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大学編入の志望校はどう選ぶ?比較の軸と資料請求の進め方【編入1年5ヶ月前】

大学編入の志望校の選び方で最初に迷うのは、比較の基準そのものが分からないという点です。結論から言うと、学べる内容・出願資格・試験科目・編入後の生活・実施実績の5つの軸で候補校を並べ、前年度の募集要項をもとに「仮の比較表」を作ることが、この時期に取るべき最も効果的な進め方です。志望校が確定していなくても、比較の軸さえ決まっていれば情報収集は前に進められます。
大学編入における志望校選びとは、単に憧れの大学名を挙げることではなく、出願資格を満たせるか・自分の得意な試験形式か・編入後にやりたい学問を学べるかを照らし合わせながら候補を絞り込んでいく作業のことです。一般入試の志望校選びと違い、編入試験は実施している大学・学部が限られているうえ、在籍年次や取得単位数といった出願資格の条件も加わるため、比較の軸を最初に整理しておかないと、後になって「出願資格を満たしていなかった」「実は毎年ほとんど募集実績がない大学だった」という事態に気づくことになりかねません。
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本記事は、大学編入対策の全体スケジュールを扱った大学編入の勉強はいつから始めるべき?から派生する「編入いつからシリーズ」の一本で、受験本番のおよそ1年5ヶ月前、志望校の絞り込みを本格化させる段階にフォーカスしています。まだ情報収集の初期段階という方は、まず大学編入の制度そのものを整理した大学編入とは?仕組み・難易度・費用・スケジュールを徹底解説【完全ガイド】で全体像をつかんでおくと、このあとの比較作業がスムーズになります。
この記事では、志望校を比較するための5つの軸の整理の仕方、大学案内を集める資料請求の具体的な進め方、まだ最新年度の募集要項が出ていない大学の情報の集め方、そして併願校の組み方までを順番に解説します。読み終えたときには、自分なりの比較の軸を持って、次にやるべき行動が具体的に見えている状態を目指しましょう。
編入試験は、一般入試のように全国の大学から自由に選べるわけではなく、そもそも編入学の制度自体を設けていない大学・学部も少なくありません。憧れだけで候補を固めてしまうと、あとから出願資格や試験形式との相性で候補から外れ、振り出しに戻ってしまうことがあります。逆に言えば、比較の軸を先に持っておけば、候補校が増えても減っても迷わずに次の一手を選べるようになります。
「志望校の選び方」と聞くと、大学ランキングや偏差値の一覧を眺めて決めるものだとイメージする方もいるかもしれません。しかし編入試験においては、そうした指標だけで候補を絞ると、出願資格を満たせなかったり、試験科目が自分に合わなかったりして、実際には受験できない大学に時間を使ってしまうリスクがあります。編入特有の制約を踏まえた比較の軸を持つことが、遠回りをしない志望校選びの第一歩です。
編入1年5ヶ月前は「志望校の絞り込み」を本格化させる時期
受験本番からおよそ1年5ヶ月前というタイミングは、情報収集を終えて自己分析もひと通り済ませ、次のステップである候補校の絞り込みに入るのに適した時期です。前段階の情報収集フェーズについては大学編入の勉強はいつから始めるべき?でも触れていますが、ここではこの時期特有の事情に絞って掘り下げます。
なぜ今、絞り込みを進めるべきか
編入学試験の募集要項は、多くの大学で試験のおよそ2〜3ヶ月前に公表される傾向があります。文系学部は6〜8月頃、理系学部は3〜5月頃に公開されるケースが目安として挙げられますが、大学・学部によって公開時期は大きく異なり、なかには10月上旬に要項を公開する大学もあります。つまり受験の1年5ヶ月前の時点では、志望校候補の多くにおいて、まだ最新年度の募集要項そのものが存在していません。だからといって情報収集を止めてよい時期ではなく、前年度の要項や過去の実施実績をもとに仮の候補リストを作り、要項が公開され次第すぐに正式な比較へ移行できる準備を整えておくことが重要です。
この時期にできること・まだできないこと
手元にある情報の性質を区別しておくと、的外れな時間の使い方を避けられます。次の表は、1年5ヶ月前の時点で取り組める作業と、要項公開を待つ必要がある作業を整理したものです。
| 区分 | この時期にできること | 要項公開を待つ必要があること |
|---|---|---|
| 比較の軸 | 学べる内容・出願資格の傾向・試験形式の傾向を前年度要項から把握する | 最新年度の出願資格・試験科目の確定版を確認する |
| 資料請求 | 大学案内・編入生向けパンフレットを請求し、教育内容や支援制度を確認する | 最新の募集人数・出願書類一式を取り寄せる |
| 過去問 | 公式サイトで公開されている過去の年度の問題を確認し、傾向をつかむ | 最新年度の出題範囲の正式な発表を待つ |
| スケジュール | 候補校の例年の試験時期・出願時期のパターンを調べる | 最新年度の出願期間・試験日の確定を待つ |
このように、「傾向をつかむ」段階と「確定情報を確認する」段階を分けて考えると、要項がまだ出ていないことに焦る必要がなくなります。次の章から、比較の軸を具体的に見ていきましょう。
この時期に動き出すメリット
1年5ヶ月前という時期に候補校の絞り込みを始めておくメリットは、単に情報が早く手に入るということだけではありません。候補校が複数残っている段階で比較の軸を整理しておけば、いざ最新年度の募集要項が公開されたときに、必要な情報だけを効率よく拾い読みできるようになります。反対に、この段階で何も準備をしていないと、要項公開後に一から情報を集め始めることになり、他の受験生に比べて出願準備や学習計画の着手が遅れがちになります。早い段階での準備は、あとの時期の負担を減らすための投資だと捉えておくとよいでしょう。
大学編入の志望校を比較する5つの軸
志望校選びで比較の対象になりやすいのは大学の知名度や偏差値的なイメージですが、編入試験ではそれだけで判断すると出願段階でつまずくことがあります。ここでは、編入試験特有の事情を踏まえた5つの比較軸を紹介します。
5つの軸を一覧で確認する
| 比較の軸 | 確認するポイント |
|---|---|
| 学べる内容 | 学部・学科名だけでなく、カリキュラムや教員・研究室の専門分野が自分の関心と合っているか |
| 出願資格 | 在籍年次・取得単位数の条件、出身校の種類(短大・高専・専門学校・4年制大学等)による違い、学校推薦の要否 |
| 試験科目・形式 | 外部試験(英語資格・検定)を活用できるか、大学独自の筆記試験か、小論文・専門科目のタイプ |
| 編入後の生活 | 単位認定の範囲、卒業までに必要な在籍年数、通学の立地、編入生向けの支援制度の有無 |
| 実施実績 | 編入試験を継続的に実施しているか、実際に合格者が出ているか |
5つの軸すべてで満点を狙う必要はありません。大切なのは、自分にとって譲れない軸とそうでない軸に優先順位をつけることです。たとえば学びたい分野で研究室を選びたい人にとっては学べる内容が最優先になりますし、今の在籍校での単位をできるだけ引き継ぎたい人にとっては編入後の生活(単位認定)の軸が重くなります。
軸ごとの優先順位のつけ方
優先順位をつける簡単な方法は、5つの軸それぞれについて「どうしても譲れない」「できれば満たしたい」「こだわらない」の3段階で自己採点してみることです。すべての軸を「どうしても譲れない」にしてしまうと候補校がほとんど残らなくなるため、少なくとも1〜2軸は「こだわらない」に振り分けるくらいの気持ちで進めると、候補リストが現実的な数に収まります。実施実績の軸は特に見落とされがちですが、形式上は編入制度があっても実際にはほとんど募集実績がない大学も存在するため、必ず確認しておきたい軸のひとつです。
5つの軸は、比較表の列見出しとしてそのまま使うことを想定しています。候補校を行に並べ、軸ごとに分かっている情報を埋めていくと、まだ空欄が多いところと、すでに十分な情報が集まっているところが一目で分かるようになります。空欄が多い軸から優先的に情報収集を進めるという使い方をすると、限られた時間を効率よく配分できます。
比較の軸を使うときによくある失敗
比較の軸を意識しないまま志望校を選ぶと起こりやすい失敗もいくつかあります。ひとつは、知名度や大学受験時代の偏差値イメージだけで候補の優先順位をつけてしまい、出願資格や試験科目との相性を後回しにしてしまうケースです。もうひとつは、逆に出願資格や試験形式の相性ばかりを重視しすぎて、学べる内容への関心が薄い大学を本命候補にしてしまい、入学後にモチベーションを保ちにくくなるケースです。5つの軸をバランスよく見比べる姿勢を持っておくと、こうした偏りを避けやすくなります。比較表を作るときは、各軸について一言メモを添えておくと、あとで見返したときに判断の根拠を思い出しやすくなります。
「憧れ」だけで終わらせない――学びたい内容から逆算する絞り込み方
編入学を目指す最初の段階では、通いたいと思える大学をいくつか思い浮かべることそのものは自然な出発点です。大学受験のときには手が届かなかった大学に挑戦できるのが編入試験の魅力のひとつであり、最初から可能性を狭めすぎる必要はありません。ただし、憧れだけで最後まで押し切ろうとすると、出願資格や試験科目との相性で候補から外れてしまったときに、次の一手が思いつかなくなってしまいます。
学部名だけでなく研究室・カリキュラムまで見る
学部・学科の名前が同じでも、大学によって学べる内容の重心はかなり異なります。大学公式サイトの教員一覧やカリキュラム表、シラバスまで確認することで、名前だけでは分からない中身の違いが見えてきます。理系分野であれば研究室ごとの公式ページが公開されていることも多く、指導教員の専門分野や研究実績を調べておくと、志望動機の具体性にもつながります。経済学部に所属しているが本当は政治学を学びたい、経営学部から文学部へ関心が移った、というように今の所属と学びたい内容にずれがある場合は特に、学部名の一致だけで判断せず中身まで見比べる作業が欠かせません。
志望理由書作成にもつながる「学びたいこと」の言語化
この段階で、なぜその大学・学部でなければならないのかを自分の言葉で説明できるようにしておくと、後の志望理由書や面接対策が格段に進めやすくなります。学びたいテーマを具体的な言葉に落とし込む作業は、志望校選びと切り離せない工程です。政治学の中でも政治思想に関心があるのか制度設計に関心があるのか、文学の中でもどの国・どの時代の作品に惹かれるのかというように関心を一段階具体化してみると、候補校を比較したときの決め手が見えやすくなります。
在学中の大学生・社会人ならではの情報収集の工夫
編入を目指す方の多くは、今の大学に在籍しながら、あるいは働きながら情報収集を進めています。授業や仕事の合間に大学へ足を運ぶのは簡単ではないため、オンラインで完結する情報源を組み合わせる工夫が役立ちます。たとえば、候補校の公式サイトで公開されているオンライン説明会の録画、教員インタビュー記事、研究室のブログやSNS発信などは、通学せずに大学の雰囲気や研究内容をつかむ手がかりになります。すきま時間で少しずつ情報を積み上げていく姿勢が、在学中・社会人の編入生には特に重要です。合格者の体験記やインタビュー記事も、実際にどのような基準で志望校を選んだのかを知る参考になります。
候補が多すぎて絞れないときの考え方
学びたい内容を掘り下げていくと、逆に「気になる大学が多すぎて絞れない」という状態になることもあります。そのようなときは、無理に1校へ絞り込もうとせず、まずは学べる内容が近い大学を3〜5校程度のグループにまとめ、グループ単位で出願資格や試験科目を比較していくと整理しやすくなります。絞り込みは一度に完結させるものではなく、比較の軸を通すたびに少しずつ候補を絞っていく作業だと捉えておくと、多すぎる候補も焦らず整理できます。学部・学科の枠を超えて関心が広い場合は、志望理由書の骨子を先に一度書いてみると、自分が本当に重視したい軸が見えてくることもあります。
今の在籍校で学んでいることをどう活かすか
編入学の場合、今の在籍校で学んできた内容をどう編入先の学びにつなげるかという視点も、志望校選びの軸のひとつになります。まったく異なる分野へ転向する場合でも、今の専攻で身につけた基礎知識や研究の進め方は、編入先での学びに何らかの形で活きることが少なくありません。今の学びと編入後にやりたいことのつながりを言語化しておくと、志望校選びの軸が明確になるだけでなく、志望理由書や面接で「なぜ編入するのか」を説得力を持って説明できるようになります。今の専攻と編入後の専攻が近い場合は単位認定の観点からも有利に働くことがあるため、編入後の生活の軸とあわせて確認しておくとよいでしょう。
学びたい内容を絞り込む作業は、一度にきれいに完結するものではありません。候補校の資料を読んだり、教員の研究内容を調べたりするうちに、当初は思っていなかった分野に関心が広がることもあります。この時期は絞り込みを急ぎすぎず、興味の変化にも柔軟に対応するくらいの気持ちで、比較表を少しずつ育てていくとよいでしょう。
出願資格と併願ルールを先にチェックする
学びたい内容で候補が固まってきたら、次に確認すべきは出願資格です。編入試験は大学受験と違い、誰でも自由に出願できるわけではなく、在籍年次や取得単位数などの条件が設定されています。この確認を後回しにすると、比較検討に時間をかけた大学が実は出願できない対象だった、という事態になりかねません。
出願資格の確認は地味な作業に感じられるかもしれませんが、比較検討の初期段階でこそ済ませておく価値があります。学べる内容や試験科目との相性を丁寧に見比べたあとで出願資格を満たしていないと分かれば、それまでの検討時間が無駄になってしまうからです。候補校をリストアップした時点で、まず出願資格だけをざっと確認するひと手間を挟んでおくと、そのあとの比較検討を無駄なく進められます。
在籍年次・取得単位数の条件を確認する
編入試験の出願資格は、短大・高専・専門学校の卒業(見込み)者を対象とするもの、4年制大学に一定期間在籍し一定の単位を取得した者を対象とするものなど、大学・学部によって条件が細かく異なります。同じ3年次編入という名称でも、対象になる出身校の種類や必要単位数は大学ごとに違うため、候補校それぞれの募集要項(前年度版でも構いません)で対象者の条件を必ず確認しておきましょう。ここを曖昧にしたまま比較を進めると、あとになって候補から外さざるを得なくなる大学が出てきます。
今の在籍校でこれから取得する予定の単位が、出願時点で条件を満たす見込みかどうかも、早めにシミュレーションしておきたいポイントです。出願時点での取得見込み単位数を逆算しておくと、履修計画そのものを見直す必要があるかどうかも、この時期のうちに判断できます。取得単位数が条件をわずかに下回りそうな場合は、在籍校の履修相談窓口に早めに相談しておくと、対応の選択肢が広がります。
学校推薦の要否・出身校の種類による違い
大学によっては、出身校からの学校推薦を出願条件とする場合や、逆に推薦がなくても自己推薦・書類選考のみで出願できる場合があります。推薦の要否は出願準備の進め方そのものを左右するため、候補校ごとに確認しておきたいポイントです。推薦が必要な場合は、在籍校の担当窓口への相談や推薦書の依頼など、出願書類の準備に加えて学内での手続きの時間も見込んでおく必要があります。併願を考えている場合は、出願書類の準備期間や試験日程が重ならないかもあわせて確認しておくと、直前になって慌てずに済みます。出身校が短大・高専・専門学校か4年制大学かによっても、出願できる制度そのものが異なる場合があります。自分の出身校の種類が対象に含まれているかどうかは、比較の軸に入れる前提条件として最初に確認しておきましょう。
出願資格の確認で見落としやすい点
出願資格の確認でよくある見落としは、卒業(見込み)であることや取得単位数の下限だけを見て、それ以外の細かい条件を読み飛ばしてしまうことです。学部によっては、特定の科目区分の単位を一定数以上取得していることを条件にしている場合や、TOEIC・TOEFLなど英語資格のスコア提出そのものを出願資格の一部として求めている場合もあります。出願資格は「満たしているかどうか」の二択ではなく、細かい条件の積み重ねで判断されるという前提で、募集要項の該当ページを一文ずつ読む姿勢が大切です。不明な点があれば、入試課へ問い合わせて確認しておくと安心です。
単位互換・語学要件など付随する条件にも注意する
出願資格そのものに加えて、単位互換の対象科目や語学要件など、付随する条件が設定されている大学もあります。たとえば、特定の語学科目の単位を一定数以上取得していることを求める学部や、実技・実習科目の履修状況を出願資格の一部としている学部も存在します。主要な出願資格だけでなく付随条件まで含めて候補校ごとに整理しておくと、あとで出願書類を準備する段階になって慌てずに済みます。前年度要項の段階でこれらの条件を一通り洗い出しておき、最新年度の要項が出た時点で変更点がないかを照合する、という進め方がおすすめです。
出願資格の確認と並行して、併願する場合の組み合わせも大まかにイメージしておきましょう。出願書類の準備には、成績証明書や在学証明書の発行など、在籍校側の手続きに時間がかかるものも含まれます。複数校を併願する場合は、必要書類を早めに一覧化しておくと、出願直前に慌てて書類を揃えることになる事態を避けられます。
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試験科目・形式の相性で絞り込む
出願資格をクリアした候補校が複数残ったら、次は試験科目・形式との相性で優先順位をつけていきます。編入試験では、大学によって課される科目の組み合わせや形式が大きく異なるため、自分の得意分野を活かせる大学を見極めることが合格可能性を左右します。
外部試験活用型か、大学独自の筆記型か
英語の試験ひとつをとっても、TOEICやTOEFLなど外部の資格・検定試験のスコア提出によって英語試験そのものが免除・代替される大学もあれば、大学が独自に作成する英語の筆記試験を課す大学もあります。外部試験のスコアを活かせるかどうかで、対策の進め方はまったく変わってきます。英語の資格試験対策が得意な人は外部試験活用型の大学を優先候補に、読解・英作文などの筆記対策に自信がある人は独自試験型の大学も積極的に候補に残す、という判断がしやすくなります。
外部試験を活用する場合は、スコアの提出期限や有効期間にも注意が必要です。出願までに間に合うタイミングで試験を受け直せるかどうかを、候補校の前年度要項でチェックしておきましょう。外部試験のスコアがまだ出願条件に届いていない場合は、この時期のうちに次回の受験申し込みを済ませておくと、あとのスケジュールに余裕が生まれます。
小論文・専門科目のタイプで得意不得意を見極める
専門科目試験・小論文試験にもいくつかのタイプがあります。小論文はテーマ型・課題文型・資料読解型などに分かれ、専門科目試験は出題される科目の組み合わせが学部によって異なります。具体的な配点や出題傾向は大学・年度によって変わるため、この記事では個別の数値には触れませんが、候補校の過去問(公開されている場合)や前年度要項の出題科目一覧を見比べ、自分の得意な形式に近い大学を優先候補に位置づけておくと、この後の学習計画が立てやすくなります。次回の記事では、この試験科目の相性を踏まえた科目別の学習計画の立て方を扱う予定です。
面接・対面試験の形式差も見ておく
筆記試験だけでなく、面接や口述試験の有無・形式も大学によって差があります。個人面接のみの大学もあれば、集団討論を課す大学、オンラインでの面接に対応している大学もあります。対面での面接に強い自信がある人と、じっくり考えて話す形式のほうが力を発揮しやすい人とでは、相性のよい試験形式が異なります。自分がどちらのタイプに近いかを振り返っておくと、試験科目・形式の軸で候補を絞り込む際の判断材料が増えます。面接対策そのものは志望校がある程度固まってから本格化させれば十分ですが、形式の傾向だけはこの時期のうちに把握しておくと安心です。
今の自分の得意不得意を簡単に棚卸しする
試験科目・形式の相性を判断する前提として、まずは自分の得意不得意をざっくりで構わないので言語化しておくと、比較がしやすくなります。今の大学での成績、これまで受けてきた英語資格試験の結果、文章を書くことと数式を扱うことのどちらに抵抗が少ないか、といった観点で振り返ってみましょう。得意不得意の自己認識は、この先の学習計画を立てる土台にもなります。正確な診断である必要はなく、候補校を比較する際の目安として使えれば十分です。得意分野を活かせる大学を優先しつつ、学びたい内容との折り合いも忘れずに考えることが、無理のない志望校選びにつながります。
複数の候補校で試験形式が割れたときの考え方
比較を進めていくと、学べる内容の軸では魅力的だが試験形式は苦手なタイプ、という候補校が出てくることもあります。そのようなときは、その大学を候補から外す前に、まず試験形式の対策にどれくらいの時間がかかりそうかを見積もってみましょう。苦手な形式でも、対策期間を十分に確保できるなら候補として残す価値があります。反対に、学習に充てられる時間が限られている場合は、得意な形式の大学を優先したほうが、全体としての合格可能性を高めやすくなります。この判断は次回扱う学習計画の立て方とも密接に関わってくるため、この時期は無理に結論を急がず、候補として残しておく選択肢も持っておきましょう。
試験科目・形式の情報は、前年度の要項だけでなく、実際にその大学を受験した先輩や、編入試験の指導実績がある講師から聞く話も参考になります。数値化しにくい「試験本番の雰囲気」まで含めて情報を集めておくと、比較表だけでは見えてこない相性の良し悪しに気づけることもあります。
資料請求の進め方――3つのルートを使い分ける
候補校がある程度絞れてきたら、実際に大学案内やパンフレットを取り寄せる資料請求を始めましょう。資料請求は志望校選びの初期段階だけでなく、比較を深める段階でも役立つ情報収集の手段です。ここでは主な3つのルートを紹介します。
3つのルートの特徴
| ルート | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 大学公式サイトの資料請求フォーム | 各大学の入試情報ページから直接申し込む。編入生向けの案内が別途用意されている大学もある | 候補校が数校に絞れており、それぞれの大学案内をじっくり読み込みたい場合 |
| 進学情報サイトでの一括請求 | 複数の大学の資料を一度の入力でまとめて請求できる進学情報サイトがある | 候補校がまだ多く、幅広く情報を集めたい初期段階 |
| オープンキャンパス・説明会・個別相談 | キャンパスの雰囲気や在学生・教員の話を直接確認できる。オンライン開催の説明会もある | 資料だけでは分からない校風・雰囲気を確認したい場合 |
最初は進学情報サイトで幅広く資料を集め、候補が絞れてきたら大学公式サイトで編入生向けの情報を個別に確認するという順番で進めると、無理なく情報を積み上げていけます。資料請求そのものに費用がかかることは基本的にないケースが一般的ですが、大学によって取り扱いが異なる場合もあり、送付までに数週間かかることもあるため、早めに動き出しておくと安心です。
編入生ならではの使い分け方
一般入試を控えた高校生と違い、編入を目指す方の多くは在学中の大学生や社会人で、平日に大学へ足を運ぶ時間を確保しづらいという事情があります。オープンキャンパスは一般入試向けの日程で開催されることが多く、編入生が現地開催のオープンキャンパスに参加するハードルは相対的に高くなります。その場合は、大学が個別に実施している編入生向けの相談会やオンライン説明会がないか、公式サイトの入試情報ページで確認してみましょう。開催がない大学については、資料請求に加えて入試課への電話・メールでの問い合わせも、雰囲気をつかむ有効な手段になります。
取り寄せた資料をどう読むか
資料が手元に届いたら、なんとなく眺めるのではなく、5つの比較軸に沿って読み進めると効率的です。学べる内容の軸ではカリキュラム表や教員紹介のページ、出願資格の軸では編入学生向けの案内が別冊になっていないか、編入後の生活の軸では単位認定の考え方や編入生向けの支援制度に関する記載を重点的に確認しましょう。複数校の資料を並べて同じ軸ごとに読み比べると、パンフレットの見た目の印象に流されず、実質的な違いを見極めやすくなります。気になった記載はそのまま比較表にメモしておくと、あとで振り返る際に役立ちます。
資料請求をきっかけに動き出すコツ
資料請求は、志望校選びの中でも比較的取りかかりやすい作業です。情報収集が思うように進まず手が止まっているときほど、まずは気になる大学の資料請求だけでも済ませてみると、実際に資料が届いたタイミングで自然と比較検討が動き出すことがあります。完璧な比較表ができてから請求しようとせず、請求しながら比較表を育てていくくらいの感覚で進めるほうが、結果的にスムーズです。届いた資料は候補校ごとにまとめておき、比較の軸に沿った情報だけを比較表に転記していくと、資料が増えても管理しやすくなります。
資料請求のタイミングは早いほど有利です。人気のある大学では、パンフレットの発送に時間がかかったり、在庫が一時的に不足したりすることもあります。候補校が固まりきっていない段階でも、気になった大学から順に請求を始めておくと、比較の材料を切らさずに検討を進められます。
資料請求フォームには、編入学希望であることを選択できる項目が用意されている大学と、そうでない大学があります。編入学向けの選択肢が見当たらない場合は、一般の資料請求フォームで申し込んだうえで、備考欄や問い合わせフォームから編入学に関する資料も希望している旨を伝えると、対応してもらえることがあります。フォームの選択肢だけで判断せず、必要であれば一言添えて問い合わせてみる姿勢も、情報収集の幅を広げるうえで役立ちます。
前年度の募集要項と過去問で「仮の比較表」を作る
最新年度の募集要項が出ていない候補校についても、前年度の要項をもとに仮の比較表を作っておくと、要項が公開されたときの確認作業が一気に楽になります。ここでは仮の比較表の作り方を具体的に紹介します。
仮の比較表の作り方
作り方はシンプルで、候補校を縦に並べ、先ほどの5つの比較軸(学べる内容・出願資格・試験科目・編入後の生活・実施実績)を横軸にした表を自分で作成するだけです。前年度要項の情報を仮の値として入力しておき、最新年度の要項が公開され次第、該当セルだけを更新していく運用にすると、ゼロから調べ直す手間を省けます。次の表は、この仮の比較表のイメージです。
| 候補校 | 学べる内容 | 出願資格(前年度) | 試験科目(前年度) | 実施実績 |
|---|---|---|---|---|
| 候補校A | 関心分野との一致度 | 在籍年次・単位数の条件 | 外部試験活用/独自筆記 等 | 継続実施・合格者あり 等 |
| 候補校B | 関心分野との一致度 | 在籍年次・単位数の条件 | 外部試験活用/独自筆記 等 | 継続実施・合格者あり 等 |
| 候補校C | 関心分野との一致度 | 在籍年次・単位数の条件 | 外部試験活用/独自筆記 等 | 継続実施・合格者あり 等 |
表計算ソフトやメモアプリなど、使い慣れたツールで構いません。大事なのは形式ではなく、比較軸を統一して並べて見比べられる状態にしておくことです。
過去問の公開有無を確認する
候補校の公式サイトで過去問が公開されているかどうかも、この時期に確認しておきたい項目です。公開されている場合は、出題形式や分量の傾向をつかむ材料として早めに目を通しておくと、後の学習計画に役立ちます。公開されていない場合は、募集要項に記載された出題科目の一覧から出題範囲を推測するかたちになります。過去問の公開有無そのものも、大学ごとの情報公開姿勢を知る手がかりのひとつになるため、比較表の備考欄などにあわせてメモしておくとよいでしょう。
過去問が非公開の大学については、募集要項の出題科目一覧に加えて、その学部のシラバスで開講科目や到達目標を確認しておくと、出題範囲を推測する手がかりが増えます。編入試験の指導実績がある予備校や家庭教師サービスが公開している大学別の傾向分析記事も、あくまで参考情報としてではありますが、比較表を埋める材料になります。一次情報(公式の要項・シラバス)を基本に、二次情報(予備校等の分析)を補助的に使うという優先順位を意識しておくと、情報の精度を保ちながら比較表を充実させていけます。
過去問を実際に解いてみることも、この時期のうちにやっておく価値があります。合否を判定するためではなく、今の自分の実力と出題レベルとの距離を把握するための「現状把握」として取り組むと、その後の学習計画にも活きてきます。この時期の過去問演習は、点数を取ることより出題の傾向をつかむことが目的だと割り切っておくと、まだ対策が進んでいないことへの焦りも軽減できます。
比較表を更新し続ける習慣をつくる
仮の比較表は、一度作って終わりではなく、情報が更新されるたびに手を加えていくものだと考えておきましょう。前年度の要項をもとに作った段階、資料請求で追加情報を得た段階、最新年度の要項が公開された段階と、比較表の中身は時間の経過とともに精度が上がっていきます。比較表を定期的に見直すタイミングをあらかじめ決めておくと、更新を後回しにしにくくなります。月に一度、候補校の公式サイトをまとめて確認する日を決めておく、といった小さな仕組みが役立ちます。
比較表をチームで共有する
家族や在籍校の先生、編入経験者など、志望校選びについて相談できる相手がいる場合は、仮の比較表をそのまま共有すると話が早くなります。自分では気づかなかった視点を第三者から得られるのも、比較表を作っておくメリットのひとつです。特に、在籍校の単位認定の見通しや家庭の経済的な事情など、自分ひとりでは判断しづらい要素については、早めに関係者と相談しておくと、あとになって候補校を大きく組み替える手戻りを防げます。相談する際も、5つの軸に沿って現状を説明できると、相手からのアドバイスも的確なものになりやすくなります。
在籍校のキャリアセンターや編入学の実績がある教員に相談できる場合は、比較表を見せながら相談すると、大学ごとの過去の合格実績や、その学部特有の注意点といった、公開情報だけでは分かりにくい話を聞けることもあります。身近な相談先を早めに洗い出しておくことも、この時期に済ませておきたい準備のひとつです。
相談相手が見つからない場合や、身近に編入試験の経験者がいない場合は、編入試験を専門に扱う予備校やオンライン家庭教師のプロ講師に相談する方法もあります。数多くの受験生を見てきた第三者の視点が入ることで、自分では思いつかなかった候補校や、見落としていた出願資格の条件に気づけることもあります。無料相談を実施しているサービスもあるため、比較表がある程度形になった段階で一度相談してみるのもひとつの方法です。
併願校の組み方――本命・実力相応・堅実校のバランス
候補校の比較が進んできたら、最終的に受験する併願校の組み方を考えていきます。編入試験は一般入試と違い、実施している大学・学部そのものが限られているため、併願校の選択肢も自然と絞られます。だからこそ、限られた選択肢の中でバランスよく組み立てる視点が重要になります。
3タイプの併願校をどう組み合わせるか
| タイプ | 位置づけ | 組み方の考え方 |
|---|---|---|
| 本命校 | 学べる内容・環境ともに最も志望度が高い大学 | 最優先で対策時間を割り当てる |
| 実力相応校 | 本命校と学べる内容が近く、出願資格・試験形式の相性もよい大学 | 本命校対策と両立しやすい科目構成の大学を選ぶ |
| 堅実校 | 本命校ほどの志望度ではないが、出願資格を確実に満たし、実施実績が安定している大学 | 併願先が少ない編入試験では、この枠を確保しておくと精神的な余裕が生まれる |
編入試験は実施校自体が限られるため、一般入試ほど多くの併願校を確保しにくいという制約があります。だからこそ、5つの比較軸で早い段階から候補を広めに洗い出しておくことが、併願校選びの選択肢を確保することにつながります。
日程のバッティングに注意する
併願を組む際にもうひとつ確認しておきたいのが、出願期間・試験日程の重なりです。編入試験は大学ごとに実施時期がまちまちで、複数校が同じ週に試験日を設定していることも珍しくありません。前年度の日程を参考に、候補校同士の試験日が重ならないかを早めに確認しておくと、直前になって両方受けたかったのに片方しか出願できない、という事態を避けられます。最新年度の日程が確定した段階で、必ず公式の要項で再確認することも忘れないようにしましょう。
併願校の数を増やしすぎると、それぞれの対策に割ける時間が薄まり、結果的にどの大学の対策も中途半端になってしまうおそれがあります。併願校は「対策できる範囲で無理なく組む」ことを基準にすると、本命校への対策時間を確保しながら、堅実校での合格可能性も維持しやすくなります。候補リストは一度作って終わりにせず、資料請求や過去問の確認が進むたびに、本命・実力相応・堅実校の位置づけを見直していくとよいでしょう。
受験料・移動などの負担も候補に入れて考える
併願校を組む際は、対策時間だけでなく、受験料や試験会場までの移動・宿泊といった実務的な負担も考慮に入れておくと、直前になって想定外の出費や日程調整に慌てずに済みます。遠方の大学を併願する場合は、移動時間や前泊の要否まで含めてスケジュールを組んでおくと安心です。金額の詳細は大学ごとに異なるため、この記事では踏み込みませんが、候補校を最終的に決める段階で、家族や身近な人と実務面の負担についても一度話し合っておくとよいでしょう。
編入後のキャンパスライフも視野に入れる
併願校を組む段階では、合格することそのものに意識が向きがちですが、実際に編入した後のキャンパスライフまで一度想像しておくと、候補校の優先順位づけに役立ちます。単位認定の結果によっては卒業までに必要な在籍年数が想定より長くなる場合もありますし、編入生が少ない大学では友人関係の作り方に工夫が必要になることもあります。合格後の生活まで含めて候補校を比較しておくと、本命校を選ぶ基準がより具体的になります。編入生向けのサポート体制やコミュニティの有無も、資料請求やオープンキャンパス・説明会で確認しておきたいポイントのひとつです。
就職活動を見据えている場合は、編入後に在籍する期間が短くなる分、就職活動の準備期間も限られることを踏まえておく必要があります。編入後のキャリア支援体制や、編入生の就職実績の有無も、資料や説明会で確認しておくと、入学後にギャップを感じにくくなります。学業と就職活動を並行して進める難しさは、大学によって支援体制の手厚さがかなり異なる部分でもあります。
併願校の組み方に唯一の正解はありません。本命校一本に絞って集中的に対策する進め方が向いている人もいれば、複数校を併願して選択肢を広く持っておくほうが安心できる人もいます。自分の性格や生活状況に合った組み方を選ぶことが、無理なく対策を続けるうえで大切です。この記事で紹介した5つの比較軸と仮の比較表は、どちらのタイプの受験生にとっても、判断の土台として役立つはずです。
よくある質問(FAQ)
大学編入の志望校はいつまでに決めればいいですか?
1校に絞り込む必要はありませんが、受験の1年前後を目安に本命・実力相応・堅実校を含めた候補リストの骨格を固めておくと、その後の科目別対策や志望理由書の準備がスムーズに進みます。最新年度の募集要項が出るタイミングで候補を正式に確定させる、という段階的な進め方で問題ありません。1年5ヶ月前の今の時点では、候補を確定させることよりも、比較の軸に沿って候補を並べられる状態にしておくことを優先しましょう。
大学編入の志望校は何校くらい候補に挙げておくべきですか?
編入試験は実施している大学・学部が限られるため、最初の候補リストの段階では本命・実力相応・堅実校を合わせて5〜10校程度、広めに挙げておくと安心です。出願資格や試験科目の確認を進める中で自然と候補が絞られていきます。最終的に受験する併願校の数は、対策に割ける時間やそれぞれの試験科目の重なり具合を見ながら、無理のない範囲に絞り込んでいくことになります。
資料請求は具体的に何をすればいいですか?費用はかかりますか?
大学公式サイトの資料請求フォーム、または複数校をまとめて申し込める進学情報サイトから、氏名・住所などの必要事項を入力すれば申し込めます。資料そのものの費用は基本的にかからないケースが一般的ですが、大学によって取り扱いが異なる場合もあるため、各サイトの案内を確認してください。編入学生向けの案内を別冊で用意している大学もあるため、資料請求フォームに希望する資料の種類を選べる欄があれば、あわせて確認しておくとよいでしょう。届くまでの日数は大学によって差があるため、候補校が多い場合は余裕を持って早めに申し込んでおくと安心です。
志望校が編入試験を実施しているかはどこで確認できますか?
大学公式サイトの入試情報ページで「編入学」「転入学」などのページが用意されているかをまず確認しましょう。編入学試験を実施している大学を検索できる進学情報サイトも複数あるため、あわせて活用すると効率的です。ただし年度によって実施状況が変わることもあるため、最終的には必ず大学公式サイトの最新情報で確認することが欠かせません。募集要項のページが見当たらない大学については、入試課へ直接問い合わせて実施の有無を確認する方法もあります。実施の有無だけでなく、直近数年分の実施実績(継続的に募集しているか)まで確認できると、比較表の実施実績の軸をより正確に埋められます。
オープンキャンパスに参加できない場合、どうやって大学の雰囲気を知ればいいですか?
編入生向けの個別相談会やオンライン説明会が開催されていないか、公式サイトの入試情報ページで確認してみましょう。開催がない場合でも、入試課への問い合わせや、公式サイトで公開されているキャンパス紹介動画・在学生インタビューなどから雰囲気をつかむことができます。編入学生の合格体験記やインタビュー記事が公開されている場合は、実際の学生生活のイメージをつかむ参考になります。
まだ最新年度の募集要項が出ていない大学の情報はどう集めればいいですか?
前年度の募集要項を仮の情報として活用し、出願資格・試験科目の傾向をつかんでおきましょう。学べる内容やカリキュラムなど、年度によって大きく変わりにくい情報は、この時期のうちに資料請求や公式サイトで確認しておくと効率的です。最新年度の要項が公開されたら、仮の比較表の該当箇所だけを更新していく運用にすると、情報収集の手間を最小限に抑えられます。
志望校を1校に絞るべきですか、それとも複数校を並行して調べるべきですか?
この時期は複数校を並行して調べる進め方をおすすめします。編入試験は出願資格や実施の有無によって候補から外れることもあるため、早い段階で1校に絞り込んでしまうと、後から選択肢を広げ直す手間が増えてしまいます。比較の軸に沿って候補を並行して調べておけば、途中で候補が外れても他の候補ですぐに検討を続けられます。
志望理由書を書き始める前に志望校を確定させる必要がありますか?
完全な確定は不要ですが、本命候補が1〜2校固まっている状態で書き始めると進めやすくなります。志望理由書の作成は学びたいことの言語化と深く結びついているため、この記事で紹介した比較軸を整理する作業そのものが、志望理由書の土台作りにもつながります。候補校ごとに「なぜこの大学なのか」を一言でメモしておくと、志望理由書に着手する段階でスムーズに書き始められます。学べる内容の軸を掘り下げておくことは、面接で「なぜ他の大学ではだめなのか」と聞かれたときの受け答えにも直結します。
まとめ|大学編入の志望校の選び方
受験本番からおよそ1年5ヶ月前というこの時期は、最新年度の募集要項がまだ出そろっていない大学が多い一方で、比較の軸を整理し、資料請求を進め、前年度情報をもとにした仮の比較表を作ることで、確実に前進できる段階です。ここまでの内容を振り返っておきましょう。
- 志望校比較の軸は、学べる内容・出願資格・試験科目・編入後の生活・実施実績の5つ
- すべての軸で満点を狙わず、自分にとって譲れない軸に優先順位をつける
- 「憧れ」だけでなく、教員一覧やカリキュラムまで見て学びたい内容から逆算する
- 出願資格(在籍年次・取得単位数・推薦の要否)は候補を絞る前に必ず確認する
- 資料請求は進学情報サイトでの一括請求と大学公式サイトの個別請求を使い分ける
- 前年度の募集要項・過去問で仮の比較表を作り、要項公開後に更新する運用にする
- 併願校は本命・実力相応・堅実校のバランスを意識し、日程の重なりにも注意する
これらはどれも、最新年度の情報がまだ揃っていない今の時期だからこそ取り組みやすい作業です。比較の軸が定まっていないまま情報だけを集めようとすると、資料や検索結果に振り回されて時間ばかりが過ぎてしまいます。反対に、5つの軸と仮の比較表という骨格さえあれば、新しい情報が入ってくるたびに、それをどこに位置づければよいかがすぐに判断できるようになります。
受験本番までの残り時間を考えると、志望校選びに使える時間は決して無限ではありません。だからこそ、この時期のうちに比較の軸を一度きちんと言語化し、資料請求という具体的な行動に落とし込んでおくことが、その後のスケジュール全体に余裕を生み出します。情報が完全に揃うのを待つのではなく、今ある情報で動き出すという姿勢が、この時期の志望校選びでは何より大切です。
候補校が多くて迷っているときも、逆に候補が思うように見つからないときも、まずは5つの軸に沿って今分かっていることを書き出してみることから始めてみてください。書き出してみることで、次に何を調べればよいかが自然と見えてきます。
比較の軸を先に決めてしまえば、情報がまだ揃っていない段階でも何を調べればよいかが明確になり、迷う時間を減らせます。次回の記事では、この志望校の絞り込みを踏まえた、1年半で仕上げる科目別の学習計画の立て方を扱う予定です。志望校の候補が固まってくると、今度はどの科目にどれだけ時間を配分するかという新しい悩みが出てきますが、それは次回の記事で扱うテーマとして、まずは比較の軸を整理することに集中しましょう。
大学編入の志望校選びから学習計画まで一人で判断するのが難しいと感じる場合は、独学での対策に不安がある場合と同じく、専門の指導を活用するのも一つの方法です。プロ講師に相談しながら比較の軸を整理することで、自分だけでは気づきにくい大学の候補や、出願資格の見落としに早い段階で気づけることもあります。
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