【大学院入試 文系】研究計画書の基本事項
大学院進学2023.03.29
目次
はじめに
研究計画書(およびそれに基づく面接試験)の出来は、大学院入試の合否に大きな影響を与えます。
そのため、作成のための正しい方法論を学び、その方法論に基づいて、何度も推敲を重ねながら研究計画書を作 成する必要があります。
今回は、正しい方法論を学ぶ前の段階として、研究計画書についての基本事項について解説をしたいと思います。
研究計画書とは何か!?
研究計画書とは、
「修士論文の中で扱いたい研究テーマについて、その具体的な内容と計画を大学院側が指定する書式に従って まとめたもの」
です。
研究計画書は、大学側が、志願者に研究を行う能力やセンスが備わっているかどうかを判断するための材料として位置づけられています。
大学院入試の全体的な流れと研究計画書の位置づけ
大学院入試の大雑把な流れは、以下の通りです。
①願書の提出
②筆記試験(1次試験) 専門科目試験/小論文試験/外国語試験
③面接試験(2次試験) 研究理由書に基づいた質疑応答+(口頭試問)
↓
最終合格
願書の提出
まず、願書を大学院側に提出し、大学院が認めた場合に限り、受験資格が得られます。
願書の中には、研究計画書や志望理由書、卒業証明書、成績証明書、履歴書、推薦書、外部機関が実施する外国語試験のスコア(TOEIC、TOEFL、IELTSなど)などが含まれます。
筆記試験(1次試験)
願書を提出して受験資格を得た後に最初受ける試験が、筆記試験(一次試験)です。
筆記試験には、専門科目試験や小論文試験、外国語試験などがあります。
筆記試験の内容は、受験する大学院や受験形態(一般入試、社会 人入試、外国人入試など)によって多少違いがあります。
面接試験(2次試験)
面接試験(2 次試験)は、筆記試験と同日又は日を跨いだ日に行われます。
面接試験では、面接官である教員が、 願書の中で提出した研究計画書の内容を中心に志願者に質疑を行います。つまり、研究計画書と面接試験は表裏一体の関係にあると言えます。
よく研究計画書や面接試験を軽視している人がいますが、これは大きな誤りです。
そもそも、大学院とは研究をする場です。
したがって、志願者の研究を行う能力やセンスを判断するための材料である研究計画書およびそれに基づいて行われる面接試験は、筆記試験(一次試験)以上に重要なものであると考えなければなりません。
研究計画書の中で書くべきこと
研究計画書の中で書くべきこと(研究計画書の体裁)は、大学院側が指定する書式次第ですが、大体は決まってい ます。
書くべき事は・・・
研究の内容と計画です。
内容については、具体的に言えば以下の点です。
①タイトル
②問題意識
③研究テーマ、問い(リサーチクエッション)
④先行研究の状況+その批判的検討
⑤研究の独自性・意義
⑥研究手法・研究で使用予定の資料
一方、計画とは、
「修士課程の 2 年間という限られた期間の中で、研究テーマの内容をどのような方法・順番で 実施していくのかについての計画」のことです。
研究計画書の体裁
研究計画書の体裁ですが、特に重要なものは・・・
引用文献・参考文献と文字数です。
引用文献・参考文献
研究計画書を作成するにあたって引用した文献や参考にした文献がある場合は、必ず研究計画書の最後に記載 する必要があります。
この点と、先述した研究計画書の中で書くべきことは、別の記事で詳しく解説していき たいと思います。
文字数
字数については、1000 字程度(A4 用紙 1 枚程度)であることが一般的ですが、中には 4000 字~5000 字程度(A4 用紙 4 枚~5 枚程度)を要求してくる大学院もあります。
重要なことは「〇〇字以内」という指定があった場 合、必ずその指定文字数以内に収めなければいけないということです。
一方「〇〇字程度」という指定があった場合、前後 10%以内ならば許容範囲であると言われています。すなわ ち、1000 字程度という指定があった場合、900 字~1100 字以内に収め、2000 字程度という指定があった場 合、1800 字~2200 字以内に収めなければいけません。
おわりに
いかがでしたか?
研究計画書についての大雑把なことは理解していただけたのではないでしょうか?
次の記事以降で、具体的な研究計画書の書き方について解説していきたいと思います。
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