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宇都宮大学大学院教育学研究科の入試対策|出願資格・研究計画書・面接まで【2027年度】

宇都宮大学大学院教育学研究科は、令和9年度(2027年度)入学者を対象とした場合、専門職学位課程(教職大学院)の「教育実践高度化専攻」ただ1つで構成される大学院です。一般的な修士課程の教育学研究科のように、学術研究者の養成を目的とした研究科ではありません。出願を検討している人の中には、通常の大学院入試と同じように研究計画書を提出するものだとイメージしている人も少なくありませんが、実際に求められるのは「教育実践概要」と「実践課題概要」という教職大学院特有の2つの書類です。この記事では、宇都宮大学大学院教育学研究科の出願資格・試験科目・出願書類の書き方・過去問の傾向・口述試験対策・検定料や学費までを、大学が公表している一次情報にもとづいて整理します。
対象になるのは、栃木県教育委員会などから現職派遣教員として派遣される予定の人だけではありません。学部を卒業見込みで教員を志望するいわゆるストレートマスター、教育に関連する職歴を積んだうえで学び直しを考えている社会人など、教育職員免許を持つ(または取得見込みの)幅広い受験者が読者として想定されます。すでに出願資格の該当区分に見当がついている人も、これから調べ始める人も、まずは制度の全体像を押さえておくと準備の抜け漏れを防げます。
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本記事は2026年9月時点で、大学の受験生ポータルサイト・公表済みの学生募集要項・過去に公開された小論文の過去問を確認したうえで作成しています。令和9年度第1期の日程はすでに公表されていますが、第2期・第3期(いわゆる冬入試)は本稿執筆時点で募集要項が未定の部分があり、該当箇所ではその旨を明記したうえで前年度の実績を参考値として示します。日程が固まっていない箇所については、必ず大学の最新の学生募集要項でご確認ください。
出願資格や試験科目の骨格を理解したら、研究計画書に代わる出願書類の書き方、小論文・口述試験の対策、検定料や学費まで、出願準備の全体像を順番に押さえていきましょう。第2期・第3期の詳細な日程や過去問をさらに深掘りしたい人は、後述する関連コラムもあわせて参考にしてください。教職大学院という進路そのものが自分に合っているかどうかを見極める視点も、あわせて持っておくと出願準備の軸がぶれにくくなります。
宇都宮大学大学院教育学研究科とは|専門職学位課程(教職大学院)という位置づけ
一般の修士課程ではなく専門職学位課程
宇都宮大学大学院教育学研究科は、専門職学位課程のみで構成されており、正式には「教育実践高度化専攻」という1つの専攻だけが設置されています。世間で「教職大学院」と呼ばれる課程がこれにあたり、学校現場の実際的な課題を協働で解決する実践力の育成に重点が置かれている点が最大の特徴です。全国の教職大学院は2008年度の制度創設以来、教員の高度専門職化を目的に整備が進められてきた経緯があり、宇都宮大学もこの全国共通の枠組みの中に位置づけられています。
ここで押さえておきたいのは、一般的な修士課程の教育学研究科(研究者養成を主眼とする課程)と教職大学院とでは、選抜方法も出願書類もまったく異なるという点です。一般の教育学研究科であれば研究計画書の作成が出願の中心になりますが、教職大学院では学校現場での実践に関する具体的な文書が選抜の中心になります。修士論文の作成に近いイメージで進学準備を始めてしまうと、出願直前になって戸惑うことになりかねません。次の章以降で、教職大学院ならではの出願の流れを具体的に見ていきます。
アドミッション・ポリシーが示す3つの学生像
大学が公表しているアドミッション・ポリシーでは、求める学生像として3つのタイプが挙げられています。1つ目は、地域や学校で指導的役割を担うスクール・リーダーを志向する現職教員です。2つ目は、学部段階で教員免許を取得し、より実践的な指導力を備えて新しい学校づくりの一員となり得る教員志望者です。3つ目は、学校教育の実際的課題に問題意識を持ち、協働で問題解決にあたる意欲を持つ人です。この3タイプという分類は、後述する出願書類「教育実践概要」で自分がどの立場に近いかを整理するときの手がかりになります。
教職大学院は標準修業年限2年、修了に必要な単位数46単位という設計が全国共通の枠組みとしてあり、宇都宮大学もこの枠組みで運営されています。現職教員が2年間の一部を職場に復帰しながら履修できる特例措置も用意されており、第1年次は原則として職場を離れて大学での学業に専念し、第2年次は職場に復帰して研究科が指定する時間帯に履修する仕組みです。修了後の進路は、現職教員として派遣された場合は元の勤務校などで得た知見を実践に還元する形が中心になり、ストレートマスターの場合は教員採用選考を経て教壇に立つ進路が想定されます。進学の目的を学位取得だけに絞らず、2年間で何を身につけたいかを具体的にイメージしておくことが、出願書類の説得力にもつながります。
教員採用選考との関係
教職大学院を修了することは、修士(教職)という学位を得るだけでなく、教員採用選考において実践力を示す材料としても位置づけられることが一般的です。都道府県によっては教職大学院修了(見込み)者を対象にした特別な選考区分を設けている場合もありますが、こうした取り扱いは年度や自治体によって変わる可能性があるため、栃木県での具体的な運用については教員採用試験の最新の実施要項で必ず確認するようにしてください。ストレートマスターとして進学する場合は、教職大学院での2年間をどのように採用選考でのアピール材料につなげるかを、入学前からある程度イメージしておくと、実践課題概要の内容にも一貫性を持たせやすくなります。
栃木県内での位置づけと他の進路との違い
栃木県内で教員を目指す・現職の実践力を高めるという観点で見たとき、宇都宮大学大学院教育学研究科(教職大学院)は県内で唯一の教職大学院という位置づけになります。県外の教職大学院への進学や、教育委員会が実施する各種研修との違いを整理しておくと、自分にとって最適な進路かどうかを判断しやすくなります。教職大学院は学位(修士(教職))が得られる点、2年間という一定の期間で体系的に学べる点が、単発の研修とは異なる特徴です。
一方で、教育学そのものを学術的に研究したい、将来的に博士課程へ進んで研究者を目指したいという希望がある場合は、教職大学院という選択が必ずしも合わないケースもあります。自分の志向が実践力の向上にあるのか、学術的な研究にあるのかを早い段階で見極めておくと、出願書類(教育実践概要・実践課題概要)を書く際の軸もぶれにくくなります。進路に迷う場合は、大学の学務部入試課やオープンキャンパス等の相談機会を活用し、在学生や修了生の話を聞く機会を探すことも有効な手段のひとつです。
出願資格を確認する|教員免許・卒業要件・現職派遣教員という区分
出願資格の骨格は3区分を通じて共通
出願資格の骨格は、後述する第1期・第2期・第3期を通じて共通です。まず前提として、教育職員免許法にもとづく幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校のいずれか1つ以上の教諭一種免許状を有している(入学年度の3月までの取得見込みを含む)ことが必要です。そのうえで、大学を卒業した者または入学年度3月までに卒業見込みの者であることや、大学改革支援・学位授与機構から学士の学位を授与された者(見込みを含む)であることなど、複数の区分のいずれかに該当している必要があります。
実際の出願者数として多いのは、大学を卒業(見込み)した者という最も基本的な区分です。ストレートマスターとして進学する学部4年生の多くはこの区分に該当し、教員免許の取得見込みさえ満たしていれば、卒業と同時に教職大学院に進学するという進路が成立します。一方で、社会人として現職教員以外の立場で出願する場合や、大学に3年以上しか在学していないケースなどは個別の入学資格審査が必要になるため、通常の出願書類とは別に事前の手続きが発生する点を見落とさないようにしてください。
免許状の組み合わせと事前相談の必要性
注意したいのは、幼稚園の免許状のみ・高等学校の免許状のみ・特別支援学校と幼稚園の免許状のみを持つ場合は、学校実習の実施に関する確認事項があるため、出願前に必ず大学の学務部入試課へ問い合わせるよう案内されている点です。実習先の調整に関わる内容のため、免許状の種類によっては早めの相談が合否以前に必須のステップになります。思い込みで出願準備を進めるのは避けたいところです。
また、個別の入学資格審査が必要な区分(大学に3年以上在学した者・他大学院からの入学者・22歳以上の個別審査対象者など)で出願する場合は、出願資格事前審査申請書類の提出期限が通常の出願受付期間よりかなり前に設定されています。事前審査には一定の書類準備と審査期間が必要になるため、出願受付の1〜2か月前を目安に早めに学務部入試課へ連絡することをおすすめします。出願直前に気づいて慌てるパターンが、大学院入試全般で最も避けたい失敗のひとつです。
現職教員として栃木県教育委員会などから派遣される予定の人は「現職派遣教員」という区分になり、後述するとおり小論文が免除されるなど選抜方法が一部異なります。派遣の可否は各都道府県・市町村教育委員会の内申・推薦の仕組みによるため、勤務先の管理職や教育委員会と早期に相談しておく必要があります。一般的に、現職派遣教員としての出願は、校長など管理職への相談から始まり、教育委員会への内申・推薦という手順を経て正式に決まる流れになることが多く、この手順そのものに一定の時間がかかるため、出願を希望する年度が決まったら早い段階で管理職に意思を伝えておくことが望ましいと考えられます。出願資格を自己判断だけで確定させず、少しでも該当区分に迷いがあれば早めに問い合わせるという姿勢は、教職大学院に限らず大学院入試全般で重要なポイントです。
大学卒業者以外の出願区分
大学を卒業した者という基本区分のほかにも、外国において学校教育における16年の課程を修了した者(見込みを含む)、文部科学大臣の指定した者(教員免許の専修・一種免許状を持ち22歳に達した者)、文部科学大臣が別に指定する専修学校の課程等を修了した者、大学に3年以上在学し研究科が優れた成績と認めた者(個別の単位認定が必要)、他大学大学院に学校教育法第102条第2項の規定で入学した者で研究科が学力を認めた者、個別の入学資格審査により大学卒業者と同等以上の学力があると22歳以上で認められた者など、複数の区分が用意されています。
これらの区分は短期大学卒業後に実務経験を積んだ社会人や、海外の教育機関で学んだ経験がある人など、多様な経歴を持つ志願者を受け入れるための設計だと考えられます。ただし区分によって必要書類や審査の進め方が異なるため、自分がどの区分に該当するか判断がつかない場合は、出願受付が始まる前の段階で大学に確認しておくことを強くおすすめします。区分の該当性を誤ったまま出願書類を準備してしまうと、出願直前の差し戻しにつながりかねません。
出願資格の自己確認リスト
出願資格を整理する段階では、次のような項目を順に確認しておくと、自分がどの区分に該当するかを見落としにくくなります。
- 教諭一種免許状(またはそれに準じる資格)を、どの校種・教科で保有しているか(取得見込みを含む)
- 大学卒業(見込み)・学位授与機構・外国16年課程修了など、どの卒業要件区分に該当するか
- 現職派遣教員としての出願か、それ以外の立場での出願か
- 個別の入学資格審査が必要な区分に該当する可能性はないか
このリストで少しでも判断に迷う項目があれば、募集要項の公表を待たずに大学へ問い合わせることをおすすめします。特に個別審査が必要な区分は申請書類の提出期限が早いため、確認が遅れるほど選択肢が狭まってしまう点に注意が必要です。
年間スケジュール|第1期(秋)と第2期・第3期(冬入試)の全体像
3回に分かれる募集機会
宇都宮大学大学院教育学研究科専門職学位課程の入試は、年度内に第1期・第2期・第3期という3回に分けて実施されます。第1期は秋のタイミングで実施され、募集人員の多くがここで決まります。それに続く第2期・第3期は年明けの日程で実施され、この2回はまとめて「冬入試」と呼ばれることがあります。令和9年度(2027年度)入学者向けの学生募集要項は、本稿執筆時点で第1期分のみが公表されています。
大学の受験生ポータルサイトで確認したところ、令和9年度第1期の出願受付は令和8年9月14日(月)から9月16日(水)まで、試験日は令和8年10月17日(土)、合格者発表は令和8年11月2日(月)と案内されています。一方で第2期・第3期の要項は本稿執筆時点で「未定」となっており、参考として前年度(令和8年度)の日程を以下にまとめます。
| 募集期 | 出願受付期間 | 試験日 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 第1期(令和9年度・確定) | 令和8年9月14日(月)〜9月16日(水) | 令和8年10月17日(土) | 合格発表は令和8年11月2日(月) |
| 第2期(前年度参考) | 令和7年12月1日(月)〜12月3日(水) | 令和7年12月25日(木) | 令和9年度分は本稿執筆時点で未定 |
| 第3期(前年度参考) | 令和8年1月20日(火)〜1月22日(木) | 令和8年2月6日(金) | 令和9年度分は本稿執筆時点で未定 |
第2期・第3期(冬入試)という選択肢
この表からわかるとおり、第3期は文字どおり真冬の1月出願・2月試験で実施される、年度内最後の募集機会です。第2期・第3期の正式な日程はまだ発表されていないため、出願を検討している場合は大学の入試情報ポータルを定期的に確認する必要があります。募集要項の請求は原則として郵送のみで、大学の学務部入試課あての封筒に「教育学研究科専門職学位課程」と朱書きし、返信用封筒と連絡先電話番号を記入したメモを同封して申し込む方式です。窓口での直接受け取りも可能で、大学の峰キャンパスで各種資料の受け渡しを行っています。
そもそもなぜ第2期・第3期をまとめて「冬入試」と呼ぶのかといえば、出願・試験のいずれもが年末から2月という真冬の期間にすっぽり収まるからです。第1期の出願時期がすでに終盤にある人にとって、第2期・第3期は現実的な選択肢になりますし、教職大学院という進路そのものをまだ検討中の人にとっても、年間を通じて複数回の入り口があるという制度の特性を知っておくことは進路選択の幅を広げます。第2期・第3期それぞれの詳しい日程の見通しや出願書類の使い回しの実務については、宇都宮大学大学院教育学研究科(教職大学院)「冬入試」の傾向と対策で個別にまとめているので、あわせて確認しておくと出願計画が立てやすくなります。
併願を考えるうえでの日程調整
他大学の大学院や、栃木県外の教職大学院を併願先として検討している場合は、出願・試験の日程が重ならないかを早めに確認しておく必要があります。第1期で不合格だった場合に第2期・第3期へ再挑戦するという選択肢もありますが、要項の公表が遅れる分、対策に充てられる時間は短くなりがちです。第1期の受験を軸に据えつつ、第2期・第3期を「保険」として位置づけるのか、複数回の受験機会をフル活用するのかによって、準備の進め方も変わってきます。
また、栃木県教育委員会からの現職派遣の可否が決まるタイミングと、大学への出願受付期間が重ならない年度もあるため、勤務先との調整はできるだけ前倒しで進めておくと安心です。派遣の内示が出るタイミングと出願受付期間の関係は年度や自治体の事情によって変わり得るため、疑問点があれば早めに教育委員会の担当窓口へ相談しておくことをおすすめします。
出願準備の年間イメージ
第1期での受験を軸に据える場合、大まかな準備の流れは次のようになります。あくまで一般的な目安であり、実際の日程は必ず最新の学生募集要項で確認してください。
| 時期の目安 | 取り組むこと |
|---|---|
| 出願年度の春頃 | 出願資格の該当区分を確認し、必要に応じて個別審査の相談を行う |
| 出願年度の夏頃 | 教育実践概要・実践課題概要に書くエピソードを棚卸しし、下書きを始める |
| 募集要項公表後(9月頃) | 正式な様式で出願書類を仕上げ、証明書類の発行を依頼する |
| 出願受付〜試験まで | 小論文の過去問演習と、口述試験の想定問答・声出し練習を並行して行う |
教育実践概要・実践課題概要の下書きは、募集要項の正式な様式が公表される前から始めておくことができます。書式が変わる可能性はあっても、書くべきエピソードの棚卸しや文章の骨格づくりは前倒しで進められる部分だからです。
「研究計画書」は不要?|教育実践概要・実践課題概要の書き方
研究計画書ではなく2つの実践系書類
「宇都宮大学 大学院 教育学研究科」で検索してこの記事にたどり着いた人の中には、一般的な大学院入試のイメージで研究計画書の作成を想定している人も多いはずです。しかし宇都宮大学大学院教育学研究科(教職大学院)の場合、出願時に提出する中心的な書類は研究計画書ではなく「教育実践概要」と「実践課題概要」という2つの文書です。この違いを理解しないまま準備を始めると、方向性がずれた書類を仕上げてしまうおそれがあります。
「教育実践概要」は2,000字程度で、本学所定の様式を使用します。現職派遣教員・現職派遣教員以外で教育関連の職歴がある者・教育関連の職歴がない者(学部からの志願者を含む)という3つの立場ごとに書くべき内容が異なる点が特徴です。職歴のない学部生であっても、卒業論文や実習、サークル活動、社会活動、就業体験などから教育実践に関わる経験を具体的に書くことが求められています。単に「教育に興味がある」という抽象的な志望動機ではなく、自分が実際に経験した出来事とそこでの学びを具体的なエピソードとして提示することがポイントです。
実践課題概要は「これから」を書く書類
「実践課題概要」は1,000字程度で、入学後に取り組む実践課題に関する計画(テーマ・方法など)をまとめる書類です。教育実践概要が「これまでの経験」を問うのに対し、実践課題概要は「これから何をするか」を問う書類だと整理すると書き分けやすくなります。一般の教育学研究科における研究計画書が「学術的に何を明らかにするか」を問うのに対し、実践課題概要は「学校現場の課題をどう実践的に改善するか」という視点で書く点が根本的に異なります。
この2つの文書は口述試験の質問の土台にもなるため、提出後も自分が何を書いたかを振り返り、想定質問に答えられる状態にしておく必要があります。書類を書き上げて終わりではなく、口述試験本番までに内容を自分の言葉で説明できるようにしておくことが重要です。他大学の一般的な教育学研究科(研究者養成型)を併願先として検討している場合は、研究計画書の書き方そのものが別物になる点にも注意が必要です。研究計画書全般の考え方については大学院入試の出願書類、準備完全ガイド|研究計画書以外の必要書類で、他大学の一般教育学研究科との違いは教育学研究科(非教職)の大学院予備校比較|教育学研究科の入試対策でそれぞれ整理しているので、あわせて参考にしてください。
教育実践概要を書くときの構成の考え方
教育実践概要を書く際は、いきなり文章化を始めるのではなく、まず自分が経験した教育実践に関わる出来事を箇条書きで棚卸しすることから始めると整理しやすくなります。そのうえで、出来事(何をしたか)・気づき(そこから何を学んだか)・今後への接続(教職大学院で何を深めたいか)という3段構成で1つのエピソードをまとめると、読み手に伝わりやすい文章になりやすいです。複数のエピソードを盛り込みすぎると1つひとつの記述が薄くなりがちなため、字数制限(2,000字程度)の中では1〜2個の核となるエピソードを深く掘り下げる書き方が有効だと考えられます。
実践課題概要についても同様に、テーマ(何に取り組むか)・方法(どのように取り組むか)・見通し(2年間でどこまで到達したいか)という要素を意識して整理すると書きやすくなります。教育実践概要で示した課題意識と、実践課題概要のテーマが一貫していることも、書類全体の説得力を高めるポイントです。書き終えたら、教育実践概要と実践課題概要を読み比べ、両者の間に矛盾や飛躍がないかを確認しておくとよいでしょう。
なぜ研究計画書ではなく実践系の書類が課されるのか
この背景には、教職大学院という制度の目的そのものが関係していると考えられます。一般の教育学研究科(研究者養成型)が学術的な問いを設定し、それを明らかにするための研究計画を評価するのに対し、教職大学院は学校現場ですでに直面している課題を、協働しながら実践的に解決できる人材を育成することを目的としています。そのため、出願段階で評価されるのも「学術的に何を明らかにするか」ではなく、「これまでどのような教育実践に関わってきたか」「入学後にどのような実践課題に取り組みたいか」という、現場に根差した内容になっています。
この違いを理解しておくと、教育実践概要・実践課題概要を書く際に、無理に学術的な理論武装をしようとして遠回りをすることを避けられます。難解な教育理論を並べ立てるよりも、自分自身が経験した具体的な出来事を丁寧に描写するほうが、教職大学院が求める人材像に合致した書類になりやすいと考えられます。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。
- 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
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試験科目と配点|小論文・口述試験・現職派遣教員の特例
選抜方法の全体像
選抜方法は、出願時に提出する2つの文書(教育実践概要・実践課題概要)、小論文、口述試験、そして出身大学の成績証明書等の出願書類を総合して審査する形式です。現職派遣教員の志願者には小論文が課されず、代わりに「教育実践概要」の評価をもって代替される点が大きな特徴です。配点は以下のとおりです。
| 区分 | 小論文 | 教育実践概要の評価 | 口述試験 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 現職派遣教員 | なし(免除) | 200点 | 200点 | 400点 |
| 現職派遣教員以外 | 200点 | なし | 200点 | 400点 |
口述試験は、あらかじめ提出したこの2つの文書をもとに、専攻に関する基礎知識と実践課題について問われる形式です。試験時間は現職派遣教員以外がやや長めに設定されており、小論文の後に口述試験が行われる時間割になっています。口述試験では学校教育の実際的課題に対する問題意識と協働で問題解決にあたる意欲が、小論文では課題解決のための基礎的能力が評価されると大学は説明しています。
ここでいう「現職派遣教員以外」には、ストレートマスターとして学部から進学する人だけでなく、教育関連の職歴を積んだ社会人で現職派遣という形を取らずに出願する人も含まれます。現職派遣という枠組みに乗らない社会人であっても、小論文が免除されるわけではない点には注意が必要です。自分がどちらの区分に該当するかは、勤務先からの派遣扱いになるかどうかで判断されるため、迷う場合は勤務先の管理職や大学の学務部入試課に早めに確認しておくと安心です。
募集人員と近年の実施結果
募集人員は教育実践高度化専攻全体で、令和9年度第1期の要項では18名と公表されています。実際の令和8年度(2026年度)入学の実施結果は、募集18名に対して志願者18名・受験者18名・合格者15名・入学者15名でした。令和7年度(2025年度)実施分は募集18名に対し志願19名・受験19名・合格19名・入学16名という結果でした。募集人員に対して志願者数が大きく上回るような激しい選抜ではないことがうかがえますが、年度による変動もあるため過信は禁物です。最新の実施結果は、出願を検討する年度の学生募集要項や大学の発表資料で必ず確認してください。
出願書類のうち、卒業証明書・成績証明書・教育職員免許状関連の証明書は出身校での発行に一定の日数がかかる場合があります。特に成績証明書は厳封した状態での提出が求められるため、出願直前に慌てて発行を依頼すると出願受付期間に間に合わない恐れがあります。募集要項が公表されたらまず提出書類の一覧を確認し、自分で用意できるものと出身校に発行を依頼する必要があるものを仕分けておくと安全です。
提出前の最終確認で見落としやすいポイント
出願書類一式を封入する直前には、教育実践概要・実践課題概要の文字数が指定の範囲に収まっているか、記入漏れの欄がないか、証明書類が有効期限内(多くの場合は発行から3か月以内など)のものかを、チェックリスト化して1つずつ確認することをおすすめします。特に成績証明書・卒業(見込み)証明書は出身校の窓口対応時間の都合で即日発行できないこともあるため、余裕を持って依頼しておくと安心です。
郵送で出願する場合は、配達記録が残る方法を選び、控えを手元に保管しておくと、万が一の到着確認にも対応しやすくなります。出願受付期間の最終日ぎりぎりに投函するのは、天候や配送状況による遅延リスクを考えると避けたい選択です。余裕を持ったスケジュールで準備を進めましょう。
小論文と口述試験、どちらから対策すべきか
現職派遣教員以外の志願者にとって、小論文と口述試験はどちらも200点ずつの配点であり、どちらか一方に偏った対策では合計点を伸ばしにくい構造になっています。小論文は限られた試験時間内で3領域から2つを選び論述する形式のため、まずは過去問を解いて時間配分の感覚をつかむことが優先度の高い対策になります。次の章で過去問の出題傾向を詳しく見ていきますが、いきなり本番形式で解くよりも、まず出題される3領域それぞれについて自分なりの考えをノートにまとめておく準備段階を挟むと、本番での論述がスムーズになりやすいです。
口述試験は出願書類が土台になる分、小論文よりも準備の的が絞りやすい試験だといえます。ただし当日その場で答える力が求められるため、書類の内容を読み返すだけでなく、実際に声に出して説明する練習が欠かせません。小論文対策に時間を割きすぎて口述試験の練習が手薄になる、あるいはその逆になるという事態を避けるため、出願時期から逆算して両方に一定の時間を配分する計画を早めに立てておくことをおすすめします。
過去問から見る小論文の出題傾向と対策の方向性
3領域から2つを選択する出題形式
宇都宮大学は入学試験の過去問題を公開しています。大学の学務部入試課の窓口では過去5年分を閲覧でき、大学の入試情報ポータルでもインターネット上で過去問が公開されています(著作権法上問題になる部分は非公開)。令和7年度(2025年度入学)・令和8年度(2026年度入学)それぞれの第1期・第2期分、計4回分の小論文問題を確認すると、「学校改革力の領域」「授業力の領域」「個への対応力の領域」という3つの設問のうち2つを選択して論述する形式が一貫して採用されていることがわかります。一方で第3期(冬入試の本丸にあたる回)の問題は、現時点でネット公開アーカイブには含まれていません。第3期での受験を考えている場合は、大学の入試課へ問い合わせることをおすすめします。
| 実施回 | 学校改革力の領域 | 授業力の領域 | 個への対応力の領域 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度第1期 | 文科省の不登校調査への対応 | 学習指導要領「体験活動の充実」の具体化 | 特別な支援が必要な児童の進学時の配慮 |
| 令和7年度第2期 | 義務教育に関する意識調査の読み取り | 小中一貫教育(学びの連続性・連携) | 中教審答申「学習の個性化」の実現方策 |
| 令和8年度第1期 | 全国学力・学習状況調査の分析 | 中教審答申「令和の日本型学校教育」の教科担任制 | サラマンカ宣言の理念と支援 |
| 令和8年度第2期 | 栃木県教育委員会の資料分析 | 学習指導要領総則のキャリア教育 | 特別な支援を要する児童生徒へのICT活用 |
出題傾向から見える対策の方向性
「学校改革力の領域」は、文部科学省や都道府県教育委員会が公表した統計・調査結果を資料として提示し、そこから課題を読み取らせたうえで学校としての対応策を論じさせる出題が続いています。栃木県教育委員会の資料が使われた回もあり、地元・栃木県の教育行政の動きにも目を配っておく必要があることがうかがえます。「授業力の領域」は、学習指導要領や中央教育審議会答申といった教育政策文書の一節を引用し、そこに書かれた考え方を具体的な学習活動に落とし込ませる出題です。校種・教科等を自分で想定したうえで、具体例を挙げながら論じることが毎回求められています。
「個への対応力の領域」は、特別な支援を必要とする子どもへの対応がテーマの中心です。国際的な理念文書から、ICT活用や進学時の引き継ぎといった学校現場の実務的な論点まで幅広く出題されており、特別支援教育に関する基礎知識と具体的な対応イメージの両方が問われています。4回分の出題を見渡すと、共通しているのは一次資料を正確に読み取り、自分の担当予定の校種・教科に引きつけて具体化するという思考プロセスが毎回求められている点です。抽象的な教育論を暗記するのではなく、直近1〜2年に公表された教育政策の動きを押さえておくことが得点につながりやすいと考えられます。文部科学省が毎年公表する全国学力・学習状況調査の結果や、中央教育審議会の答申、栃木県教育委員会が公表する各種資料には日頃から目を通しておくとよいでしょう。
日常的に取り組める情報収集の方法
過去問の傾向を踏まえると、次のような情報源に定期的に目を通しておくことが対策として有効だと考えられます。
- 文部科学省が公表する全国学力・学習状況調査の結果と、そこで示される課題
- 中央教育審議会が公表する答申や報告(学習指導要領改訂の背景を含む)
- 栃木県教育委員会が公表する教育施策・調査資料
- 特別支援教育に関する国際的な理念文書や国内の関連施策
これらは出願直前にまとめて読むよりも、日常的に少しずつ触れておくほうが、小論文本番で「読んだことがある」という感覚を持って臨めるようになります。ニュースで教育関連の話題を見かけた際に、自分の担当予定の校種・教科だったらどう対応するかを考える習慣をつけておくと、過去問演習の効果も高まりやすいでしょう。
小論文の答案構成の考え方
過去問の形式を踏まえると、小論文の答案は大きく「資料から読み取れる課題の整理」「自分が担当する(予定の)校種・教科での具体的な対応策」「その対応策を実行するうえでの留意点」という3つの要素で構成すると書きやすくなります。資料の要約だけで文字数の大半を使ってしまうと、肝心の具体策を論じる余白が少なくなってしまうため、資料の読み取りは簡潔にまとめ、後半の具体策に厚みを持たせる配分を意識するとよいでしょう。
また、2つの設問を選択する形式である以上、両方の設問に均等に時間を配分できるよう、事前に時間配分の目安を決めておくことも重要です。片方の設問に時間をかけすぎて、もう一方が中途半端になってしまうと、合計点で不利になりかねません。過去問演習の段階から本番と同じ時間配分で解く練習をしておくと、当日の時間管理に慣れやすくなります。
口述試験(面接)対策|何を問われ、どう準備すべきか
提出書類が質問の土台になる
口述試験は、出願時に提出した「教育実践概要」「実践課題概要」の2文書をもとに、専攻に関する基礎知識と実践課題への理解、そして学校教育の実際的課題に対する問題意識と協働で問題解決にあたる意欲が評価される試験です。大学が公表しているアドミッション・ポリシーの「入学者選抜の基本方針」とも符合する構成になっており、小論文の3領域と口述試験は、いずれも同じ「学校現場の課題にどう向き合うか」という観点で一貫して設計されていると考えられます。
準備の出発点は、提出した教育実践概要・実践課題概要の内容を自分の言葉で説明できるようにしておくことです。書類に書いたエピソードについて「なぜそう考えたのか」「具体的にどう行動したのか」「今後どう活かすのか」を、口頭で筋道立てて話せるかどうかが問われます。書いた内容と話す内容に食い違いがあると、準備不足という印象を与えかねないため、提出前にコピーを保管し、面接直前まで見返せるようにしておくことをおすすめします。
想定される質問領域と話し方の準備
口述試験で問われる内容は、大きく分けて3つの方向性が想定されます。1つ目は、教育実践概要に書いた過去の経験について深掘りする質問です。2つ目は、実践課題概要に書いた入学後の計画について、実現可能性や具体性を確認する質問です。3つ目は、小論文の3領域(学校改革力・授業力・個への対応力)に関連する時事的な教育政策への理解を確認する質問です。ストレートマスターとして出願する学部生の場合、教育現場での実務経験が少ない分、卒業論文や実習、ボランティア活動などの経験を具体的なエピソードとして語れるよう整理しておくことが対策になります。
現職派遣教員の場合は、勤務校での実践や地域の教育課題について、より具体的な質問がなされることが想定されます。日頃から自分の実践を言語化する習慣をつけておくと、口述試験本番でも落ち着いて答えやすくなります。いずれの立場であっても、想定問答を紙に書き出すだけでなく、実際に声に出して話す練習を重ねておくことが有効です。第三者に質問役を頼み、話した内容についてフィードバックをもらう機会を作っておくと、自分では気づきにくい説明の癖を修正できます。
近年はオンライン形式で模擬面接や壁打ちに対応してもらえる指導サービスも増えており、対面で練習相手を確保しにくい社会人・現職教員にとっては選択肢のひとつになります。勤務先や身近な人に協力を頼みにくい場合は、こうしたサービスの活用も検討してみるとよいでしょう。重要なのは形式そのものよりも、実際に声に出して答える練習を出願書類提出後から口述試験当日まで継続的に行うことです。
口述試験前に確認しておきたいチェックリスト
口述試験の直前期には、次のような観点で準備状況を確認しておくと当日の安心感につながります。
- 教育実践概要・実践課題概要に書いたエピソードを、時間を計って口頭で説明できるか
- 「なぜそう考えたのか」という深掘り質問に対して、具体的な理由を答えられるか
- 小論文の3領域(学校改革力・授業力・個への対応力)に関連する最近の教育政策の動きを説明できるか
- 教職大学院での2年間で身につけたいことを、進路全体の中で位置づけて話せるか
このチェックリストを出願直後から少しずつ埋めていくことで、直前期に慌てて準備するという事態を避けやすくなります。特に1つ目と2つ目は、書類を書いた本人であっても案外説明に詰まりやすい部分なので、早めに声に出す練習を始めておくことをおすすめします。
検定料・学費と出願準備のスケジューリング|見落としがちな注意点
検定料・入学料・授業料の目安
入学検定料は30,000円で、本学所定の銀行振込用紙を使い、指定された取引銀行の口座に振り込む方式です(ATMの使用は不可)。入学料は282,000円(栃木県教育委員会から派遣された現職教員は半額免除)、授業料は年額535,800円(半期ごとに267,900円を納付)です。金額は予定額であり改定される場合がある旨が要項に明記されているため、出願時には最新の学生募集要項で必ず確認してください。
| 項目 | 金額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 入学検定料 | 30,000円 | 指定銀行への振込。ATM不可 |
| 入学料 | 282,000円 | 栃木県教育委員会派遣の現職教員は半額免除 |
| 授業料(年額) | 535,800円 | 半期267,900円ずつ納付。金額は改定の可能性あり |
出願準備のスケジューリングで失敗しないために
合格者発表から入学手続きの案内までの期間は、第1期では発表(11月上旬)から入学手続き案内(2月中旬〜下旬)まで3か月ほどの余裕がありますが、第3期の場合は試験(2月上旬)から入学手続き(3月中旬予定)までの期間がかなり短くなる点に注意が必要です。第2期以降の出願書類は第1期学生募集要項に添付された様式を使い回す設計になっているため、第1期の要項をあらかじめ入手しておくとスムーズに準備を進められます。
夏入試(多くの大学で7〜9月頃に実施される一般的な大学院入試)と対比させると、教職大学院の年間スケジュールの特殊性が分かりやすくなります。他大学の大学院進学もあわせて検討している場合は、それぞれの出願・試験時期が重ならないかを早めに確認しておくと、併願計画が立てやすくなり出願準備全体の見通しもよくなります。教育実践概要・実践課題概要の作成には想像以上に時間がかかることが多いため、募集要項が公表される前の段階から、書くべきエピソードの棚卸しだけでも始めておくと安心です。
費用面の準備で押さえておきたいこと
入学料・授業料は決して小さな金額ではないため、日本学生支援機構の奨学金制度や、勤務先の自治体・学校法人が用意する研修派遣制度など、利用できる制度がないかを早めに調べておくことも出願準備の一部だと考えられます。現職派遣教員は入学料が半額免除されるなど、立場によって負担が変わる部分もあるため、自分がどの区分に該当するかを踏まえて資金計画を立てておくと安心です。
ストレートマスターとして進学する場合は、2年間の学費に加えて生活費も見込んでおく必要があります。教職大学院は現場実習や課題への取り組みで忙しくなる期間もあるため、アルバイト等での収入を計画に織り込む場合は、無理のない範囲で調整しておくことをおすすめします。
現職教員として派遣される場合は、給与の取り扱いが勤務先の自治体・学校法人によって異なることがあります。派遣期間中の給与・手当がどのように扱われるかを、出願前に勤務先の担当部署へ確認しておくと、2年間の生活設計を立てやすくなります。ストレートマスターの場合は、奨学金の返還計画も含めた長期的な資金計画を、進学前の段階から検討しておくことをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
宇都宮大学大学院教育学研究科に一般の修士課程(研究者養成型)はありますか?
本稿執筆時点の一次情報を確認する限り、宇都宮大学大学院教育学研究科は専門職学位課程(教職大学院)の「教育実践高度化専攻」のみで構成されています。研究者養成を目的とした一般的な修士課程の教育学研究科は設置されていません。教育学分野の研究者養成型の大学院を志望する場合は、他大学の教育学研究科もあわせて検討する必要があります。
出願に研究計画書は必要ですか?
一般的な意味での研究計画書は必要ありません。出願時に提出する中心的な書類は「教育実践概要」(2,000字程度)と「実践課題概要」(1,000字程度)という教職大学院特有の2文書です。これまでの教育実践に関わる経験と、入学後に取り組む実践課題の計画を、それぞれの様式に沿って書くことになります。
教員免許を持っていない場合でも出願できますか?
出願資格の前提として、教育職員免許法にもとづく幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校いずれか1つ以上の教諭一種免許状を有している(入学年度の3月までの取得見込みを含む)ことが必要です。免許状を全く保有しておらず取得見込みもない場合は、そのままでは出願できないため、まず免許状の取得計画から検討する必要があります。
現職教員でなくても(ストレートマスターでも)出願できますか?
出願できます。大学を卒業した者、または入学年度3月までに卒業見込みの者という区分に該当し、教員免許の取得見込みを満たしていれば、学部からストレートマスターとして進学することが可能です。実際の出願者の中でも、この区分に該当する人は多いと考えられます。
冬入試(第2期・第3期)と第1期で難易度や倍率に違いはありますか?
大学が公表している資料からは、第1期・第2期・第3期で選抜方法や配点に大きな違いがあるとは案内されていません。ただし募集人員の多くは第1期で決まる傾向があり、第2期・第3期は残りの枠での選抜になります。年度によって志願者数・倍率は変動するため、最新の実施結果を学生募集要項や大学の発表資料で確認することをおすすめします。第2期・第3期を専門に扱った関連コラムもあわせて参照すると、より詳しい傾向をつかみやすくなります。
過去問はどこで入手できますか?
大学の学務部入試課の窓口で過去5年分を閲覧できるほか、大学の入試情報ポータルでもインターネット上で一部の過去問が公開されています(著作権法上問題になる部分は非公開)。ただし第3期の問題は、本稿確認時点でネット公開アーカイブには含まれていません。第3期での受験を検討している場合は、入試課へ直接問い合わせることをおすすめします。
口述試験ではどのようなことを聞かれますか?
出願時に提出した「教育実践概要」「実践課題概要」の内容をもとに、専攻に関する基礎知識や実践課題への理解、学校教育の実際的課題に対する問題意識と協働で問題解決にあたる意欲が問われます。書類に書いたエピソードについて、具体的な行動やその理由を筋道立てて説明できるように準備しておくとよいでしょう。
出願前に個別に相談できる窓口はありますか?
出願資格の該当区分に迷いがある場合や、免許状の組み合わせによる学校実習の取り扱いを確認したい場合は、大学の学務部入試課へ問い合わせる窓口が案内されています。個別の入学資格審査が必要な区分での出願を検討している場合は、出願受付期間よりかなり前の段階から早めに相談しておくことをおすすめします。教育実践概要・実践課題概要の書き方や小論文・口述試験の対策について第三者の視点でフィードバックを受けたい場合は、大学の窓口とは別に、大学院入試対策を専門とする指導サービスに相談するという方法もあります。
まとめ|宇都宮大学大学院教育学研究科の入試対策
宇都宮大学大学院教育学研究科は、専門職学位課程(教職大学院)の教育実践高度化専攻1つのみで構成される大学院であり、出願書類も一般的な研究計画書ではなく、教育実践概要・実践課題概要という教職大学院特有の2文書が中心になります。この違いを早い段階で理解しておくことが、出願準備の方向性を誤らないための第一歩です。
出願資格の確認、教育実践概要・実践課題概要の作成、小論文・口述試験の対策、そして検定料や学費の準備まで、やるべきことは多岐にわたります。第1期・第2期・第3期のどの回で出願するかによって準備に充てられる期間も変わってくるため、まずは自分がどの募集期を狙うのかを早めに見定めておくことが、全体のスケジュールを立てるうえでの出発点になります。
- 教育学研究科は専門職学位課程(教職大学院)の教育実践高度化専攻のみで構成され、一般の修士課程は設置されていない
- 出願資格の前提は教育職員免許法にもとづく教諭一種免許状の保有(取得見込み含む)で、そのうえで卒業要件等いずれかに該当する必要がある
- 入試は第1期(秋)・第2期・第3期(冬入試)の年3回で、令和9年度は第1期の日程のみ本稿執筆時点で公表済み
- 出願書類の中心は研究計画書ではなく「教育実践概要」(2,000字程度)と「実践課題概要」(1,000字程度)の2文書
- 試験科目は小論文(200点)と口述試験(200点)の計400点で、現職派遣教員は小論文が免除される
- 過去問の小論文は「学校改革力」「授業力」「個への対応力」の3領域から2つを選ぶ形式が続いている
- 入学検定料30,000円・入学料282,000円・授業料年535,800円で、金額は改定の可能性があるため最新の学生募集要項で必ず確認する
第2期・第3期の詳細な日程の見通しや、過去問のさらに詳しい分析については、関連コラムであわせて確認しておくと出願計画が立てやすくなります。1人で抱え込まず、必要に応じて外部のサポートも取り入れながら準備を進めるとよいでしょう。オンライン家庭教師スプリング・オンラインの大学院入試対策コースでは、こうした大学院ごとの出願書類の特性や過去問の傾向を踏まえた個別指導を行っています。独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。
書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?
研究職キャリアを持つ講師が、テーマ設定・先行研究の位置づけ・研究方法まで、出願レベルに届いているかを個別に確認します。
- 研究職の講師が研究計画書を添削し、改善点を明確化
- 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
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