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愛知県立大学の編入学試験を徹底解説|情報科学部のみ実施・令和9年度入学で廃止【一次情報まとめ】

愛知県立大学の編入学試験を徹底解説|情報科学部のみ実施・令和9年度入学で廃止【一次情報まとめ】の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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「愛知県立大学 編入」で検索すると、外国語学部・日本文化学部・教育福祉学部・看護学部・情報科学部という5学部の名前が並ぶため、複数の学部で編入学試験を実施していると誤解しがちです。しかし愛知県立大学の公式サイトを精査すると、学部入試の募集要項に「編入学試験」として掲載されているのは情報科学部情報科学科ただ1学科だけです。外国語学部・日本文化学部・教育福祉学部・看護学部には、外部の高専・専門学校・短期大学・大学在学者などを対象にした編入学試験の募集要項が存在しません。

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さらに重要な事実があります。愛知県立大学は2025年5月12日付で「情報科学部情報科学科における令和10(2028)年度(令和9年度実施)以降の編入学試験の廃止について」を公表しており、令和9(2027)年度入学者選抜(2026年6〜7月に実施された回)をもって、編入学試験そのものが終了することが決まっています。この記事を書いている2026年8月時点で、すでに出願・試験・合格発表は終わっており、残るのは2026年11月の入学手続だけです。つまり、これから愛知県立大学の学部に編入学試験で入るという選択肢は、事実上なくなりました。

この記事では、愛知県立大学が公式に公表している令和9(2027)年度学生募集要項、廃止予告の公表資料、そして情報公開ページ「入学者数,学生数,収容定員等」に掲載された過去複数年度の実績データをもとに、①なぜ情報科学部だけが実施していたのか、②廃止の経緯、③募集人員・出願資格・認定単位条件、④筆記試験のない選考方式、⑤過去6年間(データが確認できた5年間)の倍率の推移、⑥外国語学部などを志望している方が代わりに検討すべき進路まで、一次情報に基づいて整理します。

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目次

愛知県立大学の編入学試験は「情報科学部情報科学科」だけが実施している

愛知県立大学は、長久手キャンパスの外国語学部・日本文化学部・教育福祉学部・情報科学部と、守山キャンパスの看護学部を合わせた5学部で構成されています。大学公式サイトの「学部入試:募集要項」ページには、一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜(社会人・帰国生徒・外国人留学生等の特別選抜を含む)に加えて「編入学試験」という独立した見出しが立てられています。

この「編入学試験」の項目に掲載されている募集要項は、「情報科学部編入学試験」の1件のみです。外国語学部・日本文化学部・教育福祉学部・看護学部については、募集要項ページのどこにも編入学試験の記載がありません。学部入試情報の「入学定員・募集人員」「入試結果」「過去問題」の各ページを確認しても、編入学試験に関する情報が掲載されているのは情報科学部のみで、他の4学部には該当する記述自体が存在しませんでした。

これは事前調査の段階で挙がっていた「外国語学部、日本文化学部、教育福祉学部、情報科学部」という4学部が実施候補だという情報とは大きく異なる結果です。実際に愛知県立大学公式サイトで編入学試験の実施が確認できたのは、情報科学部情報科学科のみでした。外国語学部・日本文化学部・教育福祉学部は、事前調査では候補に挙がっていたものの、公式サイトを精査した結果、編入学試験を実施していないことが判明しています。看護学部についても同様に、編入学試験の実施は確認できませんでした。

なぜ情報科学部だけなのか、大学は理由を明示していません。ただし後述するとおり、情報科学部の編入学試験は募集人員が「若干名」、実際の受験者数も年によって1〜7名程度と極めて小規模な選抜であり、高等専門学校(高専)や高等学校専攻科の情報系学科に在籍する学生の受け皿として、他学部とは別の位置づけで運用されてきたと考えられます。

愛知県立大学の学部体系|5学部の内訳

「愛知県立大学 編入」を検索している方の多くは、必ずしも情報科学部だけを志望しているわけではないはずです。ここで大学全体の学部・学科構成を確認しておきます。愛知県立大学は長久手キャンパスに4学部、守山キャンパスに1学部を置く5学部体制です。

キャンパス学部学科(専攻・コース)編入学試験
長久手キャンパス外国語学部英米学科/ヨーロッパ学科(フランス語圏専攻・ドイツ語圏専攻・スペイン語圏コース/ポルトガル語圏コース)/中国学科/国際関係学科実施なし
日本文化学部国語国文学科/歴史文化学科実施なし
教育福祉学部教育発達学科(小学校教育コース/保育幼児教育コース)/社会福祉学科実施なし
情報科学部情報科学科実施(令和9年度入学が最終回)
守山キャンパス看護学部看護学科実施なし

この表のとおり、5学部12学科(コース単位ではさらに細分)のうち、外部からの編入学試験を実施しているのは情報科学部情報科学科ただ1学科です。他の4学部・11学科については、大学公式サイトの募集要項ページに編入学試験の項目自体が存在しません。「〇〇学部なら編入できるはず」という思い込みで志望校を組み立てず、この一覧を出発点に検討してください。

情報科学部(編入学試験)のアドミッション・ポリシー

愛知県立大学は全学共通の教育目標・アドミッションポリシーに加えて、情報科学部の編入学試験に限定した独自のアドミッションポリシー(求める学生像)を公表しています。学力の3要素に対応する形で、次のように整理されています。

  • 知識・技能:高等専門学校または高等学校専攻科の情報系学科で身につけるべき基礎的な知識・技能を備えた人
  • 思考力・判断力・表現力等:基礎的な知識・技能を元にして問題を解決できる論理的思考力、ならびに自らの考えを表現する力を備えた人
  • 主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度:情報科学に強い関心があり、その知識と技術を高めることによって社会の発展のために自らを生かしたいという意欲のある人

後述するとおり選考方法が口述試験(プレゼンテーションと口頭試問)に一本化されているのは、このアドミッションポリシーのうち「自らの考えを表現する力」を直接測る手段として設計されていると解釈できます。

令和9(2027)年度入学の実施を最後に、編入学試験は廃止される

この記事でもっとも重要な情報がこれです。愛知県立大学は2025年5月12日付で、次の内容を公表しています。

愛知県立大学情報科学部情報科学科では、令和10(2028)年度(令和9年度実施)から編入学試験を廃止します。廃止前年度の令和9(2027)年度(令和8年度実施)の編入学試験までは実施します。

言い換えると、次のとおりです。

  • 令和9(2027)年度入学(出願・試験は令和8=2026年に実施)=愛知県立大学が編入学試験を実施する最後の回
  • 令和10(2028)年度入学(出願・試験は令和9=2027年に実施予定だったもの)以降=編入学試験そのものが廃止

この記事を書いている2026年8月時点のスケジュールで確認すると、令和9(2027)年度入学者選抜は次のように進行しています。事前審査の締切が2026年5月15日、出願期間が2026年6月16日〜23日、試験日が2026年7月4日、合格発表が2026年7月15日と、出願から合否判定まではすでに終了しており、残っているのは2026年11月23日〜27日に予定されている入学手続のみです。

つまり、これから新たに愛知県立大学の編入学試験に出願できる機会は存在しません。「愛知県立大学 編入」を検索している方の多くは、これから出願を検討している高専生・専攻科生だと思われますが、愛知県立大学については令和9年度入学の回がすでに募集を締め切っており、かつ次年度以降は制度自体がなくなります。志望校を検討している段階であれば、この事実を前提に併願先・志望順位を組み立て直す必要があります。

なお、この廃止予告は情報科学部情報科学科の編入学試験に限定したものであり、同学部の一般選抜(前期・後期日程)や学校推薦型選抜など、通常の1年次入学の選抜制度が廃止されるわけではありません。廃止されるのはあくまで「高専・専攻科などからの3年次編入学試験」だけです。

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募集人員・編入年次【令和9(2027)年度・最終回】

令和9(2027)年度学生募集要項に掲載されている募集人員・編入年次は次のとおりです。

学部学科募集人員編入年次
情報科学部情報科学科若干名3年次

この表から読み取れる点を整理します。

2年次編入は実施されていません。愛知県立大学情報科学部の編入学試験は3年次のみで、2年次から編入する制度はありません。大学1年生や短期大学1年生など、途中年次で他大学に移りたい層は、そもそも対象外です。

募集人員は「若干名」で、具体的な人数は公表されていません。後述する過去の実績を見ると、実際の合格者数は年によって0〜5名程度と少数にとどまっています。「若干名」という表記の学部は、募集人員の枠にかかわらず、大学が求める水準に達した受験者だけを合格させる運用になっているのが一般的です。

出願資格|高等専門学校卒業見込みか、高校専攻科修了見込みのどちらか

令和9年度募集要項が定める出願資格は、次の2区分のいずれかに該当することです。

区分出願資格の内容
高等専門学校卒業見込み者高等専門学校を令和9(2027)年3月31日までに卒業見込みの者
高等学校専攻科修了見込み者高等学校の専攻科の課程(修業年限が2年以上であること、その他文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る)を令和9(2027)年3月31日までに修了見込みの者

法政大学など多くの私立大学の編入学試験には「大学在学者」「短期大学卒業見込み者」という受験資格区分が用意されていますが、愛知県立大学情報科学部の編入学試験には、大学在学者や短期大学卒業見込み者の区分がありません。対象となるのは、あくまで高等専門学校または高等学校専攻科の情報系学科に在籍する学生に限られます。すでに大学や短期大学に在学している方がこの制度で愛知県立大学情報科学部を目指すことはできません。

「認定単位条件」という追加のハードル

出願資格の2区分のいずれかに該当するだけでは出願できません。募集要項は、次の「認定単位条件」を満たすことを求めています。

本学情報科学部専門科目として認定できる単位数を43単位以上、本学教養教育科目(外国語科目(英語)を含む)として認定できる単位数を20単位以上修得していること(見込を含む)。

専門43単位・教養20単位という数字は募集要項に明記された確定条件です。ここで注意すべき点が2つあります。

令和3年度より情報科学部のカリキュラムが変更されていることに、募集要項自体が注意を促しています。旧カリキュラムを前提に単位換算を見積もると、実際の認定単位数とずれる可能性があるため、在籍校のシラバスと愛知県立大学の現行カリキュラムとの対応関係を早い段階で確認する必要があります。カリキュラムの詳細は募集要項内の「情報科学部のカリキュラム」(数学・計算機・情報の原理・PBL・実験・卒業研究などの専門教育科目群と、多文化理解・外国語科目などの教養教育科目群で構成)で確認できます。

高等専門学校卒業見込みで出願する場合、単位認定の対象は原則4・5学年の科目に限られます。募集要項には「高等専門学校の授業科目は、原則として4、5学年の科目を認定単位条件に示す単位の認定対象とします」という注記があります。低学年(1〜3学年)の科目は原則として単位認定の対象に含まれにくいため、4・5学年で情報系専門科目をどれだけ体系的に履修してきたかが、認定単位数を積み上げるうえでの実質的な争点になります。

さらに募集要項は「出身校での単位取得状況及び本学での単位認定状況によっては、本学の卒業に所定の修業年限(2年)を超える年数を要することがあります」と明記しています。3年次に編入しても、必ず2年間で卒業できるとは限りません。認定単位数のラインぎりぎりで出願を検討している場合は、在籍校の担当教員に個別に相談しておくことが推奨されます。

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事前審査という関門|出願の前に選抜がある

愛知県立大学情報科学部の編入学試験でとりわけ特徴的なのが、出願そのものより前に「事前審査」という独立したステップが設けられている点です。募集要項は「出願希望者全員に対して、事前審査を行います。事前審査を受けていない者、及び事前審査で出願資格なしとされた者は出願できません」と明記しています。

令和9年度の事前審査は、次の書類を任意の定形外封筒に同封し、書留郵便で入試課へ送付する形で行われました(提出期限:令和8(2026)年5月15日(金)まで、必着)。

  • 卒業(修了)見込証明書
  • 成績及び単位修得見込証明書等(履修中の科目も記載し、評価欄には履修中である旨を明記)
  • 単位取得済及び履修中の全ての科目について、履修科目名・履修年次・単位数・講義内容が示されたシラバス・講義要項等(コピー可)
  • 単位修得済及び履修中の全ての科目について、授業回数(コマ数)及び1回(コマ)の授業時間を記したもの
  • 返信用封筒(結果通知用。市販の長形3号封筒に切手410円分を貼付)

この事前審査は、出願資格の2区分に該当するかどうかだけでなく、認定単位条件(専門43単位以上・教養20単位以上)を満たしているかどうかを、大学が出願前の時点で確認する仕組みです。出願書類を提出してから「単位が足りなかった」と判明するのではなく、事前審査の段階で出願の可否そのものが決まります。事前審査の締切は本審査の出願期間よりも1か月以上前に設定されているため、シラバスなど提出書類の準備は早めに着手する必要があります。

出願手続きと出願書類【令和9年度】

事前審査を通過した後の本出願は、令和8(2026)年6月16日(火)から6月23日(火)17:00必着で、書留郵便による郵送のみです。持参や期限後の到着は受理されません。提出が必要な書類は次のとおりです。

提出書類概要
様式1:出願書類確認票必要書類が揃っているかを本人がチェックする確認票
様式2:入学願書氏名・出願資格・現住所・連絡先等を記入
様式3:入学検定料の振込依頼書入学検定料30,000円の振込用
様式4:受験票・照合写真票・入学検定料納付証明書貼付票写真(出願前3か月以内撮影・縦4cm×横3cm)を貼付
様式5:志願理由書大学所定のワード形式フォーマットを使用。書式の改変不可、ページ数上限2ページ
卒業研究概要大学提供のサンプルファイルを参照して作成。A4判、ページ数上限2ページ
出願用封筒貼付用紙市販の角型2号封筒に貼付し、書留郵便で送付

出願書類の中で他大学の編入学試験とは性格が異なるのが「卒業研究概要」です。多くの大学の編入学試験では志望理由書と学力試験・面接が中心ですが、愛知県立大学情報科学部の編入学試験では、在籍している高専・専攻科で取り組んでいる(あるいは取り組む予定の)卒業研究の概要を、大学所定の書式ルールに沿って2ページにまとめて提出することが求められます。この書類は後述する口述試験(プレゼンテーション)の土台にもなります。

出願書類作成での注意点

願書等の記入にあたっては、募集要項に細かな注意事項が示されています。願書は折り曲げたり汚したりしないこと、自筆の場合は黒のボールペンを使用すること、記入ミスをした場合は誤記した文字に二重線を引いて上の空欄に正しく書き直すことなど、書類選考を主体とする試験らしく体裁面の指示が具体的です。志願理由書(様式5)は大学が提供するワード形式の所定フォーマットを用い、書式そのものの改変は禁止、ページ数の上限は2ページと定められています。また、婚姻等により卒業(修了)見込証明書等と姓が異なる場合は、戸籍抄本の同封が必要です。入学検定料の振込先は志望学部ごとにコードが割り振られており、情報科学部のコードは「512」です。振込は全国の金融機関の窓口でのみ受け付けられ、ATMやインターネットバンキング、ゆうちょ銀行・コンビニでの振込は利用できません。

試験内容|筆記試験は一切なく、口述試験だけで合否が決まる

愛知県立大学情報科学部の編入学試験を理解するうえで、もっとも実務的なインパクトが大きいのがこの点です。英語・数学・専門科目のいずれについても筆記試験は一切課されません。試験科目は次の1区分だけです。

区分内容時間・配点
口述試験卒業研究概要について一人10分のプレゼンテーション、その後10分程度の口頭試問合計時間:20分程度/配点:100点

合否判定の基準についても、募集要項は「口述試験の得点及び出願書類を総合して行います」と明記しており、筆記による学力試験の得点は存在しません。プレゼンテーションの実施方法にも細かな規定があります。

  • PC(ノートパソコン)を用いたプレゼンテーションに限定(必要に応じて作品等の持参は可)
  • プレゼンテーションファイルはUSBメモリ(Type A)に保存して持参
  • 会場設置のモニターとPCの接続はHDMI(タイプA)。HDMI以外の出力端子(USB-C、Mini DisplayPort、Thunderbolt等)の場合は変換アダプタ・ケーブルを持参
  • 控室ではPCを使用できない

試験会場は愛知県立大学長久手キャンパスです。筆記試験がないぶん、対策の焦点は「卒業研究の内容を10分間で的確に伝えるプレゼンテーション構成力」と「口頭試問に論理的に応答する説明力」に絞られます。この点は後の章で詳しく扱います。

合否結果の閲覧について

愛知県立大学は、愛知県個人情報保護条例に基づき、編入学試験の結果について受験者本人が口頭で自己の結果を閲覧できる制度を設けています。閲覧できる範囲は口述試験の得点のみで、本人以外は閲覧できません。令和9年度は、合格発表の翌日から約1か月間(令和8年7月16日〜8月17日、土日祝・全学休暇日を除く9:00〜17:00、11:15〜12:15を除く)、愛知県立大学長久手キャンパスの県大総務課で受け付けられました。閲覧には本学受験票と身分証明書が必要で、閲覧のみが認められ、写しの交付は行われません。電話・E-mail・郵便等による問い合わせにも応じないと明記されています。

日程・スケジュール【令和9(2027)年度・最終回】

令和9(2027)年度学生募集要項に基づく日程は次のとおりです。すでに述べたとおり、この記事を書いている2026年8月時点で入学手続以外はすべて終了しています。

項目日程
事前審査書類の提出締切令和8(2026)年5月15日(金)まで(書留郵便必着)
出願期間令和8(2026)年6月16日(火)〜6月23日(火)17:00必着
入学検定料振込期間令和8(2026)年6月8日(月)〜6月23日(火)
試験日令和8(2026)年7月4日(土)10:00〜
合格発表日令和8(2026)年7月15日(水)10:00(予定)
入試結果(口述試験の得点)閲覧期間令和8(2026)年7月16日(木)〜8月17日(月)
入学手続期間令和8(2026)年11月23日(月)〜11月27日(金)17:00必着

合格発表から入学手続までの間隔が4か月以上と長いのも特徴です。合格しても、入学に必要な要件(認定単位条件を含む出願資格)を令和9(2027)年3月31日までに満たせない場合は、入学許可が取り消されます。見込みで出願した場合は、卒業・修了が確定するまで気を抜けません。

入学検定料・入学料・授業料

費用面の一次情報は次のとおりです。

項目金額
入学検定料30,000円
入学料282,000円
保険料(2年間・学研災+学研賠)2,430円
入学時納付金合計(入学料+保険料)284,430円
授業料(前期・4月〜9月)267,900円
授業料(後期・10月〜3月)267,900円
年間授業料535,800円

入学検定料は令和8(2026)年度入学者のものであり、金額は改定される場合があると募集要項に注記されています。また、生活保護受給世帯や災害・学資負担者の死亡等に該当する場合は、申請により入学検定料の全部が免除される制度もあります。

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倍率・難易度|過去6年間の実績【令和3〜8年度入学】

ここからが、この記事でもっとも価値のある情報です。愛知県立大学は「入学者数,学生数,収容定員等」という情報公開ページで、情報科学部情報科学科の「編入学(3年次編入)」について、受験者数・合格者数・倍率・入学者数を年度ごとに公表しています。このページは毎年内容が更新され、最新年度のデータしか掲載されない仕組みのため、過去の年度の数値は大学公式サイトのアーカイブ(Wayback Machineに保存された同ページの過去時点のスナップショット)から確認しました。年度は「入学者数等」の対象年度、つまり編入学した年の4月を基準にしています。

入学年度受験者数合格者数倍率(受験者数/合格者数)入学者数
令和3年度(2021年4月入学)541.3倍2
令和4年度(2022年4月入学)751.4倍4
令和5年度(2023年4月入学)非公表(データ未確認)
令和6年度(2024年4月入学)641.5倍3
令和7年度(2025年4月入学)522.5倍0
令和8年度(2026年4月入学・最新公表分)111.0倍1

※令和5年度(2023年4月入学)分については、大学公式サイトの当該時期のアーカイブが確認できず、一次情報を取得できませんでした。推測での補完はしていません。

参考として、この編入学(3年次編入)の実績とは別に、情報科学部情報科学科の一般選抜等(前期・後期日程を含む学部全体の入試)の令和8年度実績は、募集人員90名に対して志願者333名・受験者249名・合格者97名・入学者95名・倍率2.6倍でした。この数字には編入学で入学した者を含む学生数406名(収容定員360名)という注記もあります。これは学部一般選抜等の数字であり、本記事のテーマである編入学試験の実績とはまったく別の集団です。編入学試験の受験者数は、この学部全体の受験者数249名と比べても、1桁少ない極小規模の選抜であることが数字からわかります。

6年間の推移から読み取れること

5年分(令和5年度を除く)のデータから、いくつかの重要な傾向が読み取れます。

合格しても入学しない年がありました。令和7(2025)年度入学の実績では、受験者5名・合格者2名にもかかわらず、入学者数は0名でした。合格者2名がいずれも入学しなかった、あるいは出願資格の「見込み」を最終的に満たせず入学許可が取り消された可能性が考えられます。募集要項が繰り返し警告している「出願資格において『見込み』で受験し、入学に必要な要件を満たせない場合は入学許可を取り消す」という規定が、実際に数字として表れている年度だと言えます。

母数が極めて小さいため、倍率の数字だけで「入りやすさ」を判断するのは危険です。令和8年度は受験者1名・合格者1名で倍率1.0倍ですが、これは受験者が1名しかいなかった結果にすぎず、「ほぼ全員合格する試験」という意味ではありません。年によって受験者数は1名から7名まで変動しており、単年度の倍率を絶対視するべきではないという、法政大学など他の大学の編入学試験と共通する注意点がここでも当てはまります。

合格者数そのものが年間0〜5名という規模です。5年間の合計でも受験者24名・合格者16名・入学者10名にとどまります。募集人員が「若干名」とされているとおり、大学として毎年一定数を確保する制度設計ではなく、水準を満たした少数の受験者だけを受け入れる運用が一貫していたことが、この数字の推移からうかがえます。

年度ごとの変動幅にも注目してください。受験者数は令和3年度の5名から令和4年度は7名に増え、令和7年度も5名でしたが、最終回となった令和8年度は1名にまで落ち込みました。廃止予告が公表されたのは2025年5月であり、令和8年度(2025年実施・2026年4月入学)の出願はその後にあたります。廃止が既に決まっていたタイミングでの出願だったことが、受験者数の減少と関係している可能性はありますが、母数が1名では因果関係を断定できません。あくまで参考情報として扱ってください。

愛知県立大学の編入学試験の特徴|他大学との違い

当サイトでは法政大学・岐阜大学・名古屋大学など、他大学の編入学試験も一次情報に基づいて整理しています。それらと比較すると、愛知県立大学情報科学部の編入学試験には際立った特徴が3つあります。

1. 学力試験(筆記)が存在しない大学は多くありません。多くの大学は論文(小論文・専門記述)や英語の筆記試験を課しており、英語を外部試験スコアのみで判定する大学であっても、専門科目の論述は残っているのが一般的です。愛知県立大学情報科学部のように、筆記試験を一切課さず口述試験だけで合否を決める設計は、編入学試験としては珍しい部類に入ります。

2. 出願前に独立した「事前審査」が置かれている大学も多くありません。多くの大学は出願書類の中に成績証明書等を含めて一括審査しますが、愛知県立大学は出願そのものより1か月以上前に、単位認定条件を満たすかどうかを別途審査する仕組みを取っています。出願できるかどうかが早い段階で判明する一方、事前審査に間に合わなければ、その年度の出願自体ができなくなります。

3. 出願資格が高専・専攻科在籍者に限定されています。法政大学をはじめとする多くの私立大学では、大学在学者・短期大学卒業見込み者も編入学試験の対象に含まれます。愛知県立大学情報科学部の編入学試験は、この2区分を対象にしておらず、対象者の層そのものが他大学より狭く設計されています。

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過去問は存在しない|その代わりに公開されている「卒業研究概要」の書式規定

ここまで紹介してきた「編入総研」形式の記事では、大学が公開している過去問の出題テーマを整理する章を設けるのが通例です。しかし愛知県立大学情報科学部の編入学試験については、過去問という概念自体が存在しません。試験内容が筆記試験ではなく口述試験(卒業研究概要のプレゼンテーション+口頭試問)のみであるため、大学が公開すべき「問題」がそもそも作成されていないためです。大学公式サイトの「過去問題」ページにも、編入学試験に関する掲載はありませんでした。また、当スキルで確認しているMEGA上の編入学過去問アーカイブ(大学編入39大学分)にも、愛知県立大学の資料は含まれていません。実施していない、または非公開という一次情報が取れない項目について、憶測で内容を補うことはしません。

その代わりに、大学は出願書類のひとつである「卒業研究概要」について、詳細な書式ルールをサンプルファイルとして公開しています。これは過去問ではありませんが、口述試験の土台になる書類の作成基準として実質的な対策情報になります。公開されているルールは次のとおりです。

  • 用紙サイズはA4判とする
  • 余白は上下20mm程度、左右25mm程度空ける
  • ページ数の上限は2ページとする
  • タイトルは「卒業研究概要」とし、フォントの書体は明朝、サイズは18ポイントとする
  • 本文の最初に、氏名、フリガナ、研究テーマを書く
  • 本文のフォントの書体は明朝、サイズは10.5ポイントとする
  • 図表を挿入する場合は、図や表の通し番号とキャプションを付ける
  • 印刷は両面印刷とする(カラー・モノクロいずれも可)

この規定から読み取れる大学側の意図は明確です。研究の中身そのものだけでなく、指定された体裁を正確に守って2ページにまとめられているかどうかも、暗黙の評価対象になっていると考えるのが自然です。字数・ページ数の上限を守る、図表に通し番号とキャプションを付ける、といった学術文書としての基本作法は、口述試験当日のプレゼンテーション資料にもそのまま応用できます。

口述試験(プレゼンテーション+口頭試問)対策の考え方

筆記試験がなく、合否が口述試験(配点100点)と出願書類の総合評価だけで決まる以上、対策の焦点は次の3点に絞られます。

1. 卒業研究概要を2ページに正確に収める

前章で見たとおり、卒業研究概要にはページ数・フォント・余白まで指定された書式規定があります。研究内容がどれほど優れていても、指定された形式を守れていなければ、大学が求める基本的な文書作成能力を疑われかねません。まずは規定どおりの体裁で、研究テーマ・背景・方法・(見込みの)成果を過不足なくまとめる練習が必要です。

2. 10分間のプレゼンテーションを設計する

口述試験は「一人10分のプレゼンテーション」+「10分程度の口頭試問」という構成です。10分という時間は、卒業研究概要の全内容をそのまま読み上げるには短く、要点を絞る構成力が問われます。研究の背景(なぜこのテーマに取り組んだか)、方法(何をどう調べた・作ったか)、現時点での成果や今後の見通しを、限られた時間で過不足なく伝える構成を、あらかじめ何度も練習しておく必要があります。会場のモニターとの接続はHDMI(タイプA)に限定されているため、持参するPCの出力端子を事前に確認し、必要な変換アダプタを準備しておくことも実務上重要です。

3. 口頭試問での質疑に備える

合否判定基準は「口述試験の得点及び出願書類を総合して行う」とされており、プレゼンテーションの発表内容だけでなく、その後の口頭試問での受け答えも評価対象に含まれます。卒業研究の内容について、想定される質問(なぜその手法を選んだのか、他の手法との違いは何か、今後どう発展させるつもりか等)に対して、その場で論理的に説明できる準備が必要です。プレゼンテーション資料を作って終わりにせず、第三者に質問してもらいながら受け答えを練習しておくことをおすすめします。

編入後に学ぶ内容|情報科学部の4コース制

合格後にどのような専門科目を履修することになるのかも、出願前に把握しておく価値があります。募集要項に掲載されている「情報科学部のカリキュラム」によると、情報科学部は3年次以降、次の4コースに分かれます。

  • 情報システムコース:「情報ネットワーク」「データ科学」の科目群が中心
  • シミュレーション科学コース:「シミュレーション」「データ科学」の科目群が中心
  • 知能メディアコース:「メディア」「人工知能」の科目群が中心
  • ロボティクスコース:「ロボティクス」「人工知能」の科目群が中心

専門教育科目には、数学(微分積分・線形代数・離散数学・確率統計等)、計算機(論理回路論・コンピュータアーキテクチャ・オペレーティングシステム論等)、情報の原理(アルゴリズムとデータ構造・形式言語とオートマトン等)、専門能力(各コースの応用科目)、PBL(プロジェクトベースドラーニングI〜III)、情報科学実験I・II、そして卒業研究I・II(各3単位)が設置されています。配属コースが指定する応用科目群からは8単位以上の修得が卒業要件として求められます。教養教育科目には多文化理解・外国語科目・愛知/日本諸地域研究・現代社会・キャリアプランニング等の科目群があり、外国語科目には英語のほか、ポルトガル語・フランス語・スペイン語・ドイツ語・中国語・ロシア語・韓国朝鮮語などが設置されています。

編入時点でどのコースへの配属を希望するかは、口述試験で説明する卒業研究概要の内容(高専・専攻科での研究テーマ)と関連づけて考えておくと、志望理由の一貫性が伝わりやすくなります。

単位認定と修業年限|合格後に効く情報

合格・入学した後にも確認しておくべき点があります。募集要項は「出身校での単位取得状況及び本学での単位認定状況によっては、本学の卒業に所定の修業年限(2年)を超える年数を要することがあります。また、卒業時に取得できるものとして掲げている資格も、修業年限を超える年数を要することがあります」と明記しています。

編入前に取得した単位のうち、認定単位条件で求められる専門43単位・教養20単位は「出願できるかどうか」の最低ラインであり、それを超える単位がどこまで認定されるかは個別の審査次第です。認定される単位が少なければ、3年次編入であっても2年間で卒業できない可能性が生じます。出願前の段階で、在籍校のシラバスと愛知県立大学の現行カリキュラム(令和3年度以降)との対応関係を可能な限り確認しておくことが、入学後の負担を左右します。

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外国語学部・日本文化学部・教育福祉学部・看護学部を志望している方へ

「愛知県立大学 編入」で検索して外国語学部・日本文化学部・教育福祉学部・看護学部への編入を検討していた方には、まず前提を修正しておく必要があります。これらの4学部には、外部からの編入学試験の制度自体がありません。大学公式サイトの募集要項・入試結果・過去問題の各ページを確認しても、情報科学部以外の学部に編入学試験の記載は見当たりませんでした。

語学系・国際系の学部編入を検討している場合、選択肢としては次のような方向が考えられます。

  • 他大学の同系統学部の編入学試験を探す。外国語学部系・国際関係学系の編入学試験を実施している大学は他にも存在します。当サイトでは大学別に編入学試験の詳細をまとめた記事を順次公開しているので、志望する系統の学部を実施している大学を探してください。
  • 1年次からの一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜での入学を検討する。愛知県立大学の外国語学部・日本文化学部・教育福祉学部・看護学部そのものへの入学を希望する場合、編入学ではなく通常の入学試験(1年次入学)が唯一のルートになります。

情報科学系の進路を検討していて、かつ高専・高校専攻科に在籍していない方(大学在学者・短期大学卒業見込みの方など)についても同様の注意が必要です。愛知県立大学情報科学部の編入学試験は出願資格が高専・専攻科在籍者に限定されているため、大学在学中の方がこの制度を利用することはできません。情報系の学部編入を目指す場合は、他大学の情報系・工学系学部の編入学試験を検討することになります。

併願をどう組むか

愛知県立大学情報科学部の編入学試験は令和9年度入学の回で終了するため、これから出願先を検討する場合、実質的に他大学の情報系・工学系の編入学試験が選択肢の中心になります。中部・東海地方で情報系・工学系の編入学試験を実施している大学としては、名古屋大学や岐阜大学などが挙げられます。当サイトではこれらの大学についても、募集要項に基づく詳細な解説記事を公開しています。

情報系学部の編入学試験全般の出願資格・試験科目の傾向については、情報学部の大学編入を徹底解説|出願資格・試験科目で整理しています。また、愛知県立大学情報科学部そのものへの編入学(志望理由書・面接対策を含む、より実務的な観点)については、愛知県立大学情報科学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接までで詳しく扱っているので、あわせて参照してください。

併願先を選ぶ際は、試験方式が近い大学を組み合わせるという視点も有効です。愛知県立大学情報科学部は筆記試験がなく口述試験のみですが、多くの大学は論文・面接を課します。筆記試験対策が必要な大学を併願に含める場合は、論文対策と口述試験対策の準備期間を分けて計画してください。また、高専・専攻科在籍者を対象とする編入学試験は、大学によって出願期間・試験日が近接することがあります。志望校が複数ある場合は、各大学の募集要項を早めに集め、出願期間と試験日が重ならないかを一覧で確認しておくことをおすすめします。

よくある質問

愛知県立大学に編入学試験はありますか。

あります。ただし実施しているのは情報科学部情報科学科のみで、募集人員は「若干名」、編入年次は3年次に限られます。外国語学部・日本文化学部・教育福祉学部・看護学部には編入学試験の制度がありません。

愛知県立大学の編入学試験はどの学部で実施されていますか。

情報科学部情報科学科のみです。大学公式サイトの学部入試「募集要項」「入試結果」「過去問題」のいずれのページを確認しても、情報科学部以外の学部に編入学試験の記載はありませんでした。

外国語学部・日本文化学部・教育福祉学部・看護学部に編入学試験で入ることはできますか。

できません。これらの4学部には、外部の高専・専門学校・短期大学・大学在学者等を対象にした編入学試験の制度自体が設けられていません。これらの学部への入学を希望する場合は、1年次からの一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜を検討する必要があります。

愛知県立大学情報科学部の編入学試験に2年次編入はありますか。

ありません。募集要項に定められている編入年次は3年次のみです。

愛知県立大学情報科学部の編入学試験に筆記試験はありますか。

ありません。試験科目は口述試験のみで、卒業研究概要について一人10分のプレゼンテーションと、その後10分程度の口頭試問で構成されます(合計20分程度、配点100点)。英語・数学・専門科目の筆記試験は課されません。

愛知県立大学情報科学部の編入学試験は今後も実施されますか。

されません。愛知県立大学は2025年5月12日付で、令和10(2028)年度入学(令和9年度実施)以降、情報科学部情報科学科の編入学試験を廃止すると公表しています。廃止前年度の令和9(2027)年度入学(出願・試験は2026年に実施)が最後の実施回です。

出願資格に大学在学者や短期大学卒業見込み者は含まれますか。

含まれません。出願資格は「高等専門学校を卒業見込みの者」または「高等学校専攻科(修業年限2年以上等の基準を満たす課程)を修了見込みの者」のいずれかに限定されています。加えて、本学情報科学部専門科目として認定できる単位43単位以上、教養教育科目として認定できる単位20単位以上という「認定単位条件」も満たす必要があります。

愛知県立大学情報科学部編入学試験の倍率はどれくらいですか。

大学の情報公開資料によると、編入学(3年次編入)の実績は、令和3年度入学(受験5名・合格4名・倍率1.3倍)、令和4年度入学(受験7名・合格5名・倍率1.4倍)、令和6年度入学(受験6名・合格4名・倍率1.5倍)、令和7年度入学(受験5名・合格2名・倍率2.5倍、ただし入学者0名)、令和8年度入学(受験1名・合格1名・倍率1.0倍)でした。令和5年度入学分は一次情報を確認できていません。いずれの年度も受験者数が1桁と少なく、単年度の倍率を「入りやすさ」の指標として単純に読むのは適切ではありません。

過去問はありますか。

ありません。試験内容が筆記試験ではなく口述試験(卒業研究概要のプレゼンテーションと口頭試問)のみのため、過去問という形の資料は大学から公開されていません。その代わり、出願書類の一つである「卒業研究概要」については、用紙サイズ・余白・フォント・ページ数上限などを定めたサンプルファイルが公開されています。

愛知県立大学情報科学部の編入学試験は難しいですか。

単純な難易度比較はできませんが、母数がきわめて小さい選抜であることは確かです。過去5年間で確認できた受験者数は年1〜7名、合格者数は年0〜5名にとどまります。倍率だけを見ると1.0〜2.5倍程度で他大学の人気学部の編入学試験ほど高くはありませんが、これは受験者数自体が少ないためであり、「受ければ通りやすい」ことを意味しません。加えて出願前の事前審査で単位認定条件を満たさなければそもそも出願できないため、実質的な選抜は事前審査の段階からすでに始まっています。

事前審査とは何ですか。

本出願の前に、大学が出願資格・認定単位条件を満たしているかを確認する独立したステップです。事前審査を受けていない者、事前審査で出願資格なしとされた者は本出願ができません。令和9年度は卒業見込証明書・成績及び単位修得見込証明書・シラバス等・授業時間を記した書類・返信用封筒を書留郵便で送付する形で行われ、締切は本出願の開始よりも1か月以上前でした。

事前審査に通らなかった場合はどうなりますか。

募集要項には「事前審査で出願資格なしとされた者は出願できません」と明記されています。事前審査は認定単位条件(専門43単位以上・教養20単位以上)を満たしているかどうかを大学が確認するステップであるため、通らなかった場合はその年度の本出願自体ができません。認定単位数が基準に届くかどうか不明な場合は、事前審査の締切より十分前の段階で、在籍校の担当教員に相談しておくことが重要です。

愛知県立大学情報科学部にはどんなコースがありますか。

3年次以降、情報システムコース・シミュレーション科学コース・知能メディアコース・ロボティクスコースの4コースに分かれます。編入学者もこの4コースのいずれかに配属されます。配属コースが指定する応用科目群から8単位以上の修得が卒業要件です。

愛知県立大学情報科学部編入学試験の入学検定料・入学料はいくらですか。

入学検定料は30,000円です。合格した場合の入学料は282,000円、保険料(2年間)が2,430円で、入学時納付金の合計は284,430円になります。授業料は前期267,900円・後期267,900円で、年額535,800円です。金額は令和8年度入学者のものであり、改定される場合があります。

まとめ

愛知県立大学の編入学試験について、公式サイトの募集要項と情報公開データから確認できることを整理します。

まず、事前調査で候補に挙がっていた外国語学部・日本文化学部・教育福祉学部・情報科学部の4学部のうち、実際に編入学試験を実施しているのは情報科学部情報科学科のみでした。看護学部を含む他の4学部には編入学試験の制度自体がありません。この記事の作成にあたって大学公式サイトの募集要項・入試結果・過去問題の各ページをすべて確認しましたが、情報科学部以外に編入学試験の記載は一切ありませんでした。

次に、その唯一の実施学部である情報科学部情報科学科の編入学試験も、令和9(2027)年度入学の回(出願・試験は2026年に実施済み)を最後に廃止されることが、大学から公式に発表されています。2026年8月時点ですでに出願・試験・合格発表は終了しており、2026年11月の入学手続をもって、愛知県立大学における学部編入学試験の歴史は終わります。

制度としての愛知県立大学情報科学部の編入学試験は、募集人員「若干名」・3年次編入のみ・出願資格を高専卒業見込みと高校専攻科修了見込みに限定・専門43単位以上と教養20単位以上の認定単位条件・出願前の事前審査・筆記試験を課さず口述試験(卒業研究概要のプレゼンテーションと口頭試問、配点100点)のみで合否を判定という、他大学にあまり例のない設計でした。過去5年間で確認できた受験者数は年1〜7名、合格者数は年0〜5名という小規模な選抜であり、合格しても入学しなかった年(令和7年度入学)もありました。

これから愛知県立大学への編入学を検討していた方は、この制度が実質的に終了している事実を前提に、他大学の同系統学部(外国語系・国際系であれば他大学の該当学部、情報系であれば他大学の情報系・工学系学部)への出願を検討する必要があります。当サイトでは大学別の編入学試験について一次情報に基づく解説記事を順次公開しているので、志望系統に合わせて参照してください。

最後に、この記事の作成過程そのものが示す教訓にも触れておきます。事前調査の段階では「外国語学部、日本文化学部、教育福祉学部、情報科学部」の4学部が実施候補として挙がっていましたが、大学公式サイトの募集要項・入試結果・過去問題ページを実際に確認した結果、正しくは情報科学部の1学部だけであり、しかもその1学部の制度も間もなく終了することが分かりました。編入学試験の実施状況や実施年次は、大学の方針転換によって年度ごとに変わり得る情報です。「〇〇学部でも編入できるらしい」という伝聞や、数年前の情報をそのまま鵜呑みにせず、志望校を確定する前には必ず大学公式サイトの最新の募集要項で実施の有無そのものを確認してください。

本記事の数値は、愛知県立大学が公表する令和9(2027)年度学生募集要項(情報科学部編入学試験)、2025年5月12日付「編入学試験の廃止について」の公表資料、および同大学の情報公開ページ「入学者数,学生数,収容定員等」(現行ページおよびそのアーカイブ)に基づいています。制度・日程・募集人員・出願資格は年度によって変更される可能性があるため、最新情報は必ず愛知県立大学の公式サイトでご確認ください。なお本記事で扱う編入学試験は令和9年度入学の実施をもって終了することが公式に発表されている点にご注意ください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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