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高専生のTOEIC・英語対策|専門科目と両立する学習法

高専生の大学編入では、英語の試験がTOEICスコアの提出に置き換えられている大学が多く、専門科目に追われながらどう高専TOEIC英語対策を進めるかが合否を分けます。高専のTOEIC・英語対策とは、限られた時間のなかで専門科目の学習と両立させながら、志望大学が定める基準スコアまで英語力を引き上げていく取り組みのことです。高専は1〜3年生のうちは高校とほぼ同じ量の英語の授業がありますが、4・5年生になると専門科目の比重が急激に増え、英語に割ける時間が目に見えて減っていきます。この記事では、高専のカリキュラムの特徴を踏まえたうえで、学年別にいつ何をすべきかのロードマップ、大学編入で求められるTOEICスコアの目安、専門科目と両立させるための具体的な学習法、そしてTOEIC対策だけでは足りない編入試験の英語対策までを一つにまとめました。
結論から言うと、TOEIC対策は高専4年生の春までにスタートし、専門科目が本格化する5年生になる前にある程度のスコアを確保しておくことが理想です。とはいえ、高専生の毎日は実験・実習・レポートで埋まっており、大学受験生のように英語だけに時間を使えるわけではありません。だからこそ、闇雲に単語帳やTOEIC問題集を積み上げるのではなく、自分の高専生活のリズムに合わせた現実的な学習計画が必要になります。この記事の内容は、これから編入を検討し始めた高専1〜3年生にも、すでに専門科目で手一杯の4・5年生にも役立つように構成しています。
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高専からの大学編入は、普通科高校から一般入試で大学を目指すルートとは前提が大きく異なります。高専生は入学した瞬間から専門科目のカリキュラムが組まれており、5年間かけて専門知識を積み上げていく一方で、英語は一般科目の一部として学年ごとに扱いが変わっていきます。「専門科目が忙しいから英語は後回し」という判断を続けてしまうと、いざTOEICのスコアが必要になったタイミングで大きく出遅れることになりかねません。だからこそ、高専生には高専生に合わせたTOEIC・英語対策の組み立て方が必要です。
本記事で扱う情報は、国立高等専門学校機構の公式情報や、東北大学・兵庫県立大学など実際の大学編入学試験の募集要項、TOEICの運営団体であるIIBCの公式情報をもとに整理しています。断定的な数値化ができない部分については「傾向」「目安」として慎重に扱い、最新の情報は各大学の募集要項で確認するようご案内しています。まずは自分の学年と現在の英語力を踏まえて、どこから読み始めるべきかの見当をつけながら読み進めてみてください。
高専生がTOEIC対策を避けて通れない理由|大学編入で英語力が問われる仕組み
編入試験の英語は「TOEICスコアの提出」が主流になっている
高専から大学の工学系学部などへ編入する場合、英語試験そのものを当日実施せず、出願時に提出したTOEICまたはTOEFLのスコアで英語力を評価する大学が増えています。実際に、英語試験を当日行わずTOEIC・TOEFLスコアのみで代替する大学は、国公立を中心に少なくとも10校確認されており、東北大学・兵庫県立大学・金沢大学などがその代表例です。たとえば東北大学工学部の編入学試験(令和9年度募集要項)では、機械知能・航空系や電気情報物理系など全5学科共通で英語の筆答試験を行わず、TOEICまたはTOEFLのスコアを提出する形式が取られています。兵庫県立大学工学部の編入学試験(令和9年度募集要項)でも同様に、英語は当日の筆記試験ではなく、TOEICまたはTOEFLのスコアシート原本を提出する方式が採用されています。こうした大学が増えている背景には、受験機会の平準化や採点の客観性を確保する狙いがあるとされ、今後も同様の方式を採用する大学が増える可能性があります。志望校を検討する際は、募集要項の「試験科目」だけでなく「英語」の項目を個別に確認し、当日筆記があるのか、スコア提出のみなのかを早い段階で把握しておきましょう。
当日勝負にできない分、事前の準備がそのまま合否に直結する
数学や専門科目の筆記試験であれば、直前期の追い込みで得点を伸ばせる可能性が残っています。ところがTOEICスコア提出型の英語試験は、出願時点でスコアが固定されているため、試験直前になって挽回することができません。しかも多くの大学は「出願時点で有効なスコア」や「証明書の提出期限」を定めており、TOEIC公開テストの結果通知にも一定の日数がかかります。IIBCの公式情報によれば、紙の公式認定証は試験日から30日以内に発送され、デジタル公式認定証は試験日から19日後に発行される仕組みです。つまり、出願直前に慌てて申し込んでも、証明書の発行が出願期限に間に合わない事態が起こり得ます。この仕組みを理解しているかどうかで、TOEIC対策を始めるタイミングの意識が大きく変わります。証明書の発送日数を考慮せずに受験計画を立ててしまうと、スコアそのものは基準を満たしていても、書類の提出が間に合わず出願できないという本末転倒な事態にもなりかねません。
専門科目の負担が大きいからこそ、計画的な逆算が必要
高専生は入学した時点から専門科目の履修が始まり、学年が上がるほど実験・実習・卒業研究の比重が増えていきます。英語だけに時間を集中させられる普通科高校生とは前提が異なるため、専門科目のスケジュールから逆算してTOEIC対策の計画を立てる必要があります。「大学編入の勉強はいつから始めるべきか」という論点は英語以外の科目にも共通しますが、TOEICは特にスコア確定までのリードタイムが長いため、真っ先に着手すべき科目だと言えます。編入試験全体の準備スケジュールについては、大学編入の勉強はいつから始めるべきか解説した記事もあわせて参考にしてください。
高専生の編入先は理系学部が中心になりやすい
高専生の大学編入は、在学中に学んだ専門分野を活かせる工学部・理学部・情報系学部などを志望するケースが中心です。これらの学部では英語の配点比率が文系学部ほど高くない一方で、TOEICスコアが出願条件そのものになっている大学が多いため、「配点が低いから軽視してよい」わけではありません。むしろ、専門科目や面接でしっかり得点を稼ぐためにも、英語の出願条件をクリアしていることが大前提になります。志望する学部・学科によって必要なスコアの水準は変わるため、早い段階で候補校をいくつか挙げ、それぞれの英語試験の方式を比較しておくことをおすすめします。
TOEICスコアが出願書類の必須項目になっている大学もある
大学によっては、出願書類の一部として一定期間内に取得したTOEICスコアシートの提出そのものを出願資格の条件に含めている場合があります。この場合、スコアが基準に届いていなければ出願自体ができません。専門科目の筆記試験や面接でどれだけ実力があっても、出願要件を満たしていなければ受験のスタートラインに立てないという点は、高専生が見落としがちなポイントです。志望校が定める出願資格は年度によって変わる可能性があるため、募集要項の「出願資格」の項目は早めに、かつ最新版で確認しておくことが欠かせません。
高専の英語カリキュラムの特徴|専門科目が密で英語の授業時間が学年とともに減る
一般科目と専門科目の割合は5年間でおよそ半々
国立高等専門学校機構の公式情報によると、高専の卒業に必要な総履修単位数のうち、英語・数学・国語などの一般科目が占める割合はおよそ49%とされています。そのうち1〜3年生の間に基礎教養科目のおよそ80%を履修し終える構成になっており、4年生・5年生では専門性の高い教養科目が中心になっていきます。言い換えれば、高専の英語教育の大半は低学年に集中しており、高学年になるほど英語の授業だけに頼った学力維持は難しくなる仕組みです。この構造を知らずに「授業をこなしていれば英語力は自然に伸びる」と考えていると、4年生になって急に英語力の伸び悩みに気づくことになりかねません。1〜3年生の段階でどれだけ英語の基礎を固められるかが、後々のTOEIC対策の負担を大きく左右すると考えておきましょう。裏を返せば、1〜3年生のうちにこの49%という一般科目の時間を最大限に活かして基礎を仕上げておけば、専門科目が本格化する4・5年生になっても、TOEIC対策にゼロから取り組む必要がなくなるということでもあります。
普通科高校と比べて英語に触れる総量が減りやすい
高専は専門科目の実験・実習が非常に多く組まれているため、総授業時間数そのものは高校と短期大学を合わせた時間数を上回るとも言われています。ただし、その分、英語をはじめとする一般科目に割り当てられる時間の伸びは緩やかで、高学年になるほど英語の必修単位が減る傾向があります。普通科高校であれば3年間を通して比較的均等に英語の授業が続きますが、高専では学年が上がるにつれて専門科目の比重が明確に増えていくため、英語力を「授業だけ」で維持し続けるのが構造的に難しくなります。この違いを理解しておくと、なぜ高専生に特化したTOEIC対策が必要なのかが見えてきます。同じ高専出身でも、学科やクラスによって専門科目のレポート量・実験の頻度には差があるため、自分の所属学科のスケジュール感を早めに把握しておくことも大切です。
4年生・5年生の時間割は専門科目が主役になる
高専4年生・5年生になると、時間割の大部分が専門科目の講義・実験・演習で埋まり、卒業研究の準備も並行して進みます。実験のレポートは提出期限が短く設定されていることが多く、週末にまとまった課題が集中しやすいのも高専生活の特徴です。この時期に英語学習をゼロから始めようとすると、専門科目のスケジュールに押し出される形で英語の優先順位がどんどん下がってしまいます。だからこそ、専門科目の負担が軽い低学年のうちに英語の基礎を仕上げておくことが、結果的に高学年の負担を減らすことにつながります。卒業研究の着手時期は学科によって異なりますが、多くの場合4年生の後半から5年生にかけて本格化するため、その前段階でTOEICのスコアをある程度固めておけると、卒業研究と受験対策を同時に進めるプレッシャーを軽減できます。
実験レポートと英語学習が重なる時期の乗り切り方
実験レポートの提出が続く時期は、英語学習を新しく始めるよりも「今ある習慣を止めない」ことを優先したほうが現実的です。レポート提出日の前後だけは学習量を意図的に減らすと決めておけば、無理をして両方が中途半端になる事態を避けられます。逆にレポートの合間や提出後の数日間は、まとめて演習に取り組める貴重な時間になるため、普段よりやや多めに時間を確保するなど、学期の中でメリハリをつけて配分するとよいでしょう。
専門科目中心のカリキュラムは弱点にも強みにもなる
一見するとハンディキャップに思える高専のカリキュラムですが、見方を変えれば強みにもなります。専門科目で培った論理的な読解力や、実験レポートで鍛えた要点を素早くつかむ力は、TOEICのリーディングセクションや長文読解にも活きてきます。大切なのは、英語の学習時間が構造的に減っていくという前提を早めに理解し、限られた時間の使い方を工夫することです。次の章では、この前提を踏まえたうえで高専生が英語につまずきやすい具体的なポイントを整理します。
高専生の英語につまずきやすいポイント|普通科高校出身者との違い
中学英語の基礎が曖昧なままTOEIC教材に進んでしまう
高専生のTOEIC対策でよくあるつまずきは、中学・高校基礎レベルの文法や語彙が固まらないうちに、いきなり市販のTOEIC対策本や問題集に取り組んでしまうことです。TOEICは実務的な語彙やビジネスシーンの会話文が多く出題されるため、基礎文法があやふやなまま形式対策だけを重ねても、点数が思うように伸びません。高専1〜3年生のうちに英語の授業で扱う内容を確実に定着させておくことが、結果的に最短のTOEIC対策になります。焦って対策本を進めるよりも、まずは中学・高校範囲の文法を一通り解けるかどうかをセルフチェックし、抜け漏れがあればそこから丁寧に埋めていくほうが、遠回りに見えて結果的にスコアの伸びが安定します。
専門科目の勉強優先で英語の学習習慣が途切れやすい
実験のレポート提出や定期試験の準備に追われると、英語学習は真っ先に後回しにされがちです。特に高専は課題の締め切りが集中しやすく、まとまった時間を英語に充てにくい時期が定期的にやってきます。ここでつまずくと、数週間単位で英語から離れてしまい、せっかく身につけた感覚を取り戻すのに余計な時間がかかります。習慣を途切れさせないための工夫については、後述する「専門科目と両立させる学習法」で具体的に扱います。
リスニング・スピーキングの実践機会が少ない
高専のカリキュラムは読解や文法を中心とした授業が多く、英語を実際に聞く・話す機会が普通科高校の英語コミュニケーション科目に比べて限られる場合があります。TOEIC L&Rはリスニングセクションが全体の半分を占めるため、授業だけに頼るとリスニング対策が手薄になりやすい点は意識しておく必要があります。日常的に英語音声を聞く習慣を意図的に作らないと、スコアの半分を占めるセクションで伸び悩む結果になります。通学中や作業中に英語のニュース音声やTOEIC頻出フレーズの音声教材を流すなど、意識的に「聞く時間」を生活の中に組み込むことが、リスニング対策の遅れを取り戻す近道になります。特に高専生は実験室での作業や移動が多く、机に向かわなくても耳だけは空いている時間が意外とあるため、その時間をリスニング対策に転用できないか一度洗い出してみるとよいでしょう。
英語がもともと得意でも油断できない理由
高専入学時点で英語が得意だった生徒でも、専門科目中心のカリキュラムのなかで英語力が徐々に落ちていくケースは珍しくありません。中学・高校の英語が得意だったという自信が、現在の実力を正しく把握する妨げになってしまうこともあります。久しぶりに公開テストや模試を受けてみると、想定より低いスコアに驚く高専生も少なくないため、「昔は得意だったから大丈夫」と思い込まず、まずは現在地を客観的に測るところから始めることをおすすめします。
「編入=専門科目重視」という思い込みで英語を軽視しがち
高専生の間では「編入は専門科目の対策が最重要で、英語は最低限でいい」という空気が広がっていることがあります。しかし、当日筆記のない大学ほど、提出スコアの水準がそのまま合否のボーダーラインに直結します。専門科目だけを優先する発想は、TOEIC提出型の大学ほどリスクが大きいという点を早い段階で認識しておきましょう。専門科目の対策に十分な時間を割くためにも、英語だけを後回しにせず、早い時期に一定の水準まで仕上げておくことが結果的に受験全体の負担を軽くします。
模試や公開テストの結果を「感覚」で捉えてしまう
公開テストを受けても、結果を数字として記録せず「なんとなく難しかった」「前回より簡単だった」という感覚だけで終わらせてしまう高専生も少なくありません。TOEICはパートごとの得点傾向を分析することで、次に何を優先すべきかが見えてくる試験です。感覚ではなくスコアの内訳で振り返る習慣がないと、限られた学習時間を苦手分野以外に使ってしまい、伸び悩みの原因になります。受験のたびに結果を記録し、パート別の得点推移を追う習慣をつけておくと、専門科目で忙しい時期でも効率よく弱点を潰していけます。
学年別ロードマップ|高専1〜3年・4年・5年でやるべきTOEIC対策
時期ごとの目安を一覧で把握する
専門科目のスケジュールと両立させるには、学年ごとに「何を」「どこまで」やるかの目安を持っておくことが欠かせません。以下はあくまで一般的な進め方の目安であり、正確なスコアや出願期限は志望大学の最新の募集要項で必ず確認してください。学年ごとの目安を先に把握しておくことで、「今は基礎固めの時期」「今はスコアメイクの時期」といった判断がしやすくなり、専門科目の負担が増える時期に英語対策が後手に回るのを防げます。
| 時期 | この時期の目安 | やること |
|---|---|---|
| 高専1〜2年 | スコアより基礎固めを優先 | 中学・高校範囲の文法・単語の総復習、英語学習の習慣づけ |
| 高専3年 | TOEICの形式に慣れ始める時期 | 基本単語帳を1冊仕上げる、TOEIC公開テストを一度体験する |
| 高専4年前期 | 本格的なTOEIC対策の開始時期 | 志望大学の出願要件・英語試験方式を調べる、弱点分野の洗い出し |
| 高専4年後期〜5年春 | 志望大学のボーダー付近まで引き上げる時期 | 公開テストを複数回受験しスコアを更新、模試形式で時間配分を練習 |
| 高専5年(出願前) | 提出用スコアを確定させる時期 | 証明書の発行日数を逆算して受験を打ち切る、専門科目・面接対策に比重を移す |
公開テストの実施回数を前提にスケジュールを組む
TOEIC L&Rの公開テストは年間を通して複数回実施されていますが、専門科目の定期試験や実験のスケジュールと重なる回もあります。受験できる回数には実質的な上限があることを踏まえ、「この回までに◯点」という中間目標を先に決めておくと、直前になって受験機会が足りなくなる事態を避けられます。特に高専4年生・5年生は、実験や卒業研究のスケジュールが年度によって変動しやすいため、学年が上がる前の時点で年間の受験計画を大まかに立てておくと安心です。
4年生の春が最初の分岐点になる理由
高専4年生になると専門科目の授業数が一気に増え、実験のレポート提出も本格化します。この時期からTOEIC対策を始めると、専門科目との両立に苦しみながらのスタートになりやすいため、理想は3年生のうちに基礎を固めておくことです。とはいえ、4年生からのスタートでも間に合わないわけではありません。重要なのは、残された時間から逆算して、毎月・毎週のノルマを具体的に決めておくことです。
5年生は「スコアを止める」判断も必要になる
5年生になると、専門科目の卒業研究や就職活動、大学見学などが重なり、英語だけに時間を割ける余裕はさらに減ります。TOEIC公開テストの結果通知には一定の日数がかかるため、出願期限から逆算していつまでに受験を終えるかを早めに決めておく必要があります。ぎりぎりまでスコアアップを狙い続けると、証明書の到着が出願に間に合わないリスクもあるため、「このスコアで出願する」という判断を計画的に下すことも編入対策の一部です。
ロードマップはあくまで出発点、自分の状況に合わせて調整する
ここで示したロードマップは、専門科目とTOEIC対策を両立させるための一般的な目安です。実際には、所属学科の実験・レポートの多さや、もともとの英語の得意・不得意によって、最適なペースは一人ひとり異なります。目安通りに進まないからといって焦る必要はありませんが、大まかな時期の感覚を持っておくことで、専門科目が忙しくなる直前に英語の基礎固めを終わらせておく、といった逆算の発想がしやすくなります。定期的に自分の進捗を見直し、必要に応じて計画を微調整していきましょう。
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大学編入で求められるTOEICスコアの目安|学部系統別・TOEICのみ受験可の大学
学部系統によってボーダーラインは大きく異なる
大学編入で求められるTOEICスコアの目安は、志望する学部系統によって幅があります。高専から編入する場合は工学部・理学部など理系学部が中心になりますが、専攻科や他学部を検討する場合の参考として、学部系統別のスコア目安を以下にまとめました。多くの大学の目安は600点前後で、難関国公立や外国語系学部を志望する場合は700〜800点以上が必要になる傾向があります。
| 学部系統 | TOEIC L&Rスコアの目安 |
|---|---|
| 理系(工学・理学・情報など) | 550〜650点 |
| 経済・経営・商学系 | 600〜730点 |
| 文系(法・文・社会など) | 650〜730点 |
| 国際・国際関係系 | 700〜800点 |
| 外国語・英語系 | 750点以上 |
この目安は大学編入にTOEICは何点必要かをまとめた記事で詳しく解説しています。高専から工学系学部へ編入する場合は550〜650点が一つの目安になりますが、旧帝大クラスなど難関大学を志望する場合は、系統別の目安に50〜100点程度を上乗せして考えておくと安心です。
高専出身者は理系学部の目安を基準に考えてよい
高専から大学へ編入する場合、志望先の多くは工学部・理学部・情報系学部といった理系学部です。そのため、表の中でまず意識すべきは理系学部の550〜650点という目安になります。文系・国際系の目安まで意識する必要は基本的にありませんが、専攻科と大学の両方を並行して検討している場合や、他分野への進路変更を考えている場合は、志望学部が変わる可能性も踏まえて幅を持たせた目標スコアを設定しておくと安心です。
提出スコアには有効期限があることに注意する
多くの大学は、出願時に提出するTOEICスコアについて「出願日から遡って◯年以内に受験したもの」といった有効期限を設けています。古いスコアはそのまま提出できない場合があるため、早い学年で高いスコアを取れたとしても、出願時期が近づいたら有効期限内かどうかを必ず確認しておく必要があります。有効期限の考え方は大学によって異なるため、この点も含めて最新の募集要項でチェックしておきましょう。
英語試験がTOEIC/TOEFLスコアのみで完結する大学もある
前述の通り、英語試験を当日実施せず提出スコアのみで評価する大学は、国公立を中心に少なくとも10校確認されています。代表的な大学と特徴は以下の通りです。
| 大学(学部の例) | 英語試験の扱い |
|---|---|
| 東北大学(工学部) | 全5学科共通で当日筆記なし。TOEIC/TOEFLスコアを提出(令和9年度募集要項) |
| 兵庫県立大学(工学部) | 当日筆記なし。TOEIC/TOEFLスコアシート原本を提出、対面形式のみ有効(令和9年度募集要項) |
| 岩手大学・秋田大学・鳥取大学・東京都立大学・京都工芸繊維大学・金沢大学・徳島大学・三重大学 | TOEIC/TOEFLスコアのみで英語試験を代替する大学として確認されている |
これらの大学の詳細な出願資格や必要スコアは年度によって変わる可能性があるため、TOEICのみで受験できる大学をまとめた記事と各大学の最新の募集要項を必ずあわせて確認してください。「TOEICのみ」という表現は英語試験の代替を意味するだけで、数学や専門科目の筆記試験・面接・口頭試問まで不要になるわけではない点にも注意が必要です。英語試験がなくなる分、専門科目の配点比率が相対的に高くなる大学も多いため、TOEICスコアを早めに固めて専門科目の対策時間を確保するという発想が、こうした大学を志望する高専生には特に重要になります。
専攻科進学と大学編入でスコア基準が異なる場合もある
高専生の進路には、大学へ編入する道のほかに、高専の専攻科へ進学する道もあります。専攻科入試でもTOEICのスコアが選考の一部に使われることがありますが、大学編入とは求められる基準が異なるケースが少なくありません。進路を決めきれていない段階でも、TOEICのスコアはどちらの選択肢でも武器になるため、早めに対策を始めておいて損はありません。
志望校が固まっていない段階では「高めの目安」で準備する
高専1〜3年生のうちは、まだ志望大学が固まっていないことも多いはずです。その場合は、理系学部の目安である550〜650点よりも少し高めの650点前後を仮の目標にしておくと、後から志望校の幅が広がっても対応しやすくなります。志望校を先に決めてからスコアを合わせるのではなく、まず英語力の土台を高めに作っておき、志望校が固まった段階で必要スコアとの差を確認するという順序でも問題ありません。特に、TOEIC/TOEFLスコアのみで英語試験が完結する大学を志望する場合は、専門科目や面接の対策に時間を回せるよう、英語のスコアはできるだけ早い段階で仕上げておくと余裕を持って本番に臨めます。
専門科目と両立させる学習法|スキマ時間活用と学習時間の作り方
まとまった時間が取れない前提で計画を立てる
高専生の平日は授業・実験・レポートで埋まっていることが多く、大学受験生のように毎日2〜3時間を英語に充てるのは現実的ではありません。そこで有効なのが、1回15〜30分のスキマ時間を積み重ねる発想です。通学時間、実験の待ち時間、就寝前の30分など、まとまった時間ではなく細切れの時間を英語学習に固定して割り当てることで、専門科目の負担が大きい時期でも学習を止めずに続けられます。1回あたりの時間は短くても、毎日続けることで週単位・月単位の総学習時間は着実に積み上がっていくため、「まとまった時間が取れないから今日はやらない」という発想を手放すことが、両立の第一歩になります。
単語・リスニングは「毎日触れる」ことを優先する
単語力とリスニング力は、まとめて詰め込むよりも毎日少しずつ触れ続けたほうが定着しやすい分野です。通学中や作業の合間にTOEIC頻出単語を音声で聞き流す、寝る前に単語アプリを開くなど、「勉強する」というより「触れる」感覚で毎日の習慣に組み込むと、専門科目で忙しい週でも完全に英語から離れずに済みます。逆に、文法の総復習や長文読解の演習は、週末などまとまった時間が取れるタイミングにまとめて配置するのが効率的です。
定期試験・実験レポートの繁忙期は「維持モード」に切り替える
高専は定期試験前や実験レポートの提出前になると、英語学習に割ける時間がほぼゼロになる週も出てきます。無理に学習量を維持しようとして共倒れになるよりも、繁忙期は単語・リスニングの維持だけに絞る「維持モード」を割り切って設定するほうが、長期的には学習を継続しやすくなります。繁忙期が明けたタイミングで、演習量を元に戻す仕組みにしておけば、専門科目とTOEIC対策のどちらも極端に犠牲にせずに済みます。あらかじめ「今週は維持モード」と自分で宣言しておくことで、罪悪感を抱えたまま勉強量を減らすのではなく、計画的な休息として前向きに捉えられるようになる点も見逃せないメリットです。
スコアの伸びを記録して学習の優先順位を見直す
公開テストの結果やアプリの模試スコアを記録しておくと、自分がどのパートで苦戦しているかが見えてきます。時間が限られている高専生ほど、苦手分野に的を絞った学習が効率的です。全パートを均等に対策する余裕がない場合は、配点の大きいリスニングと、スコアが伸びやすい語彙・文法から優先的に手をつけるのが現実的な戦略です。1〜2か月ごとに模試や公開テストを受けて記録を比較すれば、自分の学習法が正しい方向に向かっているかどうかを客観的に確認でき、専門科目で忙しくなる前に軌道修正しやすくなります。
1週間の学習配分をイメージで持っておく
専門科目の忙しさは曜日によって変動することが多いため、1週間単位で学習配分のイメージを持っておくと計画倒れを防げます。あくまで一例ですが、次のような配分をベースに、自分の時間割や実験のスケジュールに合わせて調整してみてください。
- 平日の通学時間: 単語・熟語のインプット(アプリや単語帳の音声を聞き流す)
- 実験・レポートが少ない曜日の夜: リスニングまたはリーディングの演習を30〜45分
- 実験・レポートが多い曜日: 単語の復習だけに絞る「維持モード」
- 週末のまとまった時間: 模試形式の演習と、間違えた問題の復習
このように曜日ごとに「やること」を固定しておくと、忙しい日でも判断に迷わず学習を継続できます。もちろん学科や個人のリズムによって最適な配分は変わるため、数週間試してみて自分に合う形に調整していくとよいでしょう。
アプリ・音声教材を移動時間にフル活用する
高専は登校や実験室までの移動時間が意外と長いことも多く、この時間はスキマ学習の貴重な資源になります。スマートフォンの単語アプリやリスニング教材を使えば、机に向かわなくても学習を積み重ねられます。移動中はインプット中心の学習(単語・リスニング)、机に向かえるときはアウトプット中心の学習(問題演習・復習)というように、場所と学習内容を組み合わせておくと、専門科目で忙しい日でも英語をゼロにせずに済みます。
実験・レポートの多い学科ほど「学習の型」を先に決めておく
機械系や電気系、化学系など、学科によって実験の頻度やレポートの分量には差があります。実験が多い学科ほど、突発的に自由時間が削られやすいため、あらかじめ「朝の15分は単語」「移動時間はリスニング」といった学習の型を固定しておくことが有効です。型が決まっていれば、忙しい時期でも「何をやるか」を考える時間を省略でき、疲れているときでも学習のハードルを下げられます。専門科目のスケジュールが読める学期の初めに、1週間の学習の型を一度組み立てておくとよいでしょう。
TOEIC対策だけで終わらない|編入試験で問われる英語力との違い
TOEICはあくまで英語力の「証明手段」の一つ
TOEICスコアの提出で当日の英語筆記が免除される大学がある一方で、専門科目の英語論文を読む力や、面接で研究内容を英語で問われる場面まで免除されるわけではありません。TOEICはあくまで、大学側が受験者の英語力を客観的に測るための「証明手段の一つ」にすぎない、という位置づけを理解しておくことが大切です。TOEICのスコアさえ基準を満たせばそれで英語対策が完了するわけではなく、編入後の授業や研究で必要になる英語力の土台づくりの一部として捉えておくと、対策の優先順位を見誤りにくくなります。
専門科目の英語(工業英語・技術英語)は別枠で意識する
工学系の学科では、卒業研究や大学進学後の授業で英語の専門論文・技術資料を読む機会が増えていきます。TOEICのビジネス英語とは語彙の傾向が異なるため、専門分野の英単語には別途触れておくことをおすすめします。高専の専門科目の授業で英語の技術資料が使われる場合は、その機会を積極的に活用するとTOEIC対策と並行して専門英語の土台も作れます。編入後の大学の授業では英語の教科書や論文を読む機会がさらに増えるため、TOEIC対策で培った基礎的な読解力に加えて、自分の専門分野特有の単語や言い回しに少しずつ慣れておくと、進学後の負担も軽減できます。
面接・口頭試問で英語力が問われるケースもある
大学によっては、編入試験の面接や口頭試問のなかで、志望理由や研究計画の一部を英語で説明させる、あるいは英語の資料について質問するといった形式を取ることがあります。TOEICのスコアだけで満足せず、志望理由書や研究計画の要点を英語で簡潔に説明できるように準備しておくと、想定外の質問にも慌てずに対応できます。編入試験全体の仕組みやスケジュールについては、大学編入の仕組み・難易度・費用・スケジュールを解説した完全ガイドも参考にしてください。
TOEFLを求める大学への切り替えも視野に入れる
一部の大学ではTOEICではなくTOEFLのスコアを求める場合や、TOEIC・TOEFLのどちらでも可としている場合があります。志望大学によって指定される試験が異なるため、複数校を併願する場合は早い段階でどちらの試験のスコアが必要になるかを一覧化しておくと、無駄な対策を避けられます。TOEFLはTOEICに比べてアカデミックな語彙やライティング・スピーキングの比重が高く、対策の方向性も変わってくるため、志望校を決める前に「TOEIC対策だけで進めてよいか」を一度確認しておくと安心です。
研究計画書・志望理由書に出てくる専門用語も英語で押さえておく
編入試験の面接では、卒業研究のテーマや志望理由を英語で簡潔に説明できるかを確認されることがあります。専門用語を日本語でしか説明できないと、いざ英語で聞かれたときに言葉に詰まってしまいがちです。自分の研究分野に関わる基本単語だけでも英語で言えるようにしておくと、面接本番での安心感が大きく変わります。専門科目の授業やゼミで英語表現に触れる機会があれば、その都度メモしておくと効率的に語彙を増やせます。
専門科目と両立させる時間配分にも英語対策全体を組み込む
TOEICのスコアメイクだけでなく、専門英語や面接対策まで見据えると、英語にかけるべき総時間は当初の想定より多くなりがちです。TOEIC対策で終わりと考えず、専門科目のスケジュールに合わせて、TOEIC・専門英語・面接練習の3つをどのタイミングで配分するかまで見通しておくと、直前期に慌てずに済みます。特に面接直前になって初めて英語で話す練習をするのは負担が大きいため、TOEICのスコアが固まった後の時間で少しずつ準備しておくのが現実的です。
TOEICスコアが伸び悩む高専生に多いNGパターンと立て直し方
NGパターンに共通するのは「時間管理の甘さ」
ここで紹介するNGパターンの多くは、突き詰めると専門科目と英語対策の時間配分をあらかじめ決めていないことに原因があります。計画を立てずに勢いだけで始めてしまうと、専門科目が忙しくなった瞬間に英語学習が真っ先に犠牲になります。逆に言えば、時間の使い方さえ先に決めておけば、多くのつまずきは事前に防げるということでもあります。以下の4つのパターンに心当たりがないか、自分の学習スタイルと照らし合わせながら読んでみてください。
NGパターン1: いきなり高難度の問題集に手を出す
現在のスコアと目標スコアの差が大きいまま、いきなり上級者向けの問題集に取り組むと、正答率の低さから自信を失いやすくなります。自分の現在地に合った教材から始めることが、遠回りに見えて実は最短ルートです。模試を受けてスコアバンドを把握し、そのレベルに合った教材からステップアップしていきましょう。
現在地の把握から立て直しは始まる
いずれのNGパターンも、根本的には「自分の現状を正しく把握できていない」ことが原因になっています。感覚ではなく模試やスコアの数字で現在地を確認することが、遠回りに見えて最短の立て直し方法です。次のパターンから、自分に当てはまるものがないか確認しながら読み進めてみてください。
NGパターン2: リーディングだけを重点的にやってしまう
高専の授業は読解中心のため、リーディングは得意でもリスニングが手薄になっている生徒が少なくありません。TOEIC L&Rはリスニングとリーディングが配点で半分ずつのため、リスニング対策を後回しにすると伸び代を丸ごと逃すことになります。得意分野を伸ばすより先に、苦手なリスニングの基礎を底上げするほうがスコア全体の伸びにつながりやすい傾向があります。
NGパターン3: 学習時間を確保できず「今日はやらない日」が続く
専門科目の課題が立て込むと、「今日はできないから明日から」が積み重なり、気づけば数週間英語に触れていなかったという状況に陥りがちです。完璧な学習時間を確保できない日でも5分だけ単語に触れるなど、ゼロの日を作らない工夫をするだけで、学習の再開コストを大きく下げられます。一度完全に離れてしまうと、再開する際に「どこまでやったか思い出す」という余計な負担が発生するため、たとえ数分でも英語に触れる日を意識的に作っておくことが、長期的な継続には欠かせません。
NGパターン4: 一人で計画を立てて振り返りをしない
忙しい高専生活のなかで学習計画を立てても、進捗を振り返る機会がないと計画倒れになりやすいものです。定期的に模試を受ける、学習記録をつける、あるいは第三者に進捗を共有するなど、計画を見直すタイミングをあらかじめ決めておくことで、専門科目が忙しい時期でも軌道修正がしやすくなります。独学での管理が難しいと感じる場合は、編入対策に詳しい指導者に相談するのも一つの方法です。
NGパターン5: 締め切り直前になってから初めて公開テストを申し込む
TOEIC公開テストは申込から受験日、さらに結果通知まで一定の期間が必要です。「出願直前に一度受ければよい」と考えて申込みを先延ばしにすると、思うようなスコアが出なかった場合にスコアを取り直す時間が残っていないという事態になりかねません。目標スコアに届かなかったときのために、出願期限から逆算して複数回の受験機会を確保しておくことが、結果的にスコアの安定にもつながります。専門科目の定期試験や実験のスケジュールと公開テストの日程がぶつかることも珍しくないため、学期の始めに年間の試験日程を確認し、無理なく受験できる回をあらかじめ複数ピックアップしておくと安心です。
よくある質問(FAQ)
高専生はTOEICの勉強をいつから始めるべきですか?
理想は高専3年生のうちに基礎文法・単語を固め、4年生の春から本格的なTOEIC対策を始めることです。4年生になると専門科目の負担が急に増えるため、その前に基礎を仕上げておくと、限られた時間でもスコアを伸ばしやすくなります。すでに4年生・5年生になっている場合でも、学年別ロードマップを参考に、残された時間から逆算した計画を立てれば十分に間に合う可能性があります。大切なのは開始時期そのものよりも、専門科目のスケジュールと衝突しない学習の型を早く見つけることです。
高専生でもTOEICで700点以上を取ることは可能ですか?
可能です。TOEICは出題形式が決まっている試験のため、正しい対策を継続すれば独学でも高得点を狙えます。ただし700点台は難関大学の目安に相当するスコアであるため、単語・文法の基礎固めに加えて、リスニングとリーディングの両方をバランスよく底上げする必要があります。専門科目との両立を考えると、早い学年からコツコツ積み上げる戦略が現実的です。逆に、直前の数か月だけで700点台まで一気に伸ばそうとすると、無理な学習量になり専門科目にしわ寄せが出やすいため注意してください。
TOEICとTOEFL、大学編入対策ではどちらを優先すべきですか?
基本的には志望大学が指定する試験を優先してください。多くの国公立大学の工学系学部ではTOEICまたはTOEFLのいずれかを認めていますが、大学によって指定が異なる場合があります。併願校が複数ある場合は、それぞれの募集要項でどちらの試験が使えるかを確認し、共通して使える試験があればそちらを優先的に対策すると効率的です。両方を求める大学を併願する場合は、まず出題傾向が近いTOEICで基礎力を仕上げてから、TOEFL特有のライティング・スピーキング対策に時間を充てる順序がおすすめです。
専門科目の勉強で忙しく英語に時間が取れません。どう両立すればいいですか?
まとまった学習時間を確保しようとせず、通学時間や実験の待ち時間などのスキマ時間に単語・リスニングを組み込む方法がおすすめです。定期試験前など特に忙しい時期は、学習量を減らしてでも英語から完全に離れない「維持モード」に切り替え、繁忙期が明けたら演習量を戻す形にすると、専門科目と英語対策の両立がしやすくなります。あらかじめ「忙しい週用の最低限メニュー」を決めておくと、その場で悩まずに学習を継続できます。
高専の定期試験の英語とTOEICの英語は違いますか?
出題形式や求められる知識の傾向は異なります。定期試験は教科書の文法・読解が中心になりやすい一方、TOEICはビジネスシーンを想定した実務的な語彙やリスニングが多く出題されます。定期試験対策だけではTOEIC特有の出題形式に慣れられないため、TOEIC用の教材や模試で別途形式に慣れておく必要があります。ただし、定期試験でしっかり文法・読解の基礎を身につけておくことは、TOEIC対策を始める際の土台になるため、決して無関係ではありません。
TOEICのスコアはいつまでに取得しておけば編入試験に間に合いますか?
公式認定証は試験日から30日以内(デジタルは19日後)に発行されるため、出願期限から逆算して、証明書の到着に十分な余裕を持たせた時期に受験を終えておく必要があります。志望大学によって提出スコアの有効期限や証明書の提出期限が異なるため、必ず最新の募集要項でスコアの有効期限と提出方法を確認したうえで、受験計画を立ててください。
独学でTOEIC対策をするか、塾や家庭教師を使うか迷っています。
独学でも継続して学習できる人であれば、市販の教材と公開テストの受験を組み合わせて十分にスコアを伸ばせます。一方で、専門科目が忙しく学習の優先順位づけや進捗管理が難しいと感じる場合は、編入対策に詳しい指導者のサポートを受けることで、限られた時間を効率よく使いやすくなります。どちらを選ぶかは、自分の生活リズムと自己管理のしやすさで判断するとよいでしょう。特に、専門科目と英語対策の両立に不安がある場合は、進捗を定期的に確認してくれる存在がいるだけでも学習の継続率は大きく変わります。
高専4年生・5年生からでもTOEIC対策は間に合いますか?
基礎文法・単語がある程度身についていれば、4年生からのスタートでも十分に間に合う可能性があります。重要なのは、出願期限までの残り時間から逆算して、毎月の目標スコアと学習量を具体的に決めることです。5年生からのスタートは時間的な余裕が少なくなるため、リスニングと頻出語彙など得点効率の高い分野から優先的に対策することをおすすめします。専門科目や卒業研究と並行して進めることになるため、無理のない範囲で学習量を設定し、継続することを最優先に考えましょう。
まとめ|高専生のTOEIC・英語対策
高専生のTOEIC・英語対策は、専門科目中心のカリキュラムという前提を踏まえたうえで、いつ・どこまでのスコアを目指すかを逆算して計画することが何より重要です。高専は学年が上がるほど英語の授業時間が減り、専門科目に多くの時間が割かれる構造になっているため、普通科高校生と同じ感覚で「試験直前に集中対策すればいい」と考えていると、思うようにスコアが伸びないまま出願期限を迎えてしまうことになりかねません。最後に、この記事の要点を振り返ります。
- 高専から大学編入する場合、英語試験がTOEIC/TOEFLスコアの提出に置き換わっている大学が国公立を中心に少なくとも10校ある
- 高専は一般科目が卒業単位のおよそ49%を占め、1〜3年で基礎教養科目の大半を履修し、4・5年は専門科目中心に移行する
- この構造上、英語の授業時間は学年が上がるほど減っていくため、低学年のうちの基礎固めが対策の土台になる
- 理系学部へのTOEIC目安は550〜650点前後、難関大学志望ならさらに上乗せして考える必要がある
- 公式認定証の発行には試験日から最大30日ほどかかるため、出願期限から逆算した受験計画が欠かせない
- 専門科目との両立には、スキマ時間の活用と、繁忙期用の「維持モード」を使い分ける工夫が効果的
- TOEICスコアはあくまで証明手段の一つであり、専門英語や面接での英語対応も別途意識しておく必要がある
- スコアの伸び悩みは現状把握の甘さが原因になりやすく、模試の記録を振り返る習慣が立て直しの近道になる
専門科目に追われる高専生活のなかで、英語対策のスケジュール管理や優先順位づけを一人で抱え込むのは簡単なことではありません。学年別のロードマップを参考にしながら、まずは今の自分に必要な一歩から取り組んでみてください。基礎固めが必要な段階なのか、志望校のボーダーまであと一歩の段階なのかによって、優先すべき学習内容は変わってきます。今の自分がどの段階にいるのかを一度整理し、目の前の1週間でできることから着手していくことが、遠回りに見えて最も確実な近道です。それでも独学での対策に不安がある場合は、高専出身者にも対応した大学編入対策の個別指導など、専門の指導を活用するのも一つの方法です。専門科目とのバランスを取りながら、着実にスコアと合格の可能性を積み上げていきましょう。
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