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山口大学の編入試験を徹底解説|実施学部は工学部のみ・学科別の出願資格と試験科目【2027年度】

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「山口大学 編入」で検索すると、人文学部や経済学部、医学部保健学科なども候補に挙がってくるかもしれません。しかし山口大学の公式サイトを学部ごとに確認すると、一般の編入学試験(第3年次編入学)を継続して実施しているのは工学部だけです。人文学部・教育学部・経済学部・理学部・医学部(医学科・保健学科)・農学部・共同獣医学部・国際総合科学部は、令和9年度(2027年度)の入学定員等の公表資料にも編入学の募集枠がなく、各学部の公式サイトも入試情報を大学共通の入試ページへ案内するだけで、編入学試験に関する独自ページを持っていません。

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この記事では、山口大学工学部が公表している令和9年度編入学(第3年次)学生募集要項と、令和8年7月に工学部・情報学部が公表した令和10年度以降の学科再編予告、そして令和9年度の合格者受験番号一覧をもとに、学科別の出願資格・試験科目・日程・合格実績を整理します。あわせて、公開されている過去問から読み取れる出題テーマと、令和8年度試験から新たに公開されるようになった解答例・出題意図についても解説します。

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目次

山口大学の編入学試験は「工学部」だけで実施されている

山口大学には人文学部・教育学部・経済学部・理学部・医学部・工学部・情報学部・農学部・共同獣医学部・国際総合科学部・ひと まち未来共創学環という10以上の学部・学環がありますが、令和9年度の「入学定員等」公表資料を見ると、一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜・帰国生徒入試・社会人入試・私費外国人留学生入試という6区分の募集人員が学部・学科ごとに一覧化されている一方、この表には編入学の列が存在しません。同様に、山口大学の入試情報サイトが「令和9年度入試志願状況・実施状況」として掲載を予定しているのも総合型選抜・学校推薦型選抜・一般選抜・帰国生徒入試・社会人入試・私費外国人留学生入試の実施状況のみで、編入学試験はここにも含まれていません。

大学全体の入試の仕組みの中で、編入学(第3年次)だけは工学部が独自に実施する試験として運用されているということです。実際、人文学部・教育学部・経済学部・理学部・医学部・農学部・共同獣医学部・国際総合科学部の各公式サイトを個別に確認しても、入試に関するリンクは大学共通の「山口大学入試情報」ページへ案内するのみで、工学部のように「編入学(第3年次)試験情報」という独立したページを持つ学部はありません。工学部・情報学部のホームページ(https://www.yamaguchi-u.ac.jp/eng/https://www.yamaguchi-u.ac.jp/informatics/)だけが、募集要項・過去問・合格発表までを含む編入学専用のページを公開しています。

この結論は、複数の一次資料を突き合わせて確認しています。山口大学入試情報サイトが公開する令和9年度「入学定員等」の表(一般選抜・学校推薦型選抜Ⅰ/Ⅱ・総合型選抜・帰国生徒入試・社会人入試・私費外国人留学生入試の学部学科別内訳)に編入学の区分は存在せず、同サイトの「令和9年度入試志願状況・実施状況」ページが今後掲載を予定している試験区分の一覧にも編入学は含まれていません。そのうえで、人文学部・教育学部・経済学部・理学部・医学部・農学部・共同獣医学部・国際総合科学部の公式サイトを個別に確認しましたが、いずれも入試のリンク先は大学共通の入試情報ページのみで、工学部のような編入学専用ページは存在しませんでした。

他学部の編入学に関する情報を見かけた場合の注意

「山口大学 人文学部 編入」「山口大学 経済学部 編入」といった学部名付きの検索結果や、他サイトの記事で他学部の編入学に言及しているケースがあったとしても、令和8年8月時点で山口大学が公式に公表している募集資料・各学部公式サイトからは、工学部以外の学部が編入学試験(第3年次編入学)を実施している事実は確認できませんでした。志望する学部が工学部以外の場合は、まず自分の志望学部が編入学の対象になっているかどうかを、その学部の学務担当窓口に直接問い合わせて確認することを強くおすすめします。制度は年度によって新設・休止されることがあるため、本記事の情報だけで判断せず、必ず最新の公式情報を確認してください。

医学部医学科の学士編入学は別の制度

なお、医学部医学科には「学士編入学(第2年次)」という別の制度があります。これは4年制大学を卒業した人が医学科の2年次に入学するための、医学部特有の選抜制度で、工学部の編入学(第3年次)とは出願資格・試験科目・難易度のいずれもまったく異なります。医学部医学科の学士編入学については、当サイトで別に詳しく解説していますので、そちらを参照してください。本記事では、工学部の編入学(第3年次編入学)に絞って解説します。

工学部の編入学試験には3つの選抜区分がある

山口大学工学部の編入学(第3年次)は、「推薦による選抜」「学力検査による選抜」「学士編入学」という性格の異なる3つの区分に分かれています。自分がどの区分で出願できるかを、まず確認してください。

推薦による選抜

高等専門学校を卒業見込みで在学中の成績が上位に属し、出身学校長が人物・学力ともに優秀と認めて責任をもって推薦する者、または短期大学を同様の条件で卒業見込みの者が対象です。合格した場合は入学を確約できることが前提の専願制で、選考は推薦書・調査書の内容を加味した面接のみで行われます。学力検査(筆記試験)はありません。

短期大学出身者の推薦では、出願できる出身学科が学科ごとに指定されています。応用化学科は化学及び化学関連学科、電気電子工学科は電気・電子・情報系学科、知能情報工学科は情報及び情報関連学科、感性デザイン工学科は建築系学科、循環環境工学科は特に学科を指定しない、とされています。募集要項のこの一覧に機械工学科・社会建設工学科は記載がありません。志望学科が短期大学からの推薦に対応しているかどうかは、出願前に工学部の窓口へ確認してください。なお知能情報工学科・感性デザイン工学科を志望する場合は、編入学時までに数学・物理を修得しておくことが求められています。

学力検査による選抜

高等専門学校卒業(見込み含む)、短期大学卒業(見込み含む)、専修学校の専門課程修了者(修業年限2年以上・総授業時間数1,700時間以上)、4年制大学に2年以上在学し62単位以上を修得(見込み含む)した者、高等学校専攻科修了者(見込み含む)など、複数の資格区分から出願できます。出身学科は特に指定されませんが、編入学後の単位認定について出身学科と志望学科の分野が異なる場合は、事前に工学部へ問い合わせるよう案内されています。選考は学力検査(学科によって数学・専門科目・英語スコアの組み合わせが異なります)と面接で行われ、面接では調査書(学業成績証明書)の内容も加味されます。

学士編入学

大学を卒業した者、または卒業見込みの者が対象です。応用化学科・電気電子工学科・知能情報工学科・感性デザイン工学科・循環環境工学科の5学科のみで実施されており、機械工学科と社会建設工学科には学士編入学の区分がありません。選考は学業成績証明書と志望理由書の内容を加味した面接のみで、学力検査は課されません。年齢・実務経験などの条件がなく、4年制大学を卒業した者であれば出願できるため、既卒の社会人にとってはこの区分が実質的に選びやすいルートになります。志望理由書は、この学士編入学でのみ提出が必須の書類です。

学力検査による選抜の出願資格は6区分

学力検査による選抜の出願資格は、募集要項上、次の6つのいずれかに該当することと定められています。

  1. 高等専門学校を卒業した者、または卒業見込みの者
  2. 短期大学を卒業した者、または卒業見込みの者(学校教育法施行規則の規定により短期大学卒業と同等以上の学力があると認められる者を含む)
  3. 専修学校の専門課程のうち、文部科学大臣の定める基準(修業年限2年以上、かつ課程の修了に必要な総授業時間数1,700時間以上)を満たすものを修了した者、または修了見込みの者
  4. 修業年限4年以上の大学に2年以上(休学期間を除く)在学し、かつ当該大学の教育課程において62単位以上を修得した者、または修得見込みの者(山口大学在籍者を除く)
  5. 学校教育法施行規則附則第7条に定める従前の規定による学校の課程を修了、または卒業した者
  6. 高等学校の専攻科の課程(修業年限2年以上であること等、文部科学大臣の定める基準を満たすもの)を修了した者、または修了見込みの者

出願できる出身学科は特に指定されていませんが、編入学後の単位認定について出身学科と志望学科の分野が大きく異なる場合は、出願前に工学部へ問い合わせるよう案内されています。たとえば人文系・社会科学系の学部・学科から工学部への編入を考えている場合は、単位認定の見込みを先に確認しておくと、入学後の負担を見誤らずに済みます。

提出書類は区分によって異なる

提出が必要な書類も、区分によって内容が変わります。

区分主な提出書類
推薦による選抜志願票、卒業見込証明書、推薦書(学校長作成・厳封)、調査書(学校長作成・厳封)
学力検査による選抜志願票、卒業・修了(見込)証明書、学業成績証明書、調査書(出願資格4に該当する者は卒業証明書・調査書が不要)、該当学科はTOEIC/TOEFLのスコア認定証等の原本
学士編入学志願票、卒業(見込)証明書、学業成績証明書、志望理由書(本人自筆)

志望理由書は学士編入学でのみ必須の書類で、本人が自筆で記入することが求められています。一方、推薦・学力検査では調査書や成績証明書など、出身学校が作成する書類が中心になります。専修学校の専門課程を修了した者(出願資格3に該当)は総授業時間数1,700時間以上であることの証明書、修業年限4年以上の大学に2年以上在学した者(出願資格4に該当)は在学期間が2年以上(休学期間を除く)であることの証明書が別途必要です。自分がどの出願資格に該当するかによって準備すべき書類が変わるため、早めに出身校の教務窓口へ確認しておくことをおすすめします。

学科別の募集人員と選抜区分【令和9年度=2027年度入学】

工学部は機械工学科・社会建設工学科・応用化学科・電気電子工学科・知能情報工学科・感性デザイン工学科・循環環境工学科の7学科で編入学生を受け入れています。募集人員は学科別に内訳が示されておらず、7学科合計で20名という形で公表されています。

学科推薦による選抜学力検査による選抜学士編入学
機械工学科×
社会建設工学科×
応用化学科
電気電子工学科
知能情報工学科
感性デザイン工学科
循環環境工学科
募集人員(7学科合計)20名

この表から読み取れる点を整理します。機械工学科・社会建設工学科の2学科だけは学士編入学を実施していません。この2学科を既卒の社会人として狙う場合、選べるのは推薦(専願・高専/短大限定)か学力検査(併願可)のいずれかになります。一方、応用化学科・電気電子工学科・知能情報工学科・感性デザイン工学科・循環環境工学科の5学科は3区分すべてに出願できます。

なお機械工学科には航空宇宙コースと生体・ロボットコース、社会建設工学科には東アジア国際コースと社会建設工学コースがありますが、編入生は全員それぞれの学科の標準的な区分(社会建設工学科であれば社会建設工学コース)に所属します。

試験科目とTOEIC・TOEFL換算の仕組み

学力検査による選抜の試験科目は、学科によって大きく3つのタイプに分かれます。

学科学力検査の科目面接
機械工学科英語(TOEIC/TOEFL換算)、数学
社会建設工学科構造力学、土質力学、水理学
応用化学科英語(TOEIC/TOEFL換算のみ、筆記試験なし)
電気電子工学科電磁気学、電気回路
知能情報工学科英語(TOEIC/TOEFL換算)、数学
感性デザイン工学科英語(TOEIC/TOEFL換算)、数学有(当日プレゼン10分)
循環環境工学科英語(TOEIC/TOEFL換算のみ、筆記試験なし)

山口大学工学部の編入学試験では、小論文は課されません。山口大学の編入学試験で小論文が課されるのは、工学部の第3年次編入学ではなく、医学部医学科の学士編入学(第2年次)だけです。工学部を志望する場合、対策の中心は英語スコア・数学・専門科目・面接の組み合わせになります。

英語はTOEIC・TOEFLのスコアを換算して評価する

機械工学科・応用化学科・知能情報工学科・感性デザイン工学科・循環環境工学科の5学科は、英語について筆記試験を行わず、TOEICまたはTOEFLのスコアを次の換算式で100点満点に換算して評価します。

  • TOEIC:0≦x≦600の範囲では y=(2/15)x、600<x≦990の範囲では y=(2x+1920)/396
  • TOEFL(iBT):0≦x≦60の範囲では y=(4/3)x、60<x≦120の範囲では y=(x+180)/36

TOEICは600点、TOEFLは60点を超えると、それ以降は得点の伸びに対して換算点の伸びが緩やかになる仕組みになっています。スコアは令和6年6月以降に受験したものが有効で、TOEIC L&R公開テストまたはTOEFL iBTのスコアが対象です(大学・高専等の団体特別受験制度によるスコアも、英語カリキュラムの一環であることを示す書類があれば有効)。出願書類として、スコア認定証等の原本(TOEICはデジタル認定証の印刷でも可)の提出が必要です。

TOEICスコア換算点(100点満点)TOEFL(iBT)スコア換算点(100点満点)
300点40点30点40点
450点60点45点60点
600点80点60点80点
800点90点90点90点

この換算表を見ると、600点(TOEFLなら60点)までは得点の伸びがそのまま換算点に反映されますが、そこから800点(同90点)まで伸ばしても換算点は10点しか上がりません。したがって、英語スコア型の学科を志望する場合は、まず600点(TOEFL60点)に到達することを最優先の目標に置き、それ以降は面接対策や専門分野の学習に時間を振り分けるほうが効率的です。

専門科目で受験する学科

社会建設工学科と電気電子工学科は、英語のスコア提出を求められず、専門科目の筆記試験で選考されます。社会建設工学科は構造力学・土質力学・水理学の3科目(試験時間9:00〜12:00、関数電卓の持参が必要)、電気電子工学科は電磁気学(9:00〜10:20)と電気回路(10:40〜12:00)の2科目です。この2学科を志望する場合は、英語よりも専門科目の基礎を早い時期から固めておく必要があります。

学科ごとのアドミッション・ポリシーが示す重視点

山口大学工学部の募集要項には、学科ごとの「入学者の受入方針(アドミッション・ポリシー)」が明記されています。試験科目だけでは見えない、各学科が編入生に求めている資質を読み取ることができるため、志望理由書や面接の準備に直結する情報です。

学科アドミッション・ポリシーが示す重視点
機械工学科ものづくりへの意欲。とくに数学的素養を持ち、力学の基礎からの教育に対応できる能力
社会建設工学科建設と環境への強い興味。数学・理科・英語の応用力と、資料を論理的に理解・分析し文章や言葉で表現できる力
応用化学科化学・生物化学技術への興味。環境・エネルギー問題の解決に化学技術を応用したいという意欲と、化学的手法で問題を解決する基礎能力
電気電子工学科電気電子工学への強い興味と目的意識。自主的に学習に取り組む姿勢
知能情報工学科情報関連技術への興味。数理系科目・英語の基礎学力
感性デザイン工学科建築技術への興味と、空間デザインと人間の感性との関連への関心。数学・物理・英語の基礎学力
循環環境工学科環境工学への興味。人と自然が共生する技術・システムの開発へのチャレンジ精神。理科・数学・英語の基礎学力

共通しているのは、多くの学科で「数学」「英語」の基礎学力と「論理的に理解・分析し、表現する力」が求められている点です。専門科目の筆記試験がない応用化学科・循環環境工学科であっても、面接では「基礎的な学力を問うことがある」と募集要項に明記されているため、英語スコアだけを整えれば十分というわけではありません。志望理由書や面接で自分の言葉を組み立てる際は、この表の重視点を出発点にすると、学科が求める人物像とのずれを防ぎやすくなります。

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日程・検定料【令和9年度=2027年度入学】

項目令和9年度(2027年度入学)
インターネット出願登録・検定料支払可能期間令和8年5月7日(木)0時00分〜5月14日(木)17時00分
出願書類提出期間令和8年5月11日(月)〜5月14日(木)17時00分必着
試験日令和8年6月6日(土)
合格発表令和8年6月26日(金)10時00分(予定)
入学手続期間令和8年6月26日(金)〜7月2日(木)
検定料30,000円(推薦・学力検査・学士編入学いずれも共通、別途払込手数料)

出願はインターネット出願のみで、紙の願書請求は不要です。ただし出願書類は出願期間内必着で郵送(特定記録郵便速達)する必要があり、出願登録・検定料の支払い・出願書類の到着の3つがすべて期限内に完了して初めて出願が受け付けられます。試験日は3区分すべて同日(6月6日)に設定されており、当日は8時40分までに入室する必要があります。入学料は282,000円(予定額)、授業料は前期267,900円・後期267,900円(予定額)に加え、学生健康保険組合費5,000円・学生教育研究災害傷害保険料2,430円・工学部教育後援会費10,000円・常盤工業会(同窓会)費(初年度25,000円)などの諸経費が別途必要です。

試験当日の注意事項

学力検査による選抜では、疾病等いかなる理由であっても試験開始後20分を経過すると、当該科目の受験ができなくなります。受験票は学力検査の際に机上に置く必要があり、そのほかに机上に置けるのは黒鉛筆・鉛筆キャップ・シャープペンシル・プラスチック製の消しゴム・鉛筆削り(電動式・大型・ナイフ類は不可)・時計(電卓や端末等の機能があるもの、秒針音のするもの、大型のものは不可)・眼鏡・ハンカチ・目薬・ティッシュペーパー(袋や箱から中身だけを取り出したもの)・学科が指示したものに限られます。試験場は山口大学工学部(宇部市常盤台2丁目16番1号)で、試験室は当日掲示されます。

令和10年度から学科再編で「山口大学の編入」の選択肢が変わる

山口大学工学部・情報学部は令和8年7月、令和10年度(2028年度)入学の編入学(第3年次)試験から、募集人員の区分を変更することを公式に予告しました。この変更は、令和8年度に実施された工学部の再編にともなうものです。

再編前の工学部機械工学科・社会建設工学科・応用化学科・電気電子工学科・循環環境工学科の5学科は、工学の主要4分野(機械・土木・化学・電気電子)を柱とした「創成工学科」1学科に統合されます。感性デザイン工学科は建築分野を柱とした「建築学科」に再編されます。そして知能情報工学科は工学部から改組され、情報学部情報学科として新設されました。令和9年度の入学定員(1年次入学)を見ると、すでに創成工学科355名・建築学科55名・情報学部情報学科120名という新しい体制で定員が設定されています。

大学の告知によれば、編入学(第3年次)試験における具体的な選抜方法等の詳細は、決定次第、令和9年1月頃を目途に工学部・情報学部のホームページで案内される予定です。つまり、令和9年度(2027年度入学)までは本記事で解説した7学科・3区分の体制のままですが、令和10年度(2028年度入学)以降に工学部・情報学部への編入学を考えている場合は、学科の枠組みそのものが変わることを前提に情報を追う必要があります。とくに知能情報工学科を志望していた層は、令和10年度以降は工学部ではなく情報学部の枠組みで編入学を検討することになる見込みです。最新の学科再編・募集人員の情報は、必ず工学部(https://www.yamaguchi-u.ac.jp/eng/)と情報学部(https://www.yamaguchi-u.ac.jp/informatics/)の公式サイトで確認してください。

令和9年度の合格実績を見る

山口大学工学部は、編入学試験の学科別の志願者数・合格者数・倍率を、一般選抜のような「実施状況表」としては公表していません。ただし、令和8年6月26日に公表された「令和9年度山口大学工学部編入学(第3年次)試験 合格者受験番号一覧」から、区分・学科ごとの合格者数を集計することができます。志願者数・受験者数は公表資料からは確認できないため、正確な倍率は算出できませんが、どの区分・学科で実際に合格者が出ているかという一次情報として参考になります。

学科推薦による選抜の合格者数学力検査による選抜の合格者数
機械工学科0名5名
社会建設工学科0名2名
応用化学科0名1名
電気電子工学科1名3名
知能情報工学科2名12名
感性デザイン工学科1名3名
循環環境工学科0名1名
合計4名27名

推薦と学力検査を合わせた合格者数は31名で、7学科合計の募集人員(20名)を上回っています。募集人員は「入学を認めることのできる最大の人数」ではなく目安として運用されている可能性がありますが、この点について大学は明確な説明を公表していないため、本記事では実際に確認できた合格者数の事実のみを記載します。なお、この合格者受験番号一覧には学士編入学の結果は掲載されていません。学士編入学の合格者数がゼロだったのか、別資料で公表されているのかは、この資料からは判別できませんでした。学士編入学での出願を検討している場合は、工学部の窓口に直接問い合わせることをおすすめします。

学科別に見ると、知能情報工学科は学力検査だけで12名と、7学科の中で突出して合格者数が多くなっています。次いで機械工学科が5名、感性デザイン工学科・電気電子工学科が3名です。応用化学科・社会建設工学科・循環環境工学科は合格者数が1〜2名にとどまっており、募集規模そのものが小さいことがうかがえます。推薦による選抜での合格者は、電気電子工学科1名・知能情報工学科2名・感性デザイン工学科1名の計4名のみで、機械工学科・社会建設工学科・応用化学科・循環環境工学科では推薦による合格者が確認できませんでした。

倍率が非公表であることをどう捉えるか

志願者数・受験者数が非公表である以上、「入りやすい学科」を倍率だけで判断することはできません。合格者数が多い学知能情報工学科は、その分だけ志願者数も多い可能性があります。学科ごとの合格者数は、あくまで「その学科でどのくらいの人数が実際に合格しているか」という規模感を把握するための情報として捉え、対策の優先度は募集要項に示された学力検査の科目構成・出願資格の広さから判断するのが現実的です。

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4年次進級にはTOEIC350点以上が必須

山口大学工学部の編入学募集要項には、合格後の履修に関わる重要な条件が明記されています。編入学者は、本学における共通教育科目については卒業に必要な最低限の単位を修得したものとして認定されますが、4年次へ進級するためには3年次終了までにTOEICスコア350点以上を取得する必要があります。このTOEICスコアは編入後、工学部在学中に取得したものが対象で、入学前にすでに350点以上を取得していた場合でも、編入後に改めて受験し直す必要があります。3年次終了までに350点以上を取得できなかった場合は、留年することになります。

これは英語スコアのみで受験した学科(応用化学科・循環環境工学科など)に限らず、専門科目で受験した社会建設工学科・電気電子工学科の編入生も対象です。修業年限は2年、在学期間(休学期間を含む)は4年を超えることができません。つまり編入後は、専門科目の履修と並行してTOEICスコアの維持・向上を継続する必要があり、入学時点のスコアが要件を満たしていても油断はできない設計になっています。編入を検討する段階から、入学後も継続してTOEIC対策を続ける前提でスケジュールを組んでおくことをおすすめします。

単位認定と修業年限も確認しておく

編入は合格したあとにも確認事項があります。募集要項には「編入学後の履修及び修業年限」という章が設けられており、編入学者は当該学科で定めるカリキュラムに従って卒業要件を満たすよう単位を修得しなければならないとされています。共通教育科目については卒業に必要な最低限の単位を修得したものとして認定されますが、専門科目については個別の認定試験等により単位の認定が行われます。修業年限は2年、在学期間(休学期間を含む)は4年を超えることができません。

学力検査による選抜の出願資格には「出身学科と志望学科の分野が異なる場合は事前に問い合わせてください」という注意書きがあります。これは単位認定に直結する注意です。出身校での履修分野が志望学科と離れているほど、専門科目の認定試験で認められる単位が少なくなり、編入後2年間で卒業要件を満たす負担が大きくなる可能性があります。志望学科を決める段階で、自分のこれまでの履修内容がどの程度認定されそうか、工学部の窓口に確認しておくことをおすすめします。

学科タイプ別に、何から手をつけるべきか

7学科は試験科目の構成から、大きく3つのタイプに整理できます。

英語スコア型(応用化学科・循環環境工学科)

学力検査が英語スコアのみで、当日は面接だけを受けるタイプです。合否は事実上、TOEIC・TOEFLのスコアと面接の完成度で決まります。換算式ではTOEIC600点・TOEFL60点で頭打ちに近い80点に達するため、まずこのラインへスコアを伸ばすことを最優先にしてください。面接では、募集要項のアドミッション・ポリシーにあるとおり「化学的手法で問題を解決する基礎能力と意志」(応用化学科)、「環境問題の解決に取り組むチャレンジ精神」(循環環境工学科)といった、志望動機と学びへの姿勢が問われます。

数学+英語スコア型(機械工学科・知能情報工学科・感性デザイン工学科)

英語はスコア換算、数学は当日の筆記試験というタイプです。数学の出題範囲は募集要項には明記されていませんが、工学系の編入学試験で一般的な微分積分・線形代数を中心とした基礎範囲を、公開されている過去問(後述)で確認しておく必要があります。感性デザイン工学科は面接当日に主要作品等を持参し、10分間のプレゼンテーションを行う独自のルールがあるため、早い段階から発表資料の準備を進めておくべきです。

専門科目型(社会建設工学科・電気電子工学科)

英語のスコア提出がなく、専門科目の筆記試験で合否が決まるタイプです。社会建設工学科は構造力学・土質力学・水理学の3科目、電気電子工学科は電磁気学・電気回路の2科目で、いずれも当該分野の基礎知識を体系的に押さえておく必要があります。英語対策に時間を割かなくてよい代わりに、専門科目の準備に十分な時間を確保する必要があります。

学科別に、出願前に確認しておきたいこと

ここまでの情報を学科ごとに整理すると、次のようになります。

  • 機械工学科:学士編入学の区分がなく、社会人が既卒で狙う場合は学力検査(英語スコア+数学)が中心。令和9年度は学力検査で5名の合格者を確認。
  • 社会建設工学科:学士編入学の区分がなく、専門3科目(構造力学・土質力学・水理学)の筆記が必須。関数電卓の持参を忘れずに。
  • 応用化学科:3区分すべてに出願可能。学力検査は英語スコアのみで筆記試験がなく、過去問も存在しない。
  • 電気電子工学科:3区分すべてに出願可能。学力検査は電磁気学・電気回路の専門2科目で、英語スコアの提出は不要。
  • 知能情報工学科:3区分すべてに出願可能。令和9年度は推薦2名・学力検査12名の計14名と、7学科の中で最も合格者数が多い。
  • 感性デザイン工学科:3区分すべてに出願可能。面接当日に主要作品等を持参し10分間のプレゼンテーションを行う独自ルールがある。
  • 循環環境工学科:3区分すべてに出願可能。学力検査は英語スコアのみで筆記試験がなく、過去問も存在しない。

より詳しい学科別の対策・志望理由書の書き方・面接対策については、当サイトで工学部の編入学試験に絞って別記事にまとめていますので、あわせて参照してください。

過去問はどこで手に入るか|令和8年度から解答例・出題意図も公開

山口大学工学部は、編入学(第3年次)試験の過去問を工学部公式サイトの編入学試験情報ページで公開しています。過去3年分(令和6・7・8年度)の問題が掲載されており、対象は機械工学科・知能情報工学科・感性デザイン工学科(数学)、社会建設工学科(構造力学・土質力学・水理学)、電気電子工学科(電磁気学・電気回路)です。応用化学科と循環環境工学科は学力検査が英語スコアのみで筆記試験を行わないため、過去問は存在しません。

ここで注目すべきは、令和8年度編入学試験(令和7年6月実施、2026年度入学者向け)から、問題そのものに加えて解答例と出題の意図が新たに公開されるようになったという点です。それ以前の年度(令和6・7年度)は問題のみの公開でした。編入学試験の筆記試験は模範解答が出ないことが多く、自分の答案の方向性が合っているかを確認する手段がないのが通常です。出題意図まで公開されるようになったことで、自分の解答と大学の想定を照合しながら学習できるようになりました。

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公開されている過去問から読み取れる出題テーマ

ここからは、山口大学工学部が公開している令和8年度編入学試験の過去問資料(解答例・出題の意図を含む)をもとに、学科ごとの出題テーマと大学が示す出題の狙いを整理します。問題文そのものは著作権保護の対象であり転載できないため、テーマと大学が公表した出題意図、そこから導ける対策の方向を中心に解説します。

社会建設工学科|構造力学・土質力学・水理学

社会建設工学科の学力検査は、構造力学・土質力学・水理学の3科目で構成されます。大学が公開した出題の意図には「社会建設工学科における学修の基盤である構造力学、土質力学、水理学に関して、理解度を測る」と明記されています。特定の応用分野に踏み込んだ出題ではなく、各科目の基礎的な理解度を確認する試験だと大学自身が説明していることになります。対策としては、高専・大学の授業で扱う構造力学・土質力学・水理学の基礎公式と代表的な計算パターンを、まず一通り解けるようにしておくことが優先です。試験当日は関数電卓の持参が必要とされているため、計算量の多い問題が想定されていることも読み取れます。

電気電子工学科|電磁気学・電気回路

電気電子工学科の学力検査は電磁気学と電気回路の2科目です。大学が公開した出題の意図は「電気電子工学科における学修の基盤である電磁気学、電気回路に関して、理解度を測る」というもので、こちらも基礎的な理解度の確認が主眼であることが明記されています。電磁気学はマクスウェル方程式に至る前段階の基礎(クーロンの法則・ガウスの法則・電位・磁界など)、電気回路は直流・交流回路の基本的な解析(オームの法則・キルヒホッフの法則・インピーダンスなど)を、高専の教科書レベルで復習しておくのが現実的な対策です。

機械工学科・知能情報工学科・感性デザイン工学科|数学

この3学科は共通の数学試験を受けます。大学が公開した出題の意図は「工学を学ぶために必要な数学の知識及び理解度を測る」というものです。学科名は異なっても数学の試験自体は共通のため、この3学科のいずれかを志望する場合、数学の対策範囲は基本的に同じと考えてよいでしょう。工学系の編入学試験で頻出する微分積分・線形代数を中心に、公開されている過去3年分の問題を実際に解いて出題形式・難易度を体感しておくことが優先です。

応用化学科・循環環境工学科|過去問が存在しない理由

応用化学科と循環環境工学科は、学力検査が英語(TOEIC・TOEFL換算)のみで、当日は面接のみを行います。筆記試験そのものが存在しないため、専門科目の過去問も公開されていません。この2学科を志望する場合、対策の重心は完全にTOEIC・TOEFLのスコアメイクと、面接での志望動機・学習歴の説明力に置くことになります。

過去問から導ける学習の順番

  1. 志望学科が過去問公開の対象かどうかを確認する(機械・社会建設・電気電子・知能情報・感性デザインは対象、応用化学・循環環境は対象外)
  2. 対象学科であれば、令和6〜8年度の3年分をまず時間を計って解く
  3. 令和8年度分は解答例・出題意図が公開されているため、自分の答案と照合してずれを言語化する
  4. 大学が「理解度を測る」と明記している以上、応用問題より先に基礎公式・基本パターンの抜けをつぶす
  5. 英語スコアのみで受験する学科(応用化学・循環環境)は、過去問対策の代わりにTOEIC・TOEFLの学習計画を最優先で組む

本節で扱った出題テーマ・出題意図は、いずれも山口大学工学部が公開している令和6〜8年度の過去問題資料に基づいています。出題内容・公開範囲は年度によって変わるため、必ず工学部公式サイトの最新の公開資料をご自身で確認してください。

医学部医学科の学士編入学は別の試験制度

ここまで解説してきた工学部の編入学(第3年次)とは別に、山口大学医学部医学科には「学士編入学(第2年次)」という制度があります。4年制大学を卒業した人が医師を目指して医学科に入学するための選抜で、生命科学・小論文・面接など工学部とはまったく異なる科目が課され、難易度・倍率の水準も大きく異なります。当サイトでは医学部医学科の学士編入学について、募集人員・出願資格・生命科学対策・面接対策を別記事で詳しく解説しています。医学部医学科を志望する場合は、そちらをあわせて確認してください。工学部の編入学(第3年次)と医学部医学科の学士編入学(第2年次)は、同じ「山口大学の編入」という言葉でくくれるものではないという点に注意してください。

併願をどう組むか

山口大学工学部の編入学試験(推薦・学力検査・学士編入学)は、試験日がすべて6月6日の1日に集中しています。推薦による選抜は合格時の入学確約が前提の専願制であるため他大学との併願はできませんが、学力検査による選抜と学士編入学は併願が可能です。ただし山口大学と試験日が重なる大学は当然ながら受験できないため、他大学の日程を早めに調べ、併願の組み合わせを設計しておく必要があります。

併願を考えるときは、次の3点を軸に整理すると計画が立てやすくなります。

  1. 試験日の重複を避ける。山口大学の試験日は6月上旬の土曜日1日に集中しているため、同日実施の他大学とは同時受験できません。候補校の日程を早めに一覧化しておきます。
  2. 試験科目の共通性を活かす。英語スコア型の学科(応用化学科・循環環境工学科など)を志望するなら、同じくTOEIC・TOEFLを重視する他大学と組み合わせれば、スコアづくりの努力を複数校の出願に使い回せます。専門科目型(社会建設工学科・電気電子工学科)を志望するなら、同じ専門分野を課す大学を選ぶことで、学習範囲の重複を増やせます。
  3. 出願資格の対応を確認する。高専・短大・大学在学など、自分の区分でどの大学に出願できるかを早めにリスト化しておくと、選択肢を広く保てます。とくに学士編入学は年齢・実務経験の条件がない分、対象学科(応用化学・電気電子・知能情報・感性デザイン・循環環境)が限られる点を踏まえて候補を組む必要があります。

山口大学工学部は英語をスコアで評価する学科が多いため、TOEIC・TOEFLを軸に据えれば複数校の対策を効率化しやすい大学だといえます。国公立大学の工学系編入学試験を幅広く比較検討したい場合は、学科構成や試験科目が近い大学から候補を絞り込んでいくと効率的です。

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よくある質問

山口大学で編入学試験を実施しているのはどの学部ですか。

令和8年8月時点で、一般の編入学試験(第3年次編入学)を実施しているのは工学部だけです。人文学部・教育学部・経済学部・理学部・医学部・農学部・共同獣医学部・国際総合科学部は、大学が公表する入学定員等の資料に編入学の募集枠がなく、各学部の公式サイトにも編入学試験の独自ページはありません。なお医学部医学科には別制度として学士編入学(第2年次)があります。

山口大学工学部の編入学試験の倍率はどれくらいですか。

大学は学科別の志願者数・受験者数・倍率を実施状況表としては公表していません。令和9年度(2027年度入学)の合格者受験番号一覧からは、推薦による選抜で4名、学力検査による選抜で27名の合格者数を確認できますが、志願者数・受験者数が非公表のため、正確な倍率は算出できません。

小論文の対策は必要ですか。

不要です。工学部の編入学(第3年次)試験に小論文はありません。試験科目は学科によって数学・専門科目・英語スコア・面接の組み合わせで構成されます。山口大学の編入学試験で小論文が課されるのは、医学部医学科の学士編入学(第2年次)だけです。

英語はどのように評価されますか。

機械工学科・応用化学科・知能情報工学科・感性デザイン工学科・循環環境工学科の5学科は、筆記試験を行わずTOEIC・TOEFLのスコアを100点満点に換算して評価します(TOEIC600点で80点、TOEFL60点で80点)。社会建設工学科と電気電子工学科はこの英語スコア提出がなく、専門科目の筆記試験のみで選考されます。

社会人でも受験できますか。

受験できます。とくに学士編入学は、大学を卒業した者(卒業見込みを含む)であれば年齢・実務経験の条件なく出願できるため、既卒の社会人にとっては選びやすい区分です。ただし学士編入学は応用化学科・電気電子工学科・知能情報工学科・感性デザイン工学科・循環環境工学科の5学科のみで実施されており、機械工学科・社会建設工学科には学士編入学の区分がありません。

過去問は入手できますか。

工学部公式サイトで、機械工学科・社会建設工学科・電気電子工学科・知能情報工学科・感性デザイン工学科の過去3年分(令和6〜8年度)の過去問が公開されています。令和8年度分からは解答例・出題の意図もあわせて公開されています。応用化学科・循環環境工学科は筆記試験がないため過去問はありません。

編入学後、2年で卒業できますか。

修業年限は2年ですが、条件があります。4年次へ進級するためには3年次終了までにTOEICスコア350点以上を編入後にあらためて取得する必要があり、達成できない場合は留年します。在学期間(休学期間を含む)は4年を超えることができません。

令和10年度(2028年度)以降に編入学を考えていますが、注意点はありますか。

あります。工学部は令和8年度の学科再編にともない、令和10年度(2028年度)入学の編入学試験から募集の枠組みが変わることを公式に予告しています。機械工学科・社会建設工学科・応用化学科・電気電子工学科・循環環境工学科は「創成工学科」に統合され、感性デザイン工学科は「建築学科」に、知能情報工学科は情報学部情報学科に再編される見込みです。詳細は令和9年1月頃を目途に工学部・情報学部のホームページで案内される予定のため、令和10年度以降の受験を考えている場合は、必ず公式サイトの最新情報を確認してください。

推薦とほかの区分は併願できますか。

推薦による選抜は合格時の入学確約が前提の専願制のため、他大学との併願はできません。学力検査による選抜と学士編入学は併願が可能ですが、山口大学と試験日が重なる大学は受験できません。

社会人が機械工学科・社会建設工学科を目指すことはできますか。

出願はできますが、区分が限られます。この2学科には学士編入学の区分がないため、既卒の社会人が出願できるのは推薦(高専・短大の在学中の成績上位者に限られる専願制)か、学力検査による選抜(高専・短大卒業者、大学に2年以上在学し62単位以上を修得した者などが対象)のいずれかです。すでに4年制大学を卒業している社会人が学力検査で出願する場合、募集要項に定められた6つの出願資格のいずれに該当するかを事前に確認しておく必要があります。

検定料はいくらですか。

30,000円です。推薦による選抜・学力検査による選抜・学士編入学のいずれも共通で、このほかに出願時の支払い方法(コンビニ・ペイジー・クレジットカード)に応じた払込手数料が別途必要になります。国費外国人留学生は検定料が免除されます。

どの学科が一番合格者数が多いですか。

令和9年度(2027年度入学)の合格者受験番号一覧を集計すると、知能情報工学科が推薦2名・学力検査12名の計14名で、7学科の中で最も合格者数が多くなっています。ただし志願者数が非公表のため、これは「入りやすさ」ではなく「合格者数の規模」を示すものである点に注意してください。

まとめ

山口大学の編入学試験について、公式資料から確認できることを整理します。

まず、山口大学で継続的に編入学(第3年次編入学)を実施しているのは工学部だけです。人文学部・教育学部・経済学部・理学部・医学部・農学部・共同獣医学部・国際総合科学部には、令和8年8月時点で編入学の募集枠がありません。志望学部がある場合は、その学部が実際に編入学を実施しているかどうかを、まず公式サイトや学部窓口で確認してください。

工学部の編入学は、推薦・学力検査・学士編入学の3区分、7学科で構成され、募集人員は7学科合計20名です。機械工学科・社会建設工学科の2学科だけは学士編入学を実施しておらず、既卒の社会人が挑戦しやすい学士編入学は残り5学科に限られます。英語はTOEIC・TOEFLのスコア換算で評価する学科と、社会建設工学科・電気電子工学科のように専門科目の筆記試験で評価する学科に分かれ、対策の方向がまったく異なります。

そして、令和8年7月に公表された工学部再編・情報学部新設の告知により、令和10年度(2028年度)入学の編入学試験からは学科の枠組みそのものが変わることが予告されています。令和9年度までは本記事で解説した体制のままですが、その先を見据えて出願を検討している場合は、この変更を必ず織り込んでおいてください。

最後に、過去問は令和8年度分から解答例・出題意図まで公開されるようになりました。まず対象学科の過去3年分を解き、公開されている出題意図と自分の答案を照合するところから対策を始めることをおすすめします。募集要項に示された各学科のアドミッション・ポリシーを見ると、専門科目の筆記試験がない学科であっても「数学」「英語」の基礎学力と、資料を論理的に理解・分析し表現する力が共通して重視されています。試験科目の有無だけで対策の量を判断せず、面接で問われる基礎的な学力の確認も含めて準備しておくことが、結果的に遠回りにならない進め方です。

本記事の数値は山口大学工学部が公表する令和9年度編入学(第3年次)学生募集要項、令和8年7月公表の工学部再編・情報学部新設に関する告知、および令和9年度の合格者受験番号一覧に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目・学科の枠組みは年度によって変更されるため、出願前には必ず山口大学工学部・情報学部が公表する最新の情報をご確認ください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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