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筑波技術大学の編入学試験を徹底解説|聴覚障害系・視覚障害系の学部別出願資格・試験科目・日程と対策【2027年度】

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筑波技術大学は、聴覚障害者・視覚障害者のためだけに設置された日本で唯一の国立大学です。学部の入り口も試験科目も、一般の大学とはまったく異なる設計になっています。編入学試験は学力試験ではなく「小論文+口頭試問(またはプレゼンテーション)」あるいは「面接+書類審査」で行われ、出願資格には学歴要件に加えて、聴力レベルや視力の医学的基準が定められています。

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この記事では、筑波技術大学が公表している令和9年度(2027年度)編入学学生募集要項と、直近3年分の入学者選抜結果(志願者数・受験者数・合格者数)をもとに、学部・学科別の募集人員・出願資格・試験科目・日程・実績を整理します。あわせて、産業技術学部系で公開されている過去の編入学試験(小論文)の出題テーマも、大学が公開している出題意図の範囲で解説します。数字がきわめて小さい大学であるため、一般的な「倍率」の読み方がそのまま通用しない点にも触れます。

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目次

筑波技術大学の編入学試験には「2つの入り口」がある

筑波技術大学は、天久保キャンパス(つくば市天久保)と春日キャンパス(つくば市春日)の2つのキャンパスに分かれており、対象とする障害種別によって出願する学部・要項がまったく別になります。編入学を検討する場合、まず自分がどちらの系統に該当するかを確定させる必要があります。

聴覚障害系|産業技術学部・共生社会創成学部(聴覚障害コース)

天久保キャンパスで実施される系統です。産業技術学部(産業情報学科・総合デザイン学科)と、2025年度に新設された共生社会創成学部共生社会創成学科の聴覚障害コースが対象になります。出願資格には「両耳の聴力レベルがおおむね60デシベル以上のもの、又は補聴器等の使用によっても通常の話声を解することが不可能若しくは著しく困難な程度のもの」という基準が定められています。産業技術学部の入学定員は、産業情報学科32名(情報科学コース・先端機械工学コース・建築学コース・支援技術学コース〔情報保障工学/福祉機器工学/福祉住環境学の3領域〕)、総合デザイン学科13名(クリエイティブデザイン学コース・支援技術学コース〔アクセシブルデザイン学領域〕)です。これは一般選抜・総合型選抜等をすべて含めた学部全体の定員で、編入学試験の募集人員はこの中の「若干名」という位置づけです。

視覚障害系|保健科学部・共生社会創成学部(視覚障害コース)

春日キャンパスで実施される系統です。保健科学部保健学科(鍼灸学コース・理学療法学コース・健康スポーツ学コース)と、共生社会創成学部共生社会創成学科の視覚障害コースが対象になります。出願資格には「両眼の矯正視力がおおむね0.3未満のもの、又は視力以外の視機能障害が高度のもののうち、拡大鏡等の使用によっても通常の文字、図形等の視覚による認識が不可能又は著しく困難な程度のもの若しくは将来点字又は文字の拡大等の特別な方法による教育を必要とすることとなると認められるもの」という基準が定められています。保健科学部の入学定員は、保健学科(鍼灸学・理学療法学・健康スポーツ学の3コース)20名、情報システム学科10名です。なお情報システム学科は、この定員の枠組みには含まれるものの、編入学試験を実施していません(学校推薦型選抜・総合型選抜・一般選抜のみです)。

この記事では、大学が公表している令和9年度(2027年度)編入学学生募集要項(聴覚障害系・視覚障害系)を一次情報として、両系統をあわせて解説します。

学部・学科別の募集人員と実施年次【令和9年度】

募集人員はすべて「若干名」で公表されており、法政大学のような具体的な人数(例:15名)は公開されていません。まずどの学科がどの年次を実施しているかを確認してください。

系統学部学科・コース2年次3年次募集人員
聴覚障害系産業技術学部産業情報学科若干名
産業技術学部総合デザイン学科若干名
共生社会創成学部共生社会創成学科 聴覚障害コース若干名
視覚障害系保健科学部保健学科 鍼灸学コース若干名
保健科学部保健学科 理学療法学コース×若干名
保健科学部保健学科 健康スポーツ学コース×若干名
保健科学部情報システム学科××実施なし
共生社会創成学部共生社会創成学科 視覚障害コース若干名

この表から読み取れる点を整理します。

3年次編入を実施しているのは、鍼灸学コースと2つの共生社会創成学科コースだけです。保健科学部の理学療法学コース・健康スポーツ学コースは2年次編入のみで、3年次からの編入はできません。産業技術学部の2学科は2年次・3年次のどちらも実施しています。

健康スポーツ学コースは2026年4月に新設されたばかりのコースです。大学の公表によれば、2026年度から保健科学部保健学科に健康スポーツ学コースが新設され、従来の鍼灸学専攻・理学療法学専攻もそれぞれ鍼灸学コース・理学療法学コースへと名称変更されています。新設コースであるため、編入学試験の応募実績はまだありません。

鍼灸学コースの3年次編入だけ、学歴に加えて国家資格要件が課されます。詳細は次の章で説明します。

出願資格|学歴要件と障害要件の二重構造

筑波技術大学の編入学試験の出願資格は、他大学にはない構造になっています。「学歴・単位の要件」と「障害の程度に関する要件」の両方を満たす必要があります。

学歴・単位の要件(共通)

2年次・3年次とも、聴覚障害系・視覚障害系で共通の要件が定められています。

年次主な出願資格
2年次大学を卒業した者、又は大学に1年以上在学し31単位以上修得し退学した者(見込みを含む)/短期大学・高等専門学校・旧国立工業教員養成所・旧国立養護教諭養成所の卒業者(見込みを含む)/外国の大学等の卒業者(見込みを含む)/専修学校専門課程(修業年限2年以上等の基準を満たすもの)の修了者(見込みを含む)/高等学校専攻科(修業年限2年以上等の基準を満たすもの)の修了者(見込みを含む)
3年次大学を卒業した者、又は大学に2年以上在学し62単位以上修得し退学した者(見込みを含む)/短期大学・高等専門学校・旧国立工業教員養成所・旧国立養護教諭養成所の卒業者(見込みを含む)/外国の大学等の卒業者(見込みを含む)/専修学校専門課程・高等学校専攻科の修了者(見込みを含む、基準は2年次と同様)

法政大学のような「学部ごとに追加される資格」の複雑な分岐はありませんが、鍼灸学コースの3年次だけは別枠の要件が加わります。

鍼灸学コース3年次だけの追加要件

保健科学部保健学科鍼灸学コースの3年次編入は、上記の学歴要件に加えて、次のいずれかに該当する必要があります。

  • 修業年限3年の短期大学のあん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師関係学科を卒業し、3種の免許を取得した者又は国家試験受験資格を有する者
  • 修業年限3年のあん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師関係の専修学校の専門課程(基準を満たすもの)を修了した者(見込みを含む)で、3種の免許を取得した者又は取得見込み・国家試験受験資格を有する者
  • 修業年限3年のあん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師関係の特別支援学校高等部専攻科を修了した者(見込みを含む)で、同様に3種の免許を取得した者又は取得見込み・国家試験受験資格を有する者

大学は「鍼灸学専攻への入学許可後において、あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師の3種の免許を取得できなかった者は、入学許可を取り消します」と明記しています。免許取得の見込みで出願する場合は、この条件を十分に確認してください。

障害の程度に関する要件

学歴要件を満たしたうえで、次の障害の程度に関する基準も満たす必要があります。

系統基準
聴覚障害系両耳の聴力レベルがおおむね60デシベル以上のもの、又は補聴器等の使用によっても通常の話声を解することが不可能若しくは著しく困難な程度のもの(裸耳=補聴器を外した状態又は人工内耳のスイッチをオフにした状態での聴力レベル)
視覚障害系両眼の矯正視力がおおむね0.3未満のもの、又は視力以外の視機能障害が高度のもののうち、拡大鏡等の使用によっても通常の文字、図形等の視覚による認識が不可能又は著しく困難な程度のもの若しくは将来点字又は文字の拡大等の特別な方法による教育を必要とすることとなると認められるもの

出願時には、聴覚障害系は身体障害者福祉法第15条指定医師が作成した診断書、視覚障害系は眼科を専門とする医師が作成した診断書の提出が必須です。障害の程度に関して不明な点は、出願前に必ず大学の入試担当係(聴覚障害系支援課教務係・視覚障害系支援課教務係)に照会するよう大学自身が案内しています。

試験科目・選抜方法|学力試験ではなく小論文・口頭試問・面接

筑波技術大学の編入学試験には、他大学のような専門科目の筆記試験がありません。聴覚障害系と視覚障害系で選抜方法そのものが違います。

聴覚障害系(産業技術学部・共生社会創成学科聴覚障害コース)

学科等書類審査小論文口頭試問プレゼンテーション合計
産業情報学科1003006001000
総合デザイン学科1003006001000
共生社会創成学科 聴覚障害コース1003006001000

小論文は「日本語の基礎的な能力(読解力、表現力・表記力)、資料等の読解力及び論理的思考力をみる」もので、字数は800字以内です。口頭試問は、出願受付後に大学からメールで送付される志望領域ごとの指定課題と、それに関する質疑応答で、専門領域の基礎知識・論理力・思考力・目的意識・学修意欲をみるとされています。総合デザイン学科はこの口頭試問の代わりにプレゼンテーションが課され、2026年4月以降に個人又は共同で取り組んだ作品・研究について、当日7分程度で説明する形式です。なお実用英語技能検定3級以上・実用数学技能検定準2級以上の資格は、口頭試問又はプレゼンテーションの評価に加味されます。

口頭試問・プレゼンテーションはいずれも一人ずつ個別に実施され、大学は「音声・手話・筆談などのコミュニケーション方法は問いません」と明記しています。受験者本人が使いやすい方法で臨めるよう配慮されている点は、他大学の一般入試にはない情報保障の設計です。3年次編入学試験と2年次編入学試験を併願する場合は、各年次の口頭試問又はプレゼンテーションを両方とも受験する必要があります(産業情報学科・共生社会創成学科の併願者は同一時間内に両年次分をまとめて実施、総合デザイン学科の併願者もエントリーシートと成果物にもとづき同一時間内に実施されます)。

出願資格を「修得見込み」で満たして受験する場合、令和9年3月31日までに単位を修得できなかった等の事由が生じると、合格していても入学許可が取り消される、又は入学年次が変更される場合があります。単位の見込みが微妙なラインにある場合は、出願前に出身校の成績担当部署に確認しておくことを強くおすすめします。

視覚障害系(保健科学部・共生社会創成学科視覚障害コース)

学科・コース面接書類審査合計
保健学科 鍼灸学コース8002001000
保健学科 理学療法学コース8002001000
保健学科 健康スポーツ学コース8002001000
共生社会創成学科 視覚障害コース8002001000

視覚障害系には筆記試験そのものがありません。面接は複数の面接員による個別面接で、「人物、理解力、思考力、表現力、意欲、適性等を評価するとともに、口頭試問を課します」とされています。共生社会創成学科視覚障害コースの面接には、出願受付後にメールで送付される指定課題に関する内容も含まれます。書類審査は成績証明書等による評価です。つまり視覚障害系を志望する場合、対策の中心は面接(口頭でのやり取り)と、出願書類・成績の完成度に置くことになります。

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日程・スケジュール【令和9年度=2027年4月入学】

年2回(第1回・第2回)の実施で、聴覚障害系・視覚障害系(保健科学部)・共生社会創成学科視覚障害コースでそれぞれ日程が異なります。とくに、共生社会創成学科視覚障害コースの日程は保健科学部とは別で、聴覚障害系(産業技術学部・聴覚障害コース)と共通の日程枠を使っている点に注意してください。

系統出願(必着)試験日合格発表
産業技術学部・共生社会創成学科聴覚障害コース第1回2026年8月19日~8月25日2026年9月5日(土)2026年9月11日
第2回2027年1月4日~1月8日2027年1月23日(土)2027年1月29日
共生社会創成学科視覚障害コース第1回2026年8月19日~8月25日2026年9月5日(土)2026年9月11日
第2回2027年1月4日~1月8日2027年1月23日(土)2027年1月29日
保健科学部(鍼灸学・理学療法学・健康スポーツ学コース)第1回2026年9月24日~10月1日2026年10月10日(土)2026年11月2日
第2回2026年12月1日~12月8日2026年12月19日(土)2026年12月25日

読み取れる注意点を整理します。

共生社会創成学科の2コースは、キャンパスは別でも編入学の日程は同じ枠を使っています。視覚障害コースは春日キャンパスの学部ですが、編入学試験の出願・試験日は保健科学部ではなく、天久保キャンパスの聴覚障害コース・産業技術学部と同じ日程です。保健科学部の日程だけを見て共生社会創成学部の出願を進めると、出願期間を誤る可能性があります。

3年次編入学と2年次編入学は併願できます。いずれの系統も検定料は併願しても30,000円のまま変わりません。ただし異なる学科・コースの併願はできません。

試験場は聴覚障害系が天久保キャンパス、視覚障害系が春日キャンパスです。共生社会創成学科視覚障害コースの試験も天久保キャンパスではなく、聴覚障害コースと同じ日程で実施されますが、試験会場についても募集要項の該当箇所を必ず確認してください。

インターネット出願の流れと事前準備

筑波技術大学の編入学試験は、聴覚障害系・視覚障害系のいずれもインターネット出願です。出願はシステムへの入力だけでは完了せず、検定料の支払いと必要書類の郵送まで済ませて初めて出願完了となります。大学が示している流れは次の4ステップです。

  1. 事前準備:メールアドレスの用意(@ad.tsukuba-tech.ac.jp ドメインを受信できるよう設定)、志願者本人の証明写真データ(出願前3か月以内撮影・jpg・最大500KB)、角形2号封筒(240mm×332mm)、様式印刷用のカラープリンターを準備します。視覚障害系はこの段階で「志望の動機」の準備も必要です(WEB出願システムに入力する場合は600字以内、点字や手書きで別途提出する場合は1,000字以内)。
  2. インターネット出願システムへの入力:出願区分・志願学部学科・志願者情報・出身学校・出願資格・学歴等を入力します。顔写真データのアップロードもこの段階で行います。
  3. 検定料の支払い:クレジットカード(VISA・Mastercard・JCB・AMEX・DINERS・DISCOVER)又はコンビニエンスストア(セブン-イレブン・ローソン・ミニストップ・ファミリーマート・セイコーマート)で30,000円を支払います。
  4. 必要書類の印刷と郵送:出願データ送信後に作成される受験票等の様式をシステム入力期間内に印刷し、成績証明書・卒業(見込)証明書・障害に関する診断書などとあわせて角形2号封筒に入れ、宛名シート(表面)とチェックリスト(裏面)を貼付のうえ、簡易書留・速達郵便で出願期間内必着で郵送します。

出願書類が大学に届くと、システムに登録したメールアドレス宛に到着通知が送られます。出願期間を過ぎた提出は、災害等のやむを得ない事情を除き受理されません。出願書類・既納の検定料は、受理後はいかなる理由でも返還されない点にも注意してください。

受験上の配慮事項の申請

聴覚障害・視覚障害そのものへの配慮(手話通訳・点字問題・拡大文字・PC要約筆記など)は、出願資格を満たす前提として大学側で用意されています。これとは別に、病気・負傷や、対象の障害以外の障害等のために追加の配慮を希望する場合は、事前に大学の入試担当係へ相談したうえで、「受験上の配慮事項記入シート」と医師の診断書や障害者手帳等の写しを、次の期限までに提出する必要があります。

系統第1回の提出期限第2回の提出期限
産業技術学部・共生社会創成学科聴覚障害コース2026年7月31日2026年12月18日
共生社会創成学科視覚障害コース2026年7月31日2026年12月18日
保健科学部(鍼灸学・理学療法学・健康スポーツ学コース)2026年9月9日2026年11月18日

第1回入学試験で不合格となり第2回入学試験に出願する場合、同様の配慮を希望するときはこの書類の再提出は不要とされています。配慮の内容によっては大学側の準備に時間がかかるため、期限ぎりぎりではなく出願準備の初期段階から相談を始めることをおすすめします。

検定料・入学料・学費

項目金額
検定料30,000円(3年次・2年次を併願しても同額)
入学料282,000円
授業料267,900円[前期]+267,900円[後期]=年額535,800円

金額は聴覚障害系・視覚障害系のいずれも共通です。国立大学の標準額と同水準に設定されています。入学料・授業料には免除及び徴収猶予の制度があり、高等教育の修学支援制度(授業料等減免・給付型奨学金)の対象にもなり得ることが要項に明記されています。入学手続を完了した者が入学を辞退した場合でも、入学料は返還されません。

コースごとに別途必要な費用も公表されています。鍼灸学コースは初年度のみ学内実習経費(実習着・靴、鍼実習用具等)として約30,000円に加え、予防接種・抗体検査費・学外実習交通費等が必要です。理学療法学コースは学外実習等経費として卒業までに約450,000円、健康スポーツ学コースと共生社会創成学部は2・3年次の実習・インターンシップの交通費・宿泊費等が必要になります。これらに加えて、全学科・コース共通で教科書・教材費、学生教育研究災害傷害保険の一部負担金等が発生します。学生寄宿舎を利用する場合は、寄宿料・共益費等であわせて月額20,000〜25,000円程度(系統により異なる)が別途必要です。

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志願者数・合格者数の実績【過去3年間】

ここが、筑波技術大学の編入学を理解するうえでもっとも重要な情報です。大学は年度ごとの入学者選抜結果(募集人員・志願者数・受験者数・合格者数・入学者数)を「過去3年分の入試結果」として公表しています。以下は編入学試験(第1回・第2回、2年次・3年次)だけを抜き出した実績です。

産業技術学部・共生社会創成学科聴覚障害コースの編入学試験実績

大学が公表している令和6〜8年度の内訳を、区分・学科ごとにそのまま並べます(志願者数・受験者数・合格者数の順)。

年度区分産業情報学科総合デザイン学科共生社会創成学科
令和8年度3年次 第1回0 / 0 / 00 / 0 / 00 / 0 / 0
令和8年度3年次 第2回0 / 0 / 00 / 0 / 00 / 0 / 0
令和8年度2年次 第1回0 / 0 / 01 / 1 / 10 / 0 / 0
令和8年度2年次 第2回0 / 0 / 00 / 0 / 00 / 0 / 0
令和7年度3年次 第1回0 / 0 / 00 / 0 / 0
令和7年度3年次 第2回1 / 1 / 10 / 0 / 0
令和7年度2年次 第1回0 / 0 / 00 / 0 / 00 / 0 / 0
令和7年度2年次 第2回0 / 0 / 00 / 0 / 00 / 0 / 0
令和6年度3年次 第1回0 / 0 / 01 / 1 / 1
令和6年度3年次 第2回0 / 0 / 00 / 0 / 0
令和6年度2年次1 / 1 / 10 / 0 / 0

「―」は、その年度にまだ共生社会創成学部が設置されておらず(設置は2025年度=令和7年度)、制度上そもそも募集区分が存在しないことを示しています。3年間・2年次3年次・第1回第2回・最大3学科等、あわせて28セルのうち、志願者が1名以上いたのはわずか4セルだけで、そのすべてで志願者数と合格者数が一致しています。つまり、志願者がいた回はすべて全員合格、志願者が0の回が大多数という状態です。

保健科学部・共生社会創成学科視覚障害コースの編入学試験実績

同様に令和5〜7年度の内訳を並べます。理学療法学コース(旧・理学療法学専攻)は3年次編入を実施していないため3年次の列はありません。健康スポーツ学コースは2026年4月新設のため、この3年間のデータには含まれていません。

年度区分鍼灸学コース(専攻)理学療法学コース(専攻)
令和7年度2年次0 / 0 / 01 / 1 / 1
令和7年度3年次0 / 0 / 0実施なし
令和6年度2年次1 / 1 / 10 / 0 / 0
令和6年度3年次0 / 0 / 0実施なし
令和5年度2年次2 / 2 / 20 / 0 / 0
令和5年度3年次0 / 0 / 0実施なし

視覚障害系でも同じ傾向が確認できます。2年次編入は毎年1〜2名の志願者があり、全員が合格しています。3年次編入(鍼灸学コース)は3年間とも志願者0でした。なお共生社会創成学科視覚障害コースについては、この3年分の公表資料に編入学試験の実績行自体が記載されておらず、過去の応募実績は確認できませんでした(コース自体が2025年度設置のため、まだ十分な年数が経過していません)。健康スポーツ学コースも2026年4月新設のため同様です。

「倍率」という考え方がほぼ成立しない

法政大学のような大規模私立大学であれば、編入学試験だけを取り出した倍率を計算する意味があります。しかし筑波技術大学の編入学試験は、多くの回で志願者そのものが0名、志願者が出た回でもほとんどが1名という規模です。受験者数と合格者数が一致する(倍率1.0倍)年が大半を占め、「何倍だから難しい/簡単」という一般的な倍率の読み方が成立しません。

これは「入りやすい」ことを意味するわけではありません。募集人員も「若干名」としか公表されておらず、実際に合格者を出すかどうかは大学の判断に委ねられています。一方で確実に言えるのは、出願資格(学歴要件・障害の程度・鍼灸学コースの免許要件)を満たしたうえで、小論文・口頭試問・プレゼンテーション又は面接の準備を丁寧に行った受験者に対しては、大学側も限られた志願者数の中から適格と判断すれば合格を出している、という実績です。

なお、不合格となった受験者本人は、大学に個人成績の開示を請求できます。得点で評価されている場合は得点及び総合得点、調査書については客観的な数字・成績評価・出欠の記録等(教員が自由記述した部分を除く)が開示対象です。開示請求受付期間は例年5月上旬から6月下旬頃に設定されており、事前の問い合わせと、返信用封筒(簡易書留料金分の切手を貼付)・受験票の同封が必要です。志願者数自体が少ない試験だからこそ、不合格だった場合に何が評価され何が不足していたのかを個人成績開示で確認できる制度は、次の回に再挑戦する際の材料として活用価値があります。

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学部・コースごとに何を準備すべきか

筑波技術大学の編入学試験には、法政大学のように学部間で問題の難易度を比較するような対策の考え方は当てはまりません。志願者数そのものが1桁前後という規模である以上、「他の受験者との相対的な優劣」よりも、「大学が公表している評価基準を、要求どおりに満たせているか」という絶対的な完成度が結果を左右します。学部・コースごとに何が評価対象になっているかを、要項の文言に忠実に確認することが最初の一歩です。

産業情報学科・共生社会創成学科聴覚障害コースを志望する場合

小論文(800字以内)と口頭試問が中心です。小論文は「日本語の基礎的な能力」を見る試験であり、専門知識よりも資料を正確に読み取り、自分の考えを論理的に組み立てて書く力が問われます。口頭試問の指定課題は出願後にメールで届くため、出願を済ませてから対策期間が始まる点を前提にスケジュールを組んでください。実用英語技能検定3級・実用数学技能検定準2級以上を持っている場合は評価に加味されるため、取得済みであれば出願書類に明記します。

総合デザイン学科を志望する場合

口頭試問の代わりにプレゼンテーションが課されます。2026年4月以降に個人又は共同で取り組んだ作品・研究の実物や写真、活動記録を積極的に提示しながら、7分程度で説明する形式です。小論文自体は他学科と共通の形式(800字以内)なので、日本語の読解・論述の基礎は同様に固めつつ、提出作品の準備に時間を割く必要があります。

鍼灸学コースを志望する場合

2年次であれば学歴要件のみで出願できますが、3年次はあん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の3種の免許取得(見込み)又は国家試験受験資格が必須です。3年制の関係短期大学・専修学校・特別支援学校高等部専攻科の出身でなければ、この時点で3年次の対象外になります。選抜は面接と書類審査のみなので、筆記対策よりも、なぜ筑波技術大学で鍼灸を学び直したいのかを言語化する準備が対策の中心になります。

理学療法学コース・健康スポーツ学コースを志望する場合

いずれも2年次編入のみで、3年次からの編入はできません。理学療法学コースは学外実習等経費が卒業までに約450,000円必要になる点も、入学後の負担として把握しておいてください。健康スポーツ学コースは2026年4月新設のため、大学からの追加情報(説明会・オープンキャンパス等)を随時確認することをおすすめします。

共生社会創成学科(聴覚障害コース・視覚障害コース)を志望する場合

2025年度に設置された新しい学部です。情報保障・情報通信技術に関する情報科学と、障害社会学に関連した分野を学ぶ学際的なカリキュラムが特徴です。聴覚障害コースは小論文+口頭試問(産業情報学科と同じ配点構成)、視覚障害コースは面接+書類審査(保健科学部と同じ配点構成)で、それぞれの障害種別に応じた選抜方法が用いられます。新設学部のため過去の編入学試験の応募実績が乏しく、対策の目安になる情報は多くありません。出願前に、志望するコースの教員に入学後の教育等について事前に相談することを大学は推奨しています。

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過去問は産業技術学部系のみ公開されている

筑波技術大学は、学部・入試区分ごとの過去の入学試験問題・出題意図・解答例をウェブサイトで公開しています。ただし、公開の有無は系統によって異なります。

産業技術学部・共生社会創成学科聴覚障害コースは、編入学試験の小論文について問題冊子と出題意図・解答例が公開されています。令和8年度第1回、令和7年度第2回の編入学試験小論文が確認できました(令和8年度第2回・令和7年度第1回は本記事作成時点で未実施又は未公開です)。

保健科学部・共生社会創成学科視覚障害コースについては、編入学試験の過去問は公開されていません。これは大学側が非公開にしているのではなく、そもそも視覚障害系の編入学試験には筆記試験(小論文)が存在せず、面接と書類審査のみで実施されているためです。公開されている視覚障害系の過去問ページに掲載されているのは、一般選抜・学校推薦型選抜・社会人選抜の小論文のみで、編入学試験の項目自体がありません。

公開されている編入学試験過去問から読み取れる出題テーマ

ここからは、産業技術学部・共生社会創成学科聴覚障害コースが公開している令和8年度第1回・令和7年度第2回の編入学試験小論文について、大学が公開している出題意図の範囲でテーマと評価の観点を整理します。問題文そのものの転載は行いません。

令和8年度第1回|「コンパクトシティ」を題材にした資料読解・論述

出題は、人口減少と「コンパクトシティ」という都市政策の考え方を扱った文章と図表を読み、(1)コンパクトシティのメリットによって解決が期待される「人口減少に伴う問題」を具体例とともに説明する設問、(2)今後の人口減少下で持続可能な暮らしのために人々の暮らし方をどう変えるべきかを論じる設問の2問構成で、解答は合わせて800字以内です。出典は国土交通省東北地方整備局の資料が用いられています。

大学が公開している出題意図は次の3点です。

  • 文章や表で示された内容を正確に把握し、着目すべき考えやデータを正しく抽出できているか
  • 「コンパクトシティ」の考え方やメリットに関する文章や表から、それが注目される背景にある問題を読み解き、具体的に説明できているか
  • 提示された複数の情報から考察し、独自の考えを具体的に述べることができているか

資料に書かれている内容を正確に要約する力と、そこから一歩踏み込んで自分の意見を具体例つきで述べる力の両方が問われる構成です。社会問題を扱った新聞・白書レベルの文章を日頃から読み、要点をまとめる練習をしておくと対応しやすいテーマだといえます。

令和7年度第2回|「人口ピラミッド」の資料読解・推論

出題は、国勢調査などの統計データをもとにした「人口ピラミッド」のグラフを題材に、(1)先進国型・発展途上国型のグラフを判別し理由を説明する設問、(2)年代の異なる複数のグラフを古い順に並べ替えて理由を説明する設問、(3)今後の日本の人口ピラミッドの将来形状を根拠とともに予測する設問の3問構成で、こちらも解答は合わせて800字以内です。出典は総務省統計局の統計ダッシュボードです。

大学が公開している出題意図は次の3点です。

  • 文章で記述された内容を正確に把握し、着目すべき主題を正しく抽出できているか
  • 図から、先進国と発展途上国の人口ピラミッドの特徴をとらえることができているか
  • 年代順の日本の人口ピラミッドの変遷と、未来の人口ピラミッドについて推測することができるか

グラフや図表を根拠に基づいて読み解き、時系列の変化を論理的に推測する力が問われています。人口動態・少子高齢化は日本社会の基礎的なデータであり、統計局や国交省など公的機関が公表する図表に日頃から触れておくことが直接の対策になります。

過去問から導ける学習の順番

  1. まず令和8年度第1回・令和7年度第2回の問題冊子と出題意図・解答例を大学の公式ページから入手し、800字以内で自分の答案を実際に書いてみる
  2. 公開されている解答例と自分の答案を突き合わせ、資料の読み取りに漏れがないか、具体例が示せているかを確認する
  3. 人口減少・少子高齢化・都市政策など、社会課題を扱った公的機関の統計・白書に日常的に触れ、図表を要約する練習を積む
  4. 口頭試問・プレゼンテーションでは、小論文で書いた内容を口頭で説明し直す練習もあわせて行う(指定課題は出願後に届くため、出願前にできるのは汎用的な読解・論述力の底上げになる)

本節で扱った出題テーマ・出題意図・評価の観点は、いずれも筑波技術大学が公開している令和8年度・令和7年度の過去問題資料に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、対策の際は必ず大学公式サイトの最新の公開資料をご自身で確認してください。

単位認定と修業年限

編入学後の修業年限は、聴覚障害系・視覚障害系のいずれも共通です。

  • 3年次編入学生:修業年限は2年。卒業要件は、2年以上在学し、入学時に認定された単位とあわせて当該学科・コース所定の単位を修得することです。
  • 2年次編入学生:修業年限は3年。卒業要件は、3年以上在学し、入学時に認定された単位とあわせて当該学科・コース所定の単位を修得することです。

編入学した学生は、当該学科・コースの卒業認定に必要な単位を修得できるよう個別の履修計画を作成し、これに基づいて学修を行うことになっています。前籍校での修得単位がどこまで認定されるかは個別判断のため、出願前に大学の入試担当係へ相談しておくことをおすすめします。

入学後の基礎教育・支援体制

各学科・コースの専門教育とは別に、学部全体の基礎教育は「障害者高等教育研究支援センター」が担っています。聴覚障害系(産業技術学部・共生社会創成学科聴覚障害コース)は同センターの障害者基礎教育研究部(聴覚障害系部門)、視覚障害系(保健科学部・共生社会創成学科視覚障害コース)は障害者基礎教育研究部(視覚障害教育実践部門)がそれぞれ担当し、いずれも教職課程部門による教職課程の履修選択も可能です。同センターの障害者支援研究部も、教育・研究の両面で各学部に携わっています。

編入学は既に他大学・短期大学・高等専門学校等での学修経験がある学生を対象とするため、入学後は前籍校で学んだ内容と、筑波技術大学の学科・コース固有のカリキュラムとのすり合わせが発生します。個別の履修計画づくりや、聴覚・視覚障害への配慮を前提にした授業環境については、出願前の問い合わせ段階から、志望する学科・コースの教員や支援課に相談しておくと、入学後のミスマッチを避けやすくなります。

共生社会創成学部という新しい選択肢

2025年度に設置された共生社会創成学部は、筑波技術大学のなかでも特殊な位置づけの学部です。共生社会創成学科という1学科のなかに聴覚障害コース(天久保キャンパス)と視覚障害コース(春日キャンパス)があり、情報保障・情報通信技術に関する情報科学的な知識と、社会とマイノリティの関係に関する社会学的な知識をあわせて学ぶ、文理融合型のカリキュラムです。

編入学の枠組みとしては、聴覚障害コースは産業技術学部と、視覚障害コースは保健科学部と、それぞれ試験区分・配点構成を共有しています(聴覚障害コース=小論文+口頭試問、視覚障害コース=面接+書類審査)。ただし出願・試験日程は、視覚障害コースであっても保健科学部の日程ではなく聴覚障害コース・産業技術学部と共通の日程枠で実施される点は、この記事の日程の章で述べたとおりです。

キャンパスも学生生活の実態も、コースによってまったく異なります。聴覚障害コースの学生は天久保キャンパスで産業技術学部の学生と、視覚障害コースの学生は春日キャンパスで保健科学部の学生と、それぞれ日常的に机を並べます。学部のアドミッション・ポリシーでは「大学での学修に必要な基礎学力を有するとともに、情報保障に関する文理融合的な知識を学ぼうとする意欲のある人」「障害者の社会参加や情報アクセシビリティに関連した知識・技術に興味をもち、積極的に学修に取り組む意志を持つ人」「人々と社会の間に存在する様々な障壁を理解し、社会の仕組みや制度の変革に向けて主導する意欲のある人」の3点が挙げられています。産業技術学部の工学・デザイン系や保健科学部の医療系の専門性とは異なり、情報科学と社会学を横断して「情報保障」そのものを学問として扱う点が、この学部固有の特色です。

設置から日が浅く、編入学試験の応募・合格実績はまだ十分に蓄積されていません。志望する場合は、最新の学部案内・パンフレット(テキストデータ版・点字データ版も用意されています)とあわせて、出願前に担当教員へ相談することを大学は勧めています。

編入学以外の選択肢との比較検討

筑波技術大学は聴覚障害者・視覚障害者のための日本で唯一の大学であるため、同じ条件で比較できる「併願校」は基本的に存在しません。ただし出願を検討する段階で押さえておくべき比較の視点はいくつかあります。

編入学試験と一般選抜(前期日程)は別の入試区分です。一般選抜には大学入学共通テストが必要で、募集人員も編入学試験より明確に公表されています(例:産業技術学部は令和8年度で25名程度)。高校卒業見込みで受験できるのは一般選抜・総合型選抜・学校推薦型選抜・社会人選抜であり、編入学試験は既に大学・短期大学・高等専門学校等に一定期間在籍した人が対象です。自分がどの区分に該当するかを、この記事の出願資格の章で必ず確認してください。

欠員補充第2次募集は、編入学試験には設定されていません。一般選抜や学校推薦型選抜には募集人員に満たなかった場合の欠員補充第2次募集がありますが、編入学試験にはこの仕組みがなく、第1回・第2回の2回のみが実施機会です。

一般大学の障害学生支援室と比較する視点も有効です。近年は障害者差別解消法にもとづき、一般の大学でも聴覚障害・視覚障害の学生向けに手話通訳・ノートテイク・点字資料・拡大教材などの支援体制を整える例が増えています。専門職業人養成に特化した教育環境を求めるか、一般学生と同じ環境で幅広い分野を学びたいかによって、選択は変わります。志望校の障害学生支援の実施状況は、各大学のアドミッションセンターや学生支援部門に個別に問い合わせて確認するのが確実です。

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よくある質問

Q. 筑波技術大学の編入学試験に学力試験はありますか?

A. 産業技術学部・共生社会創成学科聴覚障害コースでは800字以内の小論文と口頭試問(総合デザイン学科はプレゼンテーション)が課されます。保健科学部・共生社会創成学科視覚障害コースには筆記試験がなく、面接と書類審査のみで選抜されます。専門科目の学力試験は、どちらの系統にもありません。

Q. 出願にあたって身体障害者手帳は必須ですか?

A. 募集要項には手帳の等級ではなく、聴力レベル(おおむね60デシベル以上等)・視力(矯正視力おおむね0.3未満等)という医学的な基準が定められており、指定医師が作成した診断書の提出が求められます。障害の程度に関して不明な点は、出願前に大学の入試担当係(聴覚障害系支援課・視覚障害系支援課)へ照会するよう案内されています。

Q. 2年次編入と3年次編入は併願できますか?

A. できます。ただし異なる学科・コースの併願はできません。また検定料は併願しても30,000円のまま変わりません。

Q. 3年次編入を実施していない学科はありますか?

A. あります。保健科学部の理学療法学コースと健康スポーツ学コースは2年次編入のみで、3年次からの編入は実施していません。

Q. 保健科学部情報システム学科への編入はできますか?

A. できません。情報システム学科は学校推薦型選抜・社会人選抜・総合型選抜・一般選抜のみで学生を募集しており、編入学試験の対象学科には含まれていません。

Q. 編入学試験の倍率はどのくらいですか?

A. 過去3年分の公表実績を見ると、多くの回で志願者数そのものが0名、志願者が出た回でもほとんどが1〜2名という規模です。志願者がいた回はほぼすべて合格者数と一致しており、一般的な「〇倍」という形で難易度を語れる規模のデータではありません。詳しくは本記事の実績の章を参照してください。

Q. 鍼灸学コースの3年次編入で必要な国家資格要件とは何ですか?

A. あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の3種の免許を取得している、又は取得見込み・国家試験受験資格を有していることが必要です。対象となるのは修業年限3年の関係短期大学・専修学校専門課程・特別支援学校高等部専攻科の卒業(見込み)者です。2年次編入にはこの要件はありません。

Q. 過去問はどこで手に入りますか?

A. 産業技術学部・共生社会創成学科聴覚障害コースの編入学試験小論文は、大学公式サイトの「過去の入学試験問題」ページで問題冊子・出題意図・解答例が公開されています。保健科学部・共生社会創成学科視覚障害コースの編入学試験は面接・書類審査のみのため、過去問自体が存在しません。

Q. 共生社会創成学部と産業技術学部・保健科学部のどちらを選ぶべきですか?

A. 学びたい内容で判断するのが基本です。ものづくり・デザイン・情報科学の専門性を深めたいなら産業技術学部、鍼灸・理学療法・健康スポーツの専門職を目指すなら保健科学部、情報保障やダイバーシティ&インクルージョンに関する学際的な学びを志望するなら共生社会創成学部が候補になります。共生社会創成学部は2025年度設置の新しい学部で、編入学の応募実績もまだ少ないため、志望する場合は担当教員への事前相談をおすすめします。

Q. 編入学試験に欠員補充第2次募集はありますか?

A. ありません。欠員補充第2次募集が設定されているのは一般選抜や学校推薦型選抜で、編入学試験は第1回・第2回の年2回のみが受験機会です。

Q. 口頭試問やプレゼンテーションは、手話や筆談でも受けられますか?

A. できます。産業技術学部・共生社会創成学科聴覚障害コースの選抜要項には「音声・手話・筆談などのコミュニケーション方法は問いません」と明記されており、受験者本人が使いやすい方法で臨めます。

Q. 出願前に相談できる窓口はありますか?

A. あります。系統ごとに入試担当の窓口が分かれているため、出願を検討し始めた段階で問い合わせておくと、出願資格や配慮事項の確認がスムーズになります。次の章に連絡先をまとめています。

Q. 年齢制限はありますか。社会人でも編入学試験に出願できますか?

A. 編入学試験の出願資格に年齢の上限は定められていません。大学を卒業した者、大学に一定期間在学し所定単位を修得した者、短期大学・高等専門学校等の卒業者といった学歴・単位の要件と、聴覚・視覚障害の程度に関する要件を満たしていれば出願できます。なお筑波技術大学には編入学試験とは別に「社会人選抜」という入試区分もありますが、これは2年次・3年次への編入ではなく、通常の入学年次(1年次等)を対象とした別制度です。両者を混同しないよう、自分がどちらに該当するかを募集要項で確認してください。

出願前の問い合わせ先

出願資格・障害の程度・配慮事項など、募集要項だけでは判断がつかない点は、出願期間に入る前に系統ごとの窓口へ確認することを大学自身が推奨しています。

系統窓口所在地電話
産業技術学部・共生社会創成学科聴覚障害コース聴覚障害系支援課 教務係〒305-8520 茨城県つくば市天久保4-3-15029-858-9328, 9329
保健科学部・共生社会創成学科視覚障害コース視覚障害系支援課 教務係〒305-8521 茨城県つくば市春日4-12-7029-858-9507~9

受付時間はいずれも月曜日から金曜日の9時から17時まで(国民の祝日、振替休日、年末年始を除く)です。障害の程度や出願資格の判定に関わる相談は、出願直前ではなく、準備を始めた早い段階で行うことをおすすめします。

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まとめ

筑波技術大学の編入学試験は、聴覚障害系(産業技術学部・共生社会創成学科聴覚障害コース)と視覚障害系(保健科学部・共生社会創成学科視覚障害コース)という2つの系統に分かれ、出願資格には学歴要件と障害の程度に関する医学的基準の両方が課されます。試験も専門科目の学力試験ではなく、聴覚障害系は800字の小論文+口頭試問又はプレゼンテーション、視覚障害系は面接+書類審査という、他大学とはまったく異なる設計です。

過去3年分の実績を見る限り、志願者数そのものが極めて少なく、志願者がいた回はほぼ全員合格という状態が続いています。一般的な意味での「倍率」による難易度評価はほとんど機能しません。一方で、鍼灸学コース3年次の国家資格要件や、理学療法学コース・健康スポーツ学コースが2年次編入のみである点、保健科学部情報システム学科は編入学の対象外である点、共生社会創成学科視覚障害コースの試験日程が保健科学部とは別枠である点など、出願前に確認すべき固有の落とし穴がいくつも存在します。

産業技術学部・共生社会創成学科聴覚障害コースについては、大学が編入学試験の小論文過去問と出題意図・解答例を公開しています。人口減少や都市政策、人口動態といった社会課題を題材にした資料読解・論述型の出題が続いており、公的機関の統計・白書に日頃から触れておくことが直接の対策になります。保健科学部・共生社会創成学科視覚障害コースは面接と書類審査のみのため、志望理由や学びたい内容を言語化する準備が中心になります。

編入学を検討している方の多くは、すでに他大学・短期大学・高等専門学校・特別支援学校高等部専攻科などで学んだ経験を持っています。その経験を踏まえたうえで、なぜ筑波技術大学で、何を、どのように学び直したいのかを、小論文・口頭試問・プレゼンテーション・面接のいずれの形式であっても言葉にして伝えられるよう準備しておくことが、この大学の編入学試験に共通する対策の本質だといえます。

本記事の数値は、筑波技術大学が公表する令和9年度編入学学生募集要項(聴覚障害系・視覚障害系)及び過去3年分の入学者選抜結果に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目・出願資格は年度によって変更される可能性があるため、出願前には必ず筑波技術大学が公表する最新の学生募集要項をご自身でご確認ください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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