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佐賀大学大学院学校教育学研究科(教職大学院)の入試対策|出願資格・実践研究計画書・面接まで【2027年度】

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佐賀大学の大学院で「教育学研究科」を検索しても、公式サイトに該当ページは見つかりません。佐賀大学の大学院教育学研究科は平成28年度から募集を停止しており、現在は教員養成に特化した専門職大学院「学校教育学研究科(教職大学院)」がその役割を引き継いでいます。本記事では、旧・教育学研究科の名称で検索してたどり着いた方に向けて、現行の学校教育学研究科(教職大学院)を対象に、2027年度(令和9年度)入試の出願資格・日程・実践研究計画書の書き方・面接対策・過去問の入手方法までを一次情報にもとづいて解説します。

教職大学院とは、教員免許を持つ社会人や学部卒業(見込み)者を対象に、理論と実践を往還しながら高度な指導力を養う専門職学位課程です。佐賀大学の学校教育学研究科は「教育実践探究専攻」の1専攻のみを置き、その下に授業実践・子ども支援・教育経営という3つのコースを設けています。学部から直接進学する人だけでなく、現職の教員が指導的な立場を目指して入学するケースも少なくありません。修了時に授与される学位も、一般的な教育学研究科の「修士(教育学)」ではなく「教職修士(専門職)」となる点は、両者の性質の違いを示す分かりやすい目印です。

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出願資格・試験科目・配点は一般入試と現職教員等入試とで大きく異なり、提出書類として志望理由書に加えて「実践研究計画書」の作成が求められる点も、一般的な大学院入試とは違う特徴です。検定料や日程を含め、募集要項の内容を正確に把握しておくことが対策の第一歩になります。出願期間が1週間程度と短く、書類の様式もすべて大学所定のものを使う必要があるため、早めに全体像をつかんでおくと当日になって慌てずに済みます。

本記事で扱う情報は佐賀大学入試課が公開する令和9年度学生募集要項(PDF)にもとづいています。年度によって内容が変わる可能性があるため、出願直前には必ず最新の募集要項を大学公式サイトで確認してください。

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目次

佐賀大学大学院に「教育学研究科」は存在しない ― 後継は学校教育学研究科(教職大学院)

教育学研究科が募集停止となった経緯

佐賀大学は公式サイトで「学校教育学研究科および地域デザイン研究科の設置に伴い、平成28年度より教育学研究科の募集は停止します」と明記しています。かつての教育学研究科には「学校教育専攻」(教育学・教育心理学・障害児教育の3コース)と「教科教育専攻」(国語教育など10専修)がありましたが、平成28年度(2016年度)以降、新規の学生募集は行われていません。教員養成をより実践的に強化する目的で、後継として学校教育学研究科(教職大学院)が同年4月に設置されたという経緯です。

なお、教育学研究科のもう一方の後継にあたるのが地域デザイン研究科です。こちらは地域社会の課題解決や政策立案を専門に扱う研究科で、学校現場での実践力を養う学校教育学研究科とは目的が異なります。教員を目指す、あるいは教育現場でのキャリアアップを目指す場合は、学校教育学研究科が対象となる研究科です。

検索で「佐賀大学 大学院 教育学研究科」にたどり着いた方への結論

結論として、佐賀大学の大学院で教育に関する専門性を高めたい場合、現時点で出願先となるのは学校教育学研究科(教職大学院)です。募集要項・過去問・入試説明会の情報もすべてこの研究科の名称で公開されています。旧称の教育学研究科で検索してもヒットしないのは当然で、名称そのものが専門職大学院へ切り替わったと理解しておくとよいでしょう。

教職大学院制度そのものの仕組みや、他大学を含めた一般的な出願準備の流れについては、教職大学院入試対策完全ガイド|出願資格から面接までで整理しています。あわせて確認すると、佐賀大学固有の情報と教職大学院共通の対策の切り分けがしやすくなります。教育学研究科という名称の研究科を他大学で検討している場合は、たとえば岡山大学大学院教育学研究科の入試対策のように、教職大学院ではない教育学研究科が現存する大学もあるため、あわせて比較検討する価値があります。

教員免許の取得や更新を目的とする場合の注意点

学校教育学研究科は教員免許状の取得そのものを主目的とする課程ではなく、すでに一種免許状を持つ人がさらに高度な実践力を身につけるための課程です。ただし、学部で一部の教員免許状しか取得していない場合は、在学中に教育学部の授業科目を並行履修し、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校のいずれか1種類の一種免許状を追加取得したうえで、専修免許状の取得につなげる仕組みも用意されています。免許状を1種類しか持っていない人でも進学の道が閉ざされているわけではありませんが、事前相談の期限(第1次募集は5月22日)が設けられているため、該当する場合は早めに学務部教務課へ連絡しておく必要があります。

地域デザイン研究科との違いをもう少し詳しく

教育学研究科のもう一方の後継である地域デザイン研究科は、修士課程として地域の産業・行政・まちづくりといった課題に取り組む人材を育成する研究科であり、教員免許状の取得や教育現場での実践力向上を主目的とはしていません。教員として働きながら大学院で学び直したい、あるいはこれから教員を目指したいという動機であれば、選ぶべきは学校教育学研究科です。逆に、地域振興や政策形成に関心があり教育現場での実務経験を積む予定がない場合は、地域デザイン研究科の募集要項も確認しておくと選択肢が広がります。名称だけを手がかりに検索すると混同しやすいため、自分がどちらの目的に近いかを最初に整理しておくことをおすすめします。

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学校教育学研究科(教職大学院)の概要と3つのコース

学校教育学研究科とは何か

学校教育学研究科(教職大学院)とは、現代的な学力の育成・多様な教育ニーズへの対応・今日的な学校運営の充実という3つの教育課題に対応できる、高度な専門性と実践的な指導力を備えた教員を養成するために設置された専門職学位課程です。研究者教員と実務家教員が協働し、理論研究と探究実習を組み合わせたカリキュラムを展開している点が特徴です。標準修業年限は2年間で、修了には46単位の履修が必要になります。想定される人材像は大きく2つあり、現職教員等については地域や学校で指導的役割を果たすリーダー教員、学部卒業生等については実践的指導力を備えた即戦力の新人教員です。

カリキュラムの2つの原則と附属学校との連携

カリキュラムは「理論と実践の往還」と「課題探究」という2つの原則のもとに組み立てられています。大学院での理論研究や事例研究と、学校現場での探究実習等の活動的な学びを往復させることで、教育現場が直面する課題に対応する力を段階的に身につけていく構成です。研究者教員と実務家教員が協働して指導にあたるため、学術的な理論と学校現場での実践知の両方に触れながら学べる点も特徴です。附属教育実践研究指導センターや附属学校(園)とも連携しており、理論を実践に落とし込む機会が用意されています。

教育実践探究専攻と3コースの違い

学校教育学研究科には「教育実践探究専攻」という1つの専攻のみが置かれており、入学者選抜もこの専攻単位で実施されます。コースは入学手続時に提出するコース調査票と入試の成績等をもとに決定するため、出願段階で希望コースを確約できるわけではない点に注意してください。3つのコースの目標は次のとおりです。

コース主な養成目標取得可能な専修免許状の特徴
授業実践探究コース学力の育成に対応する教育課程編成・授業実践・学習評価の改善小学校・中学校・高等学校等の各教科の専修免許状
子ども支援探究コース(生徒指導・教育相談系)教育心理学・生徒指導・教育相談に関する高度な支援力既存免許状に対応する専修免許状
子ども支援探究コース(特別支援教育系)特別支援教育に特化した実態把握力・支援力特別支援学校教諭専修免許状(知的障害者・肢体不自由者・病弱者)
教育経営探究コース学校経営・地域連携を通じた新しい学校づくり既存免許状に対応する専修免許状

各コースの受け入れ人数の目安は、授業実践探究コースが10人程度、子ども支援探究コースが5人程度、教育経営探究コースが5人程度です。教育経営探究コースを一般入試で希望する場合は、事前に実習の一部免除申請を行い許可を得る必要があるなど、コースごとに個別の条件が設定されています。子ども支援探究コースはさらに「生徒指導・教育相談系」と「特別支援教育系」に分かれ、後者を選ぶと特別支援学校教諭専修免許状の取得を目指すカリキュラムになります。特別支援教育系以外の学生が特別支援学校教諭専修免許状を取得することはできないため、どちらの系統に進みたいかは出願前から意識しておく必要があります。

教育学部出身でなくても出願できるか

学校教育学研究科の出願要件は「教育職員免許状(一種)を有すること」であり、出身学部が教育学部かどうかは問われません。他学部で教職課程を履修し教員免許状を取得した人や、社会人になってから教員として働き始めた人も出願対象に含まれます。実際、現職教員等入試は学校または教育関係諸機関に専任として在職していることが条件のため、出身学部よりも「免許状の有無」と「実務経験の年数」が出願可否を左右します。

学部卒業見込みの人と現職教員で何が変わるか

学部から直接進学する層は「一般入試」、すでに学校や教育関係機関に勤務している層は「現職教員等入試」を利用します。同じ研究科・同じコースを志望していても、入試区分によって出願要件・筆記試験と口述試験の配点比率が異なるため、自分がどちらの区分に該当するかを早い段階で確認しておくことが重要です。現職教員等が在職のまま学びやすいよう、大学院設置基準に基づく教育方法の特例措置(夜間・土曜授業や長期休業期間の集中履修)も用意されています。

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2027年度(令和9年度)入試日程 ― 出願期間・試験日・合格発表

第1次募集のスケジュール

令和9年4月入学(2027年度)の第1次募集は、出願期間が令和8年8月24日(月)から8月31日(月)までです。試験日は令和8年9月12日(土)、合格者発表は令和8年9月24日(木)、入学手続期間は令和8年9月28日(月)から10月2日(金)までとなっています。まずはこの第1次募集での合格を目標にスケジュールを組むのが基本です。

第2次募集のスケジュール(第1次で定員に満たない場合のみ)

第2次募集は、第1次募集で募集人員に満たなかった場合にのみ実施されます。実施の有無は10月上旬に大学ホームページで公表される仕組みです。実施される場合、出願期間は令和8年10月26日(月)から10月30日(金)まで、試験日は令和8年11月21日(土)、合格者発表は令和8年12月1日(火)です。第2次募集の入学手続期間は後日案内されます。

区分出願期間試験日合格者発表
第1次募集令和8年8月24日(月)~8月31日(月)令和8年9月12日(土)令和8年9月24日(木)
第2次募集(実施される場合のみ)令和8年10月26日(月)~10月30日(金)令和8年11月21日(土)令和8年12月1日(火)

出願手続きの流れ(4ステップ)

出願は次の4つの手続きをすべて期間内に完了させる必要があります。いずれか1つでも欠けると願書が受理されないため、出願期間の初日から動き始めるくらいの余裕を持っておくと安心です。

  • 銀行窓口で入学検定料30,000円を納入し、出納印付きの「C票 検定料振込証明書」を受け取る
  • J-Bridge Systemでインターネット出願登録を行い、C票の写真をアップロードする
  • 登録情報の印刷画面から全項目をA4サイズで印刷(両面推奨)する
  • 出願書類一式を角形2号の封筒に入れ、出願用封筒に必要事項を記入して「速達簡易書留」で郵送する

出願登録では「整理番号」の入力が求められ、志願者本人の携帯電話番号下4桁と生年月日(西暦8桁)を組み合わせて入力する仕組みになっています。受験票と受験案内は合格発表前ではなく試験日の1週間前を目安にJ-Bridge Systemからダウンロードする形式で、大学から郵送されることはありません。あわせて、第1次募集で入学手続完了者数が募集人員に満たなかった場合は追加合格が行われることがあり、対象者には令和8年10月2日17時以降に電話で連絡が入ります。

令和9年度の入試説明会は2026年2月6日・3月18日・4月17日・5月16日・7月23日の計5回、対面とオンラインのハイブリッド形式で予定されています。出願資格や実践研究計画書について不明点がある場合は、早めの回に参加して疑問を解消しておくとよいでしょう。

現職教員が出願する場合の職場調整の実務

現職教員等入試で出願する場合、出願書類には在職中の者に限り「出願承認書」の提出が求められます。勤務先の理解と手続きの調整が出願準備の一部になるため、管理職への相談や承認書の発行依頼は、出願期間が始まる前の早い段階で済ませておくと安心です。退職教員として実習の一部免除を希望する場合も、第1次募集は6月5日(金)、第2次募集は10月16日(金)までに退職教員実習免除審査申請書等を事前に提出する必要があり、出願期間ぎりぎりでは間に合いません。試験日である9月・11月の土曜日に勤務が入っていないかどうかも、早めに確認しておきたいポイントです。

出願資格 ― 一般入試と現職教員等入試の違い

基礎資格(学部卒業(見込み)等)

出願にはまず基礎資格を満たす必要があります。代表的なのは、大学を卒業した者および令和9年3月までに卒業見込みの者で、このほか外国の大学で16年課程を修了した者や、大学に3年以上在学し所定の単位を優秀な成績で修得した者に対する個別の入学資格審査など、複数の資格区分が定められています。個別審査を希望する場合は、第1次募集は6月5日(金)、第2次募集は10月16日(金)までに事前の出願資格認定申請が必要です。

短期大学・高等専門学校・専修学校等の卒業者やその他の教育施設の修了者で大学卒業資格を有していない人については、個別の入学資格審査という制度があり、大学を卒業した者と同等以上の学力があると研究科が認め、かつ令和9年3月31日時点で満22歳に達している場合に出願資格が認められます。大学卒業資格がなくても出願できる可能性があるため、該当しそうな場合は早めに事前審査の申請を検討してください。

一般入試の出願要件

一般入試では、幼稚園・小学校・中学校・高等学校いずれかの教諭または養護教諭の普通免許状(一種)を有する者、あるいは令和9年3月31日までに取得見込みの者が出願対象です。退職教員には教職経験に応じた実習の一部免除制度があり、希望する場合は事前審査への申し出が必要になります。コースごとに求められる経験も異なり、たとえば教育経営探究コースを一般入試で希望する場合は、学校管理職や教育委員会係長級以上に相当する経験、または教員歴25年以上などの条件を満たし、実習免除を許可されていることが前提になります。授業実践探究コースや子ども支援探究コースについても同様に、指導教諭以上の役職経験や教育委員会・教育センターでの業務経験、あるいは教員歴25年以上という基準が設けられています。

現職教員等入試の出願要件

現職教員等入試は、上記の普通免許状(一種)を有し、現に学校または教育関係諸機関に専任として在職している者のうち、令和9年3月末日までに3年以上の経験年数を有し、現職のまま修学が可能な者が対象です。子ども支援探究コースの特別支援教育系を希望する場合は、これに加えて特別支援学校教諭の普通免許状(一種)、または令和9年3月31日までの取得見込みが必要になります。現職教員等入試は募集人員20人のうち10人程度が割り当てられており、一般入試とは別枠で選考が行われます。

いずれの区分でも、出願書類として写真票・履歴書・成績証明書・卒業(見込み)証明書・教育職員免許状授与証明書等・志望理由書・実践研究計画書・教育実践研究業績書及び活動報告書の提出が求められます。書類の様式はすべて大学所定のものを使用するため、記入前に最新の募集要項をダウンロードしておく必要があります。障がい等があり受験上・修学上の配慮を希望する場合は、出願開始日の1週間前までに医師の診断書を添えて事前相談を行う制度も設けられています。

なお、災害救助法が適用されている地域で被災した志願者については、主たる家計支持者の自宅家屋が全壊・大規模半壊・半壊・流出した場合、または主たる家計支持者が死亡した場合に、入学検定料が全額免除される制度があります。対象となるのは災害が発生した年度と翌年度までの2年間に実施される入試で、事前に学務部入試課へ電話相談したうえで検定料免除申請書等を提出する流れです。該当する可能性がある場合は、出願前に大学へ確認しておくと安心です。

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入試方法と配点 ― 筆記試験・口述試験(場面指導+面接)

筆記試験の出題領域

筆記試験は「学校教育に関する総合的な問題」として出題され、教育課程・学習指導に関すること、生徒指導・教育相談・特別支援教育に関すること、学校経営・地域連携教育に関することの3領域から出題されます。採点は「問題理解力・論理性」「表現力」という評価観点で行われるため、単なる知識の暗記ではなく、教育課題を筋道立てて論じる力が問われます。試験時間は9時から11時までの2時間で、大学院で学ぶために必要な基礎学力と、専門分野における学習能力・研究遂行能力の両方を測る位置づけです。

口述試験(場面指導・面接)の観点

口述試験は「教育実践に関する場面指導及び面接」として12時30分から実施されます。評価観点は「志望動機の明確性」「基本的資質」「専門的知識」の3つで、大学院志望の動機や学び続ける教師としての資質、教育現場の諸課題に関する知識が総合的に判定されます。場面指導は、教育現場で実際に起こりうる状況への対応力を問う形式で、知識の量よりも、その場でどのように考え、どう行動しようとするかというプロセスが見られています。成績証明書・志望理由書・教育実践研究業績書及び活動報告書は、面接および実践研究計画書の評価資料としても使われる点を押さえておきましょう。

配点表(一般入試・現職教員等入試)

配点は入試区分によって大きく異なります。一般入試は筆記試験の比重が高く、現職教員等入試は口述試験(特に面接)の比重が高くなる設計です。

区分筆記試験口述試験(場面指導)口述試験(面接)実践研究計画書総合得点
一般入試200点50点150点100点500点
現職教員等入試100点50点250点100点500点

一般入試は筆記試験だけで総合得点の4割を占めるのに対し、現職教員等入試は口述試験(場面指導+面接)だけで総合得点の6割を占めます。つまり学部から直接進学する人ほど筆記試験の準備に比重を置き、現職の教員ほど面接での説得力を磨くことが得点戦略として合理的です。試験当日は8時から8時30分までの間に集合し、集合場所は受験票送付時の受験案内で通知されるため、事前に必ず確認しておいてください。

場面指導の対策のポイント

場面指導は、いじめ・不登校・保護者対応・授業中のトラブルといった教育現場で実際に起こりうる状況を提示され、その場でどう対応するかを問われる試験です。正解を丸暗記するのではなく、状況を整理し、児童生徒や保護者の立場を踏まえて筋道立てて説明できるかどうかが評価されます。対策としては、自分自身がこれまでに経験した、あるいは実習・ボランティアで見聞きした場面を具体的に思い出し、なぜその対応を選ぶのかを言葉で説明する練習を重ねておくことが有効です。同僚や指導教員に模擬場面指導の相手を頼み、フィードバックをもらいながら精度を高めていくとよいでしょう。

筆記試験の対策方法

筆記試験は教育課程・学習指導、生徒指導・教育相談・特別支援教育、学校経営・地域連携教育という3領域から出題されるため、対策も領域ごとに分けて進めると整理しやすくなります。文部科学省が公表する答申や学習指導要領の改訂ポイントなど、教育時事に関する情報を日頃から追いかけておくことが土台になります。そのうえで、過去問と出題意図PDFを使って実際に答案を書く練習を行い、「問題理解力・論理性」「表現力」という評価観点に照らして自己採点する、あるいは第三者に読んでもらうというサイクルを繰り返すと、本番に近い形で実力を伸ばしやすくなります。

実践研究計画書の書き方 ― 評価観点と3領域のテーマ設定

実践研究計画書とは何か

実践研究計画書とは、一般的な大学院入試でいう「研究計画書」にあたる、学校教育学研究科所定の提出書類です。大学院での学修と実践を遂行するために必要な資質・専門的知識を有しているかを判定するための資料として位置づけられており、志望理由書とあわせて出願時に必ず提出しなければなりません。「研究計画書」という一般的な呼び方で検索してこの記事にたどり着いた場合も、佐賀大学の募集要項上は実践研究計画書という書類を指していると考えて差し支えありません。

3領域からテーマを選ぶ考え方

一般入試では、現代的な学力の育成・多様な教育ニーズへの対応・今日的な学校運営の充実という3領域のいずれかに該当する内容で実践研究計画書を作成することが求められます。自分が志望するコース(授業実践・子ども支援・教育経営)と、この3領域のどれに軸足を置くかを対応させて設計すると、志望理由書や口述試験での説明にも一貫性が生まれます。教育現場での経験や課題意識をどの領域の言葉で語るかを、出願前に整理しておくとよいでしょう。

現職教員等入試の場合に意識したい違い

現職教員等入試でも実践研究計画書のテーマ設定の考え方は同じですが、評価の重みが異なります。配点表で見たとおり、現職教員等入試では口述試験の比重が高いため、実践研究計画書に書いた内容と、口述試験(面接)で語る内容が食い違わないように準備しておくことが特に重要です。現職教員としての実務経験に基づく具体的なエピソードを実践研究計画書に盛り込み、面接ではそれをさらに掘り下げて語れるようにしておくと、書類と口述の一貫性が評価につながりやすくなります。

評価観点(研究目的・研究計画・方法・成果・総合的評価)にどう応えるか

実践研究計画書の採点・評価基準は「研究目的」「研究計画・方法・成果」「総合的評価」の3観点です。研究目的では、なぜその課題に取り組む必要があるのかを教育現場の実情に即して具体的に示すこと、研究計画・方法・成果では、大学院在学中にどのような方法で取り組み、どのような成果を目指すのかを筋道立てて書くことが重要になります。教育実践研究業績書・活動報告書もあわせて提出するため、これまでの実践や教育実習・教育ボランティアの経験を、実践研究計画書のテーマと関連づけて示せると説得力が増します。実践研究計画書の書き方に加えて、志望理由書の構成に悩む場合は教職大学院の志望理由書の書き方もあわせて参考にしてください。書類全体で一貫した志望動機を描けているかどうかは、口述試験での質問にも直結します。

教育実践研究業績書・活動報告書に何を書くか

出願書類にはもう1つ、教育実践研究業績書・活動報告書という書類があります。ここには記載した教育実践研究の成果物(研究報告・論文・作品等の原本または写し)を添付するのが基本ですが、研究業績を持たない学部卒業見込みの受験生は、教育実習や教育ボランティア等の活動内容を記入し、証明資料を添付すればよいとされています。TOEICやTOEFL、英検等の資格を取得している場合はその旨を記入し、証明書類の原本を添付します(原本は受験票発送時に返却されます)。実践研究計画書だけでなく、この業績書・活動報告書も面接資料として使われるため、これまでの経験を棚卸ししたうえで一貫したストーリーになるよう整理しておくことが大切です。

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過去問の入手方法と筆記・口述試験対策のポイント

過去問のダウンロード方法(直近年度)

佐賀大学は入試課のウェブサイトで大学院入試の過去問題を公開しています。直近年度は問題と出題意図のPDFがダウンロードできますが、それより古い年度は大学窓口での閲覧のみとなっているため、閲覧を希望する場合は事前に問い合わせておくと確実です。著作権等の関係で掲載が見送られる年度もある点も念頭に置いておきましょう。

出題意図PDFの活用法

この研究科の過去問公開で特徴的なのは、問題そのものだけでなく「出題意図」が公開されている点です。出題意図には、その設問でどのような資質・能力を測ろうとしているかが示されているため、模範解答を探すよりも、出題意図を読み込んで自分の答案がその観点に応えられているかを検証する使い方が効果的です。学校教育に関する総合的な問題という出題形式上、単発の知識よりも、出題意図に沿って論点を整理する練習を繰り返すことが得点力につながります。

教員採用試験対策との両立

学部卒業見込みで一般入試を受ける場合、教員採用試験の勉強と実践研究計画書の作成、筆記・口述試験対策を同時期に進めることになるケースが多くあります。出題領域(教育課程・学習指導/生徒指導・教育相談・特別支援教育/学校経営・地域連携教育)は教員採用試験の教職教養と重なる部分も多いため、教員採用試験の学習を教職大学院の筆記試験対策と並行させて進めると効率的です。一方で、実践研究計画書のように教職大学院独自の書類作成は、教員採用試験の対策だけでは準備が進まないため、別途スケジュールを確保しておく必要があります。

実践研究計画書と口述試験を連動させる練習法

口述試験では、提出済みの実践研究計画書や志望理由書、教育実践研究業績書・活動報告書の内容をもとに、より踏み込んだ質問がされることが想定されます。「なぜその領域を選んだのか」「具体的にどう取り組むのか」を自分の言葉で説明できるように、書類提出後も内容を見返しておくことが実践的な対策になります。家族や同僚に面接官役を頼み、実践研究計画書に書いた内容について質問してもらう練習を重ねると、本番でも一貫した受け答えがしやすくなります。

対策の進め方(逆算スケジュール)

第1次募集の試験日は9月中旬、出願は8月末が締切です。実践研究計画書と志望理由書の作成には一定の時間がかかるため、出願期間の直前ではなく数か月前から準備を始めるのが現実的です。おおまかな進め方は次のとおりです。

  • 出願の4~6か月前: 志望コース・実践研究計画書のテーマの方向性を決める
  • 出願の3~4か月前: 過去問と出題意図を入手し、筆記試験の出題領域ごとに知識を整理する
  • 出願の2~3か月前: 実践研究計画書・志望理由書の下書きを作成し、第三者に確認してもらう
  • 出願の1~2か月前: 口述試験(場面指導・面接)を想定した練習を重ねる
  • 出願期間: インターネット出願登録・検定料納入・書類郵送を余裕を持って完了させる

独学でも対策は可能ですが、実践研究計画書の評価観点に沿って書けているか、口述試験で志望動機を一貫して語れるかは、第三者の視点でチェックしてもらうことで精度が上がりやすい部分です。

検定料・入学料・授業料と奨学金制度

納入金一覧

令和9年度入試の入学検定料は30,000円です。合格後に必要となる納入金は次のとおりで、いずれも令和7年4月現在の金額であり、改定される可能性がある点に注意してください。

項目金額備考
入学検定料30,000円一般入試・現職教員等入試とも共通
入学料282,000円入学手続時に納入
授業料(年額)535,800円前期267,900円・後期267,900円

納入した入学料は、いかなる理由があっても返還されません。一方で検定料については、振り込んだが出願書類を提出しなかった場合や、出願書類が受理されなかった場合、誤って二重に振り込んだ場合に限り返還請求ができる制度があるため、心当たりがある場合は学務部入試課に問い合わせておくとよいでしょう。経済的な事情がある場合は、入学料の免除・徴収猶予や授業料の免除制度も用意されています。合格通知とあわせて送付される関係書類を確認し、学生生活課に相談することで手続きが進められます。ただし、入学料免除や徴収猶予の申請をしたうえで入学を辞退する場合は、入学料の全額を納付する必要がある点には注意してください。

奨学金・特に返還免除制度

学業優秀かつ経済的な理由により修学が困難な学生向けに、日本学生支援機構の奨学金制度が用意されています。第一種奨学金(無利子)は貸与月額50,000円または88,000円から選択でき、授業料後払い制度(無利子)や第二種奨学金(有利子、月額50,000円~150,000円の5段階)もあわせて利用できます。在籍時に第一種奨学金の貸与を受け、教員採用試験に合格して教職大学院修了の翌年度4月1日から正規教員として在職している場合、奨学金は全額返還免除となる制度がある点は、教職を目指す進学者にとって大きなメリットです。この他にも地方公共団体や民間育英団体等の奨学金制度が用意されているため、詳細は学務部学生生活課に確認するとよいでしょう。

長期履修制度・現職教員の教育方法特例

標準修業年限は2年間ですが、長期履修制度を利用すれば2年間分の授業料のまま3年間かけて修学することも可能です。現職教員等に対しては大学院設置基準第14条に基づく教育方法の特例措置が適用され、1年目は現職を離れて通常の時間帯で通学し(37単位以上を修得)、2年目は現職のまま週1回以上通学して夜間(18時00分~19時30分、19時40分~21時10分)や土曜日・長期休業期間に残りの単位を修得する仕組みです。勤務を続けながら進学したい現職教員にとって、無理のない履修計画を立てやすい制度といえます。

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よくある質問

「佐賀大学 大学院 教育学研究科」で検索しても公式ページが見つからないのはなぜですか?

佐賀大学の教育学研究科は平成28年度から募集を停止しており、現在は学校教育学研究科(教職大学院)と地域デザイン研究科がその役割を引き継いでいるためです。教員養成分野の後継は学校教育学研究科なので、この研究科の募集要項を確認してください。名称が変わっただけで、教育分野の大学院進学という選択肢自体が無くなったわけではありません。

学校教育学研究科(教職大学院)は学部を卒業見込みでも出願できますか?

出願できます。一般入試は、令和9年3月までに大学を卒業見込みで、同年3月31日までに教育職員免許状(一種)の取得が見込まれる者を対象としています。学部から直接進学するルートとして想定されている区分で、教員採用試験と並行して準備を進める受験生も多い区分です。

現職教員等入試は誰でも出願できますか?

誰でも出願できるわけではありません。普通免許状(一種)を有し、現に学校または教育関係諸機関に専任として在職していること、令和9年3月末日までに3年以上の経験年数を有すること、現職のまま修学が可能であることが条件です。非常勤講師など専任でない立場の場合は、事前に出願資格に該当するかを大学に確認しておくと安心です。

出願時にコース(授業実践探究・子ども支援探究・教育経営探究)を選べますか?

入学者選抜は専攻単位で行われ、コースは入学手続時に提出するコース調査票と入試成績等をもとに大学側が決定します。希望を出すことはできますが、必ずしも希望どおりのコースになるとは限らない点に留意してください。特別支援学校教諭専修免許状の取得を希望する場合は、子ども支援探究コース(特別支援教育系)への配属が前提になるため、出願資格の段階で必要な免許状を確認しておく必要があります。

実践研究計画書はどのように書けばよいですか?

一般入試では、現代的な学力の育成・多様な教育ニーズへの対応・今日的な学校運営の充実という3領域のいずれかに該当するテーマで作成します。評価観点は研究目的・研究計画/方法/成果・総合的評価の3つなので、この観点に沿って構成すると書きやすくなります。志望するコースと領域を対応させ、これまでの教育実践や課題意識と結びつけて具体的に書くことがポイントです。

過去問はどこで入手できますか?

佐賀大学入試課のウェブサイトで大学院入試の過去問題が公開されています。直近年度は問題と出題意図のPDFをダウンロードできますが、古い年度は大学窓口での閲覧のみとなる場合があるため、必要に応じて問い合わせてください。出題意図まで公開されている点を活用し、模範解答探しではなく評価観点の理解に時間をかけるのがおすすめです。

検定料や学費はいくらですか。奨学金はありますか?

入学検定料は30,000円、入学料は282,000円、授業料は年額535,800円です。日本学生支援機構の奨学金があり、教職大学院修了後すぐに正規教員として在職する場合、第一種奨学金が全額返還免除になる制度が用意されています。長期履修制度を使えば、2年間分の授業料のまま3年かけて修了することも可能です。

独学でも合格できますか。対策はいつから始めるべきですか?

独学での対策も不可能ではありませんが、実践研究計画書の評価観点への対応や口述試験での受け答えは、第三者からの客観的な確認があると精度が上がります。出願期間である8月末から逆算して、遅くとも4~6か月前には志望コースとテーマの方向性を固めておくことをおすすめします。特に現職教員等入試は口述試験の配点比率が高いため、面接練習に十分な時間を確保しておくことが合否を分けるポイントになります。

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まとめ|佐賀大学大学院学校教育学研究科(教職大学院)の入試対策

佐賀大学の大学院で「教育学研究科」という名称の研究科は現在存在せず、教員養成分野の後継は学校教育学研究科(教職大学院)です。2027年度(令和9年度)入試に向けた対策のポイントを整理すると、次のとおりです。

  • 教育学研究科は平成28年度から募集停止。教育分野の後継は学校教育学研究科(教職大学院)
  • 専攻は教育実践探究専攻の1つのみ。3コース(授業実践・子ども支援・教育経営)は入学後に決定
  • 一般入試と現職教員等入試で出願要件・配点比率が大きく異なる
  • 筆記試験・口述試験(場面指導+面接)・実践研究計画書の総合評価で合否が決まる
  • 実践研究計画書は3領域のいずれかに沿ってテーマを設計し、志望理由書と一貫させる
  • 過去問は直近年度なら出題意図つきでダウンロード可能。出題意図の読み込みが対策の鍵
  • 第1次募集は8月末出願・9月中旬試験のため、数か月前からの準備が現実的

研究科の名称が変わったことで情報が探しにくくなっている分、募集要項そのものを丁寧に読み込むことが最初の一歩になります。実践研究計画書の完成度や口述試験での受け答えなど、独学での対策に不安がある場合は、大学院入試対策の専門指導を活用するのも一つの方法です。

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書き上げた研究計画書、そのまま出して大丈夫ですか?

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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