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公認心理師になるには?大学・大学院ルートと社会人からの目指し方を完全解説

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公認心理師になるには、原則として「4年制大学で指定科目を履修し、その後に大学院で2年間の指定科目を修了する」ルートを経て国家試験に合格し、登録を受ける必要があります。これは公認心理師法で定められた受験資格の中心となる区分Aと呼ばれる道で、大学と大学院を合わせて通算6年ほどかかるのが標準的な流れです。心理職として国が定めた唯一の国家資格であるため、民間資格とは異なり、受験資格を満たすルートが法律で細かく決められている点が大きな特徴です。

受験資格を得るルートは大きく分けて、大学卒業後に大学院へ進む道と、大学卒業後に国が認めた施設で2年以上の実務経験を積む道の2つがあります。加えて、公認心理師制度が始まる前から心理職として働いていた方や、当時すでに大学・大学院に在学していた方に向けた経過措置のルートも用意されていましたが、これらはすでに新規の受験資格取得が終了しています。そのため、社会人がこれから公認心理師を目指す場合は、通信制大学などで指定科目を学び直し、大学院進学または実務経験ルートで受験資格を得るのが現実的な選択肢になります。

この記事では、厚生労働省や公認心理師試験を実施する日本心理研修センターが公表している制度を踏まえて、受験資格の区分ごとの要件、大学・大学院を経る標準ルート、社会人が働きながら目指す方法、通信制の活用、そして大学院入試そのものの対策までを順を追って解説します。制度は年度によって見直される可能性があるため、実際に出願・受験する際は必ず最新の情報をご確認ください。

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目次

公認心理師とは?資格の位置づけと仕事内容

公認心理師とは、2017年に施行された公認心理師法に基づく、心理職として日本で初めての国家資格です。それまで心理職には臨床心理士をはじめとする複数の民間資格が存在していましたが、公認心理師の登場によって、国が定めた統一的な基準で心理支援の専門職を養成・登録する仕組みが整いました。医療・教育・福祉・司法・産業といった幅広い分野で、心理に関する支援を必要とする人やその関係者を支える役割を担います。

公認心理師法では、公認心理師の業務として、心理状態の観察・分析、相談・助言・指導その他の援助、関係者への援助、そして心の健康に関する教育・情報提供が挙げられています。臨床心理士との違いがよく話題になりますが、最も大きな違いは「国家資格か民間資格か」という点です。実務の現場では両方の資格を併せ持つ人も多く、対象とする支援や活躍の場が大きく重なっています。

公認心理師が活躍する主な分野

  • 医療・保健分野:病院の精神科・心療内科、保健センターなどでの心理検査やカウンセリング
  • 教育分野:スクールカウンセラーとして学校で児童生徒や保護者を支援
  • 福祉分野:児童相談所、障害者施設、高齢者施設などでの心理支援
  • 司法・犯罪分野:少年鑑別所、刑務所、家庭裁判所などでの評価・支援
  • 産業・労働分野:企業や公的機関でのメンタルヘルス対策や従業員支援

公認心理師は名称独占の資格であり、資格を持たない人が「公認心理師」と名乗ることはできません。一方で、業務そのものを資格保有者だけに限定する「業務独占」ではない点は理解しておく必要があります。とはいえ、医療機関の診療報酬や自治体の採用条件などで公認心理師の資格が要件とされる場面が増えており、心理職としてのキャリアを築くうえで取得する価値の高い資格だといえます。制度や活躍の場は今後も広がる可能性があるため、最新の動向を確認しながら準備を進めましょう。

公認心理師になるには?受験資格ルートの全体像

公認心理師になるには、まず公認心理師法で定められた受験資格のいずれかを満たし、公認心理師試験に合格したうえで、登録を受ける必要があります。受験資格を得るルートは法律上いくつかの区分に分かれており、大きく「大学+大学院を経るルート」「大学+実務経験を経るルート」「これらと同等以上と認められるルート」「制度施行前の在学者・実務経験者に向けた経過措置ルート」に整理できます。

このうち、これから新たに公認心理師を目指す方が現実的に選べるのは、大学と大学院を経るルート(区分A)、大学と実務経験を経るルート(区分B)、そして海外の大学等で学んだ方や過去に履修科目が一部不足していた方などを対象とする同等以上のルート(区分C)です。制度施行前の在学状況や実務経験を前提とした経過措置のルートは、すでに新規の受験資格取得が終了しています。

区分主な要件想定される対象者
区分A4年制大学で指定科目を履修し卒業+大学院で指定科目を修了これから目指す人の標準ルート
区分B4年制大学で指定科目を履修し卒業+国が定める施設で2年以上の実務経験大学院に進まず実務で要件を満たす人
区分C区分A・Bと同等以上と認定された場合(海外大学等の出身者・履修科目が一部不足していた人など)個別審査による認定が必要な人
経過措置(施行前の在学者・現任者向け)制度施行前の在学状況や一定の実務経験+現任者講習会など新規取得はすでに終了

ここで押さえておきたいのは、標準ルートである区分Aでも大学4年と大学院2年で通算6年ほどかかるという点です。心理職の国家資格である以上、体系的な学修と実習を経て受験資格が与えられる仕組みになっています。自分がどの区分に当てはまるかは経歴によって異なり、特に区分Cは個別審査が必要になるため、判断に迷う場合は日本心理研修センターや進学先の大学に確認するのが確実です。区分の要件や名称は制度改正で変わる可能性があるため、最新の受験資格の案内を必ずご確認ください。

標準ルート:大学+大学院(区分A)で受験資格を得る

公認心理師になるには、多くの人が区分Aと呼ばれる標準ルートを選びます。これは、4年制大学で公認心理師のカリキュラムに定められた指定科目を履修して卒業し、その後に大学院で定められた指定科目を修了するというルートです。大学で学ぶ科目数と大学院で学ぶ科目数はそれぞれ定められており、大学段階では心理学の基礎から幅広い領域を、大学院段階ではより専門的・実践的な内容と実習を積み重ねていきます。

大学段階で学ぶこと

大学では、心理学概論や臨床心理学概論、心理学統計法、心理学的支援法、そして各分野(医療、教育、福祉、司法、産業など)に関する心理学など、公認心理師として必要な基礎を体系的に学びます。指定科目をすべて履修して卒業することが受験資格の前提になるため、進学先を選ぶ段階で「公認心理師のカリキュラムに対応した大学・学部か」を必ず確認することが重要です。心理学部・心理学科であっても、指定科目を網羅していない場合があるので注意しましょう。

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大学院段階で学ぶこと

大学院では、より専門的な科目に加え、医療機関や相談機関などでの学外実習が組み込まれます。この実習が、公認心理師を目指すうえで欠かせない実践力を養う場になります。大学院も同様に、公認心理師の養成課程として認められた研究科・専攻を選ぶ必要があります。いわゆる指定大学院の入試では、専門科目の筆記試験に加えて、研究計画書と面接が重視される傾向があります。心理系大学院の入試傾向や勉強法については、心理学研究科の対策・勉強法もあわせて参考にしてください。

区分Aは実務経験を別途積む必要がないため、学部から大学院へストレートに進める人にとって最短で受験資格に到達できるルートです。ただし、通算6年という時間と学費がかかること、そして大学院入試という関門がある点は押さえておく必要があります。どの大学・大学院が公認心理師の養成課程に対応しているかは各校の公式情報や文部科学省・厚生労働省の案内で確認でき、内容は年度によって変わる可能性があるため、出願前に必ず最新の募集要項をご確認ください。

実務経験ルート:大学+施設で2年以上(区分B)

大学院に進まずに公認心理師を目指す方法として、区分Bと呼ばれる実務経験ルートがあります。これは、4年制大学で指定科目を履修して卒業したうえで、国が定める「特定の施設(プログラム施設)」で2年以上、心理に関する実務に従事するというルートです。大学院に進む区分Aと同じく、大学段階で指定科目をすべて修得していることが前提となります。

区分Bのポイントは、実務経験を積む施設が誰でも自由に選べるわけではなく、法令に基づいて認められたプログラム施設に限られるという点です。このため、区分Bを選ぶ場合は、大学卒業後に受け入れ先の施設を確保できるかどうかが大きな鍵になります。受け入れ枠が限られていることも多く、実務経験ルートは大学院ルートに比べて選択肢が限定されやすいのが実情です。プログラム施設として認められている施設や条件は変更されることがあるため、最新の一覧や要件を必ずご確認ください。

比較項目区分A(大学+大学院)区分B(大学+実務経験)
大学段階指定科目を履修し卒業指定科目を履修し卒業
受験資格の要件大学院で指定科目を修了特定施設で2年以上の実務経験
標準的な期間通算6年ほど大学4年+実務2年ほど
選びやすさ対応する大学院が各地にある受け入れ施設が限られやすい

期間だけを見ると区分Aと区分Bはどちらも大学卒業後にプラス2年ほどですが、受け入れ施設の数や採用状況を考えると、多くの人にとっては大学院に進む区分Aのほうが道筋を描きやすいといえます。一方で、すでに心理に関わる職場で働いている場合や、その施設がプログラム施設に該当する場合には、区分Bが有力な選択肢になることもあります。自分の状況でどちらが現実的かは、大学卒業後の進路とあわせて早めに検討しておきましょう。

社会人が公認心理師になるには?働きながら目指す方法

社会人が公認心理師になるには、多くの場合、これまでの学歴では指定科目を満たしていないため、まず大学(または大学の科目等履修)で指定科目を学び直すところから始まります。そのうえで、大学院に進学する区分A、または特定施設で実務経験を積む区分Bのいずれかで受験資格を目指すことになります。仕事を続けながら準備する人にとって現実的なのは、通信制大学などで指定科目を履修し、その後に大学院へ進むルートです。

社会人が押さえておきたいステップ

  • 指定科目の履修:通信制大学や大学の科目等履修生制度を使い、公認心理師の指定科目を修得する
  • 受験資格ルートの選択:大学院進学(区分A)か、特定施設での実務経験(区分B)かを決める
  • 大学院入試の準備:指定大学院に進む場合は、専門科目・研究計画書・面接の対策を行う
  • 国家試験の受験・登録:受験資格を満たしたうえで公認心理師試験を受け、合格後に登録する

働きながら目指す場合、注意したいのが大学院の学び方です。大学院では学外実習が課されるため、平日日中にまとまった時間を確保できるかどうかが両立の分かれ目になります。夜間開講や長期履修制度を設けている大学院もありますが、実習の時間帯まで柔軟に対応できるとは限りません。仕事を続けながら区分Aを目指すなら、実習日程を含めて無理なく通えるかを事前に確認することが欠かせません。

費用と期間の面でも計画性が求められます。社会人の場合、指定科目の履修に大学の学費が、大学院に進めばさらに2年分の学費と時間がかかります。トータルで数年単位の取り組みになるため、経済面・生活面のプランを立てたうえで踏み出すことが大切です。社会人からの大学院進学については、研究計画書の書き方を徹底解説した記事も準備の参考になります。制度や各校の対応は変わり得るため、最新の募集要項で必ず条件をご確認ください。

通信制大学という選択肢と注意点

社会人が公認心理師を目指すうえで、通信制大学は有力な選択肢の一つです。通信制大学の心理系学部・学科の中には、公認心理師の指定科目に対応したカリキュラムを用意しているところがあり、働きながら自分のペースで学べる点が大きな魅力です。通学制の大学に入り直すよりも学費を抑えられるケースが多く、仕事や家庭と両立しやすいのも利点です。

ただし、通信制で学ぶ場合にはいくつか注意すべき点があります。第一に、通信制大学で指定科目を履修しても、それだけで受験資格が得られるわけではありません。あくまで区分A(大学院進学)や区分B(実務経験)の「大学段階の要件」を満たすための学びであり、その後に大学院進学または実務経験というステップが必要になります。この点を誤解して「通信制大学を卒業すれば公認心理師になれる」と考えてしまうと、後の計画が狂ってしまいます。

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通信制を選ぶときのチェックポイント

  • 公認心理師の指定科目にきちんと対応したカリキュラムかどうか
  • 心理実習など、通学(スクーリング)が必要な科目の日程に対応できるか
  • 卒業後に進める大学院や、連携している進路の選択肢があるか
  • すでに大学を卒業している場合、編入学で年数を短縮できるか

第二に、通信制であってもスクーリング(面接授業)や実習が求められる科目があり、完全に自宅だけで完結するわけではない点にも留意が必要です。実習の日程や場所によっては、仕事との調整が必要になります。心理系学部への編入を検討する場合は、出願資格や試験科目を早めに確認しておくと安心です。編入制度の全体像は心理学部 編入を徹底解説した記事も参考になります。通信制大学の指定科目対応状況やカリキュラムは変更される可能性があるため、出願前に各校の最新情報を必ずご確認ください。

公認心理師試験の概要と登録までの流れ

受験資格を満たしたら、いよいよ公認心理師試験を受けることになります。公認心理師試験は、公認心理師法に基づき、指定試験機関である日本心理研修センターが実施しています。試験はマークシート方式で、心理学の基礎知識から各分野の実践的な内容、関連する法律や倫理まで幅広く問われます。合格には全体としてバランスよく得点することが求められ、特定の科目だけを対策すれば足りるものではありません。

試験に合格した後は、それだけで公認心理師を名乗れるわけではなく、登録の手続きが必要です。合格者は所定の手続きを経て公認心理師登録簿への登録を行い、登録証の交付を受けて初めて「公認心理師」として活動できるようになります。試験の合格と登録は別の手続きである点を押さえておきましょう。

受験から登録までの大まかな流れ

  • 受験資格の確認:自分がどの区分に該当するかを確認する
  • 受験申込・書類提出:受験資格を証明する書類とともに出願する
  • 試験の受験:指定された日程・会場で試験を受ける
  • 合格発表:合否を確認する
  • 登録申請・登録証交付:合格後に登録手続きを行い、公認心理師として活動できるようになる

試験の実施回数・日程・受験手数料・合格基準・合格率などは、実施年度によって異なる場合があります。具体的な数値や日程については、この記事では確定的な数字を示さず、必ず日本心理研修センターや厚生労働省が公表する最新の試験案内・受験の手引きでご確認いただくことをおすすめします。特に、出願期間や必要書類は年度ごとに更新されるため、準備は早めに始め、公式の一次情報を基準に進めることが確実です。

指定大学院に合格するための入試対策

区分Aで公認心理師を目指す場合、避けて通れないのが指定大学院の入試です。心理系大学院の入試は、専門科目の筆記試験、英語(外国語)、研究計画書、そして面接で構成されることが一般的です。中でも研究計画書と面接は、志望する研究室・指導教員との相性や、研究への理解を測る重要な材料として重視される傾向があります。学部の成績が良くても、研究計画書が弱いと合格が難しくなることは珍しくありません。

専門科目・英語の対策

専門科目では、臨床心理学や心理学研究法、統計、各領域の心理学など、学部で学んだ内容が幅広く問われます。大学ごとに出題傾向が異なるため、志望校の過去問を早めに入手し、頻出テーマを把握することが効率的な学習につながります。英語は心理学系の英文読解が中心となる場合が多く、専門用語に慣れておくことが得点の鍵になります。

研究計画書と面接の対策

研究計画書では、自分が大学院で何を、なぜ、どのように研究したいのかを筋道立てて示す必要があります。問題意識・研究テーマ・先行研究・研究方法といった要素を、読み手が納得できる形で組み立てることが求められます。面接では、この研究計画書の内容について深く問われるため、書いた内容を自分の言葉で説明できる状態にしておくことが大切です。研究計画書の具体的な組み立て方は、研究計画書の書き方(問題意識・研究テーマ・研究上の問い)の記事で詳しく解説しています。

社会人から大学院を目指す場合、久しぶりの受験勉強や研究計画書の作成に不安を感じる方も多いはずです。専門科目・英語・研究計画書・面接と対策範囲が広いため、限られた時間で効率よく準備するには、自分の弱点を早めに把握して優先順位をつけることが重要です。志望校の傾向や研究計画書の方向性に迷ったときは、大学院入試に詳しい指導を活用するのも有効な方法です。募集要項や試験科目は年度によって変わるため、志望校の最新情報を必ずご確認ください。

よくある質問(FAQ)

公認心理師になるには何年かかりますか?

標準ルートである区分A(大学4年+大学院2年)の場合、通算で6年ほどかかるのが一般的です。区分B(大学4年+特定施設で2年以上の実務経験)の場合も、大学卒業後に2年以上の実務経験が必要になります。社会人がゼロから目指す場合は、まず指定科目を履修し直す期間が加わるため、さらに時間がかかることが多いです。いずれのルートでも、受験資格を満たしたうえで国家試験に合格し、登録する必要があります。

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社会人でも公認心理師になれますか?

なれます。ただし、多くの社会人はこれまでの学歴で指定科目を満たしていないため、通信制大学や科目等履修生制度などを使って指定科目を学び直すところから始めるのが一般的です。そのうえで大学院進学(区分A)または特定施設での実務経験(区分B)を経て受験資格を得ます。働きながら目指す場合は、大学院の実習日程との両立が大きな課題になるため、通学しやすさや履修制度を事前に確認することが大切です。

臨床心理士と公認心理師はどう違いますか?

最も大きな違いは、公認心理師が国家資格であるのに対し、臨床心理士は民間資格である点です。支援の対象や活躍の場は大きく重なっており、両方の資格を併せ持つ人も少なくありません。近年は、医療機関の診療報酬や自治体の採用条件などで公認心理師が要件とされる場面が増えています。どちらを目指すべきかは、働きたい分野や職場が求める資格によって変わるため、志望先の条件を確認して判断するとよいでしょう。

大学院に行かずに公認心理師になる方法はありますか?

大学院に進まずに受験資格を得る方法として、区分B(大学で指定科目を履修し卒業したうえで、国が定める特定施設で2年以上の実務経験を積むルート)があります。ただし、実務経験を積める施設は法令で認められたプログラム施設に限られ、受け入れ枠も限られやすいため、誰でも自由に選べるわけではありません。大学院に進む区分Aに比べて選択肢が限定されやすい点を理解したうえで検討する必要があります。

通信制大学を卒業すれば公認心理師になれますか?

通信制大学で指定科目を履修することは受験資格に向けた大切な一歩ですが、それだけで公認心理師になれるわけではありません。通信制大学で満たせるのは、あくまで区分A・Bの「大学段階の要件」です。その後に大学院進学(区分A)または特定施設での実務経験(区分B)というステップを経て、初めて受験資格が得られます。通信制を選ぶ際は、指定科目に対応したカリキュラムか、スクーリングや実習に対応できるかを確認しましょう。

現任者ルート(経過措置)で今から受験できますか?

公認心理師制度が始まる前から心理職として働いていた方などを対象とした経過措置のルート(現任者ルートを含む)は、すでに新規の受験資格取得が終了しています。そのため、これから公認心理師を目指す方は、大学と大学院を経る区分A、または大学と実務経験を経る区分Bなど、現行の受験資格ルートで準備を進める必要があります。経過措置の扱いについて不明な点がある場合は、日本心理研修センターや厚生労働省の最新の案内をご確認ください。

まとめ|公認心理師になるにはルート選びと早めの準備が鍵

公認心理師になるには、法律で定められた受験資格のいずれかを満たし、国家試験に合格して登録するという流れが必要です。ここまで解説してきた要点を整理します。

  • 公認心理師は心理職で唯一の国家資格で、医療・教育・福祉・司法・産業など幅広い分野で活躍できる
  • 受験資格の中心は、大学+大学院を経る区分Aと、大学+特定施設での実務経験を経る区分B
  • 標準ルートの区分Aでも大学4年+大学院2年で通算6年ほどかかる
  • 制度施行前の在学者・現任者を対象とした経過措置ルートは、すでに新規取得が終了している
  • 社会人は通信制大学などで指定科目を学び直し、大学院進学または実務経験ルートで受験資格を目指すのが現実的
  • 通信制大学の履修だけでは受験資格は完結せず、その後のステップが必要
  • 試験の実施回数・日程・合格基準などは年度で変わるため、公式の最新情報で必ず確認する

特に社会人からのチャレンジでは、指定科目の履修、大学院入試、実習との両立と、乗り越えるべき関門がいくつも重なります。どのルートを選ぶかによって、必要な期間・費用・準備の中身が大きく変わるため、早い段階で自分の状況に合ったルートを見極め、逆算して計画を立てることが成功の鍵になります。制度や各校の対応は変更される可能性があるため、判断に迷ったときは厚生労働省・日本心理研修センターや進学先の大学が公表する一次情報を基準にしてください。

区分Aを目指すうえで最大の関門となる指定大学院の入試では、専門科目に加えて研究計画書と面接の準備が合否を左右します。独学での対策に不安がある場合は、大学院入試に精通した専門の指導を活用するのも、確実に合格へ近づくための一つの方法です。

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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