無料相談会受付中!

京都大学法科大学院の入試を徹底解説|既修・未修の難易度・倍率・対策

無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(LINEで簡単30秒・志望校未定でもOK)

京都大学法科大学院(京都大学大学院法学研究科法曹養成専攻)の入試は、法学既修者枠(2年制・125名程度)と法学未修者枠(3年制・35名程度)を柱に、法学未修者特別選抜・法学部3年次生出願枠・5年一貫型教育選抜という3つの特別ルートを備えた、選抜区分が多層的な入試制度です。京都大学法科大学院 入試について結論から言えば、既修者枠は書類審査400点+法律科目試験550点(7科目)、未修者枠は書類審査100点+小論文または口述試験200点という異なる評価軸で選抜が行われ、区分ごとに出願資格・日程・併願の可否が大きく異なります。どの区分から挑むかを早い段階で見極めることが、対策の第一歩になります。

京都大学法科大学院は、令和7年司法試験で受験者219名中128名が合格し合格率58.45%という高い実績を残しており、西日本を代表する最難関ロースクールの一つに数えられています。一方で既修者枠の入試倍率は近年約2.6〜2.7倍で安定し、未修者枠は年によって4倍を超えることもあるなど、区分によって難易度の見え方が異なる点にも注意が必要です。倍率だけで難易度を単純に語れない事情も含めて、本記事で丁寧に整理します。

本記事では、令和9年度(2027年4月入学)京都大学大学院法学研究科法曹養成専攻の学生募集要項など公式一次情報をもとに、募集人員・出願資格・試験科目と配点・日程・倍率の推移・難易度・科目別の対策までを解説します。法学部生はもちろん、他学部出身者や社会人にも門戸が開かれている入試制度ですので、自分に合った選抜区分を見つける手がかりにしてください。なお入試情報は年度により変更される可能性があるため、出願前には必ず最新の募集要項をご確認ください。

無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(LINEで簡単30秒・志望校未定でもOK)
目次

京都大学法科大学院とは|西日本最難関ロースクールの入試の全体像

京都大学法科大学院は、正式には京都大学大学院法学研究科法曹養成専攻という名称の専門職大学院で、吉田キャンパスを拠点としています。法曹(裁判官・検察官・弁護士)を養成することを目的とした専門職大学院であり、司法試験受験資格の取得ルートとして位置づけられています。令和9年度の学生募集要項によれば、募集人員は総計160名程度で、内訳は法学未修者枠(3年制)が35名程度、法学既修者枠(2年制)が125名程度となっています。

入試の基本構造は、法律学の学習経験を前提としない「未修者」と、法学部での学習を前提とする「既修者」の2本立てです。既修者枠に合格して入学した場合、2年次からの配属となり、1年次に配当される基礎科目(憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法の7分野)の単位を修得したものとみなされる扱いになります。つまり既修者は法律基本科目の基礎を入試の時点である程度証明する必要があり、それが法律科目試験という重い選抜方式につながっています。

さらに未修者枠の中には、他学部出身者・社会人のみが出願できる「法学未修者特別選抜」という独自のルートがあり、既修者枠の中にも「法学部3年次生出願枠」と「5年一貫型教育選抜」という2つの特別な入り口が用意されています。合計すると一般選抜と3つの特別選抜という、実質5つの選抜区分が存在することになります。区分ごとに出願資格・試験科目・日程・併願の可否が異なるため、まず自分がどの区分に該当するのかを正確に把握することが対策の出発点です。

「西日本最難関」と評される背景には、既修者枠の入試倍率の高さだけでなく、司法試験合格率の高さがあります。令和7年司法試験では受験者219名に対し合格者128名、合格率58.45%という実績を残しており、これは法科大学院別の合格率としても上位に位置づけられます(詳細は後述の難易度のセクションで扱います)。まずは全体像として、既修・未修という2つの柱と、そこに付随する特別選抜の存在を押さえておきましょう。京都大学の大学院入試全体を俯瞰したい方は、京都大学大学院入試を徹底解説|実施研究科・対策・過去問・出願資格もあわせて参考にしてください。

京都大学法科大学院の入試日程・出願期間【令和9年度入学者選抜】

京都大学法科大学院の入試日程で最初に押さえておくべき点は、選抜区分によって出願・試験の時期が大きく異なることです。令和9年度入学者選抜(2027年4月入学)の日程を整理すると、以下のようになります。

選抜区分願書受理期間試験日合格発表
法学未修者特別選抜令和8年7月30日(木)〜8月5日(水)17時必着令和8年9月13日(日)(口述・京都/東京の2会場)令和8年10月2日(金)13時ごろWeb掲載
法学未修者一般選抜令和8年9月28日(月)〜10月5日(月)17時必着令和8年11月14日(土)13:00〜16:00(小論文・京都のみ)令和8年12月11日(金)13時ごろWeb掲載
法学既修者枠(一般・3年次生出願枠)令和8年9月28日(月)〜10月5日(月)17時必着令和8年11月14日(土)・15日(日)(法律科目試験・京都のみ)令和8年12月11日(金)13時ごろWeb掲載
5年一貫型教育選抜令和8年9月28日(月)〜10月5日(月)17時必着令和8年11月14日(土)(口述)令和8年12月11日(金)13時ごろWeb掲載

既修者枠一般選抜の試験時間割は、11月14日が9:30〜12:30に憲法・行政法、14:00〜16:00に商法、11月15日が9:30〜12:30に民法・民事訴訟法、14:00〜17:00に刑法・刑事訴訟法という構成です。同一時間帯に複数科目が実施される場合、時間配分は受験者の自由とされていますが、採点は科目別に行われます。

出願書類は郵送のみで受け付けられており、願書受理期間内必着という点に注意が必要です。未修者特別選抜だけが夏(7〜8月出願・9月試験)に実施され、その他の区分は秋(9〜10月出願・11月試験)に実施されるという時間差があります。この時間差があるからこそ、他学部出身者や社会人は「夏の未修者特別選抜」を受けたうえで、不合格や辞退の場合に「秋の未修者一般選抜または既修者枠」に再挑戦するという二段構えの受験が可能になっています。合格発表はいずれもWeb掲載のみで、掲示板への掲示や電話での合否照会はできません。入学手続は令和9年2月末頃の予定です。また、京都会場・東京会場での入試説明会が令和8年6月13日(京都)・6月20日(東京)に開催された実績がありますが、記事をご覧の時期によっては終了している可能性があります。日程は年度により変更されることがあるため、必ず最新の募集要項でご確認ください。

無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(LINEで簡単30秒・志望校未定でもOK)

京都大学法科大学院の募集人員・出願資格と5つの選抜区分

京都大学法科大学院の選抜区分は、大きく分けて5つあります。未修者枠には「法学未修者一般選抜」と、他学部出身者・社会人限定の「法学未修者特別選抜」(15名程度)があり、既修者枠には「一般選抜」に加えて「法学部3年次生出願枠」(30名以内)と「5年一貫型教育選抜」(20名程度)という特別ルートが設けられています。

出願資格の基本と個別審査のルート

出願資格は募集要項上11の類型に整理されていますが、基本となるのは大学(専門職大学を含む)を卒業した者、または令和9年3月31日までに卒業見込みの者です。外国において学校教育における16年の課程を修了した者なども対象に含まれます。注目すべきは「出願資格9」と呼ばれる個別の出願資格審査で、大学を卒業していなくても、大学卒業と同等以上の学力があると研究科が認めた場合、令和9年3月31日までに22歳に達する者であれば出願の道が開かれています。この審査を希望する場合の申請書類は令和8年7月30日(木)17時までの必着とされており、通常の出願期間よりかなり早い点に注意が必要です。

未修者特別選抜における「他学部出身者」とは、大学等で法律学以外を専攻した者を指し、政治学など隣接分野の出身者も含まれます。「社会人」とは、入学前に少なくとも1年程度、主として学業以外の活動に従事した経験を有する者と定義されています。外国の大学を卒業した(見込みの)者は、出願に先立って京都大学アドミッション支援室(AAO)による学歴検証の手続きが必要で、願書受理期間開始の2カ月前までに行う必要があります。

併願ルールの整理

  • 未修者特別選抜は、未修者一般選抜または既修者枠のいずれか一方と併願可能(検定料の二重納付は不要な扱い)
  • 未修者一般選抜と既修者枠(一般)は併願不可
  • 5年一貫型教育選抜は、それ以外の既修者枠と併願可能
  • 法学部3年次生出願枠と通常の既修者枠一般選抜は併願不可

併願の可否は出願戦略に直結するため、自分がどの区分に該当し、どの組み合わせで受験できるかを早期に確認しておくことが重要です。文系大学院入試全体の志望校選びの考え方は、【大学院入試 文系】入試の全体像と志望校の選び方でも解説しています。

京都大学法科大学院の入試倍率・選抜結果の推移【最新3年分】

京都大学法科大学院の選抜結果(志願者数・最終合格者数)は公式サイトで公開されています。直近3年分を整理すると、次のようになります。

年度区分志願者数最終合格者数入学手続者数
令和8年度未修者特別選抜872114
未修者一般選抜731816
既修者枠(うち3年次生出願枠)417(51)162(24)128(11)
5年一貫型教育選抜443433
令和7年度未修者特別選抜9921
未修者一般選抜9917
既修者枠(うち3年次生出願枠)429(50)163(27)
5年一貫型教育選抜4141

令和6年度の結果も参考として、未修者特別選抜は志願90名・合格19名、未修者一般選抜は志願81名・合格17名、既修者枠は志願432名・合格162名(うち3年次生出願枠は志願60名・合格29名)、5年一貫型教育選抜は志願26名・合格26名となっています。

志願者数を最終合格者数で割った倍率(記事内での計算値、「約」表記)を見ると、既修者枠は約2.6〜2.7倍で近年安定しているのに対し、未修者一般選抜は約4.1〜5.8倍、未修者特別選抜は約4.1〜4.7倍と、未修ルートのほうが数値上の倍率は高めに出ています。法学部3年次生出願枠は約1.9〜2.1倍、5年一貫型教育選抜は約1.0〜1.3倍と、既修者枠の中でも特別ルートは倍率が低めです。ただしこれはあくまで志願者数と最終合格者数から単純計算した値であり、公式に「倍率」として発表された数値ではない点に注意してください。また合格者数と入学手続者数(実際に入学した人数)には差があり、合格しても他大学院に進学するなどの理由で手続きをしない人が一定数いることも読み取れます。倍率が低い区分だからといって対策が容易というわけではなく、5年一貫型教育選抜のように出願できる母集団自体が京都大学法学部の特定プログラム修了見込み者に限定されている区分もあるため、単純な数値の比較だけで難易度を判断しないよう注意しましょう。

法学既修者枠の入試を解説|法律科目試験7科目の配点と基準点

法学既修者枠(一般選抜)は、書類審査400点と法律科目試験550点、合計950点で評価されます。書類審査の配点が400点と大きいため、学部段階の成績(GPA)が合否に与える影響は決して小さくありません。法律科目試験は次の7科目で構成されています。

科目配点出題範囲の限定
憲法100点特になし
行政法50点行政法総論・行政訴訟に限る
商法100点商法(海商を除く)・会社法・手形法・小切手法等
民法100点特になし
民事訴訟法50点通常訴訟の第一審手続に限る
刑法100点特になし
刑事訴訟法50点特になし
無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(LINEで簡単30秒・志望校未定でもOK)

基準点(足切り)と時間配分

法律科目試験で見逃せないのが基準点(足切り)の存在です。各科目の得点のうち、満点の40%未満のものが一つでも含まれる出願者は、総合点にかかわらず最終合格できない仕組みになっています。憲法・行政法・商法・民法・刑法・刑事訴訟法という主要科目のいずれかで極端に失点すると、他の科目で高得点を取っていても合格が難しくなるため、苦手科目を作らない学習設計が求められます。

また、憲法・行政法は同一の3時間の時間帯で実施され、民法・民事訴訟法、刑法・刑事訴訟法もそれぞれ同一時間帯に実施されます。この時間帯内での時間配分は受験者の自由とされていますが、採点は科目別に行われるため、事前にどの科目にどれだけ時間を割くかを決めておく練習が欠かせません。試験では六法が貸与され、筆記具は消せない黒のペンのみ、時計はアナログのみが持ち込み可能です。デジタル機器に頼らない答案作成の練習も対策の一環になります。

法学未修者枠の入試を解説|一般選抜の小論文と特別選抜の口述試験

法学未修者枠には、法律学の学習経験を前提としない2つの選抜方式があります。いずれも法律学の専門知識そのものは問われない設計になっている点が既修者枠との大きな違いです。

未修者一般選抜:書類審査100点+小論文試験200点

未修者一般選抜の小論文試験は、「人間や社会の在り方に関する思索」をテーマとする長文が提示され、それについて論じる形式で、試験時間は3時間です。法律の知識ではなく、長文読解力と論理的な構成力、自分の考えを文章にまとめる表現力が問われます。

未修者特別選抜:他学部出身者・社会人限定の口述試験

未修者特別選抜は、他学部出身者・社会人のみが出願できる区分で、書類審査100点+口述試験200点で評価されます。口述試験は1,000字程度以上の長文の題材と、提出書類(自己評価書等)に関する試問が約30分間行われる形式で、こちらも法律学の知識は問われません。出願者が30名程度を超えた場合には第一段階選抜(書類による絞り込み)が実施されることがあります。

どちらの未修ルートを選ぶべきかは、出願資格に該当するかどうかで決まります。他学部出身者・社会人の要件を満たす場合は特別選抜が夏(7〜8月出願・9月試験)に実施されるため、まず特別選抜に挑戦し、その結果を踏まえて秋の一般選抜や既修者枠に再挑戦するという計画も立てられます。一方、法学部出身者で他学部出身者・社会人の要件に当てはまらない場合は、未修者一般選抜が主な選択肢になります。

法学部3年次生出願枠・5年一貫型教育選抜|学部3年から京大ローへ進むルート

既修者枠の中には、学部を卒業する前に出願できる2つの特別ルートがあります。学部段階から法曹を目指すルートに関心がある方は、【大学編入】京都大学法学部(3年次編入)の傾向と対策もあわせてご覧ください。

法学部3年次生出願枠

この枠は、法学部3年次に在学し学業成績が優秀な学生を対象とした、いわゆる飛び入学のルートです。出願要件として、3年次前期までに卒業必要単位のうち90単位以上(うち法律学の専門科目40単位以上、法律基本科目20単位以上)を修得していること、学年末までに100単位以上の修得が見込まれることが求められます。すでに法学部を卒業した者はこの枠に出願できません。試験科目は書類審査400点+法律科目試験350点で、法律科目試験は憲法100点・商法50点(会社法に限る)・民法100点・刑法100点の4科目に絞られています。

この枠の最終合格者は、令和9年2月中旬に基礎科目履修免除試験(行政法・民事訴訟法・刑事訴訟法の3科目)を受験する必要があり、不合格科目については入学後に1年次配当科目として履修することになります。また、在学していた大学からは3月末での退学(または3年での卒業)を証明する書類の提出が必要で、在学中の大学の学士号は取得できません(早期卒業制度を利用する場合を除く)。学部の学士号を取得しないまま進学することになるため、この点は出願前によく確認しておくべき重要な注意点です。

5年一貫型教育選抜

この選抜は、京都大学法学部の「法曹基礎プログラム」を令和9年3月31日までに修了見込みであることなどが要件で、実質的に京都大学法学部生に限定されたルートです(3年次在学者は早期卒業志望者としての認定が別途必要)。試験は書類審査400点+口述試験50点で、論述式の筆記試験は課されません。口述試験は15〜20分程度で、学習状況・志望動機・学習意欲等と提出書類に関する試問が行われます。前述の選抜結果の通り、この区分は倍率が1倍台と低めですが、対象者が京都大学法学部の特定プログラム修了見込み者に限られるため、門戸自体が広いわけではない点に留意してください。

京都大学法科大学院の難易度|司法試験合格率と他の法科大学院との比較

京都大学法科大学院の難易度を語るうえで欠かせないのが、司法試験の合格実績です。公式サイトの司法試験合格実績ページによれば、令和7年司法試験は受験者219名に対し合格者128名、合格率58.45%でした。令和6年は受験者217名・合格者107名で合格率49.31%、令和5年は受験者275名・合格者188名で合格率68.36%となっており、年による変動はあるものの、いずれの年も高水準の合格率を維持しています。

予備校等の集計(一例として法科大学院ランキングサイトなど)によれば、令和7年の合格率58.45%は法科大学院別で全国1位、合格者数は全国2位とされています。ただしこれは大学の公式発表ではなく予備校等による集計に基づく数値であるため、参考情報として捉えてください。

入試倍率の面では、既修者枠が約2.6〜2.7倍で推移しており、これは司法試験合格率の高さと比べると突出して高い数値ではありません。つまり入試の倍率だけを見て難易度を判断するのではなく、受験者層の学力水準の高さや、法律科目試験における40%の基準点という一発アウトの仕組みも含めて総合的に捉える必要があります。関西圏で法曹を目指す場合、大阪大学法科大学院や神戸大学法科大学院なども選択肢に挙がりますが、各校の入試制度や難易度は個別に確認することをおすすめします。西日本の主要な法科大学院については、大阪大学大学院入試を徹底解説|実施研究科・対策・過去問も参考になります。なお、入試に合格すること自体が司法試験合格を保証するものではない点にも留意してください。

無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(LINEで簡単30秒・志望校未定でもOK)

京都大学法科大学院の入試対策【既修者・未修者別】科目別のポイント

ここでは選抜区分別に対策の要点を整理します。まず共通して押さえておきたいのが、過去の入試問題が公式サイトの「入試問題」ページで公開されていることです。年度によって公開範囲が変わる可能性があるため、最新のページで確認し、実際に手を動かして解いてみることが対策の基本になります。

既修者枠:法律科目試験の対策

既修者枠は書類審査400点の比重が大きいため、学部段階からのGPA(成績評価)を意識した学習が欠かせません。法律科目試験については、配点100点の憲法・民法・刑法・商法で判例や基本概念を正確に理解し、答案として構成する力を鍛えることが優先度の高い対策です。一方、配点50点の行政法(行政法総論・行政訴訟に限定)・民事訴訟法(通常訴訟の第一審手続に限定)・刑事訴訟法は出題範囲が限定されているため、範囲を絞り込んだ効率的な学習が可能です。40%の基準点をクリアできるよう、苦手科目を作らない基礎固めも重要になります。また、同一時間帯に2科目が実施される試験形式に備え、時間配分を決めて過去問演習を重ねる練習をしておくと本番でのペース配分に役立ちます。司法試験は令和8年からCBT方式の導入が予定されていますが、法科大学院入試自体は現時点で手書きの論述式が中心であるため、手書きでの答案作成練習とのバランスを意識しておくとよいでしょう。

未修者枠:小論文・口述試験の対策

未修者一般選抜の小論文は法律知識を問わない代わりに、人文・社会科学系の文章を読み解き、自分の考えを論理的に構成する力が求められます。新書や評論文を読み、3時間で構成・執筆を行う演習を重ねることが効果的です。未修者特別選抜の口述試験は、1,000字程度の題材文の要約と自分の意見の陳述、そして提出書類(自己評価書等)の内容についての深掘りした質問に答える必要があるため、自己評価書に書いた内容と矛盾のない受け答えを準備しておくことが重要です。いずれの区分も、書類審査(学部成績や自己評価書)が評価対象に含まれるため、試験当日の対策だけでなく出願書類の作り込みにも時間をかけるべきです。対策の進め方に迷う場合は、大学院入試に対応した予備校や個別指導を比較検討するのも一つの方法です。大学院入試予備校おすすめ32選!失敗しない予備校の選び方も解説!で選び方のポイントを紹介しています。

京都大学法科大学院の学費・入学までの流れと併願戦略

出願・入学にかかる費用についても、令和9年度募集要項の予定額を確認しておきましょう。入学検定料は30,000円(決済手数料別)で、第一段階選抜で不合格となった場合は23,000円が返還される扱いです。入学料は282,000円(予定額)、授業料は年額804,000円(予定額)とされています。これらはあくまで募集要項時点の予定額であり、改定される可能性があるため、出願時には必ず最新の金額を確認してください。このほか、入学時には学生教育研究災害傷害保険等の費用として、未修者7,520円・既修者5,030円(現行額)が必要になります。

司法試験は令和8年(2026年)からCBT(コンピューターを使った試験)方式の導入が予定されているため、入学時にはWindows11搭載のノートパソコンの準備が求められています。入学手続は令和9年2月末頃の予定で、それまでに必要な書類の準備や住居の確保など、実務的な準備も並行して進める必要があります。未修者枠で入学した場合は、令和10年1月(予定)に共通到達度確認試験を受験する義務があり、受験料は1万円程度が見込まれています。

併願ルールを踏まえた出願プラン

併願の可否をあらためて整理すると、他学部出身者や社会人であれば、夏の未修者特別選抜を受験したうえで、結果を待たずに秋の未修者一般選抜または既修者枠のいずれか一方に出願するという二段構えの受験計画が可能です。京都大学法学部生であれば、5年一貫型教育選抜と既修者枠一般選抜を併願することもできます。一方、未修者一般選抜と既修者枠の併願、法学部3年次生出願枠と既修者枠一般選抜の併願はできない点に注意してください。他の法科大学院(大阪大学・神戸大学・東京大学など)との日程面での併願を検討する場合は、各校の募集要項で試験日程を個別に確認する必要があります。なお、京都大学独自の奨学金・授業料免除制度の詳細については今回十分な確認ができていないため、大学公式サイトで最新情報をご確認ください。

よくある質問(FAQ)

京都大学法科大学院の入試に英語(TOEIC・TOEFLなど)のスコアは必要ですか?

必須ではありません。外国語能力を証明する書類は任意提出書類の扱いで、自己評価書の記載内容に関連する場合に提出できるとされています。英語スコアがなくても出願自体は可能ですが、詳細は最新の募集要項でご確認ください。

無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(LINEで簡単30秒・志望校未定でもOK)

既修者枠と未修者枠は併願できますか?

未修者特別選抜は、未修者一般選抜または既修者枠のいずれか一方と併願が可能です。ただし、未修者一般選抜と既修者枠の併願はできません。どの組み合わせで出願できるかは区分によって異なるため、事前に併願ルールを確認しておく必要があります。

法律を学んだことがない純粋未修者でも合格できますか?

未修者選抜(小論文・口述試験)は法律学の専門知識を問わない設計になっており、論理的思考力・読解力・表現力に加え、学部成績や自己評価書といった書類の内容も含めて総合的に評価されます。ただし、これは合格を保証するものではなく、あくまで制度上の建前であることにご留意ください。

既修者枠の第一段階選抜(書類による絞り込み)は毎年実施されますか?

出願者数が380名程度(5年一貫型教育選抜を除く)を超えた場合に実施されることがあるとされています。近年の既修者枠の志願者数は417名〜432名で推移しており、実施される可能性を前提に、日頃から学部成績を整えておくことが望まれます。

法律科目試験で六法は使えますか?

試験の際には六法が貸与されます。持ち込みが可能な用具は、消せない黒のペンとアナログ時計のみとされているため、事前にこの条件に沿った学習・演習環境を整えておくとよいでしょう。

京都大学法科大学院の学費はいくらですか?

入学検定料は30,000円(決済手数料別)、入学料は282,000円(予定額)、授業料は年額804,000円(予定額)とされています。いずれも令和9年度募集要項時点の予定額であり、改定される可能性があるため、出願時には必ず最新の金額をご確認ください。

まとめ|京都大学法科大学院の入試を選抜区分ごとに理解し早期対策を

京都大学法科大学院 入試は、既修者枠(2年制)と未修者枠(3年制)という2つの大きな柱に加え、未修者特別選抜・法学部3年次生出願枠・5年一貫型教育選抜という3つの特別ルートを持つ、選抜区分が多層的な制度です。最後に本記事の要点を整理します。

  • 募集人員は総計160名程度(既修者枠125名程度・未修者枠35名程度)で、既修者枠は書類審査400点+法律科目試験550点(7科目)、未修者枠は書類審査100点+小論文または口述試験200点という異なる評価軸で選抜される
  • 既修者枠の入試倍率は近年約2.6〜2.7倍で安定している一方、未修者枠は約4倍を超える年もあり、倍率の見え方が区分によって大きく異なる(倍率は志願者数÷最終合格者数の計算値である点に注意)
  • 法律科目試験には各科目40%の基準点(足切り)があり、苦手科目を作れない試験設計になっている
  • 未修者特別選抜は夏(7〜8月出願・9月試験)、その他の区分は秋(9〜10月出願・11月試験)に実施され、この時間差を利用した二段構えの受験計画も可能
  • 法学部3年次生出願枠は学士号を取得できないという重要な注意点があり、5年一貫型教育選抜は京都大学法学部の特定プログラム修了見込み者に限定される
  • 令和7年司法試験の合格率は58.45%(受験219名・合格128名)と高水準で、西日本最難関ロースクールと評される根拠の一つになっている
  • 入学検定料30,000円・入学料282,000円・授業料年額804,000円(いずれも予定額)など、費用面の準備も早めに確認しておく必要がある

京都大学法科大学院の入試は、既修者枠の法律科目試験、未修者枠の小論文・口述試験のいずれも、学部成績や自己評価書といった書類の内容が評価に組み込まれる設計になっています。そのため、試験当日の対策だけでなく、日頃の学習姿勢や出願書類の作り込みまで含めた長期的な準備が合否を左右します。日程・出願資格・配点は年度によって変更される可能性があるため、出願を検討する際は必ず京都大学法科大学院の公式サイトで最新の募集要項を確認してください。独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。

無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(LINEで簡単30秒・志望校未定でもOK)

専門講師による個別指導をご希望の方は、大学院入試対策コースの詳細をご覧ください。

この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

目次