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北海道大学大学院 経済学院の外部院試を徹底解説|出願資格・試験科目・研究計画書・面接対策まで

北海道大学大学院経済学院は、他大学の学部・大学院に在籍する学生や社会人が学外から挑戦できる「外部院試」を毎年実施している国立大学院です。外部院試とは、出身大学を問わず学外から一般選抜等で受験できる大学院入試を指し、経済学院の場合は現代経済経営専攻の修士課程・博士後期課程がその対象にあたります。経済学院の外部院試は、出願前に指導希望教員から「事前内諾」を得る手続きが必須という、他大学にはあまり見られない仕組みを採っている点が最大の特徴です。この記事では、経済学院が公式に公表している最新の学生募集要項をもとに、募集人員・出願資格・語学スコア要件・試験科目・研究計画書・事前内諾申請・日程・過去問の傾向までを、外部受験者の視点で整理しました。数値や日程は年度で変わるため、出願前には必ず学院公式サイトの最新募集要項で最終確認してください。
北海道大学大学院経済学院とは|外部院試の位置づけ
北海道大学大学院経済学院は、経済学と経営学を横断的に扱う大学院で、現代経済経営専攻と会計情報専攻(会計専門職大学院、専門職学位課程)の2専攻から構成されています。本記事が対象とするのは、修士課程・博士後期課程を置く現代経済経営専攻です。会計情報専攻(アカウンティングスクール)は募集要項・出願資格・試験科目が別立てで公表されており、公認会計士や会計専門職を志望するルートとして独立した選抜が行われるため、志望する場合は学院サイトの当該専攻ページを個別に確認してください。
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現代経済経営専攻の修士課程には、研究者養成を主眼とする「博士コース」と、修了後に専門知識を生かして社会で活躍する高度専門職業人の養成を目的とする「専修コース」があります。専修コースはさらに「経済政策コース」と「経営管理(MBA)コース」の2つに分かれており、博士コースは修士論文、専修コースは研究成果報告書(リサーチペーパー)を執筆する点が異なります。経営管理(MBA)コースについては、欧米のビジネススクールのようなケース・ディスカッション中心のコースワーク型カリキュラムではなく、演習や論文指導に重点を置いた構成であることが募集要項でも明示されています。
博士後期課程は、自立した研究者として独創的な研究を進め、高等教育機関で研究教育を行える能力を備えた人材の育成を目的としており、コースワークは設けず、演習と特別研究による指導が中心です。既に修士の学位を持っているか、令和8年9月までに取得見込みであることが基本的な出願資格になります。修士課程からそのまま博士後期課程へ進学する場合と、他大学の修士課程を修了して外部から出願する場合とで、検定料や提出書類の一部が異なる点にも注意が必要です。
| 課程・コース | 主な目的 | 修了要件の要点 |
|---|---|---|
| 修士課程・博士コース | 研究者養成。博士後期課程への進学を想定した学修・研究指導 | 修士論文 |
| 修士課程・専修コース(経済政策) | 高度専門職業人の養成。演習・論文指導に重点 | 研究成果報告書(リサーチペーパー) |
| 修士課程・専修コース(経営管理MBA) | 高度専門職業人の養成。欧米型ケース中心MBAとは異なる構成 | 研究成果報告書(リサーチペーパー) |
| 博士後期課程 | 自立した研究者・高等教育機関で研究教育を担う人材の育成 | 博士論文、コースワークなし |
| 会計情報専攻(参考、別要項) | 公認会計士等の会計専門職養成 | 48単位以上、修士論文は不要 |
会計情報専攻は48単位以上の修得を修了要件とし、修士論文を課さない実務家養成型のカリキュラムである点が、現代経済経営専攻とは大きく異なります。経済学院という同じ組織名でも、専攻によって教育の設計思想が全く違うため、志望動機を書く際は「経済学院」ではなく「現代経済経営専攻の博士コース(または専修コース)」というように、専攻・コース単位まで踏み込んで志望理由を言語化しておくことが、研究計画書や面接での説得力につながります。
北海道大学は旧帝国大学の一つであり、経済学院はその中で経済学・経営学分野の大学院教育を担う組織として位置づけられています。大学全体の規模感より、指導を希望する教員の研究分野との適合度を優先して判断することをおすすめします。事前内諾制度がある経済学院では特に、大学名やブランドではなく、指導教員との適合度が出願可否そのものを左右するためです。
経済学院の外部院試で特徴的なのは、一般入試・社会人入試のいずれにおいても、出願に先立って指導を希望する教員から「事前内諾」を受ける手続きが必須である点です。多くの大学院で行われる任意の研究室訪問とは異なり、経済学院ではこの事前内諾申請が実質的な出願要件になっているため、志望が固まった段階でできるだけ早く準備を始めることが重要です。詳しい流れは後述の「研究計画書と事前内諾申請」の章で解説します。
経済学院は札幌市北区北9条西7丁目の北海道大学キャンパス内に置かれ、学院の目的として「経済学及び経営学に関する高度の教育研究を行うことにより、深い学識、幅広い知識及び豊かな創造力を有する教育者及び研究者、経済社会の発展に有為な高度の専門的知識を有する職業人並びに高度な専門性、幅広い視野及び職業倫理を備えた会計専門職を養成する」ことを掲げています。教育者・研究者、高度専門職業人、会計専門職という3つの人材像を並立させている点が、博士コース・専修コース・会計情報専攻という組織構成にそのまま表れています。
経済学院は「経済学研究院」「経済学院」「経済学部」という3つの組織が一体となって運営されており、大学院教育を担当する教員の多くが学部教育も兼ねています。研究院に所属する教員がそのまま大学院の指導教員になるため、志望教員を探すときは学部向けの教員紹介ページと大学院向けの教員一覧の両方に目を通しておくと、専門分野への理解が深まります。学科試験・面接(口述試験)は、いずれもこの札幌市北区北9条西7丁目の経済学院校舎で実施されます。
実施専攻・募集人員・出願資格|語学スコア要件まで
現代経済経営専攻の募集人員(一般入試・社会人入試)
現代経済経営専攻修士課程の一般入試では、博士コースと専修コース(経済政策コース・経営管理MBAコース)を合わせて30名程度が募集人員として公表されています。社会人入試は専修コースのみが対象で、募集人員は若干名という表記です。博士後期課程の一般入試(10月入学)は現代経済経営専攻で若干名となっており、修士課程に比べて選抜規模が小さいことがうかがえます。「若干名」という表記は年度ごとの合格実績や在籍状況に応じて変動する運用であり、具体的な人数配分は公表されていないため、正確な採用予定数は学院に直接問い合わせるか、最新の募集要項を確認する必要があります。
| 入試区分 | 対象コース | 募集人員の表記 | 学科試験 |
|---|---|---|---|
| 一般入試(修士課程) | 博士コース・専修コース(経済政策/MBA) | 30名程度 | あり(7科目から1科目選択) |
| 社会人入試(修士課程) | 専修コース(経済政策/MBA) | 若干名 | なし(面接のみ) |
| 特別入試・春季秋季(修士課程、参考) | 博士コース・専修コース | 若干名 | なし(面接・学業成績) |
| 一般入試(博士後期課程、10月入学) | 現代経済経営専攻 | 若干名 | なし(口述試験のみ) |
特別入試は本学経済学部を優秀な成績で卒業見込みの人、または学院の早期履修制度に基づく早期履修者のみが対象で、外部受験者は出願できない区分です。外部から経済学院を目指す場合の主な選択肢は、一般入試か社会人入試のいずれかになります。両者の違いは学科試験の有無と、出願資格に社会人経験の要件が加わるかどうかにあるため、自分の経歴がどちらに該当するかを早めに見極めておきましょう。
他大学出身者が検索でたどり着きやすい「特別入試」という名称は、経済学院の場合は内部進学者向けの制度を指すという点に注意が必要です。名称の似た入試区分を取り違えると、出願資格を満たさないまま準備を進めてしまうおそれがあるため、募集要項を確認する際は必ず「一般入試」「社会人入試」の要項を開き、対象者欄に自分が該当するかどうかを最初に確認してください。
出願資格の考え方
一般入試の出願資格は、日本の大学を卒業した人・卒業見込みの人を基本としつつ、学位授与機構から学士の学位を授与された人、文部科学大臣が指定した学校を卒業した人、外国において16年の学校教育課程を修了した人など、複数のルートが認められています。専門学校や短大・高専の卒業者など大学卒業資格を持たない人でも、個別の入学資格審査を経て出願できる区分が用意されています。主な出願資格のパターンは次のとおりです。
- 日本の大学を卒業した人、または卒業見込みの人
- 大学改革支援・学位授与機構から学士の学位を授与された人、または授与見込みの人
- 文部科学大臣が指定した学校(防衛大学校等)を卒業した人
- 日本の大学に3年以上在学し、卒業に必要な単位の80%以上を優れた成績で修得見込みの人(出願資格予備審査が必要)
- 外国において学校教育における16年の課程を修了した人、または修了見込みの人
- 我が国において位置づけられた外国大学の課程(15年または16年相当)を修了した人
- 外国の大学で修業年限3年以上の課程を修了し、学士相当の学位を授与された人
- 文部科学大臣が指定する専修学校の専門課程(4年制以上)を修了した人、または修了見込みの人
- 個別の入学資格審査により大学卒業者と同等以上の学力があると認められ、出願年度3月末までに22歳に達する人
社会人入試では、これらの資格に加えて出願時点で2年以上の社会経験を有していることが条件になります。大学在学中の3年次生や、大学卒業資格を持たない人が出願する場合は「出願資格予備審査」という事前手続きが必要で、令和9年度入試では令和8年6月5日から6月9日までに書類を提出し、6月17日に結果が通知される流れでした。予備審査の対象になるかどうかは自己判断せず、経済学事務部教務担当への確認をおすすめします。
大学改革支援・学位授与機構から学士の学位を授与された人が出願する場合は、出願書類として学士学位授与証明書の提出が別途求められます。中国(台湾・香港・マカオを除く)の大学を卒業した、または卒業見込みの人は、中国教育部認証システムから取得する学歴証書電子登録票、卒業証書・学位証書の写し、出身大学が作成した卒業証明書の原本など、複数の証明書類をまとめて提出する必要があり、提出時点でオンライン認証の有効期限が15日以上残っていることも条件とされています。外国の大学を出た人は、日本の大学出身者よりも証明書の収集・翻訳に時間がかかりやすいため、出願期間の直前ではなく事前内諾申請の段階から書類収集を並行して進めておくことをおすすめします。
経済学院は原則として二重学籍を認めていないため、社会人入試や特別入試を検討している人で、現在すでに別の大学院に在学している場合は、出願前に取り扱いを確認しておく必要があります。受験上・修学上の配慮を希望する場合は事前に教務担当へ申し出ることが求められており、令和9年度一般入試・社会人入試では令和8年6月19日が申出の期限でした。配慮を希望する可能性がある場合は、この期限を出願準備のスケジュールに組み込んでおくと安心です。
外国語スコアの要件
経済学院の一般入試・社会人入試では、外国語の能力を証明するスコアの提出が必須で、基準に満たない場合は不合格と判定される点が募集要項で強く注意喚起されています。提出可能なスコアはTOEFL-iBT、TOEIC、IELTSのいずれか1点で、外国人留学生の場合はこれに加えて日本語能力検定試験(JLPT)のスコアも提出できます。
| 試験 | 必要スコア | 備考 |
|---|---|---|
| TOEFL-iBT | 3点以上(旧採点方式では51点以上) | 受験者用控えスコア票の写しを提出 |
| TOEIC L&R | 550点以上 | 公式認定証またはデジタル公式認定証 |
| IELTS(アカデミック・モジュール) | 5.5点以上 | 成績証明書(Test Report Form) |
| 日本語能力検定試験(JLPT) | N1以上 | 外国人留学生が①〜③に加えて提出可能 |
スコアの有効期限は入学試験実施月から遡って4年以内(TOEFL・TOEIC・IELTSの受験日基準)と定められています。出願締切から逆算して、有効期限内のスコアを余裕を持って準備しておくことが重要です。英語を母語とする受験者は、事前に経済学事務部教務担当への問い合わせが求められています。TOEICスコアの到達目安や短期間での伸ばし方は、大学院入試のTOEICスコアは何点必要?研究科別の目安・提出方法・短期で伸ばす戦略でも詳しく解説しています。
試験科目を徹底解説|学科試験・面接・評価の比重
学科試験(7科目から1科目選択)
経済学院一般入試の学科試験は、出願時に選択した1科目のみを受験する方式です。出題科目は経済理論から会計学まで7科目で、博士コース・専修コースで共通の科目一覧から選びます。令和9年度入試では試験時間は9時から10時30分までの90分でした。科目の組み合わせは自分の学部での専門分野や、志望する研究テーマとの接続を踏まえて選ぶ必要があり、得意不得意だけで決めると研究計画書や面接での説明に整合性を欠くことがあります。
| 出題科目 | 主に対応する専門分野 |
|---|---|
| マクロ及びミクロ経済学 | 経済理論全般、計算・図解を伴う分析 |
| 経済思想 | 経済学説史、思想家の理論理解 |
| 経済史 | 日本経済史・世界経済史 |
| 統計学 | 確率分布、推定・検定、回帰分析 |
| 経営学 | 組織論、経営戦略論 |
| 会計学 | 財務会計、管理会計 |
| オペレーションズ・リサーチ | 数理的な意思決定分析 |
社会人入試と特別入試(内部限定)には学科試験がなく、面接(口述試験)と提出書類だけで合否が判定されます。学科試験を課される一般入試の方が、専門知識を答案として示す機会が多い分、過去問演習を通じて出題形式に慣れておく価値が大きいといえます。
アドミッション・ポリシーには、出願前の学習として期待される範囲も明記されています。受験生自身の専門に深く関連する分野、および英語について学部段階で学習していることを期待するという一文があり、学科試験で選ぶ科目は付け焼き刃の得意分野ではなく、学部までの学習履歴と地続きになっているものを選ぶ方が、研究計画書・面接での説明とも整合しやすくなります。
面接(口述試験)と評価の比重
面接(口述試験)は提出された研究計画書に基づいて実施され、研究テーマの妥当性や学習意欲、目的意識などが問われます。博士コース志望者には教育研究者としての適性も確認される点が、専修コース志望者との違いです。募集要項に付属するアドミッション・ポリシーには、入学者選抜で評価する6つの資質(基礎的な学力、経済・経営に対する感性、志望する研究分野・研究課題に関する知識、基礎的な研究方法の習熟度や分析能力、思考力・表現力・コミュニケーション能力などの知的能力、継続的・発展的な教育研究に耐えうる資質)を、どの試験でどう評価するかを示した比重表が公表されています。
| 評価する資質 | 学科試験での評価 | 面接(口述試験)での評価 |
|---|---|---|
| 基礎的な学力 | 評価対象 | – |
| 経済・経営に対する感性 | 重点的に評価 | – |
| 志望する研究分野・研究課題に関する知識 | 重点的に評価 | – |
| 研究方法の習熟度・分析能力 | 重点的に評価 | – |
| 思考力・表現力・コミュニケーション能力 | – | 重点的に評価 |
| 継続的・発展的な教育研究に耐えうる資質 | – | 評価対象 |
この比重表から読み取れるのは、専門知識や研究テーマへの理解度は主に学科試験で判定され、面接では答案には表れにくいコミュニケーション能力や研究の継続可能性が重点的に見られるという役割分担です。学科試験がない社会人入試・特別入試では、この6つの資質すべてを面接と学業成績・研究計画書の総合評価でカバーする必要があるため、口頭説明の負荷が一般入試より相対的に高くなると考えられます。
この比重表は博士コースのアドミッション・ポリシーに基づくものである点にも注意が必要です。専修コース(経済政策コース・経営管理MBAコース)のアドミッション・ポリシーでは、5つの評価要素のうち「基礎的な研究方法の習熟度や分析能力」が「高度専門職業に対する意欲・見識」に置き換わっているため、研究者養成を前提にした博士コースと、高度専門職業人養成を前提にした専修コースとでは、学科試験・面接で見られている軸そのものが異なります。専修コースを志望する場合は、分析手法の精緻さよりも、実務での問題意識を高度専門職業人としてどう発展させたいかを言語化する方が、評価方針との整合性が高くなります。
アドミッション・ポリシーには、一般入試・特別入試のほかに「外国人留学生海外特別入試」の評価方針も記載されていますが、経済学院ではこの区分が令和7年度以降廃止され、外国人留学生も一般入試(または該当する場合は社会人入試)で出願する扱いに一本化されています。外国人留学生だからといって別枠の試験があるわけではないため、出願資格・語学スコア・学科試験・面接のいずれについても、日本人の外部受験者と同じ募集要項を確認する必要があります。
試験期日は例年、学科試験と面接がともに8月20日前後に設定され、面接の具体的な時間は受験票発送時に個別通知される運用です。学科試験がない社会人入試・特別入試でも、面接だけで学業成績・研究計画書との整合性まで含めて総合判定されるため、口頭での説明力が合否を左右する比重は決して小さくありません。院試面接で問われやすい質問の型や回答の組み立て方は、院試面接の完全対策|頻出質問30選・不合格フラグ・服装・詰められた時の切り返しを参考にしてください。
学科試験・面接ともに試験会場は経済学院の校舎に一本化されており、オンラインでの受験は募集要項上に案内がありません。道外・海外から受験する場合は、前日入りを含めた交通・宿泊の手配を出願確定後すぐに進めておく必要があります。持参物(辞書・電卓等)の可否は科目や年度によって運用が変わり得るため、受験票発送時の案内と最新の募集要項を必ず確認してください。
研究計画書と事前内諾申請|研究室訪問に代わる仕組み
事前内諾申請とは
経済学院の一般入試・社会人入試では、出願を希望する場合に指導を希望する教員から「事前内諾」を受けることが募集要項上の必須手続きとして明記されています。令和9年度入試の内諾申請期間は令和8年3月26日から5月20日までで、専用の「プレアドミッションシステム」(https://pre-admission.oia.hokudai.ac.jp/)を通じてオンラインで申請します。システムの仕様上、期間外でも入力自体は可能ですが、期間外の申請は審査対象にならないため注意が必要です。
この内諾申請は、出願資格の有無や語学スコアの基準を満たしているかどうかとは別に、指導教員側が「受け入れ可能かどうか」を判断する手続きです。出願資格を満たし、語学スコアの基準もクリアしていても、内諾が得られなければ出願自体ができないという構造を理解しておくことが、経済学院の外部院試対策の出発点になります。合格発表よりずっと前の時点で、実質的な第一関門が設けられていると捉えておくとよいでしょう。
社会人入試を検討している人にとっても、この内諾申請の要件は一般入試と変わりません。2年以上の社会経験があることと、指導教員から内諾を得られることは別の条件であるため、出願資格を満たしているからといって準備を後回しにせず、内諾申請期間の開始と同時に研究計画書の提出まで持っていける状態を作っておく必要があります。仕事と並行して準備を進める場合は、3月下旬から5月までの2か月弱という短い期間に、研究計画書の作成・成績証明書等の取り寄せ・志望教員の情報収集を集中させることになるため、逆算したスケジュール管理が特に重要になります。
内諾申請では、指定様式の研究計画書、成績証明書、卒業(見込)証明書、外国語能力を証明する書類の提出が求められます。審査結果の通知はおおむね申請から3〜4週間後とされており、一度に申請できる教員は最大2名までです。同一審査期間内で「内諾不可」と判定された教員に対して、同じ期間中に再度申請することはできません。教員へ直接連絡を取ることは認められていないため、志望教員の研究テーマや業績はシラバスや教員一覧、論文などの公開情報から調べる必要があります。
多くの大学院で任意とされる研究室訪問に相当する機能を、経済学院では事前内諾申請という正式な審査プロセスが担っている点が特徴です。出願そのものより先に、この内諾を得られるかどうかが第一関門になるため、志望が固まったら3月下旬の申請開始を待たずに、研究テーマの検討や志望教員の絞り込みを進めておくことが実質的な準備の起点になります。募集要項では教員への直接接触が禁止されている一方、教員紹介ページやシラバス、論文といった公開情報を読み込むこと自体は制限されていないため、志望教員候補を複数リストアップし、研究テーマとの相性を比較検討したうえで内諾申請に臨む進め方が現実的です。
内諾申請できる教員は一度に最大2名までという制限も、経済学院ならではの実務的な注意点です。第一志望の教員に「内諾不可」と判定された場合、同じ審査期間内に同じ教員へ再申請することはできないため、第一志望だけでなく、研究テーマの近い教員を複数リストアップしておくという保険的な準備が欠かせません。内諾を得られなかった場合、翌年度の申請期間まで待つことになり、入学時期が1年単位でずれてしまう点も踏まえておく必要があります。
教員一覧は「経済分析」「社会経済・歴史分析」「経済政策」「経営分析」「会計情報」という研究分野グループごとに整理されており、それぞれ計量経済学・統計学系、経済思想・経済史系、労働経済学や貿易理論などの政策分析系、経営組織論やマーケティングなどの経営学系、財務会計・管理会計系といった専門分野の教員が所属しています。志望テーマがどのグループに近いかを先に把握しておくと、教員一覧やシラバスを闇雲に読むよりも効率よく候補を絞り込めます。同じ「経済学院」でも専門分野の幅は広いため、研究計画書の草稿段階で候補教員の業績と自分の関心をすり合わせておくことが、内諾申請の成功率を左右します。
研究計画書の作り方
出願時に提出する研究計画書は、原則として事前内諾申請時に提出したものと同じ内容を用いることとされています。内諾申請の段階で研究計画書の完成度が事実上決まるため、出願直前になって書き直す時間的余裕はほとんどありません。研究テーマは合否判定の重要な材料になるだけでなく、入学後に安易に変更することも原則認められていないため、拙速に決めず、先行研究や志望教員の専門分野との接続を十分に検討したうえで文章化する必要があります。
| 項目 | 研究計画書で明確にすべき内容 |
|---|---|
| 研究テーマ | 経済学・経営学のどの領域で、何を明らかにしたいか |
| 問題意識 | そのテーマに取り組む必要性、社会的・学術的背景 |
| 先行研究 | 既に読んだ文献、関連する理論・実証研究の到達点 |
| 研究方法 | 理論分析、実証分析(データ・統計手法)、事例研究など |
| 指導希望教員との接続 | 志望教員の研究分野・業績とテーマがどう合うか |
専修コース(経済政策コース・経営管理MBAコース)を志望する場合は、修士論文ではなく研究成果報告書(リサーチペーパー)を見据えた計画になっている必要があります。実務経験を学術的な問いに落とし込む視点が、社会人入試の研究計画書では特に重視されると考えられます。研究計画書そのものの構成テンプレートや例文は、大学院入試対策の完全ガイド|院試の全体像・スケジュール・科目別対策を徹底解説で全体像を確認したうえで作成すると整理しやすくなります。
経済学院向けの研究計画書で特に評価されやすいのは、テーマの独自性そのものよりも、志望教員の研究分野・既存業績と自分の問題意識がどう接続しているかを具体的に説明できているかどうかです。志望教員の論文やシラバスに触れながら研究の位置づけを示すことで、内諾申請の審査でも面接でも説得力を持たせやすくなります。逆に、出身学部の卒業研究テーマをそのまま流用し、志望教員との接続に触れないまま提出すると、なぜ経済学院でなければならないのかが伝わりにくくなる点には注意が必要です。
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- 大学院入試のプロ講師が最適な受験戦略を提案
- 今後の大学院入試の勝ち筋が見える。
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出願から合格発表までのスケジュール
令和9年度一般入試・社会人入試の日程
この記事の執筆時点(2026年7月)では、令和9年度(2027年4月入学)修士課程一般入試・社会人入試の出願受付は既に締め切られています。事前内諾申請は3月26日から5月20日、出願は6月30日から7月6日までで終了しており、これから経済学院の外部院試を目指す人が次に迎えるのは、令和10年度(2028年4月入学)入試の内諾申請期間、例年であれば翌年3月下旬ごろの開始が見込まれる時期になります。参考として、令和9年度入試で実際に公表された日程は次のとおりです。
| 項目 | 令和9年度(2027年4月入学)の日程 |
|---|---|
| 事前内諾申請期間 | 令和8年3月26日(木)〜5月20日(水) |
| 出願資格予備審査(該当者のみ) | 令和8年6月5日(金)〜6月9日(火)、結果通知6月17日(水) |
| インターネット出願登録 | 令和8年6月30日(火)〜7月6日(月)17時まで |
| 出願書類の提出締切 | 令和8年7月10日(金)必着 |
| 学科試験(一般入試のみ) | 令和8年8月20日(木)9時〜10時30分 |
| 面接(口述試験、一般・社会人共通) | 令和8年8月20日(木)〜21日(金)、詳細は受験票発送時に通知 |
| 合格発表 | 令和8年9月7日(月)午後4時頃 |
検定料は一般入試・社会人入試とも30,500円(インターネット出願事務手数料500円を含む)で、入学料282,000円、授業料年額535,800円(改定があれば改定時から新額を適用)という費用構成でした。これらの金額は改定される可能性があるため、実際に出願する年度の募集要項に記載された最新額を確認してください。なお現代経済経営専攻修士課程は、厚生労働省の教育訓練給付制度の指定講座になっているため、社会人が学び直しとして進学する場合は、給付制度の対象になるかどうかをあわせて確認しておくと費用負担の見通しを立てやすくなります。
出願書類は、インターネットでの出願登録・検定料の支払い・必要書類の提出という3つの手続きすべてが期限内に完了して初めて受理されます。書類のどれか一つでも遅れると出願自体が無効になるため、成績証明書や卒業(見込)証明書のように発行に時間のかかる書類は早めに準備しておく必要があります。主な提出書類は次のとおりです。
| 提出書類 | 注意点 |
|---|---|
| 入学願書・履歴書・受験票/受験照合票 | インターネット出願サイトで入力後に作成、写真を貼付して提出 |
| 成績証明書 | 在籍または出身大学(学部)長作成のもの。編入学歴がある場合は編入前の大学の分も必要 |
| 出願資格を有することを証明する書類 | 卒業証明書等。資格区分により必要書類が異なる |
| 外国語能力を証明する書類 | TOEFL-iBT・TOEIC・IELTSのいずれか1点の写し |
| 研究計画書 | 原則として事前内諾申請時に提出したものと同一 |
| 返信用封筒2通 | 長形3号封筒に宛名等を明記し、410円分の切手を貼付 |
| 検定料 | 30,500円(インターネット出願事務手数料500円を含む)。普通為替・現金は不可 |
外国籍の出願者は、これらに加えて在留カードまたはパスポートの写し、財政能力証明書(銀行預金残高証明書等)の提出が必要です。在留資格「留学」の取得には申請から発行まで3か月以上かかる場合があると学院ウェブサイトで案内されているため、合格後の入学手続きを見据えて早めに手続きを始める必要があります。また、職業を持ちながら進学する人向けに、標準修業年限を超えて計画的に履修できる「長期履修学生」制度も用意されており、入学時だけでなく在学中からの申請も可能です。
経済学院は例年3月中旬ごろに「大学院入試『入試情報・募集要項』を更新しました」というお知らせを学院ウェブサイトのニュース欄に掲載し、修士課程・専門職学位課程・博士後期課程それぞれの最新募集要項を同じタイミングで公開しています。次年度の募集要項が公開されるタイミングを見計らって定期的にニュース欄を確認しておくと、事前内諾申請の開始を逃さずに準備を始められます。募集要項はPDFで公開され、年度によってファイル名や細部の様式が変わるため、前年度の要項をそのまま参考にする際は、日付や金額が更新されているかを必ず照合してください。
特別入試・博士後期課程の日程(参考)
内部生・早期履修者のみが対象の特別入試は、春季(出願4月30日〜5月7日、試験5月28日、発表6月12日)と秋季(出願10月19日〜22日、試験11月26日、発表12月4日)の年2回実施されます。外部受験者はこの区分に出願できないため、スケジュールの目安として参考にとどめてください。博士後期課程(10月入学)の一般入試は、出願期間が令和8年4月30日から5月7日、口述試験が5月28日、合格発表が6月12日と、修士課程の一般入試より早い時期に完結する日程でした。修士から博士後期課程への進学を見据えている人は、この時期のずれを踏まえて準備計画を立てる必要があります。
倍率・難易度をどう見るか
経済学院の現代経済経営専攻について、志願者数・合格者数・倍率といった選抜結果の詳細な統計は、学院の入試情報ページや北海道大学の入試データ公開ページには掲載されておらず、公式に一般公表されている数値は確認できませんでした。正確な倍率が知りたい場合は、経済学事務部教務担当へ直接問い合わせるのが最も確実な方法です。数値が不明な状況で難易度を語る際は、公表されている募集人員や選抜方法から間接的に体感難易度を組み立てる考え方が現実的です。
| 難易度を左右する要素 | 経済学院で確認できる事実 |
|---|---|
| 募集人員 | 一般入試は30名程度(博士・専修コース計)、社会人入試は若干名 |
| 選抜の前提条件 | 事前内諾を得られなければ出願自体ができない |
| 語学要件 | TOEIC550点・TOEFL-iBT3点(旧51点)・IELTS5.5点のいずれかが足切り水準 |
| 学科試験の負荷 | 7科目から1科目を選択(社会人・特別入試は学科試験なし) |
| 過去問の情報量 | 直近は令和6〜8年度分が公開、解答例つきで比較的豊富 |
この専攻の難易度は、募集人員の少なさだけで測れるものではありません。事前内諾申請という関門を通過できるかどうかが、学科試験や面接の前段階で受験者を実質的に絞り込む働きをしている可能性があり、志望教員の受け入れ枠や研究テーマとの適合度によって、同じ「若干名」でも年度・コースごとに競争の実態は変わり得ます。語学スコアが基準に満たないと自動的に不合格になる仕組みも踏まえると、専門科目の対策と同じかそれ以上に、早期からの語学スコア準備が難易度を左右する要素だといえます。
体感難易度を考えるうえでは、選抜方法そのものが「一発勝負の学科試験の点数だけで決まる仕組みではない」点も見落とせません。学科試験・面接・成績証明書・外国語スコアを総合して合否を決定すると募集要項に明記されており、学科試験で高得点を取れても、研究計画書と面接の説明に一貫性がなければ評価を落とす可能性があります。逆に、専門科目の得点にやや不安があっても、研究テーマの妥当性と学習意欲を面接で明確に説明できれば、総合評価の中で補える余地があると考えられます。倍率という単一の数値に頼るのではなく、学科試験・研究計画書・面接という3つの評価軸それぞれで基準を満たす準備を進めることが、結果的に最も確実な難易度対策になります。
費用面では、検定料30,500円・入学料282,000円・授業料年額535,800円という金額自体は国立大学院として標準的な水準ですが、事前内諾申請から出願、試験、合格発表までの準備期間が長期にわたるため、時間的なコストは私立大学院より大きくなりやすい点も難易度の一部として考慮しておくとよいでしょう。社会人の場合は、教育訓練給付制度の対象講座であることを踏まえて、費用負担と準備期間のバランスを早い段階でシミュレーションしておくことをおすすめします。
過去問分析と出題予測|口述試験対策
過去問の公開状況と使い方
経済学院は、学院ウェブサイトの過去問題ページで修士課程一般入試の学科試験問題と解答例(出題の趣旨・解答例)を公開しています。確認できた限りでは令和3年度・令和6年度・令和7年度・令和8年度の問題と解答例が公開されており、令和4年度・令和5年度は掲載がありませんでした。問題冊子そのものは画像として掲載されているため文章検索はできませんが、解答例は文章として読むことができ、期待される論点や計算過程が具体的に示されている点が特徴です。
解答例には日本語での解説に続けて英語訳も併記されており、外国人留学生を含む幅広い受験者層を想定した構成になっていることがうかがえます。過去問だけでなく解答例を併読することで、期待される答案の深さと論述量を具体的に把握できます。「過去問に関する解答・配点・その他の内容に関する問い合わせには一切応じない」という注記があるため、疑問点は自己解決するか、添削指導を受けられる環境で確認する必要があります。
過去問と解答例を実際の対策に落とし込む際は、次のような手順で読み進めると出題領域の把握がしやすくなります。研究計画書の作成や語学スコアの取得と並行して進める作業になるため、学科試験の直前にまとめて取り組むのではなく、内諾申請の段階から少しずつ着手しておくと負担が分散されます。
- まず自分が選択予定の1科目について、公開されている年度分(令和3・6・7・8年度)の問題冊子を並べ、大問数・小問数・出題形式(計算問題か記述問題か)を年度ごとに一覧化する。
- 次に解答例を読み、どの水準の説明・計算過程まで書けば「出題の趣旨」を満たすとされているかを、実際の文章量で確認する。
- 最後に、自分の学部で学んだ範囲と出題内容の差分を洗い出し、不足している理論・分析手法を先行研究や教科書で補強する。
この3段階を複数科目で試したうえで、研究計画書との親和性も加味して受験科目を最終決定する進め方であれば、得意不得意だけに頼らない科目選択ができます。
科目別の出題傾向
令和8年度の解答例で確認できた範囲では、7科目のうち「マクロ及びミクロ経済学」「経済思想」「経済史」「統計学」「経営学」「会計学」の6科目分が公開されており、オペレーションズ・リサーチの解答例は確認できませんでした。科目ごとの傾向を大まかに整理すると、理論の導出力と記述力の両方が求められる作りになっています。
| 科目 | 公開解答例から読み取れる傾向 |
|---|---|
| マクロ及びミクロ経済学 | 異時点間の消費選択や予算制約式の導出、IS-LM分析や小国開放経済モデルなど、計算と数式展開を伴う大問構成 |
| 経済思想 | ベンサムの功利主義など、特定の思想家・学説の内容理解を問う記述式 |
| 経済史 | 開港期の貿易構造や産業革命、石油危機と新自由主義の台頭など、日本経済史・世界経済史双方からの出題 |
| 統計学 | 確率分布の期待値・分散の導出、回帰分析を用いた構造変化の仮説検定 |
| 経営学 | 組織文化論や競争戦略論(コストリーダーシップ・差別化・集中)を、具体的な企業事例と結びつけて論述 |
| 会計学 | 会社法会計・金融商品取引法会計・法人税法会計など制度会計の理解、活動基準原価計算(ABC)の仕組み |
出題科目の体系そのものは令和6年度から令和8年度まで7科目・1科目選択方式で一貫しており、大きな枠組みの変更は確認できません。ただし年度ごとの具体的な出題テーマは毎回変わるため、過去問は「どの分野の知識が必要になるか」を把握する資料として使い、暗記した過去問がそのまま出るという前提での対策は避けるべきです。学部レベルの基礎理論を、大学院入試にふさわしい記述量と論理構成で答案化する練習を、複数年分の解答例を教材にして重ねることが有効です。
特に「マクロ及びミクロ経済学」は、家計の異時点間最適化や企業の投資決定を数式で導出させたうえで、その結果を経済学的に解釈させる大問と、財市場・貨幣市場・為替市場を組み合わせたマクロモデルの大問という、2本立ての構成が続いています。単純な公式暗記ではなく、一階条件の導出や場合分けの記述まで求められる点は、学部の期末試験より一段階踏み込んだ水準といえます。「経営学」や「会計学」では、理論の説明だけでなく実在企業の事例や、制度会計の3領域(会社法会計・金融商品取引法会計・法人税法会計)のように、実務上の制度知識と理論を結びつけて説明させる出題が目立ちます。
「オペレーションズ・リサーチ」については、確認できた年度の解答例に掲載が見当たりませんでした。選択者が少ない年度は解答例が公開されない可能性があるため、この科目を選択する場合は過去問の問題冊子(画像)そのものを確認し、必要に応じて指導教員候補や在学生からの情報も補助的に集めておくと安心です。7科目のうちどの科目にも解答例が必ず用意されているとは限らないという前提で、複数年分をまとめて確認する姿勢が欠かせません。
「統計学」の解答例では、確率分布の期待値・分散の導出という基礎的な設問に続けて、2つの異なる時期の回帰モデルの残差を比較し、構造変化の有無を仮説検定させる応用的な設問が組み合わされていました。基礎理論の証明問題と、実データを想定した応用問題が同じ大問の中で連続して出題される構成は、統計学を選択する場合に特に意識しておきたい特徴です。単元ごとに公式を覚えるだけでなく、検定統計量の導出から解釈までを一連の流れとして説明できるように演習しておくことが重要です。
口述試験で問われること
口述試験(面接)は、学科試験の有無にかかわらず全ての入試区分で実施され、提出済みの研究計画書に基づいて研究テーマの妥当性や学習意欲、目的意識が確認されます。博士コース志望者には、教育研究者としての適性まで踏み込んで確認されると募集要項に明記されている点は、専修コース志望者との大きな違いです。博士後期課程の口述試験では、提出論文(多くの場合は修士論文)について約20分の報告を課す形式が取られており、研究内容を口頭で簡潔にまとめる訓練が欠かせません。
面接対策としては、研究計画書に書いた内容と矛盾のない説明ができるよう、想定質問への回答を1分程度の要約版と3分程度の詳細版の両方で用意しておくと安定します。なぜ経済学院なのか、なぜその指導教員なのかを、内諾申請時点の説明と一貫させることが、口述試験全体の説得力につながります。
想定質問を作る際は、研究テーマそのものへの質問(なぜこのテーマか、先行研究をどこまで読んだか)だけでなく、学科試験で選択した科目との関連や、入学後の履修計画、修了後の進路といった周辺質問も準備しておくと、当日の想定外の質問にも落ち着いて対応しやすくなります。研究計画書・学科試験科目・面接回答の3つを同じ軸で説明できる状態を作ることが、経済学院の口述試験対策の基本方針です。
併願の考え方と内部リンク
経済学院を外部から受験する場合、事前内諾申請という手続きの性質上、複数の大学院を同時並行で準備するには相応の情報収集の手間がかかります。内諾申請の期限(例年3月下旬〜5月)から出願(6月末〜7月上旬)までの期間が短いため、併願先を検討する場合は、志望順位の高い大学院から先に指導教員へのアプローチや情報収集を進めるスケジュール管理が欠かせません。
| 比較の観点 | 経済学院を軸に確認すること |
|---|---|
| 事前手続きの有無 | 他大学にも同様の事前連絡・内諾制度があるか、時期が経済学院と重ならないか |
| 語学スコアの基準 | TOEIC550点・TOEFL-iBT3点・IELTS5.5点の基準を満たしているか、併願先の基準と差はないか |
| 学科試験科目の重なり | 7科目のうち併願先とも共通して対策できる科目があるか |
| 試験日程の重複 | 8月20日前後の学科試験・面接日程が、併願先の試験日と衝突しないか |
特に試験日程の重複は見落としやすいポイントです。経済学院の学科試験・面接は例年8月中旬から下旬に設定されるため、同時期に試験を行う他大学院を併願する場合は、出願前の段階で日程が確定しているかどうかを確認し、必要であれば志望順位を早めに決めておく必要があります。
経営管理(MBA)コースを志望する場合は、他大学の経営学系研究科・ビジネススクールと出願資格や試験科目を比較しておくと、自分の経歴に合った選択肢を絞り込みやすくなります。研究テーマが経営学・組織論に近い場合は、他大学の経営学研究科の外部院試情報も参考になります。関連する研究科の解説として、神戸大学大学院経営学研究科の外部院試を徹底解説|出願資格・試験科目・研究計画書・面接対策までもあわせてご覧ください。
出願資格・語学スコア・研究計画書・面接対策といった大学院入試全般の進め方を体系的に押さえておきたい場合は、まず院試全体の流れを整理したうえで、経済学院特有の事前内諾申請にどう組み込むかを考えると準備が効率化します。個別の対策方針に迷う場合は、大学院入試対策コースで、現在の学習状況や志望研究科に合わせた優先順位を相談することもできます。
会計専門職を志望する場合は、同じ経済学院に置かれている会計情報専攻(アカウンティングスクール)も選択肢になりますが、募集要項・試験科目・過去問の公開場所が現代経済経営専攻とは別立てで運営されている点に注意してください。現代経済経営専攻と会計情報専攻の両方に出願する場合は、事前内諾の要否や出願期間が異なる可能性があるため、それぞれの募集要項を個別に取り寄せて確認する必要があります。併願先を絞り込む段階では、事前内諾の有無、語学スコアの基準、学科試験科目の重なり具合という3点を比較軸にすると、準備の重複を減らしながら複数校を検討しやすくなります。
よくある質問(FAQ)
北海道大学大学院経済学院は他大学の学部生でも外部受験できますか。
できます。一般入試・社会人入試は出身大学を問わず出願でき、外部受験者の受け入れが前提になっている入試区分です。ただし特別入試(春季・秋季)は本学経済学部の卒業見込み者や早期履修者に限定されており、外部からは出願できません。
経済学院の出願にはなぜ事前内諾申請が必要なのですか。
出願前に指導を希望する教員から受け入れの内諾を得ることを、募集要項が正式な手続きとして定めているためです。内諾を得られないと出願書類自体を提出できないため、研究計画書の作成と指導教員探しを、出願直前ではなく内諾申請期間(例年3月下旬〜5月)に合わせて前倒しで進める必要があります。
TOEICやTOEFLのスコアはどのくらい必要ですか。
令和9年度入試ではTOEIC L&R550点以上、TOEFL-iBT3点以上(旧採点で51点以上)、IELTS(アカデミック)5.5点以上のいずれかが必要で、基準に満たない場合は不合格と判定されると明記されています。スコアの有効期限は入学試験実施月から遡って4年以内です。
学科試験の科目はどう選べばよいですか。
マクロ及びミクロ経済学・経済思想・経済史・統計学・経営学・会計学・オペレーションズ・リサーチの7科目から1科目を出願時に選びます。学部での専門分野との親和性に加え、研究計画書に書くテーマや面接で説明する内容との一貫性も踏まえて選択することをおすすめします。
研究計画書は出願時にも提出しますか。
提出します。原則として事前内諾申請時に提出したものと同じ研究計画書を、出願書類としても提出する扱いです。そのため内諾申請の段階で、面接まで見据えた完成度の高い研究計画書を仕上げておく必要があります。
社会人入試と一般入試はどちらを選ぶべきですか。
出願時点で2年以上の社会経験があれば社会人入試も選択肢になります。社会人入試は専修コースのみが対象で学科試験がなく面接中心の選抜になる一方、一般入試は博士コースも選べる代わりに学科試験が課されます。志望コースと学科試験対策への準備状況を踏まえて選んでください。
過去問はどこで入手できますか、何年分ありますか。
経済学院ウェブサイトの過去問題ページで公開されています。確認できた範囲では令和3年度・令和6年度・令和7年度・令和8年度の問題と解答例が掲載されており、令和4年度・令和5年度は掲載がありませんでした。令和6年度以降は「1次」「2次」に分けて問題・解答例が別ファイルで公開されている一方、令和3年度は2次試験自体が実施されなかったため1次分のみの掲載です。年度によって公開状況が変わる可能性があるため、出願前に最新の掲載状況を確認してください。
会計情報専攻(アカウンティングスクール)もこの記事の対象ですか。
対象外です。会計情報専攻は同じ経済学院に置かれていますが、募集要項・出願資格・試験科目・過去問の公開場所が現代経済経営専攻とは別に運営されています。本記事は修士課程・博士後期課程を置く現代経済経営専攻を対象としているため、会計専門職を志望する場合は学院ウェブサイトで会計情報専攻専用の入試情報を確認してください。
まとめ
北海道大学大学院経済学院の外部院試は、一般入試・社会人入試ともに事前内諾申請という独自の手続きが出願の前提になっている点が最大の特徴です。募集人員・出願資格・語学スコアの基準を早期に確認し、内諾申請の期間に間に合うよう研究計画書を仕上げることが、学科試験や面接対策と同じくらい重要な準備事項になります。過去問と解答例を併読して出題領域を把握しつつ、研究計画書と口述試験での説明を一貫させることが、専門科目の得点力と並んで合否を左右します。
現代経済経営専攻は、博士コース・専修コース(経済政策コース・経営管理MBAコース)という異なる人材像を1つの専攻内に併存させており、志望するコースによって研究計画書の書き方や面接で問われる観点も変わってきます。「経済学院を目指す」ではなく「どのコースの、どの教員のもとで、何を明らかにしたいか」まで具体化することが、事前内諾申請の通過率と、その後の学科試験・面接の一貫性を同時に高める近道です。数値や日程は年度で更新されるため、この記事の情報を出発点としながら、出願前には必ず経済学院公式サイトの最新募集要項で確認してください。
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