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金沢大学大学院新学術創成研究科総合知創出科学専攻「冬入試」の傾向と対策

金沢大学大学院新学術創成研究科総合知創出科学専攻には、10月に入学する学生を対象とした入試が年に2回実施されており、そのうち出願が12月・試験が1月に行われる回を、本記事では出願・試験の時期にちなんで「冬入試」と呼びます。大学が公式に「冬入試」という名称を使っているわけではなく、正式には「10月期第1回」という区分です。総合知創出科学専攻は令和7(2025)年4月に新設された修士課程で、金沢大学融合学域(起業デザイン学類・観光デザイン学類・スマート創成科学類の3学類)で学んできた専門知識を土台に、人文・社会科学と自然科学の知を融合し「総合知」の創出を探求する専攻です。
この専攻の特徴は、一般選抜だけでなく社会人特別選抜・外国人留学生特別選抜が用意されている点、そして選抜方法が学力試験ではなく小論文・口頭発表・口述試験・英語外部試験スコアの組み合わせで行われる点にあります。文系・理系を問わず、学部で修得した専門性を社会課題の解決に活かしたいと考える人や、実務経験を積んだ社会人がキャリアの新たな展開を見据えて出願するケースが想定されている専攻です。
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ただし、この専攻はまだ設置から日が浅く、募集要項や日程がインターネット上で体系的にまとまった情報として見つけにくいのが実情です。本記事では金沢大学が公式に公表している学生募集要項をもとに、出願資格・出願期間・試験日程・選抜方法、そして小論文の課題テーマから見えてくる対策の方向性までを一次情報に基づいて整理します。募集要項の内容は年度により変わるため、出願前には必ず金沢大学の最新の学生募集要項で確認してください。
なお、同じ金沢大学大学院でも人文社会科学系の研究科(人間社会環境研究科など)とは分野もアドミッション・ポリシーも異なります。また、学部段階の「融合学域」への3年次編入学とも制度として別物です。混同しやすいポイントが多いため、記事の後半で違いを整理します。
金沢大学大学院「新学術創成研究科 総合知創出科学専攻」とは
新学術創成研究科は、革新的で新しい学問・産業の分野の創成につながる異分野融合的な研究による成果や社会との往還を基盤に大学院教育を展開することで、学際性・総合性・国際性を有する研究者や産業人等を養成することを目的に設置された研究科です。この研究科には「総合知創出科学専攻」「融合科学共同専攻」「ナノ生命科学専攻」の3つの専攻があり、それぞれ養成する人材像も学位も異なります。研究科公式サイト(新学術創成研究科)でも各専攻の位置づけが説明されています。
総合知創出科学専攻は、この3専攻のなかでも令和7(2025)年4月に新設されたばかりの専攻で、金沢大学の学部段階にあたる「融合学域」の3学類(起業デザイン学類・観光デザイン学類・スマート創成科学類)で積み上げてきた教育研究を基盤としています。アドミッション・ポリシーでは「学士課程等で修得してきた分野の基盤的な専門知識に加え、あらゆる分野の知見の総合的な活用に関心を有し、多様な知を理解・融合して総合知の社会展開に貢献したい者を受け入れる」とされており、特定の学部出身者に限定した専攻ではありません。
専攻の教育研究上の目的としては「広い視野と精深な学識を有して社会の変容を的確に見据え、多様な知を集積して総合知の創出を探求し、人間や社会の総合的理解及び課題解決に資する総合知の社会展開に貢献できる人材を養成する」と定義されています。単一の専門分野を深めるだけでなく、複数分野の知を組み合わせて社会実装につなげる姿勢が一貫して求められている点は、出願書類を書く際にも意識しておきたいポイントです。同じ研究科内の他専攻が「融合科学」や「ナノ科学」という比較的具体的な学問領域を掲げているのに対し、総合知創出科学専攻は特定の学問領域に閉じない「総合知」という抽象度の高い概念を掲げている点も、志望理由を言語化する際に押さえておきたい違いです。
修了時に授与される学位は「修士(学術)」です。同じ新学術創成研究科でも、融合科学共同専攻は「修士(融合科学)」、ナノ生命科学専攻は「修士(ナノ科学)」と学位名が異なります。研究テーマの幅広さを反映して、総合知創出科学専攻だけが「学術」という総称的な学位名を採用している点も特徴です。融合学域の3学類がそれぞれ企業経営・地域観光・情報科学系の専門性を持つように、総合知創出科学専攻に進学する学生の研究テーマも一つの型に収まらず幅広いのが実情です。
「総合知」という言葉自体は、複数の専門分野の知見を組み合わせることで、単一分野だけでは解決が難しい社会課題に取り組もうとする発想を指しています。人口減少・地域産業の衰退・技術革新への対応など、一つの専門分野だけでは解決しきれない課題が増えているなかで、経営・地域デザイン・情報技術といった異なる専門性を横断的につなげられる人材を育てることが、この専攻の社会的な狙いだといえます。出願書類や口頭発表でも、この「複数分野をつなげる視点」をどう自分の研究テーマに落とし込むかが、繰り返し問われる軸になります。
入学定員は令和8(2026)年度以降15名とされています。3学類分の融合学域出身者に加えて社会人・外国人留学生からの入学も想定されているため、実質的な倍率は年度や選抜区分によって変動します。募集人員はいずれの選抜区分も「若干名」表記で、区分ごとの明確な人数は公表されていません。新設専攻であるため過去数年分の実績データも蓄積されておらず、倍率をあらかじめ正確に見積もることは難しい点も理解しておく必要があります。
基盤となる融合学域の3学類は、起業デザイン学類(社会に新しい価値を生み出す経営・事業創造の視点)、観光デザイン学類(地域資源を活かした観光・地域デザインの視点)、スマート創成科学類(情報技術・データサイエンスを軸にした課題解決の視点)という、それぞれ異なる専門性を持っています。総合知創出科学専攻はこの3学類の知見を統合する形で構想された専攻であるため、経営・地域・情報のいずれかを軸にしながら、他分野の視点も取り入れた研究計画を描けるかどうかが重要になります。もちろん、融合学域出身者に限らず、他大学・他学部で近接領域を学んできた学生が出願することも想定されています。
「冬入試」とは何か―10月期入学のための第1回入試
総合知創出科学専攻を含む新学術創成研究科の修士課程・博士前期課程には、大きく分けて「4月期入学」と「10月期入学」の2つの入学時期があります。さらに10月期入学には「第1回」「第2回」の2回の入試機会が設けられており、このうち出願が12月、試験が1月に実施される第1回を、本記事では時期にちなんで「冬入試」と呼んでいます。
令和8年度10月期の学生募集要項によると、第1回の出願期間は令和7年12月15日(月)から12月19日(金)まで、試験期日は令和8年1月24日(土)、合格者発表は令和8年2月6日(金)でした。この日程で合格した場合の入学は令和8年10月1日です。第2回は出願期間が令和8年6月8日(月)から6月12日(金)、試験期日が7月11日(土)、合格発表が7月24日(金)と、夏に実施される日程になっています。同じ「10月期入学」を目指す入試でありながら、出願・試験の時期が半年近くずれているのが特徴です。
注意したいのは、第1回入試の合格者状況によっては第2回が実施されない場合があるという規定です。研究科の学生募集要項には「第1回入試の合格者状況等により、第2回を実施しない場合があります。実施の有無については、随時新学術創成研究科Webサイトを確認してください」と明記されています。第1回(冬入試)で定員が充足すれば第2回自体が行われない可能性があるため、10月期入学を希望するのであれば、原則として冬入試(第1回)の受験を軸に準備を進めるのが安全です。
なお、新学術創成研究科には10月期とは別に4月期入学の枠もあります。4月期入学についても複数回の入試機会が設けられており、研究科の更新情報を見ると「10月期(第1回)」の合格発表と同時期に「4月期(第3回)」の合格発表が行われた実績や、夏に「4月期(夏入試)」の合格発表が行われた実績も確認できます。同じ専攻でも入学時期・出願時期が異なる複数の入試区分が並行して存在するため、志望する入学時期に対応した募集要項を必ず確認する必要があります。この点は後半のH2でも改めて整理します。
冬入試(10月期第1回)を選ぶメリットは、出願から入学まで約10か月という比較的長い準備・移行期間を確保できる点です。1月に試験を終え2月に合否が判明するため、4月期入試よりも早い段階で進路を確定できるという利点もあります。学部を9月卒業(海外の学事暦や、9月30日までの卒業見込みで出願資格を満たすケース)する学生や、社会人として区切りの良いタイミングで入学したい志願者にとっては、10月期入学という選択肢自体が制度上の魅力になります。一方で、日本国内の多くの大学は4月入学が主流であるため、10月期入学は周囲の同期が少ない環境で研究をスタートすることになる点も理解しておくとよいでしょう。
ここで紹介した令和8年度10月期の日程はあくまで実績としての一例です。次年度以降の学生募集要項は、例年おおむね出願開始の1か月前後前に研究科Webサイトで公表される傾向があり、次回の10月期入学向け募集要項が公表され次第、出願期間・試験期日などが確定します。志望時期の学生募集要項がまだ公表されていない段階では、直近の実績日程を目安にしつつ、公表され次第すぐに正式な日程へ切り替えて準備を進めることをおすすめします。
募集人員と出願資格(一般・社会人特別・外国人留学生特別選抜)
総合知創出科学専攻の募集区分は「一般選抜」「社会人特別選抜」「外国人留学生特別選抜」の3つです。募集人員はいずれも若干名で、専攻全体の入学定員15名の枠内で区分ごとに合格者が決まります。
| 選抜区分 | 募集人員 | 出願資格の要点 |
|---|---|---|
| 一般選抜 | 若干名 | 大学卒業(見込)者など、学校教育法上の標準的な出願資格①〜⑪のいずれかに該当する者 |
| 社会人特別選抜 | 若干名 | 出願時に教育研究機関・官公庁・企業等に在職している者、または入学時までに3年以上の在職経験がある者(起業・自営業・家事従事者を含む) |
| 外国人留学生特別選抜 | 若干名 | 日本の国籍を有しない者で、日本で学士の学位を授与されていない者。日本語能力は問わない |
一般選抜の出願資格は、①大学を卒業した者・卒業見込みの者、②学位授与機構により学士の学位を授与された者、③外国において16年の学校教育課程を修了した者、④文部科学大臣が指定する国内の教育施設で当該課程を修了した者、⑤外国の通信教育により16年の課程を修了した者など、学校教育法に基づく標準的な11区分のいずれかに該当することが条件です。大学3年次在学者が優れた成績により早期出願する「飛び入学」に相当する区分(出願資格⑩)も用意されていますが、この場合は出願前に別途「出願資格認定申請」を受ける必要があり、令和8年度10月期第1回では申請期間が令和7年12月1日から12月5日までと、通常の出願期間よりも早く設定されていました。
出願資格認定申請が必要になるのは、外国の学校を修了した場合の学位相当性が個別に判断されるケース(出願資格⑥)、他研究科の大学院に在学していた者で本研究科において教育を受けるにふさわしい学力があると認められるケース(出願資格⑨)、大学3年次在学中に優れた成績で早期出願するケース(出願資格⑩)、そして個別の入学資格審査により大学卒業者と同等以上の学力があると認められた22歳以上のケース(出願資格⑪)です。該当する可能性がある場合は、通常の出願期間よりも早い申請期間に間に合うよう早めに準備を進める必要があります。
このほか、文部科学大臣が個別に指定した者(出願資格⑦)、修業年限4年以上などの基準を満たす専修学校の専門課程を文部科学大臣が定める日以降に修了した者(出願資格⑧)も出願資格として定められています。出願資格の区分は11通りにも及ぶため、自分がどの区分に該当するのかを早い段階で特定しておくことが、その後の書類準備をスムーズに進めるための第一歩になります。特に大学3年次からの早期出願(出願資格⑩)を検討する場合は、出願時点での成績証明書に記載された修得単位数の9割以上が80%以上の評価であることなど、追加の要件も満たす必要がある点に注意してください。
社会人特別選抜は、企業や官公庁での実務経験を積んだうえで、新たな展開を見据えて必要とするスキルの獲得や、職場の大幅な変化に適応するためのスキルアップを目指す人を対象としています。起業・自営業・家事従事者としての経験も在職経験に含まれる点は、他大学の社会人選抜と比べても間口が広い設計といえます。社会人特別選抜の志願者は出願書類として「社会経験の概要」(勤務先・所属・勤務期間・主な業務内容を記載したA4判の書類、様式自由)の提出も求められます。在職したまま入学する場合は、所属長の同意書の提出も必要です。
外国人留学生特別選抜は日本語能力を問わない点が特徴で、国際的な人材を積極的に受け入れる姿勢がうかがえます。外国籍の志願者は、パスポート(氏名記載ページ)の写しに加え、出願時に日本に在留している場合は在留カード(表・裏)の写しの提出も必要です。改姓・改名により証明書類の氏名と異なる場合は、変更の事実を証明する戸籍抄本等の写しも求められます。
出願資格⑨(本研究科以外の大学院に在学中の者が、本研究科で教育を受けるにふさわしい学力があると認められるケース)は、他大学・他研究科の大学院に在籍しながら総合知創出科学専攻への進学(いわゆる大学院間の転入学に近い形)を検討している人が対象になります。在学中の大学院と併願する形になるため、出願資格認定申請の段階から研究指導教員との調整が特に重要になるケースです。該当しそうな場合は早めに研究科の問合せ窓口(金沢大学融合系事務部学生課大学院係)に相談しておくと安心です。出願資格の判断に迷うケースは少なくないため、自己判断で出願準備を進めるのではなく、早い段階で問い合わせて確認しておくことをおすすめします。
出願~入学までのスケジュール(出願期間・試験日・合格発表)
冬入試(第1回)を軸に、出願から入学までの流れを時系列で確認します。令和8年度10月期の実績日程は次のとおりでした。
| 項目 | 第1回(冬入試) | 第2回 |
|---|---|---|
| 出願資格認定申請期間(該当者のみ) | 12月1日(月)~12月5日(金) | 5月25日(月)~5月29日(金) |
| 出願期間 | 12月15日(月)~12月19日(金) | 6月8日(月)~6月12日(金) |
| 検定料支払期間 | 12月8日(月)~12月19日(金) | 6月1日(月)~6月12日(金) |
| 受験票印刷開始 | 1月14日(水)~ | 7月1日(水)~ |
| 試験期日 | 1月24日(土) | 7月11日(土) |
| 合格者発表 | 2月6日(金) | 7月24日(金) |
| 入学手続 | 9月中旬 | |
| 入学 | 10月1日 | |
出願はWeb出願限定で、募集要項の紙媒体(冊子)の配布はありません。出願の流れは、①大学Webサイトへのアクセス、②募集要項の記載内容確認、③出願情報の入力・登録、④検定料の支払、⑤証明写真・出願書類のアップロード、⑥出願書類の印刷、⑦出願書類の郵送(書留速達)という7ステップです。出願情報の登録・検定料の支払い・証明写真と出願書類のアップロードを行ったうえで、出願書類一式を書留速達で郵送するところまで完了して初めて出願完了となります。Web出願システムでの登録自体は出願期間の1週間前から可能なので、出願期間の初日に慌てないよう早めに準備しておくと安心です。
提出が必要な出願書類は、志願者調書(様式1)、学業成績証明書、卒業(見込)証明書、小論文(様式2-①・2-②)のほか、該当者のみ提出する英語外部試験スコア、学士の学位授与証明書等、社会経験の概要(社会人特別選抜志願者)、研究・開発業務等の概要(出願資格⑪該当者)、パスポート・在留カードの写し(外国籍の者)、戸籍抄本等の写し(改姓者)などです。書類の種類が多いため、どの書類が自分に該当するのかを募集要項の一覧で早めに確認しておくことが出願直前のトラブルを避けるコツです。
Web出願システムから印刷した出願確認票(提出用)・履歴書・宛名ラベルと、証明写真・出願書類一式は、市販の角形2号封筒に入れ、書留速達で出願書類提出先(金沢大学融合系事務部学生課大学院係)まで郵送します。出願期間の最終日までに必着が原則ですが、出願期間最終日の前々日までの国内発信局日付印がある書留速達であれば、出願期間後に到着しても受理されるという救済規定もあります。とはいえ余裕を持った投函が安全です。海外に在住していて渡日や国内郵送が困難な場合は、検定料の支払い前に出願書類提出先へ問い合わせるよう案内されています。
なお、自然災害等で被災した志願者を対象に、検定料免除の特別措置が講じられる場合があります。対象となる災害や地域は都度公表されるため、該当する可能性がある場合は出願前に大学の入試課へ問い合わせるとよいでしょう。
障がい等があり、受験や修学に特別な配慮が必要な場合は、出願前に事前相談書(氏名・障がいの種類や程度・希望する配慮事項・これまで大学等で受けていた配慮などを記載)と医師の診断書、参考書類を添えて研究科の問合せ先に相談する仕組みも用意されています。配慮が必要な場合は出願直前ではなく早めに問合せ先へ相談しておくことが、当日を安心して迎えるためのポイントです。
検定料は30,000円に加えてWeb出願システムのサービス利用料990円が必要です。入学料は282,000円(予定)、授業料は半期267,900円・年額535,800円(予定)とされています。これらの金額は予定額であり、入学時または在学中に改定される可能性がある点にも留意してください。国費外国人留学生の場合は検定料・入学料・授業料の納入が不要とされています。また、経済的な事情がある場合は入学料・授業料の全額または一部の免除制度、日本学生支援機構等の奨学金制度も用意されているため、費用面で不安がある場合はこうした支援制度もあわせて確認しておくとよいでしょう。
経済的支援については、大きく分けて3つの制度が案内されています。1つ目は入学料・授業料の全額または半額、一部の免除制度で、選考のうえで免除の可否が判断されます。2つ目は日本学生支援機構や都道府県・市区町村・民間の育英団体等が主宰する奨学金制度で、修了後に返還義務が生じる貸与型と返還義務のない給付型があります。3つ目は私費外国人留学生を対象とした金沢大学独自の奨学制度です。なお、博士後期課程・博士課程の学生を対象とした給付型奨励金を伴う人材育成プログラムも用意されていますが、これは総合知創出科学専攻(修士課程)の学生が直接対象になるものではなく、将来的に博士課程へ進学した場合に関係してくる制度です。
入学後には、学生教育研究災害傷害保険(学研災)と学研災付帯賠償責任保険(付帯賠責)への加入も義務付けられています。未加入の場合、課外活動や教育実習、インターンシップ等が許可されないことがあるため、入学手続の一環として早めに手続きを済ませておく必要があります。外国人留学生は、付帯賠責の代わりにインバウンド付帯学生生活総合保険への加入が必須です。
もう一つ重要なのが、出願前に希望する研究指導教員へ連絡し、受験の承諾を得るという手続きです。募集要項では「出願期間締切日の2週間程度前までには行うようにしてください」と案内されています。冬入試であれば、出願締切が12月19日なので、遅くとも12月上旬までには研究指導教員に連絡を済ませておく必要があります。研究指導教員との事前コンタクトは出願書類そのものではありませんが、実質的に出願準備の最初のステップと考えておくとスケジュールを組みやすくなります。
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選抜方法―小論文・口頭発表・口述試験・英語外部試験
総合知創出科学専攻の入学者選抜は、学力試験(いわゆる筆記の専門科目試験)を課さず、出願時に提出する小論文、学業成績証明書、そして試験当日の口頭発表・口述試験、加えて英語外部試験のスコアを総合的に評価する方式をとっています。
出願時に提出する小論文は2課題です。課題①は「今まで学んできたこと・実施した研究内容(卒業研究など)」、課題②は「入学後に取り組みたい研究内容・研究計画(総合知創出の観点を含めて)」で、いずれも日本語1,000字程度(または英語600ワード程度)、図表を含めて1ページ以内という分量規定があります。社会人特別選抜の志願者は、課題①に社会での実務経験についても記載するよう求められます。
試験当日は、この小論文をもとにした口頭発表(10分以内)と口述試験(20分以内)が行われます。口頭発表用のプレゼンテーション資料は試験日の2日前までにPDF形式で提出し、試験室のパソコンを使って発表する方式です。接続トラブルに備え、資料を印刷(A4判縦・1ページ2スライド・両面印刷・左上ホチキス留め)して5部持参することも求められています。口述試験では口頭発表の内容に関する質疑応答に加え、希望する研究指導教員の指導を受けるために必要な専門分野の基礎的な内容が口頭で出題されます。社会人特別選抜の志願者には実務経験の内容についても質問されます。具体的な出題分野については、受験票印刷開始日以降に別途送付されるとされています。
もう一つの必須要素が英語外部試験スコアです。総合知創出科学専攻の志願者は、TOEIC L&Rまたは TOEFL-iBT(Home Editionを含む)のスコアを試験当日に必ず持参・提示しなければなりません。提示できない場合は失格という厳格な運用になっており、Web出願システムへの事前アップロードは不要な一方、当日忘れずに持参することが必須です。提示が認められるのは、紙の公式認定証(原本)またはデジタル公式認定証、あるいはTOEFL-iBTのTest Taker Score Report(郵送版原本またはETSを通じて大学に送付されたPDF)などで、TOEIC S&W・TOEIC Bridge・TOEFL-ITPのスコアは認められません。スコアの有効期限は「令和4年4月1日以降に受験したもの」とされています。
合否判定では、学士課程で修得した基礎的専門知識、総合知を創造しようとする意欲、そして小論文・口頭発表・口述試験の結果に加えて、この英語外部試験スコアも加味して総合的に評価されます。社会人特別選抜では社会での実務経験等も加味されるとされており、一般選抜・社会人特別選抜・外国人留学生特別選抜のそれぞれで、選抜区分ごとの基準により判定が行われると募集要項に明記されています。
一般的な大学院入試で課される専門科目の筆記試験がない分、「書く力」と「話す力」の両方が合否を左右する点が総合知創出科学専攻の選抜方法の特徴です。小論文で示した研究計画をそのまま口頭発表で再現するだけでなく、口述試験での質疑応答を通じて、その計画がどこまで自分の言葉で語れる水準まで練り上げられているかが見られます。面接というよりも、研究指導教員候補との「研究相談」に近い性質を持つ試験だと捉えて準備するとイメージがつかみやすくなります。
口述試験で問われる「希望する研究指導教員の指導を受けるために必要な専門分野の基礎的な内容」とは、いわゆる専門科目の総合的な学力試験ではなく、出願時に選んだ研究テーマの前提となる基礎知識を指していると考えられます。したがって対策としては、あらゆる専門分野を広く浅く復習するのではなく、自分が希望する研究指導教員の研究領域に関連する基礎知識・キーワードを重点的に整理しておくアプローチが効率的です。研究指導教員との事前の面談で、当日どのような観点が重視されるかのヒントが得られることもあるため、事前コンタクトの段階で積極的に質問しておくとよいでしょう。具体的な出題分野については受験票印刷開始日以降に別途送付されるため、直前期にはその案内も見落とさないようにしてください。
公開されている出願書類から見る「出題テーマ」と対策
総合知創出科学専攻には、いわゆる筆記の過去問(専門科目の問題冊子)は存在しません。選抜が小論文・口頭発表・口述試験という形式であるため、他大学の大学院入試のように「過去問を解いて傾向をつかむ」というアプローチはそのままでは使えません。
ただし、募集要項に添付されている小論文の様式(様式2-①・様式2-②)を見れば、毎回同じ構成のテーマが公開されていることがわかります。これは実質的に「出題テーマが固定されている」状態に近く、対策の指針として十分に活用できます。以下、専攻ごとの小論文テーマを比較すると、それぞれの専攻が何を重視しているかが見えてきます。
| 専攻 | 課題①のテーマ | 課題②のテーマ |
|---|---|---|
| 総合知創出科学専攻 | 今まで学んできたこと・実施した研究内容(卒業研究など) | 入学後に取り組みたい研究内容・研究計画(総合知創出の観点を含めて) |
| 融合科学共同専攻 | 今まで学んできたこと・実施した研究内容(卒業研究など) | 入学後に取り組みたい研究内容・研究計画(異分野融合の観点を含めて) |
課題①「今まで学んできたこと・実施した研究内容(卒業研究など)」は、学部での学びや研究をどう総括して語れるかを問う課題です。単に研究内容を要約するだけでなく、その研究がどのような問題意識から出発し、どのような方法で取り組み、どのような知見が得られたかを、専門外の審査員にも伝わるように整理することが重要です。社会人特別選抜の志願者は、ここに社会での実務経験も加えて記述する必要があるため、大学時代の学びと社会人としての経験をどう接続して語るかが評価のポイントになります。
課題②「入学後に取り組みたい研究内容・研究計画(総合知創出の観点を含めて)」は、この専攻が最も重視する「総合知」というキーワードへの理解が問われる課題です。単一分野の専門性を深掘りするだけの計画ではなく、複数の知見をどう組み合わせて社会の課題解決につなげるかという視点を盛り込むことが、アドミッション・ポリシーに沿った書き方になります。希望する研究指導教員の研究領域を事前に調べ、その領域と自分の専門性・関心をどう掛け合わせられるかを具体的に示せると説得力が増します。融合科学共同専攻の課題②が「異分野融合の観点」を求めるのに対し、総合知創出科学専攻は「総合知創出の観点」を明示的に求めている点にも注意してください。似ているようで求められる視点が微妙に異なります。
口頭発表(10分以内)は、この小論文の内容をベースにしたプレゼンテーションです。限られた時間で研究の背景・目的・方法・今後の計画を簡潔に伝える構成力が問われます。続く口述試験(20分以内)では、口頭発表への質疑応答に加え、希望する研究指導教員の指導を受けるために必要な専門分野の基礎的知識が問われるため、小論文・発表資料を仕上げた後も、関連分野の基礎知識を口頭で説明できるレベルまで整理しておくことが対策になります。
出題内容や重視される観点は年度によって変わる可能性があるため、出願前には必ず最新の学生募集要項・様式を確認してください。過去問という形の対策材料が無い分、公開されている小論文テーマとアドミッション・ポリシーの文言を丁寧に読み込むことが最も確実な対策になります。
対策の実務的な進め方としては、まず小論文の下書き段階で「起業デザイン(経営・事業創造)」「観光デザイン(地域資源・観光まちづくり)」「スマート創成科学(情報技術・データサイエンス)」という融合学域由来の3つの視点のうち、自分の研究テーマがどの視点を軸にしつつ、他の視点とどう掛け合わさるのかを一文で言語化してみることをおすすめします。「総合知創出の観点を含めて」という課題②の指示に対して、複数分野の掛け合わせを一文で説明できるかどうかは、口頭発表・口述試験でも繰り返し問われるポイントになりやすいためです。図表を使った視覚的な整理も、1ページという限られた紙面のなかで説得力を高める有効な手段です。
他の入試区分・関連専攻との違い
総合知創出科学専攻を検討する際に混同しやすいのが、同じ新学術創成研究科の他専攻や、金沢大学の学部段階の制度との違いです。ここで整理しておきます。
| 専攻 | 学位 | 英語外部試験 | 小論文の分量 |
|---|---|---|---|
| 総合知創出科学専攻 | 修士(学術) | TOEIC/TOEFL必須・当日提示 | 日本語1,000字程度×2課題 |
| 融合科学共同専攻 | 修士(融合科学) | 選抜方法に必須と明記なし | 日本語1,000字程度×2課題(異分野融合の観点) |
| ナノ生命科学専攻 | 修士(ナノ科学) | 選抜方法に必須と明記なし | 日本語2,000字程度・2ページ以内 |
融合科学共同専攻は北陸先端科学技術大学院大学との共同教育課程で、志願者は出願時に「希望するチャレンジ」(ライフイノベーション・グリーンイノベーション・システムイノベーションの3枠から1つ)を選択します。この「チャレンジ」選択は融合科学共同専攻のみの制度で、総合知創出科学専攻には存在しません。また融合科学共同専攻は主任研究指導教員が所属する大学(金沢大学または北陸先端科学技術大学院大学)に出願する必要があり、出願先を誤ると受験自体ができなくなるため注意が必要です。修了要件として、北陸先端科学技術大学院大学において10単位以上を修得する必要がある点も、他の専攻にはない特徴です。修了者には金沢大学と北陸先端科学技術大学院大学の連名で「修士(融合科学)」の学位が授与されます。
ナノ生命科学専攻は小論文の分量が日本語2,000字程度・2ページ以内と、総合知創出科学専攻(1,000字×2課題)より長文になります。テーマも「これまでどのような研究活動をしてきたか、また大学院入学後どういった研究課題に取り組みたいか」という1つの課題に統合されている点が総合知創出科学専攻との違いです。アドミッション・ポリシーでも「基本的な英語運用能力」「研究者として求められる資質や探求心、直観力及び基本的倫理観」が挙げられており、ナノ動態計測・制御や生命・物質科学分野を志す学生を想定した専攻であることがうかがえます。3専攻とも小論文と口頭発表・口述試験という選抜の骨格は共通していますが、求められる分量やテーマの重心が専攻ごとに異なるため、志望する専攻の様式を必ず個別に確認してください。
もう一つ整理しておきたいのが、金沢大学の学部段階にあたる「融合学域」への3年次編入学との違いです。金沢大学融合学域の編入試験は、他大学・短期大学等から金沢大学の学部(融合学域)3年次に編入する制度であり、総合知創出科学専攻はこの融合学域で学んだ内容を土台にした大学院(修士課程)進学の制度です。「編入学」と「大学院進学」はまったく別の入試制度なので、目指すゴールが学部卒業なのか修士号取得なのかによって、出願すべき窓口が変わる点を押さえておいてください。融合学域からそのまま総合知創出科学専攻に進学する学生もいれば、他大学の学部から直接総合知創出科学専攻を受験する学生もおり、必ずしも融合学域出身者に限定された専攻ではありません。
さらに、同じ金沢大学大学院でも金沢大学大学院 人間社会環境研究科の外部院試は人文社会科学系の別研究科です。総合知創出科学専攻が人文・社会科学と自然科学の知を融合する理系寄りの学際領域であるのに対し、人間社会環境研究科は人文社会科学系の専門性を深める研究科であり、分野もアドミッション・ポリシーも異なります。どちらも金沢大学大学院ではありますが、志望する研究テーマに応じて別の研究科として検討する必要があります。研究科名が似ているために混同されがちですが、出願窓口も選抜方法もまったく別物である点は事前に整理しておきましょう。
整理すると、金沢大学で「総合知」「融合」「学際」といったキーワードに関心を持って進路を検討している場合、候補になりうる制度は少なくとも4つあります。総合知創出科学専攻・融合科学共同専攻(大学院・修士)、融合学域(学部・3年次編入学)、人間社会環境研究科(大学院・修士、人文社会科学系)です。研究テーマの専門性や、学部卒業か大学院進学かという到達したい学位のレベルに応じて、出願する窓口を取り違えないよう注意してください。特に「融合」という言葉は融合学域(学部)と融合科学共同専攻(大学院)の両方に含まれているため、学部段階の話をしているのか大学院段階の話をしているのかを、資料請求や問い合わせの際にも明確に伝えるようにしましょう。
合格に向けた対策スケジュールと準備の進め方
冬入試(第1回、出願12月・試験1月)を目指す場合、逆算すると準備の起点はおおむね半年以上前になります。ここでは出願までにやるべきことを時系列で整理します。
まず最優先で着手したいのが、希望する研究指導教員へのコンタクトです。募集要項では「出願期間締切日の2週間程度前まで」に連絡するよう案内されていますが、実際には研究テーマのすり合わせや面談の日程調整に時間がかかるため、出願期間の1~2か月前、できれば夏から秋にかけての早い段階で連絡を始めるのが安全です。研究指導教員の情報は新学術創成研究科のWebサイトで確認できます。連絡の際は、自分がこれまで取り組んできた研究内容や関心のあるテーマを簡潔にまとめ、指導を希望する理由を明確に伝えられるよう準備しておくと、その後の面談がスムーズに進みます。
次に取り組むべきなのが小論文2課題の作成です。課題①「今まで学んできたこと・実施した研究内容」は、卒業研究や学部での学びを整理する作業なので、早めに下書きを作り、指導を受けた先生や信頼できる第三者に読んでもらうと精度が上がります。課題②「入学後に取り組みたい研究内容・研究計画」は研究指導教員との面談内容を踏まえて具体化していく必要があるため、教員とのコンタクトが完了してから本格的に書き進めるのが効率的です。1,000字程度・1ページ以内という分量制限のなかで、背景・目的・方法・意義を過不足なく盛り込む構成力も求められます。
英語外部試験のスコア取得は、他の準備と並行して早めに動くべき項目です。TOEIC L&Rは試験から結果発表までに一定の期間がかかり、TOEFL-iBTも申し込みから受験可能日まで日数を要します。試験当日にスコアを提示できなければ失格になるという厳格なルールがあるため、出願期間の数か月前には受験を済ませ、必要であれば複数回受験してスコアを更新できるよう逆算してスケジュールを組んでください。有効期限は受験日から一定期間内(令和4年4月1日以降受験のもの)という条件も忘れずに確認しましょう。特にTOEFL-iBTは2026年1月以降、紙のスコアレポートが発行されなくなるとされており、デジタル形式での提出方法(公式認定証やスコア確認画面の印刷、ETSを通じた送付手続き)を事前に確認しておくことも重要です。
試験直前の準備としては、口頭発表用のプレゼンテーション資料(PDF、試験日の2日前までに提出)の作成と、口述試験を見据えた専門分野の基礎知識の総復習が中心になります。口頭発表は限られた10分間で研究の背景・目的・方法・計画を伝える構成力の勝負であり、口述試験は小論文・発表内容についての質疑に加え、専攻分野の基礎的な内容が口頭で問われます。研究計画をただ暗記するのではなく、想定される質問に対して自分の言葉で答えられるよう、模擬の質疑応答を重ねておくと安心です。プレゼンテーション資料は接続トラブルに備えて印刷版も準備するよう募集要項でも案内されており、当日の運営面での抜け漏れがないようチェックリストを作っておくと安心です。
準備の流れを月単位でおおまかに整理すると、出願期間の3~4か月前(夏頃)には研究指導教員へのコンタクトと英語外部試験の受験を並行して進め、2か月前には小論文課題①の下書きを、1か月前には課題②の研究計画を教員との面談内容を踏まえて仕上げ、出願直前には出願書類一式の最終確認と口頭発表資料の作成に取りかかる、という流れがひとつの目安になります。冬入試は出願が年末にかかる時期のため、大学の窓口対応や郵便事情も考慮し、余裕を持ったスケジューリングを心がけてください。また、経済的な準備として、検定料30,000円(+システム利用料990円)、合格後の入学料282,000円(予定)、初年度授業料といった費用の見通しを早い段階で立てておくことも、出願直前に慌てないためのポイントです。院試対策全般の進め方は大学院入試対策の完全ガイドでも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
ここまでの内容を、冬入試(第1回)の出願までにやるべきことという観点で順番に並べ直すと、次のような流れになります。
- 希望する研究指導教員の情報を研究科Webサイトで確認し、早めにコンタクトを取って受験の承諾を得る
- TOEIC L&RまたはTOEFL-iBTを受験し、有効期限内の英語外部試験スコアを準備する
- 小論文課題①「今まで学んできたこと・実施した研究内容」の下書きを作成する
- 研究指導教員との面談内容を踏まえ、小論文課題②「入学後に取り組みたい研究内容・研究計画」を具体化する
- 学業成績証明書・卒業(見込)証明書など、募集要項が求める出願書類一式を揃える
- Web出願システムで出願情報を登録し、検定料を支払い、証明写真・出願書類をアップロードする
- 出願確認票・履歴書・宛名ラベルを印刷し、出願書類一式を書留速達で郵送する
- 受験票を印刷し、口頭発表用のプレゼンテーション資料(PDF)を試験日の2日前までに提出する
この流れのうち、①研究指導教員へのコンタクトと②英語外部試験のスコア取得は、出願直前になってからでは間に合わない可能性が高い項目です。冬入試の出願締切(12月中旬~下旬)から逆算して、遅くとも夏から秋のうちに動き始める意識を持っておくと、出願直前になって慌てることを避けられます。
よくある質問(FAQ)
総合知創出科学専攻の「冬入試」とは正式名称ですか?いつ出願・試験が行われますか?
「冬入試」は本記事での便宜的な呼び方で、大学の正式名称は「10月期第1回」です。令和8年度10月期の実績では出願が12月15日~19日、試験が1月24日、合格発表が2月6日、入学が同年10月1日でした。日程は年度によって変わるため、必ず最新の学生募集要項で確認してください。
総合知創出科学専攻はどんな人に向いていますか?文系出身でも出願できますか?
アドミッション・ポリシーでは学士課程等で修得した専門知識に加え、あらゆる分野の知見を総合的に活用することへの関心を重視しており、特定の学部出身者に限定されていません。文系・理系を問わず、自分の専門性を社会課題の解決に活かしたいと考える人に開かれた専攻です。基盤となる融合学域が経営(起業デザイン)・地域(観光デザイン)・情報(スマート創成科学)という文理にまたがる3学類で構成されていることからも、専攻全体が文理融合を前提に設計されていることがわかります。
社会人特別選抜の出願資格を教えてください。
出願時に教育研究機関・官公庁・企業等に在職している者、または入学時までに同様の機関で3年以上の在職経験がある者が対象です。起業・自営業・家事従事者としての経験も在職経験に含まれます。志願者は出願書類として「社会経験の概要」の提出も必要です。
総合知創出科学専攻の受験にTOEICは必須ですか?何のスコアが必要ですか?
必須です。TOEIC L&RまたはTOEFL-iBT(Home Editionを含む)のスコアを試験当日に持参・提示する必要があり、提示できない場合は失格となります。有効期限は令和4年4月1日以降に受験したスコアです。
小論文の課題ではどんな内容を書けばよいですか?
課題①は「今まで学んできたこと・実施した研究内容」、課題②は「入学後に取り組みたい研究内容・研究計画(総合知創出の観点を含めて)」です。いずれも日本語1,000字程度、図表を含め1ページ以内という分量規定があります。課題②では特に、単一分野の専門性を深めるだけでなく複数の知見をどう組み合わせるかという「総合知創出の観点」を盛り込むことが評価のポイントになります。
総合知創出科学専攻に過去問はありますか?
専門科目の筆記試験にあたる過去問はありません。選抜は出願時提出の小論文と、試験当日の口頭発表・口述試験、英語外部試験スコアの組み合わせで行われます。小論文の課題テーマは募集要項の様式で毎回公開されているため、これを実質的な出題テーマとして対策の指針にできます。
第1回入試(冬入試)に不合格でも第2回(夏)は受けられますか?
制度上は再出願が可能ですが、募集要項には「第1回入試の合格者状況等により、第2回を実施しない場合がある」との注記があります。第2回が必ず実施される保証はないため、冬入試(第1回)での合格を軸に準備するのが安全です。第2回の実施有無は、研究科Webサイトで随時案内されるとされているため、第1回の結果が振るわなかった場合は速やかに最新情報を確認してください。
出願前に研究指導教員への連絡は必要ですか?
必要です。出願前(出願資格認定申請を行う場合はその前)に希望する研究指導教員へ連絡し、受験の承諾を得ることが募集要項で求められています。連絡は出願期間締切日の2週間程度前までに行うよう案内されていますが、実務上はもっと早い段階から動き始めることをおすすめします。
まとめ|総合知創出科学専攻の冬入試を逆算して準備する
- 「冬入試」は正式名称ではなく、10月期入学のための「第1回」入試を指す本記事での呼び方(出願12月・試験1月・合格発表2月・入学10月)
- 募集区分は一般選抜・社会人特別選抜・外国人留学生特別選抜の3つで、いずれも若干名の募集
- 選抜は学力試験ではなく、出願時提出の小論文2課題+試験当日の口頭発表・口述試験+英語外部試験スコア(TOEIC/TOEFL)の総合評価
- 専門科目の過去問は存在しないが、小論文の課題テーマは募集要項の様式で毎回公開されているため対策の指針になる
- 第1回(冬入試)の結果次第で第2回が実施されない場合があるため、冬入試での合格を軸にスケジュールを組む
- 同じ新学術創成研究科の融合科学共同専攻・ナノ生命科学専攻、金沢大学融合学域の編入学、金沢大学大学院人間社会環境研究科とは、いずれも制度・分野が異なる別の選抜であることに注意
- 研究指導教員への事前連絡・英語外部試験のスコア取得は、出願期間よりも数か月前倒しで動く必要がある
総合知創出科学専攻は令和7年度に新設されたばかりの専攻であり、募集要項や日程は今後の年度でも変更される可能性があります。本記事の内容は令和8年度10月期の学生募集要項に基づいていますが、出願を検討する際は必ず金沢大学大学院新学術創成研究科の公式サイトで最新の学生募集要項を確認してください。金沢大学 募集要項(Application Guidelines)ページから最新の情報にアクセスできます。新設専攻ならではの情報の少なさに戸惑う受験生も多いと思いますが、公式に公開されている一次情報を丁寧に読み解けば、対策の方向性は十分に見えてくるはずです。
小論文の構成や研究計画の練り方、口頭発表・口述試験に向けた準備は、限られた期間で仕上げるには専門的な視点でのフィードバックが有効です。院試全体の進め方は大学院入試の日程一覧(夏入試・冬入試のスケジュールと出願準備の逆算)でも解説しています。独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。個別の研究計画書の練り上げや口頭発表・面接対策まで踏まえて相談したい方は、大学院入試対策コースもあわせてご検討ください。
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