ご質問やお問い合わせはお気軽に
長岡技術科学大学工学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接まで

「長岡技術科学大学工学部の編入試験」とは、高等専門学校などを卒業(見込み)した学生が3年次に編入し、機械工学・電気電子情報工学・情報経営システム工学・物質生物工学・環境社会基盤工学の5分野いずれかで学び直す入試区分を指します。長岡技術科学大学は新潟県長岡市にある国立の技術科学大学で、全国の高専卒業生を主要な受け入れ対象とした「高専接続」を教育の柱に据えている点が、一般大学の編入学とは大きく異なります。本記事では、令和9年度(2027年4月入学)学生募集要項で確定している募集人員・出願資格・試験科目・配点・日程・出願状況を一次情報として整理し、科目別の対策と志望調書・面接・過去問の読み方までを解説します。次年度以降の数値は変更される可能性があるため、出願前に必ず最新の学生募集要項でご確認ください。
長岡技術科学大学工学部の編入学とは
長岡技術科学大学は1976年に高専卒業生の受け入れを主目的として設立された国立大学で、姉妹校の豊橋技術科学大学とともに、全国の高等専門学校卒業生を3年次に受け入れる仕組みを大学の根幹に組み込んでいます。工学部(工学課程)は機械工学分野・電気電子情報工学分野・情報経営システム工学分野・物質生物工学分野・環境社会基盤工学分野の5分野で構成され、令和9年度(2027年4月入学)の3年次編入では5分野合計340人の募集人員が学生募集要項で公表されています。そもそも大学編入という制度の仕組みや一般的な出願の流れについては、大学編入とは?仕組み・難易度・費用・スケジュールを徹底解説【完全ガイド】で整理していますので、初めて編入を検討する方はあわせてご覧ください。
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。
- 大学編入のプロ講師が最適な受験戦略を提案
- 今後の大学編入の勝ち筋が見える。
- 志望校が決まっていなくてもOK
\ 合格がグッと近づく/
(費用は一切かかりません)
大学が公表しているアドミッションポリシー(入学者受入方針)では、「活力(Vitality)・独創力(Originality)・世のための奉仕(Services)」を重んじるVOSの精神がモットーとして掲げられています。技術や科学に強い関心を持ち学習に必要な基礎学力をもつ人、知識をもとに思考を深め適切に表現できる人、新しい分野の開拓や理論の創出・ものづくりに意欲をもつ人、自ら積極的に学習や研究に取り組み多様な人々と協力できる人、優れた個性を発揮でき責任感のある誠実な人という5項目が、求める学生像として明文化されています。志望調書や面接で自分の経験を語る際は、この5項目のどれに対応するエピソードかを意識して言語化すると、大学側の評価軸に沿った説明がしやすくなります。
編入後のカリキュラムには、主専攻(メジャー)分野に加えて他分野の科目を組み合わせて履修できる「技術革新フロンティアコース」が用意されています。DXやAIなど未踏分野・融合領域に挑戦したい人材の育成を目的に新設された教育プログラムで、3年次編入学者向けにおよそ30名程度の定員が設定されています。推薦入試合格者(第一志望分野での合格者に限る)を対象にセレクション面接を行って認定する仕組みで、入試そのものではなく教育課程のプログラムである点に注意してください。修了生は本学大学院進学時の入学料が全額免除になるなどの特典もあります。
申請から認定までの流れも公開されています。推薦入試の出願時にフロンティアコース申請書(校長推薦)を提出し、推薦入試合格発表後から6月16日正午までにセレクション面接対象者への連絡が行われ、6月下旬に面接日程を調整したうえで7月上旬〜中旬頃に面接が実施されます。結果は8月上旬を目安に、所属高専経由で認定通知書として送付される流れです。希望する研究室への志望者が多数の場合は、第2希望研究室への配属となったり、コース生として選抜されなかったりすることもあると案内されているため、必ず認定されるわけではない点は理解しておく必要があります。
あわせて、学部から大学院修士課程・博士課程への進学を前提に学費負担を軽減する「VOS特待生制度」も設けられています。募集人員は20人(うちスーパーVOS特待生は10人を上限)で、高専3年次・4年次の学科内席次が上位5%以内であることなどが応募資格の一つになります。採用されると学部入学料の全額免除と入学後2年間の授業料半額免除(スーパーVOS特待生はさらに大学院修士課程入学料全額免除等)が受けられます。推薦入試の出願登録時に申請する制度のため、対象になりうる高専生は出願前に応募資格を確認しておくと安心です。特待生選考の面接は令和8年6月2日にweb会議システムで実施される予定で、通常の推薦入試面接(特待生を申請しない場合は原則実施されません)とは別枠で行われます。
長岡技術科学大学は学部・大学院を通じた一貫教育を特徴としており、公式サイトの組織情報には大学院修士課程(工学研究科)に加えて、5年一貫制博士課程「技術科学イノベーション専攻」や博士後期課程「先端工学専攻」も設置されていることが示されています。VOS特待生制度が大学院修士課程・博士課程への進学意欲を応募資格の条件としていることや、技術革新フロンティアコース修了生に大学院進学時の入学料免除が用意されていることからも、学部3年次編入はゴールではなく、大学院までを見据えた学びの入口として位置づけられていることがうかがえます。将来的に大学院進学や研究職を志向している高専生にとっては、この一貫教育の仕組みも志望理由を組み立てるうえでの材料になります。
5分野それぞれに、出身高専のどの学科から出願できるかという目安が示されています。
| 分野 | 対応する高等専門学校の学科等 |
|---|---|
| 機械工学分野 | 機械、制御及び材料系学科をはじめとするすべての学科 |
| 電気電子情報工学分野 | 電気、電子、通信、情報及び制御系学科をはじめとするすべての学科 |
| 情報・経営システム工学分野 | 情報、経営系学科をはじめとするすべての学科 |
| 物質生物工学分野 | 化学・生物系および材料系学科をはじめとするすべての学科 |
| 環境社会基盤工学分野 | 土木及び建築系学科をはじめとするすべての学科 |
この対応表はあくまで目安であり、出身学科がどの分野に当てはまるか迷う場合は、後述する分野選定のルールと合わせて、出願前に大学入試課へ確認することをおすすめします。
なお、長岡技術科学大学の工学部(工学課程)は改組を経て、量子・原子力統合工学分野やシステム安全工学分野を含む分野構成に再編されています。ただし、3年次編入の募集対象は前述の5分野のみであり、量子・原子力統合工学分野やシステム安全工学分野は主に学部第1学年入学者向けの分野です。志望する専門分野が5分野のどれに近いか迷う場合は、各分野の公式ページで研究室構成やカリキュラムを確認したうえで、志望調書の内容を固めることをおすすめします。試験会場は新潟県長岡市上富岡町の本学キャンパスで、最寄りのJR長岡駅からは路線バスでのアクセスとなるため、遠方から受験する場合は前日入りも含めた移動計画を早めに立てておくと安心です。学力入試は2日間にわたって長岡市内で過ごすことになるため、宿泊先の手配も出願準備と並行して進めておくと直前に慌てずに済みます。
募集人員と出願資格
令和9年度(2027年4月入学)の募集人員は、分野・入試区分別に次のとおり公表されています。
| 分野 | 募集人員(計) | 推薦入試(日本の高専) | 推薦入試(外国の高専) | 学力入試(一般) |
|---|---|---|---|---|
| 機械工学分野 | 83人 | 41人 | 若干人 | 42人 |
| 電気電子情報工学分野 | 94人 | 47人 | 若干人 | 47人 |
| 情報・経営システム工学分野 | 45人 | 22人 | 若干人 | 23人 |
| 物質生物工学分野 | 71人 | 35人 | 若干人 | 36人 |
| 環境社会基盤工学分野 | 47人 | 23人 | 若干人 | 24人 |
| 計 | 340人 | 168人 | 若干人 | 172人 |
学力入試のうち社会人入試・外国人留学生入試は各分野とも「若干人」の募集で、上表の学力入試(一般)の人数には含まれていません。募集要項には「各分野の募集人員は目安になります」との注記があるため、確定人数や次年度の数値は年度ごとの学生募集要項本文で必ず確認してください。
出願区分は大きく4つに分かれます。1つ目は日本の高専(商船学科を除く)を卒業見込みの者を対象とする推薦入試で、在学中の成績が上位に属し、出身高専校長が人物・学業ともに優れていると認めた者が対象です。分野は第2志望まで選べますが、前述の対応学科の制限に従う必要があり、同一人物を他の国公立大学と重複して推薦することはできません。推薦入試の対象は在学中の成績上位者・出身高専校長の推薦という条件に限られるため、誰でも出願できる区分ではない点に注意が必要です。学科内順位に自信が持てない場合でも、後述する学力入試(一般入試)は推薦入試と同じ出願期間に設定されているため、早い段階から両方の対策を並行して進めておくと選択肢を狭めずに済みます。2つ目はモンゴル国またはタイ王国の指定高専を卒業見込みの者を対象とする推薦入試で、国・学科により選定できる分野が制限されます(モンゴルは5分野に対応する学科区分、タイは電気電子情報工学分野・情報経営システム工学分野に対応する学科区分のみ)。対応関係は次のとおりです。
| 分野 | モンゴル国の高専 | タイ王国の高専 |
|---|---|---|
| 機械工学分野 | 機械系学科 | – |
| 電気電子情報工学分野 | 電気電子系学科 | メカトロニクス工学系学科 |
| 情報・経営システム工学分野 | コンピュータサイエンス系学科 | コンピューター工学系学科 |
| 物質生物工学分野 | 化学・バイオ系学科 | – |
| 環境社会基盤工学分野 | 土木系学科 | – |
選抜は書類審査(推薦書・志望調書・調査書で80点)に加えて、令和8年5月下旬に現地国内で実施される面接(50点)を合わせた130点満点で行われます。面接では人物・適性に加えて基礎学力と日本語能力も評価される点が、日本の高専からの推薦入試とは異なります。
3つ目は学力入試で、一般入試・社会人入試・外国人留学生入試の3種類に分かれます。一般入試の出願資格は次のいずれかに該当することです。
- 令和8年度に日本の高専(商船学科を除く)を卒業見込みの者、または高専商船学科を令和9年9月卒業見込みの者
- 高等専門学校を卒業した者(既卒者)
- 短期大学を卒業した者及び令和8年度卒業見込みの者
- 専修学校の専門課程(修業年限2年以上、かつ課程修了に必要な総授業時間数1,700時間以上)を修了した者及び令和8年度修了見込みの者
- 高等学校等の専攻科の課程(修業年限2年以上で文部科学大臣の定める基準を満たすもの)を修了した者及び令和8年度修了見込みの者
- 外国の学校が行う通信教育の履修により、我が国において当該外国の学校教育における14年の課程を修了した者及び令和9年3月までに修了見込みの者
- これらと同等以上の資格があると認められる者
他大学に在学中の者が3年次への転学を志望する場合は出願資格の対象外である点に注意してください。出願資格のうち通信教育修了者やそれに準ずる資格の者は、出願期間開始前の指定日までに大学入試課へ事前照会のうえ所定の書類提出が必要と明記されているため、該当しそうな場合は早めに問い合わせておくと安心です。
社会人入試は、前述の高専・短大・専修学校専門課程・高等学校等専攻科・外国通信教育のいずれかの資格を得た後、令和9年3月末までに企業等で2年以上の勤務経験がある者が対象です。社会人として出願資格を満たす見込みがある場合、実務経験をどう出願書類に落とし込むかは大学ごとに共通する悩みです。姉妹校の事例になりますが、社会人が豊橋技術科学大学に編入する方法|両立スケジュールと出願準備も、仕事と受験を両立させるスケジュールの立て方として参考になります。外国人留学生入試は、日本国籍を有しない者で大学入学に支障のない在留資格を有する(または入学後に取得可能な)者のうち、日本または外国の高専・短大・専攻科等の学歴要件のいずれかに該当する者が対象です。
学力入試でも、志望分野は第2志望まで選ぶことができます。ただし学力試験科目の「志望分野別科目」は第1志望分野に応じて選択可能な範囲が決まる仕組みのため、第2志望分野を書いたとしても、当日解答する専門科目そのものは前述の一覧表にある第1志望分野の選択肢から選ぶことになります。第2志望を検討する場合は、単に合格可能性を広げるためだけでなく、志望調書で第2志望を選んだ理由まで一貫して説明できるかを事前に整理しておきましょう。
4つ目は、高等専門学校専攻科との連携教育プログラムに基づく特別選抜です。令和9年度は書類選考のみで実施され、出願書類の受付は令和8年5月26日から28日までと、推薦・学力入試より後ろの日程に設定されています。連携先の高専専攻科に在籍する学生が対象の別枠選抜であり、一般的な推薦入試・学力入試とは出願要件や書類が異なるため、対象となる高専専攻科に在籍している場合は所属校を通じて詳細を確認してください。
出願に必要な書類
出願書類は入試区分によって必要なものが異なります。早めに準備しないと発行に時間がかかる書類が多いため、出願期間が始まる前に一覧で確認しておくことをおすすめします。
| 書類 | 推薦入試(日本の高専) | 推薦入試(外国の高専) | 学力入試 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 入学志願票・写真票 | 必須 | 必須 | 必須 | インターネット出願サイトで作成・印刷 |
| 調査書 | 必須 | 必須 | – | 出身高専校長が作成し厳封 |
| 成績証明書 | 必須 | 必須 | 必須 | 厳封したものを提出 |
| 推薦書 | 必須 | 必須 | – | 特待生申請者は様式2、それ以外は様式1 |
| 志望調書 | 必須 | 必須 | 必須 | 黒のボールペンで本人が記入 |
| 業績報告書・在職期間証明書 | – | – | 社会人のみ必須 | 業務概要1,000字以内 |
| 住民票 | 外国籍者のみ | 必須 | 外国籍者のみ | 在留資格が明示されたもの |
| 送り状 | 必須 | 必須 | – | 出身高専が取りまとめて作成 |
| 検定料 | 必須 | 必須 | 必須 | 30,000円 |
特に調査書・推薦書・成績証明書は出身高専に作成を依頼する書類のため、担任教員や進路指導担当者への相談を出願期間の直前ではなく、学年が上がった時点から始めておくと余裕を持って準備できます。社会人入試で提出する業績報告書は「在職中に本人が行った業務の概要」を1,000字以内でまとめる書類で、様式は任意とされています。関連する資料がある場合は添付できるため、実務経験を具体的に示せる資料を早めに整理しておくとよいでしょう。
提出書類はいずれも厳封や原本証明など形式面の指定が細かく定められています。成績証明書は厳封したものを提出する必要があり、高等学校等から高等専門学校に編入学・転入学した者は出身高等学校等の成績証明書(厳封)も合わせて添付するよう求められています。出願書類は一度提出すると記載事項の変更が認められないため、記入前に募集要項本文の「出願登録及び出願書類記入上の注意」を通読し、記入漏れや誤記がないかを複数回確認してから提出することをおすすめします。
試験科目と配点
学力入試(一般入試・社会人入試・外国人留学生入試共通)の試験科目と配点は次のとおりです。
| 科目 | 配点 | 試験時間 |
|---|---|---|
| 国語(外国人留学生は日本語) | 100点 | 80分 |
| 英語 | 200点 | 80分 |
| 数学・応用数学 | 200点 | 90分 |
| 志望分野別科目 | 300点 | 90分 |
| 面接 | 200点 | – |
| 合計 | 1,000点 | – |
専門科目にあたる「志望分野別科目」が300点で最も高く配分され、英語・数学がそれぞれ200点、面接が200点、国語(日本語)が100点という構成です。1,000点満点のうち専門科目と面接だけで500点を占めるため、暗記中心の対策よりも専門分野の理解度と面接での説明力を優先して学習時間を配分する方が、配点構成に合った戦略といえます。数学・応用数学の出題範囲は「行列と行列式、2変数までの微積分、簡単な微分方程式、確率の初歩」と要項に明記されています。
推薦入試(日本の高専)は学力試験を課さず、「推薦書・志望調書・調査書」の書類審査のみで130点満点として評価されます。推薦入試(外国の高専)は同じ書類審査80点に加えて面接50点が課され、合計130点で選考されます。学力入試とは評価の仕組みそのものが異なるため、推薦入試を検討する高専生は在学中の成績(学科内席次)と出身校長の推薦が合否を左右する点を、早い学年から意識しておく必要があります。
面接の位置づけも区分ごとに違いがあります。学力入試の面接は1,000点満点のうち200点として筆記試験の結果に上乗せされる一方、推薦入試(日本の高専)は原則として面接を課さず書類審査のみで完結します。書類作成力や在学中の実績に自信があるなら推薦入試、筆記試験と面接での挽回力に自信があるなら学力入試というように、自分の強みがどちらの評価方法と噛み合うかを基準に区分を選ぶ視点も参考になります。
志望分野別科目(専門科目)は、第1志望分野に応じて選べる選択専門科目が異なります。
| 第1志望分野 | 力学基礎 | 電気電子情報工学 | 情報・経営システム工学 | 化学・生物系分野 | 建設工学 |
|---|---|---|---|---|---|
| 機械工学分野 | ○ | – | – | – | – |
| 電気電子情報工学分野 | – | ○ | – | – | – |
| 情報・経営システム工学分野 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 物質生物工学分野 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 環境社会基盤工学分野 | – | – | – | – | ○ |
この一覧の読み方には注意が必要です。機械工学分野・電気電子情報工学分野・環境社会基盤工学分野を第1志望とする場合は対応する専門科目1つに固定される一方、情報・経営システム工学分野と物質生物工学分野を第1志望とする場合は、5つの選択専門科目のいずれからでも1科目を選んで受験できます。得意分野で専門科目を選びたい高専生にとって、この2分野は科目選択の自由度が高いという、募集要項を読み込まないと気づきにくい実務的なポイントです。
各選択専門科目の出題範囲も要項で細かく定められています。「力学基礎」は質点・剛体の静力学と動力学から出題され、「電気電子情報工学」は電気回路・電気磁気学・情報数学の3科目のうちから2科目を選択して解答する形式です。「情報・経営システム工学」は情報分野・経営分野の2分野から1分野を選んで解答し、「化学・生物系分野」は共通問題1題に加え5分野から2題を選択する構成です。具体的には、化学・生物に関する基礎的な共通問題1題が必須で、有機化学・無機化学・物理化学・生物化学・生物工学の5分野から出題される5題のうち2題を選んで解答します。「建設工学」は水理学・地盤工学・構造工学・コンクリート工学・地域計画学・環境工学の6分野から3分野を選んで解答する構成です。
社会人入試では、志望分野別科目の筆記試験に代えて、選択した科目及び提出した業績報告書(在職中に本人が行った業務の概要を1,000字以内でまとめたもの)の内容について口述試験が行われます。実務経験を専門分野の言葉で語れるかが評価される仕組みのため、社会人として出願する場合は筆記対策よりも業績報告書の作成と口述試験の準備を優先すべきです。
出願から入学までのスケジュール
令和9年度(2027年4月入学)の入試区分別スケジュールは次のとおりです。学力入試はすでに令和8年6月27・28日に実施され、合格発表は令和8年7月16日に予定されています。
| 入試区分 | 出願期間 | 試験日 | 合格発表 |
|---|---|---|---|
| 推薦入試(日本の高専) | 令和8年4月20日〜5月8日(必着) | 書類審査(特待生希望者のみ面接:6月2日) | 令和8年6月11日 |
| 推薦入試(外国の高専) | 令和8年4月20日〜5月8日(必着) | 書類審査+面接(5月下旬、現地実施) | 令和8年6月11日 |
| 学力入試(一般・社会人・外国人留学生) | 令和8年4月20日〜5月8日(必着) | 令和8年6月27日・28日 | 令和8年7月16日 |
| 高専専攻科連携プログラム特別選抜 | 令和8年5月26日〜28日 | 書類選考 | 令和8年6月11日 |
この表は令和9年度(2027年4月入学者)の確定日程です。次の令和10年度(2028年4月入学)入試の日程は、例年の傾向から見ると令和9年春頃に学生募集要項が公表されるとみられますが、出願期間・試験日は年度によって数日前後する可能性があるため、必ず大学公式サイトの最新の学生募集要項で確定日を確認してください。
学力入試の当日スケジュールは次のとおりで、4科目の筆記試験が初日に集中する点が特徴です。
| 日程 | 科目 | 時間 |
|---|---|---|
| 1日目 | 国語(日本語) | 9:00〜10:20(80分) |
| 1日目 | 英語 | 11:00〜12:20(80分) |
| 1日目 | 数学・応用数学 | 13:30〜15:00(90分) |
| 1日目 | 志望分野別科目 | 15:50〜17:20(90分) |
| 2日目 | 面接 | 9:00〜(個人面接) |
学力試験は4科目すべてが初日に集中し、合計でおよそ5時間20分にわたる長丁場です。休憩を挟むとはいえ、国語から志望分野別科目まで集中力を維持したまま解き切る体力配分の練習を、模試や過去問演習の段階から意識しておくことをおすすめします。
入学手続きに関する情報も要項に明記されています。推薦入試の合格者は「入学確約書」を令和8年7月8日(必着)までに提出する必要があります。入学手続き自体は令和9年2月上旬〜中旬に行われ、手続関係書類の送付は1月下旬〜2月上旬の予定です。検定料は推薦・学力入試共通で30,000円、令和8年度入学者実績で入学料282,000円・年間授業料535,800円(前期267,900円・後期267,900円)となっており、令和9年度入学者の金額は本要項の時点で未定と明記されています。出願前に、検定料・入学料・授業料それぞれの最新額を公式サイトで確認しておきましょう。検定料の支払い方法はクレジットカード、コンビニエンスストア、Pay-easy対応の金融機関ATM、対応するネットバンキングから選択でき、いずれの方法でも検定料とは別に手数料がかかります。出願書類を郵送する前に支払い手続きを済ませる必要があるため、出願登録の初期段階で支払い方法を決めておくとスムーズです。
インターネット出願の大まかな流れは、次の7ステップで案内されています。
- 事前準備(パソコン・プリンター・メールアドレスの用意)
- インターネット出願サイトへのアクセス
- マイページの登録
- 出願内容の登録(志望分野・入試区分などの入力)
- 検定料の支払い
- 「入学志願票」「写真票」等の印刷と、出願書類一式の郵送または持参
- 出願期間終了後、受験票をダウンロードして印刷
出願登録が完了しても、出願書類一式が期間内に大学へ届かなければ受理されません。郵送は原則として簡易書留・速達郵便を使うよう案内されているため、証明書類の発行に日数がかかることも見込んで、出願期間の初日近くに書類が揃うよう逆算して準備を進めることをおすすめします。
入学時期は令和9年4月です。ただし高等専門学校の商船学科を令和9年9月に卒業見込みの者については、入学が令和10年4月に設定されており、出願区分の名称も「令和10年度 第3学年」として扱われる点に注意してください。
受験後の振り返りに使える制度として、学部第3学年入学者選抜試験の個人成績の開示請求も用意されています。開示請求期間は令和8年9月1日から9月15日までとされており、受験者本人からの請求に基づいて成績が開示されます。不合格だった場合や、併願先の対策に活かしたい場合は、この開示制度を利用して自分の弱点科目を客観的に把握しておくとよいでしょう。
なお、災害の被災者に対する検定料免除制度も設けられています。出願前3年以内に認定された激甚災害の被災者で、住居が全壊・半壊等の被害を受けた場合などが対象となり、検定料を支払う前に大学入試課へ連絡したうえで所定の申請手続きを行う必要があります。該当する可能性がある場合は、検定料を支払ってしまう前に必ず事前相談してください。
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。
- 大学編入のプロ講師が最適な受験戦略を提案
- 今後の大学編入の勝ち筋が見える。
- 志望校が決まっていなくてもOK
\ 合格がグッと近づく/
(費用は一切かかりません)
倍率・難易度
令和9年度入試の出願状況(令和8年6月17日確定分)は次のとおり公表されています。
| 入試区分 | 募集人員 | 志願者数 | 志願倍率(目安) |
|---|---|---|---|
| 推薦入試(日本の高専、外国人留学生含む) | 168人 | 256人 | 約1.5倍 |
| 学力入試(一般入試) | 172人 | 310人 | 約1.8倍 |
| 学力入試(社会人入試) | 若干人 | 0人 | – |
| 学力入試(外国人留学生入試) | 若干人 | 14人 | – |
この数字はあくまで出願段階の「志願倍率」であり実質倍率ではありません。大学が公表している「最近の志願者数・合格者数・入学者数」のページはグラフ画像とPDFで提供されており、年度別・分野別の合格者数までは本文中で確認できませんでした。実質倍率を厳密に把握したい場合は、当該ページのグラフ・PDF、または入試課への問い合わせで確認することをおすすめします。
推薦入試(日本の高専、外国人留学生・外国高専出願者を含む)の分野別出願状況は次のとおりです。
| 分野 | 募集人員 | 志願者数 | うち外国人留学生 | うち外国の高専 |
|---|---|---|---|---|
| 機械工学分野 | 41人 | 51人 | 4人 | 2人 |
| 電気電子情報工学分野 | 47人 | 74人 | 4人 | 4人 |
| 情報・経営システム工学分野 | 22人 | 26人 | 3人 | 4人 |
| 物質生物工学分野 | 35人 | 68人 | 4人 | 1人 |
| 環境社会基盤工学分野 | 23人 | 37人 | 0人 | 1人 |
| 計 | 168人 | 256人 | 15人 | 12人 |
分野別に見ると、推薦入試では物質生物工学分野(募集35人に対し志願68人、志願倍率約1.9倍)や電気電子情報工学分野(募集47人に対し志願74人、志願倍率約1.6倍)で志願者数が募集人員を大きく上回っており、環境社会基盤工学分野(募集23人に対し志願37人)も同様の傾向です。一方で機械工学分野は募集41人に対し志願51人と、5分野の中では志願倍率が比較的落ち着いています。
学力入試(一般入試)についても、大学が公表している出願状況のページに分野別の志願者数が掲載されています。令和9年度(令和8年6月17日確定分)の内訳は次のとおりです。
| 分野 | 募集人員 | 志願者数 | 志願倍率(目安) |
|---|---|---|---|
| 機械工学分野 | 42人 | 75人 | 約1.8倍 |
| 電気電子情報工学分野 | 47人 | 91人 | 約1.9倍 |
| 情報・経営システム工学分野 | 23人 | 28人 | 約1.2倍 |
| 物質生物工学分野 | 36人 | 75人 | 約2.1倍 |
| 環境社会基盤工学分野 | 24人 | 41人 | 約1.7倍 |
| 計 | 172人 | 310人 | 約1.8倍 |
学力入試(一般)でも物質生物工学分野の志願倍率が約2.1倍と5分野の中で最も高く、情報・経営システム工学分野は約1.2倍と相対的に落ち着いています。推薦入試・学力入試のいずれでも物質生物工学分野・電気電子情報工学分野の志願者数が募集人員を大きく上回る傾向は共通しているため、この2分野を志望する場合は早めの対策着手が特に重要といえます。社会人入試は志願者0人という年度もあり、募集人員が若干人にとどまることもあって出願者数の変動が大きい枠だといえます。
推薦入試は出願できる時点で「在学中の成績が上位に属し、出身高専校長が人物・学業ともに優れていると認めた」ことが前提条件になっているため、出願者の母集団自体が学力入試より選抜された層である点は踏まえておく必要があります。単純な倍率の数字だけで難易度を比較するのではなく、自分の学科内順位や出身校の推薦基準と照らし合わせて、どちらの区分で挑戦するのが現実的かを考えることが重要です。
さらに、VOS特待生制度(募集20人)や技術革新フロンティアコース(定員30名程度)は、推薦入試合格者の中からさらに選抜される仕組みです。特待生は高専3・4年次の学科内席次が上位5%以内であることが応募資格の一つに含まれており、通常の推薦入試合格ラインより高い学業成績が求められます。学費面のメリットを狙う場合は、早い学年から学科内順位を意識した学習計画が欠かせません。
科目別の対策ポイント
アドミッションポリシーでは学力試験について、「学力試験により、国語又は日本語、英語、数学、及び専門基礎又は理科の学力、また思考力・判断力・表現力を評価します」と説明されています。単なる知識の暗記だけでなく思考力・判断力・表現力も評価対象になることが明記されているため、各科目の対策では正解を覚えるだけでなく、なぜその解法・その表現を選んだのかを説明できる状態を目指すことが大切です。
配点と試験時間から1分あたりの得点効率を単純計算すると、科目ごとの時間対効果の違いが見えてきます。
| 科目 | 配点 | 試験時間 | 1分あたりの配点(目安) |
|---|---|---|---|
| 国語(日本語) | 100点 | 80分 | 約1.3点/分 |
| 英語 | 200点 | 80分 | 約2.5点/分 |
| 数学・応用数学 | 200点 | 90分 | 約2.2点/分 |
| 志望分野別科目 | 300点 | 90分 | 約3.3点/分 |
この試算はあくまで配点と時間から機械的に算出した目安であり、問題の難易度や得意不得意までは反映していませんが、志望分野別科目と英語の時間あたり配点が国語より高いことがわかります。限られた対策時間をどの科目にどれだけ配分するかを考える際の、ひとつの参考値として活用してください。
数学・応用数学の対策
数学・応用数学は200点、90分の試験で、出題範囲は「行列と行列式、2変数までの微積分、簡単な微分方程式、確率の初歩」と要項に明記されています。高専の数学カリキュラムであれば4〜5年次で扱う内容と重なりますが、「簡単な微分方程式」「確率の初歩」は学科によって授業の深さに差が出やすい分野です。まずは行列の基本変形・固有値、多変数関数の偏微分・重積分、1階線形微分方程式の解法、順列組合せと確率計算を教科書の例題レベルで解き切れるかを自己点検し、弱点範囲だけを重点的に補うのが効率的です。志望分野別科目でも数学的な計算力が土台になる分野(力学基礎、電気電子情報工学など)を選ぶ場合は、数学・応用数学の学習が専門科目の得点にも波及するため、数学の演習量を先に確保しておくと、専門科目対策との相乗効果が期待できます。
英語の対策
英語は200点、80分の学内実施の筆記試験で、TOEICやTOEFLのスコア提出制度ではありません。この点は、外部試験のスコアで英語を代替できる大学の編入試験とは仕組みが異なるため、TOEIC対策だけに時間を割いてしまうと本番の形式に対応しきれない恐れがあります。80分という試験時間から、長文読解と英作文・和訳を組み合わせた出題である可能性が高く、専門的な英文(工学・科学系の話題)にも触れておくと安心です。公式サイトで直近3年分公開されている過去問を実際に解いて、時間配分を体に覚えさせることが、TOEIC単体の学習よりも本番対応力を高めます。
とはいえ、TOEICなどの外部試験対策で培った語彙力・文法知識が無駄になるわけではありません。英作文や和訳では基礎的な文法の正確さが直接得点に影響するため、TOEICで培った基礎力を土台にしつつ、学内試験特有の記述式(和訳・英作文)の練習に切り替えていくのが効率的な進め方です。工学系の英文に慣れる目的では、高専の英語教材や専門科目の英語版教科書・論文要旨などを読み込む学習も、単語帳だけの学習より本番の出題傾向に近い可能性があります。
国語(日本語)の対策
配点は100点で、外国人留学生入試では「日本語」に代えて実施されます。80分の試験時間で実施され、公式サイトで公開されている過去問はA4判で11ページ相当のボリュームがあり(具体的な出題内容の転載は控えますが)、現代文の読解を軸にした分量の多い構成と推測されます。配点は他科目より低めですが、時間内に読み切る速読力は志望分野別科目の記述量にも直結するため、直前期に軽視しないようにしましょう。
志望分野別科目(専門科目)の対策
300点と最も配点が高い科目です。前述のとおり、機械工学分野・電気電子情報工学分野・環境社会基盤工学分野を第1志望とする場合は対応する専門科目に固定されるため、高専での専門科目の授業内容をそのまま深めるのが最短ルートです。一方、情報・経営システム工学分野と物質生物工学分野を第1志望とする場合は、5つの選択専門科目から得意なものを選べるため、自分の出身学科で最も授業時間数が多かった分野を選ぶか、過去問で出題形式を比較して選ぶかを早い時期に決めておく必要があります。
分野ごとの出題範囲を踏まえると、対策の優先順位は次のように整理できます。
- 力学基礎:質点・剛体の静力学と動力学に範囲が限定されているため、力のつり合い、剛体の回転運動、運動方程式の立式を中心に演習量を確保します。
- 電気電子情報工学:電気回路・電気磁気学・情報数学の3科目から2科目を選んで解答する形式のため、得意な2科目に絞り込んで演習密度を高める方が、3科目を薄く広くさらうより得点効率が上がります。
- 情報・経営システム工学:情報分野・経営分野の2分野から1分野を選択する形式です。プログラミングやアルゴリズムに強いなら情報分野、簿記や経営組織論に触れてきたなら経営分野など、これまでの学習歴で選ぶ分野を早めに固定します。
- 化学・生物系分野:共通問題1題に加えて、有機化学・無機化学・物理化学・生物化学・生物工学の5分野から出題される5題のうち2題を選択する構成です。共通問題は必須のため化学・生物の基礎を落とさないうえで、得意な2分野を深掘りする配分が有効です。
- 建設工学:水理学・地盤工学・構造工学・コンクリート工学・地域計画学・環境工学の6分野から3分野を選択します。高専の授業で扱った分野を優先しつつ、実務や研究室配属後に学びたい分野ともつなげて選ぶと、面接での志望理由とも一貫性が生まれます。
専門科目は選択の自由度がある分だけ、決め切るまでに時間がかかりやすい科目でもあります。高専の成績表や実験レポートを見返し、どの分野で最も手応えを感じたかを基準に、遅くとも出願期間が始まる前には選択科目を固定しておくことをおすすめします。
面接・志望調書・過去問分析と出題予測
志望調書の書き方
長岡技術科学大学の出願書類には、一般的な「志望理由書」ではなく「志望調書」という様式が用意されています。すべての入試区分で提出が必須で、第1志望分野・第2志望分野を選定した理由を含めて記述する欄が設けられています(様式はインターネット出願サイトからダウンロードでき、黒のボールペンで本人が記入します)。推薦入試では調査書・推薦書と合わせて書類審査130点の一部として評価され、学力入試でも面接時の参考資料として使われます。
アドミッションポリシーが「志望調書により、人物・適性を評価します」と明記している以上、志望調書は形式的な提出書類ではなく配点に直結する評価対象です。高専でどの科目・実験・卒業研究テーマに取り組んできたか、その経験が第1志望分野のどの専門科目や研究テーマとつながるかを、抽象的な言葉ではなく具体的なエピソードで書くことが重要です。第2志望分野を選ぶ場合は、志望順位の理由も一貫性を持たせておくと、面接で「なぜこの順番なのか」と聞かれた際に説明に詰まりません。
説得力に差が出やすいのは、志望動機を大学名や知名度だけで語ってしまうケースです。「国立大学だから」「学費が抑えられるから」といった理由だけでは、なぜ数ある大学の中で長岡技術科学大学のこの分野なのかという問いに答えられません。高専での実験・卒業研究・課外活動のうち、第1志望分野の専門科目や研究内容と結びつく具体的な経験を1つ以上選び、「その経験で何を感じ、大学で何を深めたいのか」という流れで書くと、志望調書と面接の両方で一貫した説得力を持たせやすくなります。
面接の傾向と準備
学力入試の面接は200点で、筆記試験翌日に個人面接として実施され、アドミッションポリシー上は「人物・適性」を評価するとされています。推薦入試(外国の高専卒業見込みの者)では、面接で「人物・適性及び基礎学力と日本語能力」を評価すると明記されており、学力入試の面接よりも評価観点が広い点が特徴です。VOS特待生を志望する場合は、これに加えて特待生選考用の面接(遠隔実施)が別途課されます。
面接対策では、志望調書に書いた内容を口頭で矛盾なく説明できるかを繰り返し確認することが基本です。「志望分野別科目でなぜその専門科目を選んだのか」「高専での卒業研究や実験がどう編入後の学びにつながるのか」「技術革新フロンティアコースや特定の研究室を志望する場合はその理由」など、志望調書と一貫した回答を準備しておきましょう。ひとりで想定質問と回答を作り込むよりも、志望調書の内容を第三者に読んでもらい、矛盾がないか、説明不足の部分がないかを客観的にチェックしてもらう方法も有効です。
過去問の公開状況と出題予測
長岡技術科学大学は学部3年次入学試験の過去問題を公式サイトで直近3年分(公開時点で令和6・7・8年度)公開しており、国語(日本語)・英語・数学応用数学・志望分野別科目(5分野)の実施科目すべてでPDFが入手できます。ページ数を見ると、数学は2ページ、英語は5ページ、国語は11ページ相当のボリュームがあり(いずれも画像データでの公開のため本文中への転載はできません)、英語は長文中心、国語は現代文読解を軸にした分量の多い構成であることがうかがえます。過去問と解答例は資料請求でも入手できるとされているため、直近3年分をダウンロードし、本番と同じ時間配分で解く演習を最優先にしてください。
専門科目(志望分野別科目)についても同様に過去問が公開されているため、募集要項に記載された出題範囲(前述の各分野の選択ルール)と過去問を突き合わせ、どのサブ分野が繰り返し出題されているかを自分で分析することをおすすめします。過去問が公開されている大学は、出題予測に頼らず実際の過去問演習を優先できる点で、非公開大学よりも対策の的が絞りやすい環境にあるといえます。
令和8年度の志望分野別科目の過去問(画像データ)をページ数の観点で比較すると、次のようなボリューム差があります。
| 志望分野別科目 | 過去問のページ数(令和8年度) |
|---|---|
| 力学基礎 | 4ページ |
| 電気電子情報工学 | 15ページ |
| 情報・経営システム工学 | 20ページ |
| 化学・生物系分野 | 8ページ |
| 建設工学 | 9ページ |
力学基礎は出題範囲が「質点・剛体の静力学と動力学」に絞られている分、過去問のページ数も他分野よりコンパクトです。一方で情報・経営システム工学は情報分野・経営分野を合わせた設問構成のためページ数が多くなっており、電気電子情報工学も電気回路・電気磁気学・情報数学の3科目から出題される都合上、設問数が多い傾向がうかがえます。情報・経営システム工学分野や物質生物工学分野を第1志望とし、志望分野別科目を自由に選べる立場にある人は、こうしたボリューム差も選択の判断材料にできます。
身体に障がい等があり受験上・修学上の配慮を必要とする場合は、事前相談の制度も設けられています。相談に必要な書類は出願開始前の指定日までに提出する必要があり、相談内容によっては対応に時間を要することもあるため、該当する場合はできるだけ早い時期に大学入試課へ連絡することが要項でも推奨されています。
ここまで解説した4つの入試区分の選抜方法を、最後に一覧で整理します。
| 入試区分 | 選抜方法 | 配点/満点 |
|---|---|---|
| 推薦入試(日本の高専) | 書類審査(推薦書・志望調書・調査書) | 130点 |
| 推薦入試(外国の高専) | 書類審査+面接(現地実施) | 130点(書類80+面接50) |
| 学力入試(一般・外国人留学生) | 筆記試験5科目+面接 | 1,000点 |
| 学力入試(社会人) | 筆記試験4科目+口述試験+面接 | 1,000点 |
| 高専専攻科連携プログラム特別選抜 | 書類選考のみ | -(教育プログラムへの認定) |
同じ長岡技術科学大学工学部への3年次編入でも、区分によって評価の物差しがまったく異なることが、この一覧からも読み取れます。自分がどの区分に該当し、どの評価方法で戦うのが最も力を発揮しやすいかを、出願資格と照らし合わせながら早めに決めておくことが、対策の優先順位を決める第一歩になります。
併願戦略・内部リンク
長岡技術科学大学工学部と併願を検討する際は、同じ「高専接続」を目的として設立された姉妹校の豊橋技術科学大学工学部が代表的な候補になります。試験日程が重ならないかは年度によって変わるため、併願する場合は両校の学生募集要項を並べて出願期間・試験日を確認してください。豊橋技術科学大学工学部編入試験の出願資格・試験科目・過去問対策は豊橋技術科学大学工学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接までで解説しています。
長岡技術科学大学と豊橋技術科学大学はどちらも高専卒業生の受け入れを主目的とする姉妹校ですが、分野構成や出題範囲、配点の内訳は大学ごとに異なります。同じ「高専接続」という枠組みでも、試験科目の組み合わせや志望分野別科目の選択ルールは大学が独自に定めているため、片方の対策がもう片方にそのまま流用できるとは限りません。併願する場合は、それぞれの募集要項を並べて出題科目・配点・出願書類の違いを整理し、共通して準備できる部分(数学の基礎、専門科目の基礎知識など)と、大学ごとに個別対応が必要な部分(志望調書の内容、面接の想定質問など)を分けて計画を立てることをおすすめします。
出願期間や試験日が接近している大学を併願する場合は、検定料・出願書類の準備・移動スケジュールが重なる負担も考慮する必要があります。特に推薦入試は出身高専が調査書・推薦書の作成に一定の日数を要するため、併願先が複数校ある場合は、担任教員や進路指導担当者に早めに相談し、書類作成の依頼順序を決めておくとスケジュールが崩れにくくなります。
長岡技術科学大学以外にも3年次編入を実施している大学は全国に数多くあります。分野・地域別に併願先の候補を広げたい場合は3年次編入できる大学一覧【2026年度版】|国公立・私立を文系理系別に徹底解説で全体像を確認し、自分の専門分野や併願可能な日程に合う大学を絞り込むことをおすすめします。
大学編入対策コースでは、長岡技術科学大学工学部を含む国公立大学の編入試験に対応した専門科目・英語・志望調書・面接の個別指導を行っています。募集要項の読み方や過去問の分析方法から相談したい場合は、大学編入対策コースの詳細もあわせてご確認ください。
よくある質問(FAQ)
長岡技術科学大学工学部の3年次編入で、募集人員が最も多い分野はどこですか?
令和9年度(2027年4月入学)では電気電子情報工学分野が94人で最も多く、次いで物質生物工学分野が71人です(電気電子情報工学分野の内訳は推薦47人+外国の高専若干人+学力47人)。分野ごとの人数は年度によって変わる可能性があるため、出願年度の学生募集要項で確認してください。
推薦入試と学力入試はどちらが有利ですか?
令和9年度の志願倍率は推薦入試(日本の高専)が約1.5倍、学力入試(一般)が約1.8倍でしたが、推薦入試は出願時点で在学中の成績上位者・校長推薦という条件があるため、母集団の性質が異なります。学科内順位が上位で校長推薦を得られる見込みがあるなら推薦入試、筆記試験で挽回したいなら学力入試というように、自分の状況に合わせて選ぶことが重要です。
英語はTOEICやTOEFLのスコアで代替できますか?
できません。学力入試の英語は大学が実施する学内筆記試験(200点、80分)で、外部試験のスコア提出制度ではありません。TOEIC対策だけに偏らず、過去問の形式に沿った長文読解・英作文・和訳の演習を優先してください。
志望分野別科目(専門科目)は出身学科に関係なく自由に選べますか?
第1志望分野によって異なります。機械工学分野・電気電子情報工学分野・環境社会基盤工学分野を第1志望とする場合は対応する専門科目1つに固定されますが、情報・経営システム工学分野・物質生物工学分野を第1志望とする場合は、5つの選択専門科目から自由に1科目を選んで受験できます。
社会人でも出願できますか?
出願できます。高専・短大・専修学校専門課程・高等学校等専攻科の卒業(修了)などの資格を得た後、企業等で2年以上の勤務経験があることが条件です。志望分野別科目の筆記試験に代えて、業績報告書の内容に基づく口述試験が課されます。
過去問や解答例はどこで入手できますか?
大学公式サイトで直近3年分(国語・英語・数学応用数学・志望分野別科目5分野)が解答例とあわせてPDFで公開されているほか、資料請求でも過去問題及び解答例を入手できます。自己採点をしたうえで解答例と自分の解答のずれを確認し、弱点を洗い出す使い方が効果的です。
検定料や入学料はいくらですか?
検定料は推薦・学力入試共通で30,000円です。入学料・授業料は令和8年度入学者実績で入学料282,000円、年間授業料535,800円(前期267,900円・後期267,900円)が示されていますが、令和9年度入学者の金額は学生募集要項の時点で未定とされています。最新額は必ず公式サイトで確認してください。
併願はできますか?
可能ですが、試験日程が重なっていないかを事前に確認する必要があります。特に同じ「高専接続」を目的とする豊橋技術科学大学工学部は、出題範囲や配点構成が似ている部分もあるため、併願先の候補として検討する価値があります。
まとめ
長岡技術科学大学工学部の3年次編入は、5分野合計340人という国立大学の編入試験としては比較的大きな募集枠を持つ一方で、入試区分ごとに出願資格・試験科目・配点の仕組みが大きく異なります。推薦入試は書類審査中心、学力入試は5科目1,000点満点の筆記試験と面接という構成で、志望分野別科目(専門科目)は第1志望分野によって選べる範囲が変わる点が、この大学ならではの特徴です。英語がTOEIC等の外部試験ではなく学内筆記試験である点、志望調書という独自様式が全区分で必須である点も、他大学の編入試験と混同しないよう注意してください。
対策の優先順位を考えるなら、配点が最も高い志望分野別科目(300点)と面接(200点)にまず時間を割き、そのうえで英語・数学・国語の基礎を固めていく順番が、この大学の配点構成に沿った現実的な進め方です。出願資格・書類準備・過去問演習はそれぞれ準備に必要な期間が異なるため、学年の早い段階から少しずつ着手しておくと、出願直前になって慌てずに済みます。本記事で紹介した令和9年度の数値は確定情報として整理していますが、次年度以降は募集人員・日程・配点が変更される可能性があるため、出願前には必ず大学公式サイトの最新の学生募集要項を確認したうえで準備を進めてください。
高専生に限らず、短期大学・専修学校専門課程・高等学校等専攻科の卒業(修了)見込者や社会人にも学力入試の門戸が開かれている点も、この大学の編入試験の特徴です。出願資格・試験区分・志望分野別科目の組み合わせは人によって最適解が異なるため、まずは自分がどの区分に該当し、どの専門科目で戦うのかを整理するところから対策を始めてみてください。
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
スプリング・オンライン家庭教師のプロ講師が、現在の学力・志望校・残り期間に合わせて、必要な対策を個別に整理します。
- 大学編入のプロ講師が最適な受験戦略を提案
- 今後の大学編入の勝ち筋が見える。
- 志望校が決まっていなくてもOK
\ 合格がグッと近づく/
(費用は一切かかりません)



