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神戸大学の編入試験を徹底解説|学部別の募集人員・試験科目・日程・倍率と対策【2027年度】

神戸大学の編入とは、他大学・短期大学・高等専門学校などで2年以上学んだ人や学士の学位を持つ人が、第3年次編入学試験(医学部医学科は学士入学=第2年次編入学)を経て神戸大学の学部に途中年次から入学する制度です。2027年度(令和9年度)入試では、国際人間科学部・法学部・経済学部・経営学部・理学部・工学部・システム情報学部・農学部・海洋政策科学部の9学部と医学部医療創成工学科が第3年次編入学を、医学部医学科が学士入学を実施し、文学部と医学部保健学科は募集していません。「神戸大 編入」を調べ始めた方が最初に押さえるべき結論は、募集人員・出願資格・試験科目・日程・倍率が学部ごとにまったく違い、大学全体としての「神戸大学の編入の難易度」というものは存在しない、という点です。
たとえば英語は、理学部数学科を除く全学部が筆記試験ではなく外部試験のスコアで判定します。法学部と経営学部ではスコアが出願資格そのものになっており、工学部の4学科とシステム情報学部は短期大学卒や大学2年次修了では出願できません。試験日も、理学部と海洋政策科学部は7月4日、工学部・システム情報学部・医療創成工学科は8月18〜19日、経済学部と経営学部は11月3日と同日に重なり、学内併願が組めない組み合わせが複数あります。この構造を知らずに準備を始めると、出願できない学部の対策に時間を使ったり、英語スコアの提出期限に間に合わなかったりします。
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この記事では、神戸大学の各学部が公表している2027年度(令和9年度)の第3年次編入学学生募集要項と、要項に掲載された令和6〜8年度の志願者数・受験者数・合格者数をもとに、学部別の募集人員・出願資格・試験科目と配点・日程・編入学試験だけに分離した実倍率を一覧表に整理します。あわせて、法学部・経済学部・経営学部・工学部・農学部などが公開している過去問と、大学自身が作成した「出題の意図」から読み取れる出題テーマ、学部別に何から手をつけるべきかまで踏み込んで解説します。
スプリング・オンライン家庭教師は、直近6年で神戸大学の編入に29名(法学部8名・経済学部8名・経営学部6名・理学部2名・農学部5名)の合格者を輩出しています(合格実績はこちら)。指導の現場で毎年確認している要項の読み方を、はじめて神戸大学の編入を調べる方にも分かるように順番に並べました。志望学部が決まっていない段階でも、募集人員と出願資格の表を先に見れば、受けられる学部が数分で仕分けできます。
神戸大学の編入学試験には3つの入口がある【2027年度】
神戸大学が「編入学」として募集している制度は、性格の違う3つに分かれます。自分がどの入口から入るのかを最初に確定させてください。入口が違えば、出願資格も試験科目も、卒業までにかかる年数も変わります。
第3年次編入学試験(9学部と医療創成工学科で実施)
他大学・短期大学・高等専門学校などの在学者や卒業者が、3年次から神戸大学に入学する制度です。2027年度は国際人間科学部・法学部・経済学部・経営学部・理学部・工学部・システム情報学部・農学部・海洋政策科学部の9学部に加え、医学部医療創成工学科が募集を行います。神戸大学受験生ナビの「令和9年度入試方法等の変更について」では、医療創成工学科(募集5名)とシステム情報学部(募集3名)が第3年次編入学試験の募集を開始することが2025年4月に公表されました。本記事で中心的に扱うのはこの制度です。
医学部医学科の学士入学(第2年次編入学)
医学部医学科だけは「第3年次」ではなく、学士入学という名称の第2年次編入学です。出願できるのは大学を卒業した人(見込みを含む)や学士の学位を持つ人に限られ、第1次選考(筆記試験と書類審査)と第2次選考(口述試験)の2段階で選抜されます。募集人員は5名で、2年次からの入学なので卒業までに5年かかります。医学科の詳細は神戸大学医学部の学士編入を徹底解説した記事で扱っているため、本記事では他学部との比較に必要な範囲に絞ります。
海洋政策科学部だけにある「推薦による選抜」
海洋政策科学部は、一般の「学力試験による選抜」に加えて、高等専門学校(商船学科以外)を2027年3月に卒業見込みで、成績評価係数が2.6以上の人を対象とした「推薦による選抜」を同じ日程で実施します。推薦選抜は合格したら必ず入学することが条件で、各高専から推薦できるのは1校あたり2人以内です。募集人員10人は学力選抜と推薦選抜の合計であり、要項の実績表もこの2区分に分かれて公表されています。後述する倍率を読むときに、学力選抜と推薦選抜で合格率がまったく違う点を必ず区別してください。
募集していない学部と、「社会人特別選抜」との違い
文学部は「令和8年度(令和7年度実施)以降第3年次編入学試験による学生募集を停止」しており、医学部保健学科も第3年次編入学を募集していません。神戸大学の入試実施結果に載っている「社会人特別選抜」は一般選抜と並ぶ別の選抜区分で、編入学試験とは別物です。学部の編入学試験には社会人専用の枠はなく、年齢や就労状況を問わず同じ要項で出願します。工学部・システム情報学部・医療創成工学科の要項には在職中の人向けに「受験許可書」の提出欄があり、社会人の出願を前提とした運用になっています。働きながら受ける場合の段取りは社会人が神戸大学に編入する方法の記事にまとめています。
学部別の募集人員と実施状況【2027年度】
2027年度(令和9年度)に神戸大学が公表している編入学試験の募集人員を学部別にまとめると、次のとおりです。募集人員は「入学を認めることのできる上限」であり、必ずその人数を合格させるわけではありません。理学部と農学部は学科・コース合計の枠、海洋政策科学部は学力選抜と推薦選抜の合計です。
| 学部 | 学科・コース | 募集人員 | 2027年度の備考 |
|---|---|---|---|
| 国際人間科学部 | 発達コミュニティ学科(5プログラム) | 2名 | プログラムを選んで出願。筆記かプレゼン口述 |
| 国際人間科学部 | 環境共生学科(4プログラム) | 3名 | 筆記試験なし。書類選抜→面接の二段階 |
| 法学部 | — | 20人 | 英語スコアが出願資格 |
| 経済学部 | — | 20人 | 私費外国人特別選抜を含む。令和9年度からWeb出願 |
| 経営学部 | — | 20人 | 専門科目は4科目から2科目選択 |
| 理学部 | 数学・物理学・化学・生物学・惑星学 | 25名(各学科5名を基準) | 令和9年度からWeb出願 |
| 医学部医学科 | — | 5名 | 学士入学(第2年次編入学) |
| 医学部医療創成工学科 | — | 5名 | 2027年度から募集開始 |
| 工学部 | 建築3・市民工学3・電気電子工学4・機械工学4・応用化学3 | 計17名 | 学科ごとに出願資格が異なる |
| システム情報学部 | システム情報学科 | 3人 | 2027年度から募集開始。高専卒のみ |
| 農学部 | 生産環境工学・食料環境経済学・応用動物学・応用植物学・応用生命化学・応用機能生物学 | 10名(6コース合計) | 願書で志望コースを指定 |
| 海洋政策科学部 | 海洋政策科学科(5領域) | 10人 | 学力選抜と推薦選抜の合計 |
| 文学部 | — | 募集停止 | 令和8年度以降停止 |
| 医学部保健学科 | — | 募集なし | 第3年次編入学は実施していない |
この表から読み取れることを整理します。
- 募集人員の合計は140名で、そのうち法・経済・経営の文系3学部が60名、理学部が25名、工学部が17名を占めます。募集枠の約6割が文系3学部と理学部に集中している計算です。
- 国際人間科学部の発達コミュニティ学科は、要項の実績表では令和6〜8年度の募集人員が5名でしたが、令和9年度は2名に減っています。
- 医療創成工学科とシステム情報学部は初年度のため過去の志願者数がなく、倍率の実績がありません。
- 農学部は6コース合計で10名ですが、コース別の合格者は0〜3名の範囲で動きます。志望コースを出願時に固定するため、募集人員10名を「自分のコースの枠」と読まないでください。
出願資格|自分が出願できるかを学部別に確かめる
神戸大学の編入で最初につまずくのが出願資格です。「大学に2年以上在学し62単位以上」「短大卒」「高専卒」「学士」という4つの基本区分は多くの学部で共通ですが、学部によって認めない区分があり、英語スコアが出願資格に組み込まれている学部もあります。2027年度要項をもとに一覧にしました。
| 学部 | 大学2年以上・62単位 | 短大卒 | 高専卒 | 学士 | 専門学校(専修学校専門課程) | 追加の出願条件 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 法学部 | ○(同一大学) | ○ | ○ | ○ | × | TOEIC L&R 500点以上またはTOEFL iBT 40点(2026年1月21日以降は3.0)以上 |
| 経済学部 | ○ | ○ | ○ | ○ | × | TOEIC L&Rのデジタル公式認定証を提出 |
| 経営学部 | ○ | ○ | ○ | ○ | × | TOEFL・TOEIC・IELTSのいずれかを2年以内に受験していること |
| 国際人間科学部 | ○(同一大学) | ○ | ○ | ○ | ○(1,700時間以上または62単位以上) | TOEFL iBTのスコアが必須 |
| 理学部 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○(1,700時間以上)。高校専攻科も可 | 数学科以外はTOEIC L&R公開テスト |
| 工学部(建築・市民工学・機械工学・応用化学) | × | × | ○ | ○ | × | TOEIC L&R公開テスト |
| 工学部(電気電子工学) | ○ | ○ | ○ | ○ | × | TOEIC L&R公開テスト |
| システム情報学部 | × | × | ○ | × | × | TOEIC L&R公開テスト |
| 医学部医療創成工学科 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○。高校専攻科も可 | 国内受験のTOEIC L&R公開テスト |
| 農学部 | ○(正規生) | ○ | ○ | ○ | ○ | TOEIC L&R公開テスト |
| 海洋政策科学部(学力選抜) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○(1,700時間以上)。高校専攻科も可 | TOEIC L&RまたはTOEFL iBT |
| 海洋政策科学部(推薦選抜) | × | × | ○(商船学科以外・2027年3月卒業見込み・成績評価係数2.6以上) | × | × | 合格したら必ず入学 |
| 医学部医学科(学士入学) | × | × | × | ○ | × | — |
大学2年次修了(62単位)では出せない学部がある
他大学に在学中の人が「2年以上在学・62単位」で出願できるのは、法・経済・経営・国際人間・理・農・海洋政策科学部と、工学部では電気電子工学科、医学部では医療創成工学科です。工学部の建築・市民工学・機械工学・応用化学の4学科は在学中の大学生も短大卒も出願できず、大学卒業者・学位授与機構の学士・高専卒に限られます。法学部と国際人間科学部は「同一大学に2年以上」と書かれており、複数の大学の在籍期間を合算することはできません。
高専卒だけに開かれている枠
システム情報学部の出願資格は「高等専門学校を卒業した者又は令和9年3月までに卒業見込みの者」だけです。大学生や短大生はもちろん、学士を持っていても出願できません。海洋政策科学部の推薦選抜も高専の卒業見込み者に限定した専願の枠です。高専生にとっては、神戸大学は工学部・システム情報学部・海洋政策科学部の3方向に出口があることになります。高専からの編入先の選び方は高専からの大学編入先ランキングの記事も参考にしてください。
学士しか出願できない医学科
医学部医学科の学士入学は、大学卒業(見込み)・学位授与機構の学士・外国で16年の課程を修了した学士などが対象で、在学中の大学2年生や高専卒では出願できません。逆に、すでに大学を卒業している人にとっては、医学科・医療創成工学科を含むほぼ全ての学部が出願対象になります。
英語スコアが出願資格になっている法学部・経営学部
法学部は「TOEIC L&R 500点以上またはTOEFL iBT 40点(2026年1月21日以降実施分は3.0)以上」の成績を取得していることが出願資格に含まれています。スコアが無い、あるいは基準に届かない人は出願そのものができません。経営学部は点数の下限こそありませんが、TOEFL・TOEIC・IELTSのいずれかを令和8年9月末より前の2年以内に受験していることが出願資格です。どちらも出願期間が始まる前にスコアを持っていることが前提で、直前の受験では認定証の到着が間に合わない場合があります。
見込みで出願する場合の注意
62単位の修得見込みで出願した人は、入学までに62単位を修得していなければ入学許可が取り消されます。法学部・経営学部・経済学部・理学部・工学部(電気電子)・医療創成工学科の要項に共通して明記されている条件です。法学部のFAQでは「62単位は科目の種類を問わない」「すでに退学していても、同一大学に2年以上在学し62単位以上を修得していれば出願資格(2)に該当する」と回答されています。
試験科目と配点【文系学部】
法学部・経済学部・経営学部・国際人間科学部の試験科目と配点を並べると、同じ「文系の編入」でも試験の設計がまったく違うことが分かります。面接がある学部と無い学部、数学が必須の学部と無い学部を先に確認してください。
| 学部・学科 | 試験科目と配点 | 合計 | 面接 | そのほか総合判定に使うもの |
|---|---|---|---|---|
| 法学部 | 論文(法学概論)100点・論文(一般教養)100点・英語100点(TOEFL/TOEICを換算) | 300点 | なし | 出身大学等の修得単位数・成績 |
| 経済学部 | 数学100点・経済学100点・TOEIC L&R換算100点 | 300点 | なし | 志望理由書・出身大学等の成績 |
| 経営学部 | 専門科目200点(経営学・会計学・マーケティング論・経済学から2科目を試験場で選択)・英語100点(TOEFL/TOEIC/IELTSを換算) | 300点 | なし | 志望理由書・出身大学等の成績 |
| 国際人間科学部 発達コミュニティ学科 | 書類審査100点・筆記試験または口述試験200点・面接/口頭試問100点 | 400点 | あり | TOEFL iBTスコアは書類審査の一部 |
| 国際人間科学部 環境共生学科 | 第1次選抜=提出書類100点、最終選抜=面接/口頭試問100点 | 各100点 | あり | 最終選抜は面接の成績のみで判定 |
法学部は「論文」2本と英語換算で300点
法学部の筆答試験は「法学概論」と「一般教養」という2本の論文で、それぞれ90分・100点です。法律の条文知識を細かく問うというより、後述する出題意図のとおり民法や憲法の基本概念を自分の言葉で説明させる形式が続いています。英語は提出したスコアを100点満点に換算するため、TOEICの点数が高いほど当日の論文の負担が軽くなる設計です。法学部の傾向と過去問対策は神戸大学法学部の編入の傾向と対策の記事で詳しく扱っています。
経済学部は数学が必須
経済学部は数学(線形代数と微分積分の基礎)と経済学が各100点、TOEICが100点換算で合計300点です。試験時間は2科目あわせて10時00分〜12時00分の120分で、令和8年度の問題用紙には「最終的な回答を明記した上で、導出過程も記述」する趣旨の注意が書かれています。文系学部でありながら、数学を避けて合格することはできません。学部別の対策は神戸大学経済学部の編入試験の記事にまとめています。
経営学部は4科目から2科目を試験場で選ぶ
経営学部の専門科目は経営学・会計学・マーケティング論・経済学の4科目から2科目を試験場で選択し、9時30分〜12時30分の180分で解答します。配点は専門科目200点・英語100点です。事前に選択科目を届け出る必要がないため、当日の問題を見てから有利な2科目を選べます。ただし2科目分を仕上げれば足りるわけではなく、安全のため3科目を準備しておく受験生が多いのが実情です。詳しくは神戸大学経営学部の編入試験の記事を参照してください。
国際人間科学部はプログラムで筆記かプレゼンかが分かれる
発達コミュニティ学科は、社会エンパワメントプログラムと心の探究プログラムが筆記試験(9時00分〜10時30分)、アクティブライフ・ミュージックコミュニケーション・アートコミュニケーションの各プログラムは筆記に代えて研究したい分野についての15分以内のプレゼンテーション形式の口述試験を行い、その後に面接・口頭試問があります。環境共生学科は筆記試験がなく、提出書類による第1次選抜の合格者だけが面接・口頭試問に進み、最終選抜は面接の成績のみで決まります。環境共生学科は志望理由書の完成度がそのまま第1次選抜の結果になるため、書類の準備が試験対策そのものです。
試験科目と配点【理系学部・医学部】
理系学部は学科・コース単位で科目が違います。共通しているのは、数学と物理学を筆記で課す学部が多いこと、英語はTOEICで代替すること、そして口頭試問や面接が最後の関門になることです。
| 学部・学科 | 筆記試験と配点 | 英語 | 面接・口頭試問 |
|---|---|---|---|
| 理学部 数学科 | 数学(120分)・英語(60分)の筆記 | 筆記で実施 | ゼミ形式の面接(筆記合格者のみ) |
| 理学部 物理学科 | 物理学(120分) | TOEIC(L:R=1:3の重み) | 面接(筆記合格者のみ) |
| 理学部 化学科 | 化学(120分) | TOEIC(L:R=1:2の重み) | 面接(筆記合格者のみ) |
| 理学部 生物学科 | 小論文(90分) | TOEIC(L:R=1:3の重み) | 面接(筆記合格者のみ) |
| 理学部 惑星学科 | 書面審査・事前課題レポート(令和10年度から数学・物理の総合問題に変更) | TOEIC(L:R=1:3の重み) | 一次面接と二次面接 |
| 工学部 建築学科 | 数学100・物理学100・スケッチ50・小論文50 | TOEIC 100 | 口頭試問(合否判定) |
| 工学部 市民工学科 | 数学100・物理学100・小論文100 | TOEIC 100 | 口頭試問(合否判定) |
| 工学部 電気電子工学科 | 数学150・物理学100・電気回路50 | TOEIC 100 | 口頭試問(合否判定) |
| 工学部 機械工学科 | 数学100・物理学100・機械工学基礎100 | TOEIC 100 | 口頭試問(合否判定) |
| 工学部 応用化学科 | 数学100・物理学100・化学100 | TOEIC 100 | 口頭試問(合否判定) |
| システム情報学部 | 数学120・物理学120・小論文60 | TOEIC 100(合計400点) | 口頭試問(合否判定) |
| 医学部医療創成工学科 | 数学100・物理学100・小論文100 | TOEIC 100(合計400点) | 口頭試問(合否判定。適性を大きく欠くと筆記の得点に関わらず不合格) |
| 農学部(6コース共通の枠組み) | 総合問題100点(コース別に出題) | TOEIC 100点 | 口頭試問200点(コース別。合計400点) |
| 海洋政策科学部(学力選抜) | 数学100点・物理学100点(力学・熱力学・電磁気学から2分野選択) | TOEIC/TOEFL 100点換算 | なし |
| 海洋政策科学部(推薦選抜) | 小論文100点 | — | 面接・口述試験100点+成績証明書100点 |
| 医学部医学科(学士入学) | 第1次選考=生命科学と英語の総合問題(120分)と書類審査 | 総合問題に含む | 第2次選考=口述試験(研究と医師志望の経緯を10分でプレゼン) |
口頭試問は「合否」で判定する学部が多い
工学部・システム情報学部・医療創成工学科の口頭試問は点数化されず、合否で判定されます。筆記の得点がどれだけ高くても、口頭試問で否となれば不合格です。医療創成工学科の要項には「医療機器開発者及び医療従事者になる適性に大きく欠けると判断された場合は、筆記試験の得点に関わらず不合格」と明記されています。工学系3学部は筆記合格が最終合格を意味しない点を押さえておきましょう。
農学部は口頭試問が配点の半分を占める
農学部は英語100点・総合問題100点・口頭試問200点の合計400点で、口頭試問が全体の半分です。要項には「出身学校で履修した科目に関連した試問を行うことがある」とあり、志望コースの専門分野だけでなく、これまで学んできた内容を口頭で説明できるかが問われます。対策の詳細は神戸大学農学部の編入試験の記事で解説しています。
海洋政策科学部の物理は3分野から2分野を選ぶ
海洋政策科学部の学力選抜は数学と物理学の筆記に英語スコアを加えた300点満点で、面接がありません。物理学は力学・熱力学・電磁気学の3分野から2分野を選択し、要項には出題範囲と参考書名まで明記されています。要項に参考書が書かれている学部は神戸大学では海洋政策科学部だけで、対策の出発点が公式に示されている珍しいケースです。領域別の学びと海技ライセンスコースについては神戸大学海洋政策科学部の編入試験の記事を参照してください。
理学部は学科ごとに試験の性格が別物
理学部は数学科が数学と英語の筆記、物理学科と化学科が専門科目の筆記、生物学科が小論文、惑星学科が書面審査と面接という構成で、同じ学部の中で試験の性格がまったく違います。数学科の面接はゼミ形式で、事前に送付されるテキストを使って進められます。惑星学科は令和10年度(令和9年度実施)から事前課題を廃止し、一次面接に代えて数学と物理学の基礎学力を問う総合問題の筆記試験を課すことが公表されています。学科別の対策は神戸大学理学部の編入試験の記事にまとめています。
英語は全学部が「外部試験スコア」で判定する
神戸大学の編入で最も準備期間を要するのが英語です。理学部数学科と医学部医学科(総合問題の中で英語を筆記)を除き、英語は出願時に提出するTOEICやTOEFLのスコアだけで判定されます。使える試験の種類・有効期間・提出方法は学部ごとに違い、提出方法を間違えると出願が受理されません。
| 学部 | 使える試験 | 有効なスコアの期間 | 提出方法と注意点 |
|---|---|---|---|
| 法学部 | TOEIC L&R、TOEFL iBT(Home Edition可) | 2024年9月1日以降の受験分 | 公式認定証の原本またはデジタル公式認定証を紙に印刷して郵送。500点/40点(3.0)未満は出願不可。IP・ITP不可 |
| 経済学部 | TOEIC L&R | 2024年11月1日以降の受験分 | デジタル公式認定証をWeb出願サイトにアップロード。IP・S&W不可 |
| 経営学部 | TOEFL iBT/rPDT、TOEIC L&R、IELTSアカデミック | 2026年9月末より前2年以内 | 原本またはETS Data Manager等での申請。9月受験分は受験票のコピーとメモを添えて後送可。IP・ITP・Home Edition・IELTSオンライン不可 |
| 国際人間科学部 | TOEFL iBTのみ | 2023年4月1日以降の受験分 | ETSからOfficial Score Report(DIコードC102)を大学へ直送し、写しも同封 |
| 理学部(物理・化学・生物・惑星) | TOEIC L&R公開テスト | 出願最終日より過去2年 | TOEIC申込サイトの「公開テスト スコア確認サービス」(申請コード00010403)で6月26日までに提出。公式認定証では受け付けない |
| 工学部 | TOEIC L&R公開テスト | 2025年4月1日以降の受験分 | スコア確認サービス(申請コード00010406)からの提出のみ。国外実施・IP不可 |
| システム情報学部 | TOEIC L&R公開テスト | 2025年4月1日以降の受験分 | スコア確認サービス(申請コード00010411)からの提出のみ |
| 医学部医療創成工学科 | 国内受験のTOEIC L&R公開テスト | 2025年4月1日以降の受験分 | 公式認定証の原本またはデジタル公式認定証(A4印刷)を提出 |
| 農学部 | TOEIC L&R公開テスト | 2024年7月9日〜2026年7月8日に結果通知されたもの | TOEIC会員ページからスコア提出(申請コード00010405)し、提出履歴の画面とデジタル公式認定証を印刷して郵送 |
| 海洋政策科学部 | TOEIC L&R、TOEFL iBT | 2024年6月8日以降の受験分 | 公式認定証の原本またはデジタル公式認定証の印刷、TOEFLはTest Taker Score Report。間に合わない場合は6月19日まで後送可。IP・ITP・Home Edition・Essentials不可 |
英語の扱いは3つのタイプに分かれる
ひとつめは「出願資格型」で、法学部(500点/40点以上)と経営学部(2年以内の受験)のように、スコアの有無が出願の可否を決めるタイプです。ふたつめは「配点統合型」で、経済・工・システム情報・医療創成工・農・海洋政策科学部のように、スコアを100点満点に換算して筆記と合算します。みっつめは「評価重み型」で、理学部のようにリスニングとリーディングに1:3や1:2の重みをつけて英語力の評価基準にするタイプです。どのタイプでも英語の得点は出願時点で確定し、試験当日に挽回できません。
TOEIC IPは全学部で使えない
団体特別受験制度(TOEIC IP)やTOEFL ITPは、どの学部でも認められていません。学校で受けたIPテストのスコアしか持っていない人は、公開テストを受け直す必要があります。工学部・システム情報学部・理学部は紙の公式認定証では提出できず、TOEIC申込サイトの「公開テスト スコア確認サービス」から大学に直接スコアを送る方式です。試験日の17日後からスコアを提出できるため、受験日から逆算して締切に間に合うかを確認してください。学部別の目標スコアと学習法は神戸大学編入のTOEIC対策の記事で整理しています。
日程・スケジュール【2027年4月入学】
2027年4月入学(令和9年度)の編入学試験は、2026年6月の理学部・海洋政策科学部から12月の法学部合格発表まで、半年以上にわたって学部ごとに実施されます。出願期間は1週間前後しかなく、消印有効の学部と必着の学部が混在しています。
| 学部 | 出願期間(2026年) | 試験日 | 合格発表 |
|---|---|---|---|
| 理学部 | Web登録5月16日〜6月4日、書類6月1日〜6月4日(必着) | 7月4日(筆記)・7月5日(面接) | 7月22日 |
| 海洋政策科学部 | 6月2日〜6月8日(必着) | 7月4日 | 7月10日 |
| 医学部医学科(学士入学) | 7月1日〜7月7日(必着) | 7月31日(第1次)・9月4日(第2次) | 8月21日(第1次)・9月24日(最終) |
| 工学部 | 7月1日〜7月8日(レターパック) | 8月18日(筆記)・8月19日(口頭試問) | 9月4日 |
| システム情報学部 | 7月1日〜7月8日(必着) | 8月18日(筆記)・8月19日(口頭試問) | 9月4日 |
| 医学部医療創成工学科 | 7月1日〜7月8日(窓口または郵送) | 8月18日(筆記)・8月19日(口頭試問) | 8月31日 |
| 農学部 | 7月2日〜7月8日(消印有効・郵送のみ) | 8月21日 | 9月8日 |
| 国際人間科学部 | 8月17日〜8月20日(必着・郵送のみ) | 10月10日(志願者数により11日も) | 11月17日(環境共生学科の第1次は9月17日) |
| 法学部 | 8月28日〜9月3日(必着) | 10月31日 | 12月18日 |
| 経済学部 | 9月17日〜9月24日(必着) | 11月3日 | 11月13日 |
| 経営学部 | 9月25日〜10月2日 | 11月3日 | 11月20日 |
出願期間は1週間前後しかない
理学部の書類提出は4日間、農学部と国際人間科学部は郵送のみで4〜7日間、法学部と経済学部も1週間です。成績証明書や在学期間証明書の発行に時間がかかる大学では、出願期間に入ってから請求すると間に合いません。Web出願を導入している学部(法・経済・経営・理・工・システム情報・海洋)でも、証明書は郵送が必要です。農学部と国際人間科学部はWeb出願がなく、医療創成工学科は窓口提出か郵送です。
同日実施で学内併願できない組み合わせ
理学部と海洋政策科学部は7月4日、工学部・システム情報学部・医療創成工学科は8月18〜19日、経済学部と経営学部は11月3日と、それぞれ同じ日に試験があります。この組み合わせは同時に受験できません。一方で、理学部(7月)と工学部(8月)、農学部(8月)と法学部(10月)、法学部(10月)と経済学部または経営学部(11月)のように時期が離れている学部同士は学内併願が可能です。
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倍率・難易度【令和6〜8年度の実績】
神戸大学が公表する「入学試験状況」のPDFには一般選抜や総合型選抜の数値しか載っておらず、編入学試験の志願者数・合格者数は各学部の学生募集要項の末尾に掲載されています。2027年度(令和9年度)要項に載っている令和6〜8年度入学分の実績を、編入学試験だけに分離して学部別にまとめました。実質倍率は受験者数÷合格者数です。
| 学部 | 年度 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 法学部 | 令和6年度 | 47 | 44 | 14 | 3.1倍 |
| 法学部 | 令和7年度 | 45 | 41 | 16 | 2.6倍 |
| 法学部 | 令和8年度 | 57 | 55 | 19 | 2.9倍 |
| 経済学部 | 令和6年度 | 98 | 97 | 21 | 4.6倍 |
| 経済学部 | 令和7年度 | 79 | 69 | 21 | 3.3倍 |
| 経済学部 | 令和8年度 | 68 | 65 | 20 | 3.3倍 |
| 経営学部 | 令和6年度 | 85 | 81 | 20 | 4.1倍 |
| 経営学部 | 令和7年度 | 89 | 87 | 20 | 4.4倍 |
| 経営学部 | 令和8年度 | 86 | 83 | 21 | 4.0倍 |
| 理学部(5学科合計) | 令和6年度 | 121 | 116 | 33 | 3.5倍 |
| 理学部(5学科合計) | 令和7年度 | 114 | 102 | 34 | 3.0倍 |
| 理学部(5学科合計) | 令和8年度 | 107 | 102 | 26 | 3.9倍 |
| 工学部(5学科合計) | 令和6年度 | 140 | 106 | 31 | 3.4倍 |
| 工学部(5学科合計) | 令和7年度 | 157 | 111 | 26 | 4.3倍 |
| 工学部(5学科合計) | 令和8年度 | 118 | 96 | 27 | 3.6倍 |
| 農学部(6コース合計) | 令和6年度 | 25 | 21 | 4 | 5.3倍 |
| 農学部(6コース合計) | 令和7年度 | 20 | 16 | 6 | 2.7倍 |
| 農学部(6コース合計) | 令和8年度 | 18 | 13 | 7 | 1.9倍 |
| 国際人間科学部(2学科合計) | 令和6年度 | 18 | 18 | 4 | 4.5倍 |
| 国際人間科学部(2学科合計) | 令和7年度 | 11 | 11 | 4 | 2.8倍 |
| 国際人間科学部(2学科合計) | 令和8年度 | 17 | 16 | 3 | 5.3倍 |
| 海洋政策科学部(学力+推薦) | 令和6年度 | 20 | 19 | 10 | 1.9倍 |
| 海洋政策科学部(学力+推薦) | 令和7年度 | 22 | 21 | 10 | 2.1倍 |
| 海洋政策科学部(学力+推薦) | 令和8年度 | 26 | 24 | 12 | 2.0倍 |
| 医学部医学科(学士入学) | 令和6年度 | 88 | 76 | 6 | 12.7倍 |
| 医学部医学科(学士入学) | 令和7年度 | 85 | 76 | 5 | 15.2倍 |
| 医学部医学科(学士入学) | 令和8年度 | 84 | 77 | 5 | 15.4倍 |
医学科の受験者数は第1次選考の受験者数、合格者数は最終合格者数です。経済学部の数値には私費外国人特別選抜を含みません。医療創成工学科とシステム情報学部は2027年度が初年度のため実績がありません(医療創成工学科は2026年8月31日に合格者5名を発表しています)。
学科・コース別に見るとさらに差が出る【令和8年度】
理学部・農学部・国際人間科学部・海洋政策科学部は、学部合計ではなく学科・コース・選抜区分ごとに実績が公表されています。令和8年度(2026年4月入学)の内訳は次のとおりです。
| 学部 | 学科・コース・区分 | 志願者 | 受験者 | 合格者 | 実質倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 理学部 | 数学科 | 32 | 32 | 5 | 6.4倍 |
| 理学部 | 物理学科 | 22 | 22 | 5 | 4.4倍 |
| 理学部 | 化学科 | 23 | 20 | 8 | 2.5倍 |
| 理学部 | 生物学科 | 20 | 18 | 5 | 3.6倍 |
| 理学部 | 惑星学科 | 10 | 10 | 3 | 3.3倍 |
| 農学部 | 生産環境工学コース | 2 | 2 | 1 | 2.0倍 |
| 農学部 | 食料環境経済学コース | 0 | 0 | 0 | 受験者なし |
| 農学部 | 応用動物学コース | 4 | 3 | 2 | 1.5倍 |
| 農学部 | 応用植物学コース | 3 | 2 | 1 | 2.0倍 |
| 農学部 | 応用生命化学コース | 7 | 5 | 2 | 2.5倍 |
| 農学部 | 応用機能生物学コース | 2 | 1 | 1 | 1.0倍 |
| 国際人間科学部 | 発達コミュニティ学科 | 7 | 6 | 1 | 6.0倍 |
| 国際人間科学部 | 環境共生学科 | 10 | 10 | 2 | 5.0倍 |
| 海洋政策科学部 | 学力試験による選抜 | 14 | 12 | 5 | 2.4倍 |
| 海洋政策科学部 | 推薦による選抜 | 12 | 12 | 7 | 1.7倍 |
| 医学部医学科 | 学士入学(第1次合格15名→最終5名) | 84 | 77 | 5 | 15.4倍 |
入学者数まで見ると実像が変わる
要項には合格者数に加えて入学者数も載っています。海洋政策科学部の学力選抜は令和6〜8年度に合格者5・3・5名を出しながら、入学者は2・0・1名にとどまりました。学力選抜の合格者の多くは他大学へ進学しており、実際に神戸大学へ入る学生の大半は推薦選抜経由です。法学部も令和6年度は合格14名に対し入学9名、理学部数学科は令和6・7年度とも合格10名に対し入学7名で、合格しても入学しない人が一定数います。こうした学部は「併願校」として受験されている傾向が読み取れます。
倍率の数字を読むときの注意
農学部の各コース、国際人間科学部の各学科、理学部惑星学科は受験者が一桁で、志願者が数人増減するだけで倍率が2倍以上動きます。農学部の令和8年度は6コース合計で受験13名・合格7名の1.9倍ですが、令和6年度は受験21名・合格4名の5.3倍でした。単年度の倍率だけで「入りやすい学部」と判断するのは危険で、合格者0名の年があるコース(食料環境経済学・応用植物学・応用機能生物学)も存在します。志望学科を決めたら、最新の学生募集要項の実績表を必ず確認してください。
どの学部が入りやすいのか|数字から読み取れる3つの傾向
「神戸大学の編入の難易度」を一言で答えることはできませんが、3年分の実績を並べると傾向は見えてきます。
ひとつめは、法・経済・経営の文系3学部は毎年20名前後を安定して合格させており、実質倍率も2.6〜4.6倍の範囲に収まっている点です。合格者数が読める学部ほど、対策を積み上げた分だけ合格に近づきやすいと言えます。経営学部は3年連続で4倍台と安定して高く、法学部は年度により2.6〜3.1倍と比較的低い水準です。
ふたつめは、理系は学科・コース単位で母数が一桁になるため、年度差が大きい点です。理学部は学部合計では3〜4倍台ですが、数学科は令和8年度に6.4倍まで上がった一方、化学科は2.5倍でした。工学部も学部合計では3.4〜4.3倍ですが、学科別の内訳は公表されていないため、志望学科の実感は過去問の難度と募集人員(3〜4名)から推し量るしかありません。
みっつめは、募集人員が5名以下の枠(医学科・医療創成工学科・国際人間科学部・システム情報学部)は、倍率の高低にかかわらず「1人の差」で結果が決まる点です。国際人間科学部発達コミュニティ学科は令和6〜8年度とも合格者が1名だけで、令和9年度は募集人員が2名に減りました。医学科は第1次選考で募集人員の約3倍にあたる15名に絞られ、最終的に5〜6名が合格する構造が3年間続いています。
学部別に、何から手をつけるべきか
ここまでの表を踏まえて、学部ごとに「最初に着手すべきこと」を整理します。共通するのは、出願資格の確認→英語スコアの確保→専門科目・小論文の対策→志望理由書・面接、という順番です。スプリング・オンライン家庭教師の大学編入コースでは、この順番に沿って神戸大学の志望学部別に学習計画を組んでいます。
法学部を志望する場合
まずTOEIC500点(またはTOEFL iBT 40点/3.0)の出願ラインを越えることが先決です。そのうえで論文(法学概論)は民法・憲法の基本概念を自分の言葉で説明する練習、論文(一般教養)は新聞や新書レベルの時事文章を読んで要約・意見を書く練習を積みます。出願は8月28日〜9月3日、試験は10月31日と、経済・経営学部より1か月早い点に注意してください。詳しくは神戸大学法学部の傾向と対策の記事を参照してください。
経済学部を志望する場合
数学(線形代数・微分積分)と経済学(ミクロ・マクロ)の両方を100点ずつ取りにいく必要があります。数学は「導出過程を記述する」形式なので、答えだけでなく途中式を書く訓練が必須です。TOEICは2024年11月1日以降のデジタル公式認定証が必要で、志望理由書は所定様式でWeb提出します。学部別の詳細は神戸大学経済学部の編入試験の記事にまとめています。
経営学部を志望する場合
経営学・会計学・マーケティング論・経済学のうち、得意な2科目に加えて保険となる3科目めを準備します。公開されている「出題の意図」を先に読み、大学が問おうとしている理論・概念の水準を把握してから教科書に入ると効率的です。出願は9月25日〜10月2日で、英語外部試験は2年以内の受験が出願資格です。神戸大学経営学部の編入試験の記事も参考にしてください。
国際人間科学部を志望する場合
TOEFL iBTのスコアをETSから大学へ直送する手続き(DIコードC102)に時間がかかるため、7月中旬までに送付手続きを済ませるよう要項が求めています。発達コミュニティ学科は志望プログラムによって筆記かプレゼンかが変わり、環境共生学科は書類だけで第1次選抜が決まります。志望理由書の完成度が合否に直結する学部なので、神戸大学編入の志望理由書の書き方の記事を参考に、早い段階で第三者の添削を受けてください。
理学部を志望する場合
出願が5月〜6月と最も早く、TOEICのスコア提出期限は6月26日です。物理・化学・生物・惑星学科を志望する人は、遅くとも春までに公開テストを受けておく必要があります。数学科は数学と英語の筆記に加えてゼミ形式の面接があり、物理学科・化学科は専門科目の記述、生物学科は小論文と、学科ごとに準備内容が別物です。神戸大学理学部の編入試験の記事で学科別に整理しています。
工学部を志望する場合
全学科共通の数学(線形代数・微分積分)と物理学(力学・電磁気学)を土台に、学科別の専門科目(電気回路・機械工学基礎・化学)または小論文・スケッチを上乗せします。出願資格が学科で違うため、建築・市民工学・機械工学・応用化学は大学卒か高専卒でなければ出願できない点を最初に確認してください。TOEICはスコア確認サービス(申請コード00010406)からの提出のみで、公式認定証は使えません。学科別の対策は神戸大学工学部の編入試験の記事を参照してください。
システム情報学部を志望する場合
高専卒業(見込み)者だけが出願できる新設の枠です。数学120点・物理学120点の比重が大きく、小論文60点は数学・物理学・情報工学・システム工学に関する知識と表現力を問うと要項に書かれています。初年度で過去問がないため、学部は参考として前年度に工学部情報知能工学科で実施された数学・物理学・小論文を公開しています。工学部との併願はできない(同日実施)ため、高専生はどちらか一方を選ぶことになります。
医学部医療創成工学科を志望する場合
数学・物理学・小論文・英語が各100点で、小論文は「医療に関連する社会的・技術的課題」がテーマです。口頭試問は合否判定で、医療機器開発者や医療従事者としての適性を見ると要項に明記されています。医療現場の課題を技術でどう解決したいのかを、自分の言葉で説明できるように準備してください。出願は窓口または郵送で、TOEICは国内で受験した公開テストのみ有効です。
農学部を志望する場合
志望コースを出願時に固定するため、6コースの研究内容を調べてから決める必要があります。口頭試問が200点と配点の半分を占め、総合問題はコース別に出題されます。公開されている「出題の意図」には、コースの全容を理解しているかを評価するという趣旨が書かれており、専門知識の暗記とコース理解の両輪で準備します。出願は郵送のみで7月8日消印有効です。詳細は神戸大学農学部の編入試験の記事を参照してください。
海洋政策科学部を志望する場合
学力選抜は数学と物理学の筆記に英語スコアを加えた300点で面接がありません。要項に出題範囲と参考書が明記されているため、指定された範囲の基礎課程を確実に仕上げることが対策の中心です。高専の卒業見込み者で成績評価係数2.6以上なら、小論文と面接で選抜される推薦選抜も選択肢に入ります。神戸大学海洋政策科学部の編入試験の記事で領域別の学びを解説しています。
医学部医学科(学士入学)を志望する場合
第1次選考の「生命科学と英語の総合問題」で15名程度に絞られ、第2次選考では研究内容と医師を志す経緯を10分のプレゼンテーションで発表します。生命科学の基礎と英語論文の読解力、そして自分の研究経験を医学に接続する説明力の3つが柱です。神戸大学医学部の学士編入の記事と生命科学対策の記事で出題傾向を分析しています。
過去問はどこで手に入るか
神戸大学受験生ナビの「過年度入試問題」ページに、編入学試験の過去問の公表方法が学部別にまとめられています。学部ホームページで公開している学部と、来学閲覧や大学生協のコピーサービスに限る学部に分かれます。
| 学部 | 公表方法 | 公表時期 | 出題の意図・解答例の公開 |
|---|---|---|---|
| 国際人間科学部 | 来学すれば閲覧・貸出し可。大学生協でコピー・郵送可(実費) | 6月以降 | — |
| 法学部 | 学部HPに過去3年分を掲載。著作権部分は来学閲覧(メール予約制) | 6月以降(原則6月下旬) | 出題の意図と問題文の出典書誌を公開 |
| 経済学部 | 学部HPに過去3年分を掲載 | 6月以降 | 2025年度分から解答例に代えて出題意図を開示 |
| 経営学部 | 大学生協でコピー・郵送可(実費)。学部HPに前年度分 | 6月以降 | 出題の意図を3年分公開 |
| 理学部 | 来学閲覧、大学生協コピー、数学・物理・化学・生物の各学科HPに掲載 | 4月以降 | —(英語問題は非公開) |
| 医学部医学科 | 来学閲覧のみ(3年分、複写・撮影不可) | 5月以降 | — |
| 工学部 | 学部HPに各科目3年分を掲載(一部著作権部分は非公開) | 6月初旬更新 | 出題範囲・出題のねらいを要項に記載 |
| システム情報学部 | 初年度のため、前年度の工学部情報知能工学科の問題を参考掲載 | — | — |
| 農学部 | 学部HPに3年分をコース別に掲載 | 6月以降 | コース別に出題の意図・解答例を公開 |
| 海洋政策科学部 | 数学・物理学を学部HPに掲載。小論文は海事科学分館で閲覧 | 4月以降 | 数学・物理学の出題の意図を公開 |
大学生協のコピーサービスは1枚50円と送料(レターパックライト430円)で郵送にも対応していますが、対象は国際人間科学部・経営学部・理学部の3学部で、法学部・工学部・医学科は2015年度、経済学部は2018年度で提供を終了しています。法・経済・工・農・海洋の5学部は学部HPから無料で入手できるため、まずは公式サイトを確認してください。
公開されている過去問から読み取れる出題テーマ【学部別】
ここからは、各学部が公開している過去問と「出題の意図」から読み取れる出題テーマを整理します。問題文そのものは転載せず、大学が公開している出題意図・配点・出典と、それに対する対策の方向を書きます。
法学部|「法学概論」は民法の基本概念、「一般教養」は時事文章を素材にした論述
法学部は令和6〜8年度の問題と出題意図、さらに問題文の出典書誌まで公開しています。法学概論は、令和6年度が自然人と法人(権利能力と平等の観念、法人制度の存在意義、法人が憲法上の権利を裁判で主張することの長短)、令和7年度が日常のケースを前提にした所有権・不法行為・契約の基礎的理解、令和8年度がADRと裁判制度の関係および意思能力と行為能力の違いと行為能力制度の趣旨でした。3年連続で民法の基本概念を「説明させる」出題で、判例の暗記より制度の趣旨を論じる力が問われています。
一般教養は、令和6年度がグローバル化(個人が推進主体として登場した事例、進展を阻む要因、コロナ後の世界)、令和7年度が医学書を素材にした意思決定におけるAI支援とEBMの「標準治療」、令和8年度が安全保障の「同盟のジレンマ」「安全保障のジレンマ」を150字で説明したうえで、日本が直面する脅威を300字、取るべき政策を500字で論じる構成でした。出典として北井邦亮『日米ガイドライン』(中央公論新社、2024年)、尾藤誠司『患者の意思決定にどう関わるか?』(医学書院、2023年)、トーマス・フリードマン『フラット化する世界』(日本経済新聞社、2006年)が公開されているため、こうした新書・専門書を読んで要約と意見を書く練習が最短の対策です。字数指定付きの設問に慣れるには神戸大学編入の小論文対策の記事が役立ちます。
経済学部|ミクロ・マクロ・ゲーム理論・金融を4大問で問い、数学は証明まで求める
令和8年度(2026年度入学)の経済学は4大問で、第1問が労働供給を含む消費者の効用最大化と企業の利潤最大化から財市場・労働市場の均衡価格を導く一般均衡(各小問5点)、第2問がコブ・ダグラス型の集計生産関数と一人あたり資本の変化率、一人あたり総生産の時間変化(5・7・8点)、第3問が2人ゲームのナッシュ均衡とパレート効率性、戦略が追加された場合の均衡(7・8・5点)、第4問が購買力平価を用いる利点・銀行の満期変換・貨幣数量説とインフレ率の説明(各10点)でした。ミクロ・マクロ・ゲーム理論・金融の4分野を1年で横断する構成で、計算と用語説明の両方が問われます。
数学は第1問が1階導関数・定積分・4次行列式・関数が凹関数となるパラメータの範囲(5・5・5・10点)、第2問が数列の収束の定義(ε論法)と1/nが0に収束することの証明(15・10点)、第3問が3次行列の実固有値と逆行列(10・15点)、第4問が直線上の制約付き最大化(15・10点)でした。収束の定義を書かせる第2問が25点を占めており、計算力だけでなく解析学の定義を正確に述べる力が求められます。2025年度分からは解答例に代えて出題意図が開示されているため、公式サイトで最新の意図を確認してから対策を始めてください。
経営学部|出題の意図が3年分公開されている
経営学部は令和6〜8年度の「出題の意図」を科目別に公開しています。経営学は、令和6年度がリーダーシップの条件適合理論・SECIモデルと日本企業の強み・バーナードの誘因と貢献、令和7年度が意思決定の原理と組織形態・経営資源の特徴、令和8年度が組織文化が従業員行動に及ぼす正負両面の影響・内発的動機づけの組織的施策への応用・ESG投資という外部圧力に対するダイナミック・ケイパビリティによる対応でした。会計学は仕訳・低価基準・原価計算基準(令和6年度)、費用性資産の原価配分・純資産と株主資本の相違・財務会計の機能(令和7年度)、複式簿記による決算手続・固定資産会計・直接原価計算(令和8年度)と、簿記の基礎から原価計算までを毎年問う構成です。マーケティング論はマーケティングミックスの内的・外的一貫性や戦略グループ、ブランドの3つの機能など基礎概念の説明力、経済学はミクロ経済学の基礎(効用最大化・要素需要関数・不確実性下の資産選択)が中心でした。
工学部|数学は線形代数と微積を横断、小論文は学科の現代的テーマ
令和8年度(令和7年8月実施)の数学は全学科共通の4大問で、フィボナッチ数列と行列のべき乗・逆行列・等式の証明、対称かつ直交な行列の固有値・固有ベクトルと対角化、陰関数の極値と第2次導関数、2重積分(指数関数の積分と円領域の図示)という構成でした。線形代数と微分積分を1問の中で行き来させる出題が特徴で、要項の出題範囲(線形代数・微分積分)どおりです。小論文は機械工学科がデジタル教科書の功罪(機械工学に関連した数学・物理を学ぶ観点)とAIの機械工学への応用・リスク・共存の展望という2問、建築学科が直射日光の特徴と建築との関係を800字程度、市民工学科が老朽化した社会基盤施設の維持管理・更新を八潮市の道路陥没事故を題材に1200字程度で論じさせる内容でした。小論文は専門知識そのものより、技術と社会の関係を自分の言葉で論じる力を見ています。
理学部|学科ごとに試験の性格が別物
数学科は平成27年度から令和9年度までの数学の問題を学科HPで公開しており(英語と面接資料は非公開)、物理学科も2017年〜2025年の物理を公開しています。化学科は直近3年分の化学を公開し、生物学科は小論文が試験科目です。惑星学科は令和9年度まで事前課題のレポートと面接で選抜されていましたが、令和10年度からは数学と物理学の基礎学力を問う総合問題の筆記に変わります。理学部は要項に「各学科とも5名を基準」と明記されているため、志望学科の過去問を数年分並べて出題単元の傾向をつかむことが対策の出発点です。
農学部|コース単位の理解度を問う
農学部は令和6〜8年度の総合問題と出題の意図・解答例をコース別に公開しています(令和8年度の食料環境経済学コースは受験者がいなかったため非公開)。応用動物学コースの出題の意図は、問題Iが生化学・分子生物学、問題IIが生殖生物学・家畜繁殖学の基礎知識を「3年生として編入するに足るか」査定するというものです。応用機能生物学コースは、問題Iで「コースの全容をどの程度理解しているか」「我が国の温暖化現象が各教育研究分野にもたらす影響」「既存の形にとらわれない新しい発想」を、問題IIで分類学・作物・ゲノムや減数分裂・種間雑種の主要概念を、問題IIIで植物の必須元素と化学肥料の発明が社会・地球環境へもたらした影響を問うと明記しています。「コースの全容の理解」を大学が評価基準として公開しているのは特徴的で、志望コースの研究室構成と研究テーマを公式サイトで把握しておくことが専門知識の暗記と同じくらい重要です。
海洋政策科学部・システム情報学部・医療創成工学科|出題範囲と参考問題
海洋政策科学部は数学(微分積分学・線形代数学・微分方程式)と物理学(力学・熱力学・電磁気学)の出題範囲と参考書を要項に明記し、数学・物理学の過去問と出題の意図を2023〜2025年度実施分まで学部HPで公開しています(推薦選抜の小論文は著作権の関係で海事科学分館での閲覧のみ)。システム情報学部は初年度のため、前年度に工学部情報知能工学科で実施された数学・物理学・小論文を参考として掲載しています。医療創成工学科は要項に「小論文は医療に関連する社会的・技術的課題に対する知識・技能・思考力・判断力・表現力を測る」という出題のねらいを示しており、過去問は初年度分が今後公開されるかを学科HPで確認する必要があります。
医学部医学科|来学閲覧のみ
学士入学(第2年次編入学)の過去問は、医学科教務学生係へ来校すれば最新要項の前年度から3年分に限り閲覧できますが、複写・メモ・写真撮影はいずれも不可です。ネット上に問題は公開されていないため、閲覧時に大問構成と出題分野を記憶して持ち帰り、生命科学の教科書に落とし込む作業が必要です。
過去問から導ける学習の順番
- 志望学部・学科の要項に載っている「出題範囲」または「出題のねらい」を読み、大学が測ろうとしている力(知識か、説明力か、応用力か)を把握する。
- 公開されている過去問を3年分並べ、毎年出る単元(法学部の民法基本概念、工学部の線形代数と微積、経済学部の一般均衡と成長モデルなど)と年度で変わる時事テーマを分けて整理する。
- 法学部・経済学部・経営学部・農学部・海洋政策科学部は大学公開の「出題の意図」を先に読み、自分の答案がその意図に沿っているかを添削の基準にする。
- 小論文がある学科(工学部の建築・市民工学・機械、理学部生物学科、システム情報、医療創成工)は、指定字数で時間を測って書き、技術と社会の関係を論じる型を身につける。
- 口頭試問・面接がある学部は、筆記の頻出分野を口頭でも説明できるようにし、志望理由書との一貫性を第三者に確認してもらう。
本節で扱った出題テーマ・配点・出題の意図・出典書誌は、いずれも神戸大学の各学部が公開している令和6〜8年度の過去問題資料および学生募集要項に基づいています。出題内容は年度によって変わるため、必ず最新の公開資料をご自身で確認してください。
合格後に効く「要件」の落とし穴
合格した後に効いてくる条件も要項に書かれています。出願前に確認しておくと、入学後の履修負担や卒業時期の見通しが立ちます。
修業年限は「2年以上・4年以内」
法学部・理学部・農学部・工学部などの要項には、卒業要件として本学部に2年以上在学し所定の単位を修得すること、ただし4年を超えて在学(休学期間を除く)することはできないことが明記されています。医療創成工学科は2年以上在学して124単位の修得が卒業要件です。医学科は第2年次編入のため、最短でも卒業まで5年です。
転学部・転学科・転コースはできない
理学部・工学部・システム情報学部・医療創成工学科は「入学後の転学部、転学科はできません」、農学部はさらに転コースも不可、海洋政策科学部は転領域不可、国際人間科学部は学部・学科・プログラムの変更不可と、いずれの要項にも明記されています。出願時に選んだ学科・コースが卒業まで固定されるため、募集人員や倍率だけで学科を選ぶと入学後に後悔することになります。
単位認定の結果で2年で卒業できない場合がある
既修得単位は各学部が「一定限度認定する」としていますが、工学部とシステム情報学部の要項には「卒業要件単位の認定結果によっては、2年間で卒業することができない場合があります」、法学部の要項にも「事情によっては2年間で卒業することが困難な場合があります」と書かれています。法学部のFAQでは認定数の詳細は事前に回答できないとしつつ、編入後の2年間で法学・政治学をしっかり学び卒業できる制度だと説明しています。分野をまたいで編入する場合ほど専門科目の認定が少なくなる傾向があるため、履修計画は入学直後に組み直す前提でいてください。
見込み出願は入学までに条件未達なら取り消し
62単位修得見込みや卒業見込みで出願して合格した場合、入学時までに条件を満たしていなければ入学許可は取り消されます。出願時に在籍している大学に合格後も籍を置いたまま神戸大学に入学することはできず、法学部や海洋政策科学部の要項には「在籍している大学を退学する必要があります(受験に際してはこの限りではありません)」と明記されています。
併願をどう組むか
神戸大学の編入は学部ごとに試験日が違うため、時期の離れた学部同士なら学内併願ができます。他大学との併願も含めて、日程と出題範囲の重なりから考えるのが基本です。
学内併願は「試験日が違う学部」に限られる
7月4日(理・海洋)、8月18〜19日(工・システム情報・医療創成工)、11月3日(経済・経営)はそれぞれ同日実施のため、その組み合わせでは1学部しか受けられません。一方で、法学部(10月31日)と経済学部・経営学部(11月3日)は3日違いで併願でき、出題範囲も法学部の一般教養と経営学部の経済学のように部分的に重なります。理系では、理学部(7月)で結果が出てから工学部(8月)の出願に間に合わない点に注意が必要です。工学部の出願は7月1日〜8日で、理学部の合格発表(7月22日)より前に締め切られます。併願する場合は結果を待たずに出願する前提でスケジュールを組む必要があります。
他大学との併願
神戸大学の理系学部はTOEICのスコア提出と数学・物理学の筆記という構成が多く、同じ構成の国公立大学工学部との併願がしやすい形です。文系では、経済学部の数学・経済学、経営学部の専門科目選択という形式に近い大学を選ぶと対策の重複を減らせます。併願校の決め方は大学編入の併願校の決め方の記事、関西圏の候補は兵庫県で大学編入できる大学一覧や旧帝大編入の難易度を徹底比較した記事、学部横断の比較は農学部編入試験の徹底比較や水産学部・海洋学部の編入試験の徹底比較を参考にしてください。
合格者の体験記
高専から名古屋大学経済学部に3年次編入し、神戸大学経済学部にも合格した受講生の1年間の記録を合格体験記として公開しています。TOEICのスコア確保から数学・経済学の並行学習、志望理由書の作成まで、本記事で整理した順番を実際にたどった事例です。
よくある質問(FAQ)
神戸大学の編入は難しいですか?
学部によって難易度の質が違います。法・経済・経営の文系3学部は毎年20名前後が合格し実質倍率2.6〜4.6倍で、対策を積み上げれば結果が読みやすい学部です。理学部・農学部・国際人間科学部は学科・コース単位の合格者が0〜8名で年度差が大きく、医学科の学士入学は約15倍です。共通する難しさは、英語スコアが出願時点で確定すること、出願資格や試験科目が学部ごとに違い最初の情報整理を誤ると準備期間を失うことにあります。
神戸大学の編入の倍率はどれくらいですか?
令和6〜8年度入学の実績(受験者数÷合格者数)では、法学部2.6〜3.1倍、経済学部3.3〜4.6倍、経営学部4.0〜4.4倍、理学部(5学科合計)3.0〜3.9倍、工学部(5学科合計)3.4〜4.3倍、農学部(6コース合計)1.9〜5.3倍、国際人間科学部2.8〜5.3倍、海洋政策科学部(学力+推薦)1.9〜2.1倍、医学科の学士入学12.7〜15.4倍です。学科・コース別ではさらに幅があり、理学部数学科は令和8年度に6.4倍でした。
神戸大学法学部の編入にTOEICは何点必要ですか?
法学部はTOEIC L&R 500点以上またはTOEFL iBT 40点(2026年1月21日以降実施分は3.0)以上が出願資格です。これに満たないと出願できません。出願後は提出したスコアが100点満点に換算されて英語の得点になるため、500点はあくまで最低ラインで、スコアが高いほど当日の論文2本の負担が軽くなります。他学部には点数の下限はありませんが、経済・工・農・海洋政策科学部などでも100点満点に換算して合算されます。
高専から神戸大学に3年次編入できますか?
できます。高専卒業(見込み)者は、工学部の全5学科、システム情報学部(高専卒のみが対象)、海洋政策科学部(学力選抜に加え、成績評価係数2.6以上なら推薦選抜も可)、理学部、農学部、法・経済・経営・国際人間科学部、医療創成工学科に出願できます。ただし工学部・システム情報学部・医療創成工学科は8月18〜19日の同日実施で、同時には受けられません。
大学2年生や短大卒でも神戸大学に編入できますか?
学部によります。他大学に2年以上在学し62単位以上を修得(見込み)した人と短大卒業(見込み)者は、法・経済・経営・国際人間・理・農・海洋政策科学部、工学部電気電子工学科、医療創成工学科に出願できます。工学部の建築・市民工学・機械工学・応用化学の4学科とシステム情報学部は出願できず、医学科の学士入学は学士の学位が必要です。法学部と国際人間科学部は「同一大学」での2年以上在学が条件です。
神戸大学医学部に編入できますか?
医学部医学科は第3年次編入ではなく、学士入学(第2年次編入学)として募集人員5名で実施されています。大学卒業(見込み)者や学士の学位を持つ人が対象で、第1次選考(生命科学と英語の総合問題と書類審査)で約15名に絞られ、第2次選考の口述試験(研究内容と医師志望の経緯の10分プレゼン)で最終合格が決まります。医学部保健学科は編入を募集しておらず、医療創成工学科は2027年度から第3年次編入学(募集5名)を始めました。詳しくは神戸大学医学部の学士編入の記事を参照してください。
神戸大学の編入の過去問はどこで見られますか?
法学部・経済学部・工学部・農学部・海洋政策科学部は学部ホームページで過去3年分を無料公開しています(海洋政策科学部の小論文は海事科学分館で閲覧)。理学部は数学・物理・化学・生物の各学科HPに掲載、経営学部は大学生協のコピーサービスと学部HPの前年度分、国際人間科学部は来学閲覧または生協コピー、医学科は来学閲覧のみです。法・経済・経営・農・海洋政策科学部は大学が作成した出題の意図も公開しています。
社会人でも神戸大学に編入できますか?
できます。神戸大学の学部編入学試験には年齢や就労状況の制限はなく、学士を持っている人や短大・高専を卒業した人は一般の受験生と同じ要項で出願します。工学部・システム情報学部・医療創成工学科の要項には在職中の人向けの「受験許可書」の提出欄があり、社会人の出願が想定されています。社会人専用の編入枠はないため、英語スコアの確保と、試験日が平日か休日か(法学部は土曜日の10月31日、経済学部・経営学部は祝日の11月3日、工学部は平日の8月18〜19日など)の確認から準備を始めてください。
まとめ|神戸大学の編入は「学部別の要項確認」から始める
神戸大学の編入は、9学部と医療創成工学科の第3年次編入学、医学科の学士入学、海洋政策科学部の推薦選抜という3つの入口があり、学部ごとに募集人員・出願資格・試験科目・日程・倍率がまったく違います。本記事の要点を整理します。
- 2027年度の募集人員は合計140名。文系3学部が各20名、理学部25名、工学部17名、農学部10名、海洋政策科学部10名、国際人間科学部5名、医学科・医療創成工学科各5名、システム情報学部3名。
- 出願資格は学部で分岐する。工学部の4学科は大学卒か高専卒のみ、システム情報学部は高専卒のみ、医学科は学士のみ。法学部はTOEIC500点/TOEFL iBT 40点(3.0)以上が出願資格。
- 英語は理学部数学科と医学科を除き全学部が外部試験スコアで判定し、TOEIC IPは使えない。工・システム情報・理学部はスコア確認サービスからの提出のみ。
- 試験日は理・海洋(7月4日)、工・システム情報・医療創成工(8月18〜19日)、経済・経営(11月3日)が同日で、その組み合わせは学内併願できない。
- 令和6〜8年度の実質倍率は文系3学部が2.6〜4.6倍、理・工学部が3.0〜4.3倍、農・国際人間は1.9〜5.3倍と年度差が大きく、医学科は約15倍。
- 法・経済・経営・農・海洋政策科学部は大学が「出題の意図」を公開しており、過去問対策の出発点になる。
- 合格後は転学部・転学科・転コース不可、修業年限は2年以上4年以内で、単位認定の結果によっては2年で卒業できない場合がある。
神戸大学の編入で差がつくのは、学力そのものより最初の情報整理と準備の順番です。出願資格と英語スコアを先に固め、志望学部の過去問と出題の意図を読み込み、志望理由書と面接の一貫性を整えるという流れを、出願期限から逆算して組んでください。独学での対策に不安がある場合は、学部別の要項の読み方から答案添削・面接練習まで扱う大学編入コースのような専門の指導を活用するのも一つの方法です。
本記事の数値は、神戸大学の各学部が公表する2027年度(令和9年度)第3年次編入学学生募集要項(医学科は学士入学学生募集要項、海洋政策科学部は2026年度実施の第3年次編入学学生募集要項)および各要項に掲載された令和6〜8年度の志願者数・受験者数・合格者数・入学者数、神戸大学受験生ナビの入試方法等の変更・過年度入試問題の各ページ、各学部が公開する過去問題と出題の意図に基づいています(2026年9月時点)。制度・日程・募集人員・試験科目は年度によって変更されるため、出願前には必ず神戸大学および各学部が公表する最新の学生募集要項をご確認ください。
- 神戸大学:編入学・学士入学試験のお問い合わせ先
- 神戸大学受験生ナビ:令和9年度入試方法等の変更について
- 神戸大学受験生ナビ:過年度入試問題
- 国際人間科学部:第3年次編入
- 法学部:入試情報(第3年次編入学)
- 経済学部:第3年次編入学試験
- 経営学部:第3年次編入学
- 理学部:第3年次編入学
- 医学部医学科:学士入学
- 医学部医療創成工学科:入試情報
- 工学部:編入学試験
- システム情報学部:第3年次編入学試験
- 農学部:第3年次編入学
- 海洋政策科学部:編入学試験
- 文学部:編入学試験情報(募集停止)
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