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弘前大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

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弘前大学の編入学試験は、学部によって試験の中身がまったく違います。理工学部と農学生命科学部の3年次編入は、どちらも筆記試験を行わず「面接(口頭試問を含む)」だけで合否が決まります。一方、医学部医学科の学士編入学(第2年次編入学)だけは「基礎自然科学・数学」という筆記試験を課したうえで面接を行う、まったく別の選抜方式です。この構造を知らずに小論文対策から始めると、理工・農学生命科学部志望者は不要な準備に時間を使うことになります。
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さらに見落とされがちな事実として、医学部保健学科の3年次編入学は、令和8(2026)年度入学者選抜を最後に募集を停止しました。大学の入試情報サイトには今も過去の募集ページの一部が残っていますが、削除予定である旨がページのソースに明記されており、令和9(2027)年度以降の募集要項には保健学科が含まれていません。この記事では、弘前大学が公表している令和9年度の入学試験要項と、令和5〜8年度の4年分の志願・受験・合格者数の実績をもとに、学部別の募集人員・受験資格・試験科目・日程・倍率を整理し、あわせて公開されている過去問から読み取れる出題テーマまで解説します。
想定している読者は、高等専門学校・短期大学・専修学校(専門学校)を卒業見込み、または卒業した方、大学に在学中で他大学の理工系・農学系学部への編入を検討している方です。「弘前大学 編入」で検索すると医学部医学科の学士編入学(学士の学位を持つ社会人・大卒者向け)の情報が多く出てきますが、本記事はそれとは別の、高専・短大・専門学校からの3年次編入学(理工学部・農学生命科学部)を中心に扱います。医学部医学科の学士編入学については、記事末尾で当サイトの関連記事を紹介します。
弘前大学の編入学試験には3つの制度がある(かつては4つ)
弘前大学の入試情報サイトは「編入学入試」というカテゴリの下に、性格の異なる複数の選抜をまとめて掲載しています。自分がどの制度に該当するのかを最初に確定させてください。
理工学部 第3年次編入学
高等専門学校・短期大学卒業者や大学2年次修了者などを対象に、理工学部の6学科が実施している一般的な編入学試験です。募集人員は「推薦選抜」と「一般選抜」の合計で示され、両方に併願することはできません。
農学生命科学部 第3年次編入学
農学生命科学部の5学科が実施している編入学試験です。理工学部と異なり推薦選抜の区分はなく、一般選抜のみです。募集人員は学科ごとに「若干名」とされ、具体的な人数は公表されていません。
医学部医学科 第2年次編入学(学士編入学)
学士の学位を持つ方などを対象に、医学部医学科が実施する編入学試験です。第3年次編入ではなく第2年次編入である点、そして理工・農学生命科学部とは異なり「基礎自然科学・数学」という筆記試験(第1次選抜)を課したうえで個人面接(第2次選抜)を行う点が大きく異なります。募集人員は20名です。この制度についてはすでに当サイトで複数の記事を公開しているため、本記事末尾で紹介します。
(廃止)医学部保健学科 第3年次編入学
看護学専攻・放射線技術科学専攻・検査技術科学専攻・理学療法学専攻・作業療法学専攻の5専攻で実施されていた編入学試験です。弘前大学は2025年2月付で「医学部保健学科第3年次編入学の学生募集停止について(予告)」を公表し、令和7年度に実施する令和8年度入学者選抜をもって学生の募集を停止し、令和9年度入学以降の第3年次編入学の学生募集は行わないと明言しています。したがって現在「弘前大学 保健学科 編入」を検討している場合、この制度はすでに存在しません。詳しくは後述します。
なお、事前情報として「弘前大学の3年次編入は人文社会科学部・理工学部・農学生命科学部・医学部保健学科の4学部・専攻で実施されている」という情報を目にすることがありますが、これは実態とずれています。入試情報サイトの募集要項一覧・過去の入試結果一覧のいずれを確認しても、人文社会科学部・教育学部が3年次編入学を実施した記録は見当たりません。令和9年度時点で3年次編入学を実際に実施しているのは、理工学部と農学生命科学部の2学部だけというのが、大学公式サイトから確認できる事実です。
学部別の募集人員と実施年次【令和9(2027)年度】
令和9年度に弘前大学が実際に募集しているのは、理工学部と農学生命科学部の2学部6学科・5学科のみです(医学部医学科の学士編入学を除く)。募集人員は次のとおりです。
| 学部 | 学科 | 入試方式 | 募集人員 |
|---|---|---|---|
| 理工学部 | 数物科学科 | 推薦選抜・一般選抜(合計) | 2名 |
| 物質創成化学科 | 1名 | ||
| 地球環境防災学科 | 2名 | ||
| 電子情報工学科 | 2名 | ||
| 機械科学科 | 2名 | ||
| 自然エネルギー学科 | 1名 | ||
| 農学生命科学部 | 生物学科 | 一般選抜のみ | 若干名 |
| 分子生命科学科 | 若干名 | ||
| 食料資源学科 | 若干名 | ||
| 国際園芸農学科 | 若干名 | ||
| 地域環境工学科(農山村環境コースのみ) | 若干名 |
この表から読み取れる点を整理します。
理工学部の募集人員は合計10名で、学科ごとに固定人数が公表されています。数物科学科・地球環境防災学科・電子情報工学科・機械科学科が各2名、物質創成化学科・自然エネルギー学科が各1名です。年度によって増減はなく、令和5〜9年度まで一貫してこの人数です。
農学生命科学部はすべての学科が「若干名」で、確定した募集人数は公表されていません。実績ベースで見た合格者数の目安は後述の倍率セクションで確認してください。
地域環境工学科は、以前あった「農業土木コース〔JABEE認定〕」の募集を停止し、「農山村環境コース」のみの募集に一本化されています。令和9年度の募集要項には「地域環境工学科では、農業土木コースの募集は行いません」と明記されています。農業土木分野を志望していた方は、この変更を必ず確認してください。
受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる
理工学部と農学生命科学部では、出願資格に細かな違いがあります。
理工学部の受験資格
理工学部は「推薦選抜」と「一般選抜」で出願要件が異なります。
| 選抜区分 | 主な出願要件 |
|---|---|
| 推薦選抜 | 高等専門学校を令和9年3月卒業見込みで、学業成績が優秀(出身学校第4学年の成績順位が学科現員の上位50%以内)、出身学校長が推薦でき合格したら入学を確約できる者。学校長の推薦人数は1校あたり最大3名まで |
| 一般選抜 | ①高専・短大卒業(見込み含む)②専修学校専門課程(修業年限2年以上・総授業時間数1,700時間以上)修了(見込み含む)③大学卒業、または大学に2年以上在学し67単位以上修得(見込み含む)④高校・中等教育学校後期課程・特別支援学校専攻科(修業年限2年以上等の基準を満たす課程)修了(見込み含む)⑤①〜④に該当しない者で大学の出願資格審査により同等以上の学力があると認められた者 |
推薦選抜と一般選抜のいずれか一方にしか出願できません。両方への併願は認められていません。
農学生命科学部の受験資格
農学生命科学部は推薦・一般の区分がなく、次のいずれかに該当すれば出願できます。
- 大学を卒業した者、または2年以上在学(見込みを含む)し62単位以上を修得(見込みを含む)した者
- 短期大学または高等専門学校を卒業した者(令和9年3月卒業見込みを含む)
- 専修学校の専門課程(修業年限2年以上、かつ総授業時間数1,700時間以上。目安は「専門士の称号が認められた課程」)を修了、または修了見込みの者
- 高等学校、中等教育学校の後期課程または特別支援学校の専攻科の課程(修業年限2年以上等の基準を満たすもの)を修了した者、または修了見込みの者
理工学部の一般選抜が「67単位以上」を要求するのに対し、農学生命科学部は「62単位以上」です。基準単位数が学部で異なる点は見落としやすいので注意してください。また、大学在学中に62〜67単位の修得見込みが微妙なラインにある場合、理工学部は令和9年3月までの修得見込みを証明する書類(修得予定の科目名・単位数が記載されたもの、様式任意)の提出で対応できますが、農学生命科学部も同様に履修状況の分かる書類の提出が求められます。単位数の数え方に不安がある場合は、出願期間に入ってから慌てるのではなく、出身校の教務担当者に早めに確認しておくことをおすすめします。
試験科目|理工学部・農学生命科学部は「面接だけ」で決まる
弘前大学の3年次編入学でもっとも重要な事実は、理工学部・農学生命科学部のどちらも筆記試験を実施しないという点です。かつて農学生命科学部は学科別に「小論文」の筆記試験を課していましたが、令和9年度の募集要項からはこの記述が消え、面接のみの選考に変わっています(詳しくは後述の過去問セクションで解説します)。
| 学部 | 選抜区分 | 試験内容 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 理工学部 | 推薦選抜 | 面接(基礎学力に関する試問を含まない、15〜20分程度)+志望理由書+推薦書+調査書 | 面接・志望理由書・推薦書300点/調査書200点(計500点) |
| 一般選抜 | 面接(基礎学力に関する試問を含む、15〜20分程度)+志望理由書+調査書または成績証明書 | 面接・志望理由書400点/調査書100点(計500点) | |
| 農学生命科学部 | (区分なし) | 個人面接(20分程度、口頭試問を含む)+編入学願+成績証明書 | 面接200点/出願書類100点(計300点) |
細かく見ると、学部・学科によって面接の重点が異なります。
理工学部一般選抜の機械科学科だけは、面接の中で「数学」「機械工学の基礎」について試問すると募集要項に明記されています。他学科は基礎学力試問の科目までは指定されていません。機械科学科を志望する場合は、高専・大学教養レベルの数学と機械工学の基礎知識を面接形式で答えられるように準備しておく必要があります。
推薦選抜の面接には基礎学力に関する試問が含まれません。志望理由・入学後の履修計画・卒業後の見通しといった質疑が中心になります。一方、一般選抜の面接には基礎学力試問が含まれるため、専門科目の口頭試問に備える必要があります。
農学生命科学部の面接は「志望理由・興味関心のある研究分野」に関する質疑応答に加えて、3年次以降の履修に対応する学力を評価するための口頭試問を含むと明記されています。筆記試験がないからといって知識の準備が不要というわけではなく、口頭で答えられる状態を作っておく必要があります。
また農学生命科学部の生物学科と国際園芸農学科は、出願の際に履修コース(生物学科は基礎生物学/生態環境、国際園芸農学科は園芸農学/食農経済)を選択する必要があり、面接では希望する研究分野まで聴取されます。分子生命科学科・食料資源学科は編入学後にコースを選ぶため、出願時点でのコース選択は不要です。
出願書類の準備|面接だけの選考だからこそ書類の完成度が効く
理工学部・農学生命科学部とも筆記試験がないぶん、出願書類の作り込みが選考結果に直結します。募集要項で指定されている主な書類は次のとおりです。
| 学部 | 共通して必要な書類 | 学部固有の書類 |
|---|---|---|
| 理工学部 | 編入学志願票/写真票・受験票/調査書(または成績証明書)/志望理由書/あて名票 | 推薦選抜のみ:出身学校長作成の推薦書 |
| 農学生命科学部 | 編入学志願票/写真票・受験票/最終学校の成績証明書/最終学校の卒業証明書(または卒業見込み証明書)/あて名票 | 編入学願(本学所定様式に600字以内で記入) |
理工学部一般選抜の配点は「面接及び志望理由書400点/調査書100点」、推薦選抜は「面接・志望理由書・推薦書300点/調査書200点」です。いずれも志望理由書が配点の大部分を占める面接評価と一体で扱われており、志望理由書の完成度がそのまま面接の質問内容や評価に影響します。農学生命科学部も「面接200点/出願書類(編入学願・成績証明書)100点」という配点で、600字以内の編入学願が事実上の志望理由書として機能します。
理工学部一般選抜の出願資格⑤(①〜④に該当しない者への出願資格審査)を申請する場合は、令和8年5月29日までに事前に入試課へ問い合わせたうえで申請書類を提出する必要があります。出願期間(6月29日〜7月3日)よりかなり早い締切が設定されているため、自分の出身校の課程が出願資格に該当するか微妙な場合は、早期に大学へ確認しておくことをおすすめします。
日程・スケジュール【令和9(2027)年度】
理工学部と農学生命科学部は、出願期間がまったく同じ日程で設定されています。
| 学部 | 出願期間 | 試験日 | 合格発表 |
|---|---|---|---|
| 理工学部 | 令和8年6月29日(月)〜7月3日(金) | 令和8年8月21日(金) | 令和8年9月3日(木)10時(予定) |
| 農学生命科学部 | 令和8年6月29日(月)〜7月3日(金) | 令和8年8月18日(火) | 令和8年8月27日(木)10時(予定) |
| 医学部医学科(学士編入学) | 令和8年10月16日(金)〜10月22日(木) | 第1次:11月15日(日)/第2次:12月13日(日) | 第1次:11月27日(金)/第2次:令和9年1月27日(水) |
理工学部・農学生命科学部は出願期間が同一の5日間しかありません。願書の準備や成績証明書・卒業見込証明書の取り寄せには時間がかかるため、6月末までにすべての書類を揃えておく必要があります。両学部は試験日も8月中旬〜下旬で近接しているため、両方に出願できる要件を満たしていても、日程が重ならないか事前に必ず確認してください(令和9年度は理工8月21日・農学生命8月18日で重複していません)。
入学検定料は理工学部・農学生命科学部いずれも30,000円、入学料は282,000円、年間の授業料は535,800円(前期・後期各267,900円)です。
試験会場は理工学部が理工学部校舎、農学生命科学部が農学生命科学部校舎で、いずれも弘前駅から徒歩約25分の距離にあります。弘前駅前バス停から弘南バス(学園町行・小栗山行・狼森行のいずれか)に乗車し「弘前大学前」または「弘大農学生命科学部前」で下車するルートのほか、タクシーなら駅前から約10分です。大学は自家用車での来学を固くお断りしていると案内しているため、公共交通機関での来学を前提にスケジュールを組んでください。理工学部一般選抜・農学生命科学部とも面接は当日9時40分(理工学部)までに指定の控室に入室する必要があり、終了時刻は面接の進行状況によって前後します(理工学部は10時〜17時、農学生命科学部は10時〜14時の枠で実施)。
合格発表は大学の入試情報ホームページ上で行われ、電話等での合否問い合わせには一切応じない方針が明記されています。合格通知書は出願時の「あて名票」に記載した住所に郵送されるため、出願後に住所が変わる場合は速やかに大学へ連絡する必要があります。
倍率・難易度|令和5〜8年度の4年間の実績
弘前大学は学部別・学科別の志願者数・受験者数・合格者数を、年度ごとのPDFで公表しています。ここでは令和5年度から令和8年度(いずれも4月入学、直近4年分)までの実績をもとに、学部単位で集計した実質倍率(受験者数÷合格者数)を整理します。
理工学部(推薦・一般の合計)
| 年度(入学) | 募集人員 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 入学者 | 実質倍率(受験/合格) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和5年度 | 10名 | 45名 | 34名 | 8名 | 8名 | 4.25倍 |
| 令和6年度 | 10名 | 23名 | 14名 | 9名 | 9名 | 1.56倍 |
| 令和7年度 | 10名 | 20名 | 16名 | 6名 | 6名 | 2.67倍 |
| 令和8年度 | 10名 | 31名 | 20名 | 9名 | 8名 | 2.22倍 |
農学生命科学部(若干名)
| 年度(入学) | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 入学者 | 実質倍率(受験/合格) |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和5年度 | 21名 | 15名 | 3名 | 3名 | 5.00倍 |
| 令和6年度 | 18名 | 13名 | 3名 | 3名 | 4.33倍 |
| 令和7年度 | 14名 | 9名 | 4名 | 3名 | 2.25倍 |
| 令和8年度 | 14名 | 8名 | 4名 | 2名 | 2.00倍 |
この4年分から読み取れる傾向を整理します。
両学部とも、直近ほど倍率が下がる傾向にあります。理工学部は令和5年度の4.25倍から令和8年度は2.22倍へ、農学生命科学部は令和5年度の5.00倍から令和8年度は2.00倍へと低下しました。志願者数そのものが減少していることが主因で、理工学部の志願者は令和5年度45名から令和8年度31名へ、農学生命科学部は21名から14名へと減っています。
ただし母数が小さいため、単年度の倍率を過信するのは危険です。農学生命科学部の受験者数は年間8〜15名、合格者数は3〜4名という規模で推移しています。1〜2名の増減で倍率が大きく動く母集団であることを踏まえてください。
合格者数そのものは、理工学部・農学生命科学部とも4年間ほぼ横ばいです。理工学部の合格者数は8名・9名・6名・9名、農学生命科学部は3名・3名・4名・4名で推移しており、志願者数の減少がそのまま倍率の低下として表れています。募集人員(理工学部10名、農学生命科学部は若干名)に対して、実際の合格者数は理工学部で6〜9名、農学生命科学部で3〜4名にとどまっており、いずれの学部も募集人員どおりに合格者を出しているわけではありません。志願者数が減っているからといって「必ず受かりやすくなっている」とは言い切れず、大学側が求める水準に達した志願者の数自体は大きく変わっていない可能性があります。
学科別の内訳から見える傾向(令和8年度実績)
学部単位の倍率だけでなく、学科別の内訳を見ると志望校選びの材料になります。直近の令和8年度(2026年4月入学)の実績は次のとおりです。
| 学部 | 学科 | 募集人員 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 入学者 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 理工学部 | 数物科学科 | 2名 | 3名 | 2名 | 0名 | 0名 |
| 物質創成化学科 | 1名 | 4名 | 2名 | 1名 | 1名 | |
| 地球環境防災学科 | 2名 | 1名 | 1名 | 0名 | 0名 | |
| 電子情報工学科 | 2名 | 10名 | 7名 | 2名 | 2名 | |
| 機械科学科 | 2名 | 10名 | 6名 | 4名 | 3名 | |
| 自然エネルギー学科 | 1名 | 3名 | 2名 | 2名 | 2名 | |
| 農学生命科学部 | 生物学科 | 若干名 | 0名 | 0名 | 0名 | 0名 |
| 分子生命科学科 | 若干名 | 4名 | 3名 | 2名 | 1名 | |
| 食料資源学科 | 若干名 | 3名 | 2名 | 1名 | 0名 | |
| 国際園芸農学科 | 若干名 | 3名 | 2名 | 0名 | 0名 | |
| 地域環境工学科 | 若干名 | 4名 | 1名 | 1名 | 1名 |
数物科学科と地球環境防災学科は、令和8年度に志願者はいたものの合格者0名でした。募集人員が示されていても、水準に達していなければ合格者が出ないことを示す実例です。同様に農学生命科学部の生物学科は令和8年度は志願者自体がゼロ、国際園芸農学科は志願2名・受験2名で合格者0名でした。
機械科学科と電子情報工学科は、理工学部の中では相対的に志願者が多い学科です。令和8年度はいずれも志願10名でした。人気が集まりやすい学科であるぶん、面接での基礎学力試問(機械科学科は数学・機械工学の基礎が明示されています)への対策の差が結果を分けると考えられます。
なお学科別の数字は年度ごとの振れ幅が大きく、令和5〜7年度は生物学科・国際園芸農学科にも合格者が出ている年があります。学科単位で「入りやすい・入りにくい」を単年度で断定せず、複数年度の傾向として捉えてください。
理工学部の中では、機械科学科と電子情報工学科が令和6〜8年度にかけて継続的に志願者数の多い学科です。募集人員が各2名と少ないため実質倍率は変動しますが、志願者が集まりやすい学科である以上、面接での基礎学力試問(機械科学科は数学・機械工学の基礎が明示)への準備の差が結果を左右しやすいと考えられます。逆に地球環境防災学科・数物科学科は年度によって志願者数が1〜4名程度と少なく、母集団の小ささゆえに合格者0名の年も出やすい状況です。
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医学部保健学科は令和8年度入学をもって募集停止された
この記事でもっとも重要な注意喚起です。弘前大学医学部保健学科の第3年次編入学は、令和8年度(2026年4月)入学者選抜が最後の実施となり、令和9年度(2027年4月)入学以降は募集を行いません。
大学は2025年2月付で「医学部保健学科第3年次編入学の学生募集停止について(予告)」というPDFを公表しており、次のように明記しています。
医学部保健学科第3年次編入学について,令和7年度に実施する令和8年度入学者選抜をもって学生の募集を停止します。したがって,令和9年度入学以降の第3年次編入学の学生募集は行いません。
実際、令和9年度の募集要項一覧には保健学科の要項が掲載されておらず、入試日程ページのHTMLソースを確認すると、保健学科の日程表は「削除予定」というコメントとともにコメントアウト(非表示化)された状態で残されているだけでした。ページの見た目上は目立ちませんが、実質的にはすでに廃止された制度です。
参考までに、最後の実施となった令和8年度(2026年4月入学)の実績は次のとおりでした。
| 専攻 | 募集人員 | 志願者 | 受験者 | 合格者 |
|---|---|---|---|---|
| 看護学専攻 | 10名 | 5名 | 5名 | 0名 |
| 放射線技術科学専攻 | 5名 | 1名 | 1名 | 0名 |
| 検査技術科学専攻 | 5名 | 1名 | 1名 | 0名 |
| 理学療法学専攻 | 5名 | 0名 | 0名 | 0名 |
| 作業療法学専攻 | 5名 | 1名 | 1名 | 1名 |
| 合計 | 30名 | 8名 | 8名 | 1名 |
最後の実施年度は志願者8名に対して合格者はわずか1名(作業療法学専攻)で、看護学専攻・放射線技術科学専攻・検査技術科学専攻・理学療法学専攻はいずれも合格者0名という結果に終わっています。
過去4年間の推移を見ると、この制度がどれほど小規模だったかがわかります。
| 年度(入学) | 募集人員(5専攻合計) | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 入学者 |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和5年度 | 30名 | 7名 | 7名 | 1名 | 1名 |
| 令和6年度 | 30名 | 9名 | 7名 | 1名 | 1名 |
| 令和7年度 | 30名 | 10名 | 9名 | 3名 | 1名 |
| 令和8年度 | 30名 | 8名 | 8名 | 1名 | 1名 |
5専攻・募集30名という枠に対して、志願者は毎年7〜10名にとどまり、実際に入学した人数は令和5〜8年度のいずれも1名だけでした(令和7年度は合格者3名のうち2名が入学を辞退したとみられます)。理工学部・農学生命科学部と比べても志願者数・入学者数がきわめて少ない状態が続いていたことが、募集停止という判断の背景にあると考えられます。ただしこれはあくまで公表数値から読み取れる傾向であり、大学が募集停止の理由として公式に説明しているのは前掲の予告文のみです。
「弘前大学 保健学科 編入」というキーワードで検索し、看護学専攻などへの編入を検討している場合、この制度自体が消滅している点に必ず注意してください。令和9年度以降、弘前大学で3年次編入学を実施しているのは理工学部と農学生命科学部のみです。看護・放射線技術科学・検査技術科学・理学療法学・作業療法学を学びたい場合は、他大学の編入学制度や、弘前大学の一般選抜(新入生としての入学)を検討する必要があります。
学部ごとの「単位認定」に落とし穴がある
合格後に効いてくるのが単位認定です。理工学部の募集要項には次のように明記されています。
- 修業年限は2年、在学年限は4年
- 編入学後、最短2年で卒業可能となるよう考慮するが、認定単位数が少ない場合や教員免許状の取得を希望する場合はこの限りではない
- 短期大学卒業者・高等専門学校卒業者は単位数の換算を行わない(1単位あたりの履修時間数が同じため)が、専修学校専門課程や高校専攻科の出身者は1単位あたりの履修時間数を考慮して換算する
- 当該学科の第3年次からの教育研究内容と異なる分野からの編入学者に対しては、単位認定に考慮を加えても一般学生に比べてなお水準が低い場合、補完教育を実施する場合がある
農学生命科学部の募集要項にも、次の注意書きがあります。
単位認定については,本学農学生命科学部における教養教育科目及び専門教育科目の単位と見なし得るものについては,成績証明書等に基づき,本学部教授会が単位認定を行います。なお,認定単位が少ない場合には,第3年次に編入しても2年間で卒業できないことがあります。
また農学生命科学部では、外国語について編入学前に4単位以上修得しておくことが望ましいとされており、国際園芸農学科は編入学後に教養教育の英語・多言語のうち4単位の取得が卒業に必要です。分子生命科学科・食料資源学科は指定科目を履修すると食品衛生管理者・食品衛生監視員の任用資格が得られますが、その単位は編入後に履修・取得したものに限られます。専門分野が近い進路から編入するほど単位認定で有利になりやすいため、志望理由書を書く段階で「なぜこの学科なのか」を専門分野の連続性から説明できるようにしておくことが、単位認定の観点からも合理的です。
理工学部では、複数科目をまとめて1科目として単位認定する場合の評価基準(秀・優・良・可)の統一ルールも公表されています。認定前の複数科目がすべて同一評価であればその評価をそのまま用い、評価が分かれている場合は相対的に良い評価を用いて認定するとされています。出身校での成績評価が低い科目があっても、他の科目との組み合わせ次第で認定後の評価が上振れする可能性があるということです。
なお、病気・負傷や障がいなどにより受験上・修学上の配慮が必要な場合は、理工学部が令和8年6月15日までに、農学生命科学部が令和8年6月5日までに、それぞれ大学の入試課へ事前相談するよう求められています。出願期間(6月29日〜)よりも早い締切であるため、配慮が必要な場合は早めに動く必要があります。
過去問はどこで手に入るか
弘前大学は「入試過去問題活用宣言」に参加しており、過去3年分の試験問題を入試情報サイトで公開する方針を掲げています(実施していない年度は掲載されません)。ただし学部によって公開状況は大きく異なります。
理工学部は、公開されている過去問がありません。これは大学が非公表にしているのではなく、そもそも筆記試験自体を実施していないためです。理工学部を志望する場合、対策すべきは「過去問」ではなく「面接での想定質問」になります。
農学生命科学部は、令和6年度(2024年度実施)分の学科別「小論文」問題が公開されています。生物学科・分子生命科学科・食料資源学科・国際園芸農学科の4学科分がPDFで公開されており(地域環境工学科は科目名のみ記載でPDF非公開)、著作権の関係で図表・引用文そのものは掲載されていませんが、出題の趣旨や参考文献、字数条件は読み取れます。ただし前述のとおり、令和9年度の募集要項では農学生命科学部の選考方法が「面接(口頭試問を含む)+出願書類」に変更されており、令和6年度時点の筆記形式(小論文)は現在の選考方法とは異なります。過去問はあくまで「大学が過去に重視していた出題分野・テーマ」を知るための参考資料として使い、面接での口頭試問に備える材料として活用してください。
医学部医学科の学士編入学は、令和7・8年度分の「基礎自然科学・数学」が公開されています。この制度の過去問対策は、すでに当サイトの別記事で詳しく解説しているため、本記事末尾のリンクを参照してください。
公開されている令和6年度過去問から読み取れる出題テーマ(農学生命科学部)
ここでは、農学生命科学部が最後に筆記試験(小論文)を実施した令和6年度(2024年度実施)の過去問をもとに、学科ごとの出題テーマと形式を整理します。問題文そのものは著作権の関係で大学自身が非公開としているため、大学が公開している設問の指示文・出典・字数条件をもとに解説します。5学科のうち、生物学科・分子生命科学科・食料資源学科・国際園芸農学科の4学科は問題冊子がPDFで公開されており、地域環境工学科のみ科目名(小論文)だけが記載されPDFは公開されていません。
生物学科|発生生物学と生態系レベルの実験デザインが両方出る
生物学科の小論文は大問4問構成でした。問1は1950年代のブリックスとキングによる核移植実験(ヒョウガエルを用いた発生生物学の古典的研究)の結果と示唆を200字以内で説明させる問題で、出典はScott F. Gilbert『Developmental Biology』第7版です。問2はプラナリアの再生実験(X線照射による再生阻害と未分化細胞〔ネオブラスト〕移植による再生回復)を題材に、未分化細胞の性質とX線照射後の細胞レベルの変化を150字以内で説明させる問題で、出典は小林・関井『プラナリアたちの巧みな生殖戦略』(裳華房)です。
問3・問4は、標高の上昇に伴って葉サイズが小さくなる木本種を題材にした生態・進化の実験デザイン問題でした。「遺伝的な違いによる自然選択」と「環境要因による表現型可塑性」という2つの仮説を、野外栽培実験でどう検証するかを問1は125字、問2は275字で記述させる形式です。単なる知識の暗記ではなく、実験計画を自分で組み立てて記述する力が求められています。
分子生命科学科|動物の再生と植物ホルモンの2本立て
分子生命科学科は大問2問構成でした。問1はサンショウウオの四肢再生実験(X線照射による細胞分裂停止と再生への影響)を題材に、実験結果から手足の再生に関して考察できることを300字以内で述べさせる問題で、出典はButler and O’Brien(1942)The Anatomical Recordです。問2はタマネギの鱗茎肥大を題材に、植物ホルモンの一種であるジベレリンと薬剤(S-3307・コルヒチン)が葉鞘細胞の肥大に与える影響を示した表を読み取り、400字以内で述べさせる問題で、出典はMita and Shibaoka(1984)Plant and Cell PhysiologyおよびProtoplasmaです。いずれも大学教養レベルの発生生物学・植物生理学の知識と、実験データを読み取って考察する力の両方が問われる出題でした。
食料資源学科|寄生雑草ストライガの防除策
食料資源学科の小論文は、アフリカの農業に深刻な被害を与える寄生雑草「ストライガ」を題材にした2問構成でした。問1はストライガの防除方法について、薬剤防除・有用な品種の育種・栽培環境の改善という3つの視点それぞれの有効性と欠点を500字以内で説明させる問題です。問2はストライガが好んで近づいてくる化学物質「ストリゴラクトン」の性質を逆手に取った「人工ストリゴラクトン」による防除メカニズムを300字以内で説明させる問題で、出典は朝日新聞の科学面記事(2018年・2020年掲載の関連記事を改変)です。新聞記事レベルの科学ニュースを正確に理解し、農学的な視点で説明し直す力が求められています。
国際園芸農学科|食料経済のデータ読解
国際園芸農学科は、食農経済コースの色が強く出た出題でした。帝国データバンクが公表した「食品主要195社」価格改定動向調査のデータ(2022〜2023年の値上げ品目数の推移・値上げ原因別の割合・家計負担額の推計)をもとに、問1は値上げの推移とその要因・背景を400字以内で、問2は家計支出額への影響と今後の物価高対策についての自分の考えを400字以内で述べさせる出題でした。生物学的な知識ではなく、統計データを読み取って経済的な視点で論述する力が問われており、他の4学科とは出題の性格がまったく異なります。
過去問から導ける学習の順番
令和6年度の出題を踏まえると、農学生命科学部志望者は次の順番で準備するのが合理的です。
- 志望学科の令和6年度過去問(大学公式サイト掲載分)に一度目を通し、出題テーマの傾向をつかむ
- 令和9年度の選考方法が「面接+口頭試問」に変わっている点を踏まえ、過去問のテーマを「筆記で書く練習」ではなく「口頭で説明する練習」に転換する
- 生物学科・分子生命科学科は大学教養レベルの生物学(発生・生態・生理)の基礎知識を、資料やデータをもとに口頭で説明できるようにしておく
- 食料資源学科・国際園芸農学科は、農業・食料に関する時事的な話題(新聞・統計データ)について自分の意見を論理的に話せるようにしておく
- 面接では「志望理由」「研究分野への関心」も評価対象になるため、過去問のテーマと自分の志望理由を関連づけて話せるように準備しておく
本節で扱った出題テーマ・形式・出典は、いずれも弘前大学が公開している令和6年度の過去問題資料に基づいています。現在の選考方法(面接・口頭試問)は当時の筆記試験(小論文)とは異なるため、過去問はあくまで参考情報として扱い、最新の募集要項・選考方法をご自身で確認してください。
学部別に、何から手をつけるべきか
理工学部を志望する場合
理工学部は筆記試験がなく、面接・志望理由書・調査書(または成績証明書)・推薦選抜の場合は推薦書で合否が決まります。したがって対策の中心は、志望理由書の完成度と面接での受け答えです。一般選抜では基礎学力に関する試問が面接に含まれるため、特に機械科学科は「数学」「機械工学の基礎」について口頭で問われることが明記されています。高専・大学教養レベルの数学(微積分・線形代数など)と、志望学科の専門基礎を、口頭で簡潔に説明できる状態にしておいてください。
学業成績が上位50%以内に入っており、出身学校長の推薦を得られる見込みがあるなら、推薦選抜は基礎学力試問を含まない面接(志望理由・履修計画・卒業後の見通し中心)だけで済むため、一般選抜より対策範囲が狭くなります。ただし学校長が推薦できる人数は1校あたり最大3名までという上限があるため、校内で推薦枠を争う場合があることも念頭に置いてください。理工学部の編入試験については、当サイトで弘前大学理工学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接までとしてさらに詳しく解説しています。学科別の面接想定質問まで踏み込みたい場合はそちらを参照してください。
農学生命科学部を志望する場合
農学生命科学部も面接(口頭試問を含む)と出願書類(編入学願・成績証明書)で合否が決まります。令和6年度まで実施されていた小論文の出題テーマ(発生生物学・生態進化・植物生理・農業経済など)は、現在の面接における口頭試問の話題として出てくる可能性があるため、志望学科に関連する分野の教養レベルの知識は押さえておいてください。生物学科・国際園芸農学科は出願時に履修コースを選ぶ必要があるため、面接前にどの分野を専攻したいかを明確にしておく必要があります。
編入学願は600字以内という短い制限字数の中で、本学部への理解・専門分野への強い興味関心・主体的に学び続けようとする積極性を伝える必要があります。募集要項が評価の観点として明示しているこの3点を、600字の中にすべて盛り込めるよう構成を練ってください。生物学科であれば「発生・生殖生物学」「動物生態学」などの分野名、国際園芸農学科であれば「果樹園芸学」「国際食料経済学」などの分野名を具体的に挙げられると、興味関心の具体性が伝わりやすくなります。
医学部医学科(学士編入学)を志望する場合
医学部医学科の学士編入学は理工・農学生命科学部とは別の選抜で、「基礎自然科学・数学」の筆記試験(第1次選抜、配点200点)と個人面接(第2次選抜、配点200点)の2段階です。第1次選抜は募集人員の3倍程度を合格とする選抜で、この段階を突破しなければ面接に進めません。この制度についてはすでに当サイトで複数の記事を公開しているため、本記事末尾のリンクを参照してください。
併願をどう組むか
理工学部・農学生命科学部はいずれも令和9年度の出願期間が6月29日〜7月3日、試験日も8月中旬〜下旬という近接した日程です。理工学部と農学生命科学部の両方に出願資格がある場合でも、試験日が重ならないかを必ず募集要項で確認してください(令和9年度は理工8月21日、農学生命8月18日で重複していません)。
また、理工学部・農学生命科学部とも面接(口頭試問)が中心の選抜であるため、他大学で筆記試験(小論文・専門科目)中心の編入試験を併願する場合は、対策の性格が大きく異なる点に注意が必要です。面接対策は直前に付け焼き刃で仕上げにくい一方、継続的な準備で確実に上積みできる領域でもあります。志望理由書の作成と面接練習は、他大学の筆記対策と並行して早期に着手することをおすすめします。
理工学部・農学生命科学部を第一志望としつつ、筆記試験のある国公立大学を併願する場合は、面接・書類選考の準備を先に固めてしまい、試験当日までの残り時間を筆記対策に集中投下する、という時間配分が現実的です。理工学部・農学生命科学部の試験日(8月中旬〜下旬)は多くの国公立大学の編入試験より早い時期に設定されているため、弘前大学の結果が出てから他大学の追い込みに入るという順序で計画を立てられる利点もあります。
出願・制度に関する問い合わせ先
理工学部・農学生命科学部の編入学試験に関する出願書類は、いずれも弘前大学学務部入試課が窓口です。出願資格の該当有無や単位数の数え方など、募集要項を読んでも判断がつかない点は、早めに直接問い合わせることをおすすめします。
- 弘前大学学務部入試課:〒036-8560 青森県弘前市文京町1番地
- 電話:0172-39-3122(またはFAX:0172-39-3125)
- メール:nyushi@hirosaki-u.ac.jp
なお、欧州経済領域(EEA)に在住する志願者はEU一般データ保護規則(GDPR)の適用を受けるため、出願前に別途この窓口への連絡が必要とされています。
よくある質問
弘前大学の編入試験は難しいですか。
学部と年度によって変動しますが、令和8年度(2026年4月入学)実績で理工学部は受験20名に対して合格9名(実質倍率2.22倍)、農学生命科学部は受験8名に対して合格4名(実質倍率2.00倍)でした。ただし母数が数名〜数十名と小さいため、単年度の倍率だけで難易度を断定することはできません。学科によっては志願者がいても合格者0名の年もあります。難易度を「倍率」だけで語るのではなく、筆記試験がなく面接・書類のみで評価される選抜形式である点も含めて理解しておく必要があります。
弘前大学の編入試験に筆記試験はありますか。
理工学部・農学生命科学部の3年次編入学は、いずれも筆記試験を行わず面接(口頭試問を含む)のみで選考します。筆記試験があるのは医学部医学科の学士編入学(第2年次編入学)の「基礎自然科学・数学」のみです。
弘前大学医学部保健学科の編入は受けられますか。
受けられません。医学部保健学科の第3年次編入学は令和8年度(2026年4月)入学者選抜をもって募集を停止し、令和9年度(2027年4月)入学以降は実施されません。弘前大学が2025年2月に公表した「医学部保健学科第3年次編入学の学生募集停止について(予告)」で明言されています。
弘前大学の編入試験の倍率はどれくらいですか。
直近4年(令和5〜8年度入学)の実質倍率(受験者数÷合格者数)は、理工学部が4.25倍→1.56倍→2.67倍→2.22倍、農学生命科学部が5.00倍→4.33倍→2.25倍→2.00倍と推移しています。学部別・年度別の内訳は本文の表を参照してください。
農学生命科学部の募集人員は何名ですか。
すべての学科で「若干名」とされ、確定した人数は公表されていません。参考として、令和8年度実績では5学科合計で志願14名・受験8名・合格4名・入学2名でした。
高専から弘前大学に編入できますか。
理工学部・農学生命科学部のいずれも、高等専門学校卒業者(卒業見込みを含む)は出願資格に含まれます。理工学部には高専生向けの推薦選抜(学業成績上位50%以内・学校長推薦)も用意されています。
面接ではどのようなことを聞かれますか。
理工学部一般選抜と農学生命科学部の面接では、志望理由・入学後の履修計画に加えて、3年次以降の履修に対応する基礎学力を確認する口頭試問が行われます。理工学部機械科学科では「数学」「機械工学の基礎」について試問することが募集要項に明記されています。理工学部の推薦選抜のみ、基礎学力に関する試問を含みません。面接時間は理工学部が15〜20分程度、農学生命科学部が20分程度と、いずれも一般的な面接よりやや長めに設定されています。
過去問はどこで手に入りますか。
弘前大学の入試情報サイト内「過去の入試問題」ページで、農学生命科学部は令和6年度の小論文(4学科分)、医学部医学科の学士編入学は令和7・8年度の「基礎自然科学・数学」が公開されています。理工学部は筆記試験を実施していないため、公開されている過去問はありません。
編入すると2年間で卒業できますか。
認定単位数が少ない場合は、2年間で卒業できないことがあります。理工学部・農学生命科学部とも募集要項に「認定単位が少ない場合には、第3年次に編入しても2年間で卒業できないことがある」旨が明記されています。専門分野の連続性が高い進路からの編入ほど、単位認定で有利になる傾向があります。
農学生命科学部の地域環境工学科で農業土木を学べますか。
編入学では学べません。令和9年度の募集要項では、地域環境工学科の「農業土木コース〔JABEE認定〕」は募集を行わず、「農山村環境コース」のみの募集となっています。農業土木分野を志望する場合は、他大学の編入学制度や弘前大学の一般選抜(新入生としての入学)を検討する必要があります。
理工学部と農学生命科学部、どちらが入りやすいですか。
単純比較はできません。理工学部は募集人員が学科ごとに固定(合計10名)で、令和8年度実績の実質倍率は2.22倍でした。農学生命科学部は募集人員が「若干名」で人数が非公表ですが、令和8年度実績の実質倍率は2.00倍でした。数字上は近い水準ですが、理工学部は数学・理工系分野、農学生命科学部は生物・農学・食料経済系分野と専門分野がまったく異なるため、自分の出身分野との連続性で選ぶべきです。分野が離れた学部に編入すると、単位認定で不利になり卒業までの負担が増える可能性があります。
まとめ
弘前大学の編入学試験について、要項と実績データから確認できることを整理します。
まず、令和9年度時点で弘前大学が実施している3年次編入学は理工学部(6学科・募集10名)と農学生命科学部(5学科・若干名)の2学部のみです。以前あった医学部保健学科の3年次編入学は令和8年度入学を最後に募集を停止しました。「弘前大学 保健学科 編入」を検討している場合、この制度自体が存在しない点に最初に気づく必要があります。
次に、理工学部・農学生命科学部とも筆記試験を行わず、面接(口頭試問を含む)だけで合否が決まります。かつて農学生命科学部で実施されていた学科別の小論文は、令和9年度の募集要項からは姿を消しており、過去問はあくまで面接での口頭試問に備える参考資料として位置づけるべきです。
そして倍率については、直近4年間で理工学部・農学生命科学部ともに低下傾向にありますが、受験者数が一桁〜十数名という小さな母集団であるため、単年度の数字だけで難易度を判断するのは適切ではありません。学科別に見ると、志願者がいても合格者0名の年がある学科も複数あります。
最後に、理工学部・農学生命科学部のいずれも出願書類の完成度が合否に直結する選抜であることを踏まえると、志望理由書(理工学部)・編入学願(農学生命科学部、600字以内)の作成には十分な時間を確保すべきです。筆記試験がないという情報だけを見て「対策が軽くて済む」と考えるのは早計で、実際には志望理由書・面接という限られた評価材料の中でどれだけ具体的に自分の学びたい分野と将来像を語れるかが問われています。特に機械科学科のように基礎学力試問の内容が明示されている学科では、口頭での説明力そのものが対策の核になります。
本記事の数値は弘前大学が公表する令和9(2027)年度入学試験要項、令和5〜8年度の編入学試験実施結果、および2025年2月公表の医学部保健学科募集停止に関する予告資料に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず弘前大学が公表する最新の入学試験要項をご確認ください。
弘前大学に関連する記事
当サイトでは、弘前大学理工学部の編入試験や、医学部医学科の学士編入学についても個別に詳しく解説しています。あわせて参照してください。
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