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明治大学大学院 文学研究科の外部院試を徹底解説|出願資格・試験科目・研究計画書・面接対策まで

明治大学大学院 文学研究科の外部院試を徹底解説の記事アイキャッチ画像。大学院入試対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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明治大学大学院文学研究科は、駿河台キャンパスに置かれる人文科学系の大学院で、博士前期課程・修士課程に日本文学、英文学(英文学専修・米文学専修・英語学専修・英語教職専修)、仏文学、独文学、演劇学、文芸メディア、史学(日本史学専修・アジア史専修・西洋史学専修・考古学専修)、地理学、臨床人間学(臨床心理学専修・現代社会学専修・教育学専修)という9専攻を置いています。外部院試とは、明治大学文学部以外の出身者がこれらの専攻を受験する入試全般を指します。文学研究科の入学試験は学内選考方式・一般入学試験・外国人留学生入学試験・社会人特別入学試験・飛び入学試験の5区分で構成されていますが、学内選考方式は7月上旬実施・面接試問のみという内部進学者向けの枠であるのに対し、一般入学試験には明治大学文学部出身者専用の別枠は設けられておらず、出願資格を満たせば外部生も一般入学試験・外国人留学生入学試験・社会人特別入学試験・飛び入学試験のいずれかに出願できる仕組みです。本記事は文学研究科が公表している2027年度(令和9年度)大学院学生募集要項に基づき、外部受験生が確認すべき募集人員、出願資格、試験科目、研究計画書の作成、日程、倍率、口述試験対策までを整理します。募集人員や出願資格、日程の数値は年度によって変わるため、本記事の情報は執筆時点で確認できた公式発表に基づくものであり、最新の詳細は必ず文学研究科の公式サイトで最新の学生募集要項をご確認ください。

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目次

明治大学大学院文学研究科の概要と外部院試の基本構造

文学研究科の人材養成上の目的として、募集要項には「多角的な人文科学の基礎科学を修得しつつ、現代社会における人間存在の普遍的な課題の解明に寄与すること」が掲げられています。博士前期課程では専門的知識を有する社会人を、博士後期課程では専門的に研究に携わる研究者を養成することが目標とされており、9専攻はいずれもこの共通理念のもとに独自の教育課程を編成しています。日本文学専攻は古典から現代までの日本文学全般を多様な視座から究明する専攻、英文学専攻は英文学・米文学・英語学の3専修が研究者養成を、英語教職専修が高度な専門知識を持つ中高英語教員の養成を目指す専攻です。

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仏文学専攻はフランス語圏の文学・文化・思想に関する広範な知識と高度なフランス語運用力を備えた人材の育成を、独文学専攻はドイツ語運用力と日独交流に資する教養の涵養を目的としています。演劇学専攻は研究者養成に加えて劇作家・演出家・翻訳家・演劇制作者を目指す人材の養成も視野に入れており、文芸メディア専攻は「メディア環境の中の文芸」という研究科独自の視座から文芸研究とメディア研究の両方に取り組む専攻です。史学専攻は日本史学・アジア史・西洋史学・考古学の4専修から構成され、各種史資料の分析に基礎を置く実証主義とフィールドを重視する実践主義を柱としています。

地理学専攻はグローバルな空間的視野を重視しながら都市・村落の地域構造を実証的に探究する人材の育成を、臨床人間学専攻は臨床心理学・現代社会学・教育学の3専修を通じて現代社会が直面する心理・社会的危機の克服に向けた専門家と研究者の育成を目的としています。臨床心理学専修は臨床心理士・公認心理師の資格取得カリキュラムにも対応しており、学内外の専門機関での臨床実習が講義・演習と並行して組まれている点が他専修と異なる特徴です。

専攻専修・領域
日本文学(専修区分なし)
英文学英文学専修/米文学専修/英語学専修/英語教職専修
仏文学(専修区分なし)
独文学(専修区分なし)
演劇学(専修区分なし)
文芸メディア(専修区分なし)
史学日本史学専修/アジア史専修/西洋史学専修/考古学専修
地理学(専修区分なし)
臨床人間学臨床心理学専修/現代社会学専修/教育学専修

入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)では、博士前期課程・修士課程が求める学生像として、当該専攻・専修で必要とされる思考力・知識・語学力を学士課程ですでに養っていることに加え、世界・社会の動向への幅広い視野と問題発見能力、常識にとらわれない自由な着眼力、大胆な仮説を緻密かつ誠実に分析・考察できる論証能力、専門分野に偏らない深い教養、そしてそれらを的確に表現できる高度な言語能力を兼ね備えた者が示されています。これらの資質を測るために学内選考入学試験・一般入学試験・外国人留学生入学試験・社会人特別入学試験・飛び入学試験という複数の入試区分が設けられています。学内選考方式による入学試験は例年7月上旬に実施され、募集要項の入学試験一覧では英文学専攻(英語教職専修を除く)・仏文学専攻・独文学専攻・地理学専攻・臨床人間学専攻現代社会学専修・臨床人間学専攻教育学専修の6専攻・専修が対象、募集人員は若干名、試験科目は面接試問のみと案内されています。2027年度(令和9年度)の日程は出願期間が2026年6月上旬、試験実施・合格発表がいずれも2026年7月上旬です。対象者を内部進学者に限定する文言そのものは公式ページに明記されていませんが、一般入学試験より2か月以上早い実施時期や名称から本学文学部出身者を主に想定した枠である可能性が高く、外部出身者が学内選考方式に出願できるかどうかは文学研究科の大学院事務室(03-3296-4143)に個別に確認することをおすすめします。外部受験生が確実に出願できるのは一般入学試験・外国人留学生入学試験・社会人特別入学試験・飛び入学試験の4区分です。

学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)では、修士課程修了者に対して分野別に「修士(文学)」「修士(史学)」「修士(地理学)」「修士(人間学)」のいずれかの学位が授与されます。日本文学・英文学・仏文学・独文学・演劇学・文芸メディアの6専攻は修士(文学)、史学専攻は修士(史学)、地理学専攻は修士(地理学)、臨床人間学専攻は修士(人間学)という対応関係です。修士学位論文の執筆については、演習科目で研究構想・先行文献の評価・成果発表を段階的に指導し、中間発表などの口頭発表を通じて論文作成の基礎を習得させる指導体制が組まれていると教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)に明記されています。「総合文学研究」「総合史学研究」「特別講義」といった専攻横断の科目や客員教員・特任教員による講演会も用意されており、専門分野に閉じない幅広い知識に触れる機会が制度として組み込まれている点も、研究計画書で入学後の学びを描くうえで参考になります。

この構造上の特徴は、明治大学以外の出身者にとって重要な意味を持ちます。一般入学試験は出身大学を問わず同じ出願資格・同じ試験科目で選考される区分であり、明治大学文学部の卒業生と外部出身者が別枠で争う設計にはなっていません。唯一の例外は英文学専攻英語教職専修で、この専修はⅡ期のみの募集かつ出願資格そのものが「本学文学部4年次に在学し、英語教育職員1種免許状を取得見込みであること」など明治大学文学部の学生であることを前提とした条件になっているため、事実上、外部からの受験対象にはなりません。外部受験を検討する場合は、英語教職専修を除く9専攻16区分のいずれかを志望先として検討することになります。

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実施専攻・募集人員・出願資格(語学スコアを含む)

2027年度(令和9年度)の博士前期課程・修士課程の募集人員は、専攻・専修ごとにⅠ期とⅡ期に分けて設定されています。史学専攻は4専修の合計でⅠ期15名・Ⅱ期10名と全専攻の中でもっとも大きな枠が設定されている一方、独文学・演劇学・文芸メディア・現代社会学・教育学は各期2〜4名という少人数の募集です。募集人員はあくまで年間の目安であり、後述のとおり「本研究科の定める基準点に達した者を合格とする」ため、実際の合格者数が募集人員に満たない場合もあると募集要項に明記されています。

専攻・専修Ⅰ期Ⅱ期
日本文学4名2名
英文学(英文学・米文学・英語学専修)4名2名
英文学(英語教職専修)募集なし2名(卒業論文審査+面接試問のみ)
仏文学4名2名
独文学4名2名
演劇学4名2名
文芸メディア4名2名
史学(日本史学・アジア史・西洋史学・考古学の4専修合計)15名10名
地理学3名2名
臨床心理学4名2名
現代社会学2名2名
教育学2名2名

博士後期課程は日本文学2名、英文学2名、仏文学2名、独文学2名、演劇学1名、史学6名(4専修合計)、地理学2名、臨床心理学2名、現代社会学1名、教育学1名という募集人員です。博士後期課程は入試期がⅡ期のみに限定されており、博士前期課程・修士課程のようなⅠ期の設定はありません。外部から博士後期課程を目指す場合は、年間を通じて出願機会が1回しかない点をあらかじめ押さえておく必要があります。

一般入学試験(英語教職専修を除く)の出願資格は、以下のいずれかに該当することが条件です。①大学を卒業した者及び2027年3月31日までに卒業見込みの者、②大学改革支援・学位授与機構により学士の学位を授与された者(見込みを含む)、③外国において学校教育における16年の課程を修了した者(見込みを含む)、④外国の通信教育を日本国内で履修し同課程を修了した者、⑤文部科学大臣が指定する教育施設の当該課程を修了した者、⑥外国の大学等で修業年限3年以上の課程を修了し学士相当の学位を得た者、⑦文部科学大臣が指定する修業年限4年以上の専修学校専門課程を修了した者、⑧文部科学大臣が指定した者、⑨個別の入学資格審査により大学卒業者と同等以上の学力があると認められ2027年3月31日までに22歳に達する者、という9類型です。⑧⑨に該当し出願資格審査を希望する場合はⅠ期6月22日・Ⅱ期11月16日必着で審査書類を提出する必要があり、審査終了まで検定料は納入できません。

  • 大学卒業(見込み)者、または大学改革支援・学位授与機構による学士取得(見込み)者
  • 外国における学校教育16年課程の修了(見込み)者(通信教育での国内履修を含む)
  • 修業年限3年以上の外国の大学等で学士相当の学位を取得(見込み)した者
  • 文部科学大臣が指定する修業年限4年以上の専修学校専門課程修了(見込み)者
  • 個別の出願資格審査により大学卒業者と同等以上の学力を認められた者(2027年3月31日までに22歳に達する者、要事前審査)

社会人特別入学試験は、募集専攻・専修が限定されている点に注意が必要です。史学専攻は日本史学・アジア史・考古学の3専修のみが対象で西洋史学専修は募集せず、臨床人間学専攻は現代社会学・教育学の2専修のみが対象で臨床心理学専修は募集していません。出願資格は2027年4月1日現在で28歳以上であり、かつ大学を卒業した者(卒業見込みは不可)、または学校教育法施行規則第155条第1項の規定により大学卒業者と同等以上の学力があると認められた者です。募集要項には「土曜日や夜間のみで修了できるような別コースは設置していません」と明記されており、社会人入試の合格者も一般入学者と同じ授業を受講する仕組みです。

飛び入学試験は大学3年次在学者が対象で、①2年次終了時点で卒業要件単位を70単位以上修得、②修得単位の80パーセント以上が80点以上相当、③卒業論文相当の論文(400字詰原稿用紙で80枚程度)を提出し研究科が優秀と判定、④所属大学の演習担当者の推薦書を提出できること、という4条件をすべて満たす必要があります。合格しても3年次終了時点で卒業要件単位100単位以上(指定科目含む)などの入学資格を満たさない場合は入学が許可されません。臨床人間学専攻は飛び入学試験を実施していません。

外国人留学生入学試験は、日本国籍を持たず初等・中等教育のすべての課程を外国の教育機関で修了した者を対象とし、大学卒業(見込み)や学士相当の学位取得(見込み)などの資格要件は一般入学試験とほぼ共通です。臨床人間学専攻教育学専修のみ受験区分がA区分とB区分に分かれ、外国の大学・大学院のみを卒業したA区分の志願者には日本語能力の証明として、指定回の日本留学試験の「聴解・聴読解」「読解」「記述」の合計360点以上、または日本語能力試験N1レベル合格のいずれかが求められます。日本の大学・大学院を卒業(見込み)した者はこの要件が免除されます。

語学スコアの扱いについては、他大学の大学院でよく見られる「TOEICやTOEFLなど外部の英語検定試験のスコア提出を出願資格や加点要素とする」規定は、文学研究科の一般入学試験・社会人特別入学試験・飛び入学試験のいずれにも見当たりませんでした。英語をはじめとする語学力は、専攻ごとに指定される学内の外国語筆記試験で測定される仕組みです。外国人留学生入学試験の臨床人間学専攻教育学専修A区分だけが例外的に、日本留学試験または日本語能力試験のスコアという公的な語学試験結果の提出を求めています。TOEICやTOEFLのスコアを事前に取得しておく必要はありませんが、その分、学内の外国語筆記試験そのものへの対策が合否に直結する点は押さえておく必要があります。

出願書類は入試区分ごとに共通の書類と、区分固有の書類に分かれます。一般入学試験・社会人特別入学試験・飛び入学試験に共通するのはA票(入学志願票・受験票)、B票(振込連絡票)、入学志願書、研究計画書5部、卒業(見込)・修了(見込)証明書、成績証明書、出願書類チェックリストです。英語教職専修と地理学専攻Ⅱ期志願者だけは卒業論文等のコピー1部が追加され、地理学専攻Ⅱ期志願者はさらに口頭発表用のレジュメ(A4判2枚程度にまとめたもの)を8部提出する必要があります。この部数は募集要項の提出書類の項目に明記されているもので、卒業論文等のコピー1部とあわせて出願期間内に確実に用意しておく必要があります。

入試区分共通書類に加えて必要なもの
一般入学試験(英語教職専修・地理学Ⅱ期志願者のみ)卒業論文等コピー1部、地理学Ⅱ期は口頭発表用レジュメ(A4判2枚程度)8部
外国人留学生入学試験入学志願書(外国籍用)、学位取得(見込)証明書、経費支弁方法計画書、パスポートコピー、在留カード表裏コピー、(該当者のみ)日本留学試験・日本語能力試験関係書類
社会人特別入学試験史学専攻(日本史学・アジア史・考古学専修)、臨床人間学専攻(現代社会学・教育学専修)のみ実施。追加書類は一般入学試験と同じ構成
飛び入学試験所属大学の演習担当者による推薦書。臨床人間学専攻は実施なし

外国人留学生入学試験では、出身国・出身機関によって追加の証明手続きが求められる場合があります。中国国内の大学・大学院を卒業(見込)・修了(見込)の者は、出身大学発行の証明書に加え、中国高等教育学生信息網(CHSI)からメールで明治大学大学院に直送される英文の認証報告書、またはこれに準じる証明書のいずれかを提出する必要があります。婚姻等で戸籍上の氏名と証明書の氏名が異なる場合は戸籍抄本の添付が必要になるなど、証明書関連の手続きは細部まで規定されているため、出願を予定する年度が近づいたら早めに募集要項の該当ページを確認しておくことをおすすめします。

出願書類の記入そのものにも細かい指定があります。黒のボールペン(消せるボールペンは不可)を使用して楷書で記入し、年号はすべて西暦を用いる必要があります。写真は出願前3か月以内に撮影したカラー写真(4cm×3cm)を2枚用意し、光沢仕上げ・正面・上半身・脱帽・背景と枠なしという条件を満たしたものをA票と入学志願書にそれぞれ貼付します。スナップ写真やカラープリンター出力の写真は不可とされ、受験時に眼鏡を着用する場合は眼鏡着用の写真を用意する必要があります。この写真は入学後に交付される学生証にもそのまま使用されるため、事前に条件を満たした写真を用意しておくと、出願直前に慌てずに済みます。

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試験科目(専門科目・外国語・研究計画書・口述試験)

博士前期課程・修士課程の一般入学試験(英語教職専修を除く)は、試験場を駿河台キャンパスとし、1日目に外国語または小論文、専門科目の筆記試験、面接試問という構成が基本です。選択する受験科目は出願書類にあらかじめ明記する必要があり出願後の変更はできません。語学系の専攻(日本文学・英文学・仏文学・独文学・演劇学・文芸メディア)は「外国語+専門科目」、史学専攻は専修によって外国語の選択肢や専門科目との組み合わせが異なり、地理学はⅠ期とⅡ期で試験方式そのものが変わります。

専攻・専修1時限(外国語等)2時限(専門科目等)
日本文学外国語(英語・独語・仏語から1、辞書可)専門科目
英文学専修英語(英文学史)専門科目
米文学専修英語(米文学史)専門科目
英語学専修英語(英語学)専門科目
仏文学仏語専門科目
独文学独語専門科目
演劇学英語(辞書可)専門科目
文芸メディア英語(辞書可)専門科目
日本史学外国語(英・独・仏・中・露から1)専門科目、面接試問
アジア史外国語(英・独・仏・中・露・朝から1)専門科目、面接試問
西洋史学英語(必須)+外国語(独・仏・露から1、辞書可)専門科目、面接試問
考古学外国語(英・独・仏・中・露から1)専門科目、面接試問
地理学(Ⅰ期)英語専門科目(自然地理学・人文地理学から選択)
地理学(Ⅱ期)卒業論文の口頭発表(1人20分、パワーポイント使用)
臨床心理学英語専門科目
現代社会学英語専門科目
教育学英語(辞書可)専門科目

地理学専攻のⅡ期入試だけは、他の専攻とまったく異なる選抜方式が採用されています。Ⅱ期は筆記試験を行わず卒業論文(または卒業論文に代わる研究レポート等)の口頭発表のみで選考され、出願時に卒業論文等のコピー1部とA4判2枚程度のレジュメを複数部提出し、試験当日は1人あたり20分にまとめてパワーポイントで発表する形式です。学部での研究の完成度そのものが問われる設計であるため、Ⅱ期での地理学専攻の受験を検討する場合は、卒業論文の内容と入学後の研究計画をどう接続するかを早い段階から整理しておく必要があります。

面接試問は、臨床人間学専攻臨床心理学専修を除き受験者全員に対して実施されます。臨床心理学専修だけは1日目の筆記試験当日の夕刻に筆記試験の合格発表を行い、その合格者のみが2日目の面接試問に進むという2段階選抜の運用です。他の専攻・専修では、筆記試験の得点にかかわらず出願者全員が面接試問を受ける前提になっており、面接試問の詳細は筆記試験当日に指示されると案内されています。

辞書の持ち込みは、募集要項の表で「辞書持ち込み可」と明記されている専攻・専修に限られ、それ以外では一切認められません。持ち込み可の場合も一般的な語学辞書1冊のみが対象で、専門用語辞典や電子辞書の使用は認められていません。また、外国語試験に自分の母国語を選択することもできない旨が全専攻共通の注意事項として記載されています。

英文学専攻英語教職専修だけはⅡ期のみの募集で、選考方法も他の専修とは根本的に異なります。筆記試験は実施されず、卒業論文審査と面接試問のみで合否が決まる方式です。出願資格は、明治大学文学部4年次に在学し、英語教育職員1種免許状を取得見込みであること、本研究科の大学院科目を12単位以上修得見込みであること、文学部卒業時のGPAが3.0以上見込み(出願時点で2.8以上)であることの3条件をすべて満たす者に限られており、外部出身者が対象になる区分ではありません。

社会人特別入学試験は、対象となる専修ごとに科目構成が異なります。日本史学専修は専門科目のみと面接試問、アジア史専修は小論文と専門科目に面接試問、考古学専修は小論文と専門科目(若干の英文読解力を問う問題を含む)に面接試問という構成です。臨床人間学専攻の現代社会学専修・教育学専修も同様に小論文と専門科目で選考され、教育学専修の専門科目には若干の英文読解問題が含まれ、辞書の持ち込みが認められています。

専修1時限2時限
日本史学専門科目、面接試問
アジア史小論文専門科目、面接試問
考古学小論文専門科目(若干の英文読解を含む)、面接試問
現代社会学小論文専門科目、面接試問
教育学小論文専門科目(若干の英文読解を含む、辞書可)、面接試問

飛び入学試験は、語学系専攻が外国語と小論文、史学専攻の各専修が外国語(または英語)と小論文に加え西洋史学専修のみ専門科目に相当する構成となっており、いずれも面接試問が課されます。飛び入学試験の小論文は一般入学試験の専門科目に代わる位置づけと考えられ、大学3年次までに培った専門知識を論述形式でどう表現できるかが問われます。出願段階で卒業論文相当の論文(400字詰原稿用紙で80枚程度)をすでに提出している分、小論文では出願書類との一貫性も見られやすい点に注意しておくとよいでしょう。

博士後期課程の一般入学試験は、選考が2段階に分かれている点が博士前期課程との大きな違いです。第1次試験は修士論文審査で、本学文学研究科の同一専攻の博士前期課程修了(見込み)者は免除され、他大学院や本学他研究科からの志願者は修士論文審査そのものが第1次試験として扱われ、受験票の送付をもって合格とみなされます。第2次試験(筆記試験・面接試問)は第1次試験合格者のみが対象です。科目は専攻ごとに異なり、日本文学は外国語(英・独・仏・中・露から1)と専門科目、英文学は外国語(独語または仏語)と専門科目、仏文学は外国語(英語または独語)と専門科目、独文学は外国語(英語または仏語)と専門科目という組み合わせです。史学専攻の4専修と地理学は外国語試験のみで専門科目の筆記は課されず、臨床人間学専攻の3専修は英語と専門科目という構成になっています。

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研究計画書と研究室訪問の考え方

研究計画書は、博士前期課程史学専攻と臨床人間学専攻臨床心理学専修を除くすべての専攻・専修で共通の必須提出書類であり、A4判1500字程度で入学後の研究計画を具体的に記述する形式です。表紙には専攻・専修名、氏名(フリガナ)、希望指導教員名、将来の志望進路を明記する必要があり、いずれも5部作成して出願書類に同封します。博士後期課程は全専攻がこのA4判1500字程度の様式で統一されています。

対象分量・様式
博士前期課程(史学専攻・臨床心理学専修を除く全専攻)、博士後期課程(全専攻)A4判1500字程度。専攻・専修名/氏名(フリガナ)/希望指導教員名/将来の志望進路を明記した表紙付き
博士前期課程 史学専攻(4専修共通)A4判4000字程度+関係する文献目録(字数に含まない)を添付。表紙項目は上記と同じ
博士前期課程 臨床人間学専攻臨床心理学専修A4判1500字程度。表紙は専攻・専修名/氏名(フリガナ)/将来の志望進路のみ(希望指導教員名の記入欄なし)

博士前期課程の史学専攻だけは、他の専攻の2.6倍以上にあたるA4判4000字程度という分量が求められる点に注意が必要です。文献目録は字数にカウントされないため実質的な調査量はさらに大きくなり、日本史学・アジア史・西洋史学・考古学のいずれの専修を志望する場合も、先行研究の整理に相応の時間を確保しておく必要があります。逆に臨床心理学専修は他専攻と同じ1500字程度でありながら、希望指導教員名を記入する欄がありません。これは臨床心理学専修の指導教員が入学後に決定される仕組みになっているためで、募集要項にも「博士前期課程臨床人間学専攻臨床心理学専修の志願者は記入しないでください」と明記されています。

入学志願書には希望指導教員名を記入する欄が設けられており、「研究指導担当教員一覧表」を参照して正確に記入することが求められます。博士後期課程で本学博士前期課程・修士課程を修了(見込み)し同一研究科・同一専攻に進学する場合は、希望指導教員から受験許可印をもらう必要があると明記されており、この専攻に限っては指導教員への事前の相談・確認が事実上の出願要件に組み込まれています。

研究室訪問そのものを出願の必須条件とする規定は、文学研究科の博士前期課程・修士課程の募集要項には見当たりませんでした。研究室訪問の要否や可否について断定的な案内はできないため、指導を希望する教員への事前連絡が可能かどうかは、大学院事務室(文学研究科)に個別に確認することをおすすめします。ただし、希望指導教員名を出願書類に記載する仕組みや、博士後期課程での受験許可印の規定があることを踏まえると、志望する教員の研究分野やシラバスの内容を出願前にできる限り把握しておくことは、研究計画書の説得力を高めるうえでも実務上有効です。

研究計画書に盛り込む要素を整理すると、自分が明らかにしたい問いは何か、その問いが専攻・専修が掲げる教育研究上の目的やアドミッション・ポリシーとどう結びつくか、どのような方法で検証するのか、そして明治大学大学院文学研究科の当該専攻でその研究に取り組む必然性は何か、という4点に集約されます。1500字程度という分量は決して長くないため、背景・問い・先行研究との関係・入学後の進め方を過不足なく盛り込む構成力が求められます。史学専攻を志望する場合は、4000字程度という分量を活かして、先行研究のレビューと自分の研究の独自性をより具体的に書き分ける必要があります。

博士後期課程では、他大学院や本学他研究科(専攻変更を含む)からの志願者に限り、出身大学の学長または担当教員等による推薦書の提出が必要です。様式は自由で日本語または英語での記載が認められていますが、推薦者の所属大学名、肩書、志願者との関係、日付、署名という5項目は必須とされています。本学文学研究科の同一専攻から進学する場合はこの推薦書は不要ですが、修士論文またはこれに準じる研究レポート等(要旨のみ)の提出が求められます。

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出願から入学までのスケジュール

2027年度(令和9年度)4月入学分は、博士前期課程・修士課程がⅠ期とⅡ期の2回、博士後期課程がⅡ期のみという年間スケジュールです。Ⅰ期は出願期間が2026年6月24日から7月8日まで(いずれも必着)で、検定料納入期間は7月3日から7月8日、筆記試験は9月16日、面接試問は9月17日、合格発表は9月19日午前10時に文学研究科ホームページで行われ、入学手続の締切は11月27日です。

入試期出願期間検定料納入期間筆記試験日面接試問日合格発表入学手続締切
Ⅰ期(一般・外国人留学生)2026年6/24(水)〜7/8(水)7/3(金)〜7/8(水)9/16(水)9/17(木)9/19(土)午前10時11/27(金)
Ⅱ期(一般・外国人留学生・社会人特別・飛び入学)11/18(水)〜12/2(水)11/27(金)〜12/2(水)2027年2/23(火)2/24(水)2/26(金)午前10時3/10(水)
博士後期課程(Ⅱ期のみ・一般・外国人留学生)11/18(水)〜12/2(水)11/27(金)〜12/2(水)2/23(火)2/24(水)2/26(金)午前10時3/10(水)

Ⅱ期入試には、本学文学部・文学研究科在籍者向けの出願期間延長という特例があります。本学文学部卒業見込者(9月卒業者を除く)と本学文学研究科博士前期課程・修士課程修了見込者は、通常のⅡ期出願締切である12月2日ではなく、2027年1月12日まで出願できます。検定料納入期間もこれに合わせて11月27日から1月12日まで延長されるため、外部出身者よりも約6週間長い準備期間が確保されている点は、内部進学者との違いとして押さえておく価値があります。

合格発表はホームページ等でのみ行われ、電話や掲示による発表は一切実施されません。Ⅰ期合格者には合格通知書、Ⅱ期合格者には合格証と入学手続書類が、入学志願票に記入した住所宛に郵送されます。大学窓口での直接交付は行われないため、住所変更があった場合は速やかに大学院事務室へ連絡する必要があります。出願書類の受付は郵送のみで、国内出願者は角形2号封筒(240mm×332mm)を用意し速達・簡易書留郵便で送付し、国外出願者はEMSやDHLなど追跡可能な国際郵便・宅配便で出願期間最終日必着となるよう送付します。

検定料は35,000円(消費税非課税)で、いったん納入すると返還されません。納入方法は金融機関窓口での電信扱い送金(現金のみ、ATM利用不可)のほか、ローソン・セブン-イレブン・ファミリーマート・ミニストップの指定コンビニ、VISA・マスターカード・JCB・アメリカン・エキスプレス・銀聯(ユニオンペイ)によるクレジットカード・中国決済にも対応していますが、コンビニ・カード納入には別途手数料がかかり、いずれも検定料納入期間外は利用できません。出願資格審査が必要な志願者は、審査が終了するまで検定料を納入できないため、⑧⑨の出願資格に該当する場合や22歳での個別審査を希望する場合は、Ⅰ期は6月22日、Ⅱ期は11月16日までに審査書類を提出し、審査完了の連絡を待ってから検定料を納入する流れになります。

合格後の入学手続では、Ⅰ期入試は入学手続書類が2026年11月中旬に発送され11月27日が手続期限、Ⅱ期入試は合格発表と同時に書類が発送され2027年3月10日が手続期限です。手続には入学諸費用の納入のほか、卒業・修了証明書や成績証明書(出願時に見込みの証明書を提出した者のみ)、住民票の提出が必要になります。日本国以外の国籍を有する者は、在留資格・在留期限の記載を含む保証人の住民票も追加で求められます。入学手続時には保証人の届け出が必要で、日本に居住する父母のいずれか一名を最優先とし、該当者がいない場合は独立の生計を営む親族、それも難しい場合は学生の指導・支援ができる日本居住の成年者という優先順位が定められています。なお、在留資格が「留学」の人物を保証人に選ぶことはできません。

入学後の経済的支援としては、大学院研究奨励奨学金という給費制の制度があります。標準修業年限内(博士前期・修士課程は2年間、博士後期課程は3年間)にわたり授業料年額の2分の1相当額を給付するもので、各研究科が独自の選考基準で成績優秀者を選ぶ仕組みのため、志願者本人が個別に出願する制度ではありません。博士後期課程向けの「大学院研究奨励奨学金A」と博士前期・修士課程向けの「大学院研究奨励奨学金B」があり、継続受給には毎年度の研究科が定める条件を満たす必要があります。私費外国人留学生奨学金の採用者はこの制度と併用できないなど条件が細かいため、詳細は合格後に大学院事務室へ確認することをおすすめします。

出願準備を6月出願のⅠ期から逆算すると、成績証明書・卒業(見込)証明書の発行には日数がかかることが多いため、出願期間に入る前の5月頃には出身大学へ発行依頼をかけておくと安心です。研究計画書は5部作成する必要があり史学専攻志望者は4000字程度という分量になるため、出願直前にまとめて書こうとせず、6月上旬までに初稿を用意しておくことをおすすめします。Ⅱ期での出願を検討する場合も、専門科目・外国語の対策と研究計画書の作成を並行して進める必要がある点は変わりません。

時期の目安やること
出願の3〜4か月前志望専攻・専修と入試区分を確定し、研究指導担当教員一覧・試験科目を確認する
出願資格審査が必要な場合Ⅰ期は6月22日、Ⅱ期は11月16日までに審査書類を郵送する
出願の1か月前成績証明書・卒業(見込)証明書の発行を出身大学へ依頼し、研究計画書の初稿を作成する
出願期間Ⅰ期は6月24日〜7月8日、Ⅱ期は11月18日〜12月2日(内部進学者は1月12日)必着で郵送する
試験直前専門科目・外国語の過去問演習(窓口閲覧分)と、研究計画書に基づく口述試験の想定問答を仕上げる
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倍率・難易度をどう捉えるか

文学研究科の学生募集要項には、専攻・専修ごとの募集人員は明記されている一方、志願者数・受験者数・合格者数といった入試結果の統計データは掲載されていません。本記事の執筆時点で確認できた公開資料の範囲では専攻別の実質倍率は確認できなかったため、特定の倍率を断定的に示すことは避けます。大学院全体の入試状況をまとめた資料が明治大学のサイト内に案内されている場合もありますが、本記事の執筆時点で確認したリンク先は正しく表示されない状態でした。正確な志願者数・合格者数を知りたい場合は、文学研究科の大学院事務室(03-3296-4143)に直接問い合わせるか、公式サイトで最新の倍率関連資料が公開されていないか確認することをおすすめします。

公表されている情報の中で難易度を考える手がかりになるのは、募集人員の規模差です。史学専攻はⅠ期15名・Ⅱ期10名(4専修合計)と全専攻中もっとも大きな枠を持つ一方、独文学・演劇学・文芸メディア・現代社会学・教育学は各期2〜4名という小規模な募集です。募集人員が少ないことが直ちに高倍率を意味するとは限りませんが、日本文学・仏文学・独文学・演劇学・文芸メディアのようにⅠ期4名・Ⅱ期2名という共通の枠を持つ専攻では、志望者数が専修間で偏る可能性も考えられるため、専攻名だけで難易度を判断せず、志望する研究テーマと専門科目の出題範囲が自分の学習歴とどれだけ重なるかを優先して検討する方が実務的です。

募集要項には、いずれの入試区分についても「本研究科の定める基準点に達した者を合格とするため、試験結果によっては、合格者数が募集人員を満たさない場合があります」という記載があります。これは定員に満たなくても基準点未達なら不合格にする方針を意味しており、募集人員の数字だけを見て「この専攻は入りやすい」と判断することが必ずしも正しくない根拠になっています。合否判定についても「文学研究科のアドミッション・ポリシーを満たすことを、総合的な視点により合否を判断しております」と明記されており、専門科目や外国語の得点だけでなく、研究計画書や面接試問を通じて示される研究への姿勢も含めた総合評価であることがうかがえます。

難易度を見立てるうえでもう一つ参考になるのが、専攻・専修ごとの試験科目の負荷です。西洋史学専修は英語必須に加えて独語・仏語・露語から1科目を選ぶ2科目型の外国語試験を課している点で、他の史学系専修よりも語学面の負担が大きい設計になっています。史学専攻は研究計画書の分量もA4判4000字程度と他専攻の2.6倍以上であるため、専門科目・外国語・研究計画書のすべてで準備量が多く、単純な募集人員の大きさだけで「狭き門ではない」と判断するのは適切ではありません。

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過去問の扱いと出題予測・面接(口述試問)対策

明治大学が公開している「過去の入学試験問題の公開について」というページでは、研究科ごとに公開の可否・年度範囲が異なると案内されていますが、文学研究科については本記事の執筆時点で「準備中です。準備ができ次第公開します」と記載されており、ウェブサイト上での過去問公開はまだ行われていません。一方で、駿河台キャンパスの大学院事務室では過去数年度分の入学試験問題を窓口で閲覧できるとされており、閲覧の際には写真付きの身分証明書を持参する必要があります。閲覧できた問題は志願者自身の受験準備のために使用するものとされ、私的利用の範囲を超えて第三者と共有することは認められていません。

過去問そのものが確認できない期間であっても、募集要項に記載された試験科目・出題範囲の文言と各専攻の教育研究上の目的・アドミッション・ポリシーから、専攻ごとの出題傾向をある程度読み解くことは可能です。日本文学専攻は「古典から現代までの日本文学全般」を多様な視座から究明することを目的としており、専門科目では特定の時代・作家に偏らない幅広い知識と、文献研究・テキスト批評を基礎とした論述力が問われると考えられます。英文学専攻は専修によって英文学史・米文学史・英語学という異なる科目名が設定されている点から、専修ごとの専門領域を軸に据えた出題が想定されます。

仏文学専攻と独文学専攻は、それぞれ仏語・独語そのものを外国語試験の科目とし、専門科目でフランス語圏・ドイツ語圏の文学・文化・思想を問う構成です。語学試験の配点が専攻名にそのまま表れているため、専門科目の対策と並行して、当該言語の読解力・作文力を継続的に鍛えておく必要があります。演劇学専攻は演劇史・演劇学に関する専門知識、文芸メディア専攻は「文芸というメディア」「メディアとしての文芸」という研究科独自の視座を踏まえた出題が想定され、英語(辞書持ち込み可)は基礎的な語学力の確認という位置づけに近いと考えられます。

教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)の分野別の記述も、専門科目の対策範囲を絞り込むヒントになります。日本文学専攻は演習科目で研究構想・先行文献の評価・成果発表を段階的に指導すると明記されており、専門科目でも単なる知識問題ではなく、先行研究をどう評価し自分の論を組み立てるかという構成力が重視されると考えられます。仏文学専攻は演習科目と特論科目を分野・時代ごとに配置し語学力・読解力・発表力・論文作成力を養うとされ、独文学専攻は個別領域の学術的知識を深める科目と分野横断的な基礎学習を両立させる編成が特徴です。これらの記述からも、専門科目の対策を特定のテーマだけに絞り込みすぎず、幅広い基礎知識と自分の研究関心を結びつける準備が有効だとうかがえます。

史学専攻は専修ごとに実証研究の方法論が異なる点が出題予測のヒントになります。日本史学専修は各種史資料の批判的検討、アジア史専修は文献資料や出土史料の分析、西洋史学専修は古代から現代までを見通す幅広い歴史理解、考古学専修は遺跡・遺物といった物質資料に基づく実証性が、それぞれの専修の教育研究上の目的として明記されています。地理学専攻のⅠ期は自然地理学・人文地理学のいずれかを選択する専門科目という設計自体が、受験者がどちらの分野を主軸に研究してきたかを測る仕組みになっており、Ⅱ期は卒業論文の口頭発表という、学部での研究蓄積の完成度を直接問う選抜方式が採られています。

臨床人間学専攻は専修ごとに専門性がはっきり分かれています。臨床心理学専修は「心のケア」に関する専門知識、現代社会学専修は環境・格差・人権など現代社会が抱える問題への分析力、教育学専修は教育学・社会教育学・博物館学・図書館情報学という4領域を横断する知見が、それぞれの専門科目で問われると考えられます。これらはあくまで募集要項とアドミッション・ポリシーの記載からの読み取りであり、実際の出題内容や採点基準を保証するものではない点にはご留意ください。

面接試問については、募集要項には「詳細は筆記試験時に指示します」としか記載されておらず、具体的な質問内容や形式を断定することはできません。ただし研究計画書の提出が原則必須である以上、面接試問では研究テーマ・先行研究・入学後の研究計画を軸に質問される可能性が高いと考えるのが自然です。臨床人間学専攻臨床心理学専修だけは、1日目の筆記試験当日の夕刻に合格発表を行い、その合格者のみが2日目の面接試問に進むという独自の2段階選抜になっているため、この専修を志望する場合は筆記試験対策の比重をより高めに設定しておく必要があります。

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併願の考え方と関連リンク

明治大学大学院文学研究科は、Ⅰ期(出願6月・試験9月)とⅡ期(出願11月・試験2月)という時期の異なる2回の入試機会を博士前期課程・修士課程に設けています。Ⅰ期で不合格だった場合や準備が間に合わなかった場合でもⅡ期で再挑戦できる設計であるため、他大学の大学院入試のスケジュールと照らし合わせながら、Ⅰ期を軸にするかⅡ期を軸にするかを早めに決めておくと、研究計画書や専門科目対策の配分を計画しやすくなります。ただし博士後期課程はⅡ期のみの実施であるため、博士後期課程を目指す場合は年1回の出願機会に照準を合わせる必要があります。

明治大学大学院には文学研究科以外にも複数の研究科があり、外部院試の準備範囲を広げて検討したい場合は、同じ大学の他研究科の外部院試を解説した明治大学大学院 経営学研究科の外部院試対策明治大学大学院 政治経済学研究科の外部院試対策も参考になります。同じ明治大学の研究科でも出願資格や試験科目の設計は大きく異なるため、文学研究科以外を併願先として検討する場合は、専攻ごとの募集要項を横並びで確認しておくことをおすすめします。大学院入試全体の流れやスケジュールの立て方を体系的に押さえたい方は、大学院入試対策の完全ガイドで全体像を確認してください。

研究計画書の希望指導教員欄の記入や、博士後期課程での受験許可印の取得を考えると、志望する教員への事前連絡の実務についても早めに把握しておくと安心です。研究室訪問のメールをどう書けばよいか迷う場合は、研究室訪問のメール例文集で依頼から御礼までの文例を確認しておくと、実際に連絡を取る段階で文面に悩む時間を減らせます。

研究計画書の完成度や面接試問での説明の一貫性に不安がある場合は、専門スタッフやプロ講師による個別サポートを活用する方法もあります。スプリング・オンライン家庭教師の大学院入試対策コースでは、出願資格の確認から専攻選び、研究計画書の方向性、口述試験の想定問答まで、現在の学習状況や志望専攻に合わせて整理するサポートを行っています。独学で進めていて出願資格の解釈に迷う場合や、史学専攻の4000字研究計画書のように分量の大きい書類に自信が持てない場合は、早めに第三者の目を入れて確認することが、出願直前の手戻りを防ぐことにつながります。

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よくある質問(FAQ)

明治大学大学院文学研究科の外部院試で研究計画書は必須ですか

必須です。博士前期課程史学専攻と臨床人間学専攻臨床心理学専修を除く全専攻・全専修はA4判1500字程度、博士前期課程史学専攻はA4判4000字程度に文献目録を添えた形式、臨床心理学専修は希望指導教員名の記入欄がないA4判1500字程度の様式で、いずれも5部を出願書類に同封します。

TOEICやTOEFLなどの英語外部スコアは必要ですか

一般入学試験・社会人特別入学試験・飛び入学試験では、外部スコアの提出を出願資格や加点要素とする規定は募集要項に見当たりません。語学力は専攻ごとに指定される学内の外国語筆記試験で評価される仕組みです。外国人留学生入学試験の臨床人間学専攻教育学専修A区分のみ、日本留学試験または日本語能力試験N1という日本語力の証明が例外的に必要になります。

外部生でも一般入学試験に出願できますか

出願できます。文学研究科の一般入学試験には、他大学の一部研究科に見られるような「明治大学出身者限定の試験区分」は設けられておらず、出願資格を満たしていれば出身大学を問わず一般入学試験・外国人留学生入学試験・社会人特別入学試験・飛び入学試験のいずれにも出願可能です。唯一の例外は英文学専攻英語教職専修で、この専修は明治大学文学部4年次在学者のみを対象としています。なお、これとは別に7月上旬実施・面接試問のみの学内選考方式による入学試験という区分もありますが、対象専攻が限定されているうえ実施時期・内容から内部進学者向けの枠と考えられるため、外部出身者は一般・外国人留学生・社会人特別・飛び入学の4区分を軸に検討するのが基本です。

社会人特別入学試験はどの専攻・専修で実施されますか

史学専攻は日本史学・アジア史・考古学の3専修のみが対象で西洋史学専修は実施されません。臨床人間学専攻は現代社会学・教育学の2専修のみが対象で臨床心理学専修は実施されません。それ以外の専攻(日本文学、英文学、仏文学、独文学、演劇学、文芸メディア、地理学)では社会人特別入学試験そのものが設けられていない点にも注意してください。

過去問はどこで確認できますか

明治大学公式サイトの「過去の入学試験問題の公開について」のページでは、本記事の執筆時点で文学研究科は「準備中です。準備ができ次第公開します」と案内されており、ウェブでの公開はまだ行われていません。駿河台キャンパスの大学院事務室では窓口での閲覧が可能で、閲覧時には写真付きの身分証明書の持参が必要です。

倍率はどれくらいですか

文学研究科の学生募集要項には専攻・専修ごとの募集人員は明記されていますが、志願者数・合格者数といった入試結果の統計は掲載されておらず、本記事の執筆時点で確認できる公開資料からは専攻別の実質倍率を確認できませんでした。募集人員は史学専攻がⅠ期15名・Ⅱ期10名ともっとも多く、独文学・演劇学・文芸メディア・現代社会学・教育学は各期2〜4名です。正確な数値は大学院事務室へ直接問い合わせることをおすすめします。

面接試問はどのように行われますか

臨床人間学専攻臨床心理学専修を除き、受験者全員に対して実施されます。臨床心理学専修だけは1日目の筆記試験当日の夕刻に合格発表を行い、合格者のみが2日目の面接試問に進む2段階選抜です。面接試問の詳細はいずれの専攻・専修も筆記試験当日に指示されると案内されています。

博士後期課程はいつ出願できますか

博士後期課程は入試期がⅡ期のみで、博士前期課程・修士課程のようなⅠ期の設定はありません。出願期間は11月18日から12月2日まで(本学文学研究科博士前期課程・修士課程修了見込者は1月12日まで延長)で、筆記試験・面接試問は2月23日・24日、合格発表は2月26日に行われます。第1次試験(修士論文審査)を経たうえで第2次試験(筆記試験・面接試問)に進む2段階選考である点も、博士前期課程との違いです。

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まとめ

明治大学大学院文学研究科の外部院試は、まず9専攻16区分の中から志望専攻・専修を絞り込み、次に自分がどの入試区分(一般入学試験、外国人留学生入学試験、社会人特別入学試験、飛び入学試験)に該当するかを確認するところから準備が始まります。一般入学試験には明治大学出身者限定の枠が設けられておらず、外部生も内部生と同じ条件で受験できる一方、社会人特別入学試験は史学専攻の一部専修と臨床人間学専攻の一部専修に限定されている点や、専攻ごとに研究計画書の分量・様式が異なる点は、出願前に必ず確認しておく必要があります。

試験科目は専攻・専修ごとに外国語(または仏語・独語)と専門科目の組み合わせが細かく定められており、地理学専攻のⅡ期のように卒業論文の口頭発表という独自の選抜方式を採る専攻もあります。TOEIC・TOEFLなど外部の英語スコア提出は一般入学試験等では求められておらず、学内の外国語筆記試験そのものへの対策が合否に直結する構造は、他大学の大学院とは異なる文学研究科ならではの特徴です。

倍率や志願者数といった入試結果の統計は公式に公開されておらず、募集人員の規模差だけで難易度を単純に判断することは避けるべきです。募集人員や出願資格、日程などの数値は年度ごとに更新されるため、出願前には必ず文学研究科の公式サイトで最新の学生募集要項を確認し、疑問点は大学院事務室へ直接問い合わせながら準備を進めてください。

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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