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共立女子大学の編入学試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・過去問と対策【2027年度】

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共立女子大学の編入学試験は、他大学に多い「2年次・3年次どちらも実施」という形ではなく、3年次編入だけの一般編入学試験に一本化されています。しかも実施しているのは全8学部のうち5学部で、家政学部にいたっては被服学科と食物栄養学科食物学専攻の2つだけが対象です。看護学部・ビジネス学部・児童学部、そして食物栄養学科管理栄養士専攻では編入学試験そのものが実施されていません。
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この記事では、共立女子大学が公表している2027年度の編入学試験募集要項と、大学公式サイトで公開されている過去2年度分の編入学試験過去問題をもとに、学部・学科・専修別の募集人員・受験資格・試験科目・日程を整理します。あわせて、大学が公開している過去問から読み取れる出題テーマと形式も、学部・専修ごとに解説します。なお共立女子大学は編入学試験の志願者数・受験者数・合格者数を公表していないため、本記事に倍率のデータは含まれていません。この点は本文で改めて説明します。
共立女子大学の編入学試験は「3年次のみ」の一般編入学試験だけ
共立女子大学の入試情報サイトには、編入学試験の関連制度として社会人特別選抜や外国人留学生試験なども並んでいますが、他大学に見られる「一般編入学試験」「社会人編入学試験」「転部・転科試験」「継続学士入学試験」といった複数の制度が並立しているわけではありません。共立女子大学が「編入学試験」として募集要項を公開しているのは、一般編入学試験(3年次編入)のひとつだけです。
もうひとつ押さえておくべき前提があります。共立女子大学は女子大学であるため、編入学試験の出願資格は女子に限られます。男子は出願できません。この点は他の女子大学と共通ですが、混同のないよう最初に明記しておきます。
そして最大の特徴が、2年次編入を実施していないことです。短期大学や高等専門学校を卒業してすぐに編入したい場合も、大学に1年在学して30単位程度を修得した段階で編入したい場合も、共立女子大学では3年次編入の1本勝負になります。3年次の受験資格を満たすタイミングまで、出願を待つ必要があります。
実施学部・学科・専攻【2027年度】
共立女子大学は8学部(家政学部・文芸学部・国際学部・看護学部・ビジネス学部・建築・デザイン学部・児童学部、および短期大学)を擁していますが、編入学試験を実施しているのは次の学部・学科・専攻に限られます。
| 学部 | 学科 | 専攻・専修・コース | 編入学試験の実施 |
|---|---|---|---|
| 家政学部 | 被服学科 | ― | ○ |
| 食物栄養学科 | 食物学専攻 | ○(管理栄養士専攻は×) | |
| 文芸学部 | 文芸学科 | 日本語・日本文学専修 | ○ |
| 英語・英語圏文学専修 | ○ | ||
| フランス語・フランス文学専修 | ○ | ||
| 劇芸術専修 | ○ | ||
| 美術史専修 | ○ | ||
| 文化専修 | ○ | ||
| 文芸メディア専修 | ○ | ||
| 国際学部 | 国際学科 | エリア・スタディーズコース | ○ |
| コミュニケーション・スタディーズコース | ○ | ||
| グローバル・スタディーズコース | ○ | ||
| 建築・デザイン学部 | 建築・デザイン学科 | 建築コース | ○ |
| デザインコース | ○ | ||
| 看護学部 | ― | ― | ×(編入学試験なし) |
| ビジネス学部 | ― | ― | ×(編入学試験なし) |
| 児童学部 | ― | ― | ×(編入学試験なし) |
この表から読み取れる重要な点を整理します。
看護学部・ビジネス学部・児童学部は編入学試験を実施していません。大学の学部案内やパンフレットを見ると8学部すべてが並んで紹介されているため、「共立女子大学=8学部どこでも編入できる」と誤解しがちですが、大学入試サイトの編入学試験ページに明記されているとおり、実施学部は家政学部・文芸学部・国際学部・建築・デザイン学部の4学部だけです。
家政学部は被服学科と食物栄養学科食物学専攻に限られます。食物栄養学科にはもうひとつ管理栄養士専攻がありますが、こちらは編入学試験の対象に入っていません。栄養士・管理栄養士を目指して食物栄養学科への編入を考えている場合、自分が目指すのが食物学専攻なのか管理栄養士専攻なのかで、そもそも編入という選択肢が使えるかどうかが変わります。
文芸学部は文芸学科の中の7つの専修すべてが対象です。言語・文学領域(日本語・日本文学/英語・英語圏文学/フランス語・フランス文学)、芸術領域(劇芸術/美術史)、文化領域(文化)、メディア領域(文芸メディア)という7専修すべてで編入学試験が実施されています。
国際学部は国際学科の3コースすべて、建築・デザイン学部は建築・デザイン学科の2コースすべてが対象です。ただし後述するとおり、公開されている過去問の有無はコース間で差があります。
受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる
共立女子大学の編入学試験(3年次編入)の受験資格は、次のいずれかを満たす女子です。
- 短期大学・高等専門学校を卒業した者、もしくは2027年3月に卒業見込みの者
- 大学に2年以上在学した者、もしくは2027年3月に2年次を修了見込の者
- 専修学校の専門課程(文部科学大臣の定める基準を満たすもの)を修了した者、もしくは2027年3月に修了見込の者
ここで注意しておきたいのは、「学士の学位を有する者」という受験資格が独立した項目として明示されていない点です。法政大学など他大学の編入学試験要項では「学士の学位を有する者」が共通資格の筆頭に挙げられることが多いのですが、共立女子大学の2027年度募集要項にはこの文言がありません。すでに4年制大学を卒業している方が出願を検討する場合は、自分がどの資格類型に該当するのか、出願前に必ず入試・広報課に確認することをおすすめします。
また、要項には「外国の大学出身者は、出願前(検定料を振り込む前)に出願資格の有無を入試・広報課までお問い合わせください」という注意書きがあります。海外の大学・短期大学に在籍していた方も、同様に事前確認が必須です。
受験資格に学部ごとの追加要件は設けられておらず、上記3類型のいずれかを満たせば、実施している4学部のどこにでも出願できる建てつけです。この点は、学部ごとに高専卒業者や専門学校出身者の可否が細かく分かれる大学とは対照的です。
選考方法・試験科目・配点【2027年度】
試験科目は学部・学科・専修によって内容がまったく異なりますが、配点の組み方には共通パターンがあります。専門科目(または実技・英語)を100点、面接を100点とする学部が多く、国際学部だけは英語100点が加わって300点満点になります。
| 学部 | 学科・専修・コース | 試験科目・配点 | 面接 |
|---|---|---|---|
| 家政学部 | 被服学科 | 専門科目100点(それぞれの専門分野に関する問題) | 100点 |
| 家政学部 | 食物栄養学科 食物学専攻 | 専門科目100点(それぞれの専門分野に関する問題) | 100点 |
| 文芸学部 | 日本語・日本文学専修 | 専門科目100点(日本語・日本文学に関する基本的な問題) | 100点 |
| 文芸学部 | 英語・英語圏文学専修 | 専門科目100点(中級程度の英文読解) | 100点 |
| 文芸学部 | フランス語・フランス文学専修 | 専門科目100点(フランス語、フランス文学・文化に関する基本的な問題) | 100点 |
| 文芸学部 | 劇芸術専修 | 専門科目100点(演劇・映画・放送に関する基本的な問題) | 100点 |
| 文芸学部 | 美術史専修 | 専門科目100点(美術史に関する基本的な問題) | 100点 |
| 文芸学部 | 文化専修 | 専門科目100点(文化に関する問題) | 100点 |
| 文芸学部 | 文芸メディア専修 | 専門科目100点(文学・芸術とメディアの関わりに関する問題) | 100点 |
| 国際学部 | 3コース共通 | 英語100点+専門科目100点(国際文化・国際社会に関する基礎的な知識を問う試験) | 100点 |
| 建築・デザイン学部 | 建築コース | コース別実技100点 | 100点 |
| 建築・デザイン学部 | デザインコース | コース別実技100点 | 100点 |
この表からわかる分岐点を整理します。
英語が独立科目として課されるのは国際学部だけ
他学部では英語が単独の試験科目として設定されていません(家政学部の食物栄養学科では年度によって専門科目の中に食物に関する英語の問題が含まれることがあります)。国際学部だけは英語100点が専門科目・面接とは別に独立して課され、300点満点になります。国際学部を志望する場合、専門科目対策に加えて独立した英語力が問われる点を織り込んでおく必要があります。
「専門科目」の中身は学部・専修で別物
同じ「専門科目100点」という配点でも、被服学科は染織やファッションに関する小論文、食物栄養学科食物学専攻は化学計算を含む理系の専門知識、文芸学部の7専修はそれぞれの専門分野の基礎知識や小論文、国際学部は国際文化・国際社会の基礎知識と、中身は学部・専修ごとにまったく異なります。「共立女子大学の編入対策」とひとくくりにはできません。
建築・デザイン学部は実技のみで面接が別枠
建築・デザイン学部の2コースは、いずれも専門科目の代わりに「コース別実技」100点が課されます。筆記の専門科目はなく、実技(設計課題・作品制作)と面接の2本立てです。
集合時間・持ち物・出願書類
2027年度の試験は、学科・コースを問わず9時40分集合、10時から専門科目・実技を開始し、被服学科・食物栄養学科食物学専攻・文芸学部の7専修は10時から11時30分に専門科目、12時30分から面接という時間割です。建築・デザイン学部は10時から13時にコース別実技、13時30分から面接。国際学部は10時から11時に英語、11時30分から12時30分に専門科目、13時30分から面接と、拘束時間が長くなります。
建築・デザイン学部のコース別実技では、ボールペン(黒または青・記名用)、鉛筆(2H〜5B)、消しゴム・練りゴム、鉛筆削り用具(カッターナイフ等)をすべて持参する必要があります。
出願書類は、卒業(見込)証明書または在学証明書、成績証明書(学業成績証明書+単位取得見込証明書)、そして本学所定の様式の志望理由書です。志望理由書には志望学部・学科・コース・専修を選ぶ欄があり、家政学部は「被服学科/食物学専攻」、建築・デザイン学部は「建築コース/デザインコース」、国際学部は「エリア・スタディーズコース/コミュニケーション・スタディーズコース/グローバル・スタディーズコース」、文芸学部は7専修から選ぶ形式です。各学部とも併願はできません。複数の学部・コース・専修を同時に受けることはできないため、志望を1つに絞ってから出願する必要があります。
検定料は35,000円で、一度納入すると返還されません。
なお共立女子短期大学の在学生が編入学試験に出願する場合、成績証明書は「学業成績・卒業見込証明書(履修申込)(和文)」という専用様式で提出する扱いになっており、本年度前期の成績が入った証明書は9月21日(月)から発行可能とされています。学納金についても、共立女子短期大学出身者は入学金150,000円が不要になる特例があります。共立女子短期大学に在学中の方は、他大学・短大出身者とは提出書類・費用の扱いが一部異なる点を、事前に学内の掲示や入試・広報課への確認で押さえておいてください。
受験および就学上特別の配慮を必要とする方は、出願期間前の申し出を前提として、2026年8月31日(月)までに入試・広報課への相談が必要です。期日までに事前の問い合わせがなかった場合、希望に沿った配慮ができないことがあると要項が注意を促しています。
日程・スケジュール【2027年度】
| 項目 | 2027年度 |
|---|---|
| 出願期間 | 2026年9月7日(月)〜9月18日(金)必着 |
| 試験日 | 2026年9月27日(日) |
| 受験票配信 | 2026年9月25日(金)15:00〜(UCAROからダウンロード) |
| 合格発表 | 2026年10月2日(金)10:00〜(UCAROで照会) |
| 入学手続期限 | 2026年10月9日(金) |
| 試験場 | 共立女子大学・共立女子短期大学 神田一ツ橋キャンパス |
この日程で押さえておきたいのは2点です。
出願期間が12日間しかありません。9月上旬から中旬という短い窓のなかで、卒業見込証明書・成績証明書・志望理由書をすべて揃えて簡易書留速達で郵送する必要があります。特に在学中の方は、出願期間中に発行される前期成績の証明書の発行スケジュールを在籍校に確認しておく必要があると要項が注意を促しています。
他大学の一般選抜より試験・合格発表が早い時期に設定されています。9月27日という試験日は、多くの私立大学の一般選抜(1〜2月)はもちろん、他大学の編入学試験(多くは秋以降)と比べても早期の日程です。共立女子大学の編入を軸に併願を組む場合、この早期日程をどう活かすかが戦略のポイントになります。
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(費用は一切かかりません)
編入学試験の志願者数・倍率は公表されていない
ここまでの募集人員・試験科目・日程は大学の公式な入学試験要項に基づいています。しかし、共立女子大学の編入学試験について志願者数・受験者数・合格者数、そして倍率は、大学が公開している資料からは確認できませんでした。
大学が毎年公表している「入試結果」(一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜・共通テスト利用選抜・特別選抜等の志願者数一覧)を確認しましたが、この資料には編入学試験の実績は含まれていません。また教育情報の公表ページに設けられている「入学者数の推移」という項目も、2026年8月時点では非公開(リンクが無効化された状態)になっており、編入学生の人数を確認する手段がありませんでした。
したがって本記事では、「合格しやすい学部・学科」「入りやすい年」といった倍率に基づく相場観を示すことができません。募集人員も「若干名」としか公表されておらず、実質的な募集枠の大きさも公開情報からはわかりません。この点は、法政大学など倍率まで公開している大学とは事情が異なります。倍率が非公表であるという事実そのものが、受験校選びのうえで押さえておくべき情報だと考え、あえて項目立てて明記しました。
学納金と単位認定
共立女子大学の卒業要件単位は、家政学部・文芸学部・国際学部・建築・デザイン学部のいずれも124単位です。編入前の他大学・短期大学等で修得した単位は、学部により次のとおり認定されます。
- 家政学部:教養教育科目として20単位、外国語科目として8単位を上限に単位認定。自由選択科目は学科により16単位を上限として一括認定し、その他は修得科目により個別認定
- 文芸学部:所定の方法により48単位以上を認定
- 建築・デザイン学部:教養教育科目として26単位、外国語科目として2単位を上限に単位認定。専門教育科目は編入後の学修に関係する科目に限り個別認定
要項は「短期大学からの編入であれば50単位程度は認定されることとなるが、教育職員免許や建築・デザイン学部建築コースの建築士国家試験受験資格等、資格に関しては2年間で所定の資格要件単位数を修得できないこともある」と明記しています。教員免許や建築士受験資格の取得を編入後も目指す場合は、この点を事前に確認してください。
2027年度の学納金(入学金+前期分の授業料・施設設備維持費・実験実習料の合計)は、被服学科765,000円、食物栄養学科食物学専攻775,000円、文芸学部695,000円、国際学部715,000円、建築・デザイン学部785,000円です(共立女子短期大学出身者は入学金150,000円が不要)。
過去問はどこで手に入るか
共立女子大学は、大学入試サイトの「過去入試問題」ページで、編入学試験(一般編入学)を含む各入試種別の過去2年度分の問題をPDFで公開しています。ただし、学部・専修・年度によって公開の有無に差があります。実際に確認できた公開状況を一覧にまとめました。
| 学部・学科・専修・コース | 令和8(2026)年度入試 | 令和7(2025)年度入試 |
|---|---|---|
| 家政学部 被服学科 | 専門科目を公開 | 非公開 |
| 家政学部 食物栄養学科 食物学専攻 | 非公開 | 英語・専門分野を公開 |
| 文芸学部 日本語・日本文学専修 | 非公開 | 専門分野を公開 |
| 文芸学部 英語・英語圏文学専修 | 専門科目を公開(本文は著作権により一部非掲載) | 専門分野を公開 |
| 文芸学部 フランス語・フランス文学専修 | 専門科目を公開 | 非公開 |
| 文芸学部 劇芸術専修 | 専門科目を公開 | 専門分野を公開 |
| 文芸学部 美術史専修 | 非公開 | 非公開 |
| 文芸学部 文化専修 | 専門科目を公開(本文は著作権により一部非掲載) | 専門分野を公開(本文は著作権により一部非掲載) |
| 文芸学部 文芸メディア専修 | 専門科目を公開 | 専門分野を公開 |
| 国際学部(3コース共通) | 英語(著作権により非掲載)・専門科目を公開 | 英語・基礎知識を公開 |
| 建築・デザイン学部 建築コース | 実技を公開 | 英語・実技を公開 |
| 建築・デザイン学部 デザインコース | 非公開 | 非公開 |
この一覧からわかることを整理します。
美術史専修とデザインコースは、過去2年度とも過去問が一切公開されていません。この2つを志望する場合、大学公式の過去問だけでは出題傾向をつかめないため、面接や志望理由書での対策の比重を相対的に高める必要があります。
年度によって公開される科目が入れ替わっています。たとえば被服学科は2026年度のみ公開、食物栄養学科食物学専攻は2025年度のみ公開というように、毎年両方が揃うわけではありません。建築・デザイン学部建築コースも、2025年度は英語と実技の2科目が公開されていたのに対し、2026年度は実技のみで英語の掲載がありません。年度によって出題科目の構成そのものが変わっている可能性があるため、公開されている年度の問題は学部・専修を問わずすべて目を通しておく価値があります。
著作権の関係で本文が読めない問題があります。英語・英語圏文学専修の2026年度、文化専修の2025・2026年度、国際学部の2026年度の英語は、設問の一部または全部で「この部分は著作権の関係で掲載できません」という注記があり、出題された文章そのものは確認できません。ただし設問自体は公開されているため、どのような観点で問われているかは把握できます。
公開されている過去問から読み取れる出題テーマ
ここからは、共立女子大学が公開している2025・2026年度の編入学試験過去問題をもとに、学部・専修・コースごとの出題テーマと形式を整理します。問題文そのものの転載は行わず、テーマと形式、読み取れる出題の意図を中心に解説します。
家政学部 被服学科|伝統技術とテクノロジーを現代のファッションに接続する小論文
2026年度は、次の2問構成でした。問1は日本の伝統的な織物・染色技術を具体的に挙げ、現代のファッションへの応用と伝統と現代の融合がもたらす価値を論じる問題(400〜600字)。問2はウェアラブルテクノロジーやスマートファブリックの具体例を挙げ、ファッションへの影響と今後のテクノロジーの役割を論じる問題(400〜600字)です。
2問とも「具体例を挙げたうえで考察する」という構成が共通しています。伝統技術・最新技術のどちらについても、教科書的な知識だけでなく、具体的な技術名や製品名を挙げられる引き出しの多さが問われる設計です。志望理由書や普段の学習で、染織・素材・テクノロジーに関する固有名詞をどれだけストックしているかが差になります。
家政学部 食物栄養学科 食物学専攻|化学計算と専門用語、食品科学の理論説明
2025年度は4つの大問で構成されていました。大問Ⅰは酸と塩基の中和に関する計算問題(水酸化カリウム水溶液のモル濃度・調整方法、濃硫酸のモル濃度、希釈後のモル濃度、中和に必要な体積など、途中式を示させる形式)。大問Ⅱは専門用語10個(トリアシルグリセロール、L-アスコルビン酸、ラクトース、アミラーゼ、レシチン、副交感神経、リボソーム、K値、黄色ブドウ球菌、テトロドトキシン)について知っていることを記す問題。大問Ⅲは食品の褐変(酵素的褐変と非酵素的褐変)の説明。大問Ⅳは低メトキシルペクチン(LMペクチン)を用いた菓子用ゲルの作成方法を原理とともに説明する問題です。
この構成から、食物栄養学科の専門科目は「計算」「用語説明」「現象の理論説明」という3つの異なる力を同時に問うていることがわかります。化学の基礎計算力、食品学・栄養学の幅広い専門用語の知識、そして食品加工の原理を言葉で説明する力の3つを並行して鍛える必要があります。英語試験(2025年度)は、マイクロプラスチックを磁性液体で除去する研究者の取り組みを紹介するBBC記事の読解で、下線部言い換え、空所補充、内容一致、和訳が出題されました。
文芸学部 日本語・日本文学専修|『枕草子』の古文読解と日本文学史
2025年度は大問一が古文読解、大問二が日本文学史という構成です。大問一で読解対象となったのは、『枕草子』の「五月ばかりなどに山里にありく」で始まる一節でした。設問は、傍線部の活用形の識別、格助詞「の」の文法的意味、傍線部の解釈(現代語訳)、二重傍線部の景物としてもっとも適切な語句の選択(うぐいす・ほととぎす・かり・ひばりの選択肢)など、古典文法の基礎を確認する内容です。
大問二の日本文学史は、『万葉集』の部立て、『源氏物語』の構成、『方丈記』の作者と内容、明治期の言文一致運動と関わりの深い人物、そして「白樺派」の文学の特徴を、作家・作品名を挙げながら簡潔に説明させる問題でした。加えて、平安中期の女流作家による随筆の一節から、作者が景物と五感を関連させて書いた表現を15字以内で抜き出す設問もあります。
この専修の対策は、『枕草子』『源氏物語』クラスの定番作品を実際に原文で読み、活用形・助動詞・助詞の識別を反復することと、上代(万葉集)から近代(白樺派・言文一致運動)までの日本文学史を作品名・作者名とセットで説明できるようにすることの2本立てです。
文芸学部 英語・英語圏文学専修|実社会のニュース記事を素材にした読解と設問
この専修の試験科目名は「中級程度の英文読解」ですが、実際の出題は実社会のニュース記事を素材にした読解問題です。2025年度は2つの長文が出題されました。ひとつは科学誌『Science』に発表された軌道上のスペースデブリ(宇宙ゴミ)問題に関する論文を紹介する記事で、海洋プラスチック問題との対比や国際条約の必要性が論じられています。もうひとつは、京都在住の起業家が提唱する「touristship(ツーリストシップ)」という造語をめぐる、オーバーツーリズム対策の英字記事(毎日新聞英語版)でした。設問は内容一致の選択式と、日本語での説明記述が中心です。
2026年度は、著作権の関係で本文そのものは公開されていませんが、設問から出典が判明します。イギリスの高級紙ガーディアン(2025年6月2日付)に掲載された「きょうだいの出生順位が人格形成に与える影響」を論じるコラムで、”eldest-daughter syndrome”(長女シンドローム)という語の意味や、筆者ときょうだいの関係について日本語で説明させる設問が出されました。
2年分を通じて共通するのは、文学作品ではなく現代のニュース・オピニオン記事を素材にしている点です。純粋な文学読解というより、時事的な英文を正確に読み、日本語で内容を説明する力が問われています。英字新聞・ニュースサイトの記事を普段から読む習慣が、そのまま対策になります。
文芸学部 フランス語・フランス文学専修|基礎文法の運用力を問う実技的な出題
2026年度は、読解問題ではなく、フランス語の基礎運用力を直接問う構成でした。設問は、自己紹介文(名前・年齢・住んでいる場所など)をフランス語で3文作文する問題、日本語の文に対応させて指定の動詞を活用させる問題(接続法・複合過去・条件法・半過去など時制・法の使い分けを含む)、下線部の語句を代名詞に置き換えて全文を書き直す問題(間接目的語代名詞・指示代名詞・中性代名詞など)で構成されています。
他の言語系専修が読解中心であるのに対し、この専修は作文・活用・書き換えという実技的な運用力を問うのが特徴です。単語や文法事項を知っているかどうかより、実際に正しい文が書けるかどうかが問われます。教科書の例文を覚えるだけでなく、動詞活用表を実際に手で書いて運用できる状態にしておく対策が有効です。
文芸学部 劇芸術専修|演劇・映画・放送・伝統芸能を横断する幅広い知識と、自分の観劇経験
この専修は、演劇・映画・放送・伝統芸能を横断する非常に幅広い出題が特徴です。2025・2026年度とも共通して次の5問構成でした。
問1は、人名10個(2025年度:唐十郎、濱口竜介、鶴屋南北、長田育恵、世阿弥、シェイクスピア、マックス・フライシャー、トム・ストッパード、杉村春子、坂元裕二/2026年度:西田敏行、坂元裕二、中村富十郎、三島由紀夫、野上豊一郎、スタニスラフスキー、ウォルト・ディズニー、サミュエル・ベケット、永井愛、石井ふく子)と、関係の深い作品・流派・語句(歌舞伎の演目、能、オペラ、アニメーション、現代劇、テレビドラマなど)を選択肢からマッチングさせる問題。問2は、文楽・帝国劇場・宝塚歌劇団・2.5次元ミュージカル・映像の倍速視聴・イプセンなど12の事項から3つを選んで各200字程度で説明する問題。問3は好きな劇作家・映像作家・監督を1人挙げてその作品を中心に論じる小論文(300〜400字)。問4はこの1年間に見た舞台・映画・テレビドラマでもっとも印象深かった作品を自由に論じる小論文(300〜400字)。問5は志望理由(採点外)です。
マッチング問題は歌舞伎の古典演目から現代の映画監督・脚本家、伝統芸能から2.5次元ミュージカルまでを横断しており、範囲を絞った対策が効きにくい設計です。一方で問3・問4は自分の観劇・鑑賞経験がそのまま素材になるため、直近1年に見た舞台・映画・ドラマを、作り手の意図や表現技法に注目しながら振り返っておくことが直接の対策になります。
文芸学部 美術史専修|過去2年度とも過去問の公開なし
美術史専修は、2025・2026年度のいずれも大学公式サイトに過去問が掲載されていません。公開されている過去問だけから出題傾向を推測することはできないため、この専修を志望する場合は、大学の学部案内やシラバス公開情報で扱われている時代・地域(日本・中国・インドを中心とするアジア、ヨーロッパ、アメリカ)を手がかりに、美術史の基礎を幅広く押さえておくのが現実的な準備になります。過去問が非公開である以上、無理に出題内容を推測して対策時間を割くのは避けるべきです。
文芸学部 文化専修|生成AIと文化芸術、都市論という現代的なテーマの評論読解
文化専修は、時事的な評論文を読ませる出題が続いています。2025年度は、毎日新聞2024年9月4日朝刊「論点 AIと文化芸術」というインタビュー記事の抜粋(作曲家フィリップ・マヌリ、翻訳家福嶋伸洋へのインタビュー)が題材でした。生成AIを作曲・翻訳の現場でどう使っているか、AIによる下訳の精度や、文芸作品をAIにそのまま訳させることの是非などが語られており、著作権の関係で本文の一部は掲載されていません。
2026年度は、東京とニューヨークの都市景観を対比しながら論じるエッセイが題材でした。「東京には百年前の建物がほとんど残っていない」という指摘から始まり、ニューヨークのマンハッタンが19世紀の格子状パターンで整然と作られている一方、東京は地形の変化に富み意外性のある町歩きができる、という対比を通じて、古い建物がなくても場所の歴史性から独自の都市アイデンティティが形成されうると論じています。
2年分を通じて、生成AIと創作・著作権、都市と歴史・アイデンティティといった、時事性のある文化論・評論が繰り返し題材になっていることがわかります。新聞の文化面・論壇記事を日常的に読み、自分なりの意見を持つ訓練をしておくことが直接の対策になります。
文芸学部 文芸メディア専修|生成AI・SNS・タイムパフォーマンスなど、メディア環境の変化を論じる小論文
文芸メディア専修は、2つのテーマから1つを選択して900字以上1200字以内で論じる小論文形式です。2025年度は、Ⅰ「生成AI」と文学・芸術・メディアとの関わりについて①技術・メディア環境的側面②創作者の独創性や著作権③メディアリテラシーの3視点から論じる問題、Ⅱソーシャルメディア・SNS時代の「ファン」概念について、事例を1つ挙げたうえで①主な特徴②マスメディア時代との違い③送り手との関係性の可能性と問題点を論じる問題、のいずれかを選択します。
2026年度は、Ⅰインターネットニュース・SNSを通じた速報配信が従来のニュース提供のあり方を変えている点について①スピードと信頼性の関係②社会的議論・世論形成への影響③情報の受け手としての姿勢や課題を論じる問題、Ⅱ「倍速視聴」「10秒飛ばし」などタイムパフォーマンス(時間効率)を重視する視聴スタイルについて(2022年6月10日の朝日新聞朝刊が報じた「倍速視聴の経験がある人の割合は20〜69歳で34.4%、20代に限ると49.1%」という調査結果を引用したうえで)①具体例②制作側への影響③オーディエンス側のメリット・デメリットを論じる問題、のいずれかを選択します。
いずれも「①②③の観点をすべて盛り込みながら900〜1200字でまとめる」という構成上の縛りが共通しています。1つのテーマについて技術・作り手・受け手という複数の立場から多角的に論じる練習と、900〜1200字という文字数の感覚を事前につかんでおくことが対策になります。
国際学部|国際情勢・時事キーワードの説明と、実社会のニュース記事の英語読解
国際学部の専門科目は、12個の語句・人名から3つを選んで各100字程度で説明する形式です。2025年度は、UNESCO(国連教育科学文化機関)、ICRC(赤十字国際委員会)、ウォーターゲート事件、技能実習生、補完的保護、タリバン、ナレンドラ・モディ、ジョルジャ・メローニ、サム・アルトマン、ベンヤミン・ネタニヤフ、文化の定義、高コンテクスト文化という12項目。2026年度は、マララ・ユスフザイ、フェアトレード、ドナルド・トランプ、ローマ教皇、地球温暖化、サブカルチャー、AI、室町文化、頼清徳、フードバンク、Z世代、アニマルウェルフェアという12項目でした。
国際政治の要人・時事的な国際問題・文化人類学的な概念(文化の定義、高コンテクスト文化)が並列で出題されており、日々のニュースを追う習慣と、文化・社会に関する基礎的な学術用語の両方を押さえておく必要があります。
英語試験は、家政学部と共通の素材が使われることがあります。2025年度は動物園の是非をめぐる英字記事(イギリスのBorn Free Foundationの調査や、BIAZA=英国アイルランド動物園水族館協会の反論などを紹介する内容)と、マイクロプラスチック除去に取り組む発明家を紹介するBBC記事の2本が出題され、内容一致の選択式に加えて、「多くの人が動物園を禁止すべきだと言っている。あなたは賛成か反対か、理由とともに約100語の英語で書きなさい」という英作文が課されました。2026年度は著作権の関係で本文非公開ですが、設問の性格は同様の読解+記述式と見られます。
建築・デザイン学部 建築コース|「在来軸組工法でつくる自然の樹々を楽しむ住まい」という設計課題
建築コースの実技試験は、2025・2026年度とも同一テーマの木造住宅設計課題でした。「在来軸組工法でつくる自然の樹々を楽しむ住まい」という課題名で、豊かな自然が残された敷地に、50歳代夫婦2人が暮らす住まいを設計します。
設計条件は、構造=木造・在来軸組工法(モデュール910mmで設計)、階数=1階、延床面積(屋内面積)=約50平方メートル、屋外テラス=約30平方メートル(2025年度)/約20平方メートル(2026年度)、自動車用駐車場1台分、必要諸室は夫婦2人の生活像を想定して受験者が適宜設定します。要求図面は、配置平面図(S=1/100)、立面図(S=1/100、1面以上)、断面図(S=1/100、1面以上)、透視図(外観1面、2026年度は内観・外観を問わず「最も見せたい場面」)で、A3版横の解答用紙にフリーハンドでも可として描かせます。2026年度はこれに加えて、設計意図・コンセプトを画面余白に200字程度で記述する設問が追加されました。
2年連続でほぼ同一の課題が出されている点は重要な情報です。木造在来軸組工法の基本的なモデュール(910mm)を理解したうえで、限られた延床面積(約50平方メートル)のなかに夫婦2人の生活動線と、屋外テラスや庭の樹木を楽しむ開口部の取り方を、配置図・立面図・断面図・透視図の4点セットで手早く描き切る練習を積んでおくことが、そのまま得点に直結します。英語試験(2025年度)は国際学部・食物栄養学科と共通の動物園を題材にした読解問題でした。
建築・デザイン学部 デザインコース|過去2年度とも過去問の公開なし
デザインコースは、志望理由書の選択肢や試験科目表には建築コースと並んで明記されている、正式な出願対象コースです。しかし過去問は2025・2026年度のいずれも大学公式サイトに掲載されていません。実技試験の内容(コース別実技100点+面接100点)は要項からわかりますが、具体的にどのような課題が出るかは公開情報からは確認できませんでした。志望する場合は、学部案内やオープンキャンパスでの情報収集、大学への直接の問い合わせが対策の起点になります。
過去問から導ける学習の順番
ここまでの情報を踏まえると、共立女子大学の編入対策は次の順番で進めるのが合理的です。
- 志望する学部・学科・専修・コースの過去問を、公開されている年度分すべて確認する(1年度分しかない専修も多いため、公開されている分は残さず目を通す)
- 言語系専修(英語・英語圏文学、フランス語・フランス文学)は、読解対策なのか作文・運用対策なのか、専修ごとに問われている力の種類を先に見極める
- 時事性の強い専修(国際学部、文芸メディア専修、文化専修)は、生成AI・SNS・国際情勢など、近年繰り返し出題されているテーマについて新聞・ニュースを日常的に追う習慣をつける
- 美術史専修・デザインコースのように過去問が非公開の専修・コースは、出題内容を推測で埋めず、学部案内やシラバス、大学への問い合わせなど別の情報源で基礎知識を固める
- 建築コースのように課題が年度をまたいで類似している場合は、過去2年分の課題を実際に時間を計って描き、要求図面(配置図・立面図・断面図・透視図)を一通り描き切る練習を優先する
本節で扱った出題テーマ・形式は、いずれも共立女子大学が公開している2025・2026年度の編入学試験過去問題に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず大学公式サイトの最新の公開資料をご自身で確認してください。
学部・専修ごとに、何から手をつけるべきか
試験科目の対策以前に、そもそも学部・専修が何を学ぶ場所なのかを理解しておくと、志望理由書や面接の説得力が変わります。大学が公表している学部概要をもとに、志望先ごとに最初に押さえておきたい点を整理します。
家政学部を志望する場合
被服学科は、被服科学コース・染織文化財コース・ファッションクリエイションコース・ファッションビジネスコースの4コースから編入後に1つを選択する制度です。出願前の段階では、専門科目の小論文対策と並行して、自分がどのコースに近い興味を持っているかを言語化しておくと、志望理由書や面接での一貫性が出ます。中学校・高等学校教諭一種免許状(家庭)、学芸員、司書教諭の資格取得も可能です。
食物栄養学科食物学専攻は、調理学・食品学・栄養学を中心とした自然科学的な分野に、食文化や食料経済といった社会科学的な科目も加わる構成です。中学校・高等学校教諭一種免許状(家庭)、司書教諭、学芸員、フードスペシャリストの資格が取得できますが、編入学の場合は食品衛生管理者および食品衛生監視員の任用資格を取得できないと要項に明記されています。これらの資格取得を前提に食物栄養学科を志望している場合は、この制約を必ず確認してください。
文芸学部を志望する場合
7専修は学ぶ内容も出題形式も専修ごとにまったく別物です。日本語・日本文学専修は文字のない時代の文学から近現代まで日本語表現の歴史を追う専修、英語・英語圏文学専修は英語文学の読解と英語という言語そのものへの理解を深める専修、フランス語・フランス文学専修はフランスとフランス語圏の言語・文学・文化・社会を幅広く学ぶ専修、劇芸術専修は演劇・映画・放送芸術の歴史と理論を学ぶ専修、美術史専修は絵画・彫刻・建築・工芸・デザインなど美術全般を対象とする専修、文化専修は時代・地域・分野を横断して「文化」そのものを考察する専修、文芸メディア専修は文学・芸術とメディアの関係性を研究する専修です。前段で解説した出題テーマの傾向と合わせて、自分の専修が何を評価軸にしているかを先に理解してから対策の配分を決めてください。
国際学部を志望する場合
3コースはいずれも国際学科という1つの学科の中の履修モデルの違いで、出願時点でコースを選びますが、試験科目・配点は共通です。エリア・スタディーズコースはアジア・ヨーロッパ・アメリカの地誌や歴史、コミュニケーション・スタディーズコースは言語コミュニケーションや異文化間コミュニケーション、グローバル・スタディーズコースは国際関係・国際法・国際経済を中心に学びます。国際学部には英語での授業で卒業要件の半分の単位を取得するGSE(Global Studies in English)というプログラムがありますが、編入生はGSEプログラムに参加できません(GSEの講義科目自体は、GSEに参加していない学部生と同様に履修可能です)。国際学部への編入を、英語だけで学位が取れる環境を目的に検討している場合は、この制約を踏まえておく必要があります。
建築・デザイン学部を志望する場合
建築コースの実技試験は、在来軸組工法(モデュール910mm)による木造住宅の設計課題が2年連続で出されています。出願前に、在来軸組工法の基本モデュールと、配置平面図・立面図・断面図・透視図をS=1/100で一通り描く練習を済ませておくと、当日の時間配分に余裕ができます。デザインコースは過去問が非公開のため、学部案内やオープンキャンパスでの情報収集、大学への直接の問い合わせを対策の起点にしてください。なお建築・デザイン学部は2027年4月から入学定員の拡充とあわせて新コース(コクリエイトコース)を開設する予定と大学が公表していますが、これは一般選抜等の定員に関する情報であり、編入学試験の実施内容とは別枠の情報として区別して確認してください。
併願をどう組むか
共立女子大学の編入学試験は2026年9月27日に実施されます。この日程は他大学の一般選抜(多くは1〜2月)はもちろん、多くの編入学試験(秋以降に実施する大学が多い)と比べても早期です。この早期日程を、併願戦略の中でどう位置づけるかがポイントになります。
ひとつの考え方は、共立女子大学を「早期に結果が出る受験」として先に受け、その結果を踏まえて後続の併願校の準備配分を調整するという使い方です。9月27日試験・10月2日合格発表というスケジュールであれば、合格した場合は後続の受験にかける時間を再配分できますし、結果が振るわなかった場合も、まだ複数月の準備期間を残して立て直せます。
もうひとつは、出題内容が重なる大学を組み合わせる考え方です。国際学部や文芸メディア専修・文化専修のように時事的なテーマ(生成AI、国際情勢、メディア環境の変化)を扱う専修・学部を志望する場合、同様に時事小論文を課す他大学と対策を共有できます。逆に、フランス語・フランス文学専修のように語学運用力そのものを問う専修は、語学系の資格試験対策とも相性がよく、TCF・DELFなどフランス語資格の学習を編入対策と並行して進めることが遠回りにならない可能性があります。
よくある質問
共立女子大学の編入学は何年次からですか。
3年次編入のみです。2年次編入の実施はありません。短期大学・高等専門学校を卒業した方、大学に2年以上在学した方、専修学校の専門課程を修了した方のいずれかの資格を満たした段階で、3年次編入として出願します。
男性は受験できますか。
受験できません。共立女子大学は女子大学であり、編入学試験の出願資格は女子に限られます。
編入学試験を実施している学部はどこですか。
家政学部(被服学科、食物栄養学科食物学専攻)、文芸学部(文芸学科の7専修すべて)、国際学部(国際学科の3コースすべて)、建築・デザイン学部(建築コース・デザインコース)の4学部です。看護学部・ビジネス学部・児童学部、および食物栄養学科管理栄養士専攻では編入学試験は実施されていません。
倍率はどれくらいですか。
大学は編入学試験の志願者数・受験者数・合格者数を公表しておらず、本記事執筆時点(2026年8月)で倍率を確認できる公開資料はありませんでした。募集人員も「若干名」とされ、実質的な募集枠の大きさは公開情報からはわかりません。
併願はできますか。
できません。募集要項に「各学部とも併願はできません」と明記されており、出願できる学部・学科・専修・コースは1つに絞る必要があります。
出願期間・試験日はいつですか。
2027年度は、出願期間が2026年9月7日(月)〜9月18日(金)必着、試験日が2026年9月27日(日)、合格発表が2026年10月2日(金)です。出願期間は12日間と短いため、証明書類の準備は早めに動く必要があります。
高等専門学校卒業でも出願できますか。
出願できます。受験資格の1つに「短期大学・高等専門学校を卒業した者、もしくは2027年3月に卒業見込みの者」が明記されており、学部による除外もありません。
短期大学卒業でも出願できますか。
出願できます。短期大学卒業(見込を含む)は受験資格の1つとして明記されており、共立女子短期大学の卒業見込者にも専用の証明書提出方法が案内されています。
食物栄養学科は管理栄養士専攻も編入できますか。
できません。編入学試験の対象は食物栄養学科のうち食物学専攻に限られます。管理栄養士専攻は編入学試験を実施していません。
過去問はどこで手に入りますか。
大学入試サイトの「過去入試問題」ページで、編入学試験を含む過去2年度分の問題がPDF形式で公開されています。ただし学部・専修・年度によって公開状況に差があり、美術史専修とデザインコースは2025・2026年度とも非公開です。
まとめ
共立女子大学の編入学試験について、募集要項と公開過去問から確認できることを整理します。
まず、実施しているのは3年次編入の一般編入学試験だけで、対象は家政学部(被服学科・食物栄養学科食物学専攻)、文芸学部(7専修)、国際学部(3コース)、建築・デザイン学部(2コース)の4学部に限られます。看護学部・ビジネス学部・児童学部では編入学試験そのものが実施されていません。事前に流布している情報だけで「8学部どこでも編入できる」と思い込まず、必ず大学公式の編入学試験ページで実施学部を確認してください。
次に、受験資格は女子に限られ、短期大学・高等専門学校卒業、大学2年以上在学、専修学校専門課程修了のいずれかで、学部ごとの追加要件はありません。ただし「学士の学位を有する者」という資格類型が明示されていない点は、他大学の要項と比べたときに見落としやすいポイントです。
そして、試験科目は学部・専修ごとにまったく異なり、国際学部だけ英語が独立科目として加わって300点満点になります。過去問は大学公式サイトで公開されていますが、美術史専修とデザインコースは2年連続で非公開、他の専修・コースも年度によって公開される科目が入れ替わっています。公開されている過去問はすべてに目を通し、非公開の専修・コースは推測で埋めずに別の情報源で対策する、という使い分けが必要です。
最後に、編入学試験の志願者数・受験者数・合格者数、そして倍率は公表されていません。合格しやすさの相場観を数字で示すことはできませんが、その代わりに募集人員・試験科目・日程・過去問の公開状況という、確認できる一次情報を本記事にすべて整理しました。出願前には、必ず共立女子大学が公表する最新の入学試験要項をご自身でご確認ください。
本記事の内容は、共立女子大学が公表する2027年度編入学試験募集要項、および大学公式サイトで公開されている2025・2026年度の編入学試験過去問題に基づいています。制度・日程・募集内容・試験科目は年度によって変更される可能性があるため、出願前には必ず共立女子大学が公表する最新の入学試験要項をご確認ください。
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