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鳥取大学の編入試験を徹底解説|農学部生命環境農学科の募集人員・出願要件・日程と対策【2027年度実施分】

鳥取大学の編入試験を徹底解説|農学部生命環境農学科の募集人員・出願要件・日程と対策【2026年度実施分】の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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鳥取大学で「編入学」について調べ始めると、学部によって扱いがまったく違うことにすぐ気づきます。地域学部と工学部(土木工学科)は平成29年度の実施分を最後に3年次編入学試験の募集を停止しており、現在まで再開していません。医学部には編入の枠組みが2つありますが、医学科は学士の学位を持つ人などが対象の2年次編入学、保健学科看護学専攻は制度自体はあるものの令和8年度編入学試験(令和7年度実施分)は実施されず、令和9年度分についても大学から実施の案内が出ていません。結果として、鳥取大学で現在実際に募集が行われている3年次編入学試験は、農学部生命環境農学科の1学科だけです。

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この記事では、鳥取大学が公表している令和9年度(2027年4月入学)の農学部第3年次編入学学生募集要項を一次情報として、募集人員・出願資格・出願手続き・選抜方法・日程・学費・単位認定までを整理します。あわせて、志願者数や合格者数、いわゆる「倍率」が公表されているのかどうか、編入学試験に過去問が存在するのかどうかという、検索してもなかなか一次情報にたどり着けないポイントも正直に書きます。

令和9年度の募集要項は2026年8月に鳥取大学入学試験情報サイトで公開されました。本記事はその公開を受けて、日程・出願要件・TOEICの指定日といった年度依存の項目をすべて令和9年度の数値に更新しています。さらに令和6年度から令和9年度までの4年分の募集要項を並べ、制度のうちどこが毎年変わらず、どこが年度ごとに動いているのかも整理しました。制度の骨格は4年間ほぼ不変で、動いているのはTOEICの指定日と出願期間の長さです。

鳥取大学の編入学試験を検討している方が最初に確認すべきなのは、志望学部で募集そのものが行われているかどうかです。募集人員・出願資格・日程は年度によって変更される可能性があるため、出願前には必ず鳥取大学入学試験情報サイトで最新の募集要項を確認してください。以下は令和9年度実施分(2026年秋に実施され、2027年4月入学となる回)の内容にもとづく解説です。

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目次

鳥取大学の編入学試験は、4学部のうち実質1学科でしか実施されていない

鳥取大学は地域学部・医学部・工学部・農学部の4学部体制の国立大学法人です。地域学部・工学部・農学部は鳥取市湖山町の鳥取キャンパスに、医学部は米子市西町の米子地区(米子キャンパス)に置かれており、問い合わせ先の窓口もキャンパスによって分かれています。鳥取大学入学試験情報サイトの「編入学入試」のページには、この4学部が並びます。しかし実際に中身を見ると、現在も募集を行っているのは農学部のみで、しかも学科は1つに絞られます。まず全体像を整理します。

学部編入学試験の名称実施状況(令和9年度実施分)
地域学部地域政策学科・地域環境学科 第3年次編入学試験募集停止(平成29年度実施分から)
医学部医学科学士編入学(2年次編入学)実施中(本記事では扱わない。別記事で解説)
医学部保健学科看護学専攻(3年次編入学)制度はあるが令和8年度は実施なし・令和9年度も案内なし
工学部土木工学科 第3年次編入学試験募集停止(平成29年度実施分から)
農学部生命環境農学科 第3年次編入学試験実施中(本記事の対象)

鳥取大学入学試験情報サイトは、地域学部について「現在募集はありません。【お知らせ】平成29年度より地域学部3年次編入学試験(地域政策学科、地域環境学科)の募集を停止しました。」と明記しています。工学部についても同様に「現在募集はありません。【お知らせ】平成29年度より工学部3年次編入学試験(土木工学科)の募集を停止しました。」とあります。どちらも約10年前に停止したまま再開されていません。事前の簡易調査で候補に挙がることがある「地域学部」「工学部」は、この時点で選択肢から外れます。

なお工学部については、平成29年度に募集停止となった当時の学科名は「土木工学科」ですが、現在の工学部の学科体制では2015年の改組により土木系の教育は「社会システム土木系学科」が引き継いでいます。もっとも、編入学試験としての募集はその後も再開されておらず、工学部から3年次編入で入る一般的な経路は現時点で存在しません。

医学部保健学科看護学専攻の3年次編入学は、地域学部・工学部とは事情が異なります。制度自体は廃止されていませんが、募集要項ページには「医学部保健学科看護学専攻では、3年次への編入学制度がありますが、定員の充足状況により、令和8年度編入学試験(令和7年度実施分)は実施しませんので、お知らせします。」と記載されています。募集人員も平成31年度以降は「2名」から「若干名」に変更されたうえで、令和2年度以降は欠員等の状況を考慮して実施しないことがあるとされており、実施される年とされない年がある選抜です。志望する場合は、出願を検討する年度ごとに実施の有無を確認する必要があります。なお同ページは2025年10月3日の更新以降、令和9年度(令和8年度実施分)の実施可否について新たな案内を掲載していません。看護学専攻の編入は実施される年とされない年があります。

医学部医学科の学士編入学(2年次編入学)は、他学部・他大学院を修了した人が医師を目指すための別制度で、3年次編入学とは出願資格も選抜方法もまったく異なります。この制度については当サイトに別途詳しい解説記事があるため、本記事では概要のみに留め、後述の章でリンクを案内します。

つまり、「鳥取大学 編入」を検索して情報を探している人の多くが本当に知りたいのは、農学部生命環境農学科の第3年次編入学試験がどんな制度で、何を準備すればよいかという点のはずです。以下、この試験に絞って詳しく解説します。

農学部生命環境農学科 第3年次編入学の募集人員と4つの教育コース

農学部の第3年次編入学は、生命環境農学科の1学科のみが対象です。学科の中に4つの教育コースがあり、出願時にどのコースを志望するかを1つ選んで志願票に記入します。

学科教育コース募集人員
生命環境農学科国際乾燥地農学コース若干名
里地里山環境管理学コース
植物菌類生産科学コース
農芸化学コース

募集人員はコースごとに定員の数字が示されているわけではなく、4コース共通で「若干名」です。編入学時期は令和9年4月1日、編入学年次は3年次です。

なお、農学部にはもう一つ、山口大学と共同運営する共同獣医学科があります。この学科は鳥取大学入学試験情報サイトの編入学入試ページには掲載されておらず、第3年次編入学の対象になっていません。「鳥取大学農学部に編入したい」と考える場合、対象は生命環境農学科のみで、獣医師を目指す共同獣医学科は編入学の選択肢に含まれない点に注意してください

「若干名」という表現は、日本の大学入試全般で「具体的な人数を確約しない、少人数の募集」を意味する言葉として広く使われています。鳥取大学農学部の募集要項もこの一般的な用法に沿っており、4つの教育コースそれぞれに何名という内訳を約束するものではなく、その年の出願状況や第1次選考・第2次選考の結果次第で、コースごとの合格者数は変動し得ると理解しておく必要があります。

4つのコースは学ぶ内容がそれぞれ異なるため、志望理由書や口述試験の準備に入る前に、まず自分がどのコースに進みたいのかを固める必要があります。鳥取大学農学部の学科サイトの説明にもとづくと、各コースの特色は次のとおりです。

国際乾燥地農学コース

乾燥地を中心とした開発途上国における砂漠化などの環境問題や、食料生産に関わる農業問題について、専門的な知識と適正な対応技術を学ぶコースです。海外実習や現地調査を通じて、国際的な視点を持つ人材の育成に力点が置かれています。鳥取大学は1990年設立の乾燥地研究センターを擁する、乾燥地科学分野で日本国内唯一とされる研究拠点校で、同センターは文部科学省の共同利用・共同研究拠点にも認定されています(令和6年4月には学内の国際乾燥地研究教育機構と統合)。このコースは、その研究蓄積を編入学生も含めて活かせる位置づけになっています。海外の農業開発協力や国際機関での仕事に関心がある人、あるいは出身校で国際協力・開発学に触れてきた人にとって、学びを接続しやすいコースです

里地里山環境管理学コース

自然環境と農林業との相互作用によって生み出された二次的自然環境である「里地里山」の保全管理と利活用について、専門的な知識と技術を学ぶコースです。地方創生の現場での実習を通じて、実践的なスキルを身につける点が特徴とされています。地域資源の保全・活用や、農山村の課題解決に関心がある人に向いています。地方自治体や農業関連団体での勤務経験がある社会人にとって、実務と結びつけて志望理由を語りやすいコースでもあります。

植物菌類生産科学コース

植物や菌類が持つ多様な有用遺伝資源の発掘・生産・利用・開発(新品種の育成を含む)に関する専門的な知識と技術を学ぶコースです。持続可能な農業生産のための基礎から応用までを扱います。品種改良や生物資源の活用に関心がある人が対象になります。農業高校・農業大学校で栽培や育種の基礎に触れてきた人が、より専門的に学び直す進路として選びやすいコースです。

農芸化学コース

生命のしくみを個体レベルから分子レベルまで解明し、食料生産と食品開発に関する生物学・化学の知識を習得するコースです。農学のなかでも化学・生命科学に近い領域を志望する人に向いています。栄養系・化学系の専門学校や、理系分野を学んだ短期大学出身者にとって、既修得単位が認定されやすい可能性がある領域でもあります。

志願理由書には志望するコース名を記入する欄があり、提出後の変更は認められません。薬学部・栄養系の専門学校出身者や、短期大学で農芸化学に近い分野を学んだ人など、自分の学びの延長線上にどのコースがあるかを早い段階で決めておく必要があります。4つのコースは同じ学科に属するため、入学後に一部の授業科目は共有しますが、専門科目・卒業研究の指導教員はコースに応じて割り振られます。志望理由書の段階でコースを誤って選ぶと、口述試験での質疑と自分の準備内容がかみ合わなくなるおそれがあるため、迷う場合は出願前に農学部教務係へ相談することを推奨します。

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出願資格|自分が出願できるかを先に確かめる

令和9年度の農学部第3年次編入学の出願要件は、次のいずれかに該当することです。令和8年度要項の7項目から8項目へと区分が細分化されました。

  • (1)学士の学位を有する者
  • (2)短期大学、高等専門学校を卒業した者及び令和9年3月卒業見込みの者
  • (3)専修学校の専門課程(修業年限が2年以上、総授業時数が1,700時間以上又は62単位以上であるものに限る)を修了した者及び令和9年3月修了見込みの者
  • (4)専修学校特定専門課程を修了した者及び令和9年3月修了見込みの者
  • (5)大学に2年以上在学した者及び令和9年3月までに2年以上在学見込みの者で、62単位以上の単位を修得した者及び令和9年3月までに修得見込みの者(休学期間は除く)
  • (6)学校教育法第90条第1項に規定する大学入学資格を有する者で、高等学校、中等教育学校の後期課程及び特別支援学校の高等部の専攻科の課程(文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る)を修了した者及び令和9年3月までに修了見込みの者
  • (7)外国において学校教育における14年以上の課程を修了した者
  • (8)文部科学大臣が大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者(昭和28年文部省告示第5号)(各種大学校卒業者を含む)

令和8年度からの変更点|「農業大学校を含む」の表記が基準表記に置き換わった

令和8年度の要項では専修学校の項目に「(農業大学校を含む)」という括弧書きが入っていましたが、令和9年度の要項ではこの括弧書きが消え、代わりに「修業年限が2年以上、総授業時数が1,700時間以上又は62単位以上であるものに限る」という具体的な基準表記に置き換わりました。あわせて「専修学校特定専門課程を修了した者」が独立した項目(4)として新設されています。農業大学校の出身者が出願できなくなったわけではありません。自分が修了した課程がこの時間数・単位数の基準を満たすかどうかを、出身校の事務局に確認したうえで出願する形に変わったと理解してください。判断がつかない場合は、後述する農学部教務係への事前相談が確実です。

注意すべき点が2つあります。ひとつは、令和9年度要項が「(8)の各種大学校には、出願要件に該当しない場合がありますので、(8)により出願する者は、必ず出願前に農学部教務係に相談してください」と明記していることです。各種大学校からの出願は自己判断せず、事前相談を挟む必要があります。農業大学校など専修学校系の課程から出願する場合も、前述の時間数・単位数の基準に照らして確認を取っておくと安全です。

もうひとつは、見込みで受験して合格しても入学時に要件を満たせなければ合格が取り消されるという一般的な注意に加えて、鳥取大学の場合は出願要件そのものの間口が比較的広いという点です。学士号がなくても、短期大学・高等専門学校・専修学校専門課程の卒業(見込み)や、大学2年以上在学・62単位以上の修得(見込み)でも出願できます。4年制大学からの転学だけでなく、短期大学や専門学校からの編入も広く受け付けている設計です。

この間口の広さは、農学系の他大学の編入学試験と比べても際立っています。多くの国立大学の農学部編入は「大学2年以上在学」または「短期大学・高等専門学校卒業」のいずれかに限定されることが多いのに対し、鳥取大学は専修学校(専門学校)の修了者・修了見込者を明示的に出願要件(3)として認め、さらに専修学校特定専門課程の修了者を(4)として別枠で認めています。専門学校で農業・畜産・造園などを学んだ人にとって、出願そのものができるかどうかで迷う必要が少ない設計になっている点は、他大学と比較したときの実務的なメリットといえます。

出願要件(7)「外国において学校教育における14年以上の課程を修了した者」が明記されている点も見逃せません。日本国内の学校歴だけでなく、海外の大学・短期大学相当の課程を修了した人にも門戸が開かれており、国際乾燥地農学コースを中心に留学経験者・海外での学習歴を持つ人にとっても出願の選択肢になり得ます。一方で出願要件(6)の高等学校専攻科ルートは「文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る」という条件付きのため、自分の出身課程がこの基準に該当するかどうかは、出身校の事務局に確認しておく必要があります。

出願要件で必ず引っかかる「TOEIC」の条件と、広まっている誤情報

農学部第3年次編入学のもうひとつの大きな特徴が、出願書類としてTOEIC(L&R)の成績証明書の提出が必須になっている点です。募集要項には次のように明記されています。

「出願にあたっては、令和6年11月21日以降に受験したTOEIC(L&R)のスコアを取得している必要があります。」

つまり、単に「TOEICのスコアがあればよい」のではなく、受験日そのものに下限が指定されています。これから受験を検討する人であれば通常は問題になりませんが、過去に受けたスコアを流用しようと考えている場合は、指定日以降に受け直したものかどうかを必ず確認してください

一方で、募集要項のどこにも「何点以上必要」という最低基準点は書かれていません。出願書類として提出は必須だが、合否判定にどう使われるか・何点が目安になるかは非公表という状態です。

ここで注意が必要なのは、鳥取大学農学部の編入について「TOEIC500点以上が必要」といった情報を紹介するメディアが一部にありますが、これは編入学試験の基準ではありません。鳥取大学の学校推薦型選抜(いわゆる一般推薦)の出願要件として公表されている基準であり、本記事で扱っている第3年次編入学試験とは別の入試制度の数字です。両者は同じ大学の別々の入試区分であるため、混同すると出願要件を見誤ります。編入学試験を受けるにあたって参照すべきは、あくまで農学部第3年次編入学学生募集要項に記載されたTOEIC(L&R)提出義務であり、そこに具体的な最低点の記載はないという事実です。

最低点が非公表である以上、対策としてできるのは「できるだけ高いスコアを、指定日以降に取得しておく」ことに尽きます。第2次選考が後述するとおり口述試験のみで、当日の英語筆記試験がないことを踏まえると、TOEICのスコアは出願書類の中でも学力を示す数少ない客観的指標として扱われている可能性が高いといえます。

「指定日以降」のスコアという条件は、毎年約2年前の日付にスライドしている

過去4年分の募集要項を確認すると、この「指定日」が固定されているわけではなく、出願年度に応じて一定の間隔で後ろにスライドしています。

入学年度出願期間有効なTOEICスコアの受験日
令和6年度令和5年10月10日〜13日令和3年11月18日以降
令和7年度令和6年10月15日〜18日令和4年11月23日以降
令和8年度令和7年10月1日〜16日令和5年11月22日以降
令和9年度令和8年10月1日〜16日令和6年11月21日以降

出願時点からさかのぼると、いずれの年度もおおむね23か月前後の日付が「指定日」になっています。募集要項に「有効期限」という言葉で明記されているわけではありませんが、実務上は「出願時点からおおむね2年以内に受験したTOEICスコア」が求められていると読み替えて差し支えありません。また令和6年度の要項では単に「TOEIC」とだけ表記されていたのに対し、令和7年度以降は「TOEIC(L&R)」と種別まで明記されるようになっており、対象スコアの種類がより厳密に定義される方向に変わってきている点も確認できます。これから受験する場合は、TOEIC Listening & Reading Testのスコアを、出願の2年以上前にならないタイミングで取得しておくのが安全です。

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選抜方法|学力試験はなく、書類選考と口述試験のみ

農学部第3年次編入学は、多くの大学の編入学試験と大きく異なる選抜方法を採用しています。当日に解く筆記試験そのものが存在しません。

第1次選考|出願書類のみによる選考

要項には「第1次選考は、出願書類により選考を行います。」とあります。面接や筆記試験は行われず、志願票・志願理由書・成績証明書・シラバス・TOEICの成績証明書などの提出書類だけで判定されます。

第2次選考|口述試験のみ

第1次選考に合格した人だけが第2次選考に進みます。第2次選考は「口述試験」で、要項は「口述試験は、資質、適性、学力を問うものとします。」と説明しています。筆記の学力試験は行われず、口頭でのやり取りによって学力・適性・資質を総合的に見る設計です

この2段階構成が意味するのは、合否の判断材料が「出願書類(第1次)」と「口述試験でのやり取り(第2次)」の2つに完全に集約されるということです。多くの編入学試験にある「専門科目の筆記」「小論文」といった、書いて提出する形式以外の学力試験が一切存在しません。裏を返せば、出願書類の作成に使える時間はすべて志願理由書の質に転化でき、直前対策で挽回できる余地が小さい分、早期からの準備がそのまま結果に反映されやすい試験だといえます。

出願・試験に関する問い合わせ先は、鳥取大学農学部教務係(〒680-8553 鳥取市湖山町南4丁目101、電話0857-31-5342)です。出願要件の該当可否や各種大学校からの出願可否など、要項だけでは判断がつかない点は出願前にこの窓口へ相談することが推奨されています

検定料の一部返還という珍しい制度

選抜方法とセットで押さえておきたいのが、検定料の一部返還制度です。要項には次のように明記されています。

「農学部第3年次編入学試験は第1次選考で面接試験を実施しませんので、第1次選考不合格者に対しては、検定料の一部(23,000円)を返還します。」

検定料は30,000円ですが、第1次選考(書類選考)で不合格になった場合はそのうち23,000円が返還されます。実質的な負担は7,000円ということです。多くの大学入試では検定料の返還はほぼ行われないため、この制度は珍しい部類に入ります。第1次選考の書類提出だけであれば金銭的なハードルが低い、という点は出願を迷っている人にとって参考になる情報です。

出願手続きと日程【令和9年度実施分】

出願書類と日程は次のとおりです。年度によって変更されるため、実際に出願する際は必ず最新の募集要項を確認してください。

提出書類内容
入学志願票志望教育コース欄に4コースから1つを記入
写真票・受験票本学所定の用紙
志願理由書本学所定の用紙に志願の動機・卒業後の希望・進路等を記入
検定料30,000円(本学所定の検定料振込依頼書で銀行窓口から振込。ATM不可)
出身学校等の成績証明書修得見込み科目には評価欄に○印を付けたものを提出
シラバス(授業内容が分かる資料)成績証明書記載の全授業科目分
出身学校等の卒業証明書又は卒業見込証明書出願要件(5)該当者は提出不要
修了証明書又は修了見込証明書出願要件(6)該当者のみ提出
TOEIC(L&R)の成績証明書の写し令和6年11月21日以降に受験したもの
農林業に関する資格等の証明書日本農業技術検定2級以上・農業簿記検定2級以上・スーパー農林水産業士等(任意)
返信用封筒410円分の切手を貼った定形封筒
項目令和9年度(2027年4月入学)
障がい等のある志願者の事前相談期限令和8年9月28日(月)まで
検定料振込依頼書の請求期限令和8年10月7日(水)まで(必着)
出願期間令和8年10月1日(木)〜10月16日(金)必着(受付時間9時〜17時)
第1次選考結果発表令和8年10月30日(金)本人宛て送付
第2次選考試験日(口述試験)令和8年11月21日(土)9:30〜 鳥取大学農学部
合格発表(第2次選考結果)令和8年11月30日(月)午前11時頃 大学ホームページに受験番号を掲載
入学手続令和9年3月の指定期間(詳細は令和9年2月中に通知)

令和9年度は出願期間の日付が令和8年度と同じ10月1日〜16日で据え置かれました。一方で第1次選考結果の通知は10月31日から10月30日へ、口述試験は11月22日から11月21日へ、合格発表は12月1日から11月30日へと、いずれも1日ずつ前倒しになっています。曜日の並びに合わせた調整であり、制度上の変更ではありませんが、他大学と併願する場合は1日のずれが日程の重なりを生むこともあるため、カレンダー上で確認しておいてください。

出願期間は10月1日から16日までの約2週間です。この期間に、農林業関連の資格証明書(任意)を除くすべての書類とTOEICの成績証明書の写しを揃えて郵送する必要があります。書留速達での郵送が指定されており、当日消印ではなく必着が原則です。TOEICのスコアは出願直前に慌てて用意できるものではないため、受験を検討する時点で指定日(令和9年度は令和6年11月21日)以降のスコアを準備しておくことが前提になります。

また、検定料振込依頼書は出願書類とは別に、出願期間より前の期限(令和9年度は令和8年10月7日まで必着)に請求する必要がある点にも注意してください。出願直前になってから振込依頼書を請求すると、出願期間内の振込が間に合わなくなるおそれがあります。

過去4年分の要項を比較すると、出願期間の長さそのものも変化しています。令和6年度は10月10日〜13日の4日間、令和7年度は10月15日〜18日の4日間だったのに対し、令和8年度に10月1日〜16日の約2週間へと大きく広がり、令和9年度もこの約2週間の設定が維持されました。2年連続で同じ長さが採用されたことで、この期間設定が定着した可能性はありますが、年度によって出願可能な期間の長さが変わり得るという前提は崩さず、早めに出願書類の準備を終わらせておくべきです。

選抜の日程そのものは、4年分を並べてもほぼ同じ骨格で推移しています。

項目令和6年度令和7年度令和8年度令和9年度
出願期間10月10日〜13日10月15日〜18日10月1日〜16日10月1日〜16日
第1次選考結果発表10月27日11月1日10月31日10月30日
第2次選考(口述試験)11月18日11月23日11月22日11月21日
合格発表12月1日12月2日12月1日11月30日
入学手続翌年3月翌年3月翌年3月翌年3月

出願(10月上旬〜中旬)→第1次選考結果(10月下旬〜11月頭)→口述試験(11月下旬の土曜)→合格発表(11月末〜12月頭)という流れは4年連続で維持されています。年度によって数日単位で前後することはあっても、大枠のスケジュール感(出願から合格発表まで約2か月)は毎年ほぼ同じと考えてよさそうです。次年度の出願を検討している場合、11月下旬の土曜日に口述試験が組まれる可能性が高いという前提で、他大学との併願日程を組み立てるのが実務的です。

口述試験の会場とアクセス

第2次選考(口述試験)は鳥取大学農学部(鳥取キャンパス)で実施されます。募集要項には試験会場までのアクセスとして、JR鳥取大学前駅で下車すぐ、鳥取砂丘コナン空港からタクシーで約5分(徒歩約30分)、JR鳥取駅北口バスターミナルからバスを利用し「鳥大」下車(所要時間約30分)の3経路が案内されています。試験当日は開始時刻の30分前までに指定の場所に集合するよう求められています。集合場所の詳細は、第1次選考結果通知の送付時に案内されます。遠方から受験する場合は、前泊も含めた移動計画を早めに立てておくと安心です。

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準備に時間がかかる書類を先に洗い出す

出願書類のなかには、出願期間に入ってから慌てて用意しようとすると間に合わないものがあります。とくに次の3つは早めの準備が必要です。

ひとつは「出身学校等で単位を修得又は修得見込みの授業科目のシラバス」です。要項は「成績証明書に記載されている全ての授業科目のシラバスを提出してください」としており、資料が冊子の場合は付箋等で該当箇所を示すよう求めています。在学中・卒業済みの学校に何年も前のシラバスを請求する場合、発行に時間がかかることがあります。もうひとつはTOEIC(L&R)の成績証明書です。指定日以降に受験していなければ出願書類として使えないため、出願を検討し始めた段階で受験計画を立てる必要があります。最後に検定料振込依頼書です。前述のとおり出願期間より前の期限までに請求しなければならず、返信用封筒に切手を貼って郵送するという手順を踏むため、出願直前の対応では間に合いません

障がい等のある入学志願者は出願前の相談が必須

障がい等のために受験上・修学上の配慮を必要とする志願者は、令和9年度実施分では令和8年9月28日(月)までに、氏名・住所・出身学校・志望教育コース・障がい等の種類や程度・受験上希望する配慮などを記載した文書(様式任意)に医師の診断書または障害者手帳の写しを添えて、農学部教務係へ提出するよう案内されています。この期限は出願期間の開始(10月1日)より前に設定されているため、配慮が必要な場合は出願書類の準備と並行して早めに動く必要があります。

学費と単位認定|編入後に効いてくる情報

合格後の負担に関わる情報も、募集要項に明記されています。

入学料・授業料

入学料は282,000円(予定額)、授業料は年額535,800円(前期267,900円・後期267,900円、予定額)です。授業料の納入時期は前期が5月、後期が11月とされています。いずれも「予定額」であり、在学中に改定があった場合は改定後の金額が適用される旨の注記があります。

単位認定の上限

編入前に出身校で修得した単位のうち、生命環境農学科で開講する授業科目に相当するものは、本学部での履修とみなして単位認定されます。ただし要項は上限を明記しています。

「認定できる既修得単位は合計60単位(うち生命環境農学科の全学共通科目教育課程表に定める科目に相当する授業科目の既修得単位については33単位)までです。」

つまり無条件にすべての既修得単位が認定されるわけではなく、合計60単位・そのうち全学共通科目相当分は33単位が上限です。そのうえで要項は「編入学生は、卒業に必要な単位及び資格の取得に必要な単位を2年間で修得できないことがあります。」とも明記しています。出身校での履修内容によっては、標準的な2年間では卒業できない可能性がある点は、出願前に理解しておくべき重要な情報です

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生命環境農学科は、どれくらいの規模の学科なのか

編入学の募集人員は「若干名」としか分かりませんが、生命環境農学科そのものの規模感は、鳥取大学が公表する「入学試験状況」から把握できます。令和8年度実績の一般選抜(高校卒業者向け)では、生命環境農学科の募集人員は前期日程105名・後期日程20名でした。前期日程だけで志願者209名(女子112名)・受験者188名・合格者125名・入学者115名という規模の学科で、後期日程は志願者141名・受験者41名・合格者25名・入学者18名でした。同じ農学部の共同獣医学科(前期日程のみ、募集人員30名・合格者33名)を含めた農学部全体では、令和8年度の一般選抜による入学者は前期148名・後期18名の計166名でした。編入の「若干名」は一般選抜と比べて極端に小さな枠です。

この数字と編入学の「若干名」を並べると、農学部そのものは決して小規模な学部ではないものの、編入学という入り口は学科の規模に比して極めて狭い枠であることがわかります。一般選抜で入学した学生が100名を超える規模で加わる学年に、編入学生がごく少人数だけ加わる構成になっている可能性が高く、志願理由書や口述試験では「大人数の一般入試とは別枠で、なぜあなたを迎える意味があるのか」を説明できる内容が求められると考えられます

志願者数・合格者数・倍率は公表されていない

編入学を検討するうえで多くの人が知りたいのが、実際にどれくらいの倍率で選抜されているかという数字です。ここは正直に書きます。鳥取大学は、一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜・帰国生徒選抜・社会人第1年次入学選抜・私費外国人留学生選抜・欠員補充第2次募集については、学部・学科ごとの志願者数、受験者数、合格者数、入学者数を「入学試験状況」として毎年PDFで公表しています。しかし、このPDFのどこにも農学部第3年次編入学(および医学部の編入学制度)の志願者数・合格者数は記載されていません。編入学入試専用の「合格発表」ページも用意されていますが、本記事の執筆時点では合否照会の案内以上の内容は掲載されておらず、志願者数・合格者数の集計は公開情報としては見当たりませんでした。

したがって、「鳥取大学農学部編入の倍率は何倍か」という問いに対する一次情報にもとづいた答えは、現時点では「非公表」です。募集人員も4コース共通で「若干名」としか示されておらず、コースごとの定員数さえ具体的には公開されていません。これは法政大学のように学部別・年次別の実績を細かく公表している大学とは対照的です。倍率という数字で難易度を測ろうとしても、その材料自体が存在しないという前提で臨む必要があります。

数字がない以上、対策として意識できるのは次の2点です。ひとつは、募集人員が「若干名」であることから、コースあたりの合格者は例年ごく少数にとどまると考えられる点。もうひとつは、選抜が書類選考と口述試験のみで構成される以上、志願理由書の完成度とTOEICスコア、そして口述試験での受け答えの3つが、数少ない客観的な判断材料になっているとみられる点です。倍率という外形的な数字ではなく、出願書類そのものの質を上げることに時間を使うのが合理的です。

倍率が非公表であることは、鳥取大学が情報開示に消極的だという意味ではありません。前述のとおり一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜・帰国生徒選抜・社会人第1年次入学選抜・私費外国人留学生選抜・欠員補充第2次募集については、都道府県別・現役浪人別の内訳まで含めて詳細な数字が公表されています。編入学試験だけがこの「入学試験状況」の集計対象から外れている、という構造だと理解しておくのが実態に近い見方です。今後の年度で編入学試験の実績が公表されるようになるかどうかは、鳥取大学入学試験情報サイトの更新を毎年確認する以外に把握する方法がありません。

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過去問は存在しない|筆記試験がないという構造を理解する

編入学試験の対策として過去問を探す人は多いはずですが、農学部第3年次編入学試験については、そもそも過去問が存在しません。理由は単純で、この試験には当日解く筆記試験がなく、第1次選考は書類選考のみ、第2次選考は口述試験のみで構成されているためです。「問題」という形のものが存在しない以上、大学が公開する過去問もありません。

ここで注意したいのは、鳥取大学入学試験情報サイトには「過去問題」という独立したページがあり、実際に英語・数学・物理・化学・生物・小論文など多数のPDFが公開されている点です。しかし、これらはすべて一般選抜(前期日程・後期日程)、総合型選抜、学校推薦型選抜など、高校卒業者を主な対象とする入試の過去問であり、農学部第3年次編入学試験のものではありません。「鳥取大学 編入 過去問」で検索してこのページにたどり着き、一般入試の問題を編入学試験の対策だと誤解してしまうと、まったく的外れな準備をすることになります。編入学試験に関しては、過去問演習という対策手段そのものが存在しないと理解しておいてください。

筆記試験がないなら、何を準備すべきか

過去問がない代わりに、対策の的は絞りやすくなります。書類選考と口述試験という2段階の選抜方法から逆算すると、準備すべきは次の3点に集約されます。

  1. 志願理由書:志望する教育コース(国際乾燥地農学・里地里山環境管理学・植物菌類生産科学・農芸化学のいずれか)を選んだ理由と、これまでの学びとの接続を、卒業後の希望・進路まで含めて具体的に書く。第1次選考が書類のみである以上、この書類の完成度がそのまま合否に直結する。
  2. TOEIC(L&R)のスコア:最低基準点は非公表だが、提出が必須である以上、指定日(令和9年度は令和6年11月21日)以降に受験した、できるだけ高いスコアを準備しておく。
  3. 口述試験への準備:要項が「資質、適性、学力を問う」としている以上、志望理由書に書いた内容について深掘りされることを想定し、志望コースの学問領域(乾燥地の環境問題、里地里山の保全、植物・菌類の遺伝資源、生命現象の化学的解明など)について、自分の言葉で説明できる状態を作っておく。

志願理由書は本学所定の様式に記入する形式で、字数制限は募集要項に明記されていません。様式には志望学科・志望教育コース・氏名を記入する欄に続けて、志願の動機・卒業後の希望・進路等を書く罫線スペースが設けられています。限られた紙面のなかで、(1)なぜ鳥取大学農学部生命環境農学科を選んだのか、(2)4つの教育コースのうちどれを志望し、それはこれまでの学び・経験のどこから来ているのか、(3)卒業後にその学びをどう活かしたいのか、という3点を一貫した流れで書くことが基本になります。第1次選考が書類のみである以上、この3点が読み手に伝わる文章になっているかどうかが、そのまま選考結果を左右します。

農学部のアドミッションポリシーは、入学者に求める人物像として「食料,環境,いのちについて強い関心を持ち,自主的,自発的に学ぶ意欲を持つ人」「国内外で農学の発展に積極的に貢献したいと考えている人」を挙げています。生命環境農学科のアドミッションポリシーはさらに踏み込み、「乾燥地の農業や環境問題,地域資源の保全や活用,生物資源の発掘や育種,生命現象の解明や応用について主体的に探究する意欲を持つ人」を求めるとしています。これは4つの教育コースの内容をそのまま反映した記述であり、志望理由書・口述試験の両方で、自分の志望コースとこの記述がどうつながるかを言語化しておくことが対策の骨格になります。

医学部の編入制度との違い|混同しないための整理

「鳥取大学 編入」で検索すると、医学部の学士編入学に関する情報も多く出てきます。しかし、これは本記事で扱ってきた農学部の第3年次編入学とはまったく別の制度です

医学部医学科の学士編入学は2年次編入学で、他学部・他大学院を修了した人などが医師を目指すために医学科に加わる制度です。修業年限は2年次編入学のため実質5年で、通常の医学科6年制よりも短い期間で卒業を目指します。令和9年度は募集人員5人で、出願期間は令和8年8月3日(月)〜8月7日(金)、試験日は令和8年9月5日(土)、合格発表は令和8年10月2日(金)11時と公表されています。農学部の第3年次編入学より約2か月早い日程です。出願資格・試験科目・倍率・対策は農学部の第3年次編入学とは制度設計からしてまったく別物のため、医学部医学科の学士編入学を検討している場合は、当サイトの鳥取大学医学部の学士編入を徹底解説|出願資格・試験科目・倍率・対策までを参照してください。「鳥取大学 編入」で検索して医学部の情報にたどり着いた場合、それが学士編入学(2年次・医学科限定)なのか、本記事で扱う第3年次編入学(農学部生命環境農学科)なのかを、まず区別することが情報収集の第一歩になります。

医学部保健学科看護学専攻の3年次編入学は、前述のとおり制度自体はあるものの令和8年度は実施されておらず、令和9年度についても大学から実施の案内が出ていません。看護学専攻への編入を考えている場合は、実施される年度かどうかを鳥取大学入学試験情報サイトで毎年確認する必要があります

併願をどう考えるか

農学部第3年次編入学は出願期間が10月上旬〜中旬、第2次選考(口述試験)が11月下旬という日程です。この時期に他大学の農学系編入学試験と併願する場合は、日程の重なりに注意してください。

農学系の編入学試験は大学によって英語の扱いが大きく異なります。TOEIC等のスコア提出のみで当日の英語筆記試験がない大学もあれば、当日筆記を課す大学もあります。当サイトでは農学部の編入学試験全般の傾向を農学部の大学編入を徹底解説|出願資格・試験科目で、大学編入における英語外部試験の必要点数の目安を大学編入にTOEICは何点必要?学部別の目安と対策で整理しています。併願先を検討する際の参考にしてください。

鳥取大学農学部は口述試験が11月下旬の土曜日に固定される傾向があるため、他大学の編入学試験の日程がこの時期に重なっていないかをまず確認してください。また、鳥取大学は第1次選考が書類選考のみで学力試験を課さないため、併願校の中に当日筆記試験がある大学を組み込む場合は、そちらの対策に多くの時間を割り、鳥取大学については志願理由書とTOEICスコアの準備を並行して進めるという時間配分が合理的です

一次情報はどこで確認できるか

本記事の内容は鳥取大学入学試験情報サイト(admissions.adm.tottori-u.ac.jp)の「編入学入試」ページと、そこからリンクされる「入試日程・学生募集要項」「合格発表」の各詳細ページ、および同サイトが2026年8月に公開した令和9年度農学部第3年次編入学学生募集要項(PDF)にもとづいています。出願を具体的に検討する段階になったら、これらのページを直接開き、募集人員・出願要件・日程・提出書類が本記事の内容から変更されていないかを必ず確認してください。募集要項は例年7〜8月に公開されます。令和9年度分は2026年8月の公開でしたが、公開時期は年度によって前後するため、出願を予定している人は夏のあいだに入学試験情報サイトを定期的に確認しておくと安心です。

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よくある質問|募集学部・倍率・出願資格について

鳥取大学に編入できる学部はどこですか。

令和9年度(2027年4月入学)時点で実際に募集しているのは農学部生命環境農学科の第3年次編入学のみです。地域学部と工学部(土木工学科)の3年次編入学試験は平成29年度実施分から募集を停止しています。医学部医学科の学士編入学(2年次編入学)は別制度として実施中ですが、農学部の3年次編入学とは出願資格も選抜方法も異なります。医学部保健学科看護学専攻の3年次編入学は制度はあるものの令和8年度は実施されず、令和9年度も案内が出ていません。

鳥取大学農学部編入の倍率はどれくらいですか。

公表されていません。鳥取大学が公開している「入学試験状況」のPDFには一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜などの数字はありますが、編入学試験の志願者数・合格者数は含まれていません。募集人員も4コース共通で「若干名」とのみ示されており、コースごとの定員数も非公開です。

編入学試験に過去問はありますか。

ありません。農学部第3年次編入学試験は第1次選考が書類選考のみ、第2次選考が口述試験のみで構成されており、当日に解く筆記試験そのものが存在しないためです。鳥取大学入学試験情報サイトの「過去問題」ページで公開されているのは一般選抜・総合型選抜・学校推薦型選抜の過去問であり、編入学試験とは別物です。

TOEICは何点あれば合格できますか。

最低基準点は募集要項に記載されておらず非公表です。出願にはTOEIC(L&R)の成績証明書の提出が必須で、令和9年度は令和6年11月21日以降に受験したスコアであることが条件です。一部メディアが紹介する「500点以上」という基準は、編入学試験ではなく学校推薦型選抜(一般推薦)の出願要件であり、混同しないよう注意してください。

短期大学や専門学校からでも出願できますか。

出願できます。学士の学位を有する者に加えて、短期大学・高等専門学校の卒業(見込み)者、専修学校の専門課程(農業大学校を含む)の卒業(見込み)者、大学に2年以上在学し62単位以上を修得(見込み)した者なども出願資格に含まれています。ただし農業大学校・各種大学校からの出願は要件に該当しない場合があるため、出願前に農学部教務係への相談が必要です。

4つの教育コースはどうやって選べばいいですか。

出願時の志願票に、国際乾燥地農学・里地里山環境管理学・植物菌類生産科学・農芸化学の4コースから志望する1つを記入し、提出後の変更はできません。乾燥地の環境問題や国際協力に関心があれば国際乾燥地農学、里山の保全や地域資源の活用に関心があれば里地里山環境管理学、品種改良や生物資源の活用に関心があれば植物菌類生産科学、生命現象を化学・生物学で解明することに関心があれば農芸化学、というように、自分の学びの延長線上にあるコースを選ぶ必要があります。

よくある質問|試験当日・費用・編入後について

編入後、2年間で卒業できますか。

できない場合があります。既修得単位の認定は合計60単位(うち全学共通科目相当は33単位)が上限と定められており、募集要項も「編入学生は、卒業に必要な単位及び資格の取得に必要な単位を2年間で修得できないことがあります。」と明記しています。出身校での履修内容によって、実際の在学期間は変わり得ます

検定料はいくらですか。返還はありますか。

検定料は30,000円です。第1次選考で面接試験を実施しないため、第1次選考の不合格者には23,000円が返還されます。実質的な負担は7,000円です。

口述試験ではどんなことを聞かれますか。

募集要項には「資質,適性,学力を問うものとします。」とのみ記載されており、具体的な質問内容は公表されていません。志願理由書に書いた志望動機・志望コースとの関連性・卒業後の進路について、自分の言葉で一貫して説明できるよう準備しておくことが基本になります。

生命環境農学科は一般選抜も含めるとどれくらいの規模の学科ですか。

令和8年度実績の一般選抜では、生命環境農学科の募集人員は前期日程105名・後期日程20名で、前期日程だけで志願者209名・受験者188名・合格者125名という規模でした。編入学の募集人員「若干名」は、この一般選抜の規模と比べると極めて小さな枠であることがわかります。

TOEIC以外の英語試験(TOEFLやIELTS)でも出願できますか。

募集要項にはTOEIC(L&R)についてのみ記載されており、TOEFLやIELTSなど他の英語外部試験を代替として認める記載は見当たりません。他の英語試験のスコアしか持っていない場合は、出願前に農学部教務係へ確認することを推奨します。

共同獣医学科にも編入できますか。

できません。農学部には生命環境農学科と、山口大学と共同運営する共同獣医学科がありますが、鳥取大学入学試験情報サイトの編入学入試ページに掲載されているのは生命環境農学科の第3年次編入学のみです。共同獣医学科は編入学の対象になっていません。

まとめ

鳥取大学の編入学試験は、地域学部・工学部の3年次編入学が平成29年度実施分から募集停止、医学部保健学科看護学専攻の3年次編入学が制度はあるものの令和8年度は実施なし・令和9年度も案内なしという状況で、実際に募集が行われているのは農学部生命環境農学科の第3年次編入学(4教育コース、募集人員は各コース若干名)だけです。医学部医学科の学士編入学(2年次編入学)は実施中ですが、これは別制度として当サイトの別記事で扱っています

農学部の第3年次編入学は、出願にTOEIC(L&R)の成績証明書(指定日以降に受験したもの)が必須である一方、最低基準点は非公表という点、そして選抜が第1次=書類選考のみ・第2次=口述試験のみで、当日の筆記試験が存在しないという点が最大の特徴です。筆記試験がないため過去問という対策手段自体が存在せず、鳥取大学が別途公開している「過去問題」は一般選抜等のものであって編入学試験とは無関係である点にも注意が必要です。

倍率についても、鳥取大学が公表する入学試験状況のPDFに編入学試験の実績数値は含まれておらず、現時点では非公表です。数字で難易度を測れない以上、対策の軸は志願理由書の完成度・TOEICのスコア・口述試験での受け答えの3点に絞られます。とくに志願理由書は、4つの教育コースのどれを志望するかによって書くべき内容が変わるため、出願を検討する早い段階でコースを固めておくことが重要です。

過去3年分の募集要項を比較した結果からは、制度の骨格自体はほぼ一定に保たれていることも確認できました。募集人員は3年連続で4コース共通の「若干名」、選抜方法は3年連続で第1次=書類選考のみ・第2次=口述試験のみ、検定料の一部返還制度も継続しています。変化しているのはTOEICスコアの有効な受験日(毎年約2年前の日付にスライド)と、出願期間の長さ(4日間から約2週間へ拡大)という細部です。制度の根本が大きく変わる可能性は低いとみられる一方で、日程の細部は年度ごとに必ず最新の募集要項で確認する必要があります。

本記事の内容は、鳥取大学が公表する令和9年度(2027年4月入学)農学部第3年次編入学学生募集要項、鳥取大学入学試験情報サイトの編入学入試ページおよび各詳細ページに基づいています(最終確認日:2026年9月5日)。制度・募集人員・出願要件・日程は年度によって変更される可能性があるため、出願前には必ず鳥取大学入学試験情報サイトが公表する最新の学生募集要項をご確認ください

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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