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北海道教育大学の編入学試験を徹底解説|キャンパス別の募集専攻・試験科目・日程と実質倍率【令和8年度実績】

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北海道教育大学の編入学試験は、他の国立大学とは構造がかなり違います。学部は「教育学部」ただ1つしかありませんが、札幌校・旭川校・釧路校・函館校(国際地域学科)・岩見沢校(芸術・スポーツ文化学科)という5つのキャンパスに分かれており、編入学入試(大学は「特別選抜(編入学入試)」と呼びます)で募集する専攻・分野・コースは年度ごとに入れ替わります。しかも全学を合わせても年間の志願者は20〜30名程度、合格者は数名という小規模な試験です。「学部」ではなく「キャンパスと専攻」で情報を整理しないと、対策の前提を取り違えます。
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この記事では、北海道教育大学が公表している令和8年度(2026年4月入学)の学生募集要項(特別選抜(編入学入試))と、令和5年度・令和7年度の編入学試験実施状況(志願・受験・合格・入学者数)、そして公式に公開されている出題の意図をもとに、キャンパス別の募集専攻・受験資格・試験科目・日程・実質倍率を整理します。あわせて、2年次と3年次のどちらになるかは大学側の単位認定で決まるという、他大学にはあまりない仕組みについても解説します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設置区分 | 国立大学法人 |
| 学部 | 教育学部(1学部のみ) |
| 課程・学科 | 教員養成課程(札幌校・旭川校・釧路校)、国際地域学科(函館校)、芸術・スポーツ文化学科(岩見沢校) |
| 教育学部 入学定員(全選抜区分合計) | 1,185名 |
| 編入学入試の募集人員 | 全専攻「若干人」(人数非公表) |
| 編入学の時期 | 毎年4月1日(年1回のみ) |
北海道教育大学の「編入学入試」とは何か
北海道教育大学の入試情報ページでは、学部の入試区分として「一般選抜」「総合型選抜(教員養成特別入試、『北海道みらいの教員』養成枠、自己推薦入試)」「学校推薦型選抜(一般、地域指定)」「特別選抜(帰国子女入試、社会人入試、私費外国人入試、編入学入試)」が並びます。このうち高校卒業見込みではなく、大学・短期大学・高等専門学校の在学者や卒業者を対象にしているのが「特別選抜(編入学入試)」です。
大学のアドミッション・ポリシーには、この制度の対象が明確に書かれています。
短期大学卒業者,高等専門学校卒業者,大学卒業者及び大学在学者を対象として,編入学試験を実施しています。
私立大学に多い「一般編入」「社会人編入」「転部・転科」「継続学士」のような複数制度の並存はなく、北海道教育大学の編入学入試は基本的にこの1本の試験だけです。社会人向け・帰国子女向けの特別選抜は別枠として存在しますが、いずれも大学入学共通テストを免除する高校卒業見込み者向けの制度であり、既卒者・在学者が対象の編入学入試とは別物です。
他の入試区分と並べると、編入学入試の位置づけがより明確になります。
| 入試区分 | 主な対象 | 大学入学共通テスト |
|---|---|---|
| 一般選抜(前期・後期) | 高校卒業見込み者等 | 必須 |
| 総合型選抜(教員養成特別入試等) | 高校卒業見込み者等 | 必須(区分により異なる) |
| 学校推薦型選抜(一般・地域指定) | 高校卒業見込み者等(学校長推薦) | 必須 |
| 特別選抜(帰国子女入試) | 海外で学校教育を受けた高校卒業見込み者等 | 免除 |
| 特別選抜(社会人入試) | 社会人経験者(高校卒業見込み者等の枠内) | 免除 |
| 特別選抜(私費外国人入試) | 私費外国人留学生 | 免除 |
| 特別選抜(編入学入試) | 短大・高専・大学卒業者、大学在学者 | 課さない(対象外) |
編入学入試だけが、高校卒業見込み者向けの選抜区分(大学入学共通テストを課す・課さないに関わらず)とは根本的に対象者が異なります。すでに大学等で一定の単位を修得している人だけが出願対象になる、という点を最初に押さえておいてください。
5キャンパス・1学部という特殊な構造
北海道教育大学は教育学部の下に、次の3つの課程・学科を置いています。
- 教員養成課程(札幌校・旭川校・釧路校)
- 国際地域学科(函館校)
- 芸術・スポーツ文化学科(岩見沢校)
私立大学のハブ記事でよく見る「学部別の募集人員」という整理は、北海道教育大学には当てはまりません。学部は教育学部の1つだけだからです。実務上の区分は「どのキャンパス(校)の、どの専攻・分野・グループ・コースか」であり、本記事もこの単位で情報を並べます。
もうひとつ実務上大きいのが、キャンパス間の編入も同じ制度で扱われるという点です。募集要項には「現在本学のいずれかのキャンパスに在学している者が、別のキャンパスに編入学しようとする場合」の入学手続きについての注記があり、在学中のキャンパスを退学する手続きをしたうえで編入先での入学手続きを行うよう定められています。つまり、たとえば旭川校在学中に札幌校の別専攻を志望する、といった学内間の移動もこの編入学入試の枠組みで行われます。
受験資格と編入年次の決め方
令和8年度学生募集要項によると、出願資格は次のいずれかです。
- 大学を卒業した者、または令和8年3月卒業見込みの者
- 短期大学または高等専門学校を卒業した者、または令和8年3月卒業見込みの者
- 大学に2年以上在学し、62単位以上を修得した者、または令和8年3月までに修得見込みの者
ここまでは法政大学など私立大学の編入学試験と大きくは変わりません。決定的に違うのは編入年次の扱いです。募集要項は次のように定めています。
編入学の年次は,2年次又は3年次とします。既修得単位の認定は,教育職員免許法及び本学の履修基準に基づき行います。志願者の入学前の大学等において既に修得した授業科目・単位について,本学が認定する単位数の状況により,編入年次を決定します。
つまり、志願者が「2年次で出願」「3年次で出願」と選ぶのではなく、合格後に大学側が単位認定の結果を見て編入年次を決定します。教員免許状の取得に必要な科目・単位が教育職員免許法で細かく定められているため、出身校での既修得単位がそのまま教員免許の必修科目として認定されるとは限りません。出願前に「自分は3年次に入れるはずだ」と確信を持てる制度ではない、という前提で準備してください。
編入学の時期は毎年4月1日の1回のみです。私立大学に見られる秋季編入のような制度はありません。
出願書類|専攻によって追加提出物が変わる
出願はインターネット出願サイトでの登録と、出願書類一式の郵送(または持参)の両方が必要です。基本の出願書類は入学志願票(出願サイトで生成)、志望理由書(本学所定様式、生成AIの使用は不可)、出願資格を証明する書類(大学卒業者・卒業見込者は卒業証明書または卒業見込証明書+成績証明書、大学在学者は在籍期間証明書+成績証明書+単位修得見込証明書または履修登録状況が確認できる書類)ですが、志望する専攻によっては次の追加書類が必要になります。
| 追加書類 | 対象 | 内容 |
|---|---|---|
| 実技検査選択票(本学所定様式) | 札幌校 芸術体育教育専攻(保健体育教育分野)/岩見沢校 音楽文化専攻 | 出願サイトで生成される様式を印刷して提出 |
| 活動歴調査書(本学所定様式) | 岩見沢校 芸術・スポーツビジネス専攻 | 芸術またはスポーツプロジェクトの企画・制作活動に関する調査書。入学志願票とともに提出 |
| 作品証明書(本学所定様式) | 岩見沢校 美術文化専攻(美術教育分野を除く) | 第三者が作成した作品証明書。試験当日、作品とともに提出 |
成績証明書は「出身大学長等が作成し,修得単位が記載されているもので,かつ,厳封されたもの」であることが必須です。厳封されていない証明書は受理されないため、出身校の証明書発行窓口に早めに申請してください。志望理由書・活動歴調査書はいずれも「生成AIの使用は認めません」と明記されている点も見落とさないようにしてください。
キャンパス別・募集専攻一覧【令和8年度実績】
令和8年度(2026年4月入学)の学生募集要項に掲載された募集専攻・分野・グループ・コースは次のとおりです。募集人員はすべて「若干人」で、具体的な人数は公表されていません。
| キャンパス | 課程・学科 | 専攻 | 分野・グループ・コース |
|---|---|---|---|
| 札幌校 | 教員養成課程 | 言語・社会教育専攻 | 国語教育分野/英語教育分野 |
| 生活創造教育専攻 | 総合技術教育分野 | ||
| 芸術体育教育専攻 | 保健体育教育分野 | ||
| (特別支援教育専攻・理数教育専攻・音楽教育分野等は今年度募集なし) | |||
| 旭川校 | 教員養成課程 | 教育発達専攻/国語教育専攻(書道分野を含む)/英語教育専攻/社会科教育専攻/数学教育専攻/理科教育専攻 | - |
| 芸術・保健体育教育専攻 | 美術分野/保健体育分野 | ||
| (生活・技術教育専攻は今年度募集なし) | |||
| 釧路校 | 教員養成課程 | 地域学校教育実践専攻 | 国語教育実践分野/社会科教育実践分野/英語教育実践分野/理科教育実践分野/音楽教育実践分野/家庭科教育実践分野 |
| 函館校 | 国際地域学科 | 地域協働専攻 | 地域環境科学グループ (国際協働グループ・地域政策グループ・地域教育専攻は今年度募集なし) |
| 岩見沢校 | 芸術・スポーツ文化学科 | 芸術・スポーツビジネス専攻 | - |
| 音楽文化専攻/美術文化専攻 | 管弦打楽器コース/油彩画・彫塑・書・日本画・木材工芸・メディアデザイン・アニメーション・ビジュアルデザイン・映像・まちづくりデザイン・美術教育(専門領域ごとの募集) | ||
この表からわかる最大の注意点は、募集する専攻・分野が年度によって入れ替わることです。令和5年度実施(2023年4月入学者選抜)の実績を見ると、札幌校では特別支援教育専攻・理数教育専攻(算数・数学教育分野/理科教育分野)に志願者がいましたが、これらは令和8年度の募集人員表には登場しません。旭川校も、令和5年度実施では生活技術教育専攻(技術分野)が対象でしたが、令和8年度の募集人員表にこの専攻は含まれていません。函館校も、令和7年度実施(2025年4月入学者選抜)では国際協働グループ・地域環境科学グループの両方が対象でしたが、令和8年度は地域環境科学グループのみです。「去年募集していたから今年も出る」「一昨年募集がなかったから今年もない」という前提はどちらも成り立たないため、志望専攻がある場合はその年度の学生募集要項の募集人員表を必ず自分で確認してください。本記事執筆時点(2026年8月26日)で、次の令和9年度(2027年4月入学)分の学生募集要項(特別選抜(編入学入試))はまだ公表されていません。
試験科目はキャンパス・専攻によってまったく違う【令和8年度】
北海道教育大学の編入学入試には、大学入学共通テストはありません。課される科目は「専門科目」「小論文」「実技検査」「口述試験」「面接」の組み合わせで、これがキャンパスと専攻ごとにまったく違います。
| キャンパス | 専攻・分野 | 試験科目 |
|---|---|---|
| 札幌校 | 芸術体育教育専攻(保健体育教育分野) | 実技検査+口述試験 |
| 言語・社会教育専攻(国語教育分野・英語教育分野) | 専門科目+口述試験 | |
| 生活創造教育専攻(総合技術教育分野) | 小論文+口述試験 | |
| 旭川校 | 教育発達専攻 | 口述試験のみ |
| 国語教育専攻(書道分野以外) | 小論文+口述試験 | |
| 国語教育専攻(書道分野) | 実技検査+口述試験 | |
| 英語教育専攻 | 口述試験のみ | |
| 社会科教育専攻 | 口述試験のみ | |
| 数学教育専攻 | 専門科目+口述試験 | |
| 理科教育専攻/芸術・保健体育教育専攻(保健体育分野) | 口述試験のみ | |
| 釧路校 | 地域学校教育実践専攻(全6分野共通) | 口述試験のみ |
| 函館校 | 地域協働専攻(地域環境科学グループ) | 小論文+口述試験 |
| 岩見沢校 | 芸術・スポーツビジネス専攻 | 面接(口頭試問を含む)のみ |
| 音楽文化専攻(管弦打楽器コース) | 実技検査+面接 | |
| 美術文化専攻(美術教育を除く各専門領域) | 実技検査+面接(作品審査・口頭試問を含む) | |
| 美術文化専攻(まちづくりデザイン・美術教育) | 小論文+面接/口述試験 |
読み取れるポイントを整理します。
口述試験だけで判定する専攻が多数あります。旭川校の教育発達専攻・英語教育専攻・社会科教育専攻・理科教育専攻・保健体育分野、釧路校の全分野は、専門科目や小論文の筆記試験がなく、口述試験(専攻・分野に関する基礎的・専門的知識を問う)のみで判定されます。書いて答える練習より、口頭で説明する練習に比重を置く必要があります。
実技系の専攻は「実技検査」が中心です。札幌校保健体育教育分野、旭川校書道分野・美術分野、岩見沢校音楽文化専攻・美術文化専攻(美術教育を除く)は、当日の実技力そのものが評価対象です。
専門科目という筆記試験があるのは一部の専攻に限られます。札幌校の言語・社会教育専攻(国語・英語)、旭川校の数学教育専攻だけが「専門科目」という独立した筆記試験を課しています。
「口述試験」と「面接」は表記が使い分けられています。札幌校・旭川校・釧路校・函館校の選抜方法等一覧では、対人での試験はすべて「口述試験」と表記され、「専攻,分野に関する基礎的・専門的知識等を問います」という説明が付きます。一方、岩見沢校の選抜方法等一覧では「面接(口頭試問を含む)」という表記が使われ、美術文化専攻の実技検査後には「作品審査及び口頭試問を含む」面接が課されます。名称は違っても、志望する専攻・分野に関する専門知識を口頭で問われる点は共通していますが、岩見沢校では提出した作品や活動歴調査書の内容についても質問される可能性がある、という違いを意識しておいてください。
試験当日の時間割も専攻によって異なります。令和8年度の例では、次のような組み方になっていました。
| 試験日 | キャンパス・専攻 | 時間割 |
|---|---|---|
| 11月22日(土) | 札幌校(保健体育教育分野) | 実技検査・口述試験 10:00~17:00 |
| 釧路校・岩見沢校(芸術・スポーツビジネス専攻) | 口述試験/面接 9:00~ | |
| 11月23日(日) | 札幌校(国語・英語教育分野) | 専門科目 10:00~11:30/口述試験 13:00~ |
| 旭川校(口述試験のみの専攻) | 口述試験 9:00~ | |
| 函館校(地域環境科学グループ) | 小論文 10:00~11:30/口述試験 13:00~ |
口述試験・実技検査は受験者数によって終了時刻が午後5時を過ぎることがある、と募集要項に明記されています。1日で複数キャンパスの試験を掛け持ちすることは物理的にできないため、複数キャンパスを併願する場合は試験日の重なりを最初に確認してください。
実技検査の内容を専攻別に見る
実技検査がある専攻については、令和8年度学生募集要項に検査内容が具体的に記載されています。問題そのものではなく、大学が公表している検査の枠組みです。
札幌校:芸術体育教育専攻(保健体育教育分野)
器械運動・陸上競技(マット運動/鉄棒/ハードル走から1種目選択)と、球技(ゴール型のバスケットボール・サッカー、ネット型のバレーボール・バドミントン・硬式テニス、ベースボール型のソフトボールから1種目選択)の計2種目が課されます。全種目を体育館で実施するため、運動ができる服装と体育館用シューズの準備が必要です。
旭川校:国語教育専攻(書道分野)
楷書・かなの古典の半紙への臨書、漢字かな交じりの書の画仙紙半切2分の1への創作、行書の古典の画仙紙半切への臨書という3課題です。筆(大・小)、硯、墨、墨液、下敷き、文鎮、練習用半紙等を持参します。
旭川校:芸術・保健体育教育専攻(美術分野)
鉛筆による素描(3時間)で、モチーフは静物です。用紙の大きさはおおよそ515mm×364mm。鉛筆デッサン用具一式の持参が必要です。
岩見沢校:音楽文化専攻(管弦打楽器コース)
全員が受けるソルフェージュ(単旋律聴音、8小節程度)に加えて、主実技として木管楽器・金管楽器、弦楽器、打楽器(小太鼓・マリンバから選択)のいずれかで、指定調の音階演奏と自由曲1曲の暗譜演奏が課されます。すべて伴奏なしで実施されます。大学が公表している出題の意図は「音楽の理解、表現力、演奏技術、演奏に対する意欲をみる」「音楽に関する基礎的能力の観点から評価し、入学後に必要な適性をみる」の2点です。
岩見沢校:美術文化専攻
専門領域ごとに検査内容が分かれます。油彩画は油彩絵具またはアクリル用具一式を用いた着彩画、彫塑は塑造、書は古典の臨書及び創作、日本画は水彩画、木材工芸は立体造形、メディアデザインは平面構成、アニメーションは想定デッサン、ビジュアルデザインは構成デッサン、映像は映像メディア表現における構成・編集能力試験です。実技検査に加えて、専門領域ごとに定められた自己の作品資料・作品の持参が求められます。
出願から入学までのスケジュール【令和8年度実績】
令和8年度(2026年4月入学)の編入学入試の日程は次のとおりでした。
| 項目 | 令和8年度(2026年4月入学) |
|---|---|
| インターネット出願登録・検定料払込開始 | 令和7年10月28日(火)午前10時~ |
| 出願受付期間 | 令和7年11月4日(火)~11月10日(月)必着 |
| 学力検査等 | 令和7年11月22日(土)・23日(日) |
| 合格発表 | 令和7年12月5日(金)午前9時 |
| 入学手続期間 | 令和8年3月8日(日)~3月15日(日)必着 |
| 入学検定料 | 30,000円 |
| 入学料 | 282,000円 |
| 授業料(年額) | 535,800円 |
出願はインターネット出願サイトでの登録に加えて、出願書類一式を「書留・速達」郵便または持参で提出する必要があり、両方が完了しないと出願受付になりません。出願受付期間は1週間しかないため、志望理由書(本学所定様式、生成AIの使用は不可と明記)や出願資格を証明する書類(卒業証明書・成績証明書・在籍期間証明書等)は、出願開始前の10月中に準備を終えておく必要があります。
ここで重要なのは、令和9年度(2027年4月入学)分の学生募集要項(特別選抜(編入学入試))は、本記事執筆時点(2026年8月26日)でまだ公表されていないという点です。北海道教育大学の編入学入試の要項は、過去の実績を見ると例年9月に公表されています(令和8年度要項は令和7年9月、令和6年度要項は令和5年9月、令和4年度要項は令和3年9月)。この周期どおりであれば、令和9年度の要項も2026年9月頃に公表される見込みです。志望する場合は、北海道教育大学の入試情報ページ(学部の入試)を定期的に確認してください。
キャンパスの所在地と問い合わせ先
受験に関する問い合わせは志願者本人が行う必要があり、窓口はキャンパスごとに異なります。令和8年度学生募集要項に公開されている連絡先は次のとおりです。
| キャンパス | 所在地 | 入試関係の担当・電話番号 |
|---|---|---|
| 札幌校 | 札幌市北区あいの里5条3丁目1番5号 | 入試課 011-778-0274 |
| 旭川校 | 旭川市北門町9丁目 | 教育支援グループ 0166-59-1223 |
| 釧路校 | 釧路市城山1丁目15番55号 | 教育支援グループ 0154-44-3230 |
| 函館校 | 函館市八幡町1番2号 | 教育支援グループ 0138-44-4370 |
| 岩見沢校 | 岩見沢市緑が丘2丁目34番地1 | 教育支援グループ 0126-32-1348 |
札幌校はJR学園都市線「あいの里教育大駅」から徒歩約20分、旭川校はJR旭川駅からバスで約15分、釧路校はJR釧路駅からバスで約10分、函館校はJR函館駅からバスで約10〜20分、岩見沢校はJR岩見沢駅からバスで約10〜15分の位置にあります。編入学入試の合否について、大学は「電話等による問い合わせには応じません」と明記しているため、合否確認は出願サイトと大学ホームページの受験番号掲載を必ず自分で確認してください。
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遠方から受験する場合に確認しておきたいこと
北海道教育大学の5キャンパスは道内各地に分散しており、札幌校・旭川校・釧路校・函館校・岩見沢校はそれぞれ100km以上離れています。令和8年度の試験日は11月22日(土)・23日(日)の2日間に集中しており、志望するキャンパス・専攻によってどちらの日程になるかが決まっています。道外や道内でも離れた地域から受験する場合、次の点を早めに確認してください。
- 志望するキャンパス・専攻の試験日(11月22日か23日か)と会場までの交通手段・所要時間
- 実技検査がある専攻は、当日の集合時刻から検査終了までの拘束時間が長くなる場合があること(保健体育教育分野は10:00〜17:00、美術文化専攻は9:00〜17:00など)
- 受験票は試験日直前(令和8年度は11月14日午前9時)にダウンロード可能になること
- 持参が必要な実技用具(デッサン用具、書道用具、楽器等)を事前に準備し、当日忘れずに持参すること
試験開始後30分以上遅刻すると受験できなくなる、という規定もあります。とくに冬季の北海道は天候による交通機関の乱れが起きやすい時期でもあるため、前日入りするなど余裕を持った移動計画を立てることをおすすめします。
実質倍率|編入学入試だけの志願・受験・合格実績
北海道教育大学は、編入学試験の実施状況(志願者数・受験者数・合格者数・入学者数)を学生募集要項の巻末に、一般選抜等とは完全に分離した表として公表しています。法政大学のように「転籍・転部・転科試験」の数字が混ざることもないため、公表されている数字がそのまま編入学入試だけの実績です。公表されている直近2つの年度の実績を並べます。
令和5年度実施(2023年4月入学者選抜)
| キャンパス | 専攻・分野 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 入学者 |
|---|---|---|---|---|---|
| 札幌校 | 特別支援教育専攻 | 6 | 5 | 0 | 0 |
| その他(学校教育・言語社会教育・理数教育・生活創造・芸術体育) | 5 | 4 | 0 | 0 | |
| 旭川校 | 教育発達・国語・英語・社会科・数学・理科・生活技術・芸術保健体育 | 6 | 6 | 2 | 1 |
| 釧路校 | 地域学校教育実践専攻 | 6 | 5 | 4 | 2 |
| 函館校 | 地域協働専攻(国際協働・地域政策・地域環境科学) | 5 | 5 | 2 | 2 |
| 岩見沢校 | 芸術スポーツビジネス・美術文化・スポーツ文化 | 1 | 1 | 0 | 0 |
| 全学合計 | 29 | 26 | 8 | 5 | |
令和7年度実施(2025年4月入学者選抜)
| キャンパス | 専攻・分野 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 入学者 |
|---|---|---|---|---|---|
| 札幌校 | 言語社会教育(社会科教育分野)で合格1/その他0 | 3 | 3 | 2 | 2 |
| 旭川校 | 教育発達・国語・英語・社会科・数学・理科・芸術保健体育 | 4 | 2 | 0 | 0 |
| 釧路校 | 地域学校教育実践専攻 | 4 | 4 | 0 | 0 |
| 函館校 | 地域協働専攻(国際協働・地域環境科学) | 5 | 5 | 0 | 0 |
| 岩見沢校 | 音楽文化専攻 | 2 | 2 | 0 | 0 |
| 全学合計(大学公表値) | 18 | 20 | 2 | 2 | |
※令和7年度実施の全学合計は、大学が学生募集要項に掲載している数値をそのまま記載しています。ただしキャンパス別内訳(志願18・受験16・合格2・入学2)を積み上げると受験者数が公表値(20)と一致しません。この差異は北海道教育大学が公表している資料の記載どおりであり、当サイトで独自に補正した数字ではありません。正確な最新値は大学公表資料を直接ご確認ください。
全学でも合格者は年間数名という狭き門の実態
2つの年度を通じて見えるのは、北海道教育大学の編入学入試は、5キャンパスすべてを合わせても合格者が年間2〜8名しかいないという規模の小ささです。募集人員が全専攻「若干人」としか公表されていないことも、この規模感と符合します。
令和5年度実施では釧路校の地域学校教育実践専攻が受験5名に対して合格4名と、専攻単位で見れば通過率の高い年もありました。一方で令和7年度実施では、釧路校・旭川校・函館校がいずれも合格者0名という結果に終わっています。同じ専攻でも年度によって合格者が出たり出なかったりする振れ幅の大きさは、母数が小さい試験に共通する特徴です。単年度の数字だけを見て「入りやすい」「入りにくい」と判断するのは危険で、複数年度の傾向として捉える必要があります。
また、募集専攻そのものが年度で入れ替わるため、「志望する専攻が今年度も募集されるとは限らない」という前提を常に持っておく必要があります。前述のとおり、令和9年度の募集専攻はまだ公表されていません。
規模の比較として、北海道教育大学の教育学部全体の入学定員は1,185名(一般選抜・総合型選抜・学校推薦型選抜・特別選抜の合計)です。これに対して編入学入試は全専攻「若干人」の枠のみで、実績ベースでは全学の入学者が年間5名前後にとどまります。教育学部全体の入学者数と比べると、編入学入試が占める割合はごくわずかです。
函館校の募集専攻の変遷も、この不安定さを裏付けています。令和5年度実施では国際協働グループ・地域政策グループ・地域環境科学グループの3グループが対象で、地域政策グループは受験者2名に対して合格者2名という結果でした。ところが地域政策グループはその後の募集人員表から姿を消し、令和7年度実施では国際協働グループ・地域環境科学グループの2グループ、令和8年度は地域環境科学グループ1グループのみに絞られています。特定のグループを強く志望している場合でも、そのグループが翌年度も募集されるとは限らない、という前提を持っておく必要があります。
2年次か3年次か、決まるのは合格後
すでに触れたとおり、北海道教育大学の編入学入試では出願段階で2年次・3年次を選ぶことができません。合格後、教育職員免許法および本学の履修基準に基づいて、出身校での既修得単位のうち何単位が本学の科目として認定されるかが審査され、その結果に応じて編入年次が決まります。
これは対策の考え方にも影響します。私立大学の編入学試験のように「3年次のほうが倍率的に有利だから3年次を狙う」という戦略が成立しません。むしろ、出願前に自分の既修得単位が教員免許のどの科目にどこまで認定されそうかを、志望キャンパスの入試担当(教育支援グループ・入試課)に早めに問い合わせておくことが、実務上もっとも重要な準備になります。募集要項にも「受験に関する問い合わせは、必ず志願者本人が行ってください」と明記されており、大学側も個別の単位認定について事前の相談を前提とした案内をしています。
教員免許状の取得には教育実習の履修が必須で、一般的に3年次以降に配置されることが多いため、編入年次によって実習に向けた準備期間が変わってきます。何年次からのスタートになるかで、教育実習に向けたスケジュール感も変わる点は覚悟しておいてください。合格通知と単位認定結果が出た段階で、履修計画(とくに教育実習や介護等体験など、事前準備が必要な科目)について、早めに学務担当・教育支援グループに相談することをおすすめします。
キャンパス別に何を対策すべきか
札幌校を志望する場合
言語・社会教育専攻(国語・英語)と旭川校数学教育専攻だけが「専門科目」という独立筆記試験を課す専攻です。専門科目に加えて口述試験(専攻・分野に関する基礎的・専門的知識を問う)があるため、教科の専門知識を文章と口頭の両方で説明できる状態を作る必要があります。保健体育教育分野は実技検査(器械運動・陸上競技と球技から各1種目)と口述試験の組み合わせで、運動種目の選択(バドミントン・硬式テニス選択者はラケット、ソフトボール選択者はグラブを持参)は早めに決めておいてください。
旭川校を志望する場合
教育発達・英語・社会科・理科・保健体育分野は口述試験のみで、筆記の負担がない代わりに口頭での説明力が問われます。書道分野・美術分野は実技検査(書道は臨書・創作の3課題、美術は3時間の鉛筆デッサン)が中心なので、実技の完成度を上げる時間を優先してください。国語教育専攻(書道分野以外)は小論文+口述試験で、書道分野は実技検査+口述試験と、同じ専攻でも分野で試験がまったく違う点に注意が必要です。
釧路校を志望する場合
地域学校教育実践専攻は国語・社会科・英語・理科・音楽・家庭科の6分野いずれも口述試験のみで判定されます。募集要項には「専攻,分野に関する基礎的,専門的知識及び教員の資質に関わる一般常識を問います」と説明されており、専門知識だけでなく教員としての一般常識も問われる点が他キャンパスの口述試験と異なります。
函館校(国際地域学科)を志望する場合
令和8年度の募集は地域環境科学グループのみで、小論文+口述試験です。令和7年度実施では国際協働グループも募集対象でした。後述するとおり、大学は小論文の出題意図を公開しているため、志望グループの過去の出題意図から評価の観点を把握したうえで小論文の練習を始めてください。
岩見沢校(芸術・スポーツ文化学科)を志望する場合
芸術・スポーツビジネス専攻は面接(口頭試問を含む)のみで筆記試験がなく、活動歴調査書(芸術またはスポーツプロジェクトの企画・制作活動に関する調査書)の内容が重要になります。実技や作品そのものではなく「これまで何を企画・制作してきたか」を問われる専攻なので、活動歴調査書は具体的なエピソードと成果を盛り込んで仕上げてください。音楽文化専攻(管弦打楽器コース)は、ソルフェージュと主実技(木管・金管、弦楽器、打楽器から選択)の両方を伴奏なしで演奏する実技検査が中心です。美術文化専攻は専門領域ごとに実技検査の内容と持参物(自己の作品資料・作品)が細かく指定されているため、志望する専門領域の要項該当箇所を早い段階で確認し、面接で提示する作品・ポートフォリオの準備には時間的余裕を持って取り組んでください。
公開されている過去問はどこで手に入るか
北海道教育大学は、学部の入試ページに「入学試験に関するデータ」という区分を設け、令和6年度・令和7年度・令和8年度の入試問題を年度別に公開しています。一般選抜・総合型選抜・学校推薦型選抜だけでなく、「4.特別選抜(編入学入試)」という独立した区分があり、そこに編入学入試で実際に出された問題・解答例・出題の意図が掲載されています。
ただし公開状況は年度・専攻によって差があります。令和8年度は函館校地域協働専攻(地域環境科学グループ)の小論文と出題の意図、岩見沢校音楽文化専攻(管弦打楽器コース)の実技検査問題と出題の意図、札幌校芸術体育教育専攻(保健体育教育分野)の実技検査問題が公開されている一方、札幌校言語・社会教育専攻(国語教育分野)の専門科目や旭川校国語教育専攻の小論文は「準備中」の表記でした。令和6年度は編入学入試の区分全体が「準備中」となっており、実際に閲覧できる資料は年度でばらつきがあります。志望する専攻の資料が「準備中」の場合は、大学の入試課・教育支援グループに直接問い合わせるのが確実です。
公開過去問から読み取れる出題テーマ【令和7・8年度】
ここからは、北海道教育大学が公式に公開している令和7年度・令和8年度の編入学入試の出題の意図を中心に、キャンパス・専攻ごとの出題テーマと評価の観点を整理します。問題文そのものは大学が公開している場合でも本記事には掲載せず、大学が公表した出題の意図・評価の観点のみを扱います。
函館校:地域協働専攻・国際協働グループ|英語運用力と国際課題への理解
令和7年度の小論文について、大学は出題の意図を次のように説明しています。
本問題は,国際協働グループで学ぶための基礎的な英語能力,知識,思考力と文章表現能力について問うことを狙いとしている。問題1では,基礎的な英文読解能力および専門用語に関する知識を問うものである。問題2では,国際的な課題に対する関心・理解度を測るとともに,自らが捉えている問題について言語化・文章化する能力を問うものである。
英語の読解力と専門用語の知識、そして国際的な課題について自分の考えを日本語または英語で言語化する力の両方が評価対象になっていることが読み取れます。英語の基礎読解力を固めたうえで、国際協働・地域協働に関わるニュースや時事的なテーマについて、自分の意見を筋道立てて書く練習が有効です。
函館校:地域協働専攻・地域環境科学グループ|生物学・統計の基礎知識を文章化する力
令和7年度の小論文は4問構成で、大学は各問の出題意図を次のように説明しています。
問1 SDGsあるいは生物学における,生物多様性と人類との共存に関する問いである。高校生物にも記述があるし,他分野のSDGsの文脈でも,持続可能性についてはしばしば説明されている。知識と環境への意識を問う問題である。
問2 具体的な生物学的手法に関する問いである。PCR法は,今や多くの分野(犯罪捜査,親子判定,病気の検査など)で使われている手法であり,ニュースなどにも出てくるし,高校生物にも詳しい説明がある。その知識を文章化できるかどうかを問う問題である。
問3 読解力を求めている。知識がなくても,文章を正確に読み解ければ,解答できる問題である。
問4 応用的な思考力を問う問題である。問題本文に書かれている2つの手法の特徴から,自分で,それぞれの手法が適する条件を考えて,記述する問題である。
また令和8年度の小論文についても、大学は次のように出題の意図を公開しています。
文部科学省が平成29年度に示した『中学校学習指導要領解説 数学編』では,統計教育の充実を目指し,これまで高校での学習範囲であった四分位偏差や箱ひげ図などを中学2年生で履修するよう変更が加えられた。(中略)今回の小論文問題では,架空の大学生2名が本学で演習課題等に取り組んでいる状況を設定することで,より実践的,現実的に,志願者が備えている,データに基づいた思考力や表現力等,本学での学びに必要な基礎力を確認することを目指した。
2年連続して、高校生物・中学数学レベルの基礎知識(SDGsと生物多様性、PCR法、四分位範囲・箱ひげ図などの統計的な見方)を土台にしながら、それを自分の言葉で説明・応用できるかを問う構成になっています。専門的な予備知識を新たに詰め込むより、高校の生物・数学の教科書レベルの内容を、初対面の相手に説明できるレベルまで整理し直す学習が効果的です。
岩見沢校:音楽文化専攻(管弦打楽器コース)|演奏の技術と音楽的な理解
令和7年度・令和8年度とも、大学が公開している実技検査の出題の意図は次の2点で共通しています。
音楽の理解,表現力,演奏技術,演奏に対する意欲をみる。音楽に関する基礎的能力の観点から評価し,入学後に必要な適性をみる。
試験内容自体はソルフェージュ(単旋律聴音)と主実技(音階・自由曲の暗譜演奏)というオーソドックスな構成ですが、大学が明言しているとおり評価の軸は「技術」だけでなく「音楽の理解」と「演奏に対する意欲」も含みます。自由曲の選曲は、単に難易度の高い曲を選ぶのではなく、自分がその楽器・作品をどう理解し表現したいかを説明できる曲を選ぶ方が、口頭での質疑(実技検査終了後の面接)にもつながります。
過去問から導ける学習の順番
ここまでの出題意図から、北海道教育大学の編入学入試(小論文・実技検査が課される専攻)の対策は、次の順番で進めるのが合理的です。
- 志望専攻の直近の出題意図を大学公式サイトで確認し、問われている知識のレベル(高校・中学の教科書レベルが基準になっていること)を把握する
- 専門用語や現象を、専門知識のない人にも説明できるレベルまで自分の言葉で整理する練習をする(国際協働グループ・地域環境科学グループ双方に共通する評価軸)
- 口述試験・面接がほぼすべての専攻で課されるため、書いた内容を口頭で説明し直す練習を並行して行う
- 実技系の専攻は、技術の完成度に加えて「なぜその演奏・作品を選んだか」を自分の言葉で説明できるようにしておく
本節で扱った出題テーマ・出題の意図は、いずれも北海道教育大学が公開している令和7年度・令和8年度の編入学入試資料に基づいています。出題内容や公開状況は年度によって変わるため、必ず大学公式サイトの最新の公開資料をご自身で確認してください。
単位認定と教員免許取得までの道のり
北海道教育大学の教員養成課程は、教員免許状の取得を卒業要件の柱としています。編入前に他大学・短期大学・高等専門学校で修得した単位は、教育職員免許法および本学の履修基準に基づいて審査され、認定される単位数によって編入年次(2年次・3年次)が決まる仕組みは前述のとおりです。
ここで注意したいのは、認定される単位数が少ない場合、2年次編入であっても標準の在学年数(2年間)で卒業・免許取得まで到達できるとは限らないということです。教員免許状の取得に必要な科目は教科・教職に関する科目が細かく指定されており、出身校での学習内容が教育学部の必修科目とそのまま対応するとは限りません。合格後、単位認定の結果を確認した段階で、不足する科目をどのように履修計画に組み込むかを、編入先キャンパスの教育支援グループ・入試課に早めに相談することをおすすめします。
併願をどう考えるか
北海道教育大学の教育学部を目指す場合、教員養成系の学部を持つ他大学との併願を検討する方も多いはずです。当サイトでは北海道大学教育学部の編入学試験についても別記事で解説しています。同じ道内の教育学部でも、募集人員・試験科目・受験資格の作りは大学ごとにまったく異なるため、併願先を検討する際は志望校ごとの一次情報を個別に確認してください。
なお北海道教育大学には、学部の編入学入試とは別に、大学院教育学研究科高度教職実践専攻の「冬入試」という制度もあります。これは学部を卒業した現職教員や社会人が大学院に進学するための入試であり、本記事で扱った学部の編入学入試(特別選抜)とは出願資格・選考方法とも別制度です。詳しくは大学院入試を扱った別記事をご覧ください。
よくある質問
北海道教育大学に編入学試験はありますか。
あります。北海道教育大学は「特別選抜(編入学入試)」として、短期大学卒業者・高等専門学校卒業者・大学卒業者・大学在学者(2年以上在学し62単位以上修得)を対象とした編入学試験を実施しています。実施は毎年4月1日入学の1回のみです。
どのキャンパス・専攻で編入学入試が実施されていますか。
令和8年度(2026年4月入学)は、札幌校(言語・社会教育専攻の国語・英語教育分野、生活創造教育専攻総合技術教育分野、芸術体育教育専攻保健体育教育分野)、旭川校(教育発達・国語・英語・社会科・数学・理科の各教育専攻、芸術・保健体育教育専攻の美術・保健体育分野)、釧路校(地域学校教育実践専攻の6分野)、函館校(地域協働専攻地域環境科学グループ)、岩見沢校(芸術・スポーツビジネス専攻、音楽文化専攻管弦打楽器コース、美術文化専攻各専門領域)で実施されました。募集する専攻は年度で入れ替わるため、最新の学生募集要項で確認する必要があります。
2年次と3年次のどちらで編入できますか。
出願時点では選べません。合格後、教育職員免許法および本学の履修基準に基づいて既修得単位の認定審査が行われ、その結果に応じて大学側が2年次または3年次を決定します。
北海道教育大学の編入学入試の倍率はどれくらいですか。
大学が公表している実績では、令和5年度実施(2023年4月入学者選抜)が全学合計で志願者29名・受験者26名・合格者8名・入学者5名、令和7年度実施(2025年4月入学者選抜)が志願者18名・受験者20名(大学公表値)・合格者2名・入学者2名でした。全学を合わせても合格者が年間数名という規模の小さい試験です。専攻・年度によっては合格者0名の年もあります。
大学入学共通テストは必要ですか。
編入学入試では不要です。共通テストが課されるのは一般選抜・学校推薦型選抜(一般・地域指定)・総合型選抜(教員養成特別入試)で、編入学入試の選考は専門科目・小論文・実技検査・口述試験・面接の組み合わせのみで行われます。
過去問は入手できますか。
北海道教育大学は入試情報ページで年度別に入試問題を公開しており、「4.特別選抜(編入学入試)」という区分に編入学入試の問題・解答例・出題の意図が掲載されています。ただし専攻・年度によっては「準備中」となっており全専攻分がそろっているわけではありません。志望専攻の資料がない場合は大学の入試課・教育支援グループへの直接の問い合わせが確実です。
高等専門学校卒業でも出願できますか。
出願できます。出願資格は大学卒業(見込み含む)、短期大学または高等専門学校卒業(見込み含む)、大学に2年以上在学し62単位以上修得(見込み含む)のいずれかです。学部を限定する要件はありません。
大学在学中に別のキャンパスへ編入することはできますか。
制度上は同じ編入学入試の枠組みで扱われます。募集要項には、本学のいずれかのキャンパスに在学している者が別のキャンパスに編入学する場合、在学中のキャンパスを退学する手続きをしたうえで編入先の入学手続きを行うよう定められています。
編入学入試にかかる費用はいくらですか。
入学検定料30,000円のほか、合格後に入学料282,000円、入学後は年額535,800円の授業料がかかります(令和8年度実績。改定される場合があります)。入学料・授業料には高等教育の修学支援制度に基づく減免・徴収猶予の制度もあり、詳細は合格者に別途通知されます。
令和9年度(2027年4月入学)の募集はいつ公表されますか。
本記事執筆時点(2026年8月26日)では未公表です。過去の学生募集要項(特別選抜(編入学入試))は、令和8年度分が令和7年9月、令和6年度分が令和5年9月、令和4年度分が令和3年9月にそれぞれ公表されており、例年9月が目安です。この周期どおりであれば令和9年度分も2026年9月頃の公表が見込まれますが、確定情報ではないため大学公式サイトの入試情報ページで直接確認してください。
出願にはどんな書類が必要ですか。
入学志願票、志望理由書(本学所定様式・生成AI使用不可)、出願資格を証明する卒業証明書または在籍期間証明書・成績証明書(厳封)が共通の必要書類です。加えて、札幌校保健体育教育分野・岩見沢校音楽文化専攻は実技検査選択票、岩見沢校芸術・スポーツビジネス専攻は活動歴調査書、岩見沢校美術文化専攻(美術教育分野を除く)は作品証明書の提出が必要です。インターネット出願サイトでの登録と出願書類の郵送(または持参)の両方が完了して初めて出願受付となります。
岩見沢校の美術文化専攻にはどんな専門領域がありますか。
令和8年度は油彩画・彫塑・書・日本画・木材工芸・メディアデザイン・アニメーション・ビジュアルデザイン・映像・まちづくりデザイン・美術教育の10領域が募集対象でした。専門領域ごとに実技検査の内容(着彩画、塑造、臨書・創作、水彩画、立体造形、平面構成、想定デッサン、構成デッサンなど)と持参すべき自己の作品資料・作品が細かく指定されているため、志望領域の該当箇所を要項で個別に確認する必要があります。
まとめ
北海道教育大学の編入学入試について、公式要項と実績データから確認できることを整理します。
まず、学部は教育学部の1つだけですが、実務上は札幌校・旭川校・釧路校・函館校(国際地域学科)・岩見沢校(芸術・スポーツ文化学科)という5キャンパス単位で募集専攻・試験科目が大きく異なります。募集する専攻・分野は年度ごとに入れ替わるため、志望専攻がその年度も募集されるとは限りません。
次に、出願時点で2年次・3年次を選ぶことはできません。合格後の単位認定審査によって大学側が編入年次を決定する、他大学にはあまりない仕組みです。
そして規模については、全学を合わせても合格者は年間2〜8名程度という小さな試験です。専攻・年度によっては合格者0名という結果も珍しくなく、単年度の数字だけで難易度を判断するのは危険です。
最後に、公開されている出題の意図を見る限り、小論文・実技検査ともに専門的な予備知識よりも、高校・中学レベルの基礎知識を自分の言葉で説明し直す力、そして口述試験・面接で口頭説明できる力が重視されています。まずは志望専攻の出題意図を大学公式サイトで確認するところから始めてください。
大学入試全体を見渡しても、出題意図や評価の観点をここまで具体的に公開しているケースは多くありません。北海道教育大学の編入学入試は募集人員こそ小さいものの、対策の手がかりとなる一次情報は比較的豊富に公開されています。公開資料を読み込まずに準備を始めるのは、この大学に関してはもったいない選択です。
北海道教育大学の編入学入試は、私立大学のように学部単位で情報が整理された大きな試験ではありません。5キャンパスの中から、自分が既に修得した単位・実技の技能・専門分野に合う専攻をまず見つけ、その専攻の年度ごとの募集有無を確認し、口述試験や実技検査を含む実践的な選考に備える、という手順を踏む必要があります。手間はかかりますが、大学が公開している一次情報(募集要項・実施状況・出題の意図)をひとつずつ確認していけば、対策の方向性を誤ることは避けられます。
本記事の数値は北海道教育大学が公表する令和8年度学生募集要項(特別選抜(編入学入試))および令和5年度・令和7年度の編入学試験実施状況に基づいています。募集する専攻・分野・日程・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず北海道教育大学が公表する最新の学生募集要項をご確認ください。
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