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通信制大学の学部・科目一覧|法学部・経済学部・心理学・理系科目の単位はこう取る

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「通信制大学にはどんな学部があるのか」「法学部や経済学部、心理学、数学や物理まで通信で学べるのか」——大学編入や学び直しを検討する中で、通信制大学を比較し始めると、大学ごとに設置されている学部・学科がバラバラで、どこで何が学べるのか分かりにくいと感じる方が少なくありません。結論からお伝えすると、通信制大学の学部は大きく法学部・経済学部・文学部といった伝統的な文系学部と、心理学系、そして数学・物理などの理系科目を学べる大学の3タイプに整理できます。通信制大学とは、テキストによるレポート提出・科目試験と、対面授業(スクーリング)を組み合わせて単位を修得し、卒業を目指す大学の総称です。

働きながら学び直す社会人にとって、通信制大学を選ぶ理由は「大卒資格を得たい」「特定の専門分野を体系的に学びたい」「特定の資格の受験資格を得たい」など人によってさまざまです。どの理由であっても、まず自分が学びたい分野を設置している大学を絞り込み、そのうえで単位認定の仕組みや必修科目の内容を比較するという手順を踏むことが、入学後のミスマッチを防ぐうえで欠かせません。

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本記事では、慶應義塾大学・法政大学・日本大学・放送大学・北海道情報大学など主要な通信制大学を対象に、学部・学科ごとにどんな科目が開講され、単位をどう取っていくのかを公式サイトの情報にもとづいて整理しました。学部選びで失敗しないためのチェックポイントもあわせて解説しているので、これから通信制大学への入学や編入を検討している方の判断材料として活用してください。

通信制大学を比較するときにありがちな失敗は、「学費が安いから」「知名度があるから」といった理由だけで大学を決めてしまい、入学後に自分が学びたい専門分野の科目が思っていたより少なかった、というミスマッチです。学部・学科の中身を先に比較してから、学費やスクーリングの通いやすさで絞り込むという順序の方が、卒業まで学び続けられる可能性が高まります。学費やスクーリングの通学頻度で通信制大学を比較したい方は、姉妹記事の通信制大学の学費を徹底比較と通信制大学のスクーリングを徹底比較もあわせてご覧ください。

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目次

通信制大学とは?学部選びの前に知っておきたい単位取得の基本

通信制大学における単位取得の基本は、テキストによる自宅学習からレポートを作成・提出し、科目試験に合格することで単位を修得する「通信授業」と、一定期間キャンパスに通学して受講する「面接授業(スクーリング)」の組み合わせです。この枠組み自体はどの通信制大学でもおおむね共通していますが、学部・学科によって開講される科目、必修科目の構成、スクーリングの必要単位数は大きく異なります。慶應義塾大学の場合、テキストで自宅学習しレポート提出・科目試験合格で単位を修得し、実験や実技を伴う科目はスクーリングで対応する仕組みが取られています。

単位の認定基準も大学によって細部が異なります。たとえば放送大学では、学期の途中に一定の範囲で出題される「通信指導」にWeb上で解答して合格すると、単位認定試験(原則Web試験、申請のうえ学習センターでの受験も可)の受験資格が得られ、60点以上で単位が認定される仕組みです。評語はA(90点以上)からE(50点未満)までの6段階で設定されています。「レポート+科目試験」型か「通信指導+単位認定試験」型かという単位認定の設計自体が大学によって異なるため、学部を比較する前に、まずその大学の単位認定の仕組みを確認しておくことが遠回りを防ぐ第一歩になります。

放送大学の単位認定試験が原則Web試験で完結できる点は、遠方に住んでいる方や仕事の都合で決まった会場に通いにくい方にとって大きな利点です。一方、慶應義塾大学のように科目試験を対面で実施する大学では、全国10都市程度に設けられた会場のいずれかに出向く必要があります。試験そのものが自宅で完結するか、会場への移動が必要かという違いは、働きながら学ぶ社会人にとって見落とされがちですが、学習の継続しやすさを大きく左右する要素です。出願前に、志望する大学の試験実施方法(会場の有無・Web試験の可否)を必ず確認しておきましょう。

学部を選ぶ際は、単に「興味がある分野」だけでなく、卒業までにどのくらいスクーリングに通う必要があるか、テキストだけで完結できる科目がどれだけあるかという、学習スタイルとの相性も合わせて検討する必要があります。働きながら学ぶ社会人にとっては、この相性の見極めが挫折せずに卒業まで到達できるかどうかを左右する重要な要素です。

また、通信制大学の中には1年次入学のほかに、短大・高専卒業者や大学在学者を対象にした編入学、四年制大学卒業者を対象にした学士入学など、複数の入学区分を用意している大学が多くあります。入学区分によって卒業までに必要な在籍年数や免除される単位が変わるため、学部選びと合わせて自分がどの入学区分に該当するかも早い段階で確認しておくと、卒業までの見通しが立てやすくなります。すでに大学や短大での学習歴がある方は、その経験を無駄にしないためにも、既修得単位の認定制度がどこまで整っている大学かという視点も比較材料になります。

通信制大学で学べる学部・学科一覧(法学部・経済学部・文学部・心理学・理系科目)

主要な通信制大学が設置している学部・学科を整理すると、法学部・経済学部・文学部という伝統的な文系3学部を軸に、心理学系のコース・学科、そして数学や物理などの理系科目を学べる大学に分けられます。慶應義塾大学通信教育課程は文学部・経済学部・法学部の3学部のみを設置しており、法政大学通信教育部は法学部(法律学科)・文学部(日本文学科・史学科・地理学科)・経済学部(経済学科・商業学科)の3学部6学科を設置しています。日本大学通信教育部は法学部(法律学科・政治経済学科)・文理学部(文学専攻国文学・文学専攻英文学・哲学専攻・史学専攻)・経済学部(経済学科)・商学部(商業学科)という4学部8学科(専攻)を設置しており、通信制大学の中でも学部数の多さが特徴です。

大学設置学部・学科
慶應義塾大学通信教育課程文学部(第1〜3類)・経済学部・法学部(甲類・乙類)
法政大学通信教育部法学部(法律学科)・文学部(日本文学科・史学科・地理学科)・経済学部(経済学科・商業学科)
日本大学通信教育部法学部(法律学科・政治経済学科)・文理学部(文学専攻国文学・英文学・哲学専攻・史学専攻)・経済学部(経済学科)・商学部(商業学科)
放送大学教養学部教養学科(1学部6コース制。心理学関連は心理と教育コース等、理系は自然と環境コース)
北海道情報大学通信教育部総合情報学部(経営情報学科・システム情報学科)

ここで押さえておきたいのは、放送大学は「学部」ではなく「教養学部教養学科」という1学部6コース制を採っている点です。慶應義塾大学や法政大学のように法学部・経済学部という学部名が独立して存在するわけではなく、教養学部の中に「心理と教育コース」「自然と環境コース」といったコースが用意され、その中で心理学や数学・物理を学ぶ形になっています。通信制大学を比較する際は、大学によって「学部制」と「コース制」という組織設計そのものが異なることを理解しておくと、学部一覧を見たときの混乱を防げます。

北海道情報大学のように、法学部・経済学部・文学部といった伝統的な学部名を持たず、情報系の学部(総合情報学部)に特化している大学もあります。こうした大学は学部の数自体は少なくても、その分野の科目の厚みや教員免許との対応など、独自の強みを持っていることが多いため、学部の「数」よりも自分が学びたい分野の「深さ」で比較するという視点も大切です。表面的な学部一覧だけでなく、各学部・コースで実際にどんな科目が開講されているかまで踏み込んで確認することをおすすめします。

法学部・経済学部・文学部という伝統的な文系学部に加えて、心理学や理系科目を学びたい場合は選べる大学の数がぐっと絞られます。この学部数の偏りは、通信授業(テキストでのレポート提出・科目試験)という学習方式が、実験・実習を伴わない人文・社会科学系の科目と相性が良い一方、実験を伴う理系科目や、対面での臨床実習が必要になりやすい心理学の一部領域では、通信教育だけで完結させることが難しいという事情も背景にあります。学びたい分野が実験・実習をどれだけ必要とするかという視点を持っておくと、通信制大学で学べる範囲とそうでない範囲の見分けがつきやすくなります。次章以降では、学部・科目のカテゴリごとに、どの大学でどんな科目が開講され、単位をどう取っていくのかを詳しく見ていきます。

法学部で単位を取る──慶應義塾大学・法政大学・日本大学の科目区分比較

法学部を設置している通信制大学の中で、科目区分が公開されているのは慶應義塾大学・法政大学・日本大学です。慶應義塾大学法学部は法律学を主とする甲類と政治学を主とする乙類の2学科制で、必修科目は憲法4単位・民法総論3単位・刑法総論3単位・政治学6単位の4科目です。選択必修科目は法律学系(法哲学・行政法・会社法・労働法・刑事訴訟法など)と政治学系(政治哲学・日本政治史・政治思想史など)の2系統に分かれており、選択科目には経済原論・会計学・経営学といった経済系の科目も含まれています。

法政大学通信教育部は法学部に法律学科を設置しており、公式サイトでは「リーガルマインドを身につけ、法を主体的に考察する」ことを目標に掲げています。日本大学通信教育部は法学部に法律学科・政治経済学科の2学科を設置しており、他学部の科目も横断的に学べる点が特徴とされています。政治経済学科という学科名からも分かるように、法律学と政治学・経済学を組み合わせて学びたい方に向いた設計です。

法学部の学びは、条文や判例を読み解き、レポートで自分の法的な解釈を論理立てて説明する形式が中心になります。実験・実習を伴う科目がほとんど無いため、通信教育との相性が良い学部の一つといえます。法律科目は独学での理解が難しく感じられがちですが、テキストと条文集を並行して読み進める学習法が定着すれば、通信授業だけで多くの単位を積み上げられます。まとまった読解の時間を確保しやすい方には特に向いた学部です。

大学学科構成特徴
慶應義塾大学甲類(法律学)・乙類(政治学)必修4科目は甲類・乙類共通。選択必修が法律学系・政治学系に分岐
法政大学法律学科法律学に特化した1学科制
日本大学法律学科・政治経済学科政治経済学科は法律学・政治学・経済学を横断的に学べる

単位の取りやすさという観点では、必修科目の数と内容を先に比較しておくことが重要です。慶應義塾大学は必修4科目(憲法・民法総論・刑法総論・政治学)が甲類・乙類で共通しているため、どちらの学科を選んでも法律と政治学の両方の基礎を学ぶことになります。法律学に絞って学びたいのか、政治学や経済学も含めて幅広く学びたいのかという志向によって、慶應義塾大学の甲類・乙類か、日本大学の政治経済学科かを選び分けるとよいでしょう。

公務員試験や司法試験・行政書士試験などの資格試験を見据えて法学部を選ぶ方も少なくありません。その場合、選択必修・選択科目でどこまで試験科目に対応する分野を履修できるかが重要になります。慶應義塾大学法学部は選択必修科目に行政法・民事訴訟法・刑事訴訟法・国際私法など資格試験でも頻出の分野を幅広く揃えているため、特定の資格試験を見据えた科目選択の自由度が高いという特徴があります。一方で、必修・選択必修科目の一覧を出願前に必ず自分の目的と照らし合わせ、目指す試験の科目と重なりが大きい大学を選ぶことが遠回りを避けるコツです。

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経済学部で単位を取る──主要大学の必修科目・専門科目比較

経済学部を設置している通信制大学のうち、慶應義塾大学・法政大学・日本大学で科目構成が確認できます。慶應義塾大学経済学部は必修科目が7科目(経済原論ミクロ経済学2単位・マクロ経済学2単位、経済史4単位、経済政策学2単位、財政論2単位、金融論2単位、経営学3単位)と定められており、選択科目には計量経済学・国際貿易論・簿記論・会計学など幅広いカテゴリが用意されています。

法政大学通信教育部は経済学部に経済学科・商業学科の2学科を設置しており、経済学科は「経済学をつうじて世の中の仕組みを学ぶ」ことを、商業学科は「学ぶ意義を実務の現場で確認できる」ことをそれぞれ特色としています。日本大学通信教育部は経済学部経済学科に加えて、商学部商業学科を独立した学部として設置している点が特徴です。経済理論を中心に学びたいか、簿記・会計など実務寄りの内容を学びたいかによって、経済学科と商業学科(商学部)のどちらに重点を置くかが変わってきます。

大学学科構成特徴
慶應義塾大学経済学部(学科区分なし)必修7科目・17単位分。選択科目は経済理論から商業・経営系まで幅広い
法政大学経済学科・商業学科経済学科は理論中心、商業学科は実務寄り
日本大学経済学部経済学科・商学部商業学科経済学部と商学部を別学部として設置

簿記や会計の実務知識を重視するなら商業学科・商学部、経済理論や政策分析を体系的に学びたいなら経済学科を選ぶのが基本的な考え方です。慶應義塾大学は学科を分けずに経済学部の中で必修理論科目と幅広い選択科目(商業・経営系も含む)を組み合わせる設計になっているため、理論と実務のどちらかに絞りきれない場合は選択科目の自由度が高い大学を選ぶという考え方も有効です。

経済学部・商学部系統は、法学部や文学部に比べて数式やグラフを用いた科目(経済原論・計量経済学など)が含まれる点も特徴です。数学に苦手意識がある方は、必修科目である経済原論(ミクロ経済学・マクロ経済学)がどの程度の数式を扱うか、テキストや過去のシラバスであらかじめ確認しておくと、入学後の負担感を見誤らずに済みます。逆に数字を扱うことに抵抗がない方にとっては、経済学部は理論と実務の両方を単位取得に組み込みやすい学部だといえます。

簿記・会計系の科目は、他の学問分野に比べて「暗記より手を動かして慣れる」学び方が向いている点も特徴です。仕訳や決算整理の演習を繰り返すことで理解が深まる科目が多いため、テキストを読むだけでなく、実際に問題を解く時間を多めに確保できるかどうかが単位取得のペースを左右します。将来的に簿記検定などの資格試験と組み合わせて学びたい方にとっても、経済学部・商学部系統の選択科目は相性の良い選択肢になります。

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文学部で単位を取る──哲学・史学・文学・地理学が学べる大学

文学部を設置している通信制大学では、学べる専門分野の名称や区分の仕方が大学ごとに異なります。慶應義塾大学文学部は第1類(哲学を主とするもの)・第2類(史学を主とするもの)・第3類(文学を主とするもの)という3区分で、入学時点で専攻に細分化されず、卒業論文を通じて専攻領域を掘り下げる設計です。第1類には西洋哲学史・心理学・教育学、第2類には日本史概論・考古学・地理学、第3類には国文学・英文学・シェイクスピア研究といった科目が開講されています。

法政大学通信教育部は文学部に日本文学科・史学科・地理学科という3つの独立した学科を設置しています。慶應義塾大学が「類」という緩やかな区分で幅広く学ばせる設計であるのに対し、法政大学は入学時点で学科そのものを選ぶ形になっている点が対照的です。日本大学通信教育部は文理学部の中に文学専攻(国文学)・文学専攻(英文学)・哲学専攻・史学専攻という4専攻を設置しており、「文理学部」という名称のとおり、文系・理系の科目を横断的に学べる点が特徴とされています。

大学区分方式学べる主な分野
慶應義塾大学類(第1〜3類)。入学時点では未分化哲学・心理学・教育学/史学・考古学・地理学/国文学・英文学・外国文学
法政大学学科(日本文学科・史学科・地理学科)入学時点で学科を選択
日本大学専攻(文理学部内の4専攻)国文学・英文学・哲学・史学。他学部科目も横断履修可

地理学を専門的に学びたい場合は、独立した地理学科を持つ法政大学が選択肢として明確です。哲学・心理学・教育学まで幅広く学びながら卒業論文で専門を深めたい場合は慶應義塾大学の第1類、英文学やシェイクスピア研究のように特定の文学分野を掘り下げたい場合も慶應義塾大学の第3類や日本大学の文学専攻(英文学)が候補になります。入学時点で専攻を固定したいか、幅広く学びながら後で専門を決めたいかという学び方の好みも、大学選びの判断材料になります。

文学部・文理学部系統の科目は、テキストを読み込み、レポートで自分の解釈や分析を論じる形式が中心になるため、実験・実習の必要性が低く、通信教育との相性が良い分野だといえます。史学科や史学専攻で古文書学・考古学を学ぶ場合は、資料調査や現地見学がスクーリングに組み込まれることがある一方、国文学・英文学のようにテキストの精読が中心の科目は、自宅学習だけで単位を積み上げやすい傾向があります。「読んで書く」ことが中心の分野かどうかを科目選びの目安にすると、通信教育での学びやすさをある程度予測できます。

外国語文学(英文学・フランス文学・ドイツ文学・ロシア文学など)を学ぶ場合は、原典講読の比重が高くなる分、語学力そのものの土台も同時に求められます。すでにある程度の語学力を持っている方であれば専門性を一気に深められますが、これから語学力を伸ばしたい方は、総合教育科目の外国語科目とあわせて計画的に学習時間を配分する必要があります。

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心理学を学ぶ──公認心理師・認定心理士を目指せる大学の選び方

通信制大学で心理学を学びたいというニーズは非常に高く、「通信制大学 心理学」という検索語のボリュームは法学部・経済学部・文学部単体のキーワードよりも大きい傾向があります。放送大学は教養学部教養学科の中に心理学関連科目を含むコース(心理と教育コース等)を設置しており、通信指導と単位認定試験の組み合わせで単位を修得する仕組みです。慶應義塾大学文学部第1類にも心理学・教育心理学といった科目が含まれていますが、臨床心理士・認定心理士といった資格自体は通信教育課程では取得できないとされています。

心理学系の資格取得を目的にする場合、公認心理師や認定心理士に対応するカリキュラムを持つとされる通信制大学として、放送大学のほか複数の大学が挙げられます。ただし大学によって対応する資格の種類・指定科目の範囲は異なり、年度によってカリキュラムが変更されることもあるため、資格取得を目的に大学を選ぶ場合は、必ず各大学の公式サイトで最新のカリキュラム対応状況を確認することが欠かせません。「心理学を学べる」ことと「特定の資格の受験資格を得られる」ことは必ずしもイコールではない、という点を理解したうえで大学を比較する必要があります。

  • 心理学の科目を学べるが資格取得は目的としない場合:慶應義塾大学文学部第1類、放送大学の心理関連コースなど、幅広い選択肢がある
  • 公認心理師・認定心理士などの資格取得を目指す場合:大学ごとに対応する資格・指定科目が異なるため、出願前に必ず公式サイトで最新のカリキュラムを確認する
  • 資格取得が必須でない場合:自分の興味に合わせて、哲学・教育学と組み合わせて学べる大学(慶應義塾大学など)も選択肢になる

公認心理師・認定心理士といった国家資格・民間資格の取得を目指す場合は、通信制大学の学部選びの段階から資格指定科目の対応状況を確認する必要があり、単に「心理学部があるかどうか」だけで選ぶと、入学後に資格要件を満たせないという事態にもなりかねません。資格取得を最優先する場合は、志望する資格の指定科目を大学の履修要項で照合してから出願先を絞り込むことをおすすめします。

心理学は「実験・実習をどれだけ含むか」で通信教育との相性が大きく変わる分野でもあります。統計や実験心理学のように数値データを扱う科目、心理検査の実施方法を学ぶ実習系の科目は、スクーリングでの対面指導が重視されやすい領域です。座学中心の理論科目とスクーリングが必要な実習科目のバランスを大学ごとに比較しておくと、通学の負担感を入学前にある程度予測できます。心理学に強い関心があっても、資格取得を急がず教養として学びたいという場合は、慶應義塾大学文学部第1類のように哲学・教育学と合わせて心理学を学べる選択肢も検討に値します。

心理学を学ぶ動機は、資格取得だけでなく、カウンセリングマインドを仕事に生かしたい、教育現場で子どもの心理を理解したいなど多岐にわたります。資格取得を目的にするかどうかで、選ぶべき大学・学部が大きく変わることを理解したうえで、自分の学ぶ目的を最初に明確にしておくと、数ある選択肢の中から迷わず絞り込めるようになります。

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理系科目(数学・物理)を学べる通信制大学──放送大学・北海道情報大学

通信制大学で理系科目、特に数学や物理を体系的に学べる大学は、文系学部に比べると選択肢が限られます。放送大学は教養学部教養学科の6コースのうち「自然と環境コース」で数学・物理学・化学・生物学・地球科学・天文学を扱っており、入門科目には「初歩からの数学」「初歩からの物理」「初歩からの化学」「初歩からの生物学」、専門科目には「ダイナミックな地球」「初歩からの宇宙の科学」「数学の歴史」といった科目が開講されています。高校時代に理系科目から離れていた社会人でも学び直せるよう、入門科目から段階的に学べる構成になっている点が特徴です。

北海道情報大学通信教育部は総合情報学部(経営情報学科・システム情報学科)を設置しており、情報技術を軸にした学びが中心ですが、高等学校教諭(情報・商業・数学)、中学校教諭(数学)の教員免許状取得が可能とされています。数学そのものを深く探求するというよりも、情報系の科目を通じて数学的な素養を実務・教育に生かしたい方に向いた大学です。スクーリングは30単位以上必要とされていますが、インターネットメディア授業をスクーリング単位として扱えるため、スクーリング会場への通学なしで卒業することもできるとされています。

大学学べる理系分野特徴
放送大学(自然と環境コース)数学・物理学・化学・生物学・地球科学・天文学入門科目から段階的に学べる。通信指導+単位認定試験(Web中心)
北海道情報大学(総合情報学部)情報系科目を通じた数学(教員免許対応)数学・情報・商業の教員免許状取得が可能。スクーリング代替の仕組みあり

数学や物理を学問として体系的に学び直したいなら放送大学の自然と環境コース、情報技術と結びつけて数学的素養を実務や教職に生かしたいなら北海道情報大学、というように目的によって選ぶ大学が変わってきます。理系科目は文系学部に比べて選べる大学の数自体が少ないため、この分野を学びたい方は早い段階で候補を絞り込み、開講科目の詳細をシラバスで確認しておくことをおすすめします。

理系科目で通信教育が難しいとされる最大の理由は、実験を伴う科目の存在です。化学の実験や生物学の観察実習のように、器具や設備を使った実技が必須の科目は、対面でのスクーリングなしに単位を修得することが難しくなります。放送大学の自然と環境コースでも、入門科目は座学中心で組まれている一方、専門科目の一部では面接授業(スクーリング)が用意されている場合があります。理論・座学中心の科目から着手し、実験・実習を伴う科目は後回しにするという順序で計画を立てると、理系科目特有のハードルに早い段階でつまずくリスクを減らせます。

高校時代に数学や理科を苦手だと感じていた方にとって、放送大学の入門科目(初歩からの数学・初歩からの物理・初歩からの化学)は、基礎から学び直せる構成になっている点が心強いポイントです。大学レベルの内容にいきなり進むのではなく、「初歩から」と名の付く入門科目でウォーミングアップしてから専門科目に進むという段階的な学び方が用意されているため、社会人になってから理系分野に再挑戦したい方にも門戸が開かれています。

学部選びで失敗しないための共通チェックポイント

ここまで法学部・経済学部・文学部・心理学・理系科目という切り口で通信制大学を見てきましたが、実際に出願先を決める際には、学部の中身だけでなく単位認定の仕組み全体を含めて比較することが欠かせません。まず、通信授業(テキスト)とスクーリングのどちらに重きを置いた設計になっているかを確認しましょう。慶應義塾大学のようにテキスト中心で必修外国語のみスクーリング必須という大学もあれば、実験・実技科目が多い分野ではスクーリングの比重が高くなる大学もあります。

次に、必修科目の数と内容を確認します。必修科目が多いほど、その学部で「必ず学ぶべき核」が明確である一方、選択の自由度は下がります。慶應義塾大学経済学部の必修7科目、法学部の必修4科目のように、必修科目の一覧を事前に確認しておくことで、入学後に「思っていた内容と違う」というギャップを避けられます。

さらに、複数の大学に資料請求をして募集要項やシラバスを実際に読み比べることも有効です。ウェブサイトの説明だけでは分かりにくい科目の難易度感や、スクーリングの具体的な開催地・時間帯は、募集要項やシラバスに詳しく記載されていることが多くあります。複数の資料を横並びで比較する手間を惜しまないことが、入学後のミスマッチを防ぐ最も確実な方法です。

  • 通信授業(テキスト)とスクーリングの配分:自分の生活スタイルでスクーリングにどれだけ通えるかを確認する
  • 必修科目の数と内容:学部で「必ず学ぶこと」が自分の目的と合っているか確認する
  • 資格対応の有無:教員免許や心理系資格を目指す場合は指定科目への対応状況を公式サイトで確認する
  • 学部・学科の区分方式:入学時点で専攻を固定するか、幅広く学んでから卒業論文で専門を決めるか
  • 編入学・学士入学など出願区分による単位認定・免除の有無

最後に、卒業論文の有無とテーマ設定の自由度も確認しておきたいポイントです。多くの通信制大学では卒業論文の提出が卒業要件に含まれており、専門教育科目で学んだ内容を土台にテーマを設定していくことになります。入学前に「どの学部でどんな卒業論文を書きたいか」をおおまかにイメージしておくと、専門教育科目の選択科目を選ぶ際の軸ができ、単位取得の計画全体に一貫性が生まれます。

複数の大学を比較検討する場合は、これまで見てきた必修科目一覧・単位認定の仕組み・スクーリングの比重・資格対応状況を一枚の表にまとめておくと、最終的な意思決定がしやすくなります。特に社会人の場合、仕事を続けながら何年かけて卒業を目指すかという時間軸の見積もりが重要になるため、学部選びと並行して卒業までの年数のシミュレーションも行っておくことをおすすめします。資料請求だけで終わらせず、可能であれば説明会やオープンキャンパスに参加して、在学生や卒業生の生の声を聞く機会を持つことも、学部選びの解像度を上げるうえで有効な手段です。大学編入や社会人の学び直し全般について相談したい場合は、大学編入対策コースもあわせてご覧ください。慶應義塾大学通信教育課程の単位取得についてさらに詳しく知りたい方は、慶應義塾大学通信教育課程から大学編入するルート完全ガイドも参考にしてください。

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よくある質問(FAQ)

通信制大学にはどんな学部がありますか?

法学部・経済学部・文学部といった伝統的な文系学部が中心です。慶應義塾大学・法政大学・日本大学はいずれも法学部・経済学部・文学部(または文理学部)を設置しています。心理学は放送大学など一部の大学、数学・物理などの理系科目は放送大学の自然と環境コースや北海道情報大学など、選べる大学がより限られます。まずは自分が学びたい分野を設置している大学をリストアップすることから始めるとよいでしょう。福祉・教育・情報系など、本記事で扱った以外の学部を設置している通信制大学も存在するため、幅広く候補を洗い出す姿勢が大切です。

法学部と経済学部、通信制大学ではどちらが単位を取りやすいですか?

一概には言えませんが、必修科目の数と内容で比較すると判断しやすくなります。慶應義塾大学の場合、法学部の必修は4科目、経済学部の必修は7科目です。科目数だけで見れば法学部の方が必修は少なく見えますが、選択必修科目の幅広さや自分の興味との相性で実際の取り組みやすさは変わるため、単純な科目数の比較だけで決めないようにしましょう。数式を多用する科目に抵抗があるかどうかも、経済学部を選ぶ際の判断材料になります。

通信制大学で心理学を学び公認心理師を目指せますか?

大学によって対応状況が異なります。公認心理師・認定心理士などの資格に対応するカリキュラムを持つとされる通信制大学はありますが、指定科目の範囲は年度によって変わることもあるため、資格取得を目指す場合は必ず出願前に各大学の公式サイトで最新の対応状況を確認してください。資格試験の受験資格には実習科目が含まれることも多く、通信教育だけで完結するか、スクーリングでの実習が必須かも合わせて確認する必要があります。

通信制大学で数学や物理を学べますか?

放送大学の教養学部教養学科「自然と環境コース」では、初歩からの数学・物理・化学・生物学など入門科目から専門科目まで幅広く開講されています。北海道情報大学では情報系科目を通じて数学の教員免許状取得を目指すことも可能です。理系科目は文系学部に比べて選べる大学の数が限られる点は理解しておく必要があり、実験を伴う科目は対面でのスクーリングが必要になる場合がある点も踏まえて計画を立てましょう。

学部によってスクーリングの回数は変わりますか?

変わります。実験・実技を伴う科目が多い学部・分野ほどスクーリングの比重が高くなる傾向があります。慶應義塾大学の場合、必修外国語のスクーリング2単位のように対面が必須な単位もあれば、テキストのみで完結できる科目も多く存在します。志望する学部のスクーリング必要単位数は、募集要項や卒業要件のページで事前に確認しておきましょう。

1年次入学と3年次編入では学べる科目に違いがありますか?

学べる科目自体に大きな違いはありませんが、編入学や学士入学の場合は既修得単位の一部が卒業所要単位として認定され、履修すべき科目数が実質的に減ります。学部の専門教育科目の内容は入学区分にかかわらず共通です。前の大学・短大での既修得単位がどこまで認定されるかは大学ごとに基準が異なるため、出願前に個別の単位認定相談を受けられる大学かどうかも確認しておくと安心です。

学部選びで一番重視すべきポイントは何ですか?

必修科目の内容が自分の学びたい分野と合っているかを最優先で確認することをおすすめします。そのうえで、通信授業とスクーリングの配分、資格対応の有無、卒業論文のテーマ設定の自由度まで含めて総合的に比較すると、入学後のミスマッチを防ぎやすくなります。焦って1校に決めず、最低でも2〜3校の募集要項を比較してから出願先を決めることをおすすめします。一度出願すると学部を変更しにくい大学が多いため、比較検討にかける時間は惜しまないようにしましょう。

入学した後に学部を途中で変更することはできますか?

本記事で確認した各大学の公式情報の範囲では、学部変更に関する統一的な規定は確認できていません。学部によって専門教育科目の内容が大きく異なるため、学部変更を検討する場合は、あらためて出願し直す必要があるかどうかも含めて、志望する大学の窓口に直接確認することをおすすめします。学部選びで迷いがある場合は、出願前の段階で複数の学部の科目一覧をじっくり比較し、できるだけ入学後に変更が必要にならないよう検討しておくことが望ましいでしょう。

まとめ|通信制大学の学部選びは必修科目と単位認定の仕組みで比較する

通信制大学の学部は、法学部・経済学部・文学部という伝統的な文系3学部を軸に、慶應義塾大学・法政大学・日本大学がそれぞれ独自の学科区分でカバーしています。学部・学科の名称は似ていても、必修科目の内容や単位認定の細かな仕組みは大学ごとに異なります。心理学は放送大学など一部の大学、数学・物理などの理系科目は放送大学の自然と環境コースや北海道情報大学など、学べる大学の数が限られる分野です。学部選びで失敗しないためには、興味のある分野だけでなく、必修科目の内容・単位認定の仕組み・スクーリングの比重まで含めて比較することが欠かせません。

  • 法学部・経済学部・文学部は慶應義塾大学・法政大学・日本大学が代表的な設置校
  • 放送大学は学部制ではなく教養学部教養学科の1学部6コース制という独自の組織設計
  • 心理学は資格対応の有無・指定科目の範囲を必ず出願前に公式サイトで確認する
  • 数学・物理などの理系科目は放送大学(自然と環境コース)・北海道情報大学など選べる大学が限られる
  • 学部選びは必修科目の内容・通信授業とスクーリングの配分・卒業論文のテーマ設定の自由度で総合的に比較する

本記事で取り上げた慶應義塾大学・法政大学・日本大学・放送大学・北海道情報大学はいずれも異なる特徴を持っており、「有名だから」ではなく「学びたい内容と単位取得の仕組みが自分に合っているか」で選ぶことが、結果的に卒業までたどり着く近道になります。学部・学科の名称だけでなく、必修科目の一覧やスクーリングの実施方法まで踏み込んで比較検討することをおすすめします。編入学・学士入学など出願区分によって免除される単位も大学ごとに異なるため、既修得単位がある方は特に個別の単位認定基準まで確認しておきましょう。

とはいえ、通信制大学ごとに公開されている情報の粒度は異なり、実際に自分の目的に合う学部・大学を絞り込むには相応の情報収集の手間がかかります。学部選びや編入学・学士入学といった出願区分の判断に不安がある場合は、独学での情報収集に限界を感じたときこそ、専門の指導を活用するのも一つの方法です。大学編入や社会人の学び直しに詳しい指導者に相談しながら進めることで、自分に合った学部・大学を効率よく見極めることができます。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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