、専門科目や面接の試験日程が重なると同時に受験できません。併願を検討する場合は、各大学の試験日程・出願書類の提出形式・専門科目の対策範囲をあらかじめ一覧化し、無理のない併願計画を立てることをおすすめします。

まとめ|TOEICスコア提出のみで英語を評価する大学は複数存在するが、専門科目対策は必須

大学編入試験において、TOEIC・TOEFLスコアの提出のみで英語の評価が完結し、当日の英語筆記試験を実施しない大学は、今回確認しただけでも東北大学工学部・岩手大学理工学部・秋田大学理工学部・鳥取大学農学部・東京都立大学システムデザイン学部・兵庫県立大学工学部・京都工芸繊維大学工芸科学部・金沢大学融合学域・徳島大学理工学部(該当コース)・三重大学工学部の10校が該当します。改めて振り返ると、これらの大学は英語の負担を軽くできる一方で、専門科目や小論文・面接の対策が合否を大きく左右する点は共通しています。

  • 「TOEICのみ」は英語試験の代替であり、専門科目・面接まで免除される大学は少ない
  • TOEIC限定でTOEFL不可の大学(岩手大学)、両方可の大学(金沢大学など)があり条件はさまざま
  • TOEIC-IP(カレッジTOEIC)の可否は大学・コースによって明確に分かれる
  • 公式の最低合格スコアは非公表で、多くは提出スコアをそのまま得点化する方式
  • スコアの有効期限は2年〜5年と大学差があり、早めのスコア確保が重要
  • 検定料は17,000円〜30,000円が目安で、TOEIC受験料や証明書発行費用も別途必要
  • 併願する場合は試験日程の重複と専門科目の対策範囲の違いに注意する

本記事で紹介した10校の情報は、いずれも各大学の公式募集要項をもとに確認していますが、募集要項は年度ごとに内容が変わる可能性があります。学部改組やコース再編にともなって編入制度自体が見直されることもあるため、油断せず最新情報を追い続けることが大切です。出願を検討する際は、必ず志望大学の公式サイトで最新の大学編入関連の募集要項を取り寄せてください。TOEICスコアの目安については大学編入にTOEICは何点必要?学部別の目安と対策、出願資格全般については大学編入の出願資格まとめ、個別大学の詳細については三重大学工学部の編入試験を徹底解説東京都立大学理学部の編入試験を徹底解説もあわせてご覧ください。TOEICスコアの底上げから専門科目・面接対策までを一人で並行して進めるのは負担が大きいため、独学での対策に不安がある場合は、編入試験に精通した専門の指導を活用するのも一つの方法です。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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