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東北大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

東北大学の編入試験まとめの記事アイキャッチ画像。大学編入対策の出願資格・試験科目・対策を示す図解。
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東北大学の編入学を検討していて、「どの学部で実施しているのか」「倍率はどのくらいか」を調べている方も多いのではないでしょうか。結論から言うと、東北大学で学部編入学を実施しているのは経済学部・理学部・工学部の3学部のみです。全学の公式編入学ページにもこの3学部が明記されており、法学部・文学部・医学部などでは学部編入学の募集は行われていません。

もう一つ、多くの受験生が誤解している点があります。理学部は「3学部とも第3年次編入」と紹介されることがありますが、これは正確ではありません。理学部の数学科・地球科学系は第2年次編入で、化学科だけが第3年次編入です。試験科目も学科によって数学・化学・英語とまったく異なり、地球科学系だけは独自の英語筆記試験(TOEICのような外部試験スコアではなく、大学が作成した英文読解・和訳・自由英作文の試験)が課されます。学部どころか学科単位で制度が変わるのが東北大学編入の実態です。

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この記事では、東北大学が公表している2027年度(令和9年度)の学生募集要項と、2025年度の入学状況・工学部の合格者数実績をもとに、学部・学科別の募集人員、出願資格、試験科目、日程、倍率の考え方を整理します。さらに、理学部・工学部が公開している2025・2026年度の過去問題(出題意図・講評)から、実際にどのようなテーマが出題されているのかまで踏み込んで解説します。日程や要項は年度により変わるため、出願前には必ず各学部が公表する最新の募集要項をご確認ください。

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目次

東北大学の編入学試験には3学部・4区分の制度がある

東北大学の学部編入学は、全学共通の要項というものが存在せず、学部ごとに出願資格・試験科目・日程・出願システムが独立して定められています。まず、どの学部にどの区分があるのかを整理します。

経済学部|第3年次編入学のみ

経済学科・経営学科あわせて募集人員20名の第3年次編入学です。学士取得者・大学在学者・短大卒業者・社会人など、出願資格の幅が3学部の中でもっとも広いのが特徴です。

理学部|数学科・地球科学系は第2年次、化学科は第3年次

高等専門学校卒業(見込)者を対象に、数学科・化学科・地球科学系の3系・学科で編入学を行っています。物理学科・宇宙地球物理学科・生物学科の3学科は現在募集していません。編入学年次が学科によって異なる点が理学部最大の注意点で、数学科と地球科学系は第2年次、化学科のみ第3年次です。

工学部|学校推薦特別選抜と一般選抜

工学部の3年次編入学試験には、「学校推薦特別選抜」「一般選抜」「外国人学生・帰国生徒編入学」の3つの選抜区分があります。学校推薦特別選抜は成績上位5%程度以内・専願確約が条件の書類+口頭試問+面接による選抜、一般選抜は数学の筆答試験+英語外部試験+学科別専門関連科目+面接による選抜です。募集学科は機械知能・航空工学科、電気情報物理工学科、化学・バイオ工学科、材料科学総合学科、建築・社会環境工学科の全5学科で、募集人員はいずれも「若干人」(推薦・一般の合計)です。

この3学部・4区分の構図を理解しないまま対策を始めると、志望学部によっては存在しない試験区分に向けて準備してしまうことになります。まず自分がどの学部のどの区分に該当するのかを確定させてから、次章の募集人員・受験資格を確認してください。編入制度そのものの基礎知識は大学編入とは何かの記事も参考になります。

学部・学科別の募集人員と編入学年次【2027年度】

東北大学の編入学は学部ごとに要項が独立しているため、まず学科単位で編入学年次と募集人員を一覧化します。ここが2027年度(令和9年度)の実施内容です。

学部学科・系編入学年次募集人員卒業までの在学年限
経済学部経済学科・経営学科第3年次両学科あわせて20名規定なし(標準2年)
理学部数学科第2年次各若干人3年以上5年以内
化学科第3年次2年以上4年以内
地球科学系第2年次3年以上5年以内
工学部機械知能・航空工学科/電気情報物理工学科/化学・バイオ工学科/材料科学総合学科/建築・社会環境工学科第3年次各学科・コース若干人(推薦+一般の合計)2年以上4年以内

この表から読み取れる重要な点を整理します。

理学部は学科によって編入学年次が違います。数学科・地球科学系は第2年次編入、化学科だけが第3年次編入です。第2年次編入の場合、卒業までに在学すべき年限は3年以上5年以内、第3年次編入(化学科・工学部・経済学部)は2年以上4年以内です。「理学部に編入すれば2年で卒業できる」という前提で計画を立てると、数学科・地球科学系志望者は1年分見込みが狂います。

経済学部だけ、演習(ゼミ)選択で学科が決まります。経済学科・経営学科は募集段階では一体で、入学後にどちらの学科に所属するかは演習の選択によって決まる仕組みです。演習以外の履修科目・必要単位数は両学科で同一です。

3学部とも「若干人」または非公表の定員が中心です。数値で明確な定員が示されているのは経済学部の20名のみで、理学部・工学部は「若干人」表記のため、募集人員から難易度を読み取ることはできません。

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受験資格|自分が出願できるかを先に確かめる

東北大学の編入試験を検討するうえで最初に確認すべきなのが、自分の属性でどの学部に出願できるのかという点です。学部によって出願資格がまったく異なります。

属性経済学部理学部工学部
高等専門学校卒業(見込)者出願可出願可(数学科・化学科・地球科学系)出願可
工学系短期大学卒業(見込)者出願可非対象出願可
4年制大学在学者(2年以上・62単位以上)出願可非対象非対象
学士取得者(社会人含む)出願可非対象非対象
専修学校専門課程修了者出願可非対象非対象

表からも分かる通り、高専生は3学部すべてに出願のチャンスがあります。一方で、4年制大学に在学中の学生や社会人が出願できるのは経済学部のみです。理学部は日本の高等専門学校卒業(見込)者に対象を限定しており、工学系短大卒業者も対象外です(工学部は工学系短大も対象になる点で理学部と異なります)。

4年制大学在学生・社会人が狙えるのは経済学部だけ

経済学部の出願資格は、(1)学士取得見込み含む学士取得者、(2)短大・高専卒業者、(3)修業年限4年以上の大学に2年以上在学し62単位以上修得した者、(4)専修学校専門課程(修業年限2年以上)修了者、(5)外国における14年以上の課程修了者、(6)経済学部が同等以上の学力と認めた者、という6類型です。62単位以上という要件は、現在在籍している大学の進級・卒業要件に含まれる科目が対象となります。この幅広さから、大学在学生の再挑戦や社会人の学び直しの入口としては経済学部が中心的な選択肢になります。

事前審査が必要なケースと社会人の注意点

外国籍(永住許可なし)の方、外国の大学等を卒業した方、専修学校を修了した方などは、出願前に事前審査等の手続きが必要です。2027年度は2026年8月18日から28日まで郵送での受付が行われています(本記事執筆時点で受付期間中です)。社会人の方については、経済学部の募集要項に「在職しながらの通学は困難」と明記されており、在職者はあらかじめ学部教務係へ問い合わせることが求められています。工学部で在職のまま受験する場合も、所属長が発行する受験承諾書の提出が必要です。

経済学部の編入試験|募集人員20名・TOEICと筆答の2段階選抜

経済学部の第3年次編入学は、経済学科・経営学科あわせて募集人員20名です。募集要項には「選考の結果によっては、合格者数が募集人員に満たない場合があります」との注記があり、定員を埋めることを前提とした選抜ではありません。

選抜の流れ(第1次=英語外部試験、第2次=筆答2科目必答)

経済学部の選抜は2段階です。第1次選抜では独自試験を行わず、TOEIC L&Rのスコアのみで合否を判定します。第1次選抜に合格した人だけが第2次選抜に進むことができ、第2次選抜は「経済数学」(線形代数及び微積分学の基礎的問題)と「経済学の基礎問題」(ミクロ・マクロ経済学)の筆答試験で構成されます。第2次選抜では英語は使用されず、面接も選抜方法に含まれていません。1科目でも未受験の場合は失格となります。

2027年度の日程・試験場・検定料

2027年度の日程は、事前審査等受付が2026年8月18日から28日、出願受付(TAOオンライン出願)が2026年9月24日から10月2日、第1次選抜合格発表が11月13日、第2次選抜が11月19日(10時から12時)、第2次選抜合格発表が12月11日、編入学手続が2027年3月1日から8日(郵送)、編入学が2027年4月1日という流れです。試験場は東北大学川内南キャンパスの経済学部で、試験開始15分前までの集合が求められ、開始後20分までの遅刻であれば受験が許可されます。

  • 入学検定料: 30,000円(納入期限10月1日)
  • 第1次選抜不合格者には、第2次選抜にかかる23,000円を返還する制度あり
  • 2025年度以降募集の筆答試験問題は経済学部・経済学研究科ウェブサイトに掲載されると要項に明記(本記事執筆時点で同サイトはメンテナンス中のため、出願前に大学へ直接ご確認ください)

制度変更に注意|経営学の基礎問題が廃止され経済数学+経済学が必答に

経済学部の編入試験は、2025年11月に実施された試験(2026年度4月入学に係る試験)から、第2次選抜筆答試験の内容が変更されました。それ以前は経済数学が必答で、「経済学の基礎問題」と「経営学の基礎問題」のいずれかを選択する形式でしたが、変更後は経済数学と経済学の基礎問題の両方が必答となっています。つまり、経営学を選んで数学を回避するという選択肢はなくなり、受験生は数理的な力とミクロ・マクロ経済学の両方を仕上げる必要があります。ネット上や先輩の体験記に残っている「経営学で受けた」という情報は、現行制度には当てはまらない可能性があるため注意してください。

経済学部が公表しているアドミッション・ポリシーには、英語民間試験のスコアで基礎的な英語力を、筆答試験(数学と経済学)で数理的能力と経済学の基礎学力を確認する、と明記されています。経済系の編入試験全般との比較については経済学部 編入を徹底解説、科目別の対策をさらに詳しく知りたい方は東北大学経済学部の編入試験対策を徹底解説もあわせてご覧ください。

理学部の編入試験|学科で編入年次も試験科目もまったく違う

理学部の編入学は、高等専門学校卒業(見込)者を対象に、数学科・化学科・地球科学系の3系・学科で実施されています。工学部や経済学部と違い、学科ごとに編入学年次・試験科目・出願書類がすべて異なる点が理学部最大の特徴です。物理学科・宇宙地球物理学科・生物学科の3学科は現在募集していません。

2027年度(令和9年度)の日程

令和9年度(2027年度)の日程は、インターネット出願システムへの入力が2026年7月2日午前10時から7月15日午後5時まで、出願書類の郵送受付が7月9日から7月15日必着、試験日が2026年9月4日、合格発表が2026年9月11日午前10時頃です。これは工学部一般選抜(8月)の後、経済学部(11月)の前という時期に位置します。

学科ごとの試験科目・編入学年次一覧

系・学科編入学年次試験科目面接
数学科第2年次筆記試験「数学」
化学科第3年次筆記試験「化学」
地球科学系第2年次筆記試験「英語」(地球科学について書かれた英文を出題)

地球科学系だけ、試験科目が「英語」です。数学科・化学科は各系統に対応した専門科目の筆記試験ですが、地球科学系は地球科学に関する英文を用いた読解・和訳・自由英作文の試験が課されます。TOEICのような外部スコア提出ではなく、大学が独自に作成した英語の筆記試験である点に注意してください(詳細は次章の「英語の扱い」で解説します)。

選抜方法は、3系・学科とも「筆記試験及び面接試験を実施」し、「最終合否の判定は、筆記試験、面接試験の結果及び提出書類の内容を総合して行う」と要項に明記されています。工学部の学校推薦特別選抜のように口頭試問という名称ではなく、あくまで面接試験という位置づけです。

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出願書類と検定料

出願書類は、志願理由書(本学部所定様式)、調査書(所属学校長作成・厳封)、成績証明書、卒業証明書または卒業見込証明書、入学検定料納付確認書が基本で、在職中の者は所属長の受験承諾書、外国人留学生は住民票の写しまたは在留カードの写しが追加されます。入学検定料は30,000円で、2027年度は2026年7月2日から7月14日までに納付します。出願書類は速達簡易書留郵便での郵送のみで、持参や普通郵便は認められません。

理学部志望者が確認すべきこと

理学部は工学部と比べて基礎科学・研究志向の性格が強い学部とされていますが、これは一般的な傾向であり個々の進路を保証するものではありません。理学部は編入学に関する公開情報が3学部の中でもっとも簡潔なため、出願書類の様式や試験の詳細は理学部・理学研究科教務課学部教務係へ直接問い合わせることをおすすめします。高専で数学や応用化学系を専門としてきた方にとっては理学部への接続を検討する価値があり、高専生向けの編入対策については高等専門学校(高専)編入対策コースもあわせてご確認ください。理学部の出願資格・過去問対策をさらに詳しく知りたい方は東北大学理学部の編入試験を徹底解説の記事もご覧ください。

工学部の編入試験|学校推薦特別選抜と一般選抜の違い

工学部の編入学試験は、選抜区分として「学校推薦特別選抜」「一般選抜」「外国人学生・帰国生徒編入学」の3種類が設けられています。募集学科は機械知能・航空工学科(機械関係5コース・量子サイエンスコース・エネルギー環境コース)、電気情報物理工学科(電気・情報関係5コース・応用物理学コース)、化学・バイオ工学科、材料科学総合学科、建築・社会環境工学科(土木関係3コース・建築関係2コース)の全5学科です。募集人員はいずれも「若干人」(推薦選抜・一般選抜の合計)とされ、数値による定員が明示されていません。機械知能・航空工学科、電気情報物理工学科、建築・社会環境工学科の一部は、編入学時にコース群単位で入学を許可し、細かいコースの決定は編入学後に行われます。

区分出願資格選抜方法2027年度の時期
学校推薦特別選抜高専・工学系短大の卒業(見込)者で、成績が上位5%程度以内、専願確約、学校長の推薦口頭試問+面接+調査書等の総合判定(筆答試験なし)出願4月21-28日・試験6月7日・発表6月16日
一般選抜高専・工学系短大の卒業(見込)者数学の筆答試験+英語外部試験+学科別専門関連科目+面接出願6月29日-7月3日・試験8月18-19日・発表8月24日

学校推薦特別選抜は、最終学年前年次(卒業者は最終学年次)の成績が上位5%程度以内であることに加え、合格した場合は必ず編入学することを確約する専願制であり、出身校の学校長が責任を持って推薦できる者に限られます。選抜は口頭試問(専門分野を含む基礎知識)と面接、調査書等提出書類の総合判定で行われ、筆答試験はありません。口頭試問・面接を受験しなかった場合は合否判定の対象外となります。

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一般選抜の試験構成と足切り基準

一般選抜の共通科目は数学の筆答試験(2027年度は8月18日10:00〜11:20の80分間)で、英語は筆答を行わずTOEFL iBT(Home Editionを含む、送付コードG328)またはTOEIC L&Rのスコアを利用します。専門関連科目は学科によって形式が異なり、機械知能・航空工学科と電気情報物理工学科は在学中の成績(調査書)、化学・バイオ工学科は筆答試験(無機・物理化学、有機化学、生物化学、化学工学の4分野から1問ずつ出題される計4問の中から2問選択)と在学成績の組み合わせ、材料科学総合学科と建築・社会環境工学科は口頭試問と在学成績という構成です。全学科・コースで面接も実施されます。

合否判定においては、「共通科目(数学・英語)の合計点」と「専門関連科目+調査書等書類審査+面接の合計点」のいずれかが一定水準未満の場合、総合点にかかわらず不合格となる仕組みです。共通科目・専門関連科目・面接のいずれか1つでも未受験であれば判定対象外になります。

公表されている合格者数は、令和8年度(2026年度)が学校推薦20名+一般選抜16名の合計36名、令和7年度(2025年度)が学校推薦24名+一般選抜13名の合計37名です。志願者数は募集要項に記載がなく、外国人学生・帰国生徒については両年度とも合格者がいませんでした。学校推薦の合格者は24名から20名へ減り、一般選抜の合格者は13名から16名へ増えており、年度によって内訳のバランスが変わっています。追加合格がある場合は9月14日以降に電話等で連絡があります。高専編入を目指す方向けの対策情報は高等専門学校(高専)編入対策コース、工学部の出願資格・過去問対策の詳細は東北大学工学部の編入試験を徹底解説でも確認できます。

英語の扱いは学部・学科でここまで違う

東北大学の編入試験では、学部・学科によって英語の扱いが根本的に異なります。ここを混同すると対策の優先順位を誤ります。

学部・学科英語の扱い
経済学部TOEIC L&R公開テストのスコアのみで第1次選抜の合否を判定。第2次選抜には英語を使用しない
理学部 数学科・化学科英語の試験はない(専門科目の筆記試験と面接のみ)
理学部 地球科学系外部スコアではなく、大学独自の英語筆記試験(地球科学に関する英文の読解・和訳・自由英作文)
工学部筆答試験は行わず、TOEFL iBTまたはTOEIC L&Rのスコアを点数化(共通科目の一部)

経済学部は、有効なのはTOEIC L&R公開テストのみで、IPテストは不可、日本国内で受験したもの限定、デジタル公式認定証(PDF)のみ受理され、紙のスコアシートのPDF化では受け付けられません。複数のスコアを提出した場合は最高点が採用され、2027年度入試では2024年10月1日以降に受験したスコアが有効です。過去に提出したスコアシートの再利用はできません。

工学部は、TOEFL iBT・TOEIC L&Rともに試験実施日からさかのぼって過去2年以内に受験したものが有効で、TOEFL ITP・TOEIC IPテストは原則不可、TOEIC L&R公開テストはデジタル公式認定証のみ受理されます。願書提出後のスコアの追加・差し替えは原則できません。両学部とも必要スコアの公式基準は公表されていません。

理学部地球科学系だけは事情がまったく違います。外部試験のスコアを事前に確保しておく話ではなく、試験当日に大学が作成した英文を読み、要点を日本語でまとめ、別の英文を日本語に訳し、さらに自分の考えを英語で表現する、という3種類の異なる英語運用力が同じ試験内で問われます。TOEIC対策だけでは通用しない試験形式である点を理解しておく必要があります。東北大学編入のTOEIC対策全般については東北大学編入のTOEIC対策の記事もあわせてご覧ください。

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日程・スケジュール【2027年度】|TAOオンライン出願の注意点

東北大学の編入試験は学部ごとに日程が独立しているため、複数学部を視野に入れる場合は年間を通じたスケジュール管理が欠かせません。2027年度入学に向けた時系列で整理すると、まず工学部の学校推薦特別選抜が4月出願・6月7日試験・6月16日発表、続いて工学部の一般選抜が6-7月出願・8月18-19日試験・8月24日発表、理学部が7月出願・9月4日試験・9月11日発表、最後に経済学部が8月の事前審査を経て9-10月出願・11月13日第1次発表・11月19日筆答試験・12月11日発表という流れになります。

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高専生は複数の受験機会を設計できる

この日程構造上、高専生は工学部の学校推薦特別選抜に挑戦し、仮に不合格でも一般選抜で再挑戦し、さらに理学部にも出願するといった形で、複数の受験機会を組み合わせることが可能です。ただし併願の可否や実際のスケジュール調整については、募集要項の記載だけでは判断しきれない部分もあるため、出身校の進路指導担当者や各学部の教務係に事前に確認することをおすすめします。

TAOオンライン出願の流れと注意点

工学部・経済学部とも、出願はオンライン出願システム「TAO(The Admissions Office)」を通じて行います。検定料の納入、出願情報の登録、書類のアップロードがすべて揃って出願完了となり、登録後の変更・差し替え・取り下げは原則できません。理学部はTAOではなく理学部独自のインターネット出願システムを使用します。卒業見込証明書や成績証明書、調査書、推薦書などの証明書類は発行に時間がかかることが多いため、出願の1か月前を目安に準備を始めることをおすすめします。工学部の郵送書類は速達簡易書留のみで持参は不可、経済学部の入学手続も郵送のみとされているなど、細かなルールが学部ごとに定められています。

  • 検定料はいずれの学部も30,000円(経済学部は第1次選抜不合格の場合に23,000円を返還する制度あり)
  • 受験上・修学上の配慮が必要な場合は、経済学部は2026年8月28日まで、理学部は2026年6月26日まで、工学部は推薦選抜4月9日・一般選抜6月22日までに事前申請が必要
  • 工学部では追加合格がある場合、9月14日以降に電話等で連絡がある

推薦選抜の出願書類には志願理由書や活動報告書(所定様式)も含まれます。書き方に迷う場合は志望理由書の書き方や、東北大学に特化した東北大学編入の志望理由書の書き方の記事も参考にしてください。

倍率・難易度|編入学試験だけに分離した実績

「東北大学 編入 倍率」を調べている方に率直にお伝えすると、学部別の志願倍率を毎年まとめた公式一覧は公表されていません。ここでは、公式に確認できる範囲のデータと、その正しい読み方を整理します。

経済学部|大学公表の入学状況データ

東北大学が公表している「入学状況」ページによれば、2025年度の経済学部第3年次編入学は、入学定員20名に対して入学志願者5名、入学者1名(いずれも外数)です。ここで注意すべきは、募集人員20名に対する数字ではなく、実際に出願した5名の中で何名が合格したかという読み方です。志願者5名に対し入学者1名ということは、出願した人の中での実質合格率は5人に1人、倍率に換算すると約5.0倍にあたります。「募集20名に対して1名」という数字だけを見て「余裕がある試験」と誤解すると、実際の選抜の厳しさを見誤ります。募集要項の「合格者数が募集人員に満たない場合がある」という注記とも整合的で、定員を埋めることを前提とした選抜ではなく、一定の水準に達した受験生のみを合格とする選抜である可能性がうかがえます。ただし単年度のデータであり、年度によって数値が変動しうる点には注意してください。

工学部|合格者数のみ公表、理学部はデータなし

工学部は募集要項の参考資料として合格者数のみが公表されています(令和8年度は推薦20名+一般16名の計36名、令和7年度は推薦24名+一般13名の計37名)。志願者数が非公表のため、倍率を算出することはできません。理学部については志願者数・合格者数の公表を公式には確認できませんでした。

ネット上には過去の志願者数や倍率に関する情報が流通していることがありますが、一次情報での裏付けが取れないものについては本記事では扱っていません。仮にそうした情報を参考にする場合も、あくまで非公式の参考値として捉えることをおすすめします。

倍率より確実な難易度指標

倍率が公表されていないからこそ、選抜方法そのものから難易度を読み解く視点が重要です。工学部の学校推薦特別選抜では成績上位5%程度以内という基準があり、経済学部の第1次選抜はTOEICスコアのみで合否が決まります。第2次選抜では2科目の筆答試験がいずれも必答で、工学部・理学部の一部学科では口頭試問・面接も課されます。「倍率が低い、あるいは非公表だから易しい」というわけではなく、選抜の設計自体に一定の水準が求められていることを理解しておく必要があります。他大学の編入試験の倍率情報と比較したい場合は、神戸大学 編入を徹底解説なども参考になります。

過去問はどこで手に入るか

東北大学の過去問公開状況は学部によって差があります。理学部と工学部は、公式サイトで複数年度の過去問(解答例に代わる出題意図・講評つき)を公開しており、受験生が対策に使える一次情報としての価値が高いといえます。経済学部は、2027年度募集要項に「2025年度以降募集の筆答試験問題については、経済学部・経済学研究科ウェブサイトをご覧ください」と明記されており、公式に過去問を公開する方針であることは確認できます。ただし本記事執筆時点(2026年8月)では経済学部・経済学研究科のウェブサイトがメンテナンス中でアクセスできない状態のため、具体的な出題内容の確認は、サイト復旧後にご自身で経済学部のウェブサイトを確認するか、学部教務係にお問い合わせください。

次章では、理学部・工学部が実際に公開している令和7年度(2025年度)・令和8年度(2026年度)の過去問資料から、出題テーマと大学が公開している出題意図・講評を整理します。

公開されている2025・2026年度過去問から読み取れる出題テーマ

ここからは、東北大学理学部・工学部が公式サイトで公開している令和7年度(2025年度)・令和8年度(2026年度)の編入学試験の出題意図・講評をもとに、学科ごとの出題テーマと評価の観点を整理します。問題文そのものは掲載できないため、テーマと大学が公表した評価基準、そこから導ける対策の方向を中心に解説します。

理学部 数学科|線形代数と微分積分の証明力を問う

数学科の筆記試験は大問4問構成です。令和7年度(2025年度)は、①具体的に与えられた3次正方行列の逆行列を求める線形代数の計算問題、②ベクトルの1次独立性と部分ベクトル空間についての証明問題、③2変数関数の極値・最大値・最小値を求める微分積分の問題、④2回微分の値が非負である1変数関数について、1回微分の値の不等式を証明する問題という構成でした。大学は各問について「線形代数における逆行列についての基本的な知識と計算力」「基本概念の定義の正確な理解と証明を遂行する論理的な思考力」「基本的な定理の知識と偏微分についての計算力」「上限・下限などの基本概念の正確な理解と不等式を扱う論理的な思考力」を出題意図として明示しています。

令和8年度(2026年度)は、①対称行列の対角化(直交行列による対角化の概念的理解と2次形式との関係)、②行列の階数と小行列式の関係の一般論とその応用、③関数の可積分性を判定する問題、④極限の関係を満たす関数についての問題という構成でした。大学の講評では、「対角化ができるかどうかではなく、対角化ができるということの意味を問うている」「証明を書く力は数学で重視される」「積分範囲が有界か非有界かで議論が異なることに気づいていない解答が散見された」といった、単なる計算力ではなく概念の理解度と論証力を重視する姿勢が明確に述べられています。なお令和7年度は数学に加えて英語(数学者Maryam Mirzakhaniのインタビュー英文の和訳、線形代数に関する日本語文章の英訳)も出題されていましたが、令和8年度・令和9年度(2027年度)募集要項では数学科の試験科目は「数学」のみとなっており、英語セクションは実施されていません。

理学部 化学科|無機化学から有機化学まで守備範囲が広い

化学科は大問3問構成で、無機・物理化学、物理化学(反応速度論・熱力学・量子化学)、有機化学の3分野を横断的に問う形式です。令和7年度(2025年度)の大問1は周期表と電子軌道配置(パウリの排他原理・フントの法則、混成軌道、化学反応式)、大問2は化学反応速度論・化学熱力学・量子化学の基礎、大問3は学部2年時までに習熟しておくべき有機化学の反応機構と立体化学(アルケンの付加反応、多段階合成戦略、求核置換反応)でした。

令和8年度(2026年度)は、大問1が結合次数・分子の磁性・混成軌道・金属の結晶構造・電池、大問2が化学反応論・化学熱力学・量子化学の基礎(水素原子の量子論と波動関数)、大問3が有機化学の基本(構造・反応機構・溶媒効果・巻き矢印・合成戦略)でした。大学の講評では「ギブズエネルギーと電池の起電力の関係式を知っているか、計算を適切にできるか、について問いましたが、すべて解答できた人は少なかった」「SN1反応とSN2反応の違いはわかっているものの、それを生成比と関連づけて的確に記述するのが難しかったようです」など、知識の有無だけでなく、それを定量的・論理的に説明できるかどうかで受験生間に差がついたことが明記されています。

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理学部 地球科学系|英語で地球科学を読み、書く

地球科学系の試験科目は前述のとおり「英語」で、令和8年度(2026年度)は3問構成でした。問1は水資源について書かれた英文を読み、要点を日本語で簡潔にまとめる要約問題、問2は鉱物について書かれた英文の一部を日本語に訳す和訳問題、問3は地球科学への関心を題材に自分の考えを英語で表現する自由英作文でした。

大学は出題意図として、問1は「環境や社会に関する身近な地球科学的内容を正しく読み取る力」と「理学や地球科学を学ぶうえで必要となる英語の読解力」、問2は「地球科学の専門知識を問うものではなく、基本的な英語の理解とそれを日本語で正しく表現することの評価」、問3は「科学的な内容の正確さではなく、文章の組み立て方、表現の仕方、基本的な文法の使い方」の評価と明記しています。専門知識よりも純粋な英語運用力(読解・要約・和訳・英作文)を評価する試験であることが、大学自身の説明から読み取れます。理系の専門用語対策よりも、標準的な英文を素早く正確に読み書きするトレーニングが直接的な対策になります。

工学部 共通科目「数学」|線形代数・微積分・ベクトル解析の3本柱

工学部一般選抜の共通科目「数学」は、令和7年度(2025年度)・令和8年度(2026年度)とも、問題Ⅰが線形代数、問題Ⅱが微積分、問題Ⅲがベクトル解析という3分野構成で一貫しています。大学は出題意図として「基礎学力、論理的な思考力や説明能力等について評価します」と明記しており、特定分野に偏らず、工学の基礎となる数学3分野をまんべんなく固めることが対策の骨格になります。

工学部 化学・バイオ工学科|4分野2問選択の”戦略科目”

化学・バイオ工学科の専門関連科目(筆答試験)は、無機・物理化学、有機化学、生物化学、化学工学の4分野からそれぞれ1問ずつ計4問が出題され、その中から2問を選んで解答する形式です。令和7年度(2025年度)は問題Ⅰ無機・物理化学、問題Ⅱ有機化学、問題Ⅲ生物化学、問題Ⅳ化学工学の順、令和8年度(2026年度)は問題Ⅲが化学工学、問題Ⅳが生物化学と順序が入れ替わっていますが、出題される4分野そのものは変わっていません。大学は「化学・バイオ系における応用化学・化学工学・生物化学コースに関する基礎学力や論理的な思考力、および説明能力等について評価します」としています。4問全部を仕上げる必要はなく、得意な2分野を高い精度で解答できる状態に絞り込む戦略が有効です。

過去問から導ける学習の順番

ここまでの情報をまとめると、東北大学編入の対策は次の順番で進めるのが合理的です。

  1. 志望学部・学科の過去問を1〜2年分入手し、時間を計って解く(理学部・工学部は公式サイトで複数年度公開)
  2. 大学が公開している出題意図・講評と自分の答案を照合し、ずれを書き出す
  3. 証明・論証を要求する分野(理学部数学科の証明問題、化学科の量子化学・熱力学の説明記述)は、答えだけでなく説明の書き方を型として練習する
  4. 選択制の科目(工学部化学・バイオ工学科の4分野2問選択)は、早い段階で得意分野を2つに絞り込む
  5. 地球科学系のように英語そのものが試験科目の場合は、専門知識よりも読解・要約・和訳・英作文の基礎運用力を優先する

本節で扱った出題テーマ・出題意図・講評は、いずれも東北大学理学部・工学部が公開している令和7年度(2025年度)・令和8年度(2026年度)の過去問題資料に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。

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学部・学科別に、何から手をつけるべきか

経済学部|経済数学とミクロ・マクロのロードマップ

経済学部の第2次選抜対策は、線形代数・微積分の基礎固めから始め、ミクロ経済学・マクロ経済学の標準テキストによる体系的な学習に進み、最後に公開されている2025年度以降の過去問で演習するという3段階が現実的です。制度変更により経営学からの逃げ道がなくなったため、文系出身者ほど数学の学習に早めに着手することが重要です。第1次選抜を左右するTOEICは、出願締切から逆算して複数回受験できる計画を早めに立ててください。

理学部数学科|計算力より先に「証明の型」を作る

数学科の過去問は毎年、計算問題と証明問題が組み合わされています。大学の講評でも「証明を書く力は数学で重視される」と明言されているとおり、答えが合っているかどうかだけでなく、論証の書き方そのものを訓練する必要があります。線形代数(逆行列・階数・対角化)と微分積分(極値・可積分性・極限)を軸に、公開されている過去問で答案の書き方を繰り返し練習してください。

理学部化学科|無機・有機・物理化学を横断で仕上げる

化学科は無機化学・物理化学・有機化学のいずれかに偏らず、3分野とも標準レベルの理解が求められます。特に量子化学・化学熱力学は「大学で化学を学ぶ上で重要」と大学自身が繰り返し述べており、高専の授業だけではカバーしきれない範囲を意識的に補強するとよいでしょう。

理学部地球科学系|英語の読解・要約・英作文を毎日回す

地球科学系は専門知識よりも英語運用力そのものが評価対象です。地球科学・環境系のテーマの英文を読んで要約する練習、英文和訳、自由英作文の3種類を並行してトレーニングしてください。TOEICのようなマーク式スコアメイクとは別の対策が必要です。

工学部|共通科目・専門関連科目・口頭試問対策

工学部の共通科目である数学の筆答試験は80分で実施され、高専の標準的な範囲(線形代数・微積分・ベクトル解析)を軸にした対策が有効です。公開されている令和7・8年度の試験問題と出題意図も活用できます。学科別専門関連科目については、化学・バイオ工学科は4分野から2問を選ぶ形式のため得意分野を深掘りする戦略が有効で、材料科学総合学科・建築・社会環境工学科の口頭試問対策には概念を口頭で説明する練習や板書練習が役立ちます。機械知能・航空工学科・電気情報物理工学科は在学中の成績が評価対象となるため、日々の定期試験そのものが試験対策になります。学校推薦特別選抜を狙う場合は、成績を上位5%程度に維持し続けることと口頭試問対策がすべてと言っても過言ではありません。学習期間には個人差があるため一律のスケジュールを断定することはできませんが、1年前・半年前・3か月前・直前といった時期ごとに目標を区切って計画を立てることをおすすめします。

単位認定と修業年限|何年で卒業できるのか

編入後の単位認定や卒業までの流れは、出願前に必ず確認しておきたいポイントです。工学部・理学部とも、既修得単位の認定は当該学科の審査のうえで専門教育科目は20単位が上限とされています。出身校とカリキュラムが大きく異なる場合は単位認定ができず、標準年限で卒業できない場合があると募集要項に明記されています。

在学すべき年限は編入学年次によって異なります。第3年次編入(経済学部・工学部・理学部化学科)は2年以上4年以内、理学部の第2年次編入(数学科・地球科学系)は3年以上5年以内です。「編入すれば必ず標準年限で卒業できる」というわけではなく、出願前に出身校と編入先のシラバスを比較しておくことが重要です。経済学部の募集要項には既修得単位認定に関する記載がなく、単位の扱いは個別に学部教務係へ確認する必要があります。

編入後の学科・コース配属

工学部の一部学科(機械知能・航空工学科、電気情報物理工学科、建築・社会環境工学科など)では、編入学時にはコース群単位で入学が許可され、細かいコースの決定は編入学後に行われます。経済学部では、経済学科・経営学科のどちらに所属するかは入学後の演習(ゼミ)選択によって決まり、両学科の履修要件は同一です。

学費と免除制度

入学時に必要な経費は、3学部とも共通で、入学料282,000円(予定額)、授業料は前期分267,900円(年額535,800円、予定額)です。入学料・授業料の免除や徴収猶予の制度については、入学手続書類で案内されます。経済的な事情がある方は、入学手続きの際に案内される内容を確認してください。

大学院から東北大学を目指す選択肢

大学3〜4年生や社会人の方の中には、学部編入ではなく大学院入試から東北大学を目指すという選択肢を検討する方もいます。出願資格や必要な準備期間、費用面での考え方が学部編入とは異なるため、両方の選択肢を比較検討したい方は東北大学大学院入試を徹底解説の記事も参考にしてください。

併願をどう組むか

東北大学の学部編入は3学部とも試験日が離れているため(工学部推薦6月→工学部一般8月→理学部9月→経済学部11月)、高専生であれば理論上は工学部・理学部の併願が可能で、経済学部は大学生・社会人にとって唯一のルートという位置づけになります。ただし出願資格・試験内容がまったく異なるため、複数学部を同時に狙う場合は、共通して使える対策(数学の基礎、面接・口頭試問の受け答え)と、学部固有の対策(理学部地球科学系の英語、経済学部の経済学)を分けて計画を立てる必要があります。

他大学との併願を検討する場合は、試験日の重なりと出題範囲の近さの両方を確認してください。国立大学の編入試験は日程が近い大学同士も多く、公式要項の日程は年度ごとに変わるため、併願候補校の要項は都度確認することをおすすめします。他大学のハブ記事もあわせてご覧ください。

よくある質問(FAQ)

東北大学の編入試験はどの学部で実施されていますか?

全学公式ページで案内されているのは経済学部・理学部・工学部の3学部です(2026年時点)。法学部・文学部・医学部などでは学部編入学の募集は行われていません。実施学部は年度により変わる可能性があるため、最新の公式情報で必ずご確認ください。

理学部は全学科第3年次編入ですか?

いいえ。理学部は学科によって異なり、数学科・地球科学系は第2年次編入、化学科のみ第3年次編入です。卒業までに在学すべき年限も、第2年次編入は3年以上5年以内、第3年次編入は2年以上4年以内と異なります。

東北大学 編入の倍率はどのくらいですか?

志願倍率を毎年まとめた公式一覧は公表されていません。公式に確認できるのは、経済学部の2025年度の入学状況(志願者5名・入学者1名、募集人員20名。志願者に対する実質倍率は約5.0倍)と、工学部の合格者数(令和8年度は学校推薦20名+一般選抜16名)のみです。理学部は志願者数・合格者数とも非公表です。

4年制大学に在学中ですが東北大学に編入できますか?

経済学部であれば「修業年限4年以上の大学に2年以上在学し62単位以上修得(見込み)」という条件を満たせば出願が可能です。工学部・理学部は高専卒業(見込)者が対象(工学部は工学系短大卒業(見込)者も対象)であり、4年制大学の在学者向けの区分は用意されていません。

高専生でなくても工学部や理学部に編入できますか?

工学部の一般選抜の出願資格は、高等専門学校または工学系短期大学の卒業(見込)者に限られています。理学部は日本の高等専門学校卒業(見込)者のみが対象で、工学系短大も対象外です。4年制大学の在学者・卒業者はいずれも対象外です(工学部は外国人学生・帰国生徒については別区分があります)。

理学部地球科学系の「英語」試験とはどのようなものですか?

TOEICなどの外部試験スコアを提出する形式ではなく、大学が独自に作成した英語の筆記試験です。地球科学に関する英文を読んで日本語で要約する問題、英文を日本語に訳す問題、自分の考えを英語で書く自由英作文の3種類で構成されています(令和8年度の場合)。専門知識よりも英語の読解・表現力そのものが評価されます。

TOEICはいつまでに、どの形式で受ければよいですか?

経済学部はTOEIC L&R公開テスト(国内受験・デジタル公式認定証)のみが有効で、2027年度入試では2024年10月1日以降に受験したスコアが対象です。工学部は試験実施日から過去2年以内に受験したTOEFL iBTまたはTOEIC L&Rのスコアが有効で、IP・ITPテストは原則利用できません。出願締切から逆算し、余裕をもって複数回受験できる計画を立てることをおすすめします。

社会人でも東北大学に編入できますか?

経済学部であれば学士取得者等として出願資格があります。ただし募集要項には「在職しながら通学することは困難」と明記されており、在職者は出願前に学部教務係へ相談することが求められています。工学部で在職のまま受験する場合は、所属長が発行する受験承諾書の提出が必要です。

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まとめ|東北大学 編入は学部・学科ごとに資格・科目・年次が大きく異なる

東北大学の編入試験について、実施学部・出願資格・試験科目・日程・倍率の考え方を整理してきました。最後に要点をまとめます。

  • 東北大学で編入学を実施しているのは経済学部・理学部・工学部の3学部のみで、全学一括の募集要項はなく学部ごとに手続きが独立している
  • 理学部は学科によって編入学年次が異なる。数学科・地球科学系は第2年次編入、化学科のみ第3年次編入で、卒業までの在学年限も3〜5年と2〜4年に分かれる
  • 4年制大学在学生・社会人が出願できるのは経済学部のみ。工学部・理学部は高専卒業(見込)者(工学部は工学系短大卒業(見込)者も対象)が中心
  • 経済学部は募集人員20名で、第1次選抜=TOEIC L&Rスコアのみ、第2次選抜=経済数学+経済学の基礎問題の2科目必答という2段階選抜。2025年11月実施分から経営学の基礎問題が廃止された
  • 理学部は学科ごとに試験科目がまったく違う。数学科=数学、化学科=化学、地球科学系=大学独自の英語筆記試験(読解・要約・和訳・英作文)で、3系・学科とも面接あり
  • 工学部は学校推薦特別選抜(成績上位5%程度・専願確約)と一般選抜(数学筆答+英語外部試験+学科別専門科目+面接)の2ルート。共通科目・専門関連科目のいずれかが基準未満だと総合点にかかわらず不合格
  • 学部別の志願倍率を毎年まとめた公式データは存在しない。経済学部の2025年度実績は志願者5名・入学者1名(実質倍率約5.0倍)、工学部は合格者数のみ公表(令和8年度36名)で、理学部はデータなし
  • 理学部・工学部は令和7・8年度の過去問(出題意図・講評つき)を公式サイトで公開しており、証明力・論理的思考力・実務的な計算力を重視する出題傾向が読み取れる
  • 編入後は工学部・理学部とも既修得単位の認定上限が20単位とされ、出身校とカリキュラムが大きく異なる場合は標準年限で卒業できないこともある

東北大学の編入試験は、学部・学科によって出願資格も選抜方法もまったく異なり、しかも経済学部のように制度変更が行われることもあります。日程や募集要項の内容は年度ごとに更新されるため、出願を検討する際は必ず各学部が公表する最新の募集要項を確認してください。TOEICのスコアメイクや経済数学・専門科目の対策、理学部地球科学系の英語対策など、独学での対策に不安がある場合は、専門の指導を活用するのも一つの方法です。東北大学編入の小論文対策については東北大学編入の小論文対策の記事もあわせてご覧ください。

本記事の数値は東北大学経済学部・理学部・工学部が公表する2027年度(令和9年度)入学試験募集要項、および東北大学が公表する2025年度の入学状況・工学部募集要項掲載の合格者数実績に基づいています。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず各学部が公表する最新の募集要項をご確認ください。

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この記事を書いた人

株式会社Spring Knowledge 代表取締役社長。筑波大学 社会・国際学群 社会学類へ編入学し、都内国公立大学大学院 法学政治学研究科 修士課程を修了。大学編入・大学院進学を自ら経験した立場から、スプリング・オンライン家庭教師の大学編入・大学院入試分野の指導および記事監修を担当。

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