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下関市立大学経済学部の編入試験を徹底解説|出願資格・試験科目・過去問対策・志望理由書・面接まで

下関市立大学経済学部の編入試験を徹底解説の記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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下関市立大学経済学部の第3年次編入学試験は、経済学科・国際商学科・公共マネジメント学科の3学科を対象に、小論文と面接(集団)、出願書類の総合評価で合否を判定する公立大学の編入試験です。経済学・経営学・統計などの専門科目を個別に問う試験は課されず、全学科共通の小論文で経済・社会に関する課題文や統計資料を読み解く力を確認し、面接で学びへの姿勢や志望理由を確認する方式がここ数年続いています。試験は例年秋に年1回のみ実施される選抜であり、募集人員も3学科合計で20名程度と限られているため、出願前の情報収集が合否を左右します。本記事では、大学公式サイトで公開されている2026年度学生募集要項(2025年11月試験実施・2026年4月入学者向け)と、2022〜2025年度の小論文出題傾向資料という一次情報にもとづいて、募集人員・出願資格・試験科目・日程・倍率・志望理由書・過去問分析までを整理します。2027年度(2026年11月21日実施予定)の入学者選抜概要はすでに公表されており、出願期間・試験日・合格発表日・入学手続期間・募集人員は確定しています。ただし検定料や提出書類の様式など学生募集要項本体は2026年9月中旬以降の公表予定のため、年度によって変わる数値は必ず大学公式サイトの最新版でご確認ください。

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目次

①下関市立大学経済学部の編入学試験の概要

下関市立大学は山口県下関市大学町二丁目1番1号に所在する公立大学法人で、経済学部のみを置く単科大学です。前身の下関市立商業短期大学の時代を含めると70年の歴史がある単科大学で、全国から集まった学生が経済・商学・公共政策を学んできました。学部は経済学科・国際商学科・公共マネジメント学科の3学科で構成され、第3年次編入学試験でもこの3学科が対象になります。試験会場も下関市立大学のキャンパス内に設けられます。

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下関市立大学のキャンパスは本州最西端に近い下関市大学町に位置し、関門海峡を挟んで九州(福岡県北九州市)と向き合う立地にあります。下関市内に住所を有する受験者向けの入学金優遇措置が設けられている点にも、地域に根差した公立大学としての性格が表れています。県外・市外から受験する場合は、試験前日の下見可能時間(14時〜17時、建物内への立入りは不可)を活用して会場までの経路を確認しておくと、試験当日に余裕を持って行動できます。

経済学部の教育研究上の目的は、募集要項のアドミッションポリシーで「現代の経済・組織・社会の仕組みを理解し、それを自らの業務や立場と関連付けながら考察することで、様々な経済的諸問題について的確な判断ができる高度職業人を育成すること」と説明されています。知識を暗記するだけでなく、社会の仕組みを自分の立場に引きつけて考える姿勢が、学部全体を通じて求められていることがうかがえます。

経済学科は、伝統的な理論から最新の分析手法まで幅広い経済学のアプローチを学び、グローバル経済から地域社会までを対象に制度・政策の理解と問題解決の手法を身につける学科です。国際商学科は商学・経営学を基盤に国際的な取引の仕組みや東アジア地域の企業経営を学び、金融・マーケティング・会計の知識を深めます。公共マネジメント学科は経済学・経営学に加えて法・政治・行政など公共に関わる分野を学際的に扱い、地域社会の課題解決に取り組む学科です。編入後にどの学科で学ぶかによって、志望理由書や面接で語るべき内容も変わってきます。

学校推薦型選抜(全国推薦)には第1志望から第3志望まで学科を選べる3学科志望制が設けられていますが、第3年次編入学試験に同様の制度があるかどうかは確認できた資料の範囲では明記されていません。志望する学科は出願前に1つに絞り込む前提で準備を進めるのが安全です。学科ごとに入学前修得単位の認定範囲や卒業要件の単位数が異なるため、志望する学科を決める際は学びたい内容と単位認定の仕組みの両方を確認しておくことが重要です。

経済学部のアドミッションポリシーでは、経済・経営に関する知識をもとに企業での活躍を目指す学生、行財政に関する知識をもとに行政やNPOなど公共の場での活躍を目指す学生、高度な外国語能力をもとに国際社会での活躍を目指す学生、情報・数理分野の知識をもとにICT産業やデータ分析分野での活躍を目指す学生、社会や人間に対する深い知識をもとに教育者や研究者として活躍を目指す学生という5つの学生像が示されています。編入学試験でも、この5つのいずれかに近い問題意識を志望理由書や面接で言語化できるかどうかが評価に影響すると考えられます。これは一般選抜や学校推薦型選抜など、他の選抜区分にも共通して示されているアドミッションポリシーであり、編入学試験だけの特別な基準ではありません。

入学前に習得していることが期待される内容として、募集要項では高等学校等で学ぶ国語・地理歴史・公民・数学・理科・外国語の知識、日々の社会・経済問題に関心を持ち自ら解決策を考える問題発見・解決能力、グループ学習や課外活動で培われるコミュニケーション能力、目的意識を持って自ら学ぼうとする姿勢や異なる文化・価値観を理解する能力、地域社会での活動を通じて得られる公共の精神が挙げられています。こうした資質を学習歴や活動経験と結びつけて説明できるかが、編入学試験の面接でも見られていると考えられます。

アドミッションポリシーは学部全体だけでなく、学科ごとにも定められています。志望理由書や面接で語る内容を組み立てる際は、志望する学科の記載に沿っているかを確認してください。

学科求める学生像(募集要項より)
経済学科地域社会及び国際社会の多様な問題に関心を持ち、経済的・社会的諸問題に関わる理論・歴史・政策の基盤となる知識・技能や、論理的な読解力・思考力、数量的な分析力を備えた学生
国際商学科現代におけるグローバル・ビジネスと企業経営に興味があり、国際交流に積極的に挑戦しようとする意欲を持ち、基礎的な語学能力や情報処理能力などを備えた学生
公共マネジメント学科地域社会で積極的に活動する意欲を持ち、地域・社会が抱えている様々な公共的課題に関心があり、それらを学問的に学ぶための論理的思考力を備えた学生

学科ごとに求められる関心の方向性が異なるため、志望理由書では「経済学部」という括りだけでなく、志望する学科の記載に沿ったキーワードを使って自分の関心を説明すると、内容の一貫性が伝わりやすくなります。

大学編入という制度そのものの仕組みや難易度については、大学編入とは?仕組み・難易度・費用・スケジュールを徹底解説【完全ガイド】の記事で全体像を確認しておくと、下関市立大学経済学部の編入学試験の位置づけを把握しやすくなります。

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②募集人員・出願資格

下関市立大学経済学部の第3年次編入学試験は、学科ごとに募集人員が設定されています。2027年度入学者選抜概要(2026年11月21日試験実施、2027年4月入学予定)で確認できる募集人員は、前回実施分(2026年度実施)と同じ次のとおりです。

学科編入学定員・募集人員
経済学科8名
国際商学科8名
公共マネジメント学科4名

3学科の合計で20名という規模になります。学科ごとに募集人員が大きく異なるため、志望理由書や面接で語る学びたい内容が、実際に出願する学科の教育内容と一致しているかを確認しておく必要があります。

出願資格は、次の(1)から(7)のいずれかに該当することが条件です。2027年度入学者選抜概要(2026年7月公表分)にもとづく最新の年次表記で示しています。

  • 学士の学位を有する者、または2027年3月までに学位取得見込みの者
  • 短期大学もしくは高等専門学校を卒業した者、または2027年3月までに卒業見込みの者
  • 修業年限4年以上の大学において2年以上在学し62単位以上を修得している者、または2027年3月までに62単位以上修得見込みの者(かつて2年以上在学し62単位以上修得したことのある者を含む)
  • 外国において学校教育における14年以上の課程を修了した者、または2027年3月までに修了見込みの者
  • 専修学校の専門課程(修業年限2年以上かつ課程修了に必要な総授業時数が1,700時間以上であることなど、文部科学大臣の定める基準を満たすもの)を修了した者、または2027年3月までに修了見込みの者
  • 高等学校等の専攻科の課程(修業年限2年以上であることなど、文部科学大臣の定める基準を満たすもの)を修了した者、または2027年3月までに修了見込みの者
  • その他、大学が上記(1)から(6)までと同等であると認めた者

高専生・短大生は卒業見込みの状態で出願できる一方、4年制大学から出願する場合は「2年以上在学かつ62単位以上」という条件を満たす必要があります。62単位以上の修得が出願時点の成績証明書だけで確認できない場合は、現在履修中または履修予定の授業科目一覧表を追加提出する運用になっているため、単位数に不安がある人は在籍する大学の教務担当窓口に早めに確認しておくと安心です。出願資格(3)は現在大学に在学している人だけでなく、かつて2年以上在学して62単位以上を修得したことがある人も対象に含まれる点は見落としやすいので注意してください。

募集要項にはもう一つ重要な注記があります。2027年3月までに62単位以上修得見込みで合格しても、実際に修得できないことが確定した場合は合格が取り消されると明記されている点です。単位不足のまま出願を進めることがないよう、最終学期の履修状況は出願前に必ず確認してください。

出願資格(7)の「その他、大学が(1)から(6)までと同等であると認めた者」に該当するかどうかは、大学側の個別判断になります。海外の教育制度で学んできた人や、修業年限や単位の数え方が一般的なパターンと異なる学校の出身者は、自分の学歴がどの号に該当するか自己判断せず、出願期間が始まる前に入試課へ問い合わせて確認しておくと、出願直前になって資格の有無で慌てることを避けられます。専門学校や高等学校専攻科からの出願を検討している人も、修業年限や総授業時数が基準を満たしているかを、成績証明書や卒業見込証明書の記載内容とあわせて事前に確認しておくと安心です。

出願にあたっては、次の書類をそろえる必要があります。

書類内容
出願シート出願登録・検定料納入後に印刷。氏名・住所等の記入誤りがないか要確認
写真データ出願登録時にアップロード。試験当日の本人確認に使用
履歴書大学所定様式をダウンロードして記入。A4片面印刷
志願理由書大学所定様式をダウンロードして記入。A4両面印刷
卒業(修了)証明書・見込証明書等厳封・原本のみ。写しは不可
成績証明書取得単位数が明記されたもの。厳封・原本のみ
現在履修中又は履修予定の授業科目一覧表62単位以上の修得が成績証明書で確認できない該当者のみ
住民票下関市内在住者向けの入学金が適用される場合のみ、出願前3か月以内発行のもの

提出書類が日本語以外で作成されている場合は、厳封を解いたうえで日本語訳を添付する必要があります。証明書は厳封・原本の提出が原則で、コピーでの提出は認められないため、発行に日数がかかる書類ほど早めに準備しておくことが重要です。判断に迷う出願資格のケースは自己判断で進めず、出願前に下関市立大学入試課へ問い合わせることをおすすめします。

証明書の準備は、出願登録そのものより先に着手しておくと安心です。在籍している学校の窓口によっては、成績証明書や卒業見込証明書の発行に数日から2週間程度かかる場合があります。出願登録期間は10月中の1週間程度と短いため、証明書の発行申請だけは出願登録の開始前に済ませておくことをおすすめします。

出願書類として提出した高等学校等の成績や入学試験の結果は、教務関係及び学生支援関係業務に利用されることがあると個人情報の取扱いに関する項目で説明されています。提出した出願書類は返却されない点もあわせて確認しておいてください。控えが必要な書類は、提出前に自分の手元でコピーを残しておくと安心です。

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③試験科目と配点

下関市立大学経済学部の第3年次編入学試験では、経済学・経営学・統計などの専門科目を個別に問う試験は実施されません。試験科目は全学科共通の小論文と面接(集団)の2つで、出願書類とあわせた総合評価によって合否が決まります。専門知識の暗記量よりも、資料を読み解く力と論理的な文章力が問われる試験だといえます。

入学者選抜の基本方針として、経済学部では「本学の教育理念・目標に沿った学生を選抜するため、一般選抜に加えて、学校推薦型選抜、特別選抜(社会人、帰国生徒)、外国人留学生選抜、第3年次編入学試験を実施している」ことが説明されています。編入学試験でも、大学入学共通テストのような統一試験ではなく、小論文・面接・出願書類を組み合わせて総合的に評価する点は、他の選抜区分とも共通する基本方針にもとづくものです。

2026年度学生募集要項に記載された試験当日のスケジュールは次のとおりです。

時間内容
9:00開門
9:40入室完了
10:00〜12:00小論文(長文理解・図表理解)
13:00〜17:00(予定)面接(集団)

小論文は満点300点です。選抜方法の評価軸としては、小論文・面接ともに「思考力・判断力・表現力」を特に重視し、小論文は「知識・技能」も、面接は「主体性・多様性・協働性」もあわせて評価する位置づけが示されています。出願書類は主に「主体性・多様性・協働性」を評価する材料です。3つの評価軸のうち特に重視されるのは思考力・判断力・表現力であることから、小論文と面接の対策に重点を置くのが合理的な準備の仕方になります。

小論文は「長文理解」と「図表理解」の2種類の課題で構成される年度が続いています。長文理解は新書などから引用した課題文を読み、設問に沿って要約や意見論述を行う形式です。図表理解は統計資料やグラフをもとに、読み取れる事実と考察を字数内で記述する形式です。2時間で2種類の課題に取り組むため、時間配分の練習も欠かせません。

小論文が終了する12時から面接が始まる13時までの間には、昼食を挟む1時間程度の間隔が設けられています。小論文終了後の休憩時間に限り試験室内での飲食が許可されるため、この時間に軽食や水分を取りながら面接に向けて気持ちを切り替える受験者が多いと考えられます。面接の実施時間帯は13時から17時までと幅があり、自分の順番が遅くなる可能性もあるため、休憩時間のうちに軽食を済ませておくと安心です。

試験当日の注意事項も募集要項に細かく定められています。主なものは次のとおりです。

  • 試験場の下見は試験前日の14時から17時まで可能(建物内への立入りは不可)
  • 机上に置けるのは受験票、鉛筆・シャープペンシル(黒、B又はHB)、消しゴム、鉛筆削り、計時機能のみの時計に限られる
  • 試験室に時計は設置されず、携帯電話等を時計として使用することもできない
  • 携帯電話等の電子機器は試験室に入る前に電源を切る必要があり、身につけていると不正行為とみなされる場合がある
  • 試験開始後20分以内の遅刻に限り受験が認められる
  • 試験終了時刻までは試験室からの退室が認められない
  • 小論文試験終了後の休憩時間に限り、試験室内での飲食が許可される
  • 試験場・周辺に駐車場はなく、公共交通機関の利用が求められる

遅刻できるのは開始後20分以内に限られるため、公共交通機関の遅延等に備えて余裕を持ったスケジュールで会場に向かう必要があります。筆記用具や時計についても細かい指定があるため、前日までに持ち物を確認しておくと当日慌てずに済みます。

面接は集団形式で、実施は13時から17時の間に行われる予定とされていますが、面接時間の希望や順番の指定は受け付けられません。順番によって拘束時間が大きく変わるため、遠方から受験する場合は終了時間が読めないことを前提にスケジュールを組む必要があります。出願書類として提出する履歴書・志望理由書も選抜方法の一部に位置づけられており、試験当日の得点だけでなく、書類の内容も含めて総合的に評価される点を踏まえて準備を進めてください。

病気・負傷や障害等のために受験上及び修学上の配慮を必要とする場合は、事前に大学へ相談する制度が設けられています。電話等で事前に連絡したうえで、所定の申請書に障害等の種類・程度、受験に際して希望する配慮事項などを記入し、診断書とともに申請期限までに提出する流れです。申請期限は試験日のおよそ1か月前に設定されている年度が多く、対応に時間を要して試験当日までに配慮が間に合わない場合もあるとされているため、該当する人はできるだけ早い時期に相談しておくことが重要です。

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④日程・スケジュール

下関市立大学経済学部の第3年次編入学試験は、例年秋(10月出願・11月試験・12月合格発表)に実施されています。2027年度入学者選抜概要(2026年7月公表分)によると、次に実施される第3年次編入学試験の日程はすでに次のとおり確定しています。

項目日程
出願期間2026年10月15日(木)〜10月23日(金)
試験日2026年11月21日(土)
試験会場下関試験場(下関市立大学)
合格発表日2026年12月4日(金)
入学手続期間2026年12月7日(月)〜12月16日(水)

出願期間はわずか9日間しかないため、証明書類の発行に時間がかかる出身校がある場合は、出願期間が始まる前の段階から準備を進めておく必要があります。受験票発行のタイミングや当日の集合時刻など、日程概要には記載のない細目は、9月中旬以降に公表される学生募集要項および試験直前に配布される受験票で確認してください。

参考として、直近で結果が確定している前回実施分(2026年度実施、2025年11月22日試験実施、2026年4月入学者向け)のスケジュールは次のとおりです。すでに試験が終了した回のものですが、出願から入学手続までの流れと所要期間、そして出願手続の具体的な手順を把握する参考として掲載します。

項目日程
出願登録期間2025年10月16日(木)9時〜10月24日(金)
出願書類郵送2025年10月16日(木)〜10月24日(金)消印有効(簡易書留・窓口提出不可)
受験票ダウンロード開始2025年11月17日(月)15時以降
試験日2025年11月22日(土)
合格発表2025年12月5日(金)10時以降
入学手続期間2025年12月8日(月)〜12月17日(水)17時(書類必着)

出願はインターネット出願サイト「Post@net」上で、次の4つのステップを出願期間内にすべて完了する必要があります。

  1. Post@netのアカウントを作成し、出願登録を行う
  2. 入学検定料を支払う(クレジットカード、コンビニ、ペイジーから選択)
  3. 出願シートと調査書等の必要書類を、市販の角形2号封筒に入れて簡易書留で郵送する
  4. 受験票ダウンロード開始日時以降に受験票を印刷し、試験当日に持参する

出願登録・検定料の支払い・書類提出のいずれかが欠けても出願は受理されません。窓口への出願書類提出も受け付けられませんので、簡易書留での郵送を前提に余裕をもって手続きを進めてください。

出願登録の前に準備しておきたいのが、メールアドレスと顔写真データです。写真データは出願を行う年度の一定日以降(2026年度実施分では出願前年の7月1日以降)に撮影したもので、カラー・上半身・背景なし(白や青などの淡い単色)・無帽・正面向きで顔に影がないこと、加工や修正をしていないことなどの条件が定められています。ファイル形式はjpeg・HEIC・HEIF・PNGのいずれかで、データ容量30MB以下という指定もあります。出願登録の直前になって写真の条件を満たしていないと気づくと出願期間内の手続きが慌ただしくなるため、出願開始前の段階で準備しておくことをおすすめします。

合格発表は、インターネット出願サイトにログインし、出願内容一覧から合否結果を照会する方式です。大学ホームページでの合格者一覧の掲示は行われず、電話等での照会にも応じない運用になっています。合格者には合格通知書が郵送され、指定日までに届かない場合のみ大学入試課へ問い合わせる流れです。合格後に入試成績の開示を希望する場合は、順位と総合得点について、指定された期間内に窓口または郵送で開示請求ができます。開示請求には受験票の提出が必要になるため、結果にかかわらず受験票は大切に保管しておくことをおすすめします。

注意したいのは、検定料や出願書類の様式など学生募集要項本体の詳細です。大学公式サイトによると、2027年度入学者選抜概要は2026年7月上旬に公表済みですが、学生募集要項や様式類は9月中旬以降の公表予定とされており、本記事執筆時点(2026年7月)ではまだ公表されていません。日程・募集人員・出願要件はすでに確定していますが、検定料や提出書類のフォーマットが前年度から変更される可能性もあるため、出願する人は9月中旬以降に大学公式サイトで最新の学生募集要項を必ず確認してください。

参考として、直近に公表されている2026年度学生募集要項(2025年11月試験実施分)によると、検定料は17,000円で、別途振込手数料600円が必要です。納入された検定料は返還されません。2027年度分の検定料はまだ公表されていないため、以下の金額はあくまで前回実施分の実績として捉え、出願前に必ず最新の学生募集要項で確認してください。合格した場合の入学手続時納入金の内訳は次のとおりです。

項目金額下関市内に住所を有する者
入学金141,000円70,500円
学生教育研究災害傷害保険(2年分)1,400円1,400円
学研災付帯賠償責任保険(2年分)680円680円
後援会費11,500円11,500円
学友会費9,000円9,000円
同窓会費(入会費・終身会費)20,000円20,000円
合計183,580円113,080円

入学金以外の保険料・後援会費・学友会費・同窓会費は、入学手続時に一括で納入する扱いです。下関市内に住所を有する者は入学金が半額程度に抑えられるため、対象になるかどうかは早めに確認しておくとよいでしょう。授業料は年額535,800円で、前期・後期に分けて納入します。前期分の納入は入学後になるため、入学手続の時点で一度に必要になるのは上記の入学手続時納入金です。

入学前修得単位の認定は、出身分野によって内容が大きく変わります。経済学・商学・経営学を専攻していた人は、基礎教育・教養教育科目に加えて一部の専門教育科目にも62単位が認定されますが、それ以外の分野(工学・人文科学・看護など)を専攻していた人は、62単位がすべて基礎教育・教養教育科目としてのみ認定され、専門教育科目には一切認定されません。卒業に必要な専門教育科目の単位を編入学後にすべて修得する必要があるため、最短2年での卒業は時間的に厳しくなると募集要項でも注意喚起されています。自分の出身分野がどちらに該当するかは、出願前に大学教務課へ確認しておくことをおすすめします。単位認定の範囲は、編入後に何年で卒業できるかという学習計画そのものに直結する情報です。

経済的な事情や家庭の事情で修業年限どおりに通学することが難しい場合は、長期履修制度を利用できる場合があります。職業を有し就業している人、育児・介護等の事情がある人、病気等でやむを得ない事情がある人のいずれかに該当し、出願書類とあわせて必要書類を提出することで、通常2年の修業年限を3年または4年に延長できる制度です。出願後ではなく出願時点であわせて申請する必要があるため、利用を検討している人は出願書類の準備段階で必要書類を確認しておいてください。年額の授業料は延長した年数に応じて抑えられ、3年に延長した場合は357,200円、4年に延長した場合は267,900円になります(通常2年の場合は年額535,800円)。編入後の働き方や生活設計によっては、あわせて検討する価値がある制度です。入学手続の期限は書類必着であるため、証明書の発行に時間がかかることを見込んで早めに準備を進めることをおすすめします。

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⑤倍率・難易度

下関市立大学経済学部の第3年次編入学試験の倍率は、大学が公表している入学者選抜実施状況の資料で確認できます。直近で公表されている2025年度(令和7年度)実施状況、つまり2024年11月に実施された試験の結果は次のとおりです。

学科募集人員志願者数志願倍率受験者数合格者数実質倍率入学者数合格最低点平均点
経済学科8名18名2.3倍13名8名1.6倍8名201点208.1点
国際商学科8名10名1.3倍9名8名1.1倍8名188点205.8点
公共マネジメント学科4名11名2.8倍8名4名2.0倍3名196点207.5点
20名39名2.0倍30名20名1.5倍19名

満点300点です。合格最低点・平均点は個人が特定できる場合は非公表とされることがあります。学科によって倍率の傾向が異なる点が特徴です。公共マネジメント学科は募集人員が4名と小さいため、志願者数が少なくても倍率が高く出やすい傾向があります。一方、国際商学科は志願倍率1.3倍・実質倍率1.1倍と、受験した人の多くが合格する年度もあります。ただし合格最低点は188点から201点までで学科間に大きな差はなく、どの学科も300点満点の3分の2前後を得点する必要がある水準です。

公表資料には、合格者数のうち女性の内数も示されています。国際商学科は合格者8名中5名、経済学科は合格者8名中3名が女性となっており、学科によって合格者の男女比にも違いが見られます。ただし1年分のデータであり、年度が変われば比率も変動するため、参考情報として捉えるにとどめるのが妥当です。追加合格者数の欄は3学科とも該当者なしとなっており、編入学試験では追加合格が例年発生しているわけではないため、繰り上げ合格を前提にした準備は避け、正規合格を目指す対策を優先することが現実的です。

大学が公表している入学者選抜実施状況を2024年度実施分までさかのぼって整理すると、直近3年間の3学科合計の倍率推移は次のとおりです。

年度(入学年)学科募集人員志願者数倍率受験者数合格者数
2024年度経済学科8名15名1.9倍11名8名
2024年度国際商学科8名19名2.4倍13名8名
2024年度公共マネジメント学科4名9名2.3倍5名4名
2024年度20名43名2.2倍29名20名
2026年度経済学科8名20名2.5倍16名8名
2026年度国際商学科8名10名1.3倍9名7名
2026年度公共マネジメント学科4名17名4.3倍13名5名
2026年度20名47名2.4倍38名20名

2025年度実施分とあわせた3年間で見ると、3学科合計の倍率は2024年度2.2倍、2025年度2.0倍、2026年度2.4倍と、おおむね2倍台前半で推移しています。学科別では、公共マネジメント学科が2023年11月試験(2024年度)2.3倍→2024年11月試験(2025年度)2.8倍→2025年11月試験(2026年度)4.3倍と3年連続で上昇し、合格者数も2026年度は募集人員4名に対して5名にとどまっています。国際商学科は2025年度・2026年度とも1.3倍と低い水準が続く一方、2026年度は合格者数が募集人員8名に届かず7名でした。募集人員どおりに合格者が出るとは限らない点も、学科選びの際に踏まえておきたい情報です。2027年度(2026年11月21日実施)の結果は本記事執筆時点では未公表のため、上記3年間の傾向を参考程度にとどめてください。

志願者数と受験者数の差にも目を向けておくと実情がつかみやすくなります。2025年度(令和7年度)実施状況では、経済学科は志願18名に対し受験13名、公共マネジメント学科は志願11名に対し受験8名と、出願後に受験を見送った志願者が学科によって一定数いることが分かります。国際商学科は志願10名に対し受験9名で差が小さく、出願した志願者の多くがそのまま受験に臨む傾向がうかがえます。差が生じる背景は公表資料からは分かりませんが、併願校の選抜結果や日程との兼ね合いで受験を取りやめるケースが含まれている可能性があります。

倍率は年度や志願者数によって変動するため、1年分の数値だけで難易度を判断することは避けてください。合格最低点と平均点の差が10点前後にとどまっている点から見ると、合格ラインの周辺に多くの受験者が集まりやすい試験だと考えられます。小論文の設問ごとの配点は公表されていませんが、平均点が満点300点のうち200点台前半であることから、部分点を積み重ねる書き方が合否を分けると見てよいでしょう。国際商学科は最低点と平均点の開きが3学科の中でもっとも大きく、実力差の大きい受験者が混在している可能性があり、標準的な対策を積んだ受験者であれば合格ラインへ近づけやすい学科だと考えられます。

入学者数が合格者数を下回っている学科がある点にも注意が必要です。公共マネジメント学科は合格者4名に対して入学者3名となっており、合格しても他大学への進学を選ぶ受験者が一定数いることがうかがえます。併願を考えている人にとっては、下関市立大学経済学部の合格が併願先を判断する材料になり得るということでもあります。

同じ2025年度(令和7年度)実施状況の資料では、経済学部の一般選抜(前期日程・公立大学中期日程)の志願倍率も公表されています。学校推薦型選抜(全国推薦・地域推薦)を含めた主要な選抜区分の志願倍率を編入学試験とあわせて比較すると、次のようになります。

選抜区分経済学科の志願倍率
学校推薦型選抜(全国推薦)2.5倍
一般選抜(前期日程A方式)4.5倍
一般選抜(公立大学中期日程)20.0倍
第3年次編入学試験2.3倍

経済学部全体で見ると、一般選抜計の志願倍率は11.1倍にのぼります。編入学試験の志願倍率は一般選抜より低い水準にとどまっていることが分かります。試験科目も選抜方法もまったく異なるため単純比較はできませんが、募集人員に対する志願者数の集まり方という点では、編入学試験のほうが数字の上では抑えられていると言えます。

学科別の一般選抜実施状況(前期日程A方式・B方式・公立大学中期日程の合計)を見ると、経済学科は募集104名に対し志願1,401名で志願倍率13.5倍、国際商学科は募集104名に対し志願1,007名で9.7倍、公共マネジメント学科は募集42名に対し志願370名で8.8倍となっており、一般選抜では経済学科がもっとも高倍率という結果です。一方、第3年次編入学試験では経済学科2.3倍・国際商学科1.3倍・公共マネジメント学科2.8倍と、学科間の倍率の序列が一般選抜とは異なる点は、志望順位や併願を検討するうえで参考になる情報です。

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⑥科目別対策

下関市立大学経済学部の第3年次編入学試験で対策すべき科目は、実質的に小論文の1科目です。専門科目の個別試験がない分、小論文の完成度がそのまま合否に直結すると考えて準備を進める必要があります。過去4年分(2022〜2025年度)の出題傾向資料を見ると、小論文は「長文理解」と「図表理解」の2つの課題で構成されており、それぞれ対策の仕方が異なります。

長文理解の課題文は、経済学・社会学系の新書から抜粋されることが続いています。設問は大きく2つに分かれ、設問1は課題文中のキーワードや筆者の主張を字数内で説明する問題、設問2は課題文の内容を踏まえたうえで受験者自身の意見を論じる問題です。設問1は課題文の内容を正確に説明できるかを見る問題で、自分の感想や持論だけを書いてしまうと減点対象になると、大学側の解答傾向資料で繰り返し指摘されています。

設問2の対策では、課題文の主張を踏まえたうえで自分の意見を展開する練習が有効です。過去の解答傾向資料では、筆者の見解を踏まえずに自分の持論だけを展開している答案や、設問1で答えた内容と設問2の論述がつながっていない答案が繰り返し指摘されています。設問1と設問2の内容を一貫させることを意識し、書き始める前に全体の構成をメモしてから答案を書く練習を重ねてください。

図表理解の課題は、官公庁の統計資料やグラフを用いて出題されます。設問1は図から読み取れる客観的な事実を字数内で正確に記述する問題、設問2は複数の図を関連づけて考察する問題という構成が続いています。図から読み取れない自分の推測を長く書いてしまう答案が繰り返し減点対象として指摘されているため、まず図から読み取れる事実とそこから考えられる考察を明確に分けて書く習慣をつけることが重要です。単位の見間違い(千人を人と誤認するなど)や、具体的な数値に触れない抽象的な表現も、繰り返し指摘されている失点パターンです。

時間配分の目安としては、2時間で長文理解・図表理解の2つの課題に取り組むことになるため、過去4年分の出題傾向資料を読み、それぞれの課題にどの程度の分量が求められているかを把握しておくと計画を立てやすくなります。過去の解答例を見ると、長文理解の設問2は400字から500字程度、図表理解の各設問は300字前後で答案をまとめている例が多く、課題ごとに書く分量の見当をつけてから時間配分を決めることが実戦的な対策になります。

答案の練習では、書いて終わりにせず、大学が公開している解答傾向資料の指摘事項と自分の答案を照らし合わせる作業が欠かせません。過去4年分に共通して指摘されている減点例には、設問で問われていないことを長く書いてしまう、図やグラフの読み取りに誤りがある、漢字や語句の使い方を間違えるという3点があります。自分の答案がこの3つのどれかに当てはまっていないかを毎回チェックする習慣をつけると、添削を受けられない環境でも改善を重ねやすくなります。対策の土台としては、経済・社会分野の新書や新聞の経済面を読み、要約する練習を継続することが有効です。過去4年分の課題文は、水産業・消費行動・SDGs・AIと法・投票行動など幅広いテーマにまたがっており、特定のジャンルだけを読み込む対策では対応しきれません。岩波新書や中公新書などの新書レーベルから、経済・社会問題を扱った一冊を月に1〜2冊読み、要約する練習を継続すると、初見のテーマにも慣れやすくなります。総務省・農林水産省・国土交通省などが公表している統計資料やグラフに日頃から慣れておくと、図表理解の設問で数値を正確に拾う練習になります。誤字・脱字も繰り返し失点要因として指摘されているため、時間内に書き上げた答案を必ず読み返す時間を確保してください。過去に出題された濱田武士『魚と日本人 食と職の経済学』、水越康介『応援消費』、蟹江憲史『SDGs(持続可能な開発目標)』、小塚荘一郎『AIの時代と法』は、いずれも新書レーベルから刊行されている経済・社会分野の一冊です。同じ著者や近いテーマの新書を読んでおくと出題形式に慣れる訓練になります

直前期には、過去問演習を単元別に分けて解くだけでなく、本番と同じ2時間を通しで計り、長文理解と図表理解の両方を続けて解く演習も取り入れてください。2種類の課題を続けて解く体力と集中力は、単発の演習だけでは身につきにくいため、試験の1か月前を目安に本番形式の演習を数回組み込んでおくと当日のペース配分がつかみやすくなります。

英語や専門科目の個別試験がないとはいえ、経済学部で学ぶ以上、日頃から経済ニュースや社会問題に関心を持っておくことが小論文の説得力につながります。小論文・面接に共通する勉強法の全体像は、大学編入対策完全ガイド|英語・小論文・面接の勉強法でも整理していますので、あわせて確認してください。

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⑦面接・志望理由書・過去問分析

下関市立大学経済学部の第3年次編入学試験では、面接は集団形式で実施されます。募集要項には、面接時間の希望や順番の指定を受け付けないこと、面接の実施時間が順番によって異なること、面接終了時間が未定であることが明記されています。遠方から受験する場合は宿泊の要否を慎重に判断する必要がある試験だといえます。

面接の評価軸は「思考力・判断力・表現力」を特に重視し、「知識・技能」もあわせて評価される位置づけです。集団面接では、他の受験者の発言を聞いたうえで自分の考えを整理して話す姿勢や、限られた時間の中で簡潔に要点を伝える力が見られやすくなります。志望理由や、これまでの学習歴と編入後に学びたい内容のつながりを、短時間で話せる分量に整理しておくと安心です。

出願書類には履歴書と志願理由書が含まれており、いずれも大学ホームページから所定の用紙をダウンロードして記入する形式です。志願理由書はA4両面印刷で提出する指定があります。自由記述の作文ではなく大学指定の様式に記入する形式のため、記入欄の項目や字数の目安は出願年度の様式で必ず確認してください。様式の詳細は年度ごとに更新されるため、記入前に最新版をダウンロードすることが前提になりますが、一般的にこの種の様式では、これまでの学習歴、志望する学科と学びたいテーマ、編入後の学習計画、卒業後の展望といった項目が問われることが多く、下関市立大学経済学部でなければならない理由を具体的に書けるかどうかが評価される可能性があります。特定の教員名や科目名を挙げる場合は、出願年度のカリキュラムで内容が変わっていないかを確認したうえで記載してください。この様式の内容が、面接での回答内容とも整合性を持つように準備を進めることがコツになります。

過去問(小論文)の出題傾向分析

下関市立大学経済学部の編入学試験の小論文は、学校推薦型選抜・特別選抜(社会人・帰国生徒)・第3年次編入学試験の共通問題として実施されており、大学公式サイトで出題の意図と解答の傾向が年度ごとに公開されています。2022年度から2025年度までの4年分を整理すると、次のような傾向が見えてきます。

年度問題1(長文理解)の題材問題2(図表理解)の題材
2025年度濱田武士『魚と日本人 食と職の経済学』(水産業・魚食文化の変化)物流業界の「2024年問題」(国土交通省資料、トラックドライバーの労働時間)
2024年度水越康介『応援消費』(バイコットという政治的消費行動)食料品アクセス問題(農林水産省・農林水産政策研究所資料、買い物困難者の増加)
2023年度蟹江憲史『SDGs(持続可能な開発目標)』(個別合理性と社会的合理性の調和)日本人の国民性調査(統計数理研究所、経済・生活水準に関する意識の推移)
2022年度小塚荘一郎『AIの時代と法』(AIによる差別的判断が生じる仕組み)総務省・内閣府資料(年代別投票率と若者の政治意識)

問題1は経済・社会に関する新書からの課題文読解、問題2は官公庁統計の図表読解という2部構成が4年連続で続いています。問題1では、課題文の主張を正確に説明する設問と、その主張を踏まえて自分の意見を論じる設問が組み合わされる形式が一貫しています。過去の解答傾向資料では、筆者の見解を無視して持論だけを書いた答案や、設問1と設問2の内容がつながっていない答案が毎年のように減点例として挙げられており、課題文の主張を正しく理解したうえで自分の考えを重ねる書き方が一貫して求められていることが分かります。

問題2の図表理解では、物流・食料品アクセス・国民生活・投票行動など、社会課題を統計データから読み解くテーマが続けて出題されています。設問1で図から読み取れる客観的事実を字数内で正確に記述し、設問2で複数の図を関連づけて考察する、という2段階の構成も共通しています。2025年度・2024年度の解答傾向資料では、設問1の字数制限が300字とされており、300字という短い字数の中に複数の図の数値を過不足なく詰め込む訓練が必要になることも分かります。年度が変わっても、図から読み取れることだけを書く設問と、読み取った事実をもとに考察する設問を切り分ける訓練をしておけば、初見のテーマにも対応しやすくなります。

文体についても具体的な指摘があります。2023年度の解答傾向資料では、「です・ます」調ではなく小論文にふさわしい「である」調で統一すること、「と思う」ではなく「と考えられる」のように客観的な言い回しに置き換えることなど、文体そのものの作法にまで踏み込んだ指摘がされています。内容が良くても文体が統一されていないと評価が下がりかねないため、答案を書き終えたあとに文末表現だけを通しで確認する見直し方法も取り入れてみてください。

各年度の解答傾向資料には、誤字の実例も具体的に示されています。2025年度は「魚業→漁業」「異分化→異文化」、2024年度は「利也→利他」「購売→購買」、2022年度は「雇客→顧客」「推置→措置」といった誤りが挙げられており、読み手に正確に伝わる日本語表記も評価に影響することがうかがえます。時間内に書き上げた答案は、内容だけでなく漢字や語句の使い方まで見直す時間を確保してください。

4年分の解答傾向資料を通して繰り返し指摘されている失点パターンをまとめると、次の3つに集約できます。第一に、課題文の主張や図表から読み取れる事実ではなく、受験者自身の体験や持論だけで答案を埋めてしまうパターンです。第二に、設問同士のつながりを意識せず、前の設問で述べた内容を後の設問で活かせていないパターンです。第三に、誤字脱字や句読点の使い方など、文章の基本的な精度に関わるパターンです。出題テーマは年度ごとに大きく変わっても、指摘される失点パターンはほぼ共通しています。過去問演習では、テーマそのものよりも、この3つのパターンを避けられているかを毎回確認することが得点の底上げにつながります。

出題テーマの傾向から見ると、経済・社会問題を扱った新書からの課題文と、官公庁が公表する統計資料やグラフを用いた図表問題という2部構成は、次年度以降も踏襲される可能性があると考えられます。あくまで過去4年の傾向にもとづく予測であり、出題形式が変更される可能性は否定できません。日頃から経済・社会分野の新書や新聞、官公庁の統計資料に触れておくことが、テーマを問わず対応できる力につながります。

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面接対策と志望理由書の書き方をあわせて練習しておきたい人は、大学編入の面接対策|質問例と志望理由の答え方の記事も参考になります。

⑧併願戦略・関連情報

下関市立大学経済学部を第一志望とする場合でも、併願校を検討しておくことをおすすめします。第3年次編入学試験は例年11月に試験、12月に合格発表という日程で実施されており、同時期に試験日が重なる大学があるため、併願先を選ぶ際は日程の重複を必ず確認してください。下関市は本州最西端に近く、関門海峡を挟んで福岡県北九州市と隣接する立地にあるため、山口県内の大学だけでなく、関門海峡の対岸に位置する北九州市周辺の大学も通学・受験の候補に入れやすいという地理的な特徴があります。

下関市立大学経済学部の試験は毎年11月下旬の1日のみで実施され、出願登録期間も10月16日から24日ごろまでの1週間程度に限られています。出願登録期間が短いため、併願校の出願準備と重なると証明書の手配が一度に集中しやすいという下関市立大学特有の事情があります。専門科目の筆記試験を課さず小論文・面接中心で選抜する点も特徴で、経済学・経営学の専門科目試験を課す大学と併願する場合は、対策の配分を試験形式ごとに分けて考える必要があることを踏まえてスケジュールを組んでください。

卒業に必要な専門教育科目の単位数は、経済学科76単位・国際商学科72単位・公共マネジメント学科76単位とされており、併願校ごとに入学前修得単位の認定範囲が異なると卒業までの所要年数の見通しが変わることに注意が必要です。併願を検討する際は、下関市立大学経済学部が求める証明書提出条件(卒業(見込)証明書・成績証明書をそれぞれ厳封の原本)と、併願校が求める条件を照らし合わせ、同じ発行元の証明書はまとめて申請しておくと出願直前の負担を減らせます。

下関市立大学経済学部の入学手続期間は12月8日から17日までの短い期間に設定されているため、他大学の結果が出そろわないまま手続き期限を迎える年度もあり得ます。併願校の合格発表日・入学手続期間を出願前の段階で一覧にしておくと、下関市立大学経済学部の結果を踏まえて他大学の手続きを判断する際に迷いにくくなります。

他の公立大学の編入試験がどのような科目構成になっているかを知っておくと、対策の優先順位を考えるうえで参考になります。たとえば兵庫県立大学工学部の編入試験は学科・コースごとに専門科目の筆記試験が課される選抜方式で、小論文中心の下関市立大学経済学部とは対策の重点が異なります。志望校ごとに試験科目の構成を比較し、共通して対策できる部分(面接対策や書類作成など)と、大学ごとに個別対策が必要な部分を切り分けておくと、限られた準備期間を効率よく使えます。

証明書の準備、志望理由書の作成、小論文の演習、面接練習を、下関市立大学経済学部の出願登録期間が始まる10月中旬までにどう配分するかも、併願校の有無によって変わってきます。証明書の発行だけは学校側の都合に左右されるため、対策のスケジュールとは別に、証明書関連の手続きだけを先出しで進めておくと、直前期に対策時間を圧迫されずに済みます。

独学での対策に不安がある場合や、志望理由書・面接練習を第三者に見てもらいたい場合は、大学編入に特化した対策コースを利用する方法もあります。大学編入対策コースでは、志望校の試験科目に合わせて学習計画を個別に整理し、小論文の添削や面接練習にも対応しています。下関市立大学経済学部のように専門科目試験がなく小論文・面接が中心の試験では、答案を客観的に添削してもらう機会を作ることが得点の伸びにつながりやすいため、早めに相談しておくとよいでしょう。

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よくある質問(FAQ)

下関市立大学経済学部の編入学試験に、経済学や経営学などの専門科目の筆記試験はありますか。

2026年度学生募集要項では、専門科目を個別に問う筆記試験は課されておらず、試験科目は小論文(長文理解・図表理解)と面接(集団)のみです。試験科目は年度により変更される可能性があるため、出願する年度の募集要項で必ず確認してください。

出願資格の「62単位以上」は、どのように確認すればよいですか。

成績証明書に記載された修得単位数で判断されます。62単位以上の修得が成績証明書だけで確認できない場合は、現在履修中または履修予定の授業科目一覧表を追加提出する運用になっているため、在籍する大学の教務担当窓口で早めに確認しておくと安心です。

志望する学科は出願後に変更できますか。

学校推薦型選抜(全国推薦)には3学科志望制(出願時に希望があれば第3志望学科まで選べる制度)が示されていますが、第3年次編入学試験について同様の制度があるかどうかは、確認できた資料の範囲では明記されていませんでした。出願登録後の入試区分・学部学科の訂正はできないとされているため、志望する学科は出願前に十分検討したうえで登録してください。複数学科への出願可否に不安がある場合は、最新の学生募集要項または入試課への確認をおすすめします。

面接は何分程度で、当日いつ呼ばれるか事前に分かりますか。

面接は集団形式で、実施時間帯は13時から17時までの間と案内されていますが、順番や所要時間は当日の案内までわかりません。事前の問い合わせにも回答できないとされているため、終了時間が読めないことを前提に予定を組んでください。

入学前に修得した単位は、すべて専門科目の単位として認定されますか。

経済学・商学・経営学を専攻していた学部・学科の出身者は一部の専門教育科目としても認定されますが、それ以外の分野の出身者は基礎教育・教養教育科目としてのみ認定され、専門教育科目としては認定されません。卒業に必要な専門教育科目の単位数は経済学科76単位、国際商学科72単位、公共マネジメント学科76単位とされており、認定範囲によっては最短2年での卒業が難しくなる場合があると募集要項に明記されています。

編入学試験の過去問(実際の問題冊子)は入手できますか。

大学公式サイトでは、出題の意図と解答の傾向という解説資料が年度ごとに公開されており、出題テーマや解答のポイント、よくある減点例を確認できます。試験問題そのものは二次使用の許諾が得られたものに限り引用掲載されている形式のため、まずは解答傾向資料で出題形式とテーマの傾向をつかむことをおすすめします。

倍率が低い学科を選べば合格しやすいですか。

学科によって志願倍率・実質倍率は異なりますが、合格最低点は学科間で大きな差がなく、いずれも満点300点の3分の2前後を得点する必要がある水準です。倍率の低さだけで志望学科を決めるのではなく、入学後に学びたい内容と単位認定の範囲を踏まえて判断することをおすすめします。

小論文の対策はいつから始めればよいですか。

試験は例年11月に実施され、出願は10月です。長文理解と図表理解の両方に慣れるまでには数か月単位の演習期間が必要になるため、試験の半年前を目安に対策を始めると、新書の要約練習と統計資料の読み取り練習を並行して進められ、出願直前に慌てずに準備できます。

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まとめ

下関市立大学経済学部の第3年次編入学試験は、経済学科・国際商学科・公共マネジメント学科の3学科を対象に、小論文(長文理解・図表理解)と面接(集団)、出願書類の総合評価で合否が決まる試験です。専門科目の個別試験がない分、経済・社会問題への関心と、課題文・統計資料を正確に読み解いて論理的に書く力が合否を左右します。2027年度(2026年11月21日実施予定)の出願期間・試験日・合格発表日・入学手続期間・募集人員はすでに公表されていますが、検定料や提出書類の様式を含む学生募集要項本体は2026年9月中旬以降に公表される予定です。出願前には必ず大学公式サイトの最新の学生募集要項を確認してください。経済学科・国際商学科・公共マネジメント学科のどの学科を志望するかによって、募集人員・単位認定の範囲・学べる内容が異なる点もあわせて検討しておくと、出願後に後悔しない選択につながります。過去4年分の出題傾向を踏まえながら、経済・社会分野の新書や統計資料に日常的に触れつつ、志望理由書と小論文・面接の内容を一貫させて準備を進めていきましょう。試験が年1回しか実施されない以上、出願資格の確認や証明書の準備といった事務的な手続きも、対策と同じくらいの余裕を持って計画的に進めておくことが、当日に実力を出し切るための土台になります。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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