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電気通信大学編入にTOEICは必要?英語試験(独自筆記)の内容と対策法

「電気通信大学 編入 toeic」と検索してこのページにたどり着いた方の多くは、「電気通信大学の編入学試験ではTOEICのスコア提出が必要なのか」を確認したいのだと思います。結論からお伝えすると、電気通信大学の特別編入学ではTOEICのスコア提出は求められていません。英語は学力試験当日に受験する、大学独自の記述式筆記試験(90点満点)です。
電気通信大学の「特別編入学」とは、高等専門学校(高専)や短期大学、専修学校専門課程などを卒業(見込みを含む)した学生が、情報理工学域の3年次に編入学できる制度です。募集は「Ⅰ類(情報系)」「Ⅱ類(融合系)」「Ⅲ類(理工系)」の3つの類に分かれており、選抜方法として推薦による選抜と学力試験による選抜の2種類が用意されています。編入後は2年間で卒業要件を満たす必要があるため、出願前の情報収集の正確さが、その後の学習計画にも直結します。
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TOEICと混同されやすい背景には理由があります。国立大学の編入試験では、TOEICやTOEFLなどの外部検定スコアの提出を英語試験の代わりに採用する大学が少なくありません。また電気通信大学自身も、大学院入試や私費外国人留学生選抜ではTOEIC・TOEFLのスコアシート提出を求めています。こうした情報が混在した結果、「電気通信大学の編入も外部試験のスコア提出だろう」と誤解されるケースが起きやすいのです。本記事では、この誤解を一次情報にもとづいて整理したうえで、実際に課される独自の英語筆記試験の内容と、TOEIC学習をその対策にどう位置づければよいかを解説します。
なお、本記事が対象とするのは昼間に授業を行うⅠ類・Ⅱ類・Ⅲ類の特別編入学です。社会人や夜間の修学を希望する方向けの「先端工学基礎課程(夜間主コース)」は選抜制度や募集要項の配布時期が異なるため、対象を分けて別記事(電気通信大学情報理工学部(夜間主)の編入試験を徹底解説)で扱っています。夜間主コースの受験を検討している方はそちらもあわせてご確認ください。
電気通信大学編入にTOEICは必要か|結論と本記事の対象範囲
TOEIC・TOEFLスコアが必要になる区分と、必要にならない区分
もう一度結論を整理します。電気通信大学の特別編入学(Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類、昼間3年次編入)において、TOEICやTOEFLのスコアを出願書類として提出する制度は存在しません。TOEIC/TOEFLスコアシートの提出制度が公式に用意されているのは私費外国人留学生選抜と大学院入試だけであり、特別編入学はこの対象に含まれていません。この点は電気通信大学の公式サイトでも「学域・大学院入試におけるTOEIC、TOEFLおよびIELTSのスコアシートについて」というページで明確に区分けされて案内されています。
具体的には、対象となっているのは「情報理工学域私費外国人留学生選抜」「大学院情報理工学研究科博士前期課程(一般入試・社会人入試)」「博士後期課程一般入試」の3区分です。特別編入学はこのいずれにも該当しません。検索エンジンで「電気通信大学 toeic」と調べると、この大学院・留学生向けページが上位に表示されることがありますが、編入学とは別区分の情報である点に注意してください。区分を取り違えたまま準備を進めると、記述式の英作文練習に十分な時間を割けなくなるおそれがあります。
TOEIC提出型と独自試験型、大学によって対応が分かれる理由
国立大学の編入試験を並べて比較すると、英語試験の扱いが大学によって大きく異なることに気づきます。TOEICやTOEFLなどの外部検定スコアをそのまま英語試験の代わりに採用する大学がある一方で、電気通信大学のように、当日その場で記述式の試験を課す大学も存在します。外部検定を採用する大学は、採点の標準化や実施の効率化を重視していると考えられます。一方、独自試験を課す大学は、単なる語学力だけでなく、その場で考えをまとめて表現する力まで含めて評価したいという意図があると推測されます。
この違いを知らずに「編入試験の英語=TOEICのスコア提出」という思い込みだけで準備を始めてしまうと、電気通信大学のように独自試験を課す大学を受ける際に、対策の方向性を大きく誤ってしまいます。志望校を決める段階で、各大学の募集要項を確認し、英語試験がどちらのタイプかを必ず確認する習慣をつけておきましょう。
「特別編入学」と他の入学区分との違い
電気通信大学には、特別編入学のほかにも、高校卒業者向けの一般選抜や学校推薦型選抜、総合型選抜(昼間・夜間主コースそれぞれ)、私費外国人留学生選抜など複数の入学区分があります。TOEIC/TOEFLスコア提出の対象は私費外国人留学生選抜や大学院入試であり、特別編入学とは区分が異なります。検索でヒットする情報が、実は別の入学区分についての案内だった、ということが起こりやすいのはこのためです。
自分がどの入学区分に該当するのかを最初に整理しておくと、募集要項の読み違いを防げます。高専・短大等を卒業(見込み)して3年次への編入を目指す場合は、本記事で扱う「特別編入学」の募集要項を確認することになります。反対に、高校在学中の受験生が一般選抜や総合型選抜を検討している場合は、特別編入学とはまったく別の募集要項・出願資格が適用されるため、混同しないよう注意しましょう。
それでも英語対策は軽視できない理由
一方で、学力試験による選抜を選んだ場合、英語は「数学」「物理学または化学」と並ぶ試験科目として当日に課されます。配点は90点で、出題内容は「大学教養程度」とだけ案内されており、TOEICのようなマークシート形式ではなく記述式です。つまり、TOEICのスコアが直接評価に使われることはない一方で、英語力そのものは学力試験の300点満点のうち90点、3分の1近くを占める重要科目であることに変わりはありません。
TOEICの点数だけを追いかけてしまうと、記述式の答案が書けずに失点するリスクがあります。逆に言えば、TOEIC対策で培った基礎力を正しく応用できれば、独自試験でも十分に得点源にできます。この点は後半のH2で具体的に解説します。
本記事の使い方
本記事は、電気通信大学の情報理工学域のうち、昼間に授業を行う「Ⅰ類(情報系)」「Ⅱ類(融合系)」「Ⅲ類(理工系)」への3年次編入学(特別編入学)を対象にしています。社会人や夜間主体で学ぶ「先端工学基礎課程(夜間主コース)」は募集要項の配布時期や選抜内容が異なるため、本記事では扱いません。夜間主コースを検討している場合は、別記事で出願資格や試験科目を個別に確認してください。まずは次のH2で推薦・学力試験の2つの選抜方式の違いを押さえ、そのうえで英語試験の中身、TOEIC学習の活かし方、他科目との併行対策、出願スケジュールの順に読み進めると、全体像から詳細へと無理なく理解を深められます。
Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類で学べること
英語試験の対策を考えるうえでも、そもそも自分がどの類を目指すのかを明確にしておくことは大切です。情報理工学域は「Ⅰ類(情報系)」「Ⅱ類(融合系)」「Ⅲ類(理工系)」の3つの類に分かれており、それぞれ複数の専門教育プログラムを設けています。編入後はまず類に所属し、3年次以降に希望するプログラムで専門性を高めていく流れです。
Ⅰ類(情報系)は、コンピュータ・アルゴリズム・プログラムなど情報分野に共通する基礎を学んだうえで、「メディア情報学」「経営・社会情報学」「情報数理工学」「コンピュータサイエンス」などのプログラムに進みます。Ⅱ類(融合系)は、電子情報・通信機器やロボットなどの産業応用を意識したハードウェア技術と、人工知能・データサイエンスを含むソフトウェア技術を「セキュリティ情報学」「情報通信工学」「電子情報学」「計測・制御システム」「先端ロボティクス」などのプログラムで学びます。Ⅲ類(理工系)は、物理学・化学などの自然科学や数学を基礎から体系的に学び、「機械システム」「電子工学」「光工学」「物理工学」「化学生命工学」の中から専門分野を選択します。
| 類 | 主な専門教育プログラム(例) | 募集人員の目安 |
|---|---|---|
| Ⅰ類(情報系) | メディア情報学・経営社会情報学・情報数理工学・コンピュータサイエンス等 | 9名 |
| Ⅱ類(融合系) | セキュリティ情報学・情報通信工学・電子情報学・計測制御システム・先端ロボティクス | 10名 |
| Ⅲ類(理工系) | 機械システム・電子工学・光工学・物理工学・化学生命工学 | 10名 |
出願時にはⅠ類・Ⅱ類・Ⅲ類のいずれか1つの類と専門教育プログラムを選んで出願します。学力試験による選抜では第4志望・第5志望まで専門教育プログラムを選べる類もあるため、募集要項で自分の志望順位を整理しておくとよいでしょう。
特別編入学の選抜方式|推薦と学力試験の違い
2つの選抜方式の全体像
電気通信大学の特別編入学は、「推薦による選抜」と「学力試験による選抜」の2つの方法で実施されます。どちらの方式で出願するかによって、必要な準備がまったく異なります。
推薦による選抜は、出身の高等専門学校長からの推薦を受けられる学生を対象とした制度です。学力試験そのものが免除され、推薦書・調査書・面接試験の結果だけで合否が決まります。出願資格は、2026年3月に高等専門学校を卒業見込みで、志望する類に対応する学科(電気系・電子系・情報系など)に在籍し、3・4年次の学業成績の席次平均が所属集団の上位20%以内であることなどが求められます。推薦できる人数は各高専あたり4名以内という制限があります。
学力試験による選抜は、高専・短大の卒業(見込み含む)だけでなく、専修学校専門課程の修了者、大学卒業者、大学に2年以上在学し64単位以上を修得した者なども出願できる、より門戸の広い制度です。こちらは数学・理科(物理学または化学)・英語の学力試験に加えて、面接試験と調査書を組み合わせて総合的に評価されます。英語の記述式筆記試験が課されるのは、この学力試験ルートです。高専生に限らず、大学に在学しながら電気通信大学への編入を目指す人にも開かれた制度である点は見落とされがちなので、出願資格を丁寧に確認しておきましょう。
募集人員と出願手続きの実務
募集人員は、Ⅰ類(情報系)9名、Ⅱ類(融合系)10名、Ⅲ類(理工系)10名の合計29名程度で、このうち推薦による入学者は各類の募集人員の半数程度とされています。つまり学力試験ルートでも、募集枠の半数程度は依然として確保されている計算になります。志願者数・合格者数の詳細な倍率は年度や類によって変動するため、公式の志願・選抜状況を必ず確認してください。
出願手続きは、推薦・学力試験のいずれも郵送のみで受け付けられ、窓口持参は認められていません。出願書類には入学志願票・写真票・受験票・検定料受付証明書貼付票・調査書に加え、推薦選抜であれば推薦書、学力試験選抜であれば出願資格を裏付ける在学(期間)証明書や単位修得証明書などが必要になります。調査書や推薦書は在籍校長が作成する書類のため、余裕を持ったスケジュールで準備を進める必要があります。
- 入学志願票(推薦用/学力試験用でそれぞれ様式が異なる)
- 写真票・受験票(出願前3か月以内に撮影した写真を使用)
- 検定料受付証明書貼付票(30,000円を金融機関で振込)
- 調査書(在籍学校長作成、厳封)
- 推薦選抜の場合は推薦書(在籍学校長作成、厳封)
- 学力試験選抜(出願資格6による場合)は在学(期間)証明書・単位修得(見込)証明書
編入後の単位認定における注意点
出願準備と並行して意識しておきたいのが、編入後の単位認定です。特別編入学では、高等専門学校等で履修した科目の単位について、大学側で審査したうえで一定の単位数まで認定される仕組みになっています。出身校での専門分野が、編入する類の教育内容と異なる場合は、認定される単位が少なくなることがあります。認定単位が少ないと、履修科目数が増え、標準の2年間で卒業できなくなる可能性があります。
自分の出身学科と近い分野の類を選ぶほど、単位認定を受けやすくなる傾向があります。この仕組みは、出願する類・専門教育プログラムを選ぶ段階から意識しておくとよい情報です。志望動機を固める際には「何を学びたいか」だけでなく「これまで何を学んできたか」もあわせて振り返っておくと、出願先の選択や面接での説明がしやすくなります。
推薦を選ぶメリットと注意点
推薦による選抜には「学力試験(英語筆記を含む)が免除される」という大きなメリットがある一方で、注意しておきたい点もあります。整理すると次のとおりです。
- メリット: 学力試験そのものが免除されるため、英語の記述式筆記試験を受けずに合否が決まる
- メリット: 出願から合格発表までの期間が学力試験ルートより早い(例年6月上旬までに結果が出る)
- 注意点: 出願できるのは在籍校長の推薦を受けられる一部の学生に限られる(各高専4名以内)
- 注意点: 学力試験がない分、面接試験の比重が大きく、志望動機や専門知識を口頭で的確に説明する力が求められる
推薦基準に届きそうにない場合や、校内の推薦枠をめぐる競争が激しいことが予想される場合は、早い段階から学力試験ルートに軸足を移し、英語を含めた3科目の対策に時間を配分したほうが結果的に安全です。
| 比較項目 | 推薦による選抜 | 学力試験による選抜 |
|---|---|---|
| 出願資格の中心 | 2026年3月高専卒業見込み・成績上位20%以内等 | 高専・短大卒業(見込)、大学2年以上在学64単位以上等、間口が広い |
| 選抜方法 | 推薦書・調査書・面接試験 | 学力試験(数学・理科・英語)・面接試験・調査書 |
| 英語の扱い | 学力試験免除のため独自英語筆記試験なし | 90点満点の独自記述式筆記試験(90分) |
| 募集人員の目安 | 各類募集人員の半数程度 | 残りの半数程度 |
| 入学検定料 | 30,000円 | 30,000円 |
学力試験の英語試験の内容|配点90点・90分の記述式
3科目・300点満点の中での英語の位置づけ
配点は数学120点、物理学または化学90点、英語90点で、合計300点満点です。学力試験による選抜では、数学・理科(物理学または化学)・英語の3科目が課されます。すべての科目が記述式で評価される点が特徴で、解答そのものだけでなく思考・判断の過程や表現力までが評価対象になります。マークシート方式のTOEICとは、評価の仕組みそのものが異なります。
| 科目 | 配点 | 試験時間 | 出題分野・形式 |
|---|---|---|---|
| 数学 | 120点 | 120分 | 微分積分学・線形代数学・関数論などから5問出題、4問を選択解答 |
| 物理学または化学 | 各90点 | 90分 | 物理学(力学・電磁気学・熱物理学・波動と光・現代物理学)、化学(物質の結合・化学平衡など)からいずれか1科目を選択 |
| 英語 | 90点 | 90分 | 大学教養程度の記述式筆記試験。TOEIC等の外部スコア提出ではない |
過去問から見える出題傾向
英語の出題形式について、公式サイトで公開されている過去の試験問題を確認すると、令和7年度実施分では大問が2問構成になっていました。このうち大問Ⅱは英作文で、2つのテーマ(社会・時事的なトピック)のうち1つを選び、少なくとも2つの理由を挙げて英語で具体的に論述する形式で、配点は45点です。英作文だけで英語全体の配点の半分を占めていることになります。もう一方の大問についても長文を素材にした設問が出題される傾向がありますが、出題形式は年度によって変わる可能性があるため、必ず大学公式サイトで公開されている最新の過去問を確認してください。
過去3年分(令和5・6・7年度)の特別編入学試験問題(数学・物理学化学・英語)は、電気通信大学情報理工学域の公式サイトで公開されています。TOEICの公式問題集だけでは対策が完結しないタイプの試験である以上、過去問を実際に解いて出題形式に慣れておくことが、他のどの対策よりも優先度の高い準備になります。時間を計って解答用紙に近い形式で書く練習をしておくと、本番の時間配分の感覚もつかみやすくなります。
90分をどう使うか
英語の試験時間は90分です。大問Ⅱの英作文だけで配点45点を占めることを踏まえると、単純に前半・後半で時間を均等に割るのではなく、英作文の構想・下書き・見直しにまとまった時間を確保する時間配分を事前に決めておくことが有効です。当日になって時間配分を考え始めると、見直しの時間が削られて基本的な文法ミスを取りこぼしやすくなります。過去問演習の段階から、実際の試験時間の90分をそのまま使って解く練習を繰り返し、自分に合った時間配分を体で覚えておくとよいでしょう。
また、解答は記述式であるため、TOEICのように「分からなければ勘でマークする」という対応ができません。空欄のまま提出するよりも、部分的にでも論理を組み立てて記述したほうが、思考・判断の過程を評価する採点方式では得点につながりやすいと考えられます。時間内に必ず解答欄を埋め切る、という意識を持って過去問演習に取り組んでおきましょう。
「大学教養程度」という表現が意味すること
募集要項では英語の出題分野・内容が「大学教養程度」とだけ案内されており、TOEICのスコア換算表のような具体的な到達目標は示されていません。一般的に大学教養レベルの英語とは、専門的な語彙よりも、社会・時事的な話題を正確に読み書きできる基礎的な運用力を指すことが多いとされています。過去問の英作文テーマがベーシックインカムや夫婦別姓といった社会制度に関するものだったことからも、専門的な工学英語よりも、一般的な社会課題について自分の考えを英語で表現できるかどうかが問われていると読み取れます。
「大学教養程度」という表現だけを見て身構えすぎる必要はありませんが、逆に「TOEICで一定のスコアを取れているから大丈夫」と安心しきってしまうのも危険です。読む・聞くの力を測るTOEICと、書く・考えを組み立てる力まで問われる独自試験とでは、必要な準備の中身が異なることを踏まえて対策を組み立てましょう。
数学・物理・化学の学力試験も同様に記述式で、思考・判断の過程が評価対象になっています。英語だけが特別な形式というわけではなく、学力試験全体が知識の再現より「その場で考えて表現する力」を重視した設計になっていると捉えると、英語対策の方向性も自然と定まってきます。単語や文法を暗記するだけでなく、実際に自分の考えを英語で組み立てて書く練習に、早い段階から時間を配分しておきましょう。
TOEIC学習は無駄にならない?独自英語試験への活かし方
TOEICで鍛えられる力・鍛えられない力
ここまでの内容だけを見ると、「TOEICの勉強をしても意味がないのでは」と感じるかもしれません。しかし、結論から言えばそうではありません。TOEICの学習で身につく語彙力・文法の正確さ・読解スピードは、独自の英語筆記試験を解くための土台として十分に活用できます。問題は、TOEICの学習だけでは足りない部分がある、という点です。
TOEICはマークシート方式で、リスニングとリーディングを中心に、ビジネス・日常生活の場面を素材にした問題が出題されます。選択肢の中から正解を選ぶ形式であるため、英文を「読んで理解する」力は鍛えられますが、自分の意見を英語で組み立てて「書く」力は直接には鍛えられません。一方、電気通信大学の学力試験の英語は記述式で、しかも配点の半分を英作文が占めています。ここにTOEIC対策と大学独自試験対策の決定的な違いがあります。
| 観点 | TOEIC | 電気通信大学の独自英語試験 |
|---|---|---|
| 出題形式 | マークシート(選択式) | 記述式 |
| 測定される力 | リスニング・リーディングの正確さと速度 | 読解力に加え、英作文での論理構成力・表現力 |
| 試験時間の使い方 | 限られた時間で多数の設問を処理する速度勝負 | 90分で大問2問にじっくり向き合う |
| 対策で重視すべき点 | 語彙・文法・速読 | 語彙・文法に加えて、意見を英語で組み立てる練習 |
「基礎体力」と「実戦練習」を分けて考える
つまり、TOEIC対策で語彙力と基礎的な読解力を鍛えることは決して無駄にはなりませんが、それだけで学力試験の英語を突破できるわけではないという点を正しく認識しておく必要があります。TOEICの学習を「基礎体力づくり」、独自試験対策を「実戦形式の練習」と位置づけて、両方を並行して進めるのが現実的な進め方です。すでにTOEICの学習を進めている人であれば、その語彙・文法の蓄積を無駄にせず、英作文というアウトプットの練習に転用していく発想が効率的です。
特にTOEIC Part 7(長文読解)で扱われるような、まとまった量の英文を素早く読んで要点をつかむ練習は、独自試験の長文設問にも応用が利きます。逆に、TOEIC対策だけをしていた人が急に英作文を書こうとすると、語彙は分かっていても「どう文章を組み立てればよいか分からない」という壁にぶつかりやすいため、英作文の型を身につける練習は早めに着手しておくことをおすすめします。
TOEIC学習を独自試験対策に転用する3つのコツ
- TOEICの単語帳で覚えた語彙を、そのまま英作文で「使ってみる」練習に転用する
- TOEIC Part 7の長文を読んだあと、内容を日本語で1〜2文に要約する習慣をつける
- TOEICの文法問題で身につけた正確さを、時間をかけて書く英作文にも反映させる
この3点を意識するだけでも、TOEIC対策として費やしてきた時間を、独自試験の対策に無理なくつなげることができます。すでにTOEICの学習を数か月続けている人ほど、ゼロから英作文対策を始める人より土台ができている状態と言えるため、あとは記述式・英作文というアウトプット形式に慣れる練習を積み重ねていけば十分間に合います。
逆に、これから英語対策を始める人は、いきなり英作文だけに取り組むよりも、TOEIC向けの単語帳や文法参考書で基礎を固めながら、並行して英作文の型を練習していくほうが遠回りに見えて確実です。語彙・文法の基礎が不安定なまま英作文の練習だけを重ねても、表現の幅が広がらず伸び悩みやすいためです。基礎固めと実戦練習は、どちらか一方ではなく、常に両輪で進めることを意識しましょう。
大学編入にTOEICは何点必要か、学部別の目安と対策をまとめた記事もあわせて参考にすると、TOEICのスコアが実際に評価対象となる大学と、電気通信大学のように独自試験を課す大学との違いが見えやすくなります。志望校を複数検討している場合は、大学ごとに英語試験の形式がまったく異なる可能性があることを前提に、対策の優先順位を組み立てることをおすすめします。
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独自英語試験の対策法|英作文と長文読解の勉強法
英作文対策|「意見+理由2つ以上」の型を固める
独自の英語筆記試験に向けた対策は、大きく「英作文対策」と「長文読解対策」の2本柱で進めます。配点の半分を占める英作文から優先的に手をつけるのが効率的です。
英作文対策では、まず「意見+理由2つ以上」という型を体に染み込ませることが最優先です。過去問で出題されたテーマ(ベーシックインカムへの賛否、夫婦別姓の是非など)からも分かるように、社会・時事的な話題について自分の立場を明確にし、根拠を2つ以上挙げて具体的に説明する練習が中心になります。賛成・反対のどちらを選ぶかより、理由を具体的な事実や経験と結びつけて論理的に書けているかどうかが評価の分かれ目になります。
- 社会・技術系のニュースを英語・日本語の両方で読み、自分なりの意見を持つ習慣をつける
- 150〜200語程度を目安に、賛成/反対とその理由2つを英語で書く練習を繰り返す
- 書いた英作文は自己採点で終わらせず、学校の先生や指導者に添削してもらう
- 過去問で実際に出題されたテーマを制限時間内(45分程度)で書き切る練習をする
英作文の基本構成を型として覚える
英作文が苦手な人ほど、書き始める前に構成をあらかじめ決めておくことが有効です。冒頭で自分の立場(賛成か反対か)を明示し、続けて理由を1つ目・2つ目と順番に述べ、それぞれに具体例や根拠を添え、最後に立場を改めて短くまとめる、という流れを型として持っておくと、初見のテーマでも書き出しで詰まりにくくなります。
| 構成要素 | 書く内容の目安 |
|---|---|
| 導入 | 設問に対する自分の立場(賛成/反対)を1〜2文で明示する |
| 理由1 | 1つ目の根拠と、それを裏付ける具体例 |
| 理由2 | 2つ目の根拠と、それを裏付ける具体例 |
| 結び | 立場を改めて短く確認し、全体を締めくくる |
長文読解対策|専門分野に近い英文への慣れ
長文読解対策では、TOEICのようなビジネス文書ではなく、科学技術・社会問題に関する評論的な英文に慣れておくことが有効です。情報理工学域を志望する以上、専門分野に近いテーマの英文を読み解く機会を増やしておくと、内容理解のスピードが上がります。読解と並行して、本文の要旨を日本語で簡潔にまとめる練習をしておくと、要約系の設問が出題された場合にも対応しやすくなります。
いずれの対策も、独学だけで進めると「書いたつもりの英作文」が実際にどの程度通用するのか判断しづらいという壁にぶつかりがちです。特に英作文は、文法的な誤りがなくても論理展開が伝わりにくい答案になっていることが少なくありません。添削を受けられる環境を早めに確保しておくと、本番までに修正を重ねる時間を十分に取ることができます。学校の英語科教員や、編入試験の英作文添削に対応できる指導者に定期的に見てもらう体制を、できるだけ早い時期から作っておくとよいでしょう。
英作文でよく使う構文・表現
初めて意見論述型の英作文に取り組む場合、使える構文の引き出しが少ないと、内容が思いついても文章にできないという事態が起こりがちです。以下のような一般的な構文をあらかじめ覚えておくと、当日も落ち着いて書き始めやすくなります。
| 役割 | 使える表現の例 |
|---|---|
| 立場を示す | In my opinion, / I agree with the idea that ~ / I disagree with ~ |
| 理由を導入する | One reason is that ~ / Another reason is that ~ |
| 具体例を示す | For example, ~ / For instance, ~ |
| 結論をまとめる | For these reasons, ~ / In conclusion, ~ |
こうした表現は決して特別なものではなく、TOEICの学習過程でも目にする機会がある基本的な言い回しです。型となる表現をあらかじめ用意しておくことで、本番では内容を考えることに集中できます。過去問演習の際は、こうした表現を実際に使いながら書く練習を重ね、自分の中で自然に出てくる状態にしておくとよいでしょう。
数学・物理・化学との併行対策|学力試験全体の優先順位
配点バランスから見る学習時間の配分
学力試験の合計配点は数学120点、理科(物理または化学)90点、英語90点の300点満点です。配点だけを見れば数学が最も比重の大きい科目であり、英語だけに時間を偏らせてしまうと合計点で不利になりかねません。3科目の学習時間配分を意識しておくことが大切です。
高専生の場合、在学中に微分積分学や線形代数学、物理学(力学・電磁気学など)を専門科目として学んでいるケースが多く、数学・理科は比較的対策しやすい科目になりやすい傾向があります。一方で英語は、専門科目の学習に時間を取られて後回しになりがちな科目でもあります。数学・物理(化学)の基礎が固まっている人ほど、意識的に英語の学習時間を確保する必要があります。
苦手科目から逆算したスケジュールの立て方
逆に、英語に苦手意識が強い人ほど「まず英作文の型だけでも早期に身につけておく」ことをおすすめします。型さえ固まれば、直前期は数学・理科の過去問演習に時間を回しやすくなり、300点満点全体でのバランスが取りやすくなるためです。数学・理科が得意な人でも、油断して英語の対策開始が遅れると、直前期にまとめて対策する時間が確保できず、配点90点をまるごと落としかねません。
英語の対策開始が遅れやすい理由
高専のカリキュラムでは、専門科目の実験・実習・レポート課題に多くの時間が割かれるため、英語の学習時間を自分で確保する意識を持たない限り、後回しになりやすい構造があります。数学・理科は授業の延長で対策できる部分が多い一方、英作文は授業だけでは十分に鍛えられないことが多く、この差が対策開始の遅れにつながりがちです。
編入試験の英語対策は、単語や文法を覚え直すだけでなく、実際に英文を書いて添削を受けるというサイクルを回すのに時間がかかります。数学・理科の追い込みが可能な直前期になってから英語に着手すると、このサイクルを十分な回数回せないまま本番を迎えることになりかねません。3科目の中では、英語こそ早期に着手する価値が高い科目だと考えておきましょう。
学習計画の一例
あくまで一例ですが、出願の半年ほど前から助走を始める場合、序盤は数学・理科の基礎固めと並行して英作文の型を身につける期間、中盤は過去問演習を科目横断で回す期間、直前期は本番と同じ90分の時間配分で英語・数学・理科それぞれを解き切る練習に絞る、という流れで組み立てると無理がありません。
| 時期の目安 | 数学・理科 | 英語 |
|---|---|---|
| 出願の半年〜4か月前 | 既習範囲の抜け漏れ確認と基礎固め | 英作文の型を覚え、150語程度で書く練習を始める |
| 出願の3〜2か月前 | 過去問演習を科目横断で開始する | 過去問テーマで45分の時間制限をつけて書く練習 |
| 出願直前期 | 本番と同じ試験時間で過去問を解き切る練習 | 添削を受けた英作文の修正点を反映して書き直す |
学習計画を立てる際は、数学・理科の過去問演習と並行して、週に数回は英作文を書く時間を固定で確保するなど、3科目を同時並行で進める前提でスケジュールを組むことをおすすめします。理系大学編入の対策(数学・理科・英語の勉強法)をまとめた記事では、理系科目全体の学習配分についてより詳しく解説しています。あわせて確認しておくと、電気通信大学に限らない理系編入全般の対策の考え方も整理しやすくなります。
推薦選抜という選択肢|学力試験を回避するルート
推薦選抜の出願資格と面接内容
英語の独自筆記試験に不安がある場合、そもそも学力試験を受けずに済む「推薦による選抜」というルートも検討する価値があります。推薦選抜では学力試験そのものが免除され、推薦書・調査書・面接試験の結果だけで合否が判定されます。
ただし、誰でも推薦を受けられるわけではありません。出願資格は、2026年3月に高等専門学校を卒業見込みで、志望する類に対応する学科等に在籍し、3・4年次の学業成績の席次平均が所属集団の上位20%以内であることなどが条件です。席次を定めていない高専では、在籍学校長が同等と認めた場合に推薦を受けられます。推薦できる人数は各高専4名以内と決められているため、校内での競争にもなり得ます。
面接試験の内容は、志望する類によって多少異なります。Ⅰ類(情報系)であれば数学と情報の基礎知識、Ⅱ類(融合系)であれば数学と専門科目の基礎知識、Ⅲ類(理工系)であれば数学・物理または化学と専門科目の基礎知識について、志望動機や卒業研究の内容、自己表現能力とあわせて個人面接で試問されます。学力試験がない代わりに、面接での受け答えの質がそのまま評価に直結する点は押さえておく必要があります。
| 類 | 面接で確認される基礎知識の分野 |
|---|---|
| Ⅰ類(情報系) | 数学と情報の基礎知識 |
| Ⅱ類(融合系) | 数学と専門科目の基礎知識 |
| Ⅲ類(理工系) | 数学・物理または化学と専門科目の基礎知識 |
いずれの類でも、志望動機・勉学意欲・卒業研究の内容・自己表現能力は共通して評価対象になります。学力試験を受けない推薦選抜であっても、なぜこの類・プログラムで学びたいのかを、自分の高専での学びと結びつけて説明できるように準備しておくことが欠かせません。
面接で準備しておきたい質問の切り口
面接で確認される項目(志望動機・勉学意欲・卒業研究の内容・専門分野の基礎知識・自己表現能力)をもとに考えると、あらかじめ準備しておきたい質問の切り口が見えてきます。
- 「なぜ電気通信大学の、この類・プログラムを志望するのか」を自分の言葉で説明できるか
- 高専での卒業研究や実験・実習の内容を、専門用語を使いながら簡潔に説明できるか
- 編入後にどのような分野を専門的に学び、将来何に活かしたいかを具体的に語れるか
- 志望する類の基礎知識(数学・情報・専門科目など)について、口頭で問われても落ち着いて答えられるか
面接対策は付け焼き刃では通用しにくいため、学力試験対策と並行して、早い時期から自分の志望動機を言語化しておく作業を進めておくと安心です。文章として整理した志望動機は、学力試験の英作文で意見を論理的に組み立てる練習にも通じる部分があります。
推薦と学力試験、両にらみで進める考え方
在籍校での成績が推薦基準に届くかどうか不確実な段階では、推薦だけに絞らず、学力試験対策(英語の独自筆記試験を含む)を並行して進めておくのが安全な進め方です。推薦選抜に不合格になった場合でも、あらためて学力試験による選抜に出願できる仕組みになっているため、両方の可能性を残しておくと選択肢が広がります。ただし推薦の合格発表から学力試験の出願期間までの期間は短く設定されているため、学力試験に切り替える可能性がある場合は、募集要項を早めに2部入手しておくといった実務的な準備も忘れないようにしましょう。
推薦での合格を目指す場合でも、面接では志望動機や専門分野の基礎知識を自分の言葉で説明する力が求められます。学力試験の英語対策で培う「理由を整理して論理的に説明する力」は、面接の受け答えにもそのまま活かせるため、推薦一本に絞るとしても英作文的な思考の整理練習をしておく価値は十分にあります。
出願から合格までのスケジュールと併願戦略
年間スケジュールの目安
特別編入学のスケジュールは、推薦による選抜と学力試験による選抜で時期が分かれています。直近の募集要項を例にすると、推薦は出願期間が5月中旬から下旬、面接試験が6月上旬、合格発表が6月上旬に設定されていました。学力試験は出願期間が6月上旬、学力試験が6月中旬から下旬、合格発表が7月上旬という流れです。年度によって日程は前後するため、出願を検討する年度の最新の募集要項で必ず確認してください。
| 項目 | 推薦による選抜 | 学力試験による選抜 |
|---|---|---|
| 出願期間の目安 | 5月中旬〜下旬 | 6月上旬 |
| 試験・面接の目安 | 6月上旬(面接試験) | 6月中旬〜下旬(学力試験) |
| 合格発表の目安 | 6月上旬 | 7月上旬 |
| 入学検定料 | 30,000円 | |
費用と併願を検討する際の注意点
費用面では、入学検定料30,000円のほかに、合格後の入学料282,000円、授業料(前期分)267,900円(年額535,800円)がかかります。これらの金額は改定される可能性があるため、出願する年度の最新情報を確認しておきましょう。
募集要項の入手方法
特別編入学の募集要項は、公式サイトでPDF版が公開されていますが、そのPDFだけでは出願できず、封入された願書等を使う紙媒体の募集要項(冊子)を別途入手する必要があります。冊子の入手方法は電気通信大学の公式サイトの「入試資料請求」ページで案内されており、テレメールなどの資料請求サービスを利用する方法が一般的です。出願期間の直前になって冊子が手元にない、という事態を避けるため、志望を固めた時点で早めに請求しておくことをおすすめします。在籍する高専の進路指導室に相談すると、請求方法や過去の出願実績について具体的なアドバイスをもらえることもあります。
編入試験は大学ごとに出願期間や試験日が異なるため、複数の国立大学工学部・情報系学部を併願する場合は、日程が重複していないかを早い段階でチェックしておくことが欠かせません。特に学力試験ルートは出願期間から試験日までが短く設定されているため、出願書類(調査書・成績証明書など)の準備は早めに動き出す必要があります。志望校を1校に絞りきれない場合は、電気通信大学の日程を軸に、他大学の編入試験日程との重なりを一覧で整理しておくと、直前になって慌てずに済みます。
併願先を検討する段階では、各大学が英語試験にTOEICを採用しているのか、電気通信大学のように独自の筆記試験を課しているのかを大学ごとに確認しておくと、限られた対策期間をどこに重点配分すべきかが見えやすくなります。編入試験対策全般の進め方に不安がある場合は、大学編入対策コースのような専門的なサポートを活用しながらスケジュールを組み立てるのも一つの方法です。
出願前に確認しておきたいチェックリスト
- 志望する類(Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類)と専門教育プログラムの優先順位を決めているか
- 推薦選抜の出願資格(成績席次上位20%以内等)に届く見込みがあるか、学校長に相談したか
- 学力試験の場合、数学・理科・英語それぞれの過去問を最低1年分は解いたか
- 英作文の添削を受けられる環境を確保できているか
- 調査書・推薦書など在籍校に作成を依頼する書類の余裕を持った依頼スケジュールを組んでいるか
- 併願を検討している他大学の出願期間・試験日と重複していないか確認したか
これらの項目を出願の数か月前から少しずつ埋めていくことで、直前になって書類不備や準備不足に気づくリスクを減らせます。特に英語対策は数学・理科に比べて後回しにされやすいため、チェックリストの中でも優先度を上げて取り組むことをおすすめします。
併願を視野に入れている場合は、電気通信大学の出願期間・試験日を軸にしつつ、各大学の募集要項が配布され始める時期もあわせて確認しておきましょう。募集要項の配布開始が大学によって異なるため、情報を取りこぼさないよう、志望校のリストと入手すべき募集要項の一覧を早めに作成しておくと、直前期の混乱を防げます。
高専出身者の場合、電気通信大学と同様に高専生向けの特別編入学制度を設けている他の国立大学工学部・情報系学部を併願先として検討するケースも少なくありません。併願先ごとに出願資格や試験科目、英語試験の形式(TOEIC提出型か独自試験型か)が異なるため、志望順位を決めたうえで、優先度の高い大学から順に募集要項を取り寄せ、対策の優先順位を整理しておくとよいでしょう。
よくある質問(FAQ)
電気通信大学の編入試験にTOEICスコアの提出は必要ですか?
必要ありません。電気通信大学の特別編入学(Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類、昼間3年次編入)では、TOEICやTOEFLのスコア提出制度は設けられていません。英語は学力試験当日に受験する大学独自の記述式筆記試験(90点満点)です。TOEIC/TOEFLスコア提出が制度化されているのは、私費外国人留学生選抜と大学院入試のみです。混同しやすいポイントなので、出願前に必ず自分が受ける選抜区分を確認しておきましょう。
TOEICのスコアは英語試験の対策に役立ちますか?
はい、間接的には役立ちます。TOEIC学習で身につく語彙力・文法の正確さ・読解スピードは、独自の英語筆記試験を解くうえでの基礎力になります。ただし、TOEICはマークシート方式で英作文の練習にはならないため、TOEIC対策だけで完結させず、記述式・英作文特有の対策を別途行う必要があります。両者を「基礎体力」と「実戦練習」として並行して進めるのが現実的です。
学力試験の英語はどのくらいの難易度ですか?
出題内容は公式に「大学教養程度」と案内されています。試験時間は90分、配点は90点で、過去問(令和7年度実施分)では大問Ⅱの英作文だけで45点を占めていました。マークシートではなく記述式で、思考・判断の過程や表現力まで評価される点で、TOEICより準備の負荷は高いと考えておいたほうがよいでしょう。日頃から英語で意見を書き慣れているかどうかで、体感的な難易度は大きく変わります。
推薦選抜と学力試験選抜はどちらを目指すべきですか?
在籍する高専での成績が上位20%以内に入る見込みがあり、各高専の推薦枠(4名以内)を得られそうであれば、推薦選抜は学力試験そのものを免除される有力な選択肢です。成績や校内推薦の見通しが不確実な場合は、学力試験対策(英語の独自筆記試験を含む)を並行して進めておくと安心です。推薦に不合格でも学力試験に出願し直せる仕組みがあるため、両にらみで準備しておくことをおすすめします。
高専以外(短大・大学2年次修了者等)でも出願できますか?
学力試験による選抜であれば、高専・短大の卒業(見込み含む)以外にも、専修学校専門課程の修了者、大学卒業者、大学に2年以上在学し64単位以上を修得した者なども出願資格の対象に含まれます。詳細な出願資格は年度の募集要項で確認してください。
英語の過去問はどこで確認できますか?
電気通信大学情報理工学域の公式サイトで、過去3年分(令和5・6・7年度)の特別編入学試験問題(数学・物理学化学・英語)が公開されています。出題形式は年度によって変わる可能性があるため、必ず最新の過去問を確認しながら対策を進めてください。数学・理科とあわせて英語も含めた全科目の過去問を通しで解いておくと、当日の時間配分の感覚もつかみやすくなります。
先端工学基礎課程(夜間主コース)も英語はTOEIC不要ですか?
夜間主コースは選抜制度や募集要項の配布時期が昼間のⅠ類・Ⅱ類・Ⅲ類とは異なります。本記事では昼間の特別編入学のみを扱っているため、夜間主コースを検討している場合は、別記事で出願資格や試験科目を個別に確認してください。制度が異なる以上、英語試験の扱いも別途確認しておく必要があります。
独学での対策は可能ですか?
数学・理科は高専での学習内容と重なる部分が多く、独学でも対策しやすい科目です。一方、英作文は自己採点だけでは改善点が見えにくいため、添削を受けられる環境を確保できると、限られた準備期間の中でも効率よく実力を伸ばしやすくなります。推薦・学力試験どちらを選ぶ場合でも、早い段階から準備を始めるほど選択肢の幅を広げられます。出願直前になって慌てないよう、余裕を持ったスケジュールで取り組みましょう。
まとめ|電気通信大学編入とTOEICの正しい向き合い方
電気通信大学の特別編入学(Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類、昼間3年次編入)について、本記事の要点を整理します。
- TOEIC・TOEFLのスコア提出制度は特別編入学には無く、英語は大学独自の記述式筆記試験(90点・90分)
- TOEIC/TOEFLスコアシート提出が制度化されているのは私費外国人留学生選抜と大学院入試のみ
- 学力試験は数学120点・理科90点・英語90点の合計300点満点で、英語のうち英作文だけで45点を占める
- TOEIC学習は語彙・読解力の土台として有効だが、記述式・英作文の対策は別途必要
- 推薦による選抜なら学力試験(英語筆記含む)が免除されるが、出願資格・推薦枠の制限がある
- 募集人員は3類合計29名程度で、推薦・学力試験それぞれに半数程度が割り当てられる
- 出願・試験・発表の日程は年度により変動するため、必ず最新の公式募集要項で確認する
「TOEICのスコアさえ上げれば合格に近づく」という思い込みで対策を進めてしまうと、実際の試験本番で記述式の答案や英作文がうまく書けず、思うように得点を伸ばせない可能性があります。TOEIC学習で培った基礎力を土台にしながら、独自試験の形式に合わせた英作文練習・過去問演習を並行して進めることが、合格への近道です。
電気通信大学の特別編入学は、推薦か学力試験かによって準備の中身が大きく変わる制度です。まずは自分がどちらのルートを目指すのかを早めに見極め、数学・理科との配点バランスや出願スケジュールも踏まえて全体の学習計画を組み立てましょう。特に英語の独自筆記試験は、TOEICの延長線上だけでは対応しきれない部分があるため、記述式・英作文特有の対策を意識的に組み込むことが欠かせません。出願書類の準備、面接対策、英作文の添削まで、独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。
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