【大学院入試】心理学研究科の対策・勉強法

大学院進学2025.01.22

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目次

【大学院入試 心理学研究科の対策・勉強法】合格を勝ち取るための完全ロードマップ


はじめに

近年、社会的なニーズの高まりや公認心理師制度の施行などを背景に、心理学研究科への大学院入試はますます人気が高まっています。一方で、試験内容は学部レベルの心理学知識だけでなく、研究計画書、面接、英語力、さらには志望する分野における専門性や志望動機の明確化など、幅広い要素が求められる厳しいものです。

本記事では、「大学院入試 心理学研究科の対策」および「大学院入試 心理学研究科 勉強法」を総合的かつ体系的に解説します。特に「どのように勉強を始めればいいのか」「研究計画書はどう書けば評価されるのか」「面接でどんなことを聞かれるのか」といった疑問に答えられるよう、1つ1つのステップを丁寧に説明していきます。

  • 対象
    • 心理学研究科への進学を考えている学部生・社会人
    • 「本当に受験すべきか迷っている」方
    • 「独学での受験対策方法がわからない」方

本記事は、大学院入試に向けた包括的な情報を収録しています。気になる章を拾い読みしても良いですし、最初から最後まで通読していただくことで、心理学研究科の受験に必要な知識や心構えをひととおり網羅できるよう工夫しました。ぜひ受験勉強の参考にしていただき、合格への大きな一歩を踏み出してください。


1. 心理学研究科に進学する意義と展望

1.1 大学院で心理学を学ぶメリット

  1. 専門性の飛躍的向上
    学部では幅広く基礎を学ぶ一方、大学院では特定の分野を深く掘り下げる研究が主軸となります。臨床心理学、認知心理学、社会心理学、産業・組織心理学など、大学院での学びを通じて「専門家」としての知見を獲得できます。
  2. キャリアの選択肢が広がる
    臨床分野(公認心理師・臨床心理士)、産業領域(企業の人事や組織コンサルタント)、教育分野(学校・研究機関)など、心理学の活躍領域は多岐にわたります。大学院修了によって得られる資格要件や専門知識は、キャリアの可能性を大きく広げるでしょう。
  3. 学会発表や論文執筆のチャンス
    研究志向の強い大学院では、在学中に学会発表や論文投稿を経験することができます。研究者としてのキャリアを積むうえで欠かせないステップであり、大きな成長の機会です。

1.2 進学に伴うリスクとデメリット

  1. 時間的・経済的コスト
    修士課程は2年間が一般的ですが、そのあいだの学費と生活費が必要となります。働きながら通うのが難しい場合もあり、経済的負担は少なくありません。
  2. 研究・実習の負荷
    特に臨床系の実習は時間的・精神的な負荷が大きく、並行して研究や授業をこなすには強いモチベーションが求められます。
  3. 研究テーマ選定の難しさ
    大学院では「何を研究するか」を自分で決める必要があります。テーマが曖昧だと入学後も苦しむことになるため、早めの情報収集と自己分析が欠かせません。

1.3 迷っている方へのアドバイス

  • 将来像の明確化: 「なぜ心理学をやりたいのか」「修了後にどのような仕事をしたいのか」を紙に書き出して考えてみましょう。
  • オープンキャンパスや説明会への参加: 実際に教授や在学生の声を聞くと、想像していた大学院生活とのギャップが埋まるはずです。
  • 資格取得と研究のどちらを重視するか: 臨床心理士や公認心理師をめざすのか、研究職をめざすのかで必要な大学院は変わってきます。

2. 大学院入試 心理学研究科の試験概要

2.1 試験科目の基本構成

一般的な心理学研究科の入試では、以下のような科目が課されることが多いです。

  1. 専門科目(心理学全般)
    • 心理学概論、発達心理学、社会心理学、学習・認知心理学、臨床心理学などの基礎
    • 統計学、研究法の応用的な問題が出題されることも
  2. 英語
    • 心理学関連の英文和訳や英作文
    • TOEFLやIELTSのスコア提出を要求する大学もある
  3. 面接(口頭試問含む
    • 志望理由や研究計画のプレゼンテーション
    • 倫理的な問題や対人能力を見る場合も
  4. 書類審査(研究計画書・志望理由書)
    • 入試における重要書類。研究内容や目的意識が問われる

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2.2 各大学で異なる入試形態

  • 筆記試験中心: 大学によっては、専門科目と英語の筆記試験がメインで、面接は簡易的な場合もあります。
  • 複数ステップ型: 書類審査 → 筆記試験 → 面接試験と段階を踏む形。研究計画書が一次選考の重要ポイントになるケースが多いです。

2.3 競争率・倍率の実情

心理学研究科は人気が高く、とりわけ臨床心理学系の専攻は競争率が高い傾向にあります。公立・国立であれば学費負担が少ない分、受験者数も多くなるため高倍率になりがちです。逆に私立大学は比較的合格しやすいといわれる場合もありますが、ここ数年は私立でも公認心理師需要の増加に伴い、競争率が上昇しているケースも珍しくありません。

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3. 大学院入試 心理学研究科の対策:始める前の準備

3.1 情報収集とスケジュール設計

まずは受験する大学院の募集要項シラバス教員一覧を徹底的にチェックしましょう。以下のような点を必ず確認します。

  • 試験科目・入試日程・募集人数
  • 書類提出の締切、提出フォーマット
  • 指導教員の専門領域や研究テーマ
  • 過去問の有無や入手方法

情報収集が終わったら、試験日から逆算したスケジュールを作成し、勉強計画を立てます。少なくとも半年〜1年前には本格的な対策を始めるのが理想です。

3.2 研究テーマ・志望分野の確定

心理学は非常に広い学問領域を持ちます。

  • 臨床心理学(公認心理師・臨床心理士志望)
  • 認知心理学(脳機能や認知プロセス)
  • 社会心理学(対人関係や社会的影響)
  • 産業・組織心理学(職場環境、モチベーション、リーダーシップ)
  • 発達心理学(子どもから高齢者までの発達過程)
  • 健康心理学、教育心理学 etc…

自分がどの専門領域を学びたいのか、その上でどの大学院のどのコースに進みたいのかを明確にすることで、勉強の方向性が定まり、研究計画書の作成にも取り組みやすくなります。

3.3 指導教員リサーチ

研究計画書は大学院入試で非常に重要な位置を占めますが、その評価は希望する指導教員が担当することが多いです。したがって、「自分のやりたい研究」と「希望する教員の専門性」との相性が良ければ、合格可能性が上がる傾向にあります。

  • 論文検索サイト(CiNii, Google Scholar, PsycINFO等)を活用して、希望する教員の論文や学会発表をチェック
  • 教員によっては研究室のウェブサイトやSNSで最新の研究活動を公開していることもある
  • 可能であれば、メールや研究室訪問で簡潔な質問面談依頼をしてみる(大学によっては面談前提の制度がある場合も)

4. 大学院入試 心理学研究科 勉強法:基礎編

ここからは、「大学院入試 心理学研究科の対策」として実践的な「大学院入試 心理学研究科 勉強法」に踏み込んでいきます。まずは基礎固めを徹底しましょう。

4.1 学部レベルの心理学再確認

4.1.1 教科書・講義ノートの総復習

  • 学部時代に使った標準的な心理学教科書(心理学概論、各専門領域のテキスト)を再度読み返し、太字や重要用語にフォーカスして理解を深めます。
  • 講義ノートやレジュメも活用し、自分が苦手だった分野を洗い出しておきましょう。例えば「認知心理学は苦手だが、社会心理学は得意」など、自分の得手不得手を明確にします。

4.1.2 用語と理論の整理

  • 心理学は特有の専門用語が多いため、用語カード用語リストを作成して暗記すると効果的です。
  • 主要な理論・学派(行動主義、認知主義、精神分析など)や代表的な研究(ミルグラムの服従実験、ボウルビーの愛着理論など)をどれだけ正確に説明できるかも試される可能性があります。

4.2 研究法・統計学の基礎固め

4.2.1 研究法

心理学では実験法、観察法、調査法、ケーススタディなど、多様な研究手法が存在します。各手法の特徴や長所・短所を理解しておくことで、研究計画書や面接でのアピールにも活きてきます。

  • 実験法: 独立変数と従属変数の設定、統制条件の設計方法
  • 調査法(アンケート): サンプリング、質問項目の作り方、倫理的配慮
  • 観察法: 現場観察・自然観察のメリットとデメリット
  • 質的研究: インタビューやグラウンデッド・セオリーなどの手法が有効な分野もある

4.2.2 統計学

  • 記述統計: 平均、分散、標準偏差などの基本指標
  • 推測統計: t検定、分散分析(ANOVA)、回帰分析、カイ二乗検定など
  • 統計ソフト: SPSS、R、JASPなどを入学後に使う機会が大きいので、事前に触れておくと便利です。

研究法や統計学に苦手意識がある場合は、参考書オンライン講座を利用すると理解が深まります。また、過去問を解いてみると具体的にどのレベルの問題が出てくるか分かるので、併行して進めるのがおすすめです。

4.3 英語文献の読み方・英語対策

心理学研究科の入試では、英語力が合否を左右することが少なくありません。特に英文和訳研究論文の読解が求められる大学が多いです。

  • 心理学特有の英単語・表現リストを作る
    例:cognitive dissonance(認知的不協和)、attachment theory(愛着理論)など
  • 専門文献を使った英文読解練習
    過去問の英文や有名な心理学論文のアブストラクト(要約)に挑戦しましょう。
  • TOEFL・IELTS対策
    一部の大学院ではTOEFLやIELTSのスコア提出を課す場合があります。必要ならば早めに対策を始めることが肝心です。

4.4 分野別の対策ポイント

  1. 臨床心理学系
    • カウンセリング理論や心理療法の流派(認知行動療法、精神分析療法など)
    • パーソナリティ理論、精神障害の診断基準(DSM-5)
    • 投影法テスト、知能検査などの心理アセスメント
  2. 認知心理学系
    • 実験デザイン、認知モデル、脳科学との関連
    • 記憶、注意、知覚などの基礎理論
  3. 社会心理学系
    • 社会的認知、態度変容、対人関係、集団力学
    • 有名な実験(スタンフォード監獄実験、アッシュの同調実験など)の意義
  4. 産業・組織心理学系
    • 組織行動論、モチベーション理論、リーダーシップ理論
    • 職場のメンタルヘルス対策、人材育成、研修プログラム設計
  5. 発達心理学系
    • 乳児期から高齢期までの発達段階と各理論(ピアジェ、ヴィゴツキーなど)
    • 発達障害や特別支援教育についての基礎知識

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5. 研究計画書・志望理由書の書き方

5.1 研究計画書の役割と意義

研究計画書は「自分は大学院で何を研究したいのか」を明確に示す書類で、入試合否において極めて大きなウエイトを占めます。面接官(指導教員候補)は、研究計画書を通じて以下を評価します。

  • 問題意識・関心領域
  • 先行研究に対する理解度
  • 研究課題の独自性や社会的意義
  • 研究方法の妥当性・実現可能性
  • 大学院で学びたい動機の強さ

5.2 テーマ設定・研究仮説の立て方

  1. 興味・関心からテーマを導く
    自分が強い興味を持てる分野を選ぶことが最優先です。2年間(修士課程)またはそれ以上かけて取り組むテーマとなるため、「本当にやりたい」という意欲がなければ継続が厳しくなります。
  2. 先行研究リサーチ
    テーマを具体化するにあたり、どのような先行研究があるのかを調べ、その研究の問題点や限界、さらなる発展可能性を検討します。
  3. 仮説(研究質問)の設定
    「Xという要因がYにどのような影響を与えるのか?」など、明確かつ検証可能な形で設定します。曖昧なテーマは入試で評価を得にくいです。

5.3 研究方法・スケジュール・先行研究

  1. 研究方法の詳細
    • 実験: 被験者数、条件設定、測定手法
    • 調査: サンプリング、調査票の項目、分析方法
    • 質的研究: インタビューや観察の具体的プロセス
  2. スケジュール
    修士2年間を想定し、文献検討 → データ収集 → 分析 → 論文化のプロセスを大まかに示しましょう。
  3. 先行研究のレビュー
    参考文献リストを充実させ、どの研究をどのように参照し、何を発展させるのかを示すと説得力が増します。

5.4 志望理由書との関連づけ

志望理由書では「なぜその大学院・専攻を選んだのか」「将来どのように活かしていきたいのか」を説明します。一方、研究計画書は具体的な研究テーマや手法にフォーカスした文書です。両者が一貫したストーリーを持っていれば、入試委員に好印象を与えられます。

  • 「志望理由 → 研究テーマ選定 → 将来像」の流れに整合性があるか確認
  • 志望大学の強み(研究室設備、教員の専門、学外連携など)に合致していることを示す

6. 過去問・模擬問題の活用と勉強計画

6.1 過去問の分析・使い方

過去問は受験勉強において最強の武器です。まずは数年分の過去問を集め、以下の点を分析します。

  • 出題形式: 記述式か選択式か、小論文形式か
  • 出題範囲の傾向: 統計学が多いのか、臨床系が多いのか、認知系が多いのか
  • 問題の難易度・回答に必要な時間

分析結果をもとに、弱点強化や重点的対策を進めます。例えば、統計問題の配点が大きければ統計学を重点的に学習するなど、メリハリのある勉強が可能です。

6.2 模擬問題・予備校講座のメリット

  • 模擬試験: 本番形式で時間を計り、解答ペースや知識の定着度を確認できる。
  • 予備校講座: 入試問題に特化したノウハウや添削指導が得られる場合が多い。特に研究計画書の添削や面接対策は独学よりも客観的なアドバイスを受けられる利点がある。

ただし、予備校を利用するかは個人の状況によりけりです。学費や時間が限られている場合は、独学+オンライン教材+過去問解析で十分な対策をすることも可能です。

6.3 効率的な時間配分と計画管理

  1. 目標設定: 「1ヶ月後には過去問を3年分解く」「2週間後には研究計画書の初稿を完成させる」など、短期的・具体的な目標を設定。
  2. タスク分割: 大きな目標を週単位・日単位に分割すると、進捗管理がしやすくなります。
  3. 定期的な見直し: 週末などに「予定通り進んでいるか」を振り返り、修正していくことが大切です。
  4. 自己管理ツールの活用: スマホのカレンダーやタスク管理アプリでリマインドを設定しておくと、やり忘れを防げます。

7. 面接対策:心理学研究科ならではの視点

7.1 面接で評価されるポイント

  1. 研究計画の深い理解
    口頭で説明できるように準備し、想定問答集を作っておく。
  2. 志望動機の一貫性
    「なぜこの大学院なのか」という点を明確に述べる。
  3. 対人コミュニケーション能力
    心理学研究科では面接時のコミュニケーションスキルや態度、受け答えの礼儀正しさにも注目されがち。
  4. 倫理観・研究への姿勢
    人を対象とする研究が多いため、倫理的配慮が重要。守秘義務やインフォームド・コンセントの考え方もチェックされる可能性があります。

7.2 研究内容・動機・倫理観の伝え方

  • 研究内容: 研究計画書の概要をコンパクトに説明。専門用語を使いすぎず、かつ浅くなりすぎないバランス感が大切です。
  • 動機: 「自分はなぜこの研究をしたいのか」「どのような課題意識があるのか」を情熱を持って語ると好印象。
  • 倫理観: ヒトを対象とする実験や臨床の場面では、被験者の保護やプライバシー保護が大原則となります。面接で問われる可能性があるので、自分なりの考えをまとめておきましょう。

7.3 自己PRと質疑応答のコツ

  • 自己PR: 「学部時代の卒業研究」や「アルバイト・インターンで得た対人スキル」など、研究や学業、実社会で活かせるアピールポイントを端的にまとめる。
  • 質疑応答: 質問を受けたら、まずは一度相手の意図を整理し、的確かつ結論から答える姿勢を意識しましょう。もし即答できない場合でも焦らず、考えをまとめてから返答することが大切です。

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8. 指導教員とのマッチングと研究室選び

8.1 教授の専門分野を深く理解する

心理学研究科での研究は、ほとんどの場合、指導教員との二人三脚で進みます。したがって、自分の研究テーマと教員の専門分野や研究スタイルが合わないと、入学後に苦労する可能性が高まります。

  • 教員の論文リストや研究テーマ: 大学や学会、研究室のホームページなどで公開されていることが多い。
  • 興味を持った論文を実際に読む: タイトルや概要だけでなく、内容をざっと確認しておくと、指導方針をイメージしやすい。

8.2 事前コンタクト・オフィスアワーの活用

大学によっては、「事前に指導希望の教員に連絡をすることで、入試前に研究の方向性を相談できる」という制度を設けていることがあります。メールやオフィスアワーを利用して、以下の点を確認してみるのも手です。

  • 研究計画の方向性がマッチしているか
  • 研究室の雰囲気、ゼミの頻度や内容
  • 大学院の入試対策に関するアドバイス

ただし、大学や教員によっては受験前の個別コンタクトを制限している場合もあるため、募集要項や研究室の注意事項をしっかり確認してください。

8.3 研究室訪問と在学生からの情報収集

可能であれば、研究室訪問オープンキャンパスを利用して直接現場の雰囲気を感じ取ることをおすすめします。

  • 在学生に直接質問: 研究室の指導スタイル、教授とのやり取り、課題やレポートの量など、リアルな声を聞けます。
  • 設備・書庫の充実度: 実験設備や資料の充実度も要チェック。自分の研究に必要なツールが揃っているかを確認しておきましょう。

9. 受験期間のモチベーション維持とメンタルケア

9.1 長期的視点での計画づくり

大学院入試は1日にしてならず。とくに公認心理師や臨床心理士を目指す場合は、学部からの準備も含めて長期戦となることが多いです。短期的なゴールだけでなく、中長期的な計画を意識することで、途中での挫折を防ぎやすくなります。

9.2 ストレスマネジメントと休息

  • 定期的な休息: 勉強に集中する期間を設けつつ、土日のどこか半日だけは休息をとるなどメリハリをつける。
  • 運動や趣味: ランニングやヨガなど、体を動かすことでリフレッシュが期待できます。また、適度に好きな音楽や映画を楽しむ時間も大切です。
  • 相談先を確保: 不安や悩みがあれば、大学のカウンセリングルームや信頼できる友人・家族、SNSの受験仲間などに気軽に相談してみましょう。

9.3 周囲のサポートを得る方法

  • 家族や友人に目標を宣言する: 応援や理解を得やすくなり、孤独感が和らぐ。
  • SNSやオンラインコミュニティ: 同じ志望分野の受験生との情報交換、勉強の進捗報告など。
  • 予備校・学習塾: マンツーマン指導や勉強仲間を得ることができる場合がある。

10. 1年単位の勉強スケジュール例

ここでは、試験日が来年の9月〜10月頃と想定し、1年前から対策を始めるモデルケースを示します。あくまで一例ですので、自身の学習状況や受験校のスケジュールに合わせて柔軟に調整してください。

10.1 1年前〜半年前

  1. 情報収集
    • 志望校の募集要項・過去問を入手
    • 指導教員の研究テーマをリサーチ
  2. 基礎固め
    • 学部レベルの心理学全般をざっと復習
    • 統計学の再学習、英語力強化(単語・文法)
  3. 研究計画書の初期検討
    • 自分の関心領域と先行研究の調査
    • テーマの絞り込み、仮説設定の草稿

10.2 半年前〜3ヶ月前

  1. 研究計画書のブラッシュアップ
    • 教員や先輩、ゼミ仲間などからフィードバック
    • 文献検索の強化、実験・調査デザインの検討
  2. 過去問演習
    • 専門科目と英語を重点的に
    • 模擬試験や予備校講座の利用も検討
  3. 面接対策の準備
    • 志望動機や研究内容の要点をまとめる
    • 想定質問リストを作り、口頭で練習

10.3 3ヶ月前〜直前期

  1. 総仕上げ
    • 過去問や模擬問題の解き直し
    • 間違えた問題を中心に復習し弱点克服
  2. 研究計画書・志望理由書の最終確認
    • 誤字脱字やフォーマットを厳密にチェック
    • 参考文献リストをきちんと整備
  3. 面接練習
    • 本番さながらに練習し、時間配分や話し方を磨く
    • 適度にプレゼン資料やメモを作成しておく

10.4 試験直前・当日の心構え

  • 体調管理: 睡眠と栄養をしっかりとり、ベストコンディションで臨む。
  • 最終確認: 研究計画書・面接用の資料、受験票などを前日までに準備。
  • 当日の流れ: 試験会場へのアクセス、集合時間、持ち物を再確認し、余裕を持って到着できるように。
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11. 合格後の大学院生活:入学までに準備すべきこと

11.1 大学院でのカリキュラムと学び

修士課程では、授業科目+研究活動(学位論文)の両輪で学びを深めます。専門科目の授業に加え、演習(ゼミ)でのディスカッションや研究進捗報告、学会発表に向けた準備など、学部時代とは比べ物にならないほど密度の高い学習が行われます。

11.2 統計ソフト・研究ツールの導入

  1. SPSS, R, JASP
    • 心理学研究で広く使われる統計ソフトウェアです。使い方を入学前に基本だけでも習得しておくと、研究をスムーズに始められます。
  2. 文献管理ソフト(Mendeley, Zoteroなど)
    • 文献リストの管理やPDFの整理に役立ちます。修論執筆には必須ツールとなるでしょう。
  3. データ可視化ツール(Excel, Pythonなど)
    • 分析結果や調査データを分かりやすくグラフ化できるスキルは学会発表時にも重宝されます。

11.3 実習・インターンシップの見通し

  • 臨床系: 病院やクリニック、学校などでの実習がある場合、公認心理師や臨床心理士のカリキュラムと結びつくことが多いです。
  • 産業・組織系: 企業や研究機関でインターンシップを行い、実務経験を積むケースがあります。
  • 研究志向: 学内外のプロジェクトや共同研究に参加して、研究スキルとネットワークを広げることが可能。

11.4 将来のキャリアパスを意識する

大学院入学後は、日々の研究や実習で忙しくなりがちです。しかし、修了後の進路を常に意識して学びを進めることが大切です。

  • 学会や研究会への参加: 最新の研究動向をキャッチし、興味ある企業や研究機関とのつながりを作る。
  • 学内外のセミナー・講演会: 公認心理師や臨床心理士の資格取得に向けた情報や、企業就職に有利なノウハウが得られる場合もあります。
  • 博士課程への進学: 研究職や大学教員を目指すなら、博士課程の選択肢も視野に入れて早めに準備を始めましょう。

12. よくある質問(FAQ)

  1. Q: 大学院入試 心理学研究科の対策はいつから始めればいい?
    A: 理想的には1年前から始めるのがベストです。特に研究計画書の作成には時間がかかるため、半年では厳しい場合もあります。
  2. Q: 文系出身だけど受験できますか?
    A: 多くの大学院では、心理学専攻でなくても出願可能です。ただし、学部レベルの心理学や統計学の知識が必須となるため、独学や予備校でしっかりと補強する必要があります。
  3. Q: 研究計画書を事前に指導希望教員へ見てもらうのはアリ?
    A: 大学・教員によって対応が異なります。募集要項や研究室HPなどで事前コンタクトの可否を確認しましょう。
  4. Q: 大学院入試 心理学研究科 勉強法は独学でいけますか?
    A: 可能ですが、研究計画書や面接準備の段階で第三者のフィードバックがあるとよりスムーズです。学内外の先生や先輩、オンラインコミュニティなど、サポートを積極的に活用しましょう。
  5. Q: 公認心理師を目指すなら大学院は必須?
    A: 公認心理師の受験資格はルートによって異なりますが、大学院修了コースを踏む方が要件を満たしやすいケースがあります。自分が目指すルートを確認し、大学院でのカリキュラムを確認してください。

13. まとめ

本記事では、大学院入試 心理学研究科の対策」および「大学院入試 心理学研究科 勉強法」について、基礎から応用、さらに合格後の大学院生活までを一通り解説しました。

  • 大学院選びの鍵は「自分の研究テーマ」と「指導教員の専門領域」のマッチング
  • 研究計画書と志望理由書は入試の合否を大きく左右する重要書類。先行研究や研究方法をしっかり調査しよう
  • 過去問の分析模擬問題演習で試験問題の傾向と難易度に慣れ、苦手分野を重点的に対策
  • 面接対策は、研究内容・動機・自己PRを一貫性のあるストーリーで伝えることが重要
  • モチベーション維持には、自分の将来ビジョンをこまめに確認し、周囲のサポートや休息も適度に取り入れる

合格後には、修士課程での濃密な学びが待っています。実習やインターン、学会発表などを通じて、専門家としての視点や経験を培うことができます。自分の人生のステージを大きく変える選択となる大学院進学ですが、しっかりとした対策と心構えがあれば、その挑戦はきっと充実したものになるでしょう。


14. 参考文献・情報源

  1. 日本心理学会
  2. 臨床心理士資格認定協会
  3. 厚生労働省:公認心理師試験情報
  4. 心理学研究法・統計学の定番テキスト
    • 『心理学研究法入門』
    • 『心理統計学の基礎』
    • 『実験心理学ハンドブック』
  5. 英語対策
    • 『心理学英語辞典』
    • 『TOEFLテスト英単語3800』など大学院入試英語対策にも活用できる書籍を選定。
  6. 論文検索サイト
    • Google Scholar
    • CiNii Articles
    • PsycINFO
  7. 予備校・通信講座
    • 各種予備校や通信講座で、大学院入試向けの模試や研究計画書添削を実施しているところもある。

本記事が、大学院心理学研究科の受験を迷っている方や、すでに受験勉強を始めている方の一助となれば幸いです。長期的な視野で計画的に学習を進め、ぜひ自分の興味と情熱を大学院での研究へとつなげてください。合格を心より応援しています。

おわりに

いかがだったでしょうか。

スプリング・オンライン家庭教師には、国立大学、難関私立大学の大学院への合格に導いた講師が多数在籍しています。受験生一人ひとりに合った最適な講師の指導で最短の合格を導きます。

大学院入試は人生を変える最高の機会です。

大学院入試の合格を目指すなら、ぜひ一度無料相談ください。

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