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東京造形大学の編入試験を徹底解説|専攻領域別の募集人員・出願資格・日程・倍率と対策【2027年度】

東京造形大学の編入試験を徹底解説|専攻領域別の募集人員・出願資格・日程・倍率と対策【2027年度】の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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東京造形大学の編入学に関する入試制度は「3年次編入学試験」の1つだけです。法政大学のように2年次・3年次を学部ごとに選べたり、転部・転科・継続学士入学といった在学生向けの制度が同じ枠で公表されたりすることはありません。そのぶん制度自体はシンプルですが、代わりに知っておくべき固有の構造があります。学科試験(筆記試験)がまったく実施されず、出願書類とポートフォリオによる書類審査、そして面接選考だけで合否が決まるという点です。

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この記事では、東京造形大学が公式に公開している2027年度の3年次編入学試験募集要項と、2024〜2026年度の3年分の志願者・合格者数の実績をもとに、専攻領域別の募集人員・出願資格・選考方法・実績倍率を整理します。学科試験が存在しないぶん、競合の解説記事では「実技試験の傾向」といった書き方ができません。かわりに本記事では、大学が公開しているアドミッション・ポリシーと出願書類の指示から、書類審査・面接で実際に何を求められているのかを具体的に読み解きます。あわせて、大学が公表している専攻領域別・3年分の志願者数と合格者数を突き合わせ、他の記事にはない粒度で実績データを整理しました。

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目次

東京造形大学の編入学は「3年次編入学試験」の1本だけ

東京造形大学は桑沢学園が運営する単科の美術大学で、設置学部は造形学部の1学部のみです。造形学部の中に「デザイン学科」と「美術学科」の2学科があり、編入学試験もこの2学科を対象に実施されます。

大学が公表している入学試験の種類は、一般選抜入試(一般方式・共通テストA/B/C方式)、総合型選抜(自己アピール)入試、学校推薦型選抜入試、外国人留学生選抜入試、そして3年次編入学試験の5種類です。このうち編入学に該当するのは3年次編入学試験だけで、2年次編入学、転部・転科試験、継続学士入学といった在学生向けの制度は東京造形大学には存在しません。他大学の編入記事によくある「2年次と3年次のどちらが入りやすいか」という比較は、東京造形大学にはそもそも当てはまりません。

したがって、他大学に在学中で東京造形大学への編入を考える場合、選択肢は「3年次編入学試験でデザイン学科のいずれかの専攻領域を受けるか、美術学科の絵画・彫刻を受けるか」という一択になります。同じ学年からやり直したい場合は、一般選抜入試などの1年次入学試験を検討することになります(本記事は3年次編入学試験のみを対象とします)。

学科・専攻領域別の募集人員【2027年度】

2027年度の3年次編入学試験における募集人員は、学科単位で公表されています。専攻領域ごとの内訳(何名ずつ)は公表されていません。

学部学科専攻領域募集人員(学科計)
造形デザイン学科グラフィックデザイン14名
写真
映画・映像
アニメーション
メディアデザイン
室内建築
インダストリアルデザイン
テキスタイルデザイン
造形美術学科絵画5名
彫刻

この表から読み取れる点を整理します。

デザイン学科は8つの専攻領域、美術学科は2つの専攻領域があり、合計10専攻領域・募集19名という規模です。ただし出願用紙では希望する専攻領域を1つ選んで出願する形式で、専攻領域単位の募集人員(たとえば「写真は何名」)は要項に記載がありません。募集人員はあくまで学科単位の目安であり、専攻領域ごとの合否は後述する過去の実績(志願・合格者数)から傾向をつかむしかありません。

デザイン学科と美術学科では、募集人員の規模が14名対5名と大きく異なります。後述する実績データでも、美術学科(絵画・彫刻)は志願者数自体がデザイン学科の各専攻領域より少なく、かつ合格者がまったく出ない年もある小規模な選抜になっています。

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出願資格|自分が出願できるかを先に確かめる

東京造形大学の3年次編入学試験は、専攻領域や学科による受験資格の違いはなく、全専攻領域共通の資格が定められています。2027年3月31日までに次のいずれかに該当する見込みがあれば出願できます。

区分出願資格
日本の大学を卒業した者
日本の大学に2年次以上在学(休学期間を除く)し、62単位以上を修得した者
日本の短期大学を卒業した者
日本の高等専門学校を卒業した者
日本の専修学校の専門課程(修業年限2年以上かつ総授業時間数1,700時間以上または62単位以上)を修了した者
日本の高等学校専攻科の課程(修業年限2年以上、その他文部科学大臣が定める基準を満たすもの)を修了した者
外国において正規学校教育制度に基づく14年以上の課程を修了した者で、大学が実施する個別の入学資格審査により①〜⑥と同等以上の学力があると認めた者

資格区分の中身をもう少し具体的に見る

区分⑤の専修学校専門課程については「修業年限が2年以上で、かつ課程の修了に必要な総授業時間数が1,700時間以上または62単位以上であること」という基準が定められています。この基準を満たしているかどうか自己判断が難しい場合、要項は「在籍または修了した専修学校で確認してください」と案内しています。専門学校卒業(見込み)というだけで自動的に出願資格を満たすわけではなく、時間数・単位数の要件を学校側に確認する一手間が必要です。

区分⑥の高等学校専攻科も同様に「修業年限が2年以上であること、その他の文部科学大臣が定める基準を満たすものに限る」という条件付きです。専攻科在籍者・修了者も、自分の課程がこの基準に該当するかを事前に確認しておく必要があります。

区分②の「大学に2年次以上在学(休学期間を除く)し、62単位以上を修得した者」は、多くの大学が3年次編入の受験資格として設けている基準と同じ水準です。休学期間が資格判定から除外される点にも注意してください。休学を挟んでいる場合、在学年数の数え方が単純な入学年度からの経過年数と一致しないことがあります。

この資格表を読むうえで注意すべき点がいくつかあります。

法政大学など多くの大学が「2年次編入」と「3年次編入」で別の受験資格を設けているのに対し、東京造形大学は3年次のみの単一区分です。大学2年次在学かつ62単位以上、あるいは短大・高専卒業といった、多くの大学であれば「3年次相当」に区分される条件がそのまま出願資格の基準になっています。大学1年在学や30単位程度の修得では出願資格を満たしません。

区分⑦(外国の課程)で出願する場合は、大学による個別の入学資格審査が必須です。この審査は出願前に完了させておく必要があり、審査に必要な書類の提出期限は2026年9月9日(水)必着と定められています。出願期間(9月28日〜10月2日)に入ってから審査を申し込んでも間に合いません。

外国籍の者への追加要件

外国籍の者(日本の高等学校等を卒業した者を除く)は、共通の出願資格に加えて、次のいずれかを満たす必要があります。

  • 日本語能力試験(JLPT)でN2以上に合格していること
  • 日本留学試験(EJU)「日本語(読解、聴解・聴読解のみ。記述を除く)」で240点以上を取得していること

また外国籍(永住資格を含む)の者は、区分⑦での出願者と同様に、出願前の事前審査(2026年9月9日必着)の対象になります。提出書類は出願資格を証明する書類(卒業・修了証明書や成績証明書など)に加えて、日本に居住している場合は在留カードの表裏コピー、外国に居住している場合はパスポートの顔写真ページのコピーが必要です。外国語の証明書類は日本語または英語の翻訳文の添付が求められ、翻訳文は大使館などの公的機関や日本語学校による証明を受ける必要があります。

併願はできない

要項には「3年次編入学試験では、複数の専攻領域を併願することはできません」と明記されています。デザイン学科の8専攻領域・美術学科の2専攻領域を合わせて10の専攻領域がありますが、出願できるのはそのうち1つだけです。志望する専攻領域は出願前に確定させておく必要があります。

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選考方法|学科試験(筆記試験)は行われない

東京造形大学の3年次編入学試験でもっとも重要な特徴が、この選考方法です。要項には次のように明記されています。

「出願書類に基づく書類審査により面接選考対象者を決定し、書類審査と面接選考を総合的に判定し、合格者を決定します。」

つまり選考は「書類審査」と「面接選考」の2段階だけで、多くの総合大学の編入学試験にある論文試験・専門科目の筆記試験・英語試験は一切実施されません。美術大学の実技試験(デッサンなど)を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、3年次編入学試験に実技試験もありません。

一般選抜(1年次入試)との違い

実技試験が行われるのは一般選抜など1年次入学の入試です。大学が公表している一般選抜入試(一般方式)の試験構成を確認すると、デザイン学科は学科試験(国語・英語・公共から2科目選択、200点)と実技試験(発想力・鉛筆デッサン・平面構成・小論文から1科目選択、300点)の合計500点で判定され、美術学科は学科試験が無く、絵画専攻領域は石膏デッサンと油彩画、彫刻専攻領域はデッサン(ドローイング)と塑造という2つの実技試験の合計点(500点)で判定されます。

つまり1年次入学の一般選抜には学科試験や実技試験(デッサン等)がしっかり課されているのに対し、3年次編入学試験にはそのどちらも存在しません。同じ大学の入試でありながら、評価の設計がまったく別物になっている点は、美術大学の編入を検討するうえで見落とされがちな事実です。デッサン力に自信がない場合でも、3年次編入学試験ではその力を直接問われることはなく、これまでの制作活動と自己アピールで評価されることになります。

第1段階:書類審査

出願書類(志願書・出願用紙・出願資格を証明する書類・ポートフォリオ)に基づいて書類審査が行われ、面接選考対象者が決定されます。審査結果発表日時は2026年11月13日(金)11:00で、大学Webサイト上に面接選考対象者の受験番号が掲載されます。電話などによる問い合わせには応じないと明記されているため、結果はWebサイトで確認する必要があります。

第2段階:面接選考

面接選考は2026年11月28日(土)に大学キャンパスで実施されます。要項に記載された面接の運用は具体的です。

  • 面接選考対象者は5分程度で自己アピールを行い、その後に質疑応答を行う
  • 面接のために資料・作品等を持ち込むことも可能だが、台車等は使用せず自身で一度に持ち運べるものに限る
  • 面接会場には机・イーゼル・電源コードが配置されており、必要に応じて使用できる
  • 受験生と面接官との距離は約2メートルあり、これを考慮して自己アピールを準備する必要がある。特に映像作品を使用する場合は、面接官との距離を考慮して再生機器(パソコン、タブレット端末等)を準備すること
  • 面接官に資料などを配付することはできない

この「5分の自己アピール+質疑応答」という時間配分と、「面接官との距離は約2メートル」という具体的な数字が公表されている点は、対策上見落とせない情報です。5分という短い時間で作品や活動を伝えきる構成をあらかじめ練習し、映像作品を見せる予定があるなら、2メートル離れた場所からでも視認できる機材・画面サイズを準備しておく必要があります。

集合時刻を経過した遅刻者は原則として受験を認められません。公共交通機関の遅延などやむを得ない事情がある場合は大学に連絡すれば別時間帯での受験が認められることがありますが、連絡がないまま集合時刻から30分を経過すると試験を辞退したものとみなされます。

受験票と当日の注意事項

出願書類が受理された後、志願書に記載された住所宛に受験票が送付されます。受験票には受験番号・氏名・志望専攻領域が記載されており、面接選考の当日だけでなく合格発表・入学手続きの際にも必要になるため大切に保管する必要があります。住所変更があった場合は郵便局へ転居届を提出して転送されるようにしておくこと、受験票が2026年10月19日(月)までに届かない場合は進路支援課へ連絡することが案内されています。なお受験票の氏名表記は、コンピュータ処理上、日常よく利用されている字体(JIS規格新拡張JISコード・JIS2004)に置き換えられる場合があります。

面接選考当日は、集合時間の午前または午後に試験が終了するため昼食の持参は不要です。付き添い者の控え室は用意されていません。受験生は控え室入室後、携帯電話・スマートフォン等の使用はできませんが、面接でそれらの機器を使用する場合は当日、係員に申し出る必要があります。出願にあたって取得した個人情報は、大学が「①入学試験実施(出願処理・試験実施) ②合格発表 ③入学手続 ④統計的集計」のために利用すると明記されています。

出願書類とポートフォリオ|何を準備するか

学科試験がないぶん、東京造形大学の3年次編入学試験は出願書類の完成度がそのまま評価に直結します。要項が定める出願書類は次の5点です。

書類内容・部数
①志願書Web出願サイトで入力し、A4サイズにカラー印刷したもの 1枚
②出願用紙(本学所定用紙)Web出願サイトからダウンロードし、志願者本人が黒インクまたは黒ボールペンで自筆したもの 1部(消せる筆記具・パソコン入力・データ提出は不可)
③出願資格を証明する書類卒業・修了(見込)証明書、成績証明書、在学証明書など、出願資格の区分に応じたもの 各1通
④ポートフォリオ作品・論文・自己アピール資料などをA4判ファイル1冊(厚さ自由)にまとめたもの
⑤経費支弁書等該当者のみ 各1通

ポートフォリオについて、要項は「特定の傾向に偏った作品群だけではなく、これまでに手がけた作品をできるだけ広く収録するように心掛けてください」と注意しています。専攻領域に直結する作品だけに絞り込むのではなく、これまでの活動の幅を示す構成が推奨されているということです。デジタルデータは電子媒体(DVD、USBメモリー、SDカード等)で提出でき、提出物には氏名を明記する必要があります。郵送・保管・審査の過程で破損しないよう配慮することも求められています。

出願の手順と郵送先

出願はWeb出願サイト(https://e-apply.jp/ds/tokyozokei/)で登録し、検定料を支払ったうえで、必要書類を郵送するという3ステップです。出願書類は簡易書留、レターパックなど配達が証明できる方法で、次の宛先に郵送します。

〒192-0992 東京都八王子市宇津貫町1556 東京造形大学 3年次編入学試験 願書受付係
※封筒の表面に赤字で「3年次編入学試験 出願書類在中」と明記すること

出願書類のうち③の「出願資格を証明する書類」は、出願資格の区分によって必要な書類が変わります。卒業・修了(見込)証明書が必要な区分、在学証明書が必要な区分、専門課程修了(見込)証明書が必要な区分がそれぞれ定められているため、自分がどの区分で出願するのかを先に確定させたうえで、該当する証明書を取り寄せる必要があります。出願資格審査の際にすでに提出した書類がある場合は再提出は不要です。

美術学科絵画専攻領域だけの特別な指示

出願書類のなかで唯一、専攻領域固有の記入指示があるのが美術学科絵画専攻領域です。要項には次のように明記されています。

「美術学科絵画専攻領域を志望する場合は、出願用紙の3ページ目に、絵画専攻領域の4つの研究指標クラスからどのクラスを選択するか、その理由も書いてください。」

他の専攻領域には見られない、絵画専攻領域だけの追加記入項目です。絵画専攻領域を志望する場合、自分の制作がどの研究指標クラスに近いのかを出願前に整理し、選択理由を言語化しておく必要があります。どのクラスがあるかは大学から配布される出願用紙(所定様式)で確認できます。

健康状態・障がいへの配慮

出願書類として健康診断書は不要ですが、修学に支障のない健康状態であることが前提です。身体機能などに障がいがある場合や、受験上・修学上の特別な配慮が必要な場合は、出願に先立って2026年9月9日(水)までに進路支援課へ申し出る必要があります。事前にオープンキャンパスや個別見学でキャンパスの施設・設備を確認しておくことも案内されています。

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日程・スケジュール【2027年度】

2027年度(2026年秋実施)の3年次編入学試験の日程は次のとおりです。

項目日程
出願期間2026年9月28日(月)10:00 〜 10月2日(金)
書類審査結果発表2026年11月13日(金)11:00
面接選考日2026年11月28日(土)
合格発表2026年12月3日(木)11:00
入学手続締切日2026年12月17日(木)

出願はWeb出願サイト(e-apply)のみで、出願登録後に出願書類一式を簡易書留やレターパックなど配達が証明できる方法で郵送します。書類の郵送は締切日消印有効ですが、外国から出願する場合は締切日必着です。入学検定料は30,000円で、振込手数料は別途必要です。

この日程で注意すべき点が2つあります。

出願期間はわずか5日間です。法政大学など多くの大学が9月下旬〜10月上旬に10日程度の出願期間を設けているのに対し、東京造形大学は9月28日から10月2日までの5日間しかありません。ポートフォリオの製本や出願用紙の自筆記入には相応の時間がかかるため、出願期間に入ってから準備を始めるのでは間に合わない可能性があります。出願資格の証明書類(卒業見込証明書・成績証明書等)は発行に日数がかかることも多く、9月上旬までに取り寄せを終えておくのが安全です。

外国籍者・区分⑦での出願を考えている場合は、出願期間よりさらに前の2026年9月9日(水)が実質的な最初の締切です。事前審査に必要な書類をこの日までに提出しなければ出願資格の確認が間に合いません。

合格発表から入学手続締切日までは2週間しかなく、入学時納付金の納入期間は2026年12月4日(金)〜12月17日(木)です。合格後の資金準備もあらかじめ見込んでおく必要があります。

合格発表の確認方法

合格発表は2026年12月3日(木)11:00から12月10日(木)まで、大学Webサイトの入学試験合否照会ページ(https://www.zokei.ac.jp/gouhi/)で実施されます。合格者には同日中に「合格通知書」および「入学手続要項」が発送されますが、不合格者へは合否通知が発送されません。合否に関する問い合わせは電話・メールいずれも受け付けていないと明記されているため、結果は必ずWebサイトで自分で確認する必要があります。合格発表後5日間を過ぎても通知書が届かない場合は進路支援課へ問い合わせるよう案内されています。

志願者・合格者数の実績【2024〜2026年度】

ここからが、東京造形大学の編入を考えるうえで最も重要なパートです。大学は3年次編入学試験の結果を「学科・専攻領域別の募集人員・志願者数・合格者数」として毎年公表しています。ただし「受験者数」は公表されていません。志願したものの当日欠席した人数などは公開情報からは分からないため、本記事で示す倍率はすべて「志願者数に対する合格者数の倍率(志願倍率)」であり、実際に受験した人数を分母にした倍率ではない点にご注意ください。

以下は大学が公表している直近3年分、2024年度・2025年度・2026年度入試(それぞれ前年11月実施)の専攻領域別の実績です。

2024年度入試(2023年11月実施)

学科専攻領域募集人員志願者合格者志願倍率
デザイングラフィックデザイン14名2273.1倍
写真1853.6倍
映画・映像313.0倍
アニメーション832.7倍
メディアデザイン313.0倍
室内建築1081.3倍
インダストリアルデザイン1562.5倍
テキスタイルデザイン10合格者なし
美術絵画5名30合格者なし
彫刻20合格者なし
19名85312.7倍

2025年度入試(2024年11月実施)

学科専攻領域募集人員志願者合格者志願倍率
デザイングラフィックデザイン14名2045.0倍
写真1836.0倍
映画・映像40合格者なし
アニメーション50合格者なし
メディアデザイン313.0倍
室内建築818.0倍
インダストリアルデザイン751.4倍
テキスタイルデザイン212.0倍
美術絵画5名1234.0倍
彫刻111.0倍
19名80194.2倍

2026年度入試(2025年11月実施)

学科専攻領域募集人員志願者合格者志願倍率
デザイングラフィックデザイン14名2263.7倍
写真17117.0倍
映画・映像522.5倍
アニメーション212.0倍
メディアデザイン522.5倍
室内建築832.7倍
インダストリアルデザイン961.5倍
テキスタイルデザイン30合格者なし
美術絵画5名616.0倍
彫刻30合格者なし
19名80223.6倍
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専攻領域ごとの倍率から見える傾向

3年分のデータを並べると、専攻領域ごとに性格の異なる傾向が見えてきます。

写真専攻領域は年による振れ幅が最も大きい

写真専攻領域は2024年度18名志願・5名合格(3.6倍)、2025年度18名志願・3名合格(6.0倍)ときて、2026年度は17名志願に対して合格者はわずか1名(17.0倍)でした。志願者数自体は毎年17〜18名とほぼ一定しているにもかかわらず、合格者数が5名→3名→1名と年々絞られており、直近の狭き門になっています。

室内建築は2024年度と2025年度で真逆の結果

室内建築専攻領域は2024年度が10名志願・8名合格(1.3倍)ともっとも入りやすい専攻領域の一つでしたが、2025年度は8名志願・合格者わずか1名(8.0倍)へと激変し、2026年度は8名志願・3名合格(2.7倍)に戻っています。1年だけの倍率を見て「入りやすい」「狭き門」と判断するのは危険であることが、この専攻領域に最も分かりやすく表れています。

美術学科(絵画・彫刻)は合格者がまったく出ない年がある

美術学科全体で見ると、2024年度は絵画3名・彫刻2名の計5名が志願しましたが、合格者は0名でした。2025年度は絵画12名・彫刻1名の計13名志願で合格4名(絵画3名・彫刻1名)、2026年度は絵画6名・彫刻3名の計9名志願で合格1名(絵画のみ)という結果です。デザイン学科の各専攻領域は毎年数名の合格者が出ているのに対し、美術学科は年によって合格者が全く出ない、あるいは1名だけという年もあり、母数の小ささゆえの変動が大きい選抜だと分かります。

テキスタイルデザイン・彫刻は志願者自体が1桁

テキスタイルデザインは3年間で志願者が1名・2名・3名、彫刻は2名・1名・3名と、そもそも受験する人数が一桁にとどまっています。母数が小さい専攻領域は、1名の合格・不合格が倍率を大きく動かすため、単年度の数字を過度に一般化しないよう注意してください。

学科単位で3年分を合計すると

専攻領域ごとの数字を学科単位で合計すると、デザイン学科と美術学科の違いがより明確になります。デザイン学科(8専攻領域合計)は2024年度志願80名・合格31名、2025年度志願67名・合格15名、2026年度志願71名・合格21名で、3年間を通じて毎年15名以上の合格者が出ています。これに対し美術学科(絵画・彫刻合計)は2024年度志願5名・合格0名、2025年度志願13名・合格4名、2026年度志願9名・合格1名と、合格者数が0〜4名の範囲で推移し、3年間の合計でも合格者は5名にとどまります。募集人員がデザイン学科14名・美術学科5名という3倍近い差に加えて、実際の合格者数の差はそれ以上に大きく開いていることが分かります。

倍率の数字を読むときの注意

この志願倍率をそのまま「合格しやすさ」と読むことには限界があります。理由は2つあります。ひとつは、受験者数(欠席者を除いた実際の受験者数)が公表されていないため、実質倍率(受験者数に対する倍率)を計算できないことです。志願しても書類審査で対象外となったり当日欠席したりするケースがどの程度含まれるかは分かりません。もうひとつは、専攻領域ごとの母数が非常に小さいことです。テキスタイルデザインや彫刻のように志願者が1桁の専攻領域では、1名の合否が倍率を数倍単位で動かします。単年度の倍率は参考値として扱い、複数年度の推移で判断することをおすすめします。

専攻領域ごとに、何から手をつけるべきか

学科試験がなく書類審査と面接だけで決まる以上、対策の中心は「ポートフォリオの構成」と「5分間の自己アピール」の2つに絞られます。専攻領域による対策の違いは、試験科目の違いではなく、ポートフォリオに何を収録すべきかという違いとして現れます。

グラフィックデザイン専攻領域

3年間で志願者は22名・20名・22名とほぼ一定しており、10専攻領域のなかで最も規模の大きい選抜です。合格者も7名・4名・6名とコンスタントに複数名出ています。志願者数が多いぶん、ポートフォリオの中で自分の制作の方向性を明確に打ち出し、他の志願者と並んだときの見分けやすさを意識する価値があります。

写真専攻領域

志願者数は18名・18名・17名とグラフィックデザインに次ぐ規模を維持していますが、合格者は5名→3名→1名と年々絞られており、2026年度は17.0倍という10専攻領域のなかで突出した数字になりました。志願者数自体は変わらないため、単純に「人気が急上昇した」というより、選考基準がより厳格になっている可能性を念頭に置いて準備する必要があります。

映画・映像専攻領域

志願者は3名・4名・5名と少人数ながら緩やかに増加しています。2025年度は合格者が0名でしたが、2026年度は5名志願・2名合格(2.5倍)に戻りました。母数が小さいため単年度の増減に一喜一憂する必要はありません。動画作品を中心にポートフォリオを組む場合、デジタルデータでの提出と、面接当日に約2メートル離れた面接官にも視認できる再生環境の準備が実務上のポイントになります。

アニメーション専攻領域

志願者数が8名→5名→2名と3年連続で減少している唯一の専攻領域です。合格者も3名→0名→1名で、志願者数の減少と歩調を合わせるように厳しい年もありました。志願者数自体が縮小傾向にあることは、志望者にとって競争環境の変化として押さえておく価値があります。

メディアデザイン専攻領域

志願者は3名・3名・5名、合格者は1名・1名・2名と、10専攻領域のなかでは比較的安定した推移を見せています。3年連続で合格者が出ている数少ない専攻領域のひとつです。

室内建築専攻領域

2024年度は10名志願・8名合格(1.3倍)ともっとも入りやすい部類でしたが、2025年度は8名志願・合格者わずか1名(8.0倍)へ激変し、2026年度は8名志願・3名合格(2.7倍)に戻っています。3年間で最も振れ幅が大きい専攻領域であり、直近1年の数字だけで難易度を判断すると読み違える可能性が高いことを示しています。

インダストリアルデザイン専攻領域

志願者数は15名→7名→9名と変動していますが、合格者は6名・5名・6名とおおむね安定しています。志願者数が減っても合格者数はさほど変わらないため、志願者数の増減がそのまま倍率の悪化・改善に直結するとは限らない例です。

テキスタイルデザイン専攻領域

志願者は1名・2名・3名、合格者は0名・1名・0名と、3年間で合格者が出たのは1回だけです。10専攻領域のなかで最も母数が小さく、統計的な傾向を語れるだけのデータの蓄積自体が乏しい領域です。志望する場合は倍率の数字を参考にするより、ポートフォリオでの制作意図の説明に集中するのが現実的です。

デザイン学科の8専攻領域に共通する準備として、要項が「特定の傾向に偏った作品群だけではなく、これまでに手がけた作品をできるだけ広く収録するように」と注意している点を踏まえ、志望する専攻領域に直結する作品だけでなく関連する周辺分野の制作も含めて活動の幅を示す構成が推奨されます。デジタルデータでの提出が認められている専攻領域は、面接当日の再生環境まで含めて自分で準備する必要がある点を忘れないでください。

美術学科絵画専攻領域

志願者数は3名・12名・6名と3年間で大きく変動し、合格者は0名・3名・1名です。特に2025年度は志願者が前年の4倍に増えていますが、それでも合格者は3名にとどまっています。絵画専攻領域は出願用紙の3ページ目に「4つの研究指標クラスからどのクラスを選択するか、その理由」を記入する必要があり、これは他の専攻領域にはない要件です。自分の制作がどのクラスの問題意識に近いのかを、ポートフォリオの内容と一貫させたうえで言語化しておく準備が欠かせません。

美術学科彫刻専攻領域

志願者は2名・1名・3名、合格者は0名・1名・0名と、3年間で合格者が出たのはわずか1回(2025年度の1名)です。テキスタイルデザインと並んで10専攻領域のなかで最も母数が小さく、平均的な倍率で語れるだけのデータの蓄積自体が乏しい領域です。過去の倍率よりも、ポートフォリオで自分の制作の一貫性と技術的な到達度をどう見せるかに集中するのが現実的です。

共通して準備すべきこと

専攻領域を問わず、次の3点は出願前に必ず済ませておく必要があります。

  1. 出願資格を証明する書類(卒業見込証明書・成績証明書等)の取り寄せ。発行に日数がかかることが多いため、9月上旬までに手配を終える
  2. ポートフォリオ(A4判ファイル1冊)の構成。特定分野に偏らず活動の幅を示す
  3. 面接での「5分間の自己アピール」の準備。面接官との距離が約2メートルある会場を想定し、映像を使う場合は視認性を確保できる機材を用意する
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過去問は公開されていない|学科試験が無いことの意味

東京造形大学は一般選抜入学試験(1年次入学)については、2024〜2026年度の過去問題を解答・出題意図つきで大学公式サイトに公開しています。しかし3年次編入学試験には学科試験(筆記試験・実技試験)がそもそも存在しないため、編入学試験の「過去問」というもの自体が成立しません。選考が書類審査と面接だけで完結する以上、当然の帰結です。

したがって本記事では、他大学の編入記事にあるような「過去問から読み取れる出題テーマ」というセクションは設けません。存在しないものを推測で埋めることは避け、かわりに大学が実際に公開している選考の評価軸を、要項とアドミッション・ポリシーから確認します。

大学が公表している評価方法

東京造形大学が公表しているアドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)には、デザイン学科・美術学科それぞれの「入学者に求める要件」として次の3点が共通して掲げられています。

  1. 高等学校教育課程修了相当程度の基礎的学力・学修能力及び基本的思考力・表現力を有する人
  2. 多様な考え・文化を受け入れ、他者の考えを聴き自分の考えを伝える建設的な意思疎通の態度を有する人
  3. 自己の能力を高め成長しようとする意欲を有する人

そのうえで、入学者選抜における評価方法として「実技による専門試験、大学入学共通テスト、調査書、自己アピール資料、プレゼンテーション、ポートフォリオ、面接など、多様な評価尺度を試験方法ごとに組み合わせて実施する」と説明されています。3年次編入学試験の場合、この中から実際に使われるのは「自己アピール資料(出願書類・ポートフォリオ)」と「面接」であり、実技試験や大学入学共通テストは使われません。つまり、上記(2)の「建設的な意思疎通の態度」は面接での質疑応答、(1)(3)の学力・意欲はポートフォリオと出願用紙の記述内容を通じて評価されると読み解けます。

公開されている情報を過大に解釈することは避けるべきですが、少なくとも「専門技能の完成度だけで決まるのではなく、面接でのコミュニケーションと、ポートフォリオを通じて示す学ぶ意欲・思考力が明確に評価対象として掲げられている」ことは、大学が自ら公表している事実です。実技の巧拙だけを磨くのではなく、自分の作品や活動について言語化して伝える準備に、対策の時間を明確に配分する価値があります。

なお、上記の内容は東京造形大学が公開している2027年度アドミッション・ポリシーおよび3年次編入学試験募集要項に基づくものです。編入学試験に学科試験がない点を含め、選考方法は年度によって変更される可能性があるため、出願前には必ず最新の募集要項をご確認ください。

単位認定と学費

既修得単位の認定

東京造形大学の卒業に必要な124単位のうち、原則として62単位までを本学で修得した単位として認定します。また、本学で取得可能な資格の単位として、入学前の教育機関(外国の大学等を除く)で修得した単位を、この62単位を超えない範囲で個別に認定する場合があるとされています。3年次編入学の場合、前籍校での修得単位のうち卒業要件に算入できる単位数には上限があるということです。具体的にどの科目が何単位認定されるかは合否確定後の個別判定になるため、詳細は合格者に送付される「入学手続要項」で確認する必要があります。

62単位という上限は、逆に言えば残り62単位分は3年次・4年次の在学中に東京造形大学で新たに修得する必要があるということです。実技・制作を中心とするカリキュラムは科目間の前提関係や時間割の密度が高い場合があるため、入学後の履修計画を早い段階で専攻領域の教員や進路支援課に確認しておくと、2年間での卒業を見据えた準備がしやすくなります。

2027年度の学費

2027年度の学費は次のとおり公表されています。

項目入学時納付金後期納付金
入学金300,000円300,000円
基礎授業料400,000円400,000円800,000円
科目授業料232,500円232,500円465,000円
施設設備費175,000円175,000円350,000円
維持費20,000円20,000円40,000円
合計1,127,500円827,500円1,955,000円

科目授業料は学則に定める課程修了要件(124単位)を修得するための費用で、124単位(1単位15,000円)を標準在籍年数で分割した金額です。124単位を超える履修は科目授業料が免除されます。このほかに校友会費30,000円、自治会費4,000円、学生教育研究災害傷害保険の掛金1,750円(いずれも入学時のみ)が必要です。入学後は教材費や、資格課程(教職課程・学芸員課程)を受講する場合は別途受講料がかかります。なお姉妹校である専門学校桑沢デザイン研究所(昼間部)の卒業(見込)者が入学手続をする場合、入学金の納入は不要です。

納付された入学時納付金等は原則として返還されませんが、2027年3月31日(水)15:00までに「入学辞退届・納付金返還願」(本学所定用紙)を提出し大学が受理した場合は、入学金を除く納付金が返還されます。

編入後に利用できる可能性がある奨学金

東京造形大学は独自の奨学金制度として「年間優秀奨学金」(対象:2〜4年次生、給付20万円/年、毎年30名程度採用)と「一般奨学金」(対象:2年次以上で経済的事情により学費納入が困難な学業優秀者、年間授業料を上限に給付)を設けています。いずれも対象学年に「2年次以上」「2〜4年次生」が含まれているため、3年次編入学生も入学後の学年要件を満たせば応募対象になり得ます。このほか日本学生支援機構奨学金や地方自治体・民間団体の奨学金も申請可能です。毎年4月上旬に全学年を対象とした奨学金説明会が開催されており、申請を希望する場合は出席が必要とされています。編入学生向けに特化した制度ではないため、詳細や出願時期は入学後に学生生活課へ確認してください。

併願と進路設計

3年次編入学試験は複数の専攻領域を併願できないため、東京造形大学の中では「1つの専攻領域に絞って出願する」ことが前提になります。他大学の編入学試験や美術大学の編入学試験と併願する場合、試験日程の重なりに注意してください。東京造形大学の面接選考日は2026年11月28日(土)で、多くの総合大学の編入学試験(11月上旬に集中する傾向があります)とは時期がややずれています。ただし出願期間は9月28日〜10月2日と短いため、他大学の出願準備と重ならないよう、早い段階で年間スケジュールを組んでおくことをおすすめします。

東京造形大学は学校法人桑沢学園が運営しており、姉妹校に専門学校桑沢デザイン研究所があります。同校(昼間部)の卒業(見込)者が3年次編入学試験に合格して入学手続きをする場合は入学金の納入が不要になるという優遇が学費のページに明記されています。桑沢デザイン研究所からの進学ルートを検討している場合は、この優遇の対象になるかどうかを事前に確認しておくとよいでしょう。

デザイン系・美術系の他大学の編入学試験を検討している場合は、実技試験の有無や配点が大学ごとに大きく異なる点も踏まえて併願先を選ぶ必要があります。当サイトでは秋田公立美術大学美術学部の編入試験についても解説していますので、あわせてご確認ください。

出願前にできる準備|個別見学と相談窓口

3年次編入学試験には専攻領域説明会など編入学志望者専用のイベントは特に用意されていませんが、大学は月曜〜金曜10時〜16時に予約制の個別見学を受け付けています。申し込みは見学希望日の1週間前までにフォームで行う必要があります。また2026年9月23日には受験生・保護者・学校関係者を対象とした事前申込制のキャンパス見学会が予定されており、進路支援スタッフによる相談も行われます。出願期間が9月28日〜10月2日と短いことを踏まえると、この時期の見学会や個別見学は、出願前に最後にキャンパスの設備や雰囲気を確認できる貴重な機会になります。

出願資格や提出書類について不明な点がある場合は、東京造形大学 進路支援課(TEL:042-637-8716)へ直接問い合わせることができます。特に出願資格区分⑦(外国の課程修了者)や外国籍者の事前審査、単位数の要件を満たしているかどうかの確認は、出願期間に入ってからでは間に合わない可能性があるため、早い段階で相談しておくことをおすすめします。

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よくある質問

Q. 東京造形大学に2年次編入学することはできますか。

A. できません。東京造形大学の編入学に関する制度は3年次編入学試験の1つだけで、2年次編入学は実施されていません。

Q. 3年次編入学試験に筆記試験や実技試験はありますか。

A. ありません。選考は出願書類(ポートフォリオを含む)による書類審査と、面接選考の2段階のみで、学科試験・実技試験は実施されません。

Q. 編入学試験の過去問は公開されていますか。

A. 公開されていません。学科試験自体が実施されないため、過去問というもの自体が存在しません。一般選抜(1年次入学)の過去問は大学公式サイトで公開されていますが、編入学試験とは別の試験です。

Q. デザイン学科と美術学科、どちらが入りやすいですか。

A. 単純に比較はできません。2024〜2026年度の実績では、デザイン学科の各専攻領域は毎年数名の合格者が出ているのに対し、美術学科(絵画・彫刻)は2024年度に合格者が0名だった年もあります。ただし美術学科は志願者数自体も少なく、母数の小ささゆえの変動が大きい点に注意してください。

Q. 複数の専攻領域を併願できますか。

A. できません。要項に「3年次編入学試験では、複数の専攻領域を併願することはできません」と明記されています。出願前に志望する専攻領域を1つに絞る必要があります。

Q. 外国籍でも出願できますか。

A. 出願できます。ただし日本の高等学校等を卒業した者を除き、日本語能力試験(JLPT)N2以上、または日本留学試験(EJU)「日本語」240点以上のいずれかを満たす必要があります。また出願前の事前審査(2026年9月9日必着)の対象にもなります。

Q. 出願期間はいつですか。

A. 2027年度は2026年9月28日(月)10:00〜10月2日(金)です。5日間と短いため、出願資格の証明書類やポートフォリオは早めに準備してください。

Q. 編入後、前籍校の単位はどのくらい認定されますか。

A. 卒業に必要な124単位のうち、原則として62単位までが本学で修得した単位として認定されます。個別認定される場合もあるため、詳細は合格後に送付される入学手続要項で確認してください。

Q. 学費はいくらですか。

A. 2027年度の初年度納付金は入学時1,127,500円・後期827,500円の合計1,955,000円です。これに校友会費・自治会費・保険料(入学時のみ計35,750円)が別途必要です。

Q. 面接ではどのようなことが行われますか。

A. 面接選考対象者が5分程度で自己アピールを行い、その後に質疑応答が行われます。受験生と面接官との距離は約2メートルあり、映像作品を使用する場合は面接官との距離を考慮した再生機器の準備が必要です。

Q. 一般選抜入試と3年次編入学試験では、試験内容はどう違いますか。

A. 一般選抜入試(1年次入学)はデザイン学科が学科試験と実技試験(鉛筆デッサン等)の合計500点、美術学科が2つの実技試験(石膏デッサン・油彩画、またはデッサン・塑造)の合計500点で判定されます。これに対し3年次編入学試験には学科試験も実技試験もなく、書類審査とポートフォリオ、面接選考だけで合否が決まります。

Q. 美術学科絵画専攻領域を志望する場合、何か特別な提出物がありますか。

A. あります。出願用紙の3ページ目に、絵画専攻領域の4つの研究指標クラスからどのクラスを選択するか、その理由を記入する必要があります。これは絵画専攻領域だけに課される要件です。

まとめ

東京造形大学の編入学は、造形学部の1学部・2学科(デザイン学科8専攻領域・美術学科2専攻領域)を対象にした「3年次編入学試験」の1つだけという、シンプルながら独特の制度です。他の総合大学のように2年次と3年次を選べたり、転部・転科といった在学生向けの制度が混在したりすることはありません。

もっとも重要な特徴は、学科試験(筆記試験・実技試験)が一切実施されないことです。合否は出願書類とポートフォリオによる書類審査、そして5分間の自己アピールを含む面接選考だけで決まります。過去問という概念自体が成立しないぶん、対策の焦点は自然と「ポートフォリオの構成」と「面接での言語化」に絞られます。特に美術学科絵画専攻領域を志望する場合は、出願用紙に記入する「4つの研究指標クラス」の選択と理由を、ポートフォリオの内容と一貫させて準備する必要があります。

実績データからは、専攻領域ごとに規模も傾向もまったく異なることが分かりました。写真専攻領域は直近で合格者が絞られる傾向が続いており、室内建築は年度によって倍率が大きく反転しています。美術学科は志願者数自体が少なく、合格者が全く出ない年もありました。ただしこれらの倍率はいずれも「志願者数に対する倍率」であり、大学は受験者数(実際に受験した人数)を公表していません。単年度の数字だけで「入りやすい・入りにくい」を判断せず、複数年度の推移を参考情報として活用してください。

出願期間が5日間と短く、事前審査や個別見学の申込みにも1週間前後のリードタイムが必要になる場面が多いことも、この大学の編入を検討するうえで押さえておくべき実務上のポイントです。志望する専攻領域を早めに1つに絞り込み、証明書類の取り寄せとポートフォリオの構成を出願期間よりかなり前から進めておくことが、結果的にもっとも確実な対策になります。

本記事の数値は東京造形大学が公表する2027年度3年次編入学試験募集要項、および2024〜2026年度の入学試験実施結果に基づいています。制度・日程・募集人員・選考方法は年度によって変更される可能性があるため、出願前には必ず東京造形大学が公表する最新の募集要項をご確認ください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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