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早稲田大学編入の志望理由書の書き方|例文と評価されるポイント

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「早稲田大学 編入 志望理由書」と検索した方の多くは、短大や高専、あるいは他大学からのステップアップとして、志望理由書の書き方の型や例文を知りたいはずです。ですが結論から先にお伝えすると、早稲田大学の編入学試験には、そもそも志望理由書という出願書類が存在しません。志望理由書とは、志願者が学びたい内容や将来の目標、その大学を志望する理由を大学側に伝えるための出願書類のことですが、早稲田大学が「編入学試験」の名称で実施している基幹理工学部の3年編入学試験では、この種の書類提出は求められていないのです。

一方で、早稲田大学には「学士入学試験」という、すでに大学を卒業して学士の学位を持つ人を対象にした、まったく別の制度もあります。こちらの一部の学部、特に法学部では「ステートメント」と呼ばれる1,500字程度の書類が一次選考の中心となり、実質的に志望理由書と同じ重要な役割を果たしています。つまり「編入」という同じ言葉でも、どの制度を指すかによって志望理由書の要否がまったく異なるのが早稲田大学の大きな特徴であり、他大学との比較でも見落とされがちなポイントです。

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この記事では、早稲田大学の編入学試験・学士入学試験の制度を正確に整理したうえで、志望理由書(ステートメント)が実際に必要になる学士入学試験に焦点を当て、書き方と例文、評価されるポイント、避けるべきNG例までを一次情報にもとづいて解説します。あわせて、志望理由書の提出がない基幹理工学部の3年編入学試験についても、口頭試問でどのように志望動機が問われるかを説明します。

早稲田大学は日本を代表する難関私立大学の一つであり、編入・学士入学のいずれのルートも募集人員が若干名にとどまる狭き門です。だからこそ、制度の理解を誤ったまま準備を進めてしまうと、限られた時間を無駄にしてしまいかねません。この記事を通じて、自分が目指すべき制度と、そこで実際に求められる対策を正確に把握したうえで、計画的に準備を進めてください。

特に、他大学に在学中の方や、すでに学士の学位を取得している社会人の方は、自分が3年編入学試験の対象になるのか、それとも学士入学試験の対象になるのかを最初に取り違えないよう注意が必要です。出願資格を誤って解釈したまま出願準備を進めてしまうと、出願直前になって対象外であることが判明し、それまでの準備が無駄になってしまうリスクがあります。まずは自分の最終学歴を整理し、公式サイトの出願資格の記載と照らし合わせるところから始めましょう。迷った場合は、学部の入試窓口に直接問い合わせて確認するのも確実な方法です。制度の見極めさえ誤らなければ、あとは本記事で紹介した対策を一つずつ実践していくだけです。

短大・高専からのステップアップを考えている方、他大学に在学中で学士の学位取得を経て早稲田大学を目指す方など、立場によって当てはまる制度が異なります。まずは自分がどちらの制度を目指すべきかを、この記事で正確に見極めてください。

「早稲田大学 編入」というキーワードで検索すると、TOEICスコアや専門科目の対策記事は数多く見つかる一方、「志望理由書」というキーワードで検索して得られる情報は、他大学の一般的な編入学試験を前提に書かれているものが少なくありません。早稲田大学の制度を正しく理解しないまま志望理由書対策に時間を割いてしまうと、実際には不要な準備をしてしまったり、逆に本当に対策すべきステートメントを後回しにしてしまったりする恐れがあります。まずは制度の全体像を正確に押さえることから始めましょう。

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目次

早稲田大学に「編入」で入る方法は2種類ある

早稲田大学が「編入学試験」の名称で実施しているのは基幹理工学部の「3年編入学試験」のみです。2027年度入学試験(2026年9月出願・11月試験)を最後に、2028年度以降は募集を停止する予定であることが2026年3月に公式発表されています。対象学科は数学科・応用数理学科・電子物理システム学科の3学科で、出願資格は短期大学卒業(見込)者または高等専門学校卒業(見込)者に限定されています。学士の学位をすでに持っている人、または取得見込みの人はこの試験には出願できません。

もう一つの制度が「学士入学試験」です。2027年度入学試験の募集学部は、法学部・教育学部・文学部・基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部の6学部で、出願資格は学士の学位を有する者(取得見込みを含む)です。つまり、すでに大学を卒業した(見込みの)人を対象にした制度で、こちらは他大学からの卒業生でも出願できます。次の表に、早稲田大学の2つの制度の違いを整理しました。

制度名実施学部出願資格志望理由書
3年編入学試験基幹理工学部のみ(2027年度が最終年度)短大・高専卒業(見込)者提出不要
学士入学試験法学部・教育学部・文学部・基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部学士の学位を有する(見込)者学部により異なる(法学部は必須)

「編入」という言葉から3年編入学試験だけをイメージしていると、志望理由書のような書類対策で悩む必要がないことに気づかず、対策の方向性を誤ってしまう可能性があります。逆に学士の学位をすでに持っている人であれば、学士入学試験の対象となり、法学部のようにステートメント(志望理由書に相当する書類)が合否を左右する学部もあります。大学編入の出願資格まとめ|短大・専門・大学在学者別もあわせて確認し、自分がどちらの制度に該当するのかを最初に見極めましょう。

制度の呼び方が紛らわしいのは早稲田大学に限った話ではありません。前提として、大学によって「編入学試験」「学士入学試験」「転入学試験」など、似た名称でも対象者や選考方法がまったく異なる制度が並存していることが珍しくありません。検索結果を鵜呑みにせず、必ず公式サイトで出願資格を確認するという姿勢は、早稲田大学に限らずどの大学を志望する場合にも共通して重要な心構えです。

参考までに、他の難関私立大学と比較しても、早稲田大学の制度の複雑さは際立っています。たとえば慶應義塾大学は、他大学・短大・高専からの一般的な学部編入学試験そのものを実施していません。明治大学は文学部に限って2年次編入学試験を実施しており、こちらは出願書類として志望理由書(所定用紙・略歴記入形式)の提出が必須です。早稲田大学・慶應義塾大学・明治大学のいずれも「編入」という同じ言葉を使いながら、対象学部・出願資格・志望理由書の要否がそれぞれ異なるという点は、難関私立大学を併願で検討する際に特に注意しておきたいポイントです。

基幹理工学部「3年編入学試験」に志望理由書は不要?出願書類の実態

基幹理工学部の3年編入学試験の出願資格は、短期大学(別科を除く)を卒業した者、または高等専門学校を卒業した者(いずれも卒業見込みを含む)です。学士の学位を有する者、または取得見込みの者はこの試験には出願できず、その場合は学士入学試験の対象になります。また、出願開始日から起算して過去2年以内に受験したTOEFL iBT・IELTS・TOEIC L&R等の外国語検定試験の証明書を、出願期間内に提出できることも出願資格の一つとされています。この証明書の提出が求められる点は、志望理由書がない代わりに客観的な指標で英語力を示す必要があることを意味しており、専門科目の対策と同じくらい早い段階からの準備が欠かせません。

この試験の出願書類一覧を確認すると、入学志願票・写真・卒業(見込)証明書・成績証明書・外国語検定試験証明書の5点のみで構成されており、志望理由書は含まれていません。選考は学科ごとに異なる筆記試験(数学科・応用数理学科は線型代数・微積分、電子物理システム学科は数学)と、面接による口頭試験(口頭試問)の2段階で行われます。志望理由書というエッセイ形式の書類提出がない代わりに、口頭試問という対面のやり取りで志望動機や学びたい内容が確認される仕組みになっています。

入学検定料は1学部につき35,000円(一部学科は30,000円)です。基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部はそれぞれの学部間での併願はできず、志望する学科を一つに絞って出願する必要があります。また、早稲田大学の卒業者で、卒業学部が出願学部もしくは旧理工学部の場合は、卒業と同一の学科への出願はできないという制限もあります。出願前に併願ルールと出願制限を必ず確認しておくことが、出願書類に不備を出さないための基本です。

3年編入学試験に合格した場合、卒業には認定単位数とあわせて126単位の修得が必要とされており、単位認定の状況によっては2年間での卒業が難しくなる場合もあると案内されています。合格すれば終わりではなく、入学後の単位計画も見据えて志望校選びをすることが、遠回りをしないためのポイントです。短大・高専で修得した単位のうち、どの程度が早稲田大学の卒業要件として認定されるかは学科によって異なるため、出願前の問い合わせ段階である程度の見通しを確認しておくと安心です。

参考までに、2027年度入学試験の日程は、出願期間が2026年9月1日〜9月8日、筆記・面接試験が2026年11月21日(土)、合格発表が2026年12月18日(金)です。募集人員は各学科若干名で、決して広き門ではありません。志望理由書を書く必要がないからといって準備が楽になるわけではなく、専門科目の筆記試験対策と、口頭試問で問われる志望動機の言語化の両方を並行して進める必要があります。

学士入学試験(理工系3学部)の試験科目も、3年編入学試験とほぼ同じ構成です。基幹理工学部数学科・応用数理学科は線型代数・微積分の筆記試験と口頭試問、機械科学・航空宇宙学科や情報理工学科などは数学の筆記試験と口頭試問、創造理工学部建築学科は空間表現(鉛筆デッサンなど)の実技試験と口頭試問、先進理工学部の化学・生命化学科や生命医科学科は口頭試問のみ(それぞれ化学・分子生物学を試問)という形で、学科ごとに試験内容が細かく異なります。志望する学科の試験科目を早い段階で確認しておくことが、限られた準備期間を有効に使うための第一歩です。

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口頭試問で志望動機はどう問われるか

基幹理工学部の3年編入学試験・学士入学試験では、いずれも「面接による口頭試験(口頭試問)」が試験科目に含まれています。学科によっては専門分野の基礎的な内容を試問する形式もありますが、志望理由書という書類がない以上、口頭試問がその場で志望動機を確認する唯一の機会になります。書類として文章化する機会がないからこそ、事前に自分の言葉で説明できるように準備しておくことが重要です。

口頭試問対策の第一歩は、志望理由書を書くときと同じように、自分の志望動機を一度文章にまとめてみることです。書き出す作業を通じて、話の筋道や根拠があいまいな部分に気づきやすくなります。想定される質問の例を整理すると、次のようなものが挙げられます。

  • なぜ短期大学・高等専門学校から早稲田大学の当該学科を志望したのか
  • この学科で何を学び、将来どのように活かしたいか
  • なぜ他大学ではなく早稲田大学のこの学科でなければならないのか
  • 在学中(在籍していた学校)で最も力を入れて取り組んだことは何か
  • 志望する分野について、これまでにどのような学習・準備をしてきたか

これらはいずれも、志望理由書のテーマとほぼ重なる内容です。口頭で聞かれても、書面で問われても、答えるべき本質は変わりません。文章化する練習を先に行っておくことで、口頭試問本番でも一貫した受け答えができるようになります。

口頭試問は書類のように後から読み返して修正することができないため、練習の段階で「結論から話す」意識を持っておくことも効果的です。質問に対してまず結論(学びたいこと、志望理由の核)を一文で答え、そのあとに理由や具体的なエピソードを補足していく話し方を身につけておくと、限られた試験時間の中でも要点が伝わりやすくなります。長く話そうとするあまり要点がぼやけてしまうのは、口頭試問でよくある失敗の一つです。

緊張のあまり早口になってしまう、質問の意図を取り違えて的外れな回答をしてしまうといった失敗も、面接形式の試験では起こりがちです。模擬面接を第三者と繰り返し、想定外の質問にもその場で結論から答える練習を積んでおくと、本番での緊張を和らげる効果が期待できます。専門科目の対策に時間を割きがちですが、口頭試問という選考方式そのものへの慣れも、合否を左右する要素の一つです。

口頭試問の練習相手が身近にいない場合は、想定質問への回答を録音・録画して、自分自身で聞き返してみる方法も有効です。話すスピードや間の取り方、説明の順序が伝わりやすいかどうかを客観的に確認できます。専門知識に自信がある人ほど、話が専門的になりすぎて、審査する側にとってわかりにくい説明になってしまうことがあるため、専門用語をかみ砕いて説明する練習もあわせて行っておくと安心です。

また、口頭試問では学科専門科目の基礎的な理解も同時に確認されるため、志望動機の説明と専門知識の説明を切り離さずに準備することがポイントです。たとえば「高専で学んだ〇〇という技術に関心を持ち、その理論的な背景をより深く学びたいと考えた」というように、専門的な学習内容と志望動機を接続させて話せるように準備しておくと、口頭試問全体に一貫性が出ます。学科によっては口頭試問の中で専門科目の基礎的な内容そのものを試問される場合もあるため、志望動機の説明と専門知識の確認が同じ時間の中で行われることも念頭に置いて準備しておきましょう。

志望理由書がないからこそ、口頭試問の練習は一人で行うのではなく、第三者に質問役を担ってもらう形で繰り返しておくことをおすすめします。想定質問への回答をあらかじめ文章化しておき、それを声に出して話す練習を重ねることで、本番でも落ち着いて自分の言葉で説明できるようになります。書類がない分、話す内容の一貫性と具体性が評価の中心になるという点を意識して準備を進めましょう。次の章からは、志望理由書(ステートメント)が実際に求められる学士入学試験について詳しく見ていきます。

「学士入学試験」なら志望理由書(ステートメント)が合否を分ける

学士入学試験は、すでに学士の学位を持っている(取得見込みを含む)人を対象にした制度で、法学部・教育学部・文学部・基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部の6学部で実施されています。理工系3学部の選考方法は前章で説明した通り筆記試験+口頭試問ですが、文系学部、特に法学部の学士入学試験は「ステートメント」を中心とした書類選考が一次試験という、まったく異なる選考方式を採用しています。

早稲田大学法学部の学士入学試験(2026年度)は、出願資格が学士の学位を有する者(取得見込みを含む)、募集人員は若干名です。過去に同学部(第一法学部・第二法学部を含む)を卒業している場合は出願できません。選考は二段階で、一次試験は書類審査(ステートメント、その他出願書類を総合的に審査)、一次試験合格者のみが二次試験(面接)に進みます。筆記試験がなく、書類とその後の面接だけで合否が決まる点は、基幹理工学部の3年編入学試験とは対照的です。

2026年度の日程を見ると、出願期間は2025年12月11日〜12月17日、一次試験(書類審査)の合格発表は2026年2月5日、二次試験(面接)は2026年2月26日、二次合格発表は2026年3月3日となっています。出願から一次合格発表まで1か月半以上の期間があることからも、ステートメントを含む出願書類全体をじっくり審査していることがうかがえます。出願書類には、入学志願票、写真、卒業(見込)証明書、成績証明書に加えて、ステートメントの提出が求められます。学士入学者は入学後4年間を超えて在学することはできず、卒業までに3年以上かかる場合がある点もあわせて案内されています。

二次試験は面接のみで、一次試験のような書類審査は行われません。つまり、一次試験を通過した時点で、審査する側はすでにステートメントを読み込んでいるということです。面接では、ステートメントに書いた内容についてより深く掘り下げた質問がなされることが想定されるため、提出したステートメントの内容と矛盾する回答をしないよう、自分が書いた文章の内容を正確に説明できるようにしておく準備も欠かせません。書いた内容を一言一句暗記する必要はありませんが、なぜそのエピソードを選んだのか、なぜその学問領域に関心を持ったのかを、自分の言葉で説明できる状態にしておきましょう。

2026年度の入試結果を見ると、志願者数15名に対し一次合格者2名・最終合格者2名(2025年度は志願者7名に対し最終合格者0名)と、書類選考(一次試験)の通過が極めて狭き門になっていることがわかります。早稲田大学に編入はできる?最新の募集状況と難易度・代わりに狙える難関大学で紹介している早稲田大学全体の難易度感もあわせて確認しておくと、法学部学士入学試験の位置づけがより理解しやすくなります。

この結果からもわかるように、一次試験(書類審査)を通過できるかどうかがステートメントの完成度にかかっていると言っても過言ではありません。二次試験の面接に進めるかどうかは、ステートメントの内容次第で大きく左右されるため、後から挽回しようとせず、最初の書類提出の段階で最大限の準備をしておく必要があります。出願資格自体は学士の学位を有する(見込みの)人であれば誰でも満たせるため、書類の完成度こそが実質的な選抜基準になっていると理解しておきましょう。

なお、一次試験合格者のみが進める二次試験は面接のみで、筆記試験は課されません。面接では、ステートメントに書いた内容を踏まえたうえで、より掘り下げた質問がなされることが想定されます。ステートメントの内容と面接での受け答えに一貫性を持たせることが、二次試験を突破するうえでも欠かせない準備です。一次試験通過後、面接までの期間を使って、提出したステートメントの内容を見直し、想定される質問への回答をあらかじめ整理しておくとよいでしょう。

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法学部のステートメント(1,500字)の書き方

早稲田大学法学部学士入学試験のステートメントは、1,500字程度・原稿用紙またはパソコンで作成・A4横書きという形式です。パソコンで作成する場合は、氏名を自署とすることが求められています。内容については「志望動機、自己PR、社会経験等を含めて作成してください」と案内されており、単に「なぜ早稲田大学法学部で学びたいか」だけでなく、自分自身がどのような人物であるかを伝える自己PRの要素も盛り込む必要があります。

1,500字という比較的まとまった分量なので、次のような構成で書くと要素を過不足なく盛り込めます。慶應義塾大学通信教育課程の志望理由書(3テーマ・合計1,590字)や明治大学文学部の志望理由書(略歴記入のみ)と比べても、早稲田大学法学部のステートメントは単一の長文エッセイとして志望動機・自己PR・社会経験を統合的に書くという点で、独自の形式といえます。

  1. これまでの学歴・経歴と、法学に関心を持つに至った経緯(過去の経験)
  2. その経験を通じて得た学びや課題意識、自己PRとして伝えたい強み(自己PR)
  3. 早稲田大学法学部で学びたい具体的なテーマと、その学びをどう活かしたいか(志望動機・将来展望)

字数配分の目安としては、①に400〜500字、②に400〜500字、③に500〜600字程度を割り振ると、志望動機だけに偏らず、自己PRの要素もバランスよく盛り込めます。なお要項には「生成AIを使用してこれらの書類を作成し、自分で書いたものとして提出した場合、不正行為とみなされる可能性がある」と明記されているため、構成の検討段階で使う程度にとどめ、実際の文章は自分の言葉で書き上げる必要があります。

ステートメントを書き始める前に、まず自分自身の経歴を年表のように書き出してみることをおすすめします。学生時代の学び、卒業後の仕事や活動、その中で法学に関心を持つに至った具体的な出来事を時系列で並べてみると、①過去の経験の部分に使えるエピソードが整理しやすくなります。そのうえで、それぞれの経験から得た強みや考え方を書き出し、②自己PRに使えそうな要素を選び出していくと、1,500字という分量でも行き当たりばったりにならずに書き進められます。

年表を作る際は、学業成績や役職といった客観的な事実だけでなく、その出来事に直面したときに自分が何を感じ、何を考えたかという主観的な気づきもあわせてメモしておくとよいでしょう。ステートメントで評価されるのは経歴そのものよりも、経歴を通じて培われた考え方や問題意識だからです。年表の作成に十分な時間をかけることが、結果的にステートメント全体の完成度を左右します。

年表がある程度できあがったら、その中から「法学部で学びたい理由に最も直結するエピソード」を一つ選び、それを中心に文章を組み立てていきます。複数のエピソードを盛り込みすぎると、一つひとつの説明が薄くなり、結局何を伝えたいのかがぼやけてしまいます。1,500字という分量であれば、核となるエピソードは一つか二つに絞り込むのが、読み手にとってわかりやすいステートメントを書くコツです。

ステートメントの構成と例文

ここでは、社会人経験を経て法学部学士入学を目指すケースを想定した例文の骨子を紹介します。「大学卒業後、営業職として契約実務に携わる中で、契約条項の解釈をめぐるトラブルに複数回直面した。その都度、法務部門や顧問弁護士の判断を仰いでいたが、自分自身で契約の妥当性を一次的に判断できるだけの法律知識を持ちたいという思いが強まった。これが、法学を体系的に学び直したいと考えるようになったきっかけである。」というように、具体的な業務上のエピソードから書き始めると、抽象論に陥らずに自然な導入になります。

自己PRの部分では、「前職では、複数の部署にまたがる契約案件の調整役を担い、利害の異なる関係者の間で合意点を見出す経験を積んできた。この調整力と、物事を筋道立てて整理する姿勢は、法学の学習においても活かせると考えている。」のように、これまでの経験を法学部での学びにどう接続できるかという視点で自己PRを組み立てると、単なる経歴紹介で終わらない文章になります。志望動機・将来展望の部分では、「貴学部で契約法・民法を中心に体系的な知識を身につけ、将来的には契約実務における法的リスクを的確に判断できる人材として、現職や今後携わる仕事に活かしていきたい。」のように、学びの先にある具体的な将来像まで書き切ることがポイントです。

もう一つ、教育に関心を持つ社会人を想定した骨子も紹介します(教育学部の学士入学試験に出願する場合の参考として)。「学習塾で講師として勤務する中で、同じ教材・同じ指導法でも生徒によって理解の進み方が大きく異なることに直面し、学習者一人ひとりの認知特性を理解したうえで指導法を設計する必要性を痛感した。この課題意識をきっかけに、教育学を体系的に学び直したいと考えるようになった。」というように、現場での気づきを学問的な問いに転換する書き方は、法学部以外の学士入学試験を検討する際にも応用できる考え方です。

自己PRと志望動機の接続がうまくいかない場合は、「自分のどんな経験が、志望する学部での学びに直接役立つか」を問い直してみるとよいでしょう。単に「コミュニケーション能力がある」といった一般的な強みを挙げるのではなく、その強みが具体的にどのような学問的探究に活きるのかまで踏み込んで書くことで、審査する側にも説得力が伝わりやすくなります。

もう一つ、法学部を志望する高専卒業後の社会人を想定した、より長い骨子も紹介します。「高等専門学校で情報工学を専攻し、卒業後はシステムエンジニアとして勤務してきた。業務でクラウドサービスの契約書や利用規約のレビューに関わる機会が増える中で、技術の進歩に法制度が追いついていない領域が数多く存在することに気づいた。特に、AIが生成した成果物の著作権の扱いや、個人情報保護の実務における解釈の曖昧さは、技術者としての視点だけでは十分に理解しきれない問題だと感じている。この課題意識が、法学を体系的に学び直したいと考えるようになった直接のきっかけである。」というように、技術者としての専門性と法学への関心を接続させる書き方も、理系出身者にとって説得力のあるアプローチです。

続く自己PRの部分では、「エンジニアとして培った、複雑な仕様を分解して論理的に整理する力は、条文の解釈や判例の分析にも応用できると考えている。」のように技術者としての強みを法学の学びに接続し、将来展望の部分では、「貴学部で情報法・知的財産法を中心に学び、将来的にはテクノロジー分野における法的課題に取り組む専門性を身につけたい。」のように、専門分野を絞り込んで具体的に書くことがポイントです。

2つの例文に共通しているのは、経験・気づき・学びたい分野・将来像の4要素を一つのストーリーとして自然につなげている点です。ステートメントを書く際は、この4要素をあらかじめ箇条書きで整理してから文章化すると、1,500字という分量でも要素の抜け漏れなく仕上げられます。書き終えたあとは、4要素それぞれが具体的なエピソードや固有名詞をともなって書かれているかを見直してみましょう。

複数の下書きを作った場合は、それぞれを読み比べて、どの案が最も自然な一つのストーリーとして読めるかを比較してみるのも有効です。書いている本人は複数の案のどれにも思い入れがあるものですが、初めて読む第三者にとって一番わかりやすく、説得力があると感じられる案を選ぶという視点を持つことが、最終的な完成度を高めるうえで役立ちます。

書き上げたステートメントは、声に出して読んでみることもおすすめします。目で読むだけでは気づきにくい、文の長さのばらつきや読みにくい言い回しが、音読することで浮かび上がってくることがあります。1,500字という分量を一息で読み切ろうとするとかなりの長さになるため、一文が長くなりすぎていないか、同じ言い回しを繰り返していないかも、音読しながら確認しておきましょう。

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教育学部・文学部を目指す場合の注意点

学士入学試験は法学部だけでなく、教育学部・文学部でも実施されています(2027年度入学試験)。ただし、出願書類の名称や選考方法、志望理由書に相当する書類の要否は学部ごとに要項で定められており、法学部と同一とは限りません。教育学部・文学部を志望する場合は、法学部の例をそのまま流用するのではなく、必ず各学部の公式サイトに掲載されている最新の学士入学試験要項を確認し、出願書類の一覧と選考方法を個別に把握する必要があります。

とはいえ、法学部のステートメントで求められている「志望動機・自己PR・社会経験を含めて具体的に書く」という基本的な考え方は、書類選考を伴う学士入学試験に共通する評価軸である可能性が高いと考えられます。教育学部であれば、これまでの学習・仕事の経験の中で教育に関心を持ったきっかけと、どのような教育研究を志すのかという具体性、文学部であれば特定の作品・領域への関心の深さと、それを学問としてどう探究したいかという視点が、書類の完成度を左右するポイントになるはずです。

出願書類の準備を進める際は、学部ごとの入試要項・出願関係書類を必ず個別にダウンロードして確認することが欠かせません。早稲田大学入学センターの「学士入学・編入学試験 入試要項・出願関係書類」のページには、募集学部の一覧と各学部サイトへのリンクが掲載されています。志望する学部が決まったら、まずこのページから最新の要項にアクセスし、出願書類の一覧・様式・字数指定の有無を一つずつ確認していきましょう。要項は年度ごとに更新されるため、前年度の情報をそのまま参考にしないよう注意が必要です。

教育学部・文学部の学士入学試験を検討している場合、公式サイトで公表されている過去の入試結果(志願者数・合格者数)にも目を通しておくことをおすすめします。学部・年度によって競争率は大きく異なるため、志望する学部の実際の合格者数を把握したうえで、書類の完成度をどこまで高める必要があるかの目安をつかんでおくと、準備の計画が立てやすくなります。募集人員が若干名の狭き門である以上、出願書類は一発勝負のつもりで仕上げる意識が欠かせません。

教育学部・文学部を検討する際にもう一つ押さえておきたいのが、学科・専攻ごとの募集の有無です。法学部や理工系学部と違い、教育学部や文学部は複数の学科・専攻に分かれており、年度によって募集を行う専攻と行わない専攻がある場合があります。志望する専攻が実際にその年度の募集対象になっているかを、要項の「募集する専攻および募集人員」のような一覧表で必ず確認してから、志望理由書やステートメントの執筆に着手するようにしましょう。募集を行っていない専攻に向けて準備を進めてしまうと、時間を大きく無駄にしてしまいます。

教育学部・文学部の出願を検討する場合は、志望する専攻の教員・研究分野の情報にも目を通しておくことをおすすめします。書類選考が課される場合、学びたい内容が志望する学部・専攻で実際に学べる範囲と合致しているかどうかも、審査する側が確認するポイントになりうるためです。学部案内や研究室紹介のページを事前に読み込んでおくことは、志望理由書やステートメントの説得力を高めるだけでなく、入学後のミスマッチを防ぐことにもつながります。

いずれの学部を目指す場合も、募集人員は若干名にとどまり、書類選考(一次試験)を突破すること自体が高いハードルになります。大学編入志望理由書の添削ガイド|受かる構成と例文で紹介している志望理由書全般の構成の型も参考にしながら、各学部の要項に沿った書類を仕上げていきましょう。

志望理由書・ステートメントのNG例と添削のポイント

早稲田大学法学部のステートメントのように、書類選考のみで一次試験の合否が決まる場合、内容面のミスは致命的になりえます。よくあるNG例を整理しました。

  • 志望動機だけで自己PRの要素がない:要項には「志望動機、自己PR、社会経験等を含めて作成」と明記されているため、自分がどんな人物かを伝える要素が欠けていると設問の要求を満たさない
  • 経歴の羅列で終わっている:「〇〇大学を卒業し、〇〇社に入社した」という事実の列挙だけで、そこから何を考え、何を学びたいと思うに至ったかという論理展開がない
  • 1,500字という分量に対して内容が薄い:抽象的な表現を積み重ねて字数だけを埋めようとすると、具体性のない文章になりやすい
  • 生成AIによる文章のそのままの提出:要項で不正行為とみなされる可能性が明記されているため、必ず自分の言葉で書き上げる
  • 法学部で学びたい内容が具体的でない:「法律全般に興味がある」という書き方では、なぜ早稲田大学法学部でなければならないのかが伝わらない。契約法・民法・国際法など、関心のある分野を具体的に絞り込む

内容面のNG例をもう少し具体的に見てみましょう。次の表は、ありがちな書き出しと、改善の方向性を比較したものです。書き出しの一文は、審査する側が最初に目にする部分であるだけに、印象を左右する重要な要素になります。

ありがちなNG例改善のポイント
「私は昔から法律に興味がありました」興味を持った具体的なきっかけ・経験が書かれておらず説得力に欠ける。業務や生活の中の具体的な出来事から書き始める
「早稲田大学は日本を代表する名門大学だから志望しました」知名度だけを理由にすると学問的な志望動機として弱い。学びたい内容や自己PRと結び付ける

形式面では、A4横書き・原稿用紙またはパソコン作成という指定を守ることに加え、パソコンで作成する場合は氏名を自署にする必要がある点も見落としやすいポイントです。細かな形式の不備が出願書類全体の印象を下げてしまわないよう、提出前に要項を再確認しましょう。

もう一つ意識しておきたいのが、ステートメントと他の出願書類(卒業証明書・成績証明書など)との整合性です。たとえば、成績証明書に記載されている専攻分野と、ステートメントで述べている学びたい内容があまりにもかけ離れていると、審査する側に一貫性のなさを感じさせてしまう可能性があります。これまでの学歴・経歴と志望理由の内容に矛盾がないかを、出願書類一式をそろえた段階で見直しておくことも、完成度を高めるうえで欠かせないチェックポイントです。加えて、社会経験を書く場合は、在籍していた企業名や部署名など個人が特定されうる情報の書き方にも注意し、守秘義務に触れない範囲で業務の性質や自分の役割が伝わるように書きましょう。

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添削のセルフチェックとしては、書き終えたステートメントを第三者(できれば大学編入や小論文指導の経験がある人)に読んでもらい、「志望動機・自己PR・社会経験の3要素がバランスよく含まれているか」「経歴の紹介で終わらず、そこからの学びや考えまで書けているか」の2点を確認してもらうのが効果的です。1,500字という分量は、書き手にとっては十分に感じても、初めて読む審査する側にとっては説明不足に感じられることも少なくありません。自分では当然だと思っている業界特有の用語や略語も、初めて読む人にはわかりにくい場合があるため、専門用語を使う際は簡単な補足を添えるようにしましょう。

準備のスケジュール感も整理しておきます。出願期間は例年1月中旬(法学部)ですが、ステートメントは1,500字という分量を練り上げる必要があるため、出願期間の1〜2か月前から下書きに着手するのが理想的です。書き上げたら数日置いて読み返し、経歴の羅列になっていないか、志望動機・自己PR・社会経験の3要素が過不足なく含まれているかを、時間を置いた状態であらためて確認しましょう。独学での対策に不安がある場合は、大学編入対策の専門指導を活用して第三者の視点を取り入れるのも一つの方法です。

よくある質問(FAQ)

早稲田大学に編入学試験はありますか?

「編入学試験」の名称で実施されているのは基幹理工学部の3年編入学試験のみです。2027年度入学試験(2026年9月出願・11月試験)を最後に、2028年度以降は募集停止が予定されています。それ以外の学部で学外から入学する場合は「学士入学試験」という別の制度が対象になり、こちらは学士の学位を持つ人向けの制度です。制度名だけで判断せず、自分の最終学歴がどちらの出願資格に該当するかを必ず確認してください。短大・高専に在籍中(または卒業見込み)であれば3年編入学試験、すでに大学を卒業している(見込みの)場合は学士入学試験が対象になります。

早稲田大学の編入学試験に志望理由書はいりますか?

基幹理工学部の3年編入学試験・学士入学試験(理工系3学部)には志望理由書の提出は求められていません。出願書類は入学志願票・写真・卒業(見込)証明書・成績証明書・外国語検定試験証明書の5点で、志望動機は口頭試問で確認されます。一方、法学部の学士入学試験では「ステートメント」という1,500字程度の書類が一次選考の中心になり、こちらは実質的な志望理由書といえます。志望する学部によって対策の中身がまったく異なる点に注意しましょう。

学士入学試験と3年編入学試験の違いは何ですか?

3年編入学試験は基幹理工学部のみで、短大・高専卒業(見込)者が対象です。学士の学位を持つ人はこの試験には出願できません。学士入学試験は法学部・教育学部・文学部・基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部の6学部で実施され、学士の学位を有する(見込みの)人が対象です。同じ「編入」でも対象となる最終学歴がまったく異なる点に注意してください。理工系3学部については、両制度とも選考方法(筆記試験+口頭試問)自体は共通していますが、法学部などの文系学部の学士入学試験は書類選考+面接という別の選考方式になります。学部によって選考方式が根本的に異なることも、早稲田大学の編入・学士入学制度を理解するうえで重要なポイントです。

ステートメントはパソコンで作成してもいいですか?

作成できます。早稲田大学法学部の要項では「1,500字程度(原稿用紙またはパソコンで作成)、A4横書き」と案内されています。パソコンで作成する場合は、氏名の欄を自署にする必要がある点に注意してください。手書きにするかパソコンにするかで評価が変わるわけではないため、自分にとって書きやすく、誤字脱字のチェックがしやすい方法を選んで構いません。社会人経験を経てから出願する場合、年齢による出願制限は要項には明記されていないため、社会経験の要素を積極的にステートメントに盛り込むとよいでしょう。

ステートメントの作成に生成AIを使ってもいいですか?

要項には「生成AIを使用してこれらの書類を作成し、自分で書いたものとして提出した場合、不正行為とみなされる可能性や、選考上の評価に影響を及ぼす可能性がある」と明記されています。構成を考える際の補助として使う程度にとどめ、実際の文章は自分自身の経験にもとづいて書き上げましょう。誤字脱字のチェックなど、文章の一部を確認する用途にとどめるのが安全な使い方です。自分自身の経験にもとづいたエピソードは生成AIには書けないため、そもそも自分で書くほうが説得力のある文章になりやすいという点も意識しておくとよいでしょう。

早稲田大学の編入学試験はいつまで実施されますか?

基幹理工学部の3年編入学試験は、2027年度入学試験(2026年9月出願・11月試験、2027年4月入学)を最後に、2028年度以降は募集を停止する予定です。志望する場合は、この最終年度のスケジュールを逃さないよう早めに準備を進める必要があります。学士入学試験については、2027年度時点で6学部での実施が継続していますが、今後の募集状況は年度ごとに公式サイトで確認するようにしてください。

TOEICなど外部英語試験は必要ですか?

基幹理工学部の3年編入学試験・学士入学試験(理工系3学部)では、出願開始日から過去2年以内に受験したTOEFL iBT・IELTS・TOEIC L&Rなどの外国語検定試験証明書の提出が出願資格の一つとして求められます。法学部の学士入学試験については、公式要項で外部英語試験の必須提出は確認できていないため、志望する学部の最新要項を必ず確認してください。証明書の有効期限は出願開始日から起算されるため、受験タイミングにも注意が必要です。理工系学部を目指す場合は、専門科目の対策と並行して、外部英語試験のスコア確保にも早めに取り組んでおくことをおすすめします。

学士入学試験の倍率はどのくらいですか?

法学部の学士入学試験は、2026年度が志願者数15名に対し最終合格者2名、2025年度が志願者数7名に対し最終合格者0名と、年度によって変動はあるものの、いずれも一次試験(書類選考)の通過が極めて難しい状況が続いています。募集人員はいずれの学部も若干名であることを踏まえ、余裕を持った準備が欠かせません。他学部の学士入学試験についても、同様に募集人員が少ない狭き門であることを前提に準備を進めましょう。合格者数の少なさは出願をためらう理由ではなく、書類の完成度を高める動機として捉えることが大切です。

まとめ|早稲田大学編入の志望理由書は「学士入学試験」の学部を見極めることがカギ

早稲田大学の編入学・志望理由書について、本記事の要点を整理します。この記事が、早稲田大学への進学を検討している方の準備の指針として役立てば幸いです。

  • 早稲田大学が「編入学試験」の名称で実施しているのは基幹理工学部の3年編入学試験のみ(2027年度が最終年度)
  • 3年編入学試験・学士入学試験(理工系3学部)には志望理由書の提出は不要で、口頭試問で志望動機が問われる
  • 学士入学試験(法学部・教育学部・文学部・基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部)は学士の学位を持つ人が対象
  • 法学部の学士入学試験は「ステートメント」(1,500字程度)が一次選考の中心で、志望動機・自己PR・社会経験を含めて作成する
  • ステートメントの一次試験通過は非常に狭き門で、募集人員はいずれも若干名
  • 教育学部・文学部の出願書類は学部ごとの最新要項を個別に確認する必要がある
  • 生成AIによる文章のそのままの提出は不正行為とみなされる可能性がある

早稲田大学の編入を検討する際は、まず自分がどちらの制度(3年編入学試験か学士入学試験か)の対象になるのかを最初に確認することが出発点になります。志望理由書という書類の有無すら制度によって異なるため、「編入学試験」という言葉のイメージだけで対策を進めると、必要な準備を見誤ってしまう恐れがあります。学士入学試験でステートメントの提出が必要な場合は、志望動機・自己PR・社会経験の3要素をバランスよく盛り込み、時間をかけて練り上げることが合格への近道です。

本記事の内容を実際の準備に落とし込む際の優先順位も整理しておきます。まず取り組むべきは、自分の最終学歴(短大・高専卒業見込みか、学士の学位を有するか)を確認し、対象となる制度(3年編入学試験か学士入学試験か)を一つに絞り込むことです。次に、志望する学部・学科を決め、募集の有無と過去の入試結果を確認します。そのうえで、学士入学試験(特に法学部)であればステートメントの下書きに、3年編入学試験・理工系の学士入学試験であれば専門科目の筆記試験対策と口頭試問の想定問答の作成に、それぞれ時間を配分していくとよいでしょう。

基幹理工学部の3年編入学試験を目指す場合は、志望理由書がない代わりに口頭試問での説明力が問われます。書類がないからといって準備の負担が軽いわけではなく、専門科目の筆記試験対策と並行して、自分の言葉で志望動機を語れるように練習を重ねておく必要があります。いずれの制度を目指す場合も、募集人員は若干名にとどまるため、早い段階から計画的に準備を進めることが欠かせません。

最後に強調しておきたいのは、基幹理工学部の3年編入学試験が2027年度入学試験を最後に募集を停止する予定である点です。この制度を利用してのステップアップを検討している短大・高専生にとっては、2026年度中に出願・受験の準備を整える必要がある、実質的にラストチャンスの年度になります。学士入学試験は今後も継続が見込まれますが、募集学部や選考方法は年度ごとに変更される可能性があるため、志望校を決めたら定期的に公式サイトを確認する習慣を持っておくことをおすすめします。

本記事で紹介した内容は、いずれも2026年7月時点で公式サイト・入試要項に掲載されている情報にもとづいています。出願を検討する際は、必ず最新の入試要項を確認し、この記事の情報と差異がないかをあわせてチェックしてから準備を進めてください。正確な制度理解と、それにもとづいた計画的な準備が、早稲田大学編入・学士入学の実現に向けた最短ルートです。

独学での対策に不安がある場合は、志望理由書・ステートメントの構成や表現を客観的に見てもらえる専門の指導を活用するのも一つの方法です。あわせて大学編入対策の専門指導で併願先の対策も含めて、計画的に準備を進めていきましょう。

早稲田大学は「編入」という一つの言葉の中に、まったく性質の異なる複数の制度を抱えている大学です。だからこそ、対策を始める前に制度を正確に理解しておくことが、遠回りを避ける最も確実な方法になります。この記事で紹介した内容を踏まえ、自分が目指すべき制度を見極め、それぞれの選考方式(書類選考+面接、あるいは筆記試験+口頭試問)に合わせた準備を、計画的に進めていってください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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