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愛媛大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

愛媛大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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愛媛大学の編入学試験は、学部によって実施年次も試験科目もまったく異なります。法文学部は3年次のみ、理学部は2年次のみで、しかも理学部は年度によって募集するコースが変わります。工学部は学力選抜と推薦選抜の2区分があり、農学部は口頭試問と面接だけで筆記試験がありません。「愛媛大学の編入」とひとくくりに調べても、志望学部が決まらなければ何を対策すればよいかが定まらない構造になっています。

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この記事では、愛媛大学が公表している2027年度(令和9年度)の学生募集要項と、2026年度(令和8年度)の志願・受験・合格者数の実績をもとに、学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率を整理します。あわせて、大学が公開している過去問から読み取れる出題テーマ、そして事前の情報収集でよく見かける「実施学部リスト」に含まれがちな誤りについても、大学公式サイトで確認した最新の状況を反映して解説します。

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目次

愛媛大学の編入学試験は学部ごとに別物と考える

愛媛大学の入試情報サイトで「編入学試験学生募集要項を発表している学部」として案内されているのは、2026年8月時点で法文学部・理学部・医学部(医学科)・工学部・農学部の5学部です。ここに教育学部・社会共創学部・医学部看護学科は含まれていません。それぞれの実態を確認しておきます。

実施年次と選抜方法が学部でバラバラ

  • 法文学部:人文社会学科の第3年次編入学のみ。昼間主コース・夜間主コースの両方で実施
  • 理学部:理学科の第2年次編入学のみ。実施コースは年度によって変わり、2027年度(令和9年度)は数学・数理情報コースと地学コースの2コースに限定されている
  • 工学部:工学科の第3年次編入学。学力選抜と推薦選抜の2区分があり、両方とも全コース共通で実施
  • 農学部:第3年次編入学。口頭試問と面接のみで、学部が公表する試験科目に筆記試験(教科としての「試験」)は含まれない
  • 医学部医学科:第2年次学士編入学。本記事では扱わず、当サイトの愛媛大学医学部(修業年限4年)の医学部学士編入試験を徹底解説で別途扱っています

教育学部は「編入学試験を実施していない」わけではないが、2027年度は現時点で未発表

教育学部は2026年度(令和8年度)入試では学校教育教員養成課程の第2年次編入学を実施し、教育発達実践コース特別支援教育サブコースと初等中等教科コース科学教育サブコースで若干名を募集していました(発表日は令和7年10月30日)。過去の発表時期を見ると、法文・工学部・農学部が3〜5月に募集要項を発表するのに対し、教育学部は例年10月前後と発表が遅く、本記事執筆時点(2026年8月)で2027年度(令和9年度)の募集要項は「現在、発表していません」とされています。今後発表される可能性はあるので、志望する場合は10月頃に大学公式サイトで直接確認してください。本記事では確定情報のみを扱う方針のため、教育学部は対象外とします。

医学部看護学科の第3年次編入学は廃止された

医学部看護学科は、2026年1月15日付で「志願者数の減少や社会的需要の低下等により、本学科における編入学制度は、その一定の役割を終えたと判断し、第3年次編入学制度は廃止する」と公表しています。2027年度入試(2026年度実施分)から学生募集を行わないとされており、2026年度(2025年度実施)の入試が最後の実施でした(受験5名・合格5名)。編入での看護学科進学を検討していた場合、この制度はすでに存在しない点に注意してください。

社会共創学部は編入学試験の対象になっていない

愛媛大学の学部一覧には社会共創学部が含まれますが、編入学試験のページ・募集要項のいずれにも社会共創学部の記載はありません。事前の情報収集で「社会共創学部も編入対象」という情報を見かけることがありますが、大学公式サイトで確認する限り、編入学試験の実施学部には含まれていません。

農学部には不定期の第2年次編入学もある

農学部は主力である第3年次編入学(本記事の中心)とは別に、生物環境学科地域環境工学コースで第2年次編入学を実施した年があります(2026年度実績:募集若干名、受験2名、合格0名)。ただし2027年度分は本記事執筆時点で募集要項が発表されておらず、毎年実施されるものではありません。志望する場合は農学部入試係に直接確認してください。

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学部別の募集人員と実施年次【2027年度】

2027年度(令和9年度)に学生募集要項を発表している4学部(法文・理学・工・農)の募集人員は次のとおりです。

学部学科・コース実施年次募集人員
法文学部人文社会学科「昼間主コース」(法学・政策学/グローバル・スタディーズ/人文学)3年次10人
人文社会学科「夜間主コース」(法学・政策学/人文学)3年次20人
理学部理学科 数学・数理情報コース2年次若干人
理学科 地学コース2年次若干人
工学部工学科(機械工学/知能システム学/電気電子工学/コンピュータ科学/応用情報工学/材料デザイン工学/化学・生命科学/社会基盤工学/社会デザイン/デジタル情報人材育成特別プログラムの全コース共通)3年次10人(学力選抜・推薦選抜あわせて)
農学部食料生産学科(農業生産学/植物工場システム学/食料生産経営学)3年次5人
生命機能学科(応用生命化学)3年次2人
生物環境学科(森林資源学/地域環境工学/環境保全学)3年次3人

この表から読み取れる重要な点を整理します。

3年次編入を実施しているのは法文・工・農の3学部だけです。理学部は2年次のみで、3年次編入はありません。短期大学や高等専門学校を卒業して3年次から入りたい場合、志望できるのは法文・工・農に絞られます。

理学部の実施コースは年度によって変わります。2026年度(令和8年度)実施では数学・数理情報コース・生物学コース・地学コースの3コースで募集がありましたが、2027年度(令和9年度)は数学・数理情報コースと地学コースの2コースのみです。物理学コース・化学コースも過去には募集実績があります。「理学部のどのコースが編入を実施しているか」は年度ごとに理学部の最新募集要項で確認する必要があり、前年の情報をそのまま使うと志望コースが存在しない可能性があります。

工学部は全コース共通の募集人員です。機械工学からデジタル情報人材育成特別プログラムまで、コース別の募集人員は設定されておらず、10名の枠をコース横断で争います。ただし後述するとおり、コースによって受験者数には大きな差があります。

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受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる

愛媛大学の受験資格は、学部ごとに文言は多少異なりますが骨格は共通しています。4学部に共通する主な資格は次のとおりです。

  • 大学を卒業した者及び卒業見込みの者
  • 短期大学又は高等専門学校を卒業した者及び卒業見込みの者
  • 修業年限4年以上の大学に一定期間以上在学し、一定単位数以上を修得している者(在学中の場合)
  • 外国において学校教育における14年以上の課程を修了した者及び修了見込みの者
  • 修業年限2年以上かつ総授業時間数1,700時間以上の専修学校専門課程を修了した者及び修了見込みの者
  • 高等学校・中等教育学校後期課程・特別支援学校高等部の専攻科(一定の基準を満たすもの)を修了した者及び修了見込みの者

ただし、在学中の者が出願する場合の「必要単位数」は年次と学部で異なります。

法文学部・工学部・農学部(3年次)は62単位以上

大学に2年以上在学(休学期間を除く)し、62単位以上を修得している者(修得見込みを含む)が対象です。3学部とも共通の基準で、令和9年3月までの修得見込みで出願でき、実際に修得できなければ入学は許可されません。

理学部(2年次)は31単位以上、かつ在学中は出願不可

理学部の2年次編入学は、大学に1年以上在学し31単位以上を修得している者(修得見込みを含む)が対象です。3年次の62単位基準とは異なるので注意してください。さらに理学部の募集要項には「愛媛大学在学中の者は、本募集に出願できません」という明記があります。愛媛大学の他学部に在学しながら理学部へ移りたい場合、この編入学試験のルートは使えません(転学部などの学内制度を確認する必要があります)。同様に工学部・農学部の3年次も「本学(学部)在学中の者は除く」という条件が付いています。

法文学部は外国語成績のTOEIC提出が全員必須

法文学部の出願書類には、直近に受験したTOEIC公式認定証の提出が全員に義務付けられています(提出方法も指定されており、公式認定証のPDFダウンロードとURLのメール送信の両方が必要です)。出願直前に慌てて受験しても間に合わない可能性があるため、TOEICのスコアは出願期間より十分前に確保しておく必要があります。

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試験科目は学部ごとにまったく違う

愛媛大学の編入学試験でもっとも注意すべきなのが、試験科目・配点・評価方法が学部単位で完全に別設計になっている点です。

学部試験内容配点
法文学部(3年次)小論文(一般教養、専門的知識は不要)/面接/外国語はTOEICスコアを採用昼間主:小論文300・外国語300・面接300(計900)/夜間主:小論文300・外国語100・面接300(計700)
理学部(2年次・数学数理情報コース)個別学力試験(筆記、数学)/面接及び書類審査筆記200・面接及び書類審査100(計300)
理学部(2年次・地学コース)筆記試験なし/面接(口頭試問を含む)及び書類審査(TOEICスコア評価を含む)面接200・書類審査200(計400)
工学部(3年次・学力選抜)英語(外部試験スコア換算)/数学/専門科目/面接/成績証明書等英語100・数学100・専門科目200・面接50・成績証明書等50(計500)
工学部(3年次・推薦選抜)面接(コースにより口頭試問を含む)/推薦書・成績証明書等面接100・推薦書等100(計200)
農学部(3年次)口頭試問(学科・コースごとに指定科目)/面接コースにより異なる(下表)

法文学部の小論文は7項目の評価基準が公開されている

法文学部は「学力検査等の採点・評価基準」として、小論文の評価の目安を7項目公開しています。題意の把握、具体的な考察、論理的な考察(逸脱・飛躍がないこと)、構想力、表現力、発想のユニークさ、誤字脱字のなさ、の7点です。抽象的な項目に見えますが、大学が公式に基準として明記している以上、答案を書くたびにこの7項目でセルフチェックする価値があります。

理学部は同じ学部内でコースによって試験方式が正反対

理学部は同じ2年次編入学のなかで、コースによって試験方式がまったく違います。数学・数理情報コースは「微積分(1変数関数に限る)及び線形代数(ベクトル、行列、行列式)」の筆記試験があり、配点も筆記重視(200点)です。一方、地学コースには筆記試験がなく、面接・口頭試問と書類審査だけで合否が決まります。「理学部は文系科目がないから対策が軽い」という思い込みは危険で、志望コースによって必要な準備がまったく別物になります。

工学部は専門科目の出題範囲がコースごとに公開されている

工学部の学力選抜では、コースごとに専門科目の出題範囲が募集要項の付録として詳細に公開されています。機械工学・知能システム学コースは材料力学・熱力学・流体力学から2科目選択、電気電子工学コースは電磁気学・電気回路の2科目必須、コンピュータ科学・応用情報工学・デジタル情報人材育成特別プログラムは計算機システム(論理回路・計算機の基本動作)・プログラミング(C言語)・データ構造とアルゴリズム、材料デザイン工学コースは材料組織学・材料力学・熱力学・無機化学から3科目選択、化学・生命科学コースは無機・分析化学・有機化学・物理化学、社会基盤工学コースは構造力学・水理学・土質力学・コンクリート工学から2科目選択、社会デザインコースは土木計画学+上記4科目から1科目選択の2科目です。数学は微分積分学(偏微分法・重積分法等を含む)・線形代数が共通で課されます。志望コースの出題範囲が公開されているので、まずここを募集要項で確認してから対策範囲を絞ってください。

農学部はコースによって出題教科が違う

学科・コース口頭試問の内容配点(口頭試問/面接)
農業生産学英語、生物(農業)生産に関する基礎的な知識200/100
植物工場システム学生物学・化学・物理学から1科目選択した基礎的知識150/150
食料生産経営学食料・農業問題に関する基礎的知識100/200
応用生命化学生物学及び化学に関する基礎的知識150/150
森林資源学科学に関する基礎的知識150/150
地域環境工学英語、数学、理科に関する基礎的知識150/150
環境保全学英語及び数学に関する基礎的知識150/150

農学部は口頭試問という形式のため、公開されている試験問題そのものはありません(後述)。ただしコースごとの出題教科は明確に決まっているので、農業生産学と地域環境工学・環境保全学のように「英語」が含まれるコースと、含まれないコースがある点は志望コース選びの材料になります。

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英語の扱いは学部で正反対

愛媛大学の編入学試験で実務的な影響が大きいのが、英語の扱いが学部によって正反対になっている点です。

法文学部・工学部・理学部地学コースは、英語を外部試験スコアだけで判定します。法文学部はTOEIC公式認定証、工学部はTOEIC L&R・TOEIC-IP・TOEFL iBTのいずれかのスコアを提出し、大学が定める換算式(工学部の場合、TOEIC系はスコア÷7、TOEFL iBTは1.21×スコア+8、上限100点)で得点化されます。理学部地学コースも書類審査にTOEICスコアの評価が含まれます。これらの学部・コースでは、試験当日に英語を解くことはなく、出願時点でスコアが確定している必要があります。

一方、理学部数学・数理情報コースは英語の外部試験提出が求められていません。募集要項の提出書類一覧でも、TOEIC L&R公式認定証は「地学コースに出願する志願者」に限定されています。

農学部だけは英語を外部試験ではなく口頭試問で直接評価します。農業生産学コース・地域環境工学コース・環境保全学コースの口頭試問には英語が含まれますが、これはTOEICなどのスコア提出ではなく、試験当日に口頭で問われる形式です。外部試験対策とは別に、口頭でのやり取りに対応できる英語力が必要になります。

つまり「英語は外部試験さえ用意すれば安心」という前提は農学部には通用しません。志望学部によって英語の準備方法そのものを変える必要があります。

日程・スケジュール【2027年度】

学部出願期間試験日合格発表
工学部(3年次)2026年4月27日〜5月8日2026年5月23日2026年6月3日
農学部(3年次)2026年4月20日〜5月7日2026年5月31日2026年6月17日
医学部医学科(2年次学士編入・第1次)2026年6月22日〜6月26日2026年7月18日2026年8月7日
法文学部(3年次)2026年9月18日〜9月25日2026年10月12日2026年10月27日
理学部(2年次)2026年9月25日〜10月1日2026年10月17日2026年10月30日

この日程には、他大学との併願を考えるうえで見落としやすい点が2つあります。

工学部と農学部は出願が4〜5月と非常に早いタイミングです。多くの大学の編入試験が秋に集中するなか、愛媛大学の工学部・農学部は春の時点で決着します。出願書類(TOEIC等のスコアを含む)は前年度中〜春先には準備を終えている必要があります。

法文学部と理学部は9〜10月で、比較的一般的な編入シーズンです。ただし出願期間はいずれも1週間程度と短く、法文学部は速達・簡易書留での郵送のみ、直接持参は受理されません。出願書類に不備があれば受け付けられないため、TOEICスコアの提出方法(法文学部はデジタル公式認定証のダウンロード印刷とURLのメール送信の両方が必要)など、細かい手順を早めに確認してください。

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倍率・難易度【2026年度の実績】

愛媛大学は学部・学科・コースごとの志願者数・受験者数・合格者数・入学者数を年度別に公表しています。以下は2026年度(令和8年度、2025年に実施され2026年4月に入学した回)の実績で、いずれも編入学試験のみの数字です。

3年次編入の実績(2026年度)

学部・学科等コース受験合格倍率(受験÷合格)
法文学部人文社会学科「昼間主コース」871.1倍
人文社会学科「夜間主コース」31211.5倍
法文学部 合計39281.4倍
工学部機械工学531.7倍
知能システム学00志願者なし
電気電子工学17111.5倍
コンピュータ科学641.5倍
応用情報工学515.0倍
材料デザイン工学221.0倍
化学・生命科学221.0倍
社会基盤工学431.3倍
社会デザイン111.0倍
工学部 合計(学力・推薦・外国人選抜含む)42271.6倍
農学部農業生産学414.0倍
植物工場システム学441.0倍
食料生産経営学1042.5倍
応用生命化学221.0倍
森林資源学221.0倍
環境保全学221.0倍
農学部 合計24151.6倍

2025年度(令和7年度)実績との比較では、法文学部合計が受験55名・合格32名(1.7倍)から受験39名・合格28名(1.4倍)、工学部合計が受験47名・合格24名(2.0倍)から受験42名・合格27名(1.6倍)、農学部合計が受験24名・合格15名(1.6倍)と、いずれも大きくは変わらない水準で推移しています。

2年次編入の実績(2026年度・理学部)

コース受験合格倍率
数学・数理情報コース515.0倍
生物学コース(2027年度は募集なし)80合格者なし
地学コース221.0倍
理学部 合計1535.0倍

理学部は募集人員が「若干人」と少なく、母数も小さいため、数学・数理情報コースの5.0倍・生物学コースの合格者0名という数字は単年度の変動が大きく出やすい領域です。実際、2025年度(令和7年度)は理学部合計で受験12名・合格3名(4.0倍)でした。

母数の小ささをどう読むか

この倍率をそのまま「合格しやすさ」と読むのは危険です。理由が2つあります。

ひとつは、募集人員が「若干人」の学部・コースが多いことです。理学部・教育学部・農学部の一部コースは具体的な人数を定めておらず、合格者数はその年の受験者の水準次第で変わります。応用情報工学コースの5.0倍・農業生産学コースの4.0倍のように、受験者数が一桁でも高倍率になるケースがある一方、材料デザイン工学・化学生命科学・農学部の複数コースのように受験者全員合格(1.0倍)になっている年もあります。

もうひとつは、コースによって受験者数がゼロの年があることです。知能システム学コース(工学部)は2026年度実績で志願者ゼロでした。翌年に数名が受験すれば数字は一変します。単年度の倍率は参考値として扱い、複数年度の傾向で見るべきです。

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学部別に、何から手をつけるべきか

法文学部を志望する場合

法文学部は小論文・TOEIC・面接の3本柱で、面接の配点が全体の3分の1(昼間主・夜間主とも300点)を占めます。小論文は「一般教養を見るもので、特に専門的知識を要しないもの」と明記されているため、法学部や経済学部のような専門知識偏重の対策は不要です。むしろ大学が公開する7項目の評価基準(題意把握・具体的考察・論理性・構想力・表現力・独自性・誤字脱字)に沿った答案練習が直接効きます。TOEICは出願全員必須なので、最優先で確保してください。当サイトでは愛媛大学編入の小論文対策|出題傾向と書き方のコツ愛媛大学編入のTOEIC対策|必要スコアの目安と学習法で詳しく解説しています。

理学部を志望する場合

志望コースで対策がまったく変わります。数学・数理情報コースなら微積分(1変数)・線形代数の筆記対策が必須で、大学は「2年次以降の学修に必要な基礎的知識(概念として理解していること)、計算力、論理的思考力、及び表現力」を出題意図として公開しています。地学コースなら筆記試験がないため、書類審査(TOEICスコアを含む)と面接・口頭試問での基礎知識の受け答えが勝負になります。まず志望コースを確定させ、その先の対策を分岐させてください。

工学部を志望する場合

学力選抜と推薦選抜のどちらか一方を選んで出願します。学力選抜は英語(外部試験)・数学・専門科目・面接・成績証明書等の5要素で総合判定され、配点は専門科目が200点と最大です。志望コースの出題範囲(材料力学、電磁気学、計算機システム等)を募集要項で確認し、そこから逆算して対策範囲を絞るのが効率的です。推薦選抜は高専4年次または短大1年次の成績上位30%以内という出願資格があり、面接(コンピュータ科学系コースは口頭試問を含む)と推薦書・成績証明書等の総合判定になります。自分がどちらの資格を満たすかを先に確認してください。

農学部を志望する場合

農学部は筆記試験がなく、口頭試問と面接だけで合否が決まります。志望コースによって出題教科が異なり、農業生産学・地域環境工学・環境保全学は英語を含みますが、食料生産経営学や森林資源学は英語を含みません。「筆記がないから対策が軽い」のではなく、限られた時間の口頭試問で専門分野の基礎知識を正確に答えられる準備が必要です。食料生産経営学コースは面接の配点(200点)が口頭試問(100点)の2倍あり、志望動機や学習意欲の伝え方が特に重要になります。

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学部ごとの「要件」に落とし穴がある

法文学部:単位認定の上限は64単位、在学年数は最大4年

法文学部に編入学した場合、出身校で修得した単位のうち、共通教育科目25単位・専門教育科目等39単位の合計64単位を上限として本学の単位に認定されます。卒業には昼間主コースで127単位以上、夜間主コースで125単位以上の修得が必要で、編入学後の在学年数は4年を超えることができません。また職業を持つ社会人向けに、修業年限を1年延長できる長期履修学生制度(適用条件は満23歳以上かつ5年以上の社会人経験)も用意されています。

法文学部は卒業要件に加えて所定の単位を修得すれば、中学校教諭一種免許状(国語・社会・英語)、高等学校教諭一種免許状(国語・地理歴史・公民・英語)を取得できます(夜間主コースは社会・地理歴史・公民のみで、英語の免許状取得に必要な科目に夜間開講がない点に注意)。また博物館法に基づく指定科目を修得すれば「学芸員」資格も取得できます。教員免許や学芸員資格の取得を編入後のキャリアに組み込みたい場合、履修計画に組み込めるかどうかを出願前に確認しておく価値があります。

農学部:卒業要件単位数と認定単位の上限62単位

農学部の卒業要件は共通教育科目・専門教育科目あわせて125単位以上で、編入学者の卒業要件にかかる認定単位数の上限は62単位です。大学・短期大学・高等専門学校卒業者は、共通教育科目27単位と専門教育科目の学部共通科目・学科共通科目の一部が一括認定されますが、専修学校専門課程修了者は英語3単位が個別認定になるなど、出身校の種別によって認定のされ方が異なります。第3年次編入学者の在学すべき年数は2年、休学期間を除いて4年を超えることはできません。

工学部・理学部:既修得単位は個別審査

工学部は出身校での履修科目と本学部の授業科目を照合し、成績等も加味した上で単位認定を行うとしており、場合によっては入学後直ちに単位認定試験を行うことがあるとされています。3年次終了時までに学部が定める要件を満たせば2か年で卒業可能ですが、満たせない場合は3か年以上の在学が必要です。理学部も、編入学者が出身学校等で修得した単位はその一部が認定されるとされ、修得済みの単位がすべて認定されるわけではありません。2年次編入学者の標準修業年限は3年ですが、履修要件を満たせなければ延びる可能性があります。単位認定は合否とは別に「入学後に何年で卒業できるか」を左右するため、出願前に出身校のシラバスをもとに大まかな見込みを立てておくことをおすすめします。

学部が編入生に求める人物像(アドミッション・ポリシー)

理学部・工学部・農学部の募集要項には、編入学試験の説明に先立って「アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)」が明記されています。試験科目の背景にある大学側の意図がここに書かれているので、志望理由書や面接の準備にそのまま使えます。法文学部の募集要項には編入学試験専用のアドミッション・ポリシー章はありませんが、理・工・農の3学部は明文化されています。

理学部:自律的に学習を進める準備があること

理学部は「大学初年次レベルの知識・教養を修得しており、自律的に学習を進める準備がある」「大学初年次の数学又は高校課程の理科の十分な基礎学力を有し、数理・物質・自然・生命の探究に興味を持ち、科学をさらに深く学び理解しようとする意志がある」「物事を論理的に考察し、自分の考えを論理的にまとめて表現することができる」「継続的な学習により成長し、倫理観・責任感をもって主体的に社会とかかわり貢献しようと志している」の4点を求める資質として掲げています。選抜試験では「基礎学力・理解力・目的意識・勉学意欲・出身学校の単位修得状況などを総合的に評価する」と明記されており、筆記試験がある数学・数理情報コースだけでなく、筆記のない地学コースでも「基礎学力」が評価軸に含まれる点は押さえておくべきです。

工学部:高専卒業レベルの基礎学力と協働性

工学部工学科は「工学・技術の分野で技術者・研究者等として国内外で活躍できる人材の育成」を目的に掲げ、「本学科の専門分野を学ぶために必要な、高等専門学校卒業レベルの基礎学力を有している」ことを知識・理解の面での要件としています。加えて「物事を多面的に考察し、論理的にまとめ表現することができる」「自分の考えを他者にわかりやすく伝えることができる」「工学の分野に興味を持ち、習得した知識・技術を地域社会あるいは国際社会に役立てたいと考えている」「主体的に多様な経験を得ようとする意欲を有している」「多様な他者と関わり、相互理解に努めようとする協働性やコミュニケーション能力を有している」の5点が求められています。専門科目の筆記試験に加えて面接が課される理由は、この協働性・コミュニケーション能力の評価にあると読めます。

農学部:食料・生命・環境の課題解決への熱意

農学部は「生物生産技術の開発と安全・安心な食料の安定供給、生命機能の解明と生物資源の利用、生物環境の創造・修復・保全・管理・利用に関する様々な問題を解決し、自然と共生する持続可能な社会の構築に貢献できる人材を育成する」ことを教育理念とし、「地域社会や国際社会における食料、生命、環境に関する様々な問題の解決に熱意をもち、主体性と多様な能力をもった学生」を求めています。「自分の考えを、日本語で他者にもわかりやすく表現できる」ことも明記されており、口頭試問・面接という試験形式そのものが、このアドミッション・ポリシーに沿って設計されていることがわかります。志望理由書や面接では、単なる「農業に興味がある」ではなく、食料・生命・環境のどの課題に、どう貢献したいのかまで踏み込んで語れる準備をしておくと評価されやすくなります。

初年度に必要な諸経費【2026年度納付額】

編入学した場合、初年度にどれだけの費用がかかるかも学部によって差があります。大学が公表している2026年度(令和8年度)納付額は次のとおりです。2027年度は改定される場合があります。

学部入学料授業料(年額)その他諸経費初年度合計
法文学部(昼間主)282,000円535,800円52,430円870,230円
法文学部(夜間主)141,000円267,900円51,430円460,330円
理学部282,000円535,800円58,620円876,420円
工学部282,000円535,800円52,430円870,230円
農学部282,000円535,800円55,430円873,230円

夜間主コースは入学料・授業料とも昼間主のほぼ半額に設定されています。社会人として働きながら法文学部への編入を検討する場合、費用面でも夜間主コースは選択肢になり得ます。なお、本学に一定期間以上在学している学部学生が学内の編入学試験を受験する場合、検定料や入学料の納入が不要になる特例が学部ごとに定められています(法文学部・農学部の募集要項に明記)。該当する可能性がある場合は、出願前に志望学部の入試係に確認してください。

過去問はどこで手に入るか

愛媛大学は「入学試験問題の公表」ページで、編入学試験の過去問と、正解又は解答例・出題意図を公開しています。ただし公開の形は学部で異なります。

法文学部・工学部は、小論文・専門科目の問題そのものと、解答例・出題意図の両方を「入学試験問題の公表」ページで公開しています(著作権の関係で一部の問題は非掲載)。理学部は同ページでは「学部HPリンク」の案内のみで、実際の問題・解答例・出題意図は理学部公式サイトの「試験問題等公表」ページに掲載されています。農学部は口頭試問という試験形式のため、公開されている試験問題自体がありません。

いずれの学部も、当年度分は試験実施後に順次公開される運用です。2027年度(令和9年度)分の法文学部小論文は本記事執筆時点で「準備中」となっており、現時点で参照できる最新は2026年度(令和8年度)実施分です。

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公開されている2026年度過去問から読み取れる出題テーマ

ここからは、愛媛大学が公開している2026年度(令和8年度)の編入学試験過去問題(解答例・出題意図を含む)をもとに、学部ごとの出題テーマと評価の観点を整理します。問題文そのものは掲載できないため、テーマと評価基準、そこから導ける対策の方向を中心に解説します。

法文学部人文社会学科|出典書誌が公開されている

2026年度の法文学部第3年次編入学試験「小論文」は、著作権の関係で問題文は非公開ですが、出典が明記されています。出典は吉岡洋『AIを美学する』(平凡社新書、2025年)です。設問は、著者が「AI美空ひばり」に賛否両論がある理由をどのように説明しているかを要約したうえで、AIにおける「オリジナル」について著者の主張をふまえた自分の意見を、あわせて1,000字以内で述べるというものでした。

大学が公開している「出題の意図」は次のとおりです。「課題文の著者の見解を正しく理解し、的確に要約する能力が備わっていることを確認するとともに、自分の考えを具体的・論理的に表現する能力を試す問題」であり、具体的には「他者の考え」を正しく把握する「理解力」、課題文の内容を踏まえた上で自分自身の意見を構築する「考察力」、的確に正しい言葉で自らの見解を述べる「表現力」の3点を査定するとされています。

問題文そのものが読めなくても、出典の書籍を読むことは可能です。志望する場合は、AIと美学・オリジナリティをめぐる議論に触れた新書・評論を読み、要約と自分の意見を組み立てる練習をしておくと、出題の傾向に対応しやすくなります。

理学部数学・数理情報コース|線形代数と微積分で計算力と表現力を問う

2026年度の理学部第2年次編入学・転学部試験「数学」は、大学が公開する出題意図によれば「線形代数(問題1、2)及び微積分(問題3、4)について、2年次以降の学修に必要な基礎的知識(概念として理解していること)、計算力、論理的思考力、及び表現力を確認するための問題」とされています。出題範囲は募集要項にも明記されており、微積分は1変数関数に限る範囲、線形代数はベクトル・行列(連立1次方程式を含む)・行列式です。大問4問のうち前半2問が線形代数、後半2問が微積分という構成で、単なる計算処理だけでなく「概念として理解しているか」「論理的に表現できるか」まで評価対象になっている点が特徴です。

工学部|コース別に出題意図が細かく公開されている

工学部の第3年次編入学試験(学力選抜)専門科目は、大学が公開する2027年度分の「解答例・出題意図」でコースごとの出題テーマが確認できます。

機械工学・知能システム学コース(材料力学)は、はりの問題を通じて、支点反力・モーメントのつり合い・せん断力図とモーメント図の作図といった「基本的事項の理解度をみる」問題でした。反力の種類(支点反力のみで反モーメントは生じない、など)を正しく整理できるかという、材料力学の入口部分の理解が問われています。

電気電子工学コース(電磁気学)は2問構成で、1問目は比誘電率が中心からの距離によって変化する誘電体層を持つ同心導体球殻の静電容量に関する問題です。大学は出題意図として、ガウスの定理を用いた電束密度の導出、電束密度と電界・誘電率の関係の理解、外球殻が接地されている条件下での電位の積分による導出、静電容量の定義(Q=CVの関係)の理解を、設問(1)〜(5)で段階的に確認するとしています。2問目は無限に長い直線導線がつくる磁束密度から、移動する正方形コイルに生じる誘導起電力・誘導電流の向きまでを、レンツの法則に基づいて問う問題でした。電磁気学の基本法則を、静電界から電磁誘導まで一通り使いこなせるかが試されています。

電気電子工学コース(電気回路)は、交流回路におけるインピーダンス計算・分圧の法則・分流の法則・電力計算の理解を問う問題でした。

コンピュータ科学・応用情報工学・デジタル情報人材育成特別プログラムは4分野構成です。計算機システムでは論理回路(組合せ回路の表現・設計、フリップフロップ、順序回路の設計)と計算機の基本動作(2進数・8進数・16進数、負の数の表現方法、メモリ装置)、プログラミングではC言語の基本用語・プログラムの動作理解・プログラミング能力そのもの、データ構造とアルゴリズムでは基本特性の理解に加えて再帰関数の計算量解析やO記法による計算量評価まで出題されています。座学の知識だけでなく、実際にコードを書く・計算量を見積もるという実践的な能力まで見られている点が特徴です。

材料デザイン工学コース(材料組織学)は、大学が「材料の機械的特性等を考える上で基礎となる材料組織学の知識は、材料系の大学生が3年次までに学習すべき必須の知識である」としたうえで、材料の組織形成を考える基礎となる状態図(共晶点・共析点の温度や組成、各相の割合の計算)ならびに結晶学(結晶面・方向の指数表記)に関する理解度を問う出題でした。

化学・生命科学コース(無機・分析化学)は、酸化・還元反応の基礎(電気分解の量的関係、分極による逆反応)、分子軌道法を用いた化学結合の性質(酸素分子の常磁性・反磁性の判定を含む)、沈殿生成平衡、酸塩基平衡という、無機・分析化学の主要4テーマを基礎的事項として問う構成でした。

社会基盤工学・社会デザインコース(構造力学・水理学・土質力学・コンクリート工学)は、はり・トラスに生じる断面力や変形、静水圧・管路の定常流・オリフィス流れの理解、土の物理的性質やせん断時の体積変化(ダイレイタンシー)・せん断強さ、コンクリートに使用する混和材・骨材の性質や基本的性質といった、土木系専門4分野の基礎的理解度を問う構成でした。社会デザインコースはこれに土木計画学(線形計画法を用いた最適化問題、現在価値換算や費用便益比を用いたプロジェクト評価)が加わります。

いずれのコースも「基本的事項の理解度をみる」「基礎的事項を問う」という出題意図が繰り返し使われており、応用問題よりも教科書レベルの基礎を正確に理解しているかを重視する傾向が読み取れます。志望コースの出題範囲(本記事の試験科目の章に一覧)に沿って、まず教科書・専門基礎科目の総ざらいから始めるのが合理的です。

過去問から導ける学習の順番

  1. 志望学部・コースの過去問(公開されている場合)を入手し、時間を計って解く
  2. 公開されている解答例・出題意図と自分の答案を照合し、ずれを書き出す
  3. 「基本的事項の理解度」を問う出題が多いことを踏まえ、応用より先に教科書レベルの基礎を固める
  4. 法文学部志望者は出典書籍(例:吉岡洋『AIを美学する』のような、社会・思想の最新トピックを扱う新書)を読み、要約と意見提示の練習を並行する
  5. 農学部志望者は問題が非公開なので、過去問演習の代わりに口頭試問を想定した想定問答の練習に時間を振る

本節で扱った出題テーマ・解答例・出題意図は、いずれも愛媛大学および理学部が公開している2026年度(令和8年度)の過去問題資料に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。

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併願をどう組むか

愛媛大学の編入試験日程は、工学部・農学部が4〜5月、法文学部・理学部が9〜10月と大きく分かれています。同じ愛媛大学内でも学部によって時期が違うため、複数学部を併願する場合はこの2つの山を意識してスケジュールを組む必要があります。

四国圏で近い性格の編入試験としては、当サイトでは香川大学法学部の編入試験を徹底解説高知大学人文社会科学部の編入試験を徹底解説も扱っています。地域を広げて併願先を検討する場合の参考にしてください。

また、社会人として愛媛大学への編入を検討している場合は、社会人が愛媛大学に編入する方法|両立スケジュールと出願準備で、仕事との両立を前提にしたスケジュールの組み方を別途解説しています。

不合格でも個人成績の開示を請求できる

4学部ともに、受験者本人(代理人は不可)に限って個人成績の開示を請求できる制度があります。請求期間はいずれも合格発表後の翌年5月1日から5月31日まで(工学部のみ8月上旬)で、郵送のみの受付です。法文学部・理学部・農学部は総合点や科目別得点を、農学部は口頭試問・面接についてA(期待される水準を上回っている)・B(期待される水準に達している)・C(期待される水準を下回っている)の段階評価で開示します。不合格だった場合でも、自分の答案・面接がどの水準にあったのかを客観的に把握できる制度なので、次年度に再チャレンジする場合や併願校の対策に活かす場合は、忘れずに請求することをおすすめします。

よくある質問

愛媛大学の編入は難しいですか。

学部・コースによって大きく異なります。2026年度の実績では、工学部応用情報工学コースが受験5名に対し合格1名(5.0倍)、農学部農業生産学コースが受験4名に対し合格1名(4.0倍)と厳しい一方、法文学部人文社会学科昼間主コースは受験8名に対し合格7名(1.1倍)でした。「愛媛大学の編入」とひとくくりにできる難易度は存在しません。

愛媛大学の編入の倍率はどれくらいですか。

2026年度(令和8年度)の実績で、3年次編入は法文学部合計が受験39名・合格28名(1.4倍)、工学部合計が受験42名・合格27名(1.6倍)、農学部合計が受験24名・合格15名(1.6倍)でした。2年次編入の理学部は受験15名・合格3名(5.0倍)です。学部・コース別の内訳は本文の表を参照してください。

教育学部に編入できますか。

教育学部は過去に第2年次編入学(学校教育教員養成課程)を実施した実績がありますが、2027年度(令和9年度)分の募集要項は本記事執筆時点(2026年8月)で発表されていません。教育学部は例年10月前後に発表される傾向があるため、志望する場合は秋に大学公式サイトを確認してください。

看護学科に編入できますか。

できません。医学部看護学科の第3年次編入学制度は、2026年1月15日付で大学が廃止を公表しており、2027年度入試(2026年度実施分)から学生募集を行っていません。

社会共創学部に編入できますか。

愛媛大学の編入学試験の実施学部に社会共創学部は含まれていません。大学公式サイトの編入学試験ページ・募集要項のいずれにも社会共創学部の記載はありません。

理学部はどのコースでも編入できますか。

年度によって実施コースが変わります。2027年度(令和9年度)は数学・数理情報コースと地学コースの2コースのみが募集対象で、2026年度(令和8年度)に募集のあった生物学コースは2027年度の対象に含まれていません。志望コースが実施されるかどうかは、必ず最新の理学部募集要項で確認してください。

農学部に筆記試験はありますか。

ありません。農学部第3年次編入学は口頭試問と面接のみで判定され、教科としての筆記試験は課されません。ただし口頭試問ではコースごとに指定された教科(英語・数学・理科・生物学・化学・食料農業問題など)について基礎知識を問われます。

過去問はどこで手に入りますか。

愛媛大学「入学試験問題の公表」ページで、法文学部・工学部の問題・解答例・出題意図が公開されています。理学部は理学部公式サイトの「試験問題等公表」ページに掲載されています。農学部は口頭試問のため公開されている試験問題はありません。いずれも当年度分は試験実施後に順次公開されます。

高等専門学校を卒業していれば、どの学部でも3年次編入できますか。

学部によります。法文学部・工学部・農学部の3年次編入学は、共通の出願資格に「短期大学又は高等専門学校を卒業した者及び卒業見込みの者」が含まれており、高専卒業者も出願できます。ただし理学部は2年次編入学のみで、高専卒業者は「短期大学、高等専門学校、国立工業教員養成所又は国立養護教諭養成所を卒業した者」として出願資格を満たします。学部ごとの出願資格の詳細は、必ず最新の募集要項で確認してください。

愛媛大学に在学中でも編入学試験を受けられますか。

学部によって扱いが異なります。理学部・工学部・農学部の募集要項には「本学(学部)在学中の者は除く」という条件が明記されており、愛媛大学の在学生がこれらの学部の編入学試験に出願することはできません。一方、法文学部の募集要項には、本学に2年以上在学している学部学生(卒業見込者を除く)が受験する場合の検定料・入学料免除の規定があり、在学生の受験を前提とした条件が存在します。学内での転学部・転学科を検討している場合は、編入学試験とは別の学内制度がないか、志望学部に確認することをおすすめします。

まとめ

愛媛大学の編入試験について、要項と実績データから確認できることを整理します。

まず、2027年度(令和9年度)に学生募集要項を発表しているのは法文学部(3年次)・理学部(2年次)・工学部(3年次)・農学部(3年次)・医学部医学科(2年次学士編入、本記事では対象外)の5学部です。事前の情報収集で挙がりやすい社会共創学部は編入学試験の対象になっておらず、医学部看護学科の第3年次編入学は2026年1月に廃止が公表されています。教育学部は過去に実施実績がありますが、2027年度分は本記事執筆時点で未発表です。実施学部の情報は年度ごとに変わり得るため、必ず大学公式サイトの最新情報で確認してください。

次に、試験科目・配点・英語の扱いは学部ごとに完全に別設計です。法文学部は小論文・面接・TOEIC、理学部はコースにより筆記試験の有無が分かれ、工学部は英語・数学・専門科目・面接の総合判定、農学部は口頭試問と面接のみで英語もコースによっては口頭で直接問われます。「愛媛大学の編入対策」とひとくくりに準備することはできず、志望学部・コースを先に確定させる必要があります。

そして倍率については、2026年度の実績で工学部応用情報工学コースが5.0倍、農学部農業生産学コースが4.0倍と高い一方、材料デザイン工学・化学生命科学・農学部の複数コースは受験者全員合格の年もありました。募集人員が「若干人」の学部・コースが多く、単年度の数字だけで難易度を判断するのは危険です。

最後に、法文学部・工学部・理学部は過去問(法文・工学部は問題そのもの、理学部は解答例・出題意図)を公開しています。まず志望学部の過去問と出題意図を確認し、大学が明示する評価基準に沿って答案を作る練習から始めてください。

本記事の数値は愛媛大学が公表する2027年度(令和9年度)入学試験学生募集要項および2026年度(令和8年度)の志願・受験・合格者数一覧に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目・実施学部は年度によって変更されるため、出願前には必ず愛媛大学が公表する最新の入学試験要項をご確認ください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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