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宇都宮大学工学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接まで

宇都宮大学工学部の編入試験とは、高等専門学校を卒業見込みの学生が、出身校長の推薦により第3年次に入学するための選抜です。令和9年度(2027年4月入学)の学生募集要項によれば、入学者選抜は「推薦による選抜」のみで行われ、令和7年度入学者選抜以降は学力試験を実施していません。募集学科は基盤工学科の1学科で、応用化学コース・機械システム工学コース・情報電子オプティクスコース(電気電子分野・情報科学分野)の4つの入試区分に分けて出願します。
選抜方法は、面接(口述試験を含む)の結果と、出身学校長等が作成した推薦書・調査書の評価を総合して行う仕組みで、数学・英語・専門科目などの筆記試験は課されません。筆記試験はなく面接と推薦書・調査書で選抜されます入学定員は基盤工学科全体で26名(4区分合計)、入学検定料は30,000円で、出願資格は「高等専門学校を令和9年3月卒業見込みの者で、在学中の成績が上位に属し、出身学校長等が人物、学力ともに優秀と認め推薦する者」に限られます。
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令和8年度の日程では、出願期間が5月7日から12日、面接が5月19日、合格者発表が5月29日と、入学年度の前年春という早い時期に選抜が完結しました。選抜は入学前年の5月中に完結する日程ですまた出願資格には「同一人を他の国公立大学と重複して推薦できません」と明記されており、他の国公立大学の学校推薦型編入試験との併願はできない制度です。
過去3か年(令和6〜8年度)の実績では、コースによって志願者数に対する合格者数の比率(倍率)が約1.0倍から2.0倍の間で推移しており、情報電子オプティクスコース電気電子分野は3か年とも全員合格が続いています。倍率はコースにより約1.0倍から2.0倍で推移していますただし出願できるのは校内選考を通過した志願者に限られるため、見かけの倍率だけで難易度を判断できない点には注意が必要です。本記事では、大学が公表している令和9年度募集要項を一次情報として、募集人員・出願資格・選抜方法・日程・過去の合格状況・面接対策までを、他大学向けの定型文を使わずに、この大学固有の制度に沿って整理します。
宇都宮大学工学部の編入試験の概要
宇都宮大学は、栃木県宇都宮市に本部を置く国立大学で、工学部は峰キャンパスとは別の陽東キャンパス(宇都宮市陽東7-1-2)に置かれています。大学全体の理念と方針では「幅広く深い教養と実践的な専門性を身につけ、未来を切り開く人材を育成する」「持続可能な社会の形成を促す研究を中心に、高水準で特色のある研究を推進する」「地域社会のみならず広く国際社会に学び貢献する活動を積極的に展開する」の3点が掲げられ、この方針のもとで、基盤教育と専門教育を4年一貫で結びつける教育目標が示されています。工学部は峰キャンパスとは別の陽東キャンパスにあります編入学生は3年次からこの体制に加わるため、入学前に大学全体の理念や工学部の教育方針を把握しておくと、志望理由や面接での説明に厚みを持たせやすくなります。宇都宮大学には工学部のほかにデータサイエンス経営学部・地域デザイン科学部・国際学部・共同教育学部・農学部があり、これらの多くは峰キャンパスを拠点としています。工学部だけが陽東キャンパスを拠点としています編入学試験の面接会場である10号館も陽東キャンパス内にあるため、当日は峰キャンパスと間違えないよう、事前に会場までのアクセス経路を確認しておく必要があります。
宇都宮大学工学部は、基盤工学科という1学科体制をとっています。入学後の1年間は全員が「基礎教育ターム」に所属し、数学・物理・化学・光科学・プログラミングなど、工学の土台となる科目を横断的に学びます。大学案内によると、この期間には「光科学入門」で光学の歴史と応用技術を、「創成工学実践」でものづくりの実体験を、「生命人間科学」で工学と人間の関係を学ぶといった科目が置かれ、あわせて化学・機械・電気・情報の4分野を横断的に学ぶコース入門科目も用意されています。2年次以降は「専門教育ターム」に進み、応用化学コース・機械システム工学コース・情報電子オプティクスコースの3コースから1つを選んで専門性を深めていく構成です。1年次は全員が基礎教育タームに所属します第3年次編入学試験は、このうち情報電子オプティクスコースをさらに電気電子分野と情報科学分野に分けた、合計4つの入試区分で実施されます。
一般選抜で入学する学生は、この1年次の基礎教育タームを経てから2年次にコースを選択しますが、編入学試験ではコース・分野を出願の時点で決めて志願する仕組みです。編入は出願時点でコース・分野を決める仕組みです一般選抜の学生が1年かけて分野を見極めてから専門に進むのに対し、編入学生は高専での学びをもとに、出願前にすでに専門分野を絞り込んでいる前提で選抜が行われます。この違いは、後述する面接・口述試験で「なぜそのコースを選んだのか」という問いに、一般入学生以上に具体的な根拠を求められる背景にもなっています。
各コースの学びの内容は、志望理由や面接での受け答えに直結するため確認しておく価値があります。応用化学コースは、機能性分子や新素材の開発、環境保全技術、バイオテクノロジーなど、化学を基盤に産業応用から環境・生命科学まで扱う領域です。機械システム工学コースは、材料力学・流体力学・熱力学・機械力学のいわゆる4力学を中心に、自動車などの身近な機械からロボティクスや人工知能との融合技術までを研究対象とします。情報電子オプティクスコースは電気電子・情報・光工学の3分野を横断します情報電子オプティクスコースは、電気・電子の振る舞いを制御する電気電子工学、社会基盤を支える情報科学、多分野の基盤技術である光工学の3分野を学び、そのうち1分野を主軸(履修モデル)としながら、残りの分野も組み合わせて学ぶ設計になっています。編入試験の出願区分が「電気電子分野」と「情報科学分野」に分かれているのは、この履修モデルの違いに対応したものです。
宇都宮大学全体のアドミッション・ポリシーでは、求める学生像として「未来を切り開いていこうとする夢と情熱を持っている人」「知的好奇心に富み、専門職業人として持続可能な社会の形成や発展に貢献したい人」「教養と専門知識を修得するために必要な基礎的な学力とコミュニケーション力を持っている人」の3点が掲げられています。これに加えて工学部アドミッション・ポリシーでは、高専までの学習内容の理解、科学的・論理的な思考力、専門分野への興味関心と行動力、主体性と協働の姿勢が具体的に求められています。求める学生像は大学全体と工学部の両方で示されています編入試験の面接・口述試験は、この2階層のアドミッション・ポリシーに沿って評価が行われると考えられます。
編入学後の在学期間の扱いも、事前に理解しておきたい制度です。募集要項では「出身校での在学期間は、本学の修業年限のうち2年間を既に在学したものとして取り扱う」とされており、編入学後の在学期間は2年以上6年以内と定められています。出身校で修得した授業科目の単位は、本学の定める基準に従って審査され、カリキュラムや成績等が基準を満たしていると認められれば、本学で修得した単位として扱われます。認定単位数によっては卒業までの期間が2年を超える場合があります。つまり、高専で履修した専門科目の内容が、そのまま3年次以降の専門教育タームにどこまで接続するかは、単位認定の審査結果によって個人差が生じる仕組みです。入学の時期は令和9年4月とされ、第3年次に編入するものとされています。編入試験の名称は「工学部第3年次編入学試験」であり、他学部・他学科への編入や、2年次以下への編入は制度上想定されていません。
募集人員・出願資格
令和9年度募集要項に記載された募集学科・コースと入学定員は、次のとおりです。
| 学科名 | コース名 | 分野名 | 入学定員 | 推薦による選抜 |
|---|---|---|---|---|
| 基盤工学科 | 応用化学コース | – | 26名(4区分合計) | 実施 |
| 基盤工学科 | 機械システム工学コース | – | 26名(4区分合計) | 実施 |
| 基盤工学科 | 情報電子オプティクスコース | 電気電子分野 | 26名(4区分合計) | 実施 |
| 基盤工学科 | 情報電子オプティクスコース | 情報科学分野 | 26名(4区分合計) | 実施 |
入学定員26名は4つの区分の合計であり、コースごとの内訳(定員の割り振り)は示されていませんそのため、特定のコースだけ定員が少ない、あるいは多いと断定することはできず、後述する過去3か年の志願者数・合格者数の実績から、各コースの応募状況を推測することになります。なお、応用化学コースは募集要項の合格状況一覧に「※令和6年度、令和7年度は物質環境化学コース」という注記があり、直近の年度でコース名称が変更されたことがうかがえます。
出願資格については、令和9年度募集要項に次のように明記されています。「高等専門学校を令和9年3月卒業見込みの者で、在学中の成績が上位に属し、出身学校長等が人物、学力ともに優秀と認め推薦する者。なお、この場合同一人を他の国公立大学と重複して推薦できません。」つまり出願できるのは高等専門学校の卒業見込み者に限られ、大学在学者・短期大学卒業(見込み)者・専門学校修了者・社会人・外国学校出身者を対象とした出願区分は、この令和9年度募集要項には設けられていません。出願資格は高専卒業見込み者に限定されています他大学の工学部編入で見られる「学士入学」や「社会人特別選抜」のような枠組みは、宇都宮大学工学部の第3年次編入学試験には存在しない点は、志望校を検討するうえで押さえておくべき事実です。
出願資格の「令和9年3月卒業見込みの者」という文言は、多くの高専の学年制度に照らすと、出願時点で5年生(専攻科ではなく本科の最終学年)に在籍していることを前提にした条件です。出願時点で本科最終学年に在籍している必要があります令和9年度募集要項の出願期間が令和8年5月に設定されていることから、実際には5年生になって間もない時期に出願書類を整えることになります。宇都宮大学工学部の場合、学力試験がなく調査書の成績と推薦書がそのまま評価対象になるため、5年生になってから成績を立て直す余地はほとんどなく、出願前年度までの各学期の成績が出願資格そのものを左右します。編入を志望する場合は、この評価構造を早い学年のうちから理解したうえで、担任や進路指導窓口へ意思を伝えておくことが望まれます。
選抜方法も「推薦による選抜」のみであり、一般選抜のように受験者本人が自由に出願する仕組みではありません。出身校の校長等が、在学中の成績や人物評価をもとに推薦する生徒を決め、その推薦を受けた生徒だけが出願できる構造です。募集要項の本文には高専内部での選考プロセスまでは記載されていませんが、校長等の推薦という要件がある以上、多くの高専では出願前に学内での推薦候補選考が行われるのが一般的です。出願前に学内での推薦候補選考が行われるのが一般的です志望する場合は、在籍する高専の担任・進路指導窓口に、学内選考の有無や時期を早い段階で確認しておくことをおすすめします。
募集要項そのものは、出身学校長等を通じて取り寄せるだけでなく、受験生本人がテレメールを通じて資料請求することも可能です。大学のホームページからテレメールのホームページにアクセスして直接請求する方法と、返信用封筒(角形2号封筒に320円分、速達の場合は620円分の切手を貼付)と連絡先メモを同封して学務部入試課へ郵送で請求する方法の2通りが案内されています。募集要項は本人がテレメールで請求することもできます校内での配布を待つだけでなく、早い段階で自分自身でも最新の募集要項を入手し、出願資格や提出書類を直接確認しておくと、学内選考の準備と並行して出願書類の準備を進めやすくなります。
出願手続きに関する備考として、募集要項には「出願手続き後の提出書類の内容変更は認めません」「提出した書類の記載事項と事実が相違していることが判明した場合には、入学を取り消すことがあります」といった注意事項も記載されています。氏名・現住所・電話番号に変更が生じた場合は、速やかに学務部入試課へ連絡することが求められます。提出書類の内容変更は原則認められません日本語以外で記載された証明書・文書等については、訳文の提出を求められる場合もあるとされているため、外国学校出身者向けの様式を使う場合は特に注意が必要です。出願書類等の提出先および問い合わせ先は「〒321-8505 宇都宮市峰町350 宇都宮大学学務部入試課(電話028-649-5120)」であり、入学試験に関する問い合わせは原則として志願者本人が行うこととされています。問い合わせは原則として志願者本人が行います受付時間は平日9時から17時までで、土日祝日は対応していないため、疑問点は平日の早いうちに問い合わせておくと安心です。
過去3か年の合格状況を見ると、令和6年度までは情報電子オプティクスコースに「学力」という選抜区分が別途設けられていました。この区分では志願者24名(情報科学分野0名、電気電子分野24名)に対して合格者6名という実績が公表されています。しかし令和7年度・令和8年度の実績表ではこの「学力」の欄は志願者・合格者ともに記載がなく、推薦による選抜のみに一本化されたことがうかがえます。令和9年度募集要項の出願資格欄にも学力選抜に関する記載はないため、工学部の編入は推薦のみで学力試験はありません直近の制度では学力試験を課す入試区分は用意されていないと判断できます。
試験科目と選抜方法
宇都宮大学工学部の第3年次編入学試験には、数学・英語・専門科目といった筆記試験は課されません。募集要項の「5 選抜方法」には「選抜は、面接(口述試験を含む)の結果と、出身学校長等が作成した推薦書及び調査書の評価結果を総合して行います。」と明記されており、当日に受験生が答案を書く試験時間は設定されていません。当日に筆記試験を解く時間は設定されていません他大学の編入試験でよく見られる「専門科目◯分」「小論文◯分」といった時間割は、宇都宮大学工学部の第3年次編入学試験には存在しないという理解が出発点になります。
選抜で評価される観点は、工学部アドミッション・ポリシーに具体的に示されています。調査書および推薦書からは、志望コースへ編入学するための「広範な基本的な学力と思考力」が評価されます。面接では「工学の専門分野」への興味・関心の深さと論理的思考能力が評価され、面接には口述試験が含まれ、口述試験では志望コースの専門分野を学修するための基礎的な能力が試問されるとされています。つまり、書類審査(調査書・推薦書)と面接・口述試験という2つの評価軸で合否が決まる構造です。評価軸は書類審査と面接・口述試験の2本立てですただし、この2つをそれぞれ何点満点で採点し、どちらを何割重視するかという具体的な配点比率は、募集要項のどこにも数値で示されていません。配点の詳細を知りたい場合は、出願前に大学の入試課へ直接確認するか、最新の募集要項の記載を必ずご確認ください。
出願にあたって用意する書類は、次のとおりです。
| 出願書類等 | 内容 |
|---|---|
| 編入学志願票 | 本学所定の用紙に必要事項を記入 |
| 推薦書 | 出身学校長等が作成し厳封したもの |
| 調査書 | 出身学校長等が作成し厳封したもの |
| 卒業(見込)証明書 | 出身校長等が作成し厳封したもの |
| 写真票・受験票 | 出願前3か月以内撮影の写真を各2枚貼付 |
| 入学検定料 | 30,000円(指定銀行への振込、ATM不可) |
| 受験票送付用封筒 | 速達郵送料分の切手を貼付 |
| 宛名シール・志願票受付用シール | 所定事項を記入 |
この一覧からわかるとおり、募集要項が求めている書類の中に「志望理由書」や「学習計画書」は含まれていません。志望理由書は提出書類に含まれていません推薦書と調査書はいずれも出身学校長等が作成するものであり、受験生本人が長文の志望動機を書いて提出する場面は、少なくとも書類上は用意されていないことになります。この点は、志望理由書の書き方に多くの分量を割く一般的な編入対策記事とは前提が異なるため、後述する面接対策のセクションで改めて扱います。
写真票・受験票に貼付する写真については、上半身・正面・無帽で出願前3か月以内に撮影したものを縦4センチメートル×横3センチメートルのサイズで用意する必要があります。募集要項には「不鮮明、背景が暗い、顔が横向き、化粧や前髪が目にかかるなどで本人確認が困難、複数名で写っている、画像に加工を施している、現像された写真を再撮影しているもの」は使用できない例として明記されており、本人確認に支障がある場合は出願を受け付けられないことがあると注意喚起されています。本人確認に支障がある写真は出願不可の場合があります証明写真は直前に慌てて用意するのではなく、出願書類を揃える初期段階で撮影しておくと安心です。
入学検定料は、出願書類を受理した後はいかなる理由があっても返還されないと明記されています。校内選考の段階で複数の志望先候補を検討している場合でも、実際に出願書類を提出する時点では、宇都宮大学工学部への出願を確定させる意思決定が必要になります。検定料は出願書類受理後は返還されませんなお、災害救助法が適用された地域における地震・風水害等の災害で家計支持者が被災した場合には、入学検定料免除の特別措置も用意されています。免除を申請するには、出願時に入学検定料免除申請書と罹災証明書・被災証明書等(写し可)を添えて提出する必要があり、要件を満たしていない場合は入学検定料の納付について大学から電話で連絡があるとされています。該当する可能性がある場合は、検定料を振り込む前に募集要項の該当箇所を確認しておくことをおすすめします。
受験票は出願期間終了後に発送され、令和8年度の日程では令和8年5月15日までに到着しない場合は学務部入試課へ申し出るよう案内されていました。受験票未着は5月15日までに入試課へ申し出る案内でした出願期間の終了(5月12日)から受験票の到着確認の目安(5月15日)までは日数に余裕がないため、出願直後から到着状況を確認しておくことが望まれます。
出願から合格発表までの日程
令和9年度募集要項に記載された主要日程は、次のとおりです。
| 項目 | 令和9年度募集要項の内容 |
|---|---|
| 出願期間 | 令和8年5月7日(木)〜5月12日(火)9時〜16時 |
| 出願方法 | 原則郵送、出身学校長等が取りまとめて提出 |
| 面接(口述試験を含む) | 令和8年5月19日(火)集合12時30分、面接開始13時 |
| 試験場 | 宇都宮大学陽東キャンパス10号館1階玄関ホール |
| 合格者発表 | 令和8年5月29日(金)14時 |
| 入学辞退届の提出期限 | 令和8年6月12日(金) |
| 入学手続 | 令和9年3月中旬予定 |
| 入学時期 | 令和9年4月(第3年次) |
ここで注意が必要なのは、この日程がすでに終了しているという点です。本記事の執筆時点(2026年7月)では、出願期間・面接・合格発表のいずれもすでに過去のものとなっています。この令和9年度日程はすでに終了しています高専生の学校推薦型の編入試験は、入学年度の前年の春(4〜5月)という早い時期に実施される傾向があり、宇都宮大学工学部もその例にもれません。これから出願を検討する場合は、令和9年度分ではなく、次の令和10年度(2028年4月入学)募集要項の公表を待つ必要があります。募集要項は例年、入試情報お知らせページで公表されており、公表時期そのものが年度によって前後する可能性があるため、志望する高専生は在学中のできるだけ早い時期から、大学の受験生ポータルサイトの更新情報を定期的に確認しておくことが実務上重要です。
出願方法にも特徴があります。原則として郵送での出願とされており、入学志願者は所定の出願用封筒に書類一式を入れて出身学校長等に提出し、出身学校長等が当該学校の志願者分を取りまとめて大学へ郵送または持参する仕組みです。出願は出身学校長等が取りまとめて郵送します受験生本人が単独で大学へ直接出願する一般選抜とは手続きの流れが異なるため、校内での提出締切は大学の公式な出願期間よりも前に設定されるのが通例です。出願期間終了後に到着した書類は受理されないと明記されているため、校内提出のスケジュールは在籍校の指示に従って早めに動く必要があります。
合格発表は令和8年度の日程では5月29日14時に行われ、合格者の受験番号は大学ホームページに掲載されるとともに、合格者には合格通知書が郵送され、出身学校長等に対しても合否が郵便で通知される仕組みです。合否は電話での問い合わせに応じない運用です募集要項には「電話等による合否の問い合わせには、一切応じません」と明記されているため、発表当日はホームページの掲載を確認するか、通知書の到着を待つ必要があります。入学を辞退する場合は、令和8年度の日程では6月12日までに入学辞退届(様式任意)を学務部入試課へ提出することとされており、この届出を提出していない場合は入学の意思がある者として扱われる点にも注意が必要です。
試験当日の注意事項として、募集要項には「指定された集合場所に、集合時刻までに集合してください。これに遅れる場合は、試験開始後30分までは受験を許可します。ただし、試験時間の延長は認めません。」と記載されています。携帯電話・スマートフォン等は必ず電源を切ること、自動車・バイクによる試験場内への乗り入れは禁止されていることも明記されています。遅刻は試験開始後30分まで受験が認められます試験場は宇都宮大学陽東キャンパス(栃木県宇都宮市陽東7-1-2)の10号館1階玄関ホールで、最寄りのJR宇都宮駅からは宇都宮ライトレール(ライトライン)で約10分の「宇都宮大学陽東キャンパス」下車徒歩9分、または関東自動車バスで「工学部前」下車徒歩6分でアクセスできます。天候による交通機関の乱れも想定し、時間に余裕を持って向かうよう案内されています。
疾病・負傷や身体障がい等のために受験上・修学上の配慮を必要とする場合は、令和8年度の日程では令和8年4月27日までに学務部入試課へ事前相談申請書を提出することとされていました。事前相談の期限後であっても、配慮が必要となった時点で速やかに申し出るよう案内されています。配慮が必要な場合は早めの事前相談が必要です入学料・授業料についても募集要項に金額が示されており、入学料282,000円、授業料535,800円(年額、半期ごとに267,900円を納付)、学生教育研究災害傷害保険及び賠償責任保険料が2年間分で2,430円(令和8年4月現在)とされています。いずれも予定額であり、在学中に改定される可能性がある点も明記されています。募集要項自体は、大学ホームページからテレメールを通じて請求するか、返信用封筒を同封した郵送請求で取り寄せることができます。
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倍率・難易度をどう読むか
募集要項の9ページには、過去3か年(令和6年度・令和7年度・令和8年度)の志願者数・合格者数が、コース・分野別に公表されています。
| コース・分野 | 区分 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度 |
|---|---|---|---|---|
| 応用化学コース(旧・物質環境化学コース) | 志願者/合格者 | 8名/6名 | 9名/9名 | 5名/5名 |
| 機械システム工学コース | 志願者/合格者 | 8名/7名 | 6名/3名 | 8名/5名 |
| 情報電子オプティクスコース(情報科学分野・推薦) | 志願者/合格者 | 1名/0名 | 1名/1名 | 4名/2名 |
| 情報電子オプティクスコース(電気電子分野・推薦) | 志願者/合格者 | 6名/6名 | 5名/5名 | 3名/3名 |
この数字から倍率(志願者数÷合格者数)を計算すると、コースごとの傾向差がはっきり見えてきます。応用化学コースは3か年を通じて倍率が最も1倍に近い区分です応用化学コースは令和6年度が約1.3倍、令和7年度・令和8年度は志願者数と合格者数が一致し約1.0倍でした。機械システム工学コースは令和6年度が約1.1倍、令和7年度が2.0倍、令和8年度が1.6倍と、3か年の中では最も変動が大きい区分です。機械システム工学コースは年度ごとの変動が最大です情報電子オプティクスコースの電気電子分野は、3か年ともに志願者数と合格者数が完全に一致しており、推薦を得て出願した学生がそのまま全員合格している状況が続いています。
一方で情報科学分野は、令和6年度に志願者1名に対して合格者0名という結果が出ており、令和8年度も志願者4名に対して合格者2名と、必ずしも全員が合格しているわけではありません。情報科学分野は不合格者が出ている年度があります同じ情報電子オプティクスコースの中でも、電気電子分野と情報科学分野とでは、直近3か年の合格実績に差がある点は、志望分野を選ぶ際の材料として押さえておく価値があります。応用化学コースの名称が令和8年度から変更されている点も踏まえると、コースの枠組み自体が年度によって見直される可能性があることも念頭に置いておくとよいでしょう。
上の表の数字を3か年分合算すると、応用化学コースは志願者22名に対し合格者20名(3か年計倍率 約1.1倍)、機械システム工学コースは志願者22名に対し合格者15名(約1.5倍)、情報電子オプティクスコース情報科学分野は志願者6名に対し合格者3名(約2.0倍)、同・電気電子分野は志願者14名に対し合格者14名(約1.0倍)となります。3か年合算では情報科学分野の倍率が最も高くなります単年度ごとの振れ幅が大きい機械システム工学コースも、3か年でならすと電気電子分野より高い水準で推移していることが、この合算値から読み取れます。
ここで注意したいのは、これらの倍率が「出願できた人」だけを母数にした数字だという点です。出願資格そのものが「在学中の成績が上位に属し、出身学校長等が人物、学力ともに優秀と認め推薦する者」に限定されているため、この志願者数には、校内選考で推薦を得られなかった生徒は最初から含まれていません。志願者数は校内選考を通過した後の人数です見かけ上の倍率が1倍台と低く見えても、実質的な難易度は「校内での成績上位者に入り、校長等の推薦を得る」という前段階のハードルを含めて評価する必要があります。表面的な倍率の低さだけを見て準備を軽視すると、在学中の成績評価という最も重要な部分への意識が薄れてしまう恐れがあります。かつて情報電子オプティクスコースに設けられていた学力選抜(令和6年度、志願者24名・合格者6名)は約4.0倍という、推薦区分よりはるかに高い倍率でした。この区分が廃止された経緯は公表されていませんが、少なくとも現行制度では、学力試験による選抜の代わりに、校内選考と面接・口述試験による評価に置き換わっていると理解できます。
3か年分をコース横断であらためて見渡すと、応用化学コース・機械システム工学コース・情報電子オプティクスコース(電気電子分野)の3区分は、いずれの年度も合格者が志願者の半数を下回ることはなく、不合格になった場合でも1〜3名程度の差にとどまっています。合格者が志願者の半数を下回る年度はありませんこれに対し情報電子オプティクスコース(情報科学分野)は、母数そのものが1〜4名と小さく、1名の合否が倍率に大きく影響する規模感です。母数が小さい区分ほど、単年度の数字だけで難易度の傾向を語ることが難しくなるため、志望する場合は直近1年分だけでなく、可能な限り複数年分の推移を確認したうえで、自分の成績・実績が校内選考の水準に届いているかを高専の教員に相談する方法が現実的です。
全区分の合格者数を年度ごとに合計し、入学定員26名に対する充足率を計算すると、学力選抜がまだ残っていた令和6年度は25名(応用化学6名、機械システム工学7名、情報電子オプティクス推薦6名、同学力6名の合計)で約96%、推薦のみに一本化された令和7年度は18名で約69%、令和8年度は15名で約58%という推移になります。定員充足率は推薦一本化以降低下する傾向にありますこの数字だけで断定はできませんが、学力選抜を廃止した後の2か年は、定員26名に対して合格者が届いていない状態が続いていることが、募集要項に掲載された数字から読み取れます。裏を返せば、校内選考で推薦を得て出願した場合の合格のしやすさが、以前より相対的に高い状態にある可能性を示すデータともいえます。
科目別対策の考え方
宇都宮大学工学部の編入試験には筆記試験がないため、いわゆる過去問演習を中心にした対策は成立しません。対策の軸となるのは、(1)調査書に反映される在学中の成績を維持すること、(2)推薦書を書いてもらえるだけの評価を日々の学習で積み重ねること、(3)面接・口述試験に備えて志望コースの専門基礎を口頭で説明できる状態に整理すること、の3つです。対策の軸は成績・推薦書評価・口述試験の3つですこのうち(1)と(2)は出願を検討し始めた時点からの継続的な取り組みになるため、直前期に一気に挽回することが難しい領域だと理解しておく必要があります。
調査書・推薦書の対策という表現には違和感を持つ人もいるかもしれませんが、これは高専在学中の成績評価や授業態度、実験・実習への取り組み方が、そのまま出願できるかどうかを左右する評価材料になるという意味です。募集要項には調査書・推薦書の具体的な様式や評価基準までは公開されていないため、断定的なことは言えませんが、「在学中の成績が上位に属する」という出願資格の文言からは、日常の定期試験や実技・実習の評価を積み重ねること自体が、最も直接的な対策であることが読み取れます。日常の成績評価の積み重ねが最も直接的な対策です編入を意識し始めた学年からではなく、入学当初からの成績が調査書に反映される可能性がある以上、早い学年のうちから対策を始めるほど選択肢が広がると考えられます。
面接・口述試験の準備は、志望コースごとに問われうる基礎領域を整理しておくことが現実的です。工学部アドミッション・ポリシーでは「高等専門学校の教育課程を踏まえた広範な基本的な学力と思考力を備えている人」「『工学の専門分野』を学ぶ上で基礎となる高等専門学校までの科目の学習内容を十分に理解している人」「科学的、論理的に思考し、判断や表現ができる人」「『工学の専門分野』に興味と関心があり、それを活用した工夫やものづくりによって社会に貢献する熱意や行動力をもつ人」「主体性をもちつつ、さまざまな人々と協働して学ぶ姿勢や必要なコミュニケーション力をもつ人」の5点が求める学生像として示されています。求める学生像は5つの観点で示されていますこれは各コースの基礎科目を高専の学習内容に沿って復習しておくことに加え、ものづくりへの関心や協働の経験を具体的なエピソードとして語れるようにしておくことの重要性を裏づけています。
- 応用化学コース:有機化学・無機化学・物理化学など化学の基礎、機能性材料や環境・バイオテクノロジーへの関心
- 機械システム工学コース:材料力学・流体力学・熱力学・機械力学のいわゆる4力学の基礎、ロボティクスや人工知能との融合技術への関心
- 情報電子オプティクスコース(電気電子分野):電気回路・電磁気学の基礎
- 情報電子オプティクスコース(情報科学分野):プログラミング・アルゴリズムなど情報科学の基礎
いずれのコースも、口述試験では「志望コースの専門分野を学修するための基礎的な能力」が試問されると募集要項に明記されています。口述試験では専門分野の基礎的能力が問われますしたがって、暗記した専門用語を並べるのではなく、高専の授業や実験・卒業研究(または課題研究)で扱った内容を、自分の言葉で説明できる状態まで整理しておくことが実践的な準備になります。特に、実験・実習で得た具体的な経験は、口述試験で「なぜその分野に関心を持ったか」を説明する際の裏づけとして使いやすい材料です。宇都宮大学が掲げる「宇大スタンダード」には、論理的思考力・情報活用力・表現力・学修力・協働力・課題解決力という6つの汎用的能力が定義されており、口述試験での受け答えは、専門知識そのものだけでなく、こうした汎用的能力の現れ方も見られている可能性があります。
実務的な学習の進め方としては、高専の期末試験対策と同じ感覚で「単元を暗記する」学習にとどめず、なぜその公式が成り立つのか、その現象が実際の製品・技術のどこに使われているのかを、自分の言葉で説明するノートを作る方法が有効です。現象を自分の言葉で説明するノート作りが有効です口述試験は筆記と異なり、その場で聞かれたことに口頭で即答する形式になるため、書いて覚える学習だけでなく、声に出して説明する練習を組み合わせておくと、本番での対応力が上がります。宇都宮大学が「宇大スタンダード」で定義する論理的思考力・表現力は、まさにこの声に出して説明する練習の延長線上にあるため、高専の授業で使用したレポートや実験ノートを見返し、当時どのような考察をしたかを口頭で再現する練習をしておくことも、口述試験で具体例を挙げる際の助けになります。
高専5年生は、卒業研究(課題研究)や就職・進学に関わる各種手続きと、編入学試験の準備が同じ時期に重なりやすい学年でもあります。卒業研究と編入準備の時期が重なりやすい学年です出願期間が5月上旬に設定されている年度が多いことを踏まえると、4年生の終わりから5年生の早い時期にかけて、調査書に反映される成績を意識した学習と、面接・口述試験を見据えた専門基礎の振り返りを並行して進めておく必要があります。学校行事や課題研究の進捗に追われて準備が後回しにならないよう、出願までの残り期間から逆算した学習計画を早めに立てておくことをおすすめします。
面接(口述試験)・志望理由書・過去問分析
宇都宮大学工学部の第3年次編入学試験の過去問は、公式サイト上で「工学部は令和7年度入学者選抜より学力試験を実施しないため、過去問を公開しておりません」と明記されています。工学部の過去問は公式に非公開とされていますつまり、学力試験そのものが実施されなくなったことに伴い、過去問という資料自体が存在しない状態です。市販の編入試験対策本や過去のインターネット上の情報の中に、以前の学力選抜時代の問題が言及されている場合がありますが、令和7年度以降の選抜方式には当てはまらないため、対策の根拠として使うのは適切ではありません。
過去問がない以上、面接・口述試験でどのような内容が問われるかは、募集要項とアドミッション・ポリシーの記載から推測するしかありません。募集要項の第3年次編入学試験入学者選抜の基本方針には「面接により、『工学の専門分野』への興味・関心の深さと論理的思考能力を評価します。面接には口述試験を含み、口述試験では志望コースの専門分野を学修するための基礎的な能力について試問します。」と明記されています。面接は興味関心の深さと論理的思考力を評価しますここから、面接では単なる志望動機の暗唱ではなく、専門分野への理解度を実際に確認するやり取りが行われると予測できますが、これはあくまで募集要項の記載に基づく推測であり、出題内容を保証するものではありません。
過去問という実物が存在しない以上、本記事で示す想定質問は、募集要項から見た出題予測として、選抜方法の条文とアドミッション・ポリシーの記載を突き合わせて組み立てたものです。具体的には、「面接により『工学の専門分野』への興味・関心の深さと論理的思考能力を評価する」という選抜方法の一文に、応用化学・機械システム工学・電気電子・情報科学というコースごとに異なる専門領域を掛け合わせることで、志望コースの基礎科目に関する質問が中心になると推測できます。出題予測は選抜方法とアドミッション・ポリシーの突き合わせに基づきます以下のコース別の想定領域は、あくまで募集要項の公開情報から導いた推測であり、実際の出題を保証するものではない点にご留意ください。
面接の選抜日は令和8年度の日程では5月19日で、応用化学コース・機械システム工学コース・情報電子オプティクスコース(電気電子分野・情報科学分野)の全区分が同日13時から実施されました。複数コースの併願はできないため、面接時間そのものは1つの区分に対してのみ設定される計算になりますが、募集要項には1人あたりの面接時間の長さまでは明記されていません。持ち時間が読めない以上、短い時間で問われても要点を伝えられるよう、志望動機や学びたい内容を簡潔に話せる形に整理しておくことが安全です。面接時間の長さは募集要項に明記されていません
志望理由書については、募集要項の出願書類一覧に含まれていないことを前のセクションで確認しました。書面として提出する義務がないとしても、面接・口述試験の冒頭で志望動機を問われる可能性は十分にあります話す内容としては事前に整理しておくことをおすすめします。整理する際は、次の3点を意識するとまとまりやすくなります。
- 高専でどのような科目・実験・卒業研究(課題研究)に取り組んできたか
- その経験の中で、応用化学・機械システム工学・電気電子・情報科学のどの分野に関心を持ったか
- 宇都宮大学工学部の基盤工学科で、その関心をどのように専門教育タームの学びへつなげたいか
面接で想定しておきたい質問としては、次のようなものが考えられます。これらは公式に公表された質問例ではなく、募集要項とアドミッション・ポリシーの記載内容から合理的に推測した例である点にご留意ください。
- なぜ宇都宮大学工学部への編入を志望しますか。
- 志望するコース(分野)で学びたい内容を具体的に説明してください。
- 高専での卒業研究(課題研究)のテーマと、その中で得た知識・経験を説明してください。
- 志望分野の基礎科目のうち、得意な分野と苦手な分野を教えてください。
- 編入学後、専門教育タームでどのような学びをしたいですか。
- 将来、専門性をどのように活かしたいと考えていますか。
- 他の学生と協力して何かに取り組んだ経験があれば教えてください。
最後の質問例は、アドミッション・ポリシーが挙げる「さまざまな人々と協働して学ぶ姿勢」に対応するものです。これらの質問に対しては、暗記した一般論ではなく、自分が高専で実際に取り組んだ内容を根拠にして答えられるようにしておくことが重要です。面接では高専での経験を根拠に答えることが重要です口述試験では専門分野の基礎的な能力そのものも試問されるため、志望分野の教科書レベルの内容(定義・原理・代表的な計算や現象)を、口頭で説明する練習をしておくと、当日落ち着いて答えやすくなります。
面接官の人数や質問数、口述試験で扱う題材の難易度といった細部は、募集要項にもアドミッション・ポリシーにも明記がありません。面接の細部は募集要項に明記がありませんそのため、想定問答を準備する際は「何問用意するか」よりも、「どの質問が来ても、学習歴・関心・志望コースを一貫した筋で語れるか」を優先して練習することをおすすめします。高専の教員や進路指導の担当者に模擬面接を依頼できる場合は、専門分野の基礎知識を口頭で問われる形式に慣れておくためにも、早い段階で一度経験しておくと安心です。
併願戦略と内部リンク
併願を考えるうえでまず押さえておきたいのは、出願資格に「同一人を他の国公立大学と重複して推薦できません」と明記されている点です。他の国公立大学への重複推薦はできません校長等の推薦を受けて出願する仕組みである以上、同じ年度に複数の国公立大学の学校推薦型の編入試験を同時に受けることは、制度上想定されていません。志望校を1校に絞るか、あるいは出願前の段階で複数校を比較検討し、最終的にどこに推薦してもらうかを早めに決める必要があります。
そのため、宇都宮大学工学部を第一志望にしつつ併願の可能性を残したい場合は、学力試験(筆記試験)を課す他大学の工学部編入や、私立大学の編入学試験など、推薦のみの選抜とは異なる仕組みの試験を組み合わせることが選択肢になります。併願は学力試験を課す他大学が候補になります同じ高専生を主な対象とする工学系の編入試験としては、高専・工学系短大の卒業(見込み)者に限定して学力試験を課す東北大学工学部の編入や、コース別に専門科目の学力検査を課す兵庫県立大学工学部の編入のように、出願資格や試験の仕組みが異なる大学を比較しておくと、宇都宮大学の推薦のみという制度の特徴がより明確になります。専門科目の筆記がなく英語外部試験と小論文・口述で評価する金沢大学融合学域の編入も、筆記試験の有無という観点で参考になる比較対象です。
重複推薦ができない制度である以上、併願先を検討する際は、出願期間が宇都宮大学工学部と重ならないかどうかも確認しておく必要があります。併願先とは出願期間の重複にも注意が必要です学力試験を課す大学は出願期間や試験日が異なる場合が多いため、複数校のスケジュールを一覧化し、書類準備や証明書の発行依頼が重ならないよう調整しておくと、直前期の負担を減らせます。入学検定料は出願後に返還されないため、併願校それぞれの検定料も含めた費用計画を早い段階で立てておくと安心です。
宇都宮大学工学部の出願期間は令和8年度の日程で5月上旬と、国公立大学の編入試験の中では早い部類に入ります。出願期間は編入試験の中でも早い時期にあります重複推薦ができない以上、この時期までに宇都宮大学を第一志望として推薦してもらうか、学力試験のある他大学に軸足を移すかを判断する必要があります。判断を先延ばしにすると、学力試験を課す大学の出願書類や英語外部試験のスコア提出が間に合わなくなるおそれもあるため、高専在学中のできるだけ早い時期から、志望校の優先順位と併願候補を担任・進路指導窓口と共有しておくことをおすすめします。
編入試験全体の仕組みや、志望校を横断的に比較する視点を整理したい場合は、大学編入とは完全ガイドで基礎から確認しておくと、宇都宮大学工学部の「推薦のみ・学力試験なし」という制度が、編入試験全体の中でどのような位置づけにあるのかを把握しやすくなります。校内選考の進め方や、調査書・推薦書の評価を高めるための日々の学習計画、面接・口述試験の想定問答の作り方まで含めて第三者に整理してもらいたい場合は、大学編入対策コースのような編入に特化した学習支援を活用する方法もあります。特に、筆記試験がなく在学中の実績と面接が評価の中心になる入試では、自分の強みをどう言語化するかが独学では見えにくくなりがちです
よくある質問(FAQ)
宇都宮大学工学部の編入試験に学力試験(筆記試験)はありますか。
令和9年度募集要項によれば、入学者選抜は「推薦による選抜」のみで行われ、学力試験(筆記試験)は課されません。選抜は面接と推薦書・調査書の総合評価です選抜は面接(口述試験を含む)の結果と、出身学校長等が作成した推薦書及び調査書の評価結果を総合して行われます。公式サイトの過去問公開ページでも「工学部は令和7年度入学者選抜より学力試験を実施しないため、過去問を公開しておりません」と明記されています。
出願資格に大学在学者や短大生、社会人は含まれますか。
令和9年度募集要項に記載された出願資格は「高等専門学校を令和9年3月卒業見込みの者で、在学中の成績が上位に属し、出身学校長等が人物、学力ともに優秀と認め推薦する者」のみです。大学在学者・短大生等の区分は設けられていません大学在学者・短期大学卒業(見込み)者・専門学校修了者・社会人・外国学校出身者を対象とした出願区分は、この年度の募集要項には設けられていません。年度によって条件が変わる可能性があるため、志望する場合は必ず出願年度の最新募集要項をご確認ください。
募集人員は何名ですか。コースごとの内訳はありますか。
令和9年度募集要項によれば、入学定員は基盤工学科全体で26名ですこれは応用化学コース、機械システム工学コース、情報電子オプティクスコース(電気電子分野・情報科学分野)の4つの入試区分の合計であり、募集要項上はコースごとの個別の定員は示されていません。各コースの実際の応募・合格状況は、募集要項に掲載されている過去3か年の実績表から確認できます。
志望理由書は提出する必要がありますか。
令和9年度募集要項に記載された出願書類は、編入学志願票・推薦書・調査書・卒業(見込)証明書・写真票・受験票などであり、志望理由書や学習計画書は含まれていません。志望理由書・学習計画書は含まれていませんただし、面接・口述試験では志望動機や学びたい内容を口頭で問われる可能性が高いため、書面として提出しない場合でも、話す内容として事前に整理しておくことをおすすめします。
過去問はどこで確認できますか。
宇都宮大学の過去の入試問題公開ページには、工学部の第3年次編入学試験については「令和7年度入学者選抜より学力試験を実施しないため、過去問を公開しておりません」と明記されています。学力試験自体が実施されていないため、過去問という資料は存在しません。過去問という資料そのものが存在しません面接・口述試験の対策は、募集要項とアドミッション・ポリシーの記載内容から出題の方向性を推測して進めることになります。
倍率はどのくらいですか。
募集要項に掲載された過去3か年の実績によると、応用化学コースは令和6年度が志願者8名・合格者6名、令和7年度が9名・9名、令和8年度が5名・5名でした。機械システム工学コースは令和6年度が8名・7名、令和7年度が6名・3名、令和8年度が8名・5名です。電気電子分野は3か年とも全員合格しています情報電子オプティクスコースの電気電子分野は3か年とも志願者数と合格者数が一致しており、情報科学分野は年度により不合格者が出ています。ただし志願者は校内選考を通過した学生に限られるため、数値上の倍率だけで難易度を判断しないよう注意が必要です。
他の大学と併願できますか。
出願資格には「同一人を他の国公立大学と重複して推薦できません」と明記されており、同じ年度に複数の国公立大学の学校推薦型編入試験を重複して受けることは制度上できません。複数の国公立大学への重複推薦はできません併願を検討する場合は、学力試験を課す他大学の工学部編入や私立大学の編入学試験など、推薦のみとは異なる仕組みの試験を組み合わせる方法が考えられます。
次年度(令和10年度)の募集要項はいつ公表されますか。
本記事で扱った令和9年度募集要項の出願期間・面接・合格発表は、本記事の執筆時点(2026年7月)ですでに終了しています。次年度の募集要項の公表時期は、大学から正式に発表されるまで確定しません。次年度の公表時期は大学発表まで確定しません過去の傾向として、募集要項は入学年度の前年に入試情報お知らせページで公表されていますが、正確な時期は年度によって変わる可能性があるため、志望する場合は宇都宮大学受験生ポータルサイトの入試情報お知らせを定期的に確認してください。
まとめ
宇都宮大学工学部の第3年次編入学試験は、高等専門学校の卒業見込み者を対象に、出身校長等の推薦のみで選抜が行われ、令和7年度以降は学力試験(筆記試験)が実施されていません。推薦のみで学力試験がない点が最大の特徴です選抜は面接(口述試験を含む)と、出身学校長等が作成した推薦書・調査書の評価を総合して行われるため、対策の中心は在学中の成績を維持することと、志望コースの専門基礎を口頭で説明できる状態に整理しておくことの2つになります。
過去問が公開されていないことや、志望理由書が募集要項上の必須提出書類に含まれていないことも、この大学固有の事情です。募集要項に書かれていない部分を独自に断定せず、面接で問われうる内容をアドミッション・ポリシーから読み取りながら準備を進めることが、現実的な対策の進め方といえます。断定せずアドミッション・ポリシーから読み取ることが重要です
出願資格は高等専門学校の卒業見込み者に限られ、他の国公立大学との重複推薦もできないため、志望を固めた段階で、校内選考の時期や必要書類を早めに確認しておくことが、他大学以上に重要になります。募集人員・出願資格・日程・配点の詳細は年度によって変わる可能性があるため、実際に出願を検討する際は、必ず宇都宮大学受験生ポータルサイトの最新の学生募集要項をご確認ください。
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