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公立諏訪東京理科大学の編入試験を徹底解説|学科・コース別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

公立諏訪東京理科大学の編入試験を徹底解説|学科・コース別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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公立諏訪東京理科大学は工学部だけの単科大学ですが、編入学試験は「情報応用工学科」と「機械電気工学科」の2学科、さらにその下の4コース単位で試験科目がまったく別物に設計されています。しかも出願は2年次・3年次のどちらでも可能とされているのに、大学が公表している直近3年分の編入学試験実施結果を見ると、合格者はすべて3年次入学でした。2年次での編入学試験合格はこの3年間で一人もいません。

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この記事では、公立諏訪東京理科大学が公表している2027年度編入学試験学生募集要項と、2025〜2027年度の編入学試験実施結果(志願・受験・合格者数)をもとに、学科・コース別の募集人員・受験資格・試験科目・日程・倍率を整理します。あわせて、2026年度に実施された編入学試験の過去問(数学・電気回路・力学)から読み取れる出題テーマまで、公開情報の範囲で踏み込んで解説します。

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目次

公立諏訪東京理科大学の編入学試験は、学部は1つでも学科・コースで中身が別物

公立諏訪東京理科大学は、1990年に開学した東京理科大学諏訪短期大学を前身に、2002年に4年制の私立大学「諏訪東京理科大学」として改組転換され、2018年に諏訪地域6市町村(岡谷市・諏訪市・茅野市・下諏訪町・富士見町・原村)が設立した公立大学法人によって公立化された大学です。私立から公立への転換という経緯をたどっているため、大学名に「東京理科大学」を含みますが、学校法人東京理科大学とは別法人(公立大学法人)が運営しています。学部は開学時から一貫して工学部の1つしかありません。そのため「学部を選ぶ」という発想はなく、志望先は学科・コース単位で決まります。

工学部には2つの学科があります。

  • 情報応用工学科:情報システムコース/知能情報通信コース
  • 機械電気工学科:機械理工学コース/電気理工学コース

編入学試験は、この2学科4コースすべてで実施されています。事前に「工学部で編入学試験を実施している」ことまでは分かっても、実際にはコース単位で受験資格・試験科目・配点が異なるため、学科名だけで対策を考えることはできません。なお機械電気工学科の2コースは、2026年度以前は「先進機械コース」「電気電子コース」という名称でした。2027年度の募集要項で「機械理工学コース」「電気理工学コース」に名称が変更されています。過去問や過去の実施結果を検索する際は、旧名称・新名称の両方で探す必要があります。

また、募集人員は工学部全体で「若干名」とだけ公表されており、学科・コースごとの内訳人数は開示されていません。この点は法政大学のような大規模私大とは異なり、公立諏訪東京理科大学の編入学試験そのものが小規模であることの表れでもあります。

大学が公表している学科紹介によれば、情報応用工学科は「ハードウェアとソフトウェアを融合した新しいカタチの“ものづくり”と新しい価値を生み出す“ことづくり”を設計・開発・提案できる人材」を育むことを掲げ、機械電気工学科は「機械・電気に関する幅広い分野を統合的に学修し、ミクロの世界から航空宇宙まで、未来に必要なものづくりができる人材」を育むことを掲げています。編入学試験の試験科目(数学・電気回路・力学)は、この学科の学びの方向性をそのまま反映したものになっており、志望動機書を書く際にも、この学科紹介の文言と自分の関心をどう接続するかが軸になります。

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募集人員と編入年次【2027年度】

2027年度編入学試験学生募集要項に基づく募集人員は次のとおりです。

学部編入年次学科コース募集人員
工学部2年次
または
3年次
情報応用工学科情報システムコース若干名
知能情報通信コース
機械電気工学科機械理工学コース
電気理工学コース

この表で押さえておきたいのは次の2点です。

募集人員は「若干名」であり、具体的な人数は公表されていません。大学は募集要項の中でこの人数について特に注記を置いていませんが、後述する倍率の実績を見ると、実際の合格者数は毎年1桁にとどまっています。

編入年次は出願段階では「2年次または3年次」と一括りにされています。学科・コースごとに「2年次のみ」「3年次のみ」という制限はなく、出願者が希望する年次を選んで出願する仕組みです。ただし、この「希望どおりになるとは限らない」という点が、次章以降で重要な意味を持ってきます。

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受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる

公立諏訪東京理科大学の編入学試験には、共通の受験資格に加えて「同系統の学科等出身であること」という前提条件が付いています。募集要項は出願資格の冒頭で「次のいずれかに該当する者で、出願する学科・コースと同系統の学科等出身のもの」と明記しており、単に単位数や卒業要件を満たしているだけでは出願できません。

具体的な出願資格は次の6区分です。

区分内容
(1)学士の学位を有する者、または2027年3月取得見込みの者
(2)大学に2年以上在学し、62単位以上を修得した者、または2027年3月までに修得見込みの者
(3)短期大学、高等専門学校卒業者、または2027年3月卒業見込みの者
(4)文部科学省関係構造改革特別区域法施行規則が定める職業能力開発短期大学校(長野県地域中核人材育成特区内に所在するものに限る)で特定高度職業訓練を修了した者、または2027年3月までに修了見込みの者
(5)文部科学大臣の定める基準を満たす専修学校の専門課程を修了した者、または2027年3月までに修了見込みの者(大学入学資格を有する者に限る)
(6)高等学校の専攻科を修了した者、または2027年3月までに修了見込みの者(学校教育法第58条の2の規定により大学に編入学できる者に限る)

ここで注意したいのが(4)です。職業能力開発短期大学校を出身とする出願資格は、長野県地域中核人材育成特区内に所在する学校に限定されています。全国どこの職業能力開発短期大学校でもよいわけではありません。該当する可能性がある方は、在籍校が特区内の指定校に当たるかを事前に確認してください。

また(5)(6)で出願する場合、大学は「見込みの出願資格で合格した者への注意」として、入学時に修了(見込み)証明書に加えて、修了する(した)課程が文部科学大臣の定める基準を満たすことを出身校が証明する書類の提出を求めています。この基準は「修業年限が2年以上で、かつ課程の修了に必要な総授業時間数が1,700時間以上」(専修学校専門課程)、「当該課程に修業年限以上在学し、かつ62単位以上修得していること」(高等学校専攻科)と定められています。自分の在籍課程がこの基準を満たしているかは、出願前に学校の事務局へ確認してください。

「同系統の学科等出身」の判断に迷ったら

募集要項には「同系統」の具体的な定義や判定基準までは記載されていません。工学系の学科・コースを、別の工学系学科・コースから受験する場合は問題になりにくいと考えられますが、専修学校や高等学校専攻科など出身課程の性格が多様な場合、自己判断で「同系統だろう」と決めつけるのは危険です。単位認定と同様に、出願前に志望学科・コースへ問い合わせることを強く推奨します。

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選抜方法と配点|書類・筆記・面接の150点満点

選抜は書類審査・筆記試験・面接の3要素で行われ、合計150点満点です。面接時間は20分間と定められています。

評価項目内容評価方法配点
書類審査成績証明書または単位修得見込証明書修得科目等より基礎学力及び志望学科への適性を評価50点
編入学志望動機及び学修計画内容に加え、文章力及び表現力を総合的に評価
筆記試験専門科目各学科で学ぶうえで必須となる専門科目についての基礎学力・適性等を確認(100点満点を50点満点に換算)50点
面接試験面接内容複数の面接員による個人面接。志望理由、志望学科に関する考え方、勉学意欲及びコミュニケーション能力等を総合的に評価50点

合否判定は総合得点の高い順に行われ、総合得点が同点の場合は筆記試験の点数が高い者が上位になります。書類審査(50点)と面接(50点)を合わせると筆記試験より配点が大きくなりますが、同点時のタイブレークは筆記試験の得点で決まるという点は覚えておいてよいでしょう。

書類審査のうち「成績証明書または単位修得見込証明書」と「編入学志望動機及び学修計画」がそれぞれどう配分されているかは、要項上は50点とまとめて示されているのみで、内訳の公表はありません。学修計画書は本学所定用紙に志願者本人が自筆で記入する形式です。書式の指定があるため、早めに大学から様式を取り寄せて準備することをすすめます。

編入学試験で評価される力|アドミッションポリシーと重点評価項目

公立諏訪東京理科大学は、全学共通のアドミッションポリシー(入学者受入方針)として、次の5点を掲げています。

  1. 自らの目指す工学分野における専門知識と応用力を身に付けようとする意欲のある人
  2. 専門分野のみならず経営学をはじめとする幅広い教養を身に付けようとする意欲のある人
  3. 修得した知識・技能・倫理感をもとに、将来、地域においてもまたグローバルにも活躍しようとする意欲のある人
  4. 高等学校等における各種の学習内容を幅広く理解し、論理的に考察できる思考力を身に付けている人
  5. 自分の考えを的確に伝えるための表現力とコミュニケーション力を身に付けている人

このアドミッションポリシーに基づき、大学は選抜区分ごとに評価する能力の重点を公表しています。編入学試験については、次のように整理されています。

選抜方法評価項目知識・技能
(基礎学力)
思考力・判断力・表現力等専門分野への興味・関心・意欲コミュニケーション能力
書類審査成績証明書
志望動機・学修計画書
面接試験
筆記試験

この表から読み取れるのは、筆記試験は「知識・技能」と「思考力・判断力・表現力等」の両方を測る科目として位置づけられているということです。単に公式を暗記して当てはめるだけでなく、初見の設定に対して筋道立てて解答を組み立てる力が評価対象に含まれています。力学の大問3・4のように「図示しなさい」「説明しなさい」という設問が含まれるのも、この評価方針と整合的です。また面接は「思考力・判断力・表現力等」「専門分野への興味・関心・意欲」「コミュニケーション能力」の3つを評価する場として位置づけられており、単なる形式的な確認ではなく、配点50点にふさわしい比重を持たされています。

学科・コースごとのアドミッションポリシーも公表されています。情報応用工学科は全体として「情報応用技術に興味を持っている人」「情報技術の発展と情報技術を活用した豊かな社会の未来を展望し、それらに自ら貢献しようと志す人」を掲げたうえで、情報システムコースは「特にソフトウェア技術に深い興味関心がある人」「数学に関する基礎学力を有している人」、知能情報通信コースは「特にソフトウェア技術とハードウェア技術の組み合わせに興味関心のある人」「数学や物理に関する基礎学力を有している人」を求めるとしています。機械電気工学科は「機械工学や電気電子工学及び機電融合分野に対する強い興味を持ち、自身の希望を達成すべく粘り強く取り組む意欲を持っている人」「機械工学及び電気電子工学の基礎学問である数学と物理に関する基礎学力を有している人」を求めています。知能情報通信コースの試験科目に電気回路が加わった2027年度の変更は、この「ソフトウェアとハードウェアの組み合わせ」というコース独自のアドミッションポリシーをより正確に反映させる狙いがあると読み取れます。

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試験科目はコースでまったく違う【2027年度】

筆記試験の科目は、学科ではなくコース単位で指定されています。同じ情報応用工学科でも、情報システムコースと知能情報通信コースでは科目が異なります。

学科コース試験科目試験時間・配点
情報応用工学科情報システムコース数学60分・100点
知能情報通信コース「数学」または「電気回路」(1科目選択)
機械電気工学科機械理工学コース力学
電気理工学コース電気回路

情報システムコースと機械理工学コース・電気理工学コースは、科目が1つに固定されています。これに対して知能情報通信コースだけは「数学」「電気回路」のどちらかを選べる選択制です。ソフトウェア寄りの数学で勝負するか、ハードウェア寄りの電気回路で勝負するか、自分の得意分野に合わせて選択できる設計になっています。

筆記試験は各科目とも60分・100点満点で実施され、この得点を50点満点に換算した数値が総合点に加算されます。100点を50点に換算する際の計算式(単純に半分にするのか、傾斜配点があるのか)までは要項に明記されていないため、素点でできるだけ高得点を取ることを目標に据えるのが安全です。

2027年度から知能情報通信コースの試験科目が変わった

公立諏訪東京理科大学は2026年4月、2027年度入学者選抜(編入学試験)の試験科目変更を予告しています。変更点は情報応用工学科知能情報通信コースの1点に絞られています。

2026年度までは、情報応用工学科は3年次・2年次を問わず「数学」のみが試験科目でした。これが2027年度から、知能情報通信コースに限り「数学」または「電気回路」の1科目選択制に変わっています。情報システムコースは従来どおり数学のみです。

この変更は、知能情報通信コースが「情報応用技術、特にソフトウェア技術とハードウェア技術の組み合わせに興味関心のある人」「数学や物理に関する基礎学力を有している人」をアドミッションポリシーに掲げていることと整合的です。ハードウェア寄りの学びを志向する受験生にとって、電気回路で受験できる選択肢が新たに開かれたことになります。逆に言えば、この変更を知らずに「情報応用工学科は数学だけ準備すればよい」と思い込んでいると、知能情報通信コース志望者は選択の機会を逃すことになります。出願前に必ず最新の募集要項で科目を確認してください。

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日程・スケジュール【2027年度】

2027年度編入学試験の日程は次のとおりです。

項目2027年度
入学検定料振込期間2026年6月24日(水)~6月30日(火)〈期間厳守〉
出願期間2026年6月24日(水)~6月30日(火)〈必着〉
受験票発送日2026年7月2日(木)
選抜日2026年7月11日(土)
結果通知発送日2026年7月16日(木)(掲示発表はしない)
入学手続期間2026年7月16日(木)~7月23日(木)

選抜当日のタイムスケジュールも要項で公開されています。9時00分に入場開始、9時40分に集合(着席)完了、10時00分から11時00分まで筆記試験、11時50分に集合完了、12時00分から面接試験という流れです。面接終了後に解散となります。

出願期間は1週間しかありません。6月24日から30日までの厳格な期間厳守で、入学検定料の振込も同じ期間内に完了させる必要があります。出願書類には成績証明書や出願資格を証明する書類(出願前3カ月以内に発行されたもの)が必要になるため、書類の取り寄せは出願期間が始まる前、できれば5月中には着手しておくべきです。

出願は原則として郵送のみで、出願書類はクリップで留めて市販の角2封筒に入れ、大学所定の「宛名票」を貼付したうえで速達簡易書留で郵送する方式です。入学検定料は30,000円で、銀行振込のみが受け付けられます(現金・為替・小切手は不可)。

出願書類一覧と当日の持ち物

募集要項が定める出願書類は次の4点です。成績証明書等は出願前3カ月以内に発行されたものに限られる点、改姓等で成績証明書の氏名表記が現在と異なる場合は本人であることを証明する書類が別途必要になる点(旧字体と常用漢字の相違、たとえば「澤⇔沢」のような場合は問題なし)に注意してください。

書類内容
①入学願書本学所定用紙。縦4cm×横3cmのカラー写真(出願前3カ月以内撮影・上半身・無帽・正面向き)を貼付し、写真裏面に氏名・出身学校を記入
②成績証明書、単位修得見込証明書出願資格を満たすことを証明するもの(科目ごとの単位数・評価が記載されているもの)。「見込み」で出願する場合は単位修得見込証明書も併せて提出
③出願資格を証明する書類出願資格(1)〜(6)のどの区分に該当するかにより提出書類が異なる(学位取得〔見込〕証明書、卒業〔見込〕証明書、在学期間証明書、修了〔見込〕証明書等)
④編入学志望動機及び学修計画本学所定用紙。志願者本人が自筆で記入

選抜当日の注意事項も要項に細かく定められています。上履きは不要です。鉛筆・シャープペンシル・消しゴム・時計(辞書・電卓機能やウェアラブル端末を除く)は各自で用意します。下敷きや計算機の持ち込みは禁止されており、携帯電話は試験中の電源を切って荷物にしまうことが求められます(時計代わりの使用も不可)。試験室への入室は筆記試験開始後20分を過ぎると認められず、それ以降は面接試験を含めて受験できなくなる点も明記されています。選抜会場は公立諏訪東京理科大学本学(長野県茅野市)のみで、JR中央本線「茅野駅」からアルピコ交通の路線バス(理科大線、茅野駅西口乗車場発、約15分)を利用するか、中央自動車道諏訪ICから車で約20分というアクセスになります。会場までの経路と所要時間は、出願前に一度確認しておくと当日の集合時間(9時40分)に余裕を持てます。

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倍率・実績|2025〜2027年度の3年分

公立諏訪東京理科大学は、編入学試験だけを切り出した「編入学試験実施結果」を年度ごとにPDFで公表しています。一般選抜・学校推薦型選抜などを含む合算の「入学者選抜実施結果」とは別のドキュメントなので、混同しないよう注意してください。以下は編入学試験のみの実績です。

2025年度編入学試験実施結果(2024年7月実施)

学科コース編入学定員志願者数受験者数合格者数合格倍率
情報応用工学科若干名2212.0
機械電気工学科(※)先進機械コース000
電気電子コース000
大学計2212.0

2026年度編入学試験実施結果(2025年7月実施)

学科コース編入学定員志願者数受験者数合格者数合格倍率
情報応用工学科若干名2212.0
機械電気工学科(※)先進機械コース2212.0
電気電子コース3321.5
大学計7741.8

(※)2025・2026年度の実施結果には「機械電気工学科は2年次後期にコース選択を行うため、志望コースごとに選抜を実施」という注記が付いています。機械電気工学科は入学後に学生自身がコースを選ぶ制度ですが、編入学試験に限っては出願時点でコースを指定し、コースごとに選抜が行われる運用です。

2027年度編入学試験実施結果(2026年7月実施・最新)

学科コース編入学定員志願者数受験者数合格者数合格倍率
情報応用工学科情報システムコース若干名220
知能情報通信コース4321.5
機械電気工学科機械理工学コース3221.0
電気理工学コース000
大学計9741.8

3年分を通して見えるのは、編入学試験の規模そのものが非常に小さいことです。大学全体の受験者数は最も多い2027年度でも7名、合格者は4名にとどまります。母数が一桁台のため、単年度の倍率の上下(1.0倍から2.0倍まで)はサンプル数の少なさに強く影響されており、「◯倍だから難しい/簡単」と単純に評価するのは適切ではありません。複数年度を通じて志願者・受験者の絶対数自体が少ないという構造を理解したうえで臨む必要があります。

もう一点、実施結果PDFの脚注が明記しているとおり、合格倍率は「受験者数/合格者数」で算出されています。志願者数と受験者数にはわずかな差(2027年度は9名志願に対し7名受験)があり、これは出願後に受験を辞退した志願者がいたことを示しています。倍率を計算する母数は志願者数ではなく受験者数である点は、他大学の実績と比較する際にも取り違えないよう注意してください。

出願は2年次・3年次どちらも可能だが、合格者はすべて3年次

公立諏訪東京理科大学の募集要項には、編入年次について次のような規定があります。

編入学年は3年次又は2年次とします。なお、出願時に編入希望学年を3年次として希望した場合においても、合格判定の際に2年次編入での合格とすることがあります。

この文言だけを読むと、「3年次を希望しても2年次に落ち着くことがある」という制度上の注意に見えます。ところが、2025〜2027年度の3年分すべての編入学試験実施結果には、共通して次の一文が明記されています。

◆ 合格者の編入年次:3年次

直近3年間で、編入学試験の合格者はすべて3年次入学でした。2年次編入での合格実績はこの3年間で一件もありません。制度上は2年次での出願・合格もあり得る建て付けになっていますが、実績ベースで見る限り、公立諏訪東京理科大学の編入学試験は事実上「3年次編入試験」として機能していると言えます。

これは受験生にとって重要な情報です。2年次からの編入を計画している場合、公立諏訪東京理科大学のこれまでの選抜実績には該当する前例がなく、どのような基準で2年次合格が判断されるのかは公開データからは分かりません。一方で、3年次での編入を目指す場合は、これまでの合格実績がそのまま参考になります。志望動機書や学修計画書を作成する際も、3年次からの2年間でどう学び切るかという設計を軸に組み立てるのが、実績に沿った現実的なアプローチです。

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単位認定と初年度納付金|合格後に効くお金と単位の話

出身校で修得した単位は、その内容が公立諏訪東京理科大学の当該学科・コースの開講科目に相当し、教育上有益と認められる場合に、学部の審査を経て単位認定される仕組みです。募集要項は「編入学後、出身学校の履修した授業科目や単位数によっては、最短修業年限で卒業できない可能性があります」と明記しています。文系・他分野からの編入や、専門分野が大きく異なる出身校からの編入では、この単位認定の可否が卒業までの期間に直結するため、合格すること自体と同じくらい重要な論点になります。

特に出願資格の(4)(5)(6)(職業能力開発短期大学校・専修学校専門課程・高等学校専攻科の出身者)に該当する場合は、出願書類を郵送する前に、志望学科・コースへ単位認定の見込みについて相談することが求められています。問い合わせ先は入試室のメールアドレス(nyushi@admin.sus.ac.jp)で、件名は「2027年度編入学試験単位認定について」、本文には学校名・学科(コース)・氏名(フリガナ)・学年・志望学科・コース・相談希望日時(3つ以上の候補日)を記載する必要があります。相談希望日時は平日8時45分から17時15分の間で候補日を3つ以上挙げる必要があり、希望どおりの日時に相談できない場合もあると案内されています。送信後3日経っても返信がない場合は電話で問い合わせるようにと案内されています。ただし、この事前相談は最短修業年限での卒業や認定単位数を確約するものではなく、実際の認定は入学後の審査によります。出願資格(1)〜(3)(学士・大学在学62単位以上・短大高専卒業)に該当する場合はこの事前相談は必須とされていませんが、単位認定そのものの審査は全ての出願資格区分に共通して行われるため、不安がある場合は同様に問い合わせておくと安心です。

初年度に必要な納付金は次のとおりです。

項目金額
入学金282,000円
授業料(年額)535,800円
初年度納付金合計817,800円

この金額に加えて、学生傷害共済補償費(2026年度は2,910円)等が別途必要です。入学金は入学者の出身地域にかかわらず同額とされています。前期分の授業料は5月1日までに、後期分は11月1日までに納入する必要があります。

編入学後に利用できる主な経済的支援制度も、募集要項の中で紹介されています。

制度内容
優秀学生奨学金制度大学2〜4年生が対象。前年度のGPA等を基準に、各学科上位1%程度は第1種(240,000円)、上位3%程度は第2種(120,000円)を給付。第1種は各学年4名、第2種は各学年8名を上限
海外研修支援奨学金本学・東京理科大学が主催する海外研修プログラム等に参加する学生が対象。プログラムごとに最大200,000円
授業料減免制度(高等教育の修学支援新制度に対応)新制度の第Ⅱ区分対象者は2/3減免、第Ⅲ区分対象者は1/3減免。新制度対象外でも経済的理由かつ学業成績優秀と認められる場合は1/2減免。対象人数は合計90名程度(申請状況により変動)

優秀学生奨学金制度はいずれも「前年度のGPA」を基準にするため、編入学初年度からすぐに対象となるわけではありません。編入後の学業成績次第で2年目以降に申請できるようになる、という時間差がある点は認識しておいてください。授業料減免制度は「高等教育の修学支援新制度」の対象区分に連動する設計で、詳細な認定基準は文部科学省が定める基準に準じます。

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過去問は「入試過去問題活用宣言」参加大学として公開されている

公立諏訪東京理科大学は「入試過去問題活用宣言」に参加している大学の一つです。この宣言は、大学が自校のアドミッションポリシーを実現するために必要と認める範囲で、他の参加大学の入試過去問題を使用して出題することがある、というもので、参加大学の一覧は入試過去問題活用宣言の公式サイトで公表されています。使用した場合は、入試終了後に受験者に分かる形で使用過去問題が公表される運用です。

編入学試験そのものの過去問については、大学の入試情報サイトに前年度(2026年度)実施分の試験問題PDFが「数学」(情報応用工学科)、「電気回路」(機械電気工学科・電気電子コース〔現:電気理工学コース〕)、「力学」(機械電気工学科・先進機械コース〔現:機械理工学コース〕)の3科目で公開されています。いずれも実施済みの試験問題そのもので、解答例や配点までは公開されていません。3科目とも複数ページにわたる問題冊子の形で公開されており、数学は4ページ・大問4題、電気回路は3ページ・設問4題、力学は4ページ・大問4題という構成です。過去問が公開されているのは直近の1年度分のみで、法政大学のような複数年度の過去問アーカイブは公表されていません。そのため、出題傾向の年度間比較は現時点ではできず、公開されている1年度分を精読することが対策の出発点になります。以下では、この公開問題から読み取れる出題テーマと形式のみを紹介します(問題文そのものの転載はしていません)。

公開されている2026年度過去問から読み取れる出題テーマ

2026年度編入学試験(2025年7月実施)の試験問題PDFをもとに、科目ごとの出題テーマと形式を整理します。いずれも大学入試レベルを超えた、大学初年次〜2年次相当の内容が中心です。

数学(情報応用工学科)|微積分と線形代数の基礎を4問構成で

情報応用工学科の数学は60分・100点で、大問4題の構成です。2026年度実施分では次のようなテーマが出題されています。

  • 大問1:逆三角関数(sin⁻¹)を含む関数の極値を求める問題
  • 大問2:媒介変数(パラメータ)表示された曲線(サイクロイド型)について、曲線の長さと、曲線とx軸で囲まれる部分の面積を求める問題
  • 大問3:4次の上三角行列の逆行列を求める問題
  • 大問4:3次の対称行列について、固有ベクトルと変換行列を求めて対角化する問題

出題範囲は微分(極値問題)、積分(曲線の長さ・面積、媒介変数表示)、線形代数(逆行列、固有値・固有ベクトル、対角化)に及びます。いずれも大学初年次の微分積分学・線形代数学で学ぶ標準的なテーマですが、4問すべてに解答するには計算量もそれなりに要求されます。時間配分(60分で4問)を踏まえると、素早く正確に計算を進める練習を優先すべきです。知能情報通信コースが2027年度から数学・電気回路の選択制になったとはいえ、数学を選ぶ場合はこの水準の微積分・線形代数を一通りカバーしておく必要があります。

電気回路(機械電気工学科・電気理工学コース〔旧:電気電子コース〕)|キルヒホッフから過渡現象まで

電気回路は60分・100点で、大問4題(設問1〜4)の構成です。2026年度実施分の設問2・3・4から、次のようなテーマが確認できます。

  • 設問1:複数の抵抗が接続された回路について、キルヒホッフの法則を用いて各部の電流を求める問題
  • 設問2:電流源と抵抗の並列回路から、コンデンサを含む電圧源と出力インピーダンスへの等価変換、およびRCローパスフィルタ回路の伝達関数・その絶対値・遮断周波数と位相を求める問題
  • 設問3:低周波数域で使われるRC回路のローパスフィルタ特性を扱う問題
  • 設問4:スイッチの切り替えを伴うRC回路の過渡現象。時刻t=0でのスイッチ切り替え直後の回路方程式、コンデンサの充放電に伴う電流・電圧の時間変化、スイッチを再度切り替えた後の電流の時間変化とグラフの概形を求める問題

回路の基礎(オームの法則・キルヒホッフの法則)だけでなく、フィルタ回路の周波数特性(伝達関数・遮断周波数)や、微分方程式を伴う過渡現象まで出題範囲に含まれています。単純な直流回路の計算にとどまらず、交流・周波数領域の解析と、時間領域での過渡応答の両方を押さえておく必要があるという点が、この科目の対策の軸になります。

力学(機械電気工学科・機械理工学コース〔旧:先進機械コース〕)|静力学から運動方程式まで

力学は60分・100点で、大問4題の構成です。2026年度実施分では次のようなテーマが出題されています。

  • 大問1:球体を純水と別の液体に沈めたときの浮力とひもの張力を求める問題(単位を含めて解答する形式)
  • 大問2:単振動する物体について、速さの最大値・加速度の最大値・特定の変位における作用力の大きさを求める問題
  • 大問3:なめらかな壁と粗い床の間に立てかけた棒のつり合いを扱い、棒に働く力の図示、棒がすべらないための静止摩擦係数の条件、壁の高さによるすべりやすさの違いを説明させる問題
  • 大問4:斜面を持つブロックの上に物体を置いたときの、物体が斜面をすべり出す条件、ブロックが静止し続けるための摩擦係数の条件、摩擦が無視できる場合の速度の関係を求める問題

浮力・単振動という基礎的な運動学のテーマに加えて、剛体のつり合い(モーメント)や、二物体系での相対運動・摩擦条件という、力学の中でも設定がやや複雑な問題が含まれています。特に大問3・4は「図示させる」「説明させる」という記述式の設問を含んでおり、公式を当てはめるだけでなく、力の関係を自分の言葉と図で整理する力が問われます。

過去問から導ける学習の順番

公開されている過去問と実施結果を踏まえると、対策の優先順位は次のように整理できます。

  1. 志望コースの受験資格を確認し、「同系統の学科等出身」の条件に該当するかを早い段階で大学に相談する
  2. 出願資格(4)(5)(6)に該当する場合は、単位認定の見込みについて出願前に志望学科・コースへ相談する
  3. 志望コースの試験科目(数学・電気回路・力学のいずれか、知能情報通信コースは数学か電気回路を選択)を確定し、大学初年次〜2年次相当の内容を一通り学習する
  4. 60分で大問4題を解き切るタイムマネジメントを、過去問(2026年度実施分)を使って練習する
  5. 面接(20分)に向けて、志望理由・学修計画を、3年次編入という実績上のボリュームゾーンを踏まえて具体化する

本節で扱った出題テーマは、いずれも公立諏訪東京理科大学が公開している2026年度(2025年7月実施)の編入学試験過去問題に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず大学の入試情報サイトで最新の公開資料をご自身で確認してください。

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コース別に、何から手をつけるべきか

情報システムコースを志望する場合

試験科目は数学のみです。選択の余地がないぶん、極値問題・積分(媒介変数表示を含む)・線形代数(逆行列、固有値・固有ベクトル、対角化)という4分野を漏れなく仕上げることが最優先になります。過去問は1年分しか公開されていないため、大学初年次レベルの微積分・線形代数の標準的な問題集で演習量を確保するのが現実的です。アドミッションポリシーが「情報応用技術、特にソフトウェア技術に深い興味関心がある人」「数学に関する基礎学力を有している人」を求めていることも踏まえ、志望動機・学修計画書ではソフトウェア領域での学びの具体像を言語化しておくと、書類審査と面接の一貫性が取りやすくなります。

知能情報通信コースを志望する場合

2027年度から数学・電気回路の選択制になりました。自分がソフトウェア寄り(数学)とハードウェア寄り(電気回路)のどちらに強みがあるかを早めに見極め、1科目に絞って準備してください。電気回路を選ぶ場合、キルヒホッフの法則のような基礎から、フィルタ回路の周波数特性、過渡現象までを扱うため、電気回路の入門書を通読したうえで問題演習に入るのが効率的です。数学を選ぶ場合は情報システムコースと同一科目のため、上記の対策がそのまま当てはまります。どちらの科目を選んでも、アドミッションポリシーが掲げる「ソフトウェアとハードウェアの組み合わせへの興味関心」を志望動機に反映させ、選んだ科目と志望理由の整合性を持たせておくとよいでしょう。

機械理工学コースを志望する場合

試験科目は力学です。2026年度実施分では浮力・単振動といった基本的な運動学のテーマに加え、剛体のつり合いや二物体系の摩擦問題という、記述力も問われる設問が含まれていました。公式を覚えるだけでなく、力の図示や条件式の導出過程を人に説明できるレベルまで仕上げておくと、筆記試験だけでなく面接での受け答えにも活きてきます。旧名称「先進機械コース」時代の過去問しか公開されていない点にも注意してください。コース名称は変わっても試験科目は「力学」のまま引き継がれています。

電気理工学コースを志望する場合

試験科目は電気回路です。直流回路の基礎計算にとどまらず、等価変換やフィルタ回路の周波数特性、RC回路の過渡現象まで出題範囲に含まれるため、電気回路の教科書を1冊通して基礎から応用まで押さえる必要があります。2025年度は志願者・受験者・合格者ともに0名でしたが、2026年度(当時の名称は電気電子コース)は3名が受験し2名が合格、2027年度は逆に志願者0名という年もあり、年度によって志願状況の振れ幅が大きい点も踏まえておいてください。志願者が少ない年は受験者同士の相対評価という側面が弱まる一方、合格ラインそのものが下がるわけではない点にも注意が必要です。

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併願をどう組むか

公立諏訪東京理科大学の編入学試験は選抜日が2026年7月11日(土)の1日に固定されており、出願期間も6月24日〜30日という短い窓に限られています。この時期は他大学の編入学試験と重なる可能性があるため、志望校を複数検討している場合は、まず候補校それぞれの選抜日・出願期間を洗い出し、日程が競合しないかを早い段階で確認してください。

出題科目の面では、数学(微積分・線形代数)と電気回路・力学という理系専門科目が中心のため、同じく理工系の専門科目で編入学試験を課す大学と対策の範囲が重なりやすい傾向があります。志望コースの試験科目に近い出題を行う大学を組み合わせて併願先を選ぶと、限られた準備期間を効率的に使えます。長野県内・近隣県で理工系の編入学試験を実施している大学の情報もあわせて確認しておくとよいでしょう。

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混同しやすい制度|東京理科大学への「特別編入学」とは別物

「諏訪東京理科大学」「編入」というキーワードで調べていると、大学が公表しているもう一つの制度に行き当たることがあります。それが「東京理科大学特別編入学制度」です。これは公立諏訪東京理科大学に在学している学生が、2年間の学生生活を終えた時点で東京理科大学(学校法人東京理科大学が運営する別の大学)へ編入学できる制度で、本記事で解説してきた「他大学・短大・高専等から公立諏訪東京理科大学へ入る」編入学試験とは、方向がまったく逆です。

2024年度実績では、情報応用工学科から東京理科大学工学部電気工学科・情報工学科や創域理工学部経営システム工学科・電気電子情報工学科・情報計算科学科、先進工学部電子システム工学科などへ、機械電気工学科から東京理科大学工学部電気工学科・機械工学科や創域理工学部の各学科、先進工学部の各学科などへの受け入れ実績が公表されています。この制度を利用したい場合は、公立諏訪東京理科大学にいったん入学したうえで、在学中に別途この制度に応募する流れになります。本記事で扱った「編入学試験」(他大学等から公立諏訪東京理科大学へ入るための試験)とは出願者の立場も出願先も異なるため、検索の際は取り違えないよう注意してください。

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よくある質問

Q. 公立諏訪東京理科大学の編入学試験は2年次と3年次のどちらに出願すればよいですか。

A. 出願自体はどちらの年次でも可能です。ただし2025〜2027年度の3年分の実施結果では、合格者はすべて3年次入学でした。2年次編入の合格実績はこの3年間でゼロです。3年次で出願できる出願資格(学士取得見込み、または大学2年以上在学し62単位以上修得見込みなど)を満たせる場合は、3年次での出願を軸に検討することをおすすめします。

Q. 情報応用工学科と機械電気工学科のどちらが受かりやすいですか。

A. 2025〜2027年度の実績を見ると、いずれのコースも受験者数が1桁台と非常に少なく、単年度の倍率の高低だけで「入りやすさ」を比較するのは適切ではありません。志望コースの試験科目(数学・電気回路・力学)が自分の得意分野と合っているかどうかを基準に選ぶのが現実的です。

Q. 出願資格の「同系統の学科等出身」とはどういう意味ですか。

A. 募集要項には具体的な判定基準までは示されていません。工学系の学科・コースを別の工学系学科・コースから受験する場合は問題になりにくいと考えられますが、専修学校や高等学校専攻科出身など判断に迷うケースは、出願前に志望学科・コースへ直接問い合わせて確認することを推奨します。

Q. 編入学試験の過去問はどこで手に入りますか。

A. 大学の入試情報サイトに、前年度実施分の試験問題PDFが「数学」「電気回路」「力学」の科目ごとに公開されています。解答例までは公開されていません。公立諏訪東京理科大学は「入試過去問題活用宣言」参加大学でもあり、他の参加大学の過去問を一部改変のうえ出題する場合がある旨が明示されています。

Q. 知能情報通信コースは数学と電気回路のどちらを選ぶべきですか。

A. 2027年度からの選択制で、どちらか一方を選んで受験します。ソフトウェア・情報処理寄りの学びを重視するなら数学、ハードウェア・電子回路寄りの学びを重視するなら電気回路が、アドミッションポリシーの方向性と合致します。過去問(2026年度実施分)を実際に解いてみて、得点しやすいと感じたほうを選ぶのも一つの判断材料です。

Q. 出願書類はいつまでに準備すればよいですか。

A. 出願期間は2026年6月24日(水)〜6月30日(火)必着と短いため、出願前3カ月以内に発行された成績証明書等の書類は、出願期間が始まる前、できれば5月中には取り寄せに着手してください。出願資格(4)(5)(6)に該当する場合は、単位認定の事前相談にも時間がかかるため、さらに早めの準備が必要です。

Q. 編入学後、最短年限で卒業できますか。

A. 出身校で修得した単位の内容と量によって異なります。募集要項は「最短修業年限で卒業できない可能性があります」と明記しており、特に専修学校・高等学校専攻科出身者は入学後の単位認定審査の結果次第となります。出願前の事前相談が卒業年限の見通しを立てるうえで重要です。

Q. 入学検定料はいくらで、どうやって支払いますか。

A. 入学検定料は30,000円です。入学願書と一連綴りになっている振込用紙を使い、入学検定料振込期間(2026年度は6月24日〜30日)内に銀行振込で支払います。現金・為替・小切手での支払いは受け付けられません。振込後、A・B票に取扱銀行の領収印が押されているかを確認し、いったん受理された検定料は事由の如何にかかわらず返還されない点にも注意してください。

Q. 選抜会場へはどうやって行けばよいですか。

A. 選抜会場は公立諏訪東京理科大学本学(長野県茅野市豊平5000番地1)のみです。公共交通機関の場合はJR中央本線「茅野駅」で下車し、アルピコ交通の路線バス(理科大線、茅野駅西口乗車場発、所要約15分)を利用します。自家用車の場合は中央自動車道諏訪ICから約20分です。バスの運行時刻は受験票送付時に案内されますが、アルピコ交通の公式サイトでも確認できます。集合時間(9時40分)に遅れないよう、事前に経路と所要時間を調べておいてください。

Q. 面接では何を聞かれますか。

A. 募集要項によれば、志望理由・志望学科に関する考え方・勉学意欲・コミュニケーション能力等が複数の面接員による個人面接(20分)で総合的に評価されます。配点は50点で、書類審査(50点)・筆記試験(50点)と並ぶウェイトを持っています。

Q. 「東京理科大学への編入」と混同しないための注意点はありますか。

A. 本記事で解説している編入学試験は、他大学・短大・高専等から公立諏訪東京理科大学へ入るための試験です。これとは別に、公立諏訪東京理科大学の在学生が2年間の学生生活を終えた時点で学校法人東京理科大学が運営する東京理科大学へ編入する「東京理科大学特別編入学制度」があります。方向が逆の制度なので、検索する際は自分がどちら側の立場か(外部から諏訪東京理科大学に入りたいのか、在学中に東京理科大学へ移りたいのか)を明確にしてください。

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まとめ

公立諏訪東京理科大学の編入学試験は、工学部という1つの学部の下に、情報応用工学科(情報システムコース/知能情報通信コース)と機械電気工学科(機械理工学コース/電気理工学コース)という2学科4コースがあり、コースごとに試験科目が数学・電気回路・力学とはっきり分かれている点が最大の特徴です。2027年度からは知能情報通信コースの試験科目が「数学」から「数学または電気回路」の選択制に変わっており、志望コースの最新の試験科目を必ず確認する必要があります。

受験資格は6区分に分かれ、いずれも「同系統の学科等出身」という前提が付きます。特に専修学校・高等学校専攻科・職業能力開発短期大学校出身者は、出願前の単位認定に関する事前相談が実質的に必須です。選抜は書類審査・筆記試験・面接の150点満点で、出願期間はわずか1週間と短いため、書類の準備は早期に着手する必要があります。

そして何より押さえておきたいのが、2025〜2027年度の3年分の実施結果を通じて、編入学試験の合格者がすべて3年次入学だったという事実です。制度上は2年次での出願も可能とされていますが、実績としての前例はまだありません。過去問は「数学」「電気回路」「力学」の3科目が大学公式サイトで公開されており、いずれも大学初年次〜2年次相当の内容が出題されています。これらの一次情報をもとに、志望コースに合わせた対策を早い段階から組み立ててください。

もう一つ見えてきたのは、編入学試験そのものの規模の小ささです。工学部全体で見ても、直近3年間の受験者数は最多の年でも7名にとどまり、コースによっては志願者がゼロの年もあります。倍率の数字だけを追いかけるのではなく、書類審査・筆記試験・面接という150点満点の内訳のなかで自分が何を評価されるのかを理解し、アドミッションポリシーに沿った準備を積み重ねることが、この規模の試験ではより直接的に結果へつながります。あわせて、単位認定・初年度納付金・奨学金制度といった「合格した後」に効いてくる情報も、出願前の段階で一通り確認しておくことをおすすめします。

本記事の数値は公立諏訪東京理科大学が公表する2027年度編入学試験学生募集要項、2025〜2027年度の編入学試験実施結果、および同大学の入試情報サイト・アドミッションポリシーに基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず公立諏訪東京理科大学が公表する最新の学生募集要項をご確認ください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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