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明治大学大学院の税理士科目免除制度|出願条件と学費・通学スタイル

明治大学の大学院には、税理士試験の科目を免除できるルートが2つあります。ひとつは会計専門職研究科(会計大学院)の税務専修コース、もうひとつは専門職大学院グローバル・ビジネス研究科(MBS/明治大学MBA)です。明治大学大学院で税理士試験科目の免除を目指す場合、税法または会計学に属する科目のうち1科目にあらかじめ合格したうえで、当該分野の研究により学位を取得し、国税審議会の認定を受けることで残りの科目が免除される、という制度の骨格を理解しておく必要があります。
「大学院に入って修士論文を書けば自動的に免除される」と誤解されがちですが、これは正確ではありません。免除の可否を最終的に判断するのは国税審議会であり、大学院修了はあくまでその前提条件の一つです。この点を踏まえたうえで、どちらの研究科に進むか、いつ・どの試験区分で出願するか、学費や通学時間帯をどう確保するかを具体的に検討していく必要があります。社会人が税理士資格を目指す場合、独学で税法科目を積み上げる方法と、大学院ルートで科目免除を狙う方法のどちらが自分に合っているかを、早い段階で見極めておくことが遠回りを避けるコツです。
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大学院ルートを検討する社会人の多くは、税理士試験の受験科目のうち会計学に属する簿記論・財務諸表論はすでに合格しているものの、税法科目の学習に長い時間がかかることを課題に感じています。働きながら独学で税法3科目(所得税法・法人税法・相続税法など選択科目を含む)を突破するのは、学習時間の確保という点でハードルが高く、結果として合格までに数年単位を要するケースも珍しくありません。大学院での研究を通じて税法科目の免除を目指す進路は、こうした時間的な制約を抱える社会人にとって現実的な選択肢の一つになっています。
本記事では、明治大学会計専門職研究科(会計専修コース・税務専修コース)とグローバル・ビジネス研究科(MBS)の両方について、出願条件・試験方式・学費・通学スタイルを公式の入学試験要項や大学公式サイトの一次情報にもとづいて整理しました。すでに簿記や税理士試験の一部科目に合格している社会人の方、これから大学院進学で科目免除ルートを検討し始めた方の両方に役立つ内容を目指しています。
特に「働きながら通えるか」「学費はいくらでいつ払うのか」「どの入試方式で出願すべきか」は、社会人受験生が最初につまずきやすいポイントです。制度の全体像から、出願資格、試験内容、学費の内訳、通学スタイル、修了要件、そしてもう一つの選択肢であるMBSとの比較まで、順を追って解説します。年度によって募集人員や日程、学費は変更される可能性があるため、本記事で紹介する数値はあくまで直近年度の実績としてとらえ、出願時には必ず最新の入学試験要項を確認するようにしてください。
明治大学大学院の税理士科目免除制度とは|2つのルートを整理
税理士試験には、税理士法にもとづく「学位による試験科目免除」という制度があります。税法または会計学に属する科目のうち1科目に合格した者が、その分野に関する研究によって修士(または専門職学位)を取得し、国税審議会の認定を受けると税法科目なら残り2科目、会計学科目なら残り1科目が試験免除の対象になります。この制度自体は国税庁が公開しているルールであり、明治大学に限った独自制度ではありません。すでに社会人として働きながら税理士試験の一部科目に合格している人にとっては、残りの科目を独学で積み上げるか、大学院での研究を通じて免除を目指すかの分岐点になる制度です。
明治大学の場合、この「研究による免除」を目指せる研究科が2つ存在します。1つ目は会計専門職研究科(会計大学院)で、公認会計士試験対応の会計専修コースと、租税法をテーマにした修士論文(専門職成果報告書)を作成する税務専修コースの2コース制です。税理士試験の科目免除を主目的にするなら、税務専修コースが直接的な選択肢になります。2つ目は専門職大学院グローバル・ビジネス研究科、通称MBS(明治大学MBA)です。MBSはMBA取得を主目的とする研究科ですが、税法・会計学いずれかの分野で一部科目に合格した学生が、その分野の研究でMBAを取得し国税審議会の認定を受けることで、税理士試験科目免除の申請ができます。
この2ルートは、設置の目的も、対象とする学生像も異なります。会計専門職研究科は会計・税務の専門職業人を養成することを目的とした専門職大学院で、財務会計論・管理会計論・租税法といった専門科目を軸にカリキュラムが組まれています。一方のMBSは、経営戦略・マーケティング・組織論・ファイナンスなど、経営学全般を学ぶMBAプログラムであり、税理士科目免除はそのなかの一つの活用方法という位置づけです。どちらの研究科で学ぶかによって、日々の授業内容やクラスメートの職種構成もかなり異なってくる点は押さえておきたいところです。
どちらのルートも「大学院を修了すれば自動的に免除される」わけではなく、修士論文(または専門職成果報告書)の内容が国税審議会の認定基準を満たしている必要があります。MBA取得、修士論文の提出および合格が直ちに税理士試験科目免除となるものではない、と明治大学MBSの公式ページでも明記されています。したがって、出願前の段階から「どの科目に一部合格した状態で、どの分野の研究テーマを選ぶか」を意識しておくことが重要になります。
また、一部科目合格と大学院修了(研究科での在籍・修了)の順番は問われません。すでに税法または会計学の1科目に合格していてから大学院に進学しても、大学院在学中や修了後に一部科目に合格しても、どちらの順序でも免除申請の対象になり得るとされています。すでに社会人として税理士試験の学習を進めている人にとっては、今のタイミングで一部科目に合格していなくても、大学院進学の検討自体を先送りにする必要はないという意味でもあります。次章以降では、まず税理士試験科目免除により直結する会計専門職研究科(税務専修コース・会計専修コース)を中心に、出願条件・学費・通学スタイルを整理し、最後にもう一つの選択肢であるMBSとの比較を行います。
会計専修コースと税務専修コースの違い|科目免除される範囲
会計専門職研究科は、明治大学の専門職大学院として設置されている会計大学院で、入学定員は80名です。修業年限は原則2年ですが、会計専修コースに限り、出願時点で3年以上の実務経験があることを条件に「1年修了プログラム」を選択できます。修了要件は48単位以上の修得で、修了すると「会計修士(専門職)」の学位が授与されます。人材養成の目的としては、公認会計士や企業・官公庁の会計実務担当者、租税スペシャリストなど、高度な会計専門職業人の養成を掲げている点も特徴です。
会計専修コースは、公認会計士試験に対応した段階的かつ体系的なカリキュラムで構成されており、財務会計論・管理会計論・監査論などを軸に学びます。修了により公認会計士試験短答式の4科目中3科目の免除を申請できる点が特徴です。一方の税務専修コースは、租税法をテーマとした修士論文(専門職成果報告書)の作成を前提としたコースで、税理士試験の「税法」に属する科目の免除を目指す学生を対象にしています。租税法という研究テーマの性質上、所得税法・法人税法・相続税法など、自分の実務や関心に近い分野を選んで研究を深めていく進め方が一般的です。
両コースの違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | 会計専修コース | 税務専修コース |
|---|---|---|
| 主な目的 | 公認会計士試験対応・会計実務の専門性向上 | 税理士試験「税法」科目の免除 |
| 修士論文のテーマ | 会計学に属するテーマが中心 | 租税法(税法)に属するテーマ |
| 免除との関係 | 会計学科目1科目の一部合格を前提に、残り1科目の免除を申請可能 | 税法科目1科目の一部合格を前提に、残り2科目の免除を申請可能 |
| 公認会計士試験との関係 | 短答式4科目中3科目の免除申請が可能 | 特になし |
| 1年修了プログラム | 実務経験3年以上で選択可 | 設定なし(標準2年) |
1年修了プログラムは、実務経験3年以上という条件付きで通常2年の課程を1年に短縮できる分、履修密度が高くなる点は前述のとおりです。半期28単位という履修上限は、標準の20単位と比べてかなりの負荷になるため、フルタイムで働きながら1年修了を選ぶ場合は、通学時間の確保だけでなく、業務量の調整についても事前に職場と相談しておくことが望ましいでしょう。逆に言えば、じっくり2年かけて研究テーマを深めたい人や、初めて本格的に会計・税務を学び直す人にとっては、標準の2年制の方が無理のない選択になりやすいといえます。
税理士試験の科目免除だけを目的にするのであれば税務専修コースが基本ルートになりますが、すでに簿記論・財務諸表論などの会計学科目に合格していて、なおかつ公認会計士の資格にも関心がある場合は、会計専修コースを選び会計学分野の免除を目指す道もあります。どちらのコースを選ぶかによって出願要件の対象範囲も変わるため、次章のA方式・B方式・C方式の区分と合わせて確認しておくとよいでしょう。将来的に税理士として独立を考えているのか、企業内税務・会計の専門職としてキャリアを積みたいのかによっても、選ぶべきコースの優先順位は変わってきます。
研究テーマの選び方も、コース選択と表裏一体です。税務専修コースであれば、相続税・法人税・国際課税・消費税など、租税法のなかでも自分の実務経験や将来の専門分野に近いテーマを選ぶのが一般的です。実務で扱った具体的な税務論点を出発点にすると、修士論文(専門職成果報告書)のテーマ設定にも説得力が生まれやすくなります。会計専修コースであれば、財務会計・管理会計・監査論のいずれかを軸に、公認会計士試験の学習内容と関連づけながらテーマを絞り込んでいく進め方が取られることが多いようです。
出願資格と出願要件(A方式・B方式・C方式)
会計専門職研究科への出願資格は、大学を卒業した者(卒業見込みを含む)であることが基本です。このほか、大学改革支援・学位授与機構による学士の学位を持つ者、外国の大学で16年相当の課程を修了した者など、複数のルートが定められています。学部を卒業していない場合でも、大学に3年以上在学し所定の単位を優れた成績で修得した「飛び入学」や、個別の出願資格審査により22歳以上で大学卒業者と同等以上の学力があると認められた者は出願できる可能性があります。この個別審査の対象には、公認会計士試験短答式合格者や日商簿記検定1級合格者、税理士試験の簿記論・財務諸表論のいずれか1科目以上の合格者なども含まれます。
一般入学試験は、出願者の状況に応じてA方式・B方式・C方式の3つの選考方式が用意されています。それぞれの対象者と出願要件は次のとおりです。
| 方式 | 対象となる人材 | 主な出願要件 |
|---|---|---|
| A方式 | すでに会計専門職としての一定の資格を保有している者 | 公認会計士試験短答式、日商簿記検定1級、全経簿記能力検定上級、税理士試験の簿記論・財務諸表論のうち1科目以上、USCPAのいずれかに合格 |
| B方式 | 会計学をすでに学習している者 | 特定資格は不要。筆記試験(会計専修コースは財務会計論+管理会計論の2科目、税務専修コースは財務会計論の1科目)と面接試問で選考 |
| C方式 | 高度会計専門職に必要な潜在能力を有している者 | 税理士試験の税法科目1科目以上の合格証、他士業資格、語学検定(TOEIC・TOEFL等)、一定の職業経験を示す在職証明などのいずれか |
会計専修コース(標準2年)はⅠ〜Ⅳ期すべてでA・B・C全方式から出願できますが、税務専修コースはⅠ期のみA・B・C全方式が開かれており、Ⅱ期・Ⅳ期はA方式・C方式のみ、Ⅲ期と秋季一般入試では税務専修コースの募集自体がありません(会計専修コースのみの募集)。すでに税理士試験の税法科目に1科目以上合格している人であれば、C方式での出願要件を満たしやすくなります。逆に、会計学分野の筆記試験に自信がある社会人はB方式を、特定資格を保有している場合はA方式を検討することになります。C方式は司法試験・不動産鑑定士・司法書士・行政書士・弁理士・社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー1級・証券アナリストなど、会計以外の難関資格の合格証でも出願要件を満たせるため、税理士以外の資格を経由してキャリアを積んできた人にも門戸が開かれています。
なお、出願資格の⑨(飛び入学)・⑩(個別審査)で出願する場合は、通常の出願書類に加えて出願資格審査申請書の提出が必要で、各入試期の締切日までに専門職大学院事務室への申し出が必要です。審査結果が通知されるまでは入学検定料を納入しないよう案内されている点にも注意してください。日本国籍以外の国籍を持ち、日本の大学・大学院を経ずに海外の大学・大学院のみを卒業・修了した(見込みを含む)出願者については、日本語能力試験N1または日本留学試験「日本語」の成績証明が別途出願条件として求められる点も押さえておきましょう。明治大学大学院には、会計専門職研究科以外にも経営学研究科など複数の研究科があり、それぞれ出願資格や試験科目の設計が異なります。他研究科の外部からの出願(外部院試)を検討している場合は、明治大学大学院 経営学研究科の外部院試ガイドもあわせて確認しておくと、明治大学大学院全体の入試の傾向をつかみやすくなります。
会計専門職研究科のアドミッション・ポリシーでは、①高度会計専門職業人として必要な基礎的学力、②社会常識と倫理意識に基づく適切な判断・行動の基礎的能力、③自らの考えを明確に示すコミュニケーション能力、の3点を重視すると明記されています。単に資格や実務経験を持っているだけでなく、これら3つの資質を面接や書類でどう伝えられるかが選考のポイントになります。志望理由書には、これまでの実務経験と、大学院で何を学び将来どう活かしたいのかを、具体的なエピソードとともに一貫性を持たせて書くことが重要です。
入学試験の内容と対策のポイント
一般入学試験は年に5回、Ⅰ期からⅣ期と秋季一般入試の枠で実施されます。募集人員はⅠ期からⅣ期の合計で70名です。2026年度入試のⅠ期は、出願期間が2025年9月29日から10月3日、試験日が10月19日、合格発表が10月24日という日程で実施されました。年5回の実施機会があるため、社会人が仕事のスケジュールと調整しながら受験時期を選びやすい設計になっています。秋季一般入試とⅢ期入試は、会計専修コースのみの募集となっている点にも注意が必要です。
試験内容は方式によって異なります。A方式は面接試問のみで、修士論文(専門職成果報告書)の作成を希望する場合は15分程度、それ以外は10分程度の面接が行われます。C方式もA方式と同様に面接試問のみですが、20分程度の重点面接となる点が異なります。筆記試験を伴うのはB方式で、会計専修コース(1年修了プログラム含む)は財務会計論と管理会計論の2科目、税務専修コースは財務会計論の1科目のみを受験したうえで面接試問に進みます。同じB方式でも会計専修と税務専修で筆記科目数が異なる点は見落としやすいので注意してください。
筆記試験の出題レベルは「大学卒業程度の基本問題」とされており、電卓の使用は認められていますが、スマートフォンや電子辞書などは使用できません。面接試問では、志望動機やこれまでの実務経験、修士論文で扱いたいテーマなどが問われる傾向にあります。特に税務専修コースを志望する場合は、租税法のどのテーマを研究したいのか、なぜそのテーマに関心を持ったのかを自分の言葉で説明できるよう準備しておくことが対策の中心になります。実務で経験した税務上の論点や、業務のなかで疑問に感じたことを研究テーマの出発点にすると、志望理由書や面接での説得力が増しやすくなります。
年5回という入試機会の多さは、社会人受験生にとって大きな利点です。1回の入試で思うような結果が出なくても、次の期に再挑戦できるため、Ⅰ期で不合格だった場合はⅡ期・Ⅲ期に向けて研究計画書や面接での受け答えを見直す時間を確保できます。ただし秋季一般入試とⅢ期入試は会計専修コースのみの募集となるため、税務専修コースを志望する場合はⅠ期・Ⅱ期・Ⅳ期のいずれかで出願することになる点に注意してください。募集人員は5回の入試機会を通じて70名(両コース合計)であり、後半の期になるほど残り枠が少なくなる可能性もあるため、早い期での出願を軸に準備を進めるのが基本戦略になります。
Ⅱ期入試はオンライン(Zoom)で実施される点も特徴です。対面・オンラインいずれの方式でも採点基準は同一とされていますが、通信環境のトラブルに備えて事前に接続確認をしておくと安心です。出願を検討する際は、各入試期の出願締切と、出願資格審査が必要な場合の申請期限(出願締切のさらに前に設定されています)を混同しないよう、早めにスケジュールを確認しておきましょう。研究計画書の作成や面接対策など、大学院入試対策の進め方に不安がある場合は、大学院入試対策のサポートを活用するという選択肢もあります。
出願書類の準備では、志望理由書に加えて、資格の合格証や在職証明書など、選択する方式に応じた証明書類を漏れなく揃えることが求められます。証明書の発行には時間がかかる場合があるため、出願締切の直前になって慌てないよう、必要書類の一覧を早い段階で確認し、勤務先への在職証明書の発行依頼なども余裕を持って進めておくことをおすすめします。修士論文(専門職成果報告書)の作成を希望する場合は、研究計画の骨子をあらかじめ言語化しておくと、面接試問での受け答えもスムーズになります。
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。
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学費(入学金・授業料・教育充実料)の内訳と奨学金制度
会計専門職研究科の学費は、2025年4月入学者の場合、1年次の合計が1,633,000円です。内訳は入学金200,000円(本学卒業生は半額の100,000円)、授業料1,200,000円、教育充実料230,000円、諸会費(学生健康保険互助組合費)3,000円となっています。2年次は入学金がかからないため、2年次の合計は1,433,000円に下がります。2年間トータルでは、本学出身者以外でおよそ306万円が目安になります。
| 項目 | 1年次 | 2年次 |
|---|---|---|
| 入学金 | 200,000円(本学卒業生は100,000円) | ― |
| 授業料 | 1,200,000円 | 1,200,000円 |
| 教育充実料 | 230,000円 | 230,000円 |
| 諸会費 | 3,000円 | 3,000円 |
| 合計(年額) | 1,633,000円 | 1,433,000円 |
学費は半期ごとの分納になっており、入学手続時に入学金と学費(入学金以外)の2分の1・諸会費を合わせた918,000円を納め、秋学期の10月20日までに残りの715,000円を納入する流れです。2年目以降も春学期(4月30日)と秋学期(10月20日)の年2回に分けて納めます。これらの金額は変更される可能性があるため、出願を検討する年度の最新の入学試験要項で必ず確認してください。また、履修する科目によっては教職課程や司書課程など、別途履修料が発生する場合もあります。
学費負担を軽減する制度も複数用意されています。入学後に実施される「会計学統一試験」の成績上位者(採用予定約10名)には、授業料半額相当(600,000円)の給費奨学金が支給されます。特別奨学生入学試験に合格した場合(採用予定約5名)は、より手厚い授業料年額相当(1,200,000円)の給費奨学金が用意されています。このほか、日本学生支援機構の奨学金(第一種・第二種)も利用でき、会計専門職研究科は厚生労働大臣から一般教育訓練給付制度の対象として指定されているため、条件を満たせば教育訓練給付金を受け取れる場合もあります。奨学金の申請時期は入学後のガイダンスや会計学統一試験の実施時期に合わせて案内されるため、入学が決まった段階で早めに情報を集めておくと安心です。
社会人受験生にとって、学費の分納タイミングと勤務先の教育訓練給付制度の申請時期を合わせて把握しておくことは、資金計画を立てるうえで欠かせません。特別奨学生入試は会計専修コース限定の枠であるため、税務専修コースを志望する場合は、会計学統一試験の成績上位を目指す給費奨学金か、日本学生支援機構の奨学金を軸に検討することになります。勤務先によっては資格取得支援制度や大学院進学支援制度を設けている場合もあるため、人事部門に確認してみる価値もあるでしょう。
納入した学費の扱いについても押さえておきたい点があります。入学諸費用は原則として返還されませんが、入学金以外の諸費用は所定期日までに入学辞退の手続きを行った場合に限り返還される取り扱いです。複数の大学院・研究科を併願している場合、進学先を最終決定するタイミングと辞退手続きの期限を混同しないよう、日程をあらかじめ整理しておくと安心です。なお、入学諸費用には消費税は課税されません。
通学スタイル|メディア授業と対面授業で働きながら通う
会計専門職研究科は、社会人が仕事を続けながら通えるよう、通学スタイルの面でも工夫がされています。2017年度からオンデマンド型・リアルタイム型の「メディア授業」を本格的に導入し、従来の平日昼間の開講に加えて、平日夜間・土曜日を加えた昼夜開講制に授業時間帯を拡大しました。有職社会人でも修了に必要な単位を満たせるよう設計されており、オンデマンド授業は自宅など学外からでも視聴できます。メディア授業と対面授業(平日夜・土曜日)の開講科目は選択必修科目が中心になっているため、必修科目は対面での出席が求められる場面もあります。
授業時限は1コマ100分制で、2017年度に90分から変更されました。1限は9時から始まり、日中の授業に加えて、6限は19時から19時50分、さらにナイトモジュールとして20時50分から21時40分までの枠も設定されています。仕事を終えてからでも受講できる時間帯まで開講しているため、平日フルタイムで働きながら通学する社会人にとって現実的な選択肢になっています。土曜日は朝から夜間まで幅広い時間帯に科目が配置されており、平日にどうしても休みが取れない社会人でも、土曜中心の履修計画を組める余地があります。
キャンパスは駿河台キャンパス(東京都千代田区神田駿河台1-1)で、JR御茶ノ水駅から徒歩圏内という都心のアクセスの良さも特徴です。オフィス街から近いため、勤務終了後にそのままキャンパスへ向かいやすい立地といえます。出願前に、志望するコース・研究テーマに関わる必修科目がどの時間帯・形式で開講されているかを、シラバスや時間割で確認しておくと、入学後の働き方との両立をイメージしやすくなります。働きながら大学院入試そのものを突破するための学習計画については、働きながら大学院入試を受ける方法でも詳しく取り上げているので、あわせて参考にしてください。
働きながら大学院に通う場合、授業への出席だけでなく、修士論文(専門職成果報告書)の執筆にもまとまった時間が必要です。仕事の繁忙期と論文の中間発表・提出時期が重なる可能性もあるため、勤務先の理解を得ながら、有給休暇の調整や業務量の見直しについても早めに相談しておくことをおすすめします。特に税務専修コースでは、実務で扱っている税務論点をそのまま研究テーマに落とし込めるケースも多く、業務と研究を両立させやすい面もあります。
通学スタイルを検討する際は、平日は6限・ナイトモジュールを中心に履修し、必修科目や演習は土曜日にまとめて出席する、といった1週間の型を具体的にイメージしておくと、入学後のギャップを減らせます。メディア授業をどこまで活用できるかは科目ごとに異なるため、出願前の説明会や個別相談の機会に、志望するコースの標準的な履修モデルを確認しておくとよいでしょう。オンデマンド授業の視聴期限や課題提出の締切など、対面授業とは異なる自己管理が求められる点もあらかじめ理解しておくと安心です。
カリキュラムと修了要件|単位・修士論文(専門職成果報告書)
会計専門職研究科の修了要件は、48単位以上の修得です。履修上限単位は半期あたり20単位が基本ですが、実務経験3年以上を条件に選べる「会計専修コース(1年修了プログラム)」の在籍者に限り、半期28単位まで履修できる特例が設けられています。1年修了プログラムを利用すれば、通常2年かかる課程を短縮できますが、その分、履修密度が高くなる点は踏まえておく必要があります。仕事と両立しながら1年で48単位を積み上げるのは相応の負荷がかかるため、実務経験が長く基礎知識がすでに固まっている人向けの選択肢といえます。
修了に必要なのは単位数だけではありません。税務専修コースでは租税法に関する修士論文(専門職成果報告書)、会計専修コースでは会計学に関する研究成果の提出が前提になります。授業料や教育充実料といった学費に加えて、2年間(または1年)を研究に充てる時間的なコストも踏まえたうえで、独学で税理士試験の税法3科目に挑む場合と比較検討しておくと、進路選択の納得感が高まります。この論文・成果報告書の内容が、後に国税審議会へ免除申請を行う際の審査対象になるため、単に単位を揃えるだけでなく、研究テーマの一貫性と専門性が重要な意味を持ちます。修士論文の作成を希望する場合は、A方式・C方式の面接試問の時間も通常より長めに設定されており、大学側も研究テーマの明確さを選考段階から重視していることがうかがえます。
ここで改めて強調しておきたいのが、大学院修了と税理士試験科目免除は自動的にイコールではないという点です。会計専門職研究科を修了し、会計修士(専門職)の学位を得たとしても、税理士試験科目免除は別途、国税審議会への申請と認定を経て初めて成立します。公式サイトでも「MBA取得、修士論文の提出及び合格が直ちに税理士試験科目免除となるものではない」と明記されており、これは会計専門職研究科にもそのまま当てはまる考え方です。出願前の段階から、指導教員となりうる教員がどの分野を専門にしているか、過去にどのようなテーマの論文が認定を受けてきたかを、可能な範囲でリサーチしておくと安心です。国税審議会への申請自体は大学院修了後に受験生本人が行う手続きであり、修了時期と申請スケジュールの見通しを早めに持っておくと、その後の税理士試験の学習計画も立てやすくなります。
修了後のキャリアという観点でも、会計専門職研究科での学びは実務に直結しやすい面があります。税務専修コースで租税法を研究すれば税理士としての専門性を、会計専修コースで会計学を研究し公認会計士試験の免除を活用すれば監査・経理分野での専門性を、それぞれ深めやすいカリキュラム構成になっているためです。在学中に築いた実務家教員やクラスメートとのネットワークも、修了後の転職やキャリアの相談先として役立つ場面があるでしょう。
もう一つの選択肢|MBS(明治大学MBA)ルートとの比較
税理士試験科目免除を目指す場合、会計専門職研究科(税務専修コース)がもっとも直接的なルートですが、専門職大学院グローバル・ビジネス研究科、通称MBS(明治大学MBA)も、条件を満たせば同じ制度を利用できる選択肢です。MBSは経営学全般を学ぶMBAプログラムですが、税法または会計学のいずれかの分野で一部科目に合格した学生が、その分野の研究でMBAを取得し国税審議会の認定を受けることで、税理士試験科目免除を申請できます。免除される科目数は会計専門職研究科の場合と同じ考え方で、税法科目なら残り2科目、会計学科目なら残り1科目です。
MBSの出願資格は、会計専門職研究科とは異なり、実務経験が重視されます。入学1年前時点でフルタイム2年以上の実務経験(インターンやアルバイトを除く)があることが基本条件で、これに満たない場合は個別の入学資格審査を受ける必要があります。個別審査の対象例としては、大学在学中に起業した者や、大学在学中に税理士試験科目を一部合格した者などが挙げられています。選考は書類審査と面接によって行われ、筆記試験は課されません。修業年限は2年、46単位以上(必修科目10単位を含む)の修得が修了要件で、入学定員は85名です。キャンパスは会計専門職研究科と同じ駿河台キャンパスにあります。
学費については、2025年4月入学者の場合、1年次の合計が1,733,000円(入学金200,000円・本学卒業生は半額+授業料1,300,000円+教育充実料230,000円+諸会費3,000円)、2年次以降は1,533,000円です。会計専門職研究科と比べると、1年次・2年次ともにやや高めの水準になっています。授業は平日夜間(6・7限、18時55分から22時)と土曜日の昼間から夜間まで複数の時間帯で開講されており、働きながらMBA取得を目指す社会人向けに設計されている点は会計専門職研究科と共通しています。
MBSは4月入学だけでなく9月入学も設けている点も特徴です。9月入学(秋学期)の初年度納入額は918,000円(入学金200,000円・授業料650,000円・教育充実料115,000円・諸会費3,000円)で、次年度以降は年額1,533,000円になります。4月入学と9月入学のどちらを選んでも2年次以降の年額は同じですが、初年度の納入時期・金額が異なるため、勤務先の異動時期や資金準備のタイミングに合わせて入学時期を選べる柔軟さがあります。
| 比較項目 | 会計専門職研究科(税務専修コース) | MBS(グローバル・ビジネス研究科) |
|---|---|---|
| 主目的 | 税理士試験科目免除・会計専門性の強化 | MBA取得(経営学全般)、条件を満たせば免除申請も可能 |
| 出願資格の軸 | 大学卒業(見込み)が基本、個別審査ルートあり | フルタイム実務経験2年以上が基本 |
| 選考方法 | 方式により筆記試験+面接、または面接のみ | 書類審査+面接(筆記試験なし) |
| 修業年限・単位 | 2年(条件付き1年)、48単位以上 | 2年、46単位以上 |
| 1年次学費(概算) | 1,633,000円 | 1,733,000円 |
| 国際認証 | 特になし(会計専門職大学院として設置) | EFMD(ベルギー)からEPAS認証取得、AAPBS正会員 |
すでに税理士試験の税法科目や会計学科目に合格していて、税理士としての専門性を高めたい場合は、税務専修コースのように制度設計そのものが免除に直結する会計専門職研究科が選びやすいでしょう。一方で、経営全般の知識やMBAという学位そのものに価値を感じている社会人、あるいは実務経験を活かして書類・面接中心の選考で挑みたい人にとっては、MBSも現実的な選択肢になります。どちらも駿河台キャンパスという同じ立地にあるため、説明会やオープンキャンパスに参加し、実際のカリキュラムや在学生の声を確認したうえで比較することをおすすめします。他大学の税理士科目免除制度と比較検討したい場合は、東亜大学の税理士科目免除制度もあわせて確認すると、通信制大学院を含めた選択肢の幅が広がります。
費用面だけで比較すると会計専門職研究科の方がやや抑えられますが、MBSはEFMD(ベルギー)からのEPAS認証やAAPBS正会員としての国際的なネットワークを持ち、MBAという学位そのものの汎用性を重視するのであれば、その価値は学費差以上に大きいと感じる人もいるでしょう。反対に、税理士試験の科目免除を最優先の目的とし、学費や修業年限を抑えたい場合は、会計専門職研究科の税務専修コースの方が目的に直結した選択になりやすいといえます。最終的にどちらを選ぶかは、免除の取得そのものを目的にするのか、MBAという学位や経営全般の知識も同時に得たいのかという、進学の優先順位によって変わってきます。
よくある質問(FAQ)
明治大学の大学院で税理士試験は何科目免除されますか
税法に属する科目で一部合格し、その分野の研究で学位を取得・認定を受けた場合は残り2科目、会計学に属する科目で一部合格した場合は残り1科目が免除の対象になります。これは会計専門職研究科・MBSのどちらのルートでも共通の考え方です。
会計専門職研究科とMBS(グローバル・ビジネス研究科)はどちらが税理士科目免除に向いていますか
税理士試験科目免除そのものを主目的にするなら、税務専修コースを設置している会計専門職研究科の方が制度上は直接的です。MBAとしての価値や実務経験を活かした書類・面接中心の選考を重視するなら、MBSも選択肢になります。
会計専修コースと税務専修コースはどちらを選べばよいですか
税理士試験の税法科目免除を目指すなら税務専修コース、公認会計士試験の短答式免除もあわせて狙いたいなら会計専修コースが基本の目安です。すでに合格している科目や将来のキャリア像に応じて選んでください。
大学を卒業していなくても出願できますか
大学在学中の飛び入学制度や、22歳以上で個別の出願資格審査を受けるルートが用意されています。ただし、飛び入学には在学中の単位修得状況やGPAの要件があり、個別審査には簿記1級や税理士試験科目の一部合格などの条件が関わってくるため、事前に専門職大学院事務室へ確認することをおすすめします。
働きながら通学できますか
会計専門職研究科は平日夜間・土曜日を含む昼夜開講制で、オンデマンド型・リアルタイム型のメディア授業も利用できるため、フルタイムで働きながら通う社会人が多く在籍しています。授業時限は19時台・20時台のナイトモジュールまで設定されています。
大学院を修了すれば税理士試験は必ず免除されますか
いいえ。大学院の修了や修士論文(専門職成果報告書)の合格は前提条件の一つにすぎず、最終的な免除の可否は国税審議会の認定によって決まります。出願前から研究テーマの専門性を意識しておくことが重要です。
学費はいつ・いくら支払う必要がありますか
会計専門職研究科の場合、入学手続時に入学金・学費(入学金以外)の2分の1・諸会費を合わせた918,000円、秋学期に残りの715,000円を納入するのが基本です。1年次の合計は1,633,000円、2年次は1,433,000円となります。最新の金額は必ずその年度の入学試験要項で確認してください。
特別奨学生入学試験とはどのような制度ですか
会計専修コースのみを対象に、公認会計士試験短答式に合格している学部在籍者などを対象とした入試区分です。合格すると授業料年額相当(1,200,000円)の給費奨学金が支給されます(採用予定約5名)。税務専修コースは対象外のため、税理士試験科目免除が目的の場合は一般入学試験での出願が基本になります。
まとめ|明治大学大学院の税理士科目免除制度
- 明治大学で税理士試験科目免除を目指せるのは、会計専門職研究科(税務専修コース・会計専修コース)とMBS(グローバル・ビジネス研究科)の2ルート
- 免除は「税法または会計学の1科目に一部合格+当該分野の研究で学位取得+国税審議会の認定」という3段階が前提
- 大学院修了だけで自動的に免除されるわけではなく、修士論文・専門職成果報告書の内容が審査対象になる
- 出願方式はA方式(有資格者向け・面接のみ)・B方式(会計学既習者向け・筆記+面接)・C方式(潜在能力重視・面接のみ)の3種類。税務専修コースはⅢ期・秋季は募集されない
- 会計専門職研究科の学費は1年次1,633,000円・2年次1,433,000円が目安(2025年度実績)。給費奨学金や日本学生支援機構の奨学金、教育訓練給付制度も活用できる
- 2017年度からのメディア授業導入と昼夜開講制により、平日夜間・土曜日を含めて働きながらの通学がしやすい環境が整っている
- MBSは実務経験2年以上を軸とした出願資格で、学費はやや高めだがMBAとしての国際認証(EPAS)を持ち、4月入学・9月入学を選べる
明治大学大学院の税理士科目免除制度は、会計専門職研究科とMBSという性格の異なる2つのルートが用意されている点が特徴です。どちらを選ぶにしても、大学院修了が自動的な免除を意味するわけではなく、研究テーマの専門性や国税審議会の認定プロセスを見据えた準備が欠かせません。出願資格・試験方式・学費・通学スタイルは年度により変更される可能性があるため、出願を検討する際は必ず明治大学の最新の入学試験要項を確認してください。
税理士試験の科目免除を目指す道のりは、出願方式の選定から研究テーマの設計、試験対策、入学後の学費計画、そして修了後の国税審議会への申請まで、検討すべき要素が多岐にわたります。情報収集と準備を早めに始めるほど、仕事と両立しながらの受験・通学がスムーズになりやすいのも事実です。研究計画書の作成や面接対策、出願書類の準備など、独学での対策に不安がある場合は、大学院入試に詳しい専門の指導を活用するのも一つの方法です。
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