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名古屋芸術大学の編入試験を徹底解説|募集人員・選抜方法・日程と対策【2027年度】

名古屋芸術大学の編入試験を徹底解説|募集人員・選抜方法・日程と対策【2027年度】の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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名古屋芸術大学の編入学試験は、他大学のように「学部の入試要項」の中に単独で存在する制度ではありません。大学の入試区分としては「総合型選抜(特別枠)」というくくりの中に「3年次編入学試験」として位置づけられており、2年次編入は実施されていません。試験科目も学部単位ではなく、音楽領域・舞台芸術領域・美術領域・デザイン領域・芸術教養領域・教育学部子ども学科という領域単位、さらに同じ領域の中でもコースによって「実技試験」「小論文」「プレゼンテーション」がまったく異なる組み合わせで課されます。

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この記事では、名古屋芸術大学が公表している2027年度の学生募集要項と、大学公式サイトで公開されている2026年度実施分の小論文課題・出題意図・採点基準をもとに、募集人員・出願資格・選抜方法・日程を領域別に整理します。あわせて、大学の入試結果の開示資料を確認した結果としてわかった「3年次編入学試験の志願者数・倍率は公表されていない」という事実、そして専願制のみで併願ができないという制度上の制約についても、推測を交えず事実だけを書きます。

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目次

名古屋芸術大学の3年次編入学試験は「総合型選抜(特別枠)」に位置づけられている

名古屋芸術大学の入学試験は、大きく「総合型選抜」「学校推薦型選抜」「一般選抜」「総合型選抜(特別枠)」の4つに区分されています。編入学試験はこのうち最後の「総合型選抜(特別枠)」に含まれており、社会人&シニア入学試験・海外帰国生徒入学試験・外国人留学生入学試験・現地選抜型外国人特別入学試験(JPUE)と並ぶ試験区分の1つとして「3年次編入学試験」が実施されています。

大学の募集要項では、この試験の対象を次のように説明しています。

「短期大学や専門学校卒業者で更に学びを深めたい者、あるいは、4年制大学を卒業または在籍しつつも本学が有する音楽・舞台芸術・美術・デザイン・芸術教養・子どもの6つの学科・領域への編入学を希望する者を対象に、既に所定の単位数を取得していることを前提に本学における学びの目的や意欲も含め、各学科・領域が求める学生像に照らし合わせつつ総合的な評価を行います。」

つまり選抜の建て付けとしては、学力試験で序列をつける一般入試型ではなく、志望理由書・実技・小論文・面接を組み合わせて「学びの目的と意欲」「各領域が求める学生像との合致度」を総合的に評価する方式です。これは同大学の他の入試区分(総合型選抜の自己PR型・実技型など)と共通する設計思想であり、事前調査で挙がっていた「芸術学部・教育学部が実施学部」という情報の裏側には、この総合型選抜としての性格があります。

募集学部・学科・領域・コース【2027年度】

3年次編入学試験の募集対象は、次の2学部です。募集単位は「学部」ではなく「領域」または「コース」で、しかも同じ領域の全コースが対象になっているとは限りません。

学部・学科領域編入学試験の対象コース募集人員(1期・2期合計)
芸術学部
芸術学科
音楽領域声楽/鍵盤楽器(ピアノ・電子オルガン)/弦管打/ウインドアカデミー/ポップス・ロック&パフォーマンス/ダンスパフォーマンス/声優アクティング/サウンドメディア・コンポジション/ミュージックエンターテインメント・ディレクション/音楽ケアデザイン(10コース)15名
舞台芸術領域舞台美術/演出空間/舞台プロデュース(3コースとも対象)若干名
美術領域日本画/洋画/現代アート/コミュニケーションアート/工芸(5コース)10名
デザイン領域ヴィジュアルデザイン/イラストレーション/先端メディア表現/メディアコミュニケーションデザイン/ライフスタイルデザイン/スペースデザイン/インダストリアル&セラミックデザイン/カーデザイン/工芸/テキスタイルデザイン/文芸・ライティング(11コース)10名
芸術教養領域リベラルアーツコース(1コースのみ)若干名
教育学部
子ども学科
―(コース区分なし)10名

この表から読み取れる注意点を整理します。

音楽領域は、通常の学科一覧にある10コースのうち2コースが編入学試験の対象から外れています。音楽領域には本来「プロフェッショナルアーティスト(ProA)コース」と「音楽総合コース」を含む12コースがありますが、3年次編入学試験の募集対象コース一覧にこの2つは含まれていません。ProAコースは別途「プロフェッショナルアーティスト入学試験」という専用の試験区分が用意されており、編入学試験からは受けられません。

美術領域も同様に、「美術総合コース」が編入学試験の対象から外れています。美術領域の学科一覧には日本画・洋画・現代アート・コミュニケーションアート・工芸に加えて美術総合コースがありますが、募集要項の選抜方法一覧では「全コース※美術総合コースは除く」と明記されています。美術系で編入を考える場合、志望コースが美術総合コースだった場合は編入学試験の対象にならない点に注意してください。

デザイン領域は、1年次入学者が2年次に選択する9コースに加えて、先端メディア表現コースと文芸・ライティングコースを含めた全コースが編入学試験の対象です。1年次入学者は「デザイン領域ファンデーション」として一括で入学し2年次にコースを選ぶ制度ですが、編入学試験ではその2年次相当のコースを直接指定して出願する形になります。

舞台芸術領域と芸術教養領域は「若干名」で、実際に何名を合格させる想定なのかは要項からはわかりません。音楽・美術・デザインの3領域は具体的な人数(15名・10名・10名)が示されていますが、舞台芸術領域と芸術教養領域は「若干名」としか公表されていません。

教育学部子ども学科は、1年次入学者であれば2年次に「学校教育系」と「幼児教育・保育系」のいずれかを選択する制度ですが、編入学試験の募集要項にはこの系統ごとの募集人員は分かれておらず、学科単位で10名という1つの人数だけが示されています。出願段階でどちらの系統を志望するかまで確定させる必要があるかどうかは、要項の記載からは判断できません。志望系統がすでに決まっている場合は、出願前に大学へ確認することをおすすめします。

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出願資格|自分が出願できるかを先に確かめる

名古屋芸術大学の3年次編入学試験は、次の1~7のいずれかを満たす者を対象としています。全領域・全コース共通の資格で、領域ごとの追加資格は設けられていません。

  • 日本の大学に2年以上在学(休学・停学期間を除く)し、62単位以上を取得した者、および2027年3月末日までに大学に2年以上在学(休学・停学期間を除く)し62単位以上取得する見込みの者(本学在学者は除く)
  • 日本または外国の大学を卒業し、学士の学位を有する者、および2027年3月末日までに学士の学位を授与される見込みの者
  • 日本の短期大学または高等専門学校を卒業した者、および2027年3月末日までに卒業見込みの者
  • 専修学校の専門課程(修業年限2年以上で、かつ課程の修了に必要な総授業時間数が1,700時間以上であるものに限る)を修了した者(学校教育法第90条第1項に規定する者に限る)、および2027年3月末日までに修了見込みの者
  • 外国において、学校教育における14年以上の課程(日本における通常の課程による学校教育の期間を含む)を修了した者、および2027年3月末日までに修了見込みの者
  • 外国の短期大学を卒業した者、または外国の短期大学の課程を有するものとして当該外国の学校教育制度において位置付けられた教育施設であって文部科学大臣が別に指定するものの当該課程を我が国において修了した者(学校教育法第90条第1項に規定する者に限る)、および2027年3月末日までに修了見込みの者
  • 高等学校の専攻科の課程(修業年限が2年以上であること。その他文部科学大臣の定める基準を満たすものに限る)を修了した者(学校教育法第90条第1項に規定する者に限る)、および2027年3月末日までに修了見込みの者

いずれの区分にも「本学在学者は除く」「見込みを含む」といった条件が付いています。とくに1つ目の「大学2年以上在学・62単位以上」の区分は、現在4年制大学に在学中で編入を考えている方の多くが該当する条件です。62単位という基準は法政大学などの一般編入学試験(60単位以上)よりわずかに高いため、単位の取得状況を早めに確認しておく必要があります。

出願に必要な書類は、出願資格の区分によって変わる

3年次編入学試験の出願書類は、全領域共通で①出願確認票②最終学歴の卒業(見込)証明書③最終学歴の成績証明書④大学入学志望理由書(様式1-2)⑤履歴書(様式9)が基本セットです。これに加えて、音楽領域の志望コースの選抜方法によっては⑥実技曲目記入用紙(様式7-1)⑦作品提出記入用紙(様式8)⑧声楽曲伴奏楽譜の提出が必要になり、⑨事前提出作品はデザイン領域(文芸・ライティングコース)の志望者には必須です。

②③の証明書は、どの出願資格で出願するかによって具体的に何を提出するかが変わります。

  • 大学・短期大学・高等専門学校等を卒業・修了した者、または2027年3月までに卒業・修了見込みの者 → 卒業・修了(見込)証明書および成績証明書
  • 大学2年次以上に在学し62単位以上を修得した者、または2027年3月までに修得見込みの者 → 在学証明書、単位修得(見込)証明書および成績証明書
  • 専修学校の専門課程(修業年限2年以上・総授業時間数1,700時間以上または62単位以上)を修了した者、または2027年3月までに修了見込みの者 → 専門課程修了(見込)証明書(専門士の資格が取得できる旨が付記されたもの)および成績証明書

在学中の大学・専門学校で証明書を発行してもらうには数日から数週間かかる場合があるため、1期の出願登録期間(10月13日~10月22日)に間に合わせるには、夏の時点で教務窓口に発行手続きを確認しておくと安全です。

選抜方法は領域・コースごとにまったく違う

名古屋芸術大学の編入学試験でもっとも注意すべきなのが、選抜方法が学部単位ではなく領域単位、さらに同じ領域の中でもコース単位で作り込まれている点です。全領域・全コース共通なのは「志望理由書(100点)」と「個人面接(約10分・200点)」だけで、その間に入る第2段階の試験内容がコースごとにまったく違います。

音楽領域

音楽領域はコースが4つの類(I類~IV類)に分かれており、類によって第2段階の選抜方法が異なります。

コース選抜方法②(志望理由書100点・面接200点に加えて)
I類声楽/鍵盤楽器(ピアノ・電子オルガン)/弦管打実技試験〔指定実技〕(200点)のみ。選択の余地なし
II類ウインドアカデミー/ポップス・ロック&パフォーマンス実技試験〔指定実技〕(200点)か小論文(50分・200点)のいずれか1つを選択
III類ダンスパフォーマンス実技試験〔指定実技〕(200点)のみ
III類声優アクティング実技試験〔指定課題〕(200点)のみ
IV類サウンドメディア・コンポジション/ミュージックエンターテインメント・ディレクション実技試験〔指定課題〕(200点)か小論文(50分・200点)のいずれか1つを選択
IV類音楽ケアデザイン実技試験〔指定実技〕(200点)か小論文(50分・200点)のいずれか1つを選択

I類(声楽・鍵盤楽器・弦管打)とIII類ダンスパフォーマンスコースは実技一本勝負で小論文の選択肢がありません。一方、II類・IV類の大半のコースは実技か小論文かを選べる設計です。演奏や実技に自信があるかどうかで、対策の方向性がまったく変わります。小論文を選ぶ場合の課題は当日出題で、800字程度です。

大学が公開している「実技内容」資料を見ると、同じ実技試験でもコースによって課題曲や伴奏の扱いが細かく指定されており、しかも3年次編入学試験には他の入試区分と異なる注記が付いているコースがあります。

声楽コースは、外国歌曲群・日本歌曲群からそれぞれ1曲(計2曲)を原語・暗譜で歌唱します。ただし3年次編入学試験には専用の縮小版歌曲群(外国歌曲群4曲・日本歌曲群4曲)が用意されており、調は自由です。もっとも重要なのは伴奏の扱いで、実技型入学試験など他の区分では大学側が伴奏者を準備するのに対し、3年次編入学試験では伴奏者を受験者自身が同伴させることになっています。ピアノ伴奏者の手配を出願準備と並行して進める必要があります。

鍵盤楽器コース(ピアノ)は課題曲Aと自由曲Bの2曲を暗譜・繰り返しなしで演奏します。課題曲Aは通常9つの選択肢(Czerny・Cramer-Bülow・Chopinのエチュード等)から1つを選べますが、3年次編入学試験は課題曲Aとして「J.S.Bachの平均律クラヴィーア曲集第1巻・第2巻より任意の1曲(プレリュードとフーガ)」の演奏が指定されており、選択の余地がありません。電子オルガンコースは任意の楽曲1曲を暗譜で演奏し、レジストレーション(音色設定)は自由ですが試験場内での設定はできないため、あらかじめ作成したデータをUSBメモリ等で持参する必要があります。

弦管打コースは弦楽器・管楽器・打楽器のいずれかで任意の楽曲1曲を演奏します。管楽器を選ぶ場合、3年次編入学試験では任意の楽曲に加えて「音階(各調より当日指定・形式任意)」の演奏が追加されます。打楽器(スネアドラム・マリンバ)も編入では課題内容が別途指定されます。弦楽器・管楽器・打楽器いずれも、伴奏者が必要な場合は各自で同伴させる点は声楽コースと共通です。

声優アクティングコースは、朗読と演技の2部構成の指定課題です。大学が指定する台本テキストに沿って、試験官の前で朗読と身体表現を含む演技を行います。試験当日に台本テキストの配付はなく、必要な場合は各自で持参することになっているため、事前に課題の存在を知らずに手ぶらで臨むと対応できません。評価ポイントは理解力・探求力・集中力・対応力の4点です(課題文そのものの内容は大学が受験生向けに公開しているものであり著作物に該当するため、本記事では引用しません)。

サウンドメディア・コンポジションコースは、自分で創作した音楽作品(5分程度・WAVファイル)を出願書類とともにUSBメモリで事前提出し、当日10分程度のプレゼンテーションを行う形式です。ミュージックエンターテインメント・ディレクションコースは「理想のステージスタッフ像」をテーマにしたA3・1枚のプレゼンテーション資料を事前提出し5分間で発表する形式、ダンスパフォーマンスコースは自身で選んだ2分以上の楽曲に合わせたダンスパフォーマンス、音楽ケアデザインコースは歌唱・楽器演奏・弾き語り・即興などから得意な音楽表現を選んで3~5分のパフォーマンスを行う形式です。実技か作品提出か、当日演奏か事前提出かという違いはありますが、いずれも「指定実技」ではなく「指定課題」に分類され、受験者自身が内容を組み立てる自由度の高い試験です。

舞台芸術領域

舞台芸術領域は3コースあり、それぞれの選抜方法②がコースごとに完全に固定されています。「いずれかを選択」ではなく、志望するコースによって受ける試験そのものが決まります。

コース選抜方法②(志望理由書100点・面接200点に加えて)
舞台美術コース専門実技〔ラフスケッチ〕(120分・200点)
演出空間コース専門課題(筆記試験30分+実技試験45分・200点)。「音響」「照明」のいずれか1つを選択して受験
舞台プロデュースコース小論文(50分・200点)

演出空間コースの専門課題はさらに内訳があり、【音響】を選ぶと舞台機構技能検定3級程度の筆記試験と実技試験、【照明】を選ぶと一般的な公立劇場設備に係る劇場機構や照明機材の名称に関する筆記試験と、照明機材の設営・撤収にかかる基本実技試験が課されます。同じ舞台芸術領域でも、志望コースによって「デッサンを描く」「機材の知識と実技を問われる」「小論文を書く」という、まったく性質の異なる試験に臨むことになります。

大学が公開している採点基準では、舞台芸術領域の実技試験について「創造力=これまでの経験に、創造的な発想で取り組んできたか」「実現力=創造したアイディアを具体的に実践したか」「言語化能力=創造したアイディア、それを実現したプロセス、工夫などを簡潔に説明できるか」「プレゼンテーション力」「コミュニケーション力」の5点が評価されるとされています。小論文についても「課題の理解力」「論理的および批判的思考力」「独自性」「基礎学力」に加えて「舞台芸術全般に対する興味関心」が明記されており、舞台美術・演出空間・舞台プロデュースいずれのコースでも、単なる技術力だけでなく舞台芸術そのものへの関心の深さが見られています。

美術領域

美術領域(美術総合コースを除く全コース)は、実技試験や小論文ではなく「自己作品持参によるプレゼンテーション」が第2段階の中心です。

選抜方法①選抜方法②選抜方法③
志望理由書(100点)自己作品持参によるプレゼンテーション(約10分・200点)個人面接(約10分・200点)

持参する自己作品の条件はコースによって細かく指定されています。日本画コース・洋画コースは油彩・水彩・デッサン等いずれも可で3年以内に制作した作品を2点以上、コミュニケーションアートコース・工芸コースは立体作品・平面作品(イラスト・マンガを含む)・映像作品など多様な表現による3年以内の作品を2点以上、現代アートコースは絵画・彫刻・立体・写真・映像・サウンド・パフォーマンス・ドローイング・デッサン・テキスト・アニメーション・CG・テキスタイルなどメディアや素材を問わず3年以内に制作した作品を2点以上、という条件です。自身で搬入できないサイズの場合はポートフォリオでの持参が認められています。

デザイン領域

デザイン領域(全コース)も美術領域と同じく自己作品プレゼンテーションが中心ですが、コースによって「自己作品」の定義が異なります。

選抜方法①選抜方法②選抜方法③
志望理由書(100点)自己作品持参によるプレゼンテーション(約10分・200点)個人面接(約10分・200点)

工芸コース・テキスタイルデザインコースは3年以内に制作した作品2点以上に加えて過去の実績を示すポートフォリオ、文芸・ライティングコースは3年以内に制作した1点以上の小説・戯曲・シナリオ・ストーリーマンガ等の文章表現が主体の創作物を出願書類に同封のうえ事前提出(必須)、それ以外のコースは過去の実績を示すポートフォリオが求められます。文芸・ライティングコースだけは「実物の作品」ではなく「事前提出した文章」で評価される点が他コースと異なります。

芸術教養領域(リベラルアーツコース)・教育学部子ども学科

この2つは実技試験もプレゼンテーションもなく、小論文で評価されます。

領域・学科選抜方法①選抜方法②選抜方法③
芸術教養領域(リベラルアーツコース)志望理由書(100点)小論文(50分・200点、当日出題)個人面接(約10分・200点)
教育学部子ども学科志望理由書(100点)小論文(50分・200点、当日出題)個人面接(約10分・200点)

実技系の領域と違い、この2つは事前に作品やポートフォリオを準備する必要がなく、小論文の記述力と面接での受け答えが合否を分けます。後述するとおり、この2領域については実際に出題された小論文課題と大学が公開している出題意図が確認できています。

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面接は全領域共通だが、質問内容は大学の方針で非公表

個人面接は音楽・舞台芸術・美術・デザイン・芸術教養・子ども学科のすべてで共通し、面接担当者2名による約10分の面接(配点200点)です。ただし名古屋芸術大学は面接の質問項目について、次のように公表範囲を明確に区切っています。

大学が公開している「個人面接の質問項目」資料には、「学部の『総合型選抜(特別枠)』の各入学試験および大学院入学試験における個人面接は、受験者には一定のスキルもしくは限定された受験対象が設定されていることから、質問項目は非公表としております」と明記されています。3年次編入学試験は社会人&シニア入学試験・海外帰国生徒入学試験などと同じ「総合型選抜(特別枠)」に属するため、この非公表の対象に含まれます。

公表されている質問項目(志望動機、学びへの意欲と将来ビジョン、自己の長所短所、これまでの経験、時事的質問・自己PR)は、あくまで通常の総合型選抜・学校推薦型選抜・一般選抜における面接向けのものです。編入学試験の面接で同じ内容が問われるとは限らないため、この記事では推測で対策項目を挙げることはしません。志望理由書に書いた内容と矛盾なく話せるようにしておくこと、志望コースのアドミッション・ポリシーを理解しておくことが、公開情報から確実に言える準備の範囲です。

日程・スケジュール【2027年度】

3年次編入学試験は年2回、1期・2期とも「専願」の区分でのみ実施されます。

専願/併願可出願登録期間提出書類郵送期限試験日合格発表日入学手続締切日
1期専願2026年10月13日(火)~10月22日(木)10月23日(金)11月14日(土)12月1日(火)12月18日(金)
2期専願2027年1月6日(水)~1月14日(木)1月15日(金)2月3日(水)2月12日(金)2月26日(木)

出願登録期間はどちらの期も10日間程度と短く、この間に志望理由書や作品(該当コースの場合)の準備を終えている必要があります。とくに2期は出願登録開始(1月6日)から試験日(2月3日)まで1か月弱しかなく、年明けから急いで準備を始めるのでは間に合わない可能性があります。

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倍率・志願者数は大学から公表されていない

他大学のハブ記事で必ず触れている「編入学試験だけに分離した実倍率」について、名古屋芸術大学では確認できませんでした。大学が公表している2026年度の入試結果資料(2026年5月1日時点)、および2025年度の入試結果資料には、総合型選抜・学校推薦型選抜(指定校推薦・一般推薦)・一般選抜(一般入学試験・大学入学共通テスト利用入学試験)・特別選抜(社会人&シニア/海外帰国生徒/外国人留学生/JPUE等)の志願者数・受験者数・合格者数・入学者数が学部学科領域別に細かく開示されている一方、これらの区分を合計すると学部学科領域ごとの総計に過不足なく一致します。つまり「3年次編入学試験」の実績だけを取り出した行は、この開示資料のどこにも存在しません。

大学の入試ガイドで確認できるのは、募集人員(音楽15名・美術10名・デザイン10名など、1期2期合計)と選抜方法・日程だけです。志願者が何名集まり、何名が受験し、何名が合格しているのかという実績は、少なくとも大学が一般に公開している資料からは把握できません。この記事では、確認できない数値を推測で埋めることはせず「非公表」という事実だけを記載します。志願者数の実態が気になる方は、大学の広報部学生募集チーム(TEL:0568-24-0318、受付9:00~17:00・土日祝日除く)に直接問い合わせることをおすすめします。

専願制のみ・併願不可という制約

入試日程の表にあるとおり、3年次編入学試験は1期・2期のどちらも「専願」の区分でのみ実施されており、他の入試区分のように「併願可」の選択肢がありません。同じ総合型選抜(特別枠)に属する社会人&シニア入学試験・海外帰国生徒入学試験・外国人留学生入学試験は「併願可」であるのに対し、3年次編入学試験と現地選抜型外国人特別入学試験(JPUE)だけが「専願」指定です。

専願とは、合格した場合に必ず入学することを前提とした出願区分です。他大学の編入学試験や一般入試と並行して受験すること自体は制度上妨げられませんが、名古屋芸術大学側の運用としては「合格したら入学する」ことを前提にした出願になる点を理解した上で出願時期を決める必要があります。他大学と併願する場合は、この専願の性質と試験日の重なりの両方を確認してください。

1期(11月14日)で不合格だった場合や、1期の時点でまだ準備が整っていない場合は、2期(2月3日)に再挑戦する道が残されています。1期・2期はどちらも同じ選抜方法・同じ募集人員の枠内で実施されるため、1期で美術領域のポートフォリオが仕上がりきらなかった場合は、2期に向けて作品を作り込み直すという選択も可能です。ただし2期は出願登録開始から試験日までの期間がとくに短いため、1期の受験結果を待ってから2期の準備を始めるのでは間に合わない可能性がある点には注意してください。

領域別に、何から手をつけるべきか

選抜方法が領域・コースで大きく異なるため、対策の起点も揃いません。

音楽領域I類(声楽・鍵盤楽器・弦管打)とIII類ダンスパフォーマンスコースは、実技試験一本勝負です。小論文を選ぶ余地がないため、指定実技の内容を大学の実技内容ページで確認し、実技の完成度を高めることに時間を割く必要があります。

音楽領域II類・IV類の大半のコースは、実技と小論文のどちらで受けるかを先に決めることが出発点になります。実技に自信がなければ小論文(当日出題・800字程度)を選ぶ道があります。ただし小論文を選んだ場合も、採点基準には「芸術への志向性=志望コースの専門性への基礎的な理解と高い意欲を持ち合わせているか」が明記されているため、小論文だからといって専門知識と無関係というわけではありません。

舞台芸術領域は、志望コースを決めた時点で試験内容が確定します。舞台美術コースを志望するならラフスケッチの練度、演出空間コースなら音響・照明どちらかの基礎知識と実技、舞台プロデュースコースなら小論文の記述力と、進むべき方向がコース名で決まっている点を早期に理解しておくべきです。

美術領域・デザイン領域は、自己作品(ポートフォリオ)の準備が最優先事項です。採点基準では「完成度=持参作品や作品写真ファイル(ポートフォリオ)が、説得力のある内容であるか」「表現力=自由な発想でアイデアを効果的に表現できているか」が明記されています。文芸・ライティングコースのみ実物作品ではなく文章作品の事前提出になるため、志望コースの提出物の種類を最初に確認してください。

芸術教養領域と教育学部子ども学科は、小論文の記述力が合否を左右します。両領域とも当日出題・800字程度の小論文で、志望理由書と面接もあわせて総合評価されます。後述する過去問の出題テーマと出題意図を確認し、同じ形式の課題で書く練習を重ねることが対策の中心になります。

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過去問はどこで手に入るか

名古屋芸術大学は受験生サイトの「入試情報」ページで、「昨年度の入試結果、および昨年度の入試問題(小論文、鉛筆デッサン、学科試験等の課題)、面接時の質問事項を掲載しております」と案内しており、過去問を含む各種情報を大学公式サイトで公開しています。3年次編入学試験については、次の3種類の小論文課題(2026年度実施分)が公開されていました。

  • 芸術学部芸術学科 音楽領域(II類・IV類)3期「小論文」
  • 芸術学部芸術学科 芸術教養領域(リベラルアーツコース)1期「小論文」
  • 教育学部子ども学科 3期「小論文」

一方、美術領域・デザイン領域・舞台芸術領域については、一般入試や学校推薦型選抜向けの鉛筆デッサン・構想表現テストの過去問は公開されているものの、編入学試験(自己作品プレゼンテーション方式)向けの過去問に相当する資料は確認できませんでした。これはプレゼンテーションが「あらかじめ用意した自己作品」を評価する方式であり、当日出題の実技課題が存在しないコースが大半であるためと考えられます。舞台芸術領域の演出空間コース(音響・照明の専門課題)についても、同様に公開資料は確認できていません。

公開されている2026年度小論文課題から読み取れる出題テーマ

以下は、名古屋芸術大学が公式サイトで公開している2026年度実施分の小論文課題と、大学が公表している出題意図をもとにした整理です。問題文そのものではなく、出題テーマ・形式・大学が示す評価の観点のみを扱います。

音楽領域(II類・IV類)|学校生活で身につけた力を問う

対象コースはII類(ウインドアカデミー・ポップス&ロックパフォーマンス)とIV類(サウンドメディア・コンポジション、ミュージックエンターテインメント・ディレクション、音楽ケアデザイン)です。試験時間50分・解答字数1200字程度で、「これまでの学校生活で、どのような力を身につけたか。その力を身につけるに至ったプロセスも含めて述べる」という趣旨の課題が出されました。設問には「勉学以外の力も可」という注記が付いており、音楽や専門分野の実績に限定されない設計です。

大学が公開している出題の意図は、「これまでの大学生活をきちんと説明できるか」「本学において大学生活を意欲的に送る意思があるか」「段落や文字の間違いがなく、文章の構成が整っているか」「独自の考え、アイデアが述べられているか」の4点です。専門的な音楽知識を問う設問ではなく、これまでの学びのプロセスを筋道立てて説明する力と、入学後の意欲を示す力が見られています。実技試験を選ばず小論文を選ぶコースの受験生は、専門用語を並べることよりも、自分の経験を具体的なエピソードとともに構成立てて書く練習が有効です。

芸術教養領域(リベラルアーツコース)|引用文の読解と具体例の考察

試験時間50分・解答字数800字程度で、著者が「ファンタジア」という概念(これまでになかった新しいことを考えださせる人間の能力)について考察した論考の一部を引用し、2つの設問に答える形式でした。問1は「著者が指摘する、もっとも初歩的なファンタジアとは何か」を引用文中の記述に沿って200字程度で説明する設問、問2は「身の回りのものごとから『相反する事柄が同一の均衡にある例』を指摘し、引用文中の著者の例示を参考にしながら600字程度で具体的に説明する」設問です。1つを詳細に説明してもよく、2つ以上を挙げてそれぞれ簡潔に説明してもよいという指定が付いています。

大学が公開している出題意図は、「高校三年生対象ではない、社会人&シニア・海外帰国生徒・外国人留学生および3年次編入生の選抜という入試形態をふまえ」た上で、次の2点を評価するとしています。1つは「芸術的および文化的な視点をもって自分の身の回りや社会を観察し、思考する能力」(新しい発想の価値を理解し簡潔に説明できるか、他者の考えに沿って自己の身の回りを見つめ直し論理的に表明できるか)、もう1つは「基本的な日本語運用力と思考の客観性」(問題文の意味を読み取れているか、引用文の内容を正確に把握し自分の考えを明確に表現できているか)です。引用文を正確に読み解く読解力と、それを自分の身の回りの具体例に落とし込む力の両方が問われる構成になっています。

教育学部子ども学科|発達段階の理解と教育者としての関わり方

試験時間50分・解答字数800字程度で、子どもの発達には個人差があり教育者は年齢・学年で一律に判断せず発達段階に応じた支援を考える必要があるという前提のもと、文部科学省が示す発達段階(乳幼児期・小学校低学年・小学校高学年)ごとの重視すべき課題を示したうえで、「いずれか1つの発達段階を選び、その特徴と重視すべき課題を述べ、その課題を支援するうえで保育者・教育者が子どもにどのように関わると良いか考察する」という課題が出されました。必要があれば自身の経験を交えて述べるよう指示されています。

大学が公開している出題意図は、「文部科学省の提言を踏まえて、子どもの発達段階の特徴と重視すべき課題を理解し、論述できるかを評価することを目的とする」というものです。評価の観点として、①発達段階の特徴や課題を正確に説明できているか、②課題の背景(個人差・環境・社会的要因)に触れ論点を多面的に整理しているか、③教育者としての関わりを具体的に考察し理論と実践を結びつけているか、④経験を必要に応じて取り入れ自らの言葉で表現しているか、⑤序論・本論・結論の構成が明確で論理の一貫性があるか、の5点が明記されています。さらに参考として、乳幼児期は「愛着」「基本的信頼感」(ボウルビィ、エリクソン)、小学校低学年は「善悪の理解」「規範意識」(ピアジェ、コールバーグ、エリクソン)、小学校高学年は「自尊感情」「仲間関係」(エリクソン、サリヴァン、ピアジェ)といった発達心理学の概念が、加えてZPD(発達の最近接領域)・スキャフォールディング・生態学的システム理論が、直接の記述でなくとも暗に示されていることが望まれるとされています。教育学部子ども学科を志望する場合、発達心理学の基本的な理論(エリクソンの発達段階説、ヴィゴツキーのZPDなど)を一通り押さえたうえで、実践的な関わり方まで書けるようにしておくことが対策の中心になります。

実技系領域(美術・デザイン・舞台芸術)は「作品」で語る領域

美術領域・デザイン領域は自己作品によるプレゼンテーション、舞台芸術領域は志望コースごとに専門実技・専門課題・小論文と、当日出題の筆記試験ではなく持参物や実技そのものが評価対象になるコースが中心です。大学が公開している採点基準では、美術領域のプレゼンテーションについて「完成度=持参作品や作品写真ファイル(ポートフォリオ)が、説得力のある内容であるか」「表現力=自由な発想でアイデアを効果的に表現できているか」「美術に対する気持ち=入学後の学習意欲や作品制作に対する熱意を備えているか」の3点が、デザイン領域についても同様に「完成度」「表現力」「デザインへの思考」の3点が評価基準として明記されています。過去問という形では公開されていませんが、この採点基準そのものが対策の指針になります。

「プラスα加点」は3年次編入学試験の対象外

名古屋芸術大学の総合型選抜には、コンクール入賞歴や資格・検定、CEFRスコアなどを提出すると最大10点が加点される「プラスα加点」という制度があります。志望理由書とあわせて「活動報告書」を提出することで加点される仕組みですが、大学が公開している資料では、この加点の対象入試は明確に「総合型選抜(自己PR型入学試験〔活動評価型〕)」に限定されています。3年次編入学試験はこの対象に含まれていないため、コンクール実績や検定資格があっても編入学試験の得点には加算されません。実技・小論文・プレゼンテーション・面接そのものの完成度で勝負する必要があります。

併願をどう組むか

3年次編入学試験が専願指定であることは前述のとおりですが、実務上は他大学の編入学試験や一般入試と時期をずらして受験する受験生も少なくありません。1期の試験日は11月14日(土)、2期は2月3日(水)です。この日程と重ならない大学を組み合わせて併願を検討することになります。

美術系・芸術系大学の編入を広く比較したい場合は、当サイトで公開している秋田公立美術大学美術学部の編入試験を徹底解説沖縄県立芸術大学音楽学部の編入試験を徹底解説もあわせて参照してください。学科試験中心の大学と実技・作品評価中心の大学とでは準備すべきものがまったく異なるため、複数の芸術系大学を比較する際は「学力試験があるか」「作品持参が必要か」を軸に整理すると準備の抜け漏れを防げます。通信制大学からの編入も選択肢に入れる場合は通信制大学3年次編入を徹底解説も参考にしてください。

よくある質問

名古屋芸術大学に2年次編入することはできますか。

できません。名古屋芸術大学の編入学試験は「3年次編入学試験」のみが実施されており、2年次編入の制度自体がありません。短期大学や専門学校を卒業して編入する場合も、3年次からの入学になります。

名古屋芸術大学編入学試験の倍率はどれくらいですか。

大学が公表している入試結果の開示資料には、3年次編入学試験の志願者数・受験者数・合格者数の内訳が示されていません。総合型選抜・学校推薦型選抜・一般選抜・特別選抜(社会人&シニア等)の合計は学部学科領域ごとの総計と一致しており、編入学試験の実績だけを取り出した数値は開示資料上では確認できませんでした。倍率を知りたい場合は大学の広報部学生募集チームに直接問い合わせる必要があります。

実技試験と小論文はどちらを選ぶべきですか。

音楽領域II類・IV類の一部コースでは実技試験と小論文のどちらかを選択できます。実技に十分な準備期間と技術があるなら実技試験、専門実技での準備期間が取りにくい、または記述で自分の考えを伝えることに自信がある場合は小論文を選ぶ、という考え方になります。ただし小論文でも「志望コースの専門性への基礎的な理解」が採点基準に含まれているため、専門知識と無関係に書けるわけではありません。

美術領域・デザイン領域の編入学試験に筆記試験はありますか。

美術総合コースを除く美術領域の全コースと、デザイン領域の全コースは、筆記試験ではなく「志望理由書+自己作品持参によるプレゼンテーション+個人面接」で評価されます。当日その場で描く実技試験や小論文はなく、事前に準備した作品(またはポートフォリオ)の完成度と、プレゼンテーションでの説明力が問われます。

舞台芸術領域はどのコースを選んでも同じ試験内容ですか。

いいえ、コースごとに試験内容が固定されています。舞台美術コースは専門実技(ラフスケッチ・120分)、演出空間コースは専門課題(音響または照明の筆記+実技)、舞台プロデュースコースは小論文(50分)と、コース名によって受ける試験がまったく異なります。

編入学試験の面接では何を聞かれますか。

大学は「総合型選抜(特別枠)」に属する入試(3年次編入学試験を含む)について、個人面接の質問項目を非公表としています。通常の総合型選抜・学校推薦型選抜・一般選抜向けに公開されている質問項目(志望動機、学びへの意欲、自己の長所短所など)がそのまま編入学試験にも当てはまるとは限らないため、この記事では推測で対策内容を挙げていません。志望理由書の内容と矛盾なく話せるように準備することが確実にできる対策です。

出願は専願のみですか、併願はできませんか。

3年次編入学試験は1期・2期とも「専願」区分でのみ実施されています。同じ総合型選抜(特別枠)に属する社会人&シニア入学試験や海外帰国生徒入学試験が「併願可」であるのに対し、編入学試験は専願指定という点で異なります。

「プラスα加点」は編入学試験でも使えますか。

使えません。プラスα加点(コンクール実績・検定資格・CEFRスコア等で最大10点加点)の対象入試は「総合型選抜(自己PR型入学試験〔活動評価型〕)」に限定されており、3年次編入学試験は対象に含まれていません。

出願資格の「62単位以上」はどう確認すればよいですか。

在籍する大学の成績証明書・単位修得証明書で確認できます。名古屋芸術大学の出願資格は「大学に2年以上在学(休学・停学期間を除く)し、卒業要件外科目を除く62単位以上を取得(見込みを含む)」としており、在籍大学の教務窓口で単位数を確認したうえで出願準備を進めることをおすすめします。

デザイン領域はどのコースを選んでも同じ試験内容ですか。

基本的には志望理由書・自己作品持参によるプレゼンテーション・個人面接という同じ枠組みですが、文芸・ライティングコースだけは実物の作品ではなく、3年以内に制作した小説・戯曲・シナリオ・ストーリーマンガ等の文章表現が主体の創作物を出願書類に同封して事前提出することが必須になっています。工芸コース・テキスタイルデザインコースは作品2点以上に加えて過去の実績を示すポートフォリオが必要など、コースによって「自己作品」として何を用意すべきかの定義が細かく異なるため、志望コースの条件を個別に確認してください。

1期で不合格でも2期に再挑戦できますか。

できます。1期(試験日11月14日)と2期(試験日2月3日)は同じ募集人員の枠内で実施される別の試験日程であり、1期の結果にかかわらず2期に出願できます。ただし2期は出願登録開始(1月6日)から試験日までが1か月弱と短いため、1期の結果を待ってから準備を始めるのではなく、早い段階から並行して準備を進めておくことをおすすめします。

まとめ

名古屋芸術大学の編入学試験について、公開されている募集要項と過去問資料から確認できることを整理します。

まず、この試験は大学の入試区分上「総合型選抜(特別枠)」の3年次編入学試験であり、2年次編入は実施されていません。募集は芸術学部芸術学科(音楽・舞台芸術・美術・デザイン・芸術教養の5領域)と教育学部子ども学科で、音楽領域のProAコース・音楽総合コースと美術領域の美術総合コースは対象から除外されています。

次に、選抜方法は領域単位どころかコース単位で作り込まれています。音楽領域の一部コースは実技試験一本、別のコースは実技と小論文を選択制、舞台芸術領域は志望コースごとに専門実技・専門課題・小論文が完全に固定、美術・デザイン領域は自己作品プレゼンテーション、芸術教養領域と教育学部子ども学科は小論文中心と、志望コースを決めた時点で対策の方向性が確定します。

そして、倍率・志願者数については大学の開示資料のどこにも編入学試験だけを取り出した実績が見当たらず、非公表という結論になりました。募集人員(音楽15名・美術10名・デザイン10名など、1期2期合計)はわかっても、実際にどれだけの競争率になっているかは公開情報からは判断できません。加えて出願区分は専願のみで、併願ができない点も他の総合型選抜(特別枠)の試験と異なります。

最後に、小論文を課すコース(音楽領域の一部・芸術教養領域・教育学部子ども学科)については、大学が出題テーマと出題意図まで公開しており、対策の方向性を具体的に立てられる環境にあります。まずは公開されている出題意図を読み込み、同じ観点で書く練習から始めることをおすすめします。

実技試験・プレゼンテーション・小論文のいずれであっても、大学が公開している採点基準に共通して現れるのは「基礎的な技術や理解力があるか」「学びに向かう意欲があるか」「自分の考えを他者に伝えられるか」という3つの観点です。同じ名古屋芸術大学の編入学試験という括りでも、志望する領域・コースによって準備すべきものはまったく違いますが、評価する側が見ている本質的な観点はどのコースでも共通しています。志望コースを早期に確定させ、そのコースの選抜方法と採点基準を大学公式サイトで直接確認したうえで準備を進めてください。

本記事の内容は名古屋芸術大学が公表する2027年度学生募集要項、および大学公式サイトで公開されている2026年度実施分の入学試験問題・採点基準・入試結果資料に基づいています。制度・日程・募集人員・選抜方法は年度によって変更されるため、出願前には必ず名古屋芸術大学が公表する最新の学生募集要項をご確認ください。

本記事で扱った小論文の出題テーマ・出題意図は、いずれも名古屋芸術大学が公開している2026年度の入学試験問題資料に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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