無料相談会受付中!

武蔵野美術大学の編入学試験を徹底解説|学科別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

武蔵野美術大学の編入学試験を徹底解説|学科別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

▶ 大学編入対策を志望校別に専門講師とマンツーマンで進めたい方は、大学編入対策コース(無料相談あり)もご覧ください。

武蔵野美術大学の編入学選抜は、造形学部10学科・造形構想学部2学科のほぼ全学科で実施されていますが、学科によって試験の中身がまったく違います。日本画学科や彫刻学科は3時間の鉛筆デッサンが課される一方、油絵学科油絵専攻や工芸工業デザイン学科は実技試験そのものがなく面接のみ、基礎デザイン学科や芸術文化学科は小論文が中心です。「美大の編入=実技が最優先」と決めつけて準備を始めると、学科によっては的外れな対策になりかねません。

\ 大学編入専門 /

まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?

スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。

  • 大学編入のプロ講師が最適な受験戦略を提案
  • 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
  • 志望校が決まっていなくてもOK

\ 合格がグッと近づく/

LINE登録でもらえる4大特典 : ①プロ講師の映像授業 ②合格までのロードマップシート ③受験校検索サイト ④「今から間に合うか」の判断材料

(費用は一切かかりません)

この記事では、武蔵野美術大学が公表している2027年度の編入学選抜募集要項と、2024〜2026年度の編入学選抜結果、そして大学が公開している過去2年分の入学試験問題・出題意図をもとに、学科別の募集人員・出願資格・試験内容・日程・倍率を整理します。あわせて、公開されている過去問から読み取れる出題テーマと大学の評価基準まで踏み込んで解説します。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)
目次

武蔵野美術大学の編入学試験は「編入学選抜」に一本化されている

他大学の編入学試験では「一般編入」「社会人編入」「転部・転科試験」「継続学士入学試験」のように複数の制度が並立し、それぞれ別の要項・別の試験問題が用意されていることが珍しくありません。武蔵野美術大学の場合、外部から入学を希望する方が使う制度は基本的に「編入学選抜」1本です。

ただし例外が2点あります。ひとつは、本学の在学生が学部・学科を移る「転部・転科試験」です。大学が公開している過去問題集には、実技・小論文いずれの問題も「編入学選抜・転部・転科試験専用」と明記されており、外部からの編入学選抜受験者と学内の転部・転科試験受験者は同じ試験問題を使います。募集要項の名称は「編入学選抜」ですが、試験問題を共有している以上、過去問を見るときはこの前提を踏まえてください。

もうひとつの例外は芸術文化学科です。芸術文化学科だけは出願区分が「一般」と「社会人」に分かれており、社会人区分は「本学が定める出願資格を有し、2027年4月1日時点で満24歳以上、職務経験(臨時勤務も含む)が通算3年以上の者」という条件が追加されます。試験内容(小論文・面接)自体は一般・社会人で共通ですが、出願書類(社会人出願調書)が別途必要です。芸術文化学科以外の学科には、こうした区分はありません。

学科別の募集人員と実施年次【2027年度】

武蔵野美術大学の編入学選抜は、学科によって「3年次のみ」「3年次・2年次の両方」「2年次は若干名のみ」と実施年次の組み方が細かく異なります。2027年度(2026年11月試験)の募集人員は次のとおりです。

学部学科・専攻・コース3年次募集人員2年次募集人員
造形学部日本画学科若干名各若干名
油絵学科 油絵専攻6名
油絵学科 グラフィックアーツ専攻若干名
彫刻学科若干名
視覚伝達デザイン学科4名
工芸工業デザイン学科(クラフトデザインコース〔金工・木工・陶磁・ガラス・テキスタイル専攻〕/インダストリアルデザインコース/インテリアデザインコース)4名
空間演出デザイン学科(セノグラフィコース/インテリアデザインコース/環境計画コース/ファッションデザインコース)4名ー(実施なし)
建築学科3名若干名
基礎デザイン学科3名ー(実施なし)
芸術文化学科3名若干名
デザイン情報学科若干名若干名
造形構想学部クリエイティブイノベーション学科若干名ー(実施なし)
映像学科4名若干名

この表から読み取れる重要な点を整理します。

2年次編入学を実施しているのは9学科だけです。日本画学科、油絵学科(油絵専攻・グラフィックアーツ専攻)、彫刻学科、視覚伝達デザイン学科、工芸工業デザイン学科、建築学科、芸術文化学科、デザイン情報学科、映像学科がこれにあたります。空間演出デザイン学科、基礎デザイン学科、クリエイティブイノベーション学科は3年次のみで、2年次で入ることはできません。

数字で募集人員が示されている学科は多くありません。「若干名」表記の学科が大半で、明確な人数が出ているのは油絵学科油絵専攻(3年次6名)、視覚伝達デザイン学科・工芸工業デザイン学科・空間演出デザイン学科・映像学科(各3年次4名)、建築学科・基礎デザイン学科・芸術文化学科(各3年次3名)程度です。「若干名」は募集人員が非公表であることを意味し、後述する結果データを見るしかありません。

3年次・2年次を併願できるのは同学科・専攻志望の場合のみです。募集要項は「3年次への編入学を第一志望、2年次への編入学を第二志望とすることができるのは、同学科・専攻を志望する場合に限ります」「2年次への編入学を第一志望、3年次への編入学を第二志望とすることはできません」と定めています。試験は共通のため、両方を志望しても個別に受験する必要はありません。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる

武蔵野美術大学の受験資格は、2年次編入・3年次編入で共通です。次の(1)〜(8)のいずれかに該当する者、または2027年3月31日までに該当する見込みの者が出願できます。

  • (1)日本または外国において、学士の学位を有する者
  • (2)日本の短期大学を卒業した者
  • (3)日本の高等専門学校を卒業した者
  • (4)日本の大学に2年以上在学(休学期間を除く)し、62単位以上を修得した者
  • (5)日本の専修学校の専門課程のうち、文部科学大臣の定める基準を満たすものを修了した者(学校教育法第90条に規定する大学入学資格を有する者に限る)
  • (6)日本の高等学校の専攻科の課程(修業年限2年以上等)を修了した者(同上、大学入学資格を有する者に限る)
  • (7)外国において正規学校教育制度に基づく14年以上の課程を修了した者(外国の大学等に2年以上在学している場合など)
  • (8)学校教育法施行規則附則第7条の規定により、大学の第3学年に編入学できる者

ここが法政大学など他大学と大きく違う点です。2年次編入であっても、3年次編入と同じ出願資格が要求されます。多くの大学では2年次編入の資格が「大学に1年以上在学し30単位以上修得」のように緩和されているのに対し、武蔵野美術大学は2年次編入を志望する場合でも(4)の「大学に2年以上在学し62単位以上修得」の基準が適用されます。大学1年次修了見込みの者は出願できないと明記されており、大学2年生(またはそれに準ずる在籍者)でなければ2年次編入も出願できないことになります。

外国籍志願者には日本語力の追加要件がある

日本の永住資格を持たない外国籍の志願者は、上記(1)〜(8)に加えて、日本留学試験(EJU)の「日本語(読解、聴解・聴読解)」で合計200点以上、または日本語能力試験(JLPT)でN2以上に合格していることが必要です。対象となる試験回はEJUが2024年11月・2025年6月・2025年11月・2026年6月の4回、JLPTは2011年7月〜2026年7月実施分とされています。学修歴が自国の正規教育課程と異なるなど、出願資格を満たすか判断しづらい場合は、出願開始の1カ月前までに大学の入学センターへ個別に確認するよう案内されています。

見込みで受験する場合の注意

出願資格(1)〜(8)は「2027年3月31日までに該当する見込みの者」でも出願できますが、募集要項には「編入学選抜に合格した場合でも、2027年3月31日までに入学資格を満たすことができなかった場合は合格の取り消しを行います」と明記されています。単位の修得状況が微妙な場合は、出願前に確実な見込みを確認してください。

選考方法・試験科目|学科によって「実技」か「小論文」かが分かれる

武蔵野美術大学の編入学選抜で最も注意すべきなのが、学科ごとに課される試験の種類が大きく異なる点です。「美大の編入だから実技一本」というイメージで準備を始めると、小論文中心の学科では的外れになりますし、逆にデッサンが課される学科を小論文の勉強だけで乗り切ることもできません。2027年度募集要項(2026年11月試験)に基づく学科別の選考内容は次のとおりです。

学科・専攻実技・筆記試験提出作品・書類面接
日本画学科鉛筆デッサン(3時間)絵画作品2点・ポートフォリオ
油絵学科 油絵専攻なし実技作品2点(映像可)・ポートフォリオ
油絵学科 グラフィックアーツ専攻なし実技作品2点・ポートフォリオ
彫刻学科鉛筆デッサン(3時間)実技作品(近作)3点・ポートフォリオ
視覚伝達デザイン学科「デザイン」実技(3時間)ポートフォリオ(郵送)・論文は希望者のみ
工芸工業デザイン学科なし実技作品3点・ポートフォリオ
空間演出デザイン学科「デザイン」実技(3時間)近作3点以内・ポートフォリオ
建築学科「デザインテスト」実技(3時間)ポートフォリオ
基礎デザイン学科「小論文」筆記(1時間30分)論文または制作物(郵送)
芸術文化学科「小論文」筆記(2時間)ポートフォリオ有(日本語で実施)
デザイン情報学科「小論文」筆記(1時間30分)ポートフォリオ(郵送)
クリエイティブイノベーション学科なし活動報告書(郵送)
映像学科なし(二段階選考)写真作品または映像作品・ポートフォリオ有(第1次選考通過者のみ)

この表から、学科は大きく3つのグループに分かれることがわかります。

グループ1:鉛筆デッサンが課される学科(日本画学科・彫刻学科)

いずれも試験時間3時間の鉛筆デッサンが課されます。配付されるモチーフは年度によって変わり、後述する過去問セクションで具体的な出題内容を紹介します。基礎的な観察力・描写力・構成力に加えて、「編入する学年に相応しい」水準を見られる点が、1年次からの実技試験と異なるところです。

グループ2:実技作品・ポートフォリオの提出のみで、実技試験当日はない学科(油絵学科油絵専攻・グラフィックアーツ専攻・工芸工業デザイン学科・クリエイティブイノベーション学科)

これらの学科は試験当日に実技試験そのものが課されません。合否は、事前に提出する実技作品(1年以内に制作したもの)とポートフォリオ、そして面接で決まります。つまり試験当日ではなく、出願までの制作物の質で大部分が決まるという意味で、対策の重心が他学科と異なります。すでに手元にある作品の完成度を高め、ポートフォリオとしてどう見せるかに時間を使うべき学科です。

グループ3:「デザイン」「デザインテスト」実技が課される学科(視覚伝達デザイン学科・空間演出デザイン学科・建築学科)

3時間の実技試験ですが、絵を描くデッサンとは性格が異なり、与えられた素材やモチーフから発想し、構成・図面化する課題です。視覚伝達デザイン学科は観察と発想を絵と文章で表現する形式、空間演出デザイン学科は与えられた素材を立体構成する形式、建築学科は敷地図をもとに住宅を設計する製図の実技です。携行用具(三角定規・コンパス・カッターナイフなど)が細かく指定されており、当日忘れると評価以前の問題になります。

グループ4:小論文が課される学科(基礎デザイン学科・芸術文化学科・デザイン情報学科)

デッサンや実技の代わりに、1時間30分〜2時間の小論文が課されます。字数は600〜1,000字程度で学科によって異なり、原稿用紙の使い方(縦書き・横書き、タイトルの字数制限)も学科ごとに細かく指定されています。「美大だから絵が描ければよい」という前提は、この3学科には当てはまりません。

映像学科だけは二段階選考

造形構想学部映像学科は、唯一の二段階選考です。出願時に提出したポートフォリオ・提出作品(写真作品または映像作品)に基づく第1次選考があり、通過者のみが面接(第2次選考)に進めます。第1次選考の結果は例年11月10日ごろに大学webサイトで発表されます。動画作品はYouTubeまたはVimeoへの限定公開アップロードで提出し、合計30分以内という規定があります。

日程・提出物【2027年度】

2027年度(2026年11月試験)の主要日程は次のとおりです。学科によって出願・提出のタイミングが「持参提出」「郵送提出」「アップロード提出」の3パターンに分かれる点に注意してください。

項目日程
Web出願期間2026年10月1日(木)〜(学科により締切が異なる)
視覚伝達デザイン学科:ポートフォリオ郵送提出2026年10月1日(木)〜11月13日(金)必着
基礎デザイン学科・デザイン情報学科・クリエイティブイノベーション学科:郵送提出2026年10月1日(木)〜10月8日(木)
映像学科:作品アップロード提出2026年10月8日(木)15:00必着
映像学科:第1次選考結果発表2026年11月10日(火)11:00
実技試験・提出物持参日2026年11月21日(土)・22日(日)(学科により指定日時が異なる)
面接2026年11月21日(土)または22日(日)
油絵学科油絵専攻:提出物返却2026年11月23日(月)11:00集合
合格発表大学webサイトに掲示(学科により時期は要項参照)
入学金・授業料等の納入期限2026年12月17日(木)
オンライン入学手続・書類郵送期限2026年12月19日(土)

日程を読むうえで注意すべき点が3つあります。

提出方法が学科ごとに違います。日本画学科・彫刻学科・油絵学科(両専攻)・工芸工業デザイン学科・空間演出デザイン学科・建築学科・芸術文化学科は「持参提出」が原則で、実技作品やポートフォリオを受験生本人が試験日当日または前日に大学へ持ち込みます。一方、視覚伝達デザイン学科・基礎デザイン学科・デザイン情報学科・クリエイティブイノベーション学科は「郵送提出」、映像学科は「アップロード提出」です。志望学科の提出方法を取り違えると、それだけで出願が無効になりかねません。

郵送提出の締切は試験当日よりかなり早く設定されています。視覚伝達デザイン学科は試験日(11月21日)の1週間以上前、10月8日締切の学科は試験日の1カ月以上前です。実技試験のように試験当日まで作り込める学科と違い、これらの学科は早期に作品・ポートフォリオを完成させる必要があります。

油絵学科油絵専攻は提出作品の返却日が別途あります。面接後すぐではなく、11月23日(月・祝日相当)に改めて集合して作品を受け取る必要があります。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

倍率・難易度|2024〜2026年度の実績

武蔵野美術大学は編入学選抜の結果を学科別に3年分公表しています。ただし重要な注意点があります。大学が公表しているのは「志願者数」と「合格者数」のみで、法政大学のような「受験者数」は公表されていません。そのため本記事で示す倍率は、実際に受験した人数に対する「実質倍率」ではなく、出願した人数に対する「志願倍率」です。当日欠席者がいれば実質倍率はこれより低くなります。この違いを踏まえたうえで数字を読んでください。

また、3年次編入学の志願者数には2年次併願者が、2年次編入学の志願者数には3年次併願者が、それぞれ含まれています。同一学科・専攻内の併願者は両方の集計に重複して数えられている可能性がある点も踏まえてください。

3年次編入学の実績(2024〜2026年度)

学科・専攻2024年度
志願/合格
2025年度
志願/合格
2026年度
志願/合格
日本画学科3/07/16/0
油絵学科 油絵専攻22/633/624/6
油絵学科 グラフィックアーツ専攻2/0※8/15/1
彫刻学科2/01/03/0
視覚伝達デザイン学科5/110/211/4
工芸工業デザイン学科25/521/314/1
空間演出デザイン学科7/29/410/5
建築学科7/06/09/2
基礎デザイン学科12/517/44/2
芸術文化学科0/―2/16/1
デザイン情報学科8/07/113/2
クリエイティブイノベーション学科6/28/312/8
映像学科39/545/443/4
合計138/26174/30160/36

※2024年度の結果表では、現在のグラフィックアーツ専攻に相当する枠が「油絵学科版画専攻」の名称で公表されています。専攻名称の整理があった可能性があるため、年度をまたいで比較する際は参考情報としてください。

2年次編入学の実績(2024〜2026年度)

学科・専攻2024年度
志願/合格
2025年度
志願/合格
2026年度
志願/合格
日本画学科2/04/16/1
油絵学科 油絵専攻12/127/217/1
油絵学科 グラフィックアーツ専攻5/17/12/0
彫刻学科2/14/35/3
視覚伝達デザイン学科4/07/09/2
工芸工業デザイン学科18/115/111/3
建築学科9/16/27/1
芸術文化学科3/33/06/2
デザイン情報学科10/29/09/0
合計65/1082/1072/13

募集要項では映像学科の2年次募集人員が「若干名」と明記されていますが、2024〜2026年度のいずれの結果表にも映像学科の2年次実績行は掲載されていません。大学の公表資料からは、この3年間の映像学科2年次の志願者数・合格者数を確認できませんでした。

この3年分のデータから読み取れる点を整理します。

油絵学科油絵専攻の3年次は、毎年20名を超える志願者を集める人気学科です。3年次の募集人員は6名と表記されていますが、2025年度は33名が志願し合格6名、2026年度も24名志願で合格6名でした。募集人員どおりに合格者を出す運用がされている一方、志願者数は年によって最大1.5倍ほど変動します。

映像学科の3年次はもっとも志願者が多く、合格者は少数にとどまります。3年間とも志願者が39〜45名と全学科中最多である一方、合格者は毎年4〜5名です。志願倍率にすると8〜11倍程度になります。二段階選考で第1次のポートフォリオ・作品審査を通過しないと面接にすら進めない仕組みが、この絞り込みに直結していると考えられます。

彫刻学科・芸術文化学科(3年次)・建築学科(3年次)は、年によって合格者が0名の年があります。彫刻学科3年次は2024・2026年度とも合格者0名(志願者2〜3名)、芸術文化学科3年次は2024年度が志願者0名、建築学科3年次は2024・2025年度とも合格者0名でした。母数がきわめて小さい学科では、特定の年の数字だけで「入りやすい/入りにくい」と判断するのは危険です。

2年次と3年次はどちらが入りやすいのか

両方の実施年次がある学科について、2026年度の実績で志願者数に対する合格者の割合を比べると、法政大学のように「3年次のほうが一律で入りやすい」という単純な傾向はなく、学科ごとに有利な年次が入れ替わることがわかります。

3年次のほうが割合の高い(入りやすい)学科:油絵学科油絵専攻(3年次24志願6合格、2年次17志願1合格)、視覚伝達デザイン学科(3年次11志願4合格、2年次9志願2合格)、建築学科(3年次9志願2合格、2年次7志願1合格)、デザイン情報学科(3年次13志願2合格、2年次9志願0合格)。

2年次のほうが割合の高い(入りやすい)学科:日本画学科(2年次6志願1合格、3年次6志願0合格)、彫刻学科(2年次5志願3合格、3年次3志願0合格)、工芸工業デザイン学科(2年次11志願3合格、3年次14志願1合格)、芸術文化学科(2年次6志願2合格、3年次6志願1合格)。

つまり「編入は3年次のほうが有利」という一般論を武蔵野美術大学にそのまま当てはめることはできません。志望学科が両年次を実施している場合は、この記事の実績表を学科単位で確認したうえで、自分の出願資格(62単位修得の見込みが立つ時期)と照らし合わせて年次を選ぶ必要があります。なお、これらの数字は単年度・少人数の実績にすぎないため、翌年以降も同じ傾向が続くとは限りません。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)
\ 大学編入専門 /

まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?

スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。

  • 大学編入のプロ講師が最適な受験戦略を提案
  • 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
  • 志望校が決まっていなくてもOK

\ 合格がグッと近づく/

LINE登録でもらえる4大特典 : ①プロ講師の映像授業 ②合格までのロードマップシート ③受験校検索サイト ④「今から間に合うか」の判断材料

(費用は一切かかりません)

学費と単位認定|入学後の負担を先に確認する

合格後の負担も、志望校選びの材料として確認しておくべきです。

学費(2027年度)

編入学初年度の学費は、入学金・授業料・施設設備費・維持費の合計で概算1,120,000円〜1,135,000円です(在留資格が「留学」の場合は留学生修学環境整備費が加算され1,301,500円〜1,316,500円)。入学金は本学卒業者・在学中の者に限り130,000円に軽減されます。施設設備費は学科・専攻により205,000円〜220,000円と幅があり、彫刻学科・視覚伝達デザイン学科など6学科・専攻は年間205,000円、日本画学科・油絵学科(両専攻)・デザイン情報学科は212,500円、彫刻学科と工芸工業デザイン学科は220,000円です(金額は施設設備費の年間合計、前期・後期で等分)。

単位認定は「一括認定+個別認定(上限あり)」

編入前に修得した単位の認定方法は、3年次編入と2年次編入で仕組みが異なります。

3年次編入学生は、全員に一律62単位が一括認定されます。そのうえで、前籍校での学修内容に応じて、一括認定に加えて最大14単位までの個別認定が行われます。卒業に必要な124単位のうち、一括認定62単位を差し引いた残り62単位(個別認定分を含めても上限は変わらず、修得すべき単位数の範囲内で個別認定が上乗せされる仕組み)を、編入後に修得する必要があります。

2年次編入学生は、全員に一律50単位が一括認定されます。こちらも前籍校での学修内容に応じて最大12単位までの個別認定が追加されます。2年次編入は3年次編入より一括認定単位が少ないぶん、編入後に修得すべき単位数(74単位程度)が多くなります。

いずれも科目区分ごとに「一括認定される単位数」「個別認定できる上限」が学科別の表で細かく定められています。分野をまたぐ編入(たとえば他大学の別分野の学部から美術系の学科へ編入する場合など)では、専門科目の個別認定が受けにくくなる可能性があるため、志望学科の個別認定表を要項で確認しておくことをおすすめします。

学科別に、何から手をつけるべきか

ここまでの情報を、志望学科別の行動に落とし込みます。

日本画学科・彫刻学科を志望する場合

まず対策すべきは3時間の鉛筆デッサンです。過去2年の出題を見る限り、身近なモチーフ(自分の手、自画像など)を配付物と組み合わせて構成させる形式が続いています。基礎的な描写力に加えて、モチーフの構成の仕方に独自性があるかが評価されます。3時間という制限時間内で仕上げる練習を積んでおくべきです。彫刻学科は志願者・合格者ともに母数が非常に小さい(年間1〜5名程度)学科なので、単年度の倍率にとらわれすぎず、確実に描き切る力を磨くことに集中してください。

油絵学科(油絵専攻・グラフィックアーツ専攻)・工芸工業デザイン学科を志望する場合

試験当日の実技試験がなく、面接と提出作品・ポートフォリオで決まります。つまり出願までにどれだけ質の高い作品を仕上げ、それをポートフォリオとしてどう見せるかが合否に直結します。面接では「なぜこの学科・専攻に編入したいのか」「編入後にどの領域を学びたいのか」を、提出作品やポートフォリオと関連付けて具体的に語れるかが問われます。油絵専攻は3年次だけで毎年20名を超える志願者が集まる人気学科である一方、募集人員6名に対して合格者数はほぼ毎年6名前後に収まっており、大学が定員に沿った運用をしていることがうかがえます。

視覚伝達デザイン学科・空間演出デザイン学科・建築学科を志望する場合

3時間の実技試験(「デザイン」または「デザインテスト」)が課されます。絵を描く力よりも、与えられた条件・素材から発想し、限られた時間内で構成・製図としてまとめる力が問われます。建築学科は敷地図をもとにした住宅設計の実技が続いており、平面計画・断面計画・作図の正確さと、外観・内観スケッチとの整合性が評価ポイントとして公表されています。製図用具の使い方に不慣れな場合は、時間配分の練習を優先してください。

基礎デザイン学科・芸術文化学科・デザイン情報学科を志望する場合

小論文が中心です。600〜1,000字程度という短い字数の中で、出題意図を正確につかみ、自分の考えを論理的にまとめる訓練が必要です。芸術文化学科は課題文の要約と自分の意見の両方が問われる形式が続いており、大学は「論旨が明晰であること」「借りてきたようなロジックや価値観の羅列ではなく、自分独自の語り方や比喩表現で説得力のある文章になっているか」を評価基準として公表しています。デザイン情報学科は社会的な課題(インバウンド観光、自然災害など)とデザインの役割を結びつけて論じさせる出題が続いています。日頃から社会問題とデザイン・アートの関係について考える習慣をつけておくと有利です。

クリエイティブイノベーション学科・映像学科(造形構想学部)を志望する場合

クリエイティブイノベーション学科は活動報告書の提出と面接のみで、実技試験・筆記試験はありません。1・2年次相当のアート・デザイン領域の学びに相当する知識・技能・制作経験・表現力を、活動報告書とポートフォリオでどう伝えるかが鍵になります。映像学科は二段階選考で、第1次選考(作品・ポートフォリオ審査)を通過しなければ面接に進めません。志願者数が全学科中最多である一方、募集人員は4名(+2年次若干名)と少なく、まず第1次選考を突破できる水準の作品を仕上げることが最優先です。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)

過去問はどこで手に入るか

武蔵野美術大学は入学試験の過去問題をオンラインで公開しています。編入学選抜・転部転科試験の問題は、外国人留学生特別選抜・帰国生特別選抜・修士課程選抜・博士後期課程選抜などと合わせて1冊の「入学試験問題集」PDFにまとめられており、2023〜2026年度の4年分が大学公式サイトで公開されています(2027年度分は2027年度入試終了後に公開される見込みです)。

公開されている情報の水準は年度によって異なります。2026年度(2025年11月実施、2027年度要項でいう「2026年度」の入試)は、実技・小論文とも選考方法・出題意図・審査基準や評価ポイントまで公表されています。2025年度(2024年11月実施)は問題文の公開にとどまり、出題意図や評価ポイントの記載がない学科もあります。まずは直近年度の資料を使い、大学が何を評価しているかを読み解くところから始めるのが効率的です。

結果データ(志願者数・合格者数)についても、2024〜2026年度の3年分が「過去の入試データ」ページで公開されています。過去問と結果データをあわせて確認することで、出題の傾向と難易度の両方を把握できます。

公開されている過去問から読み取れる出題テーマ

ここからは、武蔵野美術大学が公開している2025年度(2024年11月実施)・2026年度(2025年11月実施)の編入学選抜過去問題をもとに、学科ごとの出題テーマと大学が公表する評価基準を整理します。問題文そのものは掲載できないため、出題のテーマ・形式・大学が公開した評価の観点を中心に解説します。

日本画学科|鉛筆デッサン(3時間)

2026年度は、配付されたモチーフ(折り紙セット)と自分の手を組み合わせて構成する出題でした。2025年度はアルミホイルと手の構成が題材です。いずれも身近な物と自分の手という共通モチーフを軸に、年度ごとに配付物を変えて出題されています。大学は評価のポイントとして、基礎的な描写力・構成力に加え、色味や質感の差異を意識した描き分けができているか、モチーフとの構成によって「編入する学年に相応しい想像力・展開力」を持っているかを挙げています。面接では、日本画についての知識・想像力・展開力に加え、外国人留学生の受験が増えていることを踏まえたコミュニケーション能力(日本語能力を含む)も確認されると公表されています。

彫刻学科|鉛筆デッサン(3時間)

2026年度は自画像、2025年度も自画像が出題されています。大学は評価のポイントとして、「もっとも身近な存在である自分の頭部をどのように解釈するか」「その解釈が客観的な観察に基づいて描写されているか」を挙げ、彫刻を制作していくうえで必要な「解釈の独自性」と「現実を観察し描写する力」をデッサンから問うとしています。面接では、複数人で使用する工房での制作に必要なコミュニケーション能力、彫刻を学び続けるモチベーション、自分の制作がどのようにステップアップしてきたかが確認されます。

油絵学科 油絵専攻・グラフィックアーツ専攻|面接のみ(実技試験なし)

両専攻とも試験当日の実技はなく、事前提出の実技作品・ポートフォリオと面接で選考されます。大学が公表する面接の評価ポイントによれば、油絵専攻では提出作品について簡潔に説明させたうえで、制作全般や自身の興味、入学後にどのような制作をしたいか、将来の展望を具体的に聞く形式です。グラフィックアーツ専攻では、なぜこの専攻に編入したいのかを明確に伝えること、版画・ブックアート・イラストレーション・絵本・デジタル表現など専攻内で展開される複数領域のうちどの領域を学びたいか具体的に説明できることが求められると公表されています。「流暢に話す必要はなく、自分の言葉でしっかりと熱意をもって伝えること」という評価基準も明示されています。

視覚伝達デザイン学科|「デザイン」実技(3時間)

2026年度は、配付された光源(LED懐中電灯)と紙(書道半紙)を組み合わせ、そこから生まれる造形や機能・現象の可能性を、絵と文章の両方を使って答案用紙にまとめさせる出題でした。2025年度は布をモチーフに、素材としての性質や使い方への気づきを付箋への書き出しと文章でまとめさせる形式です。共通するのは、単なる造形物の完成度だけでなく「観察した内容を絵と文章の組み合わせによって他者に伝わる形で構成できるか」「観察したことを粘り強く記述し、最後まで描き切る姿勢」が評価対象になっている点です。デザインの技巧以前に、観察と言語化の力が問われています。

空間演出デザイン学科|「デザイン」実技(3時間)

2026年度は、配付された紙素材(ケント紙・ボール紙)を加工し、指定のテーマ(溶けていく氷塊のイメージ)を台紙上に立体構成する出題でした。2025年度は新聞紙を素材に、自分でテーマを設定して立体的に表現する形式です。評価のポイントとして、空間性・時間性を含むイメージを紙という限定素材でどう立体化し配置できるか、形態の独自性だけでなく余白の扱い・全体のボリューム配分・視線の流れや重心の置き方といったオブジェクトの関係性が挙げられています。面接では、編入学・転部・転科後に本学科の教育内容とどう接続し主体的に学びを展開できるかが問われます。

建築学科|「デザインテスト」実技(3時間)

2年連続で、与えられた敷地図をもとに住宅(2025年度は住宅兼店舗)を設計する製図課題が出題されています。延床面積・家族構成・駐車場・構造などの設計条件が細かく指定され、配置図兼平面図・断面図・外観スケッチ・内観スケッチ・計画概要を答案用紙にまとめる形式です。2026年度は近代建築の巨匠ル・コルビュジエの「近代五原則」(ピロティ、自由な平面、自由な立面、水平連続窓、屋上庭園)を設計に取り入れることが条件に加わりました。大学は評価のポイントとして、敷地条件・要求条件を正しく理解したうえで図面が作成されているか、平面計画・断面計画・作図(寸法・線種など)が正確か、外観・内観スケッチと図面の整合性、限られた時間内での完成度を挙げています。基本的な製図の型(縮尺の使い分け、必要図面の網羅)を先に固めておく必要があります。

基礎デザイン学科|小論文(1時間30分)

2026年度は、旅行における印象的な体験を一つ挙げ、その理由を600字以内で述べる出題でした。2025年度は、これまで熱中したもの・力を注いだものを一つ挙げ、その内容や魅力を第三者に伝わるように述べる出題です。いずれも身近な体験・関心事を題材に、他者に伝わる文章として構成できるかを問う形式が続いています。デザインに関する専門知識ではなく、自分の経験を論理的に言語化する力が評価対象です。

芸術文化学科|小論文(2時間)

課題文を読んで筆者の考えを要約し、自分の意見を述べる形式が続いています。2026年度は詩人・大岡信の著書『抽象絵画への招待』(岩波書店、1985年)からの抜粋を読み、筆者の考えを要約したうえで、今の時代にどのような芸術が必要かを具体的な芸術家を挙げながら1,000字以内で論じる出題でした。2025年度も別の芸術評論書からの抜粋をもとに、アートと言葉の関係について具体的な体験を交えながら論じる出題です。大学が公表する評価基準は、「論旨が明晰であること」「日本語を正しく用いる能力が示されていること」「自分の論じている観点について独自の表現、あるいは言葉を持っているかどうか」で、「どこかから借りてきたようなロジックや価値観の羅列ではなく、自分独自の語り方や比喩表現など、説得力ある言葉で表現できているか」が重視されると明記されています。日頃から美術・芸術に関する新書・評論を読み、自分の言葉で要約し直す練習が直接の対策になります。

デザイン情報学科|小論文(1時間30分)

社会的な課題とデザインの関係を論じさせる出題が続いています。2026年度はインバウンド観光の拡大を背景に、異なる文化的背景を持つ外国人観光客に対してデザインが担いうる役割を、複数の観点を挙げて800字以内で論述する出題でした。2025年度は自然災害(地震・台風など)を一つ取り上げ、事前対策に向けてデザインが果たす役割を論じる出題です。大学は、社会的課題をデザインの視点から具体化し、複数の観点を踏まえながら自身の考えを論理的に構成し、説得力のある解答ができているかを評価すると公表しています。日頃から社会課題のニュースに触れ、「デザインは何ができるか」という視点で考える習慣が効きます。

クリエイティブイノベーション学科|活動報告書+面接(試験なし)

試験当日の実技・筆記はなく、活動報告書とポートフォリオ、面接のみで選考されます。大学は評価のポイントとして、本学科の1・2年次相当のアート・デザイン領域の学びに相当する基礎的な知識・技能・制作経験・表現力を有しているかを、活動報告書とポートフォリオから確認するとしています。面接では、志望理由の明確さ、編入学後にどの領域を学び専門性を深めたいか、これまでの学修・制作経験を踏まえて自身の考えを的確に伝えられるかが評価されます。

映像学科|作品提出・二段階選考(試験なし)

第1次選考は写真作品または映像作品とポートフォリオによる審査、通過者のみ第2次選考(面接)に進みます。面接では、これまでどのような姿勢で学び何を得たか、なぜこの学科を志願したか、入学後の学びと卒業後の展望について具体的なビジョンを語れるかが評価されます。大学は「本人の趣味嗜好や、ものの考え方、オリジナリティ、制作への熱意など、本学科の環境を十分に生かして自ら成長できる資質を求めている」と説明しています。志願者数が全学科中最多である一方、募集人員はごく少数なので、第1次選考を突破できる水準の作品に絞り込む選球眼が必要です。

過去問から導ける学習の順番

  1. 志望学科の過去2年分の問題・評価ポイントを入手し、実技または小論文の形式に沿って時間を計って取り組む
  2. 実技系の学科(日本画・彫刻・視覚伝達デザイン・空間演出デザイン・建築)は、大学が公表する評価の観点(観察力・構成力・図面の正確さなど)と自分の作品を照合し、ずれを言語化する
  3. 小論文系の学科(基礎デザイン・芸術文化・デザイン情報)は、指定字数・原稿用紙の使い方(縦書き/横書き、タイトルの字数制限)を先に固め、そのうえで内容の型を作る
  4. 試験当日の実技・筆記がない学科(油絵学科両専攻・工芸工業デザイン・クリエイティブイノベーション・映像)は、出願までの提出作品・ポートフォリオの完成度に対策時間を集中させる
  5. いずれの学科も面接で「なぜこの学科・専攻に編入したいのか」「編入後にどの領域を学びたいのか」を具体的に語れる状態を作る

本節で扱った出題テーマ・出題意図・評価基準は、いずれも武蔵野美術大学が公開している2025年度・2026年度の編入学選抜(転部・転科試験と共通問題)過去問題資料に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。

出願前に知っておきたい実務上の注意点

試験内容や倍率とは別に、募集要項には出願前に把握しておくべき実務上の取り決めがいくつかあります。見落とすと提出物そのものが無効になったり、配慮を受けられなかったりするため、志望学科の対策と並行して確認しておいてください。

生成AIの利用に関する大学の方針

2027年度募集要項には「生成AIに関する取扱い」という独立した章が設けられています。大学は、学生が生成AIを学びの手段として活用すること自体には一定の意義を認めつつ、入学者選抜においては次のように明記しています。生成系AIツールが生成した作品・文章等をそのまま複製・転載・貼付したものは、受験生本人の成果物とはみなしません。さらに「生成AIが作成した文章や回答の語尾や言い回しの一部を変えたり、構成の順序を入れ替える程度の改変も『そのままの利用』に含まれる」と踏み込んで注記されています。

これは、小論文が課される基礎デザイン学科・芸術文化学科・デザイン情報学科や、活動報告書・ポートフォリオの文章部分にも関わる方針です。生成AIを下調べや発想の壁打ちに使うこと自体を禁じているわけではありませんが、提出する文章・作品は「自らの責任において十分に考え、制作したもの」でなければならないという線引きを、出願前に理解しておく必要があります。

受験時の配慮を希望する場合は9月上旬が締切

身体上の理由などにより受験の際に配慮を希望する場合、募集要項では大学公式サイト「入学試験受験上の配慮をご希望の方へ」の内容を確認したうえで、2026年9月5日(土)16:30必着で入学センターに申請(相談)に必要な書類を送るよう案内されています。これは10月の出願開始よりも前の期日です。出願手続きと並行して考えていると締切を過ぎてしまうため、配慮が必要な場合は出願準備の最初の段階で確認してください。なお、出願後に事故や発病など不慮の事情で配慮が必要になった場合は、速やかに入学センターへ連絡するよう案内されています。

不正行為の範囲が具体的に列挙されている

募集要項の「受験上の注意」には、不正行為とみなされる行為が14項目にわたって列挙されています。カンニングや替え玉のような明白な不正だけでなく、試験時間中に携帯電話・スマートフォン・スマートウォッチなどの電子機器類をカバンにしまわず手に持ったり身につけたりすること自体が不正行為とみなされる場合があると明記されています。実技試験・小論文試験のいずれでも、電子機器類は入室前に電源を切ってカバンにしまうことが求められます。不正行為と判定された場合は、その場で受験中止・退室となり、受験したすべての科目の成績が無効になります。

併願をどう組むか

武蔵野美術大学の編入学選抜は2026年11月21日・22日に実施されます(学科により指定日が異なる)。他大学との併願を考える場合、まずこの日程と重ならない大学を選ぶ必要があります。

美術系大学の編入は、大学ごとに実技試験の内容(デッサンのモチーフ、デザイン実技の課題形式)が大きく異なるため、法政大学のような文系総合大学に比べて「出題範囲が重なる大学を選んで対策を一本化する」戦略が立てにくい傾向があります。とはいえ、鉛筆デッサンが課される学科同士、小論文が課される学科同士であれば、基礎的な訓練(観察力・構成力、あるいは文章構成力)は共通して効きます。志望校を1校に絞らず複数の美大・芸術系学科を検討する場合は、各校の試験形式(実技か小論文か、当日試験の有無)で自分の得意分野に近いところから対策を組み立てるのが効率的です。

当サイトでは、他の美術大学の編入試験についても学科別に一次情報を整理しています。美大の編入を複数校で検討する場合は、あわせて確認してください。

よくある質問

武蔵野美術大学の編入は難しいですか。

学科によって大きく異なります。2026年度の実績(志願者数に対する合格者数、受験者数は非公表)では、油絵学科油絵専攻3年次が24名志願・合格6名、彫刻学科3年次が3名志願・合格0名でした。「武蔵野美術大学の編入」とひとくくりにできる難易度は存在せず、学科ごとの実績を個別に確認する必要があります。

武蔵野美術大学の編入の倍率はどれくらいですか。

大学は志願者数・合格者数のみを公表しており、受験者数は非公表です。2026年度の編入学選抜全体では、3年次が志願160名・合格36名、2年次が志願72名・合格13名でした。学科別の内訳は本文の表を参照してください。受験者数のデータがないため、これらの数字から算出できるのは「志願倍率」であり、当日出席した人数に対する実質倍率ではない点に注意してください。

2年次と3年次のどちらを受けるべきですか。

学科によって有利な年次が異なり、一律の傾向はありません。2026年度実績では、油絵学科油絵専攻・視覚伝達デザイン学科・建築学科・デザイン情報学科は3年次のほうが志願者数に対する合格者の割合が高く、日本画学科・彫刻学科・工芸工業デザイン学科・芸術文化学科は2年次のほうが高い割合でした。また空間演出デザイン学科・基礎デザイン学科・クリエイティブイノベーション学科は3年次のみの実施で、2年次を選ぶこと自体ができません。志望学科の実績を個別に確認してください。

2年次編入と3年次編入で出願資格は違いますか。

出願資格自体は2年次・3年次で共通です。ただし2年次編入であっても、3年次編入と同じ「大学に2年以上在学し62単位以上修得」等の資格が必要とされており、大学1年次修了見込みの者は出願できません。多くの大学で見られる「2年次編入は1年在学・30単位で出願可」という緩和はありません。

実技試験が苦手でも受けられる学科はありますか。

試験当日に実技試験が課されない学科として、油絵学科油絵専攻・グラフィックアーツ専攻、工芸工業デザイン学科、クリエイティブイノベーション学科、映像学科があります。これらは事前提出の作品・ポートフォリオと面接で選考されます。また基礎デザイン学科・芸術文化学科・デザイン情報学科は実技ではなく小論文が課されます。ただし油絵学科などは事前提出の実技作品自体が必要なため、「実技が一切不要」というわけではありません。

過去問はどこで手に入りますか。

大学公式サイトの「過去の入試データ」内で、2023〜2026年度の入学試験問題集がPDFで公開されています。編入学選抜・転部転科試験の問題は他の選抜区分とあわせて1冊にまとまっています。2026年度分は出題意図・評価ポイントまで公表されていますが、年度によって公開範囲が異なります。

社会人でも受けられますか。

出願資格を満たせば学科を問わず出願できますが、出願区分として明確に「社会人」枠が設けられているのは芸術文化学科のみです。芸術文化学科の社会人区分は、2027年4月1日時点で満24歳以上、職務経験(臨時勤務も含む)が通算3年以上であることが条件です。

外国籍でも受験できますか。

受験できます。ただし日本の永住資格を持たない外国籍の志願者は、出願資格(1)〜(8)に加えて、日本留学試験(EJU)の日本語科目で合計200点以上、または日本語能力試験(JLPT)でN2以上に合格していることが必要です。

編入すると何年で卒業できますか。

3年次編入学生は一律62単位(+個別認定最大14単位)が認定され、卒業に必要な124単位のうち残りを2年間で修得します。2年次編入学生は一律50単位(+個別認定最大12単位)が認定され、3年間で残りの単位を修得する計画になります。分野をまたぐ編入では専門科目の個別認定が受けにくい場合があるため、志望学科の単位認定表を事前に確認してください。

まとめ

武蔵野美術大学の編入学選抜について、募集要項と実績データから確認できることを整理します。

まず、外部からの編入希望者が使う制度は基本的に「編入学選抜」1本ですが、試験問題は学内の「転部・転科試験」と共有されています。募集人員は学科によって「若干名」表記が多く、明確な人数(3〜6名)が示されている学科は限られます。

次に、試験内容は学科によってまったく違います。日本画学科・彫刻学科は3時間の鉛筆デッサン、視覚伝達デザイン学科・空間演出デザイン学科・建築学科は3時間の実技(デザイン・デザインテスト)、基礎デザイン学科・芸術文化学科・デザイン情報学科は小論文、油絵学科(両専攻)・工芸工業デザイン学科・クリエイティブイノベーション学科・映像学科は試験当日の実技・筆記がなく事前提出物と面接のみです。「美大の編入は実技一本」という前提は成り立ちません。

そして倍率については、大学が公表しているのは志願者数・合格者数のみで受験者数は非公表であること、2年次と3年次の有利不利は法政大学のように一律の傾向がなく学科ごとに逆転していることが、3年分のデータから確認できました。

最後に、大学は過去問題を出題意図・評価基準まで含めて公開しています(年度により公開範囲は異なります)。志望学科の過去2年分を確認し、実技か小論文かという試験の性格に応じた対策から始めてください。

本記事の数値は武蔵野美術大学が公表する2027年度編入学選抜募集要項および2024〜2026年度の編入学選抜結果一覧に基づいています。制度・日程・募集人員・試験内容は年度によって変更されるため、出願前には必ず武蔵野美術大学が公表する最新の学生募集要項をご確認ください。

大学編入・大学院入試・医学部編入専門|無料相談でプロ講師があなた専用の合格プランを提案(志望校未定でもOK・LINEで予約)
\ 大学編入専門 /

まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?

スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。

  • 大学編入のプロ講師が最適な受験戦略を提案
  • 相談後に、志望校の出題傾向と学習ロードマップをまとめた個別フィードバックレポートをお渡し
  • 志望校が決まっていなくてもOK

\ 合格がグッと近づく/

LINE登録でもらえる4大特典 : ①プロ講師の映像授業 ②合格までのロードマップシート ③受験校検索サイト ④「今から間に合うか」の判断材料

(費用は一切かかりません)

この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

目次