ご質問やお問い合わせはお気軽に
金沢大学理工学域の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接まで

金沢大学理工学域は、数物科学類・物質化学類・機械工学類・フロンティア工学類・電子情報通信学類・地球社会基盤学類・生命理工学類の7学類からなる理工系学域で、高等専門学校卒業者や大学に2年以上在学して62単位以上を修得した者などを対象に、3年次編入学試験を毎年実施しています。学類によって選抜方式や試験科目がまったく異なり、専門科目の筆記試験を課す学類もあれば、出願書類と口述試験だけで合否が決まる学類もあります。この記事では、金沢大学理工学域が公表している令和9年度学生募集要項、出願状況、合格者受験番号という3つの一次情報にもとづいて、募集人員・出願資格・試験科目と配点・日程・倍率・科目別対策・面接と志望理由書・過去問の公開状況までを、学類ごとの違いがわかる形で整理します。数値や日程は年度によって変わる可能性があるため、出願前には必ず最新の募集要項でご確認ください。
金沢大学理工学域の編入学試験は、学類・コースの数が多いぶん、志望先を決めるまでの情報収集そのものに時間がかかりやすい入試でもあります。7学類のうち一般選抜を実施しているのは5学類のみで、機械工学類とフロンティア工学類は特別選抜(推薦)でしか出願できません。まず自分がどの選抜方式の対象になるのかを確認したうえで、対策の優先順位を組み立てていきましょう。
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。
- 大学編入のプロ講師が最適な受験戦略を提案
- 今後の大学編入の勝ち筋が見える。
- 志望校が決まっていなくてもOK
\ 合格がグッと近づく/
(費用は一切かかりません)
金沢大学理工学域の編入試験の概要
金沢大学理工学域は、石川県金沢市角間町の角間キャンパスに置かれる理工系の学域で、数物科学類、物質化学類、機械工学類、フロンティア工学類、電子情報通信学類、地球社会基盤学類、生命理工学類の7学類で構成されています。このうち数物科学類、物質化学類、フロンティア工学類はコース制を採用しておらず、出願時に学修を希望する分野(数学・応用数理・計算科学・物理学など)を1つ選ぶ方式をとります。一方、機械工学類は機械創造・機械数理・エネルギー機械の3コース、電子情報通信学類は電気電子・情報通信の2コース、地球社会基盤学類は地球惑星科学・土木防災・環境都市の3コース、生命理工学類は生物科学・海洋生物資源の2コースに分かれており、出願時にコースまで指定する必要があります。
「学域」という名称から、入学後に幅広く分野を選べる制度を連想するかもしれませんが、金沢大学理工学域の編入学試験では、出願時点で志望する分野を1つに確定する必要があります。数物科学類であれば数学・応用数理・計算科学・物理学のいずれか、機械工学類であれば機械創造・機械数理・エネルギー機械のいずれかを出願書類に明記し、原則としてその分野・コースで合否が判定されます。入学後に自由に分野を移れる制度ではない点は、志望理由書や口述試験の準備を進めるうえでも意識しておく必要があります。
7学類がそれぞれ何を学ぶ場所かを整理すると、志望先の絞り込みが進めやすくなります。数物科学類は数学・応用数理・計算科学・物理学、物質化学類は化学、機械工学類は機械工学全般、フロンティア工学類は機械工学とマテリアル・プロセス工学(化学工学)を横断する分野、電子情報通信学類は電気電子技術と情報通信技術、地球社会基盤学類は地球惑星科学・土木工学・防災工学・都市工学、生命理工学類は生命科学・バイオ工学・海洋生物資源を扱います。学類名だけでは専門分野が想像しにくいものもあるため、出願前に各学類の「入学者受入方針」で求める人材像を確認しておくと、志望理由書や口述試験での説明に説得力が出ます。
編入学試験は3年次編入として実施され、令和9年度(2027年4月入学)の場合、7学類合計の募集人員は40名でした。募集人員は学類によって2名から10名まで幅があり、機械工学類が10名でもっとも多く、生命理工学類が2名でもっとも少なくなっています。試験は例年6月中旬の土曜日に自然科学本館で実施され、合否は学力検査(多くの学類で口述試験を含む)、または出願書類と口述試験の総合評価で決まります。金沢大学には理工学域とは別に融合学域という学域もあり、こちらも3年次編入を実施していますが、選抜方針が理工学域とは大きく異なるため、志望分野によっては両方を比較検討する価値があります。
本記事の執筆時点(2026年7月)では、令和9年度入試(出願期間:令和8年5月25日〜29日、試験日:令和8年6月13日、合格発表:令和8年6月25日)はすでに終了しています。次回の令和10年度(2028年4月入学)学生募集要項は、例年の公表時期を踏まえると2027年2月中旬ごろに金沢大学理工学域の公式サイトで公表される見込みです。出願資格・選抜方式・配点の大枠は年度をまたいでも比較的安定していますが、募集人員や日程は年度ごとに変わるため、出願前には必ず最新の募集要項を確認してください。そもそも大学編入という制度自体の仕組みを整理したい場合は、大学編入とは何かを解説した記事もあわせて参考にしてください。
募集人員・出願資格
金沢大学理工学域の編入学試験には、一般選抜、特別選抜(推薦)、特別選抜(高専推薦枠)の3つの選抜方式があり、どの方式で受験できるかは学類・コースごとに固定されています。同じ「編入試験」という名称でも、学類によって出願できる選抜方式がまったく異なる点は、金沢大学理工学域を志望するうえで最初に押さえておきたいポイントです。
| 学類 | コース・分野 | 令和9年度募集人員 | 実施される選抜方式 |
|---|---|---|---|
| 数物科学類 | 数学・応用数理・計算科学・物理学の4分野から1つ選択 | 5名 | 一般選抜のみ |
| 物質化学類 | コースなし | 4名 | 一般選抜/特別選抜(推薦) |
| 機械工学類 | 機械創造・機械数理・エネルギー機械 | 10名 | 特別選抜(推薦)のみ |
| フロンティア工学類 | 機械工学・マテリアル/プロセス工学の2分野から1つ選択 | 5名 | 特別選抜(推薦)のみ |
| 電子情報通信学類 | 電気電子・情報通信 | 7名 | 一般選抜/特別選抜(高専推薦枠、本学類のみ対象) |
| 地球社会基盤学類 | 地球惑星科学/土木防災/環境都市(3コース合計) | 7名 | 地球惑星科学=一般選抜、土木防災・環境都市=特別選抜(推薦) |
| 生命理工学類 | 生物科学・海洋生物資源 | 2名 | 一般選抜のみ |
出願資格は、一般選抜と特別選抜(推薦)でほぼ共通しており、次の9つのいずれかに該当する必要があります。高専・短大・他大学・専門学校など、出身校の種類によって該当する号が変わるため、まずは自分がどの号に当てはまるかを確認しましょう。
- 高等専門学校を卒業した者及び卒業見込みの者(修業年限5年6か月の専攻科接続を含む)
- 短期大学を卒業した者及び卒業見込みの者
- 他大学を卒業した者及び卒業見込みの者
- 他大学に2年以上(休学期間を除く)在学し、62単位以上を修得した者及び修得見込みの者
- 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構から学士の学位を授与された者及び授与される見込みの者
- 外国において学校教育における14年以上の課程を修了した者及び修了見込みの者
- 修業年限2年以上・総授業時間数1,700時間以上の専修学校専門課程を修了した者及び修了見込みの者
- 修業年限2年以上の高等学校専攻科の課程を修了した者及び修了見込みの者
- その他、理工学域が上記1〜8と同等以上の学力があると認めた者
特別選抜(推薦)は、上記1〜9のいずれかに該当し、理工系学部・学科の出身者で、出身学(校)長または部局長が人物・学業成績ともに優れていると認め、合格した場合は必ず金沢大学に入学することを確約できる者に限られます。つまり推薦を利用する場合は、専願であることが前提になります。特別選抜(高専推薦枠)はさらに条件が厳しく、電子情報通信学類のみを対象に、高専卒業見込みで理工系学科に所属し、3年次から4年次までのすべての学年で成績順位が学科内上位25%以内であることが求められます。この推薦枠は口述試験こそ実施されますが、専門科目に関する知識や思考力は問われず、成績証明書(調査書)を中心に評価される点も特徴です。
出願資格4号(他大学2年以上在学かつ62単位以上修得)を使う場合は、注意点がいくつかあります。休学期間は在学年数に算入されないため、休学経験がある場合は在学期間証明書で休学期間を明記してもらう必要があります。また、出願時点で62単位に届いていなくても、令和9年3月までに修得見込みであることを証明できれば出願は可能です。現在履修中・履修予定の科目名と単位数がわかる書類を出身大学の教務担当に早めに依頼しておくと、出願直前になって書類が間に合わないという事態を避けられます。高専の場合は、修業年限5年6か月の専攻科接続コースに在籍していると、卒業(見込)時期が令和9年3月ではなく令和9年9月になり、入学時期も1年ずれて令和10年4月になる点も見落としやすいポイントです。
試験科目と配点
金沢大学理工学域の編入学試験は、多くの学類で口述試験を中心に専門科目の学力を評価するという特徴があります。筆記試験の答案そのものよりも、口頭でのやり取りを通じて基礎知識と思考力を確認する比重が大きい大学であることを、まず理解しておく必要があります。令和9年度の試験は6月13日(土)9時30分から金沢大学自然科学本館(角間キャンパス)で実施されました。出題範囲はすべての学類で「4年制大学の2年次修了程度」とされています。
一般選抜の試験科目と配点
一般選抜を実施する数物科学類、物質化学類、電子情報通信学類、地球社会基盤学類(地球惑星科学コース)、生命理工学類の5つの学類・コースでは、次のように配点が公表されています。
| 学類・コース | 英語 | 専門科目 | 科目の内容 |
|---|---|---|---|
| 数物科学類 | 配点なし | 300点(口述試験) | 数学分野・応用数理分野は数学(微分積分及び線形代数)、計算科学分野・物理学分野は物理学(力学及び電磁気学) |
| 物質化学類 | 100点(TOEIC・TOEFL・IELTSスコア) | 400点(口述試験) | 化学を中心とした口述試験 |
| 電子情報通信学類 | 100点(TOEIC・TOEFL・IELTSスコア) | 300点(口述試験) | 数学に加え、電気回路・電磁気学・計算機基礎・情報基礎から2科目選択の計3科目 |
| 地球社会基盤学類(地球惑星科学コース) | 100点(TOEIC・TOEFL・IELTSスコア) | 200点(口述試験) | 地学 |
| 生命理工学類 | 100点(TOEIC・TOEFL・IELTSスコア) | 100点(口述試験) | 生物 |
数物科学類だけは英語の配点がなく、専門科目300点のみで評価される点が他の一般選抜学類と大きく異なります。一方、物質化学類は専門科目の配点が400点と全学類中もっとも高く、口述試験での説明力が合否を左右しやすい構成になっています。
特別選抜(推薦)の評価方法
機械工学類、フロンティア工学類、物質化学類(推薦)、地球社会基盤学類(土木防災コース・環境都市コース)の特別選抜(推薦)では、点数配分の公表はなく、出願書類(成績証明書・調査書)と口述試験の結果を総合して合否が判定されます。機械工学類では数学・物理学・材料力学・熱力学・流れ学・機械力学の学力を、フロンティア工学類では志望分野に応じて機械工学の基礎科目、またはマテリアル・プロセス工学(化学工学)の基礎科目である数学・物理化学・移動現象論・反応工学の学力を、成績証明書と口述試験で評価すると募集要項に明記されています。地球社会基盤学類の土木防災コース・環境都市コースでは、数学・英語の基本的科目に加えて専門科目の学力を重視し、志願理由書・英語外部試験スコア・口述試験の結果を総合して選抜します。
英語外部試験の扱い
物質化学類(一般選抜)、機械工学類、フロンティア工学類、電子情報通信学類、地球社会基盤学類、生命理工学類の志願者は、TOEIC L&R、TOEFL-iBT(Home Edition含む)、IELTSのいずれかのスコアを選抜試験当日に持参し、提示する必要があります。出願時点でのスコア提出は不要ですが、当日提示できないと失格になるため注意してください。有効期限はスコアに明記された受験年月日が試験日からさかのぼって2年以内のものに限られ、カレッジTOEIC(TOEIC IP)、TOEIC S&W、TOEIC Bridge、TOEFL-ITPのスコアは認められません。数物科学類は英語外部試験の提示自体が求められていない、数少ない学類です。
前年度からの変更点
金沢大学理工学域の募集要項は年度ごとに細部が更新されます。令和8年度から令和9年度への変更点として確認できたのは、まず英語外部試験にIELTSが新たに加わったことです。令和8年度まではTOEIC L&R・TOEFL-iBTの2種類のみでしたが、令和9年度からはIELTSのスコアも提示できるようになりました。また、特別選抜(高専推薦枠、電子情報通信学類のみ)の出願資格も変更されており、令和8年度は「所属学科における学年成績順位が上位25%以内」という表現だったのに対し、令和9年度は「3年次から4年次までの全ての年次において、学年成績順位が上位25%以内」と、対象年次が明確化されました。さらにフロンティア工学類は学修分野の再編があり、令和8年度の「機械工学・化学工学・電子情報工学」の3分野選択制から、令和9年度は「機械工学・マテリアル、プロセス工学」の2分野選択制に変わっています。このように選抜方法や分野構成は年度ごとに変わり得るため、過年度の情報だけで対策を固めず、出願年度の最新募集要項を必ず確認してください。
日程・スケジュール
金沢大学理工学域の編入学試験は、Web出願限定で実施されています。紙の募集要項は配布されないため、出願を検討する段階で公式サイトからPDF版の募集要項をダウンロードしておく必要があります。以下は、直近に実施された令和9年度(2027年4月入学)の日程です。次回の令和10年度入試の日程は変更される可能性があるため、必ず最新の募集要項で確認してください。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 令和8年2月中旬〜 | 学生募集要項を公式サイトで公表 |
| 令和8年5月18日(月)9時〜 | Web出願システムの事前登録開始 |
| 令和8年5月25日(月)〜29日(金) | 出願期間(郵送は書留速達で必着。27日水曜までの発信局日付印は受理) |
| 令和8年6月5日(金)〜 | Web出願システムから受験票の印刷が可能に |
| 令和8年6月13日(土)9:30〜 | 試験実施日(金沢大学自然科学本館) |
| 令和8年6月25日(木)午後1時(予定) | 合格者発表(学内掲示・公式サイト・オンライン合否照会システム) |
| 令和8年7月3日(金) | 入学誓約書の提出期限 |
| 令和8年7月中旬頃 | 追加合格者への電話連絡(欠員が生じた場合) |
| 令和8年7月以降 | 欠員が残る場合の第2次募集について公表 |
| 令和8年11月下旬(予定) | 入学手続 |
検定料は30,000円で、これとは別にサービス利用料990円が必要です。支払い方法はコンビニ、銀行ATM(Pay-easy)、クレジットカード、ネットバンキングから選べますが、支払い完了後は出願情報の修正ができないため、メールアドレスや電話番号の入力ミスがないか事前に確認しておきましょう。提出書類は成績証明書、卒業(見込)証明書、志願理由書(対象学類のみ)、人物調書・推薦書(特別選抜のみ)などで、証明写真データのアップロードと、出願確認票・宛名ラベルの印刷・郵送も必要です。直近2年間の実績を見ると、機械工学類と電子情報通信学類は令和6年度・令和7年度に第2次募集を実施した年があり、欠員が生じた場合は夏以降に追加の出願機会が設けられることもあります。第一志望の学類で募集人員に届かなかった年は、こうした追加募集の情報も公式サイトで確認しておくとよいでしょう。
出願に必要な書類一覧
出願時に提出する書類は、選抜方式や出願資格によって組み合わせが変わります。令和9年度の募集要項で確認できた主な書類は次のとおりです。
- 成績証明書(出身学校所定のもの。出願資格7号を使う場合は専修学校長作成の資格証明書類も必要)
- 卒業証明書または卒業見込証明書(成績証明書に卒業見込みの記載がある場合は提出不要)
- 人物調書・推薦書(特別選抜(推薦)・特別選抜(高専推薦枠)出願者のみ、証明者による厳封が必要)
- 志願理由書(対象学類・コースのみ、所定様式)
- 英語外部試験スコア(対象学類のみ、出願時は提出不要で試験当日に持参)
- 証明写真データ(Web出願システムにアップロード)
- 出願確認票・履歴書、宛名ラベル(Web出願システムから印刷し郵送)
外国人留学生については、在留カードやパスポートの写しなど追加の書類が求められます。自分の出願資格・選抜方式にどの書類が必要かは、募集要項の一覧表で一つずつ照合しながら準備を進めましょう。
受験票の準備と試験当日の確認事項
受験票は出願書類に不備がなければ、試験日の1週間ほど前からWeb出願システム上で印刷できるようになります。受験票にはWebサイトのURLと二次元バーコードが記載されており、そこから受験上の注意事項や試験会場案内を必ず確認したうえで受験する必要があります。氏名などの記載に誤りがあった場合は、学務部入試課入学試験係に速やかに連絡してください。当日は印刷した受験票を必ず持参し、試験開始時刻(9時30分)に遅れないよう、角間キャンパスまでの交通手段と所要時間を事前に確認しておきましょう。
検定料減免・障がいのある者等への配慮
自然災害の被災者については、経済的負担を軽減するために検定料免除の特別措置が設けられています。対象となる災害や地域は年度によって異なるため、該当する可能性がある場合は出願前に金沢大学学務部入試課へ連絡してください。障がい等があり受験・修学上の配慮を必要とする場合も、出願に先立って事前相談書と医師の診断書などを理工系事務部学生課入試係へ提出し、相談する仕組みがあります。令和9年度の場合、この事前相談の締切は出願期間開始のおよそ10日前に設定されていました。配慮が必要な受験生は、通常の出願準備よりもさらに早いタイミングで動き出す必要がある点を覚えておきましょう。なお、出願時には性別欄の記入が必要ですが、自認する性での記入が可能とされています。
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。
- 大学編入のプロ講師が最適な受験戦略を提案
- 今後の大学編入の勝ち筋が見える。
- 志望校が決まっていなくてもOK
\ 合格がグッと近づく/
(費用は一切かかりません)
倍率・難易度
金沢大学理工学域の編入学試験は、公式サイトに出願状況(志願者数)と合格者の受験番号が公表されており、これらを学類ごとに集計すると倍率の実態が具体的に見えてきます。ここでは、直近に実施された令和9年度(2027年4月入学)の実績と、その前の令和7年度(2026年4月入学)の出願状況をあわせて紹介します。
| 学類 | 募集人員 | 令和7年度志願者数 | 令和9年度志願者数 | 令和9年度合格者数 |
|---|---|---|---|---|
| 数物科学類 | 5名 | 18名 | 22名 | 7名 |
| 物質化学類 | 4名 | 14名 | 15名 | 6名 |
| 機械工学類 | 10名 | 9名 | 11名 | 10名 |
| フロンティア工学類 | 5名 | 5名 | 10名 | 6名 |
| 電子情報通信学類 | 7名 | 7名 | 26名 | 11名 |
| 地球社会基盤学類 | 7名 | 8名 | 12名 | 8名 |
| 生命理工学類 | 2名 | 3名 | 6名 | 4名 |
| 合計 | 40名 | 64名 | 102名 | 52名 |
令和9年度の数値から募集人員に対する志願者数の倍率(志願倍率)を計算すると、数物科学類が約4.4倍、電子情報通信学類が約3.7倍、物質化学類が3.75倍と、この3学類で志願者が集中していることがわかります。反対に機械工学類は1.1倍と、募集人員10名に対して志願者が11名にとどまり、年度によっては募集人員を下回ることもある学類です。全体では募集40名に対して志願者102名、倍率にすると約2.55倍でした。
合格者数にも注目すると、機械工学類は志願者11名に対して合格者10名と、合格率が9割を超えています。一方、数物科学類は志願者22名に対して合格者7名で、合格率は3割程度です。つまり、募集人員だけを見て「機械工学類は狭き門」「数物科学類は広き門」と判断するのは早計で、実際には数物科学類・物質化学類・電子情報通信学類のように志願者数そのものが多い学類ほど、相対的に選抜が厳しくなる傾向があります。多くの学類で合格者数が募集人員を上回っている点も特徴的で、これは入学辞退者を見込んだ運用と考えられ、募集要項に定められた追加合格の制度とあわせて、実際の入学者数は合格者数よりやや少なくなる可能性があります。
難易度を総合的に判断する際は、倍率の数字だけでなく、専門科目の出題範囲(4年制大学2年次修了程度)、口述試験の比重、英語外部試験スコアの要否、志願理由書の有無まで含めて検討することが大切です。特に電子情報通信学類は2年間で志願者数がほぼ4倍に増えており、情報系分野への関心の高まりを反映していると考えられます。志望学類の倍率が高い場合でも、専門科目の対策と口述試験での説明力を磨けば、合格の可能性を十分に引き上げられます。
なお、ここで示した倍率は志願者数を募集人員で割った「志願倍率」であり、当日欠席者を除いた実際の受験者数にもとづく「実質倍率」ではありません。金沢大学は受験者数を公表していないため、志願倍率よりも実質倍率のほうがやや低くなる可能性がある点は念頭に置いておいてください。それでも学類間の傾向を比較する目的であれば、志願倍率と合格者数の組み合わせで十分に参考になります。
コース別の合格者内訳(令和9年度)
金沢大学理工学域は合格発表時に受験番号を公表しており、これをコース・分野ごとに数えると学類内での偏りも見えてきます。
| 学類 | コース・分野別の合格者数(令和9年度) |
|---|---|
| 数物科学類 | 数学分野2名、応用数理分野0名、計算科学分野2名、物理学分野3名 |
| 機械工学類 | 機械創造コース3名、機械数理コース4名、エネルギー機械コース3名 |
| フロンティア工学類 | 機械工学分野6名 |
| 電子情報通信学類 | 電気電子コース9名、情報通信コース2名 |
| 地球社会基盤学類 | 地球惑星科学コース3名、土木防災コース3名、環境都市コース2名 |
| 生命理工学類 | 生物科学コース2名、海洋生物資源コース2名 |
数物科学類では応用数理分野の合格者が0名だった一方で、物理学分野は3名と、同じ学類内でも分野によって合格のしやすさに差が出ています。フロンティア工学類は機械工学分野の合格者のみが公表されており、マテリアル・プロセス工学分野からの合格者はいなかったとみられます。志望分野を決める際は、学類全体の倍率だけでなく、こうした分野・コース単位の実績も参考にするとよいでしょう。
科目別対策
金沢大学理工学域の対策では、学類ごとに出題科目がまったく異なるため、志望学類が決まった時点で対策範囲を絞り込むことが効率的です。ここでは学類・コースごとの対策ポイントを整理します。
希望コース・分野が入試成績で調整されるリスク
機械工学類と物質化学類では、出願時に希望したコース・コアプログラムの志願者数に偏りがある場合、入試成績による調整が行われることがあります。機械工学類は口述試験の際に第2志望・第3志望のコースを確認する運用になっており、第1志望のコースに合格者が集中した場合は、志望順位の低いコースへ振り分けられる可能性があります。第1志望だけでなく、第2志望以降のコースでも学びたい内容があるかを事前に考えておくと、当日の口述試験で慌てずに答えられます。物質化学類も同様に、先端化学コアプログラムと応用化学コアプログラムのどちらかに希望が偏った場合は入試成績による調整の対象になるため、両方のプログラムについてひととおり関心を持てる理由を用意しておくと安心です。
数学・物理(数物科学類)
数物科学類は、数学分野・応用数理分野を選ぶ場合は数学(微分積分及び線形代数)、計算科学分野・物理学分野を選ぶ場合は物理学(力学及び電磁気学)が専門科目として出題され、口述試験の形式で評価されます。出題範囲が「4年制大学の2年次修了程度」とされているため、高専や大学1〜2年で学ぶ微分積分・線形代数・力学・電磁気学の基本定理を、口頭で説明できるレベルまで理解を深めておく必要があります。計算科学分野を志望する場合は、プログラミングの基礎学力も入学までに求められている点を踏まえ、志望理由や学習歴の説明にも反映させましょう。
化学(物質化学類)
物質化学類は専門科目の配点が400点と全学類中もっとも高く、口述試験で化学に関する「知識・技能・思考力」が問われます。先端化学コアプログラムと応用化学コアプログラムのどちらを志望するかによって、重点的に復習すべき単元も変わってきます。過去問(令和3年度実施分)が公開されているため、まずはこの1年分で出題の粒度と口述試験での想定される深掘りの方向性を確認し、無機・有機・物理化学の主要単元を横断的に説明できるように準備するとよいでしょう。英語は外部試験スコア(TOEIC・TOEFL・IELTS)で評価されるため、専門科目対策と並行してスコアメイクの計画を立てる必要があります。
専門科目(電子情報通信学類)
電子情報通信学類の専門科目は、数学に加えて電気回路・電磁気学・計算機基礎・情報基礎の4科目から2科目を選び、合計3科目を口述試験形式で答える構成です。2科目のうち何を選ぶかによって対策の重心が変わるため、電気電子コースを志望するなら電気回路・電磁気学、情報通信コースを志望するなら計算機基礎・情報基礎を軸に据えるなど、志望コースと選択科目を一致させておくと学習効率が高まります。志願者数が2年間で大きく伸びている学類でもあるため、基礎科目の理解の正確さに加えて、口述試験でつまずいた際にどう説明を立て直すかという対応力も意識して練習しておきましょう。
地学(地球社会基盤学類・地球惑星科学コース)
地球惑星科学コースは、4年制大学の2年次修了程度の地学と英語外部試験スコアで評価されます。口述試験では勉学意欲、地学に対する理解力、論理的思考力が重視されると募集要項に明記されており、暗記した知識をそのまま答えるだけでなく、なぜその現象が起こるのかを自分の言葉で説明できるようにしておくことが重要です。このコースは志願理由書の提出も求められるため、地学のどの分野(地球物理・地質・気象・海洋など)に関心があるのかを、学習歴と結びつけて言語化しておきましょう。
生物学(生命理工学類)
生命理工学類は、4年制大学の2年次修了程度の生物学と英語外部試験スコアで評価され、口述試験では勉学意欲、生物学の基礎知識、論理的思考力が重視されます。生物科学コースと海洋生物資源コースのどちらを志望するかによって、準備しておきたい話題も変わります。海洋生物資源コースを志望する場合は、日本海の海洋生物資源の持続的な利用や増養殖に関する時事的な話題を押さえておくと、口述試験での受け答えに厚みが出ます。
成績証明書・口述試験型学類の対策
機械工学類、フロンティア工学類、地球社会基盤学類(土木防災・環境都市コース)は特別選抜(推薦)のみで実施され、点数化された筆記試験がありません。そのぶん、出身校での成績(調査書)と口述試験の総合評価の比重が大きくなります。機械工学類は数学・物理学・材料力学・熱力学・流れ学・機械力学、フロンティア工学類は志望分野に応じて機械工学またはマテリアル・プロセス工学(化学工学)の基礎科目が評価対象になるため、出願前の在籍校での成績を高く保つことが対策の土台になります。そのうえで、口述試験では専門用語を自分の言葉で定義し直せるか、志望理由と結びつけて説明できるかが問われるため、想定質問への回答を声に出して練習しておくことをおすすめします。
高専生と大学在学者で異なる対策の重心
金沢大学理工学域の出願資格は高専卒業(見込)者と大学在学者の両方を対象にしていますが、評価される材料は出身校によって実質的に異なります。高専生は5年間の在学期間を通じた成績証明書が重視されやすく、特に特別選抜(推薦)を利用する場合は、学年ごとの成績順位が出願資格そのものに直結します。日々の定期試験や実験レポートの積み重ねが、そのまま出願資格や評価材料になると考えて、早い学年から成績管理を意識しておくことが大切です。一方、大学に2年以上在学して62単位以上を修得するルートで出願する場合は、教養科目を含めた幅広い単位を計画的に取得しつつ、専門科目の口述試験に耐えられるだけの数学・物理・化学などの基礎を独自に補強する必要があります。大学のカリキュラムが金沢大学理工学域の出題範囲と一致するとは限らないため、募集要項の「入学までに身につけて欲しい教科・科目等」と自分の履修科目を照らし合わせ、不足している単元を早めに洗い出しておきましょう。
英語外部試験対策
物質化学類(一般選抜)、機械工学類、フロンティア工学類、電子情報通信学類、地球社会基盤学類、生命理工学類の志願者は、TOEIC・TOEFL・IELTSのいずれかのスコアを試験当日に提示する必要があります。有効期限が試験日から2年以内という条件があるため、出願を検討し始めた段階で受験日を逆算し、スコア取得の計画を立てておきましょう。TOEFL-iBTやIELTSはスコア到着までに時間がかかることがあるため、直前に慌てないよう早めの受験が安心です。
出願までの準備スケジュールを逆算して考える
金沢大学理工学域の出願期間は例年5月下旬、試験日はその2週間ほど後の6月中旬に設定されており、出願準備と専門科目対策を同時並行で進めなければならない日程です。志望する学類・コース(分野)が決まった時点で、専門科目の学習と英語外部試験のスコア取得の両方を逆算して計画しておく必要があります。英語外部試験は出願時点での提出こそ不要ですが、試験当日に持参するスコアの受験年月日は試験日から2年以内という制約があり、TOEFL-iBTやIELTSはスコアが手元に届くまで数週間かかることもあるため、遅くとも出願期間の数か月前には受験を済ませておくと安心です。成績証明書や志願理由書のように出身校でしか発行できない書類は、教務担当への依頼から発行まで日数を要することもあるため、出願期間の1か月以上前には依頼を済ませておくと、出願直前になって書類が間に合わないという事態を避けられます。
面接・志望理由書・過去問分析(出題予測)
金沢大学理工学域の編入学試験は、ほとんどの学類で口述試験が合否の中心に置かれています。筆記試験がある学類でも「口述試験」という名称で実施され、答案を提出して終わりではなく、その場で質問に答えながら理解度を示す形式です。ここでは、口述試験・志望理由書・過去問という3つの観点から準備の方向性を整理します。
口述試験で想定しておきたい質問
口述試験の具体的な出題内容は公表されていませんが、募集要項の「選抜の基本方針」からは、各学類が何を重視しているかが読み取れます。共通して重視されているのは、専門科目の知識・技能・思考力に加えて、その分野を学ぶ意欲と適性です。次のような質問には、自分の学習歴と接続させたうえで答えられるようにしておきましょう。
- 志望する学類・コース(分野)を選んだ理由は何か
- 専門科目のうち、出願前に自分がどこまで学習したか
- 現在の所属校で学んだ内容と、金沢大学理工学域で学びたい内容はどうつながるか
- 専門用語を1つ挙げて、自分の言葉で説明してほしい
- 入学後にどのコース・プログラムを履修したいか
- 卒業後にどのような分野で活躍したいか
募集要項の「選抜の基本方針」を学類ごとに読み比べると、口述試験で重視されるキーワードが微妙に異なることがわかります。次の表は、各学類の選抜の基本方針に明記されているキーワードを抜き出したものです。
| 学類 | 選抜の基本方針で明記されているキーワード |
|---|---|
| 数物科学類 | 専門科目(数学または物理学)の学力、その分野を学ぶ意欲と適性 |
| 物質化学類 | 専門科目(化学)に関する知識・技能・思考力 |
| 機械工学類 | 数学・物理学・材料力学・熱力学・流れ学・機械力学の学力、知識・技能・思考力 |
| フロンティア工学類 | 志望分野の基礎科目の学力、知識・技能・思考力 |
| 電子情報通信学類 | 電子情報分野の基礎的な専門科目及び英語の学力 |
| 地球社会基盤学類(地球惑星科学) | 勉学意欲、地学に対する理解力、論理的思考力 |
| 生命理工学類 | 勉学意欲、生物学の基礎知識、論理的思考力 |
特に機械工学類やフロンティア工学類のように筆記試験がなく口述試験と成績証明書だけで評価される学類では、口述試験での説明の一貫性がそのまま評価に直結します。丸暗記した回答を並べるのではなく、なぜその分野に関心を持ったのか、これまでの学習でどこに限界を感じたのかを、自分の経験に基づいて話せるように準備しておきましょう。
志望理由書が必要な学類・コース
金沢大学理工学域では、すべての学類で志願理由書が必須というわけではありません。募集要項によると、特別選抜(推薦)出願者、特別選抜(高専推薦枠)出願者、そして一般選抜のうち地球社会基盤学類(地球惑星科学コース)と生命理工学類の志願者には、志願理由書の提出が求められています。数物科学類、物質化学類(一般選抜)、電子情報通信学類(一般選抜)の志願者は、様式上は志願理由書の提出が必須とされていません。ただし、口述試験では志望理由に近い内容を必ず問われるため、提出が不要な学類を受ける場合でも、文章として一度まとめておくことを強くおすすめします。書く内容が整理されていれば、口述試験でも同じ軸でぶれずに答えられるようになります。
志望理由書の様式は学類ごとに指定されており、公式サイトからダウンロードできます。様式に字数制限がある場合が多いため、書きたい内容を箇条書きで洗い出したうえで、現在の学習歴、志望分野に関心を持ったきっかけ、金沢大学理工学域のどの科目・コースで学びたいか、卒業後にどう活かしたいかという流れに沿って肉付けしていくと、口述試験の受け答えとも一致させやすくなります。特に地球惑星科学コースと生命理工学類は、学類の特色(地球社会基盤学類なら地域・防災、生命理工学類なら日本海の海洋生物資源など)と自分の関心を結びつけて書くと、他の受験生との差別化につながります。
選抜の基本方針から志望理由書の骨子を逆算する
前の章で紹介した「選抜の基本方針」のキーワード表は、志望理由書や口述試験の骨子を考えるときにもそのまま使えます。地球社会基盤学類(地球惑星科学コース)や生命理工学類のように、勉学意欲・論理的思考力といった人物面のキーワードが明記されている学類では、専門知識の到達度だけでなく、なぜその分野に興味を持ったのかという動機の部分を丁寧に書き込むと評価されやすくなります。一方、物質化学類や機械工学類のように知識・技能・思考力という専門性寄りのキーワードが中心の学類では、これまでの学習でどの単元をどこまで理解しているかを具体的に書き、口述試験でその内容を深掘りされても答えられる状態にしておくことが対策の土台になります。志望理由書の提出が不要な学類であっても、この逆算の考え方は口述試験の受け答えを組み立てる際にそのまま応用できます。
過去問の公開状況
金沢大学理工系事務部の公式サイトでは、筆記試験(専門科目)の過去問が直近3年分を目安に公開されています。ただし、公開されているのは一部の学類・コースに限られており、確認できるのは次の3つです。
| 学類・コース | 公開年度 | 科目 |
|---|---|---|
| 数物科学類 | 令和5年度・令和4年度・令和3年度 | 専門科目(数学コース・物理学コース・計算科学コース) |
| 物質化学類(化学コース) | 令和3年度 | 化学 |
| 地球社会基盤学類(地球惑星科学コース) | 令和3年度 | 専門科目 |
公式サイトには「著作権の関係で一部掲載していない問題があります」と明記されており、英語や小論文の過去問は公開されていません。機械工学類、フロンティア工学類、電子情報通信学類、生命理工学類については、筆記試験自体がない、または過去問が公開されていないため、これらの学類を志望する場合は募集要項の「選抜の基本方針」と「入学までに身につけて欲しい教科・科目等」の記述から、出題傾向を推測して対策する必要があります。
過去問が非公開の学類における出題予測
過去問が公開されていない学類でも、募集要項には各学類が求める人材像と、入学までに身につけてほしい教科・科目が具体的に書かれています。これらの記述は、口述試験で問われる可能性が高い範囲を示す一次情報として活用できます。断定はできませんが、次のように読み替えると準備の優先順位がつけやすくなります。
- 機械工学類:数学・物理学・材料力学・熱力学・流れ学・機械力学について、定義と代表的な計算問題を口頭で説明できるレベルまで復習する
- フロンティア工学類(機械工学分野):機械工学の基礎科目と関連する実験実習の内容を、志望理由と結びつけて話せるようにする
- フロンティア工学類(マテリアル・プロセス工学分野):数学・物理化学・移動現象論・反応工学の基礎用語を整理する
- 電子情報通信学類:数学に加え、電気回路・電磁気学・計算機基礎・情報基礎のうち自分が選択する2科目を重点的に固める
- 生命理工学類:生物学の基礎知識に加え、日本海の海洋生物資源など金沢大学ならではの研究テーマにも目を通しておく
あくまで募集要項にもとづく推測であり、実際の出題内容を保証するものではありません。最終的な出題範囲や形式は、必ず最新の募集要項と公式サイトの過去問ページで確認してください。
併願戦略・内部リンク
金沢大学理工学域を第一志望とする場合でも、出願資格や試験日程が重なる範囲で併願先を検討しておくと、当日のトラブルや不合格時のリスクを減らせます。併願を考えるときは、試験科目の共通点が多い大学を選ぶと、対策の重複が増えて負担を抑えられます。
金沢大学融合学域との比較
金沢大学には理工学域のほかに融合学域があり、こちらも3年次編入学試験を実施しています。融合学域は専門科目の筆記試験を課さず、英語外部試験(TOEIC・TOEFLなど)・小論文・口述試験の3本柱で評価する点が理工学域と大きく異なります。理工系の知識を数学・物理・化学のような専門筆記で示したい場合は理工学域、学際的な視点や小論文での論述力を評価してほしい場合は融合学域というように、自分の得意分野に応じて志望先を選び分けることができます。融合学域の出願資格・選抜方法・小論文過去問の詳細は、金沢大学融合学域の編入試験を徹底解説した記事で解説しています。
| 比較項目 | 理工学域 | 融合学域 |
|---|---|---|
| 専門科目の筆記・口述試験 | 学類により実施(数学・物理・化学・地学・生物など) | 実施しない |
| 英語 | 学類により外部試験スコア提示が必要 | 外部試験スコアで評価 |
| 小論文 | 実施しない | 実施する |
| 学類・学類数 | 7学類 | 3学類 |
両学域を比較すると、理工学域は専門知識そのものを問う設計、融合学域は英語力と論述力を軸にした設計であることがわかります。数学・物理・化学といった理系科目に強みがある場合は理工学域、幅広い教養と文章力で勝負したい場合は融合学域が候補になりやすいでしょう。
高専専攻科との連携教育プログラム特別選抜
電子情報通信学類の情報通信コースには、石川工業高等専門学校専攻科との連携教育プログラムという特別な選抜枠もあります。これは石川工業高等専門学校電子情報工学科に在籍し、同校長の推薦により同校専攻科電子機械工学専攻の選抜に合格し、入学を確約できる者のみを対象とした書類審査のみの選抜で、通常の編入学試験とは出願資格も選考方法もまったく異なります。石川工業高等専門学校の在学生でこのプログラムの対象になる場合を除き、多くの受験生は本記事で解説した一般選抜または特別選抜(推薦)で出願することになります。
他大学の工学系学部との併願候補
数学・物理を中心とした専門科目で評価される学類(数物科学類など)を志望する場合、同様に数学・物理の専門科目や英語外部試験で選抜する国立大学工学部と併願する受験生が多く見られます。例えば高専出身者に人気の高い併願先として、東北大学工学部の編入試験を解説した記事や、兵庫県立大学工学部の編入試験を解説した記事もあわせて確認しておくと、出題傾向の違いや対策の優先順位を比較しやすくなります。併願校を決める際は、出願期間・試験日が重ならないか、証明書類の準備が間に合うかも早めに確認しておきましょう。
金沢大学理工学域の試験日は例年6月中旬の土曜日に設定されており、これは多くの国立大学工学部の編入学試験が集中する時期と重なります。併願を検討する場合は、出願期間だけでなく試験当日の移動時間や、証明書類を複数校分そろえる手間も考慮したスケジュールを組む必要があります。特に英語外部試験のスコアを複数校で使い回す場合は、それぞれの大学が定める有効期限や提示方法(原本持参かオンライン提出か)が異なることがあるため、大学ごとの募集要項を並べて確認しておきましょう。
大学編入という制度そのものの仕組みや難易度、費用感を先に押さえておきたい方は、大学編入とは?仕組み・難易度・費用・スケジュールを徹底解説した記事もあわせてご覧ください。金沢大学理工学域のように学類ごとに選抜方式が異なる大学は珍しくないため、複数校の情報を横断的に比較する視点が対策の質を高めます。
理工学域と融合学域を併願する場合の注意点
同じ金沢大学が実施する編入学試験であっても、理工学域と融合学域は学域が異なるため、出願書類・出願期間・試験日を学域ごとに別々に確認する必要があります。専門科目の筆記・口述試験で理工系の知識を直接問われる理工学域の対策と、小論文と口述試験を中心に学際的な思考力が問われる融合学域の対策では、直前期に重点を置くべき学習内容が大きく異なります。両学域を併願する場合は、出願期間や試験日が近接していないか、証明書類を2学域分そろえる時間があるかを早めに確認したうえで、どちらの対策に多くの時間を配分するかを出願前に決めておくことが重要です。数学・物理・化学といった理系科目の対策に手応えがある一方で、口述試験だけでは実力を出し切れるか不安がある場合は、小論文で思考の筋道を示せる融合学域を主軸に据える選択肢も検討する価値があります。
よくある質問(FAQ)
金沢大学理工学域の編入試験に筆記試験はありますか?
学類によって異なります。数物科学類、物質化学類、電子情報通信学類、地球社会基盤学類(地球惑星科学コース)、生命理工学類の一般選抜では専門科目が口述試験の形式で出題されますが、機械工学類、フロンティア工学類、地球社会基盤学類(土木防災・環境都市コース)の特別選抜(推薦)には点数化された専門科目試験がなく、出願書類と口述試験の総合評価で合否が決まります。
英語の試験はどのように行われますか?
数物科学類を除く学類では、TOEIC L&R、TOEFL-iBT(Home Edition含む)、IELTSのいずれかのスコアを選抜試験当日に持参・提示する方式です。出願時点でのスコア提出は不要ですが、有効期限は試験日からさかのぼって2年以内のものに限られます。数物科学類は英語外部試験の提示を求められていません。
出願資格はどのように確認すればよいですか?
高専卒業(見込)、短大卒業(見込)、他大学卒業(見込)、他大学2年以上在学かつ62単位以上修得(見込)など、募集要項に定められた9つの号のいずれかに該当するかを確認します。自分の在学状況が微妙に条件からずれる場合は、自己判断せずに金沢大学理工系事務部学生課入試係へ問い合わせることをおすすめします。
志望理由書はすべての学類で必要ですか?
いいえ。特別選抜(推薦)・特別選抜(高専推薦枠)の出願者と、一般選抜のうち地球社会基盤学類(地球惑星科学コース)・生命理工学類の出願者にのみ提出が求められています。提出が不要な学類でも、口述試験で志望理由に近い内容を問われるため、事前に文章化しておくと安心です。
倍率はどれくらいですか?
直近の令和9年度実績では、7学類合計で募集40名に対して志願者102名、合格者52名でした。学類別では数物科学類・物質化学類・電子情報通信学類で志願倍率が3倍を超える一方、機械工学類は志願者数が募集人員に近い水準で推移しています。年度によって変動するため、あくまで参考値として捉え、最新の出願状況もあわせて確認してください。
過去問はどこで確認できますか?
金沢大学理工系事務部の公式サイトで、数物科学類(専門科目)、物質化学類(化学、令和3年度分のみ)、地球社会基盤学類・地球惑星科学コース(専門科目、令和3年度分のみ)の過去問が公開されています。英語・小論文の過去問は公開されていません。機械工学類・フロンティア工学類・電子情報通信学類・生命理工学類の過去問も同様に非公開です。
高専専攻科との連携教育プログラムと通常の編入学試験は何が違いますか?
連携教育プログラム特別選抜は、石川工業高等専門学校電子情報工学科の在学生で、同校専攻科電子機械工学専攻への進学を確約できる者だけを対象にした電子情報通信学類情報通信コース限定の選抜で、書類審査のみで合否が決まります。通常の一般選抜や特別選抜(推薦)とは出願資格も選考内容も異なるため、対象外の受験生は本記事で解説した通常の選抜方式で出願します。
機械工学類やフロンティア工学類は一般選抜で受けられますか?
受けられません。令和9年度の実施内容では、機械工学類とフロンティア工学類は特別選抜(推薦)のみで実施されており、一般選抜の枠は設けられていません。出願するには、理工系学部・学科出身であることなどの推薦要件を満たし、出身学(校)長の推薦を受ける必要があります。
まとめ:金沢大学理工学域は学類ごとの選抜方式の違いを理解することが対策の出発点
金沢大学理工学域の編入学試験は、7学類のあいだで選抜方式・試験科目・配点・提出書類が大きく異なる点が最大の特徴です。数物科学類のように専門科目300点のみで評価される学類もあれば、機械工学類のように筆記試験を課さず出願書類と口述試験だけで判定する学類もあり、「金沢大学理工学域はこう対策すればよい」という一般論はほとんど通用しません。志望する学類・コースを早めに決め、その学類の募集要項と過去の出願状況を照らし合わせながら、専門科目・英語外部試験・志望理由書・口述試験の優先順位を組み立てていくことが合格への近道です。
金沢大学理工学域の出願までにやることを整理すると、次の4点に集約されます。
- 志望する学類・コース(分野)を1つに決め、一般選抜と特別選抜(推薦)のどちらで出願できるかを確認する
- 専門科目が口述試験形式か、特別選抜(推薦)の成績証明書評価かを踏まえて対策の重心を決める
- 対象学類の場合は英語外部試験(TOEIC・TOEFL・IELTS)のスコアを試験日から2年以内で用意する
- 過去問が公開されている学類は令和3年度以降の問題を、非公開の学類は募集要項の「選抜の基本方針」を出題予測の材料にする
過去問が公開されていない学類も多いため、募集要項に書かれた「選抜の基本方針」や「入学までに身につけて欲しい教科・科目等」を丁寧に読み込み、出願書類と口述試験の受け答えに一貫性を持たせる準備を進めましょう。対策の優先順位や口述試験の想定問答に不安がある場合は、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入対策コースで、現在の学習状況に合わせた個別の対策を相談することもできます。
本記事で紹介した志願者数・合格者数は、令和9年度の出願状況と合格者受験番号を学類・コースごとに集計した数値です。年度が変われば募集人員や志願者数は変動するため、出願を検討する年度が近づいたら、必ず金沢大学理工学域の公式サイトで最新の出願状況・合格者発表を確認し、本記事の数値と比較しながら準備状況を見直してください。学類ごとに異なる選抜方式・試験科目・提出書類を早い段階で整理できれば、限られた準備期間でも優先順位を見誤らずに対策を進められます。
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。
- 大学編入のプロ講師が最適な受験戦略を提案
- 今後の大学編入の勝ち筋が見える。
- 志望校が決まっていなくてもOK
\ 合格がグッと近づく/
(費用は一切かかりません)



