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【2027年度最新版】上智大学 外国語学部 編入 完全ガイド:3年次編入・倍率・過去問・具体的な対策まで徹底解説

上智大学 外国語学部の編入学試験は、2027年度入試からロシア語学科が募集を停止し、英語学科・ドイツ語学科・フランス語学科・イスパニア語学科・ポルトガル語学科の5学科で実施されます。上智大学の編入学試験とは、他大学・短期大学・高等専門学校ですでに一定の課程を修めた人が、原則として第3年次から上智大学に入り直し、学士号の取得を目指すための特別入学試験です。外国語学部の場合は、専攻語の運用能力を測る学科試問と面接、そして出願時点で満たしておくべき外国語検定試験の基準が、合否を大きく左右します。
2027年度入試は、2026年10月1日から10月7日までのWeb出願、2026年11月29日の学科試問・面接、2026年12月10日の合格発表というスケジュールで実施されます。出願できるのは10月1日から7日までのわずか1週間で、証明書類の手配を含めた逆算が欠かせません。外国語検定試験の出願基準にもGTECとケンブリッジ英検が並び、国連英検やGTEC CBTのように実施が終了した試験の扱いも整理されました。
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この記事では、上智大学が2026年3月18日および2026年5月22日に公開した2027年度の一次資料をもとに、募集学科・出願資格・検定基準・日程・学科試問の内容・研究コースの選び方・過去5年間の倍率・過去問の入手方法・入学後の単位認定と学費までを、学科の粒度で整理します。数値はすべて上智大学の公式PDFおよび公式サイトで確認したものだけを掲載し、確認できなかった項目はその旨を明示しています。
編入学試験は募集人員が「若干名」と小さく、情報が集まりにくい入試です。とはいえ、出願資格と試験科目が公表されている以上、対策の輪郭は事前に描けます。まずは自分の志望学科で何が求められているのかを、正確な情報で押さえるところから始めましょう。
上智大学 外国語学部 編入の2027年度最新情報|ロシア語学科は募集停止
最初に、2027年度入試(2027年4月入学)で何が変わったのかを確認します。上智大学入学センターは2026年3月18日付で「2027年度入学試験『編入学試験』での募集と出願要件変更について」を公表しており、ここに募集を行わない学科が明記されています。
2027年度に募集する外国語学部の学科は5学科
2027年度の編入学試験で外国語学部が募集するのは、英語学科・ドイツ語学科・フランス語学科・イスパニア語学科・ポルトガル語学科の5学科です。ロシア語学科は2027年度の募集を行いません。ロシア語学科は2026年度入試までは募集対象であり、2026年度は2名の志願者を集めていましたが、2027年度の入学試験要項の募集学科表からは外れています。
募集停止となったのは外国語学部ロシア語学科だけではありません。同じ通知では、文学部の哲学科・史学科・国文学科・英文学科・ドイツ文学科・フランス文学科、総合人間科学部の心理学科・社会福祉学科・看護学科、そして総合グローバル学部総合グローバル学科も2027年度の募集対象から外れています。上智大学は「募集学科は学生数の変動により年度ごとに異なります」と明記しており、前年に募集があった学科が翌年も募集するとは限りません。志望学科が決まっている人ほど、要項が出る5月下旬から6月にかけて募集の有無を最初に確認する習慣をつけてください。
なお、2027年度に出願要件が変更されたのは理工学部のみです。理工学部は4年制大学2年次修了ルートと短期大学卒業ルートが廃止され、国内の高等専門学校を卒業(2027年3月までに卒業見込み)した者に限定されました。外国語学部の出願要件そのものに変更はありません。
募集年次は原則3年次・募集人員は各学科若干名
上智大学の編入学は、原則として第3年次への編入です。募集人員は各学科とも「若干名」で、具体的な人数は公表されていません。ここで注意したいのが、要項に置かれた次の注記です。試験の結果と既修得単位および科目の内容により、上智大学のカリキュラム上、当該学科2年次までの必修学科科目(専門科目)の履修が求められる場合があり、編入学年次にかかわらず卒業に必要な修業年数が3年以上になる場合があるとされています。
つまり「3年次編入=残り2年で卒業」が保証されているわけではありません。外国語学部は1・2年次に専攻語の集中的な訓練を置くカリキュラム構成のため、専攻語の履修歴が薄い状態で編入すると、2年次までの必修科目を追加履修する必要が生じる可能性があります。合格者には合格発表時に「卒業までに必要な最低修業年数(目安)」が通知される仕組みになっているので、この見込みを踏まえて進路を設計することになります。
出願は1学科のみ・専攻言語のネイティブスピーカーは受験不可
編入学試験では1学科にのみ出願できます。英語学科とイスパニア語学科を併願する、といった出し方はできません。さらに外国語学部に固有のルールとして、それぞれの専門言語を母語とする者の受験は認められないと要項に明記されています。ポルトガル語を母語とする志願者がポルトガル語学科を受験することはできない、という趣旨です。
国際教養学部への編入学、SPSF(6学科連携の英語コース)への編入学、理工学部英語コースへの編入学は、いずれもこの編入学試験とは別の入試制度で実施されます。上智大学全体の編入学制度の全体像は上智大学 編入 完全ガイドで学部横断的に整理しているので、学部選びの段階で迷っている場合はあわせて確認してください。
出願資格と外国語検定試験の出願基準(2027年度・学科別)
上智大学の編入学試験は、出願の段階で二重の関門があります。学歴と修得単位に関する要件と、学科ごとに指定された外国語検定試験の基準です。どちらか一方でも満たしていなければ出願そのものができません。
学歴・修得単位に関する要件
外国語学部を含む神学部・文学部・総合人間科学部・法学部・経済学部・外国語学部の6学部では、次の1)または2)、および3)を満たすことが条件です。
- 1) 上智大学を除く、学位授与権のある4年制大学の2年次までの課程を修了している者(2027年3月までに修了見込みの者)で、出願時に60単位以上修得済みの者。国内の大学の場合は前期あるいは春学期までに60単位以上、外国の大学は上智大学の単位換算の基準で算出した結果60単位以上
- 2) 学位授与権のある短期大学を卒業し短期大学士(準学士)を取得(2027年3月までに取得見込み)の者、または高等専門学校を卒業(2027年3月までに卒業見込み)の者
- 3) 各学科の指定する外国語検定試験のいずれかの基準を満たす者、または志望学科がこれと同等以上の学力があると認めた者
3)の後段にある「同等以上と認められた者」というルートは、出願期間開始前に上智大学入学センターへ文書で問い合わせ、大学から出願を認められた場合に限られます。思い立ってから当日中に処理できる手続きではないため、該当しそうな場合は夏のうちに動く必要があります。
専修学校の専門課程からの出願は原則として認められません。ただし専門学校のうち修業年限2年以上等の要件を満たし、文部科学大臣が指定した課程を修了して専門士の称号を取得(予定)している場合は出願できます。外国人志願者は原則として日本語能力試験N1を受験済みであることが求められ、日本に永住権をもつ者や編入学前の大学で日本語によるカリキュラムを履修した(履修中の)者は免除されます。海外の学位授与権のある3年制collegeは1)に該当し、2年制college出身の場合はassociate degreeの取得(見込み)が必要で、associate degree of applied scienceでの出願は認められません。
【2027年度】外国語学部5学科の外国語検定試験 出願基準
ここが外国語学部の受験で最初に越えるべき壁です。学科ごとに使える検定試験の種類そのものが違い、英語学科は英語系、ドイツ語学科はドイツ語系の検定しか使えません。以下はいずれか1つを満たせばよい基準です(イスパニア語学科のみ追加要件があります)。
| 検定試験 | 英語学科 | ドイツ語学科 | フランス語学科 | イスパニア語学科 | ポルトガル語学科 |
|---|---|---|---|---|---|
| 実用英語技能検定(英検) | 1級 | 利用不可 | 利用不可 | 準1級 | 2級 |
| TOEFL iBT(0〜120のスコア) | 95 | 利用不可 | 利用不可 | 72 | 42 |
| TOEFL iBT(1〜6バンドスコア) | 5 | 利用不可 | 利用不可 | 4 | 3 |
| TOEIC L&R+TOEIC S&W | LR945&SW360 | 利用不可 | 利用不可 | LR785&SW310 | LR550&SW240 |
| 国連英検 | A級 | 利用不可 | 利用不可 | B級 | C級 |
| IELTS(Academic) | 7.0 | 利用不可 | 利用不可 | 5.5 | 4.0 |
| TEAP | 350(各80) | 利用不可 | 利用不可 | 330(各70) | 220(各50) |
| GTEC | 1350 | 利用不可 | 利用不可 | 1180 | 930 |
| ケンブリッジ英検 | 185 | 利用不可 | 利用不可 | 162 | 142 |
| 独検 | 利用不可 | 準1級 | 利用不可 | 準1級 | 準1級 |
| Goethe-Institutのドイツ語検定試験 | 利用不可 | B1 | 利用不可 | B2 | B1 |
| オーストリア政府公認ドイツ語能力検定試験(ÖSD) | 利用不可 | B1 | 利用不可 | B2 | B1 |
| 仏検 | 利用不可 | 利用不可 | 2級 | 準1級 | 2級 |
| DELF・DALF | 利用不可 | 利用不可 | DELF B1 | DELF B2 | DELF B1 |
| TCF | 利用不可 | 利用不可 | TCF B1 | TCF B2 | TCF B1 |
| その他 | GCE Aレベル2科目 | — | — | 左記いずれか1つに加えDELE B1/INICIAL(中級)が必須 | — |
表を見てわかる通り、最も高い水準を求められるのは英語学科です。英検1級、TOEFL iBT 95、IELTS 7.0という水準は、一般的な大学入試の英語資格要件とは次元が異なります。一方でポルトガル語学科は英検2級・TOEFL iBT 42・IELTS 4.0と、比較的到達しやすい水準に設定されています。イスパニア語学科だけは仕組みが独特で、英語や独仏の検定でいずれか1つの基準を満たしたうえで、さらにスペイン語検定DELE B1/INICIAL(中級)を提出する必要があります。DELEの代替としてSIELE B1を提出することもできますが、受験形式はSIELE Globalのみ有効で、読解・聴解・文章表現・口頭表現のそれぞれでB1以上が必要です。
スコアの有効期間と使えない受験形式
基準点に届いていても、受験形式や受験時期の条件を外すとスコアが無効になります。2027年度の有効期間と注意事項は次の通りです。
| 検定試験 | 有効期間 | 主な注意事項 |
|---|---|---|
| 実用英語技能検定 | 2016年度第1回以降に受験・合格したもの | 従来型英検・英検CBT・英検S-CBT・英検S-Interviewが利用可 |
| TEAP | 2025年度・2026年度に受験したもの | — |
| TOEFL iBT | 出願書類提出期日から遡って2年以内 | 会場受験型のiBTのみ有効。Home Edition・ITP・Essentialsは不可。MyBest scoresは不可で1回のTest Date scoresのみ |
| TOEIC L&R+S&W | 出願書類提出期日から遡って2年以内 | 両方のスコアの合計で出願。IP(Institutional Program)は不可 |
| IELTS | 出願書類提出期日から遡って2年以内 | Academic Moduleのみ。会場受験型のペーパー版・コンピューター版のみ有効。IELTS Online・Indicator・One Skill Retakeは不可 |
| GTEC | 出願書類提出期日から遡って2年以内 | 検定版(4技能)またはCBTタイプのオフィシャルスコアのみ有効。アセスメント版は不可。GTEC CBTは2025年度で実施終了 |
| TCF(フランス語) | 出願書類提出期日から遡って2年以内 | 口頭表現および文書作成の補足試験の試験結果もあわせて提出 |
| 国連英検 | 過去に受験したものすべて | 2025年で実施終了。過去に取得したものは利用可能 |
| ケンブリッジ英語検定(リンガスキルを含む) | 過去に受験したものすべて | 会場受験型のみ有効。自宅受験型のリンガスキルは不可。Cambridge Englishスケール・スコアを利用 |
| ドイツ語・フランス語のTCF以外の各検定 | 過去に受験したものすべて | — |
加えて重要なのが、いずれの外国語外部検定試験も4技能必須で、複数回受験したスコアの組み合わせはできないという原則です。英検については2次試験が不合格で再度受験した場合に限り、1次試験と2次試験の実施回が異なっても利用が認められています。スコアの提出は原本が原則、原本提出が難しい場合に限り実施団体からの直送が受け付けられます。TOEFLの直送用Institution Codeは0819、TOEICの直送用申請コードは00031501、IELTSは電子データの送信先に「Sophia University」を指定します。
上智大学 外国語学部 編入試験の日程と出願の流れ(2027年度入試)
2027年度編入学試験の入学試験要項は2026年5月22日付で公開されました。2027年4月入学を目指す場合の日程は次の通りです。
| 項目 | 2027年度入試の日程 |
|---|---|
| Web出願期間 | 2026年10月1日(木)10:00〜10月7日(水)23:59(日本時間) |
| 出願書類提出期限 | 2026年10月8日(木)当日消印有効(海外からの郵送は当日必着) |
| 受験票公開日 | 2026年11月24日(火)10:00頃〜 |
| 学科試問・面接 | 2026年11月29日(日)午前10:00〜(9:30までに着席) |
| 合格発表 | 2026年12月10日(木)午前10:00 |
| 入学手続締切日 | 2027年1月8日(金)当日消印有効 |
出願期間が1週間しかない点に注意してください。Web入力と書類郵送の締切が実質的に8日間に凝縮されています。成績証明書や卒業見込証明書は発行に日数がかかるため、9月中には出身校へ請求を済ませておく設計が現実的です。在学中の学校の学事日程の都合で出願期間内に在学全期間の成績証明書を発行できない場合に限り、成績証明書のみ後送が認められています。
出願から合格までのステップ
- 要項の確認(5月下旬〜6月):2027年度要項は2026年5月22日公開でした。募集学科・出願資格・学科試問内容をこの時点で確定情報として押さえます
- 検定スコアの取得(夏まで):出願時までに試験結果が公表されているものが有効です。10月1日の出願開始から逆算し、結果発表日を含めて計画します
- 受験上の配慮の申請(該当者のみ):2027年度の申請期間は2026年6月29日(月)〜7月31日(金)でした。障がいや疾病等がある志願者は、この期間内の申請が必要です
- Web出願と検定料の支払い(10月1日〜7日):入学検定料35,000円にWeb出願サービス利用料1,100円が加算されます。志望理由書・学業計画書もシステム上で入力します
- 出願書類の郵送(10月8日必着の消印):志願票、在学期間を証明する書類、成績証明書、講義概要のコピー、検定試験のスコア証明書などを同封します
- 受験票の取得(11月24日〜):マイページの「オンライン受験票」から各自で印刷します。受験票は郵送されません
- 学科試問・面接(11月29日):四谷キャンパスで実施されます
- 合格発表(12月10日)と入学手続(1月8日まで):合格通知書の郵送はなく、マイページの「合否結果」から印刷して各自保管します
試験当日の会場と持ち物
試験は四谷キャンパス(東京都千代田区紀尾井町7番1号)で実施され、北門から入構します。JR中央線・総武線の四ツ谷駅(赤坂口または麹町口)、東京メトロ丸ノ内線・南北線の四ツ谷駅(1番出口)から徒歩3分です。受験票には試験室および集合場所が記載されておらず、当日学内に掲示されます。開始時刻の10:00に対して9:30着席が求められるため、掲示を探す時間を含めて余裕をもった到着が必要です。保護者の控室は2号館5階の学生食堂に用意されています。
なお、神学部神学科のみ2月募集が別に設けられており、2027年度はWeb出願が2027年1月5日〜1月12日、試験日が2027年2月19日、合格発表が2027年2月24日という日程でした。外国語学部には2月募集の設定はないため、外国語学部志望者にとって受験機会は11月29日の1回のみです。
選考方法と学科試問の内容|5学科の試験科目を徹底比較
選考は「学科試問」と「面接」を実施し、「書類審査」と合わせて総合判定が行われます。配点比率は公表されていないため、筆記だけ、書類だけに偏った準備は避けるのが無難です。書類審査および試験結果により、合格者には合格発表時に「卒業までに必要な最低修業年数(目安)」が通知されます。ただし講義概要等の資料が不足している場合には通知できないとされており、講義概要の提出漏れは入学後の履修計画にまで影響します。
2027年度の学科試問内容(外国語学部)
| 学科 | 学科試問の内容 | 合計時間 |
|---|---|---|
| 英語学科 | 英文解釈(30分)、リスニングコンプリヘンション(30分)、時事教養問題(英作文)(30分) | 90分 |
| ドイツ語学科 | ドイツ語(60分)、小論文(60分) | 120分 |
| フランス語学科 | 小論文(1400字)(60分)、フランス語(60分) | 120分 |
| イスパニア語学科 | イスパニア語(60分)、小論文(60分) | 120分 |
| ポルトガル語学科 | 編入年次相当のポルトガル語(60分)、小論文(60分) | 120分 |
表からわかる通り、外国語学部の学科試問は大きく2つの型に分かれます。英語学科だけが小論文を課さず、英語の3技能を30分ずつ測る構成です。残る4学科は「専攻語60分+小論文60分」という共通の型で、専攻語の運用能力と日本語での論述力の両方が問われます。なお2026年度まで存在した「ロシア語学科:編入年次相当のロシア語(60分)、小論文(60分)」は、募集停止に伴い2027年度の学科試問内容表から削除されています。
英語学科の対策
英語学科は英文解釈・リスニング・英作文という3パート構成です。出願基準が英検1級・TOEFL iBT 95・IELTS 7.0という水準であることを踏まえると、試験本番で問われるのは基準スコアの再確認ではなく、その上で学術的な英文をどこまで正確に読み解き、時事的な主題について自分の見解を英語で構成できるかという力だと考えるのが自然です。時事教養問題(英作文)という科目名から、日々のニュースを英語で追い、論点を整理して書く練習が有効です。30分という時間制限は、構想に使える時間がごく短いことを意味します。時間を計った答案作成を繰り返し、書き出しの型を体に入れておきましょう。
ドイツ語・フランス語・イスパニア語・ポルトガル語学科の対策
この4学科は専攻語の試験と小論文の二本立てです。ポルトガル語学科の科目名に「編入年次相当の」と付されている通り、求められるのは編入する3年次に対応する水準、すなわち上智大学で2年間学んだ学生と同等の運用能力。専攻語の試験対策としては、上智大学が公開している学部シラバスで1・2年次の専攻語科目の到達目標と教科書を確認し、そのレベルに自分の学習を合わせる方法が実務的です。
小論文は学科によって条件が異なり、フランス語学科だけが1400字という字数指定を明示しています。60分で1400字は、構成を考えながら書くにはかなりの速度が要求されます。他の3学科は字数指定が公表されていないため、800字から1400字までの複数の分量で書ける状態を作っておくと安全です。テーマは公表されていませんが、外国語学部が「言語を通じて学ぶ」ことを重視し、専攻語圏の歴史・社会・経済・政治を多面的に研究する学部であることを踏まえると、専攻語圏の社会的課題や国際的な時事問題を扱う訓練が軸になります。
面接で問われること
面接の形式(個別かグループか)や所要時間は要項に記載がなく公表されていません。ただし選考が書類審査と一体で行われる以上、提出した志望理由書・学業計画書の内容を掘り下げる質問が中心になると考えるのが合理的です。志望動機、これまでの学修内容、編入学後に学びたい専門科目、希望する研究コースを選んだ理由、卒業までの年数計画、将来の進路といった論点は、書類に書いた内容と矛盾なく口頭で説明できるようにしておきます。書類に書いていないことを面接で足そうとすると一貫性が崩れます。編入試験全般の面接の考え方は大学編入の面接対策で質問例とあわせて整理しています。
出願書類の書き方|志望理由書800字・学業計画書1200字と研究コースの選択
上智大学の編入学試験では、志望理由書と学業計画書をWeb出願システム上で入力します。分量は志望理由書が日本語800字程度、学業計画書が日本語1200字程度。
外国語学部志願者だけに課される研究コースの選択
外国語学部の志願者には、他学部にはない手続きがあります。Web出願ページ上で、編入学後に専攻を希望する研究コースを1つ選択する必要があるのです。選択肢は北米、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、ロシア・ユーラシア、言語の5つです。さらに大学が公開している外国語学部志願者向けの注意事項では、出願書類を提出する際に「志望理由書」へ希望する研究コースを明記するよう求めています。
この選択は形式的なものではありません。外国語学部のカリキュラムは、1・2年次で専攻言語の運用能力と各言語圏の基礎知識を学ぶ第一主専攻、3・4年次で自ら選んだ研究コースの研究を進める第二主専攻または副専攻という2段階構成になっています。3年次編入は、まさに後半の段階から合流する形になります。大学自身が「3年次編入は、一定程度以上の専攻語運用能力を有した上で、研究コースでの言語研究または地域研究を目指す方の出願を想定しています」と説明しており、研究コースの選択が志望動機の中心に据えられていることがわかります。
学業計画書の3項目をどう書くか
学業計画書は次の1〜3の項目について、項目名も含め各400字を目安に3項目とも記入します。
- 1. これまでの学業生活その他において特筆したいこと:在籍校で力を入れた学びや、そこで得た知識・技能、生まれた問題意識を具体的に書きます
- 2. 編入学後学びたい専門科目の内容:上智大学の「履修要覧」と「学部シラバス」を事前に参照し、志望学科と研究コースで開講されている具体的な科目名を挙げて、なぜその科目なのかを説明します
- 3. 将来の進路計画等:進路の方向性に加えて、「編入学後何年で卒業することを計画しているか」も記載する必要があります
項目3の年数記載は、単なる意思表明ではありません。大学側は提出された講義概要と成績証明書をもとに「卒業までに必要な最低修業年数(目安)」を試算しており、志願者自身の計画がその試算と大きく食い違っていないかを見ています。履修要覧とシラバスの事前確認は要項が明記する必須作業です。留学や教職課程の履修を希望する場合は、その旨を学業計画書に明記するよう指示されています。
生成AIの使用は認められない
2027年度要項には、出願書類の作成において生成AIが出力した文章は志願者本人が作成したものとしては認められない、と明記されています。出願書類に偽造、虚偽記載または剽窃等があった場合は入学が認められず、入学後に判明した場合は入学許可が取り消されます。下書きの丸写しは制度上のリスクを負う行為です。志望理由書の構成の考え方は大学編入志望理由書の添削ガイドにまとめているので、自分の言葉で書き切るための型として活用してください。
そのほかの提出書類で落としやすい点
写真はWeb出願システムでアップロードします。正面向き・上半身・無帽・無背景・目元輪郭を隠していないもので、出願前3ヵ月以内に撮影したカラー写真に限られます。美白モード等でトーンを変えたものや、顔や目の大きさ、あご、背景等を加工処理した写真は受け付けられません。提出された写真と本人は試験室で照合されます。
修得済および修得見込科目すべての講義概要等は、「成績証明書」の記載順に並べ、講義概要の「科目名」に赤の下線を引いて提出します。日本の高等専門学校の場合は第4・5年次の2学年分が必要です。この提出がない場合、合格通知時に「卒業までに必要な最低修業年数(目安)」を通知できなくなるため、実質的に提出が前提の書類と考えてください。
外国語学部の研究コース9本と、編入生が選べるコースの範囲
外国語学部を理解するうえで欠かせないのが研究コースの仕組みです。学生は3年次から9つの研究コースのうち1つを「第二主専攻」または「副専攻」として登録します。第二主専攻では開設科目群を履修して系統的な学習と研究を行い、卒業論文を執筆します。副専攻では多様な関心に基づく履修計画に合わせて科目を履修できます。
9つの研究コース一覧
| 研究コース | 対象と内容 | 編入生の第二主専攻 |
|---|---|---|
| 01 北米研究コース | アメリカ合衆国とカナダを対象地域とし、歴史学、心理学、政治学、経済学、社会学など多様な学問分野から研究 | 選択可 |
| 02 ヨーロッパ研究コース | ヨーロッパ全体や域内の特定の国、サブリージョンの事象、EUに関する問題を俯瞰的視点から研究 | 選択可 |
| 03 ラテンアメリカ研究コース | 先住民固有の文化や豊富な資源など、ラテンアメリカの過去と現在を掘り下げる | 選択可 |
| 04 ロシア・ユーラシア研究コース | ロシアをはじめとする旧ソ連地域の歴史・政治・経済・社会・文化 | 選択可 |
| 05 言語研究コース | 人間にのみ備わる言語能力の科学的研究、日本語・諸外国語に関する実証的研究 | 選択可 |
| 06 アジア研究コース | 主に東南アジア、南アジア、アジア太平洋地域の歴史・文化・社会・宗教 | 原則として不可 |
| 07 中東・アフリカ研究コース | 中東とアフリカ両地域の歴史、文化、社会、宗教と方法論 | 原則として不可 |
| 08 国際政治論研究コース | 主要国の外交を含めた国際政治分野を体系的に学ぶ | 原則として不可 |
| 09 市民社会・国際協力論研究コース | 貧困、格差、紛争、移民・難民問題、環境破壊などへの市民的視点からのアプローチ | 原則として不可 |
編入生が第二主専攻にできない4コースがある理由
06から09の4つのコースは、主に総合グローバル学部の開講科目によって構成されています。大学が公開している外国語学部志願者向けの注意事項によれば、これらのコースでは一部科目について履修制限があり、総合グローバル学部開講の演習科目は外国語学部生の受入れ上限人数が定められています。その選抜は2年次11月頃に実施されるため、3年次から合流する編入生は原則として上記4研究コースを第二主専攻として選択することができません。
Web出願で選べる研究コースが北米・ヨーロッパ・ラテンアメリカ・ロシア・ユーラシア・言語の5つに限られているのは、この履修制限を反映した結果です。出願時点で自分の研究テーマが5コースのどこに収まるかを確定させておく必要があります。志望理由書と学業計画書の説得力は、選んだコースの科目群を具体的に読み込めているかどうかで大きく変わります。
なお、上智大学外国語学部は2028年度以降に3つのポリシー(ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー)の全面改訂を予定しており、新たな3つのポリシーは2027年度以降に公開予定と告知されています。改訂後はカリキュラムの考え方が変わる可能性があるため、受験年度の情報を学部公式サイトで確認してください。現行のアドミッション・ポリシーは、日本語の運用能力を基盤に外国語運用能力の獲得に真摯に取り組める学生を求め、自らの住む地域から世界全体に至るまで起こっていることに関心を持ち、それを自分の問題として考え解決策を見出そうと努力を重ねられることを期待する、という内容です。
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
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(費用は一切かかりません)
5学科の特色と卒業後の進路
ここからは2027年度に募集する5学科それぞれの学びの特色を整理します。以下は学部公式サイトおよび大学公表資料に基づく概要ですが、カリキュラムの詳細や目標とする外部試験の水準は年度によって見直されることがあるため、最新の情報は履修要覧と学部公式サイトで確認してください。
英語学科
実践的な英語力と幅広い教養を身につけ、学術活動・ビジネス・国際貢献など多様な場面で通用する質の高い英語力の獲得を目指す学科です。1・2年次はリスニング能力別の習熟度クラス編成、3・4年次ではライティング、プレゼンテーション、フィルム制作など表現力を重視した科目が置かれ、その多くが英語のみで開講されます。目標とする外部試験の水準としては英検1級、TOEFL iBT 100点、TOEIC L&R 900点、IELTS 7.5といったレベルが示されています。卒業生の進路は情報通信、金融、保険、商社、コンサルティング、ホスピタリティ、教育、公務員など幅広い領域に及びます。
ドイツ語学科
ドイツ語や地域研究の専門家の育成に加え、高いコミュニケーション能力と専門知識を備えて国際社会で活躍できる人材の育成を掲げています。1・2年次に4技能の集中的なドイツ語教育を置き、「ドイツ語圏研究」科目が開講されます。3年次以降は日独比較研究や専門読解準備、演習などが用意され、ドイツ語圏への留学やタンデム学習も推奨されています。目標とする外部試験の水準はドイツ語技能検定試験準1級、Goethe-Zertifikat C1、ÖSD Zertifikat C1などです。進路は製造業、情報通信業、商社、金融・保険業、専門・技術サービス業、公務員などに広がっています。
フランス語学科
高度な実践的フランス語運用能力を養い、それを土台にフランス語圏の社会・政治・思想・文化・歴史を総合的に学ぶ学科です。1・2年次に「基礎フランス語」で4技能を徹底的に訓練し、3・4年次には「総合フランス語」として表現・聴解・講読・総合演習を履修します。多くの学生が1年間の留学を経験する点も特徴です。目標とする外部試験の水準はDALF C1、TCF C1、実用フランス語技能検定試験準1級などです。編入試験で1400字の小論文を課す唯一の学科であり、日本語での論述力が明確に求められます。
イスパニア語学科
高度なイスパニア語運用能力と、スペインおよびラテンアメリカを含むイスパニア語圏への深い理解の育成を目指します。1・2年次に「基礎イスパニア語」で4技能と文法を固め、3・4年次に「総合イスパニア語」として読解・口頭表現・作文などを学びます。目標とする外部試験の水準はDELE C1、スペイン語技能検定2級などです。進路は外資系を含む民間企業、公的機関、国際機関、教育機関など多岐にわたります。出願段階でDELE B1/INICIAL(中級)またはSIELE B1が追加で必要になる点は、5学科のなかでイスパニア語学科だけの条件です。
ポルトガル語学科
「言語と地域研究の両輪」を掲げ、ポルトガル語の学習とブラジル・ポルトガル・アフリカ諸国などの地域理解を並行して深めます。1・2年次に「基礎ポルトガル語」で文法・会話・作文・講読を学び、3・4年次には「総合ポルトガル語」としてコミュニケーションやプレゼンテーションのスキルをほぼポルトガル語で扱います。目標とする外部試験の水準はCAPLE C1、CELPE-Bras上級などです。進路は製造業、情報通信業、運輸業、卸売・小売業、金融業、教育分野などに広がっています。外国語検定の出願基準が5学科のなかで最も低い水準に設定されており、語学要件の面では最も出願しやすい学科といえます。
ロシア語学科を志望していた人はどうするか
ロシア語学科は2027年度の編入学試験では募集されません。ロシア語圏を研究対象としたい場合、外国語学部の他学科に在籍しながら「ロシア・ユーラシア研究コース」を第二主専攻または副専攻として選ぶという道は制度上残されています。ただし専攻語(第一主専攻)は志望した学科の言語になるため、学びの設計は変わります。2028年度以降の募集学科は毎年度大学ウェブサイトで告知されるとされているので、再開の可能性を含めて公式の年度告知を追うのが確実です。
上智大学 外国語学部 編入は難しい?倍率データ(2022〜2026年度)
「上智大学の編入は難しい」という評価をよく目にします。実際の数字はどうなのか、上智大学が公表している「入学試験データ 編入学試験 志願者・合格者数一覧」から、外国語学部の学科別データを5年分並べます。数値は男女計、実質倍率は志願者数を合格者数で割った値。
学科別 志願者数・合格者数(2022〜2026年度)
| 学科 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度 | 5年計(志願/合格) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 英語学科 | 4/2 | 4/2 | 2/1 | 2/1 | 2/1 | 14/7 |
| ドイツ語学科 | 0/0 | 0/0 | 0/0 | 0/0 | 0/0 | 0/0 |
| フランス語学科 | 1/1 | 0/0 | 1/1 | 1/0 | 2/1 | 5/3 |
| イスパニア語学科 | 1/0 | 2/1 | 1/1 | 0/0 | 0/0 | 4/2 |
| ロシア語学科(2027年度募集なし) | 1/0 | 1/0 | 2/1 | 0/0 | 2/0 | 6/1 |
| ポルトガル語学科 | 0/0 | 0/0 | 0/0 | 1/0 | 0/0 | 1/0 |
| 外国語学部 計 | 7/3 | 7/3 | 6/4 | 4/1 | 6/2 | 30/13 |
※各セルは「志願者数/合格者数」。2026年度は編入学試験全体で志願者90名・合格者21名でした。
データから読み取れること
まず全体像として、外国語学部の5年間の合計は志願者30名・合格者13名で、実質倍率は約2.3倍です。数字だけを見れば、一般選抜と比べて極端に高い倍率とはいえません。ただし母数が小さいため、この平均値をそのまま自分の合格可能性として読み替えるのは危険です。
学科別に見ると景色が変わります。英語学科は5年間で志願者14名・合格者7名と、毎年安定して合格者が出ています。一方でドイツ語学科は5年間で志願者が1人もいません。ポルトガル語学科は5年間で志願者1名・合格者0名です。志願者がゼロの年は、そもそも試験自体が実施されません。これは過去問の公開状況表でも裏付けられており、ドイツ語学科の編入学試験は2024〜2026年度の3年間とも「学科試問なし、または志願者がなかったため試験が実施されなかった」と記載されています。
もう一つ注目したいのが、志願者がいても合格者が出ない年があることです。イスパニア語学科の2022年度は志願者1名で合格者0名、ロシア語学科の2026年度は志願者2名で合格者0名でした。募集人員が「若干名」であることは、裏を返せば大学が求める水準に届かなければ合格者を出さない運用を意味します。倍率の低さは「入りやすさ」を保証しません。
難しさの正体は倍率ではなく出願要件
外国語学部の編入が難しいと言われる理由を分解すると、倍率よりも次の3点に集約されます。第一に、出願段階で高水準の外国語検定スコアが必要なこと。英語学科の英検1級・IELTS 7.0という基準は、それだけで多くの志願者を絞り込みます。第二に、学科試問が専攻語の実力を直接測る形式であり、付け焼き刃が効きにくいこと。第三に、研究コースの選択を含む志望理由の設計に、学部カリキュラムの理解が求められることです。
GPAや在籍大学の成績について出願基準が設けられているかという質問をよく受けますが、要項にGPAの下限は記載されておらず、公表されていません。成績証明書は書類審査の資料として提出しますが、特定の数値が足切りとして示されているわけではないという理解になります。上智大学の学部横断の実施状況は上智大学の編入試験まとめでも整理しています。
上智大学 編入 過去問の入手方法と学科別の公開状況
編入学試験の対策で最も効く資料は過去問です。上智大学の編入学試験の過去問は市販の赤本には収録されていませんが、大学が公式に閲覧と送付の窓口を用意しています。
2つの入手ルート
- 窓口での閲覧:四谷キャンパスのアドミッションズオフィスおよび大阪サテライトキャンパスの窓口で、過去3年分の入試問題を閲覧できます。閲覧のみで配布は行っておらず、四谷キャンパスのアドミッションズオフィスにコピー機の設置はありません
- Eメールでの請求:過去3年分の入試問題(特別入学試験のみ)はEメールで送信を受けられます。請求先は admission-t-co@sophia.ac.jp で、件名を「過去問請求」とし、氏名・パソコンメールアドレス・電話番号・入学試験種別・学科名を記載します
入学試験種別の欄には「編入学試験」と明記し、学科名も忘れずに記載します。休日明け等は請求が混み合い、送付まで1〜2週間程度かかる場合があります。メールボックスの容量不足で受信できない事例もあると案内されているため、容量に余裕のあるアドレスを指定してください。一般選抜の過去問の公表・送信は行われていません。
【2024〜2026年度】外国語学部の編入学試験 過去問公開状況
上智大学は「特別入学試験 過去問題公開状況」というPDFで、学科別・年度別の公開可否を示しています。2026年5月1日に2026年度入試問題の送付対応が開始され、現在の公開範囲は2024〜2026年度入試です。外国語学部の編入学試験に該当する部分は次の通りです。
| 学科 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度 |
|---|---|---|---|
| 英語学科 | 公開 | 公開 | 公開 |
| ドイツ語学科 | 試験実施なし | 試験実施なし | 試験実施なし |
| フランス語学科 | 一部公開 | 公開 | 一部公開 |
| イスパニア語学科 | 公開 | 試験実施なし | 試験実施なし |
| ロシア語学科 | 2027年度募集なし | ||
| ポルトガル語学科 | 試験実施なし | 公開 | 試験実施なし |
※「一部公開」は著作権の関係で本文が非公開となっている場合等を指します。「試験実施なし」は学科試問なし(面接・口頭試問のみ)、または志願者がなかったため試験が実施されなかったことを示します。
この表は志望学科の対策戦略を左右します。英語学科は3年分すべての過去問を入手できる恵まれた立場にあり、出題形式と難易度を実物で確認したうえで対策に入れます。フランス語学科は3年分とも試験が実施されていますが、2024年度と2026年度は本文が一部非公開のため、設問形式は確認できても素材文が読めない可能性があります。
過去問が入手できない学科の代替戦略
ドイツ語学科・ポルトガル語学科・イスパニア語学科のように、直近で試験が実施されていない年が多い学科では、過去問に頼らない準備が必要です。次の順序で情報を積み上げます。
- 要項の「学科試問内容」を精読する:科目名と試験時間は公表されています。「編入年次相当の◯◯語(60分)、小論文(60分)」という記述から、測られる能力と時間配分を逆算します
- 学部シラバスで到達目標と教科書を確認する:上智大学は全学部のシラバスをウェブサイトで公開しています。志望学科の1・2年次の専攻語科目と語圏基礎科目のシラバスを読み、到達目標・各回のテーマ・教科書・参考文献を抽出します
- 参考文献の標準テキストで学習する:シラバスに挙がっている書籍は、その分野の標準的なテキストである可能性が高く、大学が想定する学問レベルを体感できます
- 他学科・他年度の問題から形式を掴む:同じ学部内で公開されている学科の過去問は、出題の作法や小論文の設問形式を知るうえで参考になります
この4段階は、過去問が無いことを情報不足ではなく情報の再構成の問題に変える手順です。要項とシラバスという一次資料が公開されている以上、対策の方向は自力で決められます。
編入学後の単位認定・学費・奨学金
合格後に生活が成り立つかどうかも、出願前に確認しておきたい論点です。単位認定の枠組みと費用の目安を整理します。
単位認定は総単位数の2分の1以下
他大学(短期大学と高等専門学校第4・5年次を含む)で修得した単位は、所定の手続きにより上智大学の修得単位として認められます。認定できる単位数は卒業に必要な総単位数の2分の1以下と定められており、全学共通科目・学科科目のいずれにも適用されます。教職課程科目については、外国の大学で修得した単位は認められません。
実際の単位換算・認定は入学後に上智大学で行われるため、入学前に認定できる単位数や認定の可否を大学から知らされることはありません。編入学単位認定の手続きでは、認定を希望する科目すべてについて成績証明書と講義概要等の提出が必要です。講義概要等は出願時に提出した書類を単位認定に流用できますが、成績証明書は単位認定用に改めて提出する必要があります。
学費の目安(2026年度の参考値)
2027年度の学費は要項が公開された2026年5月22日時点では未定で、2026年7月に決定し「入学手続要項」で合格者に通知されるとされていました。要項には参考として2026年度の金額が掲載されています。外国語学部は神学部・文学部(新聞学科を除く)・総合人間科学部(心理学科・看護学科を除く)・法学部・経済学部と同じ区分です。
| 費目 | 金額(2026年度・参考) | 納入時期 |
|---|---|---|
| 入学金 | 200,000円 | 入学時のみ |
| 在籍料 | 30,000円 | 各学期 |
| 授業料 | 468,000円 | 各学期 |
| 教育充実費 | 105,000円 | 各学期 |
| 学生教育研究災害傷害保険料 | 2,650円 | 入学時のみ |
| 春学期 合計 | 805,650円 | — |
| 秋学期 合計 | 603,000円 | — |
| 1年分 合計 | 1,408,650円 | — |
3年次編入者の学生教育研究災害傷害保険は保険期間2年で保険料1,400円です。当初納入した金額に対応する保険期間を過ぎて在学する場合は、1年毎に800円がかかります。最終年次には上智大学ソフィア会の終身会費を同窓会費(40,000円)として納付します。入学前における寄付金等の募集は行われていません。上智大学短期大学部の出身者は入学金が半額免除されます。
入学手続に関しては、締切日までに手続をしない場合は入学資格を失い、いかなる理由をもっても締切日の延長は認められません。納入した費用は原則として返還されませんが、所定の期日までに入学の辞退を申し出た場合には、納入金から入学金および返還手数料(20,000円)を差し引いた金額が返還されます。
入学前に申し込める奨学金は1つだけ
入学前に申し込みが可能な上智大学の奨学金は「上智大学新入生奨学金」のみで、その他はすべて入学後の申し込みになります。上智大学を第一志望として受験し合格した者のうち、経済的理由によって入学がきわめて困難で、なおかつ入学以前の学校の成績が優秀な者を対象に、授業料の減免を行う制度です。給付期間は1年間で、給付額は授業料相当額・半額相当額・3分の1相当額のいずれかです。募集要項および願書は2026年6月に大学ウェブサイトへ掲載されると要項に案内されています。国による高等教育の修学支援新制度に予約採用された場合は、入学手続に必要な費用を期日までに納入したうえで、入学後に「進学届」等の手続きを行う流れになります。
よくある質問(FAQ)
上智大学 外国語学部の編入は2年次からでも出願できますか?
編入学の募集年次は原則として第3年次で、2年次編入の枠は設けられていません。ただし要項には、試験の結果と既修得単位および科目の内容により2年次までの必修学科科目の履修が求められる場合があり、編入学年次にかかわらず卒業に必要な修業年数が3年以上になる場合がある、と明記されています。3年次編入でありながら実質的に2年次相当の科目から履修する状況は起こり得ます。合格発表時に「卒業までに必要な最低修業年数(目安)」が通知されるため、その内容を見て履修計画を立てることになります。
上智大学 外国語学部 編入の倍率はどのくらいですか?
2022年度から2026年度までの5年間で、外国語学部全体の志願者は30名、合格者は13名でした。単純計算の実質倍率は約2.3倍です。学科別では英語学科が志願者14名・合格者7名、フランス語学科が志願者5名・合格者3名、イスパニア語学科が志願者4名・合格者2名、ポルトガル語学科が志願者1名・合格者0名、ドイツ語学科は5年間で志願者がいませんでした。母数が小さいため年度による振れ幅が大きく、平均倍率をそのまま自分の合格確率と読み替えることはできません。
ロシア語学科は2027年度も受験できますか?
受験できません。2026年3月18日付の上智大学入学センターの通知により、外国語学部ロシア語学科は2027年度編入学試験の募集を行わないことが確定しています。2027年度に募集するのは英語学科・ドイツ語学科・フランス語学科・イスパニア語学科・ポルトガル語学科の5学科です。2028年度以降の募集学科は毎年度大学ウェブサイトで告知されるとされているため、再開の有無は公式の年度告知で確認してください。ロシア語圏の研究を志す場合、他学科に在籍しながらロシア・ユーラシア研究コースを選ぶ道は制度上残されています。
上智大学の編入試験は難しいですか?
倍率という指標だけを見れば約2.3倍で、極端に高いわけではありません。難しさの実体は、出願段階で求められる外国語検定の水準にあります。英語学科であれば英検1級、TOEFL iBT 95、IELTS 7.0のいずれかが必要で、この時点で出願できる人が限られます。加えて学科試問が専攻語の運用能力を直接測る形式であること、募集人員が「若干名」で大学の求める水準に届かない年は合格者が出ない運用であることも、体感的な難度を押し上げています。逆に言えば、検定基準を早期にクリアし専攻語の実力を積み上げれば、勝負の土俵には立てます。
上智大学 編入 過去問は手に入りますか?
入手できます。四谷キャンパスのアドミッションズオフィスと大阪サテライトキャンパスの窓口で過去3年分を閲覧できるほか、admission-t-co@sophia.ac.jp 宛てに件名「過去問請求」でEメール請求すれば送付を受けられます。氏名・パソコンメールアドレス・電話番号・入学試験種別・学科名の記載が必要です。ただし学科と年度によって公開状況が異なります。外国語学部の編入学試験では、英語学科が2024〜2026年度の3年分とも公開、フランス語学科は3年分とも実施済みで2024年度と2026年度が一部公開、ドイツ語学科は3年とも試験が実施されていません。
GPAや在籍大学の成績は出願条件になりますか?
2027年度の入学試験要項には、GPAの下限や成績に関する数値基準の記載はありません。出願要件として明示されているのは、4年制大学2年次までの課程修了かつ出願時60単位以上(または短期大学・高等専門学校の卒業)と、指定の外国語検定試験の基準を満たすことの2点です。ただし在学全期間の成績証明書は必須提出書類であり、書類審査の資料として用いられます。数値の足切りが公表されていないだけで、成績が評価対象から外れているわけではないという理解が適切です。
英語学科を受けたいのですが、英検準1級では出願できませんか?
英語学科の英検の基準は1級です。準1級では英検のルートでの出願要件を満たしません。ただし基準はいずれか1つを満たせばよい設計なので、TOEFL iBT 95、TOEIC L&R 945かつS&W 360、IELTS 7.0、TEAP 350(各80)、GTEC 1350、ケンブリッジ英検185、国連英検A級、GCE Aレベル2科目のうち、いずれかで基準に届けば出願できます。複数回受験したスコアを組み合わせることはできないため、1回の受験で基準を満たす必要がある点に注意してください。なお準1級はイスパニア語学科の基準に相当します。
まとめ|上智大学 外国語学部 編入で押さえるべき7つのポイント
上智大学 外国語学部の編入学試験について、2027年度の一次情報をもとに整理してきました。要点を振り返ります。
- 2027年度の募集は5学科:英語・ドイツ語・フランス語・イスパニア語・ポルトガル語。ロシア語学科は募集停止で、募集学科は年度ごとに変わります
- 日程は2026年10月1日〜7日のWeb出願、11月29日の試験、12月10日の合格発表。出願期間は実質1週間で、証明書類の手配は9月中に完了させます
- 出願の最初の関門は外国語検定。英語学科は英検1級・TOEFL iBT 95・IELTS 7.0の水準、ポルトガル語学科は英検2級・IELTS 4.0の水準と、学科差が大きい設計です
- 学科試問は2つの型。英語学科は英文解釈・リスニング・英作文の各30分、他4学科は専攻語60分+小論文60分。フランス語学科の小論文は1400字です
- 研究コースの選択が志望動機の核。Web出願で北米・ヨーロッパ・ラテンアメリカ・ロシア・ユーラシア・言語の5つから1つを選び、志望理由書にも明記します。編入生は総合グローバル学部中心の4コースを第二主専攻にできません
- 倍率は5年計で約2.3倍だが母数が小さい。志願者ゼロの学科もあれば、志願者がいても合格者が出ない年もあります
- 入学後は単位認定が総単位数の2分の1以下。卒業までに3年以上かかる場合があり、講義概要の提出が修業年数の通知条件になります
外国語学部の編入は、専攻語の実力と研究コースへの明確な志向という2つの軸で評価される入試です。検定スコアの取得には数か月単位の時間が必要で、志望理由書と学業計画書には履修要覧とシラバスの読み込みが求められます。逆算して動き出す時期が、そのまま選択肢の広さになります。
情報は年度ごとに更新されます。出願前には上智大学入試情報サイトの編入学試験(3年次)のページ、最新の入学試験要項、外国語学部公式サイト、学部シラバスと履修要覧を必ず自分の目で確認してください。編入試験全般の学習設計は大学編入対策完全ガイドにまとめています。
独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。専攻語の答案添削や小論文の構成、志望理由書と面接の一貫性づくりは、第三者の視点が入ることで精度が上がります。スプリング・オンライン家庭教師では、志望学科ごとの出題傾向を踏まえた大学編入対策のオンライン個別指導を行っています。準備の進め方に迷ったら、無料相談で現在地を整理するところから始めてみてください。
監修者・執筆者情報
監修者:春山正翔
スプリング・オンライン家庭教師代表、株式会社 Spring Knowledge代表取締役。令和の虎youthに虎として出演。自身も大学編入・大学院入試を経験し、指導者として大学編入・大学院入試で数多くの合格者を輩出している。
執筆者:スプリング・オンライン家庭教師 編集部
本記事は上智大学が公開している2027年度入学試験要項、2027年度の募集に関する通知、入学試験データ、過去問題公開状況、外国語学部公式情報をもとに作成しています(2026年8月時点)。入試情報は変更される場合があるため、出願にあたっては必ず最新の募集要項をご確認ください。
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