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名古屋大学大学院人文学研究科の外部院試を徹底解説|研究計画書・外国語・専門試験・口述試験の対策

名古屋大学大学院人文学研究科の外部院試を徹底解説の記事アイキャッチ画像。大学院入試対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
名古屋大学大学院人文学研究科の外部院試に向けて、研究計画書・外国語・専門試験・面接の対策ポイントを整理しています。
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名古屋大学大学院人文学研究科の外部院試とは、名古屋大学以外の大学・学部の出身者や社会人経験者などが、同研究科の博士前期課程(人文学専攻)を受験することです。人文学研究科は文学部を基盤とする研究科で、大学院には5つの学繋(言語文化学繋・英語文化学繋・文献思想学繋・超域人文学繋・歴史文化学繋)のもとに29の分野・専門が置かれており、志望する分野・専門によって外国語試験の扱い、専門試験の出題内容、研究計画書の指定字数がそれぞれ異なります。

本記事では、2026年5月26日公表の「2027年度名古屋大学大学院人文学研究科博士前期課程第1期学生募集要項」と、2025年10月22日付の外国語外部試験に関する通知、過去2年分の入学者選抜状況を一次情報として、実施研究科・募集人員・出願資格、試験科目、研究計画書、出願日程、倍率、過去問の公開状況までを整理しています。2027年度入試では、出願時に外国語外部試験のスコア提出が必須化されるなど制度が変わった年度にあたるため、旧年度の情報のまま準備を進めると出願書類が揃わない可能性があります。最新の募集要項での確認を前提に読み進めてください。

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目次

名古屋大学大学院人文学研究科とは|人文学専攻・5学繋29分野の全体像

名古屋大学大学院人文学研究科の大学院組織は、博士前期課程・博士後期課程とも「人文学専攻」という1つの専攻にまとまっています。その内部に言語文化学繋・英語文化学繋・文献思想学繋・超域人文学繋・歴史文化学繋という5つの学繋があり、各学繋の下に教育プログラムが、教育プログラムの下に分野・専門が置かれる3層構造です。外部から受験する場合は、研究科名だけでなく、どの学繋・教育プログラム・分野専門を志望するのかを早い段階で特定する必要があります。

2027年度博士前期課程第1期学生募集要項に示された学繋・教育プログラム・分野専門の対応は、次のとおりです。

学繋教育プログラム分野・専門
言語文化学繋言語学言語学
言語文化学繋日本語学日本語学、日本語教育学、応用日本語学
英語文化学繋英語文化学英語学、英米文学、英語教育学
文献思想学繋西洋文献学ドイツ語ドイツ文学、ドイツ語圏文化学、フランス語フランス文学
文献思想学繋東洋文献学日本文学、中国語中国文学
文献思想学繋哲学倫理学哲学、西洋古典学、中国哲学、インド哲学
超域人文学繋超域人文学映像学、日本文化学、文化動態学、ジェンダー学、メディア文化社会論、ダイバーシティ論
歴史文化学繋歴史文化学日本史学、東洋史学、西洋史学、美学美術史学、考古学、文化人類学、文化遺産学

合計29の分野・専門があり、それぞれに専門試験の出題内容と研究計画書の指定が個別に定められています。なお、G30国際プログラム群の「言語学・文化研究プログラム」と「アジアの中の日本文化」プログラムは学生募集を別途実施しており、本記事で扱う一般入試・社会人入試の枠組みとは選抜方法が異なります。志望する分野が国際プログラム群に該当するかどうかは、出願前に必ず研究科ホームページで確認してください。

名古屋大学は博士前期課程の3つの方針(アドミッション・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、ディプロマ・ポリシー)を公表しています。アドミッション・ポリシーでは、人文学研究への強い意欲、基礎的学力、専門知識、言語能力、論理的思考力を備えた志願者を、筆記試験・口述試験・提出書類の総合評価で選抜すると説明されています。ディプロマ・ポリシーでは、2年以上の在学と30単位以上の修得、修士論文審査への合格が修了要件として示されており、研究計画書の段階から修士論文を見据えたテーマ設定が求められていることがわかります。

外部生は、内部の学部生と異なり、シラバスやゼミの雰囲気、教員の口頭での説明を日常的に得る機会がありません。情報は自分から取りに行く必要があり、確認すべき情報源を整理すると次のようになります。

  • 人文学研究科ホームページの「大学院入試関係」ページ(募集要項・外国語外部試験の通知・過去問・入学者選抜状況)
  • 「組織・組織図」ページ(学繋・教育プログラム・分野専門の対応関係)
  • 教員紹介ページ(分野専門ごとの指導可能教員と研究領域)
  • 名古屋大学の大学院向けインターネット出願サイト(マイページ登録・出願登録・検定料支払い)
  • 大学院説明会の開催情報(研究科ホームページで告知)

人文学研究科の大学院は、学部段階の文学部と地続きの組織です。文学部の内部進学者は、在学中に授業・ゼミ・教員から自然に情報を得られますが、外部から受験する人はこの経路を持たないため、上記の情報源を自分で定期的に確認し、志望分野の指導教員や研究環境について、公開情報の範囲で理解を深めておく必要があります。

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実施研究科・募集人員・出願資格|一般入試と社会人入試の違い

名古屋大学大学院人文学研究科の外部院試で最初に確認すべきは、実施される専攻と募集人員、そして自分がどの入試区分で出願できるかです。2027年度博士前期課程では、人文学専攻の第1期試験と第2期試験を合わせた募集人員が、一般入試・社会人入試を含めて104名と示されています。第1期と第2期の内訳は個別に公表されておらず、分野・専門ごとの募集人員も公表されていません。志望分野の受け入れ状況を知りたい場合は、教員紹介ページや入学者選抜状況のデータをあわせて確認する必要があります。

出願資格は、募集要項の1.出願資格に(1)から(9)まで列挙されています。主なものは次のとおりです。

  • 日本の大学を卒業した者、または2027年3月31日までに卒業見込みの者
  • 学校教育法の規定により学士の学位を授与された者、または2027年3月31日までに授与される見込みの者
  • 外国において学校教育における16年の課程を修了した者、またはその見込みの者
  • 外国の学校が行う通信教育を国内で履修し、外国の16年課程を修了した者、またはその見込みの者
  • 文部科学大臣が指定する専修学校専門課程・専攻科(修業年限4年以上等の基準を満たすもの)を修了した者
  • 我が国において、外国の16年課程に相当するものとして文部科学大臣が指定する教育施設の課程を修了した者、またはその見込みの者
  • 外国の大学等(政府等の認証評価を受けたもの)で修業年限3年以上の課程を修了し、学士に相当する学位を得た者、またはその見込みの者
  • 文部科学大臣の指定した者(昭和28年文部省告示第5号)
  • 研究科の個別の出願資格審査により、大学卒業者と同等以上の学力があると認められ、2027年3月31日までに22歳に達する者

短期大学・高等専門学校の専攻科から学位授与機構経由で学士取得見込みの人、外国の学校の通信教育課程を国内で履修して16年課程を修了する人(出願資格4)、個別審査(出願資格9)を希望する人は、いずれも2026年6月18日(木)午後4時必着で、文系教務課内人文学研究科入試担当への事前の書類提出が必要です。出願資格9の個別審査では、履歴書、出願資格審査願、志望分野・専門に関する800字以内の説明、高等学校卒業以後の学歴を証明する書類などの提出が求められ、審査結果は2026年7月2日(木)までに本人へ通知されます。出願期間の直前ではなく、6月中に自分の出願資格を確定させておくことが重要です。

社会人入試は、上記(1)から(9)のいずれかに該当し、かつ大学院入学時までに通算2年以上の社会経験を有する者が対象です。社会経験には民間企業、官公庁、学校教育機関、自営業、家事、ボランティア活動などが含まれますが、研究生および大学院学生としての期間は社会経験に算入されません。一般入試と社会人入試の違いを整理すると、次のようになります。

項目一般入試社会人入試
対象出願資格(1)〜(9)のいずれかに該当する人出願資格に該当し、通算2年以上の社会経験を有する人
外国語試験出願時に外国語外部試験スコアの提出が必須提出不要(外国語試験そのものを課さない)
専門試験・口述試験分野・専門別に実施分野・専門別に実施(一般入試と同一日程)
口述試験で問われる内容提出書類・外国語外部試験スコア・専門試験に関する試問、研究遂行に必要な専門基礎知識等提出書類・専門試験に関する試問、研究遂行に必要な専門基礎知識等

社会人入試は外国語試験(外部試験スコア提出)が免除される一方、専門試験と口述試験は一般入試と同じ水準で実施されます。社会人だから専門試験が易しくなるわけではない点には注意してください。なお、職業を有している、育児・介護の必要がある、障害があるといった事情で標準修業年限内の修了が難しい人向けに、人文学研究科には長期履修学生制度があります。標準修業年限を超えて計画的に履修し学位取得を目指す制度で、新入生は入学手続き書類の提出締切までに申請書・履修計画書等を文系教務課へ提出する必要があります。社会人として出願を検討している人は、出願資格とあわせてこの制度の利用可否も確認しておくと、入学後の学習計画が立てやすくなります。

試験科目|専門試験・外国語外部試験・研究計画書・口述試験

名古屋大学大学院人文学研究科の博士前期課程入試は、出願書類審査と学力試験によって選抜が行われます。学力試験は分野・専門ごとに、一般入試・社会人入試に分けて実施されます。2027年度第1期の学力試験日程は、専門試験が2026年9月3日(木)10時から12時(集合9時30分)、口述試験が2026年9月4日(金)(実施時間は9月3日に書面と口頭で指定)です。試験会場は名古屋大学経済学部キタンホールで、専門試験には辞書の持ち込みができません。専門試験に30分を超えない範囲で遅刻した場合は受験が認められますが、それ以上の遅刻は原則として認められません。

試験時間中は、携帯電話・PC・スマートフォン・ウェアラブル端末・タブレット端末・電子辞書・ICレコーダー・イヤホン・音楽プレーヤー・電卓等の電子機器類の使用が禁止されており、特別に許可された場合を除いて使用すると不正行為として扱われます。不正行為が認められた場合はその場で受験中止・退室となり、受験した全教科・科目の成績が無効になるため、当日の持ち物は事前に募集要項で確認しておく必要があります。

選抜は出願書類審査と学力試験を組み合わせて行われ、両者の配点比率は公表されていません。配点が非公表である以上、研究計画書などの出願書類を「通ればよい形式的な書類」として扱うのではなく、専門試験・口述試験と同じ水準で作り込む姿勢が安全です。専門試験選択科目チェック表など出願書類側の記載内容と、当日選択する専門試験の科目が食い違わないよう、出願前に整合性を確認してください。

外国語外部試験の言語別対応

2027年度入試における最大の変更点は、外国語試験の扱いです。従来は当日に外国語の筆記試験(専門文献の和訳など)が課されていましたが、2027年度第1期からは一般入試出願者に対して、出願時に外国語外部試験のスコア提出が必須化されました。社会人入試出願者は外国語外部試験スコアの提出は不要です。分野・専門ごとに指定される外国語と、利用できる外部試験の種類は次のとおりです。

言語利用できる外部試験の例提出書類・注意点
英語TOEIC L&R公開テスト、TOEFL iBT、IELTS、実用英語技能検定(英検)TOEICは団体特別受験制度(IP)不可。TOEFLはITP不可、Institutional/Official Score ReportとTest Taker Score Reportの両方が必要。IELTSはOne Skill Retake不可
ドイツ語Goethe-Zertifikat、ÖSD、独検合格証明書等の写しを提出
フランス語DELF/DALF、仏検ディプロムまたは合格証明書の写しを提出
中国語中国語検定試験、HSK合格証明書または成績証明書の写しを提出
朝鮮・韓国語TOPIK、「ハングル」能力検定試験成績証明書または成績通知票の写しを提出
日本語日本語能力試験(JLPT)認定結果及び成績に関する証明書の写しを提出

TOEIC・TOEFL・IELTSのスコアは2年間有効で、2027年度入試では2024年8月1日以降に実施されたテスト結果のみが有効です。他の外部試験は受験日を問わず有効とされています。TOEFLは成績証明書の到着まで6〜8週間程度かかるとされているため、出願期間の直前に受験すると出願期間内にスコアが届かない可能性があります。志望分野で必要な外国語が決まったら、逆算して早めに外部試験を受験しておく必要があります。なお、外国語外部試験を提出する場合は、選択した言語以外の証明書は受け付けられず、出願時には外国語外部試験申請表への記載も必要です。

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分野・専門別の専門試験内容

専門試験は分野・専門ごとに出題内容が定められています。募集要項に示された内容を分野・専門別に整理すると、次のようになります。

分野・専門外国語(外部試験)専門試験で問われる内容
言語学英・独・仏・中・韓から1(非母語者は日本語)言語学の基本概念・用語の理解と、それらを用いた言語現象の説明力を問う論述
日本語学同上古文解釈、上代から近現代までの日本語史・日本語学史資料に関する基礎知識
日本語教育学・応用日本語学母語を除く英・独・仏・中・韓・日から1日本語教育学、日本語学、第二言語習得研究、日本語教育方法論に関する知識
英語学英語専門英文の日本語訳、統語論・意味論など一般言語理論の用語解説と具体例の論述
英米文学英語英文評釈、英米文学史、英作文によるテクスト分析力・英米文化理解度
英語教育学英語英語教育学の理論・研究方法論、英語文献の読解・解釈
ドイツ語ドイツ文学ドイツ語独文解釈、独文学史・独語学・独作文のいずれか1つ
ドイツ語圏文化学ドイツ語ドイツ語圏の文学・文化の基礎知識、ドイツ語による表現力
フランス語フランス文学フランス語フランス語圏文学またはフランス語学の論述、仏文解釈
日本文学母語を除く英・独・仏・中・韓・日から1日本古典文学評釈(写本・版本読解を含む)、日本文学史の基礎学力
中国語中国文学中国語または英語(非母語者は日本語)中国語学・中国文学の基礎知識、研究計画書と関連の深い分野の専門知識
哲学英・独・仏から1(非母語者は英語)研究対象言語の選択を含む哲学の理解度を問う専門問題
西洋古典学英・独・仏から1(非母語者は日本語)西洋古典の基本知識、専門英文読解、西洋古典語(ギリシア語またはラテン語)
中国哲学英・独・仏・中・韓から1(非母語者は日本語)中国哲学史全般の知識を問う論述、原典資料解読
インド哲学同上古典語(サンスクリット語またはチベット語)、インド思想史の論述
映像学同上映像批評理論・分析方法論・映画史の論述、同分野の英文読解
日本文化学同上日本文化学に関する文献解読と論述問題
文化動態学同上人の移動、社会・文化の変動・変容に関する知識の論述
ジェンダー学同上フェミニズム・ジェンダー・セクシュアリティに関する学術的知識と論理的思考力
メディア文化社会論同上メディア・文化・社会の基礎知識、日英読解力・表現力、抽象概念の把握・分析力
ダイバーシティ論同上ダイバーシティに関する知識と論理的思考力を問う論述
日本史学同上日本史学の基本内容の論述、史料解読
東洋史学中国語または英語(非母語者は日本語)アジア史の基本内容の論述、漢文文献解読または英語文献解読(出願時に選択)
西洋史学英・独・仏から1(非母語者は英語)西洋史学の基礎学力を問う日本語小論文、外国語文献読解(2言語選択)
美学美術史学母語を除く英・独・仏・中・韓・日から1日本・東洋・西洋美術の知識論述、専門外国語文献の日本語訳(2言語選択)
考古学英・独・仏・中・韓から1(非母語者は日本語)考古学の学史・方法論、遺跡・遺構・遺物の基礎知識論述(口述試験時に実技試験もあり)
文化人類学同上基本理論の知識、視点と問題意識、英文読解力・分析力を問う自由論述
文化遺産学母語を除く英・独・仏・中・韓・日から1エジプト・西アジア・中央アジア・日本の文化遺産に関する知識論述(選択式)

この表からわかるとおり、同じ研究科の中でも専門試験の形式は大きく異なります。英語学のように和訳と論述を組み合わせる分野もあれば、考古学のように口述試験時に実技試験(実測)を課す分野もあります。志望分野を決めたら、この表に示された出題内容と、後述する過去問の公開状況をあわせて、対策の優先順位を組み立てる必要があります。

研究計画書・研究室訪問|分野・専門別の指定を必ず確認

名古屋大学大学院人文学研究科の外部院試では、研究計画書が合否を左右する重要な書類です。募集要項では、研究計画書で使用できる言語と文字数について、志望する分野・専門の「注意点」に指示がある場合はそれに従い、指示がない場合には日本語4,000字以上または英語1,600語以上で記述するとされています。「指示がない場合」の基準であって、実際にはほぼすべての分野・専門で個別の指定が設けられている点に注意してください。

2027年度第1期の募集要項に示された、分野・専門別の研究計画書の指定を要約すると、次のとおりです。

分野・専門使用できる言語字数・内容の要点
言語学日本語(非母語者)/日本語または英語(母語者)日本語4,000字程度または英語1,600語程度。希望指導教員(言語学分野の教員)も明記
日本語学・日本語教育学・応用日本語学日本語研究背景・研究目的・研究の意義・研究方法を提示
英語学日本語4,000字程度で入学後の研究計画。主要な先行研究3点との関連性を具体的に記述
英米文学日本語・英語修士論文テーマとなる英語の構文・言語事実について、理論枠組みと研究方法、卒論との関係を記述
英語教育学日本語・英語(併用)卒論内容を英語800語以上、修論テーマの見解を日本語2,000字以上で記述する形式など、見出しを付けて説明
ドイツ語ドイツ文学日本語・ドイツ語中心主題と探求の観点・アプローチをできるだけ具体的に。ドイツ語の場合は1,600語以上
ドイツ語圏文化学日本語またはドイツ語3,000〜4,000字程度(独語1,200〜1,600語程度)。テーマ・動機・先行研究・研究方法を含める
フランス語フランス文学日本語・フランス語日本語2,000字以上と、同内容のフランス語800語以上を併記
日本文学日本語4,000字程度で目的と計画を説明。古典を読むことの意義に必ず言及
中国語中国文学日本語(引用は中国語・英語も可)研究テーマ、問題の所在、研究目的・趣旨、研究の独創性を具体的に明示
哲学日本語・英語(併用)これまでの研究と修論テーマの関係を明らかにし、日本語2,000字程度と同内容の英語を併記
西洋古典学日本語・英語これまでの学習内容を具体的に説明。卒論・既発表論文の要旨(4,000字程度)を添えることが望ましい
中国哲学日本語これまでの研究内容、先行研究の状況、目的・方法・意義を提示
インド哲学日本語・英語主要先行研究に言及し、着想の背景・目的・問題点・方法を提示。古典文献の引用と自作の訳を添える
映像学日本語(4,000字以上)または英語(1,600語以上)題目・目的・背景・調査分析の対象と方法・先行研究との違い・重要関連文献を明確に記す
日本文化学日本語卒論(執筆中も可)の主題・目的・意義・方法と具体的分析、修論の主題・目的・方法・見通しを説明
文化動態学日本語・英語研究課題、動機、目的、方法、意義を明確に述べ、主要参考文献を挙げる
ジェンダー学日本語または英語研究計画(日本語2,000字程度または英語1,000語程度)と、卒論等との関連(日本語1,000字程度)の2部構成
メディア文化社会論日本語(1,600〜2,000字)または英語(800〜1,000語)研究背景・目的・意義・方法に加え、卒論との関係と逆言語での要約を記載
ダイバーシティ論日本語・英語題目・問題・目的・方法・主要引用文献を含めて日本語2,000字程度または英語1,000語程度
日本史学日本語研究史との関わりで背景・目的・意義を説明。核心的史料を挙げ、可能なら原文・翻刻を添付
東洋史学日本語・英語研究題目・背景・目的・意義・方法を提示。先行研究の問題点を具体的に指摘
西洋史学日本語(2,000字程度)+英語要約(300語以内)日本語で書く場合は英語要約、英語で書く場合(1,000語以上)は日本語要約(1,000字以内)を添付
美学美術史学日本語①研究計画2,000字程度②重要文献1点の内容2,000字程度、計4,000字程度。文献の言語は志望領域で指定
考古学日本語既提出・執筆中の卒論内容を具体的に述べ、修論テーマとの関係を明らかにして計画書を作成
文化人類学日本語・英語卒論(執筆中含む)の内容と、博士前期課程での研究との関係を説明。研究背景・目的・方法・意義を具体的に
文化遺産学日本語または英語(4,000字程度/英語1,600語程度)研究題目・背景(先行研究)・目的・方法を含む。卒論との関連があれば記載

この表からわかるように、「日本語4,000字」という単純な基準で書ける分野はむしろ少数です。英語や対象言語での併記を求める分野、卒業論文の要旨添付を推奨する分野、研究計画を2部構成にする分野など、指定は多様です。志望分野が決まったら、その分野の指定を条文のように読み込み、章立てそのものを指定に合わせて設計してください。

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研究計画書を書く手順

分野固有の指定が多いからこそ、名古屋大学人文学研究科の研究計画書は、次の手順で進めると指定漏れを防ぎやすくなります。

  1. 組織・組織図ページと教員紹介ページで、志望分野・専門の指導可能教員と研究領域を確認する
  2. 募集要項の分野別「研究計画書に関する注意点」を読み、使用言語・字数・構成要件を書き出す
  3. 志望分野に関する主要な先行研究を3〜5本読み、研究史の流れと未解決点を整理する
  4. 上記の指定に沿って見出し(研究テーマ、背景、先行研究、目的、方法、意義など)を仮に立てる
  5. 指定言語が併記・要約を求める場合は、日本語版と外国語版の整合性を最後に確認する

提出書類には、研究計画書のほかに「志望分野・専門の論文等」があります。これは既に提出した卒業論文の写し、卒業論文に準じる論文の写し、作成中の卒業論文の要旨(日本語4,000字程度または英語1,600語程度)のいずれかがある場合に任意で提出するものです。日本語・英語以外の言語で書かれた論文を提出する場合は、日本語または英語の要旨を別途作成して添付する必要があります。提出した論文は口述試験の際に返却されるため、コピーを手元に残しておくと当日の説明がしやすくなります。

研究計画書の作成にあたっては、募集要項の「出願書類作成における注意事項」に、出願書類として求められる文章等を生成AIにより作成することは認めない旨が明記されています。研究計画書は、受験生自身の研究準備・問題意識・文献理解を示す書類であるという位置づけを踏まえ、生成AIによる下書き作成や大部分の言い回しの生成に頼らず、自分の言葉で研究内容を組み立てる必要があります。

研究室訪問や教員への事前連絡について、募集要項には全員に一律で義務づける規定はありません。ただし、口述試験は「受験者が志望する分野・専門の教員を含む複数名の教員により個別に面接(15分程度)を行い、卒業論文またはこれに代わるもの及び出身学校の学業成績等に係る試問により、当該分野・専門で修士学位論文の作成に向けた研究指導を受けるための基礎的な能力を有していることを確認する」と公式に説明されています。つまり口述試験の段階で、志望分野の教員と直接対話する機会が用意されているため、事前の研究室訪問は必須ではないものの、教員紹介ページで研究領域を確認し、自分の研究テーマとの接点を言語化しておくことは、研究計画書の精度を上げるうえでも有効です。連絡を取る場合は、合格可能性や入試問題の内容を尋ねるのではなく、研究内容や指導可能領域についての確認にとどめてください。

研究計画書・専門試験・口述試験は、それぞれ独立した対策項目ではなく、同じ研究テーマを異なる角度から説明し直す関係にあります。研究計画書で示した研究方法が専門試験の答案と矛盾していたり、口述試験で研究計画書に書いていない方向転換をその場で答えたりすると、一貫性のなさとして評価される可能性があります。研究計画書を仕上げた後は、専門試験の想定論点・口述試験の想定質問と突き合わせ、説明の骨子がぶれていないかを確認しておくと安心です。

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出願・試験日程|2027年度第1期のスケジュールと出願手続き

名古屋大学大学院人文学研究科の博士前期課程入試は、インターネット出願システムでの出願登録・検定料の支払いと、出願期間内の書類郵送の両方が完了して初めて出願手続が完了します。出願登録は名古屋大学大学院共通のインターネット出願サイトから行い、初めて利用する場合はマイページ登録(仮登録メール受信、初期パスワード発行、本登録)を済ませたうえで、研究科・入試区分・志望分野等を選択して出願内容を登録する流れです。インターネット出願登録だけでは出願完了にはなりません。2027年度第1期の日程は次のとおりです。

項目期日
インターネット出願登録・検定料払込2026年7月13日(月)〜7月28日(火)午後3時(日本時間)
願書受付(出願書類の郵送・必着)2026年7月27日(月)〜7月31日(金)午後4時(日本時間)
専門試験2026年9月3日(木)10時〜12時(集合9時30分)
口述試験2026年9月4日(金)(実施時間は9月3日に指定)
合格者発表2026年9月11日(金)午前10時頃(予定)、研究科ホームページで発表

出願書類は簡易書留速達郵便(海外からは追跡可能な方法)で送付し、封筒表面に「人文学研究科博士前期課程入学試験出願書類在中」と朱書きする必要があります。持参やメールでの出願は認められていません。出願手続の大まかな流れは、事前準備(パソコン・プリンター・証明書の準備)、出願サイトへのアクセスとマイページ登録、出願内容の登録、入学検定料の支払い、必要書類の印刷と郵送、受験票の印刷という順序です。検定料の支払い期限は出願登録日を含めて4日間ですが、Web出願締切がそれより早い場合はWeb出願締切が優先されるため、余裕を持った登録が必要です。

出願書類は全部で12種類あり、証明書の発行に時間がかかるものも含まれます。主なものを整理すると次のとおりです。

出願書類注意点
志願票・写真票インターネット出願システムから出力し、片面カラー印刷。出願前3か月以内の顔写真データが必要
履歴書・専門試験選択科目チェック表研究科ホームページの所定様式をA4片面印刷
卒業(見込み)証明書・成績証明書原本のみ有効。コピー・PDF印刷は不可。名古屋大学文学部出身者は原則不要
研究計画書分野別の言語・字数指定に従って作成
志望分野・専門の論文等卒論の写し等がある場合のみ任意提出
外国語外部試験スコア・申請表一般入試のみ必須。社会人入試は提出不要
学位授与証明書出願資格(2)に該当し学位授与機構を通す場合に必要
在留カード・パスポートの写し外国人のみ。国内在住者は在留カード両面、国外在住者はパスポート
出願書類チェック表提出書類の最終確認用に添付

証明書は原本提出が原則で、出身大学が証明書を発行していない場合は発行元・公的機関による証明書類での代替が必要になるなど、個別の対応が求められる場合があります。出願期間に入ってから証明書を申請すると、発行が間に合わないおそれがあるため、出願資格を確定させた段階で証明書の請求も並行して進めておくと安全です。

入学検定料は30,000円です(国費外国人留学生は不要)。入学に要する費用として、入学料282,000円(予定額)、授業料は半期267,900円・年額535,800円(予定額)が示されています。なお、受験上の配慮を必要とする人の相談、出願資格(4)(9)の事前審査・個別審査は、いずれも2026年6月18日(木)午後4時必着で文系教務課内人文学研究科入試担当への郵送が必要です。出願期間そのものは7月ですが、資格審査や配慮申請の締切は6月中旬にある点を見落とさないようにしてください。納入済みの入学検定料は、出願書類を受理した後は原則として返還されませんが、検定料納入後に出願しなかった場合や出願が受理されなかった場合、検定料を二重に払い込んだ場合は返還の対象になります。また、自然災害等により被災した志願者については、名古屋大学として検定料免除の特別措置が案内されているため、該当する可能性がある場合は大学ホームページで最新の案内を確認してください。

参考として、直近に実施された2026年度第2期(2027年度第1期と同じ人文学専攻を対象とする4月入学入試の一区分)の日程は、インターネット出願登録・検定料払込が2025年11月24日〜12月9日午後3時、願書受付が2025年12月8日〜12月12日午後4時、筆記試験が2026年2月4日、口述試験が2026年2月5日〜6日、合格者発表が2026年2月19日でした。第1期で準備が間に合わない場合は第2期という選択肢もありますが、2028年度以降の第2期の日程・制度は変更される可能性があるため、第2期での受験を検討する場合も最新の募集要項を確認してください。なお、人文学研究科には博士後期課程(4月入学・10月入学)もあり、2026年度は10月入学の出願登録が2026年5月28日〜6月10日、口述試験が7月8日に行われています。前期課程からの進学を将来的に考えている人は、後期課程の日程も研究科ホームページであわせて確認しておくとよいでしょう。

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倍率・難易度|令和7・8年度入学者選抜状況から読む

名古屋大学人文学研究科は、博士前期課程(4月入学)の入学者選抜状況を年度ごとにPDFで公開しています。専攻全体(人文学専攻)の一般選抜・社会人選抜別の数値であり、分野・専門ごとの志願者数や倍率は公表されていません。直近2年分の数値を整理すると、次のとおりです。

年度入試区分募集人員志願者数受験者数合格者数入学者数
令和8(2026)年度一般選抜104(第1・2期合計)2452168682
令和8(2026)年度社会人選抜同上19181211
令和8(2026)年度合計1042642349893
令和7(2025)年度一般選抜104(第1・2期合計)2862557866
令和7(2025)年度社会人選抜同上24231010
令和7(2025)年度合計1043102788876

受験者数に対する合格者数で見ると、令和8年度の一般選抜は216人が受験して86人が合格しており、受験者ベースの倍率はおよそ2.5倍です。令和7年度は255人が受験して78人が合格しており、倍率はおよそ3.3倍でした。単年度だけを見ると倍率は年度によって変動しており、令和7年度から令和8年度にかけては志願者数・合格者数ともにやや減少する形で倍率が緩和しています。社会人選抜は母数が一般選抜より小さいため、1年ごとの数値の振れ幅が大きく出やすい点にも注意が必要です。

倍率だけで難易度を判断できない理由は、専攻全体の数値に29の分野・専門が合算されているためです。志望者が集中しやすい分野と、募集人員に対して志願者が少ない分野が混在している可能性がありますが、その内訳は研究科の公表資料からは読み取れません。自分の志望分野の難易度感をつかむには、倍率だけでなく、教員紹介ページで指導可能な教員の人数、専門試験の出題内容と自分の対策の一致度、研究計画書の分野別指定への対応可能性を、あわせて確認する視点が必要です。

参考として、博士前期課程からの進学を含む博士後期課程(人文学専攻)の入学者選抜状況もあわせて示します。前期課程からのステップアップを視野に入れる場合の目安として活用してください。

年度入試区分募集人員志願者数受験者数合格者数
令和8(2026)年度一般選抜61(4月入学)585739
令和8(2026)年度社会人選抜同上10106
令和7(2025)年度一般選抜61(4月入学)585844
令和7(2025)年度社会人選抜同上774

博士後期課程は前期課程に比べて合格率が高めに出ていますが、これは出願者の多くが研究計画・実績を積んだ進学希望者であることが影響していると考えられ、前期課程の難易度と単純に比較できるものではありません。

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過去問分析・出題予測と口述試験対策

名古屋大学人文学研究科は、博士前期課程入学試験の過去問題をホームページ上でPDF公開しています。過去問は分野・専門ごとではなく、言語文化学繋・英語文化学繋・文献思想学繋・超域人文学繋・歴史文化学繋という5学繋単位でまとめられており、2026年度(第1期・第2期)分については試験問題に加えて正解・解答例と出題の意図も公開されています。2025年度・2024年度は、各学繋の試験問題に加えて「英語高度専門職業人コース」の問題も公開されていますが、正解・解答例までは公開されていません。小説や論文の引用部分など著作権に関わる箇所は本文が削除されている場合があり、削除部分を含めた全文の閲覧は文系教務課窓口での事前予約が必要とされています。

過去問を確認する際は、次の観点で分析すると、対策の優先順位を立てやすくなります。

  • 志望する分野が含まれる学繋の過去問を、2024年度・2025年度・2026年度の複数年分そろえて確認する
  • 2026年度までの外国語試験問題は、2027年度以降の外国語外部試験制度とは別物であることを踏まえて参照する
  • 専門試験の設問形式(論述・和訳・原典解読・実技など)が、前述の分野別出題内容の説明とどう対応しているかを照合する
  • 2026年度の解答例・出題の意図が公開されている場合は、模範解答の水準と論点の置き方を確認する
  • 口述試験で研究計画書のどの部分が問われそうかを、専門試験の頻出テーマと関連づけて予測する

2026年7月時点で公開されている過去問のラインナップは、博士前期課程については2024年度第1期・第2期、2025年度第1期・第2期、2026年度第1期・第2期の計6回分です。2024年度・2025年度は各学繋に加えて「英語高度専門職業人コース」の問題も別途公開されていますが、このコースは英語文化学繋の一部として運用されていた枠であり、志望分野によっては直接の対象にならない場合があります。博士後期課程については、2025年度(4月入学・10月入学)の口述試験の実施方法が公開されています。

2027年度第1期からは、当日の外国語筆記試験そのものが廃止され、出願時の外国語外部試験スコア提出に一本化されています。したがって2026年度までに公開されている「外国語試験問題」の過去問は、今後の当日試験対策としては直接使えなくなる可能性が高く、外国語対策は過去問演習よりも外部試験のスコアメイクを優先する必要があります。一方で、専門試験と口述試験の形式は大きく変わっていないため、専門試験・研究計画書に関する過去問分析の重要性は従来どおりです。

口述試験については、募集要項に実施方法が公式に説明されています。志望する分野・専門の教員を含む複数名の教員による個別面接が15分程度行われ、卒業論文またはこれに代わるものおよび出身学校の学業成績等に関する試問を通じて、修士学位論文の作成に向けた研究指導を受けるための基礎的な能力が確認されます。一般入試では提出書類・外国語外部試験スコア・専門試験に関する試問と、研究遂行に必要な専門基礎知識等に関する試問の2つが行われ、社会人入試では外国語外部試験に関する部分が除かれます。15分程度という時間は決して長くないため、研究テーマ・先行研究・研究方法・研究の意義を、簡潔に説明できるよう事前に整理しておくことが重要です。

学繋単位の過去問は、志望分野を挟む形で周辺分野の出題も一緒に確認できる点が利点です。たとえば歴史文化学繋の過去問には、日本史学・東洋史学・西洋史学・美学美術史学・考古学・文化人類学・文化遺産学という7分野の専門試験が収録されており、志望分野以外の設問にも目を通すことで、学繋全体で共有される出題の型(史料解読の指示の出し方、外国語文献読解の分量など)をつかみやすくなります。同様に、超域人文学繋であれば映像学・日本文化学・文化動態学・ジェンダー学・メディア文化社会論・ダイバーシティ論の6分野が、文献思想学繋であれば西洋文献学系・東洋文献学系・哲学倫理学系の分野が、それぞれ同じ冊子にまとまっています。志望分野の過去問だけでなく、同じ学繋の他分野の過去問にも目を通しておくと、専門試験の答案作成における「型」を早めに把握できます。

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併願・関連コース

名古屋大学大学院人文学研究科を外部から受験する場合、同じ名古屋大学の他研究科や、他大学の人文系研究科との併願を検討する人もいます。名古屋大学は研究科ごとに募集要項・出願期間・試験科目が独立しているため、名古屋大学大学院入試を徹底解説|実施研究科・募集要項・過去問対策で研究科ごとの違いを確認したうえで、併願する研究科の日程が人文学研究科第1期・第2期の日程と重ならないかをチェックしてください。教育学・心理学系の研究テーマに近い場合は、名古屋大学大学院 教育発達科学研究科の外部院試を徹底解説もあわせて確認すると、隣接研究科との出題傾向の違いが見えてきます。

人文学研究科の第1期(9月試験)と第2期(2月試験)は、いずれも他大学の人文系研究科の入試時期と重なる可能性があります。併願先を検討する際は、出願書類の準備(証明書の取り寄せ、外国語外部試験のスコア取得、研究計画書の分野別作成)が重複しても対応できるかを、出願期間に入る前の段階で確認しておくと安全です。第1期が不合格だった場合や、外国語外部試験のスコア取得が第1期の出願に間に合わなかった場合は、第2期での再挑戦や他大学との併願を組み合わせる選択肢も検討してください。

口述試験(面接)対策を人文学研究科に限らず広く整理したい場合は、大学院入試の面接対策|頻出質問と評価されるポイントで一般的な質問パターンと評価の観点を確認したうえで、本記事で紹介した人文学研究科固有の口述試験の実施方法(15分程度の個別面接、卒論・成績等に基づく試問)に落とし込むと、準備の抜け漏れを防ぎやすくなります。院試全体のスケジュールや科目別対策の考え方を一から整理したい人は、大学院入試対策の完全ガイド|院試の全体像・スケジュール・科目別対策を徹底解説もあわせてご覧ください。

スプリング・オンライン家庭教師では大学院入試対策コースを設けており、名古屋大学大学院人文学研究科のような文系研究科の外部院試について、志望分野・専門に合わせた研究計画書指導、専門試験対策、外国語外部試験のスコアメイク計画、口述試験の模擬面接まで、個別に相談することができます。

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よくある質問(FAQ)

名古屋大学大学院人文学研究科の外部院試とは何ですか

名古屋大学以外の大学・学部の出身者や社会人経験者などが、同研究科の博士前期課程(人文学専攻)を受験することです。志望する学繋・教育プログラム・分野専門によって、外国語外部試験の指定言語、専門試験の出題内容、研究計画書の字数・使用言語がそれぞれ異なるため、分野固有の指定を確認しながら準備を進める必要があります。内部進学者と異なりシラバスや教員から日常的に情報を得にくいため、募集要項・教員紹介ページ・過去問を自分で継続的に確認する姿勢が求められます。

出願資格はありますか。学士取得見込みでも出願できますか

2027年3月31日までに大学を卒業見込みの人、学士の学位を授与される見込みの人などは出願資格を満たします。短期大学・高等専門学校の専攻科から学位授与機構経由で学士取得見込みの人や、22歳以上での個別審査を希望する人は、2026年6月18日午後4時必着で事前審査の書類を提出する必要があります。

社会人でも受験できますか

社会人入試が実施されています。大学院入学時までに通算2年以上の社会経験(民間企業、官公庁、学校教育機関、自営業、家事、ボランティア活動等。研究生・大学院学生としての期間を除く)を有する人が対象です。社会人入試では外国語外部試験スコアの提出が不要になりますが、専門試験・口述試験は一般入試と同水準で実施されます。標準修業年限内の修了が難しい場合は、長期履修学生制度の利用も検討できます。

2027年度入試から外国語試験はどう変わりましたか

2027年度第1期から、当日の外国語筆記試験が廃止され、一般入試出願者は出願時に外国語外部試験(TOEIC・TOEFL・IELTS・英検・独検・仏検・HSK・TOPIK・JLPTなど、分野ごとに指定される言語のもの)のスコア提出が必須になりました。TOEIC・TOEFL・IELTSは2年間有効で、2024年8月1日以降に実施されたテスト結果のみが有効です。社会人入試出願者はスコア提出が不要です。TOEFLは成績証明書の到着に6〜8週間程度かかるとされているため、出願を予定している人は早めの受験が必要です。

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研究計画書は何字書けばよいですか

志望する分野・専門の「注意点」に指示がある場合はそれに従い、指示がない場合は日本語4,000字以上または英語1,600語以上とされています。ただし実際には、映像学や文化遺産学のように「日本語4,000字以上または英語1,600語以上」と明記される分野もあれば、日本語と外国語の併記や2部構成を求める分野もあるため、募集要項の分野別指定を必ず確認してください。

過去問はどこで確認できますか

人文学研究科の公式ホームページで、言語文化学繋・英語文化学繋・文献思想学繋・超域人文学繋・歴史文化学繋の5学繋単位でPDF公開されています。2024年度から2026年度まで各第1期・第2期分が公開されており、2026年度分は正解・解答例と出題の意図もあわせて確認できます。著作権の関係で本文の一部が削除されている場合があり、全文閲覧は文系教務課窓口での事前予約が必要です。

倍率はどれくらいですか

令和8(2026)年度4月入学の博士前期課程一般選抜は、志願者245人・受験者216人・合格者86人(受験者ベースで約2.5倍)でした。令和7(2025)年度は志願者286人・受験者255人・合格者78人(約3.3倍)で、前年より倍率がやや緩和しています。社会人選抜は令和8年度が志願19人・合格12人、令和7年度が志願24人・合格10人でした。ただし分野・専門ごとの内訳は公表されていないため、専攻全体の数値として参考にしてください。

研究室訪問や教員への事前連絡は必須ですか

募集要項に一律の義務規定はありません。口述試験(15分程度の個別面接)で志望分野の教員と直接対話する機会があるため、必須ではないものの、教員紹介ページで研究領域を確認し、自分の研究テーマとの接点を整理しておくことは研究計画書の精度向上に役立ちます。連絡する場合は、合否や試験内容を尋ねるのではなく、研究内容の確認にとどめてください。

まとめ|名古屋大学人文学研究科の外部院試は「分野固有の指定」への対応がカギ

名古屋大学大学院人文学研究科の外部院試は、研究科名や専攻名だけを見て準備を進めると、実際の出願書類・試験科目とずれが生じやすい入試です。29ある分野・専門ごとに、外国語外部試験で指定される言語や専門試験の出題内容、研究計画書の使用言語・字数・構成がそれぞれ定められているため、志望分野を早期に確定し、その分野の指定を条文のように読み込むことが対策の出発点になります。

2027年度第1期は、出願時の外国語外部試験スコア提出が必須化された最初の年度にあたります。TOEFLのスコア到着に6〜8週間程度かかるなど、外部試験は準備に時間がかかるため、専門試験・研究計画書の対策と並行して、早めに受験計画を立てる必要があります。倍率は専攻全体で年度により変動しており、令和8年度は令和7年度よりやや緩和した数値でしたが、分野別の内訳は公表されていないため、倍率の数字だけで難易度を判断せず、専門試験の出題内容と自分の専門性の一致度を重視してください。

研究計画書・専門試験・口述試験の3つは、同じ研究テーマを異なる形式で説明し直す関係にあるため、どれか一つを後回しにすると、他の2つの完成度にも影響します。出願資格の確認と証明書の準備から始め、志望分野を確定させたうえで、外国語外部試験のスコアメイク、研究計画書の作成、専門試験・口述試験対策を並行して進める計画を立ててください。

出願資格の確認、研究計画書の分野別指定への対応、外国語外部試験のスコアメイク、専門試験・口述試験対策のいずれかで判断に迷う場合は、早い段階で第三者に相談することをおすすめします。

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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