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法政大学大学院 社会学研究科の外部院試を徹底解説|出願資格・試験科目・研究計画書・面接対策まで

法政大学大学院社会学研究科の外部院試とは、法政大学以外の大学・学部を卒業(見込み)した人が、社会学専攻の修士課程・博士後期課程に出願する入学試験の総称です。社会学研究科は社会学専攻の1専攻のみで構成されており、市ケ谷キャンパスを中心に社会学とメディア学の2領域を柱とする教育を行っている点が特徴です。本記事では、法政大学大学院が公開している2027年度入試要項(2026年6月16日公開版)と、公式サイト・大学ポートレートで確認できた過去問・入学者データをもとに、募集人員・出願資格・試験科目・研究計画書・日程・倍率・過去問の傾向まで、確認できた事実だけを整理して解説します。
先に結論を述べると、社会学専攻の外部院試は専門科目60分と口述試験のみといういたってシンプルな構成である一方、志望研究科への事前連絡が原則できないという独自のルールを持っています。研究室訪問を前提に準備を進めると入口でつまずくため、この記事ではその制度上の特徴も含めて整理します。日程や人数などの数値は年度により変更される可能性があるため、最終判断の際は必ず出願年度の最新の入試要項でご確認ください。
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社会学研究科・社会学専攻の概要と外部院試
法政大学大学院社会学研究科は、学部の社会学部を基盤とする研究科で、専攻は社会学専攻の1つのみです。修士課程と博士後期課程が設置されており、法学研究科や政治学研究科のように複数専攻に分かれていない点が、他の文系研究科と比べたときの特徴になります。専攻選びで迷う必要がない反面、志望テーマが社会学専攻の教育内容と合っているかどうかを、自分自身で丁寧に見極める必要があります。
教育目的は「社会学とメディア学」の2領域が中心
公式サイトで確認できる教育目的によると、修士課程は「現代社会の諸課題に応える知的技法の修得」を掲げ、社会学とメディア学の2つの領域を中心に学ぶカリキュラムが組まれています。グローバルな視野を持ちながら、隣接する人文・社会諸科学の成果を学ぶことで、現代社会の諸問題を系統的に認識・解明する高度な学術研究の遂行能力を有する人材の育成を目指すと説明されています。博士後期課程は「人間論的関心を柱にした社会問題の社会学」を理念とし、修士課程と共通する問題意識のうえに、博士論文の執筆を前提として理論的・歴史的背景を深化させることが目標とされています。
修了生の進路としては、大学をはじめとする研究機関のほか、国内外のメディア企業、国際機関、一般企業など幅広い分野で活躍していると案内されています。理論社会学から家族社会学、都市社会学、環境社会学、国際社会学、ジャーナリズム論、メディア・コミュニケーション研究まで、専任教員の研究領域は多岐にわたっており、志望テーマに近い教員の研究内容を早い段階で確認しておくことが、志望理由や研究計画書の説得力を高める土台になります。
キャンパスと入試実施体制
社会学研究科は市ケ谷キャンパスと多摩キャンパスの2つのキャンパスで昼間授業を開講しています。ただし、外部院試の筆記試験・口述試験の会場は基本的に法政大学市ケ谷キャンパスで、後述する学内進学者向け入試の口述試験のみ、多摩キャンパスでの実施が予定されている点に注意してください。受験する入試区分によって試験会場のキャンパスが異なるため、受験票が届いたら会場を必ず確認しましょう。
2027年度入試要項では、修士課程の募集人員は年間(秋季・春季を合わせた)で20名、博士後期課程は5名と案内されています。大学ポートレートに掲載されている社会学研究科(修士)の収容定員数も2023〜2025年度でいずれも40名(標準修業年限2年分の合計)となっており、募集人員20名という数字と整合しています。少人数の研究科であることは、指導を受けられる教員1人あたりの学生数が絞られることを意味しており、研究計画の内容が担当を希望する教員の専門領域とどれだけ重なっているかが、選考のなかで重視されると考えられます。
教員の研究領域と指導体制
公式サイトの教育目的で示されているとおり、社会学専攻の専任教員は理論社会学・家族社会学・都市社会学・環境社会学・国際社会学といった社会学の諸分野に加えて、メディア・コミュニケーション研究やジャーナリズム論、社会調査法など、メディア学領域の研究者もそろえています。志望する研究テーマが社会学とメディア学のどちらの色合いが強いかを、出願前に自分の中で整理しておくと、研究計画書で「なぜ社会学研究科なのか」を説明しやすくなります。専任教員一覧と各教員の専門分野は、公式サイトの教員紹介ページで50音順に確認できるため、志望テーマに近い分野の教員が実際に在籍しているかどうかを、出願前の確認事項としてチェックしておきましょう。教員の研究内容を具体的に把握しておくことは、後述する研究計画書や口述試験で「志望先との接続」を語るうえでも欠かせない準備になります。
アドミッション・ポリシーとの整合性
法政大学大学院は研究科ごとにアドミッション・ポリシー(学生受入方針)・カリキュラム・ポリシー・ディプロマ・ポリシーの3つの方針を定めており、社会学研究科も例外ではありません。合否判定は、募集要項に「アドミッション・ポリシーに基づき、専攻教授会が口述試験の結果および出願書類を総合的に評価して行う」と明記されています。3つの方針の詳細な文言は公式サイトの「各研究科の理念・目的」ページで公開されているため、出願前に一度目を通し、自分の研究計画や志望理由がどの点で方針と重なるかを言語化しておくと、研究計画書や口述試験での説明に一貫性を持たせやすくなります。
修士課程と博士後期課程の違い
社会学専攻には修士課程(標準修業年限2年)と博士後期課程(標準修業年限3年)が設置されています。修士課程は専門科目60分の筆記試験と口述試験、研究計画書の提出が中心であるのに対し、博士後期課程一般入試は専門科目に代わって英語90分の筆記試験が課され、提出書類にも修士論文または研究論文(様式2)が加わるなど、選考の重心が大きく異なります。
| 比較項目 | 修士課程(一般・外国人・社会人) | 博士後期課程(一般) |
|---|---|---|
| 標準修業年限 | 2年 | 3年 |
| 筆記試験 | 専門科目60分 | 英語90分(辞書参照不可) |
| 出願時の必須書類 | 研究計画書(様式1) | 研究計画書(様式1)+受験論文(様式2) |
| 実施時期 | 秋季・春季の年2回 | 春季のみ |
博士後期課程は英語力そのものを直接測る試験構成になっている点が、修士課程との大きな違いです。修士から博士後期への進学を見据えて外部から出願する場合は、専門科目の対策に加えて、早い段階から学術英語の読解・要約力を鍛えておくと、進学後の準備にも接続しやすくなります。
外部院試を受けるということ
外部院試とは、出身大学・学部の名称にかかわらず、社会学専攻の受験資格を満たす人であれば誰でも挑戦できる入学試験です。社会学部出身者に限定されているわけではなく、経済学・法学・教育学・心理学・工学など、他分野の学部で学んだ人が、社会学の視点から研究テーマを掘り下げたいという動機で出願するケースも少なくありません。出身学部の専門知識と社会学を接続する説明ができるかどうかが、研究計画書や口述試験で問われる重要なポイントになります。
次の章では、実際に2027年度入試要項で確認できた募集人員・出願資格・語学要件を、入試区分ごとに整理して解説します。
募集人員・出願資格・語学スコア
社会学専攻の外部院試には、一般入試・外国人入試・社会人入試・学内進学者向け入試(学内入試)という4つの入試区分があります。区分によって出願資格や提出書類、試験内容が異なるため、まず自分がどの区分に該当するかを確認することが出願準備の出発点です。
2027年度の募集人員
2027年度入試要項によると、社会学専攻の募集人員は次のとおりです。いずれも年間を通じた(秋季・春季を合わせた)人数であり、区分ごとの内訳は明記されていません。
| 課程・区分 | 募集人員 | 備考 |
|---|---|---|
| 修士課程(一般・外国人・社会人・学内の合計) | 20名 | 秋季・春季を合わせた年間の人数 |
| うち学内進学者向け入試(学内入試) | 定員の2分の1以内 | 20名のうち最大10名程度が上限の目安 |
| 博士後期課程一般入試 | 5名 | 春季のみ実施 |
| 研修生 | 若干名 | 春季のみ実施、修士課程との併願制度あり |
学内入試の募集人員が「定員の2分の1以内」と明記されている点は見落としやすいポイントです。学内進学希望者が集中しても、外部からの一般入試・社会人入試・外国人入試に一定数の枠が確保される設計になっているため、外部からの受験者にとって門戸が極端に狭いわけではないことが読み取れます。
出願資格は4区分、それぞれ要件が異なる
一般入試の出願資格は、全専攻共通で(1)から(9)まで整理されています。中心となるのは、日本国内の大学を卒業した者、または2027年3月末までに卒業見込みの者という区分で、これに独立行政法人大学改革支援・学位授与機構による学士取得者、外国で16年の学校教育課程を修了した者、修業年限3年以上の外国の大学等で学士相当の学位を得た者、専修学校の専門課程(4年以上)を修了した者、個別の入学資格審査により大学卒業者と同等以上の学力があると認められた22歳以上の者などが加わります。
一般入試の出願資格をより具体的に整理すると、次のようなパターンに分けられます。
- 日本国内の大学を卒業した者、または2027年3月末までに卒業見込みの者
- 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構により学士の学位を授与された者(見込みを含む)
- 外国において学校教育における16年の課程を修了した者(見込みを含む)
- 修業年限3年以上の外国の大学等で学士相当の学位を授与された者(見込みを含む)
- 文部科学大臣が指定する専修学校の専門課程(4年以上)を修了した者
- 本大学院の個別の入学資格審査により、大学卒業者と同等以上の学力があると認められた22歳以上の者
自分がどのパターンに該当するか判断に迷う場合は、出願締め切りの1カ月前を目安に大学院課へ問い合わせることが募集要項でも案内されています。個別の入学資格審査に該当する可能性がある場合は、通常の出願より早い段階で書類準備を始める必要があります。
外国人入試は日本国籍を持たない人を対象とした区分で、日本文学・国際文化・経済学・法律学・政治学・国際政治学・社会学の各専攻に共通する要件が定められています。外国において16年以上の学校教育課程を修了(見込み)した者や、外国に居住して学士の学位を有する(見込みの)者などが該当し、日本の大学で学士の学位を授与された者は外国人入試を利用できない点に注意が必要です。
社会人入試は、一般入試の出願資格に該当することに加えて、社会学専攻では「25歳以上で、かつ職務経験が3年以上ある者」という個別要件が課されています。職務経験は常勤・非常勤・アルバイトなど勤務形態を問いませんが、在学中に学生であることが生活の主である場合のアルバイト・インターンシップ等は職務経験に含まれないと明記されているため、入学志願票の職歴欄には勤務年数が分かるように記入する必要があります。
職務経験の数え方について募集要項では「常勤・非常勤・アルバイトなど勤務形態を問わない」と説明されている一方、学生であることが生活の主である場合のアルバイトやインターンシップは職務経験に含まれないと明記されています。社会人入試での出願を検討している場合は、現在の勤務形態が3年以上の職務経験としてカウントされるかどうかを、出願前に自己判断だけで済ませず、大学院課へ確認しておくと安心です。
学内入試は法政大学の学部出身者向けの区分で、2026年9月に卒業した者(2025年度秋学期までのGPAが2.5以上)、または2027年3月に卒業見込みの者(卒業に必要な単位のうち100単位以上を2025年度秋学期までに修得し、かつGPAが2.5以上)が対象です。通信教育部や英語学位プログラムの出身者も含まれます。GPAの具体的な算出方法や成績確認の手順は、学部の成績通知書・成績証明書に基づいて個別に案内されるため、学内入試を検討している場合は、出願期間が始まる前に教務窓口で自分の現時点のGPAを確認しておくと安心です。
| 入試区分 | 主な対象 | 社会学専攻の個別要件 |
|---|---|---|
| 一般入試 | 大学卒業(見込)者など全専攻共通の9区分 | 特になし |
| 外国人入試 | 日本国籍以外で外国の学校教育課程を修了(見込み)の者など | 日本語能力の証明が別途必要 |
| 社会人入試 | 一般入試の資格を満たす社会人 | 25歳以上かつ職務経験3年以上 |
| 学内入試 | 法政大学学部の卒業(見込)者 | GPA2.5以上、100単位以上の修得(見込み者) |
英語・日本語のスコア要件
一般入試・外国人入試・社会人入試・研修生入試では、語学能力に関する証明書(英語)の提出が求められます。認められる資格はTOEFL iBT、TOEIC L&R(IP試験を含みますが、TOEIC S&W・Speaking・Writing・Bridge®は不可)、IELTS、実用英語技能検定(英検)のいずれか1つで、英検以外は入試日から起算して過去2年以内に受験したスコアに限られます。最低スコアの基準点は募集要項に明記されておらず、提出そのものが出願要件という位置づけです。
外国人入試では、これに加えて語学能力に関する証明書(日本語)の提出が必要です。日本留学試験(日本語)で450点満点中300点以上、または日本語能力試験N1の合格を示す証明書のいずれかを提出します。ただし、日本の大学で学士の学位を授与された者(見込みを含む)や、ダブルディグリープログラムにより日本の大学で学士学位を授与された者は、この日本語証明書の提出が不要です。なお、学内入試については語学スコアの提出が募集要項上に明記されておらず、他の区分とは書類の性格が異なります。
証明書類は早めの準備を
卒業(見込)証明書・成績証明書・語学スコアといった証明書類は、出身大学や検定試験の実施団体に発行を依頼してから手元に届くまで、数週間程度かかることが少なくありません。出願期間はわずか1週間程度しかないため、証明書の発行依頼は出願期間が始まる前、できれば志望を固めた段階で早めに済ませておくことをおすすめします。特に外国の大学出身者や、成績の保存期間が過ぎている場合の代替書類が必要なケースでは、通常よりも準備に時間がかかることを見込んでおく必要があります。
試験科目|専門科目・英語・研究計画書・口述試験
社会学専攻の試験科目は入試区分によって構成が異なります。ここでは修士課程(一般・外国人・社会人)、学内入試、博士後期課程、研修生の4パターンに分けて、確認できた試験内容を整理します。
修士課程(一般・外国人・社会人)は専門科目60分+口述試験
修士課程の一般入試・外国人入試・社会人入試は、秋季・春季ともに試験内容が共通しています。当日の筆記試験は10時から11時までの60分間で行われる専門科目のみで、独自の外国語試験は課されません。一次合格発表後に、一次試験合格者のみを対象とした口述試験が実施されます。英語は外部試験のスコア提出制、専門科目は筆記1科目のみという組み合わせであり、多くの時間を専門科目の記述対策に充てられる設計になっています。
出願時には研究計画書(様式1)の提出も必須です。分量は1,000〜3,000字とされ、記入すべき項目として研究テーマ・研究の背景(着想に至った経緯、先行研究)・研究目的・独創性・修士論文完成までの研究計画の5点が指定されています。この5項目は口述試験でもそのまま質問の軸になりやすいため、提出前に一つひとつを自分の言葉で説明できるかを確認しておくことをおすすめします。
修士課程(一般・外国人・社会人入試)で提出が必要な書類をまとめると、次のとおりです。
- 入学志願票(出願システム上で作成)
- 入学検定料の納入を証明する書類
- 卒業(見込)証明書(日本の大学出身者)、または学士学位取得(見込)証明書(外国の大学出身者)
- 成績証明書
- 住民票(外国国籍の志願者のみ)
- 語学能力に関する証明書(英語、外国人入試等は日本語も)
- 研究計画書(様式1)
出願書類はすべてオンライン出願システム上でアップロードする方式で、本学に郵送する書類は基本的にありません。成績証明書や語学スコアなど発行に時間がかかる書類から早めに手配しておくと、出願期間の短さに慌てずに済みます。
| 入試区分 | 筆記試験 | 口述試験 | 提出書類の主な特徴 |
|---|---|---|---|
| 一般・外国人・社会人入試(修士) | 専門科目60分(10:00〜11:00) | 一次合格者のみ | 研究計画書(様式1)1,000〜3,000字 |
| 学内入試 | なし | あり(筆記試験は実施しない) | 受験論文(様式2)7,000〜9,000字 |
| 博士後期課程一般入試 | 英語90分(辞書参照不可) | 一次合格者のみ | 研究計画書+受験論文(修士論文等) |
| 研修生 | 専門科目60分(10:00〜11:00) | 一次合格者のみ | 研究計画書(様式1、入学後の研究計画) |
学内入試は筆記試験なし、受験論文7,000〜9,000字で選考
学内入試は他の区分と大きく異なり、筆記試験を実施せず、受験論文と口述試験のみで合否が判定されます。受験論文(様式2)は、卒業論文を提出する場合はA「卒業論文の概要」と「修士論文の構想」を、卒業論文を提出しない場合はB「学部で専門的に研究している内容」と「修士論文の構想」を、合わせて7,000〜9,000字(図表を除く)で執筆する形式です。口述試験は多摩キャンパスで実施予定とされており、他区分の市ケ谷キャンパスとは会場が異なります。
博士後期課程は英語90分、研修生は専門科目型
博士後期課程の一般入試は春季のみの実施で、10時から11時30分までの90分間、辞書参照不可の英語試験が課されます。提出書類には研究計画書(様式1、1,000〜3,000字、博士論文完成までの研究計画)に加えて、受験論文(様式2)として修士論文または研究論文(いずれも2,000字以内の日本語要旨を添付)の提出が必要です。研修生入試は修士課程と同じ専門科目60分+口述試験という構成で、研究計画書には入学後の研究計画を記入します。
試験時間の使い方をどう考えるか
専門科目60分という試験時間は、大問I(60点、論述形式)と大問II(40点、用語説明)の2部構成で使い切る設計になっています。配点比率から見ると大問Iの論述問題により多くの時間を割く戦略が妥当ですが、大問IIの用語説明は1問あたりの負担が軽いぶん、取りこぼしなく得点を積み上げやすい部分でもあります。過去問演習の際は、大問IIを先に手早く仕上げてから大問Iにじっくり取り組むなど、自分に合った時間配分を事前に決めておくと、本番で慌てずに済みます。
研究計画書・研究室訪問の実際
研究計画書と研究室訪問は、多くの大学院で対策の核になる要素ですが、社会学専攻には他大学とは異なる独自のルールがあるため、思い込みで準備を始めると出願直前に慌てることになります。
研究計画書(様式1)に書くべき5つの要素
修士課程の研究計画書は、研究テーマ・研究の背景(着想に至った経緯、先行研究)・研究目的・独創性・修士論文完成までの研究計画という5つの要素を、1,000〜3,000字でまとめる形式です。先行研究への言及が明示的に求められている点は、単なる問題意識の表明にとどまらず、社会学の学説史のなかに自分の研究テーマを位置づける力が見られていることを示しています。
研究計画をまとめる際は、次のような順序で内容を整理すると書きやすくなります。
- 関心を持ったきっかけとなる出来事や経験(研究の背景)
- その関心を学問的な問いへと言い換えた場合の研究テーマ
- 関連する社会学・メディア学の先行研究とその限界
- 先行研究に対して自分の研究がどう新しいか(独創性)
- 修士論文完成までに、どのような方法・スケジュールで進めるか
研究計画書を書く前に確認しておきたいこと
研究計画書を書き始める前に、志望する教員の研究業績や、社会学専攻が発行する研究科紀要などに目を通し、自分の研究テーマに近い先行研究をいくつか把握しておくことをおすすめします。先行研究を1本も挙げられない状態で書き始めると、「研究の背景」の説得力が弱くなりがちです。学部の卒業論文やゼミで扱ったテーマがある場合は、それをどう発展させて修士論文につなげるかという視点で整理すると、研究テーマと自分の学習歴のつながりが明確になります。
学内入試の受験論文は「社会学評論スタイルガイド」準拠が推奨
学内入試の受験論文は、卒業論文を提出する場合のA型と、提出しない場合のB型のいずれかを選び、7,000〜9,000字(図表を除く)でまとめる形式です。書式は1ページ40字×36行の横書きとされ、末尾には注と文献リストを付し、文献注は(見田 1979)のように全角の丸カッコを用いた割注で表記するなど、細かなルールが定められています。「社会学評論スタイルガイド」への準拠が推奨されており、日本社会学会の学会誌に準じた文献引用の作法を、出願前に一度確認しておくと執筆がスムーズになります。
社会学専攻は「事前に志願者と連絡を取らない」という独自ルール
希望指導教員については、出願時に『法政大学大学院入学案内2027』を参照して専任教員1名を選択することが求められます。指導を希望する教員が学生の受け入れを行うかどうかは、公式サイトの「希望指導教員」ページで確認する仕組みです。ここで重要なのは、入試要項に「社会学専攻では、事前に志願者の皆さまと連絡を取ることはいたしません」と明記されている点です。経済学研究科(博士後期課程以外)・経営学研究科(博士後期課程以外)・キャリアデザイン学研究科と同様に、社会学専攻でも出願前の教員への直接連絡や研究室訪問、指導教員の提案といった対応は行われません。
これは、研究室訪問を経て指導の可否を確認してから出願する形式が一般的な大学院とは、対策の進め方が根本的に異なることを意味します。志望理由や研究計画の完成度を、教員への事前相談ではなく提出書類と口述試験のみで示す必要があるため、研究計画書の文章そのものの完成度がより重く評価されると考えるのが自然です。一般的な研究室訪問の依頼メールの書き方は研究室訪問のメール例文集で解説していますが、社会学専攻を志望する場合はこのルールを踏まえ、事前連絡を試みるのではなく、書類の完成度を高めることに時間を配分してください。
出願資格を満たさない場合の個別入学資格審査
一般の出願資格に該当しない場合は、出願前に個別の入学資格審査を受ける必要があります。社会学専攻の修士課程では、審査書類として①特に興味を持って学んできたテーマに関するレポート(8,000〜12,000字)、②大学院で研究したいテーマに関する研究計画(2,000字以内)の提出が求められ、提出期限は秋季が7月15日、春季が11月30日です。博士後期課程では修士論文相当の学術論文の提出が必要とされています。審査は受験する年度・専攻ごとに個別に必要で、前年度に審査を通過していても翌年度は再審査が必要になる点に注意してください。
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。
- 大学院入試のプロ講師が最適な受験戦略を提案
- 今後の大学院入試の勝ち筋が見える。
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出願から合格発表までのスケジュール
社会学専攻の外部院試は、秋季・春季の年2回に加え、学内入試・博士後期課程一般入試・研修生入試でそれぞれ実施時期が異なります。ここでは2027年度入試要項で確認できた日程を区分ごとに整理します。
秋季・春季の二期制と研修生との併願制度
修士課程の一般・外国人・社会人入試には、秋季と春季の2回の出願機会があります。秋季は出願期間が2026年8月26日〜8月31日、筆記試験(専門科目)と口述試験がいずれも2026年9月27日、最終合格発表は2026年10月1日10時、入学手続期間は2026年10月2日〜10月9日です。秋季は研修生との併願制度が「なし」と明記されている点に注意してください。
春季は出願期間が2027年1月3日〜1月8日、筆記試験と口述試験がいずれも2027年1月30日、最終合格発表は2027年2月4日10時、入学手続期間は2027年2月5日〜2月12日です。春季は研修生との併願制度が「あり」とされており、修士課程が不合格でも研修生として合格になるケースがある点が秋季との違いです。
| 区分 | 出願期間 | 試験日 | 最終合格発表 | 入学手続期間 |
|---|---|---|---|---|
| 秋季(修士・一般/外国人/社会人) | 2026年8月26日〜31日 | 2026年9月27日 | 2026年10月1日10:00 | 2026年10月2日〜9日 |
| 春季(修士・一般/外国人/社会人) | 2027年1月3日〜8日 | 2027年1月30日 | 2027年2月4日10:00 | 2027年2月5日〜12日 |
| 学内入試(秋季のみ) | 2026年9月23日〜28日 | 口述のみ 2026年10月20日 | 2026年10月29日10:00 | 2026年10月30日〜11月6日 |
| 博士後期課程一般(春季のみ) | 2027年1月3日〜8日 | 英語1/30・口述2/20 | 2027年2月25日10:00 | 2027年2月26日〜3月5日 |
学内入試・博士後期課程の日程
学内入試は秋季のみの実施で、出願期間は2026年9月23日〜9月28日、口述試験は2026年10月20日に多摩キャンパスで予定されています。筆記試験がないぶん試験当日の負担は軽いものの、受験論文の提出期限は出願期間に組み込まれているため、7,000〜9,000字の論文を出願期間に間に合わせて仕上げる必要があります。
博士後期課程の一般入試は春季のみの実施です。出願期間は修士課程の春季と同じ2027年1月3日〜1月8日ですが、一次試験(英語)は1月30日10時〜11時30分、口述試験は一次試験合格者のみを対象に2月20日に実施され、最終合格発表は2月25日10時です。入学検定料は修士課程・博士後期課程・研修生のいずれも35,000円(研修生は選考料として同額)で、出願はオンライン出願システム「The Admissions Office」上で完結し、本学に郵送する書類はありません。合格発表は出願システム上でのみ行われ、電話や掲示での発表は行われない点も共通の注意事項です。
出願直前に慌てないための準備の目安
出願期間は秋季・春季ともに1週間前後と短く設定されているため、出願が始まってから書類を揃え始めると間に合わない可能性があります。語学スコアと成績証明書は発行までに数週間かかる場合があるため、出願期間の1〜2カ月前を目安に手配を始めることをおすすめします。研究計画書は分量こそ1,000〜3,000字とそれほど長くありませんが、内容の完成度が口述試験にも直結するため、出願期間の直前ではなく、志望を固めた時点から数稿にわたって推敲しておくと安心です。合格発表後の入学手続期間は1週間程度と短いため、学費の準備についても出願前から目途を立てておくと安心です。
倍率・難易度をどう見るか
社会学専攻の外部院試を検討するうえで気になるのが倍率です。結論から言うと、社会学研究科の志願者数・合格者数・倍率は、法政大学の公式サイト・大学ポートレートのいずれにも公表されておらず、確定的な数字は分かりません。ここでは、公表されている入学者数の実績データをもとに、難易度をどう捉えればよいかを整理します。
大学ポートレートで確認できる入学者数の推移
日本私立学校振興・共済事業団が運営する大学ポートレートの「法政大学 社会学研究科(修士)」のページには、入学者数の推移が公表されています。2023年度1名、2024年度6名、2025年度4名と、年度によって入学者数に幅があることが分かります。募集人員20名(学内入試を含む全区分の合計)に対してこの実績である点から、外部からの受験者にとって門戸が閉ざされているわけではないことがうかがえます。
| 年度 | 入学者数(修士課程) | 男女内訳 |
|---|---|---|
| 2023年度 | 1名 | 男0名・女1名 |
| 2024年度 | 6名 | 男2名・女4名 |
| 2025年度 | 4名 | 男2名・女2名 |
出身校・社会人・留学生の内訳
2025年度の入学者4名を出身校別に見ると、法政大学出身(自大学)が1名、他大学(私立)出身が2名、外国の大学出身が1名という内訳です。このうち社会人が2名、留学生が1名を占めており、他大学・社会人・留学生を合わせると入学者の4分の3を占める年度もあることが分かります。在籍者数は2025年度で11名(1年生4名、2年生7名)、収容定員40名に対する充足率としては半数程度にとどまっており、少人数体制での指導が行われていると考えられます。
これらの数字から言えるのは、社会学専攻が特定の出身校に偏らず、他大学出身者・社会人・留学生を継続的に受け入れている研究科だということです。「外部からは狭き門」と決めつける必要はありませんが、年度によって入学者数が1名から6名まで変動している点を踏まえると、志願者の研究テーマや準備の完成度によって合否が左右される、実力本位の選考だと捉えるのが妥当です。
志願者数・倍率は非公表という前提で対策を組む
繰り返しになりますが、志願者数・合格者数・倍率そのものは公表されていません。ネット上に特定の倍率を示す記事が見られる場合でも、公式に裏付けられた数字ではない可能性があるため、鵜呑みにせず、公表されている入学者数の実績と募集人員の規模感から自分なりに難易度感をつかむのが現実的です。倍率という単一の数字に一喜一憂するより、専門科目60分でどこまで論理的な答案を書けるか、口述試験で研究計画を一貫して説明できるかという、実力そのものを底上げする対策に時間を使うことをおすすめします。
難易度を測る際に見ておきたい視点
倍率が非公表である以上、難易度を数字だけで測ることはできません。かわりに、専門科目60分でどれだけ論理的な答案を書けるか、研究計画書の5要素(研究テーマ・背景・目的・独創性・研究計画)を過不足なく説明できるか、口述試験で研究者としての問題意識を語れるかという3つの視点で自己点検すると、対策の抜け漏れを見つけやすくなります。特に社会学専攻は事前の研究室訪問ができないため、出願前の自己点検の精度が、他大学以上に合否を左右する要素になると考えられます。
過去問分析・出題予測と口述試験対策
社会学専攻の過去問は、法政大学大学院の公式サイト「過去の入試問題等」ページで公開されています。ここでは公開範囲のルールと、実際に確認できた2026年度入試の出題内容から見える傾向を整理します。長文の転載は著作権上できないため、出題形式と傾向の要約にとどめます。
過去問の公開範囲
公式サイトで確認できる社会学専攻の過去問は2026年度入試分で、公開されているのは次の3つです。
- 秋季・修士課程(一般・外国人・社会人入試)専門科目
- 春季・修士課程(一般・外国人・社会人・研修生入試)専門科目
- 春季・博士後期課程(一般入試)英語
口述試験など筆記試験以外の過去問は公開されていません。また、公開されている試験問題には、解答又は解答例に加えて「出題の意図」まで掲載されており、単に過去問を解くだけでなく、大学側が何を評価しようとしているかを直接確認できる点が特徴です。利用にあたっては、本学に無断での複製・転載・公衆送信や、塾・予備校等での営利目的の使用が禁止されている点を踏まえ、自分の学習にとどめて活用してください。
秋季試験の出題内容から見える傾向
2026年度秋季の専門科目(60分)は、大問Iと大問IIの2部構成でした。大問I(60点)はAとBの2題からいずれか1つを選んで論じる形式で、Aは「社会統合(social integration)がどのように達成されるか、分断や排除も含めて社会学の学説に言及しながら説明する」という理論社会学寄りのテーマ、Bはアドルノとホルクハイマーの批判理論を切り口に、SNSの普及がマスメディアの支配構造をどう変えたかを論じるメディア論寄りのテーマでした。社会学理論とメディア論のどちらから出題されても対応できる準備が必要になることが、この構成から読み取れます。
大問II(40点)は、機械的連帯/有機的連帯、儀礼的無関心、強い紐帯/弱い紐帯、ポストコロニアリズム、疑似相関、参与観察法、ビッグデータ、ディープフェイク、疑似イベント、スペクタクル社会という10個の事項から4つを選び、数行で説明する形式でした。公開されている「出題の意図」には、社会学(社会調査を含む)およびメディア学の基礎概念についての知識と理解を問う出題であり、社会学・メディア学の辞典や教科書、近年の論説で取り上げられることの多い概念から出題していると明記されています。
春季試験の出題内容から見える傾向
2026年度春季の専門科目は、修士課程の一般・外国人・社会人入試に加えて研修生入試も同一問題でした。大問Iは、ヴェーバー・パーソンズ・フーコー・ブルデューという4人の論者から1人を選び、その権力概念の特徴を説明したうえで具体的な事例に当てはめて論じるA、デジタル・トランスフォーメーション(DX)の具体例を挙げながら生活の変化・現状の課題・今後の展望を論じるBのいずれかを選択する形式でした。古典的な社会学理論と現代的な社会現象の両方を、自分の言葉で接続する力が求められていることが分かります。
大問IIは、スノーボールサンプリング、機械的連帯と有機的連帯、シティズンシップ、儀礼的無関心、AGIL図式、リスク社会、参与観察、シンギュラリティ、ダークパターン、大衆文化、ファクトチェック、ランサムウェアという12個の事項から4つを選ぶ形式で、秋季と同様に社会学理論・社会調査法・メディア学の基礎概念を横断して出題されています。年度をまたいで共通するのは、教科書レベルの概念を正確に説明できるかを問う設計であり、難解な学説の丸暗記よりも基本概念の正確な理解を優先した対策が効果的だと考えられます。
博士後期課程・英語試験の形式
博士後期課程一般入試の英語試験は90分で、辞書の参照はできません。大問I・大問IIともに、社会学系の英語学術文献を読み、下線部の内容について「本文に即して日本語で説明しなさい」と求める論述式の設問が3問程度出題される形式です。2026年度春季では、若者研究・社会階層論に関する英語文献が出典として使われていました。単語や文法の知識だけでなく、英語の学術論文を正確に読み解き日本語で論理的に説明する力が問われるため、社会学関連の英語論文を普段から読み込み、要約する練習を積んでおくことが対策になります。
出題テーマの情報収集を習慣にする
過去2回分の専門科目を見る限り、大問Iでは社会統合・権力論といった社会学の古典的なテーマと、SNS・DXといった現代的な社会現象を結びつけて論じる出題が続いています。新聞やニュースで報じられる社会問題を、社会学の概念で説明し直す習慣をつけておくと、当日どのようなテーマが出題されても対応しやすくなります。大問IIの用語説明についても、社会学・社会調査法・メディア学の入門的な教科書や用語集を1冊決めて通読し、知らない概念をつぶしておくという地道な準備が、結果的に得点の底上げにつながります。
口述試験(面接)の実施方法と対策の考え方
口述試験は一次試験合格者のみを対象に実施されます。全専攻共通の受験上の注意によると、口述試験の一人あたりの試験時間は主に約20分、面接官は4〜5名のケースが多く、大学院で研究計画に沿って研究を行い論文をまとめる力があるかどうかを、提出書類を参照しながら質問し判定するとされています。単に「いろいろと勉強してみたい」という意欲だけでは不十分と明記されており、研究計画書に書いた研究テーマ・背景・目的・独創性・進め方の5要素について、口頭で一貫した説明ができるように準備しておく必要があります。学内入試のように筆記試験がなく口述試験のみで判定される区分もあるため、区分にかかわらず口頭説明力を鍛えておくことが共通の対策になります。
過去問の公開状況を年度・区分別に整理する
| 入試区分 | 公開状況 | 科目 |
|---|---|---|
| 秋季・修士課程(一般・外国人・社会人) | 2026年度分を公開 | 専門科目 |
| 春季・修士課程(一般・外国人・社会人・研修生) | 2026年度分を公開 | 専門科目 |
| 春季・博士後期課程(一般) | 2026年度分を公開 | 英語 |
| 学内入試 | 非公開(口述試験のみのため) | – |
専門科目の大問IIで問われる用語は、社会学・社会調査法・メディア学の3分野にわたって毎年10〜12個程度が並びます。すべての用語を完璧に覚えるのではなく、社会学系の用語集や教科書の索引を1冊通読し、聞いたことがない用語をゼロにしておくという発想の対策が現実的です。大問Iの論述は理論社会学とメディア論のいずれかを選べる形式が続いているため、両方に少しずつ触れておくより、どちらか一方を深く掘り下げて自分の得意分野にしておく方が、60分という試験時間内で完成度の高い答案を書きやすくなります。
併願パターンと対策を進めるための情報源
社会学専攻の外部院試を検討する際は、併願の選択肢もあわせて整理しておくと出願計画が立てやすくなります。ここでは制度上確認できる併願の仕組みと、対策を体系的に進めるための関連情報を紹介します。
研修生との併願制度
前述のとおり、修士課程と研修生の併願制度は春季入試のみで利用でき、秋季入試では利用できません。春季に出願して修士課程は不合格でも研修生としての合格が示される仕組みがあるため、春季出願を選べる場合は併願制度の有無も出願時期の判断材料になります。なお、法政大学大学院には社会学研究科のほかにも人文科学研究科など複数の文系研究科があり、志望テーマによっては研究科を横断した比較検討も有効です。法政大学大学院の別の研究科の外部院試については法政大学大学院 人文科学研究科の外部院試を徹底解説でも詳しく解説しています。
MARCH内での併願を検討する場合
社会学系の大学院は、明治大学・立教大学・中央大学・青山学院大学など、いわゆるMARCHの各大学にも設置されています。出願期間や試験日が重ならなければ、法政大学大学院社会学研究科と並行して他大学の社会学系研究科を受験することも選択肢になります。MARCH各大学の大学院入試の実施状況や研究科ごとの特徴を横断的に把握したい場合は、MARCH大学院入試を徹底解説を参考に、志望研究科の組み合わせを検討してください。
併願する場合の準備の優先順位
複数の大学院を併願する場合は、提出書類の様式や字数制限が大学ごとに異なる点に注意が必要です。社会学専攻の研究計画書は1,000〜3,000字と比較的短い分量ですが、併願先によっては4,000字以上を求められることもあります。併願先ごとに研究計画書を使い回すのではなく、各大学院のアドミッション・ポリシーや専任教員の研究領域に合わせて、強調するポイントを調整して書き分けることをおすすめします。試験日が近接している場合は、専門科目の対策範囲が重なる大学院を優先的に選ぶと、限られた準備期間を有効に使えます。
併願先を選ぶ際は、専門科目や研究計画書の対策範囲が重なるかどうかだけでなく、口述試験で問われる「志望理由の一貫性」が複数の大学院にまたがっても崩れないかを確認しておくことも大切です。社会学専攻を第一志望としつつ他大学院を併願する場合は、それぞれの志望理由が場当たり的にならないよう、共通する研究テーマの軸を先に固めてから、大学院ごとの特色に合わせて説明の重点を調整するという順序で準備を進めると、口述試験での受け答えに一貫性を持たせやすくなります。
研究計画書・面接対策を体系的に進める
社会学専攻は事前の研究室訪問ができないという独自のルールがあるため、研究計画書の完成度と口述試験での説明力を、書類と当日の受け答えだけで示す必要があります。大学院入試全般の準備の流れを先に把握したい場合は大学院入試対策の完全ガイドで全体像を確認し、そのうえで専門科目・研究計画書・口述試験の対策を、自分の研究テーマに合わせて個別に組み立てていくことをおすすめします。出願区分ごとに提出書類も試験内容も異なるため、独学で不安がある場合は、大学院入試を専門に指導する大学院入試対策コースで、志望研究科に応じた個別のサポートを受けることも選択肢の一つです。
よくある質問(FAQ)
社会学研究科には社会学専攻以外の専攻はありますか。
いいえ。社会学研究科は社会学専攻の1専攻のみで構成されており、修士課程と博士後期課程が設置されています。法学研究科や政治学研究科のように専攻が複数に分かれている研究科ではないため、専攻選びで迷う必要はありません。
研究室訪問はできますか。
社会学専攻の入試要項には「事前に志願者の皆さまと連絡を取ることはいたしません」と明記されており、出願前の教員への直接連絡や研究室訪問は行われません。希望指導教員は公式サイトで受入可否を確認したうえで出願時に1名選択する仕組みで、研究計画書の完成度と口述試験での説明力で選考に臨む必要があります。
英語の外部試験はどのスコアが必要ですか。
修士課程の一般・外国人・社会人・研修生入試では、TOEFL iBT、TOEIC L&R(IP試験を含みますがS&W・Speaking・Writing・Bridge®は不可)、IELTS、実用英語技能検定のいずれか1つの提出が必要です。募集要項に最低点の基準は明記されておらず、提出そのものが出願要件とされています。博士後期課程一般入試では、これとは別に当日90分の英語試験(辞書参照不可)が課されます。
社会人入試の対象となる年齢・条件はありますか。
一般入試の出願資格を満たすことに加えて、社会学専攻では「25歳以上で、かつ職務経験が3年以上ある者」という要件が定められています。職務経験は常勤・非常勤・アルバイトを問いませんが、学生であることが生活の主であるアルバイトやインターンシップは含まれません。
過去問はどこで入手できますか。
法政大学大学院公式サイトの「過去の入試問題等」ページで、2026年度入試分の試験問題・解答又は解答例・出題の意図が公開されています。社会学専攻については秋季修士課程専門科目、春季修士課程専門科目、春季博士後期課程英語の3つが公開対象で、口述試験など筆記試験以外の過去問は公開されていません。
学内入試と一般入試はどちらが有利ですか。
学内入試は法政大学の学部出身者が対象で、GPA2.5以上などの条件を満たす必要があり、募集人員も修士課程全体20名のうち2分の1以内という上限が設けられています。外部からの受験者が利用できるのは一般・外国人・社会人入試のいずれかであり、区分ごとに評価される要素が異なるため、有利・不利という単純な比較はできません。自分の出願資格に該当する区分で、提出書類の完成度を高めることが重要です。
検定料はいくらですか。
入学検定料は35,000円です。研修生入試も選考料として同額の35,000円が必要です。出願はオンライン出願システム「The Admissions Office」上で完結し、本学へ郵送する書類はありません。
秋季と春季のどちらに出願すべきですか。
秋季は研修生との併願制度がなく、春季は併願制度が利用できるという違いがあります。出願期間・試験日・合格発表日もそれぞれ異なるため、研究計画書の完成度や語学スコアの準備状況に応じて、無理なく準備を仕上げられる時期を選ぶことが現実的です。日程は年度により変更される可能性があるため、出願前に最新の入試要項で確認してください。
まとめ
法政大学大学院社会学研究科社会学専攻の外部院試は、専門科目60分と口述試験を柱とするシンプルな試験構成である一方、事前の研究室訪問ができないという独自のルールを持つ点が最大の特徴です。研究計画書(様式1)に研究テーマ・背景・目的・独創性・研究計画の5要素を過不足なく盛り込み、その内容を口述試験で一貫して説明できるようにしておくことが、他大学以上に重要な対策になります。事前の教員への連絡ができないぶん、書類と口頭説明の完成度で勝負が決まると考えて準備を進めてください。
過去問からは、社会学理論・社会調査法・メディア学の基礎概念を横断的に問う出題傾向が見て取れ、教科書レベルの概念を正確に説明できる力を積み上げることが有効です。募集人員・出願資格・日程・検定料などの数値は、2027年度入試要項(2026年6月16日公開版)に基づくものであり、年度によって更新される可能性があります。最終的な出願判断は、必ず出願年度の最新の入試要項でご確認ください。
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