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神戸大学法科大学院の入試を徹底解説|既修・未修の難易度・倍率・対策

神戸大学法科大学院は、神戸市灘区の六甲台第1キャンパスに設置された大学院法学研究科・実務法律専攻の専門職大学院で、法学既修者コース(2年)と法学未修者コース(3年)の2つの入り口を備えています。実務法律専攻全体の募集人員は80名で、既修者コースが60名程度、未修者コースが20名程度という構成です。令和7年司法試験では受験者136名に対して最終合格者56名、最終合格率41.2%という実績を公表しており、旧帝国大学系の法科大学院の中でも安定した合格実績を維持しています。
神戸大学法科大学院の入試は、既修者コースだけでも「既修者一般入試」「3年次生特別入試」「法曹コース生特別入試(5年一貫型・開放型)」という4種類の選抜区分に細分化されているのが大きな特徴です。2025年度の入試結果を見ると、既修者コース全体の志願者数は565名程度、合格者数は122名程度で倍率はおよそ4.6倍、未修者コースは志願者164名に対して合格者23名で倍率はおよそ7.1倍と、区分によって難易度の傾向が大きく異なります。特に法曹コース生特別入試の5年一貫型は、協定大学の法曹コースを修了見込みであることが出願条件となるため、対象者が限定される一方で合格率は相対的に高くなる傾向があります。
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そもそも法科大学院とは、法曹(裁判官・検察官・弁護士)の養成を目的とした専門職大学院であり、修了することで司法試験の受験資格を得られる主要な進路の一つです。法学部出身者などを対象とする法学既修者コースは2年、法学部以外の出身者や社会人を主な対象とする法学未修者コースは3年の課程を経て修了し、いずれのコースも法律基本科目を中心とした体系的な学修を通じて実務家としての基礎力を養成します。神戸大学法科大学院は、関西圏の旧帝国大学系ロースクールとして、京都大学・大阪大学と並ぶ選択肢の一つに位置づけられています。
本記事では、神戸大学法科大学院の募集人員・出願資格、既修者コース4区分・未修者コース2区分それぞれの入試科目と配点、出願から合格発表までの日程、2024・2025年度の倍率推移、科目別の対策方法、口頭試問・出願書類対策、司法試験合格率までを、大学院法学研究科が公表する学生募集要項・入試結果をもとに整理して解説します。最新の年度別の数値は必ず公式の学生募集要項でご確認ください。既修・未修のどちらに出願すべきか、複数区分をどう併願すべきか迷っている方の判断材料として、神戸大学法科大学院に固有の制度に絞って解説していきます。
神戸大学法科大学院の概要と既修・未修コース
神戸大学法科大学院は、大学院法学研究科の中に設置された実務法律専攻という専門職学位課程で、神戸市灘区六甲台町の六甲台第1キャンパスにキャンパスを構えています。阪急六甲駅・JR六甲道駅・阪神御影駅からバスでアクセスする立地で、神戸市中心部からもほど近い環境にあります。教育目標として、①すべての法曹に必要な基本的知識と応用能力を備えた職業法曹の養成、②ビジネス・ローと呼ばれる企業取引関連の先端分野に強い法曹の養成、③国際性・専門性に富んだ法曹の養成という3つの柱を掲げているのが公式の入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)における特徴です。
法学既修者コースは、第1年次の授業科目の履修を免除するのに十分な実定法の基礎的な知識と能力を有する者を対象とし、標準修業年限は2年です。法学未修者コースは、実定法学以外の分野での専門知識や社会経験を積んだ人材を積極的に受け入れる方針が明確で、標準修業年限は3年となっています。公式の入学者受入方針では、法学未修者コースについて「国際化の進展に対応しうる能力や意欲」「実定法学以外の分野の社会科学についての知識・能力」「豊かな社会経験」を持つ学生を求めると明記されており、法学部出身者以外や社会人経験者にとっても門戸が開かれた制度設計になっています。
神戸大学法科大学院の既修者コースは、単純な「一般入試」だけでなく、法学部3年次に在学したまま出願できる3年次生特別入試や、連携協定を結ぶ大学の法曹コース修了(見込)者を対象とした法曹コース生特別入試(5年一貫型・開放型)まで、合計4つの選抜区分から出願先を選べる点が神戸大学に固有の設計です。法曹コース生特別入試はさらに、神戸大学と法曹養成連携協定を結ぶ協定校の法曹コース修了見込み者を対象とした「5年一貫型」と、協定校を含むすべての大学の法曹コース修了見込み者が対象となる「開放型」に分かれ、5年一貫型は書類審査と口頭試問のみで選考が行われるのに対し、開放型は書類審査に加えて4科目の筆記試験が課されるという違いがあります。
実務法律専攻全体の定員は80名と、旧帝国大学系の法科大学院の中では比較的コンパクトな規模です。合格者の総数について、大学院法学研究科は「一定程度以上が他学部卒業者か社会人に該当する者であることが望ましい」という方針を書類審査の項目で明記しており、法学部出身者だけに偏らない多様な学生構成を重視していることがうかがえます。実際に、既修者コースの社会人・他学部卒業者向けの一般入試枠(2025年度で志願者100名・合格者17名)は、既修者一般入試の中でも独立した集計区分として公表されており、法学部以外の出身者にも既修者コースへの現実的な進学ルートが用意されている点は見逃せません。
また、既修者コースと未修者コースでは求める学生像自体が明確に書き分けられている点も神戸大学法科大学院の入学者受入方針の特徴です。既修者コースでは「実定法学についての基礎的な知識と能力」が第一に掲げられているのに対し、未修者コースでは実定法学以外の分野の知識・社会経験を重視する記述が先に置かれています。既修者コースを目指すか未修者コースを目指すかを検討する際は、単に法学部出身かどうかだけでなく、自分がどちらの求める学生像に近いキャリア・学習歴を持っているかを踏まえて判断することが望ましいといえます。
教育内容の面では、神戸大学法科大学院は法学未修者向けに「未修者スタートアップ・プログラム」を継続的に実施しているのが特徴です。前期には法解釈基礎演習や法律文書作成演習で法律基本科目の基礎固めを行い、後期には修了生弁護士がチューターを務める自主ゼミなどを通じて既修者との学力差を埋めることを目的としたプログラムが組まれています。法学部出身でない受験生にとっては、入学後にこうした支援体制があることを踏まえて、入試段階では小論文・口頭試問で問われる読解力・論理的思考力の土台づくりに専念する戦略が現実的です。
入学者選抜における第一次選抜(書類審査)は、既修者一般入試だけでも2025年度に379名の志願者から251名が通過しており、書類だけで足切りが行われる選抜が実際に機能している点も見逃せません。第一次選抜を突破できなければ筆記試験や口頭試問に進めないため、成績等申告書・成績証明書といった書類の完成度も、法律科目の実力と並んで合否を左右する要素として軽視できません。
もう一つの特色として、修了後にグローバルに活躍する法曹の養成を掲げる「グローバル・ビジネスロー教育」があります。英米法・ヨーロッパ法・アジア法といった外国法科目を含む7科目程度の外国法関連授業や、ビジネスローを体系的に学べる応用・先端科目群が用意されており、企業法務や国際的な法律実務を志向する受験生にとっては、入試の志望理由書や成績等申告書でこうした学修内容への関心を具体的に記述できるかどうかが、書類審査での説得力につながります。
募集人員と出願資格(GPA基準・法曹コース連携等)
2026(令和8)年度学生募集要項によると、実務法律専攻全体の募集人員は80名です。内訳は、法学未修者コースが20名程度(このうち5名程度を社会人・他学部生特別入試で選抜)、法学既修者コースが60名で、既修者コースの内訳はさらに既修者一般入試30名程度、3年次生特別入試が若干名、法曹コース生特別入試が合計30名(5年一貫型・一般枠17名、5年一貫型・地方枠3名、開放型10名)となっています。募集人員のうち法曹コース生特別入試(5年一貫型)に17名+3名の計20名が割り当てられている点は、連携型の法曹コースを経由した進学ルートを重視する近年の法科大学院全体の傾向を色濃く反映しています。
出願資格は募集要項の中で13区分に整理されており、代表的なものとして、日本の大学を卒業した者・令和8年3月までに卒業見込みの者、学校教育法第104条第7項の規定による学士の学位を授与された者、大学院への早期入学者などが挙げられます。また、大学を卒業していなくても、令和8年3月31日までに22歳に達している者で大学卒業者と同等以上の学力があると認められれば出願できる区分(短期大学・高等専門学校卒業者などを想定)も用意されています。この区分で出願する場合は、個別出願資格審査(卒業証明書・成績証明書等の提出)を事前に受ける必要があります。
3年次生特別入試(既修)に出願するための独自要件も明確に定められています。具体的には、①令和8年3月末時点で大学に3年以上4年未満在籍することとなる者、②出願時点で卒業に必要な単位のうち90単位以上を修得しており、そのうち60単位以上が「優(80点)」以上の評価であることの2点をいずれも満たす必要があります。編入学者の場合は、編入前後の大学における修得単位数を合算して判定される仕組みです。GPA自体を出願要件として明示してはいないものの、実質的には成績上位層(優評価60単位以上)を対象とした選抜となっている点は、他大学の法科大学院の成績要件と比較する際の重要なポイントです。
開放型選抜(法曹コース生特別入試)に出願する場合は、①令和8年3月までに法曹コースを修了見込みで、同コースを設置する学部を同年月に卒業見込みであること、②令和8年3月末時点で大学在籍期間が4年を超えないことという2要件を満たす必要があります。出願資格をそれぞれ満たせば、コースを問わず複数の入試を併願することが可能ですが、未修特別の合格者は未修一般を重ねて受験できない点、法学既修者コースと法学未修者コースの両方に出願した場合は既修者コースが第1志望として扱われる点には注意が必要です。
出願書類は、入学願書・履歴書、卒業(見込)証明書、成績証明書、成績等申告書、受験票及び写真票、あて名ラベルなど所定様式の書類を番号順に並べてまとめる必要があります。併願する場合は入試ごとに書類一式を個別に用意しなければならず、成績証明書や卒業見込証明書についても入試の種類ごとに発行年度の指定があるため、早めに大学の教務窓口へ発行依頼をしておくことが実務上のポイントです。写真は出願前3ヶ月以内撮影・縦4cm×横3cmの規格が指定されており、受験票・写真票それぞれに同一の写真を貼付する必要があります。
出願資格[9](大学院早期入学者)・[10](22歳以上の同等学力者)・[11](外国の15年課程修了者等)により出願する場合は、事前に個別出願資格審査を受ける必要があります。提出書類は個別出願資格審査願・卒業証明書及び成績証明書・返信用封筒の3点で、未修特別は令和7年6月30日、それ以外の入試は令和7年8月5日が提出期限です。大学を卒業していない社会人や、専門学校・高等専門学校出身者がこの区分で受験を検討する場合は、出願本番よりかなり早い段階で審査を済ませておく必要がある点に注意してください。
「他学部卒業者」「社会人」の定義も出願書類作成上の注意で明確化されています。「他学部卒業者」は法学系の課程以外の課程の出身者(学士(法学)を授与していない学部学科専攻等の出身者)を指し、「社会人」は大学卒業後1年以上の社会経験を有する者を指します。複数の学部を卒業している場合はいずれか1つの学部の卒業をもって判定してよいとされており、例えば法学部と他学部の双方を卒業した者が、他学部の学位を根拠に「他学部卒業者」として出願することも認められています。既修者コース・未修者コースいずれも、この定義に基づいて社会人・他学部卒業者向けの枠を利用できるかどうかが決まる仕組みです。
入試科目と配点(法律基本科目・小論文・口頭試問)
神戸大学法科大学院の入試は、書類審査・筆記試験・口頭試問を選抜区分ごとに異なる比重で組み合わせて実施されます。募集要項に明記されている考慮比率は次の通りです。
| 選抜区分 | 書類審査 | 筆記試験 | 口頭試問 |
|---|---|---|---|
| 未修者一般入試 | 2 | 3 | あり(総合考慮) |
| 社会人・他学部生特別入試(未修) | 1 | なし | 2 |
| 既修者一般入試 | 1 | 6 | なし |
| 3年次生特別入試 | 1 | 3 | なし |
| 開放型選抜 | 1 | 3 | なし |
既修者一般入試だけは書類審査1に対して筆記試験6という極端な比率になっており、筆記試験の出来が合否をほぼ決定づける設計です。一方、未修者一般入試は書類審査・筆記試験(小論文)・口頭試問の3要素を総合的に考慮する点、社会人・他学部生特別入試(未修)は筆記試験を課さず書類審査と口頭試問のみで選考する点が、既修者コースとは大きく異なります。
筆記試験の科目構成は、未修者一般入試が「小論文」のみであるのに対し、既修者一般入試は法律基本科目7科目(憲法・行政法・民法・会社法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法)、3年次生特別入試・開放型選抜は法律基本科目4科目(憲法・民法・会社法・刑法)が課されます。3年次特別・開放型の出願者が既修一般を併願している場合は、実質的に7科目すべてを受験したうえで、そのうち4科目の成績に基づいて3年次特別・開放型の合否が判定される仕組みです。試験では「デイリー六法」(三省堂)・「ポケット六法」(有斐閣)・「司法試験用六法」(第一法規/ぎょうせい)のいずれか1冊(書き込みなし)の持ち込みが認められています。
各科目の出題範囲は募集要項に細かく明示されています。憲法は範囲の限定なし、行政法は「法治主義の意義及び行政法の法源」「委任立法及び行政内部基準」「行政処分・契約・行政指導の定義と当てはめ」「行政手続」「行政調査」「行政上の義務の強制執行及び即時強制」の6項目からの出題とされ、行政組織法や行政救済法(不服審査法・行訴法・国賠法等)は出題対象外と明記されています。民法は財産法からの出題、会社法は株式会社の設立・株式・新株予約権・機関・計算等・定款変更・組織再編・訴訟・登記が範囲、刑法は総論すべてと各論のうち個人的法益に対する罪・放火罪・偽造罪、民事訴訟法は第一審手続を中心とする基本的事項、刑事訴訟法は捜査法・証拠法を中心とする基本的事項からの出題です。
口頭試問についても内容が公表されています。未修者一般入試の口頭試問は「成績等申告書」の第1表(法曹としての適性)等に関する簡単な質疑による15分程度の審査で、法律学の知識は問われません。社会人・他学部生特別入試(未修)の口頭試問は、第1表に加えて第4表(社会人・他学部卒業者としての経歴の概要)に関する質疑と、その場での文章読解力に関する質疑を合わせて30分程度の審査となっており、未修者一般入試より掘り下げた内容になっている点は要注意です。なお、社会人・他学部生特別入試で不合格でも口頭試問で優秀と認められた場合、未修者一般入試を併願していれば口頭試問が免除されることがあります。
入学者選抜の基本方針として、大学院法学研究科は「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・協働性」「関心・意欲」という4つの要素を測ることを明示しています。既修者コースの筆記試験は主に「知識・技能」と「思考力・判断力・表現力」を、未修者コースの書類審査と口頭試問は「主体性・協働性」「関心・意欲」を含めた4要素全体を評価する設計になっており、対策の際にはどの試験がどの要素を測ろうとしているのかを意識して準備することが有効です。
出願・入試日程(二段階選抜のスケジュール)
神戸大学法科大学院の入学者選抜は、書類審査のみで行う第一次選抜と、筆記試験・口頭試問を課す第二次選抜の二段階で構成されています。2026年度(令和8年度)入学者を対象とする日程は、社会人・他学部生特別入試(未修)とそれ以外の入試とで大きく異なるスケジュールが組まれています。
| 入試区分 | 出願期間 | 第二次選抜試験日 | 合格発表 |
|---|---|---|---|
| 社会人・他学部生特別入試(未修) | 令和7年7月22日〜7月28日 | 令和7年8月31日(口頭試問) | 令和7年9月12日 |
| 既修者一般・3年次特別・開放型 | 令和7年10月1日〜10月8日 | 令和7年11月22日(筆記試験) | 令和7年12月15日 |
| 未修者一般入試 | 令和7年10月1日〜10月8日 | 令和7年11月23日(小論文・口頭試問) | 令和7年12月15日 |
出願書類は、本研究科教務グループ宛てに書留速達での郵送のみで受け付けられ、持参や電子メールでの提出は認められません。検定料は30,000円で、専用の郵便局・ゆうちょ銀行払込用紙を使用して郵便局(ATM不可)で納付する必要があります。複数の入試を併願する場合でも検定料の払い込みは1回で済みますが、その場合は振替払込受付証明書の原本を1つの願書に、コピーを残りの願書に貼付する運用です。第一次選抜で不合格になった場合(併願者はすべての入試で不合格の場合)は、申し出により検定料の一部23,000円が返還される制度がある点も、他大学と比較する際に押さえておきたいポイントです。
検定料30,000円については、激甚災害による被災者を対象とした免除の特別措置も用意されており、該当する場合は神戸大学の学生募集要項に案内されたURLを確認のうえ、法学研究科教務グループへの問い合わせが必要です。経済的な事情で受験を諦める必要がないよう配慮された制度ですが、適用条件は個別の災害指定状況によって変わるため、対象となる可能性がある場合は早めに問い合わせておくことをおすすめします。
既修者一般入試・3年次生特別入試・開放型選抜の筆記試験は、令和7年11月22日の1日で7科目すべてを実施します。9時30分から11時30分に民法(100点)・会社法(50点)、13時から15時に憲法(50点)・刑法(100点)、16時から18時に行政法(50点)・民事訴訟法(50点)・刑事訴訟法(50点)という3コマ構成で、1日で計6時間の筆記試験を受けることになります。3年次特別・開放型の出願者は民法・会社法・憲法・刑法の時間帯のみ受験すればよく、既修一般を併願している場合は続けて行政法・民事訴訟法・刑事訴訟法も受験する流れです。試験会場は神戸大学六甲台第1キャンパス(神戸会場)で、社会人・他学部生特別入試(未修)の口頭試問のみ対面またはオンラインを選択できます。
身体の障がい等を有する志願者で受験上及び修学上の配慮を希望する場合は、原則として社会人・他学部生特別入試(未修)は令和7年6月30日までに、それ以外の入試は令和7年8月5日までに、本研究科教務グループへ必要書類を提出する必要があります。出願期間より前倒しでの申請が必須となる点は見落としやすいため、配慮を希望する場合は募集要項公開後できるだけ早い段階で申請書式を確認しておくことをおすすめします。
第一次選抜の結果は、社会人・他学部生特別入試(未修)は令和7年8月20日に、それ以外の入試は令和7年11月5日に、合格者へ受験票等が速達郵便で発送されます。3年次特別・開放型の合格者のうち入学手続を行った者は、行政法・民事訴訟法・刑事訴訟法の3科目について3月下旬に履修免除試験を受けることができ、合格した科目に対応する1年次配当科目(行政法基礎2単位・民事訴訟法基礎3単位・刑事訴訟法基礎3単位)の履修が免除される仕組みです。既修一般にも出願して合格水準に達した場合は履修免除試験は不要となります。
入学手続は既修者コース・未修者一般入試が12月下旬頃、社会人・他学部生特別入試(未修)は11月中下旬頃を予定しており、具体的な日程は合格発表時に合格通知とあわせて通知されます。また、辞退者等による欠員が生じた場合の欠員補充(追加合格)は12月中下旬頃に予定されており、不合格通知とあわせて対象者に案内される運用です。第一次選抜で不合格となった場合の検定料一部返還(23,000円)の申し出期限は令和8年3月13日までとなっているため、併願していた入試の結果がすべて出そろってから手続きすることになります。
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倍率・難易度の推移(2024・2025年度データ)
学生募集要項には、令和5〜7年度の3年間の志願者数・合格者数の推移も公式にまとめられています。法学未修者コースの志願者数は令和5年度165名、令和6年度161名、令和7年度164名とほぼ横ばいで推移している一方、法学既修者コースの志願者数は令和5年度483名から令和7年度565名へと増加傾向にあります。既修者コースのうち法曹コース生特別入試の志願者数も令和5年度109名から令和7年度148名へ増えており、法曹コース経由での出願が年々活発になっていることがうかがえます。
神戸大学法科大学院が公表している入試結果によると、2025(令和7)年度の実務法律専攻全体の志願者数は729名、第二次選抜受験者数は398名、最終合格者数は145名でした。区分ごとの内訳を見ると、以下のようになっています。
| 選抜区分 | 志願者数 | 第2次受験者数 | 合格者数 |
|---|---|---|---|
| 未修者一般入試(小計) | 120 | 65 | 17 |
| 社会人・他学部生特別入試(未修) | 44 | 12 | 6 |
| 既修者一般入試(小計) | 379 | 206 | 72 |
| 3年次生特別入試(既修) | 38 | 31 | 2 |
| 法曹コース生特別入試・5年一貫型(一般枠) | 59 | 29 | 23 |
| 法曹コース生特別入試・5年一貫型(地方枠) | 4 | 4 | 4 |
| 法曹コース生特別入試・開放型 | 85 | 51 | 21 |
| 総計 | 729 | 398 | 145 |
この数値から単純に算出すると、未修者コース全体(一般+特別)の志願者数164名に対して合格者数23名で倍率は約7.1倍、既修者コース全体(一般・3年次特別・法曹コース特別)の志願者数565名に対して合格者数122名で倍率は約4.6倍となります。未修者コースの方が既修者コースより実質倍率が高いという結果は、法学未修者コースの募集人員が既修者コースより少なく設定されている一方で、社会人・他学部出身者を含む幅広い層からの応募があることが背景にあると考えられます。
前年の2024(令和6)年度は、志願者総数647名、第二次選抜受験者数447名、合格者数187名でした。未修者コース全体は志願者161名に対して合格者27名で倍率約6.0倍、既修者コース全体は志願者486名に対して合格者160名で倍率約3.0倍と算出でき、2025年度にかけて既修・未修とも倍率が上昇した形です。特に既修者一般入試は、2024年度が志願者367名・合格者108名(倍率約3.4倍)であったのに対し、2025年度は志願者379名・合格者72名(倍率約5.3倍)と、合格者数が絞られたことで難化しています。募集要項の年度改定や合格者数の調整は年ごとに行われるため、最新の倍率は必ず公式サイトの入試結果PDFで確認することをおすすめします。
合格者の出身大学についても、大学院法学研究科のウェブサイトで公表されています。2025年度の既修者コース合格者は神戸大学出身が31名で最多、京都大学23名、同志社大学20名、大阪大学7名、大阪公立大学/大阪市立大学6名、立命館大学5名と続き、関西圏の大学出身者が上位を占める構成です。未修者コース合格者は同志社大学3名、神戸大学2名、東京外国語大学2名、国際基督教大学2名、東京大学2名などとなっており、法学部以外の出身者や首都圏の大学出身者も一定数含まれている点が読み取れます。2024年度は既修者コースで京都大学34名・神戸大学29名・同志社大学13名・立命館大学12名という順でしたが、2025年度は神戸大学出身者が京都大学出身者を上回る結果となっており、年度によって出身大学構成が入れ替わる点も押さえておきたいところです。
区分別に見ると、3年次生特別入試は2025年度が志願者38名に対して合格者2名(倍率約19倍)、2024年度も志願者17名に対して合格者2名(倍率約8.5倍)と、募集人員が「若干名」にとどまるため極めて狭き門になっている点が数字上明確です。一方、法曹コース生特別入試の5年一貫型・地方枠は、2025年度・2024年度とも志願者数と合格者数がほぼ一致しており、対象を協定校の地方枠出身者に限定した制度である分、条件を満たせば高い確率で合格に至っていることがうかがえます。開放型選抜は2025年度が志願者85名に対して合格者21名(倍率約4.0倍)、2024年度は志願者55名に対して合格者25名(倍率約2.2倍)で、こちらも既修者一般入試と同様に年度によって難易度が変動しています。
募集要項では、志願者数・合格者数に加えて実際の入学者数まで3年度分(令和5〜7年度)がまとめて公表されています。実際の入学者数の推移は以下の通りです。
| 年度 | 未修者コース入学者数 | 既修者コース入学者数 |
|---|---|---|
| 令和5年度 | 13名(うち未修特別3名) | 58名(うち法曹コース特別19名・3年次特別2名) |
| 令和6年度 | 12名(うち未修特別2名) | 76名(うち法曹コース特別32名・3年次特別2名) |
| 令和7年度 | 14名(うち未修特別4名) | 52名(うち法曹コース特別27名・3年次特別1名) |
この3年度の推移を見ると、未修者コースの入学者数は12〜14名で比較的安定している一方、既修者コースの入学者数は令和6年度の76名から令和7年度は52名へと大きく減少しています。合格者数を絞ることで入学者数を調整する運用が行われていると考えられ、志願者数だけでなく実際の入学者数の年度変動も踏まえて出願計画を立てることが重要です。
科目別対策(法律基本科目・小論文)
既修者コースの筆記試験対策では、7科目(または3年次特別・開放型の4科目)を1日で受験する体力面の準備に加えて、出題範囲が募集要項で細かく限定されている点を最大限に活用することが重要です。行政法は6項目に出題範囲が限定されており、行政行為の効力論・分類論・取消しと無効の区別・違法性の承継、行政組織法、行政救済法(行政不服審査法・行政事件訴訟法・国家賠償法・損失補償)は出題されないと明記されています。この範囲限定を踏まえ、限られた学習時間を「法治主義と法源」「委任立法」「行政処分・契約・行政指導の定義と当てはめ」「行政手続」「行政調査」「行政上の強制執行・即時強制」の6テーマに集中投下することが効率的な対策につながります。
民法は財産法(総則・物権・債権)からの出題に限定され、家族法(親族・相続)は対象外です。会社法は株式会社の設立・株式・新株予約権・機関設計・計算等・定款変更・事業譲渡・組織再編(合併・会社分割・株式交換・株式移転・株式交付)・訴訟・登記という株式会社に関する条文知識が広く問われる範囲設定です。刑法は総論全体に加えて各論のうち個人的法益に対する罪(生命・身体・自由・名誉・財産に対する罪)、放火罪、偽造罪に限定されており、社会的法益や国家的法益に対する罪は出題範囲から外れています。民事訴訟法・刑事訴訟法は、それぞれ第一審手続、捜査法・証拠法を中心とする基本的事項が対象です。
一方で憲法は出題範囲の限定が一切なく、統治機構・人権分野を問わず幅広い出題可能性がある科目です。7科目の中で唯一範囲の絞り込みができない科目であるため、判例学習を含めた網羅的な学習が必要になります。民事訴訟法・刑事訴訟法についても「第一審手続を中心とする」「捜査法・証拠法を中心とする」という表現にとどまり、行政法・会社法・刑法ほど項目が細かく限定されているわけではないため、基本書レベルの体系的理解を前提としたうえで、頻出論点を優先的に固めていく学習計画が現実的です。3年次特別・開放型の4科目(憲法・民法・会社法・刑法)は、既修一般の7科目のうち出題範囲の絞り込みが効きにくい憲法と、範囲が明確な民法・会社法・刑法が混在する構成になっている点も意識しておくとよいでしょう。
3年次特別・開放型の合格者が3月に受ける履修免除試験(行政法・民事訴訟法・刑事訴訟法)も、既修一般と同一の出題範囲・過去問の対象となっています。入学前の3月まで学習を継続する前提で計画を立てることで、既修一般の受験科目対策と履修免除試験対策を一体的に進められます。3年次特別・開放型で合格した場合でも、入学後の学習負担を軽くするために履修免除試験に向けた学習を途切れさせない意識が重要です。
配点面では、既修者一般入試の筆記試験合計450点のうち、民法100点・刑法100点が特に配点が高く設定されています。会社法・憲法・行政法・民事訴訟法・刑事訴訟法はそれぞれ50点で、民法と刑法で全体の4割強を占める配点構造です。さらに、7科目中2科目以上が一定の成績に達しない(欠点となる)場合は他の科目の成績にかかわらず不合格となるルールがあるため、得意科目に偏った学習ではなく、7科目すべてで一定水準以上の答案を書ける準備が欠かせません。3年次特別・開放型の場合は4科目(憲法・民法・会社法・刑法)中1科目以上の欠点で不合格となる同様のルールが適用されます。
未修者一般入試の筆記試験は小論文1科目(120分)です。法律の専門知識を問う出題ではありませんが、文章の正確な読解力・分析力・論理的思考力・表現力を評価するとされており、社会的なテーマや倫理的な論点についての課題文を読み、論理的に構成された答案を時間内に書き上げる訓練が求められます。過去問が公式サイトで公開されている年度については、実際の出題形式・分量・制限時間を体感しながら演習を重ねることが有効な対策です。募集要項には小論文の詳細な出題範囲は明記されていないため、時事的な法や社会に関するテーマを扱った新聞記事・書籍などを日常的に読み、要約と論述の練習を積み重ねることが基礎力の底上げにつながります。
未修者一般入試は書類審査2・筆記試験3の比率に加えて口頭試問の結果も総合考慮されるため、小論文の出来だけで合否が決まるわけではない点も踏まえた対策設計が必要です。第一次選抜が書類審査のみで実施される以上、成績等申告書での自己アピールが第二次選抜(小論文・口頭試問)に進めるかどうかを左右します。他学部での専門的な学習成果や社会経験を、法曹を目指す動機や神戸大学法科大学院で学びたい理由と結びつけて具体的に記述しておくことが、書類審査突破の土台になります。
口頭試問・出願書類対策と過去問分析
神戸大学法科大学院の未修者コース入試では、法律知識を問わない口頭試問が合否を左右する重要な要素です。未修者一般入試の口頭試問は15分程度で、成績等申告書「第1表(法曹としての適性)」に関する簡単な質疑が中心となります。社会人・他学部生特別入試(未修)の口頭試問は30分程度と長く、第1表に加えて第4表(社会人・他学部卒業者としての経歴の概要)に関する質疑と、その場で示される文章の読解力を問う質疑の両方が課されます。社会人・他学部出身者としての経歴やキャリアをどう法曹志望につなげるかを、成績等申告書の記述と整合させながら簡潔に語れるよう準備しておくことが重要です。
入学願書・受験票・写真票などの記入は、黒または青のペンまたはボールペン(消せないインクに限る)による手書きが指定されています。プラスチック製消しゴムで消せるインクは不可という細かい指定があるため、フリクションボールペンのような消せるタイプの筆記具は使用できません。出願書類は不備があると受理されず、一度受理された書類の返却や記入事項の変更も認められないため、記入前に下書きを作成してから清書するなど、ミスのない準備を心がける必要があります。
成績等申告書は出願書類の中核をなす資料で、書類審査の対象として大学の卒業(見込)証明書・成績証明書とあわせて提出します。既修者コースでは口頭試問こそ課されませんが、書類審査の配点比率は既修一般で全体の7分の1を占めるため、志望理由や学習実績を明確に記述することが軽視できないポイントです。特に開放型選抜では法曹コースの必修科目・選択必修科目の単位修得状況とその成績が第一次選抜で重視されると明記されており、在籍する法曹コースでの学習履歴を丁寧に整理しておく必要があります。
不合格だった場合の振り返りとして、神戸大学法科大学院は入試情報開示制度を設けています。筆記試験のすべての科目及び口頭試問を受験した者(第一次選抜不合格者は対象外)は、令和8年5月1日から5月31日の間に請求すれば総合順位と筆記試験各科目の得点が本人に開示されます。次年度に再挑戦する場合や、開放型・既修一般など複数区分を併願していた場合に、どの科目でどの程度の得点だったのかを客観的に把握できる制度のため、不合格だった場合でも開示請求を活用して弱点科目を特定することが有効です。
過去問については、神戸大学法科大学院公式サイトの入試情報ページで、履修免除試験を含む直近5年分(2022〜2026年度)の入学試験問題が公開されています。既修者コースの筆記試験は法律基本科目からの出題であり、募集要項に明示された出題範囲(前章参照)と実際の過去問を照らし合わせることで、出題傾向の把握と的を絞った演習が可能です。未修者コースの小論文についても過去年度の問題を確認できるため、実際の分量・時間配分を体感しながら演習を重ねることをおすすめします。なお、年度により出題傾向や難易度は変動するため、直近の過去問だけでなく複数年度分を比較しながら傾向を分析することが有効です。
併願戦略・司法試験合格率
神戸大学法科大学院は、出願資格を満たせば既修者コース内の複数区分(既修者一般・3年次生特別・法曹コース生特別入試の開放型)を併願できる制度設計になっています。既修一般と3年次特別・開放型を併願した場合、筆記試験は実質的に7科目すべてを受験することになり、そのうち4科目の成績で3年次特別・開放型の合否が、7科目全体の成績で既修一般の合否が判定されます。複数区分に合格水準で達した場合は開放型→3年次特別→既修一般の順で合格が優先される仕組みのため、法曹コースに在籍している受験生にとっては開放型選抜を軸にしつつ既修一般も併願する戦略が合理的です。
併願する場合の出願書類の扱いにも神戸大学固有のルールがあります。成績等申告書(第2表・第3表・第5表)や振替払込受付証明書などは、入試ごとに原本を用意する必要はなく、いずれか1つの入学願書に原本、残りの入学願書にはコピーを提出すればよいとされています。原本を同封する願書の優先順位は①5年一貫型②未修特別③未修一般④開放型⑤3年次特別⑥既修一般の順と定められており、複数区分を併願する受験生は、この優先順位に沿って書類一式を準備すると出願実務がスムーズです。
法学既修者コースと法学未修者コースの両方に出願する場合は、既修者コースが第1志望として扱われる点にも注意が必要です。法学部出身でGPAや単位修得状況に自信がある場合は既修者コースを軸に、法学部以外の出身や社会人経験がある場合は未修者コースを軸にしつつ、出願資格の範囲内で複数区分を組み合わせることで、合格の可能性を広げる併願設計が可能です。社会人・他学部生特別入試(未修)は未修者一般入試より出願期間が早く設定されているため、スケジュール管理にも注意が求められます。
司法試験合格率については、令和7年司法試験において神戸大学法科大学院出身の受験者数136名に対し、最終合格者数56名、最終合格率41.2%という実績が公表されています。この合格率は全国平均を上回る水準で、最終合格者数10名以上の法科大学院の中で全国8位という結果でした。修了後・在学中受験を含む年度別の詳細な実績は年により変動するため、最新のデータは大学院法学研究科の公式サイト「教育実績/合格実績」ページで必ず確認してください。
神戸大学法科大学院は関西圏の旧帝国大学系ロースクールとして、志望校選びの段階で京都大学・大阪大学の法科大学院と比較検討されることが多い進学先です。既修者コースは筆記試験7科目・書類審査1対筆記試験6という配点比率の下で法律基本科目の実力が直接問われる一方、未修者コースは社会人・他学部出身者を積極的に受け入れる方針が明確なため、法学以外のバックグラウンドを強みにしたい受験生にとっては、既修者コース中心の他大学と比較して出願しやすい選択肢になり得ます。併願先を検討する際は、各大学の出願資格・配点比率・日程の違いを一つずつ確認しておくことが重要です。
学費面では、令和7年度実績で入学料282,000円、授業料が年額804,000円(半期402,000円)です。単純計算では、既修者コース(標準修業年限2年)は入学料と2年分の授業料をあわせて合計で190万円程度、未修者コース(標準修業年限3年)は3年分の授業料をあわせて合計で230万円程度が目安になります(いずれも令和7年度実績ベースの概算で、令和8年度の金額は募集要項作成時点で未定です)。これに加えて経済的支援(奨学金等)の制度も公式サイトで案内されているため、進学費用を検討する際は学費の目安とあわせて奨学金制度の利用可能性も確認しておくとよいでしょう。
神戸大学法科大学院は、神戸大学大学院の入試倍率まとめで扱う他研究科と並んで、神戸大学の大学院進学ルートの中でも特に選抜性の高い専攻の一つです。また、法科大学院入試全体の基礎知識については法科大学院入試を徹底解説で解説しているほか、主要ロースクールの日程を横断的に比較したい場合は法科大学院の入試日程一覧もあわせてご覧ください。関西圏の併願先として京都大学法科大学院の入試を徹底解説も参考になります。神戸大学法科大学院の入試対策を効率的に進めたい場合は、大学院入試対策コースで、法律基本科目の答案作成や小論文・口頭試問対策を個別に相談することもできます。
よくある質問(FAQ)
神戸大学法科大学院とあわせて併願を検討しやすい大学はどこですか
神戸大学法科大学院は関西圏の旧帝国大学系ロースクールであり、京都大学・大阪大学の法科大学院と併願検討されることが多い進学先です。各大学で出願資格・配点比率・試験日程が異なるため、併願を検討する場合は募集要項を大学ごとに比較したうえでスケジュールを組む必要があります。関連する解説記事もあわせてご参照ください。
神戸大学法科大学院は既修者コースと未修者コースのどちらが難易度が高いですか
2025年度の入試結果を単純計算すると、未修者コース全体の倍率は約7.1倍、既修者コース全体の倍率は約4.6倍で、未修者コースの方が実質倍率は高く算出されます。ただし既修者コースは法律基本科目の高度な筆記試験が課されるため、単純な倍率の比較だけでなく、試験内容の難易度も含めて検討することをおすすめします。最新の倍率は必ず公式の入試結果PDFでご確認ください。
3年次生特別入試に出願するにはどのくらいの成績が必要ですか
募集要項では、出願時点で卒業に必要な単位のうち90単位以上を修得しており、そのうち60単位以上が「優(80点)」以上の評価であることが要件として明記されています。単位数だけでなく評価の質も問われる要件のため、早期から高い評価を積み重ねておくことが重要です。編入学者の場合は編入前後の大学の単位を合算して判定されます。
既修者コースの筆記試験ではどの科目の配点が高いですか
既修者一般入試の筆記試験(合計450点)では、民法100点・刑法100点が他の5科目(憲法・行政法・会社法・民事訴訟法・刑事訴訟法各50点)より高く設定されています。民法と刑法だけで全体の4割強を占めるため、この2科目の対策優先度は高いといえますが、7科目中2科目以上の欠点で不合格となるルールがあるため、全科目のバランスも欠かせません。
法曹コース生特別入試の5年一貫型と開放型はどう違いますか
5年一貫型は、神戸大学と法曹養成連携協定を結ぶ協定校の法曹コース修了見込み者のみが対象で、書類審査と口頭試問のみで選考されます。開放型は協定校を含むすべての大学の法曹コース修了見込み者が対象で、書類審査に加えて4科目の筆記試験が課される点が大きな違いです。5年一貫型の合格者は開放型を併願できません。
過去問はどこで確認できますか
神戸大学法科大学院の入試情報ページで、履修免除試験を含む直近5年分(2022〜2026年度)の入学試験問題が公開されています。既修者コースは法律基本科目、未修者コースは小論文の実際の出題を確認できるため、募集要項に明記された出題範囲とあわせて演習に活用することをおすすめします。不合格だった場合は、入試情報開示制度を使って総合順位や各科目の得点を取り寄せ、過去問演習の結果と照らし合わせて弱点を分析するのも有効です。
入学料・授業料はどのくらいかかりますか
令和7年度実績では、入学料282,000円、授業料は半期402,000円(年額804,000円)です。このほか学生教育研究災害傷害保険等の諸費用として、法学未修者コースは7,520円(保険料3年分)、法学既修者コースは5,030円(保険料2年分)が必要です。令和8年度の金額は募集要項作成時点で未定とされているため、最新の金額は必ず公式サイトでご確認ください。
未修者コースは社会人でも出願できますか
可能です。社会人・他学部生特別入試(未修)は、大学卒業後1年以上の社会経験を有する者、または法学系以外の学部を卒業した者を対象としています。書類審査と口頭試問のみで選考され、筆記試験は課されません。未修者一般入試より出願期間が早く設定されているため、社会人としてのキャリアを踏まえた出願書類の準備を早めに始める必要があります。
まとめ|神戸大学法科大学院の入試対策のポイント
- 実務法律専攻の募集人員は合計80名で、既修者コース60名(既修一般30名程度・3年次特別若干名・法曹コース特別30名)、未修者コース20名程度(うち社会人・他学部特別5名程度)という構成です
- 既修者コースは既修者一般・3年次生特別・法曹コース生特別入試(5年一貫型・開放型)の4区分に分かれ、区分ごとに筆記試験の有無や科目数が異なります
- 既修者一般入試は法律基本科目7科目(憲法・行政法・民法・会社法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法)の筆記試験が書類審査の6倍の比重で課され、出題範囲が科目ごとに細かく限定されています
- 未修者一般入試は小論文と口頭試問(15分程度)、社会人・他学部生特別入試は口頭試問(30分程度)のみで法律知識は問われません
- 2025年度の実質倍率は未修者コース全体で約7.1倍、既修者コース全体で約4.6倍と算出でき、前年よりいずれも上昇傾向にあります
- 令和7年司法試験では受験者136名に対し最終合格者56名、合格率41.2%と、全国的にも上位水準の実績を維持しています
- 出願は書留速達郵送のみ、検定料は30,000円(第一次不合格者は23,000円返還)で、区分ごとに出願期間・試験日・合格発表日が異なるため早めのスケジュール確認が欠かせません
- 未修者スタートアップ・プログラムやグローバル・ビジネスロー教育など、入学後の学修支援・カリキュラムの特色も出願書類の志望理由作成に活用できます
神戸大学法科大学院の入試は、既修者コース内だけでも4つの選抜区分があり、それぞれで問われる内容や配点比率が大きく異なります。法学部に在籍していて成績上位層にいるなら3年次生特別入試や法曹コース生特別入試、法律基本科目の実力に自信があるなら既修者一般入試、法学部以外の出身や社会人経験を強みにできるなら未修者コースというように、自分の出願資格・学習実績に合った区分を見極めることが出発点になります。そのうえで、公式の学生募集要項に明示された出題範囲・配点・選考比率と、公開されている過去問を照らし合わせながら、区分ごとの対策を計画的に進めていくことが重要です。
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