通信制大学 2年次 編入を徹底解説!2年次編入できる31大学一覧から具体的な対策まで

大学編入2025.06.22

通信制大学 2年次 編入

目次

はじめに

「通信制大学 2年次 編入」 というキーワードで検索して、このページにたどり着いた方は、たとえばこんな状況ではないでしょうか。

  • 大学1年生を終えた段階で中退してしまい、やはり大卒資格が欲しい
  • 別の大学で1年通ったものの、自分に合わず転学部のような形で編入したい
  • 社会人になってから大学中退を後悔し、もう一度途中から学び直しを検討している
  • お金や時間の都合から“通信制”で学びたいが、3年次編入ではなく2年次でリスタートしたい

こうした「大学1年次修了相当」の学歴をお持ちの方に向けて、本記事では通信制大学の2年次編入を大特集します。通信制大学は、働きながらや子育てしながら学べる柔軟なスタイルが最大の魅力です。一方で、「どこで2年次編入を受け付けているか分かりにくい」「大学によって要件や学費がバラバラ」「そもそもちゃんと卒業できるのか不安」といった声があるのも事実です。

そこで本記事では、2年次編入が可能な大学一覧をはじめ、通信制大学のメリット・デメリット、編入試験の具体的な対策、編入後の学習法などを丁寧に解説。もちろん、「そもそも2年次編入すべきか、3年次や4年次のほうがいいか迷っている」という方向けに、他年次との比較大学選びのポイントも盛り込みました。

記事の後半では、より専門的な資格取得情報などにも触れています。

それではさっそく、「通信制大学の2年次編入」とは何なのか、概要から見ていきましょう。

3年次や4年次も含めて幅広く検討したい方はこちらの記事もチェック:
通信制大学 編入ガイド 2年次・3年次・4年次編入できる44大学&対策のコツを解説

通信制大学の2年次編入とは?

2年次編入制度の概要

2年次編入とは、既に他の大学で1年間(おおむね30単位程度)を修了した実績がある人が、新たに別の大学へ転籍し、「2年次相当」の学年から学習を再開する仕組みです。多くの場合、

  • 1年以上大学在籍
  • 30単位前後の単位を修得

を条件とし、その単位を新たな大学で認定してもらうことで1年生の履修を免除してもらい、2年次スタートで最短3年間の在籍で卒業を目指せるわけです。実質的には「転校」のようなイメージですが、通信制大学ではこの“編入学”制度が広く採用されています。

逆に言えば、高卒の方がいきなり2年次編入を申し込むことはできません。また、短大や専門学校を卒業した場合は通常「3年次編入」のほうが適用されます(大卒資格ではなく短大・専門卒の方は“2年在籍相当”とみなされるため)。つまり、2年次編入は「大学1年修了相当の人」を救済する仕組みであり、大学を1年で中退した、あるいは1年だけ通っていた…という場合には大変ありがたい制度と言えます。

そもそも「通信制大学」とは

「通信制大学」とは、主に自宅学習やオンライン学習を中心に進める大学形態のことで、レポート提出→科目試験→スクーリング参加(面接授業やオンライン授業)といった流れで単位を取得します。通学制と同じく4年制大学として卒業時には学士号を取得できる点は共通ですが、通学日数や時間割が固定されないため、社会人や子育て中の方など多忙な人に人気です。

  • メリット: 学費が比較的安価、働きながら学びやすい、通学不要(オンライン完結)可能な大学も多い
  • デメリット: 基本は自己学習、卒業率が低め(強いモチベーション管理が必須)、資格実習等で対面スクーリングが必要な場合がある

このように通信制ならではの特性がありますが、編入制度自体は通学制大学と同様、またはそれ以上に整備されている大学も少なくありません。むしろ通学制のように「入試」が厳しくなく、書類審査で合否が決まるケースがほとんどなので、社会人やブランクのある人には編入しやすい環境とも言えます。

なぜ通信制で“2年次”から編入するニーズが高まっているのか

近年、「通信制大学 2年次 編入」といったキーワードで検索する方が増えています。その背景としては、以下のような事情が考えられます。

  • 大学中退者の増加
    現在、大学に入学しても何らかの事情で中退する学生は一定数います。やむを得ない経済的・家庭的理由から退学したケースや、学業不振・大学が合わなかったなどの理由です。こうした中退者が「やはり学士は欲しい」と考え直す場合、中退前に取得した単位を活かせる通信制大学への2年次編入が最短ルートになります。
  • 働きながら学べる仕組みが充実
    オンライン化が進んだことで、社会人が夜間や週末に学習できる環境が整っており、以前より通信制大学で学ぶハードルが下がったのです。2年次編入なら残り3年で卒業できるため、4年間フルで通うより負担を軽減できるのも魅力です。
  • 学費が比較的安く、在籍期間を減らせる
    通学制の私立大学に再入学するよりも、通信制大学で編入すれば学費面の負担が軽くなります。3年次編入だとあと2年、2年次編入だとあと3年ですが、それでも1年生から入り直すより短い在籍期間です。「時短」で大卒資格を得たい人にはメリットが大きいです。
  • 大学側も受け入れ枠を拡大している
    通信制大学は定員に余裕を持つため、社会人や中退者の“学び直し”ニーズに合わせて柔軟に2年次編入を受け入れる学校が増えてきています。「出願条件ゆるめ」「書類選考のみ」など、入りやすい仕組みづくりが進んでいるのです。

このように、大学中退後のリカレント教育キャリアアップを目指す人が増えた結果、「通信制大学 2年次 編入」需要が高まっています。次章では、3年次や4年次編入との違いを整理しつつ、“2年次編入”ならではの特徴をさらに深掘りしていきましょう。

2年次編入と3年次・4年次編入との違い

2年次と3年次の入学要件の違い

このように、卒業した学歴または取得単位数によって編入先の年次が決まります。3年次編入のほうがメジャーですが、それは短大・専門卒者向けだからです。一方2年次編入は「大学で1年在学していた人」に限られるため、実施校が少ないケースが大半です。

2年次編入は実施大学が少ない?

多くの通信制大学で「3年次編入はあるが、2年次編入は不可」という場合があり、実施している大学が限られる点は要注意です。後述の【一覧表】で詳しく挙げますが、たとえば日本大学通信や法政大学通信などは2年次編入を設けています。

メリット・デメリット比較:3年次・4年次との相違点

  • 2年次編入: 残り3年でゆとりを持って学べるが、実施校が限られる/認定単位次第では履修負担が多い
  • 3年次編入: 短大・専門卒や大学2年修了ならスムーズに出願可能、実施校が圧倒的に多い/残り2年で集中して学ぶ必要がある
  • 4年次編入: 学費・在籍期間を大きく圧縮できるが受け入れ要件が厳しい(90単位程度必要)/そもそも対応校がごく少数

いずれも一長一短がありますが、「大学を1年で辞めてしまったけれど、もう1年やり直すのは長い…」と感じる人が2年次編入を選ぶことが多いです。とはいえ、メリット・デメリットをきちんと把握することが大切。次章で2年次編入のメリット・デメリットをもう少し詳しく見ていきます。

通信制大学 2年次 編入のメリット・デメリット

メリット①:新しい大学で3年間学べる

3年次編入だと残り在学期間は2年のみですが、2年次編入なら3年間じっくり学べます。学内のサポートを受けたり、ゼミ・研究室などで時間をかけてスキルを積むことができるので、「せっかく新しい大学に入り直すなら、十分に学びたい」という方にとっては魅力的です。

メリット②:学費総額を抑えつつ学歴ロスを取り戻せる

1年生から通信制大学へ入り直すより、すでに修得した単位を認定してもらい2年次へスライドできるのは大きな学費メリットとなります。なおかつ4年間フルではなく3年間で卒業できるため、経済的・時間的ロスを最小限に留められます。しかも通学制ではなく通信制なので、学費自体も安く済むことが多いです。

デメリット①:受け入れ大学が限られる

すでに述べたように、2年次編入を明確に受け入れている通信制大学は多くないのが実情です。大学や学部によっては3年次編入のみ実施しているケースも多く、「希望の大学・学部では2年次編入をやっていなかった…」というパターンが起こりえます。この点は最初の大学選びの段階から注意が必要です。

デメリット②:思った以上に履修負担が大きくなる可能性

もし前籍校で取得した単位が思うように認定されなかった場合、編入後に残り100単位以上を3年間で取り切らなければならない…という事態になることも。週末や夜だけの勉強ではかなり大変で、場合によっては留年や卒業延期もありえます。2年次に編入すれば必ずしも余裕があるわけではなく、事前に“どれだけ単位を認定してもらえるか”を大学に確認しておくのが大切です。

2年次編入を実施している通信制大学31校一覧表&主要大学詳細

ここでは、2年次編入を受け付けている通信制大学を一覧表でまとめると同時に、特に人気・知名度の高い主要大学(日本大学・法政大学・慶應義塾大学・中央大学・放送大学)については、より詳しい情報を記載します。「大学1年以上在学+30単位以上修得」が基本的な目安要件ですが、大学によって選考内容や学費体系が異なるため、出願前に必ず公式サイト等で最新情報をチェックしてください。

2年次編入実施大学一覧表

大学名学部・学科編入要件選考内容初年度学費(目安)
北海道情報大学経営情報学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約417,000円”
東北福祉大学総合福祉学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約135,000円”
東京通信大学情報マネジメント学部/人間福祉学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約168,000円”
日本大学法学部/文理学部/経済学部/商学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約130,000~150,000円”
法政大学経済学部/法学部/文学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考(必要により面接・小論文)“150,000円”
慶應義塾大学文学部/経済学部/法学部※実質は特別課程(3年間)短大卒または大学62単位以上修得など書類+課題レポート審査“220,000円”
産業能率大学情報マネジメント学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約130,000円”
日本女子大学家政学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約150,000円”
帝京平成大学人文社会学部(経営学科)大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約145,000円”
ビジネス・ブレークスルー大学経営学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考(オンライン面接あり)“約1,100,000円”
武蔵野美術大学造形学部大学1年以上在学+30単位以上修得美術系短大卒等書類・ポートフォリオ審査“約180,000円”
玉川大学教育学部大学1年以上在学+31単位以上修得書類選考のみ“約150,000円”
中央大学法学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約110,000円”
明星大学教育学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約150,000円”
星槎大学共生科学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約130,000円”
聖徳大学教育学部/心理・福祉学部/文学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約140,000円”
放送大学教養学部短大卒または大学1年以上在学等書類確認のみ(試験なし)“約216,000円(24単位モデル)”
東京福祉大学教育学部/心理学部/保育児童学部/社会福祉学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約140,000円”
帝京大学理工学部(情報科学科)大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約140,000円”
日本福祉大学 通信教育部福祉経営学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約150,000円”
managara経済学部(経済経営学科)大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約200,000円”
近畿大学法学部/建築学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考(課題提出の場合あり)“約150,000円”
大阪芸術大学芸術学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類・実技または作品審査“約150,000円”
佛教大学教育学部/文学部/歴史学部/社会学部/社会福祉学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約208,000円”
京都橘大学総合心理学部(総合心理学科)大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約140,000円”
大手前大学現代社会学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約130,000円”
環太平洋大学次世代教育学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約140,000円”
サイバー大学IT総合学部大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約390,000円”
九州医療科学大学社会福祉学部(スポーツ健康福祉学科)大学1年以上在学+30単位以上修得書類選考のみ“約140,000円”
早稲田大学人間科学部 eスクール4年制大学で62単位以上取得書類選考+小論文・面接履修科目数により変動(初年度概算約140万円)
八洲学園大学生涯学習学部出願者の既修得単位次第で認定。書類審査(面接試験なし)“学費は単位従量制(1単位7,500円)。4年次編入なら1年分の授業料。初年度は入学金5万円+学籍管理費等。”

※学費は入学金+初年度授業料の概算です。教材費・スクーリング費などを含まない場合もあるため、必ず大学公式サイトにてご確認ください。
※「面接」「小論文」「作品審査」等がある場合、別途要項に従って対策が必要です。

主要大学 詳細ピックアップ

ここでは、一覧表の中でも特に注目度の高い日本大学、法政大学、慶應義塾大学(通信教育課程)、中央大学、放送大学の5校について、もう少し踏み込んだポイントを解説します。

日本大学

  • 編入学部: 法学部・文理学部・経済学部・商学部
  • 2年次編入要件:
    • 他大学で1年以上在学し、30単位以上を修得していること
  • 選考方法: 書類選考のみ(成績証明書や志望理由書等)
  • 学費: 初年度目安として約130,000~150,000円(入学金等含む)。以降、科目数に応じて授業料が変動
  • 特徴
    日本最大級の学生数を誇る「マンモス大学」の通信教育部です。全国各地でスクーリングを実施しており、地方在住者にとっても比較的通いやすい点がメリット。文学・社会・法学・経済など複数の学部を開設しているため、幅広い分野で編入学が可能。レポート+科目試験形式のオーソドックスな通信学習スタイルですが、近年はオンライン化も進んでいます。卒業までの学費トータルも私大通信のなかでは比較的お手頃とされ、資格取得を目指す社会人に人気です。

日本大学通信教育部:https://www.dld.nihon-u.ac.jp/

法政大学

  • 編入学部: 経済学部・法学部・文学部
  • 2年次編入要件:
    • 大学1年以上在学+30単位以上修得
  • 選考方法: 書類選考(場合によって面接・小論文が課されることあり)
  • 学費: 初年度約150,000円(編入料含む)。スクーリングは別途科目ごとの費用が発生
  • 特徴
    「法政大学」のブランド力に加え、通信課程では2年次編入・3年次編入・4年次編入すべてに対応している点が魅力。首都圏を中心に対面スクーリングを実施するほか、オンライン対応科目も拡充中。経済・法・文学と分野がはっきりしており、特に法律や経済を体系的に学びたい社会人が多く編入しています。スクーリングの日程は平日・土日・夏期集中など様々なので、働きながらでも参加しやすいという声が多いです。卒業後には「法政大学卒業」の学士号が得られ、キャリアアップにも有利とされています。

法政大学通信教育部:https://www.tsukyo.hosei.ac.jp/

慶應義塾大学

  • 編入学部(実質): 文学部/経済学部/法学部
    • ※厳密には「編入学」制度でなく、短大卒や大卒者向けの「特別課程(3年間)」「学士入学(2年間)」など
  • 主な要件:
    • 短大・専門学校卒や大学で62単位以上を修得している等
  • 選考方法: 書類選考 + 課題レポート審査
  • 学費: 初年度約220,000円(選考料・入学金等含む)。科目登録ごとに単位料金が加算
  • 特徴
    国内トップクラスの私大である慶應義塾大学の通信教育課程。一般的な“2年次編入”という枠はなく、「特別課程」(3年で卒業を目指す)、「学士入学」(2年で卒業を目指す)という形で既修得単位数に応じて在学年数が変わる仕組みです。書類審査や課題レポートの提出があり、決して簡単ではないものの、合格ラインに達しれば入学できます。スクーリングや試験が厳しめという評判もあり、卒業までに相応の努力が必要。ただし「慶應卒」の肩書きは社会的評価が非常に高く、通信でもそれを得られることから働きながらステータスアップを目指す社会人に根強い人気があります。

慶應義塾大学 通信教育課程:https://www.tsushin.keio.ac.jp/

中央大学

  • 編入対象学部: 法学部(通信教育課程)
  • 2年次編入要件:
    • 大学1年以上在学+30単位以上修得
  • 選考方法: 書類選考のみ(筆記試験はなし)
  • 学費: 初年度約110,000円(入学金+授業料等)、スクーリング費用別途
  • 特徴
    難関私大として知られる中央大学の通信課程は、法学部のみが設置されています。司法試験や公務員試験の受験者が多く、法律を本格的に学びたい社会人や、法的な専門知識を身につけたいビジネスパーソンが集まる環境。レポート+科目試験という従来型の通信システムですが、近年はオンライン科目も一部導入されています。学費は他の通信制私大より比較的安価に設定されている反面、レポートや試験は難易度が高めという声もあります。法曹界や公務員志望者にとって、「中央大学法学部卒」の看板は大きな後押しとなるでしょう。

中央大学 法学部通信教育課程:https://www.tsukyo.chuo-u.ac.jp/

放送大学

  • 編入年次: 2年次/3年次(4年次は正式には設置なし)
  • 要件: 大学1年以上在学や短大卒など(取得単位数不問)
  • 選考方法: 入学試験なし、書類確認のみ
  • 学費: 1単位あたり約11,000円。標準24単位履修モデルで初年度約216,000円
  • 特徴
    国立(正確には特別法人)として設立され、「誰でも入れる大学」として有名な放送大学。編入学試験もなく、在籍年数+単位認定の確認のみで2年次・3年次編入が可能です。テレビやラジオ、オンデマンド動画を活用した放送授業が主体で、全国に学習センターがあるためスクーリングも比較的受けやすい環境です。最短で2年(3年次編入)または1年(さらに単位が多い人)で卒業する人もいる一方、卒業率が低めというデータもあり、自己管理が課題となります。ただし、学費が比較的安価で専門分野も豊富なため、編入によって単位を一括認定しやすい大学として人気が高いです。

放送大学:https://www.ouj.ac.jp/

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各大学の出願要件・学費・募集時期のポイント

“大学在籍1年以上&30単位取得”が基本条件

繰り返しになりますが、2年次編入は「大学1年間を修了して、30単位前後を保有していること」が大前提。放送大学や八洲学園大学のように在籍歴さえあれば編入可能な大学もありますが、単位認定がほとんどない場合、編入後に卒業まで120単位近く必要になり大変です。

入試はほぼ書類審査のみ(例外:課題作品提出や適性テスト)

通信制大学の多くで、筆記試験や大人数での競争試験はなく、志望理由書や成績証明書に基づく書類選考のみを実施しています。一部の例外として、芸術系(武蔵野美術大学など)では作品提出が必要です。またサイバー大学ではオンライン適性テストがあります。とはいえ、通学制の編入試験と比べれば圧倒的にハードルは低めです。

学費の相場:初年度15万~30万円、単位制・年額制など多彩

通信制大学は通学制に比べ学費が安いと言われますが、スクーリング受講費やテキスト代など別途費用がかかるケースもあります。初年度納入金は入学金+編入料+年間授業料で15万~30万円程度が目安。大学によっては単位従量制(1単位数千円~1万円)や年額固定制(年間10万~20万)などさまざまなので、よくシミュレーションしておきましょう。

4月入学・10月入学の違いと出願タイミング

通信制大学は年2回(春と秋)の入学を行うところが多く、4月入学の場合は前年末~年明けに出願、10月入学の場合は夏頃に出願といったパターンが一般的です。ただし大学によっては通年募集や複数回の入学時期を設定しているケースもあるため、最新の募集要項を確認し、書類準備に間に合うよう計画してください。

2年次編入後の学習スタイルと卒業までの流れ

レポートと科目試験が学習の中心

通信制大学では、テキスト(教科書)を読みレポートを提出→合格後に科目試験を受験→合格で単位修得というサイクルが基本です。編入生だからといって特別なカリキュラムが設けられるわけではなく、既認定単位を差し引いたうえで必要な科目を履修していく形になります。科目数が多くなるとレポート提出も増えるので、計画的に学習を進めることが重要です。

スクーリング(対面 or オンライン)

多くの通信制大学でスクーリング(面接授業)が必修になっており、一定単位以上は対面やオンラインで講義を受ける必要があります。最近はオンラインスクーリングを認める大学が増え、地方在住や多忙な社会人でも参加しやすい傾向です。ただし教育実習や福祉実習など実習が絡む資格を目指す場合は対面必須のスクーリングが大半です。編入後に実習が集中してしまうこともあるため、早めに計画しましょう。

卒業研究・卒論が必要な大学も

心理や経営系では卒業論文を選択制にしている大学がありますが、文学部や法学部では卒業論文が必須の場合が多いです。4年次で卒論に取りかかると時間が足りなくなる恐れがあり、編入後すぐにテーマ選定や準備を進めるのが理想的です。

モチベーション維持が最大のカギ

通信制は通学制に比べると強制力が弱く、自分でレポートや試験勉強を計画しないと簡単にスケジュールが遅れてしまいます。2年次編入だとしても、3年間でしっかり卒業するにはモチベーション管理が不可欠。大学によってはオンラインフォーラムやSNSコミュニティがあり、学生同士で励まし合える環境も整いつつあるので、積極的に活用しましょう。

2年次編入試験(書類審査)の具体的な対策

志望理由書(編入動機書)の書き方

通信制大学 2年次 編入の応募で最も重視される書類が「志望理由書(編入動機書)」です。A4で1~2枚程度の小論文を書く大学が多く、「どうして本学に編入したいか」「これまでの大学で何を学んできたか」「卒業後に何を目指すか」を端的に述べる必要があります。ポイントは以下の通りです。

  • 具体的な動機: 「大学中退の経緯」「今になって学士号が必要になった経緯」などを明確に
  • 大学の特徴と関連付ける: 志望校のカリキュラムやサポート体制にどんな魅力を感じ、どのように活かしたいか
  • 将来ビジョン: 卒業後の進路や目標(資格取得、転職、キャリアアップなど)をできる範囲で描く

通信制大学の場合、試験で学力を測るよりも学習意欲や目的意識を評価される傾向が強いので、“編入して何がしたいのか”を言葉にしてみることが大切です。

成績証明書・単位修得証明書の取り寄せで慌てないために

編入出願には必ず前籍校(中退した大学など)の成績証明書・単位修得証明書が必要です。取り寄せには発行手数料や時間がかかる場合があり、既に大学を辞めてから年数が経っていると郵送で1週間以上かかることも。出願期限ギリギリでは間に合わなくなるリスクがあるので、早めの準備が肝心です。

面接実施校がある場合の注意点

通信制の編入試験は基本的に書類審査のみですが、一部でオンライン面接を課すところがあります。面接といっても数十分程度で、「志望動機」「学習計画」「自己管理能力」など基礎的な内容が問われることが多いです。特に突飛な質問はされませんが、きちんと受け答えできるよう志望理由を整理しておきましょう。

書類不備で落ちないためのチェックリスト

  • 出願書類(願書、志望理由書、写真など)に漏れはないか
  • 成績証明書や単位修得証明書を間違いなく取り寄せたか
  • 志望理由書に誤字脱字や大学名のミスがないか
  • 締切日(当日消印有効か必着か)を履き違えていないか

意外と多いのが出願書類の不備。通学制ほど厳しい入試がないからこそ、基本的な書類提出を丁寧に行うことが重要です。

2年次編入後に得られるメリット:資格取得・キャリアアップ

教員免許・社会福祉士・保育士なども目指せる

通信制大学の強みとして、社会人が働きながら資格取得を目指せる点が挙げられます。2年次編入後に残り3年在籍すれば、教職課程や福祉系課程を履修して、

  • 教員免許(小・中・高)
  • 社会福祉士・精神保健福祉士
  • 保育士
  • 司書・学芸員 など

必要科目を修得すれば国家試験の受験資格や免許取得資格を得られます。ただし資格により実習が多い場合があるので、編入後すぐに履修計画を立てないと在学期間中に取得しきれないリスクもある点に注意です。

大学卒業資格(学士号)による転職・昇進への効果

「大卒資格」があると、

  • 就職・転職時に応募できる求人枠が増える
  • 昇進や賃金体系で不利になりにくい
  • 公務員試験や国家資格(例:公認会計士など)への道が広がる

といったメリットが期待できます。2年次編入なら在籍3年で卒業が目指せるため、社会人が短期間で学士を得る手段として有効です。

大学院進学への道も開ける

大学院への出願要件として「学士の学位を有すること」が必須な場合が多いです。2年次編入で通信制大学を卒業すると、修士課程や専門職大学院への進学も可能になります。慶應義塾大学通信法政大学通信などのブランド力がある大学を卒業すれば、大学院や資格試験で有利になるケースも期待できるでしょう。

仕事・家庭との両立法:通信制大学を“完走”するコツ

1週間単位の学習スケジュールを組む

レポートや試験勉強を「あとでまとめてやる」と先延ばしにすると、あっという間に締切が迫り大変です。そこで、1週間単位で「平日は1日1時間、週末に3時間」といった具体的な学習枠を確保しておくと、計画的に進めやすくなります。Googleカレンダーや手帳で学習タスクを書き出すのが定番です。

家族や職場の理解を得る方法

2年次編入でも残り3年間はそれなりに勉強時間が必要です。家事や育児と両立するなら家族のサポートが欠かせません。職場にも「通信制大学で学んでいます」と伝え、スクーリングや試験の日程に休みを取りたい場合などは早めに相談しておきましょう。「より良いキャリアのために勉強中」であることを理解してもらうのがポイントです。

スマホやタブレットを活用した効率学習

近年はオンライン授業やWeb上でのレポート提出を取り入れる大学が多く、スマホやタブレットでレジュメや講義動画を視聴できるシステムが整っています。通勤中にテキストを読む、昼休みにレポート下書きを書くなど、スキマ時間を有効に使うことで無理なく学習習慣を維持できます。

編入後のトラブル・失敗事例と対処法

単位認定数が予想より少なかった

事前に「30単位認定されるはず」と思っていても、内容重複などの理由で10単位しか認められなかったなどのケースが起こり得ます。そうすると残りの履修単位が増え、卒業時期が延びるかもしれません。編入前にシラバスや科目内容を大学に照会し、どの程度認定されるのか早めに確認しておきましょう。

思った以上に学習量が多く挫折しそうになる

1科目につきレポート1~2回+科目試験という負担があり、4~5科目同時進行するとレポートが山積みになることも。通信制大学はとにかく自己管理が命です。最初から無理な科目数を取らず、自分のペースに合わせて履修計画を組むことが大切。卒業が1年延びても焦らず継続する方が、最終的に完走しやすい場合もあります。

卒論・実習が集中する過密スケジュール

「資格課程や卒業研究を後回しにしたら、最終学年でレポート・実習・卒論が一気に押し寄せてパンクした」という声は珍しくありません。特に福祉実習や教員免許の教育実習は数週間の連続実習で、仕事を休む必要が生じる場合も。編入直後から資格課程の履修計画や卒論テーマを検討し、過密にならないよう管理しましょう。

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よくあるQ&A

Q1. 高卒ですが2年次編入できますか?

高卒の方が直接2年次編入することは基本的にできません。まずは短期大学や4年制大学の1年次に在籍し、30単位程度修得して初めて2年次編入の資格を得られます。あるいは放送大学などで科目履修生として単位を取得し、それを基に別の通信制大学に2年次編入する方法もあります。

Q2. 大学中退後にほとんど単位を取っていませんが大丈夫?

大学1年でほぼ単位を落とした場合、例えば8単位しかないなどだと多くの大学で編入要件(30単位)を満たさない可能性があります。ただし放送大学八洲学園大学のように在籍年数を重視し「単位数の少なさを問わない」大学も一部あります。入学自体はできても卒業時には膨大な単位を履修する必要があるので、計画的に取り組みましょう。

Q3. 編入試験の合格率はどのくらい?

通信制大学の場合、要件を満たし書類不備がなければほぼ全員合格と考えてよいでしょう。通学制の編入試験と異なり倍率が公表されることはまれです。早稲田eスクールなどごく一部の難関校を除けば合格率はかなり高いと言われています。

Q4. 実質、何年で卒業が目指せる?

2年次編入なら最短3年間で卒業が可能ですが、必修科目が多い学部や資格課程を取る場合は在籍延長する方が多いのも事実です。計画通りレポート・試験をこなし、スクーリングもこなせば3年で卒業できますが、無理をすると挫折しやすいので自分のペースに合わせましょう。

Q5. 2年次編入後に公認心理師は取れる?

公認心理師は大学と大学院の双方で指定科目を履修する必要があり、通信制学部だけでは資格要件を満たすのが難しい場合が多いです。認定心理士や臨床心理士など、大学院進学が絡まない資格なら取得可能な大学もありますが、公認心理師を目指すなら大学院進学を見据えて学習計画を立てる必要があります。詳しくは該当大学にお問い合わせください。

まとめ:2年次編入で学び直しを成功させるために

ここまで、「通信制大学 2年次 編入」にフォーカスして、

  • 2年次編入制度の概要
  • 実施している通信制大学の一覧
  • 編入試験(多くは書類審査)への対策
  • 卒業までの学習スタイル
  • メリット・デメリットや注意点

などを大ボリュームで解説してきました。最後に、本記事のポイントを改めて整理します。

  • 2年次編入は大学1年修了相当の単位が必要
    • 一般的に30単位以上が目安。高卒や短大卒の場合は2年次編入できず、3年次編入が基本。
  • 実施大学は3年次編入より少ないが、放送大・日大・法政大などが代表例
    • 一部大学では単位数が少なくても編入を認める場合があり、出願しやすい。
  • 在籍年数が3年になる分、学費負担は増すがじっくり学べるメリットも
    • 「新しい大学のカリキュラムをしっかり履修したい」「3年間で余裕を持って学びたい」方に向いている。
  • 入試は書類審査がメインで、合格率は比較的高い
    • 志望理由書で編入動機や学習計画をしっかり書けばOK。面接や試験がある大学はごく一部。
  • 卒業率は決して高くないが、計画的に取り組めば3年間で卒業可能
    • 通信制は自己管理がポイント。モチベーション維持の工夫が必須。
  • 多様な学部があり、資格取得やキャリアアップにもつながる
    • 教員免許や福祉資格など、学びたい分野に合わせて大学を選ぼう。

2年次編入は、「大学1年で中退した経験を取り戻す」「別の大学へ転学的に入り直す」ための有効な手段です。3年次編入に比べれば大学の選択肢が少ないものの、うまく活用すれば学費も時間も効率的に使いつつ大卒資格を手に入れられます。すでに他大学で取得した単位を無駄にしないためにも、まずは

  • 自分が今何単位もっているか正確に確認する
  • 2年次編入を明確に受け入れている通信制大学をピックアップする
  • 資料請求して募集要項の要件や学費、募集時期を比較する
  • 志望理由書など出願書類を早めに準備する

というステップで動き始めましょう。

本記事が、あなたの「通信制大学 2年次 編入」実現に向けた最初の一歩となるよう、心から応援しております。ご自身に最適な大学で、新たな学びとキャリアの可能性を切り開いてください!

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