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室蘭工業大学の編入試験を徹底解説|学科別の募集人員・出願資格・倍率3年分と過去問対策【2027年度】

室蘭工業大学の編入学試験は、道内唯一の単科大学(理工学部のみ)という構成上、「学部を選ぶ」のではなく「創造工学科かシステム理化学科か、そのなかのどのコースか」を選ぶ試験です。そして見落とされがちな大前提として、室蘭工業大学は2年次編入を実施しておらず、編入学試験はすべて3年次のみです。高専・短大からの編入を考えるとき、2年次からやり直すという選択肢自体が室蘭工業大学にはありません。
本記事では、室蘭工業大学が公表する2027年度(令和9年度)編入学学生募集要項と、大学が公表する編入学試験専用の「志願・入学状況」データ(令和6〜8年度の3年分)、そして公式公開の過去問題・出題意図を一次情報として、学科・コース別の募集人員・出願資格・試験科目・日程・倍率・過去問を整理します。編入学試験だけの志願者数・合格者数は公式サイトで公表されており、これをもとに3年分の倍率推移を示せる点が、本記事の中心的な価値です。
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室蘭工業大学理工学部とは|2学科体制の中身を先に知っておく
室蘭工業大学は2022年度に工学部を改組して発足した理工学部の1学部のみで構成される単科大学です。改組前の学科体系(建築社会基盤系学科、機械航空創造系学科、応用理化学系学科、情報電子工学系学科)から、創造工学科とシステム理化学科の2学科体制に再編されました。旧学科名で検索すると現行のコース対応が分かりにくいことがあるため、出身校の先生や進路指導室に相談する場合も、現行のコース名を基準に確認するのが安全です。
| 学科 | 昼間コースの設置コース | 夜間主コース |
|---|---|---|
| 創造工学科 | 建築土木工学(建築学トラック・土木工学トラック)、機械ロボット工学、航空宇宙工学、電気電子工学 | 機械系、電気系 |
| システム理化学科 | 物理物質システム、化学生物システム、数理情報システム | 設置なし |
両学科の性格の違いは、募集要項のアドミッション・ポリシーの文言にも表れています。創造工学科は「専門分野を中心に工学を基礎から幅広く学び、それを活かして実社会での課題発見とその解決に取り組む意欲のある人」を求めるとされ、システム理化学科は「専門分野を中心に理工学を基礎から幅広く学び、社会や自然にある新しい素材・機能・現象・性質の発見と活用に取り組む意欲のある人」を求めるとされています。課題解決型の創造工学科と、発見・探究型のシステム理化学科という方向性の違いは、志望理由書で自分の学びたい内容を表現する際の参考になります。
室蘭工業大学の編入学試験には推薦・一般の2方式がある
室蘭工業大学の編入学試験(3年次)は、大きく分けて「推薦入試」と「一般入試」の2方式で実施されます。加えて、主要な募集枠の外側に「学士入学」と、留学生向けの特別プログラムが存在します。まず、この制度の全体像を押さえてください。
推薦入試
出身学校長の推薦にもとづく入試です。学力試験は課されず、調査書と面接(口頭試問を含む)で判定されます。推薦要件として「合格した場合は必ず入学することが確約できる者」が求められており、事実上、専願を前提とした入試区分です。
一般入試(第1次募集・第2次募集)
学力試験(専門科目の記述式)・英語(TOEICスコア換算)・面接の3要素で判定される入試です。推薦入試より出願資格の幅が広く、併願を前提に検討しやすい区分です。第1次募集の定員充足状況によっては第2次募集を実施しない年もあり、実施の有無・募集人員は8月頃に公式サイトで公表されます。
学士入学・MTP・HTP(主要な定員枠の外側にある制度)
学士の学位を有する者(取得見込みを含む)を対象とする「学士入学」は、創造工学科・システム理化学科の主要な定員(昼間コース40名)の外側で、若干名が別枠で選考されます。加えて、大学が公表する入学状況データにはMTP(マレーシア・ツイニング・プログラム)・HTP(ハノイ・ツイニング・プログラム)という留学生向けの編入学区分も登場します。これらは海外の提携教育機関からの編入という性質上、一般的な高専・短大からの編入とは母集団が異なるため、後述する倍率データを読む際はこの区分を区別して見る必要があります。
学科・コース別の募集人員【2027年度(令和9年度)】
室蘭工業大学理工学部は、創造工学科とシステム理化学科の2学科体制です。出願できる志望学科は1学科のみと定められており、募集人員も学科単位で設定されています。コース単位での内訳は募集要項に明示されていません。
| コース区分 | 学科 | 設置コース | 推薦入試 | 一般入試(第1次) | 編入学定員 |
|---|---|---|---|---|---|
| 昼間コース | 創造工学科 | 建築土木工学(建築学トラック・土木工学トラック)/機械ロボット工学/航空宇宙工学/電気電子工学 | 15名 | 10名 | 25名 |
| 昼間コース | システム理化学科 | 物理物質システム/化学生物システム/数理情報システム | 9名 | 6名 | 15名 |
| 昼間コース合計 | ― | ― | 24名 | 16名 | 40名 |
| 夜間主コース | 創造工学科のみ | 機械系/電気系 | 若干名 | 若干名 | ―(若干名) |
この表から読み取れる重要な点を整理します。
システム理化学科には夜間主コースの設置がありません。夜間主コースで編入できるのは創造工学科の機械系・電気系コースに限られます。システム理化学科(物理物質・化学生物・数理情報)を志望する場合は、必ず昼間コースへの出願になります。
一般入試(第2次募集)の実施は確約されていません。第1次募集の定員充足状況によって実施されない年があり、実施の有無・募集人員は例年8月頃に公式サイトで公表されます。第1次募集での合格を前提に準備を進めるのが基本方針です。
学士入学の募集人員は、この表の外側で若干名です。学士の学位を有する者(取得見込みを含む)は、創造工学科25名・システム理化学科15名という主要な定員とは別枠で選考されます。
受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる
室蘭工業大学の編入学試験は3年次のみの実施のため、受験資格も「3年次に出願できるか」という一つの基準で整理できます。ただし推薦入試と一般入試で対象範囲が異なる点に注意してください。
推薦入試の出願資格(4区分)
- 高等専門学校又は短期大学(部)を卒業した者及び卒業見込みの者
- 専修学校の専門課程のうち、修業年限2年以上かつ課程修了に必要な総授業時数1,700時間以上のものを修了した者及び修了見込みの者(学校教育法第90条第1項に規定する大学入学資格を有する者に限る)
- 高等学校、中等教育学校の後期課程及び特別支援学校の専攻科のうち、修業年限2年以上で文部科学省告示第63号又は第64号の基準を満たす課程を修了した者及び修了見込みの者
- 学士の学位を有する者及び取得見込みの者(学士入学)
推薦入試はこの4区分に該当するだけでなく、在学中の成績が上位で学業成績・人物ともに優秀であり、出身学校長が「合格した場合は必ず入学する」ことを責任をもって推薦できることが条件です。他大学との併願を前提とした出願には向きません。
一般入試の出願資格(推薦の4区分+2区分)
- 修業年限4年以上の他の大学に2年以上(休学期間を除く)在籍している者、又は在籍期間が2年に達する見込みの者で、70単位以上修得した者又は修得見込みの者
- 外国において学校教育における14年以上の課程を修了した者又は修了見込みの者
つまり4年制大学に在学中で70単位以上修得している人は、一般入試であれば出願できます。推薦入試の対象にはならないため、大学2〜3年生からの転学を考える場合は一般入試が唯一のルートです。
いずれの区分も、修了・修得見込みで受験して合格した場合、入学時までに要件を満たせなければ入学は認められず、合格は取り消されます。単位の修得が微妙なラインにある場合は、出願前に入試戦略課入学試験係(TEL 0143-46-5162)へ確認しておくことをおすすめします。
障害等のある方の事前相談・二重学籍の扱い
障害(学校教育法施行令第22条の3に定める障害の程度)等があり、受験上・修学上の配慮を希望する場合は、できるだけ早い時期(出願期間前)に入試戦略課入学試験係へ申し出るよう募集要項が案内しています。日常生活で使用している補聴器・車椅子等を使用して受験する場合も同様です。相談自体は通年受け付けられています。また、室蘭工業大学は原則として二重学籍を認めていないため、在籍中の学校に籍を残したまま入学することはできません。
試験科目と配点|推薦と一般でまったく別の勝負になる
室蘭工業大学の編入学試験には、法政大学のような小論文はありません。推薦入試は調査書と面接だけ、一般入試は専門科目の学力試験・英語(TOEICスコア換算)・面接の3要素で判定されるという、配点構成そのものが根本的に異なる2つの試験だと理解してください。
| 入試区分 | 科目構成 | 合計点 |
|---|---|---|
| 推薦入試 | 調査書200点+面接300点 | 500点 |
| 一般入試 | 英語(TOEICスコア換算)75点+専門科目225点+面接300点 | 600点 |
どちらの方式でも面接の配点比率がもっとも高い点に注目してください。推薦入試は合計500点のうち面接が300点(6割)、一般入試も合計600点のうち面接が300点(5割)を占めます。専門科目・調査書の対策だけに時間を使い、口頭試問の準備を後回しにするのは配点構成上リスクが大きい選択です。
コース別の専門科目出題範囲(一般入試)
| 学科・コース | 専門科目の出題範囲 |
|---|---|
| 創造工学科 建築土木工学(建築学トラック) | 構造系科目(建築構造力学:材料力学・静定構造)、計画系科目(建築計画:住宅計画・施設計画・歴史・意匠、建築環境工学) |
| 創造工学科 建築土木工学(土木工学トラック) | 構造力学(材料力学・静定構造)、水理学(静水力学・ベルヌーイの定理・管水路)、土質力学(土の物理的性質・締固め・透水) |
| 創造工学科 機械ロボット工学/航空宇宙工学 | 数学(線形代数・微積分・偏微分・重積分・常微分方程式)、熱力学・流体力学・材料力学・機械力学から3科目選択 |
| 創造工学科 電気電子工学/夜間主・電気系 | 数学(微積分・微分方程式・偏微分・ベクトル解析・線形代数)、電気回路(正弦波交流回路・回路方程式・電力・二端子対回路) |
| 創造工学科 夜間主・機械系 | 機械ロボット工学コースと同一範囲(数学+熱力学等3科目選択) |
| システム理化学科 物理物質システム | 物理学(力学・電磁気学・熱力学) |
| システム理化学科 化学生物システム | 基礎化学4分野(物理化学・無機及び分析化学・有機化学・生物化学)の基礎的な問題4問から2問選択 |
| システム理化学科 数理情報システム | 数学(解析・線形代数) |
専門科目の配点はどのコースも225点で統一されていますが、出題分野の数には差があります。電気電子工学コースや数理情報システムコースは出題範囲が数学+1分野に絞られている一方、機械ロボット工学・航空宇宙工学コースは4科目から3科目選択という幅があります。範囲が狭いコースほど、基礎から応用まで穴なく仕上げる必要がある点に注意してください。
英語は「TOEICスコア換算」で出願前にほぼ確定する
一般入試の英語は、独自の筆記試験ではなくTOEICスコアを75点満点に換算する方式です。換算式は次のとおりです。
- TOEICスコアが500点以上 → 英語得点は満点の75点
- TOEICスコアが500点未満 → 英語得点は「TOEICスコア×75/500」
つまり500点を超えた時点で、英語のスコアをこれ以上伸ばす得点上の意味はなくなります。2027年度一般入試の募集要項では、2025年5月以降に受験して得たTOEICスコアであることが提出条件とされています。この基準日は年度ごとに見直される可能性があるため、出願を予定する年度の募集要項で必ず確認してください。
推薦入試にはTOEICスコアの提出・利用に関する記載がなく、英語は調査書と面接のなかで総合的に評価される構成です。推薦入試を軸に考えるならTOEIC対策よりも在学中の成績維持が優先になり、一般入試を軸に考えるならTOEICのスコアメイクが出願前に片づけておくべき最優先事項になります。
面接・口頭試問で評価される観点
推薦・一般とも配点の中心を占める面接は、態度や志望動機を問うだけの場ではありません。募集要項は面接について「態度、自分の考え、志望学科の専門分野に関する関心・意欲・問題意識等を問うとともに、志望学科の専門分野に関する基礎的知識について、口頭試問を行う」と明記しています。面接には専門分野の基礎知識を問う口頭試問が含まれるため、志望理由を語る練習だけでは不十分です。
評価の観点は、理工学部のアドミッション・ポリシーに示された5項目「関心・意欲」「知識・技能」「思考力・判断力」「表現力」「主体性・多様性・協働性」に対応しています。募集要項は推薦入試について「関心・意欲と主体性・多様性・協働性、表現力を評価する」「調査書および口頭試問により、専門教育で必要となる基礎的な知識・技能、思考力・判断力を評価する」とし、関心・意欲と基礎的な知識・技能を特に重視すると明記しています。一方、一般入試は「学力試験と口頭試問により、専門教育で必要となる基礎的な知識・技能、思考力・判断力、表現力を評価する」「面接では調査書を考慮しながら本学の専門分野への関心・意欲と主体性・多様性・協働性を評価する」とされ、知識・技能、思考力・判断力、表現力を特に重視する構成です。
対策としては、出身校で使用した教科書や講義ノートを見返し、志望コースの出題範囲に含まれる用語や公式を、初対面の面接官に説明するつもりで声に出してまとめ直す作業が有効です。専門科目の学力試験がある一般入試でも、筆記で解けることと口頭で説明できることは別の能力であるため、過去問演習のあとに声に出して解法を説明する練習を組み込むと効果的です。志望理由書の内容についても深掘りの質問がされることを想定し、書いた内容と口頭で説明する内容に矛盾がないよう準備しておくと安心です。
日程・スケジュール【2027年度(令和9年度)】
2027年度(令和9年度)の編入学学生募集要項に示された日程です。年度によって変わり得るため、出願を予定する年度の最新の募集要項で必ず確認してください。
推薦入試の日程
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 検定料払込期間 | 2026年4月30日(木)〜5月12日(火) |
| 出願期間 | 2026年5月7日(木)〜5月13日(水) |
| 面接日 | 2026年5月23日(土)午後1時30分から |
| 合格発表 | 2026年6月5日(金)午前10時 |
一般入試(第1次募集)の日程
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 検定料払込期間 | 2026年6月8日(月)〜6月22日(月) |
| 出願期間 | 2026年6月16日(火)〜6月23日(火) |
| 試験日 | 2026年7月11日(土) |
| 合格発表 | 2026年7月24日(金)午前10時 |
推薦入試は5月出願・5月面接・6月上旬発表、一般入試(第1次)は6月出願・7月試験・7月下旬発表と、両者の間には1か月以上の間隔があります。推薦入試の結果が振るわなかった場合でも、一般入試の出願書類を期間内に提出すれば再チャレンジできる仕組みです。両方の対策を並行して進めておけば、選択肢を狭めずに済みます。
入学手続期間は2027年2月11日(木・祝)〜2月17日(水)です。一般選抜(前期日程・後期日程)の合格発表よりも早い時期に設定されているため、通常の学部入試と併願している場合は手続き時期の重複にも注意してください。検定料は昼間コース30,000円・夜間主コース18,000円、入学料は昼間コース282,000円・夜間主コース141,000円(いずれも予定額)です。
出願書類・検定料払込の実務
推薦入試と一般入試で提出書類が異なります。共通するのは入学志願票(A票)、受験票・写真票(B票)、あて名票(C票)、成績証明書、調査書(D票)、検定料です。推薦入試だけに推薦書(E票)の提出が必要で、出身学校長が作成・厳封したものを提出します。一般入試では推薦書は不要な一方、出願資格の5号(4年制大学に2年以上在籍し70単位以上修得)で出願する場合は在学証明書と単位修得(見込み)資料が、TOEICスコアの証明書類がそれぞれ追加で必要です。
検定料の払込方法はクレジットカード決済(昼間コースは決済手数料900円、夜間主コースは540円が別途必要)と、ATM・ネットバンクによる銀行振込(北洋銀行中島町支店、口座名義は国立大学法人室蘭工業大学)の2通りです。振込の場合は振込人名に志願者本人のカナ氏名を入力しないと大学側で入金確認ができず、未納状態として扱われる場合があるため注意してください。出願書類はすべて持参(平日午前10時30分〜午後4時)または郵送(出願期間最終日午後4時必着・簡易書留)で提出します。出願後の志望学科の変更は認められていません。
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倍率・難易度【令和6〜8年度の実績】
室蘭工業大学は、通常選抜(前期・後期・総合型選抜等)とは別に、編入学試験だけの志願者数・合格者数・入学者数を「志願・入学状況」として公式サイトで公表しています。以下は令和6年度(2024年4月入学)・令和7年度(2025年4月入学)・令和8年度(2026年4月入学、本記事執筆時点で確定している最新年度)の3年分の実績です。大学は「志願者」「合格者」「入学者」の3区分のみを公表しており「受験者」の数値は公表していないため、本記事の倍率は志願者数を合格者数で割った値です(実際に受験した人数に対する倍率よりは低めに出る計算です)。
令和8年度(2026年4月入学)の実績
| 学科 | 区分 | 志願者 | 合格者 | 入学者 | 倍率(志願/合格) |
|---|---|---|---|---|---|
| 創造工学科(昼間) | 推薦 | 10 | 10 | 10 | 1.0倍 |
| 一般 | 42 | 22 | 17 | 1.9倍 | |
| MTP | 3 | 3 | 3 | 1.0倍 | |
| 小計 | 55 | 35 | 30 | 1.6倍 | |
| システム理化学科(昼間) | 推薦 | 3 | 2 | 2 | 1.5倍 |
| 一般 | 17 | 12 | 7 | 1.4倍 | |
| 小計 | 20 | 14 | 9 | 1.4倍 | |
| 創造工学科(夜間主) | 推薦0/一般 | 1 | 1 | 0 | 1.0倍 |
令和6〜8年度の3年推移
| 年度(入学年) | 学科 | 志願者 | 合格者 | 入学者 | 倍率(志願/合格) |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和6年度(2024年4月) | 創造工学科(昼間・計) | 50 | 39 | 25 | 1.3倍 |
| システム理化学科(昼間・計) | 43 | 25 | 21 | 1.7倍 | |
| 令和7年度(2025年4月) | 創造工学科(昼間・計) | 47 | 34 | 22 | 1.4倍 |
| システム理化学科(昼間・計) | 28 | 20 | 18 | 1.4倍 | |
| 令和8年度(2026年4月) | 創造工学科(昼間・計) | 55 | 35 | 30 | 1.6倍 |
| システム理化学科(昼間・計) | 20 | 14 | 9 | 1.4倍 |
この3年分のデータから読み取れる点を整理します。
推薦入試は3年連続でほぼ全入に近い実績です。令和8年度の創造工学科推薦は志願10名・合格10名で倍率1.0倍、令和7年度のシステム理化学科推薦も志願6名・合格6名で倍率1.0倍でした。推薦入試の性質上、出身学校長が「合格すれば必ず入学する」という前提で優秀な学生を絞り込んで送り出すため、出願段階での選抜が実質的に機能していると考えられます。
一方、一般入試は学科・年度によって倍率が明確に上がります。令和8年度の創造工学科一般入試は志願42名に対して合格22名で約1.9倍と、この3年間でもっとも高い数字です。「推薦の方が難しく、一般の方が入りやすい」という単純な図式は成り立ちません。年度によっては一般入試の方が狭き門になります。
システム理化学科は年度による振れ幅が創造工学科より大きく出ています。令和6年度は1.7倍でしたが、令和7・8年度は1.4倍まで下がっています。母数が創造工学科より小さい(合格者ベースで14〜25名程度)ため、数名の増減が倍率に与える影響が大きくなります。
入学者数は合格者数を毎年下回ります。令和8年度は創造工学科で合格35名に対し入学30名、システム理化学科で合格14名に対し入学9名でした。これは合格したものの、進学先を他大学に変えた(併願先に流れた)受験者が一定数いることを示しています。合格者数と入学者数の差は、事実上の「併願されている」証拠と読むこともできます。
夜間主コースは志願者自体がごく少数です。令和6・7年度は志願者0名、令和8年度になって初めて一般入試に1名の志願・合格が出ました。募集人員が若干名と少ないことに加え、そもそも夜間主コースへの編入志望者自体が少ないことがうかがえます。
数値としての倍率が低めに出ているとはいえ、これは「受験者に対する倍率」ではなく「志願者に対する倍率」である点は必ず踏まえてください。実際に受験まで至った人数に対する倍率は、この数字より高くなっている可能性があります。
さらに1年さかのぼった令和5年度(2023年4月入学)の実績も参考までに示すと、志願者86名・合格者54名(倍率約1.6倍)でした。令和5〜8年度の4年間で見ても、全体の倍率はおおむね1.4〜1.6倍のレンジで推移しており、特定の年度だけが突出して高い・低いという極端な変動は確認できません。ただし学科別・区分別に見ると、前述のとおり推薦入試と一般入試、創造工学科とシステム理化学科の間で毎年順位が入れ替わっており、全体の倍率だけを見て志望コースの難易度を判断するのは避けるべきです。
単位認定と修業年限|2年間で卒業できるとは限らない
編入学年次は3年次、修業年限は2年です。ただし募集要項には「単位認定状況及び修業状況によっては、卒業が修業年限を超えることがあります」と明記されています。入学後に、出身の大学・短期大学・高等専門学校等で修得した単位の認定が行われますが、この認定の結果次第で、2年間ちょうどで卒業できるかどうかが決まります。
とくに、出身校のカリキュラムと室蘭工業大学の志望コースの専門科目がどこまで対応しているかは、入学前には正確に把握しづらい部分です。志望コースの専門科目の出題範囲(前章の表)は、そのまま入学後に履修が求められる専門科目の骨格でもあります。出願前の段階で、出身校の履修内容と照らし合わせておくと、入学後の単位認定の見通しが立てやすくなります。
過去問はどこで手に入るか
室蘭工業大学は、学力試験が実際に実施されたコースに限り、編入学試験の過去問を公式サイトで公開しています。本記事執筆時点(2026年8月)で公開されているのは令和7年度・令和8年度の2年度分で、創造工学科(建築学トラック・土木工学トラック・機械ロボット工学・航空宇宙工学・電気電子工学)とシステム理化学科(物理物質システム・化学生物システム・数理情報システム)の各コースについて、第1次募集・第2次募集それぞれの問題・解答例・出題意図がコースごとに掲載されています。志願者がいなかった回は「志願者がいなかったため未実施」と明記され、問題は公開されていません。
公開形式はコースによって異なります。構造力学・水理学・土質力学(建築土木工学コース)、数学(数理情報システムコース)は文字で読める形式で、出題意図・評価ポイントまで公開されています。一方、電気回路(電気電子工学コース)、物理学(物理物質システムコース)、基礎化学(化学生物システムコース)の一部はスキャン画像形式で公開されており、本記事では出題範囲にもとづく解説にとどめます。
公開されている令和8年度過去問から読み取れる出題テーマ
ここからは、室蘭工業大学が公式に公開している令和8年度(2025年7月実施)の編入学一般入試過去問題と、大学が公表する「出題意図・評価ポイント」をもとに、コースごとの出題テーマと評価の観点を整理します。問題文そのものは掲載できないため、テーマと大学公開の評価基準、そこから導ける対策の方向を中心に解説します。
建築土木工学コース(建築学トラック)|構造系科目は4パターンを横断して出題
建築学トラックの構造系科目は、トラス構造の反力・部材軸力、骨組みの軸力・モーメント・曲げ応力度、等変分布荷重を受ける単純梁の応力、合成骨組みの応力という4つの設問で構成されていました。大学が公開した評価ポイントは次の4点です。
- トラス構造の反力および部材に作用する軸力を解くことができるか
- 骨組みの軸力およびモーメント、さらに曲げ応力度を算出できるか
- 等変分布荷重を受ける単純梁の応力を解くことができるか
- 合成骨組みの応力を理解しているか
構造力学の基本パターンを一通り横断的に問う設計であることが、大学公開の評価ポイントからそのまま読み取れます。特定の難問を仕留める力よりも、反力の計算・軸力の計算・応力度の計算という基本の手順を、どのパターンでも一定の速さと正確さで再現できるかが評価の軸だと考えられます。
建築土木工学コース(土木工学トラック)|構造力学・水理学・土質力学の3科目
土木工学トラックは構造力学・水理学・土質力学の3科目構成です。構造力学は、断面積の異なる2本の棒部材を直列接続した構造について、荷重や温度変化による応力・伸びを段階的に求めさせる問題でした。大学の評価ポイントは「力のつり合いに関する計算能力」「温度応力に関する計算能力」「断面の性質に関する理解度・計算能力」「静定構造の断面力・曲げ応力に関する理解度・計算能力」の4点です。
水理学は、円柱状のゲートに働く静水圧の算定、水槽からの排水時間の推算、水位差のある2水槽を連結した管路の分流という3問構成でした。大学の評価ポイントは「静水力学の理解・計算能力」「連続の式やベルヌーイの式を応用した水槽の流量・排水時間の推算方法の理解・計算能力」「分流する管水路の摩擦損失を考慮した流れの理解・計算能力」です。
土質力学は、地盤の物理指標(湿潤・乾燥・飽和単位体積質量、飽和度)の計算、流線網を描いての浸透水量の算定、締固め(プロクターの概念・締固め曲線・最適含水比)の説明という構成でした。大学の評価ポイントは「土の基本的性質に関する知識・計算能力」「土の透水現象における流線網の描き方の理解度」「位置水頭・圧力水頭・損失水頭に関する知識・理解度」「土の締固めに関する基本概念の理解度」です。
土木工学トラックは3科目とも計算問題が中心で、公式の暗記だけでなく、条件が変わるごとに立式し直す力が一貫して求められています。
機械ロボット工学・航空宇宙工学コース(共通)|数学は4分野、専門は選択制
機械ロボット工学コースと航空宇宙工学コースは同一の出題範囲・同一の問題です。数学は「行列式と固有値の概念の理解・計算」「置換積分を用いた微分積分の計算」「2階線形非同次微分方程式の一般解の求め方の理解」の3テーマで構成されていました。
専門科目は熱力学・流体力学・材料力学・機械力学の4科目から3科目を選択する形式です。大学が公開した評価ポイントを科目別に見ると、熱力学は「熱力学第一法則の理解」「理想気体の定積過程における状態量・変化量の算出」「カルノー熱機関における熱効率・熱量の計算」、流体力学は「流体の性質の基礎理解と諸量の計算」「浮力の理解と計算」「流れの基礎理解と諸量の計算」、材料力学は「静力学の基礎式の理解と軸力・応力の計算」「力・モーメントのつり合い、不静定問題における変形条件の理解」、機械力学は「複数部材からなる物体の慣性モーメントの理解・計算」「剛体の微小振動における運動方程式と固有角振動数の算出」「外力が作用する条件での運動方程式と固有角振動数の算出」です。
数学は必須3テーマ、専門は4科目から3科目を選べるという構成のため、得意な3科目に演習量を集中させつつ、数学だけは選択の余地がない前提で基礎を固めておく必要があります。
システム理化学科 数理情報システムコース|計算問題3テーマ
数理情報システムコースの数学は、不定積分・重積分の計算(置換積分、極座標での重積分)、マクローリン級数の導出(指数関数、および(1+x)の-2乗の関数)、行列の固有値・固有ベクトルの計算と対角化・n乗の計算という3つの大問構成でした。典型的な計算問題が並ぶ一方、行列のn乗を対角化を経由して求めさせる設問のように、複数の計算手順を連結させる出題も含まれています。計算のスピードと正確さに加えて、公式を単発で使うのではなく手順を組み合わせて最後まで解ききる練習が有効です。
電気電子工学コース・物理物質システムコース・化学生物システムコースについて
この3コースの過去問は、本記事執筆時点でスキャン画像形式での公開にとどまり、文字情報としての出題テーマの詳細な確認はできませんでした。募集要項が公表する出題範囲から対策の方向を示すと、電気電子工学コース(夜間主・電気系コースも同一範囲)は正弦波交流回路・回路方程式・電力・二端子対回路を扱う電気回路の計算問題が、物理物質システムコースは力学・電磁気学・熱力学の3分野が、化学生物システムコースは物理化学・無機及び分析化学・有機化学・生物化学の4分野から2問を選択する形式が、それぞれ出題の軸になると考えられます。断定はできませんが、他コースの過去問がいずれも記述式の計算問題中心である傾向を踏まえると、この3コースも同様の傾向にあると推測されます。
令和7年度と令和8年度を比べると、同じ単元が毎年出るとは限らない
土木工学トラックと機械ロボット工学・航空宇宙工学コースは、令和7年度(2024年6月実施)・令和8年度(2025年7月実施)の2年分の過去問と出題意図が公開されているため、年度間の変化を比較できます。
土木工学トラックの構造力学は、令和7年度が「剛棒のつり合いと反力、静定構造の断面力・影響線」を評価テーマに掲げていたのに対し、令和8年度は「棒部材の直列接続における温度応力、トラス構造の反力・軸力、静定構造の曲げ応力度」に置き換わりました。大学が公開した評価ポイントの文言でも、令和7年度には無かった「温度応力に関する計算能力をみる」という項目が令和8年度に追加されています。水理学も、令和7年度は「浮力・浮体の安定条件、マノメータとベルヌーイの式」が中心でしたが、令和8年度は「静水圧の算定、連続の式とベルヌーイの式による排水時間の推算、分流管路の摩擦損失」に変わっています。
機械ロボット工学・航空宇宙工学コースの数学も、令和7年度は「行列式の値、置換積分でtan xの原始関数を求める問題、非同次微分方程式」、令和8年度は「行列式と固有値、置換積分で対数を含む関数を積分する問題、2階線形非同次微分方程式」と、出題される具体的な関数や係数が年度ごとに変わっています。「静定構造」「ベルヌーイの式」「置換積分」といった単元名は毎年繰り返し登場しますが、その中の具体的な設定は年度ごとに入れ替わるという構造です。過去問を解く際は、特定の年度の解法を暗記するのではなく、募集要項の出題範囲に示された単元をまんべんなく押さえたうえで、過去問は「この単元がどんな形式・難易度で出るか」を確認する資料として使うのが実用的です。
過去問から導ける学習の順番
- 志望コースの出願資格と募集要項の出題範囲を、単元単位で正確に把握する
- 公開されている令和7年度・令和8年度の過去問を解き、大学公開の評価ポイントと自分の答案を照合する
- 専門科目に配点比率で並ぶ面接(300点)の準備として、志望コースの専門用語を口頭で説明する練習を並行する
- 一般入試志望者はTOEICのスコアを500点に到達させることを出願前に済ませる
本節で扱った出題テーマ・評価ポイントは、いずれも室蘭工業大学が公開している令和8年度(2025年7月実施)の編入学一般入試(第1次募集)過去問題資料に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。
出題範囲の広さでコースを分類すると対策の優先順位が見える
コース別の専門科目出題範囲(前掲の表)を、範囲の広さで見直すと、対策の組み方に2つのタイプがあることが分かります。
出題範囲が数学+1分野に絞られているコース(電気電子工学、数理情報システム)は、範囲が狭い分、基礎から応用まで穴を作らないことが最優先です。数理情報システムコースの過去問のように、複数の計算手順(固有値の計算→対角化→n乗の計算)を連結させる出題があるため、単元単体の暗記では対応できません。
出題範囲が複数科目にまたがるコース(機械ロボット工学・航空宇宙工学は熱力学・流体力学・材料力学・機械力学から3科目選択、建築土木工学・土木工学トラックは構造力学・水理学・土質力学の3科目必須)は、得意分野を早期に絞り込み、その分野の演習量を優先的に確保する組み方が効率的です。選択制のコースは、出願前に3科目を決め打ちしてから過去問演習に入ると、限られた準備期間を有効に使えます。
建築学トラックのように計画系・構造系という性質の異なる分野が両方必須のコースは、片方に偏った対策では点数が伸びません。過去問で公開されている大学の評価ポイント(前章)を科目ごとに確認し、両分野に均等に時間を配分する計画を立ててください。志望理由書・面接対策を含めたコース別の詳しい進め方は、室蘭工業大学理工学部の編入試験を徹底解説で科目別・コース別にさらに踏み込んで解説しています。
推薦と一般、どちらを軸に考えるべきか
倍率データと配点構成をあわせて考えると、進め方の判断材料が見えてきます。
在学中の成績が上位で、出身学校長の推薦が得られる見込みがある場合は、推薦入試が有力な選択肢です。専門科目の学力試験そのものが課されず、3年分の実績でもほぼ全入に近い水準が続いています。ただし推薦要件に「合格した場合は必ず入学する」ことが明記されているため、他大学との併願を前提とした出願はできません。
成績に自信がない、専門科目の記述式試験で得点できる自信がある、TOEICのスコアをすでに一定水準まで伸ばせている、他大学と併願したいという場合は、一般入試を軸に検討することになります。ただし令和8年度の創造工学科一般入試のように、年度によっては推薦入試より一般入試の方が倍率が高く出ることもあるため、「一般の方が入りやすい」という思い込みは禁物です。
出願後の志望学科の変更は認められていません。推薦・一般のどちらを主軸にするかは、出願時期(推薦は5月、一般は6月)が来る前、できるだけ早い段階で決めておくと、その後の学習計画が立てやすくなります。
学習スケジュールの組み方
推薦入試を視野に入れる場合、出願は5月上旬、面接は5月下旬に設定されているため、調査書の元になる在学中の成績は前年度までに固めておく必要があります。出願直前に成績を挽回することはできないため、推薦入試を狙うなら早い学年から評定を意識した学習が前提になります。一般入試を視野に入れる場合は、出願が6月中旬、試験が7月中旬と1か月ほどしかありません。専門科目の過去問演習とTOEICのスコア更新を並行させるには、遅くとも出願年度の年明けから逆算して学習計画を立てておくことが望まれます。推薦入試に出願して合格に至らなかった場合でも、一般入試の出願書類を期間内に提出すれば再チャレンジできる仕組みになっているため、両方の対策を並行して進めておくと選択肢を狭めずに済みます。
併願をどう組むか
室蘭工業大学の推薦入試は5月出願・5月面接、一般入試(第1次募集)は6月出願・7月試験という日程です。北海道内の他大学や道外の国公立大学工学部・理学部の編入試験と出願・試験日程が重ならないかを早めに確認し、併願する場合は書類提出のスケジュールを一覧化しておくことをおすすめします。調査書・成績証明書・推薦書は出身学校長の作成・厳封が必要な書類のため、併願校が増えるほど発行依頼のタイミング管理が重要になります。
北海道内で編入学を検討している場合、北見工業大学工学部の編入試験も同じ道内の単科的な国立大学として比較検討先になりやすい大学です。北見工業大学も編入学試験専用の志願・入学状況を公表しており、地球環境工学科・地域未来デザイン工学科の2学科で倍率が年度ごとに入れ替わる傾向が確認できます。室蘭工業大学・北見工業大学とも「一般入試の方が必ず入りやすい」とは限らないという共通点があるため、両校を併願する場合は片方の倍率だけで難易度を判断しないよう注意してください。
同じ道内の国立大学として北海道大学の編入試験も比較検討先になりやすい大学です。北海道大学理学部の編入試験については北海道大学理学部の編入試験を徹底解説、英語対策は北海道大学編入のTOEIC対策、志望理由書の書き方は北海道大学編入の志望理由書の書き方|例文と評価されるポイントで整理しています。道内大学どうしを併願する場合、出願資格・配点・TOEICスコアの有効期間の違いでつまずきやすいため、出願の数か月前から情報を横並びで整理しておくと安心です。
そもそも大学編入の制度や年間スケジュールの全体像を確認したい場合は、大学編入とは?仕組み・難易度・費用・スケジュールを徹底解説【完全ガイド】で基礎から整理できます。志望コースの専門科目・面接・TOEICを同時並行で仕上げる必要がある人は、大学編入対策コースで自分の志望コースに合わせた対策を相談することもできます。
また、室蘭工業大学理工学部の出願資格・配点・志望理由書・面接・科目別の対策をさらに詳しく知りたい場合は、室蘭工業大学理工学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接までで、コース別の対策の立て方まで踏み込んで解説しています。
よくある質問(FAQ)
室蘭工業大学の編入学試験は2年次からも出願できますか
いいえ。室蘭工業大学の編入学試験(推薦入試・一般入試とも)は3年次のみの実施です。2年次編入の制度自体がありません。高専・短大からの編入は、必ず3年次からのスタートになります。
室蘭工業大学の編入試験の倍率はどのくらいですか
大学が公表する志願・入学状況(令和6〜8年度)によると、志願者数を合格者数で割った倍率は、創造工学科で1.3〜1.6倍、システム理化学科で1.4〜1.7倍で推移しています。推薦入試はほぼ全入に近い年度が多い一方、一般入試は年度によって1.9倍程度まで上がることもあります。大学は「受験者数」を公表していないため、実際に受験した人数に対する倍率はこれより高い可能性があります。
推薦入試と一般入試、どちらが受かりやすいですか
年度によって異なります。3年分のデータでは推薦入試の方が総じて倍率は低めですが、令和8年度の創造工学科のように一般入試の倍率(約1.9倍)が推薦入試(1.0倍)を大きく上回った年もあります。「推薦の方が難しい」「一般の方が入りやすい」という単純な図式では判断できません。
学士入学やMTP・HTPとは何ですか
学士入学は、学士の学位を有する者(取得見込みを含む)を対象に、主要な定員(昼間コース40名)の外側で若干名を選考する制度です。MTP(マレーシア・ツイニング・プログラム)・HTP(ハノイ・ツイニング・プログラム)は、海外の提携教育機関から編入する留学生向けの特別枠で、大学が公表する入学状況データにも独立した区分として登場します。
夜間主コースでも編入できますか
創造工学科の機械系コース・電気系コースに限り、夜間主コースでの編入学募集があります。募集人員は推薦・一般とも若干名です。システム理化学科には夜間主コースの設定がないため、システム理化学科を志望する場合は昼間コースへの出願となります。なお夜間主コースは志願者自体が少なく、令和6・7年度は志願者0名でした。
TOEICのスコアはいつ受けたものが有効ですか
2027年度一般入試の募集要項では、2025年5月以降に受験して得たTOEICスコアであることが提出条件とされています。この基準日は年度ごとに見直される可能性があるため、出願を予定する年度の募集要項で必ず確認してください。推薦入試にはTOEICスコアの提出・利用に関する記載はありません。
過去問は入手できますか
室蘭工業大学の公式サイトでは、学力試験が実際に実施されたコースに限り、直近2年度分(令和7年度・令和8年度)の編入学試験問題・解答例・出題意図をコース別に公開しています。志願者がいなかった回は「志願者がいなかったため未実施」として問題は公開されません。構造力学・水理学・土質力学・数学の一部は文字情報として、電気回路・物理学・基礎化学の一部はスキャン画像形式で公開されています。
志望学科・コースは複数選べますか
いいえ。募集要項には「志望学科は1学科のみとします」と明記されており、創造工学科かシステム理化学科のいずれかを選ぶ形になります。出願後の志望学科の変更も認められていません。
北見工業大学など道内の他大学と併願できますか
制度上は可能です。ただし室蘭工業大学の推薦入試は「合格した場合は必ず入学する」ことが要件のため、併願を前提とした出願はできません。併願を検討する場合は一般入試を軸に、出願・試験・合格発表の日程を一覧化して重なりがないか確認することをおすすめします。
単位認定によって卒業が2年を超えることはありますか
あります。募集要項には「単位認定状況及び修業状況によっては、卒業が修業年限(2年)を超えることがあります」と明記されています。入学後の単位認定は出身校での履修内容によって結果が変わるため、2年間での卒業が確約されているわけではありません。
面接では何を聞かれますか
募集要項には「態度、自分の考え、志望学科の専門分野に関する関心・意欲・問題意識等を問うとともに、志望学科の専門分野に関する基礎的知識について、口頭試問を行う」と明記されています。志望動機だけでなく、志望コースの専門分野に関する基礎知識を口頭で問われる点に注意してください。
学力試験が実施されなかったコースはありますか
あります。令和6〜8年度のデータでは、夜間主コースの一般入試で志願者がいなかった年があり、その回の過去問は「志願者がいなかったため未実施」として公開されていません。志望コースによっては、直近の過去問が1年度分しか存在しない場合があるため、公式サイトの掲載状況を出願前に確認してください。
まとめ
室蘭工業大学の編入学試験は、道内唯一の単科大学という特性上、学部選びではなく創造工学科・システム理化学科のどちらか1学科、そのなかのどのコースかを選ぶ試験です。実施年次は3年次のみで、推薦入試(調査書200点+面接300点=500点)と一般入試(英語75点+専門科目225点+面接300点=600点)の2方式があり、どちらも面接の配点比率がもっとも高い設計になっています。
大学が公表する令和6〜8年度の志願・入学状況からは、志願者数に対する倍率が創造工学科で1.3〜1.6倍、システム理化学科で1.4〜1.7倍で推移していること、推薦入試がほぼ全入に近い年度が多い一方で一般入試の方が高倍率になる年もあること、合格者数と入学者数の差から一定数が併願先へ流れていることが読み取れます。過去問は令和7・8年度の2年度分が公式に公開されており、建築土木工学コースの構造力学・水理学・土質力学、機械ロボット工学・航空宇宙工学コースの数学・専門4科目、数理情報システムコースの数学では、大学公開の出題意図・評価ポイントまで確認できます。
対策の優先順位は、第一に志望学科・コース(1学科のみ選択可)と募集要項の出願資格を正確に把握すること、第二に推薦・一般のどちらを主軸にするかを出願時期の前に決めること、第三に配点比率がもっとも高い面接・口頭試問への対策時間を十分に確保することです。最新の募集人員・日程・出題範囲・倍率は、必ず出願年度の公式募集要項・志願入学状況でご確認ください。
本記事の数値は室蘭工業大学が公表する2027年度(令和9年度)編入学学生募集要項、および令和6〜8年度の編入学「志願・入学状況」に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目・倍率は年度によって変更されるため、出願前には必ず室蘭工業大学が公表する最新の募集要項・志願入学状況をご確認ください。過去問セクションで扱った出題テーマ・評価ポイントは、室蘭工業大学が公開している令和8年度の過去問題資料に基づくものであり、出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。
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