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東京医科歯科大学編入のTOEIC対策|必要スコアの目安と学習法

東京医科歯科大学編入のTOEIC対策の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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「東京医科歯科大学 編入 toeic」と検索してこのページにたどり着いた方の多くは、TOEICのスコアで東京医科歯科大学(2024年10月に東京工業大学と統合し、現在は東京科学大学)の編入学試験に出願できるのかを確認したいはずです。結論から言うと、TOEICのスコアを提出して出願できるルートは公式には存在しません。医学部医学科の「2年次学士編入学」ではTOEFL iBTのスコア提出が出願資格の必須条件となっており、歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻の「2年次編入学」では大学独自の英語筆記試験が学力検査として課されるため、いずれもTOEICの成績証明書では代替できません。

東京医科歯科大学編入とは、旧・東京医科歯科大学(現・東京科学大学医歯学系)が実施する、大学卒業者や高等専門学校・短期大学卒業者などを対象に第2年次から編入学できる制度の総称で、医学部医学科の学士編入学と、歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻の編入学の2ルートが用意されています。どちらも「TOEIC」ではなく別の英語試験が課される点は共通していますが、求められる試験の種類と対策の方向性は大きく異なります。

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この記事では、東京科学大学の公式募集要項(令和9年度版)の一次情報にもとづき、医学部医学科と歯学部口腔保健工学専攻それぞれの出願資格・選抜方法・英語試験の要件を正確に整理したうえで、TOEICで積んだ英語力を無駄にせず、それぞれの試験に橋渡しするための学習法を解説します。「TOEICで受けられるのか」という疑問への答えから、実際に必要な英語試験の対策ロードマップ、出願書類の準備、併願スケジュールの立て方まで、順を追って確認していきましょう。

なお、旧名称の「東京医科歯科大学」は法人としては2024年10月に消滅していますが、キャンパスの通称や医療系の文脈では今も広く使われています。本記事でも検索のしやすさを考慮し、新名称の「東京科学大学」と併記しながら説明します。統合から日が浅い分、ネット上には統合前の情報と統合後の情報が混在しているため、出願前には必ず東京科学大学の公式サイトで最新版の募集要項を確認する習慣をつけてください。

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目次

東京医科歯科大学(現・東京科学大学)編入学とTOEICの関係を最初に整理する

東京医科歯科大学から東京科学大学への統合

東京医科歯科大学は東京工業大学と令和6(2024)年10月1日に統合し、東京科学大学(Institute of Science Tokyo)となりました。統合後の東京科学大学は、医歯学系(旧・東京医科歯科大学)と理工学系(旧・東京工業大学)の2つの系で構成されており、医歯学系には医学部・歯学部の2学部があります。編入学試験の実施主体も現在は東京科学大学であり、募集要項の表紙にも「東京医科歯科大学と東京工業大学は令和6(2024)年10月1日に統合し、東京科学大学となりました」という一文が明記されています。

そのため、これから出願を検討する場合は「東京医科歯科大学」ではなく東京科学大学の受験生サイト(admissions.isct.ac.jp)で最新の募集要項を確認する必要があります。ただし試験制度そのものは医歯学系として旧・東京医科歯科大学時代からの枠組みを引き継いでおり、湯島キャンパス(旧・東京医科歯科大学のキャンパス)で試験が実施される点も変わっていません。理工学系(旧・東京工業大学、大岡山キャンパス)とは学部・入試制度・キャンパスがすべて別であり、混同しないよう注意してください。理工学系の学部編入学試験(高専生等を対象とする一般入試)では2027年度から英語外部試験スコアの活用が予告されるなど、統合後の東京科学大学全体で入試制度の見直しが進んでいる時期でもあります。医歯学系の医学部医学科・歯学部口腔保健工学専攻についても、次年度以降に要件が変更される可能性を念頭に置き、出願を検討するたびに最新の募集要項を確認する姿勢が欠かせません。

医学部・歯学部で異なる英語試験の位置づけ

東京科学大学の医歯学系が実施する2年次編入学には、次の2つのルートがあります。

  • 医学部医学科「2年次学士編入学」(募集人員5名):英語はTOEFL iBTのスコア提出制
  • 歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻「2年次編入学」(募集人員5名):英語は大学独自の筆記試験(学力検査「外国語(英語)」)

どちらも「TOEIC L&Rのスコアシートを提出すれば出願できる」という制度にはなっていません。この点は、TOEICスコアの提出や換算を出願要件に採用している大学が少なくない編入学市場の中では、やや特殊な位置づけといえます。学部別のTOEIC必要点数の目安を他大学と比較しながら把握しておくと、東京科学大学の制度の特殊性がより理解しやすくなります。

他大学のTOEIC活用型編入との違い

大学編入試験全体を見渡すと、出願時にTOEICのスコアシートを提出させ、そのまま英語の得点として換算する大学は珍しくありません。TOEIC730点以上を出願資格の目安とする大学や、TOEICのスコアを英語試験の得点にそのまま換算する大学など、運用方法はさまざまです。一方、東京科学大学の医歯学系は、医学科では4技能を測るTOEFL iBTを、歯学部口腔保健工学専攻では大学独自の英語筆記試験を採用しており、TOEICでは代替不可という点で一貫しています。この違いを知らずにTOEIC対策だけを進めてしまうと、出願直前になって別の試験を一から準備する羽目になりかねません。志望校を決めた早い段階で、募集要項の英語試験欄を必ず確認する習慣をつけましょう。

医学部・歯学部のアドミッション・ポリシーに見る求める学生像

東京科学大学の医歯学系は、入学試験の基本方針として「学力検査などにより、高等学校または高等専門学校等において修得すべき知識・技能と、それらを基にした応用力・展開力を評価する」ことに加え、「面接および提出書類により、医療に従事する者としての資質および適性、医療・生命科学領域に対する強い関心」を評価する方針を明示しています。医学部医学科のアドミッション・ポリシーでは、医学・医療への深い関心と成熟した人格、卓越した知的能力と科学的思考力、他者・社会のために能力を活用する利他・奉仕の心、コミュニケーション能力とそのための語学的素養などが「求める学生像」として掲げられています。英語力そのものが単独の評価軸というより、こうした資質を支える基盤の一つとして位置づけられている点は、TOEFL iBT対策を進めるうえでも意識しておきたいポイントです。

歯学部口腔保健工学専攻のアドミッション・ポリシーでも、「口腔保健に興味をもち、それを十分修得できる基礎学力を備え、口腔関連の機器や材料の開発に意欲を持っている」「世界に目を向け、口腔保健工学におけるグローバルリーダーとなる意欲がある」といった項目が挙げられており、英語筆記試験の背景には国際的な活躍を見据えた語学力への期待があることがうかがえます。

医学部医学科「2年次学士編入学」の出願資格とTOEFL iBTスコア基準

出願資格の3パターン

医学部医学科の2年次学士編入学に出願できるのは、次の(1)〜(3)のいずれかに該当する者です。

  1. 修業年限4年以上の大学を卒業した者(学士)、または卒業見込みの者(ただし医学を履修する課程の卒業者・在学者は除く)
  2. 学校教育法第104条第7項の規定により学士の学位を授与された者
  3. 外国において学校教育における16年の課程を修了した者、または15年の課程修了で学士相当の学位を取得したと大学が認めた者(修了見込み含む)

これに加えて出願期間の初日から2年以内に受験したTOEFL iBTスコアの提出が全員に課される必須要件となっています。募集人員はわずか5名で、直近の令和9(2027)年度実施分では出願期間が2026年5月11日から15日まで、第1次選抜(学力検査)が同年6月10日、第2次選抜(面接)が7月8日、最終合格発表が7月22日という日程で進んでいます。医学を履修する課程の卒業者・在学者(医学部医学科の既卒者・在学者)は出願資格から除外される点にも注意してください。

TOEFL iBTスコア基準と提出ルール

公式募集要項が定めるTOEFL iBTの基準は、2026年1月20日以前に受験した場合はスコア80以上、2026年1月21日以降に受験した場合は新しいスコア形式で4.5以上とされています。これはETSがTOEFL iBTのスコア形式を切り替える時期をまたぐための経過措置とみられ、最新の運用は必ずETS公式サイトやTOEFLテスト日本事務局で確認してください。

スコアレポートの提出方法にも細かいルールがあります。

項目内容
有効期間出願期間の初日から起算して2年以内に受験したスコア
提出方法原本を郵送、またはETSのMy TOEFL Homeから指定のDI code宛てに直送手配
Home EditionTOEFL iBT Home Editionのスコアも認められる
スコアの種類Test Dateスコアのみ有効。MyBest®スコア(複数回の良いセクションを合成したスコア)は不可
団体受験TOEFL ITP(団体向けプログラム)のスコアは認められない

つまり、TOEICのスコアはもちろん、TOEFLであっても団体受験のITPや複数回受験の合成スコアでは出願要件を満たせません。個人で通常のTOEFL iBTを受験し、その1回の試験結果(Test Dateスコア)で基準を満たす必要がある点は、早めに把握しておくべき重要な制約です。受験回数を確保するためにも、出願期間の2年以上前から逆算して受験計画を立てることをおすすめします。

選抜方法と直近の倍率

入学者の選抜は、学力検査・面接試験の成績・出願書類を総合して判定します。第1次選抜では「自然科学総合問題」(英語で出題される場合がある)と書類審査を実施し、募集人員の4倍程度、約20名を合格とします。第2次選抜では第1次合格者に面接試験を行い、学力検査・書類審査の成績と総合して最終合格者を決定します。2026年度(令和8年度)の実施実績では、募集5名に対し志願者61名、第1次選抜合格者20名、最終合格者5名という結果でした。単純計算で志願倍率は約12.2倍という狭き門です。

出願書類とスケジュールの実務ポイント

出願にあたっては、入学志願票・経歴調書(様式1〜3)・卒業(見込)証明書・成績証明書・推薦書(卒業研究指導教員等が記入)に加えて、Web出願サイト上で「これまで大学(大学院)で取り組んできた主な研究課題等」(1,000字、英語の場合300words)、「医学部志望の動機」(400字、英語の場合120words)、「卒業後の展望」(400字、英語の場合120words)を入力する必要があります。推薦書は卒業研究指導教員や学位論文指導教員など、志願者について問い合わせ可能な教員が記入するものなので、依頼のタイミングを早めに確保しておくことが重要です。

入学検定料は31,660円(検定料30,000円+郵送料1,660円)で、Web出願サイトの手数料が別途発生します。合格後の入学料は282,000円、授業料は前期・後期それぞれ321,480円(年額642,960円、いずれも2025年度実績)です。出願書類は書留速達郵便での提出が必須で、大学への直接持参は一切受理されません。出願期間後に到着した書類は天災を除き受理されないため、締切直前の駆け込み提出は避けるべきです。

面接試験までの心構えと追加合格

第2次選抜の面接試験では、医療人をめざす学生としての資質・適性が評価され、面接評価結果が一定の水準以上の者が合格となる仕組みです。学力検査の得点だけで合否が決まるわけではなく、面接での評価も合否を左右する独立した要素である点は、TOEFL対策と並行して意識しておく必要があります。また、入学手続後に募集人員に欠員が生じた場合は、8月上旬以降に追加合格の連絡が行われることもあるとされています。障害等があり受験上の配慮を必要とする場合は、出願に先立って大学への事前相談が必要になるため、該当する場合は早めに入試課へ問い合わせておきましょう。

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歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻「2年次編入学」の選抜方法と英語筆記試験

出願資格(歯科技工士養成校・高専・短大・大学卒業者)

口腔保健工学専攻の2年次編入学は、歯科技工士としての基礎的な知識・技術をすでに修得した者や、高等専門学校・短期大学・大学を卒業した者を対象に、高度な口腔保健工学の知識・技術を教育する場として設けられている制度です。出願資格は次のいずれかに該当することが必要です。

  • 歯科技工士を養成する専修学校の専門課程(修業年限2年以上・総授業時間1,700時間以上等、文部科学大臣の定める基準を満たす課程)を修了した者、または修了見込みの者
  • 高等専門学校または短期大学を卒業した者、または卒業見込みの者
  • 大学を卒業した者、または卒業見込みの者

募集人員は5名で、1年次入学定員10名とは別枠として扱われます。修業年限は3年で、入学時に既修得単位の認定を受けたうえで、本学所定の単位を3年間で修得する形になります。教育課程は国府台キャンパス・大岡山キャンパスへの通学が発生する可能性がある点も押さえておきましょう。歯科技工士免許を未取得の場合は、所定の必修科目を履修することで国家試験の受験資格を得ることも可能です。

学力検査「外国語(英語)」・小論文・面接の配点

選抜方法は、TOEICやTOEFLのようなスコア提出型ではなく、大学が独自に実施する筆記試験を含む3本立てです。試験日は学力検査・小論文試験・面接試験がすべて同一日に行われます。

試験科目等配点
学力検査 外国語(英語)100点
小論文試験100点
面接試験100点
合計300点

学力検査の実施科目は「外国語(英語)」という大学独自の筆記試験であり、TOEICやTOEFLのスコアシートを提出する仕組みではありません。小論文は与えられた課題を要約する力と自身の考えを述べる力を、面接は口腔保健工学専攻で学ぶ意志と科学的探究心を評価する方針が示されています。出願書類のうち「志望動機と卒業後の展望」(1,200字以内)は面接の際に活用されます。

出願書類・入学手続きの流れ

出願資格(1)による者(歯科技工士養成校出身者)は、専修学校専門課程修了(見込)・成績証明書(所定様式2、学校長証明)を提出します。出願資格(2)(3)による者(高専・短大・大学出身者)は、卒業(見込)証明書と成績証明書を提出します。加えて出願資格・履歴調書(所定様式1)と、Web出願サイト上での「志望動機と卒業後の展望」(1,200字以内)の入力が求められます。入学検定料は30,830円(検定料30,000円+郵送料830円)で、出願書類は書留速達郵便での提出が必須です。

出願から入学手続までの流れを整理すると、出願期間(令和9年度は2026年5月7日〜13日)→試験(学力検査・小論文・面接、同年6月2日、面接予備日6月3日)→合格発表(6月26日)→入学手続(6月29日〜7月3日)という順序になります。募集人員に欠員が生じた場合は、追加合格の連絡が行われることもあります。

直近の実施実績

2026年度(令和8年度)の実施実績は、募集5名に対して志願者3名・受験者3名・合格者1名でした。医学部医学科が10倍を超える高倍率であるのに対し、口腔保健工学専攻の編入学は定員に届かない年もあるという対照的な状況がうかがえます。ただし年度によって志願者数は変動するため、最新の募集要項で必ず確認してください。

編入後の学びと海外研修制度

口腔保健工学専攻では、毎年10月頃に3年生全員が「グローバル口腔保健工学実習」の一部として、台湾の台北医学大学口腔医学院(4年制歯科技工士養成校)を訪れて研修を行う制度があります。過去にはスウェーデンのヨーテボリ大学歯科技工科への学生派遣も行われてきました。大学基金による奨学金支給や奨励金制度も用意されており、編入学生も対象に含まれます。また、生命科学研究・国際保健医療政策・医療産業分野での国際的キャリアを志す学生向けに、Health Sciences Leadership Program(HSLP)という複数年にわたるリーダー養成選抜プログラムも用意されており、編入生は編入直前の春の募集に応募できます。学力検査の英語対策だけでなく、こうした国際色の強いカリキュラムを見据えて語学力を磨いておくことが、入学後の学びにも直結します。

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TOEICスコアは編入対策にどう活かせるか

なぜTOEICでは出願できないのか

ここまで見てきたとおり、東京科学大学の医歯学系が実施する2つの編入学ルートは、どちらも出願要件としてTOEICを採用していません。医学部医学科はTOEFL iBTという4技能型の試験のスコア提出制、歯学部口腔保健工学専攻は大学独自の筆記試験という、それぞれ異なる仕組みを採っています。これは、大学ごとに英語試験の運用方針が異なるためで、TOEICを出願要件に採用する大学も多い中、東京科学大学の医歯学系はいずれのルートでもTOEICを直接の代替手段としていない、という制度上の事実として理解しておく必要があります。

また、医学部医学科ではTOEFLの中でも団体受験プログラムであるITPや、複数回受験のベストセクションを組み合わせたMyBest®スコアが不可とされている点からも、大学側が個人の1回の受験による総合的な英語運用力を厳密に見ようとしている姿勢が読み取れます。

TOEIC学習を無駄にしない3つの使い方

とはいえ、これまでTOEIC対策に取り組んできた学習時間や語彙力が無駄になるわけではありません。次の3つの観点で、TOEICの学習資産を編入対策に転用できます。

  • 語彙・文法の土台として活用する:TOEICで培ったビジネス英語の語彙・文法知識は、TOEFL iBTのリーディングやリスニングでも通用する基礎力になる
  • 併願校の出願要件として活用する:編入学を検討する大学の中にはTOEICスコアを出願要件とする大学も多く、東京科学大学と併願する場合はTOEICの実績がそのまま活きる
  • 基礎力の到達確認として活用する:TOEIC L&Rで高スコアを安定して取れる段階に達しているかどうかは、TOEFL iBTや独自英語筆記試験に進む前の基礎力チェックの目安になる

特に併願戦略の観点では重要で、医学部編入の出願条件を大学横断で確認すると、TOEICスコア提出制を採る大学とTOEFL・独自試験を課す大学が混在していることが分かります。東京科学大学だけに絞らず、複数の出願要件を並行して満たせるように学習計画を立てることが、限られた受験機会を最大化するコツです。

TOEIC教材はTOEFL・独自筆記試験対策にどう転用できるか

TOEIC対策で使った単語帳・文法書は、TOEFL iBTのリーディング・リスニング対策や口腔保健工学専攻の英語筆記試験対策にもそのまま流用できます。ただし、TOEICが主にビジネスシーンの語彙・表現を扱うのに対し、TOEFL iBTはアカデミックな学術文章、口腔保健工学専攻の独自試験は専門分野にも触れる可能性がある文章が出題対象になりやすい点は意識しておきましょう。語彙の土台はTOEICで、応用力は志望校ごとの専用対策でという役割分担を意識すると、学習の無駄を減らせます。

併願先の英語試験を3つの型で整理する

医学部学士編入や大学編入試験全体を見渡すと、英語試験の運用方法は大きく3つの型に整理できます。1つ目はTOEICやTOEFL、IELTSなどのスコアシートをそのまま出願要件・得点として使う「外部試験スコア提出型」、2つ目は大学が独自に作成した長文読解・英作文問題を課す「独自筆記試験型」、3つ目は面接や口頭試問の中で英語力を確認する「面接統合型」です。東京科学大学の医学部医学科は1つ目のTOEFL版にあたり、歯学部口腔保健工学専攻は2つ目の独自筆記試験型に該当します。併願校を検討する際は、この3つの型のどれに当てはまるかを先に確認すると、学習計画が立てやすくなります。

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医学部医学科ルートのTOEFL iBT対策ロードマップ

TOEFL iBTの出題形式とTOEICとの違い

TOEFL iBTはリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4技能を測定する試験で、リスニングとリーディングが中心のTOEICとは出題の質が大きく異なります。特にスピーキングとライティングは、TOEICでは直接測定されない技能であるため、TOEIC対策だけを続けていても十分な対策にはなりません。アカデミックな文章の読解、講義形式のリスニング、その場で意見を組み立てて話すスピーキング、論理的な英文を書くライティングという、TOEICとは異なる訓練が必要になります。

TOEIC学習からTOEFL対策へ移行する学習ステップ

TOEICとTOEFLでは採点方式や測定技能が異なるため、公式な点数換算表は存在しません。ここで紹介するのはあくまで学習の進め方の目安であり、正式な出願にはTOEFL iBTのスコアそのものが必要になる点に注意してください。

  1. TOEIC L&Rで安定して高スコアを取れる語彙力・文法力を土台として仕上げる
  2. TOEFL形式のリーディング・リスニング問題集に切り替え、アカデミックな長文・講義形式の音声に慣れる
  3. スピーキング・ライティングの型(意見提示→理由→具体例→結論)を身につけ、時間内に組み立てる練習を積む
  4. 本番同様の時間配分でTOEFL iBTの模擬試験を繰り返し、Test Dateスコアとして安定して80点(新スコア形式では4.5)以上を狙えるレベルまで仕上げる
  5. 出願期間の2年以内という有効期限を逆算し、余裕をもったスケジュールで本番の受験回数を確保する

合格者の傾向として、TOEFL iBTスコア80点台での合格例もある一方、100点前後に達している受験者も少なくないとされています。出願の最低基準を満たすことと、選抜を勝ち抜くために十分な余裕を持ったスコアを確保することは別問題として捉え、早い段階から準備を始めることが重要です。

医学部学士編入試験全体の中での位置づけ

医学部学士編入試験を実施する大学の中には、英語をTOEICスコアで評価する大学、TOEFLスコアで評価する大学、独自の英語筆記試験を課す大学など、要求される試験の種類も基準点もさまざまです。東京科学大学医学部医学科のTOEFL iBT80点(新スコア形式では4.5)という基準は、医学部学士編入試験全体の中でも高めの水準に位置づけられるとする指摘もあり、他大学と併願する場合であっても早期からの対策が特に重要になります。実施大学ごとの英語試験の違いを比較しながら、自分にとって現実的な基準を満たせる大学を複数ピックアップしておくと、TOEFL対策の負担を分散させやすくなります。志望順位の高い大学から逆算して、どの技能をどの水準まで引き上げる必要があるかを可視化しておくと、限られた対策期間の優先順位が明確になり、直前期になって対策が間に合わないという事態を避けやすくなります。

TOEFL iBTの受験回数と費用の計画

TOEFL iBTは1回あたりの受験料が決して安くないうえ、Test Dateスコアのみが有効でMyBest®スコアが使えないというルールがあるため、本番1回ごとの重みが大きい試験です。出願期間の初日から2年以内という有効期限を踏まえ、最初の数回は形式に慣れるための受験、その後の数回はスコアを伸ばすための受験、と目的を分けて計画すると、限られた受験回数と予算を効率よく使えます。会場や日程によっては予約が埋まりやすい時期もあるため、志望する出願期間から逆算し、早めに受験日程を確保しておくことも欠かせません。

技能別の学習配分の目安

限られた学習時間を4技能にどう配分するかは、多くの受験生が悩むポイントです。リーディングとリスニングはTOEIC学習の延長で伸ばしやすい一方、スピーキングとライティングはゼロから型を作る必要があるため、相対的に時間を多く割り当てる受験生が多い傾向にあります。

技能TOEICとの関係対策の方向性
リーディング語彙・文法の土台はTOEICと共通アカデミックな長文・図表付き文章への読み替え
リスニングTOEICのビジネス音声から移行講義形式・複数話者のディスカッション形式に慣れる
スピーキングTOEICでは測定されない技能意見提示→理由→具体例→結論の型を反復練習
ライティングTOEICでは測定されない技能統合型・独立型それぞれの構成テンプレートを習得

スピーキング・ライティング対策で使える学習リソースの選び方

スピーキング・ライティングは独学だけでは客観的な評価が難しい技能です。オンライン英会話やライティング添削サービスを活用し、第三者からフィードバックを受ける機会を定期的に確保すると、伸び悩みを防ぎやすくなります。特にライティングは、統合型(読解・聴解の内容を要約して自分の意見を述べる形式)と独立型(与えられたテーマについて自分の意見を述べる形式)で求められる型が異なるため、それぞれの構成テンプレートを別々に練習しておくと本番で時間切れになりにくくなります。スピーキングも同様に、質問への即答練習を繰り返すことで、限られた準備時間の中で論理的に話をまとめる感覚が身についていきます。学習の進捗を可視化するために、模擬試験のスコア推移を記録しておくと、伸びている技能と停滞している技能を客観的に把握でき、残りの学習期間の配分を見直す判断材料になります。医学部医学科を志望する場合は特に、出願期間までの残り月数から逆算して「いつまでにどの技能をどのレベルまで引き上げるか」を月単位で区切っておくと、直前期に慌てずに済みます。

歯学部口腔保健工学専攻ルートの英語筆記試験対策

出題科目「外国語(英語)」の傾向と対策の考え方

口腔保健工学専攻の学力検査は、TOEICやTOEFLのようなスコア提出型ではなく、大学が独自に作成する筆記試験です。公式に出題形式や過去問が広く公開されているわけではないため、確実な出題傾向を断定することはできませんが、大学が求める人材像として「口腔保健工学におけるグローバルリーダーとなる意欲」「国際的視野をもって活躍するために必要となる英語能力の向上」が挙げられていることから、専門分野に偏らない一般的な英文読解力・英作文力を基礎から固めておくことが有効と考えられます。

過去問の入手方法については大学窓口での閲覧のみとされているケースが一般的なため、出願を検討する段階で早めに大学の入試課へ確認し、閲覧できる範囲の情報を集めておくと安心です。TOEIC対策で培った長文読解のスピードと語彙力は、大学独自の筆記試験でも土台として活きるため、TOEIC学習を先に進めておくこと自体は決して無駄になりません。

小論文・面接との時間配分

学力検査(英語)・小論文試験・面接試験はいずれも同一日に実施され、配点は各100点の合計300点です。英語の学力検査だけに偏らず、小論文で問われる要約力・論述力、面接で評価される「口腔保健工学専攻で学ぶ意志と科学的探究心」も同じ比重で対策する必要があります。出願書類の「志望動機と卒業後の展望」は面接時に活用されるため、書類作成の段階から一貫したストーリーを組み立てておくことが、面接対策にもつながります。

歯科技工士養成校出身者・高専出身者・大学出身者など、出願資格が幅広いことも口腔保健工学専攻の特徴です。医学部学士編入で入りやすい大学の傾向を参考にしつつ、自分の出身校・経歴が活かせる併願先を早めに洗い出しておくとよいでしょう。

小論文対策の具体的な進め方

口腔保健工学専攻の小論文試験は、与えられた課題を要約する力と自身の考えを述べる力を評価するものです。対策としては、口腔保健・歯科医療・ものづくり・国際貢献といったテーマの新聞記事や専門誌の記事を要約する練習を重ね、「要約→自分の意見→根拠」という型を体に染み込ませておくと安定して書けるようになります。書いた小論文は自己採点で終わらせず、第三者に読んでもらい、論理の飛躍や説明不足がないかを確認してもらう工程を挟むことをおすすめします。面接で活用される「志望動機と卒業後の展望」の内容と矛盾しないよう、小論文の主張と一貫性を持たせておくことも忘れないようにしましょう。

専攻の教育内容や研究テーマについては、大学が独自に発信している公式ページの情報も参考になります。口腔保健工学専攻の公式ホームページには、カリキュラムの特徴や在学生・卒業生の進路に関する情報が掲載されているため、志望動機を具体化する材料として出願前に一通り目を通しておくとよいでしょう。募集要項に記載のない詳細な情報を知りたい場合は、大学の入試課に問い合わせるという方法もあります。

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出願資格・選抜方法・倍率・日程の比較表

ここまで解説した2つのルートの違いを一覧で整理します。いずれも令和9(2027)年度実施分の情報にもとづくもので、次年度以降は内容が変更される可能性があるため、出願前に必ず最新の公式募集要項を確認してください。

項目医学部医学科(2年次学士編入学)歯学部口腔保健工学専攻(2年次編入学)
募集人員5名5名
英語試験TOEFL iBTスコア提出(80点以上/新形式4.5以上)大学独自の筆記試験「外国語(英語)」100点
選抜方法第1次:学力検査+書類審査/第2次:面接学力検査(英語)+小論文+面接を同日実施
配点構成学力検査・面接・書類審査を総合判定英語100点+小論文100点+面接100点=300点
2026年度実績倍率志願61名/合格5名(約12.2倍)志願3名/合格1名(定員割れ傾向)
出願期間(令和9年度)2026年5月11日〜15日2026年5月7日〜13日
入学検定料31,660円30,830円

倍率だけを見ると口腔保健工学専攻の方が入りやすく見えるかもしれませんが、志願者数が少ないぶん年度による変動幅も大きく、専門性の高い分野であるため出願資格や適性を満たす受験生自体が限られている可能性もあります。単純な倍率の比較だけで難易度を判断せず、自分の出身校区分(大学卒・高専卒・短大卒・歯科技工士養成校卒)がどちらの資格要件に合致するかを起点に検討するのが実践的です。

卒業後に取得を目指せる進路も異なります。医学部医学科は医師国家試験の受験資格につながる医学教育課程であるのに対し、口腔保健工学専攻は歯科技工士免許未取得者が所定科目を履修することで歯科技工士国家試験の受験資格を得られる課程です。目指す資格・キャリアの方向性がそもそも異なるため、英語試験の負担だけでなく、卒業後に何を目指すのかという観点からも志望ルートを選ぶことが大切です。

編入後の修業年限・卒業要件の違い

歯学部口腔保健工学専攻は2年次編入学生の修業年限が3年と定められており、本学に3年以上在学し、入学時に認定された単位と合わせて本学所定の単位を修得することが卒業要件です。編入学した学生については、個人の学習状況に応じて既修得単位の認定を行い、卒業に必要な「全学に共通する教育科目」と「専門に関する教育科目」の不足分を修得するよう個別の履修計画が作成されます。医学部医学科についても、編入後は既存の医学科カリキュラムに沿って学ぶ形になり、入学時点での単位認定の範囲は個々の出身校・履修履歴によって異なります。いずれのルートも、合格後に大学から示される履修計画を確認したうえで、卒業までの見通しを具体的に立てておくことが大切です。

入学料・授業料の負担を軽減する制度

入学料・授業料の負担が気になる場合は、大学が案内する修学支援制度も確認しておきましょう。日本学生支援機構(JASSO)の給付奨学金や授業料等減免といった国の修学支援新制度に加え、その対象外となる学生向けに大学独自の入学料・授業料免除や徴収猶予の制度も用意されています。いずれも所定の申請期間内に手続きを行う必要があり、入学手続の段階で入学料を先に納付してしまうと制度を利用できなくなる場合があるため、利用を検討している場合は入学手続前に大学の学生支援窓口へ早めに相談することが重要です。募集人員がそれぞれ5名という狭き門を突破した後、経済的な事情で入学を諦めることのないよう、こうした制度の存在も出願準備の段階から把握しておくと安心です。問い合わせ窓口は入試そのものと学生支援では異なるため、奨学金・免除制度に関する問い合わせは学生支援課、出願資格や試験内容に関する問い合わせは入試課、というように窓口を混同しないようにすることも、スムーズな情報収集のコツです。

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併願戦略と出願スケジュールの立て方

年間を通じたスケジュール感

令和7〜9年度の募集要項を並べると、医学部医学科・歯学部口腔保健工学専攻ともに、募集要項が前年12月〜2月頃に公表され、出願は5月、試験は6月、合格発表は6〜7月という毎年ほぼ同じ時期に進む傾向があります。次年度の募集要項もこの流れを踏襲する可能性が高いため、TOEFL iBTのスコア取得や独自英語筆記試験の対策は、出願期間が始まる前年の秋から冬にかけて動き出すのが現実的なスケジュールです。

2026年7月時点では、令和9(2027)年度入学を目指す試験はすでに出願を締め切っており、医学部医学科は最終合格発表(7月22日)を、歯学部口腔保健工学専攻はすでに合格発表(6月26日)を終える段階にあります。次の令和10(2028)年度入学を目指す場合は、例年の傾向から2026年12月〜2027年2月頃に募集要項が公表されると見込まれるため、今の時期からTOEFL iBTの受験計画や英語筆記試験の基礎固めを始めておくと余裕を持って準備できます。

逆算スケジュールの一例

次年度入学を目指す場合の学習の進め方を、時期ごとに整理すると次のようになります。あくまで一般的な目安であり、個々の学習状況に応じて前倒しすることが望ましい点に留意してください。

時期主な取り組み
出願前年の夏〜秋TOEIC L&Rで語彙・文法の基礎を固め、志望ルートを確定する
出願前年の秋〜冬TOEFL iBT形式または独自英語筆記試験形式への切り替え、初回受験
出願年の1〜2月最新の募集要項公表を確認し、出願資格・スコア基準を再確認する
出願年の3〜4月TOEFL iBTスコアの最終調整、小論文・面接対策の本格化
出願年の5月出願書類の準備・提出(締切厳守、書留速達郵便)
出願年の6〜7月学力検査・面接(または筆記試験・小論文・面接)本番

併願校を含めた学習配分の考え方

医学部医学科・歯学部口腔保健工学専攻のどちらも募集人員が5名と少人数であるため、単願で臨むにはリスクが高い試験です。TOEICスコアを出願要件とする他大学の編入学試験や、TOEFL・英語外部試験を求める他の医学部学士編入試験もあわせて検討し、次のような優先順位で学習を配分することをおすすめします。

  • まずTOEIC L&Rで基礎的な語彙力・文法力を固め、併願先の出願要件も同時に満たしていく
  • 志望順位の高い大学の英語試験形式(TOEFL iBTか独自筆記か)に応じて、専用の対策に切り替える時期を決める
  • 小論文・面接対策は英語試験の対策と並行して進め、出願直前に慌てないようにする

大学ごとに求める英語試験の種類が異なる編入学試験を横断的に攻略するには、医学部学士編入対策の全体像を先に把握したうえで、志望校ごとの要件差分を整理していくのが効率的です。独学でのスケジュール管理に不安がある場合は、大学編入対策の専門コースを活用し、TOEFL・英語筆記試験・小論文・面接をバランスよく計画に組み込む方法も検討してみてください。

出願書類準備の実務チェックリスト

出願直前になって書類不備に気づくと、締切に間に合わなくなるリスクがあります。次の項目は、医学部医学科・歯学部口腔保健工学専攻のどちらに出願する場合でも早めに確認しておきたいポイントです。

  • 卒業(見込)証明書・成績証明書の発行に必要な日数を出身校に確認しておく
  • 推薦書や証明書の記入を依頼する教員・学校事務窓口には早めに相談する
  • Web出願サイトでの字数指定(志望動機・研究課題等)を踏まえ、下書きを事前に用意しておく
  • TOEFL iBTのスコアレポート(または独自筆記試験対策の完了状況)を出願期間の前に確認する
  • 検定料の支払い方法・郵送料・Web出願サイト手数料を事前に把握しておく
  • 書留速達郵便の締切必着日を逆算し、余裕を持って投函する

特に推薦書や成績証明書は自分だけでは準備が完結しない書類のため、出願期間が公表され次第、早い段階で依頼先に声をかけておくことが、締切直前のトラブルを防ぐ最も確実な方法です。障害等があり受験上または修学上の配慮を必要とする場合は、出願に先立って大学と事前相談を行うことが必要とされているため、該当する可能性がある場合は募集要項の該当ページを早めに確認し、健康診断書等の関係書類を準備したうえで入試課に相談しておくと安心です。

この試験に向いている人の特徴

これまでの内容を踏まえると、東京医科歯科大学(現・東京科学大学)の編入学試験は、次のような特徴を持つ受験生に向いていると言えます。

  • TOEFL iBTの4技能対策に早い段階から時間を割ける人(医学部医学科志望の場合)
  • 大学独自の英語筆記試験に対応できるよう、読解力・英作文力を基礎から底上げする姿勢がある人(口腔保健工学専攻志望の場合)
  • 募集人員5名という狭き門を理解したうえで、併願校もあわせて計画的に準備できる人
  • 医療・口腔保健分野への強い関心と、面接や小論文で自分の言葉で語れる志望動機を持っている人

逆に、TOEICのスコアだけで出願を完結させたいと考えている場合は、そもそも東京科学大学の医歯学系の制度に合わないため、早い段階で志望校の英語試験要件を正確に把握することが、遠回りを避ける第一歩になります。

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よくある質問(FAQ)

ここまで解説してきた内容のうち、特に検索されやすい疑問を改めてQ&A形式で整理します。出願直前に読み返す用のチェックリストとしても活用してください。

東京医科歯科大学の編入試験はTOEICのスコアで出願できますか?

できません。医学部医学科の2年次学士編入学はTOEFL iBTのスコア提出が必須要件で、歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻の2年次編入学は大学独自の英語筆記試験が課されます。いずれのルートもTOEICのスコアシートを出願要件として使うことはできません。TOEICで培った英語力自体は基礎力として役立ちますが、出願書類として提出できるのはTOEFL iBTのスコアレポートのみである点を必ず押さえておきましょう。

東京医科歯科大学は今も存在しますか?東京科学大学との違いは?

法人としての東京医科歯科大学は、令和6(2024)年10月1日に東京工業大学と統合し、東京科学大学(Institute of Science Tokyo)となりました。現在は東京科学大学の「医歯学系」として、旧・東京医科歯科大学の医学部・歯学部が引き継がれています。編入学試験もこの医歯学系が実施しており、試験会場も旧・東京医科歯科大学の湯島キャンパスがそのまま使われています。

医学部医学科の編入に必要なTOEFL iBTスコアの目安は何点ですか?

公式募集要項では、2026年1月20日以前に受験した場合はスコア80以上、2026年1月21日以降に受験した場合は新スコア形式で4.5以上が出願資格として定められています。ただし出願できる最低基準と、実際の選抜を勝ち抜くために十分なスコアは別であり、80点台での合格例もある一方、より高いスコアの合格者も少なくないとされています。最新の基準は必ず公式募集要項でご確認ください。

歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻の編入試験に英語外部試験は必要ですか?

TOEICやTOEFLのようなスコア提出型の外部試験は求められません。かわりに、学力検査として大学が独自に実施する「外国語(英語)」の筆記試験(100点)が課され、小論文試験(100点)・面接試験(100点)とあわせて総合300点で選抜が行われます。過去問は大学窓口での閲覧のみとされているため、出願前に入試課へ確認しておくとよいでしょう。

TOEICで高得点を取ればTOEFL iBTのスコアも高くなりますか?

TOEICとTOEFLは測定する技能や採点方式が異なるため、公式な点数換算表は存在しません。TOEICで培った語彙力・文法力はTOEFL対策の土台にはなりますが、TOEFL iBTで測定されるスピーキング・ライティングはTOEICでは直接測定されない技能のため、別途専用の対策が必要です。TOEICの学習を先に進めておくこと自体は無駄にならないため、基礎固めとして継続する価値はあります。

医学部医学科の編入試験の倍率はどのくらいですか?

2026年度(令和8年度)の実施実績では、募集5名に対して志願者61名、第1次選抜合格者20名、最終合格者5名でした。単純計算での志願倍率は約12.2倍です。年度によって志願者数は変動するため、最新の実施状況は公式サイトでご確認ください。

歯学部口腔保健工学専攻は高専卒でも出願できますか?

出願できます。出願資格には「高等専門学校または短期大学を卒業した者」が含まれており、歯科技工士養成の専修学校専門課程修了者や大学卒業者と並ぶ出願区分として認められています。2026年度実績では志願者3名のうち一定数が高専出身者だったとする情報もあり、高専卒業者にとって現実的な選択肢の一つです。

TOEFL iBTとTOEIC、編入対策としてどちらを先に始めるべきですか?

医学部医学科を第一志望とするなら、出願要件そのものであるTOEFL iBTの対策を優先すべきです。ただし、併願校でTOEICスコアの提出を求められるケースも多いため、まずTOEIC L&Rで基礎的な語彙力・文法力を固めながら、志望順位に応じてTOEFL対策に軸足を移していくのが現実的な進め方です。

まとめ|東京医科歯科大学(東京科学大学)編入とTOEICの正しい向き合い方

  • 東京医科歯科大学は2024年10月に東京工業大学と統合し、現在は東京科学大学(医歯学系)として編入学試験を実施している
  • 医学部医学科「2年次学士編入学」はTOEFL iBTスコア(80点/新形式4.5点以上)の提出が出願資格の必須要件で、TOEICでは代替できない
  • 歯学部口腔保健学科口腔保健工学専攻「2年次編入学」は大学独自の英語筆記試験(100点)を含む3科目300点満点の選抜で、TOEIC・TOEFLいずれのスコア提出も不要
  • 2026年度実績では医学部医学科が約12.2倍の高倍率、口腔保健工学専攻は定員に届かない年もあるなど、両ルートの状況は対照的
  • TOEICのスコアそのものは出願要件にならないが、語彙力・文法力の土台づくりや併願校対策として学習資産を活かせる
  • 募集要項は例年12月〜2月頃に公表され、出願は5月、試験は6月、合格発表は6〜7月という毎年ほぼ同じ流れで進む
  • 次年度以降の出願を目指す場合は、TOEFL iBTの受験計画や独自英語筆記試験の基礎固めを、募集要項公表前から早めに始めておくことが重要

東京医科歯科大学(現・東京科学大学)の編入学試験は、医学部医学科・歯学部口腔保健工学専攻のいずれも募集人員が5名という狭き門であり、TOEICだけでは出願要件を満たせない特殊な制度設計になっています。だからこそ、TOEFL iBTや大学独自の英語筆記試験という「本当に必要な試験」を早い段階で正確に把握し、逆算したスケジュールで対策を進めることが合格への近道です。TOEICで培った英語力を土台にしながら、志望するルートに応じた専用の対策へ計画的に切り替えていきましょう。独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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