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東京都立大学大学院 経営学研究科の外部院試を徹底解説|出願資格・試験科目・研究計画書・面接対策まで

東京都立大学大学院 経営学研究科の外部院試を徹底解説の記事アイキャッチ画像。大学院入試対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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東京都立大学大学院経営学研究科は、経営学専攻のもとに経営学プログラム(MBA)・経済学プログラム(MEc)・ファイナンスプログラム(MF)という3つのプログラムを置く研究科です。授業の多くは平日夜間と土曜日に丸の内サテライトキャンパスで開講され、外部院試とは、東京都立大学の学部に在籍していない出願者が、一般選抜・公共経営特別選抜などの区分を通じて経営学専攻の博士前期(修士)課程に出願するルートを指します。学部段階の経済経営学部とは別に、大学院段階では経営学研究科という名称で入試・カリキュラムが運営されている点も、外部から志望する場合は最初に押さえておきたい前提です。

本記事は、経営学研究科が公開している2027年度の3プログラム分の学生募集要項(2026年6月改訂版)と、大学が公表している過去問ページ、東京都立大学「教育情報の公表」内の入試状況データにもとづき、プログラムごとの募集人員・出願資格・試験科目・研究計画書の扱いを整理したものです。募集要項に記載のない倍率の内訳や研究室訪問の可否などは、断定せず「募集要項でご確認ください」という形で扱います。年度によって内容は更新されるため、出願前には必ず最新の要項を経営学研究科の公式サイトで確認してください。

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目次

東京都立大学大学院 経営学研究科・経営学専攻の概要と外部院試

経営学研究科は、博士前期(修士)課程に経営学専攻を置き、その内部を経営学プログラム(MBA)・経済学プログラム(MEc)・ファイナンスプログラム(MF)という3つのプログラムに分けています。アドミッションポリシーでは、経営学プログラムは経営戦略・マーケティング・経営組織・会計学・データサイエンスの分野、経済学プログラムは経済学・経済史の分野、ファイナンスプログラムは投資運用・デリバティブ・リスク管理・金融経済学の分野で、それぞれ体系的なカリキュラムを提供すると定義されています。プログラムごとに選抜試験の内容そのものが異なるため、志望プログラムを最初に一つに絞り込むことが、外部院試対策の出発点になります。

求める学生像もプログラムごとに書き分けられています。経営学プログラムは、経営戦略や組織変革に関わる民間企業の管理職・候補者、民間企業の経営感覚を公的機関に導入しようとする管理職・候補者、技術革新をビジネスに結びつける技術者、経営学の研究者を志望する人という4つの像を挙げています。経済学プログラムは、経済学の最先端研究に携わる研究者を志望する人と、経済学の研究成果を実務に生かしたい実務家という2つの像、ファイナンスプログラムは、ファンドマネジャーやクォンツアナリスト、金融リスク管理者としての経験を持ちさらに専門性を高めたい人、数学・統計学の素養を生かして国際的に活躍を目指す人という2つの像を挙げています。

授業科目は、主に平日夜間及び土曜日に、東京都立大学が大手町・丸の内エリアに設ける丸の内サテライトキャンパスで開講されます。一方、学力試験(筆答試問・口頭試問)の会場は南大沢キャンパスで、通学先と受験会場が異なる点は、遠方から受験する場合の移動計画に影響します。南大沢キャンパスは京王相模原線「南大沢」駅から徒歩5分の立地です。

経営学プログラムには、一般選抜9月入試・一般選抜2月入試に加えて、公共経営特別選抜2月入試という3つ目の入試区分があります。公共経営特別選抜は28歳以上で公共経営に関わる実務経験を持つ人を対象とした区分で、経済学プログラム・ファイナンスプログラムにはこれに相当する区分はありません。プログラムによって入試区分の数自体が異なる点も、外部院試を検討するうえで押さえておきたい前提です。

3プログラムはいずれも社会人の学び直しを念頭に置いた設計ですが、学び方の重心は異なります。経営学プログラムは経営戦略・マーケティング・経営組織・会計学・データサイエンスという5つの教育研究プロジェクトを軸にカリキュラムを組み立て、指導教員制のもとで修士論文または課題研究に取り組みます。経済学プログラムは経済学・経済史の2プロジェクトで、理論分析・実証分析・歴史分析という研究手法の違いが専攻選択の分かれ目になります。ファイナンスプログラムは指導教員制という枠組みそのものがなく、口頭試問と提出書類を通じて実務経験と専門知識を総合的に評価する設計です。各プロジェクトの具体的な研究内容は、研究計画書・志望理由書の作成にかかわる4章で改めて取り上げます。

プログラム主な分野(アドミッションポリシー)筆答試問口頭試問
経営学プログラム(MBA)経営戦略・マーケティング・経営組織・会計学・データサイエンスあり(6科目から1つ選択)あり
経済学プログラム(MEc)経済学・経済史あり(経済史または数学、外部試験併用可)あり
ファイナンスプログラム(MF)投資運用・デリバティブ・リスク管理・金融経済学なしあり(数学等の質問を含む)
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実施研究科・募集人員・出願資格(語学スコア含む)

募集人員

経営学専攻全体の入学定員は、3プログラム合計で50名です。2027年度募集要項によると、経営学プログラムは3つの入試区分の合計で30名程度、経済学プログラムは9月入試・2月入試の合計で10名程度、ファイナンスプログラムも9月入試・2月入試の合計で10名程度を予定しています。いずれのプログラムも「募集定員に満たない場合でも入学を許可しないことがあります」と要項に明記されており、定員はあくまで上限の目安として扱われています。

プログラム募集人員(年間合計)入試区分
経営学プログラム(MBA)30名程度一般選抜9月/一般選抜2月/公共経営特別選抜2月
経済学プログラム(MEc)10名程度9月/2月
ファイナンスプログラム(MF)10名程度9月/2月
経営学専攻 合計50名

9月入試と2月入試の内訳は要項に示されていません。同じプログラム内で9月入試と2月入試の両方に出願することは認められていますが、経営学プログラム一般選抜9月入試と経済学プログラム9月入試、ファイナンスプログラム9月入試のように、異なるプログラムを同じ回で併願することはできない仕組みです。

出願資格

3プログラムに共通する出願資格は10パターンで規定されています。中心となるのは、(1)学校教育法第83条の大学を卒業した者及び卒業見込みの者、(2)大学改革支援・学位授与機構から学士の学位を授与された者(見込みを含む)、(3)〜(6)外国の学校教育で16年の課程を修了した者など、(7)特定の専修学校専門課程修了者、(8)文部科学大臣が指定した者、(9)大学に3年以上在学し優れた成績を修得した者、(10)本研究科の個別審査により22歳に達した者、の10種類です。個別審査枠(10)の事前審査は、9月入試は2026年6月26日〜7月1日、2月入試・公共経営特別選抜は2026年11月27日〜12月2日(いずれも消印有効)の期間に申請できます。

区分該当する主なケース
(1)(2)大学卒業(見込)者、学位授与機構から学士の学位を授与された(見込みの)者
(3)〜(6)外国の学校教育で16年課程を修了(見込み)、通信教育・指定教育施設経由での修了を含む
(7)(8)修業年限4年以上の専修学校専門課程で文部科学大臣が指定するものを修了、文部科学大臣が指定した旧制大学等の卒業者
(9)大学に3年以上在学し優れた成績で単位を修得、または外国で15年課程を修了
(10)個別の入学資格審査により大学卒業者と同等以上の学力があると認められた22歳以上の者(公共経営特別選抜は28歳以上)

高専卒業者や専門学校修了者の多くは、この中の(7)または(10)の区分に該当するかどうかを個別に確認する必要があります。出願資格に少しでも不安がある場合は、事前審査の申請期間内に手続きを行っておくと、出願直前に資格が認められず受験できないという事態を避けやすくなります。

経営学プログラム・経済学プログラムでは、日本語を母語としない出願者に日本語能力試験(JLPT)N1(旧試験の1級を含む)の認定が出願資格として求められます。ファイナンスプログラムの出願資格にはこの日本語要件が明記されておらず、プログラム間で日本語要件の有無が異なる点は見落としやすい違いです。

公共経営特別選抜2月入試のみ、共通10要件に加えて独自の年齢・実務要件があります。2027年4月1日現在で満28歳に達しており、出願時点で海外を含む政府・地方公共団体等において原則3年以上継続して職業実務に従事していることが条件です。個別審査枠の年齢も、一般選抜の22歳に対し公共経営特別選抜は28歳に引き上げられています。

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語学スコア(TOEIC等)の扱い

語学スコアの扱いは、3プログラムでまったく異なります。経済学プログラムは、英語を母語としない出願者にTOEFL iBT・TOEIC・IELTSのいずれかのスコアレポート提出を出願書類として義務づけています。入学試験実施日から過去5年以内に受験したものが対象で、TOEFL ITPやTOEFL iBT Home Edition、TOEIC Speaking・SWテスト、TOEIC Bridge、IELTS Onlineは対象外です。TOEICは公開テストまたは団体特別受験制度(IPテスト)の紙媒体・デジタル公式認定証が有効で、オンライン方式のIPテスト結果は出願書類として認められません。複数試験を受験している場合は、本人にとって最も有利な試験結果で採点されます。

経営学プログラムでは、TOEICやTOEFLのスコア提出は出願書類として義務づけられていません。口頭試問面接票の様式に「英語能力(TOEIC、TOEFL等)、日本語能力」という自己申告欄が設けられているのみで、スコアレポートの提出そのものは求められていないのが実情です。ファイナンスプログラムも同様に提出義務はなく、代わりに「関連知識・技術等に関する自己申告書」の中で、数学・統計学・プログラミング技術・ファイナンス経済学と並んで英語に関する現在の知識・技術等をA4用紙6枚以内で記述する形式です。

プログラム外部英語スコア提出義務日本語要件(非母語者)
経営学プログラムなし(自己申告欄のみ)JLPT N1必須
経済学プログラムあり(TOEFL/TOEIC/IELTSいずれか必須)JLPT N1必須
ファイナンスプログラムなし(自己申告書内で記述)要項に明記なし

共通する出願書類は、入学志願票、口頭試問面接票、成績証明書、卒業(見込)証明書、入学考査料30,000円の振込を証明する書類、受験票返信用封筒(長形3号+110円切手)です。入学考査料は3プログラムとも一律30,000円で、振込依頼書または「e-支払サイト」のいずれかで納付します。中華人民共和国の教育機関出身者は、CHSI(中国学歴・学籍認証センター日本代理機構)を通じた証明書の直接送付が別途必要になる点も共通です。

出願書類と提出方法の基本

出願は3プログラムとも郵送のみの受付で、オンライン出願の仕組みはありません。記載には黒色のボールペンを使用し、消せるボールペン(フリクションボール等)は不可と要項に明記されています。封筒の表には「経営学研究科願書在中」と朱書したうえで速達簡易書留とし、東京都立大学管理部 文系学務課 経済経営学部教務係 大学院担当宛てに送付します。出願期間最終日の消印まで有効ですが、受験票返信用封筒が試験4日前までに届かない場合は、大学院担当まで連絡するよう案内されています。

編入学等を経て現在の最終学歴に至った場合は、編入学等をする前の学校の在籍証明書等の原本提出が必要です。出願書類により氏名等が相違する場合は、戸籍抄本等の確認書類を追加提出する必要があるなど、細かな例外規定が各プログラム共通で設けられています。障がい等により受験上・修学上の配慮を希望する場合も、出願期間開始前の決められた期限までに「出願に係る協議申出書」を提出する事前協議の手続きが求められます。

出願前に準備しておきたい書類を、プログラム共通のものと個別のものに分けて整理すると、次のようになります。

  • 入学志願票一式・口頭試問面接票(本研究科所定の様式、写真票等は切り離さない)
  • 成績証明書・卒業(見込)証明書の原本(複写不可、学部卒業者は学部分、大学院修了者は学部及び大学院分)
  • 入学考査料30,000円の振込を証明する書類
  • 受験票返信用封筒(長形3号、110円切手貼付)
  • 研究計画書または志望理由書(プログラムごとに様式・枚数が異なる)
  • 経済学プログラムのみ、TOEFL・TOEIC・IELTSいずれかのスコアレポートのコピー
  • 日本語を母語としない場合(経営学・経済学プログラム)、日本語能力試験N1の証明書原本
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試験科目(専門・英語・研究計画書・口述)

経営学プログラムの筆答試問・口頭試問

経営学プログラムの学力試験は、筆答試問(13時〜14時30分)と口頭試問(9時〜18時の間、筆答試問の時間を除く)の2部構成です。筆答試問は、経営戦略論・経営組織論・マーケティング・会計学・データサイエンス・数学の6科目から1科目を選択して解答する方式で、希望する教育研究プロジェクトと異なる科目を選択することも認められています。数学の出題範囲は線形代数・微積分・確率・統計、データサイエンスの小論文は「統計検定3級」相当の統計学の知識を前提として出題されます。

公共経営特別選抜2月入試のみ、選考方法が異なります。学力試験は口頭試問のみで、筆答試問は課されません。「公共経営の職業経験を重視した選抜を実施します」と要項に明記されており、一般選抜とは評価の重心が異なる区分です。

経済学プログラムの筆答試問

経済学プログラムの筆答試問は、経済史・数学の科目試験に加えて、経済学検定試験(ERE)・統計検定という外部試験の成績を組み合わせて評価する仕組みです。経済学プロジェクトを志望する場合、科目試験「数学」の当日受験が必須とされ(外部試験結果の併用は可能)、経済学検定試験・統計検定のいずれか一方または両方を追加で選択受験できます。経済史プロジェクトを志望する場合は、科目試験「経済史」の当日受験、または経済学検定試験のいずれか一方以上を選択します。複数区分で受験した場合は、最も得点の高いものが筆答試問の得点として採用されます。

経済学検定試験を利用する場合は「ERE ミクロ・マクロ」または「ERE」でB+以上の成績が要件です。統計検定を利用する場合は、1級・1級「統計数理」・1級「統計応用」(1分野以上)・準1級・2級のいずれかの合格が必要で、CBT方式・PBT方式のいずれの結果も有効です。外部試験は出願期間最終日より前に受験したものに限られる点にも注意してください。

ファイナンスプログラムは口頭試問のみ

ファイナンスプログラムには筆答試問がなく、学力試験は口頭試問のみで実施されます。口頭試問では、ファイナンスや数学に関する質問への回答から、面接時点での知識水準・論理的思考力・キャリアへの志向性を判定するとされており、「口頭試問には、ホワイトボードを使うこともあります」という注記もあります。筆記試験がない分、提出書類(志望理由書・研究計画書・関連知識自己申告書・職業実務経験の活動報告書)の作り込みが、選考における比重を相対的に高めていると考えられます。

専任教員一覧を見ると、ファイナンスプログラムの教員は資産価格理論・オプション理論・信用リスク管理・金融シミュレーション・金融数学・金融リスク管理という6つの専門領域に分かれています。口頭試問で扱われる「ファイナンスや数学に関する質問」の具体的な範囲は公開されていませんが、これらの専門領域と自分の志望分野が重なっているかどうかは、志望理由書・研究計画書を書く段階で確認しておく価値があります。

プログラム筆答試問選択科目・外部試験口頭試問
経営学(一般選抜)あり(13:00〜14:30)6科目から1つ選択あり(9:00〜18:00の間)
経営学(公共経営特別選抜)なしあり
経済学あり(13:00〜14:30)経済史/数学+ERE・統計検定併用可あり
ファイナンスなしあり(ホワイトボード使用の場合あり)

経営学プログラムの筆答試問科目とプロジェクトの対応

経営学プログラムの筆答試問6科目は、5つの教育研究プロジェクトとゆるやかに対応しています。経営戦略論は経営戦略プロジェクト、マーケティングはマーケティングプロジェクト、経営組織論は経営組織プロジェクト、会計学は会計学プロジェクト、データサイエンスはデータサイエンスプロジェクトにそれぞれ対応する科目名です。ただし要項が明記するとおり、希望するプロジェクトと異なる科目を選んで受験することもでき、数学はどのプロジェクトを希望していても選択できる科目という位置づけです。志望プロジェクトと得意科目が一致しない場合でも、出願自体は妨げられません。

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研究計画書・研究室訪問

経営学プログラムの研究計画書

経営学プログラムの研究計画書は、志望理由(A4用紙1枚、なぜ経営学を学びたいか・なぜ本学経営学プログラムを志望するのか)と、研究計画(A4用紙4枚以内)の2部構成です。研究計画には、研究テーマ・研究の意義・これまで学んだこと・今後の研究計画という4項目を記載します。研究テーマは、修士論文または課題研究のテーマとして考えていることをリサーチ・クエスチョンの形で書くことが望ましいとされ、研究の意義は学術上・実務上の両面から、これまで学んだことの項目では読んだ文献やアクセスした情報のリストを付すことが求められます。文献の表記は、論文なら著者名・発行年・表題・誌名、書籍なら著者名・発行年・表題・出版社名を明記する形式が指定されています。

経済学プログラムの志望理由書

経済学プログラムは「研究計画書」ではなく「志望理由書」という名称の書類を、A4用紙3枚以内で提出します。記載項目は、志望理由・研究テーマ・入学のための準備・入学後の学習計画の4項目です。入学のための準備の項目では、これまで経済学について学習したこと、読んだ専門書と論文に加え、英語・数学・統計学・データ分析・コンピュータの利用・文献調査のいずれかについての学習歴を記述するよう求められています。

ファイナンスプログラムの提出書類は重層的

ファイナンスプログラムは、志望理由書(A4用紙2枚以内)、研究計画書(A4用紙2枚以内、修士論文のテーマ・動機・研究内容の3項目)に加えて、関連知識・技術等に関する自己申告書(様式1a・1b・2)、実務家の場合は職業実務経験の活動報告書(A4用紙3枚以内)という、他の2プログラムより書類の種類が多い構成です。様式2は数学・統計学・プログラミング技術・ファイナンス経済学・英語・その他の各分野について、A4用紙6枚以内で現在の知識・技術等を記述します。要項には「分量が多ければ多いほど望ましいとは考えていません」という注記が複数回繰り返されており、指定枚数の中で要点を絞り込む書き方が求められていると考えられます。

指導教員制と教育研究プロジェクトの選択

経営学プログラムと経済学プログラムは、指導教員制を採用しています。修士論文等は、入学後に選択した教育研究プロジェクトに配置された教員の中から割り当てられる指導教員のもとで進められる仕組みです。経営学プログラムは経営戦略・マーケティング・経営組織・会計学・データサイエンスの5プロジェクト、経済学プログラムは経済学・経済史の2プロジェクトが用意されており、出願書類の口頭試問面接票に、入学後希望するプロジェクト名を1つ記入します。専任教員一覧には、経営学プログラムで11名、経済学プログラムで10名、ファイナンスプログラムで6名の教授・准教授の研究テーマが公表されており、志望する研究テーマとどの教員の専門分野が近いかを、出願前に確認しておくことができます。

経営学プログラムの5プロジェクトの概要を確認すると、経営戦略プロジェクトは、企業の経営資源や組織能力と持続的競争優位との関係、あるいは市場との関係に焦点を当て、企業ケースや学問的研究を通じて戦略の論理性を養成すると位置づけられています。マーケティングプロジェクトは、マーケティング論の研究蓄積と最先端のマーケティング・サイエンスを組み合わせ、顧客との長期的関係の構築や新たな価値創造の論理を扱います。経営組織プロジェクトは組織行動論・人的資源管理論・行動意思決定論を主なバックボーンとし、組織や人に関わる問題への学術的アプローチを体系的に学ぶ位置づけです。会計学プロジェクトは企業外部向けの財務会計領域と経営者向けの管理会計領域の双方を推進し、データサイエンスプロジェクトは、データにもとづく合理的な意思決定を行う技能の習得を目的としています。

経済学プログラムの2プロジェクトは、経済学プロジェクトがミクロ経済学・マクロ経済学・計量経済学を基礎とした理論分析・実証分析、経済史プロジェクトが歴史的事実の考察・分析や研究史の整理・批判を通じた経済現象の解明と、それぞれ研究アプローチが明確に分かれています。専任教員一覧では、社会経済史・時系列解析・計量経済学・経済数学・マクロ経済学と金融論・ゲーム理論・国際経済学・経済思想史・労働経済学・日本経済史・公共経済学など、幅広い専門領域が公表されています。

研究室訪問の要否や事前の教員への連絡方法については、3プログラムいずれの募集要項にも記載が見当たりません。大学院課を経由した事前連絡の窓口を案内する記載はなく、志望教員との接点をどう作るかは、要項の範囲外の情報として扱う必要があります。気になる場合は、要項に記載の問合せ先(東京都立大学管理部 文系学務課 経済経営学部教務係 大学院担当)に個別に確認するのが確実です。

プログラム提出書類の名称枚数の目安指導教員制
経営学研究計画書(志望理由+研究計画)A4×1枚+A4×4枚以内あり(5プロジェクトから1つ選択)
経済学志望理由書A4×3枚以内あり(2プロジェクトから1つ選択)
ファイナンス志望理由書+研究計画書+自己申告書+活動報告書A4合計13枚以内(実務家は+3枚)制度としての明記なし

この一覧からも分かるとおり、書類の名称と分量はプログラムごとに大きく異なり、経営学プログラム・経済学プログラム向けに書いた文章をそのままファイナンスプログラムの様式に流用することはできません。併願を検討する場合も、プログラムごとに書類を作り直す前提でスケジュールを組む必要があります。

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日程・スケジュール

2027年度入試(2026年6月改訂版の募集要項)の日程は次のとおりです。日程・入試内容は変更される場合があるため、出願前に必ず研究科ホームページの最新情報を確認してください。

項目9月入試2月入試(一般選抜・公共経営特別選抜)
出願期間2026年7月16日(木)〜7月21日(火)消印有効2027年1月4日(月)〜1月7日(木)消印有効
試験日2026年9月5日(土)、予備日9月6日(日)2027年2月11日(木)、予備日2月13日(土)
会場南大沢キャンパス南大沢キャンパス
合格発表2026年9月24日(木)14時2027年2月24日(水)14時
入学手続締切2027年1月29日(金)2027年3月2日(火)

入学考査料は3プログラム共通で30,000円、入学料は東京都の住民141,000円・その他の住民282,000円(いずれも予定額)、年額授業料は520,800円(予定額)です。入学料・授業料には減額・免除の制度があるほか、3プログラムいずれも教育訓練給付金制度の対象(対象経費は入学金及び初年度の授業料)とされています。

入学手続は、期限までの「システム入力」と「書類郵送」の両方を完了させる二段階の手続きです。9月入試合格者はシステム入力・書類郵送とも2027年1月29日、2月入試合格者はいずれも2027年3月2日が締切で、封筒には「経営学研究科入学手続書類在中」と朱書し簡易書留で送付します。「東京都の住民」として入学料141,000円が適用されるのは、本人または配偶者・一親等の親族が、入学の日の1年前(2026年4月1日)から引き続き東京都内に住所を有する場合で、住民票記載事項証明書等での認定が必要です。この認定に該当しない場合は、その他の住民として282,000円が適用されます。

入学考査料の納付方法は、本学所定の振込依頼書による銀行振込か、e-支払サイトを通じたコンビニ・ネットバンキング・クレジットカード等での支払いのいずれかです。出願を受理した後は原則として入学考査料は返還されませんが、地震・豪雨等の被災者に対しては入学考査料を免除する措置があり、該当する場合は振込前に大学院担当への相談が案内されています。誤って二重に振り込んでしまった場合など、一部のケースでは返還を申請できる制度もあります。

外国人留学生でビザ取得が必要な場合、2月入試合格者は入国管理局の申請が集中する時期と重なり、在留資格認定証明(COE)の取得が4月下旬から5月中旬にずれ込むことが想定されると要項が注意喚起しています。「国外在住で新たに留学ビザの取得が必要な場合は、2月入試よりも9月入試での受験を推奨します」という記載があり、海外在住の受験者は出願回の選択に影響する情報です。

経済学プログラムの合格者向けには、入学前教育として「MathCamp」がオンラインで実施されます。ミクロ経済学・経済数学で必要とされる大学院初級レベルの数学(微分・行列・制約付き最大化問題等)を、90分間×8回相当で学ぶ任意参加の講座で、9月入試合格者向けは2027年2月中旬〜3月、2月入試合格者向けは2027年3月の実施が予定されています。

各プログラム共通の問合せ先は、東京都立大学管理部 文系学務課 経済経営学部教務係 大学院担当です。電話番号・メールアドレスは3プログラムの募集要項末尾に共通で記載されており、出願書類の不備や日程の確認などは、まずこの窓口に問い合わせる仕組みになっています。電話での合格発表に関する問合せには応じられない旨も、各プログラムの要項に共通して明記されています。

9月入試と2月入試の両方に出願する場合、出願手続きは回ごとに独立しています。入学考査料30,000円もそれぞれの回で別々に納付する必要があり、成績証明書や卒業(見込)証明書などの提出書類も、回ごとに1部ずつ準備することになります。9月入試で不合格だった場合に備えて2月入試にも出願しておく、という併願の仕方をする場合は、この二重の費用と書類準備を見込んでスケジュールを組む必要があります。

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倍率・難易度

募集要項には、プログラム別・入試区分別の志願者数・合格者数・倍率は掲載されていません。倍率を確認できるのは、東京都立大学が公表する「教育情報の公表」内の入試状況データです。同データの2025年度分(前期課程、秋季入学を除く)によると、経営学専攻全体(3プログラム合計)の入学定員50名に対し、志願者121名・受験者110名・合格者50名・入学者40名でした。

プログラム志願者数受験者数合格者数
経営学プログラム(MBA)918133
経済学プログラム(MEc)1586
ファイナンスプログラム(MF)1494
3プログラム合計12111050

受験者数を合格者数で割ると、経営学プログラムは約2.5倍、経済学プログラムは約1.3倍、ファイナンスプログラムは約2.3倍という単純計算になります。この数値は9月入試・2月入試・公共経営特別選抜2月入試を合算した年間の集計であり、入試区分別の内訳は公表されていません。年度によっても志願者数は変動するため、2025年度の数値をそのまま次年度の予測として扱うことは避け、募集要項および教育情報の公表の最新版でご確認ください。

募集人員で見ると、経営学プログラムが30名程度と最も多く、経済学プログラム・ファイナンスプログラムはそれぞれ10名程度です。2025年度データでは経済学プログラムの合格者数がファイナンスプログラムよりやや多く、志願者数は経営学プログラムが突出して多いという傾向が見られます。ただし、これは1年度分のデータであり、経年の傾向として断定はできません。

参考として、同じ「教育情報の公表」には博士後期課程のデータも掲載されています。2025年度(秋季入学を除く)は、入学定員5名に対し志願者11名・受験者11名・合格者6名・入学者5名でした。博士前期課程(修士課程)と博士後期課程では選考の枠組みが異なるため、本記事で扱う外部院試の倍率とは切り分けて参照する必要があります。教育情報の公表は毎年度更新されるため、志望年度に近い時点の数値を大学公式サイトで確認することをおすすめします。

入学定員50名に対して2025年度の入学者数は40名で、定員充足率はおおむね8割という計算になります。合格者50名のうち10名が入学に至らなかった計算になり、経営学専攻の合格者が他大学院や別プログラムとの併願の結果、必ずしも全員が入学するわけではないことがうかがえます。この点も、合格者数だけを見て実質的な倍率を判断することの難しさを示す材料といえます。

経済学プログラムの倍率が単純計算で約1.3倍と低く出るのは、志願者数そのものが15名と少なく、母数が小さいことが主な要因です。倍率が低い数値イコール合格しやすいとは限らず、経済学プロジェクト志望者には数学の当日受験が必須という選抜要件があるように、志願者の層自体が経済学・数学の基礎を固めた受験者に絞られている可能性も考えられます。プログラムごとの倍率を比較する際は、出願資格や試験科目の違いも合わせて確認することをおすすめします。

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過去問分析・出題予測、面接(口述試問)対策

過去問の公開状況

経営学研究科は、公式サイトの「過去の大学院入試問題」ページで、経営学プログラム(MBA)・経済学プログラム(MEc)の過去問を公開しています。素の試験問題は2019年度分から、9月入試・2月入試の年2回分がそれぞれ公開されており、確認できる範囲では6年以上さかのぼって過去問を参照できます。一方、解答例・出題意図の解説が付いた資料は、2025年度2月入試分以降に限られ、2026年6月時点で公開されているのは2025年度2月入試・2026年度9月入試・2026年度2月入試の3回分です。ファイナンスプログラムは筆答試問そのものがないため、過去問は公開されていません。

公開されている過去問・解答及び出題意図等には「私的利用以外の目的で複製・転載・転用することを一切禁じます」という注記が付されています。本記事でも過去問本文や解答例の転載は行わず、出題テーマの要約にとどめます。実際の設問文・図表・計算式を確認したい場合は、必ず公式サイトの該当PDFを直接参照してください。

経営学プログラムの出題テーマ(直近2回)

2026年度9月入試・2026年度2月入試の解答・出題意図資料から、出題テーマの傾向を科目別に要約すると、次のとおりです。経営戦略論は、競争戦略論の伝統的理論と近年の理論的発展の実務への影響、企業戦略論における多角化と企業価値・本社機能の関係など、戦略論の基本概念の理解と論理的説明力を問う出題が続いています。経営組織論は、集団極性化やゴミ箱モデルといった意思決定論、Weberの官僚制の特徴とメリット・デメリット、PM理論とリーダーシップのコンティンジェンシー理論など、マクロ・ミクロ両面の組織論の古典的議論への理解が問われています。

マーケティングは、イノベーション普及理論とプロダクト・ライフサイクル理論の対応関係、RFM分析・デシル分析による顧客セグメンテーション、価格設定と経験曲線効果など、フレームワークを使った分析力を問う出題です。会計学は、事業部の業績評価(本社費・共通費の配賦、内部振替価格)、損益分岐点売上高の計算、予算実績差異分析、責任会計(ROIとRIの違い)、直接原価計算、業務的意思決定(販売中止の可否)など、管理会計分野を中心とした計算問題と論述の組み合わせです。データサイエンスは、サポートベクターマシンや数理統計(母集団・標本・ランダム標本・標本平均と標本分散)など、統計検定3級相当を前提とした基礎的な出題、数学は線形代数・微積分・確率・統計の範囲内で、極値問題や固有値、行列の累乗、確率計算などが出題されています。

科目直近2回で扱われたテーマの傾向
経営戦略論競争戦略論・企業戦略論(多角化と企業価値)、イノベーション理論
経営組織論集団極性化・ゴミ箱モデル、官僚制の特徴、リーダーシップ論
マーケティング普及理論とPLC理論、顧客セグメンテーション、価格戦略
会計学事業部業績評価、損益分岐点、差異分析、責任会計、原価計算
データサイエンスサポートベクターマシン、数理統計の基礎(統計検定3級相当)
数学線形代数・微積分・確率・統計の範囲内での計算・証明問題

いずれの科目も、単純な暗記事項の再現よりも、基本概念を具体的な企業行動やデータに当てはめて説明する形式の出題が中心です。過去問を解く際は、正解を覚えるのではなく、なぜその結論に至るのかという論理の運び方を、公開されている出題意図の解説と突き合わせながら確認する使い方が実務的といえます。

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経済学プログラムの出題テーマ

経済学プログラムの経済史科目は、アドミッションポリシーが掲げる「経済学全般にわたる広い知識」を踏まえ、価格革命に見られる貨幣的要因と実物的要因の相互作用、第二次産業革命期の欧米諸国の産業構造転換、アメリカ合衆国の関税政策史など、特定の時代・地域の経済現象を、単なる事実の列挙ではなく理論的に読み解く力を問う出題が続いています。数学は経営学プログラムと同じく線形代数・微積分・確率・統計の範囲です。

募集要項から見た出題予測

ここからは募集要項の記載にもとづく推測であり、実際の出題内容を保証するものではありません。経営学プログラムは科目を1つ選択する方式のため、対策範囲を志望する教育研究プロジェクトに近い科目に絞り込みやすい一方、「希望するプロジェクトと異なる科目を選択することも可能」と明記されている以上、必ずしもプロジェクトと科目を一致させる必要はありません。データサイエンスを選ぶ場合は、要項に明記された「統計検定3級相当」を対策の到達目標として具体的に設定できます。経済学プログラムは、経済学プロジェクト志望者に数学の当日受験が必須とされているため、経済学検定試験や統計検定で高得点を確保していても、数学の基礎(線形代数・微積分・確率・統計)を並行して仕上げておく必要があります。

口頭試問(面接)対策

口頭試問の内容そのものは公開されていませんが、アドミッションポリシーの「入学者に求める能力の評価方法」には、経営学・経済学プログラムの口頭試問は論理的思考力とキャリアへの志向性を重視して判定する、ファイナンスプログラムの口頭試問は知識水準・論理的思考力・キャリアへの志向性などを判定すると明記されています。提出した研究計画書または志望理由書の内容と、口頭試問での説明に一貫性があることが前提になるため、提出書類の控えを見返しながら想定問答を準備しておくことが実務的な対策です。経営学プログラムの口頭試問面接票には希望プロジェクト名の記入欄があり、選んだプロジェクトの教員の研究テーマと、自分の研究計画がどう接続するかを説明できるようにしておくと、質疑への対応がしやすくなります。

経営学プログラムの筆答試問は9時〜18時の間に実施される口頭試問と別枠(13時〜14時30分)で行われるため、当日は筆答試問と口頭試問の順序・待ち時間が受験生ごとに前後する可能性があります。具体的な集合時間は試験前に送付される受験案内で通知されるため、当日の流れを事前に把握したうえで臨む必要があります。公共経営特別選抜2月入試は筆答試問がなく口頭試問のみのため、実務経験の内容を職業実務経験の活動報告書に沿って過不足なく説明できるようにしておくことが、他の区分以上に比重の大きい準備になります。

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併願・内部リンク

経営学専攻の中では、同じ回(9月入試または2月入試)に異なるプログラムを併願することはできません。経営学プログラム一般選抜9月入試と経済学・ファイナンスプログラム9月入試の併願は不可、2月入試も経営学プログラム一般選抜・公共経営特別選抜・経済学プログラム・ファイナンスプログラムの間で併願はできないと、各プログラムの要項に明記されています。一方、同じプログラム内で9月入試と2月入試の両方に出願することは、3プログラムいずれも可能です。

他大学の経営学系研究科と併願する場合は、出願期間・試験日が重複しないかを早い段階で確認する必要があります。社会人の受け入れを前提とした経営学系研究科は他にもあり、神戸大学大学院 経営学研究科の外部院試を徹底解説では、募集人員や試験科目を東京都立大学と同じ形式で整理しています。都立大学の他研究科を検討している場合は、東京都立大学大学院 法学政治学研究科の外部院試を徹底解説もあわせて確認すると、同じ大学内での研究科ごとの試験制度の違いが把握しやすくなります。

国内MBA全体の選択肢を比較検討したい場合は、国内MBAおすすめ比較で難易度・学費・予備校の選び方を確認したうえで、志望順位を検討する方法もあります。研究計画書の書き方や志望理由書との役割の違いを研究科横断で理解しておくと、プログラムごとに異なる様式(経営学プログラムの研究計画書、経済学プログラムの志望理由書、ファイナンスプログラムの志望理由書+研究計画書)にも対応しやすくなります。

出願にあたっては、出願手続や受験に際して不正行為があった場合、受験・入学の許可を取り消すことがあると各プログラムの要項に明記されています。受理した書類および納入された入学考査料・入学料は返還されないため、併願先を決める段階で、経営学専攻内のどのプログラム・どの回に出願するかを確定させておくことが重要です。

社会人で職務経験を評価材料にしたい場合、公共経営に関わる実務経験があれば経営学プログラムの公共経営特別選抜、それ以外の業種で実務経験を積んできた場合はファイナンスプログラムの職業実務経験の活動報告書や経営学プログラム・経済学プログラムの一般選抜という形で、経歴の生かし方によって出願先の選択肢が変わってきます。3プログラムいずれも教育訓練給付金制度の対象であるため、費用面での負担軽減策とあわせて、キャリアの棚卸しをしながら志望プログラムを検討する社会人受験者も少なくないと考えられます。

専門的な対策を個別に組み立てたい場合は、大学院入試対策コースで、現在の実務経験・学習状況と志望プログラムに合わせた対策を相談できます。院試対策全体の流れを俯瞰したい場合は、大学院入試対策の完全ガイドもあわせてご覧ください。

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よくある質問(FAQ)

東京都立大学大学院経営学研究科は、都立大学の学部出身でなくても受験できますか。

はい。経営学プログラム・経済学プログラム・ファイナンスプログラムのいずれも、大学卒業(見込)者などの共通出願資格を満たせば、東京都立大学の学部出身でなくても一般選抜等の区分で出願できます。プログラムによって日本語要件や語学スコアの提出義務が異なるため、志望プログラムの募集要項で出願資格を個別に確認してください。

TOEICなどの外部英語試験のスコア提出は必要ですか。

プログラムによって異なります。経済学プログラムはTOEFL・TOEIC・IELTSいずれかのスコアレポート提出が出願書類として必須です。経営学プログラムは口頭試問面接票の自己申告欄に記入する形式で、スコアレポートの提出義務はありません。ファイナンスプログラムも提出義務はなく、関連知識・技術等に関する自己申告書の中で英語に関する知識・技術等を記述します。

研究計画書はどのプログラムでも同じ書式ですか。

いいえ。経営学プログラムは「研究計画書」(志望理由A4用紙1枚+研究計画A4用紙4枚以内)、経済学プログラムは「志望理由書」(A4用紙3枚以内)、ファイナンスプログラムは「志望理由書」(A4用紙2枚以内)と「研究計画書」(A4用紙2枚以内)、さらに関連知識・技術等に関する自己申告書(A4用紙6枚以内)を別々に提出する形式で、名称・枚数・記載項目がプログラムごとに異なります。研究計画書・志望理由書はいずれも選考の対象となる書類のため、必ず出願者本人が作成する必要があります。

過去問はどこで確認できますか。

経営学研究科公式サイトの「過去の大学院入試問題」ページで、経営学プログラム・経済学プログラムの過去問が2019年度分から公開されています。解答例・出題意図の解説が付いているのは2025年度2月入試分以降です。ファイナンスプログラムは筆答試問がないため過去問は公開されていません。

公共経営特別選抜とはどのような区分ですか。

経営学プログラムの2月入試のみに設けられた区分で、2027年4月1日現在で満28歳に達し、海外を含む政府・地方公共団体等で原則3年以上継続して職業実務に従事していることが出願資格です。学力試験は口頭試問のみで、公共経営の職業経験を重視した選考が行われます。出願書類には、推薦書(人事部長・所属長等が作成したもの)と3年以上の職業実務経験を証明する書類、職業実務経験の活動報告書が必要で、一般選抜より提出書類の種類が多くなります。

経営学専攻の中で複数プログラムを併願できますか。

同じ回(9月入試または2月入試)の中で、経営学プログラム・経済学プログラム・ファイナンスプログラムを併願することはできません。同じプログラム内であれば、9月入試と2月入試の両方に出願することは可能です。

倍率はどのくらいですか。

募集要項にプログラム別・入試区分別の倍率は掲載されていません。東京都立大学の「教育情報の公表」によると、2025年度(秋季入学を除く前期課程)は経営学プログラムの受験者81名に対し合格者33名、経済学プログラムは受験者8名に対し合格者6名、ファイナンスプログラムは受験者9名に対し合格者4名でした。単純計算では経営学プログラムが約2.5倍、経済学プログラムが約1.3倍、ファイナンスプログラムが約2.3倍ですが、9月入試・2月入試・公共経営特別選抜を合算した年間の数値であり、年度によって変動するため、最新の公表データで確認してください。

入学考査料や入学料はいくらですか。

入学考査料は3プログラム共通で30,000円です。入学料は東京都の住民141,000円・その他の住民282,000円、年額授業料は520,800円で、いずれも予定額として公表されています。入学料・授業料には減額・免除の制度もあります。

まとめ

東京都立大学大学院経営学研究科の外部院試は、経営学プログラム(MBA)・経済学プログラム(MEc)・ファイナンスプログラム(MF)という3つのプログラムで、募集人員・出願資格・試験科目・提出書類がそれぞれ独立して定められています。語学スコアの提出義務が経済学プログラムのみに課される点、研究計画書の名称・枚数がプログラムごとに異なる点、公共経営特別選抜という経営学プログラム独自の入試区分がある点は、3プログラムを横並びで比較して初めて見えてくる違いです。

倍率や研究室訪問の可否のように募集要項に明記されていない情報については、教育情報の公表などの一次情報にあたり、公表されていない数値を推測で埋めないことが、出願準備の精度を高めます。募集要項は年度ごとに更新されるため、この記事で示した2027年度入試の内容も、出願時には必ず最新版で再確認したうえで、志望プログラムの試験科目と提出書類の準備を進めてください。

筆答試問の有無、TOEIC等の提出義務、研究計画書と志望理由書のどちらを提出するのかというプログラム間の違いを正しく把握できれば、次に取り組むべきは提出書類の中身と、口頭試問での説明の一貫性です。志望プログラムが固まっている場合は該当する要項のページを、まだ検討段階の場合は本記事のプログラム別の比較を手がかりに、出願期間から逆算して準備を始めてください。

出願期間はいずれの回も1週間前後と短く、証明書の発行や研究計画書・志望理由書の作成には一定の時間がかかります。9月入試の出願は2026年7月16日から、2月入試の出願は2027年1月4日から始まるため、志望プログラムを決めた時点から逆算し、成績証明書・卒業(見込)証明書の取り寄せと提出書類の下書きを並行して進めておくと、出願直前になって慌てる事態を避けやすくなります。

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この記事を書いた人

千葉大学 法政経学部を首席で卒業後、都内国公立大学の法科大学院(ロースクール)を修了し、司法試験に合格。法律・政治・経済分野の専門知識をもとに、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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