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東京都立大学システムデザイン学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接まで

東京都立大学システムデザイン学部の編入学試験は、高等専門学校または短期大学の卒業(見込)者を対象に3年次への編入を行う試験で、日野キャンパスの5学科(情報科学科・電気電子工学科・機械システム工学科・航空宇宙システム工学科・インダストリアルアート学科)がそれぞれ独自の募集人員と選考方法を設けています。出願資格は高専・短大の卒業(見込)者に限定されており、4年制大学の在学者を対象とした記載は募集要項に見当たりません。本記事では、2027年度(2026年7月4日実施、2027年4月入学)の最新募集要項と、公式サイトが公開している過去2年度の合格実績を一次情報として、学科別の出願資格、試験科目、日程、面接・出願書類の実際、そして募集要項から読み取れる出題傾向までを整理します。
東京都立大学システムデザイン学部の編入学試験の概要
東京都立大学システムデザイン学部は、東京都日野市の日野キャンパスに置かれる学部で、機械・電気電子・情報・航空宇宙・デザインという異なる専門分野を横断的に学ぶことをコンセプトにしています。編入学試験は「一般編入」と「推薦編入」の2区分で実施され、編入学年次は3年次、修業年数は2年です。単位認定の結果によっては修業年数が2年を超えることがあり、休学期間を含めて4年を超えて在学することはできないと共通事項に明記されています。単位認定の詳細は合格発表後に案内される仕組みのため、出願前の時点で「出身校のこの科目がどの単位に読み替えられるか」を正確に知ることはできません。この点は、出願前に大学へ照会しても確定回答は得にくい部分であり、入学後の履修計画に幅を持たせておく前提で準備を進める必要があります。
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募集学科は、情報科学科、電気電子工学科、機械システム工学科(知能機械コース・生体機械コース)、航空宇宙システム工学科、インダストリアルアート学科の5学科です。出願できる学科は1学科のみで、機械システム工学科の2コースについても併願はできません。学科名は年度によって変更されることがあり、2027年度募集要項では、これまで「電子情報システム工学科」と呼ばれていた学科が「電気電子工学科」に改称されています。旧名称の際に併記されていた「入学後は情報システムコース又は電気通信システムコースのいずれかに所属する」という記述も、2027年度募集要項からは削除されました。学科サイトのURLも変更されており、志望校研究をする際は学科名の新旧に注意してください。参考として、2027年度募集要項に記載されている各学科のホームページを整理すると次のとおりです。
| 募集学科 | 学科ホームページ |
|---|---|
| 情報科学科 | cs.sd.tmu.ac.jp |
| 電気電子工学科 | eee.sd.tmu.ac.jp |
| 機械システム工学科 | mech.fpark.tmu.ac.jp |
| 航空宇宙システム工学科 | aeroastro.sd.tmu.ac.jp |
| インダストリアルアート学科 | industrial-art.sd.tmu.ac.jp |
一般編入は、高専・短大の理工学系・工学系・芸術系課程の卒業(見込)者を対象に、調査書・成績証明書・学力試験・面接の結果を総合判断して合否を決定します。推薦編入は東京都立産業技術高等専門学校(都立産技高専)の卒業見込者のうち、校長が責任を持って推薦する者だけが出願できる区分で、学力試験は課されず、推薦書・成績証明書・面接の結果で合否が決まります。都立産技高専以外の高専に在籍している場合は、推薦編入の対象外となるため、一般編入で出願することになります。一般編入と推薦編入は出願区分そのものが異なり、志願票の「出願区分」欄でどちらかにチェックを入れる形式です。両方に同時に出願することはできません。
募集学科と出身学科の対応表は、共通事項として次のように示されています。あくまで出願の目安であり、出願資格を満たしていれば表と厳密に一致していなくても出願は可能とされています。
| 募集学科 | 出身学科との対応(目安) |
|---|---|
| 情報科学科 | 情報系学科 |
| 電気電子工学科 | 電気・電子・情報系学科 |
| 機械システム工学科 | 機械系学科 |
| 航空宇宙システム工学科 | 航空・機械系学科 |
| インダストリアルアート学科 | 建築・情報・デザイン・アート系学科 |
入学時期は2027年4月で、入学手続は2027年2月に別途案内される予定です。入学料は東京都の住民が141,000円、それ以外の者が282,000円(いずれも予定額)、授業料は年額520,800円(予定額)で前期・後期の2回に分けて口座振替により納付します。「東京都の住民」の判定には住民票記載事項証明書等の書類が必要になるため、該当しそうな場合は早めに要件を確認しておくと安心です。「東京都の住民」とは、本人またはその配偶者・一親等の親族が、入学の日(2027年4月1日)の1年前(2026年4月1日)から引き続き都内に住所を有する者を指すと共通事項に定義されています。入学料・授業料はいずれも「予定額」であり、在学中に改定があった場合は改定後の金額が適用される点、また免除・減額制度が別途用意されている点も募集要項に記載があります。入学考査料そのものは17,000円で、自然災害(東日本大震災、令和6年能登半島地震が募集要項に明示)により被災した志願者には免除措置が設けられていますが、支払い前に相談することが条件とされています。
共通事項の「その他」欄には、出願準備の際に見落としやすい注意点がまとめられています。出願書類に欠落がある場合や出願資格に該当しないことが判明した場合は不受理となり、いったん出願を受理した後は、提出書類も入学考査料も返還されません。入学考査料を振り込んだものの出願しなかった場合や、誤って二重に振り込んだ場合には返還申請の制度がありますが、これは例外的な扱いです。さらに、入学許可を受けた後に出願資格を失ったことが判明した場合や、出願手続・受験に不正があったと認められた場合は、入学許可そのものが取り消されると明記されています。書類の記入ミスや証明書の取り寄せ忘れといった単純な不備が、出願そのものを無効にしかねない試験であることを踏まえ、出願書類は余裕を持ったスケジュールで準備する必要があります。
募集人員・出願資格
2027年度(2026年7月4日実施、2027年4月入学)の一般編入の募集人員は次のとおりです。募集要項に記載された数値をそのまま掲載しますが、年度によって変動するため、出願時には必ず最新の募集要項を確認してください。
| 募集学科 | 募集人員(2027年度) |
|---|---|
| 情報科学科 | 2名 |
| 電気電子工学科 | 2名 |
| 機械システム工学科 知能機械コース | 2名 |
| 機械システム工学科 生体機械コース | 2名 |
| 航空宇宙システム工学科 | 若干名 |
| インダストリアルアート学科 | 若干名 |
参考までに、2025年度募集要項(2024年7月実施)では、情報科学科が若干名、電子情報システム工学科(現・電気電子工学科)が4名という記載でした。情報科学科は「若干名」から「2名」へ、電気電子工学科系統は「4名」から「2名」へと、募集要項上の表記が変わっています。機械システム工学科の知能機械コース・生体機械コース(各2名)と、航空宇宙システム工学科・インダストリアルアート学科(いずれも若干名)については、両年度で表記に変化はありません。ただし後述するとおり、実際の合格者数は募集人員の表記を上回ることが常態化しているため、この数値だけで難易度の変化を判断しないほうが安全です。募集人員の表記が減った学科であっても、選考基準そのものが厳しくなったと断定できる根拠は募集要項からは読み取れません。
出願資格は学科ごとに異なります。一般編入の出願資格を整理すると次のとおりです。
| 募集学科 | 出願資格 |
|---|---|
| 情報科学科 | 短期大学の理工学系課程、または高等専門学校の理工学系課程を卒業した者、もしくは2027年3月までに卒業見込の者 |
| 電気電子工学科・機械システム工学科 | 短期大学の工学系課程、または高等専門学校の工学系課程を卒業した者、もしくは2027年3月までに卒業見込の者 |
| 航空宇宙システム工学科 | 上記に加えて、出願時までに材料力学・熱力学・流体力学に関する科目を各1単位以上修得している者(未修得でも卒業までに修得できる場合は、出身学校長による修得見込み証明書の提出で対応可) |
| インダストリアルアート学科 | 短期大学の工学系又は芸術系課程、または高等専門学校の工学系又は芸術系課程を卒業した者、もしくは2027年3月までに卒業見込の者 |
航空宇宙システム工学科の単位要件は、2025年度募集要項の時点では「出願時までに修得している者」という条件のみで、修得できていない場合の救済規定はありませんでした。2027年度募集要項では、修得見込み証明書による対応が新たに認められており、材料力学・熱力学・流体力学のいずれかをまだ履修していない在学生にとっては、出願のハードルがやや下がった変更点だと言えます。証明書の書式は「様式自由」とされているため、出身学校の教務担当と相談しながら作成する必要があります。
ここで重要なのは、出願資格の条文に「大学を卒業した者」「大学に一定期間在学し所定単位を修得した者」といった、4年制大学の在学者・卒業者を想定した文言が一切登場しない点です。出願資格の主語は一貫して「短期大学」と「高等専門学校」であり、4年制大学に在学中の学生が本学部のシステムデザイン学部編入学試験に出願できるかどうかは、募集要項からは読み取れません。他大学に在学中で本学部への編入を検討している場合は、出願資格審査の対象になるかどうかを日野キャンパス管理部学務課入試担当へ個別に確認することをおすすめします。この点は、他大学からの3年次編入を広く受け入れている大学と比較すると、システムデザイン学部の編入学試験の対象者像がかなり限定されていることを示す固有の特徴です。
推薦編入の出願資格は、情報科学科・電気電子工学科・機械システム工学科については「東京都立産業技術高等専門学校を2027年3月卒業見込みの者で、校長が責任を持って推薦する者」に限定されます。航空宇宙システム工学科の推薦編入では、これに加えて一般編入と同じく材料力学・熱力学・流体力学の単位要件が課されます。インダストリアルアート学科には推薦編入の枠が設けられていません。推薦編入の募集人員は、一般編入のように学科ごとの人数が個別に示されておらず、「各学科・コースとも若干名」というまとめた表記になっている点も、一般編入との違いとして押さえておく必要があります。
試験科目と選考方法
一般編入の選考方法は、情報科学科・電気電子工学科・機械システム工学科・航空宇宙システム工学科と、インダストリアルアート学科とで仕組みが異なります。情報科学科など4学科は、調査書・成績証明書・学力試験・面接の結果を一括して総合判断する一段階選考です。これに対してインダストリアルアート学科だけは、第1次選考(調査書・成績証明書・外部英語検定試験のスコアによる書類選考、合格者数は約15名)と、第2次選考(第1次選考合格者に対する学力試験・面接)の2段階選考になっています。第1次選考の結果は試験日より前の6月中旬に発表され、不合格者には入学考査料の一部(13,000円)が返還される案内が送付される仕組みです。第1次選考を通過できなければ、そもそも数学の学力試験や面接に進めないため、インダストリアルアート学科の志望者は、書類選考の材料となる調査書・成績証明書の評定と、外部英語検定試験のスコアの両方を早い段階から意識して準備しておく必要があります。
学力試験の科目は学科ごとに次のとおりです。英語は学力試験としては実施されず、出願時に提出する外部英語検定試験のスコアで判定されます。
| 募集学科 | 学力試験の科目 |
|---|---|
| 情報科学科 | 数学、英語(スコア提出) |
| 電気電子工学科 | 数学、物理、英語(スコア提出) |
| 機械システム工学科 | 数学、物理、英語(スコア提出) |
| 航空宇宙システム工学科 | 数学、物理、英語(スコア提出) |
| インダストリアルアート学科 | 数学(英語は第1次選考のスコア審査で判定) |
出題範囲は、数学が線形代数・確率・ベクトル解析・微分積分・微分方程式、物理が力学・電磁気と募集要項に明記されています。配点や科目ごとの比重は募集要項に記載がなく、「学力試験及び面接の結果を総合判断」という表現にとどまっています。数学と物理と面接のどれにどれだけの重みが置かれているかは公式には非公表であるため、特定の科目に偏った対策だけに絞るのではなく、出題範囲全体を満遍なく仕上げておく必要があります。試験時間は数学が11:00〜12:00の60分間、物理は13:00〜14:00の60分間で、この時間配分から逆算すると、1科目あたり大問数問を60分でまとめる形式になる可能性が高いと考えられますが、実際の大問数や配点はあくまで募集要項に記載のない範囲の推測にとどまります。
英語の外部検定試験は、TOEFL-iBT(TOEFL-iBT Home Edition、TOEFL-PBT、改訂版TOEFLペーパー版テスト、団体受験用のTOEFL-ITPは対象外)、またはTOEIC Listening&Reading Test(TOEIC Speaking&Writing Tests、TOEIC Speaking Test、TOEIC Bridge Test、団体受験用のTOEIC-IPテストは対象外)のいずれかに限定されています。有効期限は試験日(2026年7月4日)から過去2年以内に受験したスコアで、TOEFLの場合はTest Taker Score Reports(受験者用控えスコア票)のPDFをダウンロードして印刷したもの、TOEICの場合はOfficial Score Certificate(公式認定証)の原本とコピー、またはデジタル公式認定証をQRコードが読み取れる状態で印刷したものが必要です。当日に英語の筆記試験は一切行われないため、スコア提出の準備を早めに終わらせておくことが、他の受験科目の対策に時間を割く上でも重要になります。
TOEFLのスコア提出については、2026年1月21日以降に受験した場合と、それ以前に受験した場合とで提出方法が分かれます。2026年1月21日以降の受験分は、実施機関からのスコア直送(My TOEFL Home上で大学コード「7169」を選択)と、印刷したTest Taker Score Reportsの提出の両方が必要とされ、実施機関から大学へスコアが届くまで7〜8週間程度かかることがあるとも注記されています。2026年1月20日以前の受験分は、紙のスコア原本と写しの提出が必要で、Official Score ReportsやオンラインでダウンロードしたPDFのコピーは認められません。受験時期によって必要書類が異なる点は見落としやすいため、TOEFLで出願する場合は自分の受験日がどちらの区分に当たるかを募集要項の該当ページで必ず確認してください。
試験当日の持参物や辞書・電卓等の使用可否については、募集要項の実施内容の項目に明示的な記載がありません。受験票の送付時に案内される可能性があるため、受験票が届いた際の同封物は必ず確認してください。
見落とされがちですが、推薦編入では英語外部検定試験のスコア提出そのものが求められていません。推薦編入の選考方法は「推薦書、成績証明書及び面接の結果を総合判断」とだけ記載されており、一般編入の出願書類に含まれる「外部英語検定試験のスコアシート」の提出項目が、推薦編入の出願書類一覧には見当たりません。都立産技高専からの推薦編入を検討している場合、一般編入と同じ感覚でTOEIC・TOEFLのスコア取得を優先しすぎると、推薦書の内容や面接準備に充てる時間を圧迫してしまう可能性があります。どちらの区分で出願するかによって、英語のスコア取得にかけるべき労力が変わる点は、事前に整理しておく価値があります。
出願から合格発表までのスケジュール
2027年度システムデザイン学部編入学試験(2026年7月4日実施、2027年4月入学)の日程は次のとおりです。この日程は本記事執筆時点で公開されている最新の募集要項に基づくもので、次年度以降は変更される可能性があります。
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 入学考査料の支払い期間 | 2026年5月11日(月)〜5月27日(水) |
| 出願受付期間 | 2026年5月25日(月)〜5月27日(水)(本学必着) |
| 受験票の発送 | 2026年6月19日(金)以降(推薦編入は都立産技高専経由) |
| インダストリアルアート学科 第1次選考合格発表 | 2026年6月19日(金)午前10時 |
| 試験日 | 2026年7月4日(土) |
| 試験予備日 | 2026年7月5日(日) |
| 最終合格発表 | 2026年7月31日(金)午前10時 |
| 入学確約書の提出期限 | 2026年8月28日(金)(郵送必着) |
| 入学手続 | 2027年2月(詳細は別途案内) |
| 入学時期 | 2027年4月 |
試験日当日は、情報科学科とインダストリアルアート学科(第2次選考)が「数学11:00〜12:00、面接13:30(予定)〜」、電気電子工学科・機械システム工学科・航空宇宙システム工学科が「数学11:00〜12:00、物理13:00〜14:00、面接14:30(予定)〜」というタイムテーブルで実施されます。面接の開始時刻はあくまで予定であり、受験者数によって前後する可能性があるため、当日は時間に余裕を持って会場入りする必要があります。会場は東京都日野市旭が丘6丁目6番地の東京都立大学日野キャンパスで、JR中央線「豊田」駅から京王バスで約10分、あるいはJR八高線「北八王子」駅から徒歩約15分などのアクセス経路が募集要項の巻末に案内されています。試験予備日(2026年7月5日)は、不測の事態で試験日の一部または全部が実施できない場合に用いられるもので、対象者には学部ホームページで案内される仕組みです。
出願書類は簡易書留・速達での郵送のみが認められており、大学への持参、宅配便、バイク便での提出は認められません。出願受付期間は例年5月下旬の3日間と短いため、調査書や成績証明書など出身校での発行に時間がかかる書類は、出願期間の直前ではなく早めに依頼しておく必要があります。出願受付期間より前に到着した書類も受け付けられる一方、交通事情等による郵便遅配は考慮されないと明記されているため、余裕を持った発送が前提です。返送用封筒の郵便料金は受験票返送用410円分、合否結果送付用620円分(いずれも2027年度募集要項の改定後、インダストリアルアート学科志願者はこれに加えて受験番号通知送付用の620円分も必要)で、旧年度の料金のまま準備すると不足する点に注意してください。
受験票等は出願受付期間の終了から3週間前後で発送されます。2027年度募集要項では、2026年6月19日(金)以降に発送、6月26日(金)になっても届かない場合は入試担当への電話照会が案内されています。合格発表は、大学ホームページ上での掲載(発表日時から7日間限定)と、郵送による本人あて通知の2通りで行われ、電話等による合否照会には応じない方針が明記されています。合格者は、合格通知に同封される「入学確約書」を2026年8月28日(金)までに郵送で提出する必要があり、提出しない場合は入学の意思がないものとして扱われる点も見落とさないようにしてください。
出願にかかる費用を募集要項の記載から積み上げると、入学考査料17,000円に加えて、返送用封筒の郵便代(受験票返送用410円分・合否結果送付用620円分、インダストリアルアート学科志願者はさらに受験番号通知送付用620円分)が出願段階での実費です。合格後の入学料(141,000円または282,000円)・授業料(年額520,800円)は出願費用とは別枠のため、出願準備の段階では入学考査料と返送用封筒代を中心に資金計画を立てておくと見通しが立てやすくなります。
出願受付期間が3日間しかないことを踏まえると、出願書類の準備は逆算で早めに動き出す必要があります。募集要項に記載された日程から、準備の流れを時系列で整理すると次のようになります。
- 出願の数か月前:調査書・成績証明書の発行を出身学校に依頼し、TOEIC・TOEFLの受験計画を確定させる(TOEFLは実施機関からのスコア直送に7〜8週間程度かかる場合がある)
- 2026年5月11日(月)〜5月27日(水):入学考査料(17,000円)をE-支払サイトで納付する
- 2026年5月25日(月)〜5月27日(水):出願書類一式を簡易書留・速達で発送する(本学必着)
- 2026年6月19日(金)ごろ:受験票が届く(インダストリアルアート学科志願者は第1次選考合格発表も同日)
- 2026年7月4日(土):試験本番(数学・物理・面接、学科により内容が異なる)
- 2026年7月31日(金):最終合格発表
- 2026年8月28日(金)まで:入学確約書を郵送で提出する
この流れのうち、出願直前に準備しても間に合わないのが英語スコアと出身校の証明書類です。調査書・成績証明書は出身学校長の作成・厳封が必要で、学校側の発行スケジュールに左右されるため、出願期間の直前に依頼すると間に合わない恐れがあります。試験本番からおよそ1年前の時点で出願資格・出願書類・英語スコアの3点を確認し、半年前を目安に学習計画を固め、出願期間の1〜2か月前には証明書類の依頼を済ませておく、という逆算での準備が現実的です。
まずは無料相談で、合格までの最短ルートを確認しませんか?
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倍率・難易度をどう見るか
システムデザイン学部の編入学試験は、志願者数が公表されていません。募集要項にも、大学公式サイトの入試情報ページにも、学科別の志願者数は記載がなく、公表されているのは合格者の受験番号のみです。志願者数が非公表である以上、正確な実質倍率を算出することはできません。倍率をうたう外部サイトの数値を見かけた場合も、出典と算出根拠が明記されているかを確認してから参考にすることをおすすめします。
一方で、システムデザイン学部が公式に発表している「編入学試験合格者受験番号表」からは、学科ごとの実際の合格者数を確認できます。過去2年度分を整理すると次のとおりです。
| 募集学科 | 2024年度合格者数(2023年7月実施) | 2025年度合格者数(2024年7月実施) |
|---|---|---|
| 情報科学科 | 6名 | 5名 |
| 電子情報システム工学科(現・電気電子工学科) | 12名 | 10名 |
| 機械システム工学科 知能機械コース | 4名 | 2名 |
| 機械システム工学科 生体機械コース | 3名 | 3名 |
| 航空宇宙システム工学科 | 4名 | 3名 |
| インダストリアルアート学科 | 4名 | 3名 |
| 合計 | 33名 | 26名 |
この表を募集人員の表記と見比べると、実際の合格者数は「若干名」「4名」といった募集要項の表記を上回る年度がほとんどであることが分かります。特に電子情報システム工学科(現・電気電子工学科)は、募集要項上の募集人員が4名(2025年度)や2名(2027年度)であるのに対し、実際の合格者は10〜12名に達しています。これは、募集人員があくまで目安であり、受験者の学力水準や年度ごとの選考結果によって合格者数が変動することを意味します。裏を返せば、募集人員の少なさだけを見て出願を諦める必要はない一方、合格者数が多い年度が続いたからといって次年度も同じ水準になるとは限らない、という両方向の解釈ができる数値だと捉えておくのが妥当です。
学科間で比較すると、電子情報システム工学科(現・電気電子工学科)の合格者数が2年連続でほかの学科より明確に多く、情報科学科がこれに次ぐ規模、機械システム工学科の各コース・航空宇宙システム工学科・インダストリアルアート学科は数名規模という傾向が2年分のデータから見て取れます。合計人数も2024年度33名から2025年度26名へと減少しており、単年度の数値だけで学部全体の難易度を語るのではなく、複数年の推移を確認する姿勢が必要です。志願者数が分からない以上、この合格者数の増減が「志望者が減ったから」なのか「合格ラインを引き上げたから」なのかを一次情報だけから判断することはできません。
学科別の増減を見ると、情報科学科は6名から5名、電子情報システム工学科(現・電気電子工学科)は12名から10名、機械システム工学科知能機械コースは4名から2名と、2024年度から2025年度にかけて合格者数が減った学科がある一方、機械システム工学科生体機械コースは3名で横ばい、航空宇宙システム工学科とインダストリアルアート学科はいずれも4名から3名とほぼ同水準で推移しています。
なお、これらの数値は公式サイトで公開されているPDF「編入学試験合格者受験番号表」に基づくもので、2026年度(2025年7月実施)以降の同種資料は本記事執筆時点で確認できませんでした。最新年度の実績を確認したい場合は、システムデザイン学部の入試情報ページで同様の発表資料が公開されていないか確認してください。
この合格者数のデータを学習計画に落とし込むとすれば、「合格者数が多い学科=対策しやすい」と単純化しないことが大切です。電子情報システム工学科(現・電気電子工学科)のように合格者数が相対的に多い学科でも、募集要項に記載された学力試験の科目(数学・物理・英語スコア)と面接は他学科と同様に課され、出題範囲が狭くなるわけではありません。合格者数の多寡は、あくまで結果として何名が選考を通過したかを示す数値であり、対策すべき範囲や必要な学力水準を直接示すものではない、という前提で数値を読むようにしてください。
科目別対策の進め方
数学は、線形代数・確率・ベクトル解析・微分積分・微分方程式という5分野が出題範囲として明記されています。高専・短大のカリキュラムでは、これらの分野を学ぶ時期が学校によって異なるため、まずは自分がどの分野をどこまで履修済みかを棚卸しすることから始めます。特にベクトル解析や微分方程式は、高専でも学年後半や専攻科相当の内容として扱われることがあり、履修が編入試験の準備時期に間に合っていないケースも起こり得ます。既習範囲に抜けがある分野を早期に洗い出し、教科書レベルの例題を自力で解けるところまで固めたうえで、大学編入試験向けの数学問題集で計算量の多い設問に慣れていく進め方が現実的です。
5分野の学習優先度を考える際は、まず微分積分と線形代数という、多くの高専・短大で低学年から学ぶ基礎分野を確実に固めることが土台になります。確率は学校によって独立した科目として扱われないこともあり、条件付き確率や期待値の計算など基本的な考え方が抜け落ちたまま進級しているケースが見られます。ベクトル解析は、微分積分と線形代数の応用として位置づけられる分野で、勾配・発散・回転といった演算を電磁気の学習と並行して扱うと理解が定着しやすくなります。微分方程式は、力学や電気回路の現象を数式で表す場面で頻出する分野であり、物理を学力試験科目に含む学科(電気電子工学科・機械システム工学科・航空宇宙システム工学科)の志望者にとっては特に優先度が高い分野だと言えます。
学力試験の科目構成は学科によって異なるため、数学・物理・英語(スコア提出)への学習配分も学科ごとに調整するのが合理的です。情報科学科は学力試験が数学のみで物理を含まないため、5分野の数学と英語スコアの確保に学習時間を厚く配分しやすい一方、電気電子工学科・機械システム工学科・航空宇宙システム工学科は数学に加えて物理(力学・電磁気)も学力試験科目に入るため、両科目を並行して仕上げる計画が必要です。インダストリアルアート学科は学力試験が数学のみで英語は書類選考のため、数学対策と並行して、調査書・成績証明書の評定を意識した日頃の学習にも力を入れておく必要があります。
物理は力学と電磁気の2分野に限定されています。電気電子工学科・機械システム工学科・航空宇宙システム工学科の受験生は物理が必須科目である一方、情報科学科とインダストリアルアート学科の受験生には物理の学力試験自体が課されません。力学では運動方程式・エネルギー保存・剛体の回転、電磁気ではクーロンの法則・電場と電位・電磁誘導・マクスウェル方程式の基礎部分といった大学初年次レベルの内容までが出題対象になり得ます。出題範囲が2分野に絞られている分、逆に言えば力学と電磁気のどちらかを苦手なまま残しておくと、試験全体への影響が大きくなります。過去問が非公開である以上、大学編入試験向けの物理問題集やほかの国公立大学工学部の編入試験過去問(出題範囲が重なる大学のもの)を使って、力学・電磁気の典型パターンを一通り解けるようにしておくと安心です。
英語は当日の筆記試験がなく、TOEIC L&RまたはTOEFL-iBTのスコア提出のみで判定される点が、この学部の対策上の大きな特徴です。学力試験で英語の得点を伸ばす代わりに、出願までにTOEIC・TOEFLで納得のいくスコアを確保しておく必要があります。有効期限が試験日から過去2年以内と定められているため、高専・短大の低学年のうちに取得したスコアがそのまま使えるとは限りません。TOEFL-iBTはスコアの実施機関からの直送に7〜8週間程度かかる場合があるとも案内されており、出願直前に慌てて受験してもスコアの提出が間に合わないリスクがあります。英語の学習と受験計画は、数学・物理の対策よりも早い段階から逆算して動かす科目だと考えておいてください。TOEICとTOEFLのどちらを選ぶかは、募集要項上は優劣がつけられておらず、対象試験の条件を満たしていればどちらでも構いません。自分が短期間でスコアを伸ばしやすい試験形式、あるいは既に受験実績がありスコアの見通しが立てやすい試験を選ぶという判断基準で問題ありません。
面接についても、学力試験の得点だけでなく調査書・成績証明書の内容と合わせて総合判断される仕組みです。数学・物理の出題範囲を固める学習と並行して、自分の学習歴や志望動機を言語化しておく準備を進めておくと、直前期に慌てずに済みます。学力試験の準備に時間を取られて面接対策が後回しになりがちですが、選考方法に「面接の結果」が明記されている以上、学力試験の得点だけで合否が決まる試験ではないという前提を忘れないようにしてください。
なお、募集要項の実施内容には小論文や作文といった記述式の科目名は登場しません。学力試験は数学・物理(学科により有無が異なる)のみで、小論文が独立の試験科目として課される学科はないと読み取れます。小論文対策に時間を割くよりも、数学・物理の出題範囲を仕上げることと、面接で問われる学習歴・志望動機を整理することに準備の比重を置くほうが、この学部の選考方法とは整合的です。
面接対策と出願書類の実際、過去問の扱い
出願書類の一覧を確認すると、システムデザイン学部の編入学試験では「志望理由書」という名称の書類が出願書類として求められていません。一般編入で提出する書類は、志願票・写真票・受験票・入学考査料証明書添付用紙・連絡用宛名用紙・調査書・成績証明書・(航空宇宙システム工学科志願者のみシラバスの写し)・外部英語検定試験のスコアシート・返送用封筒であり、志望理由や研究計画をまとめた文書の提出は募集要項に記載がありません。推薦編入でも同様に、推薦書・成績証明書・面接が選考の中心で、志望理由書の提出義務はありません。つまり、志望理由や学びたいことを文章として大学に提出する機会がない代わりに、面接の場で口頭により深く問われる可能性が高い試験形式だと考えられます。出願書類を一覧化すると次のとおりです。
- 志願票(様式1)
- 写真票(様式2、3か月以内撮影の上半身・脱帽の写真を貼付)
- 受験票(様式2)
- 入学考査料証明書添付用紙(様式2、17,000円の収納証明書を貼付)
- 連絡用宛名用紙(様式2、合格者への入学手続案内送付に使用)
- 調査書(様式3、出身学校長が作成し厳封したもの)
- 成績証明書(出身学校長が作成し厳封したもの)
- シラバスの写し(3科目、航空宇宙システム工学科志願者のみ、材料力学・熱力学・流体力学に関するもの)
- 外部英語検定試験のスコアシート(TOEFLまたはTOEIC)
- 返送用封筒(2枚、インダストリアルアート学科志願者は3枚)
これらはすべて耐水性の黒ボールペンでの記入が求められ、鉛筆やフリクションペンなど消せる筆記具は使用できません。記入漏れや提出漏れがあると不受理になるという注意書きが繰り返し強調されているため、出願書類一式は余裕を持って早めに揃え、提出直前にもう一度チェックリストと照合することをおすすめします。
調査書(様式3)は、大学が指定する様式で出身学校長が作成する書類で、学業成績の学年順位(記載可能な範囲)と「人物」欄が設けられています。学業成績と人物評価の両方が調査書に含まれるため、学力試験の得点だけでなく、出身校での日常的な取り組みや素行も選考材料の一部になっていると考えられます。卒業見込みの場合は第4学年までの順位を記載することになっており、直前の学年だけでなく在学期間を通じた成績の安定性が見られている可能性があります。出願直前になって成績を挽回することは難しいため、編入学試験を意識し始めた時点から、日々の授業や課題にも丁寧に取り組んでおくことが、結果的に出願書類の質を高めることにつながります。
面接は一般編入・推薦編入のいずれでも実施されます。募集要項自体には質問項目の詳細は記載されていませんが、選考方法が「調査書、成績証明書、学力試験及び面接の結果を総合判断」とされていることから、面接では学力試験の得点だけでは測れない要素、たとえば出身校での学習内容、編入後に学びたい専門分野、志望学科を選んだ理由などが確認されると考えるのが自然です。志望理由書という形での事前提出がない分、面接当日にその場でどれだけ具体的に、一貫性を持って説明できるかが重要になります。あらかじめ紙にまとめておく作業自体は、提出の有無にかかわらず面接準備として有効です。
学部のアドミッション・ポリシーは、志望動機を組み立てる際の手がかりになります。学部全体としては「先進的なシステムデザイン工学を修得するに十分な高校段階での基礎学力を持つ人」「機械、電気・電子、情報、航空宇宙、デザインなどの専門分野を複合・横断的に学びたい人」「知的好奇心を持って、新しい価値の創造に積極的に取り組む意欲がある人」「国内外の研究機関との研究交流・共同研究に興味を持ち、国際的に挑戦したい人」を求めるとしています。学科別のアドミッション・ポリシーも公表されており、志望学科ごとにキーワードを確認しておく価値があります。学科別のポリシーを整理すると次のとおりです。
| 募集学科 | 求める学生像(要旨) |
|---|---|
| 情報科学科 | 高度情報化社会を支える技術・専門知識に幅広く興味を持ち、世界にインパクトを与える仕事に挑戦したい人 |
| 電気電子工学科 | 電気電子工学の専門知識を身につけたいと考え、高い志と倫理観で未来の社会をよくしたいという夢を持つ人 |
| 機械システム工学科 | 新しい機械システムの創成に関わりたいと考え、主体的に計画を立案し自ら課題を設定する積極性を有する人 |
| 航空宇宙システム工学科 | 宇宙の開発利用、航空機やロケットなどの航空宇宙輸送システムに興味を持ち、新技術の研究・開発に取り組む積極性を有する人 |
| インダストリアルアート学科 | デザイン、システム、社会に対して豊かな感性をもって幅広い視野で捉えることに興味を持ち、数学や英語などの基礎学力を持っている人 |
志望理由を組み立てる際は、これらのキーワードと自分の学習歴・興味関心をどうつなげられるかを意識すると、面接での受け答えに一貫性を持たせやすくなります。インダストリアルアート学科のポリシーには「数学や英語などの基礎学力」という記述があり、他の工学系学科と同様に基礎学力が重視される点は、デザイン系の学科だからといって数学の準備を軽視できない根拠にもなります。
学科別のポリシーを面接での受け答えに落とし込む例を挙げると、航空宇宙システム工学科なら材料力学・熱力学・流体力学の単位取得状況とあわせて、宇宙開発や航空機システムのどの領域に関心があるかを具体的に語れるようにしておくと、ポリシーの「新技術の研究・開発に取り組む積極性」という表現と結びつけやすくなります。インダストリアルアート学科なら制作実績だけでなく数学・英語の基礎学力もあわせて説明できるようにしておくと、第1次選考を通過した後の面接でも一貫した志望理由になります。
過去問については、東京都立大学は一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜・特別選抜・多様な選抜を対象に、南大沢キャンパスでの事前予約制の閲覧制度と、Web上での解答例公開を用意しています。しかしこの過去問閲覧制度の対象試験区分に、編入学試験は含まれていません。公式サイトの該当ページにも編入学試験に関する記載は見当たらず、システムデザイン学部の学部入試情報ページや募集要項にも、編入学試験の過去問を配布・公開しているという案内は確認できませんでした。したがって、本記事執筆時点では、システムデザイン学部の編入学試験の過去問は非公開が実質的な扱いだと考えるのが妥当です。
過去問が確認できない以上、対策の指針は募集要項に明記された情報から組み立てるしかありません。出題範囲として数学の5分野(線形代数・確率・ベクトル解析・微分積分・微分方程式)と物理の2分野(力学・電磁気)が明示されていること、試験時間が数学60分・物理60分と設定されていることから、それぞれの分野で標準的な計算量・記述量の設問が複数出題される形式を想定して準備するのが現実的です。特定の年度の過去問演習に依存できない分、出題範囲全体をまんべんなく仕上げる網羅型の対策が、この学部では相対的に重要度を増すと言えます。
併願戦略と出願準備の進め方
システムデザイン学部の編入学試験は、出願できる学科が1学科のみ、機械システム工学科のコースも1コースのみという制約があり、学部内での併願は認められていません。複数の専門分野に関心がある場合でも、出願段階で1つに絞り込む必要があるため、志望学科は出願書類を準備し始める前の早い段階で確定させておく必要があります。学科・コースを跨いだ志望理由の使い回しがしにくい仕組みでもあるため、面接準備は志望学科ごとの個別対応が前提になります。
システムデザイン学部を検討する際に見落としやすいのが、5学科がいずれも異なる専門性を持ちながら日野キャンパスという同じ拠点に集まっている点です。学科間の合同授業や共通必修科目の有無は募集要項に記載がなく、学科を横断した学びをどこまで得られるかは、志望学科のホームページ等で個別に確認したほうが確実です。出願段階では1学科に絞り込む一方で、入学後にどこまで学際的な学びを得られるかという点は、面接で志望動機を語る際にも触れやすい観点だと言えます。
東京都立大学には、システムデザイン学部のほかにも理学部や都市環境学部など編入学試験を実施している学部があります。学部が異なれば募集要項・出願資格・試験日程も独立して設定されているため、他学部との併願可否や日程の重複については、それぞれの学部の募集要項を個別に確認する必要があります。理学部の編入学試験については、下記の関連記事でも出願資格や試験科目を整理しています。
東京都立大学理学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接までもあわせて確認すると、同じ東京都立大学内での学部ごとの違いを比較しやすくなります。
推薦編入は都立産技高専の卒業見込者のみが対象という限定的な制度です。都立産技高専に在籍している場合は、一般編入と推薦編入のどちらで出願するかを検討する余地がありますが、一般編入は都立産技高専以外の高専・短大出身者も含めた選考であるのに対し、推薦編入は学力試験が課されない代わりに校長推薦が前提になるという違いがあります。推薦編入は学力試験がない分、調査書・成績証明書・推薦書の内容と面接の比重が相対的に大きくなると考えられるため、日頃の成績を安定させておくことの重要性が一般編入以上に高いとも言えます。校長がどのような基準で推薦者を決定するかは、募集要項には明記されていません。都立産技高専内部での推薦候補者の選び方や、推薦を希望する場合の学内手続きは学校ごとに運用されている可能性があるため、推薦編入を検討している場合は、募集要項を読むだけでなく、在籍する高専の担任・進路指導窓口に早めに相談しておくことをおすすめします。都立産技高専の制度そのものについては、下記の記事で特色や大学編入の実施状況を紹介しています。
【大学編入】都立産技高専とは!?高専の特色、大学編入の状況を参考に、自分の在籍校が推薦編入の対象になるかを確認しておいてください。
英語のスコア提出は出願準備の中でも時間がかかる工程です。TOEIC・TOEFLの受験計画については、下記の記事でスコアの目安と学習の進め方を解説しています。
東京都立大学編入のTOEIC対策|必要スコアの目安と学習法も参考に、出願期間から逆算してスコア提出のスケジュールを組んでください。
数学・物理の出題範囲が広く、かつ過去問が非公開という条件のもとで独学だけで対策を仕上げるのは負荷が大きい試験でもあります。残り期間と現在の学力から優先順位をつけて学習計画を立てたい場合は、志望学科ごとに異なる科目構成(情報科学科なら数学・英語スコア中心、電気電子工学科・機械システム工学科・航空宇宙システム工学科なら数学・物理・英語スコアの三本柱、インダストリアルアート学科なら第1次選考の書類評定と数学)を踏まえた個別の学習設計を、大学編入対策コースで相談することもできます。システムデザイン学部の編入学試験を含め、大学編入という仕組み自体を仕組み・難易度・費用・スケジュールの面から改めて整理したい場合は、大学編入とは?仕組み・難易度・費用・スケジュールを徹底解説【完全ガイド】もあわせてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
ここまで整理してきた募集要項の内容をもとに、受験生から寄せられやすい疑問をQ&A形式でまとめます。募集要項に明記のない事項は、大学への個別確認が必要であることも合わせて記載しています。
4年制大学に在学中でも東京都立大学システムデザイン学部の編入学試験に出願できますか
募集要項の出願資格は、情報科学科からインダストリアルアート学科まで一貫して「短期大学」または「高等専門学校」の卒業(見込)者を対象としており、4年制大学の在学者・卒業者を想定した記載はありません。4年制大学に在学中で出願を検討している場合は、出願資格審査の対象になるかどうかを日野キャンパス管理部学務課入試担当へ個別に確認することをおすすめします。
志望理由書は提出する必要がありますか
一般編入・推薦編入いずれの出願書類一覧にも、志望理由書という名称の書類は含まれていません。志願票・写真票・受験票・調査書・成績証明書・外部英語検定試験のスコアシートなどが中心で、志望動機は面接の場で口頭に確認される形式だと考えられます。書面での提出義務がない分、面接当日に自分の言葉で説明できる準備をしておくことが重要です。
英語はどの試験のスコアを提出すればよいですか
対象となるのはTOEFL-iBT(Home Edition、PBT、団体受験用のITPは対象外)と、TOEIC Listening&Reading Test(Speaking&Writing Tests、Bridge Test、団体受験用のIPテストは対象外)のいずれかです。試験日から過去2年以内に受験したスコアが有効で、当日に英語の学力試験は実施されません。TOEFLは受験時期によって提出書類の内容が異なるため、募集要項の該当箇所を必ず確認してください。
インダストリアルアート学科の選考方法は他学科と違いますか
インダストリアルアート学科のみ、第1次選考(調査書・成績証明書・外部英語検定試験のスコアによる書類選考、合格者数は約15名)と第2次選考(数学の学力試験・面接)の2段階選考です。情報科学科・電気電子工学科・機械システム工学科・航空宇宙システム工学科は一段階選考で、書類・学力試験・面接を一括して総合判断します。
編入学試験の過去問は公開されていますか
東京都立大学が実施している過去問の閲覧・解答例公開制度は、一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜・特別選抜・多様な選抜が対象で、編入学試験は対象区分に含まれていません。本記事執筆時点で、システムデザイン学部の編入学試験の過去問を配布・公開しているという案内は確認できませんでした。
編入学試験の倍率はどのくらいですか
志願者数が公表されていないため、実質倍率を正確に算出することはできません。参考情報として、2024年度(2023年7月実施)の合格者数は学科合計33名、2025年度(2024年7月実施)は合計26名でした。募集要項上の募集人員(若干名や2〜4名などの表記)を、実際の合格者数が上回る年度が多い点も参考にしてください。
航空宇宙システム工学科の単位要件を満たしていない場合はどうすればよいですか
材料力学・熱力学・流体力学のいずれかを出願時までに修得できていない場合でも、卒業までに修得できる見込みであれば、出身学校長による「修得見込み証明書(様式自由)」を提出することで対応できます。この救済規定は2027年度募集要項から加わったもので、2025年度以前の募集要項にはありませんでした。証明書の具体的な書式は指定されていないため、出身学校の教務担当と相談しながら準備してください。
推薦編入でも英語外部検定試験のスコア提出は必要ですか
推薦編入の出願書類一覧には、外部英語検定試験のスコアシートの提出項目が含まれておらず、選考方法も「推薦書、成績証明書及び面接の結果を総合判断」とされています。一般編入とは異なり、推薦編入ではTOEIC・TOEFLのスコア提出は求められていないと考えられます。ただし、この扱いは募集要項の記載から読み取れる解釈であり、疑問があれば出願前に大学へ確認しておくと確実です。
まとめ
東京都立大学システムデザイン学部の編入学試験は、出願資格が高専・短大の卒業(見込)者に限定される点、学科ごとに試験科目と選考方法が異なる点、英語は当日筆記なしのスコア提出制である点、そして志望理由書の提出を求めない代わりに面接で口頭に志望動機を確認する点など、募集要項を丁寧に読み込むことで初めて分かる特徴が数多くあります。合格者数の実績や出題範囲は毎年変わり得るため、本記事の内容を出発点としながらも、出願前には必ずシステムデザイン学部の最新の募集要項で数値や条件を確認してください。数学・物理の出題範囲が広く過去問も非公開という条件のもとで、限られた準備期間を優先順位づけしながら対策を進めたい場合は、大学編入対策コースでの個別相談も選択肢の一つです。出願資格・試験科目・書類の実務は年度ごとに細部が変わり得るため、本記事を読み終えた後も、出願直前には必ずシステムデザイン学部の公式サイトで最新の募集要項を再確認する習慣を持っておいてください。
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