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琉球大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

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琉球大学の編入学試験は、実施している学部が4学部(人文社会学部・国際地域創造学部・工学部・農学部)に限られており、事前に候補としてよく挙がる理学部・教育学部・医学部保健学科では実施されていません。さらに医学部医学科には「第2年次特別編入学(学士入学)」という別枠があり、これは学士号を持つ人が2年次から医学科に入り直す制度で、一般にいう「大学編入」とは出願資格も選抜方法もまったく別物です。この構造を知らずに情報を集めると、実施していない学部の要項を探して時間を失うことになります。

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この記事では、琉球大学が公表している2027年度(令和9年度)の学生募集要項と、令和5〜8年度の4年分の志願・受験・合格者数の実績をもとに、学部別の募集人員・出願資格・試験科目・日程・倍率を整理します。琉球大学は「特別編入学」の統計を他の入試制度と混ぜずに単独で公表しているため、倍率の実態がそのまま読み取れます。あわせて、公式に公開されている工学部の過去問から出題テーマまで踏み込んで解説します。

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目次

琉球大学の編入学試験には2つの制度がある

まず前提として、琉球大学が「編入学」のページで公開している制度は2種類あり、性格がまったく異なります。自分がどちらに該当するのかを最初に確定させてください。

第3年次特別編入学(一般選抜・社会人特別選抜)

他大学・短期大学・高等専門学校などの在学者や卒業者が、琉球大学の第3年次に途中入学するための制度です。実施しているのは人文社会学部・国際地域創造学部・工学部・農学部の4学部だけです。本記事で中心的に扱うのはこの制度です。

このうち国際地域創造学部だけは、一般選抜に加えて「社会人特別選抜」を実施しています(対象は夜間主コースの経営プログラムと経済学プログラムのみ)。

医学部医学科第2年次特別編入学(学士入学)

4年制大学を卒業した学士の学位保有者(医学部医学科の卒業者・在学者を除く)が、医学科の第2年次に入学するための別枠の選抜です。出願にはTOEFL-iBT 61点以上・TOEIC L&R 600点以上・実用英語技能検定準1級以上のいずれかのスコアが必須で、募集人員は5名です。これは他大学でいう「医学部学士編入」に相当する制度で、当サイトではすでに琉球大学医学部の学士編入を徹底解説で出願資格・試験科目・倍率・対策をまとめています。生命科学対策は生命科学対策の記事、面接対策は面接対策の記事を参照してください。本記事では対象外とし、第3年次特別編入学に絞って解説します。

理学部・教育学部・医学部保健学科は編入学を実施していない

琉球大学の入試情報サイト「編入学」ページには、募集要項を公開している学部として人文社会学部・国際地域創造学部・工学部・農学部の4学部と、医学部(第2年次特別編入学)の名前しか掲載されていません。理学部・教育学部・医学部保健学科の募集要項は存在せず、これらの学部で編入学を志望することはできません。「琉球大学 理学部 編入」「琉球大学 教育学部 編入」で情報を探している場合、そもそも制度自体が存在しない点をまず確認してください。事前に理学部や医学部保健学科を候補として調べていた場合、この時点で志望先の再検討が必要です。

学部別の募集人員と実施年次【2027年度】

2027年度(令和9年度)に募集要項が公表されている第3年次特別編入学の募集人員は次のとおりです。いずれも第3年次への編入で、2年次編入は実施されていません(医学部のみ第2年次)。

学部学科・プログラム・コース募集人員
人文社会学部国際法政学科(法学プログラム/政治・国際関係学プログラム)4名(各2名目安)
人間社会学科(哲学/心理学/社会学の3プログラム)4名
琉球アジア文化学科(歴史民俗学/文学/言語学の3プログラム)2名
国際地域創造学部 国際地域創造学科昼間主コース(経営/経済学/国際言語文化/地域文化科学の4プログラム)8名
夜間主コース(経営/経済学/国際言語文化の3プログラム、社会人含む)12名
工学部 工学科機械工学コース2名
エネルギー環境工学コース3名
電気システム工学コース2名
電子情報通信コース3名
社会基盤デザインコース2名
建築学コース2名
知能情報コース6名
農学部亜熱帯生物資源科学科(健康栄養科学コースを除く)5名

この表から読み取れる点を整理します。

4学部の募集人員を合計しても55名という小規模な制度です。工学部が20名(7コース合計)ともっとも多く、国際地域創造学部20名(昼8・夜12)、人文社会学部10名、農学部5名と続きます。1コース・1学科あたりの人数はほとんどが2〜6名で、母数が小さいぶん年度による倍率のブレが大きくなります(後述)。

工学部はコースごとに学力検査の内容が別々です。「工学部工学科(計20名)」という募集単位ですが、学力検査等はコース別に実施されるため、実質的にはコースを選んで出願する形になります。

国際地域創造学部は昼間主・夜間主でプログラム構成が違います。昼間主は経営・経済学・国際言語文化・地域文化科学の4プログラム、夜間主は地域文化科学を除く3プログラムです。夜間主の国際言語文化プログラムは英語文化のみの募集で、昼間主はさらにヨーロッパ言語文化(ドイツ語・フランス語・スペイン語)を含みます。

受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる

4学部の出願資格は次の(1)〜(8)がほぼ共通しています。

  • (1) 大学を卒業した者又は卒業見込みの者
  • (2) 短期大学・高等専門学校を卒業した者又は卒業見込みの者
  • (3) 旧国立工業教員養成所又は旧国立養護教諭養成所を卒業した者
  • (4) 専修学校の専門課程(修業年限2年以上・総授業時間数1,700時間以上等の基準を満たすもの)を修了した者又は修了見込みの者
  • (5) 高等学校専攻科等の課程(同基準を満たすもの)を修了した者又は修了見込みの者
  • (6) 大学に2年以上在学(休学期間を除く)し、62単位以上を修得した者又は修得見込みの者
  • (7) 学校教育法施行規則附則第7条の規定により大学の第3年次に編入学できる者
  • (8) 外国において学校教育における14年以上の課程を修了した者又は修了見込みの者

この共通資格に加えて、学部ごとに次の違いがあります。

国際地域創造学部だけに社会人特別選抜がある

国際地域創造学部の夜間主コース・経営プログラムと経済学プログラムに限り、共通資格(1)〜(7)のいずれかを取得してから編入学までに3年以上の社会人経験を有する者を対象とした社会人特別選抜が実施されます。人文社会学部・工学部・農学部の募集要項には「社会人」という区分自体が存在せず、一般選抜のみです。夜間主コースの国際言語文化プログラム、昼間主コース全体、地域文化科学プログラムは社会人特別選抜の対象外です。

外国籍志願者の扱い

国際地域創造学部・人文社会学部では、外国籍を有する者を対象とした出願区分も設けられています。在留資格を証明する住民票の写し・パスポートの写しなどの追加書類が必要です。

見込みで受験する場合の注意

工学部の募集要項には、見込みで出願した場合の重要な注意書きがあります。「大学において令和9年3月31日をもって2年間在学(休学期間を除く)し、62単位以上を修得見込みの者」として出願し合格した場合であっても、その後この要件を満たすことができなければ入学できません。単位の修得状況が微妙なラインにある場合、出願前に在籍校の単位修得見込みを正確に確認しておく必要があります。この注意書きは工学部の要項に明記されていますが、共通の出願資格である以上、他の3学部を見込みで受験する場合も同様の前提で臨むべきです。

試験科目・配点は学部でまったく違う【2027年度】

琉球大学の編入試験でもっとも注意すべきなのが、試験科目の設計が学部単位・コース単位でばらばらな点です。同じ「琉球大学の編入」でも、志望先が違えば準備するものがほとんど重なりません。

人文社会学部

学科・プログラム試験科目配点
国際法政学科(法学プログラム)小論文(専門分野の基礎知識・理解力・論理的思考力・記述力を評価)+面接小論文100・面接100・計200
国際法政学科(政治・国際関係学プログラム)外国語(英語)+面接(口頭試問を含む)外国語100・面接100・学業成績表100・計300
人間社会学科外国語(英語・中国語から1科目)+小論文(哲学・心理学・社会学の3分野から志望プログラムの分野を選択)+面接外国語100・小論文200・面接200・計500
琉球アジア文化学科外国語(英語・中国語から1科目)+科目(琉球アジア文化=歴史民俗学・言語学・文学の基礎問題から1つ選択)+面接外国語100・科目200・面接200・計500

国際法政学科だけはプログラムで試験科目が完全に分かれます。法学プログラムは小論文+面接のみで外国語試験がなく、政治・国際関係学プログラムは英語の筆記があるかわりに小論文がありません。同じ学科でもプログラム選択によって対策がまったく違う準備になります。

国際地域創造学部

プログラム・コース試験科目配点
経営・経済学プログラム(昼間主・夜間主一般)外国語(英語・ドイツ語・フランス語・中国語・スペイン語から1科目)+小論文(経営学または経済学の基礎問題)外国語100・小論文100・学業成績表100・計300
経営・経済学プログラム(夜間主・社会人特別選抜)小論文(外国語は課さない)小論文200・学業成績表100・計300
国際言語文化プログラム(昼間主・夜間主)外国語+科目(英米・ドイツ・フランス・スペイン語圏等の言語・文学・文化に関する基礎問題)外国語100・科目200・志願理由書と面接で計100・計500
地域文化科学プログラム(昼間主)外国語+小論文(地理学・歴史学・人類学の3分野から1つ選択)外国語100・小論文200・志願理由書と面接で計200・計500

社会人特別選抜は外国語試験が免除される一方、小論文の配点が200点に引き上げられ、実質的に小論文1本の勝負になります。一般選抜と社会人特別選抜では対策の重心がまったく違う点に注意してください。

工学部

コース試験方法科目
機械工学/エネルギー環境工学個別学力検査(筆記)+面接材料力学・機械材料工作法・流体力学・熱力学・制御工学の5科目から出願時に2科目選択
電気システム工学/電子情報通信個別学力検査(筆記)+面接数学(微分方程式・線形代数学)+専門基礎(電磁気学・回路理論)
社会基盤デザイン個別学力検査(口頭試問)+面接構造力学・水理学・土質力学
建築学個別学力検査(筆記)+面接(口頭試問を含む)大学基礎科目(英語・数学・物理)
知能情報個別学力検査(筆記)+面接数学(微分積分学・線形代数学)+情報工学(コンピュータ・アーキテクチャ、アルゴリズムとデータ構造)

工学部の配点はどのコースも個別学力検査(または口頭試問)200点・面接100点の計300点で統一されています。社会基盤デザインコースだけは筆記試験ではなく口頭試問という試験方法そのものの違いがある点に注意してください。機械工学コースとエネルギー環境工学コースは出題科目が共通(5科目から2科目選択)です。

農学部

農学部亜熱帯生物資源科学科の試験は、学力試験(生化学)+小論文(農学を学ぶための読解力と論理的な文章作成能力)+面接+英語資格検定試験スコアの4本立てで、配点は生化学100・小論文100・面接100・英語スコア100の計400点です。英語は筆記試験を行わず、GTEC Academic・TOEIC Listening & Reading・TOEFL-iBTのいずれかのスコア証明書(出願締切日より2年以内に受験したもの、複数回受験は最高得点を採用)で評価します。

採点・評価基準は工学部がもっとも詳しく公開している

4学部のうち、採点・評価基準をコースごとに具体的に公開しているのは工学部です。募集要項に明記されている内容を整理すると、次のようになります。

コース採点・評価基準
機械工学/エネルギー環境工学筆記=複数の専門分野に関して基礎力を確認する試験。解答が完全に正しくない場合でも理解の度合いに応じた部分点を与える。面接=志願理由・動機、将来計画、長所・特技・自己アピール等の質疑を通して意欲や個性を点数化
電気システム工学/電子情報通信筆記=専門に関する基礎学力を確かめるため、数学・専門基礎の試験を課す。解答が完全に正しくない場合でも理解の度合いに応じ部分点を付与。面接=志願理由・動機、将来計画、長所・特技のアピール等を評価
社会基盤デザイン口頭試問=社会基盤工学に関する専門学力を確かめるため、構造力学・水理学・土質力学の試験を課す(部分点あり)。面接=人物、勉学意欲などを評価
建築学筆記=大学で学ぶ上で必要な基礎学力(英語・数学・物理)を確認。面接(口頭試問を含む)=建築学の基礎的知識を確かめる口頭試問と、学習意欲・コミュニケーション能力(理解力・論理性・表現力)を確認
知能情報筆記=専門に関する基礎学力を確かめるため、数学・専門基礎の試験を課す(部分点あり)。面接=人物、学習意欲、将来計画、コミュニケーション能力を評価して点数化

合否判定基準はどのコースも共通で、筆記(または口頭試問)と面接の総合得点の上位から順次合格とし、成績によっては合格者が目安人員を下回る場合があるとされています。総合得点が同点の場合は同点者全員を同順位とし、その順位が合格者の最下位である場合はその順位の者すべてを合格者とします。また、筆記(または口頭試問)の各科目・面接のいずれかでも欠席または0点の場合は不合格になる点も、全コース共通の重要な規定です。

英語の扱いが学部で正反対になる

4学部を比べたとき、対策の優先順位を左右する最大の分岐点が英語の扱いです。

農学部は英語の筆記試験そのものがありません。出願時点でTOEIC等のスコア証明書を提出するだけで、試験当日に英語を解くことはありません。つまり農学部を目指す場合、英語のスコアメイクは出願までに完了させておく必要があり、直前に英語を伸ばして逆転する戦い方は成立しません。

工学部は英語試験が存在しません(建築学コースの大学基礎科目に一部含まれる場合を除く)。専門科目の学力検査(または口頭試問)と面接だけで判定されるため、英語対策よりも専門基礎(数学・物理・材料力学など)の完成度がそのまま合否を左右します。

人文社会学部・国際地域創造学部は多くの学科・プログラムで外国語の筆記試験が課されます。英語のほか、志望プログラムによってはドイツ語・フランス語・中国語・スペイン語も選択可能です。ただし国際地域創造学部の社会人特別選抜だけは外国語試験が免除され、小論文200点の一本勝負になります。

つまり同じ「琉球大学の編入」でも、農学部・工学部は専門知識と論理的な記述力に時間を配分し、人文社会学部・国際地域創造学部(一般選抜)は外国語のスコアメイクと専門分野の小論文を並行して進める必要があるという、正反対の対策設計になります。

日程・スケジュール【2027年度】

4学部の試験日程は年間を通じて分散しており、農学部→工学部→(人文社会学部・国際地域創造学部)の順に実施されます。

学部出願期間試験日合格発表検定料
農学部2026年5月18日〜5月25日2026年6月12日2026年6月26日30,000円
工学部2026年5月28日〜6月5日2026年7月4日2026年8月5日30,000円
工学部(第2次募集・エネルギー環境工学コース2名)2026年8月27日〜9月4日2026年10月3日2026年11月6日30,000円
人文社会学部2026年9月2日〜9月9日2026年10月17日2026年11月13日30,000円
国際地域創造学部2026年9月2日〜9月9日2026年10月17日2026年11月13日昼間主30,000円・夜間主18,000円

この日程には、併願を考えるうえで見落とせない事実が2つあります。

人文社会学部と国際地域創造学部は試験日・試験会場が完全に同一です。両学部の募集要項には「同日・同会場で相手学部の特別編入学試験が行われる」と明記されています。つまりこの2学部は同一年度内での併願ができません。

農学部と工学部は試験日が約3週間離れているため、両方に出願すること自体は日程上可能です。ただし出願書類の準備期間(農学部は出願期間がわずか8日間)を考えると、実務的には早めの準備が前提になります。

工学部は暴風警報等で試験が実施できない場合の予備日(1週間後)が設定されているほか、合格者の入学辞退等で欠員が生じた場合の追加合格・第2次募集の制度もあります。令和9年度は、第1次募集の結果を受けてエネルギー環境工学コース(2名)のみで第2次募集が実施されました。エネルギー環境工学コースは令和8年度の実績でも志願者0名だった年があり、他のコースに比べて志願者が集まりにくい傾向があるコースです。

検定料・入学料・授業料【学部別】

検定料はどの学部も基本的に30,000円ですが、国際地域創造学部の夜間主コースだけは18,000円と大きく異なります。入学料・授業料についても、昼間主と夜間主で明確な差があります。

区分検定料入学料授業料(年額)
人文社会学部/工学部/農学部/国際地域創造学部(昼間主)30,000円282,000円535,800円
国際地域創造学部(夜間主)18,000円141,000円267,900円

国際地域創造学部の夜間主コースは、検定料・入学料・授業料のすべてが昼間主コースのちょうど半額に設定されています。社会人特別選抜の対象が夜間主コースの経営・経済学プログラムに限られている背景には、この学納金体系も関係していると考えられます。いずれの金額も募集要項では「予定額」とされ、入学時・在学中に改定される場合があります。

災害等による検定料の特例措置

4学部とも、災害救助法が適用されている地域で被災した志願者(主たる家計支持者の自宅が全壊・大規模半壊・半壊・流失した場合や、家計支持者が死亡・行方不明の場合など)を対象に、検定料30,000円を免除する特例措置が設けられています。福島第一原子力発電所事故による避難区域等に該当する場合も対象です。該当する場合は検定料を振り込まず、所定の検定料免除申請書に罹災証明書等を添えて出願書類とともに提出する必要があります。

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倍率・難易度【令和5〜8年度の実績】

ここが本記事でもっとも重要な部分です。琉球大学は「特別編入学(年度別)」という統計を、一般選抜・総合型選抜など他の入試制度とは別枠で公表しています。つまり倍率を算出するために制度別に数字を分離する作業が不要で、大学発表の数字がそのまま編入学だけの実態です。この点は、募集人員の表に転籍・転部・転科・継続学士などが混在しがちな他大学と比べて、琉球大学の統計の使いやすさと言えます。

令和8年度(2026年度実施・直近の実績)

学部・学科入学定員志願者数受験者数合格者数入学者数充足率
人文社会学部 国際法政学科422100.0%
人文社会学部 人間社会科学科4851125.0%
人文社会学部 琉球アジア文化学科2331150.0%
人文社会学部 計1013103220.0%
国際地域創造学部 昼間主81084450.0%
国際地域創造学部 夜間主12996541.7%
国際地域創造学部 計20191710945.0%
工学部 機械工学2422150.0%
工学部 エネルギー環境工学300000.0%
工学部 電気システム工学2111150.0%
工学部 電子情報通信3222133.3%
工学部 社会基盤デザイン211100.0%
工学部 建築学221000.0%
工学部 知能情報696100.0%
工学部 計2019137315.0%
農学部 亜熱帯生物資源科学科5222120.0%
4学部 総計5553422215

※上表は大学発表の「特別編入学(令和8年度)」統計から、第3年次特別編入学(4学部)の数値のみを抜粋・再集計したものです(医学部第2年次特別編入学は別枠のため除外)。

4年分の学部合計で見る推移

年度学部志願受験合格入学充足率
令和8年度人文社会学部13103220.0%
国際地域創造学部191710945.0%
工学部19137315.0%
農学部222120.0%
令和7年度人文社会学部12111110.0%
国際地域創造学部16137735.0%
工学部252212630.0%
農学部221120.0%
令和6年度人文社会学部44000.0%
国際地域創造学部2019131260.0%
工学部6054201785.0%
農学部752240.0%
令和5年度人文社会学部993330.0%
国際地域創造学部10103315.0%
工学部5754231890.0%
農学部9965100.0%

この4年分の並びから、単年度の倍率だけを見て「入りやすい・入りにくい」を判断するのが危険であることがわかります。工学部は令和5年度に志願57名・入学18名(充足率90.0%)だった一方、令和8年度は志願19名・入学3名(充足率15.0%)まで落ち込んでいます。同じ工学部でも年度によって受験者の母集団と合格者数が数倍単位で変動しています。

人文社会学部も令和6年度は志願4名・入学0名(充足率0.0%)でしたが、令和8年度は志願13名・入学2名まで回復しています。募集人員が10名という小さな枠のため、数名の応募増減がそのまま充足率を大きく動かします。

唯一安定して高い充足率を維持しているのが国際地域創造学部です。令和6年度60.0%、令和8年度45.0%と、他の3学部に比べて振れ幅が小さく、志願者数も毎年2桁を維持しています。募集人員が20名(4学部中最多)と大きいことが一因と考えられます。

学科・コース別に見る令和7年度との違い

令和8年度の1年前にあたる令和7年度の学科・コース別実績もあわせて見ると、年度によって明暗が入れ替わる学科・コースがあることがわかります。

学部・学科/コース令和7年度(志願/受験/合格/入学)令和8年度(志願/受験/合格/入学)
人文社会学部 国際法政学科4/3/0/02/2/1/0
人文社会学部 人間社会学科5/5/0/08/5/1/1
人文社会学部 琉球アジア文化学科3/3/1/13/3/1/1
国際地域創造学部 昼間主8/5/3/310/8/4/4
国際地域創造学部 夜間主8/8/4/49/9/6/5
工学部 機械工学2/1/1/14/2/2/1
工学部 エネルギー環境工学1/1/1/10/0/0/0
工学部 電気システム工学3/3/0/01/1/1/1
工学部 電子情報通信2/2/1/12/2/2/1
工学部 社会基盤デザイン2/2/2/11/1/1/0
工学部 建築学5/4/1/12/1/0/0
工学部 知能情報10/9/6/19/6/1/0
農学部2/2/1/12/2/2/1

電気システム工学コースは令和7年度に受験3名で合格0名だったのに対し、令和8年度は受験1名で合格1名でした。逆に建築学コースは令和7年度に受験4名で合格1名だったのに対し、令和8年度は受験1名で合格0名と厳しくなっています。工学部の各コースは募集人員が2〜6名ときわめて小さいため、1年ごとに「入りやすかったコース」と「入りにくかったコース」が入れ替わります。特定のコースの単年度の数字だけを見て志望コースを決めるのではなく、本記事のように複数年度を並べて確認することを推奨します。

過去問はどこで手に入るか

4学部のうち、第3年次特別編入学試験の過去問を公式サイトで公開しているのは工学部だけです。工学部の「受験生の方へ」ページには、令和8年度実施分の過去問題として、機械工学・エネルギー環境工学コース向けに材料力学・機械材料工作法・流体力学・熱力学・制御工学の5科目、電気システム工学・電子情報通信コース向けに数学・回路理論・電磁気学の3科目、建築学コース向けに大学基礎科目、知能情報コース向けに数学・情報工学の問題冊子が、それぞれPDFで公開されています。ただし社会基盤デザインコースは試験方式が口頭試問であるため、過去問題は公開されていません。

人文社会学部・国際地域創造学部・農学部の3学部については、募集要項・入試データのページのいずれにも過去問の掲載は確認できませんでした。人文社会学部・国際地域創造学部は小論文・面接中心の選抜であり、農学部は英語を外部試験スコアで代替しているため、そもそも「過去問」に相当する筆記問題自体が生化学・小論文の2科目に限られます。工学部以外を志望する場合、過去問という形での対策資料は存在しないという前提で準備を組み立てる必要があります。

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公開されている令和8年度過去問から読み取れる出題テーマ(工学部)

ここからは、工学部が公式に公開している令和8年度(2025年度実施)の過去問題をもとに、コース別の出題テーマと形式を整理します。問題文そのものは掲載できないため、テーマと形式、そこから導ける対策の方向を中心に解説します。

機械工学・エネルギー環境工学コース|材料力学・機械材料工作法・流体力学・熱力学・制御工学から2科目選択

この2コースは出題科目が共通で、材料力学・機械材料工作法・流体力学・熱力学・制御工学の5科目から出願時に2科目を選びます。

令和8年度の材料力学は、縦弾性係数の異なる複数の棒部材が剛体板で結合された構造物について、応力・ひずみの関係を問う出題でした。機械材料工作法はFe-Fe3C状態図(鉄と炭素の相図)を題材に、純鉄の融点など材料科学の基礎知識を問う出題です。流体力学は油・水・水銀を積層した容器の底面圧力を求める流体静力学の問題、熱力学は用語説明と計算問題の組み合わせで、有効数字を指定して解答させる形式でした。制御工学はモーメント・トルク・角速度で構成される回転系について、運動方程式と伝達関数の導出を問う内容です。

募集要項が公開している採点・評価基準では、「解答が完全に正しくない場合でも理解の度合いに応じた部分点を与える」と明記されています。5科目のうち2科目を選ぶ形式である以上、完答できる自信のある2科目に的を絞り、部分点を積み上げる解答作法を練習しておくことが有効です。

電気システム工学・電子情報通信コース|数学と専門基礎(電磁気学・回路理論)

この2コースも出題科目が共通で、数学(微分方程式・線形代数学)と専門基礎(電磁気学・回路理論)が課されます。

令和8年度の数学は連立微分方程式の初期値問題、回路理論はインダクタ・抵抗・キャパシタを含む交流回路の定常状態における電圧波形から実効値等を求める問題、電磁気学は帯電した導体球のまわりの電界・電位を求める問題でした。いずれも大学初年次レベルの電気系数学・電磁気学・回路理論の教科書に載っている標準的な単元から出題されています。特殊な応用問題ではなく、線形代数・微分方程式・電磁気学・回路理論の基礎公式を正確に運用できるかを確かめる出題という傾向が読み取れます。

社会基盤デザインコース|筆記試験ではなく口頭試問

社会基盤デザインコースは、他のコースと選抜方法そのものが異なります。個別学力検査が「筆記」ではなく「口頭試問」として実施され、構造力学・水理学・土質力学の3分野について面接形式で問われます。この方式のため過去問題は公開されておらず、対策は在籍校での構造力学・水理学・土質力学の基礎を口頭で説明できるレベルまで理解を仕上げることが中心になります。

建築学コース|大学基礎科目に英語の和訳が含まれる

建築学コースの試験科目は「大学基礎科目(英語・数学・物理)」という括りです。令和8年度の問題では、住宅の断熱をテーマにした英文の和訳が出題されており、建築分野に関連する英文を正確に訳す力が問われています。英語・数学・物理の3科目が同一の問題冊子にまとまっている構成のため、時間配分の練習もあわせて必要です。

知能情報コース|数学と情報工学の2分野構成

知能情報コースの問題冊子は「数学・情報工学」という表題で、数学(線形代数学・微分積分学)と情報工学(コンピュータ・アーキテクチャ、アルゴリズムとデータ構造)の4分野で構成されています。情報系の基礎理論(アルゴリズムとデータ構造、コンピュータ・アーキテクチャ)まで出題範囲に含まれる点は、機械工学系・電気系のコースとは異なる特徴です。

過去問から導ける学習の順番

  1. 工学部志望なら、まずコース別の過去問(材料力学・回路理論・電磁気学等)を1年分解き、公開されている出題形式に慣れる
  2. 機械工学・エネルギー環境工学コースは5科目のうち得意な2科目を早期に確定し、その2科目に学習を集中させる
  3. 社会基盤デザインコースは筆記対策ではなく、専門分野を口頭で説明する練習に切り替える
  4. 人文社会学部・国際地域創造学部・農学部志望は、過去問が存在しない前提で、募集要項に明記された評価の観点(小論文の分野、面接での評価項目)から逆算して対策を組む

本節で扱った出題テーマ・形式は、工学部が公開している令和8年度の過去問題資料に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。

学部ごとの出願書類・選考の違い

出願書類の構成そのものも学部で異なります。主要な書類の有無を整理すると次のとおりです。

書類人文社会学部国際地域創造学部工学部農学部
志願理由書(横書き800字以内・自筆)必須必須なしなし
成績証明書・単位修得見込証明書必須必須必須必須
受験承諾書(有職者のみ)該当者のみ該当者のみ規定なし規定なし
英語資格検定試験スコア証明書規定なし(外国語は当日筆記)規定なし(外国語は当日筆記)規定なし必須(TOEIC等)
外国籍志願者の住民票・パスポート写し該当者のみ該当者のみ該当者のみ該当者のみ

農学部だけが英語資格検定試験のスコア証明書を必須書類としており、逆に人文社会学部・国際地域創造学部・工学部は当日の筆記試験(または口頭試問)で語学力を測る設計です。出願書類の準備段階で「何を先に用意すべきか」が学部で違う点に注意してください。

志願理由書が必須なのは人文社会学部と国際地域創造学部だけ

琉球大学の募集要項には「志望理由書」という名称の書類はなく、正式名称は「志願理由書」です。人文社会学部・国際地域創造学部の出願では必須書類として提出が求められ、本人自筆・横書き800字以内という様式が指定されています。一方、工学部・農学部の出願書類一覧には志願理由書に相当する書類が存在せず、工学部は学力検査(または口頭試問)と面接、農学部は小論文と面接で志望動機を評価する設計になっています。

工学部だけの「第2志望」制度

工学部には、機械工学コースとエネルギー環境工学コースの間だけに適用される第2志望の仕組みがあります。第1志望として機械工学コースまたはエネルギー環境工学コースに出願する者は、第2志望として他方のコースを指定できます。第1志望のコースに合格した場合は第2志望の合否判定対象にならず、第1志望で不合格だった場合に第2志望としての合否が判定されます。国立大学の編入試験でコース間の第2志望併願が制度化されている例は珍しく、この2コースを志望する場合は活用を検討する価値があります。他の学科・コース間にはこの制度はありません。

単位認定と修業年限

4学部とも修業年限は原則2年で、休学期間を除き修業年限の2倍を超えて在学することはできません。単位認定は「既得科目の内容が本学の授業科目と同等とみなされ、かつ単位数が同一又は多い場合に限り」認められる仕組みで、高等専門学校出身者は原則として4・5学年(高学年)で開講された科目のみが認定対象です。単位認定資料(シラバス・成績証明書等)の提出が前提で、これが揃わないと単位が認定されない場合があります。

工学部では、教員免許取得に関わる単位の扱いにも上限が定められています。高等専門学校(第4・5学年に係る課程)出身者が教科に関する専門的事項の単位として認定できるのは10単位まで、専修学校の特定専門課程は10単位まで、専修学校の専攻科は5単位までという制限です。農学部では、食品衛生管理者等の資格取得に必要な単位は所定の教育課程で履修していた場合のみ認定され、教員免許に必要な単位は認定されません。教員免許や特定の資格取得を編入後も継続したい場合は、この単位認定の制約を出願前に確認しておくべきです。

学部別に、何から手をつけるべきか

人文社会学部を志望する場合

国際法政学科は志望プログラムで対策がまったく変わります。法学プログラムは小論文と面接のみで外国語試験がないため、専門分野(法学・政治学・国際関係学)の基礎知識を小論文の形で表現する練習に集中してください。政治・国際関係学プログラムは英語の筆記があるため、専門知識に加えて英語力の底上げが必要です。人間社会学科・琉球アジア文化学科は、志望プログラム(哲学・心理学・社会学、または歴史民俗学・言語学・文学)の基礎問題と外国語(英語・中国語から選択)の両方を並行して準備する必要があります。志願理由書(800字以内・自筆)は必須書類のため、内容を早めに固めておいてください。

国際地域創造学部を志望する場合

一般選抜は外国語(5言語から選択可)と小論文(プログラムごとの専門分野)の両方が課されます。国際言語文化プログラム・地域文化科学プログラムは志願理由書と面接の配点が100〜200点とやや重く、専門分野の基礎問題だけでなく志願理由書の完成度も合否に直結します。社会人経験が3年以上あり夜間主の経営・経済学プログラムを志望する場合は、社会人特別選抜を検討してください。外国語試験が免除され小論文200点の一本勝負になるため、経営学・経済学の基礎を小論文の形で書く練習に時間を集中できます。

プログラム間の配点差にも注意してください。経営・経済学プログラムは外国語100・小論文100・学業成績表100の計300点なのに対し、国際言語文化プログラム・地域文化科学プログラムは外国語100・小論文(または科目)200・志願理由書と面接で100〜200点の計500点と、配点構造そのものが違います。同じ国際地域創造学部でも、志望プログラムによって「何点満点の勝負を戦うのか」が変わる点を出願前に押さえておいてください。

工学部を志望する場合

英語試験がなく(建築学コースの大学基礎科目を除く)、専門科目の学力検査(または口頭試問)と面接だけで判定されます。機械工学・エネルギー環境工学コースは5科目から2科目を選ぶため、早期に得意科目を確定して集中的に演習を積むのが効率的です。第2志望制度が使えるのもこの2コースだけなので、両方の出題範囲に一定の土台がある場合は検討してください。社会基盤デザインコースは口頭試問という特殊な形式のため、筆記の過去問演習ではなく口頭で説明する練習が必要です。公式に過去問が公開されているコースは、まず1年分を解いて出題形式に慣れることを最優先にしてください。

農学部を志望する場合

英語は筆記試験がなく、TOEIC等のスコア証明書で評価されます。出願締切日から2年以内に受験したスコアが対象で、複数回受験している場合は最高得点が採用されます。したがって、出願までにスコアを確定させることが対策の最優先事項です。スコアが固まったら、残りの時間を生化学と小論文(農学を学ぶための読解力・論理的文章作成能力)に配分してください。募集人員が5名と4学部の中でもっとも少なく、令和5年度は充足率100%だった一方、令和8年度は20%まで落ち込んでおり、年度による振れ幅の大きさも踏まえて準備を進める必要があります。

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併願をどう組むか

琉球大学内での併願を考える場合、日程の重なりが最大の制約になります。

人文社会学部と国際地域創造学部は同日・同会場で試験が実施されるため、この2学部の併願はできません。どちらか一方に絞って出願する必要があります。

農学部(6月試験)と工学部(7月試験)は日程が約3週間離れているため、書類準備さえ間に合えば併願は可能です。ただし試験科目にほとんど重なりがなく(農学部は生化学・小論文・英語スコア、工学部は数学・物理系の専門科目)、学習内容を共通化できる範囲は限られます。

また、工学部内では機械工学コースとエネルギー環境工学コースに限り第2志望制度が使えるため、この2コースの併願は実質的に1回の受験で2つのコースにチャンスがある形になります。他大学の編入試験と併願する場合は、農学部・工学部(5〜7月)を先に固め、人文社会学部・国際地域創造学部(9〜11月)を後半に据えるスケジュールを組むと、出題内容が近い他大学の試験時期と重ねやすくなります。

よくある質問

  • Q. 琉球大学の編入は難しいですか。
    A. 学部・コースと年度によって大きく異なります。令和8年度の実績では、工学部が受験13名に対して合格7名(充足率15.0%)、人文社会学部が受験10名に対して合格3名(充足率20.0%)でした。ただし工学部は令和5年度に充足率90.0%を記録するなど、年度による振れ幅がきわめて大きい制度です。
  • Q. 琉球大学は理学部・教育学部でも編入学できますか。
    A. できません。琉球大学が編入学の募集要項を公表しているのは人文社会学部・国際地域創造学部・工学部・農学部の4学部と、別枠の医学部医学科第2年次特別編入学(学士入学)のみです。理学部・教育学部・医学部保健学科では編入学試験そのものが実施されていません。
  • Q. 琉球大学の編入の倍率はどれくらいですか。
    A. 令和8年度の実績で、4学部合計は志願53名・受験42名・合格22名・入学15名でした。学部別では国際地域創造学部が受験17名に対して合格10名(充足率45.0%)ともっとも高く、工学部が受験13名に対して合格7名(充足率15.0%)でした。
  • Q. 過去問はどこで手に入りますか。
    A. 工学部のみ、公式サイトで令和8年度実施分の過去問題(コース別に材料力学・回路理論・電磁気学など)を公開しています。人文社会学部・国際地域創造学部・農学部については過去問の公開が確認できませんでした。
  • Q. 英語の勉強はどれくらい必要ですか。
    A. 学部によります。農学部は英語の筆記試験がなく、TOEIC等のスコア証明書で評価されるため、出願までにスコアを確定させることがすべてです。工学部は英語試験自体がありません(建築学コースの大学基礎科目を除く)。一方、人文社会学部・国際地域創造学部の一般選抜の多くは外国語の筆記試験が課されます。
  • Q. 社会人でも琉球大学に編入できますか。
    A. 国際地域創造学部の夜間主コース(経営プログラム・経済学プログラムのみ)に社会人特別選抜があります。出願資格は一般選抜資格取得後3年以上の社会人経験で、外国語試験が免除され小論文200点で評価されます。人文社会学部・工学部・農学部には社会人向けの区分はありません。
  • Q. 人文社会学部と国際地域創造学部を併願できますか。
    A. できません。両学部の試験は同日・同会場で実施されるため、同一年度内でどちらか一方しか受験できません。
  • Q. 工学部の「第2志望」とはどのような制度ですか。
    A. 機械工学コースとエネルギー環境工学コースの間だけに設けられた制度です。第1志望のコースに合格すれば第2志望は判定対象外となり、第1志望が不合格の場合に限り第2志望としての合否が判定されます。他のコース間にはこの制度はありません。
  • Q. 志望理由書は全学部で必要ですか。
    A. いいえ。志願理由書(琉球大学の正式名称)が必須なのは人文社会学部と国際地域創造学部だけです。工学部・農学部の出願書類には志願理由書に相当する書類はありません。
  • Q. 編入後、2年間で卒業できますか。
    A. 修業年限は原則2年ですが、単位認定の状況や修学状況によっては2年を超える場合があると各学部の募集要項に明記されています。前籍校での既修得単位が本学の授業科目と同等とみなされない場合、認定される単位が想定より少なくなることがあります。
  • Q. 検定料・入学料はいくらですか。
    A. 検定料は30,000円が基本ですが、国際地域創造学部の夜間主コースのみ18,000円です。入学料は282,000円、授業料は年額535,800円が基本ですが、夜間主コースはいずれも半額(入学料141,000円・年額267,900円)に設定されています。災害等で被災した場合は検定料の免除措置もあります。
  • Q. 高等専門学校(高専)を卒業していれば出願できますか。
    A. 4学部とも、高等専門学校を卒業した者又は卒業見込みの者を出願資格に含めています。ただし単位認定の対象は原則として高専の4・5学年(高学年)で開講された科目に限られ、それ以外の科目は内容が大学学部の授業科目と同程度であると証明できる場合に限り認定されることがあります。

まとめ

琉球大学の編入学試験は、実施している学部が人文社会学部・国際地域創造学部・工学部・農学部の4学部に限られ、理学部・教育学部・医学部保健学科では実施されていません。医学部医学科の第2年次特別編入学(学士入学)は出願資格・選抜方法ともに別制度で、本記事が扱う第3年次特別編入学とは切り分けて考える必要があります。

試験科目・配点・英語の扱いは学部ごとにまったく異なり、農学部・工学部は英語の筆記がない一方で専門知識と論理的記述力が問われ、人文社会学部・国際地域創造学部の一般選抜は外国語の筆記と専門分野の小論文が並行して課されます。倍率については、琉球大学が特別編入学の統計を他制度と分離して公表しているため実態をそのまま読み取れますが、いずれの学部も募集人員が数名〜20名程度と小規模なため、単年度の充足率だけで難易度を判断せず、複数年度の推移を見て準備を進めることが重要です。

過去問が公式に公開されているのは工学部のみで、コース別に令和8年度分の問題が入手できます。それ以外の学部を志望する場合は、募集要項に明記された評価の観点(小論文の分野、面接での評価項目、配点)から逆算して対策を組んでください。

出願書類の面でも学部差は大きく、志願理由書が必須なのは人文社会学部・国際地域創造学部だけ、英語資格検定試験のスコア証明書が必須なのは農学部だけです。検定料・入学料・授業料は国際地域創造学部の夜間主コースのみ半額という学納金体系になっており、社会人特別選抜の対象がこの夜間主コースに限定されている理由の一端がここにあります。試験日程についても、人文社会学部と国際地域創造学部は同日・同会場で実施されるため学部内での併願はできない一方、農学部と工学部は時期が離れているため出願自体は両立できます。志望先を決める前に、こうした学部ごとの制度差を一つずつ確認しておくことが、遠回りのない準備につながります。

本記事の数値は琉球大学が公表する令和9年度(2027年度)入学者選抜要項・学生募集要項、および令和5〜8年度の「特別編入学」志願・受験・合格者数一覧に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず琉球大学が公表する最新の学生募集要項をご確認ください。

学部別の編入試験を詳しく知る・関連記事

本記事で扱った4学部のうち、工学部・国際地域創造学部(夜間主)・農学部については、当サイトですでに学部別の深掘り記事を公開しています。あわせてご覧ください。

また、工学部については理学部相当の隣接分野として工学部の編入試験の記事で単位認定・進路事情まで詳しく解説しています。琉球大学と同じ沖縄県内の大学編入としては沖縄県立芸術大学音楽学部の編入試験も参考になります。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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