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福岡大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2026年度実績】

福岡大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2026年度】の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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福岡大学の編入学試験は、公式には「編・転・学士選抜」というひとつの試験名の中に、性格の異なる3つの出願区分(編入学・転入学・学士入学)が同居しています。しかも入学年次は「原則3年次」ですが、実際に2年次になるか3年次になるかは出願単位の認定状況によって大学側が試験後に決めるため、法政大学のように「2年次を受けるか3年次を受けるか」を自分で選ぶことができません。この構造を知らずに準備を始めると、出願区分そのものを間違えることになります。

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この記事では、福岡大学が公表している編・転・学士選抜入学試験要項と、2022〜2026年度(令和4〜8年度)5年分の志願・受験・合格者数の実績をもとに、学部別の実施状況・受験資格・試験科目・日程・倍率を整理します。あわせて、事前に流布している情報と大学公式サイトが食い違っていた点、そして募集人員がほぼ非公表という福岡大学特有の事情まで、一次情報だけを根拠に踏み込んで解説します

本記事が根拠にしているのは2026年度入試分の入学試験要項(実績)です。福岡大学受験生サイトの「編・転・学士選抜 入学試験要項/出願書類」ページには、2026年9月5日時点で「今年度の入学試験要項は9月下旬に掲載予定です。」と表示されており、掲載されているのは【昨年度(参考)】として公開されている2026年度分の要項と出願書類だけです。したがって以下の募集学部・受験資格・試験科目・日程・検定料は、すべて2026年度入試の実績値として読んでください。2027年度の募集要項は公開され次第更新します(最終確認: 2026-09-05)。

もっとも、福岡大学の編・転・学士選抜は制度の骨格が年度をまたいでほとんど変わらないタイプの試験です。3つの出願区分、募集人員が貿易学科以外は非公表であること、学士選抜の事前提出制度、学部ごとの試験科目の枠組みは複数年度にわたって維持されてきました。出題科目や出願区分の見通しを立てる材料としては、2026年度実績が十分に使えます。一方で、出願期間・試験日・合格発表日・検定料といった年度ごとに動く項目は、2027年度要項が公開されたら必ず読み替えてください。

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目次

福岡大学の「編・転・学士選抜」には3つの出願区分がある

福岡大学の入学試験要項は「編・転・学士選抜入学試験要項」という1冊にまとまっていますが、出願資格を見ると、そこには性格の異なる3つの区分が含まれています。自分がどれに該当するのかを、まず確定させてください。

編入学(短期大学・高等専門学校・専修学校からの入学)

短期大学(高等専門学校を含む)を卒業した者・卒業見込みの者、または専修学校の専門課程(修業年限2年以上・文部科学大臣の定める基準を満たすもので、学校教育法第90条第1項に規定する大学入学資格を有する者に限る)を修了した者・修了見込みの者が対象です。高専卒業者もこの区分に含まれます。

転入学(他大学に在学中の者)

他の大学に継続して2年以上在学したことがある者、または2026年3月31日までにこれに該当する見込みの者で、かつ学部ごとに定められた単位数(卒業単位として認められる科目に限る)を修得している者・修得見込みの者が対象です。必要単位数は学部によって60単位・65単位・70単位と幅があり、あとの章で詳しく説明します。

学士入学(学位を持つ者)

学士の学位を有する者(入学までに取得見込みの者を含む)が対象です。福岡大学の学士入学には他大学にない独自ルールがあり、スポーツ科学部を除く学部を志望する場合、出願開始日の1か月前までに志望理由書・成績証明書(履修中科目を含む)・卒業(見込み)証明書・履歴書を入学センターへ事前提出する必要があります。この事前提出資料をもとに、学士選抜で「筆記試験を課すかどうか」「小論文を課すかどうか」が学部ごとに個別決定され、本人に通知されます。つまり学士入学は、出願前に大学とやり取りをして初めて自分の試験科目が確定するという、珍しい運用になっています。

要項の実績データでは、この3区分のうち編入学と転入学は「編・転選抜」としてまとめて集計され、学士入学だけが「学士選抜」として別集計されています。後述する倍率のデータもこの2区分で読む必要があります

実施学部・学科【8学部29学科等、医学部・薬学部は対象外】

まず訂正しておくべき点があります。福岡大学の編入学について「人文学部・法学部・経済学部・商学部・理学部・工学部・医学部看護学科・薬学部・スポーツ科学部」が対象という情報を目にすることがありますが、これは正確ではありません。福岡大学が公表している編・転・学士選抜入学試験要項の「募集学部・学科および募集人員」一覧には、医学部(医学科・看護学科)と薬学部は一切含まれていません

実際に編・転・学士選抜を実施しているのは、次の8学部29学科等です。学科の数え方によっては商学部第二部を商学部に含めて「8学部」と数える資料もありますが、本記事では入学試験要項の表記どおり商学部と商学部第二部を別枠として数えています

学部学科・専攻学科コード
人文学部文化学科LC
歴史学科LH
日本語日本文学科LJ
教育・臨床心理学科LP
英語学科LE
ドイツ語学科LG
フランス語学科LF
東アジア地域言語学科LA
法学部法律学科JJ
経営法学科JB
経済学部経済学科EE
産業経済学科EI
商学部商学科CC
経営学科CB
貿易学科CF
商学部第二部商学科BB
理学部応用数学科SM
社会数理・情報インスティテュートSX
物理科学科SP
化学科SC
地球圏科学科SE
工学部機械工学科TM
電気工学科TE
電子情報工学科TL
化学システム工学科TK
社会デザイン工学科TC
建築学科TA
スポーツ科学部スポーツ科学科GS
健康運動科学科GH

医学部(医学科・看護学科)と薬学部には、編入学・転入学・学士入学という制度自体がありません。福岡大学の入試状況ページを確認すると、医学部看護学科と薬学部は「学校推薦型選抜(指定校)」の枠で小論文の過去問が公開されており、編・転・学士選抜とは別の入試区分で完結しています。医学部医学科についても同様に、編・転・学士選抜の対象学部一覧に記載がありません。看護学科や薬学部への進学を「編入」という形で検討している場合、福岡大学ではこのルートが存在しない点をまず押さえてください。

医学部看護学科・薬学部は「学校推薦型選抜(指定校)」枠で完結している

福岡大学受験生サイトの「入試状況・過去問題」ページで公開されている学校推薦型選抜(指定校)の過去問一覧には、人文学部・法学部・経済学部・商学部(商学部第二部含む)・理学部・工学部・スポーツ科学部に加えて、「医学部(看護学科)」と「薬学部」の小論文過去問が別枠で掲載されています。つまり福岡大学における看護学科・薬学部への「編入に近い進学ルート」は、指定校からの学校推薦型選抜であり、本記事が扱う編・転・学士選抜(一般の編入学試験に相当するもの)とは出願資格も選考方法もまったく別の制度です。指定校推薦は在籍校が福岡大学の指定校になっていることが前提となるため、任意の大学・短期大学に在籍していれば出願できる編・転・学士選抜とは対象者の範囲も異なります。

商学部第二部(夜間主)も対象に含まれる

見落とされがちですが、昼間の商学部商学科とは別に「商学部第二部」商学科(学科コードBB)も編・転・学士選抜の対象です。第二部は夜間主体のプログラムで、後述する学費も第二部だけ大幅に安く設定されています。働きながら学びたい社会人にとっては選択肢になり得ます。

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受験資格|自分が編入学・転入学・学士入学のどれに該当するか

出願資格は前述の3区分共通ですが、転入学の単位数基準は学部によって異なります。ここを取り違えると出願要件を満たさないまま出願してしまうことになるので、必ず確認してください。

区分対象
編入学短期大学(高等専門学校を含む)卒業・卒業見込みの者/専修学校の専門課程(修業年限2年以上・文部科学大臣の定める基準を満たし、大学入学資格を有する者に限る)修了・修了見込みの者
転入学他の大学に継続して2年以上在学(見込みを含む)し、卒業単位として認められる科目で下表の単位数以上を修得(見込みを含む)した者
学士入学学士の学位を有する者(入学までの取得見込みを含む)

転入学の必要単位数は学部で3段階に分かれる

必要単位数対象学部・学科
60単位以上人文学部・法学部・経済学部・商学部・商学部第二部の全学科/理学部応用数学科・社会数理・情報インスティテュート/工学部の全学科
65単位以上スポーツ科学部(スポーツ科学科・健康運動科学科)
70単位以上理学部物理科学科・化学科・地球圏科学科

同じ理学部でも、応用数学科・社会数理情報インスティテュートは60単位、物理科学科・化学科・地球圏科学科は70単位と、学科単位で基準が違います。理学部を志望する場合は、学科名まで確定させたうえで自分の取得単位数を数える必要があります。

入学年次は自分で選べない

ここが福岡大学の編入学試験でもっとも重要な構造です。要項には次のように明記されています。

「3年次を原則としていますが、認定単位数が少ない場合や認定科目の関係で、2年次になることがあります。ただし、単位の認定は試験実施後に行いますので、事前の問い合わせには応じられません。」

つまり、出願時点では「3年次で出願する」という意思表示しかできず、実際に2年次スタートになるか3年次スタートになるかは、合格後の単位認定作業を経て大学側が決定します。事前に「2年次で入りたい」「3年次でなければ困る」と相談しても答えてもらえない、という運用です。法政大学のように学部ごとに2年次・3年次の実施可否や募集人員が分かれている大学とは前提がまったく異なります。単位認定の見通しが立たないまま出願せざるを得ない点は、事前に理解しておく必要があります。

東アジア地域言語学科と外国出身者の特記事項

人文学部東アジア地域言語学科は中国コースと韓国コースに分かれますが、要項には「そのコースの言語を母語としている者の受験は認めません」と明記されています。中国語・朝鮮語のネイティブスピーカーはこの学科を受験できません。また外国の学校(大学・短期大学に相当する2年制以上の高等教育機関)の出身者については出願資格の有無を個別審査するため、出願開始日の1か月前までに入学センターへ問い合わせる必要があります。

なお、編入学・転入学・学士入学のいずれも、修了・修得見込みで合格した場合、2026年3月までに実際に卒業・修了できなければ合格が取り消されます。単位取得が微妙なラインにある方は特に注意してください。

募集人員は、貿易学科以外すべて「非公表」という特殊性

これは他大学の編入学試験と福岡大学が大きく違う点です。公式の入学試験要項の「募集学部・学科および募集人員」の一覧表を確認すると、数値が明記されているのは商学部貿易学科の「若干人」だけで、それ以外の28学科等はすべて募集人員の欄が空欄になっています。法政大学のように「法学部2年次15名・3年次10名」といった具体的な人数を学部ごとに公表している大学とは対照的です。

つまり福岡大学の編・転・学士選抜は、募集人員という定員の概念そのものが外部には示されておらず、後述する志願・受験・合格の実績数字だけが、実質的な規模感を知る手がかりになります。「何人の枠に何人集まったか」という比較ができない以上、単年度の合格者数の多寡だけで難易度を判断するのは危険です。複数年度の実績を並べて傾向を見る必要があります。

試験科目【編・転選抜】

編・転選抜(編入学・転入学)の試験科目は、学部ごとに科目構成も配点もまったく異なります

学部・学科教科・科目時間配点
人文(文化・歴史・教育臨床心理)外国語:英語70分100点
共通教育科目:学科ごとに指定科目から選択(下記参照)70分100点
人文(日本語日本文)外国語:英語・ドイツ語・フランス語から1科目選択70分100点
共通教育科目:日本文学70分100点
人文(東アジア地域言語)外国語:中国コースは中国語、韓国コースは朝鮮語70分100点
共通教育科目:小論文70分100点
人文(英語・ドイツ語・フランス語)外国語:英語(10分程度のListening Test含む)/ドイツ語/フランス語70分130点
共通教育科目:他の言語・哲学・歴史・社会学・心理学から1科目選択70分70点
法(法律・経営法)外国語:英語(英和辞典1冊持込可)/小論文各70分各100点
経済(経済学科)外国語:英語70分100点
共通教育科目:経済学/書類審査・面接70分各100点
経済(産業経済学科)外国語:英語/書類審査・面接70分各100点
商(商学科)外国語:英語/共通教育科目:商学各70分各100点
商二(商学科)外国語:英語/小論文各70分各100点
理(応用数・社会数理情報)外国語:英語70分100点
数学70分100点
小論文70分100点
理(物理科・化・地球圏科)外国語:英語70分100点
数学70分100点
理科:物理学(物理科学科)/化学(化学科)/物理・化学・生物・地学から1科目選択(地球圏科学科)70分100点
工(全学科)外国語:英語・ドイツ語から1科目選択70分100点
数学70分100点
理科:物理学(化学システム工学科のみ化学)70分100点
スポーツ科学部外国語:英語/保健体育:スポーツ科学科=体育実技(専門実技試験または体力・運動能力試験)、健康運動科学科=体育理論各70分各100点

すべての学部・学科で面接が実施されます(配点は非公表)。法学部の外国語(英語)は英和辞典1冊(電子辞書を除く)の持込みが認められている点は特徴的です

経済学部は学科によって配点構成が違う

同じ経済学部でも、経済学科は外国語100点+共通教育科目(経済学)100点+書類審査・面接100点の合計300点満点、産業経済学科は外国語100点+書類審査・面接100点の合計200点満点と、配点の枠組みそのものが異なります。産業経済学科は経済学の専門科目試験がなく、書類審査・面接の比重が相対的に大きくなります。

理学部・工学部は数学と理科の負担が重い

理学部・工学部は英語に加えて数学・理科(学科により選択)が必須で、人文系学部よりも科目負担が重くなります。理学部地球圏科学科は理科を物理・化学・生物・地学から選べる一方、化学科は化学、物理科学科は物理学と固定されています。工学部は化学システム工学科のみ理科が化学で、それ以外の5学科は物理学です。

試験科目【学士選抜】

学士選抜は、事前提出資料に基づいて大学が試験科目を個別に決定するため、要項に書かれているのは「行うことがある」という留保付きの記載です

学部教科・科目時間配点
人文・法・経済・理・工「筆記試験」を行うことがある(面接のほか)
商・商二「小論文」を行うことがある(面接のほか)70分100点
スポーツ科学部外国語:英語/保健体育(スポーツ科学科=体育実技、健康運動科学科=体育理論)各70分各100点

人文・法・経済・理・工学部を学士入学で志望する場合、筆記試験の有無と科目は、出願前1か月までに提出する事前資料の審査結果として書面で通知され、受験票にも明記されます。つまり対策すべき科目が確定するのは出願直前ということになり、早い段階での事前問い合わせが対策の第一歩になります。スポーツ科学部だけは学士選抜でも編・転選抜と同じ外国語・保健体育・面接の枠組みで固定されています

試験会場は福岡大学七隈キャンパスです。受験室(教室)の案内は試験前日の午後3時に8号館1階前広場に掲示され、試験当日は原則として午前9時に建物が開館します。大学および大学周辺には駐車場がないため、公共交通機関での来場が案内されています。遠方から受験する場合は、前泊も含めた移動計画を早めに立てておくと安心です

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日程・スケジュール【2026年度実績】

以下は福岡大学が公表している2026年度(令和8年度)編・転・学士選抜の日程です。2027年度(令和9年度)の要項は2026年9月下旬に公開予定で、本記事の執筆時点ではまだ公表されていません。日程の傾向をつかむ参考としたうえで、出願前には必ず最新の要項を確認してください。

項目2026年度実績
出願期間2026年2月2日(月)〜2月10日(火)※締切日消印有効
入学検定料32,000円
試験日2026年3月2日(月)
合格発表2026年3月14日(土)午前10時〜3月23日(月)掲示、および郵送
入学時納入金締切2026年3月23日(月)

すべての学部が同一日に試験を行う

福岡大学の編・転・学士選抜は、全学部が同じ1日(2026年度は3月2日)に実施されます。時間割は学部によって異なりますが、次のように組まれていました。

学部・学科10:00〜11:1012:20〜13:3014:20頃〜
人文共通教育科目外国語面接
小論文(午後は面接・外国語含む)
経済共通教育科目外国語面接
共通教育科目外国語面接
商二小論文外国語面接
理(応用数・社会数理情報)小論文外国語・数学面接
理(物理科・化・地球圏科)理科外国語・数学面接
理科外国語・数学面接
スポーツ科学科外国語(12:00〜)面接・体育実技
健康運動科学科体育理論外国語終了後に面接

出願期間はわずか9日間しかありません。福岡大学は法政大学のように英語外部試験のスコア提出制ではなく、当日の筆記試験(多くの学部で英語)で判定するため、外部試験対策よりも当日の得点力そのものに時間を使う必要があります。ただし出願書類の準備(成績証明書・シラバスに相当する授業内容がわかる資料の取り寄せなど)には時間がかかるため、出願期間に入ってから慌てないよう、学士入学希望者は出願開始日の1か月前までに、それ以外の方も夏の時点で在籍校への証明書発行依頼を済ませておくべきです

2027年度要項の公開を待つあいだにできること

福岡大学受験生サイトの「編・転・学士選抜 入学試験要項/出願書類」ページは、新年度の要項が出るまでのあいだ、前年度分を【昨年度(参考)】として掲載し続ける運用になっています。2026年9月5日時点の同ページには「今年度の入学試験要項は9月下旬に掲載予定です。」という注記が置かれ、ダウンロードできるのは2026年度分の要項と出願書類だけでした。つまり9月下旬までは、前年度の要項が唯一の一次情報になります。ただし同じページには、編・転・学士選抜のアドミッション・ポリシーだけが2027年度版として先に掲載されています。要項本体より先に公開されるこの文書には、福岡大学が編入学・転入学・学士入学の志願者に何を求めているかが書かれているため、志望理由書と面接の準備は要項を待たずに始めることができます。

この期間にやるべきことは、年度が変わっても動きにくい部分から先に固めることです。自分がどの出願区分(編入学・転入学・学士入学)に該当するのか、志望学部の転入学に必要な単位数を満たしているのか、当日課される科目が外国語だけなのか数学・理科まで含むのか——これらは制度の骨格に関わる部分で、複数年度にわたって維持されてきました。前年度要項を読み込んで自分の受験科目を確定させ、英語や数学の学習計画を先に走らせておけば、新年度要項が出た時点で確認すべきなのは日程・検定料・提出書類の様式だけになります。

あわせて、学士入学を検討している方は事前提出のスケジュールに注意してください。スポーツ科学部を除く学部では出願開始日の1か月前までに志望理由書等を入学センターへ提出する必要があり、この締切は要項公開から日を置かずに近づいてきます。要項が出てから書類作成を始めると事前提出に間に合わない可能性があります。志望理由書の骨子だけでも、要項公開前に書き上げておくのが安全です。

受験当日の注意と、配慮が必要な場合の申請

要項によると、試験開始後30分以内は入室できますが、それ以降は入室できません。また試験開始後は終了まで退室できません。机上に置けるのは受験票・筆記用具・時計(計時機能のみ)・眼鏡・目薬・ハンカチ・ティッシュ(袋から出したもの)に限られ、電卓・辞書機能付き時計・スマートフォン等は使用できません(法学部の英和辞典のみ例外)。面接は受験室から係員が誘導し、終了時刻は面接の順番によって異なりますが最終は16時30分を予定しているとされています

身体等の障がい(視覚・聴覚障害、肢体不自由、発達障害、病弱等)により受験上の配慮を必要とする場合は、出願受付開始日の1か月前までに、所定の申請書・健康診断書等を入学センターへ郵送する必要があります。申請から配慮決定までに1か月程度かかるとされているため、配慮が必要な場合は出願検討の段階から早めに大学の障がい学生支援センターへ相談しておくことをおすすめします

出願書類|編・転・学士選抜で提出するもの

出願にあたって提出が必要な書類は、志望区分によって増減します。主なものは次のとおりです。

書類提出が必要な人
編・転・学士選抜志願票(本学所定用紙、正票・副票)全員
振込用紙(入学検定料納入後の証明書類一式)全員
写真(縦4cm×横3cm、出願前3か月以内撮影)2枚全員
成績証明書および履修中科目証明書(授業内容がわかるシラバス等のコピーを添付)全員
出身校に関する証明書(卒業・卒業見込証明書、修了・修了見込証明書、在学証明書など在籍区分に応じたもの)全員
志望理由書(本学所定用紙、A4判2枚)編・転選抜志願者は全員
記録調査書(本学所定用紙、競技実績の客観的資料を添付)スポーツ科学部スポーツ科学科志願者のみ
学士入学願(本学所定用紙)学士の学位を有する者(見込みを含む)
教職課程履修希望調査書・学力に関する証明書入学後に教職課程履修を希望する者
住民票またはパスポートのコピー外国籍の方

成績証明書には「履修中(取得見込)の科目についても記載されていること」という条件が付いており、あわせて授業内容がわかる資料(シラバス等のコピー)を必ず同封するよう求められています。これが提出されない場合、単位認定を行えない可能性があると要項に明記されているため、在籍校のシラバスは早めに準備しておく必要があります。出願書類は速達簡易書留郵便で送付する必要があり、大学窓口への持参は受け付けられません。

出願後に住所や電話番号に変更が生じた場合は、個人情報変更届を郵送またはFAXで入学センターへ提出する必要があり、電話やメールでの変更は受け付けられません。合否通知や入学関係書類はすべて志願票記載の住所に送付されるため、引っ越しの予定がある方は特に注意してください。氏名に変更が生じた場合は、書式に頼らず入学センターへ直接問い合わせるよう案内されています。

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倍率・難易度【2022〜2026年度(令和4〜8年度)5年間の実績】

福岡大学は、志願・受験・合格者数を「編・転選抜」と「学士選抜」に分けて年度ごとに公表しています。募集人員が公表されていない以上、この実数の推移こそが福岡大学の編入学試験の実態を知る唯一の手がかりです。ここでは2022年度から2026年度(令和4年度〜令和8年度)まで5年分の入試結果PDFを集計し、編・転選抜だけの実質倍率を出しました。

編・転選抜(編入学・転入学)の全体推移

年度志願者受験者合格者受験者に対する倍率
令和4年度4641152.7倍
令和5年度221772.4倍
令和6年度1918101.8倍
令和7年度282683.3倍
令和8年度201844.5倍
5年合計135120442.7倍

5年間で受験者数は120名、合格者数は44名です。単年度で見ると倍率は1.8倍から4.5倍まで年ごとに大きく振れており、直近の令和8年度は5年間で最も合格者数が少ない年でした。募集人員が非公表であるため定員充足という発想自体が成立せず、大学は「その年の受験者の水準」で合否を決めていると考えられます。年による振れ幅が大きいことは、翌年度の難易度を単純に予測できないことを意味します。

学士選抜は編・転選抜よりさらに小規模

年度志願者受験者合格者
令和7年度433
令和8年度221

学士選抜は編・転選抜よりもさらに母数が小さく、令和8年度は全学部合わせて志願者2名・合格者1名でした。学士の学位を持ったうえで福岡大学の特定学部への編入を希望する人自体が少ないことがうかがえますが、母数が小さいぶん一人ひとりの出願内容が結果に大きく影響します

学科別に見ると、応募の集中度に大きな差がある

過去5年分(令和4〜8年度)の編・転選抜を、公表されている29学科等すべてについて集計しました。当サイトが独自に5年分のPDFを合算した数字で、大学が公式にこの形で集計・公表しているものではありません。

学部・学科5年間の志願者合計5年間の受験者合計5年間の合格者合計
人文学部文化学科331
人文学部歴史学科000
人文学部日本語日本文学科210
人文学部教育・臨床心理学科1090
人文学部英語学科550
人文学部ドイツ語学科000
人文学部フランス語学科000
人文学部東アジア地域言語学科775
法学部法律学科13103
法学部経営法学科332
経済学部経済学科10104
経済学部産業経済学科363013
商学部商学科441
商学部経営学科551
商学部貿易学科221
商学部第二部商学科17157
理学部応用数学科111
理学部社会数理・情報インスティテュート111
理学部物理科学科000
理学部化学科000
理学部地球圏科学科552
工学部機械工学科331
工学部電気工学科110
工学部電子情報工学科530
工学部化学システム工学科000
工学部社会デザイン工学科000
工学部建築学科111
スポーツ科学部スポーツ科学科110
スポーツ科学部健康運動科学科000

経済学部産業経済学科は、5年間で36名が志願し全学科の中で最多です。合格者も13名と学科別では最も多く、編・転選抜における最大の「動きがある」学科と言えます。産業経済学科は前述のとおり試験科目に専門科目(経済学)の筆記がなく、外国語(英語)と書類審査・面接という構成になっている点も、志願者が集まりやすい一因と考えられます。次いで商学部第二部商学科が17名、法学部法律学科が13名と続きます。

一方、法学部法律学科は5年間で13名が志願し合格3名、人文学部教育・臨床心理学科は10名志願に対し合格0名と、志願者数の割に合格者が極端に少ない学科です。東アジア地域言語学科は7名の志願に対して5名が合格しており、他学科と比べると合格率が高めに出ています。

5年間、志願者がゼロだった学科が8つある

さらに注目すべきは、令和4年度から令和8年度までの5年間、編・転選抜への志願者が1名もいなかった学科が8つあるという事実です。人文学部歴史学科、人文学部ドイツ語学科、人文学部フランス語学科、理学部物理科学科、理学部化学科、工学部化学システム工学科、工学部社会デザイン工学科、スポーツ科学部健康運動科学科がこれにあたります。

これは「募集していない」という意味ではありません。要項の募集学部・学科一覧には確かに含まれており、出願資格を満たせば受験できます。ただし実際に出願した人が5年間ゼロだったという事実は、これらの学科を志望する場合、前例のない状態で試験に臨むことになる可能性が高いことを意味します。逆に言えば、募集人員が非公表であるこの試験において、志願者が集まらない学科ほど、受験しさえすれば大学側の評価基準にしっかり届くかどうかで合否が決まりやすいとも考えられます。狙い目かどうかを単純化はできませんが、少なくとも「みんなが受けている激戦区」ではない点は、志望校選びの材料になります。

倍率の数字を読むときの注意

福岡大学の編・転・学士選抜は、学部単位でも学科単位でも年間の志願者が一桁台であることが珍しくありません。「志願者1名・合格者1名で倍率1.0倍」という年もあれば「志願者0名」という学科も毎年出ます。母数がきわめて小さいため、単年度の倍率を「入りやすさ」の指標として使うのは危険です。本記事で5年分を並べたのはこのためで、複数年度を通した志願者数の傾向(産業経済学科に集中する、文学系の一部学科は毎年低調など)で判断することをおすすめします。

本記事の倍率データの出典

本記事の5年間データは、福岡大学受験生サイトの「入試状況・過去問題」ページで公開されている入試結果PDF4本(2023年度入試結果、2024年度入試結果、2025年度入試結果、2026年度入試結果)から、編・転・学士選抜の表を当サイトが独自に集計したものです。それぞれのPDFには当該年度と前年度の2年分が併記されているため、4本のPDFから令和4年度〜令和8年度の5年分を復元できます。学部・学科ごとの数値は各年度のPDFに記載された志願者・受験者・合格者数をそのまま合算しており、大学が公式にこの形式で公表しているわけではない点にご留意ください。

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単位認定と在学期間|合格後に効いてくる制度

福岡大学の編・転・学士選抜には、合否とは別に、合格後の生活に直結する制度上の注意点があります

既修得単位の換算は学部教授会が個別に行う

志願者がそれまでに在学していた大学・短期大学等で修得した科目・単位は、福岡大学の各学部教授会ができるだけ換算し、換算されたものは福岡大学で修得済みとして認定されます。ただし教職課程履修希望者の単位換算は教員免許法施行規則に基づいて行われるため、教職課程履修希望調査書と出身校発行の「学力に関する証明書」の提出が別途必要です。これらの提出がないと、卒業時に教員免許状を取得できない可能性があると要項に明記されています。

入学年次は認定単位数で決まり、在学年限は修業年限の2倍が上限

合格者には修業年限と在学年限が通知されます。修業年限は卒業単位を修得するために必要な年数を単位換算認定基準により確定したもの、在学年限はその修業年限の2倍を限度として算定した在学可能な年数です。そして編・転入学者(学士入学を含む)は、入学後2年以上在学し、所定の単位を修得しなければならないという規定があります。つまり、仮に認定単位が非常に多く実質的にもっと早く卒業要件を満たせる状態であっても、最低2年間は在学する必要があります。

学科内容・履修方法・時間等が大きく異なる大学・短期大学(通信教育部を含む)からの編入者は、認定単位数によって入学年次が2年次または3年次のどちらになるかが変わります。分野をまたぐ編入(たとえば文系から理系、専門学校から総合大学など)をする場合、専門科目の単位が認定されにくく、結果的に2年次スタートになる可能性が高まる点は、志望校選びの段階で理解しておくべきです

学費(納入金)【2026年度実績】

編・転・学士選抜で入学した場合の学費は、一般選抜等と同じ学部・学科の金額が適用されます。3年次入学者を基準にした金額は次のとおりです。

項目人文・法・経済・商商学部第二部理・工スポーツ科学部
入学申込金(入学金)200,000円100,000円200,000円200,000円
初年度納入金(合計)1,195,210円550,870円1,685,210円1,445,210円
入学から卒業までに必要な納入金(3年次入学の場合)2,189,820円1,001,840円3,169,820円2,689,820円

商学部第二部(夜間主)は、入学金・初年度納入金とも他学部のおよそ半額です。卒業までの総額でも人文・法・経済・商学部(昼間)の半分以下(約100万円)に収まります。学費を抑えて編入したい社会人にとっては、この価格差は選択の決め手になり得ます。なお2年次入学者は、2年目以降の委託徴収金が若干異なる点に注意してください。

過去問は、編・転・学士選抜に関しては公式非公開

福岡大学は、入試区分によって過去問の公開状況がまったく違います。受験生サイトの「入試状況・過去問題」ページを確認すると、総合型選抜・学校推薦型選抜(A方式推薦・地域枠推薦、指定校)・一般選抜(系統別日程・前期日程・後期日程)・特別選抜(帰国生徒・社会人)については、問題や解答例、出題の意図がPDFで公開されています。

ところが、編・転・学士選抜については、このページのどのカテゴリにも含まれていません。過去問はもちろん、出題形式の詳細(大問構成や配点の内訳)も、要項の「教科・科目」欄に書かれた科目名以上の情報は公式には公開されていないのが実情です。当サイトが独自に確認した範囲(大学公式サイトの入試状況ページ、および編入試験の過去問を集約している外部アーカイブ)でも、福岡大学の編・転・学士選抜の問題そのものを確認できるソースは見つかりませんでした。

したがって対策は、要項に明記された科目名(人文学部の各学科なら「哲学・社会学・心理学」「歴史」「日本文学」「小論文」、経済学部なら「経済学」、商学部なら「商学」など)を手がかりに、志望学科に対応する大学レベルの入門書・教科書で土台を作ることが現実的な出発点になります。あわせて、福岡大学の一般選抜・学校推薦型選抜(指定校)では学部単位の小論文過去問が公開されているため、編・転・学士選抜と出題科目が重なる学部(法学部の小論文、商学部・商学部第二部の小論文など)については、これらの過去問で出題の傾向や文章量の感覚をつかめます。ただし試験区分が異なるため、出題内容が編・転・学士選抜と同一である保証はない点には注意してください。

当サイトでは、福岡大学への編入で実際に評価されやすい志望理由書の書き方を別記事にまとめています。試験科目の詳細が公開されていないぶん、書類・面接パートの完成度を上げることが相対的に効果を持ちやすい大学と言えます。あわせて参照してください。

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学部別に、何を優先して準備すべきか

人文学部を志望する場合

学科によって外国語・共通教育科目の中身が大きく変わります。文化学科は共通教育科目で哲学・社会学・心理学から1科目選択、歴史学科は「歴史」、日本語日本文学科は「日本文学」という専門色の強い科目です。一方、教育・臨床心理学科と東アジア地域言語学科は共通教育科目が「小論文」で、専門知識よりも論述力が問われます。英語学科・ドイツ語学科・フランス語学科は外国語の配点が130点と他学科より高く、リスニングを含む語学力そのものが合否を左右します。学科名だけで「人文学部の対策」とひとくくりにせず、志望学科の科目名から準備の中身を決めてください。

5年間の実績では、教育・臨床心理学科が志願10名に対し合格0名、英語学科が志願5名に対し合格0名と、人文学部の中でも合格者が出ていない学科があります。一方で歴史学科・ドイツ語学科・フランス語学科は5年間志願者ゼロで、実績データそのものが存在しません。同じ人文学部でも学科によって「情報がまったくない」状態から「志願者はいるが合格者が出ていない」状態まで幅があることを踏まえて、志望理由書と面接の準備に厚みを持たせる必要があります。

法学部を志望する場合

試験科目は外国語(英語)と小論文の2本立てで、専門科目名としての「法学」「政治学」といった区分はありません。英和辞典の持込みが認められている点から、単語力そのものよりも構文の正確な読解と、法律・政治に関わる時事的なテーマで筋の通った文章を書く力が重視されていると考えられます。5年間の実績では志願者13名に対し合格3名と、編・転選抜の中では狭き門の学科のひとつです。

経済学部を志望する場合

経済学科と産業経済学科で配点構成が異なります。経済学科は外国語に加えて共通教育科目(経済学)が課されるため、経済学の基礎(需要供給、GDP、金融政策の基本用語など)を押さえておく必要があります。産業経済学科は経済学の専門科目試験がなく、外国語と書類審査・面接が中心です。5年間で志願者36名・合格者13名と、編・転選抜全体でもっとも応募が集まる学科であり、書類と面接の完成度が結果を左右する比重が相対的に高くなります

商学部・商学部第二部を志望する場合

商学部(昼間)は外国語と共通教育科目(商学)、商学部第二部は外国語と小論文という構成です。商学とひとくちに言っても範囲が広いため、簿記・会計の基礎知識とマーケティング・経営学の基本用語の両方に触れておくのが無難です。商学部第二部は学費が他学部の半額程度に抑えられている点も含め、社会人が働きながら通うルートとして検討する価値があります。

5年間の実績を見ると、商学部第二部商学科は志願17名・合格7名と、昼間の商学科(志願4名・合格1名)や経営学科(志願5名・合格1名)よりも明確に応募が集まっています。夜間主のプログラムであることに加え学費が安いことが、社会人からの志願を集めている一因と考えられます。貿易学科は5年間で志願2名・合格1名と実績自体が非常に少ないため、志望する場合は個別に大学へ相談しながら準備を進めるのが安全です。

理学部・工学部を志望する場合

理学部・工学部は外国語・数学に加えて理科(学科により物理・化学等)が必須で、8学部の中でもっとも科目負担が重い部類に入ります。理学部は応用数学科・社会数理情報インスティテュートが小論文を含む一方、物理科学科・化学科・地球圏科学科は理科(学科別に指定)が課されます。工学部は化学システム工学科のみ理科が化学、それ以外の5学科は物理学です。理系科目のブランクが長い社会人・文系出身者は、数学・理科の基礎固めに最も時間を要する領域だと考えて計画を立ててください

5年間の実績では、理学部物理科学科・化学科、工学部化学システム工学科・社会デザイン工学科への志願者がいずれもゼロでした。志願者が集まっているのは理学部地球圏科学科(5年間で志願5名・合格2名)と工学部電子情報工学科(志願5名・合格0名)で、その他の学科は年に1〜2名の応募があるかないかという規模です。理系学科は募集人員が非公表であることに加え実績データも薄いため、志望する学科が決まったら早い段階で学部の入試担当窓口に相談し、単位認定の見通しを確認しておくことを強くおすすめします。

スポーツ科学部を志望する場合

外国語(英語)と保健体育(スポーツ科学科は体育実技、健康運動科学科は体育理論)、面接という構成です。スポーツ科学科の体育実技は専門実技試験(18競技種目から1種目選択、専門競技の競技歴も評価対象)または体力・運動能力試験(50m走・ハンドボール投・立ち幅跳・反復横跳・20mシャトルランの5種目中、記録上位3種目で評価)のいずれかを選びます。学士選抜でもこの枠組みは変わらず、他学部のような事前問い合わせによる科目決定はありません

併願をどう組むか

福岡大学の編・転・学士選抜は、全学部が2026年度は3月2日という1日に集中して実施されるため、同日に他大学の編入試験を受けることはできません。九州エリアで併願先を検討する場合は、まず試験日が重ならない大学から候補を絞り込む必要があります

また出願資格の面で、福岡大学は「短大・高専卒業(見込み)」「他大学2年以上在学+単位数」「学士」という3区分をひとつの試験名の下でまとめて扱っています。この構造は九州の他大学にも共通する部分があるため、当サイトの他の大学別記事や、九州の編入学試験を横断的に扱った記事もあわせて確認しておくと、出願区分の切り分けに慣れやすくなります。

福岡大学は英語外部試験のスコア提出制ではなく当日の筆記試験(多くの学部で英語)で判定するため、外部試験対策に振った準備がそのまま得点に直結する大学ではありません。TOEIC等のスコアづくりを進める場合も、最終的には当日の筆記試験に対応できる読解力・作文力を並行して鍛える必要がある点は意識してください

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よくある質問|出願資格・募集人員について

福岡大学の編入は難しいですか。

学部・学科によって大きく異なります。2022〜2026年度(令和4〜8年度)の編・転選抜5年間の実績では、受験者120名に対して合格者44名(受験者に対する倍率2.7倍)でした。ただし年度ごとの振れ幅が大きく、令和8年度は受験18名に対し合格4名(4.5倍)と5年間で最も厳しい結果でした。学科別では経済学部産業経済学科が5年間で志願36名・合格13名ともっとも応募が多く、法学部法律学科は志願13名・合格3名と狭き門でした。

福岡大学の編入の募集人員は何名ですか。

公式の入学試験要項では、商学部貿易学科の「若干人」以外、すべての学部・学科で募集人員が公表されていません。定員という概念が外部には示されておらず、実際の合格者数の推移だけが規模感を知る手がかりになります。

医学部看護学科や薬学部にも編入できますか。

できません。福岡大学の編・転・学士選抜の対象学部一覧に、医学部(医学科・看護学科)と薬学部は含まれていません。これらの学部は学校推薦型選抜(指定校)など別の入試区分で完結しており、編入・転入・学士入学という制度自体が用意されていません。

2年次と3年次のどちらで入学できますか。

出願時点では選べません。福岡大学の編・転・学士選抜は「3年次を原則」としつつ、認定単位数や認定科目の関係で2年次になることがあると要項に明記されており、単位認定は合格後(試験実施後)に行われるため、事前の問い合わせにも応じてもらえません。

高専卒業でも出願できますか。

できます。高等専門学校を卒業した者(卒業見込みを含む)は「編入学」の出願資格に含まれています。短期大学卒業者と同じ扱いです。

学士の学位があれば誰でも学士入学で出願できますか。

学位があることに加えて、スポーツ科学部を除く学部を志望する場合は、出願開始日の1か月前までに志望理由書・成績証明書・卒業(見込み)証明書・履歴書を入学センターに提出する必要があります。この事前資料の審査結果に基づいて、筆記試験や小論文の有無が個別に決定され、本人に通知されます。

よくある質問|過去問・費用・出願手続きについて

過去問はどこで手に入りますか。

福岡大学の受験生サイトで過去問が公開されているのは、総合型選抜・学校推薦型選抜(A方式推薦・地域枠推薦、指定校)・一般選抜・特別選抜(帰国生徒・社会人)に限られます。編・転・学士選抜の過去問は、公式サイトのどのカテゴリにも含まれておらず、非公開です。

入学検定料はいくらですか。

2026年度実績で32,000円です。一度納入すると原則返還されませんが、出願締切日16時までに辞退した場合や出願資格がなかった場合などは返還される場合があります。

編入すると最短で卒業できますか。

編・転入学者(学士入学を含む)は、入学後2年以上在学し所定の単位を修得しなければならないという規定があります。認定単位数によっては2年での卒業要件充足が可能でも、在学期間そのものは最低2年間必要です。分野をまたぐ編入では専門科目の単位認定が受けにくく、結果的に2年次からの再スタートになる可能性もあります。

出願書類は何が必要ですか。

全員共通で、編・転・学士選抜志願票、振込用紙、写真2枚、成績証明書および履修中科目証明書(授業内容がわかる資料を添付)、出身校に関する証明書が必要です。編・転選抜志願者は志望理由書、学士の学位を持つ方は学士入学願が別途必要になるなど、出願区分によって提出書類が増減します。出願書類は速達簡易書留郵便で送付する必要があり、大学窓口への持参は受け付けられません。

出願期間はいつからいつまでですか。

2026年度実績では2026年2月2日(月)から2月10日(火)までの9日間でした(締切日消印有効)。2027年度(令和9年度)の日程は2026年9月下旬公開予定の要項で確定します。出願期間が短いため、証明書類の準備は出願開始前から進めておく必要があります。

まとめ

福岡大学の編・転・学士選抜について、一次情報から確認できる要点を整理します。

まず、実施しているのは人文・法・経済・商(商学部第二部を含む)・理・工・スポーツ科学の8学部29学科等で、医学部(医学科・看護学科)と薬学部は対象外です。これらの学部は別の入試区分で完結しており、編入という形での入学ルートは存在しません。

次に、募集人員は貿易学科の「若干人」以外すべて非公表です。定員という比較軸がないため、複数年度の志願・受験・合格の実数を並べて傾向を見る必要があります。2022〜2026年度の5年間では、編・転選抜だけで受験者120名・合格者44名(倍率2.7倍)でしたが、単年度では1.8倍から4.5倍まで大きく振れており、産業経済学科への志願が学科別で突出しているという特徴が見えました。

そして、入学年次は出願時点では選べず、合格後の単位認定によって2年次・3年次のいずれかに大学側が決定します。過去問は編・転・学士選抜に関しては公式非公開で、要項に書かれた科目名から準備の方向を組み立てるほかありません。学士入学を検討する場合は、出願開始日の1か月前までの事前書類提出という、他大学にはない手続きを忘れないようにしてください。

学科別に見ると、5年間で36名が志願した経済学部産業経済学科のように応募が集まる学科がある一方、歴史学科・ドイツ語学科・フランス語学科・物理科学科・化学科・化学システム工学科・社会デザイン工学科・健康運動科学科の8学科は5年間志願者ゼロという極端な偏りも確認できました。募集人員が非公表であるぶん、この志願者数の偏りこそが福岡大学の編入学試験の実質的な「難易度マップ」になっています。志望学科を決める際は、試験科目の相性だけでなく、この5年間の実績も判断材料に加えることをおすすめします。

本記事の数値は福岡大学が公表する2026年度(令和8年度)編・転・学士選抜入学試験要項、および2022〜2026年度(令和4〜8年度)の入試状況(志願・受験・合格者数)データに基づいています。2027年度(令和9年度)の要項は2026年9月下旬に公開予定です。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更される可能性があるため、出願前には必ず福岡大学が公表する最新の入学試験要項をご確認ください。出願資格の該当有無や単位認定の見通しなど、要項だけでは判断がつかない点は、福岡大学入学センター(〒814-0180 福岡市城南区七隈八丁目19番1号、TEL 092-871-6631)に直接問い合わせることができます。特に学士入学を検討している場合は、出願開始日の1か月前という事前相談の期限を過ぎないよう早めに連絡してください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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