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薬学部の大学編入を徹底解説|出願資格・試験科目

薬学部の大学編入は、国公立大学では2025年度時点で実施している大学がなく、私立大学の一部だけが対象になる編入制度です。薬学部編入とは、薬学部以外の大学・短期大学・高等専門学校などに在籍または卒業した人が、選考試験を経て薬学部の2〜4年次に途中から入学する制度のことをいいます。出願資格は大学により異なりますが、「大学に2年以上在学し62単位以上修得」「短期大学・高等専門学校を卒業(見込み)」「学士の学位を取得(見込み)」のいずれかに該当する場合が多く、編入年次も2年次・3年次・4年次と大学ごとにばらつきがあります。
この制度を利用する人の動機は、大きく分けて3つあります。もっとも薬学部編入らしい特徴を持つのが、新4年制課程(生命創薬科学科など)を卒業した人が、薬剤師国家試験の受験資格を得るために6年制課程へ編入するケースです。新4年制課程の卒業者は、たとえ修士課程・博士課程まで進んでも薬剤師国家試験の受験資格は得られず、受験資格を得るには6年制課程への編入学または再入学が必要になります。このほか、文系・理系を問わず他学部から薬学分野へ進路を変えたい人、社会人になってから薬剤師を志して学び直したい人にとっても、薬学部編入は現実的な選択肢の一つです。
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薬学部編入は、他学部の編入と比べて情報を見つけにくい分野でもあります。実施大学の数自体が限られているうえ、大学によって編入年次・出願資格・試験科目が大きく異なり、しかも年度によって実施の有無や条件が変わることもあるためです。断片的な情報だけで出願校を決めてしまうと、後から出願資格を満たしていないことに気づいたり、想定していた試験科目と違っていたりといった事態にもなりかねません。
本記事では、薬学部編入を実施している主な私立大学・編入年次・出願資格・試験科目・出願スケジュールを、各大学が公表している募集要項の情報をもとに整理しました。あわせて、薬学部編入で見落としやすい注意点や、科目別の対策の考え方についても解説します。
なお、出願資格・試験科目・日程・検定料は年度ごとに変更される可能性があります。本記事の内容はあくまで最新の公表情報を整理したものであり、実際に出願する際は、必ず志望大学の最新の募集要項で最終確認してから準備を進めてください。
この記事は、4年制の薬学系学部からの進路変更を考えている人、他学部から薬学分野へキャリアチェンジしたい人、社会人になってから薬剤師を目指したいと考えている人など、薬学部編入を検討し始めたばかりの人を想定して書いています。まずは制度の全体像をつかんだうえで、自分に合った出願先の候補を見つけるための材料として活用してください。
薬学部編入とは?制度の全体像と押さえるべきポイント
薬学部編入をこれから調べる場合、最初に押さえておきたいのは「4年制」と「6年制」という2つの課程の違いです。薬学部には、薬剤師国家試験の受験資格が得られる6年制課程(薬学科など)と、創薬研究や製薬企業での研究職を主な進路とする4年制課程(生命創薬科学科など)があります。この2つは卒業後に得られる資格がまったく異なるため、編入を検討する際は「自分がどちらの課程に、何を目的として編入したいのか」を最初にはっきりさせておく必要があります。目的が曖昧なまま出願校を選んでしまうと、志望理由書や面接で一貫した説明ができず、選考でも不利になりやすいためです。
4年制と6年制で何が変わるのか
薬剤師国家試験の受験資格は、6年制課程を卒業または卒業見込みの人にのみ与えられます。新4年制課程の卒業者には、修士課程や博士課程までキャリアを積んでも受験資格は与えられません。受験資格を得たい場合は、6年制課程へ編入学または再入学するルートが必要になります(2017年度までの入学者には経過措置があるとされていますが、これから編入を検討する人の多くには当てはまらないケースがほとんどです)。このため、薬学部編入の中でも「4年制卒業後に6年制へ編入する」というパターンは、薬学部だけに見られる切実な動機として位置づけられます。薬剤師を目指して4年制の薬学系学部に進学したものの、在学中に制度への理解が不足していたために編入という遠回りをすることになった、という声も少なくありません。だからこそ、出願前の制度理解が特に重要になります。
編入を選ぶ人の3つの動機
薬学部編入を目指す人の動機は、大きく3つに整理できます。1つ目は前述の「4年制から6年制への編入で薬剤師国家試験の受験資格を得る」ケース、2つ目は「文系・理系を問わず他学部から薬学分野へ進路変更する」ケース、3つ目は「社会人になってから薬剤師を目指して学び直す」ケースです。動機によって出願先や出願資格の確認ポイントが変わるため、以降の章では実施大学や出願資格を横断的に整理しながら、それぞれのケースで確認すべき点を解説していきます。特に2つ目・3つ目のケースでは、化学・数学といった理系基礎科目の習熟度が選考の重要な分かれ目になりやすいため、早い段階での学習計画づくりが欠かせません。
「編入」と混同しやすい他の制度
薬学部を目指す方法には、編入学のほかにも一般入試(いわゆる再受験)や学士入学などがあります。編入学は在学中の単位や既卒の学歴を活かして途中の年次から入学する制度である点が、1年次からやり直す一般入試との大きな違いです。在学中に修得した単位や学んだ内容を無駄にしたくない人にとっては、編入学の方が現実的な選択肢になりやすい一方、募集人員が少なく倍率の高さが予想される点は踏まえておく必要があります。「学士入学」という呼び方をしている大学もありますが、実質的には編入学と同様に既卒者や在学経験者を対象とした選考であることが多く、名称だけで判断せず募集要項の中身を確認することが大切です。
合格後、薬剤師になるまでの流れ
6年制課程に編入学した場合、合格してすぐに薬剤師になれるわけではありません。編入後も残りの年次で薬学の専門科目や実務実習を履修し、最終的に6年制課程を卒業したうえで、薬剤師国家試験に合格する必要があります。編入はあくまで薬剤師への通過点の一つであり、編入後の学習量も決して少なくないことを理解したうえで出願を検討することが大切です。特に4年制から3年次や4年次に編入する場合は、6年制で学ぶ専門科目や実習を凝縮したペースで学ぶことになるケースもあるため、編入後の学習計画も含めて長期的な見通しを持っておく必要があります。
出願前に確認しておきたい3つのポイント
ここまでの内容を踏まえると、薬学部編入を検討する際にまず確認すべきことは次の3点に整理できます。1つ目は、自分がなぜ薬学部編入を目指すのか(6年制への編入で受験資格を得たいのか、他分野からのキャリアチェンジなのか)という目的の明確化です。2つ目は、自分の学歴・在学状況がどの出願資格パターンに当てはまるかの確認、3つ目は、志望候補となる大学の出願資格・試験科目・出願時期を横断的に比較することです。この3点を押さえたうえで、次の章以降で紹介する実施大学の情報を確認していくと、候補校を絞り込みやすくなります。
編入で考慮しておきたい学費・在学期間の見通し
薬学部編入では、志望動機や試験対策と同じくらい、学費や在学期間の見通しを立てておくことも重要です。6年制課程は実習・実験が多いカリキュラムのため、一般的に他学部より学費負担が大きい傾向があるとされています。編入後の在学期間は単位認定の状況によって変わるため、想定より在学期間が延びた場合の学費負担についても、出願前にある程度シミュレーションしておくと安心です。具体的な学費は大学・学科によって大きく異なるため、志望校の募集要項や学費案内で必ず確認してください。
薬学部編入の実施状況|国公立と私立の違い
薬学部編入を検討するうえで、最初に知っておくべき重要な事実があります。それは、2025年度時点で国公立大学の薬学部において編入学制度を実施している大学は確認できていないということです。薬学部編入を目指す場合、実質的に私立大学が対象になります。この点は、他学部の編入(文学部・経済学部・法学部など)では国公立大学にも編入枠が一定数あることと比べると、薬学部特有の事情といえます。
国公立大学で編入が実施されない理由
薬学部は6年制の実習・実験を含む密度の高いカリキュラムで構成されており、他大学・他学部からの途中編入者を受け入れるための単位互換や実習スケジュールの調整が難しいことが背景にあると考えられます。なお、現在国公立大学に在籍している学生が、学内の制度を使って薬学部へ「転学部」する仕組みを設けている大学もありますが、これは学外からの編入学試験とは別の制度であり、対象はその大学に在学中の学生に限られます。転学部と編入学は対象者も選考方法も異なる別の制度である点に注意してください。すでに国公立大学に在籍していて薬学部への進路変更を考えている場合は、まず自分の大学に転学部制度があるかどうかを教務窓口に確認するのが先決です。
他大学に在籍中で国公立大学の薬学部を目指したい場合、編入という手段は使えないため、選択肢は一般入試(再受験)に絞られます。「国公立の薬学部だから編入で目指せるはず」という思い込みは、志望校選びの早い段階で解いておく必要があります。国公立志向が強い場合は、編入ではなく一般入試での再受験を前提とした情報収集・対策に切り替えることになります。
私立大学が編入の主戦場になっている
薬学部編入を実施しているのは私立大学に限られますが、すべての私立薬科系大学が実施しているわけではありません。予備校の調査によれば、薬学部編入を実施する私立大学は一定数存在するとされていますが、正確な実施校数は公的な統計としては確認できていません。実施の有無や募集人員は年度によって変わることもあるため、志望する可能性がある大学は毎年の募集要項を個別に確認する必要があります。次の章では、実際に編入学試験を実施している代表的な私立大学を、編入年次や募集人員とあわせて紹介します。
地域による実施状況の違い
薬学部編入を実施している私立大学は、関東・中部・関西など特定の地域に集中しているわけではなく、全国に点在しています。本記事で紹介する北海道医療大学は北海道、明治薬科大学・東邦大学は関東、金城学院大学は中部、日本薬科大学は関東と、実施校の所在地は一様ではありません。通学圏内に実施校がない場合は、進学後の生活拠点をどうするかもあわせて検討しておく必要があります。遠方の大学を受験する場合は、試験日の移動時間や宿泊の手配も早めに計画しておくと安心です。
薬学部編入を実施している主な大学と編入年次
ここでは、公式の募集要項で薬学部編入学試験の実施が確認できた5つの私立大学を紹介します。編入年次は大学によって2年次・3年次・4年次と異なるため、自分の在学状況や取得単位数と照らし合わせながら確認してください。
| 大学名 | 編入年次 | 学科 | 募集人員の目安 |
|---|---|---|---|
| 北海道医療大学 | 3年次 | 薬学科(6年制) | I期3名・II期2名 |
| 明治薬科大学 | 2年次または3年次(選択制・併願不可) | 薬学科(6年制)・生命創薬科学科(4年制) | 各若干名 |
| 金城学院大学 | 4年次(女子のみ) | 薬学科 | 若干名 |
| 日本薬科大学 | 2年次・3年次 | 薬学科・医療ビジネス薬科学科 | 若干名(欠員募集) |
| 東邦大学 | 2年次 | 薬学部薬学科 | 若干名 |
北海道医療大学|4年制卒業者向けの資格区分がある
北海道医療大学の薬学科は、3年次編入学試験を実施しています。出願資格は2つの区分に分かれており、①4年制薬学部を卒業(見込み)した人、②医療系の6年制・4年制大学を卒業した人、または大学に2年以上在学し62単位以上を修得した人、のいずれかに該当する必要があります。4年制薬学部卒業者専用の資格区分が用意されている点は、6年制への編入で薬剤師国家試験の受験資格を得たい人にとって重要なポイントです。募集人員はI期3名・II期2名と少人数で、検定料は30,000円、既修得単位の認定制度も設けられています。I期・II期の2回の試験機会があり、2年次・3年次を併願できる(追加検定料不要)点も、他大学にはない特徴です。
明治薬科大学|2年次と3年次を選んで出願できる
明治薬科大学は、薬学科(6年制)と生命創薬科学科(4年制)のそれぞれで編入学試験を実施しており、出願時に2年次・3年次のいずれかを選んで出願する形式です(両方への併願は不可)。出願資格は、学士の学位を取得(見込み)した人、大学に2年以上在学し62単位以上を修得した人、短期大学・高等専門学校の卒業(見込み)者、専修学校専門課程修了者、高等学校専攻科修了者など、複数のパターンが認められています。試験科目は英語・数学・化学基礎および化学の3科目に個別面接を加えた構成で、それぞれ100点満点の合計300点です。検定料は35,000円です。出願は2027年1月4日〜18日、試験は2027年1月31日と、年明け早々に選考が行われるため、年内のうちに学力試験対策をひととおり終えておく必要があります。
金城学院大学|女子のみを対象とした4年次編入
金城学院大学の薬学科は、4年次への編入学試験を実施しています。出願資格は、薬学部(4年制または6年制)、またはこれと同等のカリキュラム内容を持つ学部・学科に在籍し、第3年次を修了(見込み)していることです。出身学科によっては受験できない場合がある点が特徴で、動物生命薬科学科・医療栄養学科・歯学科・獣医学科などは対象外とされています。また、女子のみを対象とした募集である点、既修得単位の認定状況によっては3年間を超える在学が必要になる可能性がある点も、出願前に理解しておく必要があります。募集人員は若干名です。出願は2027年2月9日〜18日、試験は2027年3月5日と、ここで紹介した5大学の中では最も遅い時期に実施されるため、他大学の結果を見てから出願を検討する併願先としても位置づけやすい大学です。
日本薬科大学|2年次・3年次、ただし欠員募集
日本薬科大学は、薬学科・医療ビジネス薬科学科の両学科でそれぞれ若干名の2年次・3年次編入学試験を実施しています。ただし、この編入学試験は欠員募集として位置づけられており、その年度に実施されるかどうかは10月下旬ごろまで確定しません。出願資格は、学士の学位を有する人、大学に2年以上在学(退学を含む)した人、短期大学・高等専門学校の卒業(見込み)者、修業年限2年以上かつ授業時数1,700時間以上の専修学校専門課程修了(見込み)者のいずれかです。前期(出願11月10日〜12月16日、試験12月20日)と後期(出願2月1日〜24日、試験2月27日)の年2回の日程があり、事前相談が必須とされている点も特徴です。検定料は35,000円です。事前相談では、成績証明書・単位修得証明書・シラバスの提出が求められるため、志望する場合はこれらの書類を早めに準備しておくとスムーズです。
東邦大学|1年次必修科目相当の単位取得が条件
東邦大学の薬学部薬学科は、2年次への編入学試験を実施しています。出願資格は、大学・短期大学・高等専門学校を卒業(見込み)した人、または大学・3年制短期大学に2年以上在学し原則62単位以上を修得した人で、かつ同大学薬学部1年次の必修科目に相当する単位を取得していることが条件になります。選考は一次選考(書類選考)と二次選考(化学・数学・英語の基礎試験各40分、小論文、個人面接)の2段階です。募集人員は若干名で、出願期間は9月24日〜10月2日、試験日は10月17日と、ここで紹介した5大学の中では最も早い時期に実施されます。一次選考(書類選考)を通過しなければ二次選考に進めないため、成績証明書などの提出書類の内容も選考の重要な要素になります。
実施校数の目安
薬学部編入を専門に扱う予備校の調査では、薬学部編入学試験を実施する私立大学は一定数にのぼるとされています。ただし、この数字は予備校側の独自調査によるものであり、大学公式の統計として確認できたものではありません。実施校数の正確な最新情報は、毎年秋以降に各大学が公表する募集要項で確認するのが最も確実です。金城学院大学の例のように「女子のみ」募集、日本薬科大学の例のように「欠員が生じた場合のみ実施」といった特殊な条件を設けている大学もあるため、一覧サイトの情報だけで出願可否を判断せず、必ず一次情報にあたってください。
ここで紹介した5大学以外にも、公式サイトで編入学試験の実施を案内している私立大学は存在します。志望校の候補を広げたい場合は、「大学名+薬学部+編入学」といった組み合わせで各大学の入試情報ページを個別に検索し、募集要項のPDFを直接確認する方法が確実です。予備校がまとめた一覧サイトは実施校を探す入口として便利ですが、最終的な出願判断は必ず大学公式の募集要項で行うようにしてください。
5大学を比較して見えてくる傾向
ここまで紹介した北海道医療大学・明治薬科大学・金城学院大学・日本薬科大学・東邦大学の5大学を並べてみると、いくつかの共通点と相違点が見えてきます。共通点としては、募集人員がいずれも数名〜若干名という少人数枠であること、出願資格に「学士取得」「62単位以上在学」「短大・高専卒業」のいずれかが多く採用されていることが挙げられます。一方で、編入年次(2〜4年次)、試験科目の構成、出願時期は大学ごとに大きく異なります。志望校を検討する際は、単に「知名度」や「立地」だけで選ぶのではなく、自分の出願資格・得意科目・出願可能な時期に合っているかどうかを基準に比較することが大切です。
薬学部編入の出願資格
薬学部編入の出願資格は大学ごとに細かい違いがありますが、ここまで紹介した5大学の公式募集要項を比較すると、共通する典型パターンが見えてきます。出願資格を正しく理解することは、志望校選びの最初の一歩です。自分がどのパターンに当てはまるのかを整理してから、次の候補校探しに進みましょう。
出願資格の3つの典型パターン
| パターン | 具体的な条件 | 該当する大学の例 |
|---|---|---|
| 学士取得(見込み) | 大学を卒業(見込み)し、学士の学位を有する | 明治薬科大学・日本薬科大学など |
| 62単位以上の在学 | 大学に2年以上在学し、原則62単位以上を修得 | 北海道医療大学(資格②)・明治薬科大学・東邦大学など |
| 短大・高専卒業(見込み) | 短期大学または高等専門学校を卒業(見込み) | 明治薬科大学・日本薬科大学・東邦大学など |
| 4年制薬学部卒業(見込み) | 4年制の薬学部・薬科大学を卒業(見込み) | 北海道医療大学(資格①) |
多くの大学が「学士取得」「62単位以上在学」「短大・高専卒業」のいずれかを満たせば出願できる設計になっています。一方で、北海道医療大学のように4年制薬学部卒業者向けの資格区分を別に設けている大学もあり、6年制への編入を目指す4年制卒業者にとっては有利な選考区分が用意されている場合があります。自分がどのパターンに該当するのかを整理したうえで、出願候補校を絞り込んでいくとよいでしょう。
出身学科による制限に注意
出願資格を満たしていても、出身学科によっては受験できない大学があります。金城学院大学では、薬学部(4年制または6年制)または同等カリキュラムの学部・学科に在籍していることが前提となっており、動物生命薬科学科・医療栄養学科・歯学科・獣医学科などの一部の学科は受験対象外とされています。「薬学系だから受験できるはず」と思い込まず、出身学科が対象に含まれるかを個別に確認することが重要です。東邦大学のように、同大学薬学部1年次の必修科目に相当する単位を取得していることを条件とする大学もあり、単位の対応関係をシラバスレベルで照らし合わせる作業が必要になるケースもあります。こうした確認作業は出願直前ではなく、志望校を検討し始めた段階から進めておくことをおすすめします。
「62単位以上」の数え方に注意する
「大学に2年以上在学し62単位以上修得」という条件は、複数の大学で共通して見られる出願資格ですが、どの科目の単位が62単位にカウントされるかは大学の判断によるため、自己判断で「自分は条件を満たしている」と決めつけるのは危険です。在学中の大学の成績証明書を取り寄せ、志望大学の入試広報窓口に単位数の数え方を確認しておくと、出願直前になって資格を満たしていないことが判明するといった事態を避けられます。特に転部・転学を経験している人や、留学等で単位の取り扱いが複雑な人は、早めの確認が欠かせません。
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
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薬学部編入の試験科目・選考方法
薬学部編入の試験科目は大学・編入年次によって異なりますが、化学・数学・英語といった基礎学力を問う筆記試験に、小論文や面接を組み合わせる構成が一般的です。倍率や合格率を公表していない大学が多いため、難易度を数値で比較することは難しいのが実情ですが、募集人員の少なさから、しっかりとした準備が求められる選考であることは共通しています。
| 大学名 | 主な試験科目 |
|---|---|
| 北海道医療大学(資格①) | 小論文100点・60分、面接100点 |
| 北海道医療大学(資格②) | 基礎学力試験・薬学100点・60分、専門学力試験・薬学100点・60分(6問中4問選択)、面接100点 |
| 明治薬科大学 | 英語100点、数学100点、化学基礎・化学100点、個別面接(計300点) |
| 東邦大学 | (二次選考)化学・数学・英語の基礎試験各40分、小論文、個人面接 |
学力試験の内容
明治薬科大学の編入学試験では、英語100点・数学100点・化学基礎および化学100点の合計300点に加えて個別面接が課されます。北海道医療大学の3年次編入学試験では、出願資格の区分によって試験内容が変わり、4年制薬学部卒業(見込み)者の区分では小論文(100点・60分)と面接(100点)、医療系大学卒業者などの区分では基礎学力試験・薬学(100点・60分)と専門学力試験・薬学(100点・60分、6問中4問選択)に面接(100点)を加えた構成になっています。同じ大学でも出願資格の区分によって試験内容がまったく異なる点は見落としやすいので注意してください。自分がどの資格区分で出願するのかによって、対策すべき科目そのものが変わってくるため、出願資格の確認と試験科目の確認は必ずセットで行いましょう。東邦大学のように化学・数学・英語をそれぞれ40分の基礎試験として個別に課す大学もあれば、明治薬科大学のように科目ごとに配点を明確に分けている大学もあり、出題形式にも大学ごとの個性が見られます。
小論文・面接で見られること
東邦大学の2年次編入学試験では、一次選考(書類選考)を通過した人に対して、二次選考で化学・数学・英語の基礎試験(各40分)に加え、小論文と個人面接を実施しています。面接では、なぜ薬学部への編入を志望するのかという動機の一貫性がよく問われます。特に4年制から6年制への編入希望者は「薬剤師を目指す理由」、他学部からの編入希望者は「なぜ薬学なのか」を、これまでの学習・経験と結びつけて説明できるように準備しておく必要があります。書類選考の段階で見られる成績証明書や志望理由書の内容と、面接での受け答えに矛盾がないようにしておくことも大切です。
書類選考で提出する主な書類
編入学試験では、学力試験・面接とは別に書類選考が設けられている大学が多く、成績証明書・卒業(見込)証明書・単位修得証明書・志望理由書などの提出が求められます。これらの書類は在学(出身)校からの発行に日数がかかることがあるため、出願期間の直前になって慌てないよう、出願を検討し始めた段階で必要書類の種類と発行にかかる日数を確認しておくとよいでしょう。志望理由書は選考の初期段階で評価される重要な書類でもあるため、学力試験対策と並行して早めに準備を始めることをおすすめします。
薬学部編入の出願スケジュール・検定料
薬学部編入は、大学ごとに出願時期・試験日が大きく異なります。年内(秋〜冬)に試験を行う大学もあれば、年明け以降に実施する大学もあり、複数校を併願する場合は日程が重ならないか早めに確認しておく必要があります。出願期間も1〜2週間程度と短い大学が多いため、募集要項の公開時期をあらかじめ把握し、公開され次第すぐに内容を確認できるようにしておくと安心です。
年間の出願の流れ
| 大学名 | 出願期間・試験日の目安 | 検定料 |
|---|---|---|
| 東邦大学 | 出願2026年9月24日〜10月2日、試験2026年10月17日 | – |
| 北海道医療大学 | I期試験2026年11月22日、II期試験2027年3月18日 | 30,000円 |
| 日本薬科大学 | 前期出願11月10日〜12月16日・試験12月20日、後期出願2月1日〜24日・試験2月27日 | 35,000円 |
| 明治薬科大学 | 出願2027年1月4日〜18日、試験2027年1月31日、発表2027年2月4日 | 35,000円 |
| 金城学院大学 | 出願2027年2月9日〜18日、試験2027年3月5日、発表2027年3月13日 | – |
この一覧は2026〜2027年度実施分の公式情報をもとにしたものです。出願時期・試験日は年度ごとに変更されるため、実際に出願する年度の最新募集要項で必ず再確認してください。特に日本薬科大学は欠員募集のため、その年度に実施されるかどうか自体が10月下旬ごろまで確定しません。並べてみるとわかるとおり、東邦大学は秋、北海道医療大学は秋と春の2回、日本薬科大学は年2回、明治薬科大学と金城学院大学は年明け以降という具合に、時期が分散しています。
スケジュール管理の注意点
薬学部編入は年内から翌年春にかけて複数回のチャンスがある一方、1校あたりの募集人員は数名程度と限られています。出願書類の準備(卒業見込証明書・成績証明書・単位修得証明書など)には時間がかかるため、志望校を決めてから慌てて動くのではなく、早い段階で複数校の募集要項を取り寄せ、必要書類と提出期限を一覧化しておくことをおすすめします。日本薬科大学のように事前相談が必須の大学もあるため、問い合わせのタイミングも逆算して計画を立てましょう。時期が早い東邦大学の対策を軸にしつつ、年明け以降の大学を併願する形でスケジュールを組む受験生も多く見られます。
検定料についても、5大学のうち公式に金額を確認できた北海道医療大学・明治薬科大学・日本薬科大学はいずれも30,000円台となっています。複数校を併願すると検定料だけでもまとまった金額になるため、出願する大学の数と予算のバランスも早めに検討しておくとよいでしょう。金城学院大学・東邦大学の検定料は本記事の調査時点で確認できなかったため、志望する場合は各大学に直接お問い合わせください。
薬学部編入の対策方法|科目別の学習ポイント
薬学部編入の対策は、志望大学の試験科目に応じて優先順位をつけて進めることが重要です。ここでは化学・数学・英語・小論文・面接それぞれの対策の考え方を整理します。
化学・数学の対策
化学は薬学部編入の中心科目として位置づけられることが多く、高校化学の基礎から大学教養レベルの有機化学・物理化学までを扱う大学もあります。数学は微分積分・確率統計など、薬学部の専門科目(薬物動態学・生化学など)を理解するうえで土台になる分野が中心です。すでに理系学部に在籍・卒業している人であれば復習中心で対応できますが、文系出身者の場合は基礎からの学び直しに一定の時間が必要になる点を見込んでおく必要があります。特に4年制薬学部から6年制への編入を目指す人は、既に薬学の基礎知識があるぶん、専門学力試験のような踏み込んだ出題にも対応できるよう過去の学習内容を体系的に復習しておくとよいでしょう。理系学部出身でも、専攻によっては化学・数学の学習内容にブランクがある場合があるため、志望大学の出題範囲を確認したうえで、自分の理解が薄い単元から優先的に復習を進めることをおすすめします。
英語の対策
明治薬科大学のように英語を独立科目として課す大学では、文法・読解に加えて医療・化学系の専門用語を含む長文が出題される傾向があります。薬学部進学後は英語論文を読む機会も多いため、編入試験対策の段階から専門的な語彙に触れておくと、入学後の学習にもつながります。基礎的な文法・語彙の総復習をしたうえで、医薬品・化学に関する英文記事や教科書に触れる時間を計画的に確保するとよいでしょう。社会人で英語学習からしばらく離れていた人は、まず基礎文法の総復習から始め、その後に専門用語を含む長文読解へ段階的にステップアップしていくと無理がありません。
小論文・面接対策
小論文では、医療・薬学分野の時事的なテーマ(薬剤師の役割の変化、医薬品の適正使用など)について、自分の考えを論理的にまとめる力が問われます。面接では、志望動機に加えて出願資格の区分に応じた質問(なぜ4年制から6年制へ進むのか等)への回答を準備しておく必要があります。付け焼き刃の対策では一貫性のある回答がしにくいため、早い段階から自分の経歴と志望理由を言語化しておくことが有効です。過去に自分が学んできた内容と、薬学部で学びたいことのつながりを説明できるように整理しておくと、書類選考・面接のどちらにも活かせます。書いた小論文や想定問答は、可能であれば第三者に読んでもらい、論理の飛躍や説明不足がないかを確認してもらうと、独学で見落としがちな弱点に気づきやすくなります。
単位認定を見据えたシラバス確認
薬学部編入では、出願前に志望大学のシラバスと自分がこれまで履修した科目を照らし合わせておくことも大切な対策の一つです。東邦大学のように「1年次必修科目に相当する単位の取得」を出願資格の条件にしている大学もあり、単位の対応関係を事前に把握していないと出願そのものができないおそれがあります。合格後の単位認定の見込みについても、可能な範囲で大学の入試広報窓口に問い合わせておくと安心です。単位認定の結果次第で卒業までの年数や学費負担が変わってくるため、出願前の確認は学習面の対策と同じくらい重要な準備といえます。在学中の大学のシラバスと志望大学のシラバスを並べて比較し、科目名だけでなく授業内容や単位数まで照らし合わせておくと、入試広報窓口への問い合わせもスムーズに進められます。
学習スケジュールの立て方
薬学部編入の対策は、試験日から逆算して科目ごとの学習期間を配分することが基本です。出願書類の準備にも時間がかかるため、学力試験対策と出願書類の準備を並行して進める必要があります。東邦大学のように試験日が早い大学を軸に据える場合は、夏までに化学・数学・英語の基礎固めを終え、秋以降は過去の出題傾向を踏まえた演習と面接・小論文対策に時間を割く、といった大まかな年間計画を立てておくと迷いが少なくなります。仕事や学業と並行して対策する人は、平日と休日で学習時間の使い方にメリハリをつけることも意識してください。
対策の優先順位をつける考え方
限られた時間で複数科目を対策する場合、配点の大きい科目から優先的に取り組むのが基本的な考え方です。明治薬科大学のように英語・数学・化学が同じ配点(各100点)の大学では、3科目のうち最も苦手な科目に学習時間を多めに配分することでバランスを取りやすくなります。一方、北海道医療大学の資格②のように専門学力試験(薬学)が課される大学を志望する場合は、これまでの薬学系の学習内容の復習を優先し、必要に応じて追加で基礎を補うといった調整が有効です。志望校が決まったら、その大学の配点に合わせて学習時間の配分を見直しましょう。
薬学部編入で注意したい点・よくある失敗
薬学部編入は情報を集めにくい分野であるため、準備段階でのつまずきが合否に直結しやすい制度です。ここでは実際に起こりやすい失敗パターンを紹介します。志望校選びの初期段階でこれらを知っておくだけでも、出願直前になって慌てる事態を避けやすくなります。
出身学科制限を見落とすケース
「薬学系の学科だから出願できるはず」と思い込み、実際には出身学科が対象外だったというケースは起こりがちです。金城学院大学の例のように、同じ薬学系でも学科によって受験資格の有無が分かれる大学があります。出願資格のページに書かれている対象学科の記載を必ず確認し、不明な場合は大学の入試広報窓口に直接問い合わせることをおすすめします。特に隣接分野(生命科学系・栄養系・獣医系など)から薬学部への編入を考えている場合は、対象外とされやすい傾向があるため、早めの確認が欠かせません。募集要項に記載された学科名だけで判断せず、自分の所属学科がその表記に含まれるかどうかを、必要であれば大学に問い合わせて確認することが安全です。
欠員募集のため実施されない年もある
日本薬科大学のように、編入学試験そのものが欠員募集として実施される大学もあります。その年度に実施されるかどうかが直前まで確定しないため、第一志望として計画を立てる場合は、実施の有無を早めに問い合わせるとともに、実施されなかった場合の代替校も並行して検討しておくと安心です。1校だけに絞って準備を進めてしまうと、実施されなかった場合に出願のチャンス自体を失うことになりかねません。欠員募集の大学を志望する場合は、事前相談の時点で「今年度は実施予定か」を確認しつつ、実施が確定していない前提で他大学の対策も同時並行で進めておくのが現実的な進め方です。
単位認定で在学期間が延びるケース
編入後、これまで修得した単位がすべて認定されるとは限りません。金城学院大学の募集要項では、既修得単位の認定次第で3年間を超えた在学が必要になる可能性がある旨が案内されています。編入=在学期間の短縮とは限らないことを理解したうえで、卒業までの想定年数と学費負担を事前にシミュレーションしておくことが大切です。想定より在学期間が延びると、学費だけでなく国家試験の受験時期にも影響するため、合格後の生活設計まで含めて考えておくとよいでしょう。
併願を検討するときの視点
薬学部編入は1校あたりの募集人員が少ないため、志望度の高い1校だけに絞らず、出願資格を満たす複数の大学を候補にしておくことが現実的な戦略になります。東邦大学のように試験時期が早い大学から、明治薬科大学・金城学院大学のように年明け以降に試験を行う大学まで、時期の異なる大学を組み合わせて併願することで、1回の不合格で終わらせないスケジュールを組むことができます。ただし、大学ごとに試験科目や出題傾向が異なるため、併願校を増やしすぎるとそれぞれの対策が浅くなるおそれもあります。自分の得意科目・時間的な余裕を踏まえて、無理のない範囲で併願校を選びましょう。北海道医療大学のようにI期・II期の2回の試験機会を持つ大学は、1校でも複数回チャレンジできるという意味で、併願戦略の軸に据えやすい存在です。
独学の限界とプロの活用
薬学部編入は、実施大学の数自体が少なく、大学ごとに試験科目・出願資格が大きく異なるため、情報収集だけでも相応の労力がかかります。加えて化学・数学・英語の基礎学力試験、小論文、面接と対策すべき範囲が広く、独学だけで全てをカバーしようとすると、どの科目にどれだけ時間を割くべきかの判断が難しくなりがちです。特に社会人や、理系科目から離れて年数が経っている人にとっては、何をどの順番で学び直せばよいか自体が分かりにくいという壁にぶつかりやすいものです。
独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。大学編入対策の個別指導では、志望大学の出願資格の確認から、化学・数学・英語といった科目別の学習計画、小論文・面接対策まで、一人ひとりの状況に合わせて伴走するサポートを行っています。特に、社会人として働きながら対策する人や、文系出身で理系科目を基礎から学び直す必要がある人にとっては、限られた時間の中で優先順位を整理してくれる第三者の視点が役立つ場面が多くあります。
よくある質問(FAQ)
ここでは、薬学部編入を検討している人からよく寄せられる質問をまとめました。ここまでの内容と重なる部分もありますが、出願前に特に確認しておきたいポイントとして、あらためて整理しています。
薬学部への編入は国公立大学でもできますか?
2025年度時点では、国公立大学の薬学部で編入学制度を実施している大学は確認できていません。薬学部編入を目指す場合は、私立大学の募集要項を確認することになります。なお、国公立大学に在籍中の学生が学内制度で薬学部へ転学部できる場合がありますが、これは学外からの編入学試験とは別の仕組みであり、対象はその大学の在学生に限られます。国公立の薬学部を目指す場合は、編入ではなく一般入試(再受験)を検討することになる点も押さえておきましょう。
文系出身でも薬学部編入は可能ですか?
大学によって出願資格の設定は異なりますが、出身学部を理系に限定していない大学もあります。文系出身者も出願自体は可能なケースがある一方、化学・数学の基礎学力試験が課される大学では、理系科目の学び直しに一定の準備期間が必要になります。志望大学の出願資格に出身学部の条件があるかどうかを必ず確認したうえで、理系科目の学習計画を早めに立てることが合格への近道です。高校で理系科目をあまり学んでいない場合は、教科書レベルの基礎から復習を始め、無理のないペースで積み上げていくことをおすすめします。
4年制の薬学部を卒業した後、6年制に編入すれば薬剤師になれますか?
薬剤師国家試験の受験資格は6年制課程の卒業(見込み)者に与えられるため、新4年制課程の卒業者が薬剤師を目指す場合、6年制課程への編入学または再入学が主なルートになります。北海道医療大学のように、4年制薬学部卒業(見込み)者向けの編入資格区分を設けている大学もあります。編入後の単位認定状況によって卒業までの年数は変わるため、志望大学へ個別に確認することをおすすめします。編入がゴールではなく、編入後も6年制の専門科目・実務実習を履修し、最終的に国家試験に合格するまでが一連のルートである点も忘れないようにしてください。
薬学部編入の試験科目は何ですか?
大学によって異なりますが、化学・数学・英語などの基礎学力試験に、小論文・面接を組み合わせる構成が一般的です。北海道医療大学のように、出願資格の区分によって試験内容そのものが変わる大学もあります。志望大学ごとに募集要項で科目と配点を確認したうえで、優先順位をつけて対策を進めましょう。
薬学部編入の出願資格で一番多い条件は何ですか?
「学士の学位を取得(見込み)」「大学に2年以上在学し62単位以上修得」「短期大学・高等専門学校を卒業(見込み)」のいずれかを条件とする大学が多く見られます。出身学科によっては対象外とされる場合もあるため、条件を満たしているかは大学ごとに個別に確認する必要があります。在学中の大学で単位数を証明する書類(成績証明書・単位修得証明書)を早めに取り寄せておくと、出願直前になって慌てずに済みます。
社会人からでも薬学部編入は目指せますか?
学士の学位を持つ社会人であれば、出願資格を満たせる大学があります。ただし、募集人員は若干名程度と少なく、化学・数学・英語といった基礎科目の学び直しに時間がかかる場合もあるため、仕事と両立しながら計画的に対策を進めることが重要です。平日夜間や休日にまとまった学習時間を確保できるかどうかも、事前に見通しを立てておくとよいでしょう。編入後は在学中の学費・生活費も発生するため、退職・休職などのキャリアプランとあわせて資金計画を立てておくことも大切です。
薬学部編入は独学で合格できますか?
実施大学が限られ、出願資格・試験科目も大学ごとに異なるため、情報収集の負担が大きい分野です。独学でも対策自体は可能ですが、化学・数学・英語・小論文・面接と対策範囲が広いため、優先順位づけに迷う人も少なくありません。特に社会人や文系出身者は、限られた時間の中でどの科目にどれだけ時間を配分すべきかの判断が難しく、自己流で進めて非効率になってしまうケースも見られます。効率よく進めたい場合は、大学編入に詳しい指導者へ相談することも選択肢になります。
編入後に単位認定されないとどうなりますか?
既修得単位の認定状況によっては、想定していた年次より下の学年からのスタートになったり、卒業までの在学期間が当初の想定より延びたりする可能性があります。出願前に単位認定の見込みを大学へ問い合わせておくと、入学後のギャップを減らせます。学費や生活設計にも関わるため、金銭面の見通しもあわせて確認しておくと安心です。
まとめ|薬学部編入は情報収集の正確さが合否を左右する
ここまで、薬学部編入の制度の全体像から、実施大学の詳細、出願資格、試験科目、出願スケジュール、対策方法、注意点までを整理してきました。薬学部編入は実施大学が少なく、大学ごとの違いも大きい分野だからこそ、最後にもう一度、押さえておきたいポイントを振り返っておきます。
- 薬学部編入は2025年度時点で私立大学のみが実施しており、国公立大学の実施例は確認できていません
- 編入年次は大学によって2年次・3年次・4年次と異なり、募集人員は数名〜若干名の少人数枠が中心です
- 出願資格は「学士取得」「62単位以上在学」「短大・高専卒業」のいずれかが典型ですが、出身学科による制限がある大学もあります
- 試験科目は化学・数学・英語の基礎学力試験に小論文・面接を組み合わせる構成が一般的です
- 4年制課程の卒業者が薬剤師国家試験の受験資格を得るために6年制へ編入するケースは、薬学部特有の動機として押さえておく必要があります
- 出願時期・試験日・検定料は大学ごとに異なり、年度によっても変わるため必ず最新の募集要項で確認してください
- 単位認定の状況によっては在学期間が延びる可能性があるため、出願前の事前確認が欠かせません
- 1校に絞らず、時期の異なる複数の大学を組み合わせて併願することで、出願のチャンスを増やせます
薬学部編入は、実施大学の少なさと大学ごとの違いの大きさから、他学部の編入以上に「正確な情報を早く集めた人が有利になりやすい」制度です。まずは自分がどの出願資格のパターンに当てはまるのかを整理し、候補となる大学の募集要項を実際に取り寄せるところから始めてみてください。志望校選びから科目別の対策、書類作成まで、やるべきことは決して少なくありませんが、一つひとつ順を追って準備を進めれば、着実に合格に近づくことができます。
薬学部編入は、大学編入の中でも実施大学が少なく、大学ごとの出願資格・試験科目の違いも大きい分野です。正確な一次情報を早い段階で集め、自分の状況に合った出願先を絞り込むことが、他の受験生より一歩先に進むための土台になります。社会人から挑戦する場合の学び方については社会人が大学編入する方法も参考にしてください。また、薬学部を経由して別の進路を模索する人向けに薬学部・薬剤師から医学部編入する方法もあわせてご覧ください。独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。
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