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日本大学大学院の税理士科目免除制度|出願条件と学費・通学スタイル

日本大学大学院の税理士科目免除制度とは、大学院で税法または会計学に関する研究に取り組み、修士の学位を取得したうえで国税審議会の認定を受けることで税理士試験の受験科目の一部が免除される制度のことです。日本大学では、経済学研究科と法学研究科の2つの研究科がこの制度に対応しており、それぞれ免除される科目の範囲や入試の仕組み、学費、通学スタイルが異なります。会計事務所に勤めながら、あるいは異業種で働きながら税理士を目指す社会人にとって、5科目すべてを独学の科目合格だけで積み上げるルートよりも、計画的に資格取得へ近づける選択肢として注目されています。
とはいえ、日本大学には経済学部・商学部・法学部をはじめとする複数の学部・研究科があり、「日本大学の大学院ならどこでも免除が受けられる」というわけではありません。実際に免除制度の対象として一次情報で確認できる研究科は限られており、選ぶ研究科によって免除できる科目の分野(税法か会計か)、必要な学費、入試の種類、そして働きながら通えるかどうかが大きく変わってきます。混同したまま出願してしまうと、想定していた科目が免除対象にならない、あるいは通学スタイルが自分の生活と合わないといったミスマッチにつながりかねません。
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本記事では、日本大学大学院で税理士科目免除を受けるための出願条件、選考内容、学費の内訳、三崎町キャンパスでの通学スタイル、修了要件までを、大学公式サイトと最新の募集要項に基づく一次情報だけを使って整理しました。税理士試験の科目合格を効率よく積み上げたい方、社会人として働きながら大学院進学を検討している方は、経済学研究科と法学研究科の比較表もあわせて参考にしてください。
なお本記事の情報は2026年7月時点で確認できる公式サイト・募集要項に基づいています。出願資格や学費、入試日程は年度によって変更される可能性があるため、実際の出願にあたっては必ず最新の募集要項でご確認ください。
日本大学大学院の税理士科目免除制度とは
税理士試験の科目構成と免除の基本ルール
税理士試験は、会計学に属する科目(簿記論・財務諸表論)2科目と、税法に属する科目(所得税法・法人税法・相続税法・消費税法または酒税法・国税徴収法・住民税または事業税・固定資産税)のうち選択3科目(所得税法・法人税法のいずれか1科目は必須選択)の、合計5科目に合格することで最終合格となる科目合格制の試験です。合格基準点はいずれの科目も満点の60%とされており、1年で複数科目を狙う受験生もいれば、働きながら数年かけて1科目ずつ積み上げる受験生もいます。科目合格に有効期限はありませんが、5科目すべてを独学で揃えるには相応の年数がかかるのが実情です。
大学院で税法または会計学に関する研究を行い、修士の学位を取得したうえで国税審議会の認定を受けると、税法に属する科目の研究として認定された場合は残り2科目、会計学に属する科目の研究として認定された場合は残り1科目について、試験に合格したものとみなされます。免除を受けるにはあくまで各分野で1科目以上の基準点到達が前提条件になる点は見落とされがちなので注意してください。研究だけを行い、税法または会計学の科目合格が一つもない状態では、いくら優れた修士論文を書いても免除申請そのものができません。
日本大学で免除制度に対応する研究科は2つ
税理士試験対策予備校の河合塾KALSが公開する、全国の「税法」科目免除実施大学院一覧には「経済学研究科 経済学専攻」と「法学研究科」の2研究科が日本大学として掲載されています。また税理士試験科目免除に特化した情報サイトでも、日本大学は法学研究科(税法免除)、経済学研究科(会計免除・税法免除の両方に対応)の2研究科として紹介されており、商学研究科については税理士科目免除の記載が確認できませんでした。商学研究科(会計学専攻)の公式サイトを確認しても、「税理士」「免除」「国税審議会」に関する記述は見当たらず、商学部の学部段階にある税理士試験(簿記論・財務諸表論)受験対策講座は、あくまで学部生向けの資格取得支援講座であり、大学院の科目免除制度とは別の仕組みです。
したがって、日本大学大学院で税理士科目免除を目指す場合の実質的な選択肢は、経済学研究科(税法コースまたは会計コース)と法学研究科(私法学専攻など)の2つに絞られます。同じ大学の中でも研究科によって制度の対応状況が異なるという点は、大学院選びの初期段階で見落としやすい落とし穴です。次の章で、それぞれの免除範囲と特徴を具体的に比較していきます。
なぜ大学院ルートが選ばれるのか
税理士試験の税法科目は範囲が広く、法改正への対応も必要になるため、働きながら独学だけで複数科目を積み上げるのは容易ではありません。大学院で税法または会計学のいずれかに絞って研究に取り組み、修士論文というかたちで一定水準の成果をまとめることは、科目合格の積み上げとは違う形で専門性を証明する手段になります。税理士事務所や会計事務所に勤めながら大学院に通う社会人も少なくなく、実務で得た問題意識を修士論文のテーマに落とし込むケースも見られます。
ただし大学院ルートは、標準2年間の在学期間と学費という投資が必要になる選択でもあります。科目合格をどこまで積み上げてから出願するか、在学中にどの科目の合格を目指すかによって、免除確定までのトータルの期間は変わってきます。次章以降で扱う出願資格・学費・通学スタイルを踏まえたうえで、自分のキャリアプランに合うかどうかを見極めることが大切です。
経済学研究科と法学研究科、免除範囲の違いを比較
経済学研究科は税法・会計の両ルートに対応
日本大学大学院経済学研究科の博士前期課程には「経済」「金融」「公共経済」「経営」「会計」「税法」の6コースが設置されています。税理士試験の税法関連科目の免除を希望する場合は「税法コース」に、会計関連科目の免除を希望する場合は「会計コース」に所属して研究を進める仕組みです。1つの研究科の中で税法・会計どちらの免除ルートも選べる点が経済学研究科の大きな特徴といえます。2026年度(令和8年度)の博士前期課程経済学専攻の募集人員は30名で、経済学研究科の教育研究上の目的には研究者養成に加え、「資格取得を含め目的に沿った専門知識・能力の涵養を通じた高度専門職業人の養成」と「社会人の職業的再教育・実務的専門知識の涵養」が掲げられています。
法学研究科は私法学専攻の税法研究が中心
法学研究科では、私法学専攻に税法を専門とする研究指導教員(伊藤悟教授)が在籍しており、税理士志望者への研究指導体制が整えられています。法学研究科の「取得できる資格」ページには分野別の免除科目数までは明記されていませんが、国税審議会の認定制度は全国共通のルールであるため、税法分野の研究として認定を受ければ、一般的な取り扱いとして残り2科目が免除される仕組みになります。法学研究科には会計コースに相当する選択肢がないため、会計科目の免除を目指す場合は経済学研究科の会計コースを選ぶ必要があります。法学研究科の博士前期課程は公法学専攻・私法学専攻・政治学専攻の3専攻からなり、入学定員は公法学専攻30名、私法学専攻30名、政治学専攻15名の計75名です。
| 比較項目 | 経済学研究科(税法コース/会計コース) | 法学研究科(私法学専攻等) |
|---|---|---|
| 免除対象分野 | 税法(税法コース)/会計学(会計コース)の両方に対応 | 税法分野が中心 |
| 専攻・コース構成 | 経済・金融・公共経済・経営・会計・税法の6コース制 | 公法学・私法学・政治学の3専攻 |
| 入学定員(博士前期課程) | 経済学専攻30名 | 公法学30名・私法学30名・政治学15名(計75名) |
| キャンパス | 三崎町キャンパス | 三崎町キャンパス |
| 入試の種類 | 一般入試(第1期・第2期) | 一般入試・社会人特別入試 |
| 修了要件 | 30単位(科目履修22単位+演習8単位) | 32単位以上(必修6単位含む) |
| 標準的な学費総額(2年間) | 2,020,000円 | 1,680,000円 |
学費だけを見ると法学研究科の方が抑えられますが、経済学研究科は税法・会計どちらの免除ルートも選べる柔軟性があり、法学研究科は社会人向けの選考区分が明確に用意されています。どちらが適しているかは免除したい科目の分野とキャリア状況で変わるため、次章以降の出願資格・選考内容・修了要件を踏まえたうえで検討することをおすすめします。
両方の研究科に同時に出願することはできるか
経済学研究科と法学研究科は入試日程や出願書類の様式がそれぞれ独立しているため、要件を満たしていれば両方に出願すること自体は制度上妨げられていません。ただし、それぞれの研究科ごとに検定料(35,000円)や研究計画書の作成が必要になり、志望する研究指導教員への事前確認も研究科ごとに行う必要があります。また入学後のコース変更・研究科変更は原則として認められていないため、出願前にどちらの分野(税法か会計か)を軸にするかを決めておくことが結果的に準備の負担を減らすことにつながります。併願を検討する場合も、研究計画書の内容は研究科・専攻の特色に合わせて書き分ける必要がある点に注意してください。
出願資格と入試の種類(一般入試・社会人特別入試)
出願資格の基本構成
両研究科とも出願資格の基本構成はほぼ共通しています。代表的な要件は次のとおりです。
- 大学を卒業した者、および卒業見込みの者
- 学校教育法の規定により学士の学位を授与された者、および授与される見込みの者
- 外国において学校教育における16年の課程を修了した者(通信教育による履修を含む)
- 文部科学大臣が指定する専修学校の専門課程(4年以上)を修了した者
- 大学院において、個別の出願資格認定審査により大学卒業者と同等以上の学力があると認められた者(22歳以上)
個別の出願資格認定審査(いわゆる9号・10号該当)で出願する場合は、出願受付前に出願資格調書や最終出身学校の卒業証明書、取得資格・業績を証明する資料などを簡易書留郵便で提出し、事前審査を受ける必要があります。審査の提出期限は出願期間よりかなり早い時期に設定されているため、大学を卒業していない、または学歴に不安がある場合は早めに研究科の入試係へ確認することをおすすめします。日本語を母語としない出願者は、両研究科ともJLPT N1合格が必須です。
一般入試と社会人特別入試の違い
入試の種類は研究科によって異なります。経済学研究科は一般入試のみで、第1期・第2期の年2回実施されます。法学研究科は一般入学試験に加えて、社会人特別入学試験が設けられている点が特徴です。社会人特別入学試験の出願資格は、大学卒業者等の要件に加えて「2年以上の職務経験があり入学後も引き続き職業に従事する者、または満24歳以上の者」とされており、社会人としてのキャリアを積んでから大学院を志す方にとって出願しやすい設計になっています。
経済学研究科の2026年度(令和8年度)入試日程は、第1期が出願2025年8月18〜22日・試験9月21日・合格発表10月1日、第2期が出願2026年1月8〜14日・試験2月14日・合格発表2月27日です。法学研究科の社会人特別入学試験は、第1期が出願10月22〜30日・試験11月14日・合格発表11月25日、第2期が出願1月18〜25日・試験2月16日・合格発表3月1日という日程が目安になります。年度により回次・日付は変わるため、出願時は必ず最新の募集要項で確認してください。
出願から合格発表までの流れ
出願書類は検定料を納入したうえで出願受付締切日までに研究科の入試係へ簡易書留で郵送し、受理後に受験票が交付されます。試験日の数日前になっても受験票が届かない場合は、入試係へ問い合わせるよう案内されています。合格発表は発表日当日から入学手続締切日まで研究科のホームページ上で行われるほか、合格者には合格通知書・入学手続書類が志願票記載の連絡先住所へ速達郵便で発送されます。合否についての電話・メールでの問い合わせには応じない運用になっているため、発表日はホームページを直接確認する必要があります。
税理士試験にすでに一部科目合格している方はもちろん、これから受験を始める段階の方でも、科目合格を並行して積み重ねながら大学院研究に取り組むケースが一般的です。免除申請には各分野で最低1科目の基準点到達が必要になるため、出願前に自分がどの科目で合格を目指すかを整理しておくと、大学院でのコース選択(税法コースか会計コースか)も決めやすくなります。
出願前に確認しておきたいスケジュール管理
出願資格認定審査が必要なケースでは、審査結果の通知を待ってから出願書類を準備することになるため、通常の出願よりも数か月早い段階で動き出す必要があります。加えて、研究指導教員への事前確認申請、研究計画書の作成、卒業証明書や成績証明書の取り寄せなど、出願までに済ませておくべき手続きが複数あります。在職中に出願準備を進める場合は、証明書の取り寄せや平日日中の問い合わせに時間がかかることを見込んで、出願受付開始の2〜3か月前にはスケジュールを組み始めるとゆとりを持って準備できます。
入試の選考内容と対策のポイント
経済学研究科の選考内容
経済学研究科の一般入試は、外国語筆記試験・専門科目筆記試験・研究計画書審査・口述試問で構成されます。外国語は英語の筆記試験(辞書使用可)が課されますが、TOEFL iBT64点以上、TOEIC L&R675点以上、IELTS Band5.5以上のいずれかのスコアを保有していれば免除されます。専門科目は志望コースに応じて経済学・経営学・会計学のいずれかが出題されますが、税法コース希望者は専門科目筆記試験そのものが免除されるという取り扱いになっており、研究計画書と口述試問の比重が高くなります。研究計画書は3,000字程度で出願時に提出する必要があり、税理士試験科目免除を見据える場合は「どの分野の研究で国税審議会の認定を目指すか」を具体的に書き込むことが重要です。
法学研究科の選考内容
法学研究科の一般入学試験では、外国語(英・独・仏語から選択、辞書参照可、90分100点)、論文(志望専門演習科目、90分100点)、口述試験(志望専攻分野、100点)という3段階の選考が行われます。検定料は35,000円で、Web出願システムからコンビニ納入する方式です。社会人特別入学試験では、公法学・私法学・政治学(公共政策コース除く)の各専攻で論文(90分)と口述試験(面接)が課され、政治学専攻の公共政策コースのみ口述試験だけで選考されます。
研究計画書と研究指導教員への事前確認
いずれの入試でも研究計画書の完成度と口述試問での受け答えが合否を大きく左右します。特に税法コース・会計コースを希望する場合は、志望する研究指導教員がその分野の指導に対応できるかを出願前に確認する手続きが設けられており、専用フォームから事前申請を行う必要があります。出願前の問い合わせや研究計画書のすり合わせを済ませておくと、口述試問での質疑もスムーズになります。研究計画書は手書きが認められておらず、作成にあたって生成AIの使用を認めない旨を明記している研究科もあるため、必ず自分自身の言葉でまとめる必要があります。
出願書類の準備で気をつけたいこと
出願書類には志願票、受験票・写真票、検定料振込確認票、卒業(見込)・修了(見込)証明書、成績証明書、研究計画書、受験票返送用の宛名ラベルなどが必要です。外国語試験免除を希望する場合はTOEFL・TOEIC・IELTSの成績評価証明書(コピー可)の添付も求められます。各種証明書が外国語で作成されている場合は、日本語または英語の翻訳文を添付し、公的機関による翻訳証明を提出する必要がある点にも注意してください。いったん提出した出願書類と検定料は返還されませんので、記入内容や添付漏れがないか出願前に必ず見直しましょう。
筆記試験・口述試問への準備の考え方
専門科目筆記試験がある場合は、志望コースに対応する分野(経済学・経営学・会計学)の大学卒業程度の基礎知識を体系的に振り返っておくことが土台になります。税法コース希望者のように専門科目筆記試験が免除される場合でも、研究計画書と口述試問の準備を軽視してよいわけではありません。むしろ研究計画書に書いた内容と口述試問での説明に一貫性があることが重視される傾向にあるため、志望する研究テーマについて「なぜその分野を研究したいのか」「税理士としてのキャリアにどうつながるのか」を自分の言葉で説明できるように準備しておくとよいでしょう。
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。
- 大学院入試のプロ講師が最適な受験戦略を提案
- 今後の大学院入試の勝ち筋が見える。
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\ 合格がグッと近づく/
(費用は一切かかりません)
学費の内訳と特待生・免除制度
経済学研究科の学費
経済学研究科(博士前期課程)の入学者納入金は、初年度合計1,110,000円(入学金200,000円、授業料730,000円、施設設備資金170,000円、校友会準会員年会費10,000円)です。2年次以降は入学金がかからず、年額910,000円(授業料730,000円、施設設備資金170,000円、校友会費10,000円)となり、標準2年間の総額は2,020,000円になります。入学検定料は35,000円です。
法学研究科の学費
法学研究科(博士前期課程)の学費はやや安く、初年度納入金940,000円(入学金200,000円、授業料580,000円、施設設備資金150,000円、校友会費10,000円)、2年次納入金740,000円(授業料580,000円、施設設備資金150,000円、校友会費10,000円)で、標準2年間の総額は1,680,000円です。検定料は同じく35,000円です。
| 費目 | 経済学研究科 初年度 | 法学研究科 初年度 |
|---|---|---|
| 入学金 | 200,000円 | 200,000円 |
| 授業料 | 730,000円 | 580,000円 |
| 施設設備資金 | 170,000円 | 150,000円 |
| 校友会費 | 10,000円 | 10,000円 |
| 初年度合計 | 1,110,000円 | 940,000円 |
| 2年間総額 | 2,020,000円 | 1,680,000円 |
入学金免除と分割納入の仕組み
日本大学を卒業した者、または日本大学大学院を修了した者は入学金が免除される優遇措置が両研究科ともに設けられています。日本大学出身者にとっては、実質的な初年度負担がさらに軽くなる計算です。入学手続の方法には「一括手続」と「二段階手続」があり、二段階手続を選ぶ場合は入学申込金(入学金相当額)の納入と入学申込書の提出により、最終的な入学手続の締切日を延期できる仕組みも用意されています。まとまった学費を一度に準備するのが難しい場合は、この二段階手続を活用することで資金計画の見通しを立てやすくなります。学費以外にも、大学院生向けの奨学金制度や、専門実践教育訓練給付金の対象となる講座が用意されている場合があります。具体的な対象講座や給付率、貸与型奨学金の利用条件は年度により変わるため、出願前に各研究科の学生生活・奨学金ページで最新情報を確認してください。
税理士資格の取得を独学の科目合格だけで目指す場合と比べると、大学院進学には数百万円規模のまとまった学費がかかります。学費が安い大学院の探し方で紹介しているように、国公立大学院や通信制課程を含めて費用面を比較検討したうえで、免除できる科目数とのバランスで判断することが大切です。
学費以外に見込んでおきたい費用
公式サイトに記載された納入金は、入学金・授業料・施設設備資金・校友会費が中心で、教科書代や研究に必要な資料費、修士論文の製本費用などは別途かかる可能性があります。通学定期代や在学中の生活費も含めたトータルコストで資金計画を立てることをおすすめします。特に社会人の場合は、在学中の収入と学費・生活費のバランスをどう取るかが、2年間を無理なく続けられるかどうかを左右する重要なポイントになります。
通学スタイル|三崎町キャンパスと昼夜開講制のしくみ
キャンパスとアクセス
経済学研究科・法学研究科はいずれも三崎町キャンパス(東京都千代田区神田三崎町1-3-2)に置かれています。最寄り駅はJR総武・中央線および都営三田線「水道橋」駅から徒歩3分、都営新宿線・都営三田線・東京メトロ半蔵門線「神保町」駅から徒歩5分と、都心のオフィス街からもアクセスしやすい立地です。会社帰りに通学しやすい駅近キャンパスであることは、社会人が大学院を選ぶうえで見逃せないポイントといえます。
夜間・土曜開講の時間割
法学研究科の授業時間帯は、1時限9:00〜10:30から7時限20:10〜21:40まで設定されており、土曜日にも5時限分の授業が開講されています。政治学専攻の公共政策コースでは、昼間の時間帯と夜間の時間帯の両方で授業・研究指導が行われる設計になっており、平日日中は仕事をして夜間や土曜日に通学する社会人学生を想定した時間割が組まれています。経済学研究科についても同じ三崎町キャンパスの施設を使用しており、同様の時限区分が採用されていますが、経済学研究科側の公式サイトには具体的な開講時刻の詳細な記載までは確認できませんでした。最新の時間割は、募集要項や大学院説明会で必ず確認するようにしてください。
経済学研究科の教育研究上の目的には、研究者養成に加えて「資格取得を含め目的に沿った専門知識・能力の涵養を通じた高度専門職業人の養成」と「社会人の職業的再教育・実務的専門知識の涵養」が掲げられています。制度設計そのものが、社会人が働きながら資格取得を目指すことを前提にしていると言えるでしょう。働きながら大学院入試を受ける方法でも触れているとおり、仕事と研究を両立するには出願前の時間割確認と、職場の理解を得ておく段取りが欠かせません。
商学研究科(砧キャンパス)との違い
参考までに、税理士科目免除の対象として確認できなかった商学研究科は、三崎町キャンパスとは別の砧キャンパス(東京都世田谷区砧5-2-1、小田急線「祖師ヶ谷大蔵」駅徒歩12分または「成城学園前」駅からバス)に置かれています。同じ日本大学でもキャンパスが分かれているため、仮に商学研究科への進学を検討する場合は、免除目的ではなく研究内容や通学のしやすさを基準に判断する必要があります。税理士科目免除を目的とするなら、三崎町キャンパスに置かれた経済学研究科・法学研究科が対象になる点を改めて押さえておきましょう。
コース選択とカリキュラムの流れ、免除申請の手続き
出願段階でのコース選択
経済学研究科では、出願時に志願票へ希望コースを記入する必要があり、税法コースまたは会計コースへの所属は出願段階で決めておく必要があります。入学後のコース変更は原則として認められていないため、免除したい分野(税法か会計か)は出願前に固めておくことが重要です。出願前には、希望する研究指導教員に対して自身の研究分野・研究内容での指導が可能かどうかを確認する手続きも設けられており、専用フォームからの申請が求められます。
修了要件と学位
経済学研究科博士前期課程の修了要件は、所定の単位30単位(科目履修22単位+「演習」8単位)の修得と、修士論文の審査・最終試験(口述試問、例年1月下旬実施)への合格です。修了すると「修士(経済学)」の学位が授与されます。法学研究科博士前期課程の修了要件は、標準修業年限2年(政治学専攻公共政策1年制コースのみ1年)在学し、専攻科目について必修6単位を含め合計32単位以上を修得、必要な研究指導を受けたうえで修士論文の審査及び最終試験(例年2月実施、口述試験)に合格することです。いずれの研究科も修士論文の完成が修了の最終関門になるため、税法・会計いずれのコースでも早い段階からテーマを固めて研究を進める必要があります。
国税審議会への認定申請の流れ
修士論文を完成させ、大学院を修了したのち、自己の修士の学位取得に係る研究について国税審議会に認定を申請します。申請から認定までには一定の審査期間がかかるため、税理士試験の受験計画を立てる際は、大学院修了後すぐに免除が反映されるわけではない点を踏まえてスケジュールを組む必要があります。研究テーマが「税法に属する科目等」または「会計学に属する科目等」の研究として認められるかどうかは、修士論文の内容と指導教員の専門性が審査のポイントになります。税法コースに所属する場合、専門科目筆記試験が免除される代わりに研究計画書と口述試問の比重が高くなることは前述のとおりです。入学後も、税法分野の指導が可能な研究指導教員のもとで論文テーマを設定し、税法に関する判例研究や制度分析を積み重ねていくのが一般的な流れになります。会計コースでは、会計学・原価計算・監査などの分野を中心に、実務に役立つ会計問題の解明も視野に入れた研究を進めることになります。
研究計画書はいつから準備を始めるべきか
研究計画書は出願時に3,000字程度で提出する必要があり、志望する研究指導教員への事前確認申請と内容をすり合わせるプロセスも挟まるため、出願直前に慌てて書き始めるのは現実的ではありません。税法コース・会計コースいずれを志望する場合も、出願の数か月前から研究テーマの方向性を固めておくことで、研究指導教員との事前のやり取りにも余裕を持って臨めます。在職中で平日の問い合わせが難しい場合は、メールでのやり取りが可能かどうかも早めに確認しておくとよいでしょう。
出願前に検討したいメリット・デメリットと研究科の選び方
大学院ルートのメリット
大学院ルートの最大のメリットは、税法なら残り2科目、会計学なら残り1科目というまとまった科目数を免除できる点です。働きながら5科目すべてを独学で合格するのは長期戦になりやすく、モチベーション維持も課題になりますが、大学院での研究に軸足を移すことで、資格取得までの見通しを立てやすくなります。日本大学の場合、経済学研究科なら税法・会計どちらの免除ルートも選べる柔軟性があり、法学研究科なら社会人特別入学試験という出願しやすい選考区分が用意されている点もメリットです。三崎町キャンパスという駅近の立地も、通学の負担を抑えるうえで有利に働きます。
デメリットと注意点
一方でデメリットとして、標準2年間で168万円〜202万円台の学費がかかること、免除にはあくまで各分野で1科目以上の基準点到達という前提条件があること、そして国税審議会の認定を受けるまでには研究計画・修士論文の質が問われることが挙げられます。科目合格の実績がゼロの状態でいきなり大学院に進学しても、免除申請自体はできません。出願前には、自分がどの科目で基準点をクリアしているか、あるいはクリアする見込みがあるかを整理しておく必要があります。また入学後のコース変更が原則認められないため、税法・会計どちらを目指すかを固めてから出願する必要があります。
研究科の選び方
研究科の選び方としては、税法分野で研究を深めたいか会計分野で研究を深めたいかがまず判断軸になります。会計分野を希望するなら会計コースがある経済学研究科一択(法学研究科には会計コースがない)、税法分野を希望するなら経済学研究科の税法コースと法学研究科の私法学専攻(税法研究指導教員在籍)のどちらかを比較検討することになります。社会人大学院の難易度で解説しているように、仕事との両立のしやすさや選考方式との相性も踏まえて、無理なく通える研究科を選ぶことが結果的に修了・免除申請までの近道になります。
比較検討の進め方
実際に研究科を決める際は、(1)免除したい分野が税法か会計か、(2)一般入試だけでなく社会人特別入試を利用したいか、(3)学費総額と入学金免除の条件、(4)志望する研究テーマを指導できる教員がいるか、という順番で絞り込んでいくと判断がしやすくなります。複数の条件を同時に満たす研究科がない場合は、優先順位をつけて決めることになるため、出願前に大学院説明会やオープンキャンパスに参加し、研究指導教員や在学生から直接話を聞く機会を作ることも有効です。
民間の税理士講座・予備校との比較
科目合格を独学や予備校の講座だけで積み上げる方法と比べると、大学院ルートは学費が高額になりやすい一方、税法なら2科目・会計学なら1科目をまとめて免除できるという明確なゴールがあります。予備校の税理士講座は科目ごとに受講料がかかり、合格まで複数年通うケースも珍しくないため、トータルの費用と期間を比べたうえでどちらが自分に合うかを判断することが大切です。実務経験を積みながら大学院で研究テーマを深められる点は、予備校の講座だけでは得にくい大学院ならではの価値といえます。
よくある質問(FAQ)
日本大学大学院では税理士試験の何科目が免除されますか
研究分野によって異なります。税法に属する科目の研究として国税審議会の認定を受けた場合は残り2科目、会計学に属する科目の研究として認定を受けた場合は残り1科目が、試験に合格したものとみなされて免除されます。日本大学では経済学研究科(税法コース・会計コース)と法学研究科(税法分野)がこの制度に対応しています。どちらの分野で認定を目指すかによって、出願段階でのコース選択も変わってくる点に注意してください。
経済学研究科と法学研究科はどちらを選べばよいですか
会計科目の免除を希望する場合は、会計コースがある経済学研究科を選ぶ必要があります。税法科目の免除を希望する場合は、経済学研究科の税法コースと法学研究科の私法学専攻(税法研究指導教員在籍)のどちらも選択肢になるため、学費や入試の種類(社会人特別入試の有無)、志望する研究指導教員の専門分野で比較して決めるとよいでしょう。修了要件の単位数(経済学研究科30単位・法学研究科32単位以上)も判断材料の一つになります。
商学研究科でも税理士試験の科目免除は受けられますか
2026年7月時点で確認できる公式情報の範囲では、商学研究科(会計学専攻)が税理士試験科目免除の対象として案内されている記載は見当たりませんでした。商学部の学部段階には税理士試験の受験対策講座がありますが、大学院の科目免除制度とは別物です。免除目的で進学を検討する場合は、経済学研究科または法学研究科を軸に検討することをおすすめします。
免除を受けるにはどのくらいの期間・単位が必要ですか
標準的な博士前期課程(修士課程)は2年間で、経済学研究科は30単位(科目履修22単位+演習8単位)、法学研究科は32単位以上(必修6単位含む)を修得し、修士論文を完成させて修了する必要があります。修了後に自己の研究について国税審議会へ認定申請を行い、認定を受けることで初めて科目免除が確定します。在学期間中の科目合格の進捗と合わせて、余裕をもったスケジュールを組むことが大切です。
学費の総額と分割納入はできますか
標準2年間の総額は、経済学研究科が2,020,000円、法学研究科が1,680,000円です。いずれも初年度と2年次で分けて納入する年次分割の仕組みが基本となっており、初年度はさらに入学手続時と後学期に分けて納入する方式が用意されています。日本大学出身者は入学金が免除されるため、実質負担はさらに下がります。
社会人でも働きながら通えますか
法学研究科では1時限9:00〜10:30から7時限20:10〜21:40まで開講され、土曜日にも授業があります。政治学専攻の公共政策コースは昼夜どちらの時間帯でも研究指導を受けられる設計です。経済学研究科も同じキャンパス内で運営されており、社会人の再教育を教育研究上の目的の一つに掲げているため、働きながらの通学を想定した制度設計になっています。
大学を卒業していなくても出願できますか
大学卒業者・卒業見込み者でなくても、大学院が定める個別の出願資格認定審査(22歳以上であることなどが条件)に合格すれば出願できる場合があります。審査には事前提出書類と早めの申請期限が設定されているため、該当する可能性がある場合は出願期間よりかなり前に研究科の入試係へ問い合わせることが必要です。
税理士試験に1科目も合格していなくても大学院に進学すること自体はできますか
大学院への出願・進学自体は、税理士試験の科目合格の有無を出願資格として問われていません。ただし科目免除の申請には各分野で1科目以上の基準点到達が前提条件になるため、在学中または大学院修了までに該当分野の科目合格を得ておく必要があります。研究計画書の段階で、どの科目合格を積み上げていく予定かを整理しておくと審査でも説得力が増します。
まとめ|日本大学大学院の税理士科目免除制度
- 日本大学大学院で税理士科目免除に対応しているのは経済学研究科(税法コース・会計コース)と法学研究科(税法分野)の2研究科で、商学研究科は対象として確認できない
- 税法分野の認定なら残り2科目、会計学分野の認定なら残り1科目が免除される。ただし各分野で1科目以上の基準点到達が前提条件
- 経済学研究科は税法・会計どちらのコースも選べる柔軟性があり、法学研究科は社会人特別入学試験という出願しやすい区分がある
- 学費は標準2年間で経済学研究科2,020,000円、法学研究科1,680,000円。日本大学出身者は入学金が免除される
- 修了要件は経済学研究科30単位、法学研究科32単位以上。いずれも修士論文の完成と最終試験(口述)への合格が必要
- 両研究科とも三崎町キャンパスで、夜間・土曜開講により社会人でも通学しやすい時間割が組まれている
- 出願前にはコース選択(税法か会計か)と研究指導教員への事前確認が重要で、入学後のコース変更は原則できない
- 免除申請は大学院修了後に国税審議会への認定申請を経て確定するため、余裕を持ったスケジュール管理が必要
- 出願書類の準備には出願資格認定審査や研究指導教員への事前確認など時間のかかる手続きが多く、出願受付開始の数か月前から動き出すと安心
日本大学大学院の税理士科目免除制度は、免除したい科目の分野と自分のキャリア状況に合わせて経済学研究科・法学研究科のどちらかを選ぶことで、働きながらでも計画的に税理士資格へ近づける選択肢です。予備校の講座だけで5科目を積み上げるルートと比べ、大学院ルートはまとまった学費という投資が必要になる一方、税法なら2科目・会計学なら1科目という明確なゴールに向けて研究を進められるのが強みです。出願資格や学費、選考内容は年度によって変わる可能性があるため、必ず最新の募集要項で確認したうえで出願準備を進めてください。大学院入試対策では、研究計画書の作成支援や口述試問対策まで、大学院ごとの入試傾向に合わせた指導を行っています。どの研究科・コースが自分に合っているか一人で判断するのが難しい場合や、独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。
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